JP2004071885A - 半導体発光素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、低い駆動電圧で高輝度の発光をさせることができ、消費電力の低減が可能となるとともに、発光効率の高い半導体発光素子を提供することを目的とする。
【解決手段】クラッド層106の表面上には、発光層(又は、活性層)103が形成されており、当該発光層103の中央部表面上には、発光層103のバンドギャップエネルギーより小さいバンドギャップエネルギーを有する発光層(又は、活性層)105が形成されている。発光層103と105の間にはバリア層は設けられておらず、発光層103は発光層105のキャリア閉じこめ層としても利用可能となっている。
【選択図】 図1
【解決手段】クラッド層106の表面上には、発光層(又は、活性層)103が形成されており、当該発光層103の中央部表面上には、発光層103のバンドギャップエネルギーより小さいバンドギャップエネルギーを有する発光層(又は、活性層)105が形成されている。発光層103と105の間にはバリア層は設けられておらず、発光層103は発光層105のキャリア閉じこめ層としても利用可能となっている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体発光素子に関する。特に、低い駆動電圧で、複数の発光が得られる半導体素子に関する。
ここで、半導体素子とは、ダブルへテロ構造を有する発光ダイオード(以下、LEDという)、半導体レーザダイオード(以下、LDという)、スーパールミネセントダイオード(SLD)等の光を発する半導体素子をいう。
【0002】
【従来の技術】
近年、GaN、GaInN、AlGaN等のIII族窒化物半導体を用いた半導体レーザ素子
、発光ダイオード等の半導体発光素子を用いた高輝度タイプの発光素子が量産されるようになり、特に、上記窒化物半導体を用いた発光素子は、その混晶比を変化させることにより、紫外領域から赤外領域まで発光色を調整することができる。
【0003】
又、最近は、これら窒化物半導体を用いた複数の発光層による光を混合して所望の発光色を得る半導体発光素子が開発されており、1チップ内において、複数の発光層をキャリア閉じこめ層(クラッド層)を介して順次積層したものが提案されている。図14に、複数の発光層を順次積層した従来の半導体発光素子の模式的な概略図を示す。
図14に示すように、この半導体発光素子は、サファイア基板501上に、GaNからなるバッファー層502、n型のGaNからなるn型コンタクト層503、n型のGaAlNからなるn型クラッド層504、InGaNからなる第1発光層505、アンドープGaNからなるバリア層506、InGaNからなる第2発光層507、p型のGaAlNからなるp型クラッド層508、p型のGaNからなるp型コンタクト層509を順次形成した半導体発光素子である。
【0004】
ここで、発光層505、507は、これらの発光層505、507を隔離するためのバリア層506を挟み込む様に積層されている。即ち、発光層505と発光層507の間にバリア層506を設けており、これらの発光層505、発光層507及びバリア層506を直列接続した構成となっているため、電気的に両発光層を直列接続した構造となっている。また、電子と正孔の再結合を効率よく行わせ、発光効率を上げるために、バンドギャップエネルギーのより大きい材料からなるクラッド層504、508により、これらの発光層505、507、及びバリア層506が挟み込まれたダブルへテロ構造となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のダブルへテロ構造を有する半導体発光素子においては、駆動電圧が高いという問題があった。即ち、上記従来の半導体発光素子では、発光層505と発光層507の間にバリア層506を設けており、これらの発光層505、発光層507及びバリア層506を直列接続した構成となっているため、発光層505のバンドギャップエネルギーと発光層507のバンドギャップエネルギーの総和以上の駆動電圧が必要となってしまい、発光層505,及び507を同時に発光させるための電圧が高くなってしまうという問題があった。又、駆動電圧が高くなると、消費電力が多くなるため、エネルギーロスが増大してしまうという問題があった。更に、従来の駆動回路が使用できなくなり、特殊なものとなってしまうためコストアップとなってしまう問題も生じていた。
【0006】
本発明は上記問題点を解決し、発光効率が低下せず、かつ駆動電圧が低い半導体発光素子を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の半導体発光素子は、基板と、前記基板上に形成された第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層の表面上に形成された第1の発光層と、前記第1の発光層の中央部表面上に形成された第2の発光層と、前記第1の発光層の前記中央部以外の表面上に形成され、前記第2の発光層を挟み込むように前記第2の発光層に隣接して設けられたガイド層と、前記第2の発光層、及び前記ガイド層上に形成された第2のクラッド層を備えたことを特徴とする。
【0008】
又、本発明の第2の半導体発光素子は、基板と、前記基板上に形成された第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層の表面上に形成された第1の発光層と、前記第1の発光層の中央部表面上に形成されたガイド層と、前記第1の発光層の前記中央部以外の表面上に形成され、前記ガイド層を挟み込むように前記ガイド層に隣接して設けられた第2の発光層と、前記ガイド層、及び前記第2の発光層上に形成された第2のクラッド層を備えたことを特徴とする。
【0009】
ここで、前記第1の発光層と前記第2の発光層により量子井戸構造、多重量子構造の超格子、又は量子ドット構造のいずれかの構造が構成されているものとすることができる。
【0010】
又、前記第2の発光層のバンドギャップエネルギーは、前記第1の発光層のバンドギャップエネルギーより小さく、前記第1の発光層は前記第2の発光層のキャリア閉じこめ層とすることができる。
【0011】
又、前記第1の発光層が発する光の波長は、前記第2の発光層が発する光の波長と異なるものとすることができる。
【0012】
又、前記第1及び第2の発光層はInを含む窒化物半導体発光層とすることができる。
【0013】
又、前記第2のクラッド層にイオン注入法により所定のイオンを注入し、前記第2のクラッド層に所定の抵抗値を有する抵抗層を形成するとともに、前記抵抗層の抵抗値を制御することにより、前記第1および第2の発光層により発せられる発光色の混色比を調整するものとすることができる。
【0014】
又、前記第1の発光層が発する光の主ピーク波長が400乃至450nmであり、前記第2の発光層が発する光の主ピーク波長が560乃至600nmであるものとすることができる。
【0015】
次に、本発明の3の半導体発光素子は、基板と、前記基板上に形成された第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層の表面上に形成された第1の発光層と、前記第1の発光層の中央部表面上に形成された第2の発光層と、前記第1の発光層の前記中央部以外の表面上に形成され、前記第2の発光層を挟み込むように前記第2の発光層に隣接して設けられたガイド層と、前記第2の発光層、及び前記ガイド層上に形成された第3の発光層と、前記第3の発光層上に形成された第2のクラッド層を備えたことを特徴とする。
【0016】
又、本発明の第4の半導体発光素子は、基板と、前記基板上に形成された第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層の表面上に形成された第1の発光層と、前記第1の発光層の中央部表面上に形成されたガイド層と、前記第1の発光層の前記中央部以外の表面上に形成され、前記ガイド層を挟み込むように前記ガイド層に隣接して設けられた第2の発光層と、前記ガイド層、及び前記第2の発光層上に形成された第3の発光層と、前記第3の発光層上に形成された第2のクラッド層を備えたことを特徴とする。
【0017】
ここで、前記第1、第2及び第3の発光層により量子井戸構造、多重量子構造の超格子、又は量子ドット構造のいずれかの構造が構成されているものとすることができる。
【0018】
又、前記第2の発光層のバンドギャップエネルギーは、前記第1の発光層、及び前記第3の発光層のバンドギャップエネルギーより小さく、前記第1の発光層、及び前記第3の発光層は前記第2の発光層のキャリア閉じこめ層であるものとすることができる。
【0019】
又、前記第1のクラッド層と前記第2のクラッド層のバンドギャップエネルギーは、前記第1の発光層と前記第3の発光層のバンドギャップエネルギーの和より大きいものとすることができる。
【0020】
又、前記第1、第2、及び第3の発光層は、各々異なる波長を有する光を発光するものとすることができる。
【0021】
又、前記第1、第2、及び第3の発光層は、Inを含む窒化物半導体発光層とすることができる。
【0022】
又、前記第1の発光層が発する光の主ピーク波長が400ないし450nmであり、前記第2の発光層が発する光の主ピーク波長が620ないし750nmであり、前記第3の発光層が発する光の主ピーク波長が490ないし520nmであるものとすることができる。
【0023】
次に、本発明の第5の半導体発光素子は、基板と、前記基板上に形成された第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層の表面上に形成された第1の発光層と、前記第1の発光層の表面上に形成された第2の発光層と、前記第2の発光層の表面上に形成された第2のクラッド層を備えたことを特徴とする。
【0024】
ここで、前記第1の発光層と前記第2の発光層により量子井戸構造、多重量子構造の超格子、又は量子ドット構造のいずれかの構造が構成されているものとすることができる。
【0025】
又、前記第2の発光層のバンドギャップエネルギーは、前記第1の発光層のバンドギャップエネルギーより小さく、前記第1の発光層は前記第2の発光層のキャリア閉じこめ層とすることができる。
【0026】
又、前記第1の発光層が発する光の波長は、前記第2の発光層が発する光の波長と異なるものとすることができる。
【0027】
又、前記第1および前記第2の発光層はInを含む窒化物半導体発光層とすることができる。
【0028】
又、前記第1の発光層が発する光の主ピーク波長が400乃至450nmであり、前記第2の発光層が発する光の主ピーク波長が560乃至600nmであるものとすることができる。
【0029】
次に、本発明の第6の半導体発光素子は、基板と、前記基板上に形成された第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層の表面上の一部に形成された第1の発光層と、前記第1のクラッド層の表面上であって、前記第1の発光層が形成された部分以外の表面上に形成された第1のガイド層と、前記第1の発光層の表面上の一部に形成された第2の発光層と、前記第1の発光層の表面上であって、前記第2の発光層が形成された部分以外の表面上に形成された第2のガイド層と、前記第2の発光層と前記第1のガイド層の表面上に形成された第3の発光層と、前記第3の発光層と前記第2のガイド層の表面上に形成された第2のクラッド層を備えた半導体発光素子において、前記第1のガイド層の端部に形成され、前記第1及び第2の発光層と前記第1のガイド層に挟み込まれるように形成された第1の絶縁層と、前記第2のガイド層の端部に形成され、前記第2及び第3の発光層と前記第2のガイド層に挟み込まれるように形成された第2の絶縁層とを備え、前記第2の発光層は、前記第1、第3の発光層、及び前記第1、第2の絶縁層によって囲まれるように形成されていることを特徴とする。
【0030】
ここで、前記第1、第2及び第3の発光層により量子井戸構造、多重量子構造の超格子、又は量子ドット構造のいずれかの構造が構成されているものとすることができる。
【0031】
又、前記第2の発光層のバンドギャップエネルギーは、前記第1の発光層、及び前記第3の発光層のバンドギャップエネルギーより小さく、前記第1の発光層、及び前記第3の発光層は前記第2の発光層のキャリア閉じこめ層であるものとすることができる。
【0032】
又、前記第1のクラッド層と前記第2のクラッド層のバンドギャップエネルギーは、前記第1の発光層と前記第3の発光層のバンドギャップエネルギーの和より大きいものとすることができる。
【0033】
又、前記第1、第2、及び第3の発光層は、各々異なる波長を有する光を発光するものとすることができる。
【0034】
又、前記第1、第2、及び第3の発光層は、Inを含む窒化物半導体発光層であるものとすることができる。
【0035】
又、前記第2のクラッド層にイオン注入法により所定のイオンを注入し、前記第2のクラッド層に所定の抵抗値を有する抵抗層を形成するとともに、前記抵抗層の抵抗値を制御することにより、前記第1、第2および第3の発光層により発せられる発光色の混色比を調整するものとすることができる。
【0036】
又、前記第2のクラッド層上にコンタクト層を形成し、前記コンタクト層上に前記第1、第2、及び第3の発光層に共通の電極が設けられているものとすることができる。
【0037】
又、前記第2のクラッド層上にコンタクト層を形成し、前記コンタクト層上に前記第1、第2、及び第3の発光層の各々に対応する第1、第2、及び第3の個別電極を設けるとともに、前記第1、第2、第3の個別電極を前記コンタクト層の表面に対角線上に配置したものとすることができる。
【0038】
又、前記第1の絶縁層、及び第2の絶縁層の形成位置を制御することにより、前記第1、第2および第3の発光層により発せられる発光色の混色比を制御するものとすることができる。
【0039】
次に、本発明の第7の半導体発光素子は、基板と、前記基板上に形成された第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層の表面上の一部に形成された第1の活性層と、前記第1のクラッド層の表面上であって、前記第1の活性層が形成された部分以外の表面上に形成された第1のガイド層と、前記第1の活性層の表面上の一部に形成された第2の活性層と、前記第1の活性層の表面上であって、前記第2の活性層が形成された部分以外の表面上に形成された第2のガイド層と、前記第1のガイド層と前記第2の活性層の表面上に形成された第3の活性層と、前記第3の活性層と前記第2のガイド層の表面上に形成された第2のクラッド層と、前記第2のクラッド層の表面上に形成されたコンタクト層とを備えた半導体発光素子において、前記第1のガイド層の端部に垂直方向に形成され、前記第1の活性層と前記第2の活性層に隣接して形成された第1の絶縁層と、前記第2のガイド層の端部に垂直方向に形成され、前記第2の活性層と前記第3の活性層に隣接して形成された第2の絶縁層とを備え、前記第2の活性層は、前記第1、第3の活性層、及び前記第1、第2の絶縁層によって囲まれるように形成されていることを特徴とする半導体発光素子。
【0040】
ここで、前記第1の絶縁層と前記第2の絶縁層の各々の上部が、前記コンタクト層の上面にまで伸びて形成され、前記第2の絶縁層の下部が、前記第1の活性層の下面にまで伸びて形成されているものとすることができる。 又、前記第2の活性層のバンドギャップエネルギーは、前記第1、第3の活性層のバンドギャップエネルギーより小さいものとすることができる。
【0041】
又、前記第1のクラッド層と前記第2のクラッドが有する各々のバンドギャップエネルギーは、前記第1の活性層と前記第3の活性層のバンドギャップエネルギーの和より大きいものとすることができる。
【0042】
又、前記コンタクト層上に前記第1、第2、及び第3の活性層の各々に対応する第1、第2、及び第3の個別電極を設けるとともに、前記第1、第2、及び第3の個別電極を前記コンタクト層の表面上に対角線上に配置したものとすることができる。
【0043】
又、前記第1、第2、及び第3の活性層は、各々異なる波長を有する光を発光するものとすることができる。
【0044】
又、前記第1の活性層が発する光の主ピーク波長が400乃至450nmであり、前記第2の活性層が発する光の主ピーク波長が620乃至750nmであり、前記第3の活性層が発する光の主ピーク波長が490乃至520nmであるものとすることができる。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る半導体発光素子の第1の実施形態である半導体レーザ素子の基本的な構成を示す概略図である。
【0046】
図1において、101はn型のGaNからなる基板であり、この基板101上にn型GaNからなるコンタクト層102、n型のGaAlNからなるクラッド層106が順次積層されている。ここで、クラッド層106は、例えば、Ga0.82Al0.18Nからなり、3.9eVのバンドギャップエネルギーを有する。クラッド層106の表面上には、例えばIn0.5Ga0.5Nからなり、バンドギャップエネルギー2.7eVで青色のレーザ光(波長400〜450nm)を発光する発光層(又は、活性層)103が形成されており、当該発光層103の中央部表面上には、例えばIn0.8Ga0.2Nからなり、バンドギャップエネルギー2.2eVで黄色のレーザ光(波長560〜600nm)を発光する発光層(又は、活性層)105が形成されている。又、発光層103と発光層105間の距離は30Å〜70Åで構成されており、両発光層間にはバリア層は設けられていない。
【0047】
ここで、n型のコンタクト層102、n型のクラッド層106、発光層103、及び発光層105は、有機金属気相成長法(以下、MOCVD法という)等により、基板101上に順次形成されたものである。発光層103の表面のうち、発光層105が形成されている中央部以外の表面上には、p型のGaNからなり、3.4eVのバンドギャップエネルギーを有するガイド層104が、発光層105を挟み込むように、当該発光層105に隣接して形成されている。このガイド層104は、上述のMOCVD法により形成された発光層105の中央部以外の部分をフォトリソグラフィー等によりエッチングし除去した後、MOCVD法により発光層103の表面上に形成されたものである。又、前記発光層105、及びガイド層104上に、p型のGaAlNからなるクラッド層107が形成されている。ここで、クラッド層107は、n型のクラッド層106と同様に、例えばGa0.82Al0.18Nからなり、3.9eVのバンドギャップエネルギーを有するものである。このクラッド層107の上には、p型のGaNからなるp型のコンタクト層108、及びAuなどからなるp側電極109が順次形成されており、基板101の裏面には、Alなどからなるn側電極110が形成されている。ここで、p型クラッド層107、及びp型のコンタクト層108は、MOCVD法により順次形成されたものであり、p型電極109、及びn型電極110は、各々Au、Alからなる金属膜をスパッタリング法等により、p型電極109についてはp型コンタクト層108の表面上に、n型電極110についてはn型のGaN基板の裏面上に各々形成されたものである。
【0048】
ここで、本発明の半導体発光素子にいては、前述のごとく、発光層103、105の間にバリア層を設けることなく、これらの発光層103、105が直接接する構成となっており、かつ、発光層103を発光層105のキャリア閉じこめ層としても利用可能であることに特徴がある。
【0049】
即ち、図1に示した半導体レーザの構成で、p側電極109とn側電極110の間に電圧が印加されると、電子はn型のコンタクト層102側からp側へと流れ、発光層103の伝導帯へと流れ込むが、発光層105のバンドギャップエネルギーは上述のごとく2.2eVであり、発光層103のバンドギャップエネルギー2.7eVより小さいため、電子は発光層105の伝導帯へと流れ込む。つまり、発光層103は、発光層105のキャリア(ここでは電子)閉じ込め層として作用することになる。発光層105の伝導帯内に流れ込んだ電子は、p側電極109の方へと引っ張られるが、発光層105の表面上に形成されたp型のクラッド層107のバンドギャップエネルギーは上述のごとく3.9eVであり、発光層105のバンドギャップエネルギー(2.2eV)よりも大きいため、電子は発光層105の伝導帯内閉じこめられることになる。
【0050】
一方、正孔は、p型のコンタクト層108側からn側へと流れ、発光層105の荷電子帯へと流れ込む。ここで、発光層105の荷電子帯へと流れ込んだ正孔は、n側電極110の方へと引っ張られるが、発光層105のバンドギャップエネルギーは上述のごとく2.2eVであり、発光層105からみてn側に形成されている発光層103のバンドギャップエネルギー2.7eVより小さいため、発光層105の荷電子帯内に流れ込んだ正孔は、発光層105の荷電子帯内閉じこめられることになる。つまり、発光層103は、発光層105のキャリア(ここでは正孔)閉じこめ層として作用することになる。その結果、発光層105内で電子と正孔の有効な再結合が行われ、黄色(例えば、波長560nm〜600nm)のレーザ光が発せられることになる。
【0051】
更に印加電圧を発光層103のバンドギャップエネルギーである2.7eVまで上げてゆくと、図1に示すように発光層103は、発光層103のバンドギャップエネルギー(2.7eV)よりも大きなバンドギャップエネルギーを有するn型のクラッド層106(バンドギャップエネルギーは3.9eV)と、ガイド層104(バンドギャップエネルギーは3.4eV)に挟まれているため、発光層105のみならず、発光層103の伝導帯に電子が、荷電子帯に正孔が閉じこめられるようになる。
【0052】
即ち、発光層105はバンドギャップエネルギーが最も小さい(2.2eV)発光層であるため、ガイド層104の上下に流れる電流を中央部に集める働き(電流狭窄作用)をする。従って、ガイド層104上を移動する正孔、及びn型クラッド層106上を移動する電子は、発光層103の中央部に集められ、発光層103の伝導帯に電子が、荷電子帯に正孔が閉じこめられるようになる。
【0053】
その結果、発光層105のみならず、発光層103においても電子と正孔の有効な再結合が行われ、青色(例えば、波長400nm〜450nm)のレーザ光が発せられることになる。
【0054】
ここで、上述のごとく、発光層103と発光層105間の距離は30Å〜70Åで構成されており、両発光層間にはバリア層は設けられていないため、出力されるレーザ光は、発光層103から発せられる青色と、発光層105から発せられる黄色の混色となる。
【0055】
以上のように、本発明によれば、発光層103、105の間にバリア層を設けることなく、これらの発光層103、105が直接接する構成となっており、かつ、発光層103を発光層105のキャリア閉じこめ層としても利用可能としている、即ち、発光層103は実質的に発光層103のバリア層として機能するため、発光層103、105のうち、大きいバンドギャップエネルギーを有する発光層103の、当該バンドギャップエネルギーに相当する電圧を両電極109、110間に印加しさえすれば、発光層103、105により同時にレーザ発振が可能となる。従って、発光層間にバリア層を設け、電気的に両発光層を直列接続した構造となっている従来の半導体レーザに比し、低い駆動電圧により、1チップで2波長からなるレーザ光を得ることができる。
【0056】
尚、図1においては、端面発光型の半導体レーザを説明したが、図2に示す様に、図1に示したp型クラッド層107とp型コンタクト層108の一部に高抵抗な電流狭窄部113を形成した面発光型のレーザとしても良い。この場合、電流狭窄部113は、p型クラッド層107とp型コンタクト層108の一部にW(タングステン)等をイオン注入法により注入して高抵抗化し、形成することができる。より具体的には、注入物質であるW等を含むソーズガスをアーク放電によりプラズマ化させた後、質量分析器により注入物質イオンを分離し、このイオンをp型クラッド層107とp型コンタクト層108の一部に加速電圧50〜200KeVで打ち込むことにより電流狭窄層113を形成する。注入エネルギーにより不純物分布の深さを、イオン電流により添加不純物量(ドーズ量)を制御することができる。又、加速電圧を制御することにより不純物層の厚さも決定することができる。電流狭窄層113を形成後は、イオン注入した不純物の電気的活性化等を行うため、窒素等の不活性ガス雰囲気中で熱処理(アニール)を行う(約800℃)。又、p型クラッド層107に形成された電流狭窄部113においては、Al組成を変化させる(例えば、Ga0.7Al0.3Nに変化させる)ことにより高抵抗化を行うこともできる。この場合においても、発光層103、105のうち、大きいバンドギャップエネルギーを有する発光層103の、当該バンドギャップエネルギーに相当する電圧を両電極109、110間に印加しさえすれば、発光層103、105より同時にレーザ発振が可能となる。
【0057】
又、上述のごとく、発光層105のバンドギャップエネルギー(2.2eV)は、発光層103(バンドギャップエネルギーは2.7eV)、ガイド層104(バンドギャップエネルギーは3.4eV)、n型クラッド層106(バンドギャップエネルギーは3.9eV)、及びp型クラッド層107(バンドギャップエネルギーは3.9eV)のバンドギャップエネルギーよりも小さいため、発光層105は電流狭窄層とし作用する。従って、発光層105を形成する際に、当該発光層105の膜厚や発光層103上における形成範囲を調節することにより、発光層103から発せられる青色レーザ光と、発光層105から発せられる黄色レーザ光による混合レーザ光の出力(又は、共振幅)を制御することができる。
【0058】
又、図1に示した半導体レーザにおいては、発光層105に隣接してガイド層104を設けたが、図3に示すように、発光層103の表面上全体に発光層105を形成し、ガイド層を設けない構成としても良い。この場合も、図1に示した半導体レーザと同様に、発光層103のバンドギャップエネルギーに相当する電圧を両電極109、110間に印加しさえすれば、発光層103、105により同時にレーザ発振が可能となる。尚、図1に示したn型クラッド層106とp型クラッド層107の組成とは異なり、図3に示した半導体レーザのn型クラッド層117とp型クラッド層118の組成は、ともにGa0.36Al0.64N(バンドギャップエネルギーは5.2eV)となっている。
【0059】
更に、この場合においても、図4に示すように、図3に示した端面発光型の半導体レーザのp型クラッド層107とp型コンタクト層108の一部に高抵抗な電流狭窄部113を形成した面発光型のレーザとしても良い。
【0060】
次に、図面を参照して、本発明の第2の実施形態を詳細に説明する。図5は、本発明に係る半導体発光素子の第2の実施形態である半導体レーザ素子の基本的な構成を示す概略図である。
【0061】
本実施形態では、図1に示した発光層105を構成するInGaNの組成比を変更し、例えばIn0.9Ga0.1Nからなり、バンドギャップエネルギー2.0eVで赤色のレーザ光(波長620〜750nm)を発光する発光層(又は、活性層)111が形成されている点、ガイド層104と発光層111の表面上に、例えばIn0.66Ga0.34Nからなり、バンドギャップエネルギー2.4eVで緑色のレーザ光(波長490〜520nm)を発光する発光層(又は、活性層)112が形成されている点、及び図1に示したn型クラッド層106とp型クラッド層107を構成するGaAlNの組成比を変更し、ともにGa0.32Al0.68Nの組成からなるn型クラッド層115とp型クラッド層116が形成されている点以外は第1の実施形態と全く同様の構成となっている。尚、n型クラッド層115とp型クラッド層116のバンドギャップエネルギーはともに5.3eVである。又、発光層103、111、112間の距離は30Å〜70Åで構成されており、各発光層間にはバリア層は設けられておらず、これら3つの発光層103、111、112により、いわゆる量子井戸構造が構成されている。
【0062】
ここで、本発明の半導体発光素子にいては、発光層103、111、112の間にバリア層を設けることなく、これらの発光層103、111、112が直接接する構成となっており、かつ、発光層103、112を発光層111のキャリア閉じこめ層としても利用可能であることに特徴がある。
【0063】
即ち、図5に示した半導体レーザの構成で、p側電極109とn側電極110の間に電圧が印加されると、電子はn型のコンタクト層102側からp側へと流れ、発光層103の伝導帯へと流れ込むが、発光層111のバンドギャップエネルギーは上述のごとく2.0eVであり、発光層103のバンドギャップエネルギー2.7eVより小さいため、電子は発光層111の伝導帯へと流れ込む。即ち、発光層103は、発光層111のキャリア(ここでは電子)閉じ込め層として作用することになる。発光層111の伝導体内に流れ込んだ電子は、p側電極109の方へと引っ張られるが、発光層111の表面上に形成された発光層112のバンドギャップエネルギーは上述のごとく2.4eVであり、発光層111のバンドギャップエネルギー(2.0eV)よりも大きいため、電子は発光層111の伝導帯内閉じこめられることになる。即ち、発光層112も、発光層111のキャリア(ここでは電子)閉じ込め層として作用することになる。
【0064】
一方、正孔は、p型のコンタクト層108側からn側へと流れ、発光層112の伝導帯へと流れ込むが、発光層111のバンドギャップエネルギーは上述のごとく2.0eVであり、発光層112のバンドギャップエネルギー2.4eVより小さいため、正孔は発光層111の伝導帯へと流れ込む。即ち、発光層112は、発光層111のキャリア(ここでは正孔)閉じ込め層として作用することになる。ここで、発光層111の荷電子帯へと流れ込んだ正孔はn側電極110の方へと引っ張られるが、発光層111のバンドギャップエネルギーは上述のごとく2.0eVであり、発光層111からみてn側に形成されている発光層103のバンドギャップエネルギー(2.7eV)より小さいため、発光層111の荷電子帯内に流れ込んだ正孔は、発光層111の荷電子帯内閉じこめられることになる。即ち、発光層103は、発光層111のキャリア(ここでは正孔)閉じ込め層として作用することになる。その結果、発光層111内で電子と正孔の有効な再結合が行われ、赤色(例えば、波長620〜750nm)のレーザ光が発せられることになる。
【0065】
更に印加電圧を発光層112のバンドギャップエネルギーである2.4eVまで上げてゆくと、図5に示すように発光層112は、発光層112のバンドギャップエネルギー(2.4eV)よりも大きなバンドギャップエネルギーを有するp型のクラッド層116(バンドギャップエネルギーは5.3eV)とガイド層104(バンドギャップエネルギーは3.4eV)に挟まれているため、発光層111のみならず、発光層112の伝導帯に電子が、荷電子帯に正孔が閉じこめられるようになる。
【0066】
即ち、発光層111はバンドギャップエネルギーが最も小さい(2.0eV)発光層であるため、ガイド層104の上下に流れる電流を中央部に集める働き(電流狭窄作用)をする。従って、発光層112の中央部の電流密度が増加し、ガイド層104上を移動する電子、及びp型クラッド層116上を移動する正孔は、発光層112の中央部に集められ、発光層112の伝導帯に電子が、荷電子帯に正孔が閉じこめられるようになる。その結果、発光層111のみならず、発光層112においても電子と正孔の有効な再結合が行われ、緑色(例えば、波長490nm〜520nm)のレーザ光が発せられることになる。
【0067】
更に、発光層112のバンドギャップエネルギー(2.4eV)と発光層103のバンドギャップエネルギー(2.7eV)の和である5.1eVまで印加電圧を上げてゆくと、図5に示すように発光層103は、発光層103のバンドギャップエネルギー(2.7eV)よりも大きなバンドギャップエネルギーを有するn型のクラッド層115(ハンドギャップエネルギーは5.3eV)とガイド層104(バンドギャップエネルギーは3.4eV)に挟まれているため、発光層111、112のみならず、発光層103の伝導帯に電子が、荷電子帯に正孔が閉じこめられるようになる。
【0068】
即ち、発光層111はバンドギャップエネルギーが最も小さい(2.0eV)発光層であるため、ガイド層104の上下に流れる電流を中央部に集める働き(電流狭窄作用)をする。従って、発光層112の中央部のみならず、発光層103の中央部の電流密度が増加し、ガイド層104上を移動する正孔、及びn型クラッド層115上を移動する電子は、発光層103の中央部に集められ、発光層103の伝導帯に電子が、荷電子帯に正孔が閉じこめられるようになる。その結果、発光層111、112のみならず、発光層103においても電子と正孔の有効な再結合が行われ、青色(例えば、波長400nm〜450nm)のレーザ光が発せられることになる。
【0069】
ここで、上述のごとく、発光層103、111、112間の距離は30Å〜70Åで構成されており、各発光層間にはバリア層は設けられていないため、出力されるレーザ光は、発光層103から発せられる青色と、発光層111から発せられる赤色と、発光層112から発せられる緑色の混色となる。
【0070】
以上の様に、本発明によれば、3つの発光層103、111、及び112の間にバリア層を設けることなく、これらの各発光層103、111、112が直接接する構成となっており、かつ、発光層103、及び112を発光層111のキャリア閉じこめ層としても利用可能となっている。即ち、発光層103、及び112が実質的に発光層111のバリア層として機能するため、このキャリア閉じこめ層としても機能する発光層103及び112の各々が有するバンドギャップエネルギーの和に相当する電圧を両電極109、110間に印加しさえすれば、発光層103、111、112より同時にレーザ発振が可能となる。従って、発光層間にバリア層を設け、電気的に両発光層を直列接続した構造となっている従来の半導体レーザに比し、低い駆動電圧により、1チップで3波長からなるレーザ光を得ることができる。
【0071】
次に、図面を参照して、本発明の第3の実施形態を詳細に説明する。図6は、本発明に係る半導体発光素子の第3の実施形態である発光ダイオード(LED)の基本的な構成を示す概略図である。
【0072】
本実施形態では、図1のn型のコンタクト層102が形成されていない点、及びガイド層104と発光層105とを入れ替えて形成している点以外は図1に示した第1の実施形態と全く同様の構成となっている。即ち、図6のLEDでは、発光層103の中央部表面上にガイド層104が形成され、発光層103の表面のうち、ガイド層104が形成されている中央部以外の表面上には、発光層105がガイド層104に隣接して形成されているが、これは、LEDの場合は、第1の実施形態で示した半導体レーザとは異なり、バンドギャップエネルギーが小さい発光層105を発光層103の中央部表面上に形成し、発光層103の中央部の電流密度を増加させるよりは、発光層103の全体に電流が流れるような構造を採る方が、出力が高くなるからである。
【0073】
この場合も、図1に示した半導体レーザと同様に、発光層103のバンドギャップエネルギーに相当する電圧を両電極109、110間に印加しさえすれば、発光層103より青色光が、発光層105により黄色光が発光されるため、発光層103による青色光と発光層105による黄色光がむらなく混ざり合い、その結果、従来のLEDに比し、低い駆動電圧により、1チップで所望の白色光を得ることができる。
【0074】
尚、ガイド層104(又は、発光層105)を形成する際に、ガイド層104(又は、発光層105)の幅を調節することにより、発光層103から発せられる青色光と発光層105から発せられる黄色光の発光面積比が変化するため、これらの混合色を任意の白色に調整することができる。
【0075】
又、図6に示したLEDの構成では、発光層105(バンドギャップエネルギーは2.2eV)とp型のクラッド層107(バンドギャップエネルギーは3.9eV)のバンドギャップエネルギー差が大きいため、発光層105の電流密度が増加してしまい、その結果、所望の白色光が得られない場合がある。よって、図7に示すように、p型のクラッド層107の上層部にW等をイオン注入法により注入し、高抵抗を有する抵抗層114を設けても良い。尚、この場合のイオン注入法は、図2において説明した電流狭窄層113を形成する際に使用した方法と同じである。当該抵抗層114の抵抗値を制御することにより、発光層103から発せされる青色光と発光層105から発せられる黄色光の混色比を調整することができるため、所望の白色光を得ることができる。
【0076】
次に、図面を参照して、本発明の第4の実施形態を詳細に説明する。図8は、本発明に係る半導体発光素子の第4の実施形態であるLEDの基本的な構成を示す概略図である。
【0077】
本実施形態では、図5のn型のコンタクト層102が形成されていない点、及びガイド層104と発光層111とを入れ替えて形成している点以外は図5に示した第2の実施形態と全く同様の構成となっている。即ち、図8のLEDでは、発光層103の中央部表面上にガイド層104が形成され、発光層103の表面のうち、ガイド層104が形成されている中央部以外の表面上には、発光層111がガイド層104に隣接して形成されているが、この理由は、前述の図6に示した第3の実施形態にかかるLEDの場合と同様の理由によるものである。
【0078】
この場合も、図5に示した半導体レーザと同様に、発光層103及び112の各々が有するバンドギャップエネルギーの和に相当する電圧を両電極109、110間に印加しさえすれば、発光層103より青色光が、発光層111により赤色光が、発光層112により緑色が発光されるため、これら各発光層から発せられる光がむらなく混ざり合い、その結果、従来のLEDに比し、低い駆動電圧により、1チップで所望の白色光を得ることができる。
【0079】
次に、図面を参照して、本発明の第5の実施形態を詳細に説明する。図9は、本発明に係る半導体発光素子の第5の実施形態であるLEDの基本的な構成を示す概略図であり、図10は図9に係るLEDのp側電極の配置を説明するための図である。
【0080】
本実施形態における基本的構成は、前述の図8におけるLEDの構成と同じであるが、図9に示したLEDには、図8に示したガイド層104の代わりにガイド層119、及び120が形成されている点、図8に示したp側電極109の代わりに、p側電極123、124及び125が形成されている点、及び絶縁層121、122が形成されている点が図8に示したLEDと異なる。
【0081】
即ち、n型のGaNからなる基板101上にn型のGaAlN(例えば、Ga0.32Al0.68N)からなり、5.3eVのバンドギャップエネルギーを有するクラッド層115が積層され、クラッド層115の表面上の一部には、例えばIn0.5Ga0.5Nからなり、バンドギャップエネルギーが2.7eVで青色の光(波長400〜450nm)を発光する発光層103が形成されている。又、クラッド層115の表面のうち、発光層103が形成されていない領域には、n型のGaNからなり、3.4eVのバンドギャップエネルギーを有するガイド層119が形成されている。発光層103の内側表面上には、例えばIn0.9Ga0.1Nからなり、バンドギャップエネルギー2.0eVで赤色の光(波620〜750nm)を発光する発光層111が、発光層103の外側表面上には、p型のGaNからなり、3.4eVのバンドギャップエネルギーを有するガイド層120が形成されている。
【0082】
ここで、本実施形態においては、発光層103、111と、ガイド層119の間には、SiO2からなる絶縁層121が形成されている。この絶縁層121は、ガイド層119、及び発光層111を形成後、ドライエッチング等によりガイド層119の一部を除去し、その後スパッタリング法等を用いて上記除去部分に絶縁材であるSiO2を埋め込むことにより形成される。尚、絶縁層の材料はSiNであっても良い。又、発光層111とガイド層119の表面上には、例えばIn0.66Ga0.34Nからなり、バンドギャップエネルギー2.4eVで緑色のレーザ光(波長490〜520nm)を発光する発光層112が形成されている。発光層103、111、112間の距離は30Å〜70Åで構成されており、各発光層間にはバリア層は設けられておらず、これら3つの発光層103、111、112により、いわゆる量子井戸構造が構成されている。
【0083】
又、本実施形態においては、発光層111、112と、ガイド層120の間には、SiO2からなる絶縁層122が形成されている。この絶縁層122は、ガイド層120、及び発光層112を形成後、ドライエッチング等によりガイド層120の一部を除去し、その後スパッタリング法等を用いて上記除去部分に絶縁材であるSiO2を埋め込むことにより形成される。尚、絶縁層121の場合と同様に、絶縁材料はSiNであっても良い。前記発光層112、及びガイド層120上には、p型のGaAlNからなるクラッド層116が形成されている。当該クラッド層116は、n型のクラッド層115と同様に、例えばGa0.32Al0.68Nからなり、5.3eVのバンドギャップエネルギーを有するものである。このクラッド層116の上には、p型のGaNからなるp型のコンタクト層108が形成されている。又、基板101の裏面には、Alなどからなるn側電極110が形成されている。
【0084】
ここで、本実施形態においては、Auなどからなるp側電極123、124、125がコンタクト層108の表面上に形成されている。これらのp側電極123、124、125は、図10に示す様に、各々、青色発光層103、赤色発光層111、緑色発光層112に対応して設けられたものであり、p側電極123、124、125はコンタクト層108の表面において対角線上に配置されている。この様に対角線上に電極を配置することにより、電極間の距離を一番長くすることができるため、ワイヤーボンド時にp電極123、124、125間の影響を少なくすることができる。又、図10から明らかな様に、各p側電極123、124、125は、各々異なる形状にて形成されているが、これは、ワイヤーボンド時における、各電極の位置認識を容易にするためである。
【0085】
本実施形態においては、発光層103は、発光層103の有するバンドギャップエネルギー(2.7eV)よりも大きなバンドギャップエネルギーを有するn型クラッド層115(バンドギャップエネルギーは5.3eV)とp型ガイド層120(バンドギャップエネルギーは3.4eV)に挟まれているため、発光層103のバンドギャップエネルギー(2.7eV)に相当する電圧をp側電極123とn側電極110間に印加すれば、発光層103より青色光が発光されることになる。
【0086】
又、発光層111は、発光層111の有するバンドギャップエネルギー(2.0eV)よりも大きなバンドギャップエネルギーを有する発光層103(バンドギャップエネルギーは2.7eV)と発光層112(バンドギャップエネルギーは2.4eV)、及び絶縁層121と122に挟まれており、発光層103と112が発光層111のキャリア閉じこめ層(又はバリア層)として機能するため、発光層111のバンドギャップエネルギー(2.0eV)に相当する電圧をp側電極124とn側電極110間に印加すれば、発光層111より赤色光が発光されることになる。
【0087】
更に、発光層112に関しては、発光層112の有するバンドギャップエネルギー(2.4eV)よりも大きなバンドギャップエネルギーを有するp型クラッド層116(バンドギャップエネルギーは5.3eV)とn型ガイド層119(バンドギャップエネルギーは3.4eV)に挟まれているため、発光層112のバンドギャップエネルギー(2.4eV)に相当する電圧をp側電極125とn側電極110間に印加すれば、発光層112より緑色光が発光されることになる。
【0088】
従って、p側電極123、124、及び125を同時に通電することにより、発光層103より青色光が、発光層111により赤色光が、発光層112により緑色光が同時に発光されるため、図9に示す各発光層が重なり合って形成されている領域において各発光色がむらなく混ざり合い、その結果、従来のLEDに比し、低い駆動電圧により、1チップで所望の白色光を得ることができる。
【0089】
尚、絶縁層121、及び122を形成する際に、当該絶縁層121、122の形成位置を制御することにより、各発光層103、111、112からの発色光の混色比を制御することができる。
【0090】
又、発光層111を形成する際に、当該発光層111の膜厚や発光層103上における発光層111の形成範囲を制御することによっても、各発光層103、111、112からの発色光の混色比を制御することができる。
【0091】
又、第4の実施形態と同様に、本実施形態においても、図11に示すようにp型のクラッド層116の上層部にW等をイオン注入法により注入し、高抵抗を有する抵抗層114を設けても良い。更に、図9においては、各発光層103、111、112に対応してp側電極122、123、124を設けたが、図11に示すように、コンタクト層108上に、各発光層103、111、112に共通なp側電極126を設ける構成としても良い。この場合、発光層103、111、112のうち、最も大きなバンドギャップエネルギーを有する発光層103のバンドギャップエネルギー(2.7eV)に相当する電圧をp側電極126とn側電極110間に印加すれば、発光層103より青色光が、発光層111により赤色光が、発光層112により緑色光が同時に発光されることになる。
【0092】
次に、図面を参照して、本発明の第6の実施形態を詳細に説明する。図12は、本発明に係る半導体発光素子の第6の実施形態である半導体レーザ素子の基本的な構成を示す概略図である。
【0093】
本実施形態では、図9の基板101とn型のクラッド層115の間にn型のコンタクト層102n型のコンタクト層102が形成されている点以外は図9に示した第5の実施形態と全く同様の構成となっている。
【0094】
ここで、本実施形態においては、1チップで波長の異なる3つのレーザ光を同時に発振できる点に特徴となっている。
【0095】
即ち、図12に示したp側電極123、124、及び125を同時に通電することにより、発光層103より青色のレーザ光が、発光層111により赤色のレーザ光が、発光層112により緑色のレーザ光が個別かつ同時に発光されるため、1チップで波長の異なる3つのレーザ光を個別かつ同時に発振することが可能になる。
尚、図13に示す様に、図12に示した絶縁層121の上部をコンタクト層108の上面まで伸ばして絶縁層130を形成し、絶縁層122の上部をコンタクト層108の上面まで伸ばして形成するとともに、絶縁層122の下部を活性層103の下面まで伸ばして絶縁層131を形成した構成としてもい良い。この絶縁層130、131は、MOCVD法等を用いて基板101上にn型のコンタクト層102からp型のコンタクト層108を順次形成した後、リアクティブエッチング法(RIE)等によりSiO2等の絶縁材、より具体的には、Si(OC2H3)4による絶縁層を400℃の下で成長させ、埋め込むためのトレンチ溝を形成し、その後、スパッタリング法等を用いて上記トレンチ溝に絶縁材を充填することにより形成される。尚、絶縁層の材料はSiNであっても良い。
この絶縁層130、131を形成することにより、発光層103、111、112は互いに電気的、光学的に分離されることになるため、クロストーク等の問題を事前に回避することができるようになる。
【0096】
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形をすることが可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
【0097】
例えば、本発明の実施形態では、GaN系化合物半導体を用いた半導体発光素子について説明したが、他の半導体材料、例えば、InGaAlNのNの一部又は全部をAsおよび/またはP等で置換した材料や、GaAs系化合物半導体を用いた半導体発光素子にも本発明を適用できる。
【0098】
又、本発明の実施形態では、発光層の形態として量子井戸構造にて説明を行ったが、単一量子井戸構造(SQW)多重量子井戸構造(MQW)、多重量子構造の超格子、または量子ドットを含む構成としても良い。
【0099】
更に、本発明の実施形態では、GaN系発光素子の構造を説明するために、便宜上、基板が下層側に位置し、これにGaN系結晶層が上方へ積み重ねられる構造とし、下層側をn型、上層側をp型として説明を行ったが、n型を上層側、p型を下層側とした構成としても良い。
【0100】
【発明の効果】
以上、詳細に説明した様に、本発明の半導体発光素子によれば、複数の発光層間にバリア層を設けることなく、これらの各発光層を直接接する構成となっており、複数の発光層のうち、バンドギャップエネルギーの最も小さい発光層を電流集中層として利用することができ、かつバンドギャップエネルギーの大きい発光層をバンドギャップエネルギーの最も小さい発光層のキャリア閉じこめ層としても利用可能としているため、低い駆動電圧で高輝度の発光をさせることができ、消費電力の低減が可能となるとともに、発光効率の高い半導体発光素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体発光素子の第1の実施形態である半導体レーザ素子の基本的な構成を示す概略図である。
【図2】第1の実施形態に係る半導体レーザ素子に電流狭窄部を形成した面発光型の半導体レーザ素子の基本的な構成を示す概略図である。
【図3】第1の実施形態に係る半導体レーザ素子の変型例の構成を示す概略図である。
【図4】図3に示す半導体レーザ素子に電流狭窄部を形成した面発光型の半導体レーザ素子の基本的な構成を示す概略図である。
【図5】本発明に係る半導体発光素子の第2の実施形態である半導体レーザ素子の基本的な構成を示す概略図である。
【図6】本発明に係る半導体発光素子の第3の実施形態であるLEDの基本的な構成を示す概略図である。
【図7】第3の実施形態に係るLEDに抵抗層を形成した構成を示す概略図である。
【図8】本発明に係る半導体発光素子の第4の実施形態であるLEDの基本的な構成を示す概略図である。
【図9】本発明に係る半導体発光素子の第5の実施形態であるLEDの基本的な構成を示す概略図である。
【図10】図9に係るLEDのp側電極の配置を説明するための図である。
【図11】第5の実施形態に係るLEDに抵抗層を形成した構成を示す概略図である。
【図12】本発明に係る半導体発光素子の第6の実施形態である半導体レーザ素子の基本的な構成を示す概略図である。
【図13】第6の実施形態に係る半導体レーザ素子の変型例の構成を示す概略図である。
【図14】従来の半導体発光素子の模式的な概略図である。
【符号の説明】
101:基板
103、105、111、112:発光層
106、115、117:n型クラッド層
107、116、118:p型クラッド層
109、123、124、125、126:p側電極
110:n側電極
113:電流狭窄部
121、122:絶縁層
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体発光素子に関する。特に、低い駆動電圧で、複数の発光が得られる半導体素子に関する。
ここで、半導体素子とは、ダブルへテロ構造を有する発光ダイオード(以下、LEDという)、半導体レーザダイオード(以下、LDという)、スーパールミネセントダイオード(SLD)等の光を発する半導体素子をいう。
【0002】
【従来の技術】
近年、GaN、GaInN、AlGaN等のIII族窒化物半導体を用いた半導体レーザ素子
、発光ダイオード等の半導体発光素子を用いた高輝度タイプの発光素子が量産されるようになり、特に、上記窒化物半導体を用いた発光素子は、その混晶比を変化させることにより、紫外領域から赤外領域まで発光色を調整することができる。
【0003】
又、最近は、これら窒化物半導体を用いた複数の発光層による光を混合して所望の発光色を得る半導体発光素子が開発されており、1チップ内において、複数の発光層をキャリア閉じこめ層(クラッド層)を介して順次積層したものが提案されている。図14に、複数の発光層を順次積層した従来の半導体発光素子の模式的な概略図を示す。
図14に示すように、この半導体発光素子は、サファイア基板501上に、GaNからなるバッファー層502、n型のGaNからなるn型コンタクト層503、n型のGaAlNからなるn型クラッド層504、InGaNからなる第1発光層505、アンドープGaNからなるバリア層506、InGaNからなる第2発光層507、p型のGaAlNからなるp型クラッド層508、p型のGaNからなるp型コンタクト層509を順次形成した半導体発光素子である。
【0004】
ここで、発光層505、507は、これらの発光層505、507を隔離するためのバリア層506を挟み込む様に積層されている。即ち、発光層505と発光層507の間にバリア層506を設けており、これらの発光層505、発光層507及びバリア層506を直列接続した構成となっているため、電気的に両発光層を直列接続した構造となっている。また、電子と正孔の再結合を効率よく行わせ、発光効率を上げるために、バンドギャップエネルギーのより大きい材料からなるクラッド層504、508により、これらの発光層505、507、及びバリア層506が挟み込まれたダブルへテロ構造となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のダブルへテロ構造を有する半導体発光素子においては、駆動電圧が高いという問題があった。即ち、上記従来の半導体発光素子では、発光層505と発光層507の間にバリア層506を設けており、これらの発光層505、発光層507及びバリア層506を直列接続した構成となっているため、発光層505のバンドギャップエネルギーと発光層507のバンドギャップエネルギーの総和以上の駆動電圧が必要となってしまい、発光層505,及び507を同時に発光させるための電圧が高くなってしまうという問題があった。又、駆動電圧が高くなると、消費電力が多くなるため、エネルギーロスが増大してしまうという問題があった。更に、従来の駆動回路が使用できなくなり、特殊なものとなってしまうためコストアップとなってしまう問題も生じていた。
【0006】
本発明は上記問題点を解決し、発光効率が低下せず、かつ駆動電圧が低い半導体発光素子を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の半導体発光素子は、基板と、前記基板上に形成された第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層の表面上に形成された第1の発光層と、前記第1の発光層の中央部表面上に形成された第2の発光層と、前記第1の発光層の前記中央部以外の表面上に形成され、前記第2の発光層を挟み込むように前記第2の発光層に隣接して設けられたガイド層と、前記第2の発光層、及び前記ガイド層上に形成された第2のクラッド層を備えたことを特徴とする。
【0008】
又、本発明の第2の半導体発光素子は、基板と、前記基板上に形成された第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層の表面上に形成された第1の発光層と、前記第1の発光層の中央部表面上に形成されたガイド層と、前記第1の発光層の前記中央部以外の表面上に形成され、前記ガイド層を挟み込むように前記ガイド層に隣接して設けられた第2の発光層と、前記ガイド層、及び前記第2の発光層上に形成された第2のクラッド層を備えたことを特徴とする。
【0009】
ここで、前記第1の発光層と前記第2の発光層により量子井戸構造、多重量子構造の超格子、又は量子ドット構造のいずれかの構造が構成されているものとすることができる。
【0010】
又、前記第2の発光層のバンドギャップエネルギーは、前記第1の発光層のバンドギャップエネルギーより小さく、前記第1の発光層は前記第2の発光層のキャリア閉じこめ層とすることができる。
【0011】
又、前記第1の発光層が発する光の波長は、前記第2の発光層が発する光の波長と異なるものとすることができる。
【0012】
又、前記第1及び第2の発光層はInを含む窒化物半導体発光層とすることができる。
【0013】
又、前記第2のクラッド層にイオン注入法により所定のイオンを注入し、前記第2のクラッド層に所定の抵抗値を有する抵抗層を形成するとともに、前記抵抗層の抵抗値を制御することにより、前記第1および第2の発光層により発せられる発光色の混色比を調整するものとすることができる。
【0014】
又、前記第1の発光層が発する光の主ピーク波長が400乃至450nmであり、前記第2の発光層が発する光の主ピーク波長が560乃至600nmであるものとすることができる。
【0015】
次に、本発明の3の半導体発光素子は、基板と、前記基板上に形成された第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層の表面上に形成された第1の発光層と、前記第1の発光層の中央部表面上に形成された第2の発光層と、前記第1の発光層の前記中央部以外の表面上に形成され、前記第2の発光層を挟み込むように前記第2の発光層に隣接して設けられたガイド層と、前記第2の発光層、及び前記ガイド層上に形成された第3の発光層と、前記第3の発光層上に形成された第2のクラッド層を備えたことを特徴とする。
【0016】
又、本発明の第4の半導体発光素子は、基板と、前記基板上に形成された第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層の表面上に形成された第1の発光層と、前記第1の発光層の中央部表面上に形成されたガイド層と、前記第1の発光層の前記中央部以外の表面上に形成され、前記ガイド層を挟み込むように前記ガイド層に隣接して設けられた第2の発光層と、前記ガイド層、及び前記第2の発光層上に形成された第3の発光層と、前記第3の発光層上に形成された第2のクラッド層を備えたことを特徴とする。
【0017】
ここで、前記第1、第2及び第3の発光層により量子井戸構造、多重量子構造の超格子、又は量子ドット構造のいずれかの構造が構成されているものとすることができる。
【0018】
又、前記第2の発光層のバンドギャップエネルギーは、前記第1の発光層、及び前記第3の発光層のバンドギャップエネルギーより小さく、前記第1の発光層、及び前記第3の発光層は前記第2の発光層のキャリア閉じこめ層であるものとすることができる。
【0019】
又、前記第1のクラッド層と前記第2のクラッド層のバンドギャップエネルギーは、前記第1の発光層と前記第3の発光層のバンドギャップエネルギーの和より大きいものとすることができる。
【0020】
又、前記第1、第2、及び第3の発光層は、各々異なる波長を有する光を発光するものとすることができる。
【0021】
又、前記第1、第2、及び第3の発光層は、Inを含む窒化物半導体発光層とすることができる。
【0022】
又、前記第1の発光層が発する光の主ピーク波長が400ないし450nmであり、前記第2の発光層が発する光の主ピーク波長が620ないし750nmであり、前記第3の発光層が発する光の主ピーク波長が490ないし520nmであるものとすることができる。
【0023】
次に、本発明の第5の半導体発光素子は、基板と、前記基板上に形成された第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層の表面上に形成された第1の発光層と、前記第1の発光層の表面上に形成された第2の発光層と、前記第2の発光層の表面上に形成された第2のクラッド層を備えたことを特徴とする。
【0024】
ここで、前記第1の発光層と前記第2の発光層により量子井戸構造、多重量子構造の超格子、又は量子ドット構造のいずれかの構造が構成されているものとすることができる。
【0025】
又、前記第2の発光層のバンドギャップエネルギーは、前記第1の発光層のバンドギャップエネルギーより小さく、前記第1の発光層は前記第2の発光層のキャリア閉じこめ層とすることができる。
【0026】
又、前記第1の発光層が発する光の波長は、前記第2の発光層が発する光の波長と異なるものとすることができる。
【0027】
又、前記第1および前記第2の発光層はInを含む窒化物半導体発光層とすることができる。
【0028】
又、前記第1の発光層が発する光の主ピーク波長が400乃至450nmであり、前記第2の発光層が発する光の主ピーク波長が560乃至600nmであるものとすることができる。
【0029】
次に、本発明の第6の半導体発光素子は、基板と、前記基板上に形成された第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層の表面上の一部に形成された第1の発光層と、前記第1のクラッド層の表面上であって、前記第1の発光層が形成された部分以外の表面上に形成された第1のガイド層と、前記第1の発光層の表面上の一部に形成された第2の発光層と、前記第1の発光層の表面上であって、前記第2の発光層が形成された部分以外の表面上に形成された第2のガイド層と、前記第2の発光層と前記第1のガイド層の表面上に形成された第3の発光層と、前記第3の発光層と前記第2のガイド層の表面上に形成された第2のクラッド層を備えた半導体発光素子において、前記第1のガイド層の端部に形成され、前記第1及び第2の発光層と前記第1のガイド層に挟み込まれるように形成された第1の絶縁層と、前記第2のガイド層の端部に形成され、前記第2及び第3の発光層と前記第2のガイド層に挟み込まれるように形成された第2の絶縁層とを備え、前記第2の発光層は、前記第1、第3の発光層、及び前記第1、第2の絶縁層によって囲まれるように形成されていることを特徴とする。
【0030】
ここで、前記第1、第2及び第3の発光層により量子井戸構造、多重量子構造の超格子、又は量子ドット構造のいずれかの構造が構成されているものとすることができる。
【0031】
又、前記第2の発光層のバンドギャップエネルギーは、前記第1の発光層、及び前記第3の発光層のバンドギャップエネルギーより小さく、前記第1の発光層、及び前記第3の発光層は前記第2の発光層のキャリア閉じこめ層であるものとすることができる。
【0032】
又、前記第1のクラッド層と前記第2のクラッド層のバンドギャップエネルギーは、前記第1の発光層と前記第3の発光層のバンドギャップエネルギーの和より大きいものとすることができる。
【0033】
又、前記第1、第2、及び第3の発光層は、各々異なる波長を有する光を発光するものとすることができる。
【0034】
又、前記第1、第2、及び第3の発光層は、Inを含む窒化物半導体発光層であるものとすることができる。
【0035】
又、前記第2のクラッド層にイオン注入法により所定のイオンを注入し、前記第2のクラッド層に所定の抵抗値を有する抵抗層を形成するとともに、前記抵抗層の抵抗値を制御することにより、前記第1、第2および第3の発光層により発せられる発光色の混色比を調整するものとすることができる。
【0036】
又、前記第2のクラッド層上にコンタクト層を形成し、前記コンタクト層上に前記第1、第2、及び第3の発光層に共通の電極が設けられているものとすることができる。
【0037】
又、前記第2のクラッド層上にコンタクト層を形成し、前記コンタクト層上に前記第1、第2、及び第3の発光層の各々に対応する第1、第2、及び第3の個別電極を設けるとともに、前記第1、第2、第3の個別電極を前記コンタクト層の表面に対角線上に配置したものとすることができる。
【0038】
又、前記第1の絶縁層、及び第2の絶縁層の形成位置を制御することにより、前記第1、第2および第3の発光層により発せられる発光色の混色比を制御するものとすることができる。
【0039】
次に、本発明の第7の半導体発光素子は、基板と、前記基板上に形成された第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層の表面上の一部に形成された第1の活性層と、前記第1のクラッド層の表面上であって、前記第1の活性層が形成された部分以外の表面上に形成された第1のガイド層と、前記第1の活性層の表面上の一部に形成された第2の活性層と、前記第1の活性層の表面上であって、前記第2の活性層が形成された部分以外の表面上に形成された第2のガイド層と、前記第1のガイド層と前記第2の活性層の表面上に形成された第3の活性層と、前記第3の活性層と前記第2のガイド層の表面上に形成された第2のクラッド層と、前記第2のクラッド層の表面上に形成されたコンタクト層とを備えた半導体発光素子において、前記第1のガイド層の端部に垂直方向に形成され、前記第1の活性層と前記第2の活性層に隣接して形成された第1の絶縁層と、前記第2のガイド層の端部に垂直方向に形成され、前記第2の活性層と前記第3の活性層に隣接して形成された第2の絶縁層とを備え、前記第2の活性層は、前記第1、第3の活性層、及び前記第1、第2の絶縁層によって囲まれるように形成されていることを特徴とする半導体発光素子。
【0040】
ここで、前記第1の絶縁層と前記第2の絶縁層の各々の上部が、前記コンタクト層の上面にまで伸びて形成され、前記第2の絶縁層の下部が、前記第1の活性層の下面にまで伸びて形成されているものとすることができる。 又、前記第2の活性層のバンドギャップエネルギーは、前記第1、第3の活性層のバンドギャップエネルギーより小さいものとすることができる。
【0041】
又、前記第1のクラッド層と前記第2のクラッドが有する各々のバンドギャップエネルギーは、前記第1の活性層と前記第3の活性層のバンドギャップエネルギーの和より大きいものとすることができる。
【0042】
又、前記コンタクト層上に前記第1、第2、及び第3の活性層の各々に対応する第1、第2、及び第3の個別電極を設けるとともに、前記第1、第2、及び第3の個別電極を前記コンタクト層の表面上に対角線上に配置したものとすることができる。
【0043】
又、前記第1、第2、及び第3の活性層は、各々異なる波長を有する光を発光するものとすることができる。
【0044】
又、前記第1の活性層が発する光の主ピーク波長が400乃至450nmであり、前記第2の活性層が発する光の主ピーク波長が620乃至750nmであり、前記第3の活性層が発する光の主ピーク波長が490乃至520nmであるものとすることができる。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る半導体発光素子の第1の実施形態である半導体レーザ素子の基本的な構成を示す概略図である。
【0046】
図1において、101はn型のGaNからなる基板であり、この基板101上にn型GaNからなるコンタクト層102、n型のGaAlNからなるクラッド層106が順次積層されている。ここで、クラッド層106は、例えば、Ga0.82Al0.18Nからなり、3.9eVのバンドギャップエネルギーを有する。クラッド層106の表面上には、例えばIn0.5Ga0.5Nからなり、バンドギャップエネルギー2.7eVで青色のレーザ光(波長400〜450nm)を発光する発光層(又は、活性層)103が形成されており、当該発光層103の中央部表面上には、例えばIn0.8Ga0.2Nからなり、バンドギャップエネルギー2.2eVで黄色のレーザ光(波長560〜600nm)を発光する発光層(又は、活性層)105が形成されている。又、発光層103と発光層105間の距離は30Å〜70Åで構成されており、両発光層間にはバリア層は設けられていない。
【0047】
ここで、n型のコンタクト層102、n型のクラッド層106、発光層103、及び発光層105は、有機金属気相成長法(以下、MOCVD法という)等により、基板101上に順次形成されたものである。発光層103の表面のうち、発光層105が形成されている中央部以外の表面上には、p型のGaNからなり、3.4eVのバンドギャップエネルギーを有するガイド層104が、発光層105を挟み込むように、当該発光層105に隣接して形成されている。このガイド層104は、上述のMOCVD法により形成された発光層105の中央部以外の部分をフォトリソグラフィー等によりエッチングし除去した後、MOCVD法により発光層103の表面上に形成されたものである。又、前記発光層105、及びガイド層104上に、p型のGaAlNからなるクラッド層107が形成されている。ここで、クラッド層107は、n型のクラッド層106と同様に、例えばGa0.82Al0.18Nからなり、3.9eVのバンドギャップエネルギーを有するものである。このクラッド層107の上には、p型のGaNからなるp型のコンタクト層108、及びAuなどからなるp側電極109が順次形成されており、基板101の裏面には、Alなどからなるn側電極110が形成されている。ここで、p型クラッド層107、及びp型のコンタクト層108は、MOCVD法により順次形成されたものであり、p型電極109、及びn型電極110は、各々Au、Alからなる金属膜をスパッタリング法等により、p型電極109についてはp型コンタクト層108の表面上に、n型電極110についてはn型のGaN基板の裏面上に各々形成されたものである。
【0048】
ここで、本発明の半導体発光素子にいては、前述のごとく、発光層103、105の間にバリア層を設けることなく、これらの発光層103、105が直接接する構成となっており、かつ、発光層103を発光層105のキャリア閉じこめ層としても利用可能であることに特徴がある。
【0049】
即ち、図1に示した半導体レーザの構成で、p側電極109とn側電極110の間に電圧が印加されると、電子はn型のコンタクト層102側からp側へと流れ、発光層103の伝導帯へと流れ込むが、発光層105のバンドギャップエネルギーは上述のごとく2.2eVであり、発光層103のバンドギャップエネルギー2.7eVより小さいため、電子は発光層105の伝導帯へと流れ込む。つまり、発光層103は、発光層105のキャリア(ここでは電子)閉じ込め層として作用することになる。発光層105の伝導帯内に流れ込んだ電子は、p側電極109の方へと引っ張られるが、発光層105の表面上に形成されたp型のクラッド層107のバンドギャップエネルギーは上述のごとく3.9eVであり、発光層105のバンドギャップエネルギー(2.2eV)よりも大きいため、電子は発光層105の伝導帯内閉じこめられることになる。
【0050】
一方、正孔は、p型のコンタクト層108側からn側へと流れ、発光層105の荷電子帯へと流れ込む。ここで、発光層105の荷電子帯へと流れ込んだ正孔は、n側電極110の方へと引っ張られるが、発光層105のバンドギャップエネルギーは上述のごとく2.2eVであり、発光層105からみてn側に形成されている発光層103のバンドギャップエネルギー2.7eVより小さいため、発光層105の荷電子帯内に流れ込んだ正孔は、発光層105の荷電子帯内閉じこめられることになる。つまり、発光層103は、発光層105のキャリア(ここでは正孔)閉じこめ層として作用することになる。その結果、発光層105内で電子と正孔の有効な再結合が行われ、黄色(例えば、波長560nm〜600nm)のレーザ光が発せられることになる。
【0051】
更に印加電圧を発光層103のバンドギャップエネルギーである2.7eVまで上げてゆくと、図1に示すように発光層103は、発光層103のバンドギャップエネルギー(2.7eV)よりも大きなバンドギャップエネルギーを有するn型のクラッド層106(バンドギャップエネルギーは3.9eV)と、ガイド層104(バンドギャップエネルギーは3.4eV)に挟まれているため、発光層105のみならず、発光層103の伝導帯に電子が、荷電子帯に正孔が閉じこめられるようになる。
【0052】
即ち、発光層105はバンドギャップエネルギーが最も小さい(2.2eV)発光層であるため、ガイド層104の上下に流れる電流を中央部に集める働き(電流狭窄作用)をする。従って、ガイド層104上を移動する正孔、及びn型クラッド層106上を移動する電子は、発光層103の中央部に集められ、発光層103の伝導帯に電子が、荷電子帯に正孔が閉じこめられるようになる。
【0053】
その結果、発光層105のみならず、発光層103においても電子と正孔の有効な再結合が行われ、青色(例えば、波長400nm〜450nm)のレーザ光が発せられることになる。
【0054】
ここで、上述のごとく、発光層103と発光層105間の距離は30Å〜70Åで構成されており、両発光層間にはバリア層は設けられていないため、出力されるレーザ光は、発光層103から発せられる青色と、発光層105から発せられる黄色の混色となる。
【0055】
以上のように、本発明によれば、発光層103、105の間にバリア層を設けることなく、これらの発光層103、105が直接接する構成となっており、かつ、発光層103を発光層105のキャリア閉じこめ層としても利用可能としている、即ち、発光層103は実質的に発光層103のバリア層として機能するため、発光層103、105のうち、大きいバンドギャップエネルギーを有する発光層103の、当該バンドギャップエネルギーに相当する電圧を両電極109、110間に印加しさえすれば、発光層103、105により同時にレーザ発振が可能となる。従って、発光層間にバリア層を設け、電気的に両発光層を直列接続した構造となっている従来の半導体レーザに比し、低い駆動電圧により、1チップで2波長からなるレーザ光を得ることができる。
【0056】
尚、図1においては、端面発光型の半導体レーザを説明したが、図2に示す様に、図1に示したp型クラッド層107とp型コンタクト層108の一部に高抵抗な電流狭窄部113を形成した面発光型のレーザとしても良い。この場合、電流狭窄部113は、p型クラッド層107とp型コンタクト層108の一部にW(タングステン)等をイオン注入法により注入して高抵抗化し、形成することができる。より具体的には、注入物質であるW等を含むソーズガスをアーク放電によりプラズマ化させた後、質量分析器により注入物質イオンを分離し、このイオンをp型クラッド層107とp型コンタクト層108の一部に加速電圧50〜200KeVで打ち込むことにより電流狭窄層113を形成する。注入エネルギーにより不純物分布の深さを、イオン電流により添加不純物量(ドーズ量)を制御することができる。又、加速電圧を制御することにより不純物層の厚さも決定することができる。電流狭窄層113を形成後は、イオン注入した不純物の電気的活性化等を行うため、窒素等の不活性ガス雰囲気中で熱処理(アニール)を行う(約800℃)。又、p型クラッド層107に形成された電流狭窄部113においては、Al組成を変化させる(例えば、Ga0.7Al0.3Nに変化させる)ことにより高抵抗化を行うこともできる。この場合においても、発光層103、105のうち、大きいバンドギャップエネルギーを有する発光層103の、当該バンドギャップエネルギーに相当する電圧を両電極109、110間に印加しさえすれば、発光層103、105より同時にレーザ発振が可能となる。
【0057】
又、上述のごとく、発光層105のバンドギャップエネルギー(2.2eV)は、発光層103(バンドギャップエネルギーは2.7eV)、ガイド層104(バンドギャップエネルギーは3.4eV)、n型クラッド層106(バンドギャップエネルギーは3.9eV)、及びp型クラッド層107(バンドギャップエネルギーは3.9eV)のバンドギャップエネルギーよりも小さいため、発光層105は電流狭窄層とし作用する。従って、発光層105を形成する際に、当該発光層105の膜厚や発光層103上における形成範囲を調節することにより、発光層103から発せられる青色レーザ光と、発光層105から発せられる黄色レーザ光による混合レーザ光の出力(又は、共振幅)を制御することができる。
【0058】
又、図1に示した半導体レーザにおいては、発光層105に隣接してガイド層104を設けたが、図3に示すように、発光層103の表面上全体に発光層105を形成し、ガイド層を設けない構成としても良い。この場合も、図1に示した半導体レーザと同様に、発光層103のバンドギャップエネルギーに相当する電圧を両電極109、110間に印加しさえすれば、発光層103、105により同時にレーザ発振が可能となる。尚、図1に示したn型クラッド層106とp型クラッド層107の組成とは異なり、図3に示した半導体レーザのn型クラッド層117とp型クラッド層118の組成は、ともにGa0.36Al0.64N(バンドギャップエネルギーは5.2eV)となっている。
【0059】
更に、この場合においても、図4に示すように、図3に示した端面発光型の半導体レーザのp型クラッド層107とp型コンタクト層108の一部に高抵抗な電流狭窄部113を形成した面発光型のレーザとしても良い。
【0060】
次に、図面を参照して、本発明の第2の実施形態を詳細に説明する。図5は、本発明に係る半導体発光素子の第2の実施形態である半導体レーザ素子の基本的な構成を示す概略図である。
【0061】
本実施形態では、図1に示した発光層105を構成するInGaNの組成比を変更し、例えばIn0.9Ga0.1Nからなり、バンドギャップエネルギー2.0eVで赤色のレーザ光(波長620〜750nm)を発光する発光層(又は、活性層)111が形成されている点、ガイド層104と発光層111の表面上に、例えばIn0.66Ga0.34Nからなり、バンドギャップエネルギー2.4eVで緑色のレーザ光(波長490〜520nm)を発光する発光層(又は、活性層)112が形成されている点、及び図1に示したn型クラッド層106とp型クラッド層107を構成するGaAlNの組成比を変更し、ともにGa0.32Al0.68Nの組成からなるn型クラッド層115とp型クラッド層116が形成されている点以外は第1の実施形態と全く同様の構成となっている。尚、n型クラッド層115とp型クラッド層116のバンドギャップエネルギーはともに5.3eVである。又、発光層103、111、112間の距離は30Å〜70Åで構成されており、各発光層間にはバリア層は設けられておらず、これら3つの発光層103、111、112により、いわゆる量子井戸構造が構成されている。
【0062】
ここで、本発明の半導体発光素子にいては、発光層103、111、112の間にバリア層を設けることなく、これらの発光層103、111、112が直接接する構成となっており、かつ、発光層103、112を発光層111のキャリア閉じこめ層としても利用可能であることに特徴がある。
【0063】
即ち、図5に示した半導体レーザの構成で、p側電極109とn側電極110の間に電圧が印加されると、電子はn型のコンタクト層102側からp側へと流れ、発光層103の伝導帯へと流れ込むが、発光層111のバンドギャップエネルギーは上述のごとく2.0eVであり、発光層103のバンドギャップエネルギー2.7eVより小さいため、電子は発光層111の伝導帯へと流れ込む。即ち、発光層103は、発光層111のキャリア(ここでは電子)閉じ込め層として作用することになる。発光層111の伝導体内に流れ込んだ電子は、p側電極109の方へと引っ張られるが、発光層111の表面上に形成された発光層112のバンドギャップエネルギーは上述のごとく2.4eVであり、発光層111のバンドギャップエネルギー(2.0eV)よりも大きいため、電子は発光層111の伝導帯内閉じこめられることになる。即ち、発光層112も、発光層111のキャリア(ここでは電子)閉じ込め層として作用することになる。
【0064】
一方、正孔は、p型のコンタクト層108側からn側へと流れ、発光層112の伝導帯へと流れ込むが、発光層111のバンドギャップエネルギーは上述のごとく2.0eVであり、発光層112のバンドギャップエネルギー2.4eVより小さいため、正孔は発光層111の伝導帯へと流れ込む。即ち、発光層112は、発光層111のキャリア(ここでは正孔)閉じ込め層として作用することになる。ここで、発光層111の荷電子帯へと流れ込んだ正孔はn側電極110の方へと引っ張られるが、発光層111のバンドギャップエネルギーは上述のごとく2.0eVであり、発光層111からみてn側に形成されている発光層103のバンドギャップエネルギー(2.7eV)より小さいため、発光層111の荷電子帯内に流れ込んだ正孔は、発光層111の荷電子帯内閉じこめられることになる。即ち、発光層103は、発光層111のキャリア(ここでは正孔)閉じ込め層として作用することになる。その結果、発光層111内で電子と正孔の有効な再結合が行われ、赤色(例えば、波長620〜750nm)のレーザ光が発せられることになる。
【0065】
更に印加電圧を発光層112のバンドギャップエネルギーである2.4eVまで上げてゆくと、図5に示すように発光層112は、発光層112のバンドギャップエネルギー(2.4eV)よりも大きなバンドギャップエネルギーを有するp型のクラッド層116(バンドギャップエネルギーは5.3eV)とガイド層104(バンドギャップエネルギーは3.4eV)に挟まれているため、発光層111のみならず、発光層112の伝導帯に電子が、荷電子帯に正孔が閉じこめられるようになる。
【0066】
即ち、発光層111はバンドギャップエネルギーが最も小さい(2.0eV)発光層であるため、ガイド層104の上下に流れる電流を中央部に集める働き(電流狭窄作用)をする。従って、発光層112の中央部の電流密度が増加し、ガイド層104上を移動する電子、及びp型クラッド層116上を移動する正孔は、発光層112の中央部に集められ、発光層112の伝導帯に電子が、荷電子帯に正孔が閉じこめられるようになる。その結果、発光層111のみならず、発光層112においても電子と正孔の有効な再結合が行われ、緑色(例えば、波長490nm〜520nm)のレーザ光が発せられることになる。
【0067】
更に、発光層112のバンドギャップエネルギー(2.4eV)と発光層103のバンドギャップエネルギー(2.7eV)の和である5.1eVまで印加電圧を上げてゆくと、図5に示すように発光層103は、発光層103のバンドギャップエネルギー(2.7eV)よりも大きなバンドギャップエネルギーを有するn型のクラッド層115(ハンドギャップエネルギーは5.3eV)とガイド層104(バンドギャップエネルギーは3.4eV)に挟まれているため、発光層111、112のみならず、発光層103の伝導帯に電子が、荷電子帯に正孔が閉じこめられるようになる。
【0068】
即ち、発光層111はバンドギャップエネルギーが最も小さい(2.0eV)発光層であるため、ガイド層104の上下に流れる電流を中央部に集める働き(電流狭窄作用)をする。従って、発光層112の中央部のみならず、発光層103の中央部の電流密度が増加し、ガイド層104上を移動する正孔、及びn型クラッド層115上を移動する電子は、発光層103の中央部に集められ、発光層103の伝導帯に電子が、荷電子帯に正孔が閉じこめられるようになる。その結果、発光層111、112のみならず、発光層103においても電子と正孔の有効な再結合が行われ、青色(例えば、波長400nm〜450nm)のレーザ光が発せられることになる。
【0069】
ここで、上述のごとく、発光層103、111、112間の距離は30Å〜70Åで構成されており、各発光層間にはバリア層は設けられていないため、出力されるレーザ光は、発光層103から発せられる青色と、発光層111から発せられる赤色と、発光層112から発せられる緑色の混色となる。
【0070】
以上の様に、本発明によれば、3つの発光層103、111、及び112の間にバリア層を設けることなく、これらの各発光層103、111、112が直接接する構成となっており、かつ、発光層103、及び112を発光層111のキャリア閉じこめ層としても利用可能となっている。即ち、発光層103、及び112が実質的に発光層111のバリア層として機能するため、このキャリア閉じこめ層としても機能する発光層103及び112の各々が有するバンドギャップエネルギーの和に相当する電圧を両電極109、110間に印加しさえすれば、発光層103、111、112より同時にレーザ発振が可能となる。従って、発光層間にバリア層を設け、電気的に両発光層を直列接続した構造となっている従来の半導体レーザに比し、低い駆動電圧により、1チップで3波長からなるレーザ光を得ることができる。
【0071】
次に、図面を参照して、本発明の第3の実施形態を詳細に説明する。図6は、本発明に係る半導体発光素子の第3の実施形態である発光ダイオード(LED)の基本的な構成を示す概略図である。
【0072】
本実施形態では、図1のn型のコンタクト層102が形成されていない点、及びガイド層104と発光層105とを入れ替えて形成している点以外は図1に示した第1の実施形態と全く同様の構成となっている。即ち、図6のLEDでは、発光層103の中央部表面上にガイド層104が形成され、発光層103の表面のうち、ガイド層104が形成されている中央部以外の表面上には、発光層105がガイド層104に隣接して形成されているが、これは、LEDの場合は、第1の実施形態で示した半導体レーザとは異なり、バンドギャップエネルギーが小さい発光層105を発光層103の中央部表面上に形成し、発光層103の中央部の電流密度を増加させるよりは、発光層103の全体に電流が流れるような構造を採る方が、出力が高くなるからである。
【0073】
この場合も、図1に示した半導体レーザと同様に、発光層103のバンドギャップエネルギーに相当する電圧を両電極109、110間に印加しさえすれば、発光層103より青色光が、発光層105により黄色光が発光されるため、発光層103による青色光と発光層105による黄色光がむらなく混ざり合い、その結果、従来のLEDに比し、低い駆動電圧により、1チップで所望の白色光を得ることができる。
【0074】
尚、ガイド層104(又は、発光層105)を形成する際に、ガイド層104(又は、発光層105)の幅を調節することにより、発光層103から発せられる青色光と発光層105から発せられる黄色光の発光面積比が変化するため、これらの混合色を任意の白色に調整することができる。
【0075】
又、図6に示したLEDの構成では、発光層105(バンドギャップエネルギーは2.2eV)とp型のクラッド層107(バンドギャップエネルギーは3.9eV)のバンドギャップエネルギー差が大きいため、発光層105の電流密度が増加してしまい、その結果、所望の白色光が得られない場合がある。よって、図7に示すように、p型のクラッド層107の上層部にW等をイオン注入法により注入し、高抵抗を有する抵抗層114を設けても良い。尚、この場合のイオン注入法は、図2において説明した電流狭窄層113を形成する際に使用した方法と同じである。当該抵抗層114の抵抗値を制御することにより、発光層103から発せされる青色光と発光層105から発せられる黄色光の混色比を調整することができるため、所望の白色光を得ることができる。
【0076】
次に、図面を参照して、本発明の第4の実施形態を詳細に説明する。図8は、本発明に係る半導体発光素子の第4の実施形態であるLEDの基本的な構成を示す概略図である。
【0077】
本実施形態では、図5のn型のコンタクト層102が形成されていない点、及びガイド層104と発光層111とを入れ替えて形成している点以外は図5に示した第2の実施形態と全く同様の構成となっている。即ち、図8のLEDでは、発光層103の中央部表面上にガイド層104が形成され、発光層103の表面のうち、ガイド層104が形成されている中央部以外の表面上には、発光層111がガイド層104に隣接して形成されているが、この理由は、前述の図6に示した第3の実施形態にかかるLEDの場合と同様の理由によるものである。
【0078】
この場合も、図5に示した半導体レーザと同様に、発光層103及び112の各々が有するバンドギャップエネルギーの和に相当する電圧を両電極109、110間に印加しさえすれば、発光層103より青色光が、発光層111により赤色光が、発光層112により緑色が発光されるため、これら各発光層から発せられる光がむらなく混ざり合い、その結果、従来のLEDに比し、低い駆動電圧により、1チップで所望の白色光を得ることができる。
【0079】
次に、図面を参照して、本発明の第5の実施形態を詳細に説明する。図9は、本発明に係る半導体発光素子の第5の実施形態であるLEDの基本的な構成を示す概略図であり、図10は図9に係るLEDのp側電極の配置を説明するための図である。
【0080】
本実施形態における基本的構成は、前述の図8におけるLEDの構成と同じであるが、図9に示したLEDには、図8に示したガイド層104の代わりにガイド層119、及び120が形成されている点、図8に示したp側電極109の代わりに、p側電極123、124及び125が形成されている点、及び絶縁層121、122が形成されている点が図8に示したLEDと異なる。
【0081】
即ち、n型のGaNからなる基板101上にn型のGaAlN(例えば、Ga0.32Al0.68N)からなり、5.3eVのバンドギャップエネルギーを有するクラッド層115が積層され、クラッド層115の表面上の一部には、例えばIn0.5Ga0.5Nからなり、バンドギャップエネルギーが2.7eVで青色の光(波長400〜450nm)を発光する発光層103が形成されている。又、クラッド層115の表面のうち、発光層103が形成されていない領域には、n型のGaNからなり、3.4eVのバンドギャップエネルギーを有するガイド層119が形成されている。発光層103の内側表面上には、例えばIn0.9Ga0.1Nからなり、バンドギャップエネルギー2.0eVで赤色の光(波620〜750nm)を発光する発光層111が、発光層103の外側表面上には、p型のGaNからなり、3.4eVのバンドギャップエネルギーを有するガイド層120が形成されている。
【0082】
ここで、本実施形態においては、発光層103、111と、ガイド層119の間には、SiO2からなる絶縁層121が形成されている。この絶縁層121は、ガイド層119、及び発光層111を形成後、ドライエッチング等によりガイド層119の一部を除去し、その後スパッタリング法等を用いて上記除去部分に絶縁材であるSiO2を埋め込むことにより形成される。尚、絶縁層の材料はSiNであっても良い。又、発光層111とガイド層119の表面上には、例えばIn0.66Ga0.34Nからなり、バンドギャップエネルギー2.4eVで緑色のレーザ光(波長490〜520nm)を発光する発光層112が形成されている。発光層103、111、112間の距離は30Å〜70Åで構成されており、各発光層間にはバリア層は設けられておらず、これら3つの発光層103、111、112により、いわゆる量子井戸構造が構成されている。
【0083】
又、本実施形態においては、発光層111、112と、ガイド層120の間には、SiO2からなる絶縁層122が形成されている。この絶縁層122は、ガイド層120、及び発光層112を形成後、ドライエッチング等によりガイド層120の一部を除去し、その後スパッタリング法等を用いて上記除去部分に絶縁材であるSiO2を埋め込むことにより形成される。尚、絶縁層121の場合と同様に、絶縁材料はSiNであっても良い。前記発光層112、及びガイド層120上には、p型のGaAlNからなるクラッド層116が形成されている。当該クラッド層116は、n型のクラッド層115と同様に、例えばGa0.32Al0.68Nからなり、5.3eVのバンドギャップエネルギーを有するものである。このクラッド層116の上には、p型のGaNからなるp型のコンタクト層108が形成されている。又、基板101の裏面には、Alなどからなるn側電極110が形成されている。
【0084】
ここで、本実施形態においては、Auなどからなるp側電極123、124、125がコンタクト層108の表面上に形成されている。これらのp側電極123、124、125は、図10に示す様に、各々、青色発光層103、赤色発光層111、緑色発光層112に対応して設けられたものであり、p側電極123、124、125はコンタクト層108の表面において対角線上に配置されている。この様に対角線上に電極を配置することにより、電極間の距離を一番長くすることができるため、ワイヤーボンド時にp電極123、124、125間の影響を少なくすることができる。又、図10から明らかな様に、各p側電極123、124、125は、各々異なる形状にて形成されているが、これは、ワイヤーボンド時における、各電極の位置認識を容易にするためである。
【0085】
本実施形態においては、発光層103は、発光層103の有するバンドギャップエネルギー(2.7eV)よりも大きなバンドギャップエネルギーを有するn型クラッド層115(バンドギャップエネルギーは5.3eV)とp型ガイド層120(バンドギャップエネルギーは3.4eV)に挟まれているため、発光層103のバンドギャップエネルギー(2.7eV)に相当する電圧をp側電極123とn側電極110間に印加すれば、発光層103より青色光が発光されることになる。
【0086】
又、発光層111は、発光層111の有するバンドギャップエネルギー(2.0eV)よりも大きなバンドギャップエネルギーを有する発光層103(バンドギャップエネルギーは2.7eV)と発光層112(バンドギャップエネルギーは2.4eV)、及び絶縁層121と122に挟まれており、発光層103と112が発光層111のキャリア閉じこめ層(又はバリア層)として機能するため、発光層111のバンドギャップエネルギー(2.0eV)に相当する電圧をp側電極124とn側電極110間に印加すれば、発光層111より赤色光が発光されることになる。
【0087】
更に、発光層112に関しては、発光層112の有するバンドギャップエネルギー(2.4eV)よりも大きなバンドギャップエネルギーを有するp型クラッド層116(バンドギャップエネルギーは5.3eV)とn型ガイド層119(バンドギャップエネルギーは3.4eV)に挟まれているため、発光層112のバンドギャップエネルギー(2.4eV)に相当する電圧をp側電極125とn側電極110間に印加すれば、発光層112より緑色光が発光されることになる。
【0088】
従って、p側電極123、124、及び125を同時に通電することにより、発光層103より青色光が、発光層111により赤色光が、発光層112により緑色光が同時に発光されるため、図9に示す各発光層が重なり合って形成されている領域において各発光色がむらなく混ざり合い、その結果、従来のLEDに比し、低い駆動電圧により、1チップで所望の白色光を得ることができる。
【0089】
尚、絶縁層121、及び122を形成する際に、当該絶縁層121、122の形成位置を制御することにより、各発光層103、111、112からの発色光の混色比を制御することができる。
【0090】
又、発光層111を形成する際に、当該発光層111の膜厚や発光層103上における発光層111の形成範囲を制御することによっても、各発光層103、111、112からの発色光の混色比を制御することができる。
【0091】
又、第4の実施形態と同様に、本実施形態においても、図11に示すようにp型のクラッド層116の上層部にW等をイオン注入法により注入し、高抵抗を有する抵抗層114を設けても良い。更に、図9においては、各発光層103、111、112に対応してp側電極122、123、124を設けたが、図11に示すように、コンタクト層108上に、各発光層103、111、112に共通なp側電極126を設ける構成としても良い。この場合、発光層103、111、112のうち、最も大きなバンドギャップエネルギーを有する発光層103のバンドギャップエネルギー(2.7eV)に相当する電圧をp側電極126とn側電極110間に印加すれば、発光層103より青色光が、発光層111により赤色光が、発光層112により緑色光が同時に発光されることになる。
【0092】
次に、図面を参照して、本発明の第6の実施形態を詳細に説明する。図12は、本発明に係る半導体発光素子の第6の実施形態である半導体レーザ素子の基本的な構成を示す概略図である。
【0093】
本実施形態では、図9の基板101とn型のクラッド層115の間にn型のコンタクト層102n型のコンタクト層102が形成されている点以外は図9に示した第5の実施形態と全く同様の構成となっている。
【0094】
ここで、本実施形態においては、1チップで波長の異なる3つのレーザ光を同時に発振できる点に特徴となっている。
【0095】
即ち、図12に示したp側電極123、124、及び125を同時に通電することにより、発光層103より青色のレーザ光が、発光層111により赤色のレーザ光が、発光層112により緑色のレーザ光が個別かつ同時に発光されるため、1チップで波長の異なる3つのレーザ光を個別かつ同時に発振することが可能になる。
尚、図13に示す様に、図12に示した絶縁層121の上部をコンタクト層108の上面まで伸ばして絶縁層130を形成し、絶縁層122の上部をコンタクト層108の上面まで伸ばして形成するとともに、絶縁層122の下部を活性層103の下面まで伸ばして絶縁層131を形成した構成としてもい良い。この絶縁層130、131は、MOCVD法等を用いて基板101上にn型のコンタクト層102からp型のコンタクト層108を順次形成した後、リアクティブエッチング法(RIE)等によりSiO2等の絶縁材、より具体的には、Si(OC2H3)4による絶縁層を400℃の下で成長させ、埋め込むためのトレンチ溝を形成し、その後、スパッタリング法等を用いて上記トレンチ溝に絶縁材を充填することにより形成される。尚、絶縁層の材料はSiNであっても良い。
この絶縁層130、131を形成することにより、発光層103、111、112は互いに電気的、光学的に分離されることになるため、クロストーク等の問題を事前に回避することができるようになる。
【0096】
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形をすることが可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
【0097】
例えば、本発明の実施形態では、GaN系化合物半導体を用いた半導体発光素子について説明したが、他の半導体材料、例えば、InGaAlNのNの一部又は全部をAsおよび/またはP等で置換した材料や、GaAs系化合物半導体を用いた半導体発光素子にも本発明を適用できる。
【0098】
又、本発明の実施形態では、発光層の形態として量子井戸構造にて説明を行ったが、単一量子井戸構造(SQW)多重量子井戸構造(MQW)、多重量子構造の超格子、または量子ドットを含む構成としても良い。
【0099】
更に、本発明の実施形態では、GaN系発光素子の構造を説明するために、便宜上、基板が下層側に位置し、これにGaN系結晶層が上方へ積み重ねられる構造とし、下層側をn型、上層側をp型として説明を行ったが、n型を上層側、p型を下層側とした構成としても良い。
【0100】
【発明の効果】
以上、詳細に説明した様に、本発明の半導体発光素子によれば、複数の発光層間にバリア層を設けることなく、これらの各発光層を直接接する構成となっており、複数の発光層のうち、バンドギャップエネルギーの最も小さい発光層を電流集中層として利用することができ、かつバンドギャップエネルギーの大きい発光層をバンドギャップエネルギーの最も小さい発光層のキャリア閉じこめ層としても利用可能としているため、低い駆動電圧で高輝度の発光をさせることができ、消費電力の低減が可能となるとともに、発光効率の高い半導体発光素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体発光素子の第1の実施形態である半導体レーザ素子の基本的な構成を示す概略図である。
【図2】第1の実施形態に係る半導体レーザ素子に電流狭窄部を形成した面発光型の半導体レーザ素子の基本的な構成を示す概略図である。
【図3】第1の実施形態に係る半導体レーザ素子の変型例の構成を示す概略図である。
【図4】図3に示す半導体レーザ素子に電流狭窄部を形成した面発光型の半導体レーザ素子の基本的な構成を示す概略図である。
【図5】本発明に係る半導体発光素子の第2の実施形態である半導体レーザ素子の基本的な構成を示す概略図である。
【図6】本発明に係る半導体発光素子の第3の実施形態であるLEDの基本的な構成を示す概略図である。
【図7】第3の実施形態に係るLEDに抵抗層を形成した構成を示す概略図である。
【図8】本発明に係る半導体発光素子の第4の実施形態であるLEDの基本的な構成を示す概略図である。
【図9】本発明に係る半導体発光素子の第5の実施形態であるLEDの基本的な構成を示す概略図である。
【図10】図9に係るLEDのp側電極の配置を説明するための図である。
【図11】第5の実施形態に係るLEDに抵抗層を形成した構成を示す概略図である。
【図12】本発明に係る半導体発光素子の第6の実施形態である半導体レーザ素子の基本的な構成を示す概略図である。
【図13】第6の実施形態に係る半導体レーザ素子の変型例の構成を示す概略図である。
【図14】従来の半導体発光素子の模式的な概略図である。
【符号の説明】
101:基板
103、105、111、112:発光層
106、115、117:n型クラッド層
107、116、118:p型クラッド層
109、123、124、125、126:p側電極
110:n側電極
113:電流狭窄部
121、122:絶縁層
Claims (40)
- 基板と、前記基板上に形成された第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層の表面上に形成された第1の発光層と、前記第1の発光層の中央部表面上に形成された第2の発光層と、前記第1の発光層の前記中央部以外の表面上に形成され、前記第2の発光層を挟み込むように前記第2の発光層に隣接して設けられたガイド層と、前記第2の発光層、及び前記ガイド層上に形成された第2のクラッド層を備えたことを特徴とする半導体発光素子。
- 基板と、前記基板上に形成された第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層の表面上に形成された第1の発光層と、前記第1の発光層の中央部表面上に形成されたガイド層と、前記第1の発光層の前記中央部以外の表面上に形成され、前記ガイド層を挟み込むように前記ガイド層に隣接して設けられた第2の発光層と、前記ガイド層、及び前記第2の発光層上に形成された第2のクラッド層を備えたことを特徴とする半導体発光素子。
- 前記第1の発光層と前記第2の発光層により量子井戸構造、多重量子構造の超格子、又は量子ドット構造のいずれかの構造が構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体発光素子。
- 前記第2の発光層のバンドギャップエネルギーは、前記第1の発光層のバンドギャップエネルギーより小さく、前記第1の発光層は前記第2の発光層のキャリア閉じこめ層であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体発光素子。
- 前記第1の発光層が発する光の波長は、前記第2の発光層が発する光の波長と異なることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体発光素子。
- 前記第1及び第2の発光層はInを含む窒化物半導体発光層であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体発光素子。
- 前記第2のクラッド層にイオン注入法により所定のイオンを注入し、前記第2のクラッド層に所定の抵抗値を有する抵抗層を形成するとともに、前記抵抗層の抵抗値を制御することにより、前記第1および第2の発光層により発せられる発光色の混色比を調整することを特徴とする請求項2に記載の半導体発光素子。
- 前記第1の発光層が発する光の主ピーク波長が400乃至450nmであり、前記第2の発光層が発する光の主ピーク波長が560乃至600nmであることを特徴とする請求項5に記載の半導体発光素子。
- 基板と、前記基板上に形成された第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層の表面上に形成された第1の発光層と、前記第1の発光層の中央部表面上に形成された第2の発光層と、前記第1の発光層の前記中央部以外の表面上に形成され、前記第2の発光層を挟み込むように前記第2の発光層に隣接して設けられたガイド層と、前記第2の発光層、及び前記ガイド層上に形成された第3の発光層と、前記第3の発光層上に形成された第2のクラッド層を備えたことを特徴とする半導体発光素子。
- 基板と、前記基板上に形成された第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層の表面上に形成された第1の発光層と、前記第1の発光層の中央部表面上に形成されたガイド層と、前記第1の発光層の前記中央部以外の表面上に形成され、前記ガイド層を挟み込むように前記ガイド層に隣接して設けられた第2の発光層と、前記ガイド層、及び前記第2の発光層上に形成された第3の発光層と、前記第3の発光層上に形成された第2のクラッド層を備えたことを特徴とする半導体発光素子。
- 前記第1、第2及び第3の発光層により量子井戸構造、多重量子構造の超格子、又は量子ドット構造のいずれかの構造が構成されていることを特徴とする請求項9または10に記載の半導体発光素子。
- 前記第2の発光層のバンドギャップエネルギーは、前記第1の発光層、及び前記第3の発光層のバンドギャップエネルギーより小さく、前記第1の発光層、及び前記第3の発光層は前記第2の発光層のキャリア閉じこめ層であることを特徴とする請求項9または10に記載の半導体発光素子。
- 前記第1のクラッド層と前記第2のクラッド層のバンドギャップエネルギーは、前記第1の発光層と前記第3の発光層のバンドギャップエネルギーの和より大きいことを特徴とする請求項9または10に記載の半導体発光素子。
- 前記第1、第2、及び第3の発光層は、各々異なる波長を有する光を発光することを特徴とする請求項9または10に記載の半導体発光素子。
- 前記第1、第2、及び第3の発光層は、Inを含む窒化物半導体発光層であることを特徴とする請求項9または10に記載の半導体発光素子。
- 前記第1の発光層が発する光の主ピーク波長が400ないし450nmであり、前記第2の発光層が発する光の主ピーク波長が620ないし750nmであり、前記第3の発光層が発する光の主ピーク波長が490ないし520nmであることを特徴とする請求項14に記載の半導体発光素子。
- 基板と、前記基板上に形成された第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層の表面上に形成された第1の発光層と、前記第1の発光層の表面上に形成された第2の発光層と、前記第2の発光層の表面上に形成された第2のクラッド層を備えたことを特徴とする半導体発光素子。
- 前記第1の発光層と前記第2の発光層により量子井戸構造、多重量子構造の超格子、又は量子ドット構造のいずれかの構造が構成されていることを特徴とする請求項17に記載の半導体発光素子。
- 前記第2の発光層のバンドギャップエネルギーは、前記第1の発光層のバンドギャップエネルギーより小さく、前記第1の発光層は前記第2の発光層のキャリア閉じこめ層であることを特徴とする請求項17に記載の半導体発光素子。
- 前記第1の発光層が発する光の波長は、前記第2の発光層が発する光の波長と異なることを特徴とする請求項17に記載の半導体発光素子。
- 前記第1および前記第2の発光層はInを含む窒化物半導体発光層であることを特徴とする請求項17に記載の半導体発光素子。
- 前記第1の発光層が発する光の主ピーク波長が400乃至450nmであり、前記第2の発光層が発する光の主ピーク波長が560乃至600nmであることを特徴とする請求項20に記載の半導体発光素子。
- 基板と、前記基板上に形成された第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層の表面上の一部に形成された第1の発光層と、前記第1のクラッド層の表面上であって、前記第1の発光層が形成された部分以外の表面上に形成された第1のガイド層と、前記第1の発光層の表面上の一部に形成された第2の発光層と、前記第1の発光層の表面上であって、前記第2の発光層が形成された部分以外の表面上に形成された第2のガイド層と、前記第2の発光層と前記第1のガイド層の表面上に形成された第3の発光層と、前記第3の発光層と前記第2のガイド層の表面上に形成された第2のクラッド層を備えた半導体発光素子において、
前記第1のガイド層の端部に形成され、前記第1及び第2の発光層と前記第1のガイド層に挟み込まれるように形成された第1の絶縁層と、前記第2のガイド層の端部に形成され、前記第2及び第3の発光層と前記第2のガイド層に挟み込まれるように形成された第2の絶縁層とを備え、前記第2の発光層は、前記第1、第3の発光層、及び前記第1、第2の絶縁層によって囲まれるように形成されていることを特徴とする半導体発光素子。 - 前記第1、第2及び第3の発光層により量子井戸構造、多重量子構造の超格子、又は量子ドット構造のいずれかの構造が構成されていることを特徴とする請求項23に記載の半導体発光素子。
- 前記第2の発光層のバンドギャップエネルギーは、前記第1の発光層、及び前記第3の発光層のバンドギャップエネルギーより小さく、前記第1の発光層、及び前記第3の発光層は前記第2の発光層のキャリア閉じこめ層であることを特徴とする請求項23に記載の半導体発光素子。
- 前記第1のクラッド層と前記第2のクラッド層のバンドギャップエネルギーは、前記第1の発光層と前記第3の発光層のバンドギャップエネルギーの和より大きいことを特徴とする請求項23に記載の半導体発光素子。
- 前記第1、第2、及び第3の発光層は、各々異なる波長を有する光を発光することを特徴とする請求項23に記載の半導体発光素子。
- 前記第1、第2、及び第3の発光層は、Inを含む窒化物半導体発光層であることを特徴とする請求項23に記載の半導体発光素子。
- 前記第1の発光層が発する光の主ピーク波長が400ないし450nmであり、前記第2の発光層が発する光の主ピーク波長が620ないし750nmであり、前記第3の発光層が発する光の主ピーク波長が490ないし520nmであることを特徴とする請求項23に記載の半導体発光素子。
- 前記第2のクラッド層にイオン注入法により所定のイオンを注入し、前記第2のクラッド層に所定の抵抗値を有する抵抗層を形成するとともに、前記抵抗層の抵抗値を制御することにより、前記第1、第2および第3の発光層により発せられる発光色の混色比を調整することを特徴とする請求項23に記載の半導体発光素子。
- 前記第2のクラッド層上にコンタクト層を形成し、前記コンタクト層上に前記第1、第2、及び第3の発光層に共通の電極が設けられていることを特徴とする請求項23に記載の半導体発光素子。
- 前記第2のクラッド層上にコンタクト層を形成し、前記コンタクト層上に前記第1、第2、及び第3の発光層の各々に対応する第1、第2、及び第3の個別電極を設けるとともに、前記第1、第2、第3の個別電極を前記コンタクト層の表面に対角線上に配置したことを特徴とする請求項23に記載の半導体発光素子。
- 前記第1の絶縁層、及び第2の絶縁層の形成位置を制御することにより、前記第1、第2および第3の発光層により発せられる発光色の混色比を制御することを特徴とする請求項23に記載の半導体発光素子。
- 基板と、前記基板上に形成された第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層の表面上の一部に形成された第1の活性層と、前記第1のクラッド層の表面上であって、前記第1の活性層が形成された部分以外の表面上に形成された第1のガイド層と、前記第1の活性層の表面上の一部に形成された第2の活性層と、前記第1の活性層の表面上であって、前記第2の活性層が形成された部分以外の表面上に形成された第2のガイド層と、前記第1のガイド層と前記第2の活性層の表面上に形成された第3の活性層と、前記第3の活性層と前記第2のガイド層の表面上に形成された第2のクラッド層と、前記第2のクラッド層の表面上に形成されたコンタクト層とを備えた半導体発光素子において、
前記第1のガイド層の端部に垂直方向に形成され、前記第1の活性層と前記第2の活性層に隣接して形成された第1の絶縁層と、前記第2のガイド層の端部に垂直方向に形成され、前記第2の活性層と前記第3の活性層に隣接して形成された第2の絶縁層とを備え、前記第2の活性層は、前記第1、第3の活性層、及び前記第1、第2の絶縁層によって囲まれるように形成されていることを特徴とする半導体発光素子。 - 前記第1の絶縁層と前記第2の絶縁層の各々の上部が、前記コンタクト層の上面にまで伸びて形成され、前記第2の絶縁層の下部が、前記第1の活性層の下面にまで伸びて形成されていることを特徴とする請求項34に記載の半導体発光素子。
- 前記第2の活性層のバンドギャップエネルギーは、前記第1、第3の活性層のバンドギャップエネルギーより小さいことを特徴とする請求項34または35に記載の半導体発光素子。
- 前記第1のクラッド層と前記第2のクラッドが有する各々のバンドギャップエネルギーは、前記第1の活性層と前記第3の活性層のバンドギャップエネルギーの和より大きいことを特徴とする請求項34または35に記載の半導体発光素子。
- 前記コンタクト層上に前記第1、第2、及び第3の活性層の各々に対応する第1、第2、及び第3の個別電極を設けるとともに、前記第1、第2、及び第3の個別電極を前記コンタクト層の表面上に対角線上に配置したことを特徴とする請求項34または35に記載の半導体発光素子。
- 前記第1、第2、及び第3の活性層は、各々異なる波長を有する光を発光することを特徴とする請求項34または35に記載の半導体発光素子。
- 前記第1の活性層が発する光の主ピーク波長が400乃至450nmであり、前記第2の活性層が発する光の主ピーク波長が620乃至750nmであり、前記第3の活性層が発する光の主ピーク波長が490乃至520nmであることを特徴とする請求項39に記載の半導体発光素子。
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