JP2004084941A - パイロット形電磁弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】電磁駆動弁への電力供給を絶つことなく、手動でパイロット形電磁弁の流路を切り換える。
【解決手段】第1手動切換弁47をプッシュ位置に操作すると、給気流路37がパイロット圧作用室27aと連通し、そのパイロット圧作用室27aに圧縮エアが給排共通流路39を通さずに供給される。又、第2手動切換弁48をプッシュ・ターン位置に操作すると、排気流路38がパイロット圧作用室28aと連通し、パイロット圧作用室28a内にある圧縮エアが給排共通流路39を通さずに排気される。これにより、スプール弁14を移動させることができ、各ポート15〜19間の連通状態が切り換えられる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
電磁駆動弁の作動によってスプール弁を軸方向に移動させて流路の切り換えを行うパイロット形電磁弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、パイロット形電磁弁では、共通流路と入出力ポートとが形成されたマニホールドブロックに複数の電磁駆動弁が搭載されている。そして、電磁駆動弁の開閉によりスプール弁を軸方向に移動させることにより、共通流路と入出力ポートとの連通状態が切り換えられ、入出力ポートに接続されたエアシリンダが駆動するようになっている。
【0003】
当節、パイロット形電磁弁の各電磁駆動弁に電源を供給する配線構造としては、マニホールドブロックへの電磁駆動弁の組付けに伴って電磁駆動弁の入力端子と、主電源に通じる出力端子とが同時に接続されるプラグイン構造が主流となっている(特許文献1参照)。このプラグイン構造は、電磁駆動弁の配線が外部に露出しないことなどから外観的に簡素で、しかも各電磁駆動弁への結線作業やその配線の余剰部分の処理作業を行わずに済む利点がある。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−39419号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、パイロット形電磁弁が使用される設備の立ち上げ時、エアシリンダのメンテナンス時、或いは設備の稼働中にエアシリンダにトラブルが生じた時には、修理する特定の電磁駆動弁を動作確認している。しかしながら、上述したプラグイン構造を採用すると、電磁駆動弁をマニホールドブロックに組付けた状態において電磁駆動弁用端子は本体内部に隠れてしまうということになる。そのため、電磁駆動弁用端子を個別に切り離し、特定の電磁駆動弁以外の電磁駆動弁のみを駆動停止させることは、上述した配線構造上の理由から無理がある。このような場合、通常は主電源をオフすることで特定の電磁駆動弁の動作確認を行っているが、主電源がオフされれば、動作確認する特定の電磁駆動弁以外の電磁駆動弁までもオフされてしまうため、設備の稼働率が低下する等といった支障をきたす。この不具合を解消するために、パイロット形電磁弁を制御するプログラム等を変更することも可能であるが、特定の電磁駆動弁のみを駆動させているが、わざわざプログラム等を変更することは煩わしさを伴う。以上のように、プラグイン構造を採用すれば、設備の立ち上げ時、メンテナンス時、或いは設備を稼働中にエアシリンダにトラブルが生じた時には、主電源をオン状態にしたままで流路の切り換えを行うことが非常に不便である。
【0006】
なお、上述したプラグイン構造以外に、パイロット形電磁弁の各電磁駆動弁に電源を供給する配線構造としては、主電源からの配線を電磁駆動弁にそれぞれ個別に接続する構造、いわゆる個別配線構造が知られている。この構造を採用すれば、通電を遮断したい電磁駆動弁の配線接続用端子に主電源とは異なる外部電源用端子を接続することで、各電磁駆動弁を個別に駆動させることが可能である。しかし、個別配線構造においては、主電源用配線を取外した後に外部電源用配線に取り換える作業が面倒である。又、メンテナンス等を終えた後に、取外した主電源用の配線を再び電磁駆動弁に取り付けるときにおいて、配線数が多いため電磁駆動弁の配線接続用端子が分かりにくく、作業が繁雑になる。
【0007】
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、電磁駆動弁を通電したままの状態で、ポート間の連通を簡単に切り換えることができるパイロット形電磁弁を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(請求項1の発明…実施形態1〜4に対応)
請求項1に記載の発明では、複数のポートを有するケーシング内にそれらポート間の連通を切り換えるスプール弁を移動可能に収容し、このスプール弁を駆動させるパイロット駆動部に設けられたパイロット圧作用室に、スプール弁の端部に設けられたピストンを移動可能に設け、電磁駆動弁のオン・オフに基づいてパイロット圧作用室に圧縮流体を供給する第1流路と、パイロット圧作用室から圧縮流体を排出する第2流路とを選択的に切り換えることにより、スプール弁を移動させるパイロット形電磁弁において、前記第1流路とパイロット圧作用室との連通を断絶するとともに、パイロット圧作用室に圧縮流体を直接供給するための給気用バイパス流路を形成可能な給気切換手段を備えたことを要旨とする。
この構成にすれば、給気切換手段によって、第1流路とパイロット圧作用室との連通が断絶されるのに加え、給気用バイパス流路を介してパイロット圧作用室内に圧縮流体が供給される。そのため、電磁駆動弁に対する電力供給を絶つことなく、スプール弁を移動させることができ、ポート間の連通を切り換えることが可能となる。
【0009】
(請求項2の発明…実施形態1〜4に対応)
請求項2に記載の発明では、複数のポートを有するケーシング内にそれらポート間の連通を切り換えるスプール弁を移動可能に収容し、このスプール弁を駆動させるパイロット駆動部に設けられたパイロット圧作用室に、スプール弁の端部に設けられたピストンを移動可能に設け、電磁駆動弁のオン・オフに基づいてパイロット圧作用室に圧縮流体を供給する第1流路と、パイロット圧作用室から圧縮流体を排出する第2流路とを選択的に切り換えることにより、スプール弁を移動させるパイロット形電磁弁において、前記第2流路とパイロット圧作用室との連通を断絶するとともに、パイロット圧作用室内の圧縮流体を直接排気するための排気用バイパス流路を形成可能な排気切換手段を備えたことを要旨とする。
【0010】
この構成にすれば、排気切換手段によって、第2流路とパイロット圧作用室との連通が断絶されるのに加え、パイロット圧作用室内にある圧縮流体が排気用バイパス流路を介して大気に排出される。そのため、電磁駆動弁に対する電力供給を絶つことなく、スプール弁を移動させることができ、ポート間の連通を切り換えることが可能となる。
【0011】
(請求項3の発明…実施形態1〜4に対応)
請求項3に記載の発明では、複数のポートを有するケーシング内にそれらポート間の連通を切り換えるスプール弁を移動可能に収容し、このスプール弁を駆動させるパイロット駆動部に設けられたパイロット圧作用室に、スプール弁の端部に設けられたピストンを移動可能に設け、電磁駆動弁のオン・オフに基づいてパイロット圧作用室に圧縮流体を供給する第1流路と、パイロット圧作用室から圧縮流体を排出する第2流路とを選択的に切り換えることにより、スプール弁を移動させるパイロット形電磁弁において、前記第1流路とパイロット圧作用室との連通を断絶するとともに、パイロット圧作用室に圧縮流体を直接供給するための給気用バイパス流路を形成可能な給気切換手段を備え、更に前記第2流路とパイロット圧作用室との連通を断絶するとともに、パイロット圧作用室内の圧縮流体を直接排気するための排気用バイパス流路を形成可能な排気切換手段を備えたことを要旨とする。
【0012】
この構成にすれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用によって、ポート間の連通を切り換えることが可能となる。
(請求項4の発明…実施形態1〜4に対応)
請求項4に記載の発明では、請求項1又は3に記載のパイロット形電磁弁において、前記第1流路は、圧縮流体の供給源に通じる給気流路と、前記パイロット圧作用室に通じる給排共通流路とから構成され、前記給気用バイパス流路は前記給気流路の一部を兼ねていることを要旨とする。
【0013】
この構成によれば、給気用バイパス流路は前記給気流路の一部を兼ねていることから、給気用バイパス流路を形成するためのスペースが小さくなり、パイロット形電磁弁の大型化を抑制できる。
【0014】
(請求項5の発明…実施形態1〜4に対応)
請求項5に記載の発明では、請求項2又は3に記載のパイロット形電磁弁において、前記第2流路は、大気領域に通じる排気流路と、前記パイロット圧作用室に通じる給排共通流路とから構成され、前記排気用バイパス流路は、前記排気流路の一部を兼ねていることを要旨とする。
【0015】
この構成によれば、排気用バイパス流路を流れる圧縮流体は、第2流路の一部である排気流路を通ることで、排気用バイパス流路は排気流路の一部を兼ねていることから、給気用バイパス流路を形成するためのスペースが小さくなり、パイロット形電磁弁の大型化を抑制できる。
【0016】
(請求項6の発明…実施形態1〜4に対応)
請求項6に記載の発明では、前記給気切換手段は、前記パイロット駆動部に形成された弁収容穴に挿入され、同弁収容穴の軸線方向に移動可能かつ弁収容穴の軸線周りに回動可能な手動弁本体と、この手動弁本体の外周面に設けられ弁収容穴の内周面に密接されるシール手段とを含んで構成され、前記弁収容穴の内周面には、給気用バイパス流路に連通する給気ポートと、パイロット圧作用室に連通するパイロットポートとが開口され、前記手動弁本体の外周面には、前記シール手段によって区画形成されるとともに手動弁本体の操作に基づいて変位する第1連通路が形成され、この第1連通路を介して前記給気ポート及びパイロットポートが連通可能とされていることを要旨とする。
【0017】
この構成にすれば、手動弁本体が操作されると、第1連通路が変位することより、給気ポートとパイロットポートとが連通され、給気用バイパス流路が形成される。従って、給気用バイパス流路を形成するのにシール手段という簡単な構成によって実現することができるため、製造コストの上昇を防止することが可能になる。
【0018】
(請求項7の発明…実施形態1〜4に対応)
請求項7に記載の発明では、前記排気切換手段は、前記パイロット駆動部に形成された弁収容穴に挿入され、同弁収容穴の軸線方向に移動可能かつ弁収容穴の軸線周りに回動可能な手動弁本体と、この手動弁本体の外周面に設けられ弁収容穴の内周面に密接されるシール手段とを含んで構成され、前記弁収容穴の内周面には、排気用バイパス流路に連通する排気ポートと、パイロット圧作用室に連通するパイロットポートとが開口され、前記手動弁本体の外周面には、前記シール手段によって区画形成されるとともに手動弁本体の操作に基づいて変位する第2連通路が形成され、この第2連通路を介して前記排気ポートとパイロットポートとが連通可能とされていることを要旨とする。
【0019】
この構成にすれば、手動弁本体が操作されると、第2連通路が変位することより、排気ポートとパイロットポートとが連通され、排気用バイパス流路が形成される。従って、排気用バイパス流路を形成するのにシール手段という簡単な構成によって実現することができるため、製造コストの上昇を防止することが可能になる。
【0020】
(請求項8の発明…実施形態3に対応)
請求項8に記載の発明では、前記第1連通路は、手動切換弁が複数操作されることに基づいて前記給気ポートとパイロットポートとが連通されるように構成されていることを要旨とする。
【0021】
この構成にすれば、手動切換弁を1回操作しただけでは給気ポートとパイロットポートとの連通により給気用バイパス流路が形成されないため、不意な動作により手動切換弁が誤って操作された場合に、給気用バイパス流路が形成されるのを防止することができる。
【0022】
(請求項9の発明…実施形態4に対応)
請求項9に記載の発明では、前記第2連通路は、手動切換弁が複数操作されることに基づいて前記排気ポートとパイロットポートとが連通されるように構成されていることを要旨とする。
【0023】
この構成にすれば、手動切換弁を1回操作しただけでは排気ポートとパイロットポートとの連通により排気用バイパス流路が形成されないため、不意な動作により手動切換弁が誤って操作された場合に、排気用バイパス流路が形成されるのを防止することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0025】
図1,図2に示すように、パイロット形電磁弁11は、弁収容ケーシング12を備えており、その内部には圧縮流体としての圧縮エアの流路を切り換えるスプール弁14が往復移動可能に収容されている。スプール弁14はその軸線方向において互いに離間して配置された複数の弁部14aを有し、各弁部14aの径はスプール弁14の軸径よりも大きく設定されている。パイロット形電磁弁11は、図示しないが複数連設され、それぞれのパイロット形電磁弁11はマニホールドブロック20に接続されている。
【0026】
マニホールドブロック20の側面には、1つのパイロット形電磁弁11につき第1出力ポート20aと第2出力ポート20bとがそれぞれ設けられている。第1出力ポート20a及び第2出力ポート20bからは、そこに接続される図示しない外部流体配管を介して、外部流体圧機器としてのエアシリンダを駆動するための圧縮エアが給排される。なお、圧縮流体としては、エア以外の気体に変更することも可能である。又、外部流体機器としてエアシリンダにする以外に変更することも可能である。
【0027】
弁収容ケーシング12には、1つの供給ポート15、第1出力ポート16、第2出力ポート17、第1排気ポート18、第2排気ポート19が形成されている。そして、スプール弁14が第1切換位置(図1に示す位置)に移動することにより、供給ポート15及び第1出力ポート16と、第2出力ポート17と第2排気ポート19とが互いに連通される。第1出力ポート20aから圧縮エアがエアシリンダに供給されるとともに、エアシリンダからの圧縮エアが第2出力ポート20bを介して外部に排気されると、エアシリンダにあるピストンロッドが突出する。
【0028】
又、スプール弁14が第2切換位置(図2に示す位置)に移動することにより、第1出力ポート16及び第1排気ポート18と、供給ポート15及び第2出力ポート17とが互いに連通される。第2出力ポート20bから圧縮エアがエアシリンダに供給されるとともに、エアシリンダからの圧縮エアが第1出力ポート20aを介して外部に排気されると、エアシリンダにあるピストンロッドが没入する。
【0029】
弁収容ケーシング12の両端部にはパイロット駆動部27,28が設けられている。各パイロット駆動部27,28にはパイロット圧作用室27a,28aが形成され、各パイロット圧作用室27a,28a内には、スプール弁14の両端部に一体化されたピストン31,32が収容されている。
【0030】
図1の左側にある一方のパイロット駆動部27の側面には電磁駆動部33が設けられている。電磁駆動部33のケース33a内には、交互にオン・オフされる2つの電磁駆動弁34,35が収容されている。本実施形態におけるパイロット形電磁弁11の電源供給方式としては、マニホールドブロック20にパイロット形電磁弁11を搭載すると同時に、電磁駆動弁34,35の入力端子と主電源に通じる出力端子とが接続されるプラグイン構造が採用されている。
【0031】
パイロット形電磁弁11は、圧縮エアの供給源に通じる給気流路37と、大気に通じる排気流路38と、パイロット圧作用室27a,28aに通じる給排共通流路39とを有している。給気流路37及び排気流路38は、前記電磁駆動弁34,35の開閉部40を介して給排共通流路39に連通されている。電磁駆動弁34,35の開閉部40は、給気流路37の端部に設けられた給気側弁座41と、排気流路38の端部に設けられた排気側弁座42と、給気側弁座41及び排気側弁座42に対して接離可能な弁シート43とから構成されている。
【0032】
各電磁駆動弁34,35がオン(通電)されると、排気側弁座42に弁シート43の一側面が接すると共に給気側弁座41から弁シート43の他側面が離間することにより、給気流路37のみが給排共通流路39に連通され、圧縮エアがパイロット圧作用室27a,28aに供給される。このように、給気流路37と給排共通流路39とから第1流路が構成されている。
【0033】
各電磁駆動弁34,35がオフ(非通電)されると、給気側弁座41に弁シート43の他側面が接すると共に排気側弁座42から弁シート43の一側面が離間することにより、排気流路38のみが給排共通流路39に連通され、パイロット圧作用室27a,28a内にある圧縮エアが外部に排気される。このように、排気流路38と給排共通流路39とから第2流路が構成されている。
【0034】
ここでは、それぞれの電磁駆動弁34,35が交互にオン・オフされるため、一方の電磁駆動弁34(35)がオンしている状態では、他方の電磁駆動弁35(34)はオフされた状態にある。そのため、2つあるパイロット圧作用室27a,28aのうち、一方のパイロット圧作用室27a(28a)に圧縮エアが供給されているときには、他方のパイロット圧作用室28a,(27a)からエアが排気されることとなる。従って、一方のパイロット圧作用室27aに圧縮エアが供給されている状態では、スプール弁14が図1に示される第1切換位置に移動する。他方のパイロット圧作用室28aに圧縮エアが供給されている状態では、スプール弁14が図2に示される第2切換位置に移動する。
【0035】
図1,図2に示すように、各パイロット駆動部27,28にはそれぞれ弁収容穴49が凹設され、その内部には第1手動切換弁47及び第2手動切換弁48が摺動可能に設けられている。第1手動切換弁47及び第2手動切換弁48により、給気切換手段と排気切換手段とが構成されている。一方のパイロット駆動部27及び第1手動切換弁47と、他方のパイロット駆動部28及び第2手動切換弁48とは同じ構成であることから、以下の説明では一方のパイロット駆動部27及び第1手動切換弁47ついてのみ説明する。
【0036】
図3(a),(b)、図4、図5に示すように、第1手動切換弁47は、弁収容穴49の軸線方向(深さ方向)に沿って直線的に延びる手動弁本体50を有し、この手動弁本体50は、弁収容穴49の軸線方向に沿って移動可能、かつ弁収容穴49の軸線方向周りに回動可能となっている。手動弁本体50の外周面にはその軸線方向において離間して配置された上部ガスケット51、中間ガスケット52及び下部ガスケット53が装着され、各ガスケット51,52,53は弁収容穴49の内周面に密接されている。
【0037】
端部に位置する上部ガスケット51及び下部ガスケット53は、手動弁本体50の外周方向に沿って環状に形成されている。上部ガスケット51及び下部ガスケット53の間に位置する中間ガスケット52は、手動弁本体50の外周部において途切れており、更にその途切れた部分から手動弁本体50の軸線方向に沿って延びる2つの仕切り部52a,52bを有している。そして、中間ガスケット52における2つの仕切り部52a,52bは、下部ガスケット53に一体的に形成されている。本実施形態では、上部ガスケット51、中間ガスケット52及び下部ガスケット53によってシール手段が構成されている。
【0038】
図6(a)〜(c)に示すように、上部ガスケット51、中間ガスケット52及び下部ガスケット53は、手動弁本体50の外周面から張り出されており、弁収容穴49の内周面に対して摺動可能に圧接されている。手動弁本体50の外周面には、上部ガスケット51と中間ガスケット52とによって区画される第1連通路T1が形成されている。又、手動弁本体50の外周面には、中間ガスケット52と下部ガスケット53とによって区画される第2連通路T2が形成されている。更に、手動弁本体50の外周面には、下部ガスケット53によって区画される第3連通路T3がそれぞれ形成されている。なお、図6(c)、図8(c)、図10(c)には、上部ガスケット51、中間ガスケット52及び下部ガスケット53を展開した図が示されており、第1連通路T1、第2連通路T2及び第3連通路T3の領域を分かりやすく示すためにそれぞれ線種の異なる斜線で表している。
【0039】
図5,図6(a)〜(c)に示すように、パイロット駆動部27における弁収容穴49の内周面には、給排共通流路39に連通する給排ポートAと、パイロット圧作用室27aに連通するパイロットポートBとが開口されている。弁収容穴49の内周面には、給排共通流路39を介さずに給気流路37を直接的に連通する給気ポートPと、給排共通流路39を介さずに排気流路38に直接的に連通する排気ポートRとが開口されている。
【0040】
前記各連通路T1,T2,T3は、各ポートP,R,A,Bに対して手動弁本体50が弁収容穴49の軸線方向に沿って移動操作されるか、或いは弁収容穴49の軸線周りに回動操作されることにより、変位するようになっている。この変位により、各連通路T1,T2,T3と各ポートP,R,A,Bとの連通状態が切り換えられるようになっている。すなわち、第1手動切換弁47が図5、図6(a)〜(c)に示される待機位置P1にあるとき、給排ポートAとパイロットポートBとが前記第3連通路T3を介して連通される。
【0041】
第1手動切換弁47が図7,図8(a)〜(c)に示されるプッシュ位置P2にあるとき、給気ポートPとパイロットポートBとが前記第1連通路T1を介して連通される。この状態では、パイロット圧作用室27aが給気流路37の一部を介して圧縮エアの供給源に通じる給気用バイパス流路が形成される。
【0042】
第1手動切換弁47が図9,図10(a)〜(c)に示されるプッシュ・ターン位置P3にあるとき、パイロットポートBと排気ポートRとが前記第2連通路T2を介して連通される。この状態では、パイロット圧作用室27aが排気流路38の一部を介して大気領域に通じる排気用バイパス流路が形成される。
【0043】
図6(b)に示すように、弁収容穴49の底部には、第1手動切換弁47を待機位置P1に弾性力を付与する復帰バネ54が設置されている。この復帰バネ54の上端部は第1手動切換弁47における手動弁本体50の下端部に外挿され、下端部は弁収容穴49の底面に設置されている。
【0044】
手動弁本体50の上端部は弁収容穴49から外部に突出されており、その突出部分には手動弁本体50の径方向に沿って延びる操作レバー56が突設されている。この操作レバー56は、第1手動切換弁47の上端部に形成された凹設部57に配置されており、第1手動切換弁47をプッシュ操作したり、或いはターン操作したりするときに用いられる。
【0045】
図3に示すように、操作レバー56付近における手動弁本体50の上端部外周面には、横L状をなす案内溝58が形成され、この案内溝58内にはパイロット駆動部27に取り付けられた係合ピン59が係入されている。第1手動切換弁47を待機位置P1、プッシュ位置P2、プッシュ・ターン位置P3の間で位置を切り換える際に、第1手動切換弁47がガイドされる。
【0046】
より具体的に説明すると、第1手動切換弁47が図5に示される待機位置P1にあるとき、係合ピン59は案内溝58の一端部に配置される。第1手動切換弁47が図7に示されるプッシュ位置P2にあるとき、係合ピン59は案内溝58のコーナー部に配置される。第1手動切換弁47が図9に示されるプッシュ・ターン位置P3にあるとき、係合ピン59は案内溝58の他端部に配置され、復帰バネ54の付勢力によって第1手動切換弁47が待機位置P1位置に復帰するのが阻止される。
【0047】
次に、上記のように構成されたパイロット形電磁弁11の作用について説明する。
通常、パイロット形電磁弁11の第1手動切換弁47及び第2手動切換弁48は待機位置P1にある。この状態において、各パイロット駆動部27,28における給排ポートAとパイロットポートBとは第3連通路T3を介して連通されているため、給排共通流路39とパイロット圧作用室27a,28aとが通じている。この状態で、各電磁駆動弁34,35が交互にオン・オフされると、2つある給排共通流路39のうち一方が給気側のエア通路となり、他方が排気側のエア通路となる。この切換によってパイロット圧作用室27a,28aのうち一方に圧縮エアが給気されるとともに他方から圧縮エアが排気され、スプール弁14が図1に示す第1切換位置、或いは図2に示す第2切換位置に移動される。
【0048】
ここで、エアシリンダにトラブル等が生じた際には、パイロット形電磁弁11に接続される個々のエアシリンダが正常に動作するか否かをチェックする。この場合、すべての電磁駆動弁34,35に一括して電力供給している主電源をオフせずに、第1手動切換弁47及び第2手動切換弁48を手動操作してパイロット形電磁弁11の流路を切り換える。
【0049】
まず、スプール弁14を図1に示す第1切換位置から、図2に示す第2切換位置に移動させてパイロット形電磁弁11の流路を切り換える方法について以下に説明する。第1手動切換弁47を待機位置P1からプッシュ位置P2に押し込むと、下部ガスケット53によって給排ポートAとパイロットポートBとは断絶されることにより、給排共通流路39とパイロット圧作用室27aとの連通が断絶される。更に、第1手動切換弁47をプッシュ・ターン位置P3に回動操作すると、パイロットポートBと排気ポートRと直接的に連通され、パイロット圧作用室27aと排気流路38とが連通される。その結果、パイロット圧作用室27a内の圧縮エアは、給排共通流路39を通らずに排気流路38の一部を通って(バイパスして)大気へと直接排気される。
【0050】
第1手動切換弁47の操作を終えた後、第2手動切換弁48を待機位置P1からプッシュ位置P2に押し込むと、パイロット駆動部28において給気ポートPとパイロットポートBとが直接的に連通されるため、給気流路37とパイロット圧作用室28aとが連通される。それと同時に、給排共通流路39とパイロット圧作用室28aとの連通が断絶される。その結果、圧縮エアは、給排共通流路39を通らずに、各給気流路37の一部を通って(バイパスして)パイロット圧作用室28aに直接供給される。
【0051】
以上説明したように、パイロット圧作用室28aに圧縮エアが供給されるとともに、パイロット圧作用室27aから圧縮エアが排気されることで、スプール弁14が図1に示す第1切換位置から図2に示す第2切換位置に移動され、各ポート15〜19の連通状態が切り換えられる。これにより、パイロット形電磁弁11の流路が切り換えられる。
【0052】
スプール弁14を第2切換位置から第1切換位置に移動させて各ポート15〜19の連通状態を手動で切り換える場合には、先に第2手動切換弁48をプッシュ・ターン位置P3に回動操作し、その後に第1手動切換弁47をプッシュ位置P2に押し込む。すると、上述したこととは反対に、一方のパイロット圧作用室27aに圧縮エアが供給されるとともに、他方のパイロット圧作用室28aから圧縮エアが排気され、スプール弁14は第2切換位置から第1切換位置に移動する。
【0053】
従って、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)プラグイン構造によって電磁駆動弁34,35に電源供給されるパイロット形電磁弁11であっても、第1手動切換弁47及び第2手動切換弁48のうち一方をプッシュ位置P2に操作し、他方をプッシュ・ターン位置P3に操作すれば、スプール弁14を移動させて流路切換を行うことができる。そのため、メインエアシリンダが稼働中にトラブルを生じた時等において、すべてのパイロット形電磁弁11に一括で電力を供給している主電源からの電力供給を断絶する必要がなく、すべての電磁駆動弁34,35を通電した状態のまま、パイロット形電磁弁11の流路を手動で切り換えることができる。しかも、特定の電磁駆動弁34,35のみを駆動させるために、パイロット形電磁弁11を制御するプログラム等を変更することもないので、トラブル時などの対応が容易になる。
【0054】
(2)第1手動切換弁47及び第2手動切換弁48における上部ガスケット51、中間ガスケット52、下部ガスケット53の形状を変えるといった簡単な構成でもって、電磁駆動弁34,35を通電した状態のまま、手動操作でパイロット形電磁弁11の流路切換を行うことができる。そのため、パイロット形電磁弁11の部品数やそれらの組み付け工数が大幅に増加しないため、パイロット形電磁弁11の大型化を防止することができるとともに、コスト上昇を抑制することができる。
【0055】
(3)電気的なスイッチ類を使用することなく、機械的構造でもってパイロット形電磁弁11の流路を切り換えることができる。そのため、本実施形態のパイロット形電磁弁11は水が飛散する環境下で使用する場合にも適している。
【0056】
(4)電磁駆動弁34,35を通電した状態のまま第1手動切換弁47及び第2手動切換弁48を手動操作すると、いずれかのパイロット圧作用室27a,28aに、圧縮エアが給気流路37の一部を通って直接供給される。そのため、手動操作時においてパイロット圧作用室27a,28aに供給する圧縮エアの給気通路を給気流路37とは別に設ける必要がなく、エア通路の省スペース化を図ることができる。従って、パイロット形電磁弁11の大型化をよりいっそう防止することができる。
【0057】
(5)電磁駆動弁34,35を通電した状態のまま第1手動切換弁47及び第2手動切換弁48を手動操作すると、いずれかのパイロット圧作用室27a,28aにある圧縮エアが排気流路38の一部を通って直接排気される。そのため、手動操作時においてパイロット圧作用室27a,28a内にある圧縮エアを排気する通路を給気流路37とは別に設ける必要がなく、エア通路の省スペース化を図ることができる。従って、パイロット形電磁弁11の大型化をよりいっそう防止することができる。
【0058】
(第2実施形態)
第2実施形態を、前記実施形態と異なる部分を中心に説明する。
さて、この第2実施形態では、図11〜図13に示すように、手動弁本体50の外周面にその軸線方向において離間して配置された上部ガスケット61、中間ガスケット62,63、下部ガスケット64が装着されている。端部に位置する上部ガスケット61及び下部ガスケット64は、手動弁本体50の外周方向に沿って環状に形成されている。上部ガスケット61と下部ガスケット64との間に位置する2つの中間ガスケット62,63は、手動弁本体50の外周部においてそれぞれ位置をずらして途切れており、更にその途切れた部分から手動弁本体50の軸線方向に沿って延びる3つの仕切り部65a,65b,65cを有している。
【0059】
上部ガスケット61と中間ガスケット62との間において、中間ガスケット62が途切れていない箇所にも仕切り部65dが1つ設けられている。更に、下部ガスケット64と中間ガスケット63との間において、中間ガスケット63が途切れていない箇所にも仕切り部65e,65fが2つ設けられている。本実施形態では、上部ガスケット61、中間ガスケット62,63及び下部ガスケット64によってシール手段が構成されている。
【0060】
手動弁本体50の外周面には、上部ガスケット61、中間ガスケット62,63、下部ガスケット64及び仕切り部65a〜65fによって区画される第1連通路T1、第2連通路T2及び第3連通路T3がそれぞれ形成されている。なお、図13(c)、図15(c)、図17(c)には、上部ガスケット61、中間ガスケット62,63、下部ガスケット64を展開した状態が示されており、第1連通路T1、第2連通路T2及び第3連通路T3の領域を分かりやすく示すためにそれぞれ線種の異なる斜線で表している。
【0061】
前記各連通路T1,T2,T3は、各ポートP,R,A,Bに対して手動弁本体50が弁収容穴49の軸線方向に沿って移動操作されるか、或いは弁収容穴49の軸線周りに回動操作されることにより、変位するようになっている。この変位により、各連通路T1,T2,T3と各ポートP,R,A,Bとの連通状態が切り換えられるようになっている。
【0062】
すなわち、第1手動切換弁47が図12、図13(a)〜(c)に示される待機位置P11にあるとき、給排ポートAとパイロットポートBとが前記第3連通路T3を介して連通される。又、第1手動切換弁47が図14,図15(a)〜(c)に示される右ターン位置P12に回動されると、給気ポートPとパイロットポートBとが前記第1連通路T1を介して連通される。更に、第1手動切換弁47が、図16,図17(a)〜(c)に示される左ターン位置P13に回動されると、パイロットポートBと排気ポートRとが前記第2連通路T2を介して連通される。
【0063】
操作レバー56付近における手動弁本体50の上端部外周面に形成された案内溝58は、第1実施形態に示すようなL状ではなく、手動弁本体50の外周方向に沿って延びている。しかも、図18に示すように、本実施形態における案内溝58の内奥面58aは、横V状をなすように形成されている。そして、第1手動切換弁47を右ターン位置P12に回動操作したときに、案内溝58に係入された係合ピン59が、その内奥面58aの一方側に当たることにより、第1手動切換弁47の回動が規制される。又、第1手動切換弁47を左ターン位置P13に回動操作したときに、係合ピン59が案内溝58の内奥面58aの他方側に当たることにより、第1手動切換弁47の回動が規制される。
【0064】
次に、本実施形態におけるパイロット形電磁弁11の作用について説明する。手動操作でパイロット形電磁弁11の流路を切り換えるには、第1手動切換弁47と第2手動切換弁48とのうち、一方を右ターン位置P12に回動操作し、他方を左ターン位置P13に回動操作する。最初に、スプール弁14を図1に示す第1切換位置から、図2に示す第2切換位置に移動させてパイロット形電磁弁11の流路を切り換える方法について以下に説明する。
【0065】
まず、第1手動切換弁47が左ターン位置P13に回動操作されると、パイロットポートBと排気ポートRとが直接的に連通されるため、排気流路38とパイロット圧作用室27aとが連通される。それと同時に、給排共通流路39とパイロット圧作用室27aとが断絶される。その結果、一方のパイロット圧作用室27a内の圧縮エアは、給排共通流路39を通らずに排気流路38の一部を通って直接排気される。
【0066】
一方、第2手動切換弁48が右ターン位置P12に回動操作されると、給気ポートPとパイロットポートBとが直接的に連通され、パイロット圧作用室28aと給気流路37とが連通される。この結果、圧縮エアは給排共通流路39を通らずに給気流路37の一部を通って他方のパイロット圧作用室28aに直接供給される。
【0067】
以上説明したように、一方のパイロット圧作用室27aから圧縮エアが排気されるとともに、他方のパイロット圧作用室28aに圧縮エアが供給されることで、スプール弁14が第1切換位置から第2切換位置に移動し、各ポート15〜19の連通状態が切り換えられる。これにより、パイロット形電磁弁11の流路が切り換えられる。なお、スプール弁14を第2切換位置から第1切換位置に移動させて各ポート15〜19の連通状態を切り換える場合には、第1手動切換弁47を右ターン位置P12に回動操作し、第2手動切換弁48を左ターン位置P13に回動操作する。この回動操作により、パイロット圧作用室27a,28aに対する給気と排気との関係が、スプール弁14を第1切換位置から第2切換位置に移動させる場合とは逆の関係となるため、スプール弁14は第2切換位置から第1切換位置に移動する。
【0068】
従って、本実施形態においては、第1手動切換弁47及び第2手動切換弁48のうち一方を右ターン位置P12に回動操作し、他方を左ターン位置P13に回動操作するだけで、電磁駆動弁34,35を通電した状態で、パイロット形電磁弁11の流路を手動で切り換えることができる。従って、第1実施形態と異なり、排気する方の第1手動切換弁47(又は第2手動切換弁48)を一操作するだけで済むので、パイロット形電磁弁11の流路切換操作が簡単になる。しかも、第1実施形態と異なり、第1手動切換弁47及び第2手動切換弁48を待機位置P11に戻すための復帰バネ等の弾性部材を必要としないことから、パイロット形電磁弁11の構造がシンプルになり、組み付け作業性も向上し、更には製造コストを低減することもできる。
【0069】
(第3実施形態)
図19に示すように、前記第1及び第2実施形態では、2つの電磁駆動弁34,35を用いたダブルソレノイドタイプのパイロット形電磁弁11としたが、本実施形態では、シングルソレノイドタイプ、つまり電磁駆動弁が1つ設けられているパイロット形電磁弁11となっている。シングルソレノイドタイプのパイロット形電磁弁11では、一方のピストン31の径が他方のピストン32の径よりも大きく設定されている。小径なるピストン32が収容されているパイロット圧作用室28aには、圧縮エアが常時供給されている。
【0070】
両パイロット圧作用室27a,28aに圧縮エアが供給されている状態では、大径のピストン31が受ける推力が小径のピストン32が受ける推力よりも大きくなり、スプール弁14は図19に示す第1切換位置に移動する。それに対して、一方のパイロット圧作用室27a内の圧縮エアが供給されず、他方のパイロット圧作用室28aのみに圧縮エアが供給されている状態では、小径のピストン32のみに推力が生じるので、スプール弁14は第1切換位置の反対側である第2切換位置(図示しない)に移動する。このような構成を有するパイロット形電磁弁11においては、一方のパイロット駆動部27のみに、給気切換手段と排気切換手段を構成する手動切換弁70が1つだけ設けられている。
【0071】
マニホールドブロック20の側面に設けられた第1出力ポート20a及び第2出力ポート20bには、図示しない外部流体配管を介して外部流体圧機器としてのエア作動弁が接続されている。第1出力ポート20aから圧縮エアがエア作動弁に供給され、エア作動弁からの圧縮エアが第2出力ポート20bを介して外部に排気されることにより、エア作動弁が開くようになっている。これに対して、第2出力ポート20bから圧縮エアがエア作動弁に供給され、エア作動弁からの圧縮エアが第1出力ポート20aを介して外部に排気されることにより、エア作動弁が閉じるようになっている。
【0072】
次に、本実施形態の要部について説明する。
図20(a)〜(c)に示すように、手動切換弁70は、第1実施形態で説明した第1手動切換弁47と基本的に同じ構成となっている。異なる構成としては、上部ガスケット51及び下部ガスケット53と同様に、中間ガスケット52も環状に形成されている。手動弁本体50の外周面において仕切り部52a,52b間に位置する箇所には、同手動弁本体50の軸線方向に沿って延びる溝部50aが形成されている。
【0073】
図21,図22(a)〜(c)に示すように、手動弁本体50に溝部50aがあることにより、手動弁本体50の外周面における両仕切り部52a,52bの間は、第1連通路T1となっている。パイロット駆動部27における弁収容穴49の内周面には、給排共通流路39に連通する給排ポートAと、パイロット圧作用室27aを連通するパイロットポートBとが形成されている。弁収容穴49の内周面には、給気流路37に連通する給気ポートPと、弁収容穴49に連通する排気ポートRとが形成されている。
【0074】
中間ガスケット52の仕切り部52a,52bは、手動切換弁70の周方向における位置が、第1実施形態に示される仕切り部52a,52bの位置とは異なっている。本実施形態における仕切り部52a,52bの位置を、第1実施形態における仕切り部52a,52bが異ならせたことにより、手動切換弁70が操作される位置に応じて、各連通路T1,T2,T3と各ポートP,R,A,Bとは以下に示す連通状態をとり得るようになっている。すなわち、手動切換弁70が図21、図22(a)〜(c)に示される待機位置P1にあるとき、給排ポートAとパイロットポートBとが前記第3連通路T3を介して連通される。
【0075】
手動切換弁70が図23,図24(a)〜(c)に示されるプッシュ位置P2にあるとき、パイロットポートBと排気ポートRとが前記第2連通路T2を介して連通される。この状態では、パイロット圧作用室27aが排気流路38の一部を介して大気領域に通じる排気用バイパス流路が形成される。
【0076】
手動切換弁70が図25、図26(a)〜(c)に示されるプッシュ・左ターン位置P4にあるとき、パイロットポートBと排気ポートRとが前記第2連通路T2を介して連通される。つまり、手動切換弁70がプッシュ位置P2からプッシュ・左ターン位置P4に切り換えられても、パイロットポートBと排気ポートRとの連通状態が保持され、排気用バイパス流路の形成が維持されるようになっている。
【0077】
手動切換弁70が図27、図28(a)〜(c)に示されるプッシュ・右ターン位置P5にあるとき、給気ポートPとパイロットポートBとが第1連通路T1を介して連通される。この状態では、パイロット圧作用室27aが給気流路37の一部を介して圧縮エアの供給源に通じる給気用バイパス流路が形成される。
【0078】
図20(a),(b)に示すように、操作レバー56付近における手動弁本体50の上端部外周面には、T字状をなす案内溝58が形成され、この案内溝58内にはパイロット駆動部27に取り付けられた係合ピン59が係入されている。手動切換弁70は、係合ピン59が案内溝58の下端部に配置されることにより待機位置P1に位置決めされ、係合ピン59が案内溝58の交差部に配置されることによりプッシュ位置P2に位置決めされる。又、手動切換弁70は、係合ピン59が案内溝58の交差部の左端に配置されることによりプッシュ・左ターン位置P4に位置決めされ、交差部の右端に配置されることによりプッシュ・右ターン位置P5に位置決めされる。手動切換弁70がプッシュ・左ターン位置P4及びプッシュ・右ターン位置P5にあるとき、復帰バネ54の付勢力によって手動切換弁70が待機位置P1位置に復帰するのが阻止される。
【0079】
本実施形態におけるパイロット形電磁弁11の作用について説明する。
パイロット形電磁弁11の手動切換弁70が待機位置P1にある状態において、給排ポートAとパイロットポートBとは第3連通路T3を介して連通されているため、給排共通流路39とパイロット圧作用室27aとが通じている。この状態で、電磁駆動弁34がオンされると、給気流路37と給排共通流路39とが連通されるのに伴い、パイロット圧作用室27aに圧縮エアが給気される。これにより、大径のピストン31が受ける推力が小径のピストン32が受ける推力よりも大きくなるため、スプール弁14が図19に示す第1切換位置に移動され、図示しないエア作動弁が開く。これに対して、電磁駆動弁34がオフされると、排気流路38と給排共通流路39とが連通され、小径のピストン32のみに推力が働く。そして、パイロット圧作用室27a内のエアが外部に排気されながら、スプール弁14は第1切換位置と反対側の第2切換位置に移動され、エア作動弁が閉じる。
【0080】
エア作動弁にトラブル等が生じた際には、パイロット形電磁弁11に接続される個々のエア作動弁が正常に動作するかをチェックする。この場合、すべての電磁駆動弁34に一括して電力供給している主電源をオフせずに、手動切換弁70を手動で操作してパイロット形電磁弁11の流路を切り換える。最初に、スプール弁14を図1に示す第1切換位置から、図2に示す第2切換位置に移動させてパイロット形電磁弁11の流路を切り換える方法について以下に説明する。
【0081】
まず、第1手動切換弁47を待機位置P1からプッシュ位置P2に押し込むと、下部ガスケット53によって給排ポートAとパイロットポートBとが断絶されて給排共通流路39とパイロット圧作用室27aとの連通されなくなり、パイロット圧作用室27aに対する圧縮エアの給気が停止される。それと同時に、パイロットポートBと排気ポートRとが連通されることにより、パイロット圧作用室27aと排気流路38とが通じる。これにより、パイロット圧作用室27a内の圧縮エアは、給排共通流路39を通らずに排気流路38の一部を通って大気へと直接排気され、電磁駆動弁34のオン・オフに関係なくスプール弁14は図19に示す第1切換位置と反対側の第2切換位置に移動され、エア作動弁は閉じる。
【0082】
第1手動切換弁47をプッシュ位置P2からプッシュ・左ターン位置P4に回動操作すると、パイロットポートBと排気ポートRとが連通されたままの状態に維持されるため、スプール弁14は第2切換位置から移動せず、エア作動弁は閉じたままに保持される。
【0083】
第1手動切換弁47をプッシュ・左ターン位置P4或いはプッシュ位置P2からプッシュ・右ターン位置P5に操作すると、パイロット駆動部28において給気ポートPとパイロットポートBとが直接的に連通されるため、給気流路37とパイロット圧作用室28aとが連通される。それと同時に、中間ガスケット52によってパイロットポートBと排気ポートRとが断絶されることにより、パイロット圧作用室27aと排気流路38とが連通されなくなる。これにより、圧縮エアは給排共通流路39を通らずに給気流路37の一部を通ってパイロット圧作用室27a内に給気され、電磁駆動弁34のオン・オフに関係なくスプール弁14は第1切換位置に移動され、エア作動弁は開く。
【0084】
従って、本実施形態によれば、手動切換弁70を待機位置P1からプッシュ位置P2に押し込み操作をした後、プッシュ位置P2にある手動切換弁70をプッシュ・右ターン位置P5に回動操作させることにより、エア作動弁を開いている。つまり、手動切換弁70を複数操作(プッシュ位置P2に操作することと、プッシュ・右ターン位置P5に操作すること。)することにより、エア作動弁が開くようになっている。従って、手動切換弁70を待機位置P1からプッシュ位置P2に1回操作しただけではスプール弁14が第1切換位置から第2切換位置に移動しないため、不意な動作により手動切換弁70が誤ってプッシュ位置P2に操作されても、エア作動弁が開くのを防止することができる。
【0085】
又、手動切換弁70をプッシュ位置P2に操作することにより、スプール弁14は第2切換位置に移動され、エア作動弁が閉状態をとり得るようになっている。エア作動弁の閉動作をチェックしたいときに、プッシュ位置P2に位置する手動切換弁70を、プッシュ・左ターン位置P4に回動操作してもエア作動弁は一度も開くことがない。よって、例えば調合タンクに貯蔵される食品材料を出したり止めたりすることにエア作動弁が用いられる場合に、調合タンクから食品材料を無駄に出すことなく、複数あるパイロット形電磁弁11のうち特定のものについて動作チェックを行うことができる。
【0086】
(第4実施形態)
本実施形態では手動切換弁70に設けられた中間ガスケット52の仕切り部52a,52bの間隔が、第3実施形態で説明した仕切り部52a,52bとは異なっている。この構成としたことにより、手動切換弁70が図29(b)に示されるプッシュ位置P2にあるとき、給気ポートPとパイロットポートBとが第1連通路T1を介して連通される。図29(a),(c),(d)に示すように、手動切換弁70がプッシュ位置P2以外の位置に配置されている場合について、給排ポートA、パイロットポートB、給気ポートP及び排気ポートRの連通関係は第3実施形態と同じになっている。
【0087】
以上のことから、手動切換弁70がプッシュ位置P2からプッシュ・右ターン位置P5に切り換えられても、給気ポートPとパイロットポートBとの連通状態が保持され、給気用バイパス流路の形成が維持されるようになっている。
【0088】
従って、本実施形態によれば、手動切換弁70を待機位置P1からプッシュ位置P2に押し込み操作をした後、プッシュ位置P2にある手動切換弁70をプッシュ・左ターン位置P4に回動操作させることにより、エア作動弁を閉じている。手動切換弁70を複数操作(プッシュ位置P2に操作することと、プッシュ・左ターン位置P4に操作すること。)により、エア作動弁が閉じるようになっている。従って、手動切換弁70を待機位置P1からプッシュ位置P2に1回操作しただけではスプール弁14が第2切換位置から第1切換位置に移動しないため、不意な動作により手動切換弁70が誤ってプッシュ位置P2に操作されても、エア作動弁が閉じるのを防止することができる。
【0089】
又、手動切換弁70をプッシュ位置P2に操作することにより、スプール弁14は第1切換位置に移動され、エア作動弁が開状態をとり得るようになっている。エア作動弁の開動作をチェックしたいときに、プッシュ位置P2に位置する手動切換弁70を、プッシュ・右ターン位置P5に回動操作してもエア作動弁は一度も閉じることがない。よって、エア作動弁が閉じると不都合がある場合には、エア作動弁は一度も閉じることなく、エア作動弁の開動作をチェックすることができる。
【0090】
(別の実施形態)
本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・図30(a),(b)に示すように、第1実施形態の別例として、上下両ガスケット51,53と同様に中間ガスケット52も環状に形成してもよい。この構成を採用する場合には、中間ガスケット52の仕切り部52a,52bにエア通路を確保するために、手動弁本体50の外周面にその軸線方向に沿って伸びる溝部50aを形成する。
【0091】
・第1及び第2実施形態では、2つの電磁駆動弁34,35を備えたダブルソレノイドタイプのパイロット形電磁弁11に具体化したが、第3及び第4実施形態で説明したシングルソレノイドタイプに変更してもよい。
【0092】
・第1及び第2実施形態で説明したパイロット形電磁弁11を、2つの電磁駆動弁34,35がいずれもオフされた場合に、すべてのポート15〜19間の連通が断絶される5ポート3位置切換タイプのオールポートクローズタイプに変更してもよい。
【0093】
・第3実施形態では、1つの電磁駆動弁34を備えたシングルソレノイドタイプのパイロット形電磁弁11に具体化したが、第1及び第2実施形態に示すダブルソレノイドタイプに変更してもよい。
【0094】
【発明の効果】
本発明によれば、電磁駆動弁を通電したままの状態で、ポート間の連通を簡単に切り換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態におけるパイロット形電磁弁を示し、スプール弁が第1切換位置にある場合の断面図。
【図2】同じく、パイロット形電磁弁を示し、スプール弁が第2切換位置にある場合の断面図。
【図3】同じく、(a),(b)は手動切換弁の斜視図。
【図4】同じく、図3に示す手動切換弁の断面図。
【図5】同じく、手動切換弁が待機位置にある場合のパイロット駆動部の説明図。
【図6】同じく、手動切換弁が待機位置にある場合を示し、(a)はパイロット駆動部の平面図、(b)はパイロット駆動部の断面図、(c)は手動切換弁の一部を展開して示す説明図。
【図7】同じく、手動切換弁がプッシュ位置にある場合のパイロット駆動部の説明図。
【図8】同じく、手動切換弁がプッシュ位置にある場合を示し、(a)はパイロット駆動部の平面図、(b)はパイロット駆動部の断面図、(c)は手動切換弁の一部を展開して示す説明図。
【図9】同じく、手動切換弁がプッシュ・ターン位置にある場合のパイロット駆動部の説明図。
【図10】同じく、手動切換弁がプッシュ・ターン位置にある場合を示し、(a)はパイロット駆動部の平面図、(b)はパイロット駆動部の断面図、(c)は手動切換弁の一部を展開して示す説明図。
【図11】第2実施形態を示し、(a),(b)は手動切換弁の斜視図。
【図12】同じく、手動切換弁が待機位置にある場合のパイロット駆動部の説明図。
【図13】同じく、手動切換弁が待機位置にある場合を示し、(a)はパイロット駆動部の平面図、(b)はパイロット駆動部の断面図、(c)は手動切換弁の一部を展開して示す説明図。
【図14】同じく、手動切換弁が右ターン位置にある場合のパイロット駆動部の説明図。
【図15】同じく、手動切換弁が右ターン位置にある場合を示し、(a)はパイロット駆動部の平面図、(b)はパイロット駆動部の断面図、(c)は手動切換弁の一部を展開して示す説明図。
【図16】同じく、手動切換弁が左ターン位置にある場合のパイロット駆動部の説明図。
【図17】同じく、手動切換弁が左ターン位置にある場合を示し、(a)はパイロット駆動部の平面図、(b)はパイロット駆動部の断面図、(c)は手動切換弁の一部を展開して示す説明図。
【図18】同じく、手動切換弁と係合ピン59との係合関係を示す断面図。
【図19】第3実施形態におけるパイロット形電磁弁を示し、スプール弁が第1切換位置にある場合の断面図。
【図20】(a),(b)は手動切換弁の斜視図、(c)は手動切換弁の断面図。
【図21】手動切換弁が待機位置にある場合のパイロット駆動部の説明図。
【図22】手動切換弁が待機位置にある場合を示し、(a)はパイロット駆動部の平面図、(b)はパイロット駆動部の断面図、(c)は手動切換弁の一部を展開して示す説明図。
【図23】手動切換弁がプッシュ位置にある場合のパイロット駆動部の説明図。
【図24】手動切換弁がプッシュ位置にある場合を示し、(a)はパイロット駆動部の平面図、(b)はパイロット駆動部の断面図、(c)は手動切換弁の一部を展開して示す説明図。
【図25】手動切換弁がプッシュ・左ターン位置にある場合のパイロット駆動部の説明図。
【図26】手動切換弁がプッシュ・左ターン位置にある場合を示し、(a)はパイロット駆動部の平面図、(b)はパイロット駆動部の断面図、(c)は手動切換弁の一部を展開して示す説明図。
【図27】手動切換弁がプッシュ・右ターン位置にある場合のパイロット駆動部の説明図。
【図28】手動切換弁がプッシュ・右ターン位置にある場合を示し、(a)はパイロット駆動部の平面図、(b)はパイロット駆動部の断面図、(c)は手動切換弁の一部を展開して示す説明図。
【図29】(a)は待機位置における手動切換弁の展開図、(b)はプッシュ時における手動切換弁の展開図、(c)はプッシュ・左ターン位置における手動切換弁の展開図、(d)はプッシュ・右ターン位置における手動切換弁の展開図。
【図30】別の実施形態を示し、(a)は第1手動切換弁の斜視図、(b)は第1手動切換弁の断面図。
【符号の説明】
A…給排ポート、B…パイロットポート、P…給気ポート、R…排気ポート、T1…第1連通路、T2…第2連通路、11…パイロット形電磁弁、12…ケーシング、14…スプール弁、15〜19…ポート、27,28…パイロット駆動部、27a,28a…パイロット圧作用室、31,32…ピストン、34,35…電磁駆動弁、37…給気流路(第1流路)、38…排気流路(第2流路)、39…給排共通流路(第1流路・第2流路)、47…第1手動切換弁(給気切換手段・排気切換手段)、48…第2手動切換弁(給気切換手段・排気切換手段)、49…弁収容穴、50…手動弁本体、51,61…上部ガスケット(シール手段)、52,62,63…中間ガスケット(シール手段)、53,64…下部ガスケット(シール手段)、70…手動切換弁(給気切換手段・排気切換手段)。

Claims (9)

  1. 複数のポートを有するケーシング内にそれらポート間の連通を切り換えるスプール弁を移動可能に収容し、このスプール弁を駆動させるパイロット駆動部に設けられたパイロット圧作用室に、スプール弁の端部に設けられたピストンを移動可能に設け、電磁駆動弁のオン・オフに基づいてパイロット圧作用室に圧縮流体を供給する第1流路と、パイロット圧作用室から圧縮流体を排出する第2流路とを選択的に切り換えることにより、スプール弁を移動させるパイロット形電磁弁において、
    前記第1流路とパイロット圧作用室との連通を断絶するとともに、パイロット圧作用室に圧縮流体を直接供給するための給気用バイパス流路を形成可能な給気切換手段を備えたことを特徴とするパイロット形電磁弁。
  2. 複数のポートを有するケーシング内にそれらポート間の連通を切り換えるスプール弁を移動可能に収容し、このスプール弁を駆動させるパイロット駆動部に設けられたパイロット圧作用室に、スプール弁の端部に設けられたピストンを移動可能に設け、電磁駆動弁のオン・オフに基づいてパイロット圧作用室に圧縮流体を供給する第1流路と、パイロット圧作用室から圧縮流体を排出する第2流路とを選択的に切り換えることにより、スプール弁を移動させるパイロット形電磁弁において、
    前記第2流路とパイロット圧作用室との連通を断絶するとともに、パイロット圧作用室内の圧縮流体を直接排気するための排気用バイパス流路を形成可能な排気切換手段を備えたことを特徴とするパイロット形電磁弁。
  3. 複数のポートを有するケーシング内にそれらポート間の連通を切り換えるスプール弁を移動可能に収容し、このスプール弁を駆動させるパイロット駆動部に設けられたパイロット圧作用室に、スプール弁の端部に設けられたピストンを移動可能に設け、電磁駆動弁のオン・オフに基づいてパイロット圧作用室に圧縮流体を供給する第1流路と、パイロット圧作用室から圧縮流体を排出する第2流路とを選択的に切り換えることにより、スプール弁を移動させるパイロット形電磁弁において、
    前記第1流路とパイロット圧作用室との連通を断絶するとともに、パイロット圧作用室に圧縮流体を直接供給するための給気用バイパス流路を形成可能な給気切換手段を備え、更に前記第2流路とパイロット圧作用室との連通を断絶するとともに、パイロット圧作用室内の圧縮流体を直接排気するための排気用バイパス流路を形成可能な排気切換手段を備えたことを特徴とするパイロット形電磁弁。
  4. 前記第1流路は、圧縮流体の供給源に通じる給気流路と、前記パイロット圧作用室に通じる給排共通流路とから構成され、前記給気用バイパス流路は前記給気流路の一部を兼ねていることを特徴とする請求項1又は3に記載のパイロット形電磁弁。
  5. 前記第2流路は、大気領域に通じる排気流路と、前記パイロット圧作用室に通じる給排共通流路とから構成され、前記排気用バイパス流路は、前記排気流路の一部を兼ねていることを特徴とする請求項2又は3に記載のパイロット形電磁弁。
  6. 前記給気切換手段は、前記パイロット駆動部に形成された弁収容穴に挿入され、同弁収容穴の軸線方向に移動可能かつ弁収容穴の軸線周りに回動可能な手動弁本体と、この手動弁本体の外周面に設けられ弁収容穴の内周面に密接されるシール手段とを含んで構成され、前記弁収容穴の内周面には、給気用バイパス流路に連通する給気ポートと、パイロット圧作用室に連通するパイロットポートとが開口され、前記手動弁本体の外周面には、前記シール手段によって区画形成されるとともに手動弁本体の操作に基づいて変位する第1連通路が形成され、この第1連通路を介して前記給気ポート及びパイロットポートが連通可能とされていることを特徴とする請求項1、3、4のうちいずれか一項に記載のパイロット形電磁弁。
  7. 前記排気切換手段は、前記パイロット駆動部に形成された弁収容穴に挿入され、同弁収容穴の軸線方向に移動可能かつ弁収容穴の軸線周りに回動可能な手動弁本体と、この手動弁本体の外周面に設けられ弁収容穴の内周面に密接されるシール手段とを含んで構成され、前記弁収容穴の内周面には、排気用バイパス流路に連通する排気ポートと、パイロット圧作用室に連通するパイロットポートとが開口され、前記手動弁本体の外周面には、前記シール手段によって区画形成されるとともに手動弁本体の操作に基づいて変位する第2連通路が形成され、この第2連通路を介して前記排気ポートとパイロットポートとが連通可能とされていることを特徴とする請求項2、3、5のうちいずれか一項に記載のパイロット形電磁弁。
  8. 前記第1連通路は、手動切換弁が複数操作されることに基づいて前記給気ポートとパイロットポートとを連通するように構成されていることを特徴とする請求項6に記載のパイロット形電磁弁。
  9. 前記第2連通路は、手動切換弁が複数操作されることに基づいて前記排気ポートとパイロットポートとを連通するように構成されていることを特徴とする請求項7に記載のパイロット形電磁弁。
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