JP2004072931A - 同期電動機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電流応答における振動成分を抑制して電流応答性を向上させた同期電動機の制御装置を提供する。
【解決手段】d軸とq軸の電圧指令値の変化に応じてd軸q軸電流に発生する振動成分を除去するためのクロスフィルタ1として、d軸電圧指令値の変化に応じてd軸電流に生じる振動成分を除去するようにd軸電圧指令値を補正する第一振動除去手段(C11)と、d軸電圧指令値の変化に応じてq軸電流に生じる振動成分を除去するようにd軸電圧指令値に基づいてq軸電圧指令値を補正する第二振動除去手段(C21)と、q軸電圧指令値の変化に応じてq軸電流に生じる振動成分を除去するようにq軸電圧指令値を補正する第三振動除去手段(C22)と、q軸電圧指令値の変化に応じてd軸電流に生じる振動成分を除去するようにq軸電圧指令値に基づいてd軸電圧指令値を補正する第四振動除去手段(C12)と、を備えた同期電動機の制御装置。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は同期電動機の制御装置に関し、例えば回転子に永久磁石を備えた三相同期電動機における制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電動機制御装置としては、例えば特開2000−224883号公報に記載されているものがある。この従来例ではトルク指令値を満足するd軸電流およびq軸電流を発生するためのd軸電圧指令値およびq軸電圧指令値を算出し、d軸およびq軸の実電流とd軸およびq軸の電流指令値との差から上記電圧指令値をPI(比例積分)制御で補正する構成が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術のように制御した場合には、d軸電流およびq軸電流に振動が発生する。これを防止するためにd軸電圧指令値を入力し、入力したd軸電圧指令値からd軸電流の振動成分を除去して出力するフィルタ(例えばローパスフィルタ)およびq軸電圧指令値を入力し、入力したq軸電圧指令値からq軸電流の振動成分を除去して出力するフィルタをそれぞれ設けることが考えられる。しかしながら、d軸電圧指令値が変化した場合には、d軸電流だけでなく、q軸電流にも逆起電力(又は速度起電力とも言う)による変化が発生し、また、q軸電圧指令値が変化した場合q軸電流だけでなく、d軸電流にも逆起電力によって変化が発生する。従って、d軸電圧指令値およびq軸電圧指令値の電流振動成分をそれぞれ独立して除去しても、電流振動が発生するという問題が有った。
【0004】
本発明は上記のごとき従来技術の問題を解決するためになされたものであり、電流応答における振動成分を抑制して電流応答性を向上させた同期電動機の制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、電圧指令値算出手段によって算出されたd軸電圧指令値およびq軸電圧指令値を入力し、入力されたd軸電圧指令値およびq軸電圧指令値の変化に起因してd軸電流およびq軸電流に発生する振動成分を除去するための電圧指令値補正フィルタとして、
d軸電圧指令値の変化に起因してd軸電流に発生する振動成分を除去するように、d軸電圧指令値を補正する第一の振動除去手段(C11)と、
d軸電圧指令値の変化に起因してq軸電流に発生する振動成分を除去するように、d軸電圧指令値に基づいてq軸電圧指令値を補正する第二の振動除去手段(C21)と、
q軸電圧指令値の変化に起因してq軸電流に発生する振動成分を除去するように、q軸電圧指令値を補正する第三の振動除去手段(C22)と、
q軸電圧指令値の変化に起因してd軸電流に発生する振動成分を除去するように、q軸電圧指令値に基づいてd軸電圧指令値を補正する第四の振動除去手段(C12)と、
を備えるように構成している。
【0006】
【発明の効果】
本発明においては、d軸電圧指令値の変化に起因してd軸電流に発生する振動成分とq軸電流に発生する振動成分、およびq軸電圧指令値の変化に起因してq軸電流に発生する振動成分とd軸電流に発生する振動成分の全てを除去するようにそれぞれの補正電圧指令値を設定しているので、d軸電圧指令値およびq軸電圧指令値から電流振動成分を除去して、電流応答性を確実に向上させることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施例を示すブロック図である。
図1において、クロスフィルタ1(電圧指令値補正フィルタ)の各フィルタ(C11)、(C12)、(C21)、(C22)の特性は、下記(数1)式〜(数4)式で示される。
【0008】
【数1】
Figure 2004072931
【0009】
【数2】
Figure 2004072931
【0010】
【数3】
Figure 2004072931
【0011】
【数4】
Figure 2004072931
ただし、g(s):電流応答特性
s:ラプラス演算子
R:電動機の電機子巻線抵抗
dc、Lqc:電動機のインダクタンス推定値
ω:電気角速度
また、クロスフィルタ1の電流応答特性g(s)とフィルタ部2のローパスフィルタの特性gflt(s)との関係は、下記(数5)式に示すようになる。
【0012】
【数5】
Figure 2004072931
指令値決定部3では、まず、外部から入力されたトルク指令値Tおよび現在の回転速度ωを指標として、電流マップ301(電流指令値算出手段)を用いてマップ引きによりd軸電流指令値i およびq軸電流指令値i を求める。そして電圧指令値演算部302(電圧指令値算出手段)では入力されたd軸電流指令値i およびq軸電流i から、下記(数6)式によってd軸電圧指令値v’およびq軸電圧指令値v’を演算して出力する。
【0013】
【数6】
Figure 2004072931
ただし、φ:磁石による巻線鎖交磁束数
フィルタ部2(補正値算出手段)は、例えば1次遅れのローパスフィルタで構成し、d軸電流指令値i およびq軸電流指令値i の変化速度を緩和し、緩和後のd軸電流指令値i’およびq軸電流指令値i’として出力する。
フィルタ部2のローパスフィルタの特性gflt(s)は下記(数7)式で示される。
【0014】
【数7】
Figure 2004072931
ただし、α:g(s)を一次遅れとした場合のカットオフ周波数
クロスフィルタ1では、指令値決定部3からのd軸電圧指令値v’およびq軸電圧指令値v’を入力し、前記(数1)式〜(数4)式の特性を有するクロスフィルタを通すことにより、下記(数8)式、(数9)式に示す補正電圧指令値(vd1、vq1)を出力する。
【0015】
【数8】
Figure 2004072931
【0016】
【数9】
Figure 2004072931
一方、座標変換器11は、電流検出器8で検出した二相の電流i、iから求めた三相の検出電流(実電流)i、i、iと、位置検出器10で検出した検出位置(回転子の回転位相)とに基づいて、d軸電流(磁束電流)iとq軸電流(トルク電流)iを求める。なお、電流検出器8、位置検出器10および座標変換器11の部分が実電流検出手段に相当する。
【0017】
PI制御部4(補正値算出手段)では、フィルタ部2から送られた緩和後のd軸電流指令値i’およびq軸電流指令値i’と座標変換器11から送られたd軸電流iとq軸電流iとの差分を増幅し、下記(数10)式、(数11)式に示す電圧補正値(vd2、vq2)を生成する。ただしパラメータ誤差がなく、電流応答特性はgflt(s)が得られている場合、電流の差分は0なので(vd2、vq2)は0である。
【0018】
【数10】
Figure 2004072931
【0019】
【数11】
Figure 2004072931
ただし、gpid、gpiq:PI制御部4におけるPIゲイン
上記のようにして求められたクロスフィルタ処理後の補正電圧指令値(vd1、vq1)は電圧補正値(vd2、vq2)との和を求めることによってさらに補正を行い、補正後の補正電圧指令値(v、v)として電圧座標変換器5へ送られる。そして電圧座標変換器5で三相交流v、v、vに変換され、PWM変換器6でPWM信号に変換される。そのPWM信号でインバータ7を制御することにより、三相の交流電力を作り、それによって電動機9を駆動する。なお、電圧座標変換器5、PWM変換器6およびインバータ7の部分が電圧制御手段に相当する。
上記補正後の補正電圧指令値(v、v)は下記(数12)式、(数13)式で示される。
【0020】
【数12】
Figure 2004072931
【0021】
【数13】
Figure 2004072931
次に、作用を説明する。
定常状態ではクロスフィルタ1の特性は下記(数14)式のように表すことができる。
【0022】
【数14】
Figure 2004072931
(数14)式において、c12とc21は、d軸電圧指令値v’およびq軸電圧指令値v’が変化する過渡的な状態にのみ適用されるフィルタとなっているため、この場合は0となる。
過渡状態では、d軸電圧指令値v’のみが変化した場合、クロスフィルタ1の特性は下記(数15)式のように表すことができる。
【0023】
【数15】
Figure 2004072931
ただし、Ldc、Lqc:制御に用いる電動機のインダクタンス値(測定値又は推定値)
補正電圧指令値vのみを操作すると、電流応答には必ず振動が起こるため、補正電圧指令値vを操作する場合には必ず補正電圧指令値vも操作する必要がある。そのためc11によって生成されるd軸の補正電圧指令値vのほかにc21によるq軸の補正電圧指令値vも変化させ、d軸電圧指令値v’の変化およびこれに起因するdq軸間の干渉成分によりd軸電流およびq軸電流に発生する電動機に固有の電気的振動を抑制している。
また、q軸電圧指令値v’が変化した場合、クロスフィルタ1の特性は下記(数16)式のように表すことができ、上記のd軸と同様にして振動を抑制している。
【0024】
【数16】
Figure 2004072931
以上の作用をまとめて数式で表すと、以下のようになる。
パラメータ誤差が無い場合、電圧座標変換器5に入力する補正電圧指令値(v、v)は、下記(数17)式、(数18)式に示すようになる。
【0025】
【数17】
Figure 2004072931
【0026】
【数18】
Figure 2004072931
また、過渡応答を含んだ電動機の電圧方程式は下記(数19)式に示すようになる。
【0027】
【数19】
Figure 2004072931
ただし、Ldm、Lqm:電動機の実際のインダクタンス値
ここで、(数6)式、(数19)式を下記(数20)式、(数21)式のように次元を拡張し、クロスフィルタ1の入出力の関係を下記(数22)式のように整理する。
【0028】
【数20】
Figure 2004072931
【0029】
【数21】
Figure 2004072931
【0030】
【数22】
Figure 2004072931
(数22)式において、両辺に左からBの逆行列B−1をかけると下記(数23)式、(数24)式となる。
【0031】
【数23】
Figure 2004072931
【0032】
【数24】
Figure 2004072931
入力する補正電圧指令値(v、v)にかかるB−1の要素は分母に二次遅れ成分1/G(s)が含まれており、クロスフィルタ1がない場合にはd軸電圧指令値v’およびq軸電圧指令値v’に対する電波応答は振動的になる。 これに対して、クロスフィルタ1を用いた場合、d軸電圧指令値v’およびq軸電圧指令値v’とd軸電流およびq軸電流の応答の関係は、下記(数25)式、(数26)式に示すようになり、二次遅れ成分1/G(s)は除去されるので振動的にはならない。
【0033】
【数25】
Figure 2004072931
【0034】
【数26】
Figure 2004072931
また、d軸電流指令値i およびq軸電流指令値i 応答の関係は、下記(数27)式、(数28)式、(数29)式に示すようになる。
【0035】
【数27】
Figure 2004072931
【0036】
【数28】
Figure 2004072931
【0037】
【数29】
Figure 2004072931
以上説明したように、(数1)式〜(数4)式によるクロスフィルタ1を用いることによって、d軸電圧指令値v’およびq軸電圧指令値v’に対する電流応答の振動成分は除去され、かつ、電流応答特性はg(s)となり、g(s)を(数7)式のように設計した場合は応答周波数α[rad/s]の滑らかな一次遅れの電流応答が得られる。
【0038】
図2は、本発明の第2の実施例を示すブロック図である。
図1と異なる点は、図1の電圧指令値演算部302の代わりに、電圧マップ303を備え、トルク指令値Tと回転速度ωからマップ引きにより電圧指令値(v’、v’)を求める点である。
図2において、電圧マップ303は、電動機の評価試験の際に、トルク指令値Tと回転速度ωを指標とした、定常運転時のd軸電圧vおよびq軸電圧vによって作成する。このマップを用いてd軸電圧指令値v’およびq軸電圧指令値v’を求める。
次に、作用を説明する。
電圧マップ303には、電流によるインダクタンス値の変動分が含まれるので、電流応答はパラメータ誤差の影響を受けにくくなる。
【0039】
以下、第1および第2の実施例における制御の実例について説明する。
図3〜図8は、それぞれステップ入力時の電流応答の一例を示す図であり、図3〜図6は本発明における特性、図7、図8は比較のために示した従来例の特性である。
従来例においては、図7に示すように、d軸電流指令値i およびq軸電流i が実線で示すようにステップ状に変化した場合、実際のd軸電流iとq軸電流iは破線で示すように大きく振動する。また、d軸電圧vおよびq軸電圧vは図示のようにステップ状に変化し、かつ振動する。
また、図8は、従来例において、PIフィードバックループのゲインを出来るだけ大きくした場合の特性である。この場合には図7よりは少ないが、やはり振動が残っている。従来例において、電動機に固有の電気的振動成分のような、周波数が大きい電流誤差を補正するためには、PIフィードバックループのゲインを充分に大きくしなくてはならないが、PIゲインを大きくするに従って、ノイズまで増幅してしまう。実際の制御は離散系なので、電流応答速度には制御周期による限界があり、図7、図8からも判るように、充分に振動を抑制できない。
【0040】
これに対して、本発明においては、図3に示すように、d軸電流指令値i およびq軸電流i が実線で示すようにステップ状に変化した場合、実際のd軸電流iとq軸電流iは破線で示すように時間遅れをもって滑らかに変化し、振動することはない。また、d軸電圧vおよびq軸電圧vも滑らかに変化し、振動することはない。つまり、電流応答から振動成分が完全に除去され、滑らかな1次遅れの応答となる。
また、図4は、本発明において、カットオフ周波数αを図7の3倍の値に設定した場合の特性である。この場合には、実際のd軸電流iとq軸電流iの変化が、かなりd軸電流指令値i およびq軸電流i の変化に近づいているが、やはり振動は生じていない。
上記のように、電流の応答周波数はα[rad/s]となり、制御周期による電流応答速度の限界の範囲内あるいはノイズの増幅による悪影響が出ない範囲内で自由に決めることができる。
【0041】
また、図5、図6は、本発明において、制御に用いる推定インダクタンス値(Ldc、Lqc)が、実際のインダクタンス値(Ldm、Lqm)に対して誤差を含んでいる場合の特性例であり、図5は「Ldm=Ldc×1.1、Lqm=Lqc×0.9」の誤差を含んでいる場合、図6は「Ldm=Ldc×1.1、Lqm=Lqc×1.1」の誤差を含んでいる場合の特性を示す。
図5、図6から判るように、制御に用いる推定インダクタンス値(Ldc、Lqc)が、実際のインダクタンス値(Ldm、Lqm)に対して誤差を含んでいる場合でも、電流応答が振動的になったり、発振することはない。
【0042】
以上説明したように、本発明においては、クロスフィルタ1(電圧指令値補正フィルタ)として、d軸電圧指令値の変化に起因してd軸電流に発生する振動成分を除去するように、d軸電圧指令値を補正する第一の振動除去手段(C11)と、d軸電圧指令値の変化に起因してq軸電流に発生する振動成分を除去するように、d軸電圧指令値に基づいてq軸電圧指令値を補正する第二の振動除去手段(C21)と、q軸電圧指令値の変化に起因してq軸電流に発生する振動成分を除去するように、q軸電圧指令値を補正する第三の振動除去手段(C22)と、q軸電圧指令値の変化に起因してd軸電流に発生する振動成分を除去するように、q軸電圧指令値に基づいてd軸電圧指令値を補正する第四の振動除去手段(C12)と、を備え、そしてクロスフィルタ1の特性はモータ定数を用いて(数1)式〜(数4)式のように設計している。そのため電流応答から電動機に固有の電気的な振動成分が除去される。
また、g(s)を(数7)式に示した一次遅れ成分とすることにより、電流応答から振動成分が除去されると共に、電流応答は応答周波数α[rad/s]の滑らかな一次遅れとなり、制御周期による電流応答速度の限界の範囲内で自由に決めることができる。
また、制御に用いる推定インダクタンス値(Ldc、Lqc)が、実際のインダクタンス値(Ldm、Lqm)に対して誤差を含んでいた場合でも、電流応答が不安定になったり、発振することはない。
また、電動機の評価試験の際、出力トルクと回転速度を指標とした、定常運転時のd軸電圧およびq軸電圧より作成した電圧マップを用いて電圧指令値を求めることにより、パラメータ誤差による電流応答への影響をより少なくすることができる。
また、フィルタ部2のローパスフィルタから出力されたd軸指令値およびq軸電流指令値と、d軸およびq軸の実電流値とに基づいて、クロスフィルタ1から出力されたd軸補正電圧指令値およびq軸補正電圧指令値をさらに補正することにより、実電流と電流指令値の差を補正して、更に確実に電流応答性を向上させることができる。
また、フィルタ部2のローパスフィルタの特性gflt(s)を(数7)式とし、クロスフィルタ1の電流応答特性g(s)をg(s)=gflt(s)とすることによって、電流応答周波数をαとして、所望の応答特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のブロック図。
【図2】本発明の第2の実施例のブロック図。
【図3】本発明におけるステップ入力時の電流応答その1。
【図4】本発明におけるステップ入力時の電流応答その2。
【図5】本発明におけるステップ入力時の電流応答その3。
【図6】本発明におけるステップ入力時の電流応答その4。
【図7】従来技術におけるステップ入力時の電流応答。
【図8】従来技術におけるPIゲインを大きくした場合のステップ入力時の電流応答。
【符号の説明】
1…クロスフィルタ        2…フィルタ部
3…指令値決定部         4…PI制御部
5…電圧座標変換器        6…PWM変換器
7…インバータ          8…電流検出器
9…電動機           10…位置検出器
11…座標変換器         12…速度演算器
301…電流マップ        302…電圧指令値演算部
303…電圧マップ

Claims (6)

  1. トルク指令値に基づいてd軸電圧指令値およびq軸電圧指令値を算出する電圧指令値算出手段と、
    該電圧指令値算出手段によって算出されたd軸電圧指令値およびq軸電圧指令値を入力し、入力されたd軸電圧指令値およびq軸電圧指令値の変化に起因してd軸電流およびq軸電流に発生する振動成分を除去するように、前記d軸電圧指令値およびq軸電圧指令値を補正してd軸補正電圧指令値およびq軸補正電圧指令値として出力する電圧指令値補正フィルタと、
    該電圧指令値補正フィルタから出力されたd軸補正電圧指令値およびq軸補正電圧指令値に基づいて、電動機の各相毎の電圧を制御する電圧制御手段と、
    を備え、
    前記電圧指令値補正フィルタは、
    d軸電圧指令値の変化に起因してd軸電流に発生する振動成分を除去するように、d軸電圧指令値を補正する第一の振動除去手段(C11)と、
    d軸電圧指令値の変化に起因してq軸電流に発生する振動成分を除去するように、d軸電圧指令値に基づいてq軸電圧指令値を補正する第二の振動除去手段(C21)と、
    q軸電圧指令値の変化に起因してq軸電流に発生する振動成分を除去するように、q軸電圧指令値を補正する第三の振動除去手段(C22)と、
    q軸電圧指令値の変化に起因してd軸電流に発生する振動成分を除去するように、q軸電圧指令値に基づいてd軸電圧指令値を補正する第四の振動除去手段(C12)と、
    を備えたことを特徴とする同期電動機の制御装置。
  2. 前記第一の振動除去手段(C11)、第二の振動除去手段(C21)、第三の振動除去手段(C22)、第四の振動除去手段(C12)はそれぞれ下記(数1)式〜(数4)式に示す特性を有することを特徴とする請求項1に記載の同期電動機の制御装置。
    Figure 2004072931
    Figure 2004072931
    Figure 2004072931
    Figure 2004072931
    ただし、g(s):電流応答特性
    s:ラプラス演算子
    R:電動機の電機子巻線抵抗
    dc、Lqc:電動機のインダクタンス推定値
    ω:電気角速度
  3. トルク指令値に基づいてd軸電流指令値およびq軸電流指令値を算出する電流指令値算出手段と、
    該電流指令値算出手段によって算出されたd軸電流指令値およびq軸電流指令値を入力し、入力されたd軸電流指令値およびq軸電流指令値の変化速度をそれぞれ緩和して出力するローパスフィルタと、
    電動機の各相に流れる電流を検出して、d軸およびq軸の実電流値を検出する実電流検出手段と、
    前記電流指令値算出手段によって算出されたd軸電流指令値およびq軸電流指令値と、前記実電流検出手段によって検出されたd軸およびq軸の実電流値とに基づいて、前記電圧指令値補正フィルタから出力されるd軸補正電圧指令値およびq軸補正電圧指令値をさらに補正するための補正値を算出する補正値算出手段と、
    該補正値算出手段によって算出された補正値に基づいて前記電圧指令値補正フィルタから出力されたd軸補正電圧指令値およびq軸補正電圧指令値を補正する補正手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の同期電動機の制御装置。
  4. トルク指令値と電動機の回転速度とに基づいてd軸電流指令値およびq軸電流指令値を求める電流マップと、
    前記電流マップからのd軸電流指令値およびq軸電流指令値に基づいてd軸電圧指令値およびq軸電圧指令値を算出する電圧指令値算出手段と、
    該電圧指令値算出手段によって算出されたd軸電圧指令値およびq軸電圧指令値を入力し、入力されたd軸電圧指令値およびq軸電圧指令値の変化に起因してd軸電流およびq軸電流に発生する振動成分を除去するように、前記d軸電圧指令値およびq軸電圧指令値を補正してd軸補正電圧指令値およびq軸補正電圧指令値として出力する電圧指令値補正フィルタと、
    前記電流マップで求めたd軸電流指令値およびq軸電流指令値を入力し、入力されたd軸電流指令値およびq軸電流指令値の変化速度をそれぞれ緩和して出力するローパスフィルタと、
    電動機の各相に流れる電流を検出して、d軸およびq軸の実電流値を検出する実電流検出手段と、
    前記ローパスフィルタから出力されるd軸電流指令値およびq軸電流指令値と、前記実電流検出手段によって検出されたd軸およびq軸の実電流値とに基づいて、比例積分制御を用いて前記電圧指令値補正フィルタから出力されるd軸補正電圧指令値およびq軸補正電圧指令値をさらに補正するための補正値を算出する補正値算出手段と、
    前記補正値算出手段によって算出された補正値に基づいて前記電圧指令値補正フィルタから出力されたd軸補正電圧指令値およびq軸補正電圧指令値を補正する補正手段と、
    前記補正後のd軸補正電圧指令値およびq軸補正電圧指令値に基づいて、電動機の各相毎の電圧を制御する電圧制御手段と、
    を備えたことを特徴とする同期電動機の制御装置。
  5. トルク指令値と電動機の回転速度とに基づいてd軸電流指令値およびq軸電流指令値を求める電流マップと、
    前記トルク指令値と前記電動機の回転速度とに基づいてd軸電圧指令値およびq軸電圧指令値を求める電圧マップと、
    該電圧マップで求めたd軸電圧指令値およびq軸電圧指令値を入力し、入力されたd軸電圧指令値およびq軸電圧指令値の変化に起因してd軸電流およびq軸電流に発生する振動成分を除去するように、前記d軸電圧指令値およびq軸電圧指令値を補正してd軸補正電圧指令値およびq軸補正電圧指令値として出力する電圧指令値補正フィルタと、
    前記電流マップで求めたd軸電流指令値およびq軸電流指令値を入力し、入力されたd軸電流指令値およびq軸電流指令値の変化速度をそれぞれ緩和して出力するローパスフィルタと、
    電動機の各相に流れる電流を検出して、d軸およびq軸の実電流値を検出する実電流検出手段と、
    前記ローパスフィルタから出力されるd軸電流指令値およびq軸電流指令値と、前記実電流検出手段によって検出されたd軸およびq軸の実電流値とに基づいて、比例積分制御を用いて前記電圧指令値補正フィルタから出力されるd軸補正電圧指令値およびq軸補正電圧指令値をさらに補正するための補正値を算出する補正値算出手段と、
    前記補正値算出手段によって算出された補正値に基づいて前記電圧指令値補正フィルタから出力されたd軸補正電圧指令値およびq軸補正電圧指令値を補正する補正手段と、
    前記補正後のd軸補正電圧指令値およびq軸補正電圧指令値に基づいて、電動機の各相毎の電圧を制御する電圧制御手段と、
    を備えたことを特徴とする同期電動機の制御装置。
  6. 前記ローパスフィルタは、その特性gflt(s)が
    flt(s)=α/(s+α)
    で表され、
    前記電圧指令値補正フィルタの電流応答特性g(s)は
    g(s)=gflt(s)
    であることを特徴とする請求項3乃至請求項5の何れかに記載の同期電動機の制御装置。
    ただし、
    s:ラプラス演算子
    α:ローパスフィルタのカットオフ周波数
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