JP2004045012A - 冷凍サイクル装置の凝縮器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】熱交換部で凝縮した冷媒の一部および吐出冷媒の一部が流入して、冷媒の気液を分離して液冷媒を溜める気液分離器7を有し、気液分離器7内の液冷媒量を吐出冷媒の過熱度に応じて調整する。吐出冷媒が流入する入口ジョイント24に、吐出冷媒の主流を一方のヘッダタンク17内に導入する吐出冷媒主流路33a、および吐出冷媒の一部を分岐して気液分離器7側の入口側連通路72内に導入する吐出冷媒バイパス流路33bを設け、吐出冷媒バイパス流路33bを開口端面24aから略直線状に延びて入口側連通路72と連通させる。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両空調用等に好適な冷凍サイクル装置の凝縮器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本発明者らは、先に、特願2001−117278号の特許出願にて、従来のレシーバサイクルおよびアキュムレータサイクルとは異なる新規な方式により蒸発器出口冷媒の過熱度を調整する冷凍サイクル装置を提案している。
【0003】
この先願のものは、凝縮器のヘッダタンクに気液分離器を一体に構成し、この気液分離器内に溜まる液冷媒量を圧縮機吐出冷媒の過熱度により調整し、それにより、サイクル内の循環冷媒流量を調整するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記先願の冷凍サイクル装置に基づく、気液分離器一体型の凝縮器を実際に試作評価してみると、圧縮機吐出冷媒の一部を分岐して直接、気液分離器内に導入するバイパス通路がろう付け時のろう材の侵入、冷媒中の異物の侵入等により狭められるという不具合が生じても、この不具合を凝縮器外部からの目視検査により発見できないことが分かった。
【0005】
すなわち、上記先願の気液分離器一体型の凝縮器では、圧縮機吐出冷媒の全量を入口ジョイントにより一旦ヘッダタンク内部空間に導入するようになっている。そして、ヘッダタンクと気液分離器の壁面を貫通する貫通穴により上記バイパス流路を構成し、このバイパス流路を通してヘッダタンク内部の圧縮機吐出冷媒の一部を気液分離器内に導入している。
【0006】
このような構成であると、バイパス流路がヘッダタンクと気液分離器内部に位置して凝縮器外部から直接目視することができない。そのため、バイパス流路のろう材等による流路面積の狭まりを目視検査で発見できない。
【0007】
なお、圧縮機吐出冷媒のバイパス流路が狭められると、後述するように気液分離器内に液冷媒が過度に溜まってしまい、その結果、サイクル内の循環冷媒流量が不足して、冷房性能を低下させる。
【0008】
本発明は上記点に鑑みて、吐出冷媒バイパス流路の狭まりを目視検査で容易に発見できる冷凍サイクル装置の凝縮器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、圧縮機(1)の吐出冷媒を冷却して凝縮させる熱交換部(5)と、熱交換部(5)の左右両側に配置され、熱交換部(5)の冷媒流路を構成するチューブ(15)の端部が連通するヘッダタンク(17、18)と、ヘッダタンク(17、18)の一方(17)に一体に構成され、熱交換部(5)で凝縮した冷媒の一部、および吐出冷媒の一部が流入して、冷媒の気液を分離して液冷媒を溜める気液分離器(7)とを有し、
気液分離器(7)内に溜まる液冷媒量を吐出冷媒の過熱度に応じて調整する気液分離器一体型凝縮器であって、
吐出冷媒が流入する入口ジョイント(24)を一方のヘッダタンク(17)側に配置するとともに、入口ジョイント(24)に、吐出冷媒の主流を一方のヘッダタンク(17)内に導入する吐出冷媒主流路(33a)、および吐出冷媒の一部を分岐して気液分離器(7)の入口側連通路(72)内に導入する吐出冷媒バイパス流路(33b)を設け、
少なくとも吐出冷媒バイパス流路(33b)の内部が入口ジョイント(24)の開口端面(24a)から目視可能となるように、吐出冷媒バイパス流路(33b)を開口端面(24a)から略直線状に延びて気液分離器(7)の入口側連通路(72)と連通するようにしたことを特徴とする。
【0010】
これにより、入口ジョイント(24)の開口端面(24a)から吐出冷媒バイパス流路(33b)の内部を目視できるので、吐出冷媒バイパス流路(33b)の狭まりを目視検査で容易に発見できる。そのため、吐出冷媒バイパス流路(33b)が狭まった状態の製品が市場に出ることを未然に防止できる。
【0011】
請求項2に記載の発明では、請求項1において、吐出冷媒主流路(33a)の内部が入口ジョイント(24)の開口端面(24a)から目視可能となるように、吐出冷媒主流路(33a)を開口端面(24a)から略直線状に延びて一方のヘッダタンク(17)の内部空間(17a)と連通するようにしたことを特徴とする。
【0012】
これにより、吐出冷媒主流路(33a)の狭まりも目視検査で容易に発見できる。
【0013】
請求項3に記載の発明では、請求項1または2において、入口ジョイント(24)は少なくとも一方のヘッダタンク(17)にろう付けにより接合されるようになっており、入口ジョイント(24)に、吐出冷媒バイパス流路(33b)を構成するパイプ部(24e)を形成し、パイプ部(24e)の先端部を気液分離器(7)の入口側連通路(72)内に所定量突き出した状態にて、パイプ部(24e)を入口側連通路(72)部分にろう付けすることを特徴とする。
【0014】
これにより、パイプ部(24e)の先端部がパイプ部(24e)のろう付け部から遠ざかるので、ろう付け時に溶融ろう材がパイプ部(24e)の先端部内側に回り込むことを抑制して、ろう材による吐出冷媒バイパス流路(33b)の狭まりを防止できる。
【0015】
請求項4に記載の発明では、入口ジョイント(24)に、吐出冷媒主流路(33a)を構成するパイプ部(24d)を形成し、吐出冷媒主流路(33a)のパイプ部(24d)の先端部を一方のヘッダタンク(17)の内部空間(17a)内に所定量突き出した状態にて、パイプ部(24d)を一方のヘッダタンク(17)にろう付けすることを特徴とする。
【0016】
これにより、吐出冷媒主流路(33a)においてもろう材による狭まりを請求項3と同様の理由にて防止できる。
【0017】
請求項5に記載の発明では、圧縮機(1)の吐出冷媒を冷却して凝縮させる熱交換部(5)と、熱交換部(5)の左右両側に配置され、熱交換部(5)の冷媒流路を構成するチューブ(15)の端部が連通するヘッダタンク(17、18)と、ヘッダタンク(17、18)の一方(17)に一体に構成され、熱交換部(5)で凝縮した冷媒の一部、および吐出冷媒の一部が流入して、冷媒の気液を分離して液冷媒を溜める気液分離器(7)とを有し、気液分離器(7)内に溜まる液冷媒量を吐出冷媒の過熱度に応じて調整する気液分離器一体型凝縮器であって、
一方のヘッダタンク(17)に、吐出冷媒が流入する入口ジョイント(24)およびバイパスジョイント(36)を配置するとともに、バイパスジョイント(36)に、一方のヘッダタンク(17)の内部空間(17a)に流入した吐出冷媒の一部を分岐して取り出す第1通路部(36f)と、第1通路部(36f)へ取り出した吐出冷媒を気液分離器(7)の入口側連通路(72)内に導入する第2通路部(36g)とを設け、前記気液分離器(7)の入口側連通路(72)内には熱交換部(5)で凝縮した冷媒の一部を導入するようになっており、
第1通路部(36f)の内部がバイパスジョイント(36)の開口端面(36a)から目視可能となるように、第1通路部(36f)をバイパスジョイント(36)の開口端面(36a)から略直線状に延びて一方のヘッダタンク(17)の内部空間(17a)と連通させ、また、第2通路部(36g)の内部がバイパスジョイント(36)の開口端面(36a)から目視可能となるように、第2通路部(36g)をバイパスジョイント(36)の開口端面(36a)から略直線状に延びて気液分離器(7)の入口側連通路(72)と連通させ、
更に、バイパスジョイント(36)の開口端面(36a)に、第1通路部(36f)と第2通路部(36g)とを連通させる連通路(38)を形成する蓋部材(37)を結合たことを特徴とする。
【0018】
これによると、蓋部材(37)をバイパスジョイント(36)の開口端面(36a)に結合しない状態では、バイパスジョイント(36)の開口端面(36a)から第1通路部(36f)および第2通路部(36g)の内部を目視できるので、吐出冷媒バイパス流路の役割を果たす第1通路部(36f)および第2通路部(36g)の狭まりを目視検査で容易に発見できる。そのため、第1通路部(36f)および第2通路部(36g)が狭まった状態の製品が市場に出ることを未然に防止できる。
【0019】
これに加え、請求項5によると、熱交換部(5)で凝縮した液冷媒と吐出冷媒との混合効果を向上できるという効果を発揮できる。
【0020】
すなわち、入口ジョイント(24)とは別体のバイパスジョイント(36)を設定して、吐出冷媒の一部を気液分離器(7)の入口側連通路(72)に流入させる吐出冷媒バイパス流路(すなわち、第1通路部(36f)、連通路(38)および第2通路部(36g))を構成しているから、図14に例示するように入口側連通路(72)に対する液冷媒の流入部位(連通穴34の開口部位)に近接してバイパスジョイント(36)を配置することができる。
【0021】
これにより、入口ジョイント(24)の設置場所の制約の影響を受けることなく、入口側連通路(72)における吐出冷媒と凝縮後の液冷媒との混合距離Lを図14に例示するように十分確保できる。このため、吐出冷媒と凝縮後の液冷媒との混合効果を十分向上できる。
【0022】
請求項6に記載の発明のように、請求項5において、具体的には、一方のヘッダタンク(17)に、入口ジョイント(24)およびバイパスジョイント(36)がろう付けにより接合されるようになっており、蓋部材(37)は、バイパスジョイント(36)のろう付け後にねじ手段(40)によりバイパスジョイント(36)に結合すればよい。
【0023】
請求項7に記載の発明のように、請求項1ないし6のいずれか1つにおいて、気液分離器(7)は気液分離空間(71)を形成する筒状本体部(70)を有し、入口側連通路(72)を筒状本体部(70)に形成するようにしてよい。
【0024】
請求項8に記載の発明のように、請求項1ないし6のいずれか1つにおいて、一方のヘッダタンク(17)に入口側連通路(72)を形成するようにしてもよい。
【0025】
請求項8によると、入口側連通路(72)をヘッダタンク(17)の上下方向(長手方向)に沿って形成することにより、入口ジョイント(24)の配置場所をヘッダタンク(17)の上端部付近に設定することも可能となり、入口ジョイント(24)の配置場所の選択範囲を拡大できる。
【0026】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は第1実施形態による冷凍サイクル装置の基本構成図であり、車両空調用冷凍サイクルに適用した場合を示している。図2は第1実施形態による気液分離器一体型の凝縮器を示している。
【0028】
圧縮機1は電磁クラッチ1aを介して車両エンジンEによりベルト駆動される。圧縮機1から吐出された高圧のガス冷媒は凝縮器2に流入し、ここで、外気と熱交換して冷却され、凝縮する。なお、凝縮器2は車両走行による走行風を受けて冷却される部位、具体的には車両エンジンルーム内の最前部等に配置され、走行風および凝縮器用冷却ファン(図示せず)の送風空気により冷却される。
【0029】
減圧装置3は凝縮器2を通過した冷媒を低圧の気液2相状態に減圧するためのものであり、本例ではオリフィス、ノズル、キャピラリーチューブ等の固定絞りで構成してある。
【0030】
蒸発器4は減圧装置3を通過した低圧冷媒を図示しない空調用送風機の送風空気から吸熱して蒸発させるものである。蒸発器4は図示しない空調室内ユニットのケース内に配置され、蒸発器4で冷却された冷風は周知のごとく図示しないヒータコア部で温度調整された後に車室内へ吹き出す。蒸発器4で蒸発したガス冷媒は圧縮機1に吸入される。
【0031】
凝縮器2は、冷媒流れ方向の順に設けた第1熱交換部5と第2熱交換部6とを有しており、そして、第1熱交換部5と第2熱交換部6との間に冷媒の気液分離を行う気液分離器7を一体に設置する構成となっている。
【0032】
次に、凝縮器2の具体的構成を図2により説明すると、凝縮器2は水平方向に延びて冷媒流路を構成する多数本の偏平チューブ15とこれに接合されるコルゲートフィン16とから構成される熱交換部を有し、この熱交換部の上側に第1熱交換部5を構成し、その下側に第2熱交換部6を構成している。
【0033】
この両熱交換部5、6の左右両側にヘッダタンク(サイドタンク)17、18を上下方向に配置し、偏平チューブ15の左右両端部をヘッダタンク17、18に接合するとともに、偏平チューブ15内の冷媒流路の左右の端部をそれぞれヘッダタンク17、18の内部に連通する。
【0034】
ここで、一方のヘッダタンク17の内部空間は2枚の仕切り板19a、19bにより上中下3つの空間17a、17b、17cに仕切られている。ここで、下側の仕切り板19bには絞り穴を開けて中間絞り8を構成している。この中間絞り8は、中間部空間17bと下側空間17cとの間に所定の圧力差を発生するためのものである。また、他方のヘッダタンク18の内部空間は1枚の仕切り板20により上下2つの空間18a、18bに仕切られている。
【0035】
一方のヘッダタンク17の上部空間17aに対応する部位に、冷媒入口をなす入口ジョイント24が接合され、この入口ジョイント24からヘッダタンク17の上部空間17aに圧縮機1の吐出冷媒が流入する。入口ジョイント24の詳細は図3〜図5により後述する。
【0036】
他方のヘッダタンク18の下部に冷媒出口をなす出口ジョイント25が接合され、この出口ジョイント25からヘッダタンク18の下部空間18b内の冷媒が凝縮器2の外部へ出て、減圧装置3側へ向かう。
【0037】
気液分離器7は上下方向に延びる細長のタンク形状からなり、左右2つのヘッダタンク17、18のうち、入口ジョイント24が設けられた一方のヘッダタンク17に一体に接合されている。なお、第1、第2熱交換部5、6、ヘッダタンク17、18、気液分離器7、入口ジョイント24等はすべてアルミニュウム材で構成され、ろう付けにより一体構造に組み付けられる。
【0038】
図3は図1のA−A断面図であり、気液分離器7の筒状本体部70には、上下方向に延びる円形の穴形状により気液分離空間71が形成されている。この気液分離空間71の側方において、空間71よりも十分小さい断面積にて上下方向に延びる長円状の穴形状により2つの連通路72、73が形成されている。
【0039】
この気液分離空間71および連通路72、73は互いに上下方向に平行に延びる穴形状であるから、筒状本体部70の材料としてアルミニュウム材を用い、アルミニュウム材を押出(又は引き抜き)成形することにより、3つの穴形状を有する筒状本体部70を一体成形できる。
【0040】
ところで、気液分離空間71は冷媒の気液分離および液冷媒貯留のための空間を形成するものである。また、連通路72は気液分離空間71内へ冷媒を流入させる入口側連通路であり、連通路73は気液分離空間71内から冷媒を流出させる出口側連通路である。
【0041】
次に、気液分離器7と、凝縮器2側冷媒流路との結合関係を図2〜図6により具体的に説明すると、入口ジョイント24は図4に示すように略だるま形の平坦な開口端面24aを持つように形成してある。ここで、開口端面24aの略だるま形は、長円状の一端側の径寸法を他端側よりも拡大した形状であり、この径寸法を拡大した一端側の領域に円形の冷媒入口24bが形成してある。そして、長円状の他端側の小径領域にねじ穴24cが設けてある。
【0042】
入口ジョイント24において、開口端面24aと反対側の面には2つのパイプ部24d,24eが外側へ突き出すように一体成形されている。第1パイプ部24dは吐出冷媒主流路33aを構成するものであって、圧縮機吐出冷媒の主流を一方のヘッダタンク17の上部空間17a内に導入する。本例では、この吐出冷媒主流路33aの流路平面(断面)形状は図4に示すように略長円状になっており、そのため、第1パイプ部24dの外形も略長円状に形成されている。
【0043】
これに対し、第2パイプ部24eは吐出冷媒バイパス流路33bを構成するものであって、圧縮機吐出冷媒の一部を分岐して気液分離器7の入口側連通路72内に導入する。本例では、この吐出冷媒バイパス流路33bの流路平面(断面)形状は図4に示すように円形状になっており、そのため、第2パイプ部24eの外形も円形状に形成されている。
【0044】
図3に示すように、一方のヘッダタンク17の上部空間17aの壁面部に第1パイプ部24dの挿入穴17dが開けてあり、また、気液分離器7のうち入口側連通路72の壁面部に第2パイプ部24eの挿入穴72aが開けてある。
【0045】
この両挿入穴17d、72aの内面にペースト状のろう材を塗布し、また、第1、第2パイプ部24d、24eの外周面のうち、挿入穴17d、72aの内面に接する根元部にペースト状のろう材を塗布し、その後に、第1、第2パイプ部24d、24eを挿入穴17d、72a内に挿入する。これにより、第1、第2パイプ部24d、24eをヘッダタンク17及び気液分離器7の壁面部に凝縮器2の一体ろう付け工程において同時にろう付けできる。
【0046】
ここで、図3に示すように第1パイプ部24dは、その先端部がヘッダタンク17の上部空間17a内に所定量突き出した状態にてヘッダタンク17にろう付けされる。同様に、第2パイプ部24eも、その先端部が入口側連通路72内に所定量突き出した状態にて気液分離器7の壁面部にろう付けされる。
【0047】
第2パイプ部24eの具体的設計例について述べると、第2パイプ部24e全体の突出寸法L(図5)は例えば、6mm程度であり、そして、この突出寸法Lのうちパイプ部先端側の少なくとも2mm以上、好ましくは3mm程度を、入口側連通路72内に突き出す。
【0048】
また、吐出冷媒主流路33aの内部が入口ジョイント24の開口端面24aから目視可能となるように、吐出冷媒主流路33を開口端面24aから略直線状に延ばしてヘッダタンク17の上部空間17aと連通させている。同様に、吐出冷媒バイパス流路33bの内部が入口ジョイント24の開口端面24aから目視可能となるように、吐出冷媒バイパス流路33bを開口端面24aから略直線状に延ばして入口側連通路72と連通させている。
【0049】
一方、筒状本体部70のうち、入口側連通路72および出口側連通路73を形成する部位の側面は上下方向に延びる略平坦な接合面74になっており、この接合面74は接合板部材75を介在してヘッダタンク17の外表面にろう付けにより接合されるようになっている。すなわち、接合板部材75をアルミニュウム板材の表裏両面にろう材をクラッドした両面クラッド材により構成し、凝縮器2の一体ろう付け工程において気液分離器7の接合面74を接合板部材75を介在してヘッダタンク17の外表面に同時にろう付けするようになっている。
【0050】
そして、ヘッダタンク17の壁面部、接合板部材75および入口側連通路72の壁面部を貫通する貫通穴により冷媒入口流路34が形成してある。この冷媒入口流路34は、図2、3に示すようにヘッダタンク17の中間部空間17b内の凝縮後の液冷媒の一部を分岐して気液分離器7の入口側連通路72に導入するものである。
【0051】
また、入口側連通路72の内部空間の上部を気液分離空間71に連通させる出口穴76が筒状本体部70の壁面部に開けてある。従って、入口ジョイント24の第2パイプ部24eから圧縮機吐出冷媒が入口側連通路72内に流入するとともに、ヘッダタンク17の中間部空間17b内から液冷媒が冷媒入口流路34を通過して入口側連通路72内に流入する。そして、圧縮機吐出冷媒と液冷媒が、入口側連通路72内にて混合した後に出口穴76から気液分離空間71内の上部に流入する。
【0052】
次に、出口側連通路73の連通関係を説明すると、図6に示すように、気液分離空間71内の最上部付近を出口側連通路73に連通させるガス冷媒戻し穴77が筒状本体部70の壁面部に開けてある。また、気液分離空間71内の下部を出口側連通路73に連通させる液冷媒戻し穴78が筒状本体部70の壁面部に開けてある。更に、出口側連通路73の内部空間の下部をヘッダタンク17の下部空間17cに連通させる冷媒出口流路35が、筒状本体部70の壁面部と接合板部材75とヘッダタンク17の下部空間17cの壁面部とを貫通する貫通穴により形成してある。
【0053】
なお、気液分離器7の気液分離空間71内には冷媒中の水分を吸着する乾燥剤41(図1)が配置される。この乾燥剤41は、気液分離器7を含む凝縮器2を一体ろう付けにより組み付けた後に、気液分離空間71の底部開口部から気液分離空間71内に挿入される。この底部開口部は下側キャップ部材79aによって密封される。
【0054】
この下側キャップ部材79aは気液分離空間71の底部開口部にねじ止め等により弾性シール材を介在して気密に固定される。また、気液分離空間71の上部開口部を閉塞する上側キャップ部材79bは、凝縮器2の一体ろう付け工程において上部開口部にろう付けされる。
【0055】
また、車両搭載時には、入口ジョイント24の開口端面24aに図示しない圧縮機吐出配管側のジョイントの接続面が当接するように両ジョイントを組み付ける。この際、入口ジョイント24のねじ穴24cに吐出配管側ジョイントの取付穴の位置を一致させて、この取付穴を通してボルトをねじ穴24cにねじ込む。これにより、両ジョイント間を一体に締結するとともに、入口ジョイント24の冷媒入口24aに吐出配管側ジョイントの冷媒通路を弾性シール材を介在して気密に接続する。
【0056】
次に、上記構成において第1実施形態の作動を説明する。圧縮機1の吐出冷媒の主流は入口ジョイント24の吐出冷媒主流路33aから矢印a(図3)のようにヘッダタンク17の上部空間17a内に流入する。この上部空間17aから冷媒は第1熱交換部5の上半部の偏平チューブ15を図2の矢印bのように水平方向に通過してヘッダタンク18の上部空間18aに流入し、ここで、Uターンする。そして、空間18a内の冷媒は、第1熱交換部5の下半部の偏平チューブ15を矢印cのように水平方向に通過する。
【0057】
通常のサイクル運転条件であれば、圧縮機1の吐出冷媒は第1熱交換部5のUターン状の冷媒流路を流れる間に外気中に放熱して凝縮されるので、この凝縮後の液冷媒がヘッダタンク17の中間部空間17bに流入する。なお、サイクル運転条件の変動により所定乾き度を持った気液2相冷媒が中間部空間17b内に流入する場合がある。
【0058】
そして、中間部空間17b内の液冷媒の主流は、矢印dのように下側仕切り板19bの中間絞り8を通過して下部空間17c内に流入する。中間絞り8の存在によりヘッダタンク17の中間部空間17bと下部空間17c間に所定の圧力差が生じる。この圧力差の発生によって、中間部空間17b内の液冷媒の一部が矢印eのように冷媒入口流路34を通過して気液分離器7の入口側連通路72内に導入される。
【0059】
また、圧縮機吐出冷媒の一部が入口ジョイント24においてバイパス流路33bに分岐され、その分岐された吐出冷媒が矢印f(図3)のようにバイパス流路33bから入口側連通路72に導入される。従って、入口側連通路72内では圧縮機吐出冷媒の一部と第1熱交換部5で凝縮した液冷媒の一部が混合し、熱交換するので、飽和ガス冷媒と飽和液冷媒とが混合した状態、すなわち、所定の乾き度を持った気液2相状態となる。この混合冷媒は入口側連通路72の出口穴76から矢印g(図2)のように気液分離空間71内の上部に流入する。
【0060】
気液分離空間71内で冷媒の気液が密度差により分離され、気液分離空間71内の下方側に液冷媒が溜まり、上方側にガス冷媒が集まる。気液分離空間71内のガス冷媒は、ガス冷媒戻し穴77から出口側連通路73の上部に流入する。また、気液分離空間71内の下方に溜まる液冷媒が液冷媒戻し穴78を通過して出口側連通路73の下部に流入して、ガス冷媒と混合する。ここで、液冷媒戻し穴78の開口面積はガス冷媒戻し穴77の開口面積よりも十分小さくなっている。
【0061】
更に、出口側連通路73にて液冷媒と混合したガス冷媒は冷媒出口流路35を通過してヘッダタンク17の下部空間17c内に流入する。従って、下部空間17cには、中間部空間17bから中間絞り8を通る凝縮器主流路(矢印d)の液冷媒と、気液分離空間71内上部のガス冷媒と、気液分離空間71内下部の液冷媒の三者が流入する。
【0062】
これらの冷媒は下部空間17cで混合され第2熱交換部6の偏平チューブ15を矢印hのように通過してここで再度大気中に放熱して過冷却状態になる。この過冷却液冷媒はヘッダタンク18の下部空間18bに流入した後、出口ジョイント25から凝縮器2の外部へ出て、減圧装置3側へ向かう。
【0063】
ところで、以上のような冷媒流れを形成するため、第1熱交換部5を通過して冷却され凝縮した液冷媒(または気液2相冷媒)の一部および入口ジョイント24からの吐出冷媒の一部が入口側連通路72内で混合し、熱交換する。これにより、入口側連通路72の出口穴76から気液分離空間71内に流入する冷媒は、圧縮機吐出冷媒の過熱度に応じた乾き度を持った気液2相状態となる。
【0064】
この結果、気液分離空間71内に溜まる液冷媒量が圧縮機吐出冷媒の過熱度に応じた量となる。換言すると、圧縮機吐出冷媒の過熱度の変化に応答して気液分離空間71内に溜まる液冷媒量を調整できる。この液冷媒量の調整により、サイクル内循環冷媒流量を調整して、圧縮機吐出冷媒の過熱度を調整できる。そして、圧縮機1での圧縮過程は基本的に等エントロピ変化であるから、圧縮機1吐出冷媒の過熱度を制御できれば、蒸発器出口冷媒の過熱度を制御できることになる。
【0065】
ところで、図7、8は前述の先願による気液分離器一体型の凝縮器を示すものであり、第1実施形態の図2、3と同等部分に同一符号が付してある。先願によると、前述したように、圧縮機吐出冷媒の全量を入口ジョイント24により一旦ヘッダタンク17の上部空間17aに導入するようになっている。そして、ヘッダタンク17と気液分離器7の筒状本体部70の壁面部を貫通する貫通穴によりバイパス流路33b’を形成し、このバイパス流路33b’により上部空間17a内部と気液分離器7の入口側連通路72とを連通している。
【0066】
特に、バイパス流路33b’の流路面積は、圧縮機吐出冷媒のバイパス流量割合を制限するため、十分小さく設定する必要があり、そのため、バイパス流路33b’の流路穴径は例えばφ2.5mm程度の微小径に設定する必要がある。
【0067】
このため、ヘッダタンク17と気液分離器7の筒状本体部70とのろう付け時に、ろう材の一部がバイパス流路33b’内に回り込み、バイパス流路33b’の流路面積を狭めるという現象が発生しやすい。
【0068】
しかし、先願の構成では、バイパス流路33b’がヘッダタンク17と気液分離器7の内部壁面部に位置しているので、バイパス流路33b’を凝縮器外部から直接目視することができない。
【0069】
従って、凝縮器2の一体ろう付け工程の終了後に、バイパス流路33b’のろう材等による流路面積の狭まりを目視検査で発見できない。その結果、バイパス流路33b’の流路面積が狭まいまま、凝縮器2が使用される可能性がある。このように圧縮機吐出冷媒のバイパス流路面積が狭められると、気液分離空間71内に液冷媒が過度に溜まってしまい、その結果、サイクル内の循環冷媒流量が不足して、冷房性能を低下させる原因となる。
【0070】
これに反し、第1実施形態においては入口ジョイント24自身に、圧縮機吐出冷媒の主流路33aとバイパス流路33bとを並列に形成するとともに、主流路33aおよびバイパス流路33bの内部を、入口ジョイント24の開口端面24aから直接目視できるように、開口端面24aから主流路33aおよびバイパス流路33bを略直線状に延びるように形成している。なお、第1実施形態においても、バイパス流路33bの流路面積は、圧縮機吐出冷媒のバイパス流量割合を制限するため、主流路33aの流路面積より十分小さく設定する必要があり、そのため、バイパス流路33bの流路穴径は例えばφ2.5mm程度の微小径に設定する。また、適正な循環冷媒流量の調整作用を確保するためには、バイパス流路33bの流路穴径は±0.1mm程度の寸法公差内に設定する必要がある。
【0071】
第1実施形態によると、バイパス流路33bの内部を入口ジョイント24の開口端面24aから直接目視できるから、万一、バイパス流路33bの流路面積がろう材等により狭められても、この流路面積の狭まりを目視検査で容易に発見できる。そのため、バイパス流路33bの流路面積の狭まりによる冷房性能低下を回避できる。
【0072】
更に、第1実施形態においては入口ジョイント24から外側へ突き出す第1、第2パイプ部24d,24eを形成し、この第1、第2パイプ部24d,24eをヘッダタンク17の挿入穴17d、気液分離器7の挿入穴72aに挿入し、且つ、第1パイプ部24dの先端部をヘッダタンク17の上部空間17a内に所定量突き出した状態にて第1パイプ部24dとヘッダタンク17とのろう付けを行っている。同様に、第2パイプ部24eも、その先端部が入口側連通路72内に所定量突き出した状態にて気液分離器7の壁面部にろう付けしている。
【0073】
このため、第1、第2パイプ部24d,24eの先端部を第1、第2パイプ部24d,24eのろう付け部から遠ざけることができる。その結果、凝縮器2の一体ろう付け工程においてろう材が溶融した際に、第1、第2パイプ部24d,24eの先端部に溶融ろう材が回り込みにくくなる。これにより、主流路33aおよびバイパス流路33bの流路面積がろう材により狭まることを良好に回避できる。
【0074】
本発明者らの検討によると、第1、第2パイプ部24d,24eの先端部の突出寸法は、少なくとも2mm以上、好ましくは3mm以上とすることが、ろう材による流路面積の狭まりを回避するために有効である。
【0075】
(第2実施形態)
第1実施形態では、気液分離器7の筒状本体部70に入口側連通路72を形成しているので、入口ジョイント24の配置場所は必然的に、入口側連通路72の形成範囲、すなわち、気液分離器7の高さ範囲内に制限されることになる。
【0076】
従って、図9のように、ヘッダタンク17よりも気液分離器7の高さの方が低い場合に、気液分離器7より上方の、ヘッダタンク17の上端部付近の破線位置に入口ジョイント24を配置する必要が生じても、第1実施形態の構成であると、このような要請に対応することができず、実用上不都合である。
【0077】
第2実施形態は上記の不具合を解消することを目的としており、図10、図11に示すように気液分離器7の入口側連通路72を一方のヘッダタンク17内に、タンク内部空間17a、17b、17cと仕切って形成している。
【0078】
第2実施形態の相違点をより具体的に説明すると、一方のヘッダタンク17は、図11に断面図示するように、タンク内部空間17a〜17cを形成する部分170に対して、気液分離器7側の側方部位に入口側連通路72および出口側連通路73を形成する部分171を一体成形する構成としている。入口側連通路72および出口側連通路73は、タンク内部空間17a〜17cと並行に上下方向に延びる形状であるから、第1実施形態の気液分離器7と同様にアルミニュウム材を押出(又は引き抜き)成形することにより、両連通路72、73とタンク内部空間17a〜17cは同時に成形できる。
【0079】
これに対し、気液分離器7は上記両連通路72、73を形成しないから、円筒状の筒状本体部70の外周面に直接、略平坦な接合面74を形成している。この接合面74は接合板部材75を介してヘッダタンク17の外表面にろう付けされるようになっている。
【0080】
次に、第2実施形態における気液分離器7と、凝縮器2側冷媒流路との結合関係を具体的に説明すると、入口ジョイント24の吐出冷媒主流路33aは一方のヘッダタンク17の上部空間17aに連通し、また、入口ジョイント24の吐出冷媒バイパス流路33bは一方のヘッダタンク17の入口側連通路72に連通している。
【0081】
また、一方のヘッダタンク17において中間部空間17bと入口側連通路72との間を冷媒入口流路34により連通している。この冷媒入口流路34は、中間部空間17bと入口側連通路72との間の壁面を貫通する貫通穴により構成される。
【0082】
そして、入口側連通路72の内部空間の上部を気液分離空間71に連通させる出口穴76がヘッダタンク17の壁面部、接合板部材75および筒状本体部70の壁面部を貫通する貫通穴により形成してある。
【0083】
以上により、入口ジョイント24の吐出冷媒バイパス流路33bから圧縮機吐出冷媒が入口側連通路72内に流入するとともに、ヘッダタンク17の中間部空間17b内から凝縮後の液冷媒が冷媒入口流路34を通過して入口側連通路72内に流入する。そして、圧縮機吐出冷媒と液冷媒が、入口側連通路72内にて混合した後に出口穴76から気液分離空間71内の上部に流入する。
【0084】
次に、出口側連通路73の連通関係を説明すると、気液分離空間71内の最上部付近を出口側連通路73に連通させるガス冷媒戻し穴77(図11)が筒状本体部70の壁面部、接合板部材75およびヘッダタンク17の壁面部を貫通する貫通穴により形成してある。
【0085】
また、気液分離空間71内の下部を出口側連通路73に連通させる液冷媒戻し穴78(図11)が筒状本体部70の壁面部、接合板部材75およびヘッダタンク17の壁面部を貫通する貫通穴により形成してある。更に、出口側連通路73の内部空間の下部をヘッダタンク17の下部空間17cに連通させる冷媒出口流路35が、ヘッダタンク17の出口側連通路73と下部空間17cとの間の壁面部を貫通する貫通穴により形成してある。
【0086】
なお、冷媒入口流路34、出口穴76、ガス冷媒戻し穴77、液冷媒戻し穴78、および冷媒出口流路35の上下方向の位置は第1実施形態の図6と同じでよい。また、ヘッダタンク17、18の上下の開口端面はキャップ部材17e、17f、18c、18dにより閉塞される。
【0087】
以上の冷媒流路構成により第2実施形態においても、第1実施形態と同様の作動にてサイクル内の循環冷媒流量の調整作用を行うことができる。しかも、気液分離器7の入口側連通路72を一方のヘッダタンク17に形成しているため、図10に示すように、気液分離器7より上方の、ヘッダタンク17の上端部付近に入口ジョイント24を配置することが可能となる。
【0088】
すなわち、第2実施形態によると、入口ジョイント24の配置場所の選択範囲を第1実施形態より拡大できるので、車両に冷凍サイクル装置を搭載する際に、冷媒配管の搭載レイアウトの自由度を増大できる。
【0089】
(第3実施形態)
第1、第2実施形態では、入口ジョイント24において、開口端面24aと反対側の面に2つのパイプ部24d,24eが外側へ突き出すように一体成形して、第1パイプ部24dにより吐出冷媒主流路33aを構成するとともに、第2パイプ部24eにより吐出冷媒バイパス流路33bを構成しているが、第3実施形態では、図12〜図14に示すように、入口ジョイント24に第1パイプ部24dのみ、すなわち、吐出冷媒主流路33aのみを構成して、吐出冷媒バイパス流路33bに相当する冷媒流路は入口ジョイント24とは別体のバイパスジョイント36およびこのバイパスジョイント36の蓋体37により構成する。
【0090】
以下、第3実施形態を図12〜図14により具体的に説明する。図12〜図14において図1〜図11と同等部分には同一符号を付して説明を省略し、第1、第2実施形態に対する相違点のみを説明する。
【0091】
第3実施形態の入口ジョイント24は、 図4、5に示す第1実施形態の入口ジョイント構成から第2パイプ部24eおよび吐出冷媒バイパス流路33b部分を削除して、第1パイプ部24dおよび吐出冷媒主流路33aのみを構成している。なお、吐出冷媒主流路33aは円形の冷媒入口24bの中央部に配置され、吐出冷媒主流路33aの流路形状は、一方のヘッダタンク17の上部空間17aの縦断面形状に沿う縦長の長円状に形成してある。
【0092】
次に、第3実施形態によるバイパスジョイント36は、図4、5に示す第1実施形態の入口ジョイントと類似した構成になっている。すなわち、バイパスジョイント36は図14に示すように略だるま形の開口端面36aを持つように形成してある。なお、図12はバイパスジョイント36上に後述の蓋部材37を結合した後の状態を示し、図14はバイパスジョイント36上に後述の蓋部材37を結合する前の状態、すなわち、バイパスジョイント36の開口端面36aが露出している状態を示す。
【0093】
ここで、開口端面36aの略だるま形は、長円状の一端側の径寸法を他端側よりも拡大した形状であり、この径寸法を拡大した一端側の領域に円形凹部36b(図13参照)を形成してある。そして、長円状の他端側の小径領域にねじ穴36cが設けてある。バイパスジョイント36において、開口端面36aと反対側の面には2つのパイプ部36d、36eが外側へ突き出すように一体成形されている。
【0094】
第1パイプ部36dは、ヘッダタンク17の上部空間17aの内部と円形凹部36bの底面部とを連通する第1通路部36fを構成する。この第1通路部36fは、入口ジョイント24からヘッダタンク17の上部空間17aに流入した圧縮機吐出冷媒の一部を分岐して取り出すものである。
【0095】
第2パイプ部36eは、円形凹部36bの底面部と気液分離器7の入口側連通路72とを連通する第2通路部36gを構成する。この第2通路部36gは、第1通路部36fへ取り出した吐出冷媒を気液分離器7の入口側連通路72内に導入するものである。
【0096】
ここで、第1通路部36fをバイパスジョイント36の開口端面36aの円形凹部36bの底面部から略直線状に延びて一方のヘッダタンク17の上部空間17aと連通させている。また、第2通路部36gも同様にバイパスジョイント36の開口端面36aの円形凹部36bの底面部から略直線状に延びて気液分離器7の入口側連通路72と連通させている。これにより、第1通路部36fおよび第2通路部36gの内部をバイパスジョイント36の開口端面36aから目視可能となるようにしている。
【0097】
ヘッダタンク17の上部空間17aの壁面部に第1パイプ部36dの挿入穴17gを形成し、この挿入穴17g内に第1パイプ部36dの先端部を挿入して第1パイプ部36dをヘッダタンク17の上部空間17aの壁面部にろう付けする。同様に、気液分離器7のうち、入口側連通路72側の壁面部に第2パイプ部36eの挿入穴72bを形成し、この挿入穴72b内に第2パイプ部36eを挿入する。ここで、第2パイプ部36eの先端部が入口側連通路72内に所定量突き出した状態にて、第2パイプ部36eを気液分離器7の壁面部にろう付けするようにしてある。従って、第2パイプ部36eの先端開口部にはろう付け時のろう材が回り込みしにくくなっている。
【0098】
なお、バイパスジョイント36は入口ジョイント24と同様にアルミニュウム材で形成され、凝縮器2の一体ろう付け時にヘッダタンク17および気液分離器7にろう付けされる。
【0099】
次に、蓋部材37はバイパスジョイント36の開口端面36aの円形凹部36bの底面部に、第1通路部36fと第2通路部36gとを連通させる連通路38を形成するものである。以下、蓋部材37について具体的に説明すると、蓋部材37はバイパスジョイント36の略だるま形に対応した外形状を有する部材であって、アルミニュウム等の金属で形成されている。
【0100】
蓋部材37の略だるま形の外形状において径寸法を拡大した一端側の領域に円柱部37aを突出形成してある。この円柱部37aは、バイパスジョイント36の開口端面36aの円形凹部36b内に嵌入されるものであって、円柱部37aの中心部には有底の円形穴部37bが形成してある。そして、円柱部37aの先端部と円形凹部36bの底面部との間に所定寸法の隙間39を形成し、この隙間39と円柱部37aの穴部37bとにより上記連通路38を形成している。
【0101】
また、円柱部37aの外周面の円周方向に凹状溝37cを形成し、この凹状溝37c内に弾性シール材をなすOリング37dを装着して、円柱部37aと円形凹部36bとの嵌合面をシールするようになっている。
【0102】
また、蓋部材37の略だるま形の外形状において他端側の小径領域に、バイパスジョイント36のねじ穴36cに対応して貫通穴37eを開けてある。凝縮器2の一体ろう付け後に、ねじ穴36cと貫通穴37eが合致するようにして、バイパスジョイント36上に蓋部材37を積層配置する。そして、貫通穴37eにねじ手段をなすボルト40のねじ部40aを通して、ねじ穴36cにボルト40を締め付けることにより、蓋部材37をバイパスジョイント36上に締め付け固定するようになっている。
【0103】
次に、第3実施形態による凝縮器2における冷媒流れ流路を図14により説明すると、凝縮器2のうち、気液分離器7が接合される一方のヘッダタンク17内に2枚の仕切り板19a、19cが配置してある。ここで、上側の仕切り板19aは第1、第2実施形態の仕切り板19aに相当するものである。これに対し、下側の仕切り板19cは第1、第2実施形態の仕切り板19bに相当するものでない。すなわち、下側の仕切り板19cは第1、第2実施形態の仕切り板19bのような中間絞り8を持たず、ヘッダタンク17内の空間を完全に仕切るものである。
【0104】
従って、第3実施形態によると、一方のヘッダタンク17の内部空間は、上側の仕切り板19aよりも上側の上部空間17aと、上下の仕切り板19a、19cとの間の中間部空間17b’と、下側の仕切り板19cよりも下側の下部空間17cとに仕切られる。
【0105】
バイパスジョイント36は、一方のヘッダタンク17の上部空間17aにおいて最も下方側の部位、すなわち、上側の仕切り板19aに最も近接した部位に配置されている。これに対し、入口ジョイント24は一方のヘッダタンク17の上部空間17aにおいてバイパスジョイント36の配置部位より所定量上方の部位に配置されている。
【0106】
圧縮機吐出冷媒の全量が先ず入口ジョイント24からヘッダタンク17の上部空間17a内に流入する。この圧縮機吐出冷媒の主流は、第1熱交換部5の上半部の偏平チューブ15を矢印bのように通過して他方のヘッダタンク18の上部空間18a内に流入する。この上部空間18a内で冷媒はUターンして、第1熱交換部5の下半部の偏平チューブ15を通過する。
【0107】
ここで、一方のヘッダタンク17内の下側の仕切り板19cは、他方のヘッダタンク18内の仕切り板20より所定量上方の位置に配置されているので、第1熱交換部5の下半部の偏平チューブ群が主冷媒流路5aの偏平チューブ群と分岐冷媒流路5bの偏平チューブ群とに区分される。
【0108】
従って、他方のヘッダタンク18の上部空間18a内でUターンする冷媒流れは、主冷媒流路5aの偏平チューブ群を通過する主冷媒流れc1と、分岐冷媒流路5bの偏平チューブ群を通過する分岐冷媒流れc2とに分かれる。
【0109】
通常のサイクル運転条件であれば、圧縮機1の吐出冷媒は第1熱交換部5のUターン状の冷媒流路を流れる間に外気中に放熱して凝縮されるので、主冷媒流路5aを通過して凝縮した液冷媒は矢印dのようにヘッダタンク17の下部空間17c内に流入し、ここでUターンして第2熱交換部5の偏平チューブ群に直接流入する。また、分岐冷媒流路5bにおいて凝縮した液冷媒は中間部空間17b’内に流入する。なお、サイクル運転条件の変動により所定乾き度を持った気液2相冷媒が下部空間17c、中間部空間17b’内に流入する場合もある。
【0110】
そして、中間部空間17b’と気液分離器7の入口側連通路72との間は連通穴34により連通しているので、中間部空間17b’内に流入した液冷媒(分岐冷媒流れ)は矢印eのように入口側連通路72内へ導入される。また、ヘッダタンク17の上部空間17aがバイパスジョイント36の第1通路部36f、連通路38および第2通路部36gを経て気液分離器7の入口側連通路72に直接連通しているので、上部空間17a内に流入した圧縮機吐出冷媒の一部が矢印f、f1のようにバイパスジョイント36に分岐され、バイパスジョイント36を通過して入口側連通路72内へ直接導入される。
【0111】
そして、入口側連通路72(気液分離器7)の上部付近を出口穴76により気液分離空間71に連通しているので、入口側連通路72内でバイパスジョイント36からの圧縮機吐出冷媒(過熱ガス冷媒)と中間部空間17b’からの液冷媒とが入口側連通路72内で混合した後に、この混合冷媒が出口穴76から矢印gのように気液分離空間71内上部へ流入する。
【0112】
気液分離器7の気液分離空間71内で冷媒の気液が密度差により分離され、気液分離器7内の下方側に液冷媒が溜まり、上方側にガス冷媒が集まる。気液分離器7内のガス冷媒は、ガス冷媒戻し穴77(図13)を通過して出口側連通路73内に流入する。また、気液分離器7内の下方の液冷媒も液冷媒戻し穴78(図6)を通過して出口側連通路73内に流入する。出口側連通路73内のガス冷媒と液冷媒は、冷媒出口流路35(図6)を通過してヘッダタンク17の下部空間17c内に流入する。
【0113】
従って、下部空間17cには、主冷媒流路5aからの凝縮器主流路の液冷媒と、気液分離器7内のガス冷媒と気液分離器7内の液冷媒の三者が流入する。これらの冷媒は下部空間17cで混合され第2熱交換部6の偏平チューブ15を矢印hのように通過してここで再度大気中に放熱して過冷却状態になる。この過冷却液冷媒はヘッダタンク18の下部空間18bに流入した後、出口ジョイント25から凝縮器2の外部へ出て、減圧装置3側へ向かう。
【0114】
ところで、第3実施形態によると、圧縮機吐出冷媒と中間部空間17b’からの液冷媒との混合効果を向上できるという利点が得られるので、この点について詳述する。圧縮機吐出冷媒流入のための入口ジョイント24は、車両搭載上の制約等により出口穴76付近の比較的上方の位置(図12、図14参照)に配置しなければならない場合がある。そのため、第1、第2実施形態のように、入口ジョイント24自体に吐出冷媒バイパス流路33bを構成すると、吐出冷媒バイパス流路33bの出口部が出口穴76に近接するので、吐出冷媒バイパス流路33bから流出する吐出冷媒と中間部空間17b内からの液冷媒との混合距離が僅少となり、圧縮機吐出冷媒と中間部空間17b内からの液冷媒との混合効果が低下する。
【0115】
この混合効果の低下は、圧縮機吐出冷媒の過熱度の変化に応答して気液分離器7内に溜まる液冷媒量を調整する作用を低下させる原因となり、ひいては、サイクル内循環冷媒流量の調整による圧縮機吐出冷媒の過熱度の調整作用を低下させることにつながる。
【0116】
しかし、第3実施形態によると、入口ジョイント24とは別体のバイパスジョイント36を設定して、吐出冷媒の一部を気液分離器7の入口側連通路72に流入させる吐出冷媒バイパス流路(すなわち、第1通路部36f、連通路38および第2通路部36g)を構成しているから、図14に示すように入口側連通路72に対する液冷媒の流入部位(中間部空間17b’と入口側連通路72との連通穴34の開口部位)に近接してバイパスジョイント36を配置することができる。 これにより、入口ジョイント24が出口穴76付近の比較的上方の位置に配置されていても、吐出冷媒と中間部空間17b’からの液冷媒との混合距離Lを図14に示すように十分確保できる。このため、吐出冷媒と中間部空間17b’からの液冷媒との混合効果を十分向上できる。
【0117】
この結果、圧縮機吐出冷媒の過熱度の変化に応答して気液分離器7内に溜まる液冷媒量を良好に調整できるので、この液冷媒量の調整作用に基づいてサイクル内循環冷媒流量を調整して圧縮機吐出冷媒の過熱度を良好に調整できる。
【0118】
ところで、第3実施形態によるバイパスジョイント36は、凝縮器2の一体ろう付け工程において一方のヘッダタンク17および気液分離器7にろう付けされるが、バイパスジョイント36の第1、第2通路部36f、36gの内部をバイパスジョイント36の開口端面36aから目視可能となるように構成しているから、第1、第2通路部36f、36gの流路面積がろう材等により万一狭められていても、ろう付け後に第1、第2通路部36f、36gを目視検査することにより、流路面積の狭まりを容易に発見できる。
【0119】
なお、蓋部材37は、上記のろう付け後にボルト40によりバイパスジョイント36に結合されるから、第1、第2通路部36f、36gの目視検査には支障が生じない。
【0120】
(他の実施形態)
なお、第3実施形態では、気液分離器7の入口側連通路72および出口側連通路73を気液分離器7に一体成形しているが、第3実施形態における気液分離器7の入口側連通路72および出口側連通路73を第2実施形態(図11)のように一方のヘッダタンク17に一体成形してもよい。
【0121】
また、上記の各実施形態では、一方のヘッダタンク17と気液分離器7相互の対向面間を図3、図11、図13に示すように接合板部材75を介して全面的に密着接合しているが、例えば、一方のヘッダタンク17と気液分離器7相互の対向面の間に所定の隙間を設定し、この所定の隙間にパイプ状の冷媒流路接続部材を介在し、この冷媒流路接続部材を介して、一方のヘッダタンク17と気液分離器7相互の対向面の間を部分的に一体接合するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による冷凍サイクルの基本構成図である。
【図2】第1実施形態による気液分離器一体型凝縮器を示す模式的断面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】第1実施形態による入口ジョイントの正面図である。
【図5】図4のB−B断面図である。
【図6】図3のC−C断面図である。
【図7】先願発明による気液分離器一体型凝縮器を示す模式的断面図である。
【図8】図7のA−A断面図である。
【図9】第1実施形態による入口ジョイントの配置場所の制約の説明図である。
【図10】第2実施形態による気液分離器一体型凝縮器を示す模式的断面図である。
【図11】図10のB−B断面図である。
【図12】第3実施形態による気液分離器一体型凝縮器を示す正面図である。
【図13】図12のC−C断面図である。
【図14】第3実施形態による気液分離器一体型凝縮器の冷媒流れ流路を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
2…凝縮器、5…第1熱交換部、6…第2熱交換部、7…気液分離器、
8…中間絞り、15…チューブ、17、18…ヘッダタンク、
24…入口ジョイント、24a…開口端面、
24d、24e…第1、第2パイプ部、33a…吐出冷媒主流路、
33b…吐出冷媒バイパス流路、36…バイパスジョイント、
36a…開口端面、70…気液分離器の筒状本体部、71…気液分離空間、
72…入口側連通路、73…出口側連通路。
Claims (8)
- 圧縮機(1)の吐出冷媒を冷却して凝縮させる熱交換部(5)と、
前記熱交換部(5)の左右両側に配置され、前記熱交換部(5)の冷媒流路を構成するチューブ(15)の端部が連通するヘッダタンク(17、18)と、
前記ヘッダタンク(17、18)の一方(17)に一体に構成され、前記熱交換部(5)で凝縮した冷媒の一部、および前記吐出冷媒の一部が流入して、冷媒の気液を分離して液冷媒を溜める気液分離器(7)とを有し、
前記気液分離器(7)内に溜まる液冷媒量を前記吐出冷媒の過熱度に応じて調整する気液分離器一体型凝縮器であって、
前記吐出冷媒が流入する入口ジョイント(24)を前記一方のヘッダタンク(17)側に配置するとともに、
前記入口ジョイント(24)に、前記吐出冷媒の主流を前記一方のヘッダタンク(17)の内部空間(17a)内に導入する吐出冷媒主流路(33a)、および前記吐出冷媒の一部を分岐して前記気液分離器(7)の入口側連通路(72)内に導入する吐出冷媒バイパス流路(33b)を設け、
少なくとも前記吐出冷媒バイパス流路(33b)の内部が前記入口ジョイント(24)の開口端面(24a)から目視可能となるように、前記吐出冷媒バイパス流路(33b)を前記開口端面(24a)から略直線状に延びて前記気液分離器(7)の入口側連通路(72)と連通するようにしたことを特徴とする冷凍サイクル装置の凝縮器。 - 前記吐出冷媒主流路(33a)の内部が前記入口ジョイント(24)の開口端面(24a)から目視可能となるように、前記吐出冷媒主流路(33a)を前記開口端面(24a)から略直線状に延びて前記一方のヘッダタンク(17)の内部空間(17a)と連通するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置の凝縮器。
- 前記入口ジョイント(24)は少なくとも前記一方のヘッダタンク(17)にろう付けにより接合されるようになっており、前記入口ジョイント(24)に、前記吐出冷媒バイパス流路(33b)を構成するパイプ部(24e)を形成し、
前記パイプ部(24e)の先端部を前記気液分離器(7)の入口側連通路(72)内に所定量突き出した状態にて、前記パイプ部(24e)を前記入口側連通路(72)部分にろう付けすることを特徴とする請求項1または2に記載の冷凍サイクル装置の凝縮器。 - 前記入口ジョイント(24)に、前記吐出冷媒主流路(33a)を構成するパイプ部(24d)を形成し、
前記吐出冷媒主流路(33a)のパイプ部(24d)の先端部を前記一方のヘッダタンク(17)の内部空間(17a)内に所定量突き出した状態にて、前記パイプ部(24d)を前記一方のヘッダタンク(17)にろう付けすることを特徴とする請求項3に記載の冷凍サイクル装置の凝縮器。 - 圧縮機(1)の吐出冷媒を冷却して凝縮させる熱交換部(5)と、
前記熱交換部(5)の左右両側に配置され、前記熱交換部(5)の冷媒流路を構成するチューブ(15)の端部が連通するヘッダタンク(17、18)と、
前記ヘッダタンク(17、18)の一方(17)に一体に構成され、前記熱交換部(5)で凝縮した冷媒の一部、および前記吐出冷媒の一部が流入して、冷媒の気液を分離して液冷媒を溜める気液分離器(7)とを有し、
前記気液分離器(7)内に溜まる液冷媒量を前記吐出冷媒の過熱度に応じて調整する気液分離器一体型凝縮器であって、
前記一方のヘッダタンク(17)に、前記吐出冷媒が流入する入口ジョイント(24)およびバイパスジョイント(36)を配置するとともに、
前記バイパスジョイント(36)に、前記一方のヘッダタンク(17)の内部空間(17a)に流入した前記吐出冷媒の一部を分岐して取り出す第1通路部(36f)と、前記第1通路部(36f)へ取り出した前記吐出冷媒を前記気液分離器(7)の入口側連通路(72)内に導入する第2通路部(36g)とを設け、
前記気液分離器(7)の入口側連通路(72)内には前記熱交換部(5)で凝縮した冷媒の一部を導入するようになっており、
前記第1通路部(36f)の内部が前記バイパスジョイント(36)の開口端面(36a)から目視可能となるように、前記第1通路部(36f)を前記バイパスジョイント(36)の開口端面(36a)から略直線状に延びて前記一方のヘッダタンク(17)の内部空間(17a)と連通させ、
また、前記第2通路部(36g)の内部が前記バイパスジョイント(36)の開口端面(36a)から目視可能となるように、前記第2通路部(36g)を前記バイパスジョイント(36)の開口端面(36a)から略直線状に延びて前記気液分離器(7)の入口側連通路(72)と連通させ、
更に、前記バイパスジョイント(36)の開口端面(36a)に、前記第1通路部(36f)と前記第2通路部(36g)とを連通させる連通路(38)を形成する蓋部材(37)を結合したことを特徴とする冷凍サイクル装置の凝縮器。 - 前記一方のヘッダタンク(17)に、前記入口ジョイント(24)および前記バイパスジョイント(36)はろう付けにより接合されるようになっており、
前記蓋部材(37)は、前記ろう付け後にねじ手段(40)により前記バイパスジョイント(36)に結合されることを特徴とする請求項5に記載の冷凍サイクル装置の凝縮器。 - 前記気液分離器(7)は気液分離空間(71)を形成する筒状本体部(70)を有し、
前記筒状本体部(70)に前記入口側連通路(72)が形成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置の凝縮器。 - 前記一方のヘッダタンク(17)に前記入口側連通路(72)が形成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置の凝縮器。
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