JP2004081712A - 電極装置 - Google Patents

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Kenji Mori
森 健二
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Abstract

【課題】基材フィルム10上の電極層20や絶縁層30、特に絶縁層30の割れを防止し、しかもまた、ブロッキングをも防止する。
【解決手段】電極装置は、屈曲部500の内周に窪み50を区画する基材フィルム10と、基材フィルム10にパタ−ン形成した電極層20および絶縁層30を備える。電極層20は、窪み50の中から外へと、屈曲部500をクロスする。絶縁層30は、屈曲部500の付近の電極層20の上を被う。絶縁層30の誘電体として、ガラス転移温度が25℃以下の低Tg樹脂と、その低Tg樹脂よりも高いガラス転移温度(たとえば、40℃以上)をもつ高Tg樹脂とを混合した樹脂組成物を用いる。
【選択図】   図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、病気の治療や診断の医療分野で用いる生体適用の電極装置であり、特に、電極装置の構成要素である電極層や絶縁層の割れの防止を図った電極装置に関する。
【0002】
【発明の背景】
イオントフォレーシス(Acta Dermatol venereol、64巻、93ペ−ジ、1984年)や、エレクトロポレ−ション(特表平3−502416号公報、Proc. Acad. Sci. USA、90巻、10504〜10508ペ−ジ、1993年)は、電気的なエネルギ−を用いて皮膚や粘膜から薬物や生理活性物質を生体内へ導入する処理方法である。また、それらと同じ原理を用いて、生体内から診断物質を取り出し、病状を観察する方法がある(Nature Medicine 1巻、1198〜1201ペ−ジ、1995年)。そのような方法において、電気的なエネルギ−を加えるために、電極装置が必要である。
【0003】
特開2000−316991号の公報は、繰り返して使う外部の電源装置に対し、この種の電極装置を使い捨てにする考え方を明らかにしている。使い捨て可能な電極装置は、基本的に、屈曲部があり、その屈曲部を境に高低差がある第1および第2の両部分をもつ基材フィルムと、その基材フィルム上、屈曲部をクロスして高低差のある第1および第2の両部分に行き渡るように形成された電極層と、その電極層上、屈曲部を含む選択的な領域に形成された絶縁層とを備えている。なお、屈曲部は、その内周に電解質の物質を入れる容器部分(窪みあるいは凹部)を区画するためなどから、この種の電極装置に付き物である。
【0004】
【先の提案】
このような屈曲部をもつ電極装置における大きな技術的課題は、屈曲部の付近で生じやすい電極層や絶縁層の割れを有効に防止することである。電極層の割れは電気的な断線を生じるおそれがあるし、また、絶縁層の割れは電極層を露出し、漏電のおそれがあるので、それらの割れを有効に防止しなければならない。発明者らが、電極層や絶縁層の割れの原因についていろいろ検討したところ、外力を受けるとき、基材フィルムと、その上の電極層および絶縁層との伸びが互いに異なることが割れの主因であることを判明した。電極装置に加わる主な外力は、屈曲部を加工する際の圧縮力であるが、そのほか、電極装置を使用する際に加わる力も外力となりうる。
【0005】
このような検討結果に基づき、特願2002−47029号(提出日:2002年2月22日)を先に提案した。その先願では、外力が加わった際に電極層および基材フィルムの伸びに追従して絶縁層が柔軟に伸びるようにするため、絶縁層を構成する誘電体として、ガラス転移温度が25℃以下、好ましくは0℃以下、さらに好ましくは−20℃以下の樹脂材料を用いるようにしている。
【0006】
【発明の解決すべき課題】
屈曲部における基材フィルム/電極層/絶縁層の伸びの違いは、より上層に位置する絶縁層により大きな影響を与えるであろう。絶縁層の割れをより確実に防止するためには、絶縁層を構成する誘電体として、ガラス転移温度がより低い樹脂を用いることが好ましい。しかし、そのようにガラス転移温度がより低い樹脂を用いた場合、電極装置を積み重ねた際に、隣り合う電極装置が互いに粘着する現象、つまりブロッキングを生じるおそれがあることが新たに判明した。ブロッキングは、電極装置を量産する場合などに、多数の電極装置を取り扱う上で障害となる。
そこで、この発明では、基材フィルム上の電極層や絶縁層、特に絶縁層の割れを防止し、しかもまた、ブロッキングをも防止することができる技術を提供することを目的とする。
【0007】
【発明の解決手段および好ましい実施形態】
この発明は、ガラス転移温度の異なる二種類の樹脂をブレンド(混合)するとき、ブレンドされた樹脂組成物が、ブレンドした二種類の樹脂のそれぞれのガラス転移温度を独立に示すような特性をもつ、という発見に基づく。先の提案のように、ガラス転移温度が25℃以下、好ましくは0℃以下、さらに好ましくは−20℃以下の樹脂材料を用いることによって、絶縁層の柔軟性を増し、その割れを防止することができる。また、絶縁層を構成する誘電体として、ガラス転移温度が室温以上、好ましくは40℃以上の樹脂材料を用いることによって、ブロッキングを有効に防止することができる。そこで、この発明では、前記の発見に基づいて、絶縁層を構成する誘電体として、ガラス転移温度が25℃以下の低Tg樹脂と、その低Tg樹脂のガラス転移温度よりもガラス転移温度が高い高Tg樹脂とを少なくとも含む樹脂組成物を用いるようにしている。ここで、「少なくとも含む」とは、樹脂のほか樹脂を溶解するための溶剤、また、シリカやベントナイトなどの周知の添加剤を含むという意味、さらには、コスト低減や塗工適正などの観点から、他の樹脂を混合することもできるという意味である。他の樹脂は、この発明の目的を損なわない範囲で少量、たとえば3重量%以下で混合することができる。
また、絶縁層を構成する誘電体としては、ポリエステル系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、アクリル系、ポリイミド系などの共重合体を含む電気的絶縁性の各種の樹脂材料を用いることができる。それらの中から、所定のガラス転移温度をもつ低Tg樹脂および高Tg樹脂を適宜選択して用いることができる。その中でも、熱可塑性飽和共重合ポリエステル樹脂は特に好ましい。低Tg樹脂および高Tg樹脂のブレンドに際しては、同系列の樹脂が相溶性などの観点から望ましいが、異種の樹脂でも問題なく混合することができ、混合したものを用いて絶縁層を塗工できるものであれば適用することができる。
【0008】
基材フィルム自体は、前記した特開2000−316991号の公報のものと同様、プラスチックフィルムと金属フィルムとをラミネートした部材を広く適用することができる。使用時に電極装置自体をある程度変形させて皮膚に密着させるようにするため、基材フィルムは、手で容易に屈曲可能であり、しかも、曲げた状態を保持することができるようにすると良い。その点、特開平11−54855号の公報が示すように、プラスチックフィルムと金属フィルムとのそれぞれの厚さを10〜200μmとし、しかも、プラスチックフィルムの曲げた状態を元に戻そうとする復元特性と、金属フィルムの曲げた状態を保持しようとする形状保持力とを考慮した層構成にすべきである。金属フィルムの厚さ1に対し、プラスチックフィルムの厚さ2が境界条件であり、この形状保持性のほかコスト等を考慮すると、好ましくは30〜100μm、特には、各層の厚さを同等にし、それぞれ40〜80μmにすると良い。プラスチックフィルムの材料としては、電気的な絶縁性にすぐれたポリエチレンテレフタレートが好適であるが、そのほか、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系、あるいはポリエチレンナフタレートを代表としたポリエステル系のものを用いることができる。他方、金属フィルムの材料としては、アルミニウムあるいはその合金が好適であるが、そのほか、銅、すず、銀、金、鉛、あるいはそれらの各合金を用いることもできる。基材フィルムの最も好適なラミネ−ト形態は、金属フィルムの上下面をプラスチックフィルムで挟んだサンドイッチ形態である。
【0009】
屈曲部をもつ電極装置は、基材フィルムの一面に電極層、ついで電極層の少なくとも一部を被うように絶縁層をそれぞれ形成した後、電極層および絶縁層の熱的な破壊を避けるため、冷間プレス加工によって屈曲部(通常は、窪みあるいは凹部を区画し、その内周が容器部分となる)を成形し、その後、所定形状に抜き加工を行うことによって得る。したがって、屈曲部をもつ電極装置は、一般には、屈曲部を境に高さの低い第1部分(窪み)と、高さの高い第2部分(電極端子部)とを備える。基材フィルム上へ電極層や絶縁層を形成するには、スクリーン印刷やグラビア印刷などの印刷を適用するのが好ましい。特に、スクリ−ン印刷によれば、厚さのコントロ−ルがしやすく、しかも、印刷によるパタ−ンを正確に描くことができる。電極層の材料としては、各種の電極材料を適用することができ、印刷で電極層を形成する場合には、たとえば導電性ペーストインキ(特には、カ−ボンを主成分とするインキのように伸びやすいものが好ましい)を用いることができる。また、絶縁層は、電極層の部分が皮膚と直接接触することを防ぐように設けるため、必然的に屈曲部を含むように電極層の上を被う。したがって、絶縁層の厚さは、成形加工に伴って伸びた場合でも、有効な電気的な絶縁性を保つように、たとえば、0.5μm〜100μm、より好ましくは1μm〜30μmに設定すべきである。
【0010】
【第1の実験例】
この発明を凹部(窪み)をもつアルミラミネートカップタイプの電極装置に適用し、絶縁層の割れおよびブロッキングの発生を確認した。図1が印刷したパタ−ンを示す上面図、図2がその側断面図である。また、図3は、屈曲して窪みを設けた後、抜き加工した後の電極装置の一形態の上面図、図4がその側断面図である。まず、厚さ38μmのアルミニウム板の表面全体に、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートをラミネ−トしたアルミラミネート部材を用意し、それを基材フィルム10とする。その基材フィルム10上、電気絶縁性のポリエチレンテレタレ−トの一面に、銀含量が90%の銀ペ−ストを用いてスクリ−ン印刷により電極層20を厚さ40μmほどに形成した。電極層20は、円形部分201と長方形部分202とを含み、両部分が部分的に重なり合った形状である。電極層20を乾燥させた後、長方形部分202の一部を被うように数種類の誘電体をスクリ−ン印刷により厚さ15μmに塗工し、4角形状の絶縁層30を形成した。数種類の誘電体として、ガラス転移温度Tgが85℃と−29℃の二つの樹脂をブレンドしたものを用いた。ブレンドは、一方の樹脂を85部、75部、75部、65部、50部、25部と変え、しかもまた、比較の意味で100部および0部のもの、つまり、ガラス転移温度Tgが85℃と−29℃との各樹脂をそれぞれ単独に用いたものも比較の意味から準備した。ここで、「部」とは、重量%を意味する。絶縁層30の印刷を終えた後、圧縮成形により窪み50を設け、窪み50の周囲の屈曲部500の部分の割れ(特には絶縁層30の割れ)を確認した。なお、絶縁層30を構成する樹脂としては、熱可塑性飽和共重合ポリエステルを用いた。
【0011】
絶縁層30の割れの有無は、電極装置の絶縁不良確認試験によって判断した。その試験の方法は、次のとおりである。まず、陽極(Ag)、電解質溶液(生理食塩水)、陰極(AgCl)、定電流源で試験回路を構成する。その回路に電流を流すと、陽極ではAgがClイオンと反応してAgClを生成する。この時、絶縁層30の部分にクラック(割れ)があると、そこに電解液が浸潤しAgClが生成する。そのようにAgClが生成すると、陽極が銀白色から褐色に変わるため、目視により絶縁層30の割れを確認することができる(陰極では、確認することはできない)。また、ブロッキングについては、電極装置を重ね合わせて1kg/cmの荷重を40℃で24時間加えることによって、その有無を判断した。また、窪み50に電解質物質を入れるため、その周囲の屈曲部500の屈曲角度a(図5参照)は、通常、20°〜90°である。屈曲したものについて、窪み50の内側、つまり絶縁層30の側の角度bを内角、その反対側の基材フィルム10側の角度cを共役角という。屈曲の程度が絶縁層30の割れの発生を左右するので、共役角230°と250°との両場合を試験した。表1が、以上のような第1の実験例の結果を示す。
【0012】
【表1】
Figure 2004081712
【0013】
表1の結果から次のようなことが分かる。ガラス転移温度85℃の樹脂(高Tg樹脂)を100部にしたサンプル1では、測定総数10個のすべてにおいて絶縁層30の割れが発生している。それに対し、ガラス転移温度−29℃の樹脂(低Tg樹脂)を100部にしたサンプル7をはじめ、その低Tg樹脂と高Tg樹脂とをブレンドしたサンプル2〜6の各場合には、絶縁層30の割れは見られない。したがって、絶縁層30の割れの発生を防止するために、ガラス転移温度の低い低Tg樹脂を絶縁層30の誘電体として含ませることが有効である(第1の知見)。一方、高Tg樹脂を100部にしたサンプル1をはじめ、高Tg樹脂の含量が高いサンプル2〜5では、ブロッキンブ現象は見られないが、低Tg樹脂を100部にしたサンプル7および低Tg樹脂の含量が高いサンプル6において、ブロッキング現象が見られた。とすると、ブロッキングの防止のためには、ガラス転移温度の高い高Tg樹脂を絶縁層30の誘電体として比較的に多く(たとえば50部以上)含ませることが有効である(第2の知見)。
【0014】
【第2の実験例】
第1の実験例の結果をさらに確認するため、低Tg樹脂としてガラス転移温度1℃のポリエステル系樹脂(ユニチカ株式会社製の商品名:エリ−テルUE‐3223)を用い、また、高Tg樹脂としては、第1の実験例のものと同じガラス転移温度85℃のポリエステル系樹脂(ユニチカ株式会社製の商品名:エリ−テルUE‐9800)を用い、前記の第1の実験例と同様の実験を行った。表2が、それによる第2の実験例の結果を示す。
【0015】
【表2】
Figure 2004081712
【0016】
表2から分かるように、ガラス転移温度1℃の低Tg樹脂を絶縁層30の誘電体として所定以上(20部を越えるよう、好ましくは50部以上)含ませること(サンプル10〜14)によって、絶縁層30の割れを防止することができる。これは、前記第1の実験例による第1の知見と同様である。また、ガラス転移温度85℃の高Tg樹脂を絶縁層30の誘電体として所定以上(50部を越えるよう)含ませること(サンプル8〜11)によって、ブロッキングの発生を防止することができる。これは、前記第1の実験例による第2の知見と同様である。また、第1および第2の両実験例の結果を比較すると、ブロッキング防止の観点からすると、ガラス転移温度の高い高Tg樹脂を含ませるとともに、ブレンドするガラス転移温度の低い低Tg樹脂として、ガラス転移温度が高めのもの(たとえば、−29℃よりも1℃の樹脂)を選択するのが好ましい(第3の知見)。前記第1の実験例の結果に加えて、第2の実験例の結果をも考慮すると、ガラス転移温度が−20℃以下の低Tg樹脂と、ガラス転移温度が65℃以上の高Tg樹脂とをブレンドする場合、低Tg樹脂を1〜50重量部にすれば良いことが分かる。
【0017】
【第3の実験例】
そこで、ガラス転移温度を変化させることによって、絶縁層30の割れ、あるいはブロッキングがどのような影響を受けるかについてさらに調べた。その結果を次の表3および表4に示す。
【0018】
【表3】
Figure 2004081712
【0019】
【表4】
Figure 2004081712
【0020】
ガラス転移温度85℃と67℃の各樹脂に関する表3の結果から、両樹脂ともにブロッキングを防止する上で有効であるが、絶縁層30の割れを防止する上では、ガラス転移温度がより低い67℃の樹脂の方が85℃の樹脂に比べてより効果的なようであり、しかもまた、共役角がより大きい250°の場合に比べて共役角230°の場合の方が有効である。
また、高Tg樹脂としてガラス転移温度が40℃の熱可塑性飽和ポリエステル系樹脂(ユニチカ株式会社製の商品名:エリ−テルUE‐3216)、67℃(商品名:エリ−テルUE‐3200)、85℃(商品名:エリ−テルUE‐9800)のものを用い、また、低Tg樹脂としてガラス転移温度が−29℃の熱可塑性飽和ポリエステル系樹脂(ユニチカ株式会社製の商品名:エリ−テルUE‐3401)、−20℃(商品名:エリ−テルUE‐3400)、1℃(商品名:エリ−テルUE‐3223)のものを用い、高Tg樹脂と低Tg樹脂とを1:1の割合で混合し、ブロッキングのテストを行った表4は、前記の第3の知見を明らかにしている。すなわち、ブロッキング防止の観点からは、高Tg樹脂として、ガラス転移温度がより高い樹脂を用いるのが好ましく、しかも、低Tg樹脂としても、絶縁層の割れ防止を損なわない範囲でガラス転移温度がより高い樹脂(たとえば、0℃近くの樹脂)を用いるのが好ましい。また、表4は、ガラス転移温度が1℃以下の低Tg樹脂と、ガラス転移温度が40℃以上の高Tg樹脂とをブレンドする場合、その混合割合を1:1の近傍(たとえば、45/55〜55/45)にすると良いことを教えている。なお、表4に関係する実験では、いずれの場合でも絶縁層に微細な割れの発生はなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造途中における電極装置の上面図である。
【図2】図1のものの側断面図である。
【図3】成形加工および打抜きを終えた後の電極装置の形態を示す上面図である。
【図4】図3のものの側断面図である。
【図5】屈曲部の屈曲角を説明するための部分的な側断面図である。
【符号の説明】
10 基材フィルム
20 電極層
30 絶縁層
50 窪み
500 屈曲部

Claims (8)

  1. 屈曲部をもつ基材フィルムと、その基材フィルム上の屈曲部を含む領域に形成された電極層と、その電極層上、前記屈曲部を含む選択的な領域に形成された絶縁層とを備える電極装置であって、前記絶縁層を構成する誘電体は、ガラス転移温度が25℃以下の低Tg樹脂と、その低Tg樹脂のガラス転移温度よりもガラス転移温度が高い高Tg樹脂とを少なくとも含む樹脂組成物であることを特徴とする電極装置。
  2. 前記フィルム基材は、前記屈曲部を境に高低差がある第1の部分と第2の部分とをもち、前記電極層は、前記第1の部分と第2の部分にわたって形成されている、請求項1の電極装置。
  3. 前記樹脂組成物は、ガラス転移温度について、前記低Tg樹脂がもつ25℃以下の低いガラス転移温度と、前記高Tg樹脂がもつ高いガラス転移温度との両方の特性を示す、請求項1あるいは2の電極装置。
  4. 前記高Tg樹脂のガラス転移温度が40℃以上である、請求項1あるいは2の電極装置。
  5. 前記樹脂組成物は、外力により前記絶縁層を損なうような割れを防止する機能とブロッキング防止機能を併せもつ、請求項1〜4のいずれか一つの電極装置。
  6. 前記基材フィルムは、プラスチックフィルムと金属フィルムとをラミネートした部材からなり、そのラミネート部材は、手で容易に屈曲可能であり、しかも、曲げた状態を保持することができる、請求項1あるいは2の電極装置。
  7. 前記屈曲部は、その内周に電解質を含むゲルを入れる容器部分を区画する、請求項1あるいは2の電極装置。
  8. 前記絶縁層の厚さは、0.5μm〜100μmである、請求項1あるいは2の電極装置。
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