JP2004046151A - 光ビーム集束のための光学素子及びレーザービームを用いた対象の処理方法 - Google Patents

光ビーム集束のための光学素子及びレーザービームを用いた対象の処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004046151A
JP2004046151A JP2003152734A JP2003152734A JP2004046151A JP 2004046151 A JP2004046151 A JP 2004046151A JP 2003152734 A JP2003152734 A JP 2003152734A JP 2003152734 A JP2003152734 A JP 2003152734A JP 2004046151 A JP2004046151 A JP 2004046151A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical element
input
optical axis
output
light beam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2003152734A
Other languages
English (en)
Inventor
Eddy Roelants
エディー レランツ
Arjan Schuurman
アルヤン シュールマン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Siemens AG
Original Assignee
Siemens AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Siemens AG filed Critical Siemens AG
Publication of JP2004046151A publication Critical patent/JP2004046151A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B3/00Simple or compound lenses
    • G02B3/02Simple or compound lenses with non-spherical faces
    • G02B3/04Simple or compound lenses with non-spherical faces with continuous faces that are rotationally symmetrical but deviate from a true sphere, e.g. so called "aspheric" lenses
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/02Positioning or observing the workpiece, e.g. with respect to the point of impact; Aligning, aiming or focusing the laser beam
    • B23K26/06Shaping the laser beam, e.g. by masks or multi-focusing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/02Positioning or observing the workpiece, e.g. with respect to the point of impact; Aligning, aiming or focusing the laser beam
    • B23K26/06Shaping the laser beam, e.g. by masks or multi-focusing
    • B23K26/064Shaping the laser beam, e.g. by masks or multi-focusing by means of optical elements, e.g. lenses, mirrors or prisms
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/02Positioning or observing the workpiece, e.g. with respect to the point of impact; Aligning, aiming or focusing the laser beam
    • B23K26/06Shaping the laser beam, e.g. by masks or multi-focusing
    • B23K26/064Shaping the laser beam, e.g. by masks or multi-focusing by means of optical elements, e.g. lenses, mirrors or prisms
    • B23K26/0648Shaping the laser beam, e.g. by masks or multi-focusing by means of optical elements, e.g. lenses, mirrors or prisms comprising lenses
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/36Removing material
    • B23K26/38Removing material by boring or cutting
    • B23K26/382Removing material by boring or cutting by boring

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)

Abstract

【課題】成形すべき光ビームの中央ビームの強度減衰がごく僅かでしかなく低コストで取扱いの容易な、光ビームの横方向強度分布特性変更のための光学素子を提供すること。
【解決手段】入力側表面は、光軸周りの入力領域内で湾曲され、出力側表面は、光軸周りの出力領域内で湾曲され、この湾曲により、当該光軸に沿って入力側表面へ配向された光ビームが、ガウス状の入力プロフィルを伴って光学素子による屈折に基づき次のように成形され、すなわち当該光学素子後方の所定の間隔にある光ビームが、光軸周りの目標領域内で実質的に一定した強度分布特性を有する出力プロファイルを有するように成形され、前記入力領域外の入力側表面および/または出力側表面は、当該領域に入射する、光ビームの周縁ビームが光軸から離脱する方向に屈折するように湾曲させる。
【選択図】   図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光軸と、前記光軸に対して回転対称な入力側表面と、前記光軸に対して回転体対象な出力側表面とを有している、光ビームの横方向の強度分布特性を変更するための光学素子、特にガウス状の入力側プロフィルから出力側プロフィルへのレーザービームの横方向の強度プロファイルを所期のように成形するための光学素子に関している。また本発明は、光学素子を用いて例えば基板に孔を開けるための、レーザービームを用いた対象の処理方法に関している。
【0002】
【従来の技術】
標準型のレーザー処理装置は、レーザー光源と、視準光学系と、偏向ユニットと、集束光学系を含んでいる。視準光学系は通常は、いわゆるビーム拡大器を有しており、このビーム拡大器を用いてレーザービームの断面が拡大される。そのため処理に使用するレーザービームが、比較的小さな集束直径で、処理すべき対象上に集束され得る。偏向ユニットは、通常は2つの可動に支承されたミラーを有しており、該ミラーを用いて、処理に使用するレーザービームが処理領域上で所期のように偏向され得る。集束光学系は一般的に、焦点距離が50〜150mmのいわゆるプレーンフィールド光学系やfθレンズである。このような標準型のコンポーネントを有するレーザー処理装置は、処理用レーザービームの様々な波長のもとで作動され得る。
【0003】
レーザービームを用いて溝や貫通孔などの孔を開ける時、あるいはレーザービームを用いて材料の構造化ないしは剥離を行う時の一般に周知である問題は、処理に使うレーザービームのエネルギないし強度がその断面に亘って均等に成るのではなく、ガウス状にもしくは少なくともほぼガウス状に分散されることである。それにより、実質的にガウス形のビームプロフィルが存在してしまう。このことは、実際に孔を開けた際に、孔の中央部には縁部よりもはるかに深い孔部深度が達成されてしまうことを意味する。さらにこのガウス状のレーザービームの縁部領域は、不所望な過熱や溶融および/または剥離されなかった周囲の不所望な化学変化を引き起こす。
【0004】
米国特許出願 US 5,841,099 明細書からは、前述した問題の一部を解決することのできる方法が開示されている。この場合レーザービームの不所望な周縁領域を遮蔽するためにピンホールが用いられている。レーザービームの残った中央部分はその高い光強度と共に、結合光学系を介して処理すべき対象に配向される。しかしながらこの手法は、次のような欠点を有している。すなわち、ピンホールの縁部において回折作用が生じることである。これは処理に使用するレーザービームの品質を損なわせる。
【0005】
国際公開 WO 00/73013 パンフレットからは、処理に使用するレーザービームの強度分布特性を均質化するためのさらなる方法が公知である。この場合は、複雑でコストが高く回折作用の伴う装置が用いられている。これは多数の光学素子からなっている。この場合は回折作用を生じさせる個々の部分ビームが選択され、収束される。個々の構成要素は、順次慎重に調整されて、ビーム経路の所定の正確な位置に配置されなければならない。この装置の欠点は、ビームエネルギの約15%〜20%が失われてしまうことである。またさらなる欠点として、この装置が固定のビーム直径のもとでしか用いることができないことと、最適なビーム品質からのずれが、処理に使用するレーザビームの収束結果に直接ひびき、その影響を強く受けることが挙げられる。
【0006】
さらに国際公開 WO 95/18984 パンフレットからは、2つのプリズムを有する装置が公知であり、ここではこの2つのプリズムが、光軸に沿って配向されるガウス状の強度プロファイルを有するレーザービームのビーム経路に配置され、この場合、当該レーザービームは、第1のプリズムによって対照的に2つの半部に分割され、さらに第2のプリズムによって前記半部がさらに対照的に2つのさらなる半部に分割される。このようにして形成される4つのレーザービーム部分は、プリズムによる屈折のために光軸に対して逆向きに結像され、そのためプリズムとの所定の間隔において、4つのレーザービーム部分が重畳し、十分均質な強度分布特性が生じるようにる。
【0007】
また特許文献 JP 59119311 明細書からは、軸対照な入力側表面と軸対照な出力側表面を有するコンバージョンレンズが公知である。このレンズは、それぞれが次のように湾曲されている。すなわち、レンズに入射するガウス状の強度分布特性を有する光ビームが、レンズによる屈折のために、ほぼ均等な強度分布特性を有する光ビームに変換されるように湾曲されている。
【0008】
米国特許出願 US 6,201,229 明細書からは、ガウス状の強度プロファイルを有する光ビームの強度分布特性を変更するための、透過性材料から製造された光強度コンバータが公知である。このコンバータは、湾曲した入力側表面と湾曲した出力側表面を有している。この2つの表面の曲率は、次のように選択されている。すなわち当該コンバータの光軸に沿った光ビームの入射のもとで、光ビーム中央の光成分は外方に向けて屈折され、光ビームの外部領域にある光成分は、内方に向けて屈折されるように選択されている。このようにして、コンバーターから所定の間隔をおいて十分均質な強度分布特性を備えた光ビームが生成されるようになる。この光強度コンバータも前記特許文献 JP 59119311 から公知のコンバージョンレンズに類似して、入射する光ビームの中央ビームが光軸から離れるように屈折するために、結果的に生じる光ビームの強度がもとの光ビームの中央の最大強度よりも著しく低減する欠点を有している。
【0009】
【特許文献1】
米国特許出願 US 5,841,099 明細書
【特許文献2】
国際公開 WO 00/73013 パンフレット
【特許文献3】
国際公開 WO 95/18984 パンフレット
【特許文献4】
JP 59119311 明細書
【特許文献5】
米国特許出願 US 6,201,229 明細書
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、成形すべき光ビームの中央ビームの強度がごく僅かしか減衰せず、低コストで取扱いの容易な、光ビームの横方向強度分布特性変更のための光学素子を提供することである。さらに本発明の課題は、できるだけ均質なビーム強度に基づいて正確な処理を可能にする、レーザービームを用いた対象の処理方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題は本発明により、入力側表面は、光軸周りの入力領域内で湾曲され、出力側表面は、光軸周りの出力領域内で湾曲され、この湾曲により、当該光軸に沿って入力側表面へ配向された光ビームが、ガウス状の入力プロフィルを伴って光学素子による屈折に基づき次のように成形され、すなわち当該光学素子後方の所定の間隔にある光ビームが、光軸周りの目標領域内で実質的に一定した強度分布特性を有する出力プロファイルを有するように成形され、前記入力領域外の入力側表面および/または出力側表面は、当該領域に入射する、光ビームの周縁ビームが光軸から離脱する方向に屈折するように湾曲されている構成によって解決される。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明が基礎としている考察は、最大強度を有している光ビーム部分に対して付加的な開度を形成することにより、光ビームの十分均質な強度分布特性を生成することができることである。それにより少なくともこの強度の一部が光ビームの外部領域へ偏向する。このことは次のことによって達成される。すなわち光学素子の光軸と該光学素子に入射する光ビームのビーム経路とが一致するように当該光学素子を調整することによって達成される。この光学素子は、入射する光ビームの反射の強さが光軸からの間隔に依存している点で傑出している。このようにして所定の間隔の中で光学素子後方でほぼ均質な強度プロファイルを有する光ビームが生成され得る。さらに本発明によれば、光学素子に入射する光ビームの周縁ビームが光軸から離れる方向に屈折するように、入力側表面および/または出力側表面が湾曲される。このことは、最も簡単には次のようにして実現される。すなわち入力側表面および/または出力側表面が、出現する周縁ビームの領域において曲率を有さないように、すなわち無限大の半径を有する曲率を有するようにして実現される。代替的にこの領域の曲率は、軸近傍領域の曲率とは異なった符号を有していてもよい。屈折による周縁ビームの除去は次のような利点を有している。すなわち成形すべき光ビームの中央ビームが実質的に減衰しない利点である。そのため光学素子の効果がピンホールの効果に比肩し得るようになる。本発明による光学素子は、さらなる一連の利点を有している。例えば実質的に一定の強度分布を有する光ビームの生成のために、基本的には任意の波長のあらゆる種類のレーザー光に使用可能な唯一つの屈折率を有する光学素子を必要とするだけである。本発明はさらに、光ビームの均質化が、光学素子に入射する光ビームの偏光に依存しない利点も有する。さらなる利点は、本発明が既存のあるいは将来的なレーザー処理装置で簡単に実現できることである。
【0013】
請求項2によれば、この光学素子は、凹面状の入力側表面および/または凸面状の出力側表面を有している。このことは、当該光学素子が少なくとも光軸近傍で一般的に製造の容易な非球面レンズの形態を有する利点となる。
【0014】
請求項4および5によれば、入力側表面の曲率および/または出力側表面の曲率が少なくとも光軸近傍で様々な余弦関数の和によって記述される。この場合個々の余弦関数は一般に、異なる周期性と重み付け計数を有する。
【0015】
請求項6によれば、光学素子に配向される成形すべき光ビームが実質的に無視できるビーム広がりを有している場合に形成された光ビームの特に均質の強度分布が正確に達成される。このことは特にレーザービームのケースにあてはまる。
【0016】
請求項7によれば、この光学素子は自身の製造材料のばらつきに基づいて比較的少ないスペクトル分散特性を有する光ビームに適している。光学素子材料としては特に石英が適しており、これは多数の異なる波長にも適し、さらに低コストで高品質に製造できるものである。
【0017】
光学素子の効率、すなわち伝送される形成された光ビームの強度と、光学素子に入射する光ビームの強度との比は、請求項8によれば、入力側表面および/または出力側表面に、非反射層をコーティングすることによって高められる。不所望な反射による損失は、この非反射層を1つまたは複数の波長に対して特別に最適化することによって最小化できる。
【0018】
請求項9によれば、光軸から離れるように屈折する周縁ビームがビーム吸収体に配向され、それによって比較的弱い強度の周縁ビームが、形成された光ビームから高い信頼性で除去される。
【0019】
本発明の方法に関連する課題は、請求項10の特徴部分に記載された方法によって解決される。本発明の方法には次のような認識が根底にある。すなわち、特に基板に孔を開ける場合に、高い孔部品質、すなわち穿孔された孔部とその周辺の縁部領域の間のできるだけシャープな移行部を達成するためには、できるだけ均質な強度分布を有するレーザービームが必要なことである。高い孔部品質は、溶融される孔部周辺の基板材料ができるだけ少ない場合に達成される。本発明のビーム形成によれば、この種の不所望な溶融が回避される。
【0020】
請求項11によれば、成形すべきレーザービームがとりわけ光学素子の透過前にビーム拡大器を用いて拡大される。このことは、小さな集束直径を有する処理に使用するレーザービームが、処理すべき対象の表面または内部に結像でき、処理に使用するレーザービームが深い被写界深度を有するようになる利点となる。
【0021】
この光学素子は、特にパルス制御されたレーザービームの形成に適している。なぜならレーザービーム中央の均質な強度分布と、この中央領域外の光強度の減衰によって、例えば孔部穿孔の際の孔部周縁領域が比較的僅かな熱負荷にしかさらされず、それによってより良好な孔部品質が達成されるからである。
【0022】
請求項13による方法は、光学素子と、処理すべき表面の間の間隔の動的な変更によって孔部が種々異なる形態、例えば円錐状の孔部が可能となる利点を有する。さらに光学素子と処理すべき基板表面の間の間隔の変化のもとでは、ビーム拡大器の拡張と広がり係数の変更によって、成形されるレーザービームの様々な多数の強度プロファイルが達成できる。
【0023】
本発明のさらに別の利点や特徴は以下の明細書で有利な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0024】
【実施例】
次に本発明を図面に基づき以下の明細書で詳細に説明する。なお図面中相互に対応する構成要素に対しては3桁の番号のうち最初の数字が異なるだけである。
【0025】
本発明の実施例による光学素子を有するレーザー処理装置は、レーザービーム101を発するレーザー100を有している。このレーザービーム101の断面は、ビーム拡大器110を用いて拡大され、その結果として拡大されたレーザービーム11が光学素子120の方向へ偏向される。この光学素子120は、成形されたレーザービーム121を生成する。この成形されたレーザービーム121は、相互に垂直な軸線周りで可動な図示されていない2つのミラーを有している偏向ユニット130を用いて、処理すべき基板150上に偏向される。偏向ユニット130と処理すべき基板150の間に配置されているプレーンフィールドオプティック140は次のことに用いられる。すなわち、処理に使用するレーザービーム141が2つのミラーの位置に依存することなく常に基板150の平面状の表面に収束されるように用いられる。
【0026】
図2には、ガウス状の強度プロファイル212を有する、レーザービーム211の屈折によるビーム成形が表わされている。成形すべきレーザービーム211の広がりは、良好な近似のもとで無視することができるものとする。このことは図2中左側からの4本の水平な矢印であらわされている。強度プロファイル212は、中央領域212aと周縁領域212bを含んでいる。この中央領域と周縁領域の間の分け方は任意であるが、一般的には次のように選択される。すなわち中央領域212aにおける強度が全強度の約86%で、周縁領域212bの強度は約14%となるように選択される。このことは、全ビーム強度1/eに対する周縁領域212bのビーム強度の強度比に相当している。光学素子は、この成形すべきレーザービーム211に対して相対的に次のように配置される。すなわち、光学素子220の光軸が図2中に示されているように、当該レーザービーム211のビーム経路と一致するように配置される。
【0027】
光学素子220は、入力側表面を有しており、この入力側表面は、光軸近傍の入力領域227では、光軸から離れた出力領域228におけるものとは異なった曲率を有している。詳細にはこの図2からも明らかなように、入力領域227内の光軸近傍の入力側表面224aは、光軸から離れている出力領域228内の入力側表面224bとは異なった曲率を有している。さらに光学素子220は、出力側表面225を有しており、この出力側表面225も、図2の概略図では識別できないが曲率を有している。
【0028】
光学素子220を透過した後では、成形された中央ビーム221aと離脱方向に屈折した周縁ビーム221bを有した伝送レーザービーム221が生じる。中央ビーム221a(これは入力領域227内で光軸近傍を延在している)は、成形すべきレーザービーム211の中央領域212aに比べて、十分に均質な強度分布特性を有している。この強度プロファイルの均質化は、図2の左側からの4つの矢印によって表わされており、これらは入力領域227内の光学素子220の屈折によって生じた広がりを表わしている。周縁ビーム221bは、入力側表面224bにおける屈折のために、中央ビーム221aから分離される。ここでは、強度分布の経過が、広がりに基づいて当該光学素子220と強度分布の観察される面との間の間隔に依存することが示されている。
【0029】
図3には、入射するレーザービーム311と成形されたレーザービーム321のビーム経路が概略的に示されている。入射するレーザービーム311は、図2との関連で説明したように、中央領域312aと周縁領域312bに分けられる。光学素子320を透過して成形されたレーザービーム321は、出力プロファイル322を有する成形された中央ビーム321aと、光軸から離脱する方向に屈折した周縁ビーム321bを含んでいる。光学素子320の入力側表面は、入力側表面324aと入力側表面324bに分割される。この場合光軸近傍の入力領域内の入力側表面324aは、所定の曲率を有し、光軸から離れている出力領域内の入力側表面324bは、さらに別の曲率を有している。ここに記載されている本発明の実施例によれば、入力側表面324bは、円錐台の面葉のように湾曲されている。そのため図3中に示されている断面図では、この入力側表面324bは直線のように識別される。光軸近傍の入力側表面224aはここに示されている実施例によれば、以下の分析関数、
【0030】
【数1】
Figure 2004046151
【0031】
によって書き表される。この式に基づく座標系には、光学素子320の光軸と共にレーザービーム311と一致したx軸が含まれる。前記式に基づく座標系のy軸は、当該光学素子320の入力側表面のちょうど2つの移行部324cのところで交わる。これらの移行部324cは、図3中では“屈曲箇所”として識別され、入力側表面224aと入力側表面224bの間の境界を表わしている。
【0032】
光学素子320の出力側表面も入力側表面と同じように2つの部分表面、すなわち、当該光学素子320の光軸近傍の入力領域内の出力側表面325aと、光軸から離れた出力領域内の出力側表面325bに分割される。図3からも明らかなように、出力側表面325bは、曲率を有していない。出力側表面325aの曲率は、入力側表面324aの曲率と同じように以下の式、
【0033】
【数2】
Figure 2004046151
【0034】
によって書き表される。この式において、座標系xとyは、それぞれミリメートルの単位で示される。係数c1は、補正係数に相当し、ここに記載されている実施例によれば、105.6の値を有する。
【0035】
ここでは、前述の式が入力側表面324aと出力側表面325aの曲率を次のような精度で書き表していることを述べておく。すなわち、実施されるシミュレーション計算のもとで十分満足のゆく結果が得られるような精度、すなわち従来のビームプロファイルに較べて格段に向上したレーザー処理が可能となる、成形されたレーザービーム321の出力プロファイル322に到達するような精度である。
【0036】
離れる方向に屈折する周縁ビーム321bは、ビーム吸収装置(Strahlabsorber)370の方へ偏向される。これは離れる方向に屈折した周縁ビーム321bが例えば不所望な反射によって、当該の成形された中央ビーム321aのビーム経路に再び偏向されることがないように未然に防いでいる。
【0037】
これまでのことをまとめると、本発明によれば、レーザービーム211の横方向の強度分布を変更するための光学素子が得られる。この場合この強度分布の均質特性は、成形すべきレーザービーム211の中央領域212aに、光学素子220による屈折を介して付加的な開度を加えることによって生成される。それによって伝送されたレーザービームの強度分布は、入力プロファイルよりも高い均質性を有するようになる。本発明によれば、成形すべきレーザービーム211の弱い周縁ビーム212bが光学素子220の光軸から離されるように屈折される。さらに本発明によれば、レーザービームを用いた対象の処理のための方法、特に当該の光学素子220を用いて基板に孔部を開けるための方法が得られる。この場合、レーザー処理している間に、処理すべき対象と当該光学素子の間の間隔を変更することによって、処理に使うレーザービームの強度分布を次のように変化させることが可能である。すなわち種々異なる大きさ/形状の孔部を多数穿孔できるように変化させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による光学素子を有するレーザー処理装置の構造を示した図である。
【図2】屈折率を有する光学素子によるビーム形成を概略的に表わした図である。
【図3】図2に示されている光学素子の屈折作用を示した図である。
【符号の説明】
100   レーザー
101   レーザービーム
110   ビーム拡大器
111   拡大されたレーザービーム
120   光学素子
121   成形されたレーザービーム
130   偏向ユニット
150   基板
211   成形すべきレーザービーム
212   強度プロファイル
212a  中央領域
212b  周縁領域
220   光学素子
221   伝送されたレーザービーム
221a  中央ビーム
221b  周縁ビーム
224a,b 入力側表面
225   出力側表面
227   入力領域
228   出力領域
311   入射するレーザービーム
312a  中央領域
312b  周縁領域
321   成型されたレーザービーム
321a  中央ビーム
321b  周縁ビーム
322   出力プロファイル
324a,b 入力側表面
325a  入力領域内の出力側表面
325b  出力領域内の出力側表面
370   ビーム吸収装置

Claims (13)

  1. 光軸と、
    前記光軸に対して回転対称な入力側表面(224a,324a)と、
    前記光軸に対して回転体対象な出力側表面(325a)とを有している、光ビーム(211)の横方向の強度分布特性を変更するための光学素子、特にガウス状の入力側プロフィルから出力側プロフィルへのレーザービームの横方向の強度プロファイルを所期のように成形するための光学素子において、
    前記入力側表面(224a,324a)は、光軸周りの入力領域(227)内で湾曲され、出力側表面(325a)は、光軸周りの出力領域(228)内で湾曲され、この湾曲により、当該光軸に沿って入力側表面(224a、324a)へ配向された光ビーム(211)が、ガウス状の入力プロフィルを伴って光学素子(220,320)による屈折に基づき次のように成形され、すなわち当該光学素子(220,320)後方の所定の間隔にある光ビーム(221,321)が、光軸周りの目標領域内で実質的に一定した強度分布特性を有する出力プロファイルを有するように成形され、
    前記入力領域(227)外の入力側表面(224b,324b)および/または出力側表面(325b)は、当該領域に入射する、光ビーム(211)の周縁ビーム(212b,312b)が光軸から離脱する方向に屈折するように湾曲されていることを特徴とする光学素子。
  2. 前記光学素子は、入力領域(227)内で凹面状の入力側表面および/または凸面状の出力側表面を有する非球面レンズの形態を有している、請求項1記載の光学素子。
  3. 前記光学素子は、入力領域(227)および/または出力領域(228)内で光軸に平行して、当該光軸から外側へ向けて増加する厚さを有している、請求項1または2記載の光学素子。
  4. 前記入力領域(227)内で、入力側表面(224a、324a)の曲率が、種々の余弦関数の和によって記述可能である、請求項1から3いずれか1項記載の光学素子。
  5. 前記入力領域(227)内で、出力側表面(325a)の曲率が、種々の余弦関数の和によって記述可能である、請求項1から4いずれか1項記載の光学素子。
  6. 配向される光ビーム(211,311)が、実質的に無視できる程度の広がりで形成可能である、請求項1から5いずれか1項記載の光学素子。
  7. 分散に基づいて実質的に単色性の光ビームが形成可能である、請求項1から6いずれか1項記載の光学素子。
  8. 前記入力側表面(224a、224b)および/または出力側表面(225)は、非反射層を有している、請求項1から7いずれか1項記載の光学素子。
  9. 付加的にビーム吸収装置(370)が設けられており、該ビーム吸収装置に対し、光軸から離れる方向に屈折する周縁ビーム(221b,321b)が偏向可能である、請求項1から8いずれか1項記載の光学素子。
  10. 請求項1から11に記載の光学素子(220,320)の適用下で例えば基板に孔を開けるための、レーザービームを用いた対象の処理方法。
  11. レーザービーム(211,311)の断面が、光学素子(220,320)透過前にビーム拡大器(110)を用いて拡大される、請求項10記載の方法。
  12. パルス制御されたレーザービームが用いられる、請求項10または11記載の方法。
  13. 処理すべき対象(150)と当該光学素子(220,320)の間の間隔が、レーザー処理の間に可変である、請求項10から12いずれか1項記載の方法。
JP2003152734A 2002-07-15 2003-05-29 光ビーム集束のための光学素子及びレーザービームを用いた対象の処理方法 Withdrawn JP2004046151A (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE10231969A DE10231969B4 (de) 2002-07-15 2002-07-15 Optisches Element zur Formung eines Lichtstrahls und Verfahren zum Bearbeiten von Objekten mittels Laserstrahlen

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004046151A true JP2004046151A (ja) 2004-02-12

Family

ID=30009993

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003152734A Withdrawn JP2004046151A (ja) 2002-07-15 2003-05-29 光ビーム集束のための光学素子及びレーザービームを用いた対象の処理方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2004046151A (ja)
DE (1) DE10231969B4 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102007005388A1 (de) 2007-02-02 2008-08-07 Siemens Ag Refraktive Erzeugung eines konzentrisch aufgefächerten strukturierten Lichtstrahlenbündels, optische Messvorrichtung mit refraktivem Ablenkungselement
DE202016104447U1 (de) 2016-07-21 2016-08-22 Fibro Gmbh Vorrichtung zum Ausführen eines Verfahrens zur Erzeugung und Detektieren einer fälschungssicheren Identifikation

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59119311A (ja) * 1982-12-27 1984-07-10 Fujitsu Ltd 光強度分布変換レンズ
WO1995018984A1 (en) * 1994-01-07 1995-07-13 Coherent, Inc. Apparatus for creating a square or rectangular laser beam with a uniform intensity profile
DE19635942A1 (de) * 1996-09-05 1998-03-12 Vitaly Dr Lissotschenko Optisches Strahlformungssystem
JP3614294B2 (ja) * 1998-03-09 2005-01-26 富士通株式会社 光強度変換素子及び光学装置及び情報記憶装置
DE19931989A1 (de) * 1999-07-09 2001-01-11 Deutsche Telekom Ag Verfahren und Vorrichtung zur Formung des Intensitätsprofils eines Laserstrahls
DE10049557B4 (de) * 2000-10-06 2004-09-02 Microlas Lasersystem Gmbh Vorrichtung zum Umwandeln der Intensitätsverteilung eines Laserstrahls

Also Published As

Publication number Publication date
DE10231969B4 (de) 2004-09-30
DE10231969A1 (de) 2004-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7495471B2 (ja) 透明な脆性材料に分割線を挿入するための方法および装置、ならびに本方法によって製造可能な、分割線が設けられた要素
US9285593B1 (en) Method and apparatus for shaping focused laser beams
JP5689542B2 (ja) 強度分布が回転対称であるレーザビームにレーザビームの形状を変換するための装置
JP6467353B2 (ja) レーザビームを均質化するための装置
KR102047612B1 (ko) 레이저광 정형 및 파면 제어용 광학계
EP3899624B1 (en) Koehler integrator device and application thereof in a multi-focal confocal microscope
US9448410B2 (en) Device for converting laser radiation into laser radiation having an M profile
CN1295676A (zh) 用于连接光纤和光波导的方法
CN109416419A (zh) 用于激光切割的射束成型光学***以及具有射束成型光学***的设备
CN108845409B (zh) 一种基于多面体棱镜产生阵列多焦点的装置及方法
KR20160145910A (ko) 라인 빔 형성 장치
CN109693032A (zh) 激光切割方法和装置
JP5909369B2 (ja) レーザ光整形用光学部品の設計方法、及び、レーザ光整形用光学部品の製造方法
CN109581558B (zh) 一种多焦点衍射元件的制备方法及多焦点衍射元件
JP2013101243A (ja) 多焦点光学系及びレーザ加工装置
US20060250703A1 (en) Beam shaping apparatus
JP2004046151A (ja) 光ビーム集束のための光学素子及びレーザービームを用いた対象の処理方法
JP5460502B2 (ja) レーザ光整形用光学部品の設計方法、及び、レーザ光整形用光学部品の製造方法
US20170351156A1 (en) Optical Device and Optical Device Manufacturing Method
JP3988733B2 (ja) Doeホモジナイザ転写光学系およびレーザビーム照射方法
US20200012023A1 (en) Lens System for Use with High Laser Power Density Scanning System
KR20210016218A (ko) 디퓨저 기반의 레이저 빔 균질화를 위한 광학계 및 이를 포함하는 레이저 열처리 장치
JP2019020731A (ja) レーザビームの線形強度分布を生成するための装置
JP7453328B2 (ja) レーザ放射用の変換装置
TWI844642B (zh) 在工作平面上產生線性強度分佈的裝置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060801