JP2004046102A - ネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置 - Google Patents

ネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置 Download PDF

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Abstract

【課題】実習画像を見ながら、実習者と教官とが音声を双方向に同時交換できて、歯科臨床により近似した実習シミュレーション装置を、9時ポジションにも対応できる状態で提供する。
【解決手段】頭部模型15,診療器具2、画像や音声通信用の液晶ディスプレイ45を有した実習者用実習台Eと、三次元計測ユニット等が付加された指導者用実習台とを、互いに情報伝達可能に電気接続して、実習者の実習状況の画像と音声、指導者の画像と音声とを双方向に伝達できるとともに、実習者や指導者が、頭部模型15に関して胴体模型14存在側の正反対側に位置する「12時ポジション」と、頭部模型15の右横に位置する「9時ポジション」とのいずれにも対応できる装置とした。
【選択図】    図14

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、歯科実習などでは、実習目的に応じた顎模型を模型実習診療台に取り付け、学生が教官の指導に基づき実習を行ない、その過程、結果において指導教官の指導、評価を得ているが、実習評価の客観性や指導方法を個人の主観に傾かないように規格化すべきとの要請が強い。
【0003】
また、実習を行なう学生の数に対して、指導教官の数は少ないため、効率の良いコミュニケーション機材が必要とされ、さらに各学生に習熟度・達成度に差がある場合でも個別に対応できにくい環境下にあり、改善が望まれている。
更に、各学科での実習においては、大きく分けて、診療台を水平にして行なういわゆる水平位診療と診療台の背板を起こすいわゆる対面位診療の2つの実習形態があるが、複数の学科で共用できる実習装置が求められる状況にあって、この2つの位置づけを容易に満足する実習診療台が望まれている。
【0004】
このように、従来のシステムでは、操作性がよく、信頼性が高く、省スペースな、歯科臨床により近似した学習システムは存在しない。
【0005】
また、学生各人の習熟度、達成度にフレキシブルに対応でき、自立的に学習、修練できる教育システムも存在しない。
【0006】
指導教官、実習者各人の主観によらない客観性をもって自己学習形式を取れる教育システムも存在しない。
【0007】
更に、評価に客観性を与え、指導方法の規格化が図れるシステムも存在しない。
【0008】
従来の実習システムを更に詳しく説明すると、特開平6−95538号には、画像のみ指導者と実習者との間で観察できるようにするシステムが提案されているが、音声を加えて双方向にやり取りできるものではなく、また、実習評価装置と有機的に組み合わせて実習評価結果が指導者と実習者との間で双方にやり取りできるものではない。
【0009】
実習評価装置については、例えば、特開平9−178437号や特開平10−97187号が提案されているが、いずれも指導者用実習台と実習者用実習台のモニタで確認でき、マイクやスピーカで指導者と実習者が直接その場で音声と画像の両方で双方向に伝達し合える、または評価結果を見ながら実習できるシステムではなく、実習台のコンピュータがインターネットに接続することは出来なかった。
【0010】
また、胴体模型と頭部模型とが仰臥位診察と立体診察とをこなせる実習台は、特開2001−337597号があり、ここでは複数の学科で使用でき占有面積を抑えた実習台が知られているが、これを上記の実習システムと組み合わせて使用する試みはなされてない。
また、診療器具や実習者の姿勢を評価するシステムであって、特定の位置の軌跡をカメラで検出し2値化して評価するシステムは、特開2000−293097号で知られているが、この評価結果を上記のように指導者と実習者との間で音声及び画像で双方向にやり取りすることは出来なかった。
【0011】
ところで、日本における歯科治療では、横臥姿勢の患者の頭部に対して胴体の反対側の位置、いわゆる「12時ポジション」に医師が着座する形態を採るのが一般的であるが、中国等の他の国においては、医師が患者の頭部の右横の位置、いわゆる「9時ポジション」で歯科の治療を行うことが多い(図17参照)。従って、この「9時ポジション」による歯科治療においても、診療器具等が使い易い状態となることが必要不可欠である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、客観性を担保した実習評価、指導を確保し、学生の習熟度、達成度に応じたきめ細かな指導、評価ができ、操作性、信頼性に富み、より臨床に即した、ネットワーク対応型の医療用診療実習シミュレーション装置を提供するものである。
【0013】
したがって、本発明の目的は、歯科臨床により近似した実習シミュレーション装置を提供することにある。
【0014】
また、実習教育の効率化、省力化を目的として、学生各人の習熟度、達成度にフレキシブルに対応できる教育システムを提供することにある。
【0015】
客観性のある、自己学習形式が可能な教育システムを提供することにある。
【0016】
更に、装置の操作性がよく、信頼性が高く、低コスト、省スペースに統合した実習教育システムを提供することにある。
【0017】
加えて、前述の「9時ポジション」の治療実習も行い易い実習シミュレーション装置を提供することも目的である。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置が提供される。
【0019】
このような本発明は、従来より個別に提案されている種々の実習機能を有機的に組み合わせて、小さいスペースで早く効率的に実習効果を確認し、指導者と実習者との間のコミュニケーションを取りながら、コンピュータネットワークを活用して実習する教育システムであり、更に、望ましい態様では、水平旋回や仰臥位姿勢と立位姿勢の変更設定の可能な、実際の治療に適合した、人体模型や、個別に開発された種々の技能評価装置を組み込んだ構成になっている。
したがって、請求項1の本発明装置では、頭部模型と、診療器具と、画像及び音声の通信手段とをそれぞれ備える1台以上の実習者用実習台と、画像及び音声の通信手段とをそれぞれ備える指導者用実習台とから構成され、 前記実習者用実習台と、前記指導者用実習台との間で、各実習者の実習状況の画像と音声、指導者の画像と音声とを双方向で同時に伝達して、診療実習が出来る構成にしている(独立発明として提案)。
【0020】
また、請求項5、12では、実習用実習台と指導者用実習台とが有線、又はワイヤレスなどで相互接続されたもの、更にインターネットに接続されたものが提案されており、請求項6では、通信手段として、カメラ、モニター及びマイク、スピーカを接続したコンピュータを用いた、一般的な構成が採用されている。
【0021】
このような、本発明装置では、教官と学生との間では、画像情報に加えて、相互の意思を音声で双方向に遣り取りできるので、学生各人の習熟度、達成度にフレキシブルに対応できる。
【0022】
また、このような本発明装置は、望ましい実施例として後述するような歯科診療だけでなく、一般医科の診療、眼科、耳鼻咽喉科など幅広い医療実習装置、あるいは美容、理容装置としても適用できるものである。
【0023】
請求項2では、請求項1の基本構成に加えて、実習者が行なった実習結果を客観的に評価する実習評価装置を、実習者用実習台、指導者用実習台との間を情報伝達可能にしている(独立発明として提案)。
【0024】
実習者用実習台、指導者用実習台、実習評価装置は、ネットワークで相互に接続されているので、実習者は、実習を行なった後に、実習データや切削加工した歯牙模型などを実習評価装置のある場所まで逐一運ぶ必要がなく、その場で実習成果が評価できるので、効率の良い学習が出来る。
【0025】
請求項3では、請求項1の基本構成に加えて、実習者が行なった実習結果を客観的に評価する実習評価装置を、実習者用実習台に設けた頭部模型に内蔵した構成にしている(独立発明として提案)。
【0026】
この場合の実習評価装置としては、根管長測定評価装置や切削圧測定評価装置などの比較的小型のものが使用される。
【0027】
請求項4では、請求項1〜3のいずれかにおいて、実習者用実習台は、その支持本体に、胴体模型と頭部模型とからなる人体模型を、姿勢切替手段を介して支持されており、前記姿勢切替手段は、前記人体模型を、前記支持本体に対して垂直軸まわりに水平旋回可能とする水平旋回位置調整手段と、前記人体模型を、前記支持本体に対して少なくとも仰臥位姿勢と立位姿勢との間で傾動可能とする傾動位置調整手段とを備えている。
【0028】
このような人体模型を組み込んだ構成によれば、実習者は、人体模型を水平旋回させた位置に保持したり、仰臥位姿勢や立位姿勢をとらせたりして、より、実際の診療時に近い姿勢できめの細かい実習ができる。
【0029】
請求項7〜請求項11は、実習者が実際に行なった種々の診療、処置に対して、客観的な実習技能評価が行なえる機能を備えた実習台が提案されている。
【0030】
すなわち、請求項7では、請求項1、2のいずれかにおいて、実習用実習台は、上記実習者、上記診療器具などの診療実習時における動きを検出するための各種センサ手段と、上記実習者による上記歯牙模型に対する切削、加工度合いを診療実習データとして作成するための診療実習技能データ作成手段と、上記各種センサ手段と、上記診療実習技能データ作成手段とによって捕捉された、実習時における実習者の治療姿勢、上記診療実習データに対して、予め準備した所定の評価プログラムを実行して、実習者の治療時における各種の技能評価を行なうための実習技能評価手段とを含んで構成された、実習技能評価装置を更に備えた構成になっている。
【0031】
更に、請求項13では、指導者用実習台に、指導情報が記憶された記憶手段と、音声と画像の同時切替手段が設けられ、指導者側で切替手段を操作すれば、動作モードを変更して、指導者側から指導情報を実習者に提供したり、特定の実習者との間で個別に情報交換できるようになっており、請求項14では、指導者用実習台には、複数の実習者の実習評価が集中的にオンラインで観察できるようになっている。
【0032】
すなわち、請求項7では、実習評価装置は、頭部模型又は診療器具などに組み込まれた各種センサ手段からの評価信号、あるいは頭部模型に組み込まれた切削加工された歯牙模型から所定の評価プログラムを実行して実習者の実習技能評価を行なう評価手段を備えており、請求項8〜請求項11には、このような実習評価装置の評価対象を具体化し、機能を特定したものが提案されている。
【0033】
ここに、請求項8では、前記実習評価装置は、各種センサとして、実習時における上記実習者、上記診療器具の動きを示すための位置マーカと、上記カメラによって撮像された実習画像から位置マーカを抽出して、診療時における位置マーカの移動軌跡データを作成するマーカ移動軌跡形成手段とを含み、上記実習評価装置では、前記作成されたマーカ移動動軌跡データを実習データとして取り込み、取り込んだ実習データに対して、所定の評価プログラムを実行して、実習者の診療時における姿勢、動き、診療器具の移動を評価する構成としている。請求項9では、マーカ移動軌跡形成手段は、実習者のほぼ正中線上方に設置されたカメラにより撮影された画像を2値化処理して2次元座標として表示する画像記憶手段を含んだ構成になっている。
【0034】
また、請求項10では、前記実習評価装置は、各種センサとして、歯牙模型に加わる切削器具による切削圧を検出するための切削圧検出手段、あるいは歯牙模型に根管長測定を行なう根管長測定手段を備えており、これらの検出手段からのデータを実習データとして取り込み、この取り込まれたデータに対して、所定の評価プログラムを実行することによって、実習者の治療時における切削圧や、根管長測定を評価する構成としている。
【0035】
さらに、請求項11では、前記実習評価装置は、前記実習者が切削、加工した歯牙模型に対して、それらから非接触で切削、加工データを抽出する実習データ分析手段を備えており、その実習データ分析手段によって抽出された実習データは、予め準備した評価プログラムを実行することによって、実習者による窩洞形成、支台歯形成についての実習技能評価が客観的に行えるようにしている。
【0036】
請求項15のネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置は、請求項1〜14のいずれかにおいて、診療器具を装脱自在に収容するハンガー部と、このハンガー部を支持する基部とを設けるとともに、ハンガー部を基部に対して頭部模型の長手方向に沿う方向に移動自在に支持する可動機構が装備されていることを特徴とする。
【0037】
請求項15によれば、診療器具を収容するハンガー部が頭部模型の長手方向に沿う方向に移動自在であるから、実習者や指導者の体格や診療時の位置の変化に対応させて、操作し易い位置に診療器具を配置することが可能になる。とりわけ、実習者や指導者が頭部模型に関して胴体存在側と反対の側に位置する12時ポジションと、頭部模型の右横に位置する9時ポジションとでは利き腕の位置が大きく異なるが、ハンガー部の位置調節によって、いずれのポジションでも使い易い位置に診療器具をセットすることが可能であり、異なる診療姿勢に対応できる便利で使い易いシミュレーション装置を提供できる。また、請求項16のように、可動機構を、ハンガー部を基部に対してスライド移動自在に支持するスライド機構に構成すれば、スライド方向に長いレール等の構造物は必要になるが、上下左右に張り出す構造物は不要にすることができるので、腰折れアーム式の機構等に比べて、可動機構をコンパクトに構成できる利点がある。
【0038】
請求項17のネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置は、請求項15又は16において、ハンガー部を、スライド機構に対して上下軸心周りの所定角度範囲内で回動調節自在に構成してあることを特徴とする。
【0039】
請求項17によれば、ハンガー部を上下軸心周りで回動調節自在としてあるので、個人差や癖等の要因により、実習者や指導者の頭部模型に対する位置の変化に対応して、ハンガー部の向き調節が行えることとなり、いずれの診療器具もほぼ同じ距離に配置できる等、使い易い状態にセットすることができる。そして、ハンガー部の回動調節が所定角度範囲内で行われるようにしてあるので、必要以上に回動又は同方向に複数回転させる無駄が無いとともに、エアーホース等の診療器具に付帯の設備が捩れるとか互いに絡まるといった不都合が未然に防止されるようになり、この点でも使い易いものとなる。
【0040】
請求項18のネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置は、請求項1〜17のいずれかにおいて、頭部模型を、これを支持する胴体模型に対して横捻り及び係止維持自在に支持する回動機構を設けたことを特徴とする。
【0041】
請求項18によれば、頭部模型を胴体模型に対して横捻り及び係止維持自であるから、診療対象となる歯の位置に応じて頭部模型を捻って見易くすることが可能であり、実習者や指導者が頭部模型の右横に位置する9時ポジションにおいて、頭部模型を右に捻って口腔内を見易いとか、診療し易いといった診療に好適な頭部模型の姿勢に切換えることができる。
【0042】
請求項19のネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置は、請求項18において、頭部模型を、胴体模型に対して起上り傾動及び係止維持自在に支持する傾動機構を設けてあることを特徴とする。
【0043】
請求項19によれば、頭部模型を、胴体模型に対して起上り傾動及び係止維持自在であるから、診療対象となる歯の位置に応じて頭部模型を傾動させて見易くすることができる。例えば、12時ポジションにおいて、口腔内をより見やすくすべく、首部位よりも頭部が下がるように頭部模型を垂下り傾動させたり、9時ポジションにおいて、口腔内をより見やすくすべく、頭部が首部位よりも上がるように起上り傾動させたり、という使い方が可能であり、より実際に即した医療実習を行えるようになる。そして、請求項20のように、回動機構又は/及び傾動機構を手指操作自在な人為操作構造に構成すれば、コスト安くこれらの便利な機構を設けることができる。
【0044】
請求項21のネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置は、請求項1〜20のいずれかにおいて、口腔内に作用自在な吸引具を、頭部模型における診療具が配置される側と反対側に配置し、かつ、頭部模型の長手方向に沿う方向に移動自在に構成してあることを特徴とする。
【0045】
請求項21によれば、唾液や潤滑水といった口腔内の液体を吸い出す吸引具を、頭部模型に関して診療器具と反対側において頭部模型の長手方向に移動自在に配置したので、12時ポジションや9時ポジション等の実習者や指導者の位置変化に対応させて、吸引具の位置も変化させることができるようになり、実習し易いとか、より実際に即した医療実習が行えるようになった。
【0046】
請求項22のネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置は、請求項4,18,19のいずれかにおいて、診療器具の作動状態表示ランプ又は/及び診療器具の駆動速度切替スイッチを、胴体模型における胸部付近に配置してあることを特徴とする。
【0047】
請求項22によれば、胴体模型における胸部付近に、即ち頭部模型の近傍に、診療器具の作動状態表示ランプや駆動速度切替スイッチを配置したので、12時ポジションや9時ポジションといった具合に頭部模型に対する実習者や指導者の位置が変化しても、表示ランプや切替スイッチを容易に確認することができる。これにより、表示ランプや切替スイッチを1箇所のみに設ける経済的手段としながら、実習者や指導者の位置変化に拘わらずに見易いという合理的な表示手段を得ることができた。
【0048】
請求項23のネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置は、請求項1〜22のいずれかにおいて、画像通信手段を上下向きの軸心周りで回動移動自在に支持してあることを特徴とする。
【0049】
請求項23によれば、実習机等に置かれる画像通信手段が上下向きの軸心周りで回動移動自在としたので、実習者や指導者の診療位置の変更に対応して、画像通信手段を見易い方向に向けることができ、医療実習をより行い易い物とすることができた。
【0050】
【発明の実施の形態】
《実施形態1》
以下に、本発明の実施の形態について、図面とともに説明する。図1は、本発明のシステム系統を示す図である。
【0051】
本発明装置は、図に見るように、1台以上の実習者用実習台Aと、指導者用実習台Bとを組み合わせて構成されている。
【0052】
実習者用実習台Aは、頭部模型1、ハンドピース、注射器、スケーラ、ミラーなどの診療器具2(図1では不図示、図6では2として示す)を備えるとともに、画像及び音声を双方向で通信するための通信情報処理手段3を備え、他方の指導者用実習台Bは、画像及び音声を双方向で通信するための通信情報処理手段4を少なくとも備えている。ここに、実習者用実習台Aの通信情報処理手段3はクライアント端末、指導者用実習台Bの通信情報処理手段4は、サーバ装置として機能し、これらの双方の通信情報処理手段3,4は、信号線Lを通じて接続され、いわゆるLANシステムを構築している。
【0053】
ここでは、実習者用実習台B、指導者用実習台A、実習評価装置Sが、それぞれ通信線によって有線LAN接続されているが、この例に限られず、赤外線や省電力電波などによる無線LAN接続であってもよい。また、これらは更にインターネットに接続すれば、外部のサーバ装置に実習データを転送して、蓄積保存させたり、外部のサーバ装置から必要な情報を取り出したりすることもできる。
【0054】
また、図例のものでは、それぞれの実習台Aには、後述するように実習評価装置Sが割り当てられ、指導者用実習台Bとともに相互に通信線Lを介して接続されているので、実習者は、その場で実習結果が客観的に評価されるようになっている。
【0055】
図2、図3は、実習者用実習台A、指導者用実習台Bの電気的なハード構成を示している。
【0056】
実習者用実習台Aは、パーソナルコンピュータで構成された通信情報処理手段3を備えており、この通信情報処理手段3に通話のためのマイクMC、スピーカSP、画像表示のためのモニタ31、CCDカメラCと、このカメラCで撮像された映像を保存するためのVTRを備えており、評価装置Sにも通信接続されている。ここに、評価装置Sは、インターフェースI/Fを備えているので、そのインターフェースI/Fに、後述する根管長測定装置や、切削圧検出手段を接続すれば、人体模型を使用して実習した実習結果を実習データとして取り込み、所定の評価プログラムを実行して、実習者の技能評価が出来る。
【0057】
他方の指導者用実習台Bも、実習者用実習台Aと同様に、パーソナルコンピュータで構成された通信情報処理手段4を備えており、この通信情報処理手段4に通話のためのマイクMC、スピーカSP、画像表示のためのモニタ41、CCDカメラCと、VTRを内蔵し、このカメラCで撮像された映像を保存し、必要に応じて編集するためのAVコントローラ6を備えている。また、7は、指導者用実習台Bによる動作モードの切替え、つまり、実習台Aに対する指導情報の送信と、音声と画像との送信を切替えるための同時切替手段であり、この切替手段を切替操作することによって、特定の実習者との情報交換と、指導情報の提供とを適宜切替えて行うことが出来る。
【0058】
したがって、このような構成によれば、実習時にカメラC、スピーカSP、マイクMCを用いて取り込まれた、音声入りの実習画像は、実習者の実習台Aに設けたモニタ31に映し出され、実習者はその場で自分の実習画像を確認することができる。
【0059】
また、実習画像は、通信情報処理手段3に保存されたり、必要に応じて指導者用実習台Bの通信情報処理手段4に伝送されて、保存されるので、実習時の記録はファイル情報となって順次蓄積され、必要なときには、指導者用実習台Bや実習者用実習台Aから取り出して、再生することもできる。
【0060】
また、指導者は、カメラで撮像した模範的な診療要領を、全実習者や特定の実習者のクライアント端末に送り、表示装置に表示させて見せることができ、実習時の全員あるいは複数の特定実習者の実習画像を指導者用実習台の表示装置に画面分割で同時に映し出したり、あるいはタイムシェアリング方式で順次に映し出して実習画像を観察することができる。
【0061】
指導者用実習台では、複数の実習者の実習結果に対する評価を集中的にオンライン観察できるように構成すれば、指導者側で実習評価を迅速に把握できるので、より一層効率よく指導が出来る。
【0062】
指導教官はマイクMC、スピーカSP、カメラC、モニタ31,41を用いて、すべての実習者に対する一斉指導が音声や画像を交換しながら出来る他、必要なときには、特定の実習者に対してのみ、その者の能力に応じた個別指導ができる。
特に、指導者用実習Bと実習者用実習台Aとは、画像だけでなく、音声も同時に双方向で交換しながら指導ができるので、実習者の能力に応じた個別指導が効果的に行なえる。
【0063】
図4(a),図4(b)は、実習台Aにおける実習評価装置Sの配置例を示している。1は頭部模型であり、Cは実習画像を撮像するためのCCDカメラ、Lはデンタルライトであり、多関節ライトアーム8に取り付けられている。なお、この図では、CCDカメラCはデンタルライトLに装着された例を示しているが、ライトアーム8に固定してもよく、後者の場合は、デンタルライトLの向きを変更しても、カメラCの向きが変更されない利点がある。
【0064】
ここに、図4(a)では、実習評価装置Sは、通信情報処理手段3を構成するパーソナルコンピュータと同様に、同じキャビネットに収容され、このキャビネットは、モニタ31を載置するテーブルとは別体に構成にされているが、図4(b)では、実習評価装置Sは、モニタ31といっしょのテーブルに載置され、そのテーブルの下方に通信情報処理手段42が置かれている。
ついで、人体模型について説明する。
【0065】
この人体模型100は、図5に示すように、その支持本体103に、胴体模型102と頭部模型1とを姿勢切替手段(不図示)を介して支持されており、その内部に、人体模型100を前記支持本体103に対して垂直軸まわりに水平方向Xに旋回可能とする水平旋回位置調整手段と、前記人体模型100を、前記支持本体103に対して少なくとも仰臥位姿勢と立位姿勢との間で垂直方向Yの任意の傾動位置に設定可能とする傾動位置調整手段とを備えている。
【0066】
この図では、支持本体103には2個のフットペダル104,105を設けており、一方のペダル104,105を足踏操作すれば、人体模型100を、X方向、Y方向に旋回、傾動調整させることができ、足踏操作を解除すれば、その位置でオートロックされるようにしているが、操作手段は、このように自動化されたものでなく、手動で操作するものであってもよい。
【0067】
このような人体模型100を使用すれば、実習者は、人体模型100を取り替えることなく、実際の診療時の状態を想定して、水平旋回させた位置に保持したり、仰臥位姿勢や立位姿勢をとらせたりして、診療実習できる。
【0068】
ついで、本発明において実施可能な実習評価機能について説明する。
【0069】
歯科実習を例にとれば、次のようなものが可能である。
1)実習者の診療時における動き、姿勢の評価
歯科保存、歯科補綴、小児歯科、歯科矯正、口腔外科実習などにおいて、窩洞形成、歯肉療養、義歯床形成、抜歯、切開、縫合、注射などの施術、措置を行なった場合に、実習者が、どのように診療器具を動かしたかを、移動軌跡データとして捉え、モニタ31に表示して、実習技能評価をする。
この場合、各実習者の人体模型100は、水平位診療、立位診療が可能であるため、人体模型100の位置を診療目的に応じて変更して、施術、措置を行ない、それぞれにおいての実習技能評価が可能である。
【0070】
図6は、この目的のために、使用される実習台の基本構成を示しており、ハンドピース、スケーラ、ミラー、リーマ、ファイル、注射針、などの診療器具2には、赤外線を反射する位置マーカ(不図示)を取り付け、多関節ライトアーム8に無影灯Lより赤外線を照射して、CCDカメラCで実習画像を撮像し、撮像した画像のうちから赤外線の反射スポットを追尾して、実習者による位置マーカ移動軌跡データを生成し、予め準備した手本となる移動軌跡データと同じモニタ31に並べて表示することによって実習技能評価を行なっている。
【0071】
図7は、その場合のモニタ31の画面表示の例であり、(イ)、(ロ)のそれぞれは、実習者、手本となる位置マーカ移動軌跡データ、(ハ)、(ニ)は、それぞれについての評価コメントを示している。図7を見れば、手本となる位置マーカ移動軌跡(ロ)は、実習者の位置マーカ移動軌跡(イ)より移動エリアが小さくなっており、無駄のない動きをしていることが分かる。
【0072】
図8は、位置マーカ移動軌跡形成手段Dのハード構成を示している。
【0073】
CPUで構成された演算処理部30には、入力部39、出力部32、ビデオプロセッサ33,ROM34,RAM35、演算回路36を備えている。なお、37は抽出した移動軌跡を2値画像として表示するためのグラフィック化回路、38はDSPである。
【0074】
このような位置マーカ移動軌跡データを形成する場合、CCDカメラCを実習者のほぼ正中線上方に移動させてから、実習画像を撮像し、撮像された画像から位置マーカによる反射スポットを抽出して、2値化処理して、2次元座標上に表示する。
【0075】
この位置マーカ移動軌跡形成手段Dは、演算処理部30には、種々の入力部39を備えている。これら種々の入力部39の中には、キーボード、マウス、音声入力装置の他に、この制御系に通信ケーブルなどの伝送系を介して接続された他のコンピューターも含まれる。カメラCはビデオカメラで構成されており、ビデオカメラCで撮像された実習画像は、ビデオプロセッサ33を介して演算処理部30に接続される。
【0076】
ビデオプロセッサ33は、カメラCからの画像信号をデジタル信号に変換した後、このデジタル信号から位置マーカを抽出し、その他の画像データと分別(値化)する。また、ビデオプロセッサ33は、位置マーカの移動軌跡を作成するためのX−Y座標データを作成する。
【0077】
ROM34は、画像処理のための各種プログラムを備え、RAM35は、ビデオプロセッサ33で作成された座標データ、入力部39から入力された実験条件などの条件データなど、ビデオプロセッサ33から出力されたX−Y座標データを格納する。
【0078】
演算回路36は、RAM35に格納されている座標データと、ROM34に格納されているフレームデータとを用い、ROM34に格納されている評価プログラムに従って、実習の成果を点数評価する。
【0079】
グラフィック化回路37は、RAM35に格納されている座標データをもとに、ディスプレイ31に映し出す特定位置の動画データを作成する。また、グラフィック化回路37は、フレームデータをもとに、動画データとともにディスプレイに映し出されるフレーム画像データを作成する。出力部32は、プリンタなどの印字装置である。
【0080】
このような構成によって、診療器具の少なくとも何れかの特定位置をカメラ作成で撮影して、その特定の位置の移動軌跡をモニター装置Mに表示することができ、より適切な指導が行える。図9は、位置マーカ移動軌跡データ作成処理における基本手順をフローチャートをもって示すものである。
2)切削圧評価あるいは根幹長測定評価
切削圧の測定は、人体模型100に装着した顎模型内に圧力センサを埋め込んだり、ハンドピースに回転数検出センサを設けて、ハンドピースをフル回転させたときの無負荷時の回転速度と、切削時の回転速度とを比較して、そのときの回転数の低下から切削圧を検出するなどする。切削圧は、エアータービンハンドピースの場合、駆動エアの供給圧や排気圧と回転数及び回転数と切削圧とが相関関係にあることに鑑みて間接的に検出できる。また、直接圧センサで検出するようにしてもよい。
【0081】
本発明の請求項2の構成では、頭部模型1に、実習評価装置Sを備えているので、ハンドピースを使用して歯牙模型を切削加工したときの切削圧は、この実習評価装置Sで評価され、その評価結果は、即座にモニタ31に表示されるように出来る。
なお、切削加工においては、患者に痛みを感じさせないためには、切削圧は治療時に変動せず、出来る限り圧力を加えないこと(フェザータッチ)が理想とされている。
一方の根管治療については、人体模型100に装着した歯牙模型の特定歯にファイルなどを用いて穴を明け、その穴を根管拡大器を用いて拡大させながら(いずれも不図示)、あるいはその拡大処置後に、実習台に搭載した根管長測定器の表示部に表示しているが、そのときの測定値を、頭部模型100に内蔵させた実習評価装置Sに取り込んで、所定の基準値と比較するなどして、根管治療の際の処置の適正さを評価し、評価結果は、モニタ31に表示されるようにしている。
【0082】
根管治療は、歯牙から全歯髄を除去し、その部分を消毒した後、充填物を充填させて行なうが、歯の根尖では、電気抵抗が所定の値を示す特性があるので、その抵抗値を測定することによって、歯髄の除去の適正さが評価できる。したがって、このような根管治療の実習に使用される歯牙模型は、実際の人体の歯牙に似せて根尖部の電気抵抗を変化させており、根管を拡大させて、根管長測定器で測定したときに、電気抵抗が呈示されるようになっている。
3)窩洞形成、支台歯形成についての実習技能評価
人体模型100に組み込んだ歯牙模型に切削加工を施し、窩洞を形成したり、支台歯を形成した後、その歯牙模型を取り出し、形成された窩洞や、支台歯の3次元形状を基準データと比較して、出来具合を評価する。
【0083】
このような歯牙模型の3次元形状を測定する装置としては、特開平9−178437号に提案された、三角測量に基づくレーザスリット光切断法を用いた計測装置が実習データ分析手段Eとして利用できる。
【0084】
この提案された装置は、図10に示すような基本構成をなしている。切削加工された歯牙模型や支台歯は、計測対象物200として測定室(不図示)内に収容され、測定室内では、計測対象物200は、駆動手段105によって軸方向に回転駆動される支持台106の載板101に固定され、支持台106を所定の角度ずつ一方向に回転させる毎に、光源201よりレーザスリット光を照射して、計測対象物200の外形画像を取り込み、編集して、データ生成部204では3次元のデジタル画像が生成されるので、生成された3次元デジタル画像を、評価手段に取り込み、基準データと比較照合することによって、切削加工の巧拙が判断される。
【0085】
図11は、実習者が行った窩洞形成について、実習評価装置Sで評価された窩洞形成の実習結果を示すモニタ31の表示例図である。
図12(a)、(b)は、実習評価装置Sで評価された窩洞形成の実習結果についての、窩洞評価マップ、点数評価を示すモニタ表示の例図である。
【0086】
また、図13(a)、(b)は、実習評価装置Sによる支台歯形成についての、手本と、実習結果を示すモニタ表示の例図である。
【0087】
《実施形態2》
次に、主に中国向けとして作成されたネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置について説明する。実習者用実習台(実習者用実習機)Eと指導者用実習台(指導者用実習機)Fとを備えて成る中国用のシミュレーション装置は、図17に示すように、診療実習者(医科学生、インターン等)や診療指導者(教授、ベテラン医師等)doが、横臥姿勢の人体模型16(患者)の頭部に対する反胴体側に位置して治療する、いわゆる「12時ポジション」と、頭部の右横に横向き姿勢で位置するいわゆる「9時ポジション」との双方の治療状態を可能とすべく、種々の工夫を施して構成されている。
【0088】
ここで、図14〜16は各実習台の外観を、図17は実習者又は指導者と頭部模型との位置関係(歯科医師と患者との位置関係)を、図18〜20は診療器具の支持構造を、図21,22は頭部模型の支持構造を、そして図23は、後述する「9時ポジション」に適した患者頭部の姿勢状態を夫々示している。尚、図示夜説明は省略するが、このシミュレーション装置も、図1〜図4等に示された前述のものと同様に、LANシステム等を用いて電気的に接続されている。
【0089】
学生等が用いる実習者用実習台Eは、図14,図15に示すように、シミュレーションユニット11と、実習机12とから構成されている。シミュレーションユニット11は、支持本体13と胴体模型14と頭部模型15とから成る人体模型16、先端に患者の口腔内を照らすデンタルライトLを有した状態で人体模型16に向かって左横側方に配置された診療用支柱17、人体模型16に向かって右横側方に配置された診療器具2等から構成されている。
【0090】
支持本体13に支持されている診療用支柱17には、バキュームシリンジ[吸引具(請求項20)の一例]18用の固定ハンガー19とカットフィルター20とが装備されている。人体模型16は、図5に示すものとほぼ同じであり、傾動位置調整手段と旋回位置調整手段とによって、胴体模型14を支持本体13に対して左右向き軸心p1周りに傾動調節自在であるとともに、胴体模型14の長手方向に沿う胴体軸心p2周りに旋回調節自在に構成されている。胴体模型14の一方の肩部には、バキュームシリンジ18を位置変更自在に係止維持するための可動支持機構eを設けてある。
【0091】
頭部模型15は、回動機構a及び傾動機構bとによって、胴体模型14に対して横捻り及び係止維持自在に、かつ、起上り傾動及び係止維持自在に支持されている。また、支持本体13の前方下部に、共に足踏み式のコントローラー21とユニット用メインスイッチ22とを配置してある。
【0092】
診療器具2は、3種の治療具2a,2b,2cから構成されており、これら治療具2a,2b,2cを装脱自在に収容するハンガー部24と、このハンガー部24を支持する基部23とを設けるとともに、ハンガー部24を基部23に対して前後方向(頭部模型の長手方向に沿う方向)に移動自在に支持する可動機構cを設けてある。可動機構cは、ハンガー部24を基部23に対してスライド移動自在に支持するスライド機構cに構成されている。
【0093】
実習机12は、天板25の下側に、キーボード格納部26、器具格納具27、実習者用コンピュータ28、技工用バキューム取付口29等を配置し、上側には、各種スイッチ等を有した操作パネル部43、フィルムビュアー44、液晶型のディスプレイ(画像通信手段の一例)45等が配置されている。ディスプレイ45は、実習者の位置変更に対応して見易いものとすべく、上下軸心Q周りに回動調節自在に立設されている。
【0094】
教授等が用いる指導者用実習台Fを図16に示す。実習者用実習台Eとの違いは、三次元計測ユニットdと、根管長測定器46と、CCDカメラ47とが追加されたことであり、それ以外は同じである。三次元計測ユニットdは、収容ケース50内に、三次元計測装置48、三次元計測用のコンピュータ49等を装備して構成されている。根管長測定器46は、診療用支柱17の上下中間部に支持アーム51を介して装備され、CCDカメラ47は、診療用支柱17の上部から枝分かれさせた第2リンク52の先端に設けられている。実習者用実習台Eと同じ部品には同じ符号を記してある。
【0095】
次に、実習姿勢として「12時ポジション」と「9時ポジション」との双方を、使い勝手良く実現させるためのスライド機構c、回動機構a、傾動機構b等について説明する。尚、図17に示すように、横臥姿勢の人体模型(患者)16の頭部を「12」の位置とする時計(図17に一点破線で時計を示す)Tと見た場合に、実習者(医師)doが数字12の位置で治療を行う状態を「12時ポジション」(実線で示す)と、そして、数字9の位置で治療を行う状態を「9時ポジション」(仮想線で示す)と夫々定義する。
【0096】
ハンガー部24を基部23に対して頭部模型15の長手方向に沿う方向にスライド移動自在に支持するスライド機構cは、図18〜図20に示すように、支持本体13に取付支持される基部23のレール53と、先端部に支持パイプ54を介してハンガー部24を取付けた可動体55とから構成されている。つまり、可動体55がレール53に対して往復直線移動することにより、ハンガー部24を、12時ポジションに適した突出位置[図1(b)参照]s1と、9時ポジションに適した退入位置[図1(a)参照]s2とに亘って移動自在である。
【0097】
レール53は、幅寸法の短い外向き屈曲した先端部53aを有して、上向き開放で略U字状の異形断面形状を持つ鋼製チャンネル材で形成されており、先端部53aに続く外立壁部53bの内側には長尺状の上下ガイド56を、かつ、外側には下ガイド57をボルト止め等によって固着してある。可動体55は、下向き開放の略U字状の断面形状を持つ鋼板チャンネル材と、その内面に沿うように添着された合成樹脂等によるスライダ58とから構成されており、先端部53a、下ガイド57、上下ガイド56にスライダ58が摺接自在に外接する状態でレール53に外嵌させてある。
【0098】
ハンガー部24は、治療具2a〜2cを取出し自在に収容する底付き筒状の受具59の3個を並列支持する屈曲鋼板で形成されており、支持パイプ54の頂部に1本のボルト60で固定されている。ボルト60の緊緩操作により、ハンガー部24の支持パイプ54に対する角度位置を回動調節可能である。各治療具2a〜2cには、基部23の横突出部23aの下面側から下向きに取り出されたエアーホース61が連結されている。
【0099】
また、ハンガー部24を、スライド機構cに対して上下軸心p3周りの所定角度範囲内で回動調節自在に支持する旋回支持機構fを設けてある。即ち、丸パイプで成る支持パイプ54を、可動体55の先端上部に固定した角ブロック62に、上下向き軸心p3周りに回動自在に内嵌するとともに、支持パイプ54を横側方から押え付け自在なノブボルト63を角ブロック62に螺着してある。つまり、ノブボルト63を緩めると、ハンガー部24を上下向き軸心p3周りに回動位置を調節でき、その調節位置でノブボルト63を締めることで固定できる。
【0100】
ハンガー部24は、スライド機構cを伸ばした状態の12時ポジションでは、3個の受具59が、その実習机側のものほど前方(実習者側)に寄る状態に約45度傾斜した傾き姿勢(図14参照)に設定し、スライド機構cを縮めた9時ポジションでは、3個の受具59が丁度左右方向に並ぶ水平姿勢(図14参照)に設定する。これにより、いずれのポジションでも、3つの治療具2a〜2cをほぼ同条件で操作し易い位置に設定することができる。
【0101】
支持パイプ54を、傾き姿勢と水平姿勢とで位置決めするための位置決め機構gを設けてある。即ち、図21に示すように、支持パイプ54に半円リング状のカム板64を固着するとともに、支持パイプ54を内嵌すべく角ブロック62に埋設されているボス部65の上端部に、約135度の角度粋でもって上方突出する段差部66を形成して位置決め機構gとしてある。つまり、支持管54は所定の回動角度θ(45度)の範囲内で回動位置調節自在であり、段差部66の一方の段壁66aとカム板64の一方の端壁64aとが当接すれば傾き姿勢になり、段差部66の他方の段壁66bとカム板64の他方の端壁64bとが当接すれば水平姿勢になるのである。
【0102】
回動機構aと傾動機構bは、図22、図23に示すように、胴体模型14のアーム部67に固定されたベース板68と頭部模型15に固定された支持板69とに亘って形成されている。ベース板68に左右向きの支点Zで上下揺動自在に支承された中間プレート70を、前後向きの支点Wで揺動自在に支持板69に支承してある。ベース板68上に、手指による回動操作自在なハンドル72を有した前後向きの螺軸71を回動自在に枢支し、この螺軸71に螺合されたコマ部材73と中間プレート70とを、これら双方に枢支連結されたリンク部材74を介して連動連結することで傾動機構bを構成してある。そして、コマ部材73に矢印を表記し、頭部模型15の傾動角度に対応する傾動角度の目盛と数値とを予めベース板68に記載しておけば、ハンドル72を回動し、コマ部材73の矢印をベース板68の角度の目盛と数値とに合致させることにより、頭部模型15の傾動角度を任意の角度に傾動させることが可能となる。
【0103】
中間プレート70の上部に回動自在に貫通枢支されたボルト軸75に、皿ばね76を介して支持板69を螺着してあるとともに、ボルト軸75の頭部側には、大径の従動ギヤ77が一体回転状態に嵌装されている。そして、回動摘み78、及び従動ギヤ77に噛合う小径の駆動ギヤ79が取付けられた操作軸80を、中間プレート70の上下中間部に回転自在に支持することで回動機構aが構成されている。皿ばね76は、中間プレート70と支持板69とを常時適度に圧接して、自由状態では頭部模型15が中間プレート70に対して回動しない位置保持機能が発揮できるようにしてある。また、上記傾動機構bと同様に、従動ギヤ77に頭部模型15の回動角度に対応させて回動角度の目盛と角度の数値とを予め記載しておき、その角度が真下になるように回動摘み78を回動させれば、頭部模型15を所望の回動角度に設定できる。尚、回動機構aをギヤで構成する例を示したが、ギヤを使用せず、回動する円板に回動角度に対応する複数の孔若しくは凹部を円周方向に設けて、その孔若しくは凹部に回動角度を固定する棒状部材をカンヌキの如く挿脱する構成の回動機構としても良い。
【0104】
以上の構成により、ハンドル72を回動操作すれば、頭部模型15を胴体模型14に対して支点Zで揺動自在であって起上り傾動及び係止維持自在であり、図22に実線で示す水平姿勢から、頭頂部が下がり気味となって、より12時ポジションに好適な後下がり姿勢(図22の一点破線参照)や、9時ポジションに好適な起上り姿勢(図22の仮想線参照)に操作自在である。また、回動摘み78を回動操作することにより、頭部模型15を中間プレート70に対して、即ち胴体模型14に対して横捻り及び係止維持自在であり、図23に示すように、ある程度の範囲内で右に捻り揺動させたり、左に捻り揺動させたりが自在である。
【0105】
参考として、図24に9時ポジションに好適となるよう、頭部模型15を胴体模型14に対して約40度起上り傾動させ、かつ、約30度右に傾けた上状態の斜視図を示す。このように頭部模型15の姿勢を操作することにより、9時ポジションにおいても良好に歯科診療の実習が行えるようにできた。
【0106】
各治療具2a〜2cの作動状態表示ランプ81及び駆動速度切替スイッチ82が左右に並ぶ状態で配置された表示部83を、図17や図24に示すように、胴体模型14における胸部付近でやや右に寄った箇所に配置してある。これにより、12時ポジションでも9時ポジションでも、表示部83は実習者や指導者から視認し易い位置にあり、容易に作動状態の確認が行えるようになっている。
【0107】
〔別実施形態〕
回動機構a、傾動機構b、可動機構c、可動支持機構e、旋回支持機構f、位置決め機構gは、図示の構造に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、旋回支持機構fは、ハンガー部24を支持管54に固定するボルト60をノブボルトに代えて、そのノブボルトの緊緩操作によってハンガー部24を回動調節自在とする構造が可能である。
【0108】
【発明の効果】
本発明のネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置によれば、次のような効果が奏される。
【0109】
すなわち、請求項1、5、6、12に記載の本発明装置では、頭部模型と、診療器具と、画像及び音声の通信手段とをそれぞれ備える1台以上の実習者用実習台と、画像及び音声の通信手段とをそれぞれ備える指導者用実習台とから構成され、 前記実習者用実習台と、前記指導者用実習台との間で、各実習者の実習状況の画像と音声、指導者の画像と音声とを双方向で同時に伝達して、診療実習が出来る構成にしている。
【0110】
このような本発明装置によれば、実習者は指導者との間で画像だけでなく、音声によるコミュニケーションを取りながら、小さいスペースで効率的に学習効果を確認しながら、実習者の習熟度、達成度にフレキシブルに対応させて指導ができる。
【0111】
請求項2では、請求項1の基本構成に加えて、実習者が行なった実習結果を客観的に評価する実習評価装置を、実習者用実習台、指導者用実習台との間を情報伝達可能にしているので、実習者は、実習を行なった後に、実習データや切削加工した歯牙模型などを実習評価装置のある場所まで逐一運ぶ必要がなく、その場で実習成果が評価でき、効率の良い学習が出来る。
【0112】
請求項3では、請求項1の基本構成に加えて、実習者が行なった実習結果を客観的に評価する実習評価装置を、実習者用実習台に設けた頭部模型に内蔵した構成にしているので、根管長測定評価装置や切削圧測定評価装置などの比較的小型の装置を搭載した場合にも省スペース化が図れる。
【0113】
請求項4では、請求項1〜3のいずれかにおいて、実習者用実習台は、その支持本体に、胴体模型と頭部模型とからなる人体模型を、姿勢切替手段を介して支持されており、前記姿勢切替手段は、前記人体模型を、前記支持本体に対して垂直軸まわりに水平旋回可能とする水平旋回位置調整手段と、前記人体模型を、前記支持本体に対して少なくとも仰臥位姿勢と立位姿勢との間で傾動可能とする傾動位置調整手段とを備えている。
【0114】
このような人体模型を組み込んだ構成によれば、実習者は、人体模型を水平旋回させた位置に保持したり、仰臥位姿勢や立位姿勢をとらせたりして、より、実際の診療時に近い姿勢できめの細かい実習ができる。
【0115】
請求項7〜請求項11では、実習者が実際に行なった種々の診療、処置に対して、実習者の診療時の動きや姿勢、切削作業時の切削圧、歯牙に対する窩洞形、支台歯の形成などに対しても、ネットワークを通じて客観的な実習技能評価が行なえる。
【0116】
更に、請求項13では、指導者用実習台に、指導情報が記憶された記憶手段と、音声と画像の同時切替手段が設けられているので、指導者側で切替手段を操作するだけで、動作モードを切り替えて、指導者側から指導情報を実習者に提供したり、特定の実習者との間で個別に情報交換したりできる。
【0117】
また、請求項14では、指導者用実習台には、複数の実習者の実習評価が集中的にオンラインで観察できるので、実習結果に対する対応が迅速に出来る。
【0118】
請求項15によれば、診療器具を収容するハンガー部が頭部模型の長手方向に沿う方向に移動自在であるから、実習者や指導者の体格や診療時の位置の変化に対応させて、操作し易い位置に診療器具を配置することが可能になる。とりわけ、実習者や指導者が頭部模型に関して胴体存在側と反対の側に位置する12時ポジションと、頭部模型の右横に位置する9時ポジションとでは利き腕の位置が大きく異なるが、ハンガー部の位置調節によって、いずれのポジションでも使い易い位置に診療器具をセットすることが可能であり、異なる診療姿勢に対応できる便利で使い易いシミュレーション装置を提供できる。また、請求項16のように、可動機構を、ハンガー部を基部に対してスライド移動自在に支持するスライド機構に構成すれば、スライド方向に長いレール等の構造物は必要になるが、上下左右に張り出す構造物は不要にすることができるので、腰折れアーム式の機構等に比べて、可動機構をコンパクトに構成できる利点がある。
【0119】
請求項17では、ハンガー部を上下軸心周りで回動調節自在としてあるので、個人差や癖等の要因により、実習者や指導者の頭部模型に対する位置の変化に対応して、ハンガー部の向き調節が行えることとなり、いずれの診療器具もほぼ同じ距離に配置できる等、使い易い状態にセットすることができる。そして、ハンガー部の回動調節が所定角度範囲内で行われるようにしてあるので、必要以上に回動又は同方向に複数回転させる無駄が無いとともに、エアーホース等の診療器具に付帯の設備が捩れるとか互いに絡まるといった不都合が未然に防止されるようになり、この点でも使い易いものとなる
【0120】
請求項18では、頭部模型を胴体模型に対して横捻り及び係止維持自であるから、診療対象となる歯の位置に応じて頭部模型を捻って見易くすることが可能であり、実習者や指導者が頭部模型の右横に位置する9時ポジションにおいて、頭部模型を右に捻って口腔内を見易いとか、診療し易いといった診療に好適な頭部模型の姿勢に切換えることができる。
【0121】
請求項19では、頭部模型を、胴体模型に対して起上り傾動及び係止維持自在であるから、診療対象となる歯の位置に応じて頭部模型を傾動させて見易くすることができる。例えば、12時ポジションにおいて、口腔内をより見やすくすべく、首部位よりも頭部が下がるように頭部模型を垂下り傾動させたり、9時ポジションにおいて、口腔内をより見やすくすべく、頭部が首部位よりも上がるように起上り傾動させたり、という使い方が可能であり、より実際に即した医療実習を行えるようになる。そして、請求項20のように、回動機構又は/及び傾動機構を手指操作自在な人為操作構造に構成すれば、コスト安くこれらの便利な機構を設けることができる。
【0122】
請求項21では、唾液や潤滑水といった口腔内の液体を吸い出す吸引具を、頭部模型に関して診療器具と反対側において頭部模型の長手方向に移動自在に配置したので、12時ポジションや9時ポジション等の実習者や指導者の位置変化に対応させて、吸引具の位置も変化させることができるようになり、実習し易いとか、より実際に即した医療実習が行えるようになった。
【0123】
請求項22では、胴体模型における胸部付近に、即ち頭部模型の近傍に、診療器具の作動状態表示ランプや駆動速度切替スイッチを配置したので、12時ポジションや9時ポジションといった具合に頭部模型に対する実習者や指導者の位置が変化しても、表示ランプや切替スイッチを容易に確認することができる。これにより、表示ランプや切替スイッチを1箇所のみに設ける経済的手段としながら、実習者や指導者の位置変化に拘わらずに見易いという合理的な表示手段を得ることができた。
【0124】
請求項23では、実習机等に置かれる画像通信手段が上下向きの軸心周りで回動移動自在としたので、実習者や指導者の診療位置の変更に対応して、画像通信手段を見易い方向に向けることができ、医療実習をより行い易いものとすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の医療用診療実習シミュレーション装置の全体構成を示す概略図
【図2】実習者用実習台の電気的なハード構成を示す図
【図3】指導者用実習台の電気的なハード構成を示す図
【図4】(a)、(b)は、実習者用実習台と評価装置の配置例を示す図
【図5】本発明装置において好適に使用される頭部模型の説明図
【図6】実習者用実習台の使用例を示す図
【図7】実習者の治療時におけるマーカ移動軌跡例を示す図
【図8】マーカ移動軌跡形成手段のハード構成を示す図
【図9】マーカ移動軌跡形成手段の制御処理手順を示すフローチャート
【図10】実習者によって窩洞形成された歯牙模型、切削加工された支台歯の外観形状を非接触で分析するための実習データ分析手段の基本原理構成図
【図11】評価装置で評価された窩洞形成の実習結果を示すモニタの表示例図
【図12】(a)、(b)は、評価装置で評価された窩洞形成の実習結果についての、窩洞評価マップ、点数評価を示すモニタ表示の例図
【図13】(a)、(b)は、評価装置による支台歯形成についての、手本と、実習結果を示すモニタ表示の例図
【図14】中国向けシミュレーション装置の実習者用実習台を示す平面図
【図15】図14に示す実習者用実習台の正面図
【図16】中国向けシミュレーション装置の指導者用実習台を示す正面図
【図17】12時ポジションと9時ポジションとのモデル図を示す平面図
【図18】診療器具の支持状態を示す斜視図
【図19】スライド機構によるハンガー部の位置を示し、(a)は9時ポジションに適した退入位置、(b)は12時ポジションに適した突出位置
【図20】スライド機構の構造を示す要部の背面図
【図21】支持パイプの回動位置決め構造を示し、(a)は側面図、(b)は平面図
【図22】頭部模型に作用する回動機構及び傾動機構の構造を示す側面図
【図23】頭部模型の回動移動状態を示す作用図
【図24】9時ポジションに適した頭部模型の姿勢状況を示す斜視図
【符号の説明】
1,15    頭部模型
2       診療器具
3,4     通信手段
18      吸引具
23      基部
24      ハンガー部
30      演算処理部
31      モニタ
33      ビデオプロセッサ
35      RAM
36      演算回路
45      画像通信手段
81      作動状態表示ランプ
82      駆動速度切替スイッチ
100,16  人体模型
102,14  胴体模型
103,13  支持本体
104     水平旋回位置調整手段
105     傾動位置調整手段
a       回動機構
b       傾動機構
c       可動機構
A,E     実習者用実習台
B,F     指導者用実習台
S       実習評価装置
L       信号線
C       カメラ
SP      スピーカ
MC      マイク

Claims (23)

  1. 頭部模型、診療器具、画像及び音声の通信手段とをそれぞれ備える少なくとも1台以上の実習者用実習台と、
    画像及び音声の通信手段とをそれぞれ備える指導者用実習台とから構成され、前記実習者用実習台と、前記指導者用実習台との間で情報伝達可能に接続され、各実習者の実習状況の画像と音声、指導者の画像と音声とを双方向で同時に伝達して診療実習を行うようにしたネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
  2. 頭部模型、診療器具、画像及び音声の通信手段とをそれぞれ備える少なくとも1台以上の実習者用実習台と、
    画像及び音声の通信手段とをそれぞれ備える指導者用実習台と、
    実習者の実習結果を評価する実習評価装置とから構成され、
    前記実習者用実習台と、前記指導者用実習台と、前記実習評価装置との間が情報伝達可能に接続され、各実習者の実習状況の画像と音声、指導者の画像と音声と実習評価装置の評価情報を双方向で同時に伝達して診療実習を行うようにしたネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
  3. 実習評価装置を備える頭部模型、診療器具、画像及び音声の通信手段とをそれぞれ備える少なくとも1台以上の実習者用実習台と、画像及び音声の通信手段とをそれぞれ備える指導者用実習台とから構成され、
    前記実習者用実習台と、前記指導者用実習台との間が情報伝達可能に接続され、各実習者の実習状況の画像と音声、実習評価情報、指導者の画像と音声の情報を双方向で同時に伝達して診療実習を行うようにしたネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    前記実習者用実習台は、その支持本体に、胴体模型と頭部模型とからなる人体模型を、姿勢切替手段を介して支持されており、
    前記姿勢切替手段は、
    前記人体模型を、前記支持本体に対して垂直軸周りに任意の水平旋回位置に調整するための水平旋回位置調整手段と、前記人体模型を、前記支持本体に対して少なくとも仰臥姿勢と立位姿勢との間で傾動可能とする傾動調節手段とを備えているネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、
    少なくとも前記実習者用実習台と、指導者用自習台とが、有線又はワイヤレスで接続されていることを特徴とするネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかにおいて、
    前記実習用実習台及び前記指導者用実習台に備えられている通信手段が、それぞれカメラ、モニター及びマイクとスピーカを接続したコンピュータで構成されているネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかにおいて、
    前記実習評価装置は、前記頭部模型又は診療器具などに組み込まれた各種センサ手段からの評価信号、あるいは前記頭部模型に組み込まれ切削加工された歯牙模型に対して、所定の評価プログラムを実行して実習者の実習技能評価を行う評価手段を備えることを特徴とするネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
  8. 請求項7において、
    前記実習評価装置は、前記各種センサとして、実習時における前記実習者、前記診療器具の動きを示すための位置マーカと、
    上記カメラによって撮像された実習画像のうちから、前記位置マーカを抽出して、抽出した位置マーカの移動軌跡データを作成するマーカ移動軌跡形成手段とを含み、
    前記実習評価装置では、作成されたマーカ移動軌跡データを実習データとして取り込み、取り込んだ実習データに対して、所定の評価プログラムを実行して、実習者の診療時における実習者の姿勢、動き、診療器具の移動を評価する構成とされた、ネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
  9. 請求項8において、
    前記マーカ移動軌跡形成手段が、前記実習者のほぼ正中線上方に設置されたカメラによって撮像された画像を、2値化処理して2次元座標上に表示する画像記憶手段を含むことを特徴とするネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
  10. 請求項7において、
    前記各種センサとして、歯牙模型に加わる切削器具による切削圧を検出するための切削圧検出手段、もしくは歯牙模型に根管長測定を行なう根管長測定手段を備え、
    これらの検出手段からのデータを実習データとして取り込み、この取り込まれたデータに対して、所定の評価プログラムを実行することによって、実習者の切削圧評価又は根管長測定評価を行なうネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
  11. 請求項7において、
    前記実習評価装置は、前記実習者が切削、加工した歯牙模型に対して、それらから非接触で切削、加工データを抽出する実習データ分析手段を備え、
    前記実習評価装置では、前記実習データ分析手段によって抽出した実習データに対して、予め準備した評価プログラムを実行することによって、実習者による窩洞形成、もしくは支台歯形成についての技能評価を行なう構成にしているネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
  12. 請求項1〜11において、
    前記実習者用通信手段及び前記指導者用通信手段が、それぞれインターネットに接続可能とされているネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
  13. 請求項1〜12のいずれかにおいて、
    前記指導者用実習台には、指導情報が記憶された記憶手段と、音声と画像の同時切替手段が設けられ、この同時切替手段を指導者が操作することにより特定の実習者との情報の交換及び指導情報を実習者へ提供することを適宜選択できる構成にしているネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
  14. 請求項1〜13のいずれかにおいて、
    前記指導者用実習台には、複数の実習者の実習評価が集中的にオンラインで観察できるように構成しているネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
  15. 請求項1〜14のいずれかにおいて、
    前記診療器具を装脱自在に収容するハンガー部と、このハンガー部を支持する基部とを設けるとともに、前記ハンガー部を前記基部に対して前記頭部模型の長手方向に沿う方向に移動自在に支持する可動機構が装備されているネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
  16. 請求項15において、
    前記可動機構は、前記ハンガー部を前記基部に対してスライド移動自在に支持するスライド機構に構成されているネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
  17. 請求項15又は16において、
    前記ハンガー部を、前記スライド機構に対して上下軸心周りの所定角度範囲内で回動調節自在に構成してあるネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
  18. 請求項1〜17のいずれかにおいて、
    前記頭部模型を、これを支持する胴体模型に対して横捻り及び係止維持自在に支持する回動機構を設けてあるネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
  19. 請求項18において、
    前記頭部模型を、前記胴体模型に対して起上り傾動及び係止維持自在に支持する傾動機構を設けてあるネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
  20. 請求項18に記載の回動機構又は/及び請求項19に記載の傾動機構を、手指操作自在な人為操作構造に構成してあるネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
  21. 請求項1〜20のいずれかにおいて、
    口腔内に作用自在な吸引具を、前記頭部模型における前記診療具が配置される側と反対側に配置し、かつ、前記頭部模型の長手方向に沿う方向に移動自在に構成してあるネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
  22. 請求項4,18,19のいずれかにおいて、
    前記診療器具の作動状態表示ランプ又は/及び前記診療器具の駆動速度切替スイッチを、前記胴体模型における胸部付近に配置してあるネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
  23. 請求項1〜22のいずれかにおいて、
    前記画像通信手段を上下向きの軸心周りで回動移動自在に支持してあるネットワーク対応型医療用診療実習シミュレーション装置。
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