JP2004071253A - 燃料電池用電極触媒及び燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】メソポーラスカーボン粒子を一部に含む炭素材料からなる担体と、該担体に担持された触媒層と、を有することを特徴とする。メソポーラスカーボン粒子は一般的な炭素材料よりも細孔径分布が小さいことから、担持する触媒の分散性が良く、且つ細孔内に担持された触媒の無駄も低減できる。また、メソポーラスカーボン粒子以外の炭素材料を混合することにより、メソポーラスカーボン粒子を単独で使用した場合に反応ガスの拡散性が充分でない問題を解決でき、更には電子伝達のネットワークを効率よく形成することを可能とし、燃料電池の内部直流抵抗を小さくすることができる。
【選択図】 図7
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池用電極触媒及び燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体高分子電解質型燃料電池(PEFC)は、出力密度が高く、低温で作動し、有害物質を含む排気ガスをほとんど出さないので、従来の内燃機関に代わる輸送手段のエネルギー源として注目されている。
【0003】
PEFCの出力端子の理論電圧は1.23Vであるが、実際には種々の分極によりこの値からはほど遠い値しか得られていない。出力端子の電圧低下は、PEFCの効率低下を意味しており、更なる効率向上が求められるPEFCの実用性を高めるには分極を抑えて出力密度を向上することが望まれる。
【0004】
PEFCは、固体高分子電解質膜の一方の面にアノードを、もう一方の面にカソードを接合して構成され、たとえば、アノードには燃料としての水素、カソードには酸化剤としての酸素を供給して、アノードで燃料をプロトンに酸化し、カソードで酸素を水に還元して発電する。アノード、カソード共にカーボン等の担体にPt等の貴金属からなる触媒粒子を担持した微粉末からなる燃料電池用電極触媒が用いられている。
【0005】
ここで、PEFCのカソードは発電特性を決定する主因子であり、その活性向上は重要な課題である。触媒粒子として担持された金属のほか、担体自身の改良も有効な手段であると考える。
【0006】
更に燃料電池用電極触媒を構成する担体に対して担持される触媒粒子はPt等の高価な元素を有することが多く、その利用率が低いことがコスト上昇の一因となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の燃料電池に用いる担体の改良はオイルやアセチレンを燃焼して得られるファーネスブラック系カーボンの改良(表面改良等)に留まり、新規炭素材料の検討は殆ど行われていなかった。最近になり、カーボンナノファイバ、カーボンナノホーン等の新規材料が検討され、電子導電性向上、Ptの分散性向上等による触媒活性の向上が報告されている。
【0008】
従って本発明の目的は、新規な担体を用いることで、燃料電池に用いたときに従来の燃料電池用電極触媒よりも出力密度が高い燃料電池とすることができる燃料電池用電極触媒及び従来の燃料電池よりも出力密度が高い燃料電池を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記課題を解決する目的で本発明者らは鋭意研究を行った結果、従来の燃料電池用電極触媒の問題点として▲1▼カーボンブラック等の炭素材料上にPt等の触媒粒子を担持するときに触媒粒子が低分散となること、▲2▼高比表面積の炭素材料は内部に空洞を有するので担持された触媒粒子の利用率が低くなること、▲3▼燃料電池用電極触媒を電極等に適用するときに、反応性物質(プロトン、電子、反応ガス)のパスが充分でなく、触媒粒子が有効に活用できない、ことを見出した。この問題を解決する本発明の燃料電池用電極触媒は、メソポーラスカーボン粒子を一部に含む炭素材料からなる担体と、該担体に担持された触媒粒子と、を有することを特徴とする(請求項1)。
【0010】
一般的な炭素材料とメソポーラスカーボン粒子とを混合して用いることで、上記課題を解決できる。メソポーラスカーボン粒子は一般的な炭素材料よりも細孔径分布が小さく且つ粒子径分布が揃っていることから、担持する触媒粒子の分散性が良く、且つ細孔内に担持された触媒粒子の無駄も低減できる。メソポーラスカーボン粒子以外の炭素材料を混合することにより、メソポーラスカーボン粒子を単独で使用した場合に反応ガスの拡散性が充分でない問題を解決でき、更には電子伝達のネットワークを効率よく形成することができ、燃料電池の内部抵抗を小さくすることができる。
【0011】
更に上記課題を解決する本発明の燃料電池は、固体電解質膜と、上述のいずれかに記載の燃料電池用電極触媒を含み該固体電解質膜を狭持するガス拡散電極と、をもつ膜−電極接合体を有することを特徴とする(請求項2)。
【0012】
【発明の実施の形態】
(燃料電池用電極触媒)
本発明の燃料電池用電極触媒はメソポーラスカーボン粒子を一部に含む炭素材料からなる担体と、その担体に担持された触媒粒子とからなる。
【0013】
担体を構成する炭素材料はメソポーラスカーボン粒子を含む以外は特に限定されず、例えば、カーボンブラック、活性炭、アセチレンブラック等と、メソポーラスカーボン粒子との混合物を採用できる。メソポーラスカーボン粒子を含有することで担体に担持されるPt等からなる触媒粒子の凝集性を抑制できるので分散性が向上して、触媒粒子の効率的な利用ができる。
【0014】
メソポーラスカーボン粒子は細孔径が小さく且つよく制御されているので、細孔内に担持された触媒粒子が無駄になり難い。つまり、カーボンブラック等の高比表面積の炭素材料は一次粒子内部に比較的大きな空洞があり、この空洞内に担持された触媒粒子は電極反応に寄与できないからである。また、メソポーラスカーボン粒子単体に対して、それ以外の炭素材料を加えることで、燃料ガス等のガス拡散性が向上する。ガス拡散性が向上すると、燃料電池から大電流を取り出したときの電圧降下を抑制できる。特にメソポーラスカーボン粒子とカーボンブラックとの混合物からなる炭素材料を担体に用いると高性能な燃料電池用電極触媒を提供できる。
【0015】
更に、ナフィオン等のプロトン伝導性材料に本燃料電池用電極触媒を分散して作成した電極は、効率的にプロトン伝導パスが形成されてIRの値が低下するほか、詳細は明らかではないものの電極内の保水性が向上する。ここで、本明細書における「メソポーラスカーボン粒子」とは、1〜100nmの細孔径分布における細孔容量の全体を基準として、2〜10nmの細孔径分布における細孔容量が80%以上であり、粒子内にメソ細孔を有するカーボン粒子である。炭素材料の細孔径分布を測定する方法としてはXRD及び窒素吸着法にて測定した。
【0016】
ここで、メソポーラスカーボン粒子と、それ以外の炭素材料との混合比は特に限定しないが質量比で1:9〜9:1の範囲が好ましく、1:1が特に好ましい。
【0017】
そして、担体は、その粒子径分布が2つ以上のピーク値をもつことが好ましい。粒子径の異なる粒子を混合することで、最終的に製造される燃料電池用電極触媒間で物理的に接触する点が増加して、電池反応に伴い生成する電子の導電パスを効率的に形成する結果、IRが小さくなる。2つ以上のピーク値は、その大きさの比が2以上、より好ましくは5以上である。ここでピーク値の大きさの比とは2つのうち粒子径の大きいピーク値を他方のピーク値で除した値である。担体の粒子径分布の測定はTEM又はSEM観察により行うことができる。
【0018】
特に粒子径分布が相対的に大きい炭素材料としてメソポーラスカーボン粒子を用いることで、より高性能な燃料電池用電極触媒を得ることができる。炭素材料の粒子径分布が2つ以上のピーク値をもつようにする方法としては異なる粒子径分布をもつ炭素材料を混合することで達成できる。異なる粒子径分布をもつ炭素材料を混合する場合には触媒粒子の担持の前後等、いつ混合を行っても良い。粒子径分布が異なる炭素材料(又は触媒粒子を担持した炭素材料)の混合は、両者を混合して振り混ぜる、ミリング等の単純な物理的方法にて行っても良いし、適正な溶媒中で超音波照射を行い分散させても良い。
【0019】
メソポーラスカーボン粒子を製造する方法としては特に限定しない。例えば、目的の細孔分布(メソポーラス)をもつシリカ、チタニア等の多孔質粒子に対して、ショ糖等の炭素含有分子、特に好ましくは炭水化物を吸着・含浸させた後に、不活性雰囲気下で炭素化する。炭水化物は脱水反応が進行しやすく好ましい。
その後、フッ酸や、NaOH/EtOH等によりシリカ等の鋳型となった粒子をを溶解・除去することでシリカ等の多孔質粒子を鋳型とするメソポーラスカーボン粒子が製造できる。例えば鋳型となる多孔質粒子としてシリカメソ多孔体のMCM−48が使用できる。
【0020】
担体に担持された触媒粒子は特に限定しない。例えば白金、ルテニウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、ロジウム、金、銀等の貴金属元素、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、W等の卑金属元素を含むことができる。担体と触媒粒子との質量比は特に限定しないが、5%〜80%程度とすることができる。
【0021】
担体に触媒粒子を担持する方法としては特に限定されず、公知の方法及びその改良方法等が適用できる。例えば、▲1▼触媒粒子を構成する元素(Pt等)のイオンを含有する溶液に担体を接触させて、担体にそれらの元素のイオンを吸着させた後に、そのイオンが吸着した担体を還元雰囲気下に保持して担体に吸着したイオンをPt等の元の金属に還元して触媒粒子とする方法、▲2▼それら元素のイオンを含有する溶液に担体を浸漬し、その溶液中で元素のイオンを還元することで担体に直接、触媒粒子を担持させる方法、▲3▼触媒粒子を構成する金属元素を物理的方法により、そのまま担体に担持させる方法等がある。
【0022】
具体的に▲1▼の方法は触媒粒子を構成する金属元素の陽イオンを担体に含浸させる含浸工程と、担体に含浸した金属元素の陽イオンを還元することで金属からなる触媒粒子を形成する還元工程とをもつ。含浸工程は、陽イオンを含む溶液に担体を浸漬した後に、浸漬した溶液の溶媒を乾固する蒸発乾固法及び溶液中の陽イオンの担体への吸着が平衡状態となるまで担体に吸着させる平衡吸着法や、陽イオンを含む溶液を担体に直接噴霧・乾燥するスプレー法等が採用できる。還元工程は、陽イオンを吸着させた担体に対して、水素ガス等の還元性をもつガスに接触させて陽イオンを金属に還元する。この場合に陽イオンを金属に還元している還元反応は、担体を加熱する加熱工程をもつことで効率的に進行する。具体的には陽イオンを含浸させた担体を乾燥してから、100〜800℃程度で、1〜4時間程度の条件で、水素気相還元する(水素をフローさせた管状炉内等で焼成する)ことにより陽イオンを金属に還元でき、担体に触媒活性をもつ金属を担持させることができる。
【0023】
具体的に▲2▼の方法は触媒粒子を構成する金属元素の陽イオンを含む溶液に担体を浸漬した後に、その陽イオンを還元することで金属微粒子を担体上に析出させて担持させる方法である。陽イオンを還元する方法としては還元剤を添加する化学的方法や、溶液の加熱等により還元する物理的方法及び両者を組み合わせる方法等がある。
【0024】
また、還元剤を混合する前に金属元素の陽イオンを含む溶液に水を混合してPt等の酸化物微粒子を析出させることが好ましい。例えばPt前駆体(Pt陽イオンを含む溶液)としてヘキサヒドロキソPt硝酸溶液を用いた場合に、水を加えることで硝酸が加水分解されてPt酸化物のコロイド粒子が生成して、微小な粒子が形成される。また、水に加えて(または水に代えて)硝酸、酢酸等の酸や、アルコール、アセトン、クロロホルム等の有機溶媒を加えることで、カーボン粉末等の担体の分散性を向上させたり生成する金属酸化物微粒子の粒子径を制御することができ好ましい。
【0025】
還元剤としては特に限定されず、通常の還元剤を通常の量で用いることができる。たとえば、水素化ホウ素ナトリウム等の水素化物、水素、非金属のイオン又は酸(ギ酸(ソーダ)等)、エタノール等のアルコール、低級酸化物および低級酸素塩、ヒドラジン、ホルムアルデヒド等のアルデヒドである。また、これらのうち、アルコール、ギ酸、ヒドラジン等は還元剤として加えた後にさらに加熱することでPt酸化物の還元を迅速に遂行できる。このようにして金属を担持した担体を、ろ過、乾燥等する。迅速に乾燥するために加熱工程をもつことがある。
【0026】
▲1▼及び▲2▼の方法で用いる陽イオンを含む溶液を例示する。触媒粒子を構成する金属元素のうち、Ptの陽イオンを含む溶液を例示すると、ヘキサヒドロキソPt亜硫酸溶液、ジニトロジアミノPt亜硫酸溶液、ヘキサヒドロキソPt亜硫酸溶液、2価Ptアンミン溶液、4価Ptアンミン溶液等のPtアンミン溶液、亜硫酸Pt溶液等が挙げられる。
【0027】
更に、担体に複数の金属元素を担持した場合には、このようにして担体に担持した元素を加熱して合金化する加熱工程をもつことで触媒粒子とすることができる。合金化における加熱工程は、特に限定されるものではなく、通常合金化に用いられる方法で行えばよい。
【0028】
(燃料電池)
本実施形態の燃料電池はPEFCである。本実施形態の燃料電池としては燃料電池セルを単独で又は複数積層したスタックを形成しているものである。燃料電池セルは固体電解質膜と、前述の燃料電池用電極触媒を含みその固体電解質膜を狭持するガス拡散電極とをもつ膜−電極接合体(MEA)を有し、更にMEAをセパレータで狭持している。
【0029】
固体電解質膜としては特に限定されずナフィオン等の一般的な固体高分子電解質膜(ペルフルオロスルホン酸系樹脂)が使用できる。ガス拡散電極は固体電解質により燃料電池用電極触媒間を結着した膜である。固体電解質膜の両面に燃料電池用電極触媒及び固体電解質膜とを混合して適正な溶媒でペースト状としたインクを塗布することで形成できる。本燃料電池のガス拡散電極は本発明の燃料電池用電極触媒を含むが、特にカソードに適用することが好ましい。
【0030】
高分子電解質膜を挟んだ両側の反応電極にそれぞれ燃料ガスと酸化剤ガスとを供給するガス供給装置がそれぞれ対応する側のセパレータから接続される。そして燃料ガスとしては水素ガスを酸化剤ガスとして空気をそれぞれ便宜的に規定する。MEAはその両面を更に拡散層で狭持することができる。
【0031】
拡散層はたとえば一般的なカーボン粉末と撥水性高分子粉末との混合物を用いることができる。固体電解質を含有させて形成することもできる。
【0032】
セパレータも一般的に使用されている材質、形態のものが使用できる。セパレータには流路が形成され、その流路には反応ガスを供給するためのガス供給装置が接続されると同時に、反応しなかった反応ガス及び発生した水を除去する手段とが接続される。
【0033】
【実施例】
(メソポーラスカーボンの調製)
・MCM−48の調製
メソポーラスカーボン粒子の鋳型となるCubic型シリカメソ多孔体(MCM−48)は、文献記載の方法で調製した[R.Ryo,S.H.Joo,and J.M.Kim,J.Phys.Chem.B103,7435(1999)]。
【0034】
シリカゲル粉末(ワコーゲルQ−63:和光純薬工業)と水酸化ナトリウムとをシリカ:水酸化ナトリウム:水=1:2:30のモル比で混合してケイ酸ナトリウム水溶液を得た。シリカゲル粉末の溶解を促進するために80℃の温水浴中で加熱撹拌してほぼ透明な溶液を得た。これをポリプロピレン容器中、室温下で1週間密栓放置することで完全に均一な透明溶液を得た。
【0035】
臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム(C16H33N(CH3)3Br)12.4g及びBrij30(C12H25(OCH2CH2)4OH)2.2gを水169.4g中に加温溶解させた溶液を上述のケイ酸ナトリウム水溶液(133.76g)中に添加した後に直ちに密栓して激しく振とう混合した。混合物の組成はシリカ:臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム:Brij30:水酸化ナトリウム:水=5.0:0.85:0.15:2.5:400のモル比での混合溶液である。
【0036】
この混合溶液を100℃の恒温層で2日間放置した後、混合溶液中に酢酸3.5gを撹拌しながら滴下した。その後、100℃の恒温層中で放置した生成物を熱ろ過してから溶存するナトリウムイオンをイオン交換水で洗浄した。これを100℃で乾燥後、550℃で6時間焼成することでCubic型シリカメソ多孔体(MCM−48)を得た。
【0037】
・メソポーラスカーボン粒子の調製
メソポーラスカーボン粒子は、ほぼ文献記載の方法で調製した[R.Ryo,S.H.Joo,and S.Jun,J.Phys.Chem.B103,10670(1999)]。
【0038】
ショ糖12.5gと濃硫酸1.4gとを水60gに溶解し、この溶液と乾燥状態のMCM−48粉末10gとを混合した後に、室温下で12時間放置することでショ糖をMCM−48粒子の細孔中に含浸吸着させた。湿潤状態の試料を100℃で乾燥した後に、160℃まで昇温してショ糖の一部を脱水炭素化した。更にショ糖12.5gと濃硫酸0.7gとを水60gに溶解した溶液中に先の試料を混合し12時間放置した。湿潤状態の試料を100℃で乾燥した後に、160℃まで昇温してショ糖を脱水炭素化した。管状炉を用いて窒素気流中、900℃で更に加熱することで細孔内の有機物を完全に炭素化した。
【0039】
鋳型としたMCM−48粉末由来のシリカ骨格は、フッ酸により溶解除去した。具体的には46%フッ酸水溶液とエタノールとの混合溶液(体積比で1:1)に先の試料を室温下、12時間浸漬してシリカ骨格を溶解除去した。これをろ別して水−エタノール混合溶媒(体積比1:1)にて洗浄した。再度、水−エタノール混合溶媒に分散した後にろ別した粉末を室温で風乾することでメソポーラスカーボン粒子を得た。
【0040】
・メソポーラスカーボン粒子の性状
XRD測定及び窒素吸着測定により、メソポーラスカーボン粒子の性状を調べた。XRD測定は理学電気製のRINT2200を用い、線源としてCuKαを用いた。窒素吸着測定はQuantachrome社製のAUTOSORB−1を用い、測定温度77.4Kにて測定した。また、メソポーラスカーボン粒子及びカーボンブラックの粒子径分布をTEM観察写真により測定した。
【0041】
結果を図1(XRD)及び図2(窒素吸着測定)に示す。図1から明らかなように、周期的細孔の存在に基づくピークが観察された。図2の結果から比表面積は1835m2/g(BET解析)、細孔容量は0.92mL/g(αs解析)、平均細孔径は2.9nm(αs解析)であることが解った。細孔径分布を図3に示す。図4にはカーボンブラックの細孔径分布を示す。
【0042】
メソポーラスカーボン粒子は10nm以上の細孔は殆ど存在せず、その分布が2〜3nmに集中している。カーボンブラックは測定した細孔径分布において満遍なく細孔が存在する。
【0043】
なお、図3及び4にはそれぞれの炭素材料に触媒粒子としてのPtを担持させた後の細孔径分布も合わせて示している。Ptの担持方法は後述する。また、細孔の存在比は炭素材料の質量あたりに規格化している。Pt担持後の細孔径分布の結果から、メソポーラスカーボン粒子は2〜3nmに集中していた細孔が大幅に減少しており、当初から存在する2〜3nmの細孔内にPt微粒子が担持されたことが推測できる。
【0044】
・担体への触媒粒子の担持
前述のメソポーラスカーボン粒子及びカーボンブラックについて、別々に40gずつ10Lの水中に分散させたカーボン分散液とした。このカーボン分散液に対して、白金を60g含有する亜硫酸系白金の2mol/L硫酸水溶液を加えてよく撹拌した。
【0045】
それぞれの分散液に30%過酸化水素水溶液2Lを撹拌しながら10時間かけて添加した。その後、95〜100℃まで加温し、その温度で2時間保持した。
室温まで冷却した後に、分散液をろ取した。ろ液のpHが5となるまで蒸留水で洗浄した。ろ取した生成物を100℃で6時間真空乾燥した。メソポーラスカーボン粒子及びカーボンブラックに対してそれぞれ触媒粒子としてのPtが担持された。Ptの担持量は双方共に全体に対して60質量%であった。
【0046】
(燃料電池の作成)
担体としてのメソポーラスカーボン粒子に触媒粒子を担持した燃料電池用電極触媒と、担体としてのカーボンブラックに触媒粒子を担持した燃料電池用電極触媒とを質量比で1:1で混合した。両者の燃料電池用電極触媒の混合は密閉容器中での振とうにより行った。両者を混合することで炭素材料としてのメソポーラスカーボン粒子及びカーボンブラックを担体としてもつ本発明の燃料電池用電極触媒が得られた。
【0047】
これにより本発明の燃料電池用電極触媒(試料1)、担体としてメソポーラスカーボン粒子を単独で使用した燃料電池用電極触媒(試料2)及び担体としてカーボンブラックを単独で使用した燃料電池用電極触媒(試料3)の3種類の燃料電池用電極触媒を得た。
【0048】
これら3種の燃料電池用電極触媒を用いて燃料電池を作成した。まず、燃料電池用電極触媒を固体高分子電解質のアルコール系溶液(NafionSE−20092)を用いてNafionとカーボンとの質量比で0.75:1で分散させてインク状の燃料電池用電極触媒をテフロン(商標)製の転写膜に塗布、乾燥し熱転写で固体電解質膜(ゴア40μm:ジャパンゴアテックス)に接合してガス拡散電極を固定しMEAとした。これは一般的にDecal法として公知の方法である。製造したMEAをセパレータで狭持して単電池を作成した。
【0049】
(評価試験)
試料1の燃料電池用電極触媒を用いた燃料電池(実施例1)、試料2の燃料電池用電極触媒を用いた燃料電池(比較例1)及び試料3の燃料電池用電極触媒を用いた燃料電池(比較例2)について、発電評価及び交流インピーダンス測定を行った。実施例1の燃料電池はカソードの燃料電池用電極触媒の量がPt換算で0.422mg/cm2、アノードが0.368mg/cm2であり、比較例1の燃料電池はカソードが0.369mg/cm2、アノードが0.362mg/cm2であり、比較例2の燃料電池はカソードが0.425mg/cm2、アノードが0.372mg/cm2であった。
【0050】
発電条件はアノード側に水素ガスを85℃の加湿温度で500mL/分、0.1MPaとなるように供給し、カソード側に空気を70℃の加湿温度で1000mL/分、0.1MPaとなるように供給した。発電評価及び交流インピーダンス測定は負荷に流す電流を変化させた場合の電圧変化及びIR変化を測定した。
結果を図5〜図7に示す。
【0051】
実施例1及び比較例2の燃料電池に対して、比較例1の燃料電池は高電流域での電圧低下が大きい。IRの値は比較例2の燃料電池よりも小さいことから、メソポーラスカーボン粒子単独からなる試料2の燃料電池用電極触媒のガス拡散性が充分でないとを示唆している。メソポーラスカーボン粒子単独でのガス拡散性が充分でない理由を推測すると、▲1▼メソポーラスカーボン粒子が低ストラクチャであり、ガス拡散チャネルが効率よく形成されていないこと、▲2▼メソポーラスカーボン粒子は、ガス拡散性に好影響を与えると考えられている10nm以上の細孔が殆ど存在せず、さらに10nm以上の粒度分布を示す固体高分子電解質膜はメソ細孔にはいることができず、従ってカーボンに対して同じ質量比で固体高分子電解質を入れた場合、比較例で燃料電池用電極触媒間をつなぎ止める固体高分子電解質が過剰となる。そのために、プロトン伝導性は向上しIRは小さくなるものの、ガス拡散チャネルは固体高分子電解質により阻害されること、の2つが挙げられる。
【0052】
実施例1の燃料電池は比較例2の燃料電池よりもIRの値が1.5〜2.5mΩ小さい。また、比較例1及び2の燃料電池と比較して、低電流側で特異なプロファイルを示す。比較例1及び2の燃料電池のIRの値が低電流側で上昇するのは、高電流側と比較して反応による生成水が減少して、若干固体高分子電解質が乾燥気味となることが原因と推測できる。従って、実施例1の燃料電池は低電流側で乾燥の影響が少ない又は乾燥し難いと考えられる。
【0053】
以上まとめると、実施例1の燃料電池、すなわち、メソポーラスカーボン粒子とカーボンブラックとの混合物からなる炭素材料を担体として用いた燃料電池用電極触媒を用いた燃料電池は、▲1▼メソポーラスカーボン粒子単独で用いた比較例1の燃料電池のように、ガス拡散性を大きく損なわないこと、▲2▼固体高分子電解質によるプロトン伝導性パスが効率よく形成されること、▲3▼保水性が向上すること、▲4▼IRの値が全体的に低下すること、という利点がある。IRの値の差によって、中電流量域(0.5A/cm2)では実施例1の燃料電池が比較例2の燃料電池よりも端子電圧が10mV高い。
【0054】
また、3種の燃料電池用電極触媒を用い、端子電圧及びIRの値のPt量(電極での燃料電池用電極触媒の使用量)依存性を検討した。詳細は示さないが、すべての燃料電池用電極触媒について、Pt量が増加するにつれて、端子電圧は増加した。また、実施例1の燃料電池ではPt量の増加に伴いIRの値が減少するのに対して、比較例1及び2の燃料電池ではPt量の増加に伴いIRの値が増加した。ガス拡散電極の厚さ2〜3μm程度では、実施例1で用いた試料1は、比較例1、2とほぼ同じ値のIRとなる。ガス拡散電極の厚みがそれ以上となると、実施例1は比較例1、2よりもIRの値が1.5〜2mΩ小さくなる。これは、ガス拡散電極が厚くなるほどメソポーラスカーボンとそれ以外の炭素材料と混合することにより、プロトンや電子の移動抵抗が小さくなる効果が顕著になるためであると推測する。比較例1及び2で用いた試料2及び3では固体高分子電解質膜に塗布したガス拡散電極が厚くなるにつれて、プロトンや電子の移動抵抗が大きくなるためと考えられる。
【0055】
(MEAの観察)
実施例1、比較例1及び2のそれぞれの燃料電池に用いたMEAについて膜と垂直方向の断面を透過型電子顕微鏡(TEM)により観察した。結果を図8〜16に示す。TEM写真で特に黒色となる部分はPtである。
【0056】
図8〜10は比較例2(カーボンブラック)のものである。図8から図10となるにつれて観察倍率を高くしている。
【0057】
図11〜13は比較例1(メソポーラスカーボン粒子)のものである。図11から13となるにつれて倍率が高くなる。図11及び12では大きな黒色の部分が認められ、Ptの凝集が疑われるが、より高い拡大倍率の図13によると、凝集しているように見えるPtも、数nmの大きさで微細に分散されていることがわかる。但し、メソポーラスカーボン粒子間の接触はあまり密ではない。
【0058】
図14〜16は実施例1(カーボンブラックとメソポーラスカーボン粒子との混合物)のものである。図14から16となるにつれて倍率が高くなる。図から比較例1と比較例2とを合わせた性状が推測できる。すなわち、所々、Ptの凝集が認められると共に、非常に微小な大きさでPtが分散されている。また、粒子間の接触も非常に密となっている。しかし、Ptの凝集は100nm〜200nm程度と小さくなっており、Ptが有効に利用できることが推測できる。
【0059】
メソポーラスカーボン粒子にPtを担持した粒子の一部に大量のPtが担持されたものがあり、Ptの利用効率が充分でなくなるおそれがある。従って、今後Pt担持量を減少することで、Ptの利用効率を向上でき、メソポーラスカーボン粒子に対して、より少ないPt担持量で、より高い性能を発揮する燃料電池用電極触媒を提供できると推測できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例におけるメソポーラスカーボン粒子のXRDスペクトルである。
【図2】実施例におけるメソポーラスカーボン粒子の窒素吸着測定の結果を示したグラフである。
【図3】実施例におけるメソポーラスカーボン粒子の細孔径分布を示したグラフである。
【図4】実施例におけるカーボンブラックの細孔径分布を示したグラフである。
【図5】実施例1、比較例1及び2の各燃料電池の発電試験の結果を示したグラフである。
【図6】実施例1、比較例1及び2の各燃料電池のIRの電流密度依存性を示したグラフである。
【図7】図5の一部拡大図である。
【図8】比較例2の燃料電池のMEA断面のTEM写真である。
【図9】比較例2の燃料電池のMEA断面のTEM写真である。
【図10】比較例2の燃料電池のMEA断面のTEM写真である。
【図11】比較例1の燃料電池のMEA断面のTEM写真である。
【図12】比較例1の燃料電池のMEA断面のTEM写真である。
【図13】比較例1の燃料電池のMEA断面のTEM写真である。
【図14】実施例1の燃料電池のMEA断面のTEM写真である。
【図15】実施例1の燃料電池のMEA断面のTEM写真である。
【図16】実施例1の燃料電池のMEA断面のTEM写真である。
Claims (2)
- メソポーラスカーボン粒子を一部に含む炭素材料からなる担体と、該担体に担持された触媒粒子と、を有することを特徴とする燃料電池用電極触媒。
- 固体電解質膜と、請求項1に記載の燃料電池用電極触媒を含み該固体電解質膜を狭持するガス拡散電極と、をもつ膜−電極接合体を有することを特徴とする燃料電池。
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