JP2008144979A - エジェクタ式冷凍サイクル用ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】エジェクタ14およびプラグの寸法公差を緩める。
【解決手段】エジェクタ14のノズル部14aをプラグ63の開口部632内に圧入してエジェクタ14およびプラグ63を一体化する。そして、エジェクタ14をこの穴部45から介在プレート44の円筒部46の内側を通してタンク18b内へ挿入できる。エジェクタ14の先端側外周面とエジェクタ固定板54の円筒部54aとの嵌合部およびエジェクタ14の根本側外周面と介在プレート44の円筒部46との嵌合部は、それぞれOリング29a、29bによりシールされる。これにより、エジェクタ14およびプラグ63の挿入作業を終了した後に、接続ブロック23のエジェクタ挿入用穴部45内にプラグ63の雄ネジ63aを穴部45の雌ネジに締め付ける。
【選択図】図3

Description

本発明は、エジェクタ式冷凍サイクル用ユニットに関する。
従来、冷媒減圧手段の役割および冷媒循環手段の役割を果たすエジェクタを有するエジェクタ式冷凍サイクルが知られている(例えば、特許文献1参照)。このエジェクタ式冷凍サイクルは、例えば、車両用空調装置、あるいは車載の荷物を冷凍、冷蔵する車両用冷凍装置等に適用して有効である。
このものにおいて、エジェクタの出口側に第1蒸発器を配置し、この第1蒸発器の出口側に気液分離器を配置するともに、この気液分離器の液冷媒出口側とエジェクタの冷媒吸引口との間に第2蒸発器を配置する。そして、エジェクタを第1、第2蒸発器の外部に配置してエジェクタと蒸発器とを一体化したエジェクタ式冷凍サイクルが開示されている。
特許第3265649号公報
本出願人は、上述のエジェクタ式冷凍サイクルの搭載スペースを小さくするために、一方の蒸発器のタンク内にエジェクタを挿入して、第1、第2蒸発器およびエジェクタを一体化する構造について検討したところ、次のような問題点が分かった。
すなわち、タンク内に挿入孔からエジェクタを挿入したのち、エジェクタの抜け止めのためにスペーサを挿入し、その後プラグにより挿入孔を密閉する。このため、プラグ、スペーサ、およびエジェクタといった3つの部品の公差が積み重なり、挿入孔を確実に密閉するためには、3つの部品のそれぞれに厳しい寸法公差を設定することが必要となる。
本発明は、上記点に鑑み、寸法公差を緩めることを可能にしたエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、冷媒を減圧膨張させるノズル部(14a)を有して、前記ノズル部から噴射される冷媒流により冷媒吸引口(14b)から冷媒を吸引し、ノズル部から噴射された冷媒と冷媒吸引口から吸引された冷媒とを混合して吐出するエジェクタ(14)と、冷媒吸引口に吸引される冷媒または前記エジェクタから吐出された冷媒を蒸発させる蒸発器(15、18)とを備え、蒸発器と前記エジェクタとが一体に組み付けられ、一体化ユニット(20)を構成するエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットであって、エジェクタが挿入用穴部(45)を介して挿入されて前記エジェクタを収納する収納部(27)と、挿入用穴部を密閉するとともに、冷媒入口(630)を介して流入した冷媒が前記ノズル部側に流す流路(631)を備えるプラグ(63)と、を備え、エジェクタおよびプラグは、一体化されていることを特徴とする。
ここで、 従来技術では、プラグ、スペーサ、およびエジェクタといった3つの部品の公差が積み重なり、3つの部品に厳しい公差を設定することが必要である。これに対して、本発明は、プラグ、およびエジェクタといった2つの部品の公差が積み重なるだけであるため、2つの部品の寸法公差を緩くすることが可能になる。
また、従来技術では、タンク内に挿入孔からエジェクタ、スペーサ、およびプラグといった3つの部品を別々に挿入して組み付けていた。
これに対して、本発明では、エジェクタおよびプラグを一体化された状態で挿入用穴部を介して収納部内に収入すれば、3つの部品を別々に組み付ける場合に比べて、エジェクタの組付けを容易に行うことができる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明に係るエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットおよびそれを用いたエジェクタ式冷凍サイクルの実施形態を説明する。エジェクタ式冷凍サイクル用ユニットは、エジェクタ式冷凍サイクル用蒸発器ユニット、あるいは、エジェクタ付き蒸発器ユニットとも呼ばれうるものである。
エジェクタ式冷凍サイクル用ユニットは、エジェクタを備える冷凍サイクルを構成するために配管を介して冷凍サイクルの他の構成部品である凝縮器、および圧縮機と接続される。エジェクタ式冷凍サイクル用ユニットは、ひとつの形態では室内機として空気を冷却する用途に用いられる。また、エジェクタ式冷凍サイクル用ユニットは、他の形態では、室外機として用いることができる。
図1〜図3は本発明の第1実施形態を示すもので、図1は第1実施形態によるエジェクタ式冷凍サイクル10を車両用冷凍サイクル装置に適用した例を示す。本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10において、冷媒を吸入圧縮する圧縮機11は、電磁クラッチ11a、ベルト等を介して図示しない車両走行用エンジンにより回転駆動される。
この圧縮機11としては、吐出容量の変化により冷媒吐出能力を調整できる可変容量型圧縮機、あるいは電磁クラッチ11aの断続により圧縮機作動の稼働率を変化させて冷媒吐出能力を調整する固定容量型圧縮機のいずれを使用してもよい。また、圧縮機11として電動圧縮機を使用すれば、電動モータの回転数調整により冷媒吐出能力を調整できる。
この圧縮機11の冷媒吐出側には放熱器12が配置されている。放熱器12は圧縮機11から吐出された高圧冷媒と図示しない冷却ファンにより送風される外気(車室外空気)との間で熱交換を行って高圧冷媒を冷却する。
ここで、エジェクタ式冷凍サイクル10の冷媒として、本実施形態ではフロン系、HC系等の冷媒のように高圧圧力が臨界圧力を超えない冷媒を用いて、蒸気圧縮式の亜臨界サイクルを構成している。このため、放熱器12は冷媒を凝縮する凝縮器として作用する。
放熱器12の出口側には受液器12aが設けられている。この受液器12aは周知のように縦長のタンク形状のものであり、冷媒の気液を分離してサイクル内の余剰液冷媒を溜める気液分離器を構成する。受液器12aの出口にはタンク形状内部の下部側から液冷媒を導出するようになっている。なお、受液器12aは本例では放熱器12と一体的に設けられている。
また、放熱器12として、冷媒流れ上流側に位置する凝縮用熱交換部と、この凝縮用熱交換部からの冷媒を導入して冷媒の気液を分離する受液器12aと、この受液器12aからの飽和液冷媒を過冷却する過冷却用熱交換部とを有する公知の構成を採用してもよい。
受液器12aの出口側には温度式膨張弁13が配置されている。この温度式膨張弁13は受液器12aからの液冷媒を減圧する減圧手段であって、圧縮機11の吸入側通路に配置された感温部13aを有している。
温度式膨張弁13は周知のように、圧縮機11の吸入側冷媒(後述の蒸発器出口側冷媒)の温度と圧力とに基づいて圧縮機吸入側冷媒の過熱度を検出し、圧縮機吸入側冷媒の過熱度が予め設定された所定値となるように弁開度(冷媒流量)を調整するものである。
温度式膨張弁13の出口側にエジェクタ14が配置されている。このエジェクタ14は冷媒を減圧する減圧手段であるとともに、高速で噴出する冷媒流の吸引作用(巻き込み作用)によって冷媒の循環を行う流体輸送を冷媒循環手段(運動量輸送式ポンプ)でもある。
エジェクタ14には、膨張弁13通過後の冷媒(中間圧冷媒)の通路面積を小さく絞って、冷媒をさらに減圧膨張させるノズル部14aと、ノズル部14aの冷媒噴出口と同一空間に配置され、後述する第2蒸発器18からの気相冷媒を吸引する冷媒吸引口14bが備えられている。
さらに、ノズル部14aおよび冷媒吸引口14bの冷媒流れ下流側部位には、ノズル部14aからの高速度の冷媒流と冷媒吸引口14bの吸引冷媒とを混合する混合部14cが設けられている。
そして、混合部14cの冷媒流れ下流側に昇圧部をなすディフューザ部14dが配置されている。このディフューザ部14dは冷媒の通路面積を徐々に大きくする形状に形成されており、冷媒流れを減速して冷媒圧力を上昇させる作用、つまり、冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換する作用を果たす。
エジェクタ14のディフューザ部14dの出口側に第1蒸発器15が接続され、この第1蒸発器15の出口側は圧縮機11の吸入側に接続される。
一方、エジェクタ14の入口側(温度式膨張弁13の出口側とエジェクタ14の入口側との間の中間部位)から冷媒分岐通路16が分岐され、この冷媒分岐通路16の下流側はエジェクタ14の冷媒吸引口14bに接続される。Zは冷媒分岐通路16の分岐点を示す。
この冷媒分岐通路16には絞り機構17が配置され、この絞り機構17よりも冷媒流れ下流側には第2蒸発器18が配置されている。絞り機構17は第2蒸発器18への冷媒流量の調節作用をなす減圧手段であって、具体的にはキャピラリチューブやオリフィスのような固定絞りで構成できる。
本実施形態では、2つの蒸発器15、18を後述の構成により一体構造に組み付けるようになっている。この2つの蒸発器15、18を図示しないケース内に収納し、そして、このケース内に構成される空気通路に共通の電動送風機19により空気(被冷却空気)を矢印Aのごとく送風し、この送風空気を2つの蒸発器15、18で冷却するようになっている。
2つの蒸発器15、18で冷却された冷風を共通の冷却対象空間(図示せず)に送り込み、これにより、2つの蒸発器15、18にて共通の冷却対象空間を冷却するようになっている。ここで、2つの蒸発器15、18のうち、エジェクタ14下流側の主流路に接続される第1蒸発器15を空気流れAの上流側(風上側)に配置し、エジェクタ14の冷媒吸引口14bに接続される第2蒸発器18を空気流れAの下流側(風下側)に配置している。
なお、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10を車両空調用冷凍サイクル装置に適用する場合は車室内空間が冷却対象空間となる。また、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10を冷凍車用冷凍サイクル装置に適用する場合は冷凍車の冷凍冷蔵庫内空間が冷却対象空間となる。
本実施形態では、エジェクタ14、第1、第2蒸発器15、18および絞り機構17を1つの一体化ユニット20として組み付けている。
次に、一体化ユニット20の全体構成の概要を図2〜図3により説明する。図2は一体化ユニット20の全体構成の概要を示す斜視図で、図3は一体化ユニット20の部分的拡大図である。まず、2つの蒸発器15、18の一体化構造の具体例を図2により説明する。
この図2の例では、2つの蒸発器15、18が完全に1つの蒸発器構造として一体化されるようになっている。そのため、第1蒸発器15は1つの蒸発器構造のうち空気流れAの上流側領域を構成し、そして、第2蒸発器18は1つの蒸発器構造のうち空気流れAの下流側領域を構成するようになっている。
第1蒸発器15および第2蒸発器18の基本的構成は同一であり、それぞれ熱交換コア部15a、18aと、この熱交換コア部15a、18aの上下両側に位置するタンク部15b、15c、18b、18cと、を備えている。
ここで、熱交換コア部15a、18aは、それぞれ上下方向に延びる複数のチューブ21を備える。これら複数のチューブ21の間には、被熱交換媒体、この実施形態では冷却される空気が通る通路が形成される。これら複数のチューブ21相互間には、フィン22を配置し、チューブ21とフィン22とを接合することができる。
熱交換コア部15a、18aは、チューブ21とフィン22との積層構造からなる。このチューブ21とフィン22は熱交換コア部15a、18aの左右方向に交互に積層配置される。他の実施形態では、フィン22を備えない構成を採用することができる。
なお、図2では、チューブ21とフィン22の積層構造の一部のみ図示しているが、熱交換コア部15a、18aの全域にチューブ21とフィン22の積層構造が構成され、この積層構造の空隙部を電動送風機19の送風空気が通過するようになっている。
チューブ21は冷媒通路を構成するもので、断面形状が空気流れ方向Aに沿って扁平な扁平チューブよりなる。フィン22は薄板材を波状に曲げ成形したコルゲートフィンであり、チューブ21の平坦な外面側に接合され空気側伝熱面積を拡大する。
熱交換コア部15aのチューブ21と熱交換コア部18aのチューブ21は互いに独立した冷媒通路を構成し、第1蒸発器15の上下両側のタンク部15b、15cと、第2蒸発器18の上下両側のタンク部18b、18cは互いに独立した冷媒通路空間を構成する。
ここで、第1蒸発器15のタンク部15b、15cおよび第2蒸発器18のタンク部18b、18cは、いずれも複数のチューブ21の配列方向に細長く延びる形状になっている。チューブ21の配列方向は図2の左右方向であり、空気流れ方向Aと直交する方向である。
第1蒸発器15の上下両側のタンク部15b、15cは熱交換コア部15aのチューブ21の上下両端部が挿入され、接合されるチューブ嵌合穴部(図示せず)を有し、チューブ21の上下両端部がタンク部15b、15cの内部空間に連通するようになっている。
同様に、第2蒸発器18の上下両側のタンク部18b、18cは熱交換コア部18aのチューブ21の上下両端部が挿入され、接合されるチューブ嵌合穴部(図示せず)を有し、チューブ21の上下両端部がタンク部18b、18cの内部空間に連通するようになっている。
これにより、上下両側のタンク部15b、15c、18b、18cは、それぞれ対応する熱交換コア部15a、18aの複数のチューブ21へ冷媒流れを分配したり、複数のチューブ21からの冷媒流れを集合したりする役割を果たす。
2つの上側タンク15b、18b、および2つの下側タンク15c、18cは隣接しているので、2つの上側タンク15b、18b同士、および2つの下側タンク15c、18c同士はそれぞれ一体成形されている。
なお、チューブ21、フィン22、タンク部15b、15c、18b、18c等の蒸発器構成部品の具体的材質としては、熱伝導性やろう付け性に優れた金属であるアルミニウムが好適であり、このアルミニウム材にて各部品を成形することにより、第1、第2蒸発器15、18の全体構成を一体ろう付けにて組み付けることができる。
キャピラリチューブ17aおよび接続ブロック23は、蒸発器部品と同様にアルミニウム材にて成形される。
接続ブロック23は、図2に示すように、第1、第2蒸発器15、18の上側タンク15b、18bの長手方向の一方の側面部にろう付け固定される部材であって、図1に示す一体化ユニット20の1つの冷媒入口25と1つの冷媒出口26とを構成する。
接続ブロック23の厚さ方向の途中にて冷媒入口25は、エジェクタ14の入口側に向かう第1通路をなす主通路25aと、キャピラリチューブ17aの入口側に向かう第2通路をなす分岐通路16とに分岐される。この分岐通路16は図1の分岐通路16の入口部分に相当する。従って、図1の分岐点Zは接続ブロック23の内部に構成されることになる。
これに対し、冷媒出口26(図3中省略する)は、接続ブロック23の厚さ方向に貫通する1つの単純な通路穴(円形穴等)で構成される。そして、接続ブロック23の分岐通路16はキャピラリチューブ17aの一端部にろう付けによりシール接合される。
また、図2に示すように、第1蒸発器15の上側タンク15bの内部空間の長手方向の略中央部には仕切板30が配置され、この仕切板30によって上側タンク15bの内部空間が長手方向の2つの空間、すなわち、左側空間31と右側空間32とに仕切られている。
接続ブロック23は、その冷媒出口26が上側タンク15bの左側空間31と連通し、主通路25aが上側タンク18bの左側空間27と連通し、かつ、分岐通路16がキャピラリチューブ17aの一端部と連通した状態で上側タンク15b、18bの側面壁にろう付けされる。
エジェクタ14は、図3および図4に示すように、そのノズル部14aの軸方向Sに延びる細長の円筒形状に形成されているボディ部140を備えており、その細長円筒形状の長手方向を上側タンク部18bの長手方向に一致させて、エジェクタ14が上側タンク部18bと平行に設置されている。
ボディ部140の長手方向一端側には、図3に示すように、ノズル部14aが挿入されており、ノズル部14aは、冷媒入口側がボディ部140から突出している。ボディ部140は、上述した冷媒吸引口14b、混合部14c、およびディフューザ部14dを構成し、冷媒吸引口14bは第2蒸発器18の上側タンク18bの左側空間27に連通するようになっている。
エジェクタ14のうち、ノズル部14aはステンレス、黄銅等の材質で形成され、ボディ部140は銅、アルミニウムといった金属材にて構成するが、樹脂(非金属材)で構成してもよい。
次に、上側タンク15b、18b、接続ブロック23、およびエジェクタ14の、より具体的な組み付け構造について説明する。
図5に示すように、2つの上側タンク15b、18bを、タンク長手方向(チューブ配列方向)に延びるチューブ側(底面側)半割れ部材40と反チューブ側(上面側)半割れ部材41とに分割し、この2つの半割れ部材40、41を組み合わせて一体に接合することにより、タンク長手方向(チューブ配列方向)に延びる2つの筒形状を空気流れ方向Aの前後に並んで形成する。この2つの筒形状の長手方向側面部(図6の右端部)をキャップ43で閉塞する。これによって、2つの上側タンク15b、18bが構成される。
図7に示すように、チューブ側半割れ部材40は、2つの上側タンク15b、18bのそれぞれのチューブ側半割れ部を一体成形した略W字状断面形状を有し、また、反チューブ側半割れ部材41は2つの上側タンク15b、18bのそれぞれの反チューブ側半割れ部を一体成形した略M字状断面形状を有している。
本実施形態では、キャピラリチューブ17aを2つの上側タンク15b、18bのうち上面側半割れ部材63の略M字状断面の中央部に形成される谷間形状部の上に載せて、キャピラリチューブ17aを上側タンク15b、18bの外面側に一体ろう付けするようになっている。
キャピラリチューブ17aの出口側端部(右端側)は、図6に示すように上側タンク18bの長手方向の他方の側面部を閉塞するキャップ43の貫通穴43aに挿入され、右側空間28内に開口している。
また、本実施形態では、図5に示すように、接続ブロック23と上側タンク15b、18bの長手方向の一方の側面部との間に介在プレート44を配置して、接続ブロック23を介在プレート44を挟んで上側タンク15b、18bの側面部に一体ろう付けするようになっている。
従って、介在プレート44も、蒸発器構成部品、キャピラリチューブ17aおよび接続ブロック23と同様にアルミニウム材にて成形される。介在プレート44は接続ブロック23と共同して、後述する冷媒通路を構成するとともに、エジェクタ14の長手方向の一端部(ノズル部14a側の一端部)を保持固定する役割を果たす部材である。
本実施形態の接続ブロック23には、図8、図9に示すように、一体化ユニット20の1つの冷媒入口25と1つの冷媒出口26とを設けるとともに、エジェクタ14を蒸発器タンク内に挿入するための専用の穴部45を設けている。
このエジェクタ挿入用の専用の穴部45は円形穴であって、第2蒸発器18の上側タンク部18bのうち左側タンク空間27の側面部に対向するように開口している。ここで、左側タンク空間27は冷媒集合側タンク空間を構成する。
介在プレート44には、穴部45と同心状に対向する円筒部46が形成されている。この円筒部46は、図3、図5に示すように、介在プレート44の平板状の基板部から上側タンク部18bの左側タンク空間27内へ円筒状に突出したものである。
一方、図3に示すように、エジェクタ14の長手方向のうち、入口側(ノズル部14a側)には、円柱状のプラグ63が設けられている。プラグ63は、エジェクタ挿入用穴部45を密閉する栓部材であり、プラグ63の外周面には雄ネジ63aが設けられている。雄ネジ63aは、エジェクタ挿入用穴部45の内周面の雌ネジに螺合する。
また、プラグ63の外周面にはOリング29b装着用の溝部14hがリング状に形成されている。そして、Oリング29bが円筒部46の内周面に弾性的に圧接することにより、エジェクタ14の入口側外周面をシールすることができ、上述した主通路25aが左側タンク空間27内に直接連通することを防止する。
また、プラグ63の外周面には、Oリング29c装着用の溝部14eがリング状に形成されている。そして、Oリング29cがエジェクタ挿入用穴部45の内周面に弾性的に圧接することにより、エジェクタ14の外周面をシールすることができる。
ここで、プラグ63の外周面には、4つの冷媒流入孔630が設けられており、4つの冷媒流入孔630は、主通路25aから冷媒をプラグ63内の連通流路631に導く孔部である。主通路25aは、プラグ63の外周方向にリング状に形成されている。
4つの冷媒流入孔630は、ノズル14aの軸線方向(図4中S)を中心とする円周方向に均一角度(90°)間隔で並べられている。プラグ63の軸方向端部には、開口部632が形成されており、連通流路631は、4つの冷媒流入孔630から開口部632内を通してノズル14aの冷媒入口側に連通するように設けられている。プラグ63の開口部632内には、エジェクタ14のノズル部14aが圧入される。
図8、図9に示すように、接続ブロック23のうち、介在プレート44側の面には「くの字状」に曲がった凹状の溝部47が形成され、この凹状の溝部47の一端部に冷媒入口25が連通している。そして、この凹状の溝部47の他端部寄りの中間部に穴部45と、介在プレート44の円筒部46が連通する。
介在プレート44には、図8に示すように、接続ブロック23の凹状溝部47に対向する凹状溝部48が形成され、この両凹状溝部47、48の組み合わせによって冷媒通路断面積を増大している。なお、凹状溝部48の凹形状は図5に図示されている。
接続ブロック23の凹状溝部47によって形成される冷媒通路のうち、介在プレート44の円筒部46へ向かう通路部によって主通路25aが形成される。そして、凹状の溝部47によって形成される冷媒通路のうち、円筒部46の対向位置よりも更に他端部47a側の通路部によって分岐通路16が形成される。
一方、介在プレート44のうち、接続ブロック23の分岐通路16に対向する部位に分岐通路側開口部50が円形状で開口して分岐通路16と連通する。この開口部50にはキャピラリチューブ17aの入口側端部(図5の左側端部)がろう付けによりシール接合される。キャピラリチューブ17aの出口側端部(図5の右側端部)は、図6に示すようにU状に曲げられて上側タンク18bの長手方向の他方の側面を閉塞するキャップ43の貫通穴43aに挿入され、上側タンク18bの右側空間28内に開口している。
なお、キャピラリチューブ17aの外周面とキャップ43の貫通穴43aとの間はろう付けによりシール接合される。
また、介在プレート44には、接続ブロック23の冷媒出口26および第1蒸発器15の上側タンク15bの左側空間31の側面部に対向する部位に冷媒出口側開口部51が開口しており、この開口部51により左側空間31を冷媒出口26に連通させる。
介在プレート44から蒸発器側に突出する複数の第1爪部52を上側タンク15b、18bにかしめ固定することにより、介在プレート44を蒸発器側にろう付け前に仮固定することができる。
一方、介在プレート44から接続ブロック23側に突出する複数の第2爪部53を接続ブロック23にかしめ固定することにより、接続ブロック23を介在プレート44を介して蒸発器側にろう付け前に仮固定することができる。
エジェクタ固定板54は、図5に示すように、第2蒸発器18の上側タンク18bの内部空間の長手方向の略中央部に配置され上側タンク18bの内壁面にろう付けされる部材である。
エジェクタ固定板54は、図3、図10に示すように、円筒部54aが一体成形され、この円筒部54aの内周側にエジェクタ14のディフューザ部14dを嵌合して固定するとともに、上側タンク18bの内部空間を左側空間27と右側空間28とに仕切る役割を果たす。円筒部54aとディフューザ部14dとの嵌合部はOリング29a(図3)によりシールされる。
エジェクタ固定板54から上方へ突出する爪部54b(図10)は上側タンク18bの上面のスリット状穴部55(図6)を貫通し、上側タンク18bにかしめ固定される。これにより、エジェクタ固定板54を上側タンク18bにろう付け前に仮固定できる。
上側タンク18b内の右側空間28の上下方向の略中央部には仕切り板56が配置されている。この仕切り板56は、図5に示すように、上側タンク18bの長手方向に延びる全体として概略板状の部材であり、上側タンク18bの内壁面にろう付けされる。
上側タンク18b内の右側空間28は、図6に示すように、仕切り板56によってさらに上下方向の2つの空間、すなわち、上側空間28aと下側空間28bとに仕切られている。
仕切り板56の長手方向端部のうち、キャピラリチューブ17aの出口端部側の端部(図6、図5に示すようにの右端部)は上方へ向かって直角に屈曲した屈曲部56aが形成され、この屈曲部56aの先端部から上方へ突出する爪部56bが形成される。この爪部56bは上側タンク18bの上面のスリット状穴部57(図6)を貫通して上側タンク18bにかしめ固定される。
これにより、仕切り板56を上側タンク18bに対してろう付け前に仮固定できる。また、仕切り板56の屈曲部56aとキャピラリチューブ17aの出口端部との間に、図6に示す所定の間隔を設定することにより、キャピラリチューブ17aの出口端部は右側空間28の下側空間(冷媒分配側空間)28bに連通する。
仕切り板56の屈曲部56aの屈曲内側に三角状に突出するリブ56c(図5に示すように)が打ち出し成形されている。これにより、仕切り板56の屈曲部56aにおける剛性を確保して、屈曲角度が変化してしまうことを防止している。
仕切り板56の長手方向端部のうち、エジェクタ固定板54側の端部(図6の左端部)には下方へ向かって直角に屈曲した屈曲部56dが形成され、この屈曲部56dはエジェクタ固定板54および上側タンク18bのチューブ側半割れ部材40に接触して、この両者54、40にろう付けされる。
エジェクタ14の長手方向の先端部(ディフューザ部14dの出口部)は、エジェクタ固定板54の円筒部54a内を貫通して上側タンク18b内の右側空間28の上側空間28a内に突き出して、ディフューザ部14dの出口部が上側空間28a内に直接連通する。
ここで、仕切り板56には、屈曲部56dに隣接して下方への円弧状凹部56eが形成され、この円弧状凹部56e上にエジェクタ14のディフューザ部14dの出口側下部が嵌合し、更に、この円弧状凹部56eに連続してガイド部56fが仕切り板56に形成されている。このガイド部56fは傾斜円弧形状であり、ディフューザ部14dの出口部から流出する冷媒流れをスムースにガイドするものである。
上側タンク18b内の右側空間28の上側空間28aは連通穴部58(図6)を介して第1蒸発器15の上側タンク15bの右側空間(冷媒分配側空間)32に連通している。この連通穴部58は図6に示すようにタンク長手方向に沿って複数個(図示の例では4個)形成される。
この連通穴部58は図7に示すように2つの上側タンク15b、18bの結合部に形成されるものである。より具体的には、2つの上側タンク15b、18bのチューブ側半割れ部材40のうち略W字状断面の中央部に形成される平板面60と、2つの上側タンク15b、18bの反チューブ側半割れ部材41のうち略M字状断面の中央部に形成される平板面61とをろう付けにより接合するに際して、反チューブ側半割れ部材41の平板面61に上方への凹形状を複数形成して、この凹形状とチューブ側半割れ部材40の平板面60とで囲まれてできる空間によって連通穴部58が形成される。
図3は、接続ブロック23のエジェクタ挿入用穴部45および介在プレート44の円筒部46の穴形状(主通路側開口部49)を通過してエジェクタ14を上側タンク18bの内部に挿入した(差し込んだ)状態を示しており、このエジェクタ14の挿入作業終了後に、接続ブロック23のエジェクタ挿入用穴部45内にプラグ63の外周面の雄ネジ63aをエジェクタ挿入用穴部45の内周面の雌ネジに螺合する。
プラグ63はその外側端面に工具係止用の六角形状等の係止凹部63b(図3)を有し、そして、雄ネジ63aよりも先端側外周面にOリング29cを配置し、このOリング29cを接続ブロック23のエジェクタ挿入用穴部45の内周面に弾性的に圧接することにより、プラグ63とエジェクタ挿入用穴部45との間をシールするようになっている。
一方、上側タンク18b内の右側空間28の下側空間28bの上下方向の略中央部には冷媒貯留板64(図6参照)が配置されている。この冷媒貯留板54は上側タンク18bの内壁面にろう付けされる部材であり、図13に示すように断面山形にて上側タンク18bの長手方向に延びる板状部材である。冷媒貯留板64の断面山形の頂部には、矩形状に打ち抜かれた穴部64aが上側タンク18bの長手方向に複数個設けられている。
下側空間28bは図6に示すように複数のチューブ21の上端開口部へ冷媒を分配する分配側タンク空間部を構成している。そこで、冷媒貯留板64はその断面山形形状の両側部に形成される谷部65(図7)にキャピラリチューブ17aからの気液2相冷媒の液冷媒を溜めて、この液冷媒を複数の矩形状穴部54aから落下させ、複数のチューブ21の上端開口部へ冷媒を均一に分配する。
なお、図9に示すように接続ブロック23において蒸発器15、18のタンク15b、18bと反対側面(外側面)のうち、冷媒入口25と冷媒出口26との中間部位には2つのネジ穴66が開けてあり、このネジ穴66を使用して、冷凍サイクル部品、具体的には、温度式膨張弁13と接続ブロック23とをネジ止め結合できるようになっている。
また、本実施形態において、キャピラリチューブ17a、接続ブロック23、介在プレート44、エジェクタ固定板54、仕切り板56および冷媒貯留板64はいずれも蒸発器15、18と一体ろう付けされる部品であるため、蒸発器部品(チューブ21、フィン22、タンク部15b、15c、18b、18c等)と同様にアルミニウム材にて成形される。
これに対し、プラグ63は、蒸発器15、18の一体ろう付け後に組み付けられるエジェクタ14の組み付けのための部品であるから、ろう付けを考慮した材質とする必要がなく、アルミニウム材に限定されない。したがって、スペーサ62およびプラグ63の材質はアルミニウム材を含む種々な金属を使用でき、また、樹脂材を使用することもできる。また、エジェクタ14の材質は第1実施形態と同じでよい。
次に、本実施形態による一体化ユニット20の製造方法を説明する。最初に、蒸発器15、18を所定の熱交換器構造に仮組み付けする組み付け工程を行う。この組み付け工程では、タンク15b、15c、18b、18c、チューブ21、フィン22等の蒸発器本来の部品の他に、接続ブロック23、介在プレート44、エジェクタ固定板54、仕切り板56および冷媒貯留板64等の部品も所定位置にそれぞれ組み付け、その組み付け体をワイヤ等の適宜の治具を用いて保持する。
次に、この治具により保持された蒸発器組み付け体を一体ろう付けするろう付け工程を行う。このろう付け工程では、蒸発器組み付け体をろう付け用の加熱炉内に搬入し、この加熱炉内にて蒸発器組み付け体をろう付け温度(アルミニウムろう材の融点よりも若干高い温度)に所定時間加熱してアルミニウムろう材を溶融させ、蒸発器組み付け体を加熱炉外へ搬出して冷却する。
これにより、蒸発器15、18の各接合部位をアルミニウムろう材にて一体に接合して、蒸発器15、18の各部品を一体構造に組み付けることができる。
次に、エジェクタ14の組み付け工程を行う。上記ろう付け工程により蒸発器組み付け体を一体ろう付けした状態では、図3に示すプラグ63がまだ組み付けられていない。
この一体ろう付け状態では接続ブロック23のエジェクタ挿入用穴部45、介在プレート44の円筒部46およびエジェクタ固定板54の円筒部54aが同軸上にエジェクタ長手方向(タンク18b長手方向)に配置され、エジェクタ挿入用穴部45が外部へ開口している。
ここで、エジェクタ14のノズル部14aをプラグ63の開口部632内に圧入してエジェクタ14およびプラグ63を一体化する。そして、エジェクタ14をこの穴部45から介在プレート44の円筒部46の内側を通してタンク18b内へ挿入できる。
そして、エジェクタ14の先端側に位置するディフューザ部14dの出口部をエジェクタ固定板54の円筒部54aの内周側に嵌合する。
エジェクタ14の先端側外周面とエジェクタ固定板54の円筒部54aとの嵌合部およびエジェクタ14の根本側外周面と介在プレート44の円筒部46との嵌合部は、それぞれOリング29a、29bによりシールされる。
上記のようにして、エジェクタ14およびプラグ63の挿入作業を終了した後に、接続ブロック23のエジェクタ挿入用穴部45内にプラグ63の雄ネジ63aを穴部45の雌ネジに締め付ける。
以上のごとく構成され、製造される一体化ユニット20全体の冷媒流路をより具体的に説明する。
まず、接続ブロック23の冷媒入口25は主通路25aと分岐通路16とに分岐される。主通路25aの冷媒は介在プレート44の円筒部46内側の主通路側開口部49を通過したのち、プラグ63およびエジェクタ14(ノズル部14a→混合部14c→ディフューザ部14d)を通過して減圧され、この減圧後の低圧冷媒は風下側に位置する第2蒸発器18の上側タンク18b内の右側空間28の上側空間28aに流入する。
その後、この冷媒は複数個の連通穴部58を経て矢印aのように風上側に位置する第1蒸発器15の上側タンク15bの右側空間32に流入する。
この右側空間32の冷媒は風上側熱交換コア部15aの右側部の複数のチューブ21に分配され、この複数のチューブ21を矢印bのように下降して下側タンク15c内の右側部に流入する。この下側タンク15c内には仕切板が設けてないので、この下側タンク15cの右側部から冷媒は矢印cのように左側部へと移動する。
この下側タンク15cの左側部の冷媒は風上側熱交換コア部15aの左側部の複数のチューブ21を矢印dのように上昇して上側タンク15bの左側空間31に流入し、さらに、ここから冷媒は矢印eのように接続ブロック23の冷媒出口26へと流れる。
これに対し、接続ブロック23の分岐通路16の冷媒はまずキャピラリチューブ17aを通過して減圧され、この減圧後の低圧冷媒(気液2相状態の冷媒)は矢印fのように第2蒸発器18の上側タンク18bの右側空間28の下側空間28bに流入する。
この下側空間28bに流入した冷媒のうち液冷媒は一旦、冷媒貯留板56の山形形状の左右両側に位置する谷部65(図7)に溜まり、冷媒貯留板64の山形形状の頂部付近の矩形状穴部54aから液冷媒が溢れ出て下方へ落下する。
この矩形状穴部54aから落下した液冷媒を含む気液2相冷媒は風下側熱交換コア部18aの右側部の複数のチューブ21を矢印gのように下降して下側タンク18c内の右側部に流入する。この下側タンク18c内には仕切板が設けてないので、この下側タンク18cの右側部から冷媒は矢印hのように左側部へと移動する。
この下側タンク18cの左側部の冷媒は風下側熱交換コア部18aの左側部の複数のチューブ21を矢印iのように上昇して上側タンク18bの左側空間27に流入する。この左側空間27にエジェクタ14の冷媒吸引口14bが連通しているので、この左側空間27内の冷媒は冷媒吸引口14bからエジェクタ14内に吸引される。
以上説明した本実施形態によれば、エジェクタ14の挿入用の穴部45をプラグ63により密閉するに際して、プラグ63およびエジェクタ14といった2つの部品の公差が関わってくる。
一方、従来技術においては、プラグ、スペーサ、およびエジェクタといった3つの部品の公差が積み重なり、3つの部品に厳しい公差を設定することが必要である。これに対して、本実施形態では、上述の如く、プラグ63、およびエジェクタ14といった2つの部品の公差が積み重なるだけであるため、2つの部品の寸法公差を緩くすることが可能になる。
また、従来技術では、タンク内に挿入孔からエジェクタ、スペーサ、およびプラグといった3つの部品を別々に挿入して組み付けていた。
これに対して、本実施形態では、エジェクタ14およびプラグ63を一体化された状態でタンク18b内に収入すれば、3つの部品を別々に組み付ける場合に比べて、エジェクタ14の組付けを容易に行うことができる。
(第2実施形態)
上述の第1実施形態では、エジェクタ14のノズル部14aをプラグ63内に圧入して、エジェクタ14およびプラグ63を一体化した例について説明したが、これに限らず、本発明では、図14に示すように、エジェクタ14のボディ部140をプラグ63の開口部632内に圧入して、エジェクタ14およびプラグ63を一体化してもよい。
上述の第2実施形態では、エジェクタ14のボディ部140をプラグ63の開口部632内に圧入した例について説明したが、これに限らず、本発明は、エジェクタ14のボディ部140の開口部内にプラグ63を圧入してもよい。
(第3実施形態)
上述の第1実施形態では、エジェクタ14のノズル部14aをプラグ63内に圧入して、エジェクタ14およびプラグ63を一体化した例について説明したが、これに限らず、本発明では、図14に示すように、エジェクタ14のボディ部140をプラグ63の開口部632内に挿入した状態で、プラグ63およびボディ部140をかしめ固定して、エジェクタ14およびプラグ63を一体化してもよい。すなわち、かしめ治具により、プラグ63の一部650をボディ部140の凹部700内に側に突出させように変形させる。これにより、エジェクタ14およびプラグ63が係止されて一体化する。
本発明の第1実施形態による車両用エジェクタ式冷凍サイクルの冷媒回路図である。 第1実施形態による一体化ユニットの概略構成を示す斜視図である。 図2の一体化ユニットの蒸発器タンク部の縦断面図である。 図1のエジェクタの外観図である 図2の一体化ユニットの概略構成を示す分解斜視図である。 図2の一体化ユニットの蒸発器タンク部のうち接続ブロックと反対側の縦断面図である。 図6のB−B断面図である。 図2の一体化ユニットの接続ブロックと介在プレートの概略斜視図である。 図8の接続ブロックのC矢視図である。 図2の一体化ユニットのエジェクタ固定板の斜視図である。 図2の仕切り板の斜視図である。 図2の一体化ユニットの冷媒貯留板の斜視図である。 図2の一体化ユニットの蒸発器タンク部の要部縦断面図である。 本発明の第2実施形態のプラグおよびエジェクタの締結構造を示す断面図である。 本発明の第3実施形態のプラグおよびエジェクタの締結構造を示す断面図である。
符号の説明
14…エジェクタ、14a…ノズル部、18b…タンク、
29a、29b…Oリング、23…接続ブロック、
44…介在プレート、46…円筒部、
54…エジェクタ固定板、63…プラグ、
63a…雄ネジ、632…開口部。

Claims (16)

  1. 冷媒を減圧膨張させるノズル部(14a)を有して、前記ノズル部から噴射される冷媒流により冷媒吸引口(14b)から冷媒を吸引し、前記ノズル部から噴射された冷媒と前記冷媒吸引口から吸引された冷媒とを混合して吐出するエジェクタ(14)と、
    前記冷媒吸引口に吸引される冷媒または前記エジェクタから吐出された冷媒を蒸発させる蒸発器(15、18)と、を備え、
    前記蒸発器と前記エジェクタとが一体に組み付けられ、一体化ユニット(20)を構成するエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットであって、
    前記エジェクタが挿入用穴部(45)を介して挿入されて前記エジェクタを収納する収納部(27)と、
    前記挿入用穴部を密閉するとともに、冷媒入口(630)を介して流入した冷媒が前記ノズル部側に流す流路(631)を備えるプラグ(63)と、を備え、
    前記エジェクタおよび前記プラグは、一体化されていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  2. 前記エジェクタは、前記ノズル部を支持するとともに、前記冷媒吸引口を有して、前記ノズル部から噴射された冷媒と前記冷媒吸引口から吸引された冷媒とを混合して吐出するボディ部(140)を有し、
    前記プラグおよび前記ボディ部のうち一方が他方に圧入されることにより、前記エジェクタおよび前記プラグが一体化されていることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  3. 前記エジェクタは、前記ノズル部を支持するとともに、前記冷媒吸引口を有して、前記ノズル部から噴射された冷媒と前記冷媒吸引口から吸引された冷媒とを混合して吐出するボディ部(140)を有し、
    前記プラグおよび前記ボディ部の間をかしめ固定することにより、前記エジェクタおよび前記プラグが一体化されていることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  4. 前記蒸発器(18)は、前記冷媒が流れる複数本のチューブ(21)と、前記複数本のチューブ(21)の配列方向に延びるように形成され、前記複数本のチューブに対する冷媒流れの分配または集合を行うタンク(18b)とを有し、
    前記タンクは、前記収納部を構成していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  5. 前記プラグは、前記挿入用穴部内に挿入されて前記挿入用穴部を密閉するようになっており、
    前記プラグには、前記冷媒入口が複数設けられており、
    前記複数の冷媒入口は、前記挿入方向を中心とする周方向において、均一間隔で配置されており、
    前記プラグに対する外周方向には、前記冷媒が流れる冷媒流入路(25a)が設けられており、
    前記冷媒流入路からの冷媒が前複数の記冷媒入口を介して前記プラグ内に流入するようになっていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  6. 前記プラグには、前記冷媒流入路を前記挿入方向から挟むように配置され、前記冷媒流入路から前記挿入方向に冷媒が洩れるのを抑制する第1、第2のシール(29c、29b)が設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  7. 前記蒸発器(15、18)として前記冷媒吸引口(14b)に吸引される冷媒を蒸発させる蒸発器(18)を備え、
    前記タンク(15b、15c、18b、18c)のうち、前記冷媒流れの集合を行う空間部(27)に前記エジェクタ(14)が挿入され、前記冷媒吸引口(14b)が前記空間部(27)に直接連通していることを特徴とする請求項4に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  8. 前記蒸発器(18)は、風上側蒸発器(15)の風下側に位置する風下側蒸発器(18)であり、
    前記風上側蒸発器(15)は前記エジェクタ(14)から吐出された冷媒を蒸発させる蒸発器(15)であり、
    前記エジェクタ(14)が挿入される空間部(27)は、前記風下側蒸発器(18)におけるタンク(18b、18c)のうち、冷媒流れの出口部に位置して冷媒流れを集合する空間部(27)であることを特徴とする請求項4に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  9. 前記タンク(15b、15c、18b、18c)の長手方向の側面部に配置され、冷媒入口(25)と冷媒出口(26)とを形成する接続ブロック(23)を有し、
    前記挿入用穴部(45)は前記接続ブロック(23)に形成されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  10. 前記接続ブロック(23)に前記冷媒入口(25)および前記冷媒出口(26)とは別の専用の穴部(45)が形成され、
    前記挿入用穴部が前記専用の穴部(45)にて構成されることを特徴とする請求項9に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  11. 前記エジェクタ(14)とは別の減圧手段をなす絞り機構(17a)を有し、
    前記冷媒流入路(25a)は、前記冷媒入口(25)を前記絞り機構(17a)の入口側に接続する分岐通路(16)を形成することを特徴とする請求項5に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  12. 前記絞り機構は、前記タンク(15b、15c、18b、18c)の長手方向に沿って配置され前記タンクに一体ろう付けされるキャピラリチューブ(17a)であることを特徴とする請求項11に記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  13. 前記プラグ(63)はネジ止めにより前記接続ブロック(23)に対して締結されて、前記挿入用穴部(25、45)を密封するようになっていることを特徴とする請求項1ないし21のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニット。
  14. 冷媒を吸入し圧縮する圧縮機(11)と、
    前記圧縮機(11)から吐出された高圧冷媒の放熱を行う放熱器(12)と、
    前記放熱器(12)から供給される冷媒を減圧して蒸発させる請求項1ないし13のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットとを備えることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。
  15. 請求項1ないし13のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットの製造方法であって、
    前記蒸発器(15、18)を所定の熱交換器構造に組み付ける組み付け工程と、
    前記熱交換器構造の組み付け体を一体ろう付けするろう付け工程と、
    前記エジェクタ(14)および前記プラグを一体化する一体化工程と、
    前記ろう付け工程の後に、前記一体化をした前記エジェクタおよび前記プラグを、前記挿入用穴部(45)から前記収納部の内部に挿入するエジェクタ組み付け工程と、
    を備えることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットの製造方法。
  16. 請求項1ないし13のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットの製造方法であって、
    前記蒸発器(15、18)を所定の熱交換器構造に組み付けるとともに、前記接続ブロック(23)を前記タンク(15b、15c、18b、18c)の長手方向の側面部に組み付ける組み付け工程と、
    前記熱交換器構造および前記接続ブロック(23)の組み付け体を一体ろう付けするろう付け工程と、
    前記エジェクタ(14)および前記プラグを一体化する一体化工程と、
    前記一体ろう付け工程の後に、前記一体化をした前記エジェクタおよび前記プラグを、前記挿入用穴部(45)から前記収納部の内部に挿入するエジェクタ組み付け工程と、
    を備えることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル用ユニットの製造方法。
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