JP2004057845A - 飲料物殺菌方法及びその装置 - Google Patents

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星川 雅之
Jun Kaneko
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Abstract

【課題】塩素の殺菌処理や連続紫外線ランプの使用を不要にして飲料物を殺菌し得る飲料物殺菌方法及びその装置を提供する。
【解決手段】水面を露出させるよう上部を開放して一側から他側へ水を流す水路11と、水路11の上部に位置して水路11の流路方向に延在するフラッシュランプ12とを備え、フラッシュランプ12より紫外光を含む閃光を照射して流下中の水を殺菌処理し得るよう構成する。これにより、塩素殺菌処理を不要にして残留塩素の発生を無くし、飲料物の香味の劣化を防止する。又、フラッシュランプ12を連続点灯することなく必要に応じて使用し得るので、フラッシュランプ12の寿命を延ばすと共に電気消費量を抑制し、ランニングコストを低減することができる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水を殺菌処理する飲料物殺菌方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、自動販売機は、図12に示す如く、氷水や湯を供給する水供給ライン1と、コーヒー、紅茶、日本茶、清涼飲料等の粉末や原液の原料を供給する原料供給ライン2とを備え、水供給ライン1には、所定量の水を貯留した水タンク3と、水タンク3から供給ポンプ4及び水フィルタ5を介して水を一時的に溜めるシスターン6と、シスターン6から水を供給されて氷水を製造する製氷機7と、シスターン6から水を供給されて湯を沸かす湯タンク8等を備えており、原料供給ライン2には、原料を供給するキャニスタ9を備えている。
【0003】
自動販売機が飲料物を提供する際には、水供給ライン1からシスターン6を介して水を供給すると共に原料供給ライン2から原料を供給し、水と原料の混合により所望の飲料物にしてカップ等の容器10に注いでいる。
【0004】
又、近年、消費先の要求等から水等を殺菌することが求められているため、自動販売機の中にはシスターン6の内部もしくはシスターン6の近傍の流路位置に、塩素を発生して水を塩素殺菌処理する塩素発生器(図示せず)や、波長254nm等を含む紫外光を照射して水を光殺菌処理する連続紫外線ランプ(図示せず)が備えられている。ここで、連続紫外線ランプの照射光に含まれる光の波長の254nm付近の領域は、図13に示す如く、殺菌作用の分光特性により殺菌効果が高いことが明らかである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、塩素発生器を用いて水を塩素殺菌処理する場合には、水に残留塩素が生じ、飲料物(特に抽出処理したコーヒー等)の香味が劣化するという問題があった。又、連続紫外線ランプを用いて水を光殺菌処理する場合には、照射のチャージングに時間が掛かることに対応して、連続紫外線ランプを常に連続点灯させる必要があるため、連続紫外線ランプの寿命が短く、ランニングコストが高いという問題があった。
【0006】
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、塩素の殺菌処理や連続紫外線ランプの使用を不要にして飲料物を殺菌し得る飲料物殺菌方法及びその装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1は、水を流下させると同時に、紫外光を含む閃光を水の流下方向に沿うよう照射して流下中の水を殺菌処理することを特徴とする飲料物殺菌方法、に係るものである。
【0008】
本発明の請求項2は、水面を露出させるよう上部を開放して一側から他側へ水を流す水路と、該水路の上部に位置して水路の流路方向に延在するフラッシュランプとを備え、前記フラッシュランプより紫外光を含む閃光を照射して流下中の水を殺菌処理し得るよう構成したことを特徴とする飲料物殺菌装置、に係るものである。
【0009】
又、本発明の請求項3に示す如く、水路は、水面の露出が大きくなるよう流路面を大きく形成した浅底の流路体でもよい。
【0010】
更に、請求項4に示す如く、水に対するフラッシュランプの後方に、光を反射させて水面の方向へ向かわせる反射板を備えてもよい。
【0011】
本発明の請求項5は、透過材で構成されて水を流し得る流路管と、該流路管に隣接して流路管の流路方向に延在するフラッシュランプとを備え、前記フラッシュランプにより紫外光を含む閃光を照射して流下中の水を殺菌処理し得るよう構成したことを特徴とする飲料物殺菌装置、に係るものである。
【0012】
又、本発明の請求項6に示す如く、流路管とフラッシュランプを囲む筒状の反射板を備え、前記反射板により光を反射させて流路管へ向かわせるよう構成してもよい。
【0013】
更に又、請求項7に示す如く、フラッシュランプは、照射一回あたり0.01J/mL〜10J/mLの照射エネルギーを発生させるよう構成されるものであり、請求項8に示す如く、フラッシュランプは、振動数1Hz〜100Hz、発光時間1.0μS〜1.0mS、出力範囲0.2W〜500Wにより構成されるものである。
【0014】
飲料物を提供する際には、流下する水を、紫外光を含む閃光により殺菌処理し、飲料物にするよう供給する。
【0015】
このように、本発明の請求項1、2又は5によれば、紫外光を含む閃光により流下中の水を殺菌処理するので、塩素殺菌処理を不要にして残留塩素の発生を無くし、飲料物の香味の劣化を防止することができる。又、塩素等の他の物質を使用しないので、衛生管理を容易にすると共にサニテーション性を向上させることができる。更に、本発明の請求項2又は5によれば、フラッシュランプを連続点灯することなく必要に応じて使用し得るので、フラッシュランプの寿命を延ばすと共に電気消費量を抑制し、ランニングコストを低減することができる。更に又、本発明の請求項5によれば、流路管を流れる水は外気に触れることがないので、水中へ菌が侵入することを防止し、殺菌処理の効率低下を防止することができる。
【0016】
本発明の請求項3に示す如く、水路は、水面の露出が大きくなるよう流路面を大きく形成した浅底の流路体であると、露出する水面が照射エネルギーを十分に受けると共に浅底により水の底にまで閃光が到達するので、水を効率的に殺菌処理することができる。
【0017】
本発明の請求項4に示す如く、水に対するフラッシュランプの後方に、光を反射させて水面の方向へ向かわせる反射板を備えると、照射エネルギーを無駄にすることなく照射し得るので、水を効率的に殺菌処理することができる。
【0018】
本発明の請求項6に示す如く、流路管とフラッシュランプを囲む筒状の反射板を備え、前記反射板により光を反射させて流路管へ向かわせるよう構成すると、流路管と異なる方向に照射された閃光が反射されて流路管に向かうので、流路管の周囲方向から閃光が入射して効率良く殺菌することができる。
【0019】
本発明の請求項7に示す如く、フラッシュランプは、照射一回あたり0.01J/mL〜10J/mLの照射エネルギーを発生させるよう構成され、もしくは、本発明の請求項8に示す如く、フラッシュランプは、振動数1Hz〜100Hz、発光時間1.0μS〜1.0mS、出力範囲0.2W〜500Wにより構成されると、フラッシュランプの紫外光を含む閃光により水を適切に殺菌処理するので、残留塩素の発生を無くして飲料物の香味の劣化を好適に防止することができる。又、フラッシュランプを必要に応じて適切に使用し得るので、フラッシュランプの寿命を更に延ばすと共に電気消費量を確実に抑制し、ランニングコストを一層低減することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1〜図4は本発明の飲料物殺菌方法及びその装置を実施する形態の第一例を示すものである。
【0021】
第一例の飲料物殺菌装置は、シスターン6の下流側の配管の中途位置に、水面を露出させるよう上部を開放して一側から他側へ水を流す所定長さの水路11を、フランジ等の接続部材(図示せず)を介して接続し、水路11の上部には、水路11の流路方向に延在して水路11の長さに対応する棒状のフラッシュランプ12を配置し、水に対するフラッシュランプ12の後方には、光を反射させて水面Sの方向へ向かわせる曲面の反射板13を備えている。ここで、水路11は、水面Sの露出が大きくなるよう流路面を大きく形成した浅底の流路体14で構成されており、反射板13はアルミコーティング等の鏡面加工されている。
【0022】
一方、フラッシュランプ12は、振動数1Hz〜100Hz、発光時間1.0μS〜1.0mS、出力範囲0.2W〜500Wの能力を備えて紫外光を発するアーク放電ランプ又はエキシマランプの中から特にキセノンフラッシュランプが選択されており、キセノンフラッシュランプから発する閃光は、水路11を流下する水に一回あたり0.01J/mL〜10J/mLの照射エネルギーを照射するよう構成されている。又、フラッシュランプ12は、ランプ配線15を介して、水路11の外部に配置されたランプ制御部16に接続されており、ランプ制御部16は、飲料物の要求等の外部からの信号を受ける全体制御部17にスイッチ部18を介して接続される演算カウンター19と、演算カウンター19より接続されるパルス発生器20と、パルス発生器20より接続されると共にフラッシュランプ12に接続するコントローラ21とを備えている。ここで、スイッチ部18は、水供給ライン1と原料供給ライン2等に接続されており、飲料物の要求があった場合にはフラッシュランプ12、水供給ライン1と原料供給ライン2等を制御するようにしている。又、図4ではフラッシュランプ12を二つ示しているが、一つでもよいし、三つ以上の複数でもよい。更に、フラッシュランプ12の近傍には空冷ファン(図示せず)を備えてもよい。なお、フラッシュランプ12と水面の間には、図5に示す如く、石英、合成石英、合成フューズドシリカ(アモルファス二酸化シリコン)、溶融石英、合成サファイア(酸化アルミニウム)等の透過材22を掛止してもよい。
【0023】
以下、本発明の飲料物殺菌方法及びその装置を実施する形態の第一例の作用を説明する。
【0024】
自動販売機で飲料物を入れる際には、外部のボタン等を押すことにより飲料物要求信号を全体制御部17に送り、全体制御部17は、飲料物の選択等の種々の判断をしてスイッチ部18より水供給ライン1及び原料供給ライン2に制御信号を送り、水供給ライン1から氷水や湯を供給すると共に原料供給ライン2から原料を供給し、水と原料の混合により所望の飲料物にしてカップ等の容器10に注ぐ。
【0025】
又、同時に、ランプ制御部16では、制御信号より演算カウンター19がパルス発生器20にパルス回数指令を与えるよう信号を送り、パルス発生器20はコントローラ21に単位時間における規則的なパルス信号を送り、コントローラ21はドリガーとして制御してフラッシュランプ12を所定のパルス数で閃光を発生させる。
【0026】
この時、水路11を流下する水は、フラッシュランプ12の紫外光を含む閃光により殺菌処理されている。
【0027】
次に、本発明の飲料物殺菌装置に用いるフラッシュランプ12の殺菌の実験結果について説明する。
【0028】
<実験>
1)供試菌の培養及び調整
供試菌株は、大腸菌(Escherichia coli)、Pseudomonas diminuta、Bacillus pumilus(芽胞)、及びAspergillus niger(胞子)である。大腸菌とPseudomonas diminutaはSCD培地等の培地で増殖させ、滅菌水で希釈し、調整し、菌数が1×10/mlの菌液を得る。芽胞又は胞子の液は次のように調整する。
▲1▼Bacillus pumilusの芽胞液の調整は、寒天培地にて35℃で7日間培養の後、生理食塩水により培地上の胞子を回収し、ガラスビーズ処理、ナイロンメッシュ濾過して80℃で20分間熱処理し、原液菌数約1.0×1010CFU/mlになるよう、遠心集菌後、滅菌水により懸濁して4℃で保存し、更に、芽胞液を滅菌水で希釈し調整し、約1.0×10CFU/mlの菌液を得る。
▲2▼Aspergillus nigerの胞子の調整は、PDA寒天培地にて25℃で7日間培養の後、0.1%Tween80水溶液により培地上の胞子を回収し、約30分間激しく振とうさせてナイロンメッシュ濾過し、原液菌数約1.0×10CFU/mlになるよう、遠心集菌後、滅菌水により懸濁し、更に、滅菌水で希釈し調整し、約1.0×10CFU/mlの菌液を得る。
【0029】
2)照射方法及び照射条件
サンプル液調整は、オートクレーブしたシャーレ(原則として平均内径27mm)に菌液(原則として6ml)を無菌的に入れ、水深11mmとなるよう調整し、フラッシュランプ12により直ちに照射する。ここでサンプル液は、フラッシュランプ12から水面までの距離を15mmにするようフラッシュランプ12の直下に配置し、フラッシュランプ12は、所定の周波数(2Hz〜33Hz)で1秒〜8秒間照射する。
【0030】
3)菌数測定方法
照射後、サンプル液0.1mlを寒天平板に塗布し、所定温度で、24h〜48h培養し、コロニーカウントを行った。コロニー数がカウントに適さないほど多くなりそうなサンプルでは、サンプル液を10倍希釈した後、上記の操作を行なった。以下、結果を〔表1〕に示す。
【0031】
【表1】
Figure 2004057845
【0032】
その結果、大腸菌は、1mlの液に対し2回の閃光(パルス)を照射した場合(菌液量に対するフラッシュランプ12の入力エネルギー量は0.67J/ml)、その44%が殺菌され、4回の閃光(1.33J/ml)を照射した場合では、その85%が殺菌され、8回の閃光(2.67J/ml)を照射した場合では、その99.99%以上が殺菌された。他の細菌では、大腸菌より効果が弱いものの、照射を強力にすることにより99.8%以上の殺菌効果が認められた。カビ類であるAspergillus nigerの胞子は特に耐性が強かったが、入力エネルギーを更に高めることにより、99%まで殺菌できた。Aspergillus nigerの胞子は液量を16.9mlまで増加しても容積あたりの入力エネルギーが確保されれば殺菌効果は低下しなかった。
【0033】
従って、衛生上の指標とされている大腸菌に注目すれば、その50%〜99.99%を殺菌する条件(菌液量に対するフラッシュランプ12の入力エネルギー量)は0.7J/ml〜2.7J/mlであった。また、薬剤等の抵抗性の強いBacillus属の細菌に対しても、11.0J/mlの照射で99.99%以上が殺菌できた。即ち0.7J/ml〜11.0J/mlの入力エネルギーを与えることにより、水を適確に殺菌することができる。ここで、照射エネルギーが0.7J/ml未満の場合には十分に殺菌することができず、11.0J/mlより大きい場合には、ムダなエネルギーが多いという問題がある。
【0034】
このように、紫外光を含む閃光により流下中の水を殺菌処理するので、塩素殺菌処理を不要にして残留塩素の発生を無くし、飲料物の香味の劣化を防止することができる。又、塩素等の他の物質を使用しないので、衛生管理を容易にすると共にサニテーション性を向上させることができる。更に、フラッシュランプ12を連続点灯することなく必要に応じて使用し得るので、フラッシュランプ12の寿命を延ばすと共に電気消費量を抑制し、ランニングコストを低減することができる。
【0035】
水路11は、水面Sの露出が大きくなるよう流路面を大きく形成した浅底の流路体14であると、露出する水面Sが照射エネルギーを十分に受けると共に浅底により水の底にまで閃光が到達するので、水を効率的に殺菌処理することができる。
【0036】
水に対するフラッシュランプ12の後方に、光を反射させて水面Sの方向へ向かわせる反射板13を備えると、照射エネルギーを無駄にすることなく照射し得るので、水を効率的に殺菌処理することができる。
【0037】
フラッシュランプ12は、照射一回あたり0.01J/mL〜10J/mLの照射エネルギーを発生させるよう構成されると共に、フラッシュランプ12は、振動数1Hz〜100Hz、発光時間1.0μS〜1.0mS、出力範囲0.2W〜500Wにより構成されると、フラッシュランプ12の紫外光を含む閃光により水を適切に殺菌処理するので、残留塩素の発生を無くして飲料物の香味の劣化を好適に防止することができる。又、フラッシュランプ12を必要に応じて適切に使用し得るので、フラッシュランプ12の寿命を更に延ばすと共に電気消費量を確実に抑制し、ランニングコストを一層低減することができる。
【0038】
図6〜図11は本発明の飲料物殺菌方法及びその装置を実施する形態の第二例を示すものである。
【0039】
第二例の飲料物殺菌装置は、シスターン6の下流側の配管23に備えられるよう、透過材で構成されて水を流す所定長さの流路管24を備え、流路管24の上方隣接位置には、流路管24の流路方向に延在して流路管24の長さに対応するよう、第一例と略同様な性能及びランプ制御部16を備えた棒状のフラッシュランプ25を配置し、流路管24とフラッシュランプ25の外方には、流路管24とフラッシュランプ25を囲むよう、上側反射部26aと下側反射部26bにより開閉可能な円筒状の反射板26を備えている。なお、流路管24と配管23の接続は、流路管24の端部に備えられた差込部材27と、配管23の端部に備えられた受入部材28を締結することにより、差込部材27の差込面29と受入部材28の受入面30を面接触させて流路管24と配管23の間から漏れがないように接続している。
【0040】
ここで、流路管24の透過材は、石英、合成石英、合成フューズドシリカ(アモルファス二酸化シリコン)、溶融石英、合成サファイア(酸化アルミニウム)等で形成されており、円筒状の反射板26は、支持部材31,32を介してフラッシュランプ25及び流路管24を所定位置に配置し、フラッシュランプ25からの閃光が反射により流路管24に集まるよう、断面形状が真円で形成されると共にアルミコーティング等の鏡面加工が施されている。又、円筒状の反射板26は、図11に示す如く、断面形状を楕円で形成し、流路管24を楕円の焦点位置に配置してもよい。
【0041】
以下、本発明の飲料物殺菌方法及びその装置を実施する形態の第二例の作用を説明する。
【0042】
自動販売機で飲料物を入れる際には、第一例と略同様に処理し、フラッシュランプ25の紫外光を含む閃光により流路管24内の水を殺菌処理している。
【0043】
このように、流路管24を流れる水は外気に触れることがないので、水中へ菌が侵入することを防止し、殺菌処理の効率低下を防止することができる。又、第二例の飲料物供給方法及びその装置によれば、第一例と略同様な作用効果を得ることができる。
【0044】
更に、流路管24とフラッシュランプ25を囲む筒状の反射板26を備え、前記反射板26により光を反射させて流路管24へ向かわせるよう構成すると、流路管24と異なる方向に照射された閃光が反射されて流路管24に向かうので、流路管24の周囲方向から閃光が入射して効率良く殺菌することができる。更に又、反射板26の断面形状を楕円で形成して流路管24を楕円の焦点位置に配置すると、フラッシュランプ25からの閃光が反射板26により流路管24に適切に集まるので、流路管24の周囲方向から閃光が入射して効率良く確実に殺菌することができる。
【0045】
なお、本発明の飲料物殺菌方法及びその装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0046】
【発明の効果】
上記した本発明の飲料物殺菌方法及びその装置によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
【0047】
(I)本発明の請求項1、2又は5によれば、紫外光を含む閃光により流下中の水を殺菌処理するので、塩素殺菌処理を不要にして残留塩素の発生を無くし、飲料物の香味の劣化を防止することができる。又、塩素等の他の物質を使用しないので、衛生管理を容易にすると共にサニテーション性を向上させることができる。更に、本発明の請求項2又は5によれば、フラッシュランプを連続点灯することなく必要に応じて使用し得るので、フラッシュランプの寿命を延ばすと共に電気消費量を抑制し、ランニングコストを低減することができる。更に又、本発明の請求項5によれば、流路管を流れる水は外気に触れることがないので、水中へ菌が侵入することを防止し、殺菌処理の効率低下を防止することができる。
【0048】
(II)本発明の請求項3に示す如く、水路は、水面の露出が大きくなるよう流路面を大きく形成した浅底の流路体であると、露出する水面が照射エネルギーを十分に受けると共に浅底により水の底にまで閃光が到達するので、水を効率的に殺菌処理することができる。
【0049】
(III)本発明の請求項4に示す如く、水に対するフラッシュランプの後方に、光を反射させて水面の方向へ向かわせる反射板を備えると、照射エネルギーを無駄にすることなく照射し得るので、水を効率的に殺菌処理することができる。
【0050】
(IV)本発明の請求項6に示す如く、流路管とフラッシュランプを囲む筒状の反射板を備え、前記反射板により光を反射させて流路管へ向かわせるよう構成すると、流路管と異なる方向に照射された閃光が反射されて流路管に向かうので、流路管の周囲方向から閃光が入射して効率良く殺菌することができる。
【0051】
(V)本発明の請求項7に示す如く、フラッシュランプは、照射一回あたり0.01J/mL〜10J/mLの照射エネルギーを発生させるよう構成され、もしくは、本発明の請求項8に示す如く、フラッシュランプは、振動数1Hz〜100Hz、発光時間1.0μS〜1.0mS、出力範囲0.2W〜500Wにより構成されると、フラッシュランプの紫外光を含む閃光により水を適切に殺菌処理するので、残留塩素の発生を無くして飲料物の香味の劣化を好適に防止することができる。又、フラッシュランプを必要に応じて適切に使用し得るので、フラッシュランプの寿命を更に延ばすと共に電気消費量を確実に抑制し、ランニングコストを一層低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の飲料物殺菌方法及びその装置を実施する形態の第一例を示す斜視図である。
【図2】本発明の飲料物殺菌方法及びその装置を実施する形態の第一例を示す側面図である。
【図3】本発明の飲料物殺菌方法及びその装置を実施する形態の第一例を示す断面図である。
【図4】本発明の第一例の飲料物殺菌方法及びその装置におけるフラッシュランプの制御を示す概略図である。
【図5】本発明の第一例の飲料物殺菌方法及びその装置において透過材を備えた場合を示す断面図である。
【図6】本発明の飲料物殺菌方法及びその装置を実施する形態の第二例を示す斜視図である。
【図7】本発明の第二例の飲料物殺菌方法及びその装置において反射板の蓋部を外した状態を示す斜視図である。
【図8】本発明の飲料物殺菌方法及びその装置を実施する形態の第二例を示す断面図である。
【図9】本発明の第二例の飲料物殺菌方法及びその装置を実施する形態において透過材の配管を他の配管に接続する直前の状態を示す断面図である。
【図10】本発明の第二例の飲料物殺菌方法及びその装置を実施する形態において透過材の配管を他の配管に接続した状態を示す断面図である。
【図11】本発明の第二例の飲料物殺菌方法及びその装置を実施する形態において反射板の形状を変形した場合を示す断面図である。
【図12】従来の飲料物殺菌方法及びその装置を示すブロック図である。
【図13】殺菌作用の分光特性を示す図である。
【符号の説明】
11   水路
12   フラッシュランプ
13   反射板
14   流路体
24   流路管
25   フラッシュランプ
26   反射板
S   水面

Claims (8)

  1. 水を流下させると同時に、紫外光を含む閃光を水の流下方向に沿うよう照射して流下中の水を殺菌処理することを特徴とする飲料物殺菌方法。
  2. 水面を露出させるよう上部を開放して一側から他側へ水を流す水路と、該水路の上部に位置して水路の流路方向に延在するフラッシュランプとを備え、前記フラッシュランプより紫外光を含む閃光を照射して流下中の水を殺菌処理し得るよう構成したことを特徴とする飲料物殺菌装置。
  3. 水路は、水面の露出が大きくなるよう流路面を大きく形成した浅底の流路体である請求項2記載の飲料物殺菌装置。
  4. 水に対するフラッシュランプの後方に、光を反射させて水面の方向へ向かわせる反射板を備えた請求項2又は3記載の飲料物殺菌装置。
  5. 透過材で構成されて水を流し得る流路管と、該流路管に隣接して流路管の流路方向に延在するフラッシュランプとを備え、前記フラッシュランプにより紫外光を含む閃光を照射して流下中の水を殺菌処理し得るよう構成したことを特徴とする飲料物殺菌装置。
  6. 流路管とフラッシュランプを囲む筒状の反射板を備え、前記反射板により光を反射させて流路管へ向かわせるよう構成した請求項5記載の飲料物殺菌装置。
  7. フラッシュランプは、照射一回あたり0.01J/mL〜10J/mLの照射エネルギーを発生させるよう構成された請求項2〜6のいずれかに記載の飲料物殺菌装置。
  8. フラッシュランプは、振動数1Hz〜100Hz、発光時間1.0μS〜1.0mS、出力範囲0.2W〜500Wにより構成された請求項2〜7のいずれかに記載の飲料物殺菌装置。
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