JP2004047783A - 素子の冷却構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱抵抗の増大を最低限に抑えつつ、応力を緩和して長期間の使用に耐えることができる素子の冷却構造体を提供する。
【解決手段】熱膨張率の異なる複数の板状部材としてハンダ層2と回路箔3を積層すると共に、ハンダ層2上に半導体素子1を備えた冷却構造体において、ハンダ層2に、半導体素子1の略中心に対応する位置を中心にして複数の細長い空洞部4を放射状に形成することにより、熱抵抗の増大を最低限に抑えつつ応力を緩和して、長寿命化を実現した。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、とくにパワーエレクトロニクスの分野で使用される半導体素子の冷却構造体に関し、例えば、電気自動車やハイブリッド自動車等の電動系車両の半導体パワーモジュールに用いられる素子の冷却構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)、サイリスタおよびパワーMOS・FETなどのパワーエレクトロニクスで用いられる素子には、小型化や大容量化が要望されている。この小型化や大容量化に伴って、素子の単位面積で発生する熱量が当然大きくなるので、その熱を効率良く放散することが素子の動作のためには必須である。また、パワーエレクトロニクスと対極の電子計算機の分野でも、素子の超高集積化や高速動作化によって単位面積の発熱量が益々増大する傾向にあり、効率の良い素子の冷却手段が求められている。
【0003】
パワーエレクトロニクス用半導体素子の冷却構造体としては、内部に冷媒が流れる筐体の外壁に半導体素子を取り付け、この半導体素子から発生する熱を冷媒に放散させるものがある。より具体的には、半導体素子、ハンダ、回路用金属箔、絶縁基板、金属箔、ハンダ、放熱板、伝熱グリス、および冷媒ジャケットの順で積層し、半導体素子で発生した熱を最終的に冷媒に放散させる。この場合、半導体素子と冷媒の間には一定の熱抵抗が存在し、その値により半導体素子の発熱量が制限される。
【0004】
ところで、この種の素子の冷却構造体は、上述のように熱膨張率の異なる複数の部材を積層しているため、素子が発熱して温度が変化すると、各部材の熱膨張差に起因して熱応力が発生する。この応力の値は、構造や発熱量などにもよるが、時として数百メガパスカルに及ぶこともある。このため、冷却構造体の寿命を確保するうえで、応力を極力低減することが望まれている。また、この種の素子の冷却構造体では、半導体素子のベアチップをハンダで回路箔に直接貼り付けた構造いわゆるベタ付けする構造がよく用いられるが、このハンダ層で発生する応力やひずみが寿命を支配する要因になることが多い。
【0005】
これに対して、例えば特開平6−37122号公報には、半導体素子の下側の回路箔に同素子の周縁部を囲むように溝を形成し、この溝の部分でハンダ層を厚く形成することにより、ハンダ層に生じる応力やひずみを低減する方法が開示されている。また、特開平8−8372号公報には、ハンダ層を分割することにより、ハンダ層にクラックや剥離が発生した場合にその進行を食い止める方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したような従来の素子の冷却構造体において、ハンダ層を部分的に厚くした場合(特開平6−37122号公報)には、アルミニウム合金や銅合金で形成される熱伝導率の良い回路箔を薄くする必要があり、構造体全体の熱抵抗を小さくするには不利であった。とくに、素子の全周を囲むように溝を配置することは、熱抵抗を低減するうえで重要である放射方向の熱伝導を相対的に妨げることになるので不利である。また、回路箔を厚くして所望の深さの溝を形成する方法も考えられるが、回路箔が不必要に厚くなり、例えば回路箔をセラミックスなどの他の部材に接合する場合に、セラミックスの応力割れに注意して設計しなければならなくなる。
【0007】
さらに、ハンダ層を分割した場合(特開平8−8372号公報)には、一旦発生したクラックや剥離を食い止めることは可能であるが、応力を下げたりクラック自体の発生を軽減したりするわけではない。また、ハンダ層の分割部分を素子の周方向に形成していることから、この箇所が新たなクラック発生源になることも懸念され、しかも、分割部分が素子の周方向であることから、放射方向の熱伝導を妨げることになり、熱抵抗を低減するうえでも不利であった。
【0008】
なお、一般に、熱膨張率の異なる複数の板状部材を積層した場合、応力は板状部材の周辺部でより大きく発生する。これに対して、例えば周辺部だけヤング率の低い傾斜材料を用いれば、応力を低減することが可能になるが、傾斜材料はコスト高であり、一般的に用いられる工業材料にはなっていない。また、板状部材の周辺部にだけ気孔を形成し、中心部に向けて気孔の混入率を段階的に変化させれば、前述の傾斜材料と同様の効果を期待することができる。しかし、この場合には、気孔が熱伝導率を低下させると共に、気孔が剥離や破壊の起点となるといった新たな不具合が生じることとなる。
【0009】
【発明の目的】
本発明は、上記従来の状況に鑑みて成されたもので、熱抵抗の増大を最低限に抑えつつ、応力を緩和して長期間の使用に耐えることができる素子の冷却構造体を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる素子の冷却構造体は、熱膨張率の異なる複数の板状部材を積層すると共に、最上層の板状部材の上に発熱する素子を備えた冷却構造体において、少なくとも一つの板状部材に、素子の略中心に対応する位置を中心にして複数の細長い空洞部を放射状に形成した構成とし、上記構成をもって従来の課題を解決するための手段としている。
【0011】
なお、上記構成における板状部材は、積層した状態で板状を成している部材であって、積層前に予め板状に成形してあるものだけに限らず、ハンダ等のように溶融状態で適宜形状に成形した後に凝固したものや、各種材料から成る膜あるいは箔を含むものである。また、空洞部を放射状に配置する際の中心は、一般的に素子の中心部分の温度が最も高くなるので、素子の略中心に対応する位置とするが、温度が最も高くなる部分が素子の幾何学的中心からずれている場合もあり得るので、より望ましくは素子の発熱中心に対応する位置とする。
【0012】
【発明の作用】
本発明に係わる素子の冷却構造体では、構造体全体の熱抵抗を下げるためには素子の放射方向への熱の拡散が重要であることに着目しており、積層した板状部材の少なくとも一つに、素子の略中心に対応する位置を中心にして複数の細長い空洞部を放射状に形成することで、素子の放射方向への熱の拡散を妨げないものとしている。このとき、当該冷却構造体では、素子の周方向への熱伝達は小さいので、空洞部を形成しても素子の周方向への熱伝達を妨げる度合いは小さく、また、細長い空洞部を放射状に配置しているので素子の放射方向と周方向とでヤング率は異なるが、同空洞部によって熱抵抗の増加を最小限に抑えつつ応力を緩和し得るものとなる。
【0013】
【発明の効果】
本発明に係わる素子の冷却構造体によれば、半導体モジュールなどの冷却構造体において、熱抵抗の増加を最小限に抑えつつ応力を低減することができ、これにより長寿命化を実現することができる。そして、当該冷却構造体は、動作環境の厳しい自動車用半導体モジュールの冷却手段として好適であると共に、自動車用以外の半導体モジュールの冷却手段への展開も当然可能であり、工業的有用性の極めて高いものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明に係わる素子の冷却構造体の実施態様を説明する。各実施態様では、図1に示すように、半導体素子1とハンダ層2と回路箔3を積層したものを基本構成としている。なお、図示は省略したが、回路箔3は、別のハンダ層や絶縁基板などを介して冷媒ジャケットに接合する。そして、当該冷却構造体は、半導体素子1で発生した熱を積層した核板状部材に伝達して、冷媒ジャケット内に流通する冷媒に放散させる。
【0015】
図2および図3に示す冷却構造体は、熱膨張率の異なる複数の板状部材すなわちハンダ層2と回路箔3を積層すると共に、最上層であるハンダ層2の上に半導体素子1を備えており、ハンダ層2に、半導体素子1の略中心に対応する位置を中心にして、複数の細長い空洞部4が放射状に形成してある。図示例の場合、半導体素子1、ハンダ層2および回路箔3はいずれも正方形であり、半導体素子1とハンダ層2はほぼ等しい縦横寸法を有し、回路箔3はこれらよりも大きい縦横寸法を有している。
【0016】
各空洞部4は、ハンダ層2の中央におけるほぼ円形の領域を除いて、ハンダ層2の周縁部から所定範囲に形成してあり、いずれも放射方向にわたってほぼ一定の幅を有する断面U字形の溝から成るものである。この溝状の空洞部4は、図3に示す如く回路箔3側(下側)に開放している。
【0017】
上記の冷却構造体は、構造体全体の熱抵抗を下げるために、半導体素子1の放射方向への熱の拡散が重要であることに着目したものであって、ハンダ層2に複数の細長い空洞部4を放射状に形成することで、半導体素子1の放射方向への熱の拡散を妨げないものとしている。このとき、当該冷却構造体では、半導体素子1の周方向への熱の伝達量は小さいので、空洞部4を形成して周方向への熱が伝わりにくくなっても、全体としての熱抵抗を増加させる度合いは小さく、また、細長い空洞部4を放射状に配置しているので、空洞部が熱膨脹による体積膨張分を吸収して応力を緩和し得るものとなる。
【0018】
ここで、空洞部4は、図示の如くハンダ層2の周縁部から所定範囲のみに形成するのが良い。その理由は、半導体素子1の発熱部分は主に中央部であり、発熱部分の直下となるハンダ層2の中心部は周縁部に比較して熱流束が大きいものの発生する応力は小さく、中心部に空洞部4を形成してもあまり応力緩和の効果はなく、熱抵抗低減のために半導体素子1の発熱部分全面をハンダ層2に直接貼り付ける構造、いわゆるベタ付け構造とした方が有利になるからである。これに対して、ハンダ層2の周縁部は、上記した中心部と逆であって、空洞部4を形成しても熱抵抗への影響は相対的に小さく、一方、応力緩和の効果は大きくなる。
【0019】
また、空洞部4を形成する範囲はとくに規定されないが、その範囲の幅(空洞部4の放射方向の長さ)は、半導体素子1の1辺の長さに対して1/3〜1/10程度にするのが好ましい。これは、幅を1/3よりも大きくすると熱抵抗だけが大きくなり、幅を1/10よりも小さくすると応力低減の効果が小さくなるからである。
【0020】
さらに、冷却構造体は、空洞部4を設けたことにより、ハンダ層2の面内を通過する熱流束が一時的に絞られる。絞られた状態のままで熱伝導率の低い層を通過させると、全体としての熱抵抗は大きく増加する。そこで、空洞部4を設けたハンダ層2の直下に、ハンダ層2よりも熱伝導率の高い板状部材を設け、これにより熱流束を再度拡散させる構造とし、熱抵抗の低減を実現している。
【0021】
つまり、当該冷却構造体では、半導体素子1をハンダ層2で回路箔3に接合すると共に、応力的に最も厳しいハンダ層2に空洞部4を形成しており、ハンダ層2直下の層は回路箔3である。回路箔3は、通常、銅合金またはアルミニウム合金で構成されるため、150〜400W/m・Kの高い熱伝導率を有している。したがって、空洞部4を設けたハンダ層2の熱伝導率よりも、その直下である回路箔3の熱伝導率を相対的に高くするという条件は自然と満たされる。なお、回路箔3の表面に設けるメッキ層は回路箔3の一部として考える。
【0022】
そしてさらに、熱抵抗の増加を抑えるためには、図3に示すように、空洞部4の最大幅Wを直下の回路箔3の厚さtの2倍以内にすることが好ましい。この理由も同様に熱流束の拡散のためである。すなわち、空洞部4で絞られた熱流束はその直下の回路箔3で再び拡散し、さらに下側の層に伝わる。この際、回路箔3の厚さtが空洞部4の幅Wの半分以上あれば拡散は充分に行われるため、さらに下の層では空洞部4の影響は小さいものとなる。
【0023】
なお、空洞部4を設けた第1板状部材の直下の第2板状部材の熱伝導率が、第1板状部材の熱伝導率より高く、さらに第2板状部材の直下の第3板状部材の熱伝導率が第2板状部材の熱伝導率よりもさらに高いならば、空洞部の幅W≦2×(第2板状部材の厚さ+第3板状部材の厚さ)の関係を満たすように空洞部4の幅Wを決めても良い。また、広い幅の空洞部を少数形成するよりも、狭い幅の空洞部を多数形成した方がより望ましい。
【0024】
図4〜図7は本発明に係わる素子の冷却構造体の他の実施形態を示す図であって、図4に示す冷却構造体は、溝状を成す空洞部4が、放射中心から周縁部に至る間で幅を拡大させたものとなっている。この場合、図2に示す一定幅の空洞部に比べて、放射中心から周縁部に至る方向において空洞部4が占める割合を均一に近付けることができ、熱抵抗の増加をより最小限に抑えつつ応力を緩和し得るものとなる。また、上記の如く空洞部4の幅が一定では無い場合、その幅Wと直下の回路箔3の厚さtとの関係は空洞部4の最大幅をもって設定する。
【0025】
図5に示す素子の冷却構造体は、溝状を成す空洞部4が放射方向にわたってほぼ一定幅を有すると共に、周縁部側で空洞部4の本数を増やしたものである。この場合にあっても、図3に示す冷却構造体と同様に、放射中心から周縁部に至る方向において空洞部4が占める割合を均一に近付けることができる。
【0026】
図6および図7に示す素子の冷却構造体は、ハンダ層2の中央部において空洞部を形成しない領域すなわち半導体素子1の発熱部分をベタ付けする領域を略四角形にしたものである。このような中央部の領域は半導体素子1の構造等に応じて設定することができる。また、図6に示す冷却構造体にあっては、複数の空洞部4のうち、一部の空洞部4同士が互いに平行に配置してある。これは、製造条件などの都合により空洞部4の配置を一部変更したものであり、本発明では、このような空洞部4の配置も放射状配置に含むものとする。
【0027】
上記したような各冷却構造体において、ハンダ層2に溝状の空洞部4を形成する場合には、簡便な方法として、回路箔3の表面に予めパターン状にレジスト剤を塗布し、この上に半導体素子1をハンダ付けする方法がある。この場合、空洞部4の形状は、ハンダの表面張力によって自然と図3に示す如く逆U字形となる。このような断面形状は、断面が四角い場合に比べて、角部での応力集中を解消し得る好ましい形状である。
【0028】
また、ハンダをスクリーン印刷により予め回路箔3上に形成する場合、スクリーン上にパターンを形成して空洞部4以外の部分にのみ選択的にハンダを形成することも可能である。
【0029】
さらに、空洞部4を回路箔3に形成することも可能であり、この場合には、回路箔3の不要部分をエッチングで落とす際に、同時にエッチングを行って空洞部4を形成することができる。なお、空洞部4は、機械加工により形成しても良いし、レーザービームで不要部分を除去して形成することもでき、その形成方法がとくに限定されることは無い。
【0030】
そしてさらに、空洞部4の断面形状は、逆U字形に限らず、図8に示すように楕円の円弧部分から成る形状とすることができ、図9に示すように、溝状ではなく、円形あるいは楕円形の孔状にすることもできる。これらの空洞部4を形成するには、例えば、ハンダと濡れない円柱あるいは楕円柱状の空洞部成形用部材を放射状に配置してからハンダ付けをし、ハンダ付け後に空洞部成形用部材を抜き取るといった方法がある。なお、製造のし易さという点では、レジスト塗布やスクリーン印刷により溝状の空洞部4を形成する方法が優れている。
【0031】
また、当該冷却構造体による副次的な効果としては、空洞部4形成した板状部材の周縁部で剥離が生じたとしても、空洞部4で区切られた隣接セクションには剥離が及び難いという利点がある。この利点は、ハンダ層2に空洞部4を形成する場合にはとくに好都合である。
【0032】
さらに、半導体素子などの発熱素子の形状は、正方形もしくはそれに近い長方形であることが多く、これに対して、空洞部4の放射状パターンの中心は、素子が成す正方形もしくは長方形の中心に対応させれば良い。図10には、半導体素子1が長方形である場合の空洞部4の放射状パターンを示す。ただし、素子内の発熱が著しく不均一であって、温度が最も高くなる点が幾何学的中心からずれている場合には、温度が最も高くなる点を中心として空洞部4の放射状パターンを形成する方が好ましい。
【0033】
図11は、半導体素子1の温度が最も高くなる点が幾何学的中心からずれている場合の空洞部4の放射状パターンを示す図である。この場合、放射状パターンの中心の位置は、上述のように半導体素子1で最も温度が高くなる点の付近に配置すればよい。なお、空洞部4を設けたことにより温度分布がさらに変化するので、空洞部4を形成していない状態で温度が最も高くなる点と、空洞部4を形成した状態で温度が最も温度が高くなる点とが一致するとは限らないが、通常は近い位置にあり、且つ中心位置に関して本発明の効果の感受性は低いことから、実質的に問題にはならない。
【0034】
【実施例】
(実施例1)
図1に示すように半導体素子1をハンダ層2を介して回路箔3に接合した構成であって、半導体素子1は、シリコンから成り、一辺が10mm、厚さ0.52mmの正方形である。ハンダ層2には、高温用ハンダとしてよく使われる95Pb−5Snの組成のものを用いた。回路箔3は、厚さ0.317mmの窒化ケイ素板上に形成したものであって、厚さ0.4mmのタフピッチ銅から成り、表面にはニッケルめっきが施してある。
【0035】
ハンダ層2に溝状の空洞部4を形成する際には、回路箔3に図2に示すパターンでレジスト剤を印刷した。この際、空洞部4に相当する部分の幅は0.6mmで一定とし、半導体素子1の中心に対応する位置を中心にして放射状パターンを形成した。その後、ハンダ付けを行ったところ、レジスト剤の部分にハンダは乗らず、所期の放射状パターンで空洞部4を形成することができた。ハンダ層2の厚さは平均で0.11mmであった。
【0036】
(実施例2)
基本的に実施例1と同様の条件であるが、溝状空洞部4の形状を図4に示す形状にした。つまり、周縁部に近づくにつれて溝状空洞部4の幅を拡大したものとし、周縁部の応力低減の効果を高めるようにした。
【0037】
(実施例3)
溝状空洞部4の形状およびパターンを図5に示すものに変更した。つまり、空洞部4の幅は一定であるが、周縁部で空洞部4の数を増すことで、実施例2と同様あるいはそれ以上に応力低減の効果を高めるようにした。その他は実施例1と同様の条件とした。
【0038】
(実施例4)
実施例3と同様の条件であるが、ハンダ層2の厚みを変えるためにハンダの量を多くした。ハンダ層2の厚さは0.19mmであった。溝状空洞部4の断面は卵型に近い逆U字形であり、断面で最も膨らんだ個所の幅は0.68mmであった。
【0039】
(実施例5)
溝状空洞部4のパターンを図6に示すパターンとしたほかは、実施例1と同様の条件とした。
【0040】
(実施例6)
溝状空洞部4パターンを図7に示すパターンとした。このパターンでは、ハンダ層2において空洞部4を形成していない中央部の領域、すなわち半導体素子1の中央の発熱部分をベタ付けする領域が角の丸い四角形となっている。
【0041】
(実施例7)
図10に示すように半導体素子1の形状を長方形とした例である。半導体素子1の寸法は10mm×18mmで、厚さは0.52mmである。溝状空洞部4のパターンは図10に示すパターンとし、他は実施例1と同様の条件とした。
【0042】
(実施例8)
図11に示すように半導体素子1の形状を不規則形状とした例である。半導体素子1の外形寸法は10mm×18mmで、厚さは0.52mmであり、2箇所に切り欠き(2mm×3mm、3mm×6mm)が設けてある。溝状空洞部4のパターンは図11に示すパターンとし、他は実施例1と同様の条件とした。
【0043】
(実施例9)
ハンダの組成を変えた例である。ハンダ層2には63Sn−37Pbの組成のハンダを用いた。ハンダ層2の厚さは0.09mmであり、他は実施例1と同様の条件とした。
【0044】
(実施例10)
ハンダの組成をさらに変えた例である。ハンダ層2には、Sn/94質量%−Ag/3質量%−Bi/3質量%とした組成いわゆる鉛フリーハンダを用いた。ハンダ層2の厚さは0.15mmであり、他は実施例1と同様の条件とした。
【0045】
以上の実施例1〜10の冷却構造体によれば、例えばハンダ層を部分的に厚くしたもの(特開平6−37122号公報)や、ハンダ層を分割したもの(特開平8−8372号公報)といった従来の冷却構造体に比べて、熱抵抗の増加を最小限に抑えつつ応力を低減し、これにより長寿命化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる素子の冷却構造体の実施形態において、基本構成を説明する分解状態の斜視図である。
【図2】本発明に係わる冷却構造体の一実施形態を説明する部分破断状態の平面図である。
【図3】図2に示す冷却構造体の片側省略の断面図である。
【図4】本発明に係わる冷却構造体の他の実施形態を説明する部分破断状態の平面図である。
【図5】本発明に係わる冷却構造体のさらに他の実施形態を説明する部分破断状態の平面図である。
【図6】本発明に係わる冷却構造体のさらに他の実施形態を説明する部分破断状態の平面図である。
【図7】本発明に係わる冷却構造体のさらに他の実施形態を説明する部分破断状態の平面図である。
【図8】溝状空洞部の他の形状例を説明する片側省略の断面図である。
【図9】孔状空洞部の一例を説明する片側省略の断面図である。
【図10】本発明に係わる冷却構造体のさらに他の実施形態を説明する部分破断状態の平面図である。
【図11】本発明に係わる冷却構造体のさらに他の実施形態を説明する部分破断状態の平面図である。
【符号の説明】
1 半導体素子
2 ハンダ層(板状部材)
3 回路箔(板状部材)
4 空洞部

Claims (7)

  1. 熱膨張率の異なる複数の板状部材を積層すると共に、最上層の板状部材の上に発熱する素子を備えた冷却構造体において、少なくとも一つの板状部材に、素子の略中心に対応する位置を中心にして複数の細長い空洞部を放射状に形成したことを特徴とする素子の冷却構造体。
  2. 板状部材の周縁部から所定範囲に空洞部が形成してあることを特徴とする請求項1に記載の素子の冷却構造体。
  3. 空洞部を形成した板状部材の熱伝導率よりも、その直下の板状部材の熱伝導率が高いことを特徴とする請求項1または2に記載の素子の冷却構造体。
  4. 空洞部の最大幅が、空洞部を形成した板状部材の直下における板状部材の厚さの2倍以内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の素子の冷却構造体。
  5. 複数の板状部材のうちの少なくとも一つがハンダ層であり、このハンダ層に空洞部が形成してあることを特徴とする請求項1〜4おいずれかに記載の素子の冷却構造体。
  6. 空洞部が、断面U字形を成す溝状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の素子の冷却構造体。
  7. 空洞部が、断面円形または断面楕円形の孔状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の素子の冷却構造体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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