JP2004059490A - 複合粉末及びこれを含有する非水系化粧料 - Google Patents

複合粉末及びこれを含有する非水系化粧料 Download PDF

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Akiko Suzuki
鈴木 朗子
Kazuyoshi Ban
伴 和佳
Kazuo Inoue
井上 和郎
Viton Klaus-Peter
クラウス・ペーター・ヴィトン
Koji Hara
原 浩司
Katsuhiko Mikuni
三国 克彦
Kozo Hara
原 耕三
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Abstract

【解決手段】有機酸及びシクロデキストリン類からなる平均粒子径1〜50μmの複合粉末;並びにこれを含有する非水系化粧料。
【効果】本発明の複合粉末は、皮膚に適用したときの使用感が良好で、噴霧容器の目詰りを生じない。従って、本発明複合粉末を用いれば、皮膚表面のpHを低下させ、使用感が良好で、噴霧容器に充填したときに目詰りを生じない非水系化粧料が得られる。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、皮膚表面のpHを低下させる作用を有し、かつ使用感の良好な複合粉末及びこれを含有する非水系化粧品に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
健康な皮膚表面のpHは酸性で、アルカリ中和能をもち、皮膚表面における細菌や真菌の増殖を抑えている。従って、化粧料は正常皮膚pH値、正常中和能を阻害しないpH値である弱酸性に調節することが望ましい。
また、発汗によっても皮膚pHはアルカリ性に傾く。またアポクリン汗腺のある部位は他の部位よりもアルカリ性に傾いている。皮膚のpHを酸性に保つことで細菌の繁殖を防ぎ、細菌が汗を分解することによって発生する悪臭を抑える目的で、pH調整剤を配合したデオドラント化粧料も販売され、また考えられている(特開平04−257514号)。
【0003】
化粧料のpH調整剤として、クエン酸や酒石酸等の有機酸が汎用されているが、これらの有機酸を配合した化粧料は通常水を含有する化粧料である。
【0004】
しかしながら、水を含有する化粧料に汎用されている有機酸の多くは結晶性であり、非水系化粧料に配合した場合に使用感が悪いという欠点があった。さらに、これらの結晶性有機酸をパウダースプレーに配合すると、噴霧容器が目詰りを生じるという問題があった。
【0005】
従って、本発明の目的は、皮膚に適用させたときに皮膚表面を弱酸性にすることができ、かつ使用感の良好な有機酸含有粉末、及びこれを含有する非水系化粧料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者は、結晶性有機酸の粉体としての性質を改良すべく種々検討した結果、有機酸水溶液を直接噴霧乾燥により粉末化しても使用感の良好な粉末は得られないが、有機酸とシクロデキストリン類とを複合化することにより得られる複合粉末は粒子径が小さく、これを配合した非水系化粧料は、使用感が良好で、かつ皮膚に適用したときに皮膚表面のpHを低下させることができること、さらにこれを配合したパウダースプレーは噴霧容器の目詰りも生じないことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、有機酸及びシクロデキストリン類からなる平均粒子径1〜50μmの複合粉末を提供するものである。
また本発明は、当該複合粉末を含有する非水系化粧料を提供するものである。さらに本発明は、当該複合粉末を含有するパウダースプレーを提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の複合粉末は、有機酸とシクロデキストリン類が複合化した粉末である。用いられる有機酸としては、化粧料に使用可能な結晶性有機酸であれば特に制限されないが、例えばクエン酸、酒石酸、サリチル酸、コハク酸、アジピン酸、グリコール酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、エデト酸等が挙げられる。このうち、クエン酸、酒石酸、サリチル酸、コハク酸、アジピン酸、グリコール酸、エデト酸が好ましく、クエン酸、酒石酸、コハク酸、グリコール酸、エデト酸がより好ましく、クエン酸、酒石酸、コハク酸が特に好ましい。
【0009】
シクロデキストリン類としては、シクロデキストリン、ヒドロキシアルキルシクロデキストリン、グリコシルシクロデキストリン等が挙げられる。ヒドロキシアルキルシクロデキストリンとしては、ヒドロキシエチルシクロデキストリン、ヒドロキシプロピルシクロデキストリン等のヒドロキシC−Cアルキルシクロデキストリンが挙げられる。グリコシルシクロデキストリンとしては、グルコシルシクロデキストリン、マルトシルシクロデキストリン、ガラクトシルシクロデキストリン、マンノシルシクロデキストリン等の単糖又は二糖修飾シクロデキストリンが挙げられる。ヒドロキシアルキルシクロデキストリン及びグリコシルシクロデキストリンの修飾率は、それぞれシクロデキストリン当たり4〜10、及び1〜4、特に5〜7及び1〜3が好ましい。また、シクロデキストリン類としては、α−シクロデキストリン類、β−シクロデキストリン類及びγ−シクロデキストリン類が含まれるが、β−シクロデキストリン類が特に好ましい。
【0010】
本発明複合粉末の平均粒子径は、使用感及び噴霧容器の目詰り防止の点から1〜50μmであることが必要である。50μmを超えると使用感及び目詰り防止の点で好ましくない。より好ましい平均粒子径は10〜40μmであり、特に好ましい平均粒子径は10〜30μmである。ここで、平均粒子径は、レーザー解析式の粒度測定装置により測定した値の平均値である。
【0011】
また、本発明複合粉末の粒度分布は、使用感及び目詰り防止の点から、100μm以上の粒子が3重量%以下、さらに2重量%以下、特に1重量%以下が好ましい。
【0012】
本発明の複合粉末の有機酸とシクロデキストリン類との含有比(重量比)は、使用感、目詰り防止及び皮膚表面のpH低下特性の点から、1:99〜50:50、特に5:95〜20:80が好ましい。
【0013】
本発明の複合粉末は、例えば有機酸及びシクロデキストリン類を含有する水溶液を噴霧乾燥又は凍結乾燥することにより得ることができる。このうち、粒子径の制御、生産性等の点から噴霧乾燥が好ましい。このとき水溶液中の有機酸及びシクロデキストリン類の合計濃度は10〜40重量%が好ましい。
【0014】
本発明複合粉末は、平均粒子径が小さく、使用感が良好であるが、その形状は球状又は略球状であるのがさらに使用感が良好であるので好ましい。
【0015】
本発明の複合粉末を含有する非水系化粧料は、使用感が良好で、かつ皮膚表面のpHを適切に低下させる作用を有する。当該非水系化粧料としては、パウダーファンデーション、粉末型メイクアップ化粧料、パウダースプレー、プレストパウダー、粉白粉、ベビーパウダー、ボディパウダー、パウダースティック等の粉末化粧料;油性ファンデーション、油性ロールオン型デオドラント剤等の油性化粧料等が挙げられる。このうち、噴霧容器の目詰り防止効果の得られるパウダースプレーが好ましい。さらに本発明の複合粉末は、皮膚表面のpHを低下させる作用を有することから、例えば制汗剤、消臭剤、殺菌剤等のデオドラント成分とともに配合することにより優れたデオドラントパウダースプレーが得られる。
【0016】
本発明の非水系化粧料には、その目的に応じて前記複合粉末以外に、冷感剤、制汗剤、消臭剤、殺菌剤、他の粉末成分、水溶性成分、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル油、シリコーン油、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、保湿剤、水溶性高分子、増粘剤、皮膜剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料等を必要に応じて適宜配合することができる。なお、水は実質的に含有しないのが好ましく、その含有量は5重量%以下、さらに3重量%以下、特に1重量%以下が好ましい。
【0017】
制汗剤としては、クロロヒドロキシアルミニウム、パラフェノールスルホン酸亜鉛、アルミニウムハイドロキシクロライド、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、クエン酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、塩基性塩化アルミニウム、フェノールスルホン酸アルミニウム、β−ナフトールジスルホン酸アルミニウム、過ホウ酸ナトリウム、アルミニウムジルコニウムオクタクロロハイドレート、アルミニウムジルコニウムペンタクロロハイドレート、アルミニウムジルコニウムテトラクロロハイドレート、アルミニウムジルコニウムトリクロロハイドレート、ジルコニウムクロロハイドレート、硫酸アルミニウムカリウム、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、塩基性臭化アルミニウム、アルミニウムナフタリンスルホン酸、塩基性ヨウ化アルミニウム、酸化亜鉛等が挙げられる。これらの制汗剤は、本発明非水系化粧料中に0〜50重量%、さらに0.01〜50重量%、特に0.1〜45重量%含有するのが好ましい。
【0018】
殺菌剤としては、塩化ベンザルコニウム、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、3,4,4−トリクロロカルバニリド(T.C.C)、トリエチルサイトレート(T.E.C)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゾトニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、レゾルシン、フェノール、ソルビン酸、サリチル酸、ヘキサクロロフェン、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジン、イソプロピルメチルフェノール、銀担持ゼオライト、銀担持シリカ等が挙げられる。これらの殺菌剤は、本発明非水系化粧料中に0〜10重量%、さらに0.01〜10重量%、特に0.1〜10重量%含有するのが好ましい。
【0019】
冷感剤としては、メントール、カンファー、ユーカリ油、メントール誘導体(メンチルグリセリルエーテル、メンチルラクテート等)、メントール内包粉末等が挙げられる。これらの冷感剤は、本発明非水系化粧料中に0〜10重量%、さらに0.01〜10重量%、特に0.1〜8重量%含有するのが好ましい。
【0020】
消臭剤としては、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等の金属酸化物、アルカリ金属重炭酸塩、アルカリ土類金属のケイ酸炭酸塩、活性炭、緑茶エキスなどの植物抽出物等が挙げられる。これらの消臭剤は本発明非水系化粧料中に0〜20重量%、さらに0.01〜20重量%、特に0.1〜10重量含有するのが好ましい。
【0021】
その他の粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ−酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。
【0022】
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
【0023】
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
【0024】
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラミックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
【0025】
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
【0026】
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
【0027】
高級アルコールとしては、例えば、直鎖アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等);分枝鎖アルコール(例えば、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)等が挙げられる。
【0028】
合成エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
【0029】
シリコーン油としては、例えば、鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等);環状ポリシロキサン(例えば、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルポリシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンポリシロキサン)等が挙げられる。
【0030】
本発明非水系化粧料がパウダースプレーの場合には、前記成分を配合した組成物を、噴霧装置を備えた耐圧容器に充填することにより製造される。このような容器としては、液化石油ガス、ジメチルエーテル、圧縮ガス等の噴射剤を使用したタイプでもよいが、噴射剤を使用しないトリガータイプ、ポンプタイプ、ミストタイプのディスペンサー容器を使用したタイプでもよい。
【0031】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は何らこれに限定されるものではない。
【0032】
実施例1
マルトシル−β−シクロデキストリン700gを精製水5Lに溶解した。これにクエン酸300gを添加し、T.Kミキサー(特殊機化工業(株):10,000r/min)で10分間撹拌した。得られた溶液をスプレードライし、(入口温度:175〜180℃、排風温度:82〜85℃、アトマイザー:20,000r/min)、複合粉末Aを得た。
また、マルトシル−β−シクロデキストリン800g及びクエン酸200gを用いた以外は、上記と同様にして複合粉末Bを得た。
得られたクエン酸−マルトシル−β−シクロデキストリン複合粉末の平均粒子径及び粒度分布を測定した。その結果を表1に示す。なお、粒子径はレーザー解析式の粒度測定装置により測定した。
【0033】
【表1】
Figure 2004059490
【0034】
表1から明らかなように、通常のクエン酸の平均粒子径は739.5μmであり、100μm以上の粒子が100重量%であったのに対し、クエン酸−マルトシル−β−シクロデキストリン複合粉末は、平均粒子径が30μm以下と小さく、100μm以上の粒子が1重量%以下と少なかった。
また、クエン酸のみの水溶液を上記と同様の条件でスプレードライしたところ、非常にべたついた粉末が得られた。この粉末は、べたつきがあり、化粧料には配合できないものであった。
さらに原料クエン酸は、結晶状であったのに対し、複合粉末A及びBはいずれも略球状であった。
【0035】
実施例2
表2の成分をエアゾール容器に充填することにより、パウダースプレーを製造した。
【0036】
得られたパウダースプレーを用いて、使用感(サラサラ感)及び目詰り防止効果を評価した。
(1)使用感(サラサラ感)の評価法
各試料を前腕内側部に10cmの距離から2回噴霧し、乾燥後、以下の評価基準で評価した。評価は、官能5段階評価にて判定した。
5:サラサラ感が非常にある。
4:サラサラ感がある。
3:サラサラ感がややある。
2:サラサラ感にやや欠け、ザラツキ感がある。
1:サラサラ感に欠け、ザラツキ感がある。
評価点の平均点が4以上を◎、3以上4未満を○、2以上3未満を△、2未満を×とし、サラサラ感を判定した。
(2)目詰り防止効果の評価法
各試料の全量を噴射し、バルブの目詰りの有無を調べた。
○:目詰り無し
×:目詰り有り
【0037】
その結果、表2に示すように、市販のクエン酸を配合したパウダースプレーは、使用感が悪く、ザラツキ感があり、またバルブの目詰りを生じた。これに対し、本発明複合粉末を配合したパウダースプレーは、使用感が良好で、かつ目詰りを生じなかった。
【0038】
なお、表2のパウダースプレー噴霧後の皮膚表面のpHは、噴霧前に比べて約0.5〜2.7低下した。
【0039】
【表2】
Figure 2004059490
【0040】
実施例3
次の組成のデオドラントパウダースプレーを得た。
【0041】
【表3】
Figure 2004059490
【0042】
実施例4
次の組成のサスペンションロールオン型デオドラントを得た。
【0043】
【表4】
Figure 2004059490
【0044】
実施例5
次の組成のパウダースティックを得た。
【0045】
【表5】
Figure 2004059490
【0046】
実施例6
次の組成のボディーパウダーを得た。
【0047】
【表6】
Figure 2004059490
【0048】
実施例7
次の組成のファンデーションを得た。
【0049】
【表7】
Figure 2004059490
【0050】
【発明の効果】
本発明の複合粉末は、皮膚に適用したときの使用感が良好で、噴霧容器の目詰りを生じない。従って、本発明複合粉末を用いれば、皮膚表面のpHを低下させ、使用感が良好で、噴霧容器に充填したときに目詰りを生じない非水系化粧料が得られる。

Claims (7)

  1. 有機酸及びシクロデキストリン類からなる平均粒子径1〜50μmの複合粉末。
  2. 有機酸が、クエン酸、酒石酸、サリチル酸、コハク酸、アジピン酸、グリコール酸、リンゴ酸、アスコルビン酸及びエデト酸から選ばれるものである請求項1記載の複合粉末。
  3. シクロデキストリン類が、シクロデキストリン、ヒドロキシアルキルシクロデキストリン及びグリコシルシクロデキストリンから選ばれるものである請求項1又は2記載の複合粉末。
  4. 粒子径100μm以上の粒子が3重量%以下の粒度分布を有するものである請求項1〜3のいずれか1項記載の複合粉末。
  5. 有機酸及びシクロデキストリン類を含有する水溶液を噴霧乾燥又は凍結乾燥することにより得られるものである請求項1〜4のいずれか1項記載の複合粉末。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の複合粉末を含有する非水系化粧料。
  7. パウダースプレーである請求項6記載の非水系化粧料。
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