JP2004076351A - 建設機械の警報装置 - Google Patents

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Takeshi Yamaguchi
山口 毅
Takashi Kanai
金井 隆史
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Abstract

【課題】警報手段に故障が発生した場合にそのことを操作者に報知することができる建設機械の警報装置を提供する。
【解決手段】掘削作業モードと吊り荷モードとを選択可能なモードスイッチ40、フック21による吊り荷重Wを検出するためのブーム角度センサ22、アーム角度センサ23、ブーム用油圧シリンダ17の圧力センサ24,25を備えたクレーン兼用油圧ショベルに設けられた建設機械の警報装置において、モードスイッチ40で吊り荷モードが選択されたときに周囲に警報を発する回転灯43と、吊り荷重Wが定格荷重Wm以上となったときに操作者に警報を発する警報ランプ44及び警報ブザー45と、これら回転灯43、警報ランプ44、警報ブザー45が正常状態であるか異常状態であるかを検出する機能を備えたコントローラ26と、警報ランプ44及び警報ブザー45の異常状態を検出したときに操作者に警報を発する異常報知ブザー46とを有する。
【選択図】    図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧ショベル等の建設機械に係わり、例えば、吊り荷モード選択時、吊り荷重が所定値以上となった場合、旋回又は走行動作時、エンジン稼働時、ロック装置がアンロック位置にあるとき等において、操作者又は周囲に警報を発する建設機械の警報装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、建設機械の1つである油圧ショベルは、下部走行体と、この下部走行体に旋回可能に設けた上部旋回体と、この上部旋回体に伏仰可能に接続され、ブーム、アーム、及び作業具(例えばバケット、ブレーカ、破砕機等)を含む多関節型のフロント作業機とを備えている。
【0003】
これら下部走行体、上部旋回体、及びフロント作業機は、この油圧ショベルに備えられた油圧駆動装置の被駆動部材を構成している。この油圧駆動装置は、一般に、エンジン等の原動機と、この原動機によって駆動する少なくとも1つの油圧ポンプと、前記油圧ポンプから吐出された圧油により前記ブーム、アーム、作業具をそれぞれ駆動するブーム用油圧シリンダ、アーム用油圧シリンダ、作業具用油圧シリンダ、及び前記油圧ポンプから吐出された圧油により前記下部走行体を走行させる走行用油圧モータ、及び前記油圧ポンプから吐出された圧油により前記上部旋回体を下部走行体に対し旋回させる旋回用油圧モータを含む複数の油圧アクチュエータと、これら複数の油圧アクチュエータをそれぞれ操作する操作手段とを有している。
【0004】
操作手段としては、通常、操作者が着座する運転席の左・右両脇に位置する十字操作式の手動操作レバーと、運転席の前方に位置する左・右走行用操作レバー(足でも操作可能)とが設けられている。手動操作レバーは、例えば左側の手動操作レバーで対応するコントロールバルブを介し旋回用油圧モータとアーム用油圧シリンダとを操作し、右側の手動操作レバーで対応するコントロールバルブを介しブーム用油圧シリンダと作業具用油圧シリンダとを操作するようになっている場合が多い。
【0005】
操作者は上記のように操作レバーを操作して対応するコントロールバルブを切り換え、エンジンで駆動される油圧ポンプから対応する油圧アクチュエータに圧油を供給して駆動することにより、フロント作業機を所望の態様に動作させて掘削作業等を行う。
【0006】
このような作業中において、操作性・安全性の向上等の観点から、操作者や周囲作業者への注意喚起等を行うことを目的として、動作部材(例えば上記の上部旋回体、下部走行体、フロント作業機等)又は動作機器(例えばエンジン等)の動作モード、又は動作状態、若しくは動作状態に係わる状態量等に応じて操作者又は前記建設機械の周囲に速やかに報知するための警報を発する警報手段を設けた構成が既に知られている。
【0007】
例えば、特開平5−321302号公報には、フロント作業機に吊り具を備え、吊り荷作業を行う建設機械(クレーン兼用油圧ショベル)において、吊り荷荷重が所定のしきい値(許容荷重)以上となったときに、ブザー吹鳴又はランプ点灯等を行う構成が開示されている。
【0008】
また、特公平8−18791号公報には、操作者が旋回用の手動操作レバーで上部旋回体を旋回動作させたときに、フラッシャランプ、回転灯、ブザー等を吹鳴させる構成が開示されている。
【0009】
また、特開2001−11903号公報には、操作者が左・右走行用操作レバーの少なくともいずれか一方を操作した下部走行体の走行動作時に、ブザー、音声、表示装置への表示等により警報を発する構成が開示されている。
【0010】
また、特開2001−32332号公報には、コントロールバルブへのパイロット圧を制御する電磁弁へのパイロット管路を連通・遮断可能な切換弁と、ロックレバーをロック位置にすることでその切換弁を遮断位置としアンロック位置にすることで切換弁を連通位置とするゲートロック装置とを備えた建設機械(油圧ショベル)において、操作者がロックレバーをアンロック位置としたときに、回転灯、警報灯、ブザー、ホーン等により警報を発する構成が開示されている。
【0011】
また、特開2000−240171号公報には、操作者が作業開始時にエンジンを起動するためキースイッチをオンしたときに、回転灯、警報灯、ブザー、ホーン等により警報を発する構成が開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術には以下の課題が存在する。
すなわち、上記警報手段として設けられる回転灯、警報灯、ブザー、ホーン、ランプ、音声、表示装置等はいずれも電気的な駆動信号又は制御信号により駆動又は制御されて警報を発するものであり、電気系統の異常等の発生により故障する(正常な警報動作が不可能となる)可能性がないとはいえないが、上記従来技術はいずれもこのような警報手段の故障発生の可能性について配慮されてない。
【0013】
このため、操作者が、警報手段に故障が発生したことを知ることができず、警報手段が警報すべき状態にないと錯覚したまま作業を継続したり、警報すべき状態であることは認識していてもその警報は周囲作業者に伝わっているものと錯覚したまま作業を継続する可能性がないとは言えない。
【0014】
前者の例としては、例えば特開平5−321302号公報における警報手段が故障した場合、操作者は吊り荷荷重が所定のしきい値以上となり安全確保上注意を要する状態になったこと自体を認識することが困難となる。
【0015】
後者の例としては、例えば特公平8−18791号公報、特開2001−32332号公報、特開2000−240171号公報において用いられる回転灯は、通常、周囲の作業者から認識しやすい位置に配置されるため、操作者の作業視界の外となることが多く、回転灯が故障し点灯不能状態になった場合も操作者はそのことを認識しにくい。また上記3つと特開2001−11903号公報において用いられるブザーは、通常、周囲の作業者に良く聞こえることを目的として取り付けているため、その取り付け位置によっては、ブザーが故障し非鳴動状態になった場合に操作者はそのことを認識しにくい。
【0016】
以上のように、上記従来技術いずれの場合も、警報手段の故障発生時にそのことを操作者に報知することが困難であるため、安全性の万全を図るという面で改善の余地がある。
【0017】
本発明の目的は、警報手段に故障が発生した場合にそのことを操作者に報知することができる建設機械の警報装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、建設機械に備えられた動作部材又は動作機器の動作モード、又は動作状態、若しくは前記動作状態に係わる状態量に応じて操作者又は前記建設機械の周囲に警報を発する第1の警報手段を有する建設機械の警報装置において、前記第1の警報手段が正常状態であるか異常状態であるかを検出する状態検出手段と、この状態検出手段が前記第1の警報手段の異常状態を検出したときに、前記操作者に警報を発する第2の警報手段とを有する。
【0019】
本発明においては、状態検出手段で第1の警報手段が正常状態であるか異常状態であるかを検出し、故障発生等の異常時には、第1の警報手段とは別に設けた第2の警報手段で操作者に警報を発するようにする。これにより、警報手段に故障が発生したことを操作者に報知することができる。
【0020】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記動作部材又は動作機器として、下部走行体、上部旋回体、この上部旋回体に回動支持され掘削作業具及び吊り具を備えた多関節型のフロント作業機を有するとともに、通常の掘削作業を行う掘削モードと吊り荷作業を行う吊り荷モードとを選択可能なモード選択手段を備えた前記建設機械に設けられた建設機械の警報装置において、前記第1の警報手段は、前記モード選択手段で吊り荷モードが選択されたときに警報を発する手段である。
【0021】
(3)上記(1)において、また好ましくは、前記動作部材又は動作機器として、下部走行体、上部旋回体、この上部旋回体に回動支持され掘削作業具及び吊り具を備えた多関節型のフロント作業機を有するとともに、前記フロント作業機の吊り具による吊り荷重を検出する荷重検出手段を備えた前記建設機械に設けられた建設機械の警報装置において、前記第1の警報手段は、前記荷重検出手段で検出した吊り荷重が所定のしきい値以上となるときに警報を発する手段である。
【0022】
(4)上記(1)において、また好ましくは、前記動作部材又は動作機器として、下部走行体、上部旋回体、この上部旋回体に回動支持された多関節型のフロント作業機を有するともに、油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油により駆動され、前記下部走行体を駆動する走行用油圧モータ及び前記上部旋回体を駆動する旋回用油圧モータを含む複数の油圧アクチュエータと、これら複数の油圧アクチュエータを操作する操作手段と、この操作手段の操作状態又は操作量を検出する操作検出手段とを備えた前記建設機械に設けられた建設機械の警報装置において、前記第1の警報手段は、前記操作検出手段で前記走行用油圧モータ及び前記旋回用油圧モータのうち少なくとも一方の操作が検出されたときに警報を発する手段である。
【0023】
(5)上記(1)において、また好ましくは、前記動作部材又は動作機器として、原動機と、この原動機により駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される油圧アクチュエータとを有するとともに、前記原動機の動作状態を検出する原動機検出手段を備えた前記建設機械に設けられた建設機械の警報装置において、前記第1の警報手段は、前記原動機検出手段で前記原動機の動作状態が検出されたときに警報を発する手段である。
【0024】
(6)上記(1)において、また好ましくは、前記動作部材又は動作機器として、原動機と、この原動機により駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへの圧油の流れを制御する油圧パイロット式のコントロールバルブと、パイロット油圧源から前記コントロールバルブへのパイロット管路を連通・遮断可能な切換弁と、ロック位置にすることで前記切換弁を遮断位置としアンロック位置にすることで前記切換弁を連通位置とするロック装置とを有するとともに、前記ロック装置の操作状態を検出するロック検出手段を備えた前記建設機械に設けられた請求項1記載の建設機械の警報装置において、前記第1の警報手段は、前記ロック検出手段で前記ロック装置のアンロック位置が検出されたときに警報を発する手段である。
【0025】
(7)上記(1)〜(6)のいずれか1つにおいて、好ましくは、前記第1の警報手段は回転灯を備えており、前記第2の警報手段は操作者の搭乗する運転室内に設けたブザーを備えている。
【0026】
(8)上記(1)〜(6)のいずれか1つにおいて、好ましくは、前記第1の警報手段は回転灯又は操作者の搭乗する運転室外に設けた第1のブザーを備えており、前記第2の警報手段は操作者の搭乗する運転室内に設けた第2のブザーを備えている。
【0027】
(9)上記(1)〜(6)のいずれか1つにおいて、好ましくは、操作者の搭乗する運転室内に設けられ各種表示を行うモニタシステムを備えた建設機械に設けられた建設機械の警報装置において、前記第2の警報手段は、前記モニタシステムにおける前記表示の少なくとも一部を行わないようにする手段である。
【0028】
(10)上記(1)において、さらに好ましくは、前記動作部材又は動作機器として、下部走行体、上部旋回体、この上部旋回体に回動支持された多関節型のフロント作業機を有するともに、油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される油圧アクチュエータと、この油圧アクチュエータを操作する操作手段とを備えた前記建設機械に設けられた建設機械の警報装置において、前記状態検出手段が前記第1の警報手段の異常状態を検出したときに、前記操作手段による操作を禁止又は無効とする制御手段を備える。
【0029】
このように、第1の警報手段の故障等発生時に、第1の警報手段とは別に設けた第2の警報手段で操作者に報知するのみならず、操作手段による油圧アクチュエータの操作そのものをできなくすることにより、例えば建設機械のそれ以降の動作を停止させることができるので、さらに安全性の面で万全を期すことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0031】
本発明の第1実施形態を図1〜図4により説明する。
図1は、本実施形態による建設機械の警報装置の適用対象であるクレーン兼用油圧ショベルの全体構造を表す側面図である。なお、以降、油圧ショベルが図1に示す状態にて操作者が運転席に着座した場合における操作者の前側(図1中左側)、後側(図1中右側)、左側(図1中紙面に向かって手前側)、右側(図1中紙面に向かって奥側)を、単に前側、後側、左側、右側と称する。
【0032】
図1において、このクレーン兼用油圧ショベルは、走行手段としての左・右の無限軌道履体(クローラ)1L,1R(但し1Lのみ図1に図示)を備えた下部走行体2と、この下部走行体2の上部に旋回可能に搭載された上部旋回体3と、この上部旋回体3の基礎下部構造をなす旋回フレーム4上に上下方向に回動可能に(俯仰可能に)取り付けられた多関節型のフロント作業機5と、旋回フレーム4上に設けられたいわゆるキャブタイプの運転室6と、旋回フレーム4上の運転室6以外の大部分を覆う上部カバー7とを備えている。
【0033】
下部走行体2は、略H字形状のトラックフレーム8と、このトラックフレーム8の左・右両側の後端近傍に回転自在に支持された駆動輪9L,9R(但し9Lのみ図1に図示)と、駆動輪9L,9Rをそれぞれ駆動する左・右走行用油圧モータ10L,10R(但し10Lのみ図1に図示、後述の図5参照)と、トラックフレーム8の左・右両側の前端近傍に回転自在に支持され、履帯1L,1Rを介し駆動輪9L,9Rの駆動力でそれぞれ回転される従動輪(アイドラ)11L,11R(但し11Lのみ図1に図示)とを備えている。また下部走行体2の中央部に旋回台軸受(旋回輪)12が配置され、この旋回輪12の中心近傍に下部走行体2に対し旋回フレーム4を旋回させる旋回用油圧モータ13(後述の図8参照)が内蔵されている。
【0034】
フロント作業機5は、ブーム14と、ブーム14に回動可能に結合されたアーム15と、アーム15に回動可能に結合されたバケット16とを備えている。そして、ブーム14、アーム15、及びバケット16は、それぞれブーム用油圧シリンダ17、アーム用油圧シリンダ18、及びバケット用油圧シリンダ19により動作する。また、アーム15の先端部付近には、後述する吊り荷作業時に吊り荷20を吊るフック21が設けられている。但し通常、吊り荷作業時には、バケット用油圧シリンダ19は駆動しない。
【0035】
また、ブーム14の回動基部には、旋回フレーム4に対するブーム14の回動角度αを検出するブーム角度センサ22が取り付けられ、アーム15の回動基部には、ブーム14に対するアーム15の回動角度βを検出するアーム角度センサ23が取り付けられている。また、上記ブーム用油圧シリンダ17のロッド側(図1中上方)油室及びボトム側(図1中下方)油室には、それぞれの内圧Pr、Pbを検出する圧力センサ24,25が取り付けられている。これらブーム14及びアーム15の回動角度α,β、ブーム用油圧シリンダ17のロッド側及びボトム側の内圧Pr,Pb等の検出信号は、運転室6内に設けたコントローラ26(後述の図2参照)に出力されるようになっている。
【0036】
運転室6は、その内部詳細は図示しないが、操作者が着座する座席(運転席、図示せず)と、この座席より前方には左・右走行用油圧モータ10L,10Rをそれぞれ駆動し油圧ショベルの前進又は後進走行等をさせるための手でも足でも操作可能な左・右走行用操作レバー27L,27R(後述の図5参照)をそれぞれ備えた操作レバー装置28L,28R(後述の図5参照)とを備えている。
【0037】
また、座席の左側には、左側又は右側に操作することで旋回用油圧モータ13を駆動し上部旋回体3を左側又は右側に旋回させるとともに、前側又は後側に操作することでアーム用油圧シリンダ18を駆動しアーム15をダンプ又はクラウドさせる十字操作式の旋回・アーム用手動操作レバー29L(後述の図8参照)を備えた操作レバー装置30L(後述の図8参照)を備えている。また、座席の右側には、左側又は右側に操作することでバケット用油圧シリンダ19を駆動しバケット16をクラウド又はダンプさせるとともに、前側又は後側に操作することでブーム用油圧シリンダ17を駆動しブーム14を下げ又は上げる十字操作式のバケット・ブーム用手動操作レバー29R(後述の図2参照)を備えた操作レバー装置30R(後述の図2参照)を備えている。
【0038】
上部カバー7は、その内部に、エンジン31(後述の図2参照)、このエンジン31に駆動される油圧ポンプ32(後述の図2参照)、エンジン31の燃料を貯留する燃料タンク(図示せず)、及び油圧ポンプ32の圧油源となる作動油タンク(図示せず)等の機器を収納している。
【0039】
以上説明した構成において、左・右無限軌道履帯1L,1R、上部旋回体3、ブーム14、アーム15、及びバケット16は、この油圧ショベルに備えられた油圧駆動装置により駆動される被駆動部材を構成している。
【0040】
図2は、上記油圧駆動装置のうちブーム14の駆動に係わる要部構成を例にとり、本発明の警報装置の一実施形態とともに表す油圧回路図である。
【0041】
この図2において、上記エンジン(原動機)31により駆動される上記油圧ポンプ32と、この油圧ポンプ32から吐出される圧油により駆動される上記ブーム用油圧シリンダ17と、油圧ポンプ32に逆止弁33を介し接続されブーム用油圧シリンダ17への圧油の流れを制御する油圧パイロット式のブーム用コントロールバルブ34と、ブーム14の動作を指示する上記十字操作式の手動操作レバー29Rを備えた上記操作レバー装置30Rと、油圧ポンプ32に接続されるパイロット油圧源としてのパイロットポンプ35と、このパイロットポンプ35の吐出圧に基づき操作パイロット圧をそれぞれ出力する電磁比例減圧弁36A,36Bと、運転室6の例えば乗降口等に設けられるゲートロックレバー37を備えたゲートロックスイッチ38と、パイロットポンプ35からの元圧を遮断可能とするゲートロックバルブ39とが設けられている。
【0042】
さらに、上記コントローラ26と、上記ブーム角度センサ22と、上記アーム角度センサ23と、上記ブーム用油圧シリンダ17のロッド側及びボトム側圧力センサ24,25と、操作者が掘削作業を行う掘削モード又は吊り荷作業を行う吊り荷モードのどちらかを選択しその選択信号をコントローラ26へ出力するモードスイッチ40、各種表示(吊り荷20位置、吊り荷20の定格荷重Wm、吊り荷重W等の表示)を行う表示装置41等を備えたモニタシステム42と、モードスイッチ40で吊り荷モードを選択したときに駆動され周囲に警報を発する回転灯43と、吊り荷重Wが定格荷重Wm以上となったときに駆動され操作者に警報を発する警報ランプ44と、同じく警報ブザー45と、これら警報ランプ44及び警報ブザー45等が故障したときに駆動され操作者に警報を発する異常報知ブザー46とが設けられている。なお、モニタシステム42、警報ランプ44、警報ブザー45、異常報知ブザー46は例えば運転室6内に設けられ、回転灯43は例えば運転室6外の適宜部位に設けられている。
【0043】
ゲートロックバルブ39は、パイロットポンプ35の吐出管路47と上記電磁比例減圧弁36A,36Bに接続された油圧管路48a,48bとの間に設けられ、ゲートロックレバー37の操作により油圧管路を連通・遮断可能とするものである。すなわち、ゲートロックレバー37を図2に示す下降位置(下げた状態)に引き下げると、ゲートロックスイッチ38が閉じ状態(アンロック位置)となり、操作信号がゲートロックバルブ39のソレノイド駆動部39aに入力されて、ゲートロックバルブ39が図2中右側に示す連通位置39Rに切り換えられる。これにより、パイロットポンプ35からの1次パイロット圧が吐出管路47、管路48a,48bを介し上記電磁比例減圧弁36A,36Bへ導かれるようになっている。一方、ゲートロックレバー37を上昇位置(上げた状態)に引き上げると、ゲートロックスイッチ38が開き状態(ロック位置)となり、ゲートロックバルブ39がバネ39bの付勢力で図2中左側に示す遮断位置39Lに切り換えられ、上記1次パイロット圧が遮断されるようになっている。
【0044】
操作レバー装置30Rは、前後方向(図2中左右方向)及び左右方向に変位可能な上記操作レバー29Rと、それぞれの変位を検出するレバー変位検出器(図示せず)とを備えており、レバー変位検出器は手動操作レバー29Rの変位方向(十字方向のいずれの方向であるか)及び変位量(操作量)をそれぞれ検出し、これに応じた作動指令信号(操作量信号)をコントローラ26に出力するようになっている。
【0045】
コントローラ26は、まず第1の機能として、上記レバー変位検出器からの操作量信号を入力して所定の演算処理を行い、その結果を制御信号(駆動指令信号)として電磁比例減圧弁36A、36Bのソレノイド駆動部36Aa,36Baへ出力する。電磁比例減圧弁36A,36Bは、コントローラ26からの制御信号に基づき、パイロットポンプ35から導入された1次パイロット圧を減圧して操作パイロット圧(2次パイロット圧)を生成する。そして、この生成した操作パイロット圧をブーム用コントロールバルブ34のパイロット操作部34a,34bへそれぞれ出力し、これによってブーム用コントロールバルブ34を切り換え、油圧ポンプ32からの圧油をブーム用油圧シリンダ17に導くようになっている。
【0046】
また、コントローラ26は、第2の機能として、上記モードスイッチ40にて吊り荷モードが選択された場合には、所定の演算処理を行い回転灯43への制御信号をON状態として、回転灯43を点灯させる。また、このとき、コントローラ26は、ブーム角度センサ22からブーム角度αを、アーム角度センサ23からアーム角度βを、ブーム用油圧シリンダ17の圧力センサ24,25からロッド側内圧Pr及びボトム側内圧Pbをそれぞれ入力して所定の演算処理を行い(詳細には、ロッド側内圧Pr及びボトム側内圧Pbからブーム用油圧シリンダ17の保持力モーメントを算出し、ブーム角度α及びアーム角度β等からフロント作業機5のモーメント及び吊り荷20位置を算出する。そして、前記保持力モーメントとフロント作業機5のモーメントとの差が吊り荷20のモーメントとなり、このモーメントにより)吊り荷重Wを算出する。
【0047】
この算出した吊り荷20位置、定格荷重Wm(吊り荷20位置に応じて予め定められた所定の最大許容荷重で例えば設定記憶されている)、吊り荷重W等の数値はコントローラ26より表示信号としてモニタシステム42に出力され、モニタシステム42に設けた表示切替スイッチ49(後述の図3参照)の操作に応じて表示装置41に切替表示される。その一方、コントローラ26は吊り荷重Wと定格荷重Wmとを比較し、吊り荷重Wが定格荷重Wm以上となったときには、警報ランプ44及び警報ブザー45への制御信号をON状態として警報ランプ44を点灯させ警報ブザー45を鳴動させる。
【0048】
さらに、本実施形態の大きな特徴として、コントローラ26は、上記回転灯43、上記警報ランプ44、上記警報ブザー45等が正常状態であるか異常状態であるかを検出する機能を有し、警報ランプ44又は警報ブザーが異常であると判断された場合には例えば異常報知ブザー46への制御信号をON状態とし、回転灯43が異常であると判断された場合には例えば警報ランプ44及び警報ブザー45への制御信号をON状態とするような制御を行っている。このような制御に係わる上記コントローラ26の第3の機能の詳細を図3により説明する。図3は、コントローラ26の上記制御に係わる詳細機能を周辺機器と併せて表すブロック図である。
【0049】
この図3において、コントローラ26は、ブーム角度センサ22、アーム角度センサ23、ブーム用油圧シリンダ17の圧力センサ24,25からの検出信号(ブーム角度α、アーム角度β、ロッド側内圧Pr、ボトム側内圧Pb)を入力する入力部50と、後述するコントローラ26の制御処理プログラムを記憶する記憶部51と、この記憶部51に記憶されたプログラムに基づいて演算処理を行う制御部52と、この制御部52で上記検出信号α,β,Pr,Pbより生成した表示信号(吊り荷20位置、定格荷重Wm、吊り荷重W等)をモニタシステム42に出力したり、モードスイッチ40からの選択信号を入力する通信部53と、制御部52で生成した制御信号を回転灯43、警報ランプ44、警報ブザー45、異常報知ブザー46に出力する出力部54と、回転灯43、警報ランプ44、警報ブザー45等の異常を検知する電流検出部55とを備えている。
【0050】
コントローラ26の電流検出部55は、例えば回転灯43、警報ランプ44、警報ブザー45等に配線接続するとともに検査のために短時間出力して電流値をそれぞれ検出し、これら電流値が所定の通常範囲(予め算出した電流値の上限・下限に一定値を加味した所定の範囲で、例えば設定記憶されている)内にあるかどうかを判断してこれらの異常状態を検出するようになっている。つまり、検出電流値が所定の通常範囲の上限値より大きい場合には短絡異常と判断し、所定の通常範囲の下限値より小さい場合には断線異常と判断する。
【0051】
また、モニタシステム42は、上記モードスイッチ40と、このモードスイッチ40の選択信号をコントローラ26の通信部53に出力したり、コントローラ26の通信部53から上記表示信号を入力する通信部56と、上記表示装置41と、上記表示切替スイッチ49と、この表示切替スイッチ49からの選択信号に応じて所定の演算処理を行い、生成した表示信号を表示装置41に出力する制御部57とを備えている。
【0052】
次に、モニタシステム42、回転灯43、警報ランプ44、警報ブザー45、異常報知ブザー46の駆動に係わるコントローラ26の制御手順について説明する。図4はコントローラ26の上記制御処理内容(プログラム)を表すフローチャートである。
【0053】
この図4において、まずステップ100で、警報ランプ44又は警報ブザー45が正常であるかどうかを、電流検出部55で警報ランプ44又は警報ブザー45の検出電流値により判定する。
【0054】
警報ランプ44又は警報ブザー45が異常であった(検出電流値が通常範囲外にある)場合は、ステップ100の判定が満たされず、ステップ110に移る。ステップ110では、電流検出部55から警報ランプ44又は警報ブザー45の異常検出信号が制御部52に入力され、この異常検出信号に対し制御部52で所定の演算処理が行われ、異常報知ブザー46への制御信号がON状態として出力部54から出力される。そして、ステップ120に進み、コントローラ26の通信部53からモニタシステム42の通信部56へ表示信号(吊り荷20位置、定格荷重Wm、吊り荷重W等)が出力されず、表示装置41にはその数値が表示されない(又はエラー表示される)。ステップ120が終了すると、ステップ100に戻って同様の手順を繰り返す。
【0055】
一方、警報ランプ44及び警報ブザー45が正常であった(検出電流値が通常範囲内にある)場合は、ステップ100の判定が満たされ、ステップ130に移る。ステップ130では、異常報知ブザー46への制御信号をOFF状態とし、ステップ140に進み、回転灯43が正常であるかどうかを、電流検出部55で回転灯43の検出電流値により判定する。
【0056】
回転灯43が異常であった(検出電流値が通常範囲外にある)場合は、ステップ140の判定が満たされず、ステップ150に移る。ステップ150では、電流検出部55から回転灯43の異常検出信号が制御部52に入力され、この異常検出信号に対し制御部52で所定の演算処理が行われ、警報ランプ44及び警報ブザー45への制御信号がON状態として出力部54からそれぞれ出力される。そして、ステップ160に進み、コントローラ26の通信部53からモニタシステム42の通信部56へ上記表示信号が出力されず、表示装置41にはその数値が表示されない(又はエラー表示される)。ステップ160が終了すると、ステップ100に戻って同様の手順を繰り返す。
【0057】
一方、回転灯43が正常であった(検出電流値が通常範囲内にある)場合は、ステップ140の判定が満たされ、ステップ170に移る。ステップ170では、吊り荷モードであるかどうかを、モードスイッチ40からの選択信号により判定する。モードスイッチ40で吊り荷モードが選択されている場合は、ステップ170の判定が満たされて、ステップ180に移る。ステップ180では、モードスイッチ40からの選択信号に対し制御部52で所定の演算処理が行われ、回転灯43への制御信号がON状態として出力部54から出力される。そして、ステップ190に進み、ブーム角度センサ21からのブーム角度α、アーム角度センサ22からのアーム角度β、ブーム用油圧シリンダ16の圧力センサ23,24からのロッド側内圧Pr、ボトム側内圧Pb)が入力部50に入力され、上述したように制御部52で所定の演算処理が行われて吊り荷重Wが算出され、ステップ200に進み、コントローラ26の通信部53からモニタシステム42の通信部56へ吊り荷重W等が表示信号として出力され、表示装置41にその数値が表示される。その後、ステップ210で、制御部52で吊り荷重Wが定格荷重Wm以上であるかどうかを判定する。
【0058】
吊り荷重Wが定格荷重Wm未満であった場合は、ステップ210の判定が満たされず、ステップ220に進み、警報ランプ44及び警報ブザー45への制御信号をOFF状態とする。一方、吊り荷重Wが定格荷重Wm以上であった場合は、ステップ210の判定が満たされて、ステップ230に進み、警報ランプ44及び警報ブザー45への制御信号がON状態として出力部54からそれぞれ出力される。ステップ220又は230が終了すると、ステップ100に戻って同様の手順を繰り返す。
【0059】
また、モードスイッチ40で掘削モードが選択されている場合は、ステップ170の判定が満たされず、ステップ240に移る。ステップ240及び250では、回転灯43、警報ランプ44、警報ブザー45への制御信号をOFF状態とする。ステップ250が終了すると、ステップ100に戻って同様の手順を繰り返す。
【0060】
なお、上記において、バケット16は各請求項記載の掘削作業具を構成し、フック21は吊り具を構成し、モードスイッチ40は通常の掘削作業を行う掘削モードと吊り荷作業を行う吊り荷モードとを選択可能なモード選択手段を構成する。また、ブーム角度センサ22、アーム角度センサ23、ブーム用油圧シリンダ17のロッド側圧力センサ24、ボトム側圧力センサ25、及びコントローラ26の行う図4のステップ190がフロント作業機の吊り具による吊り荷重を検出する荷重検出手段を構成する。また、操作レバー装置28L,28R,30L,30Rは、複数の油圧アクチュエータを操作する操作手段を構成する。
【0061】
また、回転灯43は、建設機械の周囲に警報を発する第1の警報手段を構成し、かつ、モード選択手段で吊り荷モードが選択されたときに警報を発する手段をも構成する。また、警報ランプ44及び警報ブザー45は、操作者に警報を発する第1の警報手段を構成し、かつ、荷重検出手段で検出した吊り荷重が所定のしきい値以上となったときに警報を発する手段をも構成する。
【0062】
また、コントローラ26の電流検出部55で行う図4のステップ100及び140が、第1の警報手段が正常状態であるか異常状態であるかを検出する状態検出手段を構成し、ステップ110とこれにより駆動される異常報知ブザー46は、状態検出手段が第1の警報手段の異常状態を検出したときに、操作者に警報を発する第2の警報手段を構成する。また、その後のステップ120が、モニタシステムにおける表示の少なくとも一部を行わないようにする手段を構成するとともに、状態検出手段が第1の警報手段の異常状態を検出したときに、操作者に警報を発する第2の警報手段をも構成する。さらに、コントローラ26で行う図4のステップ150とこれにより駆動される警報ランプ44及び警報ブザー45が、状態検出手段が第1の警報手段の異常状態を検出したときに、操作者に警報を発する第2の警報手段を構成し、その後のステップ160が、モニタシステムにおける表示の少なくとも一部を行わないようにする手段を構成するとともに、状態検出手段が第1の警報手段の異常状態を検出したときに、操作者に警報を発する第2の警報手段をも構成する。
【0063】
また、吐出管路47及び油圧管路48a,48bがパイロット油圧源からコントロールバルブへのパイロット管路を構成し、ゲートロックバルブ39がパイロット管路を連通・遮断可能な切換弁を構成し、ゲートロックレバー37及びゲートロックスイッチ38がロック装置を構成する。
【0064】
次に、本実施形態の動作及び作用効果を以下に説明する。
例えば吊り荷作業を行うことを意図して、操作者がモードスイッチ40を吊り荷モードに選択すると、図4のステップ100,130,140を経てステップ170の判定が満たされて、ステップ180でコントローラ26で回転灯43への制御信号をON状態とし回転灯43が点灯する。これにより、周囲作業者にクレーン兼用油圧ショベルの吊り荷作業を報知する。そして、ステップ190及び200でコントローラ26で上記検出信号α,β,Pr,Pbにより算出した吊り荷重W等が表示信号としてモニタシステム42に出力され表示装置41に数値表示する。
【0065】
ここで、吊り荷重Wが定格荷重Wm以上になった場合、ステップ210の判定が満たされて、ステップ230でコントローラ26で警報ランプ44及び警報ブザー45への制御信号をON状態とし、警報ランプ44が点灯し警報ブザー45が吹鳴して操作者に警報する。
【0066】
このような動作中に、例えば電気配線の短絡・断線等の理由で警報ランプ44及び警報ブザー45が故障すると、操作者は警報ランプ44及び警報ブザー45が警報すべき状態(吊り荷重Wが定格荷重Wm以上となる危険な状態)にないと錯覚したまま作業を継続しようとする可能性がないとは言えない。また、例えば回転灯43が故障すると、操作者は回転灯43が警報すべき状態(吊り荷作業状態)であることは認識していても回転灯43の警報は周囲作業者に伝わっているものと錯覚したまま作業を継続する可能性がないとは言えない。このような危険回避又は安全性確保のために、操作者に回転灯43、警報ランプ44、警報ブザー45等の故障を報知したい場合がある。
【0067】
本実施形態の警報装置においては、コントローラ26は回転灯43、警報ランプ44、警報ブザー45が正常状態であるか異常状態であるかを検出する電流検出部55を備えている。そして、電流検出部55で警報ランプ44及び警報ブザー45の異常状態を検出するとステップ100の判定が満たされず、ステップ110においてコントローラ26で異常報知ブザー46への制御信号をON状態として異常報知ブザー46が吹鳴し、ステップ120でコントローラ26から表示信号を出力せず表示装置41に吊り荷重W等の数値が表示されない。これにより、操作者に警報ランプ44及び警報ブザー45の故障を報知することができる。
【0068】
また、電流検出部55で回転灯43の異常を検出するとステップ140の判定が満たされず、ステップ150においてコントローラ26で警報ランプ44及び警報ブザー45への制御信号をON状態として警報ランプ44が点灯し警報ブザー45が吹鳴し、ステップ160でコントローラ26から表示信号を出力せず表示装置41に吊り荷重W等の数値が表示されない。これにより、操作者に回転灯43の故障を報知することができる。
【0069】
なお、上記本発明の一実施形態では、第1の警報手段として、吊り荷重Wが定格荷重Wm以上となったときに警報ランプ44を点灯させ警報ブザー45を吹鳴させるコントローラ26制御を例にとり説明したが、これに限らない。すなわち、例えば吊り荷重Wが定格荷重Wmの90%以上となったときに警報ランプ44を断続点灯させ警報ブザー45を断続吹鳴させ、吊り荷重Wが定格荷重Wm以上となったときに警報ランプ44を連続点灯させ警報ブザー45を連続点灯させるコントローラ制御としてもよい。
【0070】
また、上記本発明の一実施形態では、警報ランプ44及び警報ブザー45の異常を検出したときに警報を発する第2の警報手段として、異常報知ブザー46を吹鳴させるとともに表示装置41に吊り荷重W等の数値を表示しないようなコントローラ26制御を例に取り説明したが、これに限らない。すなわち、例えば異常報知ブザー46を吹鳴させるとともに表示装置41に吊り荷重W等の数値を表示させるようなコントローラ制御としてもよい。この場合、操作者は表示装置41により目視で吊り荷重Wを確認しながら吊り荷作業を行うことができる。
【0071】
また、上記本発明の一実施形態では、回転灯43の異常を検出したときに警報を発する第2の警報手段として、警報ランプ44を点灯させ警報ブザー45を吹鳴させるとともに表示装置41に吊り荷重W等の数値を表示しないようなコントローラ26制御を例に取り説明したが、これに限らない。すなわち、例えば異常報知ブザー46を吹鳴させるとともに表示装置41に吊り荷重W等の数値を表示させるようなコントローラ制御としてもよい。この場合、操作者は例えば周囲作業者との距離や作業状況に十分注意しながら吊り荷作業を行うことができる。
【0072】
また、上記本発明の一実施形態では、フロント作業機の吊り具による吊り荷重を検出する荷重検出手段として、ブーム角度センサ22、アーム角度センサ23、ブーム用油圧シリンダ17のロッド側圧力センサ24、ボトム側圧力センサ25等により検出した例について説明したが、これに限られない。すなわち、例えばバケット16の回動基部にクレーン用リンクを介して吊り具を設け、クレーン用リンクと吊り具の間にロードセル等の電気式荷重検出器(掘削時には取り外す)を配設してもよい。
【0073】
第2実施形態を図5〜図7により説明する。本実施形態は、例えば図1に示した油圧ショベルにおいて、上記下部走行体2を走行させるときに駆動する回転灯及び走行警報器(ブザー)を設けた実施形態である。
【0074】
図5は、本実施形態による警報装置を上記油圧駆動装置のうち上記左・右無限軌道履帯1L,1Rの駆動に係わる要部構成とともに表す油圧回路図である。図5において、上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0075】
本実施形態において、上記油圧ポンプ32から吐出される圧油により駆動される上記左・右走行用油圧モータ10L,10Rと、油圧ポンプ32に逆止弁33を介し接続され左・右走行用油圧モータ10L,10Rへの圧油の流れをそれぞれ制御する油圧パイロット式の左・右走行用コントロールバルブ60A,60Bと、履帯1L,1Rの動作を指示するための上記左・右走行用操作レバー27L,27Rをそれぞれ備えた上記操作レバー装置28L,28Rと、コントローラ61と、履帯1L,1Rの動作時に駆動され周囲に警報を発する回転灯62と、同じく走行警報器63と、これら回転灯62及び走行警報器63が故障したときに駆動され操作者に警報を発する異常報知ブザー64と、回転灯62及び走行警報器63が故障したときに履帯1L,1Rの動作を有効とするか無効とするかを選択可能な非常用スイッチ65とが設けられている。なお、異常報知ブザー64は例えば運転室6内に設けられ、回転灯62及び走行警報器63は例えば運転室6外の適宜部位に設けられている。
【0076】
ゲートロックバルブ39’は、パイロットポンプ35の吐出管路47と上記操作レバー装置28L,28Rに接続された油圧管路66a,66bとの間に設けられ、上記実施形態のゲートロックバルブ39同様、ゲートロックレバー37の操作により油圧管路を連通・遮断可能とするものである。また、ゲートロックスイッチ38及びゲートロックバルブ39’のソレノイド駆動部39’aに接続された電気配線67,68の間には非常停止回路69が設けられている。この非常停止回路69にはコントローラ61からの制御信号が入力され、この制御信号の入力に応じて例えば接点69aを開き状態として電気配線67,68の通電を停止するようにしている。これにより、ゲートロックバルブ39がバネ39bの付勢力で図5中左側に示す遮断位置39Lに切り換えられ、操作レバー装置28L、28Rへの1次パイロット圧が遮断されるようになっている。
【0077】
操作レバー装置28L,28Rは、それぞれ上記した左・右走行用操作レバー27L,27Rと、その操作量に応じてパイロットポンプ35からの1次パイロット圧を減圧した操作パイロット圧(2次パイロット圧)を出力する一対の減圧弁70La,70Lb及び70Ra,70Rbとを備えている。そして、操作レバー装置28Lの左走行用操作レバー27Lを減圧弁70La側(図5中矢印A側)(又はその反対側、以下かっこ内対応関係同じ)に操作すると、その操作量に応じて減圧弁70La(又は減圧弁70Lb)で生成した操作パイロット圧を左走行用コントロールバルブ60Aのパイロット操作部60Aa(又はパイロット操作部60Ab)へ出力し、これによって左走行用コントロールバルブ60Aを切り換えるようになっている。また、操作レバー装置28Rについても、操作レバー装置28Lと同様の操作により生成した操作パイロット圧を右走行用コントロールバルブ60Bのパイロット操作部60Ba,60Bbへ出力し、右走行用コントロールバルブ60Bを切り換えるようになっている。
【0078】
このとき、操作レバー装置28Lの減圧弁70La,70Lb(又は操作レバー装置28Rの減圧弁70Ra,70Rb)と左走行用コントロールバルブ60Aのパイロット操作部60Aa,60Ab(又は右走行用コントロールバルブ60Bのパイロット操作部60Ba,60Bb)との間を接続する油圧管路71a,71b(又は油圧管路72a,72b)にはパイロット圧検出管路73a,73b(又はパイロット圧検出管路74a,74b)が分設して接続されている。これらパイロット圧検出管路73a,74a(又はパイロット圧検出管路73b,74b)は、シャトル弁75A(又はシャトル弁75B)に接続されており、このシャトル弁75A(又はシャトル弁75B)により選択された高圧側の圧力がさらに最大パイロット圧検出管路76a(又は最大パイロット圧検出管路76b)に導かれ、その最大パイロット圧が第1圧力センサ77A(又は第2圧力センサ77B)で検出され、その検出信号がコントローラ61にそれぞれ出力されるようになっている。
【0079】
さらに、本実施形態においては、上記実施形態と同様、コントローラ61は、上記回転灯62及び上記走行警報器63等が正常であるかどうかを検出する機能を有し、回転灯62又は走行警報器63が異常であると判断された場合には異常報知ブザー64を吹鳴させる制御を行っている。このような制御に係わる上記コントローラ61の機能の詳細を図6により説明する。図6は、コントローラ61の上記制御に係わる詳細機能を周辺機器と併せて表すブロック図である。
【0080】
図6において、コントローラ61は、圧力センサ77A,77Bからの検出信号及び非常用スイッチ65からの操作信号を入力する入力部78と、後述するコントローラ61の制御処理プログラムを記憶する記憶部79と、この記憶部79に記憶されたプログラムに基づいて演算処理を行う制御部80と、この制御部80で生成した制御信号を回転灯62、走行警報器63、異常報知ブザー64、非常停止回路69に出力する出力部81と、上記実施形態の電流検出部55と同様の機能で回転灯62及び走行警報器63の異常を検知する電流検出部82とを備えている。
【0081】
次に、回転灯62、走行警報器63、異常報知ブザー64等の駆動に係わる上記コントローラ61の制御手順について説明する。図7はコントローラ61の上記制御処理内容(プログラム)を表すフローチャートである。
【0082】
この図7において、まずステップ300で、回転灯62又は走行警報器63が正常であるかどうかを、電流検出部82で回転灯62又は走行警報器63の検出電流値により判定する。
【0083】
回転灯62又は走行警報器63が異常であった(検出電流値が通常範囲外にある)場合は、ステップ300の判定が満たされず、ステップ310に移る。ステップ310では、非常用スイッチ65がON状態であるかどうかを、非常用スイッチ65から操作信号入力があったかどうかで判定する。
【0084】
操作信号入力がなかった(非常用スイッチ65が押されなかった)場合は、ステップ310の判定が満たされず、ステップ320に移る。ステップ320では、電流検出部82から回転灯62又は走行警報器63の異常検出信号が制御部80に入力され、この異常検出信号に対し制御部80で所定の演算処理が行われ、異常報知ブザー64への制御信号がON状態として出力部81から出力され、異常報知ブザー64が例えば連続して吹鳴する。そして、ステップ330に進み、非常停止回路69への制御信号がON状態として出力部81から出力され、非常停止回路69は接点69aを開き状態とし電気配線67,68の通電を停止させる。これにより、ゲートロックバルブ39’が遮断位置39’Rに切り換えられ、操作レバー装置28L、28Rへの1次パイロット圧が遮断される。ステップ330が終了すると、ステップ300に戻って上記同様の手順を繰り返す。
【0085】
一方、非常用スイッチ65の操作信号入力があった(非常用スイッチ65が押された)場合は、ステップ310の判定が満たされて、ステップ340に移る。ステップ340では、電流検出部82から回転灯62又は走行警報器63の異常検出信号が制御部80に入力され、この異常検出信号に対し制御部80で所定の演算処理が行われ、異常報知ブザー64への制御信号がON状態として出力部81から出力されて、異常報知ブザー64が例えば断続して吹鳴する。そして、ステップ350に進み、非常停止回路69への制御信号をOFF状態とし、非常停止回路69は接点69aを閉じ状態として電気配線67,68を通電させる。これにより、ゲートロックレバー37を下降位置に引き下げると、ゲートロックスイッチ38からの操作信号がゲートロックバルブ39’のソレノイド駆動部39’aに入力されて、ゲートロックバルブ39’が連通位置39’Rに切り換えられ、操作レバー装置28L、28Rに1次パイロット圧が導かれる。ステップ350が終了すると、ステップ300に戻って上記同様の手順を繰り返す。
【0086】
また、回転灯62又は走行警報器63が正常であった(検出電流値が通常範囲内にある)場合は、ステップ300の判定が満たされて、ステップ360に移る。ステップ360では、異常報知ブザー64への制御信号をOFF状態とし、異常報知ブザー64の吹鳴を停止させる。そして、ステップ370に進み、非常停止回路69への制御信号をOFF状態とし、非常停止回路69は接点69aを閉じ状態として電気配線67,68を通電させる。これにより、ゲートロックレバー37を下降位置に引き下げると、ゲートロックバルブ39’が連通位置39’Rに切り換えられて、操作レバー装置28L、28Rに1次パイロット圧が導かれる。その後、ステップ380では、圧力センサ77A又は77Bより入力される圧力値が所定のしきい値より高いかを判定し、左・右走行用油圧モータ10L,10Rの駆動の有無を検出する。
【0087】
しきい値より高い場合は、ステップ380の判定が満たされて左・右走行用油圧モータ10L,10Rが駆動されているとみなされ、ステップ390に移る。ステップ390では、制御部80で回転灯62及び走行警報器63への制御信号がON状態として出力部81からそれぞれ出力され、回転灯62を点灯させ走行警報器63を吹鳴させる。一方、圧力センサ77A又は77Bより入力される圧力値がしきい値より低い場合は、ステップ380の判定が満たされず、ステップ400に移る。ステップ400では、制御部80で回転灯62及び走行警報器63への制御信号をOFF状態とし、回転灯62の点灯及び走行警報器63の吹鳴を停止させる。ステップ390又は400が終了すると、ステップ300に戻って上記同様の手順を繰り返す。
【0088】
なお、上記において、油圧管路71a,71b,72a,72b、パイロット圧検出管路73a,73b,74a,74b、シャトル弁75A,75B、最大パイロット圧検出管路76a,76b、圧力センサ77A,77Bが、各請求項記載の操作手段の操作状態又は操作量を検出する操作検出手段を構成する。また、回転灯62及び走行警報器63が、操作者又は建設機械の周囲に警報を発する第1の警報手段を構成し、かつ、操作検出手段で走行用油圧モータの操作が検出されたときに警報を発する手段をも構成する。
【0089】
また、コントローラ61の電流検出部82で行う図7のステップ300が、第1の警報手段が正常状態であるか異常状態であるかを検出する状態検出手段を構成し、ステップ320又は340とこれにより駆動される異常報知ブザー64は、状態検出手段が第1の警報手段の異常状態を検出したときに、操作者に警報を発する第2の警報手段を構成する。また、その後のステップ330及び非常停止回路69は、状態検出手段が第1の警報手段の異常状態を検出したときに、操作手段による操作を禁止又は無効とする制御手段を構成する。
【0090】
また、走行警報器63は操作者の搭乗する運転室外に設けた第1のブザーを構成し、異常報知ブザー64は操作者の搭乗する運転室内に設けた第2のブザーを構成する。また、吐出管路47及び油圧管路66a,66bがパイロット油圧源からコントロールバルブへのパイロット管路を構成する。
【0091】
次に、第2実施形態の動作及び作用効果を以下に説明する。
例えば掘削作業等を行うことを意図して、図1に示すクレーン兼用油圧ショベルにおいて上述したモードスイッチ40を掘削モードに選択し、操作者が左側又は右側の無限軌道履帯1L,1Rを駆動させて下部走行体2を走行させるために左・右走行用操作レバー27L,27Rの少なくともいずれか一方を操作すると、操作レバー装置28Lの減圧弁70La,70Lb(又は操作レバー装置28Rの減圧弁70Ra,70Rb)で生成された操作パイロット圧が左走行用コントロールバルブ60Aの操作パイロット部60Aa,60Ab(又は右走行用コントロールバルブ60Bの操作パイロット部60Ba,60Bb)へそれぞれ出力され、左走行用油圧モータ10L(又は右走行用油圧モータ10R)への圧油の流れを制御する。この結果、左・右走行用操作レバー27L,27Rの操作に応じて左・右走行用油圧モータ10L、10Rが駆動される。
【0092】
また、このとき、操作レバー装置28Lの減圧弁70La,70Lb(又は操作レバー装置28Rの減圧弁70Ra,70Rb)で生成された操作パイロット圧の最大値が圧力センサ77A(又は圧力センサ77B)で検出され、その検出信号がコントローラ61にそれぞれ入力される。これにより、図7のステップ300,360,370を経てステップ380の判定が満たされて、ステップ390でコントローラ61で回転灯62及び走行警報器63の制御信号をON状態とし、回転灯62が点灯し走行警報器63が吹鳴する。この結果、周囲作業者に油圧ショベルの走行動作を報知する。
【0093】
本実施形態においては、上記実施形態と同様、コントローラ61は回転灯62及び走行警報器63が正常状態であるか異常状態であるかを検出する電流検出部82を備えている。そして、電流検出部82で回転灯62及び走行警報器63の異常状態を検出するとステップ300の判定が満たされず、通常は非常用スイッチ65がOFF状態であるからステップ310の判定が満たされず、ステップ320においてコントローラ61で異常報知ブザー64の制御信号をON状態として、異常報知ブザー64が連続して吹鳴する。また、ステップ330においてコントローラ61で非常停止回路69の制御信号をON状態として、ゲートロックバルブ39’が遮断位置39’Lに切り換えられ、操作レバー装置28L,28Rの1次パイロット圧が遮断される。この結果、左・右走行用操作レバー27L,27Rによる左・右走行用油圧モータ10L、10Rの操作は無効となる。
【0094】
このように本実施形態においては、上記実施形態同様、回転灯62及び走行警報器63の故障等発生時に、異常報知ブザー64で操作者に報知することができる。また、これに加えて、操作レバー装置28L,28Rによる左・右走行用油圧モータ10L,10Rの操作そのものをできなくすることにより、例えば油圧ショベルの走行動作をそれ以降停止させることができるので、さらに安全性の面で万全を期すことができる。
【0095】
また、回転灯62及び走行警報器63の故障が発生した後、操作者が必要最小限の一時的な走行動作を行いたい場合に非常用スイッチ65をON状態にするとステップ310の判定が満たされて、ステップ340においてコントローラ61で異常報知ブザー64の制御信号をON状態として異常報知ブザー64が断続して吹鳴し、ステップ350においてコントローラ61で非常停止回路69の制御信号をOFF状態として、ゲートロックバルブ39’が連通位置39’Rに切り換えられ、操作レバー装置28L,28Rに1次パイロット圧が導かれる。この結果、左・右走行用操作レバー27L,27Rの操作に応じて左・右走行用油圧モータ10L、10Rが駆動される。これにより、回転灯62及び走行警報器63の故障発生後、異常報知ブザー64を断続して吹鳴しつつ必要最小限の一時的な走行動作を行うことができるので、操作者に故障発生を認識させながら周囲作業者との距離や作業状況に十分注意して走行動作を行うことができる。
【0096】
なお、上記第2実施形態では、回転灯62及び走行警報器63の故障発生時にゲートロックバルブ39を遮断位置39Lに切り換えて操作レバー装置28L,28Rへの1次パイロット圧を遮断するような構成・制御を例にとり説明したが、これに限らない。すなわち、例えば油圧管路66a,66bに設けた切換弁により操作レバー装置28L,28Rへの1次パイロット圧を遮断するか、あるいは油圧管路71a,71b,72a,72bに設けた切換弁により操作レバー装置28L,28Rで生成した操作パイロット圧を遮断するような構成・制御でもよい。これらについても同様の効果を得ることができる。このような場合も上記第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0097】
第3実施形態を図8〜図10により説明する。本実施形態は、例えば図1に示した油圧ショベルにおいて、上記上部旋回体3を旋回させるときに駆動する回転灯及び旋回警報器(ブザー)を設けた実施形態である。
【0098】
図8は本実施形態による警報装置を上記油圧駆動装置のうち上記上部旋回体3の駆動に係わる要部構成とともに表す油圧回路図である。図8において、上記第1及び第2実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0099】
本実施形態において、上記油圧ポンプ32から吐出される圧油により駆動される上記旋回用油圧モータ13と、油圧ポンプ32に逆止弁33を介し接続され旋回用油圧モータ13への圧油の流れをそれぞれ制御する油圧パイロット式の旋回用コントロールバルブ85と、上部旋回体3の旋回動作を指示するための上記十字操作式の手動操作用操作レバー29Lを備えた上記操作レバー装置30Lと、パイロットポンプ35の吐出圧に基づき操作パイロット圧をそれぞれ出力する電磁比例減圧弁86A,86Bと、コントローラ87と、上部旋回体3の走行動作時に駆動され周囲に警報を発する回転灯88と、同じく旋回警報器89と、これら回転灯88及び走行警報器89が故障したときに駆動され操作者に警報を発する異常報知ブザー90と、回転灯88及び走行警報器89が故障したときに上部旋回体3の旋回動作を有効とするか無効とするかを選択可能な非常用スイッチ91とが設けられている。なお、異常報知ブザー90は例えば運転室6内に設けられ、回転灯88及び走行警報器89は例えば運転室6外の適宜部位に設けられている。
【0100】
操作レバー装置30Lは、上述した操作レバー装置30R同様の構成であり、前後方向及び左右方向(図8中左右方向)に変位可能な上記操作レバー29Lと、それぞれの変位を検出するレバー変位検出器(図示せず)とを備えており、レバー変位検出器は手動操作レバー29Lの変位方向及び変位量をそれぞれ検出し、これに応じた操作量信号をコントローラ87に出力するようになっている。
【0101】
コントローラ87は、上記レバー変位検出器からの操作量信号を入力して所定の演算処理を行い、その結果を制御信号として電磁比例減圧弁86A、86Bのソレノイド駆動部86Aa,86Baへ出力する。電磁比例減圧弁86A,86Bは、コントローラ87からの制御信号に基づき、パイロットポンプ35から導入された1次パイロット圧を減圧して操作パイロット圧を生成する。そして、この生成した操作パイロット圧を旋回用コントロールバルブ85のパイロット操作部85a,85bへそれぞれ出力し、これによって旋回用コントロールバルブ85を切り換え、油圧ポンプ32からの圧油を旋回用油圧モータ13に導くようになっている。
【0102】
さらに、本実施形態においては、上記第1及び第2実施形態と同様、コントローラ87は、上記回転灯88及び上記旋回警報器89等が正常であるかどうかを検出する機能を有し、回転灯88又は旋回警報器89が異常であると判断された場合には異常報知ブザー90を吹鳴させる制御を行っている。このような制御に係わる上記コントローラ87の機能の詳細を図9により説明する。図9は、コントローラ87の上記制御に係わる詳細機能を周辺機器と併せて表すブロック図である。
【0103】
図9において、コントローラ87は、操作レバー装置30Lからの操作量信号及び非常用スイッチ91からの操作信号を入力する入力部92と、後述するコントローラ87の制御処理プログラムを記憶する記憶部93と、この記憶部93に記憶されたプログラムに基づいて演算処理を行う制御部94と、この制御部94で生成した制御信号を回転灯88、旋回警報器89、異常報知ブザー90、電磁比例減圧弁86A,86Bのソレノイド駆動部86Aa,86Baに出力する出力部95と、上記第1及び第2実施形態の電流検出部55,82同様の機能で回転灯88及び旋回警報器89の異常を検知する電流検出部96とを備えている。
【0104】
次に、回転灯88、旋回警報器89、異常報知ブザー90等の駆動に係わる上記コントローラ87の制御手順について説明する。図10はコントローラ87の上記制御処理内容(プログラム)を表すフローチャートである。
【0105】
この図7において、まずステップ500で、回転灯88又は旋回警報器89が正常であるかどうかを、電流検出部96で回転灯88又は走行警報器89の検出電流値により判定する。
【0106】
回転灯88又は旋回警報器89が異常であった(検出電流値が通常範囲外にある)場合は、ステップ500の判定が満たされず、ステップ510に移る。ステップ510では、非常用スイッチ91がON状態であるかどうかを、非常用スイッチ91から操作信号入力があったかどうかで判定する。
【0107】
操作信号入力がなかった(非常用スイッチ91が押されなかった)場合は、ステップ510の判定が満たされず、ステップ520に移る。ステップ520では、電流検出部96から回転灯88又は走行警報器89の異常検出信号が制御部94に入力され、この異常検出信号に対し制御部94で所定の演算処理が行われ、異常報知ブザー90への制御信号がON状態として出力部95から出力され、異常報知ブザー90を例えば連続して吹鳴させる。そして、ステップ530に進み、電磁比例減圧弁86A,86Bのソレノイド駆動部86Aa,86Baへの制御信号をOFF状態とし、電磁比例減圧弁86A,86Bはバネ86Ab,86Bbの付勢力で遮断位置に切り換えられる。ステップ530が終了すると、ステップ500に戻って上記同様の手順を繰り返す。
【0108】
一方、非常用スイッチ91の操作信号入力があった(非常用スイッチ91が押された)場合は、ステップ510の判定が満たされて、ステップ540に移る。ステップ540では、電流検出部96から回転灯88又は旋回警報器89の異常検出信号が制御部94に入力され、この異常検出信号に対し制御部94で所定の演算処理が行われ、異常報知ブザー91への制御信号がON状態として出力部95から出力されて、異常報知ブザー91を例えば断続して吹鳴させる。そして、ステップ550に進み、操作レバー装置30Lから入力した操作量信号に対し制御部94で所定の演算処理を行い、生成した制御信号がON状態として出力部95から電磁比例減圧弁86A,86Bのソレノイド駆動部86Aa,86Baにそれぞれ出力され、電磁比例減圧弁86A,86Bはこの制御信号に基づき操作パイロット圧を生成する。ステップ550が終了すると、ステップ500に戻って上記同様の手順を繰り返す。
【0109】
また、回転灯88又は旋回警報器89が正常であった(検出電流値が通常範囲内にある)場合は、ステップ500の判定が満たされて、ステップ560に移る。ステップ560では、異常報知ブザー90への制御信号をOFF状態とし、異常報知ブザー90の吹鳴を停止させる。次に、ステップ570に進み、操作レバー装置30Lからの操作信号入力があるかどうかを判定し、旋回用油圧モータ13の駆動の有無を検出する。入力があった場合は、ステップ570の判定が満たされて旋回用油圧モータ13が駆動されているとみなされ、ステップ580に移る。ステップ580では、制御部94で回転灯88及び旋回警報器89への制御信号がON状態として出力部95からそれぞれ出力され、回転灯88を点灯させ旋回警報器89を吹鳴させる。そして、ステップ590に進み、操作レバー装置30Lから入力した操作量信号に対し制御部94で所定の演算処理を行い、生成した制御信号がON状態として出力部95から電磁比例減圧弁86A,86Bのソレノイド駆動部86Aa,86Baにそれぞれ出力され、電磁比例減圧弁86A,86Bはこの制御信号に基づき操作パイロット圧を生成する。ステップ590が終了すると、ステップ500に戻って上記同様の手順を繰り返す。
【0110】
一方、操作レバー装置30Lの操作信号入力がなかった場合は、ステップ570の判定が満たされず、ステップ600に移る。ステップ600では、制御部94で回転灯88及び旋回警報器89への制御信号をOFF状態とし、回転灯88の点灯及び走行警報器89の吹鳴を停止させる。ステップ600が終了すると、ステップ500に戻って上記同様の手順を繰り返す。
【0111】
なお、上記において、コントローラ87で行う図10のステップ570が、各請求項記載の操作手段の操作状態又は操作量を検出する操作検出手段を構成する。また、回転灯88及び旋回警報器89が、操作者又は建設機械の周囲に警報を発する第1の警報手段を構成し、かつ、操作検出手段で旋回用油圧モータの操作が検出されたときに警報を発する手段をも構成する。
【0112】
また、コントローラ87の電流検出部96で行う図10のステップ500が、第1の警報手段が正常状態であるか異常状態であるかを検出する状態検出手段を構成し、ステップ520又は540とこれにより駆動される異常報知ブザー90は、状態検出手段が第1の警報手段の異常状態を検出したときに、操作者に警報を発する第2の警報手段を構成する。また、その後のステップ530は、状態検出手段が第1の警報手段の異常状態を検出したときに、操作手段による操作を禁止又は無効とする制御手段を構成する。
【0113】
また、旋回警報器89は操作者の搭乗する運転室外に設けた第1のブザーを構成し、異常報知ブザー90は操作者の搭乗する運転室内に設けた第2のブザーを構成する。
【0114】
次に、第3実施形態の動作及び作用効果を以下に説明する。
例えば掘削作業等を行うことを意図して、図1に示すクレーン兼用油圧ショベルにおいて上述したモードスイッチ40を掘削モードに選択し、操作者が上部旋回体3を左右に旋回させるために十字操作式の手動操作レバー29Lを左右方向に操作すると、操作レバー装置30Lからの操作量信号が入力されて、図10のステップ500及び560を経てステップ570の判定が満たされ、ステップ580でコントローラ87で回転灯88及び旋回警報器89の制御信号をON状態とし、回転灯88が点灯し旋回警報器89が吹鳴する。この結果、周囲作業者に油圧ショベルの旋回動作を報知する。
【0115】
また、ステップ590でコントローラ87の制御信号がON状態として電磁比例減圧弁86A,86Bのソレノイド駆動部86Aa,86Baにそれぞれ出力され、旋回用コントロールバルブ85の操作パイロット部85A,85Bへの操作パイロット圧がそれぞれ制御されて、旋回用油圧モータ13への圧油の流れを制御する。この結果、操作レバー29Lの左右方向の操作に応じて旋回用油圧モータ13が駆動される。
【0116】
本実施形態においては、上記第1及び第2実施形態同様、コントローラ87は回転灯88及び旋回警報器89が正常状態であるか異常状態であるかを検出する電流検出部96を備えている。そして、電流検出部96で回転灯88及び旋回警報器89の異常状態を検出するとステップ500の判定が満たされず、通常は非常用スイッチ91がOFF状態であるからステップ510の判定が満たされず、ステップ520においてコントローラ87で異常報知ブザー90の制御信号をON状態として異常報知ブザー90が連続して吹鳴し、ステップ530においてコントローラ87で電磁比例減圧弁86A,86Bのソレノイド駆動部86Aa,86Baへの制御信号をOFF状態とし、電磁比例減圧弁86A,86Bはバネ86Ab,86Bbの付勢力で遮断位置に切り換えられる。この結果、操作レバ29Lによる左旋回用油圧モータ13の操作は無効となる。
【0117】
このように本実施形態においては、上記第1及び第2実施形態同様、回転灯88及び走行警報器89の故障等発生時に、異常報知ブザー90で操作者に報知することができる。また、これに加えて、上記第2実施形態同様、操作レバー装置30Lによる旋回用油圧モータ13の操作そのものをできなくすることにより、さらに安全性の面で万全を期すことができる。
【0118】
また、回転灯88及び旋回警報器89の故障が発生した後に、操作者が必要最小限の一時的な旋回動作を行いたい場合に非常用スイッチ91をON状態にするとステップ510の判定が満たされて、ステップ540においてコントローラ86で異常報知ブザー90の制御信号をON状態として異常報知ブザー90が断続して吹鳴し、ステップ550においてコントローラ87で電磁比例減圧弁86A,86Bのソレノイド駆動部86Aa,86Baへの制御信号をON状態とし、電磁比例減圧弁86A,86Bはこの制御信号に基づき操作パイロット圧を生成する。これにより、旋回用コントロールバルブ85の操作パイロット部85A,85Bへの操作パイロット圧がそれぞれ制御され、旋回用油圧モータ13への圧油の流れを制御する。この結果、操作レバー29Lの左右方向の操作に応じて旋回用油圧モータ13が駆動される。これにより、上記第2実施形態同様、回転灯62及び走行警報器63の故障発生後、異常報知ブザー90を断続して吹鳴しつつ必要最小限の一時的な旋回動作を行うことができるので、操作者に故障発生を認識させながら周囲作業者との距離や作業状況に十分注意して旋回動作を行うことができる。
【0119】
なお、上記第3実施形態では、回転灯88及び走行警報器89の故障発生時に電磁比例減圧弁86A,86Bを遮断位置に切り換えて旋回用コントロールバルブ85への操作パイロット圧を遮断するような構成・制御を例にとり説明したが、これに限らない。すなわち、例えばコントローラ87からゲートロックバルブ39のソレノイド駆動部39aへ制御信号を出力するように構成し、この制御信号をOFF状態とし、これによりゲートロックバルブ39を遮断位置39Lに切り換えて電磁比例減圧弁86A,86Bへの1次パイロット圧を遮断するような制御等でもよい。この場合にも上記同様の効果を得ることができる。
【0120】
また、上記第2及び第3実施形態では、油圧アクチュエータとして左・右走行用油圧モータ10L,10R及び旋回用油圧モータ13を例に取りそれに係わる操作回路及び警報装置の構成を例にとって説明したが、ブーム用油圧シリンダ17、アーム用油圧シリンダ18、バケット用油圧シリンダ19等に係わる構成に適用してもよいことは言うまでもない。また、例えば、エンジン32(原動機)の動作状態を検出する原動機検出手段としてキースイッチ・ON時の電流を検出する回路等を設けこの回路により原動機の動作状態が検出されたときに警報を発するような構成・制御の警報装置、又はロック装置の操作状態を検出するロック検出手段としてゲートロックスイッチ39の電気配線67に電流を検出する回路等を設けこの回路によりゲートロックスイッチ39の閉じ状態(アンロック位置)が検出されたときに警報を発するような構成・制御の警報装置等について本発明を適用し、上記同様に第1の警報手段の故障発生時に第2の警報手段で警報を発するようにしてもよい。これらの場合についても上記同様の効果を得ることができる。
【0121】
また、上記第1〜第3実施形態では、第1の警報手段の異常状態を検出したときに操作者に第2の警報手段で警報を発する構成・制御を説明したが、この第2の警報手段が正常状態であるか異常状態であるかを検出する状態検出手段を設け、この状態検出手段が第2の警報手段の異常状態を検出したときに操作者に第1の警報手段で警報を発する制御としてもよいことはいうまでもない。
【0122】
【発明の効果】
本発明によれば、警報手段に故障が発生した場合にそのことを操作者に報知することができる。これにより、操作者が、警報手段が警報すべき状態にないと錯覚したまま作業を継続したり、警報すべき状態であることは認識していてもその警報は周囲作業者に伝わっているものと錯覚したまま作業を継続することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建設機械の警報装置の第1実施形態の適用対象であるクレーン兼用油圧ショベルの全体構造を表す側面図である。
【図2】本発明の建設機械の警報装置の第1実施形態をブームの駆動に係わる油圧駆動装置の要部構成とともに表す油圧回路図である。
【図3】本発明の建設機械の警報装置の第1実施形態を構成するコントローラの制御に係わる詳細機能を周辺機器と併せて表すブロック図である。
【図4】本発明の建設機械の警報装置の第1実施形態を構成するコントローラの制御処理内容を表すフローチャートである。
【図5】本発明の建設機械の警報装置の第2実施形態を左・右無限軌道履体の駆動に係わる油圧駆動装置の要部構成とともに表す油圧回路図である。
【図6】本発明の建設機械の警報装置の第2実施形態を構成するコントローラの制御に係わる詳細機能を周辺機器と併せて表すブロック図である。
【図7】本発明の建設機械の警報装置の第2実施形態を構成するコントローラの制御処理内容を表すフローチャートである。
【図8】本発明の建設機械の警報装置の第3実施形態を上部旋回体の駆動に係わる油圧駆動装置の要部構成とともに表す油圧回路図である。
【図9】本発明の建設機械の警報装置の第3実施形態を構成するコントローラの制御に係わる詳細機能を周辺機器と併せて表すブロック図である。
【図10】本発明の建設機械の警報装置の第3実施形態を構成するコントローラの制御処理内容を表すフローチャートである。
【符号の説明】
2   下部走行体
3   上部旋回体
5   フロント作業機
6   運転室
10L 左走行用油圧モータ
10R 右走行用油圧モータ
13  旋回用油圧モータ
16  バケット(掘削作業具)
21  フック(吊り具)
22  ブーム角度センサ(荷重検出手段)
23  アーム角度センサ(荷重検出手段)
24  ブーム用油圧シリンダのロッド側圧力センサ(荷重検出手段)
25  ブーム用油圧シリンダのボトム側圧力センサ(荷重検出手段)
26  コントローラ(荷重検出手段、状態検出手段)
28L 操作レバー装置(操作手段)
28R 操作レバー装置(操作手段)
30L 操作レバー装置(操作手段)
30R 操作レバー装置(操作手段)
31  エンジン(原動機)
32  油圧ポンプ
34  ブーム用コントロールバルブ
35  パイロットポンプ(パイロット油圧源)
37  ゲートロックレバー(ロック装置)
38  ゲートロックスイッチ(ロック装置)
39  ゲートロックバルブ(切換弁)
39L 遮断位置
39R 連通位置
40  モードスイッチ(モード選択手段)
42  モニタシステム
43  回転灯(第1の警報手段)
44  警報ランプ(第1の警報手段、第2の警報手段)
45  警報ブザー(第1の警報手段、第2の警報手段)
46  異常報知ブザー(第2の警報手段)
47  吐出管路(パイロット管路)
48a 油圧管路(パイロット管路)
48b 油圧管路(パイロット管路)
60A 左走行用コントロールバルブ
60B 右走行用コントロールバルブ
61  コントローラ(状態検出手段)
62  回転灯(第1の警報手段)
63  走行警報器(第1の警報手段)
64  異常報知ブザー(第2の警報手段)
66a 油圧管路(パイロット管路)
66b 油圧管路(パイロット管路)
71a 油圧管路(操作検出手段)
71b 油圧管路(操作検出手段)
72a 油圧管路(操作検出手段)
72b 油圧管路(操作検出手段)
73a パイロット圧検出管路(操作検出手段)
73b パイロット圧検出管路(操作検出手段)
74a パイロット圧検出管路(操作検出手段)
74b パイロット圧検出管路(操作検出手段)
75A シャトル弁(操作検出手段)
75B シャトル弁(操作検出手段)
76a 最大パイロット圧検出管路(操作検出手段)
76b 最大パイロット圧検出管路(操作検出手段)
77A 圧力センサ(操作検出手段)
77B 圧力センサ(操作検出手段)
87  コントローラ(状態検出手段)
88  回転灯(第1の警報手段)
89  旋回警報器(第1の警報手段)
90  異常報知ブザー(第2の警報手段)
W   吊り荷重
Wm  定格荷重(所定のしきい値)

Claims (10)

  1. 建設機械に備えられた動作部材又は動作機器の動作モード、又は動作状態、若しくは前記動作状態に係わる状態量に応じて操作者又は前記建設機械の周囲に警報を発する第1の警報手段を有する建設機械の警報装置において、
    前記第1の警報手段が正常状態であるか異常状態であるかを検出する状態検出手段と、
    この状態検出手段が前記第1の警報手段の異常状態を検出したときに、前記操作者に警報を発する第2の警報手段とを有することを特徴とする建設機械の警報装置。
  2. 前記動作部材又は動作機器として、下部走行体、上部旋回体、この上部旋回体に回動支持され掘削作業具及び吊り具を備えた多関節型のフロント作業機を有するとともに、通常の掘削作業を行う掘削モードと吊り荷作業を行う吊り荷モードとを選択可能なモード選択手段を備えた前記建設機械に設けられた請求項1記載の建設機械の警報装置において、前記第1の警報手段は、前記モード選択手段で吊り荷モードが選択されたときに警報を発する手段であることを特徴とする建設機械の警報装置。
  3. 前記動作部材又は動作機器として、下部走行体、上部旋回体、この上部旋回体に回動支持され掘削作業具及び吊り具を備えた多関節型のフロント作業機を有するとともに、前記フロント作業機の吊り具による吊り荷重を検出する荷重検出手段を備えた前記建設機械に設けられた請求項1記載の建設機械の警報装置において、前記第1の警報手段は、前記荷重検出手段で検出した吊り荷重が所定のしきい値以上となったときに警報を発する手段であることを特徴とする建設機械の警報装置。
  4. 前記動作部材又は動作機器として、下部走行体、上部旋回体、この上部旋回体に回動支持された多関節型のフロント作業機を有するともに、油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油により駆動され、前記下部走行体を駆動する走行用油圧モータ及び前記上部旋回体を駆動する旋回用油圧モータを含む複数の油圧アクチュエータと、これら複数の油圧アクチュエータを操作する操作手段と、この操作手段の操作状態又は操作量を検出する操作検出手段とを備えた前記建設機械に設けられた請求項1記載の建設機械の警報装置において、前記第1の警報手段は、前記操作検出手段で前記走行用油圧モータ及び前記旋回用油圧モータのうち少なくとも一方の操作が検出されたときに警報を発する手段であることを特徴とする建設機械の警報装置。
  5. 前記動作部材又は動作機器として、原動機と、この原動機により駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される油圧アクチュエータとを有するとともに、前記原動機の動作状態を検出する原動機検出手段を備えた前記建設機械に設けられた請求項1記載の建設機械の警報装置において、前記第1の警報手段は、前記原動機検出手段で前記原動機の動作状態が検出されたときに警報を発する手段であることを特徴とする建設機械の警報装置。
  6. 前記動作部材又は動作機器として、原動機と、この原動機により駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへの圧油の流れを制御する油圧パイロット式のコントロールバルブと、パイロット油圧源から前記コントロールバルブへのパイロット管路を連通・遮断可能な切換弁と、ロック位置にすることで前記切換弁を遮断位置としアンロック位置にすることで前記切換弁を連通位置とするロック装置とを有するとともに、前記ロック装置の操作状態を検出するロック検出手段を備えた前記建設機械に設けられた請求項1記載の建設機械の警報装置において、前記第1の警報手段は、前記ロック検出手段で前記ロック装置のアンロック位置が検出されたときに警報を発する手段であることを特徴とする建設機械の警報装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載の建設機械の警報装置において、前記第1の警報手段は回転灯を備えており、前記第2の警報手段は操作者の搭乗する運転室内に設けたブザーを備えていることを特徴とする建設機械の警報装置。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項記載の建設機械の警報装置において、前記第1の警報手段は回転灯又は操作者の搭乗する運転室外に設けた第1のブザーを備えており、前記第2の警報手段は操作者の搭乗する運転室内に設けた第2のブザーを備えていることを特徴とする建設機械の警報装置。
  9. 操作者の搭乗する運転室内に設けられ各種表示を行うモニタシステムを備えた建設機械に設けられた請求項1〜6のいずれか1項記載の建設機械の警報装置において、前記第2の警報手段は、前記モニタシステムにおける前記表示の少なくとも一部を行わないようにする手段であることを特徴とする建設機械の警報装置。
  10. 前記動作部材又は動作機器として、下部走行体、上部旋回体、この上部旋回体に回動支持された多関節型のフロント作業機を有するともに、油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される油圧アクチュエータと、この油圧アクチュエータを操作する操作手段とを備えた前記建設機械に設けられた請求項1記載の建設機械の警報装置において、前記状態検出手段が前記第1の警報手段の異常状態を検出したときに、前記操作手段による操作を禁止又は無効とする制御手段を備えることを特徴とする建設機械の警報装置。
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