JP2004066859A - 収穫機の駆動構造 - Google Patents

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Yuji Kato
加藤 裕治
Minoru Hiraoka
平岡 実
Yoshiro Takao
高尾 吉郎
Shinichi Morita
森田 慎一
Yukikazu Yamagishi
山岸 雪員
Yoshihiro Ueda
上田  吉弘
Yukifumi Yamanaka
山中  之史
Shigeki Hayashi
林 繁樹
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Abstract

【課題】油圧回路構造の簡素化を図るとともに、無段変速装置を軽快に操作できる作業機の駆動構造を提供する。
【解決手段】左右のクローラ走行装置を油圧式の無段変速装置21,22によって駆動するよう構成するととともに、収穫作業部を別の油圧式の無段変速装置23によって駆動するよう構成し、走行系の無段変速装置21,22のチャージポンプCP(1)と、作業系の無段変速装置23のチャージポンプCP(2)とを別個に備え、走行系の無段変速装置21,22をサーボシリンダ63,64で変速操作するよう構成するとともに、このサーボシリンダ63,64を走行系のチャージポンプCP(1)からの圧油で駆動するよう構成してある。
【選択図】    図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、左右のクローラ走行装置で走行するよう構成したコンバインなどの収穫機の駆動構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンバインにおいては、走行用の主変速装置として操作性に優れた油圧式の無段変速装置(HST)が多く利用されており、例えば特開2002−104229号公報に開示されているように、エンジンによって駆動される無段変速装置を走行用ミッションケースに連結し、無段変速装置からの変速出力をミッションケース内で走行系と作業系に分岐し、分岐された走行系の動力をギヤ式の副変速機構で複数段に変速したのち左右のクローラ走行装置に分配伝達するとともに、分岐された作業系の動力をミッションケースに備えたPTO軸を介して刈取り作業部に伝達するよう構成したものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
走行系と作業系とを共通の無段変速装置で駆動する構成によると、刈取り作業部を走行速度と同調した速度で駆動することができるので、刈取り時点での穀稈引起し姿勢が安定する利点を有するものであるが、低速で走行しながら作業を行うとこれに応じて刈取り作業部の駆動速度が遅くなり、刈取り装置の刈刃速度が遅くなって刈取り性能が低下したり、引起し装置の引起し爪移動速度が遅くなって穀稈の引抜きが発生する、等の不具合が生じやすくなるものであった。また、最高速度で作業走行するとこれに応じて刈取作業部の駆動速度が速くなり、刈取り作業部の各種の作動部での摩耗が進行しやすくなるとともに、駆動騒音が発生しやすくなる、等の不具合が生じやすくなるものであった。
【0004】
そこで、上記不具合を軽減する手段として、走行系と作業系とを別個の油圧式の無段変速装置で駆動することが研究されているのであるが、この場合、複数の無段変速装置における油圧回路構造を簡素化することが実用上重要な事項となる。
【0005】
また、油圧式の無段変速装置はその概してその変速操作に比較的大きい力を必要としており、特に操作頻度に高い走行系の操作を軽くすることが望まれている。
【0006】
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、油圧回路構造の簡素化を図るとともに、無段変速装置を軽快に操作できる作業機の駆動構造を提供することを主たる目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1に係る発明の構成、および、作用・効果〕
【0008】
請求項1に係る発明の作業機の駆動構造は、左右のクローラ走行装置を油圧式の無段変速装置によって駆動するよう構成するととともに、収穫作業部を別の油圧式の無段変速装置によって駆動するよう構成し、走行系の前記無段変速装置のチャージポンプと、作業系の前記無段変速装置のチャージポンプとを別個に備え、走行系の無段変速装置をサーボシリンダで変速操作するよう構成するとともに、このサーボシリンダを走行系のチャージポンプからの圧油で駆動するよう構成してあることを特徴とする。
【0009】
上記構成によると、走行系の無段変速装置のチャージポンプを、走行系の無段変速装置を操作するサーボシリンダの油圧源として利用するので、油圧サーボ系をチャージ系と別途の設ける場合に比較して油圧回路構を簡素化することが可能となる。
この場合、走行系チャージ回路圧は、サーボ系の負荷を考慮して高い圧に設定する必要があるので、低圧でよい作業系チャージ回路と高圧の走行系チャージ回路とは別個に構成する方が圧力損失が少なく合理的となる。
【0010】
〔請求項2に係る発明の構成、および、作用・効果〕
【0011】
請求項2に係る発明のコンバインの伝動構造は、請求項1の発明において、走行系の前記無段変速装置を一対備えて左右のクローラ走行装置を独立して変速駆動するよう構成し、走行系および作業系の前記無段変速装置の作動油を専用の作動油タンクに貯留し、走行系の両無段変速装置のドレン回路を連通接続するとともに、走行系の一方の無段変速装置から前記作動油タンクに排油するよう構成してある。
【0012】
上記構成によると、走行系および作業系の無段変速装置の作動油は専用油となるので、常に清浄な作動油を無段変速装置に供給することができ、長期間に亘って3つの無段変速装置を円滑に作動させることができる。
また、走行系の一対の無段変速装置のドレン油を一方の無段変速装置に集めてから作動油タンクに排油するので、走行系の無段変速装置と作動油タンクとを連通接続する長いドレンパイプは1本ですみ、走行系の両無段変速装置それぞれと作動油タンクとを独立してドレンパイプで連通接続する場合に比べてドレン回路構造が簡素化でき、コスト低減にも有効となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明に係る自脱型のコンバインの全体側面が示されている。このコンバインの基本的な構成は、従来と特に変わることはなく、左右のクローラ走行装置1を備えた走行機体2の前部に、収穫作業部として多条刈り仕様の刈取り作業部3が駆動昇降可能に連結されるとともに、走行機体2の前部右側には、運転座席4の下方にエンジン5を搭載配備した操縦部6が設けられ、また、走行機体2の上部左側には脱穀装置7が搭載されるとともに、その右横側にはスクリュー式のアンローダ8を備えた穀粒回収タンク9が配備された構造となっている。前記刈取り作業部3は、走行機体2の前部に支点X周りに上下揺動自在に支持された刈取り作業部フレーム10に、複数の引起し装置11、バリカン型の刈取り装置12、刈取り穀稈を脱穀装置7のフィードチェーン13に向けて搬送する穀稈搬送装置14、等が装備されており、刈取り作業部3全体が油圧シリンダ15よって駆動昇降されるようになっている。
【0014】
本発明は、前記クローラ走行装置1および刈取り作業部3への伝動構造に特徴を備えており、以下のその詳細な構成を図面に基づいて説明する。
【0015】
図2は、伝動構造を機体正面から見た概略構成図、また、図3はミッションケース20の縦断正面図である。これらの図において、ミッションケース20の一方の横側面(機体に対しては右横側面)に、左右のクローラ走行装置1を独立に駆動する一対の油圧式の無段変速装置(HST)21,22と、刈取り作業部3を駆動する油圧式の無段変速装置(HST)23とが装備されている。また、ミッションケース20の他方の横側面(機体に対しては左横側面)には入力軸24が突出され、この入力軸24とエンジン5とがベルト連動されている。
【0016】
各無段変速装置21,22,23は、それぞれミッションケース20の右側壁に一体突設されたケーシング部にアキシャルプランジャ式の可変容量型ポンプP(1),P(2),P(3)と定容量型モータM(1),M(2),M(3)とを組み込むとともに、油圧制御用のポートブロック21c,22c,23cをケース外端に取付けて構成されたものであり、入力軸24に入った動力は、カウンタギヤG1からギヤG2,G3を介して走行系の無段変速装置21,22の各ポンプ軸21a,22aに伝達されるとともに、ギヤG4を介して作業系の無段変速装置23のポンプ軸23aに伝達される。そして、各可変容量型ポンプP(1),P(2),P(3)の斜板角を独自に変更して圧油の吐出方向および吐出量を変更操作することで、各モータ軸21b,22b,23bの回転方向の正逆切換えと零速度からの無段変速が行えるようになっている。
【0017】
そして、無段変速装置21のモータ軸21bからの変速出力は、ギヤ式の副変速機構(左)25を介して第1中間軸(左)26に伝達された後、第2中間軸27に遊嵌支持されたギヤ減速機構28を介して車軸(左)29に伝達されて左側のクローラ走行装置1が駆動される。また、無段変速装置22のモータ軸22bからの変速出力は、ギヤ式の副変速機構(右)30を介して第1中間軸(右)31に伝達された後、第2中間軸27に遊嵌支持されたギヤ減速機構32を介して車軸(右)33に伝達されて右側のクローラ走行装置1が駆動される。
【0018】
前記副変速機構(左)25は、モータ軸21bで駆動される大小のギヤG5,G6、第1中間軸(左)26に遊嵌されるとともに前記ギヤG5,G6に咬合された一対のギヤG7,G8、両ギヤG7,G8の間において第1中間軸(左)26にスプライン連結された伝動ボス35、および、伝動ボス35にスプライン外嵌されたシフトスリーブ36を備え、コンスタントメッシュ形式で高低2段に変速可能に構成されており、シフトスリーブ36を伝動ボス35とギヤG8のボスに亘って咬合するようシフトすることで「低速」が得られ、シフトスリーブ36を伝動ボス35とギヤG7のボスに亘って咬合するようシフトすることで「高速」が得られ、また、シフトスリーブ36を伝動ボス35上に位置させて両ギヤG7,G8のボスとの咬合を解除すると、「中立」をもたらすことができるようになっている。
【0019】
前記副変速機構(右)30も、前記副変速機構(左)25と同一の仕様に構成されており、モータ軸22bで駆動される大小のギヤG9,G10、第1中間軸(右)31に遊嵌されるとともに前記ギヤG9,G10に咬合された一対のギヤG11,G12、両ギヤG11,G12の間において第1中間軸(右)31にスプライン連結された伝動ボス37、および、伝動ボス37にスプライン外嵌されたシフトスリーブ38から構成されており、シフトスリーブ38を伝動ボス37とギヤG12のボスに亘って咬合するようシフトすることで「低速」が得られ、シフトスリーブ38を伝動ボス37とギヤG11のボスに亘って咬合するようシフトすることで「高速」が得られ、また、シフトスリーブ38を伝動ボス37上に位置させて両ギヤG11,G12のボスとの咬合を解除すると、「中立」をもたらすことができるようになっている。
【0020】
図4に示すように、両副変速機構25,30の各シフトスリーブ36,38に係合された一対のシフトフォーク40,41は、ミッションケース20に左右移動可能に支承された共通のシフト軸42に連結されるとともに、シフト軸42はミッションケース20に組付けられた変速操作シリンダ43によって駆動シフトされるように構成されており、シフト軸42が変速操作シリンダ43によって3位置に選択移動されることで、両副変速機構25,30が共に作業走行用の「低速」、移動走行用の「高速」、あるいは「中立」に切換えられることになる。
【0021】
前記変速操作シリンダ43には、シフト軸42に連結されたピストンロッド44とこれに外嵌支持されたリング状ピストン45が組込まれており、圧油供給パターンを制御することでピストンロッドを3位置に出退作動させることが可能となっている。つまり、図7に示すように、変速操作シリンダ43は、一対の電磁開閉バルブ46,47に連通接続されており、操縦部6に配備された副変速レバー48の操作位置を検出するスイッチ機構SWの検出結果に基づいて以下のように切換え制御される。
【0022】
つまり、副変速レバー48が中立位置にあると、図7(イ)に示すように、両電磁開閉バルブ46,47が共に非励磁状態にあり、両電磁開閉バルブ46,47が共に開かれることで変速操作シリンダ43の2つの圧油ポートa,bに共に圧が印加され、ピストンロッド44が圧油ポートaからの圧によって図中左方向に退入操作されるとともに、リング状ピストン45が圧油ポートbからの圧によって図中右方向の限界まで移動され、受圧面積の差によりピストンロッド44はリング状ピストン45によって移動規制された中立位置に保持される。また、副変速レバー48が「低速」位置に操作されると、図7(ロ)に示すように、一方の電磁開閉バルブ47のみが通電励磁されて圧油ポートaがタンクに連通され、圧油ポートbからの圧によってピストンロッド44およびリング状ピストン45が図中右方向の限界まで移動され、ピストンロッド44は作業走行用の「低速」まで進出作動する。また、副変速レバー48が「高速」位置に操作されると、図7(ハ)に示すように、一方の電磁開閉バルブ46のみが通電励磁されて圧油ポートbがタンクに連通され、圧油ポートaからの圧によってピストンロッド44が図中左方向の限界まで移動され、ピストンロッド44は移動走行用の「高速」まで退入作動する。
【0023】
また、第1中間軸(左)26がミッションケース20の左右側壁に亘って支架されるのに対して、第1中間軸(右)31は第1中間軸(左)26に遊嵌支承されており、かつ、第1中間軸(左)26と第1中間軸(右)31との間には油圧操作される多板式の直進クラッチ50が介在されている。この直進クラッチ50は、左走行用の無段変速装置21と右走行用の無段変速装置22が共に同方向に同量操作されている時、つまり、直進操作状態ではクラッチ入り操作されて、第1中間軸(左)26と第1中間軸(右)31が一体化され、両無段変速装置21,22の出力回転速度に多少の差異があっても、車軸(左)29と車軸(右)33とが同速度で駆動されて確実に直進状態がもたらされる。また、左走行用の無段変速装置21と右走行用の無段変速装置22の操作が同一でない時、つまり、機体の操向操作がなされている状態では直進クラッチ50が切り操作されるように、ステアリング操作に連動して直進クラッチ50が作動制御されるようになっている。
【0024】
図4に示すように、直進クラッチ50は、第1中間軸(左)26に固着された大径ドラム51と、第1中間軸(右)31に端部に固着された小径ドラム52との間に摩擦板53を介在装備するとともに、第1中間軸(左)26と大径ドラム51との間に組込んだピストン部材54を、軸内の油路c,dから供給される圧油によって正あるいは逆に作動させることでクラッチ入り切りを行うよう構成されており、クラッチ入り操作用の油路cとクラッチ切り操作用の油路dが、軸端に装着した回転ジョイント55を介して電磁開閉バルブ56,57[図7参照]に接続されている。
【0025】
また、第1中間軸(左)26の端部に、内拡式のブレーキ58が装着されるとともに、直進クラッチ50には、ピストン部材54をクラッチ入り方向に押圧付勢するリング状のバネ59が複数枚重ねて組込まれており、前記油路c,dのいずれにも圧が立っていない状態では、前記摩擦板53がバネ59によって弾性的に押圧されて直進クラッチ50が軽くつながった状態がもたらされるようになっている。
【0026】
従って、直進状態から旋回状態に切換える際、あるいは旋回状態から直進状態に復帰させる場合に、極短時間だけ両油路c,dに圧が立たない状態を現出しておくことで、左右の車軸29,33が直進クラッチ50を介して軽くつながった状態がもたらされ、旋回開始時のショックや、旋回から直進に復帰する場合のショックの発生が抑制される。
【0027】
また、機体を駐車しておく場合には、エンジン5を止めてブレーキ58をかけておくが、エンジン5を止めた状態では油路c,dに圧が立たないので、ピストン部材54は自由となって直進クラッチ50はクラッチ切り状態となり、ブレーキ58は第1中間軸(左)26にのみ作用して左側のクローラ走行装置1だけにしか制動がかからなくなってしまうが、上記のように、第1中間軸(左)26と第1中間軸(右)31とがバネ59を介して適度な摩擦伝動状態にあるので、第1中間軸(左)26に働く制動作用は第1中間軸(右)31にもある程度及ぶことになり、傾斜地で駐車した場合でも、右側のクローラ走行装置1が自由状態になって、機体が自重で勝手に操向してしまうようなことが回避されるようになっている。
【0028】
また、図2,3に示すように、作業系の前記無段変速装置23のモータ軸23bからの変速出力は、ミッションケース20の左横側面に突設された作業用出力軸(PTO軸)60にギヤG12,G13を介して伝達されて、刈取り作業部3に図示しないベルトテンション式の刈取りクラッチを介してベルト伝達される。
【0029】
図6に、前記無段変速装置21,22,23に関する油圧回路が示されている。走行系の無段変速装置21,22の各可変容量ポンプP(1),P(2)は、バルブユニット61,62で作動制御されるサーボシリンダ63,64によって変速操作されるようになっている。各バルブユニット61,62は、それぞれ一対の常閉型の電磁開閉バルブ65,66と一対の常開型の電磁開閉バルブ67,68を組合わせて構成されており、図9に示すように、両バルブユニット61,6は制御装置70に接続され、後述のように制御される。
【0030】
走行系の一方の無段変速装置22におけるポンプ軸22aには、両無段変速装置21,22のチャージ回路e,fにチャージ圧油を供給するチャージポンプCP(1)が装着されるとともに、作業系の無段変速装置23におけるポンプ軸23aには、無段変速装置23のチャージ回路gにのみチャージ圧油を供給するチャージポンプCP(2)が装着されている。ここで、チャージポンプCP(1)からの圧油は、走行系の無段変速装置21,22を変速操作するためのバルブユニット61,62、つまり、負荷のかかる油圧サーボ系にも供給されるようになっており、このため、チャージポンプCP(1)はチャージポンプCP(2)より吐出量が多く、かつ、チャージリリーフ弁CR(1),CR(2)によって走行系のチャージ回路e,fの圧が作業系のチャージ回路gの圧より高くなるように設定されている。
【0031】
また、走行系の無段変速装置21,22のケーシングはケース内配管hで連通接続され、左側走行系の無段変速装置21からのドレン油はケース内配管hを介して右側走行系の無段変速装置22のケーシング内に流入した後、外部ドレン配管iを介して取り出され、オイルクーラOCを経て専用の作動油タンクTに回収される。また、作業系の無段変速装置23のドレン油も、外部ドレン配管jおよびオイルクーラOCを介して前記作動油タンクTに回収されるようになっている。
【0032】
次に、無段変速装置21,22を操作する油圧サーボ系の作動を説明する。なお、両油圧サーボ系は同一仕様に構成されているので、一方の無段変速装置21の油圧サーボ系を用いてその作動を説明する。
【0033】
サーボシリンダ63には一対の復帰バネ69が組み込まれており、図8(イ)に示すように、全ての電磁開閉バルブ65〜68が非通電状態にあると、サーボシリンダ63は両復帰バネ69によって中立位置に復帰付勢される。そして、図8(ロ)に示すように、一方の常閉型電磁開閉バルブ65が通電開路されるとともに、一方の常開型電磁開閉バル67が通電閉路されることで、チャージポンプCP(1)からの圧油が油路m(サーボシリンダ64においては油路n)に供給されて、サーボシリンダ63が中立位置から前進側に作動する。そして、8(ハ)に示すように、サーボシリンダ63が前進側に作動した後に、常閉型電磁開閉バルブ65の通電を停止して閉路位置に復帰させると、油路mからの圧油流出が阻止されてサーボシリンダ63はその前進位置に保持される。
【0034】
逆に、図8(ニ)に示すように、他方の常閉型電磁開閉バルブ66が通電開路されるとともに、他方の常開型電磁開閉バル68が通電閉路されることで、チャージポンプCP(1)からの圧油が油路q(サーボシリンダ64においては油路r)に供給されて、サーボシリンダ63が中立位置から後進側に作動する。そして、図8(ホ)に示すように、サーボシリンダ63が後進側に作動した後に、常閉型電磁開閉バルブ66の通電を停止して閉路位置に復帰させると、油路qからの圧油流出が阻止されてサーボシリンダ63はその後進位置に保持される。
【0035】
前記バルブユニット61,62は、操縦部6に備えられた前後揺動自在な単一の主変速レバー71、および、左右揺動自在な単一の操向レバー72の操作位置に応じてフィードバック制御されるものであり、以下にその制御について説明する。
【0036】
図9のブロック図に示すように、主変速レバー71の操作位置、および、操向レバー72の操作位置がそれぞれポテンショメータPM(1),PM(2)によって検出されるとともに、両無段変速装置21、22における可変容量ポンプP(1),P(2)の操作位置(斜板角度)がポテンショメータPM(3),PM(4)で検出されて制御装置70にフィードバックされるようになっており、主変速レバー71の操作位置、および、操向レバー72の操作位置によっ両無段変速装置21、22の目標変速位置が割り出され、この目標変速位置に向けてフィードバック制御による変速が行われる。なお、ポテンショメータPM(2)によって検出されたステアリング状態に基づいて直進クラッチ制御用の前記電磁開閉バルブ56,57が上述のように通電制御される。
【0037】
主変速レバー71を中立から前方あるいは後方へ操作すると、その操作量に応じた同一の目標変速位置が両無段変速装置21,22に設定され、可変容量ポンプP(1),P(2)が共に目標変速位置に到達するまで前進側あるいは後進側へ操作され、その目標変速位置で保持される。これによって直進での前後進変速を行うことができる。また、前進あるいは後進での直進走行状態から操向レバー72を中立から左方(あるいは右方)へ操作するに連れて左走行用の無段変速装置21(あるいは右走行用の無段変速装置22)の目標変速位置が減速方向に修正され、この修正された目標変速位置に向けての減速制御が行われ、機体は操向レバー66の操作された方向に、レバー操作量に応じた強さの旋回機能で旋回してゆくように連係されている。
【0038】
例えば、主変速レバー71で設定した速度で直進前進を行っている状態で操向レバー72を左方に操作すると、一方の無段変速装置21は減速されて左側のクローラ走行装置1の前進速度が遅くなり、左右の速度差によって機体は左側に旋回してゆく。そして、操向レバー72が大きく左方に操作されて一方の無段変速装置21が中立まで減速されると、旋回内側となる左側のクローラ走行装置1が停止しての信地旋回が行われる。また、さらに操向レバー72が左方に大きく操作されると、一方の無段変速装置21は中立を越えて後進側にまで変速され、旋回内側となる左側のクローラ走行装置1を逆転させての超信地旋回が行われるのである。
【0039】
但し、高速走行時に急旋回が行われないように、上記旋回制御は走行速度によって牽制される。つまり、左右のクローラ走行装置1の車軸29,33の回転速度が回転センサS(1),S(2)で検出され、走行速度が速いほど旋回内側のクローラ走行装置1の減速できる度合いが小さくなるように設定されており、図12にその一例が示されている。図12は、旋回操作可能な内外速度比Rを走行速度Vに対応させたものであり、図中のハッチングを付した領域が旋回操作可能な内外速度比の領域である。そして、その領域の下端に設定された限界線Lが旋回操作可能な最大内外速度比となる。
【0040】
つまり、最高速Vmaxでは旋回内側の速度を最大で旋回外側の速度の1/3までしか減速することができず、走行速度Vが遅くなるほど旋回内側の速度を大きく減速することができ、中間速度Vm 以下の速度範囲でないと信地旋回および超信地旋回ができなくなる。また、超信地旋回を行うにしても、旋回内側の速度を最大で旋回外側の速度の−1/3までしか減速できなくなるのである。
【0041】
図9に示すように、刈取り作業部3の駆動を司る無段変速装置23の可変容量ポンプP(3)は、電動モータなどのアクチュエータ73で操作されるようになっており、前進走行速度と刈取り作業部駆動速度との関係が、例えば図10に示す特性となるように、主変速レバー70の前進変速操作に連動して作業系の無段変速装置23が自動的に変速操作されるようになっている。なお、無段変速装置23における可変容量ポンプP(3)の操作位置(斜板角度)がポテンショメータPM(5)で検出されてフィードバックされる。
【0042】
〔別実施形態〕
本発明は、以下のような形態で実施することもできる。
(1)左右のクローラ走行装置1を単一の油圧式無段変速装置で駆動する形態で実施することもできる。
(2)走行系の油圧式無段変速装置を操作するサーボシリンダをサーボバルブによって制御するとともに、このサーボバルブと操向レバー72を機械式に連係した形態で実施することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自脱型コンバインを機体左側から見た全体側面図
【図2】伝動構造の概略構成を示す正面図
【図3】ミッションケースの縦断正面図
【図4】直進クラッチ周辺部の縦断正面図
【図5】ミッションケースの軸配置を機体左側から見た側面図
【図6】油圧回路図
【図7】副変速機構および直進クラッチ操作用の油圧回路図
【図8】サーボシリンダの各作動を示す油圧回路図
【図9】無段変速装置の制御系を示すブロック図
【図10】走行速度と刈取り作業部駆動速度との関係を示す特性線図
【図11】走行装置部位の正面図
【図12】旋回制御における牽制特性を示す線図
【符号の説明】
1        クローラ走行装置
3        収穫作業部(刈取り部)
21       油圧式の無段変速装置
22       油圧式の無段変速装置
23       油圧式の無段変速装置
63       サーボシリンダ
64       サーボシリンダ
CP(1)           走行系のチャージポンプ
CP(2)           作業系のチャージポンプ
T        作動油タンク

Claims (2)

  1. 左右のクローラ走行装置を油圧式の無段変速装置によって駆動するよう構成するととともに、収穫作業部を別の油圧式の無段変速装置によって駆動するよう構成し、
    走行系の前記無段変速装置のチャージポンプと、作業系の前記無段変速装置のチャージポンプとを別個に備え、
    走行系の無段変速装置をサーボシリンダで変速操作するよう構成するとともに、このサーボシリンダを走行系の前記チャージポンプからの圧油で駆動するよう構成してあることを特徴とする収穫機の駆動構造。
  2. 走行系の前記無段変速装置を一対備えて左右のクローラ走行装置を独立して変速駆動するよう構成し、走行系および作業系の前記無段変速装置の作動油を専用の作動油タンクに貯留し、走行系の両無段変速装置のドレン回路を連通接続するとともに、走行系の一方の無段変速装置から前記作動油タンクに排油するよう構成してある請求項1記載の収穫機の駆動構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008118885A (ja) * 2006-11-09 2008-05-29 Yanmar Co Ltd コンバインの油圧構造
JP2013512829A (ja) * 2010-11-25 2013-04-18 金華職業技術学院 稲麦用コンバインのスピン旋回走行変速装置

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