JP2004083416A - 皮膚外用剤並びに飲食品 - Google Patents

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神原 敏光
Enyou Shiyuu
周 艶陽
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Kenro Yamamoto
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Abstract

【課  題】本発明は、抗老化剤、すなわち加齢に伴い生じる状態および症状を予防・治療できる医薬および飲食品を提供することを目的とする。
【解決手段】コラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を有する物質を有効成分として含有することを特徴とする抗老化剤。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、抗老化剤、並びに抗老化剤を含有している皮膚外用剤及び飲食品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
老化として総称される加齢に伴う症状は生体のあらゆる部位で起こり、代表的には、皮膚のしわの形成や弾力性低下等の皮膚の老化、骨粗鬆症、変形性膝関節症、動脈硬化症もしくは高血圧症、硝子体の老化に起因する症状などが挙げられる。これらの症状について以下に詳細に述べる。
【0003】
近年、特に生体成分の老化の要因として、紫外線が注目されており、その生体への悪影響が問題となっている。皮膚のしわ形成や皮膚の弾力性低下等の皮膚老化の原因としては、紫外線以外にも種々の原因が考えられる。
すなわち、皮膚の真皮・表皮は、表皮細胞、線維芽細胞およびこれらの細胞の外にあって皮膚構造を支持するエラスチン、コラーゲンまたはヒアルロン酸をはじめとするムコ多糖類などからなる細胞外マトリックスによって構成されており、若い皮膚においてはこれらの皮膚組織の相互作用が恒常性を保つことにより水分保持、柔軟性、弾力性等が確保され、肌は外見的にも張りや艶があってみずみずしい状態に維持される。
ところが、紫外線、空気の著しい乾燥、過度の皮膚洗浄等、ある種の外的因子の影響があったり加齢が進んだりすると、細胞外マトリックスの主要構成成分であるコラーゲンは産生量が減少すると共に架橋による弾性低下を起こす。また、ヒアルロン酸をはじめとするムコ多糖類は細胞間隙への水分保持、組織の潤滑性と柔軟性の保持など多くの機能を有しているが、加齢によって減少する。その結果、皮膚は保湿機能や弾力性が低下し、角質は異常剥離を始めるから、肌は張りや艶を失い、荒れ、シワ、くすみ等の老化症状を呈するようになる。
このように、皮膚の老化に伴う変化、即ち、シワ、くすみ、きめの消失、弾力性の低下等には、コラーゲンまたはヒアルロン酸をはじめとするムコ多糖類などの真皮マトリックス成分の減少、変性が関与している。そこで、コラーゲンまたはヒアルロン酸をはじめとするムコ多糖類を摂取することが考えられるが、体内に吸収されにくいという問題点を有する。
【0004】
骨組織においては、加齢に伴い骨密度が減少し骨が脆くなる減少がみられ、これがひどくなると骨粗鬆症と診断される。体内の骨は、常に古い骨が壊され、常に新しい骨が作られる。このバランスが崩れて、壊される骨が多くなると骨粗鬆症になる。骨粗鬆症の予防・治療においては、カルシウム剤やビタミン剤、ホルモン剤が広く使用され、近年は骨吸収阻害剤(体内の骨の破壊(骨吸収)を抑制して、骨の形成だけを優先させて骨を強くする薬)も使用されている。
【0005】
関節においては、加齢に伴い軟骨や椎間板が磨り減った状態になる。特に膝関節の軟骨が磨り減り、炎症が起きたり関節が変形したりして痛みが生じる状態を変形性膝関節症という。膝関節の軟骨は磨り減ると元の状態に再生することはないと言われているため、変形性膝関節症の治療は、炎症をとめるための抗炎症剤の投与や、関節部分を引き伸ばす運動療法、あるいは軟骨を削ったり関節液を抜き取ったりする外科手術などの対象療法が一般的である。しかし近年、軟骨の衰えを抑制し再生を促進する目的で、軟骨の構成成分であるグルコサミンやコンドロイチン硫酸を健康食品などから積極的に摂取することで変形性膝関節症の緩和あるいは治療に効果が認められている。すなわち、軟骨の衰えを抑制し再生を促進させることも変形性膝関節症の予防・治療に有効である。
【0006】
加齢に伴い発症するものに、動脈硬化症や高血圧といった血管に関わる疾病もある。動脈硬化症のうちアテローム性動脈硬化症は、リポたんぱく質のLDLが酸化することから始まり、マクロファージの血管内皮への浸潤、泡沫化という発症メカニズムが明らかとなっており、コレステロール代謝作用、抗酸化作用のある薬剤が主にこの治療に用いられている。しかしながら、アテローム性でない動脈硬化症に関しては、未だ不明瞭である。高血圧症においても、原因が確定できるものの割合は少なく、高血圧の原因がはっきりしないものを本態性高血圧症と呼んでいる。
【0007】
眼の硝子体は、眼球の内部のゲル状構造体であり、コラーゲンやヒアルロン酸を多く含んでいる。加齢に伴う硝子体の変化として、そのゲル状構造が脆くなる、あるいは液状化する、濁るなどの状態が観察される。このような硝子体の老化からなる疾病には、飛蚊症、後部硝子体剥離、網膜剥離、硝子体出血などがある。飛蚊症の一因には硝子体の濁りがあり、これはコラーゲンやヒアルロン酸などの構造組成物の変性によるものである。また、ゲルを構成するコラーゲンやヒアルロン酸の変性や断片化が生じると、硝子体が脆くなったり液状化したりする。そうすると、後部硝子体剥離や網膜剥離が起きやすい状態になり、この際に網膜血管が引っ張られて破れ出血すると硝子体出血となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、抗老化剤、すなわち加齢に伴い生じる状態および症状を予防・治療できる医薬および飲食品を提供することを目的とする。また、本発明は、天然物の中からコラーゲン産生促進作用または/およびヒアルロン酸産生促進作用を有するものを見いだし、それを有効成分とした抗老化剤を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、第二に、天然物の中から抗老化作用を有するものを見いだし、それを配合した皮膚外用剤を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、第三に、天然物の中から抗老化作用を有するものを見いだし、それを配合した飲食品を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、コラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を有する物質が、抗老化作用を有することを知見した。
より具体的には、本発明者らは、上述したようなコラーゲンまたはヒアルロン酸と皮膚の老化との関係に鑑み、コラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を有する物質を摂取することにより、コラーゲンやヒアルロン酸の産生促進を通じて、細胞外マトリックスの恒常性あるいは加齢による減少を補うことは、皮膚のしわの形成や弾力性低下等の皮膚の老化を予防・治療できることを知見した。
【0010】
また、本発明者らは、コラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を有する物質、特にコラーゲン産生促進作用を有する物質を、所望により従来使用されている薬剤と併用して摂取することにより、加齢に伴い生じる骨に関わる疾病の予防・治療が可能となることを知見した。なお、従来骨組織の支持体であるコラーゲンの産生に着目した骨に関わる疾病に対する治療薬は見当たらない。
【0011】
また、本発明者らは、軟骨や椎間板、関節液にはコラーゲンやヒアルロン酸が多く含まれていることに着目し、コラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を有する物質を摂取することにより、コラーゲンやヒアルロン酸の産生促進作用を通じて細胞外マトリックスを調節し、ひいては軟骨の衰えを抑制し再生を促進させ、変形性膝関節症など加齢に伴い生じる関節の疾病の予防・治療が可能となることを知見した。
【0012】
アテローム性でない動脈硬化症や本態性高血圧症においては、かならずしも主原因とはならないかもしれないが、血管の弾力・柔軟性が低下していることも一要因として考えられる。そこで、本発明者らは、コラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を有する物質を摂取することにより、コラーゲンやヒアルロン酸などの産生促進作用を通じて細胞外マトリックスを調節することは、血管組織の加齢による弾力性低下などを防止あるいは改善できるひとつの手段として有効であることを知見した。さらに、血管組織における細胞外マトリックス調節作用により血管の弾力性低下や柔軟性低下の防止あるいは改善がされれば、心疾患や脳疾患の発症リスク低減ならびに再発防止に効果がある。
【0013】
本発明者らは、上述したようなコラーゲンまたはヒアルロン酸と眼、特に硝子体の老化との関係に鑑み、コラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を有する物質を摂取することにより、コラーゲンやヒアルロン酸の産生を促進させ、コラーゲンやヒアルロン酸の変性または断片化を防止または低減することができることを知見した。その結果、加齢に伴う眼病の予防・治療において効果あるいは補助作用が得られうる。
【0014】
以上のように、本発明者らは、コラーゲン産生促進作用およびヒアルロン酸産生促進作用に着目してさらなる研究を行った結果、コブミカンの抽出物にコラーゲン産生促進作用およびヒアルロン酸産生促進作用があることを見出した。
本発明で用いるコブミカンは、生の果実をそのまま食用にすることはないが、東南アジアにおいて生の香辛料として広く使われている。例えば、コブミカンの果実は、香気が高いので薬味や飲料に使用され、その主要な用途は頭髪用や薬用である。インドネシアやスリランカでは髪の香油がわりに使用し、マレーシアやミャンマー北部などでは本果を石鹸代わりにして頭髪や体を洗うことが知られている。また、果皮は腹痛や頭痛あるいは小児の虫下しなどの薬用に使用される。コブミカンの葉も香辛料として使用され、代表的なものにタイのスープ料理トムヤンクンが良く知られている。
この他、特開平6−336537「発癌プロモーション抑制組成物」、特開平11−169149「2価塩含有組成物」および特開平11−199427「抗酸化組成物およびこれを配合した化粧料」が報告されている。
しかしながら、コブミカンおよびその抽出物に、コラーゲン産生促進作用あるいはヒアルロン酸産生促進作用といった細胞外マトリックスの調節作用があることは未だ知られていなかった。
本発明者らは、さらに検討を重ね、本発明を完成した。
【0015】
すなわち、本発明は、
(1) コラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を有する物質を有効成分として含有することを特徴とする抗老化剤、
(2) コラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を有する物質が、コブミカンCitrus hystrix A. DCからの抽出物であることを特徴とする前記(1)記載の抗老化剤、
(3) 前記(1)または(2)記載の抗老化剤を含有していることを特徴とする皮膚外用剤、
(4) 前記(1)または(2)記載の抗老化剤を含有していることを特徴とする飲食品、
(5) コラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を有する物質を摂取することを特徴とする老化防止方法、
に関する。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に係る抗老化剤は、コラーゲン産生促進作用およびヒアルロン酸産生促進作用から選ばれる1種または2種の作用を有する物質を有効成分として含有することを特徴とする。
ここで、コラーゲンおよびヒアルロン酸は生体内のほとんどの結合組織において細胞外マトリックスとして重要な働きをしている。
コラーゲンは、結合組織を構成する主要たんぱく質であり、皮膚以外にも、腱、骨、軟骨などの主成分であり、またこれら以外の組織においても組織構造体の骨格として重要である。哺乳動物では、体内の総たんぱく質の30%近くをコラーゲンが占めており、コラーゲンは極めて重要なたんぱく質である。
ヒアルロン酸は、N−アセチルグルコサミンとグルクロン酸が交互に鎖状に結合した酸性ムコ多糖で、硝子体、関節液、臍帯、漿膜などに主に含まれ、皮膚などの結合組織にもコンドロイチン硫酸などと共に存在している親水性の粘稠な物質である。自然の状態ではたんぱく質と結合して粘稠な溶液やゲル状になっていて、粘滑剤、組織の水分代謝、構造の維持などに機能しており、さらに細菌の進入に対して防御的な役割を演じていると考えられている。
【0017】
本発明においてコラーゲン産生促進作用を有する物質は、種々の物質を下記試験に付してコラーゲン産生促進作用を示す物質を選択することによって、容易に見出すことができる。
具体的には、ヒトの線維芽細胞を10重量%FBS(Fetal bovine serum、牛胎児血清)、1重量%NEAA(Non essential amino acids、非必須アミノ酸)、1mmol/L ピルビン酸ナトリウムを含むMEM培地で37℃、5%CO−95%airの下にて培養し、トリプシン処理により細胞を集め、2×10cells/mLに調整し96穴マイクロプレートに100μLずつ播種する。37℃、5%CO−95%airの下で一晩培養後、培地を試料添加培地150μLに交換し、37℃、5%CO−95%airの下で3日間培養する。前記試料添加培地は、試料を50重量%ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、DMSOが終濃度0.1重量%以下となるよう前記溶液を0.5重量%FBS含有MEM培地に添加することにより調製する。前記試料添加培地における試料の濃度は、ヒトの線維芽細胞が死滅しない範囲で適宜選択することができるが、具体的には約1〜1000ppm程度、より好ましくは約10〜500ppm程度である。この培養上清を90μLとってELISAプレートに移し、抗ヒトコラーゲンタイプ1抗体を用いるELISA法で、産生されたコラーゲンをヒトコラーゲンタイプ1を標準品とする検量線を用いて定量する。また、試料を添加せずに同じ操作を行う。試料添加時に産生されるコラーゲンの量が、試料無添加時産生されるコラーゲンの量よりも有意に多い場合、その試料はコラーゲン産生促進作用を有する物質であると容易に判断することができる。
【0018】
本発明においてヒアルロン酸産生促進作用を有する物質は、種々の物質を下記試験に付してヒアルロン酸産生促進作用を示す物質を選択することによって、容易に見出すことができる。
ヒト正常新生児線維芽細胞(NB1RGB)1×10個を75cmフラスコを用いて10重量%FBSを含むα−MEM培地(pH7.2)で37℃、5%CO−95%airの下にて7日間培養する。トリプシン処理により細胞を集め、1重量%FBSを含むα−MEM培地を用いて2.2×10個/mlに調整し96穴のマイクロプレートに100μLずつ播種し、37℃、5%CO−95%airの下で一晩培養した。翌日、試料を溶解した1%FBSを含むα−MEM培地を各wellに100μLずつ添加し、37℃、5%CO−95%airの下で3日間培養する。前記試料を溶解した培地における試料の濃度は、ヒト正常新生児線維芽細胞が死滅しない範囲で適宜選択することができるが、具体的には約1〜1000ppm程度、より好ましくは約10〜500ppm程度である。産生されたヒアルロン酸の定量はELISA法を利用する以下の方法で行う。すなわち、この培養上清10μLを90μLのPBS(−)(Phosphate buffered saline(Ca2+.Mg2+ free)、リン酸緩衝生理食塩水(カルシウムイオン、マグネシウムイオン不含))で10倍希釈し、その50μLを、あらかじめヒアルロン酸でコーティングしておいたELISAプレートに添加して、例えばプロテオグリカンモノマー、抗ケラタンスルフェート抗体、抗マウスIgG抗体などの各種抗体を用いてELISAを行う。ヒアルロン酸の定量は検量線を用いて行う。また、試料を添加せずに同じ操作を行う。試料添加時に産生されるヒアルロン酸の量が、試料無添加時に産生されるヒアルロン酸の量よりも有意に多い場合、その試料はヒアルロン酸産生促進作用を有する物質であると容易に判断することができる。
【0019】
本発明で用いるコラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を有する物質は、天然物から抽出される物質もしくはその処理物であってもよいし、合成された化合物であってもよい。また、前記物質は、生成された単独の化合物であってもよいし、複数の物質の混合物であってもよい。
【0020】
本発明において、コラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を有する物質としては、コブミカンCitrus hystrix A. DCからの抽出物が好適に用いられる。かかる抽出物について、下記に詳細に説明する。
【0021】
本発明で用いる前記「コブミカンCitrus hystrix A. DCからの抽出物」には、コブミカンCitrus hystrix A. DCを抽出原料として得られる抽出液、該抽出液の希釈液もしくは濃縮液、該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、またはこれらの粗精製物もしくは精製物のいずれもが含まれる。
抽出原料として用いる植物は、Citrus属に属するCitrus科の植物でコブミカンCitrus hystrix A. DC等を抽出原料として用いることができる。コブミカンは、ミカン科に属する常緑高木であって、インド東部から東南アジア、中国南部に分布し、葉、果実(果皮および果肉)は食用として用いられている。
また、抽出原料として用いる植物の構成部位は葉、果実、果実の果皮部、果肉部、種子等の構成部位を抽出原料として用いることができる。これらのうち特に葉部、果皮を抽出原料として用いることが好ましい。
【0022】
コブミカンCitrus hystrix A. DCの抽出物に含有される抗老化物質の詳細は不明であるが、植物の抽出に一般に用いられている抽出方法によって、コブミカンCitrus hystrix A. DCから抗老化作用を有する抽出物を得ることができる。例えば、抽出原料を乾燥した後、そのまま、または粗砕機を用いて粉砕し、抽出溶媒による抽出に供することにより得ることができる。この際、抽出原料の乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用される乾燥機を用いて行ってもよい。また、コブミカンCitrus hystrix A. DCは、ヘキサン、ベンゼン等の非極性溶媒によって脱脂等の前処理を施してから抽出原料として使用してもよい。脱脂等の前処理を行うことにより、コブミカンCitrus hystrix A. DCの極性溶媒による抽出処理を効率よく行うことができる。
【0023】
抽出溶媒としては、水若しくは親水性有機溶媒またはこれらの混合液を室温または溶媒の沸点以下の温度で用いることが好ましい。
抽出溶媒として使用し得る水としては、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等の他、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、ろ過、イオン交換、浸透圧の調整、緩衝化等が含まれる。従って、本発明において抽出溶媒として使用し得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
抽出溶媒として使用し得る親水性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコールなどが挙げられる。
水と親水性有機溶媒との混合液を抽出溶媒として使用する場合には、低級アルコールの場合は水10質量部に対して1〜90質量部、低級脂肪族ケトンの場合は水10質量部に対して1〜40質量部、多価アルコールの場合は水10質量部に対して10〜90質量部添加することが好ましい。
【0024】
本発明において、コブミカン中のコラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を有する物質を抽出するにあたり特殊な抽出方法を採用する必要はなく、室温または還流加熱下で、任意の装置を用いて抽出することができる。
具体的には、抽出溶媒を満たした処理槽に抽出原料を投入し、必要に応じて時々攪拌しながら、30分から2時間静置して可溶性成分を溶出した後、ろ過して固形物を除去し、得られた抽出液から抽出溶媒を留去し、乾燥することにより抽出物が得られる。抽出溶媒量は通常、抽出原料の5〜15倍量(質量比)であり、抽出条件は、抽出溶媒として水を用いた場合には、通常50〜95℃で1〜4時間程度である。また、抽出溶媒として水とエタノールとの混合溶媒を用いた場合には、通常40〜80℃で30分〜4時間程度である。
得られた抽出液は、該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、該抽出液の乾燥物、またはこれらの粗精製物若しくは精製物を得るために、常法に従って希釈、濃縮、乾燥、精製等の処理を施してもよい。
【0025】
また、コブミカンの抽出物を含む抗老化剤(あるいは組成物)は特有の匂いを有しているため、その生理活性の低下を招かない範囲で脱色、脱臭等を目的とする精製を行うことも可能であるが、化粧料や飲食品などに添加する場合には大量に使用するものではないから、未精製のままでも実用上支障はない。精製は具体的には、活性炭処理、吸着樹脂処理、イオン交換樹脂処理等によって行うことができる。
【0026】
本発明に係る抗老化剤は、コラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を有する物質の処理物を有効成分として含有していてもよい。前記処理物は、コラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を有する物質に何らかの処理を加えたものを言う。例えば、前記物質に対し濃縮、乾燥および切断から選ばれる1以上の処理を施した物質が挙げられる。また、前記処理物としては、コラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を有する物質の官能基に保護基を結合させる処理、塩を形成させる処理、誘導体を形成させる処理(例えば、アルコールをエステルやエーテルに変換する処理)などに付した物質なども挙げられる。コラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を有する物質がコブミカンの抽出物の場合、得られた抽出液はそのままでも抗老化剤として使用することができるが、濃縮液又はその乾燥物としたものの方が利用しやすい。
【0027】
本発明に係る抗老化剤に含まれている有効成分は、コラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を有し、上記作用に基づいて抗老化作用を発揮する。ここで、抗老化作用としては、加齢に伴い生じる状態および疾病などの予防、緩和、進行の遅延、治療および美容などが挙げられる。かかる抗老化作用を利用して、本発明に係る抗老化剤は、加齢に伴い生じる各種の状態や疾病の予防、緩和、治療あるいは治療の補助等に使用される。より具体的には、本発明に係る抗老化剤は、皮膚のしわの形成や弾力性低下等の皮膚の老化を予防・治療できる。また、本発明に係る抗老化剤は、骨粗鬆症、変形性膝関節症、動脈硬化症もしくは高血圧症、硝子体の老化に起因する疾患など、加齢に伴い生じる疾病の予防および治療、ならびに心疾患、脳疾患などの発症リスク低減および再発防止にも使用することができる。さらに、本発明に係る抗老化剤は、加齢に伴う状態や疾病以外にも、骨折や創傷などの治療や回復の補助にも使用することができる。
なお、本発明に係る抗老化剤に含まれている有効成分は、コラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を有しているので、コラーゲン産生促進剤およびヒアルロン酸産生促進剤の有効成分として利用することもできる。
【0028】
本発明の抗老化剤は、その使用の目的に応じて、さらに、繊維芽細胞増殖作用、コラゲナーゼ阻害作用、活性酸素消去作用、抗炎症作用、エストロゲン様作用または皮膚代謝活性化作用などを有する他の素材を含有していてもよい。具体的には、例えば、月桃からの抽出物、スターフルーツからの抽出物、ハス胚芽からの抽出物および紫玄米からの抽出物などから選ばれる1種または2種以上の素材を、本発明の抗老化剤はさらに含有していてもよい。なかでも、本発明の抗老化剤は、コブミカンの抽出物と月桃からの抽出物とを含むことが好ましい。なお、月桃からの抽出物は、繊維芽細胞増殖作用、コラーゲン産生促進作用、コラゲナーゼ阻害作用およびエストロゲン様作用を有する。スターフルーツからの抽出物および紫玄米からの抽出物は、繊維芽細胞増殖作用、コラーゲン産生促進作用、コラゲナーゼ阻害作用、活性酸素消去作用および抗炎症作用を有する。ハス胚芽からの抽出物は、繊維芽細胞増殖作用および皮膚代謝活性化作用を有する。
【0029】
本発明に係る抗老化剤の製剤化は、常法に従って行うことができる。製剤化する場合、保存や取扱いを容易にするために、デキストリン、シクロデキストリン等の薬学的に許容され得るキャリアーその他任意の助剤を添加することができる。本発明に係る抗老化剤の剤形は、粉末状、顆粒状、錠剤状等、任意の剤形であってよい。
【0030】
本発明に係る抗老化剤は、皮膚の老化の防止および/または改善することができるため、皮膚外用剤に配合するのに好適である。特にコブミカンの抽出物を含む抗老化剤は、皮膚に適用した場合の使用感と安全性に優れているため、皮膚外用剤に配合するのにより好適である。
ここで、「皮膚外用剤」とは、皮膚に適用される各種薬剤を意味し、例えば、化粧品、医薬部外品、医薬品等が含まれる。皮膚外用剤の具体例としては、肌に対するものとして、軟膏、パップ、クリーム、乳液、ローション、パック、ゼリー等を例示でき、頭皮に対するものとして、トニック、リンス、シャンプー、アストリンゼント等を例示できる。
【0031】
本発明の皮膚外用剤における有効成分の配合量は、皮膚外用剤の種類または有効成分の種類もしくは生理活性等によって適宜調整することができる。例えば、有効成分がコブミカンの抽出物である場合、好適な配合率は標準的な抽出物に換算して約0.005〜10重量%である。
本発明の皮膚外用剤には、本発明の抗老化剤中の有効成分が発揮する抗老化作用の妨げにならない限り、その皮膚外用剤の製造に通常使用される各種主剤および助剤、その他任意の添加剤を使用することができる。本発明の皮膚外用剤は、皮膚の老化防止・改善に関し、本発明に係る抗老化剤のみが主剤となるものに限られるわけではない。すなわち、本発明に係る抗老化剤以外の他の薬理成分が本発明の皮膚外用剤に含まれていてもよい。前記他の薬理成分としては、皮膚の老化防止・改善の効果を有するものが好ましい。
【0032】
本発明の抗老化剤は、他の配合素材や添加剤あるいは助剤などを経口摂取可能なものや食品あるいは医薬品で認められたものに限定することにより、抗老化作用を有する飲食品や健康補助食品、医薬部外品、医薬品を提供することができる。この場合、本発明の抗老化剤に含まれる有効成分は、副作用が少なく、安全性の高いものが特に好ましい。コブミカンの抽出物は、食経験のある安全な天然素材であることから、前記条件を満たす好ましい有効成分である。
本発明の抗老化剤に含まれる前記添加剤としては、具体的には、医薬品の場合は賦形剤、崩壊剤、結合剤、界面活性剤、乳化剤、可塑剤、滑沢剤や糖類、pH調整剤、防腐剤、香料もしくは着色料などが挙げられ、食品の場合は各種の栄養素、ビタミン類、香料、着色料、酸化防止剤、チーズやチョコレート等の風味物質もしくは合成甘味料等が挙げられる。
【0033】
本発明の抗老化剤に含まれる有効成分が、消化管で消化されない物質もしくは消化されにくい物質である場合、または、消化管で消化されないようもしくは消化されにくいように処理がなされている場合、本発明の抗老化剤は経口摂取することにより各組織器官で効果を発揮することができる。具体的には、例えば、骨の形成に関して重要な成分であるコラーゲンを増強する作用により、老化に伴い生じてくる骨密度の減少つまり骨粗鬆症の予防、治療あるいは治療の補助にも繋がる飲食品、医薬部外品または医薬品を提供できる。さらに、変形性膝関節症などの老化に伴い生じてくる関節の疾病、あるいは血管組織の老化から生じる循環器系の疾病、硝子体などの構造体の老化から生じる眼病など、加齢に伴い生じる状態および疾病の予防、進行遅延、緩和、治療あるいは治療の補助として有効な飲食品、医薬部外品または医薬品を提供することができる。例えば、本発明において好適な有効成分であるコブミカンの抽出物は、コラーゲン産生促進作用やヒアルロン酸産生促進作用を有しているとともに、消化管で消化されるようなものでないことが確認されている。
【0034】
本発明の抗老化剤に含まれる有効成分が消化管で消化され易い物質である場合、本発明の抗老化剤を非経口投与することが好ましい。非経口投与としては、非経口投与としては、気道内、直腸内、皮下、筋肉内および静脈内などの投与経路を挙げることができる。本発明の抗老化剤は、前記非経口投与のために、前述の皮膚外用剤の他に、注射剤、坐剤、吸入剤などの剤形を取ってもよい。
【0035】
本発明に係る抗老化剤の摂取量は、有効成分の種類もしくは配合量、投与経路、対象とする疾患の種類、または摂取する人の性別、年齢もしくは健康状態などによって異なるので一概には言えない。例えば、有効成分がコブミカンの抽出物である本発明に係る抗老化剤を経口により摂取する場合は、成人1日当たりの抽出物摂取量が約1〜1000mgになるようにするのが適当である。
【0036】
本発明に係る抗老化剤を配合し得る飲食品は特に限定されないが、その具体例としては、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料等の飲料(これらの飲料の濃縮原液及び調整用粉末を含む);アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷等の冷菓;そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮、しゅうまいの皮、中華麺、即席麺等の麺類;飴、チューインガム、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子等の菓子類;かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;加工乳、発酵乳等の乳製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂及び油脂加工食品;ソース、たれ等の調味料;スープ、シチュー、サラダ、惣菜、漬物などが挙げられる。
【0037】
以上説明した本発明の抗老化剤、および本発明の抗老化剤が配合されている飲食品、医薬部外品、医薬品または皮膚外用剤は、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物(例えば、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ヒツジ、サル、ブタ、ウサギ、ラットなど)に対して適用することもできる。特に、イヌやネコなどの愛玩動物に対して適用するのが好ましい。
【0038】
【実施例】
以下、製造実施例、試験例、実施例及び配合例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は、下記の各例に何ら限定されるものではない。
(製造例1)
コブミカン(Citrus hystrix A. DC)の葉の乾燥物を細切りしたもの200gに水2000mLを加え、還流抽出器で80℃、2時間加熱抽出し、熱時濾過した。残渣についてさらに同様の抽出処理を行った。得られた抽出液を合わせて減圧下に濃縮し、さらに乾燥してコブミカンの葉の抽出物を得た。水の代わりに、50%エタノール(水とエタノールとの重量比1:1)または80%エタノール(水とエタノールとの重量比2:8)を用いて同じ操作を行った。抽出物の収率は表1のとおりであった。
【0039】
【表1】
Figure 2004083416
【0040】
(製造例2)
コブミカン(Citrus hystrix A. DC)の果実の果皮部および果肉部の乾燥物を細切りしたもの200gに、水2000mLを加え、還流抽出器で80℃、2時間加熱抽出し、熱時濾過した。残渣についてさらに同様の抽出処理を行った。得られた抽出液を合わせて減圧下に濃縮し、さらに乾燥して各部位の抽出物を得た。水の代わりに、50%エタノール(水とエタノールとの重量比1:1)または80%エタノール(水とエタノールとの重量比2:8)を用いて同じ操作を行った。抽出物の収率は表2の通りであった。
【0041】
【表2】
Figure 2004083416
【0042】
(試験例1 コラーゲン産生促進作用の試験)
製造例1及び製造例2による植物抽出物について、下記の試験法によりコラーゲン産生促進作用を試験した。
ヒトの線維芽細胞を10重量%FBS、1重量%NEAA、1mmol/L ピルビン酸ナトリウムを含むMEM培地で37℃、5%CO−95%airの下にて培養し、トリプシン処理により細胞を集め2×10cells/mLに調整し96穴マイクロプレートに100μLずつ播種した。37℃、5%CO−95%airの下で一晩培養後、培地を試料添加培地(試料濃度:100ppm)150μLに交換し、37℃、5%CO−95%airの下で3日間培養した。なお、試料添加培地は、試料を50重量%ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、試料濃度が100ppm、かつDMSOの終濃度が0.1重量%以下となるよう前記溶液を0.5重量%FBS含有MEM培地に添加することにより調製した。この培養上清を90μLとってELISAプレートに移し、抗ヒトコラーゲンタイプ1抗体を用いるELISA法で、産生されたコラーゲンをヒトコラーゲンタイプ1を標準品とする検量線を用いて定量した。
コラーゲン産生促進率は、試料無添加時の値を100%として算出した。その結果を表3に示す。
【0043】
【表3】
Figure 2004083416
【0044】
(試験例2 ヒアルロン酸産生促進作用の試験)
製造例1及び製造例2による植物抽出物について、下記の試験法によりヒアルロン酸産生促進作用を試験した。
ヒト正常新生児線維芽細胞(NB1RGB)1×10個を75cmフラスコを用いて10重量%FBSを含むα−MEM培地(pH7.2)で37℃、5%CO−95%airの下にて7日間培養した。トリプシン処理により細胞を集め、1%FBSを含むα−MEM培地を用いて2.2×10個/mL に調整し96穴のマイクロプレートに100μLずつ播種し、37℃、5%CO−95%airの下で一晩培養した。翌日、試料(試料濃度:50ppm)を溶解した1重量%FBSを含むα−MEM培地を各wellに100μLずつ添加し、37℃、5%CO−95%airの下で3日間培養した。
産生されたヒアルロン酸の定量はELISA法を利用する以下の方法で行った。すなわち、この培養上清10μLを90μLのPBS(−)で10倍希釈し、その50μLを、あらかじめヒアルロン酸でコーティングしておいたELISAプレートに添加して、例えばプロテオグリカンモノマー、抗ケラタンスルフェート抗体、抗マウスIgG抗体などの各種抗体を用いてELISAを行った。ヒアルロン酸の定量は検量線を用いて行った。
ヒアルロン酸産生促進率は、試料無添加時の値を100%として算出した。その結果を表4に示す。
【0045】
【表4】
Figure 2004083416
【0046】
(試験例3)
製造例1で得られた葉50%エタノール抽出物及び製造実施例2で得られた果皮50%エタノール抽出物を配合した乳液(以下「実施例乳液」という。)を常法に従って調整した。実施例乳液の組成を以下に示す。
コブミカンの葉50%エタノール抽出物(製造例1)   0.5g
コブミカンの果皮50%エタノール抽出物(製造例2)  0.5g
セチルアルコール                   0.5g
ミツロウ                       2.0g
オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(10E.0)    1.0g
モノステアリン酸グリセリル              1.0g
ヒアルロン酸                     0.1g
プロピレングリコール                 5.0g
エタノール                      3.0g
パラオキシ安息香酸メチル               0.3g
香料                          0.03g
精製水                残部(全量を100gとする)
【0047】
実施例乳液と、コブミカンの葉抽出物及び果皮抽出物を含まないほかは実施例乳液と同じ組成の比較例乳液について、下記の評価試験を行った。
被験者:21〜44歳の女性多数の中から、皮溝・皮丘が消え、広範囲の角質がめくれている(表5に示す評点が1)か、または皮溝・皮丘が不鮮明で角質が部分的にめくれており(表5に示す評点が2)、肌荒れと判定されたもの20名を選抜して被験者とした。
塗布試験:各被験者に、顔の右半分には実施例乳液を、左半分には比較例乳液を、朝夕各1回、30日間塗布させた。
【0048】
(判定1:肌荒れ改善効果)
塗布試験終了後、シルフロ(FLEXICL DEVELOPMENTS LTD製)によるレプリカ法を用いて顔のレプリカをとり、50倍の顕微鏡で皮紋の状態および角質剥離状態を観察し、表5に示す評価基準で肌の状態を判定した。判定結果を表6に示す。
【表5】
Figure 2004083416
【0049】
【表6】
Figure 2004083416
表6に示されるように、実施例乳液を塗布した領域は、比較例乳液を塗布した領域に比べて顕著に肌荒れ(皮膚の老化)が改善された。
【0050】
(判定2:官能評価)
使用感と肌への効果について、実施例乳液と比較例乳液とを比較した場合の優劣を被験者全員に質問した。回答の集計結果を表7に示す。
【表7】
Figure 2004083416
表7に示される結果より、官能評価によっても上記判定1と同様の効果と優れた使用感が確認された。
【0051】
判定1および2の結果より、コブミカンの葉抽出物及び果皮抽出物を配合した皮膚外用剤が皮膚の老化防止・改善作用(肌荒れ改善作用)を有するとともに、皮膚に適用した場合の使用感と安全性に優れていることが確認された。
【0052】
(配合例1)
下記の組成の乳液を常法により製造した。
コブミカンの葉抽出物(製造例1)         1g
ホホバオイル                   4g
オリーブオイル                  2g
スクワラン                    2g
セタノール                    2g
モノステアリン酸グリセリル            2g
ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.0)     2.5g
オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.0)   2g
黄杞エキス                    0.1g
イチョウ葉エキス                 0.1g
コンキオリン                   0.1g
オウバクエキス                  0.1g
カミツレエキス                  0.1g
1,3−ブチレングリコール              3g
パラオキシ安息香酸メチル             0.15g
香料                       0.05g
精製水                残部(全量を100gとする)
【0053】
(配合例2)
コブミカンの果実抽出物(製造例2)        2g
グリセリン                    3g
1,3−ブチレングリコール              3g
オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.0)  0.5g
パラオキシ安息香酸メチル             0.15g
クエン酸                     0.1g
クエン酸ソーダ                  0.1g
油溶性甘草エキス                 0.1g
海藻エキス                    0.1g
キシロビオースミクスチャー            0.5g
クジンエキス                   0.1g
香料                       0.05g
精製水                残部(全量を100gとする)
【0054】
(配合例3)
下記組成のクリームを常法により製造した。
コブミカンの葉抽出物(製造例1)         1g
流動パラフィン                  5g
サラシミツロウ                  4g
セタノール                    3g
スクワラン                   10g
ラノリン                     2g
ステアリン酸                   1g
オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.0)  1.5g
モノステアリン酸グリセリル            3g
1,3−ブチレングリコール              6g
酵母抽出液                    0.1g
シソ抽出液                    0.1g
シナノキ抽出液                  0.1g
ジユ抽出液                    0.1g
パラオキシ安息香酸メチル             1.5g
香料                       0.1g
精製水                残部(全量を100gとする)
【0055】
(配合例4)
下記組成のパックを常法により製造した。
コブミカンの果実抽出物(製造例2)      5g
ポリビニルアルコール            15g
ポリエチレングリコール            3g
プロピレングリコール             7g
エタノール                 10g
セージ抽出液                 0.1g
トウキ抽出液                 0.1g
ニンジン抽出液                0.1g
パラオキシ安息香酸エチル           0.05g
香料                     0.05g
精製水               残部(全量を100gとする)
【0056】
(配合例5)
下記の混合物を打錠して、錠剤状栄養補助食品を製造した。
コブミカン葉抽出物(製造例1)          50重量部
粉糖(ショ糖)                 178重量部
ソルビット                                        10重量部
グリセリン脂肪酸エステル             12重量部
【0057】
(配合例6)
下記の混合物を顆粒状に形成して栄養補助食品を製造した。
コブミカン葉50%エタノール抽出物(製造例1)  34重量部
ビートオリゴ糖                1000重量部
ビタミンC                   167重量部
ステビア抽出物                  10重量部
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、抗老化剤が提供される。また、本発明によれば、抗老化作用を有する皮膚外用剤および飲食品が提供される。
本発明の抗老化剤は、コラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を通じて、皮膚のしわの形成や弾力性低下等の老化現象を効果的に予防・治療することができる。
本発明の抗老化剤、特にコブミカンの抽出物を有効成分として含有している抗老化剤は、皮膚に適用した場合の使用感と安全性に優れているので皮膚外用剤に配合するのに好適なものである。
本発明の抗老化剤は、加齢に伴い生じる各種状態や疾病に対する予防、緩和、治療あるいは治療の補助として有用である。特にコブミカンの抽出物などの食経験の豊富な天然物を有効成分として含有している抗老化剤により、とくに安全性に優れた飲食品を提供できる。
また、本発明の皮膚外用剤および飲食品は、皮膚の老化を防止および/または改善するのに有用である。

Claims (5)

  1. コラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を有する物質を有効成分として含有することを特徴とする抗老化剤。
  2. コラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を有する物質が、コブミカンCitrus hystrix A. DCからの抽出物であることを特徴とする請求項1記載の抗老化剤。
  3. 請求項1または2記載の抗老化剤を含有していることを特徴とする皮膚外用剤。
  4. 請求項1または2記載の抗老化剤を含有していることを特徴とする飲食品。
  5. コラーゲン産生促進作用および/またはヒアルロン酸産生促進作用を有する物質を摂取することを特徴とする老化防止方法。
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