JP2004067513A - キノン系肝疾患治療剤 - Google Patents

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Keisuke Hamamura
浜村 啓介
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赤松 雅俊
Ryosuke Tateishi
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石川 隆
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Abstract

【課題】有用な肝疾患治療剤は未だ提供されておらず、特に門脈内腫瘍浸潤(PVI)の発生抑制による肝疾患治療剤は提供されていなかった。
【解決手段】本件出願の肝疾患治療予防剤は、メナテトレノンを有効成分として含む優れた肝疾患治療予防剤である。本肝疾患治療予防剤は、肝癌、特にDCP(Des−γ−Carboxy Prothrombin)陽性肝癌に対して有効である。本肝疾患治療予防剤は門脈内腫瘍浸潤(PVI)の発生抑制剤である。肝癌治療後の予後の改善に顕著な効果を有する。肝癌の再発抑制剤としても優れた効果を有する。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メナテトレノンを有効成分とする肝疾患治療剤、より詳しくは肝癌予後改善剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
肝細胞癌(hepatocellular carcinoma、以下、「HCC」と称する。)患者は高率に門脈浸潤(Portal Venous Invasion、以下、「PVI」と称する。)をきたすことが知られており、一旦PVIが発生すると予後は極めて不良である。ここで、HCC患者におけるDes−γ−Carboxy Prothrombin(以下、「DCP」と称する。)の高値が、その後のPVI進展と密接に関連することが知られている(Koike Y. Cancer 2001;91:561−9)。ここで、DCPとは、正常な凝固活性を持たないプロトロンビンで、ビタミンK(以下、「VK」と称する。)が欠乏した状況で増えることが知られており、VKの欠乏・VKの吸収障害のマーカーとして用いられるタンパク質である。
一方で、DCP高値HCC患者に対しVKを投与すると血清のDCP値が低下すること(Cancer 1992;69:31−8)、in vitroでDCP産生のHCCcell lineに対しビタミンK−II(以下、「VK−II」と称する。)を投与することで細胞の増殖が抑制されること(Hepatology 1995;22:876−82)が報告されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、有用な肝疾患治療剤は未だ提供されておらず、特にPVIの発生抑制による肝疾患治療剤は提供されていなかった。
そこで、本発明は、優れた肝疾患治療予防剤を提供することを目的とする。
【0004】
【発明の構成】
本発明は、DCP産生HCC患者に対する経口VK−II製剤の投与が、HCC治療後のPVI発生抑制と予後改善に寄与すること、並びに、肝癌の治療後再発を抑制することを初めて見出しなされたものである。
【0005】
即ち、本発明は、
[1]メナテトレノンを有効成分として含む肝疾患治療・予防剤、
[2]肝疾患が肝癌である前記[1]記載の剤、
[3]肝癌がDes−γ−Carboxy Prothrombin(DCP)陽性肝癌である前記[2]記載の剤、
[4]肝癌治療後の予後を改善する前記[1]乃至[3]のいずれか1に記載の剤、
[5]門脈内腫瘍浸潤(PVI)の発生抑制剤である前記[4]記載の剤、
[6]メナテトレノンを有効成分として含む門脈内腫瘍浸潤(PVI)の発生抑制剤、
[7]メナテトレノンを有効成分として含む肝癌治療後の生存率改善剤、
[8]メナテトレノンを有効成分として含む肝細胞癌の再発抑制剤、
[9]メナテトレノンを有効成分として含むDCP低下剤、
[10]メナテトレノンを有効成分として含む医薬を患者に有効量投与することを特徴とする門脈内腫瘍浸潤(PVI)の予防方法、
[11]メナテトレノンを有効成分として含む医薬を患者に有効量投与することを特徴とする肝細胞癌の再発抑制法、
[12]メナテトレノンを有効成分として含む医薬を患者に有効量投与することを特徴とする血中DCP量の調節法、
[13]PVIの発生抑制剤製造のためのメナテトレノンの使用、
[14]肝細胞癌の再発抑制のためのメナテトレノンの使用、および、
[15]ビタミンK類を有効成分として含む肝疾患治療・予防剤に関する。
【0006】
慢性肝炎、肝硬変からは高率に肝癌が発癌し、いったん発癌すると治療後高率に再発する。例えば、C型肝炎やB型肝炎から肝硬変となり、腫瘍切除後、再発するケースがある。本発明の肝疾患治療剤によれば、このような肝癌治療後の予後を極めて有効に改善(即ち再発の予防又は治療)することができる。また、予後不良な肝癌の再発形態の一つであるPVIの発生を極めて有効に抑制することができる。
【0007】
メナテトレノンとは、化学名2−メチル−3−テトラプレニル−1,4−ナフトキノン(2−methl−3−tetraprenyl−1,4−naphthoquinone)である。構造式を以下に示す。
【化1】
Figure 2004067513
メナテトレノンは黄色の結晶又は油状の物質で、におい及び味はなく、光により分解しやすい。また、水にはほとんど溶けない。メナテトレノンは、ビタミンK−II(VK−II)とも称され、その薬理作用は、血液凝固因子(プロトロンビン、VII、IX、X)のタンパク合成過程で、グルタミン酸残基が生理活性を有するγ−カルボキシグルタミン酸に変換する際のカルボキシル化反応に関与するものであり、正常プロントロビン等の肝合成を促進し、生体の止血機構を賦活して生理的に止血作用を発現するものである。
【0008】
本発明にかかる医薬の有効成分であるメナテトレノンは、無水物であってもよいし、水和物を形成していてもよい。また、メナテトレノンには結晶多形が存在することもあるが限定されず、いずれかの結晶形が単一であってもよいし、結晶形混合物であってもよい。さらに、本発明にかかるメナテトレノンが生体内で分解されて生じる代謝物も本発明の特許請求の範囲に包含される。
【0009】
本発明において用いるメナテトレノンは、自体公知の方法で製造することができ、代表的な例として、特開昭49−55650号公報に開示される方法によれば容易に製造することができる他、合成メーカーから容易に入手することもできる。また、メナテトレノンはカプセル剤、注射剤等の製剤としても入手できる。本発明にかかる医薬は、メナテトレノンをそのまま用いてもよいし、または、自体公知の薬学的に許容できる担体等(例:賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤、安定化剤、乳化剤、吸収促進剤、界面活性剤、pH調整剤、防腐剤、抗酸化剤等)、一般に医薬品製剤の原料として用いられる成分を配合して慣用される方法により製剤化してもよい。また、必要に応じて、ビタミン類、アミノ酸、等の成分を配合してもよい。製剤化の剤形としては、錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤、坐剤、注射剤、軟膏剤、パップ剤等があげられる。
また、本発明においては、メナテトレノンの投与形態は特に限定されないが、経口的に投与することが好ましい。メナテトレノンのカプセル剤は商品名ケイツーカプセル(エーザイ株式会社製)、グラケーカプセル(エーザイ株式会社製)として、またシロップ剤は商品名ケイツーシロップ(エーザイ株式会社製)として、注射剤は商品名ケイツーN注(エーザイ株式会社製)として入手することができる。
本発明にかかるメナテトレノン含有医薬は肝疾患治療・予防に有用である。メナテトレノンの好ましい投与量としては通常は10〜200mg/日であり、更に好ましくは30〜135mg/日である。
【0010】
【実施例】
以下に本発明の試験例を挙げるが、これらは例示的なものであって、本発明はこれらの試験例に限定されるものではない。当業者は、以下に示す試験例のみならず本願明細書にかかる特許請求の範囲に様々な変更を加えて実施することが可能であり、かかる変更も本願特許請求の範囲に包含される。
【0011】
試験例1
以下のようにして、臨床試験(Randomized Prospective Controlled Study)を行った。
肝癌患者(Patients with Hepatocellular carcinoma)のうち、血清DCPレベルが60IU/Lより大きいもの(DCP陽性肝癌)を試験対象として含めた。一方、門脈浸潤(portal venous invasion)を伴う患者や、既にビタミンK又はアンチビタミンK剤投与によるビタミンK代謝作用のある患者は試験対象から除外した。試験対象の詳細は表1に示すとおりである。
【表1】
Figure 2004067513
【0012】
図1は、患者の選択フローチャートである。1999年2月から2001年11月に、126人の肝癌患者が治療に供された。肝癌治療としては、HCCに対して経皮的焼灼療法(RFA and/or PEIT)、経血管的治療(TAE orTAI)、外科的切除のいずれかの治療を行った。これらの患者のうち、5人が本実験対象から除外された。
次に、121人の患者は、無作為に治療群(treated group;n=60)と非治療群(untreated group;n=61)に分けられた。治療群は、肝癌治療後にVK−II(商品名グラケー:エーザイ株式会社製)を45mg/日で経口投与される群であり、非治療群は、VK−IIを投与されない群である。
【0013】
肝癌治療の後、追跡試験(follow−up)を行った。追跡試験は、外来患者に対し、超音波検査(腹部エコー)を3ヶ月毎に行い(receiving ultrasonography every 3months),CTスキャン処理を6ヶ月毎に行い(CT scan every 6 months)、そしてalfa−fetoproteinとDCPを腫瘍マーカーで1ヶ月毎に測定した。
【0014】
表2は、患者のプロファイルを示したものである。治療群と非治療群との間で各臨床的パラメータに重要な差は認められなかった。
【0015】
【表2】
Figure 2004067513
【0016】
図2は、血清中のDCPレベルの変化を示したグラフである。実線は治療群を表し、点線は非治療群を表している。肝癌治療の後においては、治療群、非治療群の双方において、DCPレベルが低下した。その後、治療群のDCPレベルは12ヶ月間ほぼ同様であったのに対して、非治療群のDCPレベルは徐々に増加した。
【0017】
図3は、PVIの発生率(Incidence of PVI development)の変化を示したグラフである。図3に示すように、治療群においてはPVI発生率は1年経過後では2%であり、2年経過後では23%であった。一方、非治療群においては、PVI発生率は1年経過後では23%であり、2年経過後では47%であった(P=0.018)。
【0018】
図4は、生存率(Survival Rates)の変化を示したグラフである。図4に示すように、生存率は治療群においては2年経過後では66%であり、一方、非治療群においては2年経過後では28%であった(P=0.044)。
各群のPVI発生率、生存率は統計的に処理した。即ちCox Proportional Hazard modelを用いて求め、log−rank法により検定した。平均観察期間は12±8月とした。
以上の結果により、VK−II製剤を経口投与することにより、DCP陽性HCC患者のPVI発生率を極めて有効に抑制し、また生存率を極めて増加させ、肝癌治療後の予後を顕著に改善することが示唆された。
【0019】
試験例2
VK−IIによる肝細胞癌の治療後再発の抑制効果と安全性を検討する目的で、以下の試験を行った。
即ち、1999年3月から2001年3月に、肝細胞癌と診断され、且つ、その治療後に造影CTにて完全に壊死(または治癒切除)と判断された症例(61例)をエントリーし、エントリー症例を、患者ID番号末尾が奇数をVK−II投与群、偶数を非投与群(対照群)の2群に分け、投与群にはVK−II製剤(商品名グラケー;エーザイ株式会社製)を45mg/日の投与量にて経口投与した。3ヵ月毎に造影CTまたはMRIを行い、再発までの期間を統計的に解析した。即ち、Kaplan−Meier法(Logrank検定)で比較し、再発の危険のある割合(Risk Ratio)をCox比例ハザードモデルで解析した。
エントリー症例は表3に示すように61例(投与群32例、非投与群29例)で平均観察期間19.6ヶ月(7−32)であった。
【0020】
【表3】
Figure 2004067513
【0021】
肝癌の累積再発率を求めたところ、1年再発率が(VK−II投与群):(対照群)=12.5%:55.2%、2年再発率が(VK−II投与群):(対照群)=39.6%:85.5%であった。このことから、肝癌の累積再発率は、VK−II投与群において、対照群に比して有意に抑制された。
図5は、肝癌再発抑制(50%抑制)に対するVK−II投与の効果を示したグラフである。図5に示すように、50%再発までの期間は、VK−II投与群で26ヶ月であったのに対し、対照群では10ヶ月であった。
また、HCV症例(C型肝炎症例)に限った場合について、同様に肝癌の累積再発率を求めたところ、1年再発率が(VK−II投与群):(対照群)=7.1%:61.5%、2年再発率が(VK−II投与群):(対照群)=37.8%:87.2%であった。このことから、HCV症例に限った場合においても、肝癌の累積再発率は、VK−II投与群において、対照群に比して有意に抑制された。
図6は、肝癌再発抑制(50%再発)に対するVK−II投与の効果確認試験において、HCV症例に限った場合の結果を示したグラフである。図6に示すように、50%再発までの期間は、VK−II投与群で26ヶ月であったのに対し、対照群では10ヶ月であった。
図9は、Cox比例ハザードモデルによって再発危険のある割合(Risk Ratio=RR)を解析した結果を示した図である。図9に示すように、肝癌再発へのRisk Ratioは、対照群を1とした場合、VK−II投与群は0.329と約3分の1で、特に、HCV症例に限ると、VK−II投与により0.210となり、約5分の1に危険性が低下した。
図7は、肝癌再発抑制(50%抑制)に対するVK−II投与の効果確認試験において、局所再発例を除いた場合の結果を示したグラフである(VK−II投与群:29例、非投与群:22例)。また、図8は、肝癌再発抑制(50%抑制)に対するVK−II投与の効果のうち、6ヶ月以内の再発例を除いた場合の結果を示すグラフである(VK−II投与群:31例、非投与群:22例)。図7及び図8に示すように、これらの場合にも肝癌の累積再発率は、VK−II投与群において、対照群に比して有意に抑制された。
図10は、治療前と再発時におけるPIVKA−IIを解析した結果を示したグラフである。図10に示すように、VK−II投与群の再発例では、すべてPIVKA−II(Protein Induced by Vitamin K Absence or Antagonist)は陰性で、副作用もなく、脱落例も認められなかった。
なお、PIVKA−IIはDCPとも称され、ビタミンK(VK)の吸収障害、肝実質障害のほか肝細胞癌における代表的な腫瘍マーカーである。
【0022】
【発明の効果】
本発明にかかるメナテトレノン含有肝疾患治療剤は、肝疾患、特に、DCP陽性肝癌に対するPVIの発生抑制効果に優れており、また、肝癌治療後の予後の改善効果に優れている。更に、本発明にかかるメナテトレノン含有肝疾患治療剤は、肝癌の治療後の再発抑制に極めて有用である。
【0023】
【図面の簡単な説明】
【図1】患者の選別フローチャートである。
【図2】血清中のDCPレベルの変化を示したグラフである。
【図3】PVIの発生率の変化を示したグラフである。
【図4】生存率の変化を示したグラフである。
【図5】肝癌再発抑制(50%再発)に対するVK−II投与の効果を示したグラフである。
【図6】肝癌再発抑制(50%再発)に対するVK−II投与の効果確認試験において、HCV症例のみの結果を示したグラフである。
【図7】肝癌再発抑制(50%再発)に対するVK−II投与の効果確認試験において、局所再発例を除いた場合の結果を示したグラフである。
【図8】肝癌再発抑制(50%再発)に対するVK−II投与の効果のうち、6ヶ月以内の再発例を除いた場合の結果を示すグラフである。
【図9】Cox比例ハザードモデルによって再発危険のある割合(Risk Ratio=RR)を解析した結果を示した図である。
【図10】治療前と再発時におけるPIVKA−IIを解析した結果を示したグラフである。

Claims (15)

  1. メナテトレノンを有効成分として含む肝疾患治療・予防剤。
  2. 肝疾患が肝癌である請求項1記載の剤。
  3. 肝癌がDes−γ−Carboxy Prothrombin(DCP)陽性肝癌である請求項2記載の剤。
  4. 肝癌治療後の予後を改善する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の剤。
  5. 門脈内腫瘍浸潤(PVI)の発生抑制剤である請求項4記載の剤。
  6. メナテトレノンを有効成分として含む門脈内腫瘍浸潤(PVI)の発生抑制剤。
  7. メナテトレノンを有効成分として含む肝癌治療後の生存率改善剤。
  8. メナテトレノンを有効成分として含む肝細胞癌の再発抑制剤。
  9. メナテトレノンを有効成分として含むDCP低下剤。
  10. メナテトレノンを有効成分として含む医薬を患者に有効量投与することを特徴とする門脈内腫瘍浸潤(PVI)の予防方法。
  11. メナテトレノンを有効成分として含む医薬を患者に有効量投与することを特徴とする肝細胞癌の再発抑制法。
  12. メナテトレノンを有効成分として含む医薬を患者に有効量投与することを特徴とする血中DCP量の調節法。
  13. PVIの発生抑制剤製造のためのメナテトレノンの使用。
  14. 肝細胞癌の再発抑制のためのメナテトレノンの使用。
  15. ビタミンK類を有効成分として含む肝疾患治療・予防剤。
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