JP2004040634A - トリミング支援装置及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】顧客が操作可能に設置された端末に情報記憶媒体がセットされると、画像データを読み出してディスプレイに表示し、表示画像に対するトリミングの実行を顧客が所望している場合には、表示画像を写真プリントとして出力する際のサイズに基づいてトリミング範囲の最小サイズを求め、最小サイズのトリミング範囲を表す枠60を表示画像に重ねて表示させる((A)参照)。枠60(トリミング範囲)のサイズ又は表示位置の変更が顧客から指示されると、指示に応じて枠60のサイズ又は表示位置を変更し、トリミング範囲が確定((B)参照)すると、確定したトリミング範囲を表すトリミング情報を生成し、情報記憶媒体に記録する。このトリミング情報に基づいて実際のトリミング処理が行われ、写真プリントが作成される((C)参照)。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はトリミング支援装置及びプログラムに係り、特に、顧客によるトリミングの指定を支援するためのトリミング支援装置、及び、コンピュータを前記トリミング支援装置として機能させるためのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
CCD等の撮像素子によって被写体を撮影し、該撮影によって得られたアナログの画像信号をデジタルの画像データに変換した後に、スマートメディア(R)等の情報記憶媒体に記憶させる構成のデジタルスチルカメラ(以下、DSCと略す)は、撮影した画像をその場でLCDに再生表示させることで、撮影が成功したか失敗したかをその場で確認できるという特長があり、近年急速に普及してきている。DSCによって撮影された画像は、例えば顧客が画像データをDPE受付店に持込んで写真プリントの作成等の写真処理を依頼することにより、高品位の写真プリントとして保存したり、前記画像データが表す画像を顧客が所持しているプリンタにより紙等に簡易的に記録することも可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、DSCに取付けられているLCDは画面のサイズが小さいため、再生表示させた撮影画像の視認性には限界があり、撮影が成功したか失敗したか等のおおよその撮影結果は確認できるものの、撮影画像の細部を詳細に確認することは困難である。このため、DSCを用いて撮影した画像のプリント作成を依頼した顧客が、作成された写真プリントを視認することで、撮影フレーム内の不要部分(例えば撮影画像全体の雰囲気にそぐわない背景の一部等)の存在に初めて気付くことも多い。
【0004】
また、トリミング範囲の中心を撮影画像の中心に一致させるセンタートリミング以外のトリミングを依頼する場合には、例えば作成された写真プリント上にトリミング範囲を表す枠を手書きで記入することでトリミング範囲を伝達する等、依頼が煩雑であり、手書きによるトリミング範囲の伝達では、写真プリント作成時のトリミングにおけるトリミング範囲が、顧客が意図したトリミング範囲と若干相違することもある。また、トリミングに伴う画像の拡大により写真プリントに画質劣化が生ずるか否かを判断するには経験を要する。
【0005】
従って、トリミングは大多数の顧客にとっては身近な処理ではなく、作成された写真プリントを視認して不要部分の存在に気付いたとしても、該不要部分を除去するトリミング及びトリミングした写真プリントの再作成を依頼する顧客は僅かであるのが実情であった。
【0006】
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、顧客がトリミングの依頼を容易に行うことを可能とするトリミング支援装置及びプログラムを得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係るトリミング支援装置は、任意の情報を表示可能な表示手段と、トリミング対象の画像を前記表示手段に表示させると共に、トリミング対象の画像の出力条件に基づいてトリミング範囲の最小推奨サイズを求め、該最小推奨サイズのトリミング範囲を表す図形を前記トリミング対象の画像に重ねて表示させ、指示手段を介してトリミング範囲のサイズ及び位置の少なくとも一方の変更が指示された場合に、表示している図形が表すトリミング範囲のサイズ及び位置の少なくとも一方を前記指示に応じて変更する表示制御手段と、前記指示手段を介しての指示によってトリミング範囲が確定した場合に、確定したトリミング範囲を表すトリミング情報を生成する生成手段と、を含んで構成されている。
【0008】
請求項1記載の発明に係るトリミング支援装置は、任意の情報を表示可能な表示手段を備えており、表示制御手段は、トリミング対象の画像を表示手段に表示させると共に、トリミング対象の画像の出力条件に基づいてトリミング範囲の最小推奨サイズを求め、該最小推奨サイズのトリミング範囲を表す図形をトリミング対象の画像に重ねて表示させる。なお、トリミング範囲を表す図形としては、例えばトリミング範囲の外縁を示す枠状の図形を用いることができる。また、トリミング対象の画像としては、例えば請求項2に記載したように、デジタルスチルカメラ(DSC)によって撮影された画像を適用できるが、画像データとしてデータ化された画像であればよく、例えば写真フィルムに記録された画像をスキャナ等によって読み取った画像であってもよい。
【0009】
また、トリミング範囲の最小推奨サイズとしては、例えば出力画像の画質を一定水準以上に維持できるサイズを適用することができる。一例として、トリミング対象の画像の出力条件が、300dpiの解像度(画素記録密度)でLサイズ(89mm×119mm)の記録材料(例えば印画紙)に濃度階調(個々の画素の濃度を変化させることで個々の画素の濃度を表現する)で画像を記録する条件である場合、メーカは、出力画像の画質を一定水準以上とするためには、少なくとも80万画素のデータ量の画像データを用いて画像を記録(出力)することを推奨しており、トリミング範囲の最小推奨サイズとしては、例えば776×1032画素(≒80万画素)を適用することができる。これにより、トリミング支援装置の操作者は、トリミング対象の画像に重ねて表示された図形を参照することで、出力画像の画質を一定水準以上に維持できるトリミング範囲の最小の大きさを認識することができる。
【0010】
また、請求項1記載の発明に係る表示制御手段は、指示手段を介してトリミング範囲のサイズ及び位置の少なくとも一方の変更が指示された場合に、表示している図形が表すトリミング範囲のサイズ及び位置の少なくとも一方を前記指示に応じて変更する。これにより、トリミング支援装置の操作者は、出力画像の画質が損なわれることなくトリミング範囲のサイズ及び位置が所望のサイズ及び所望の位置となるように、指示手段を介してトリミング範囲のサイズ及び位置の少なくとも一方の変更を指示することができ、該指示に応じて表示図形が表すトリミング範囲のサイズ及び位置が変更されることになる。
【0011】
なお、トリミング範囲を表す図形は、該図形が表すトリミング範囲のアスペクト比を出力画像に対応するアスペクト比(これも画像の出力条件に含まれる)としておき、トリミング範囲のサイズの変更が指示された場合には、前記図形が表すトリミング範囲を、アスペクト比が一定のまま全体のサイズが変化するように変更することが望ましい。これにより、操作者は、トリミング範囲のアスペクト比が変動しないように注意を払うことなく、トリミング範囲のサイズの変更を指示することができる。
【0012】
そして請求項1記載の発明では、指示手段を介しての指示によってトリミング範囲が確定した場合に、生成手段は、確定したトリミング範囲を表すトリミング情報を生成する。このトリミング情報は、実際にトリミングが行われる際に利用することができ、確定したトリミング範囲をトリミング工程に誤りなく伝達することができる。
【0013】
このように、請求項1記載の発明に係るトリミング支援装置は、トリミング対象の画像に重ねて表示された図形を参照することで、出力画像の画質を一定水準以上に維持できるトリミング範囲の最小の大きさを容易に認識できると共に、出力画像の画質が損なわれることなくトリミング範囲のサイズ及び位置が所望のサイズ及び所望の位置となるように、トリミング範囲のサイズ及び位置の少なくとも一方の変更を指示することができるので、請求項1記載の発明によれば、トリミング処理を依頼した経験のない顧客であってもトリミングの依頼を容易に行うことができる。
【0014】
また、請求項1記載の発明に係るトリミング支援装置は、例えば請求項3に記載したように、DPE受付店でプリント注文を行う顧客が、プリント注文を行う前に操作可能なようにDPE受付店に設置されていることが好ましい。これにより、例えばDSCを用いて撮影を行った顧客が、DPE受付店に設置されたトリミング支援装置を操作することで、プリント注文(写真プリントの作成の注文)を予定している各画像中に不要部分が存在していないか否かを確認し、不要部分が存在していると判断した画像についてトリミング範囲を設定し、生成されたトリミング情報によりトリミングを依頼することを容易に行うことができる。
【0015】
なお、画像の出力条件としては、先に述べたように、出力画像のサイズ(画像を記録する記録材料のサイズ及びアスペクト比)や、記録材料上での画像の解像度(画素記録密度)が挙げられるが、記録材料上での画像の解像度は一定であることが殆どである。これを考慮すると、請求項1記載の発明において、表示制御手段は、例えば請求項4に記載したように、トリミング対象の画像の出力条件として、指示手段を介して指示された出力画像のサイズを用い、該出力画像のサイズに基づいて、トリミング範囲の最小推奨サイズを求めることができる。これにより、トリミング範囲の最小推奨サイズを簡単な処理で求めることができる。
【0016】
また、請求項1記載の発明において、表示制御手段は、例えば請求項5に記載したように、指示手段を介してトリミング範囲のサイズの変更が指示された場合に、サイズ変更後のトリミング範囲のサイズが最小推奨サイズ以上となるように、表示しているトリミング範囲のサイズを変更することが好ましい。これにより、サイズ変更後のトリミング範囲のサイズがトリミング範囲の最小推奨サイズよりも小さくなることを防止することができるので、出力画像の画質が一定水準を下回ってしまうことを防止することができる。
【0017】
また、請求項1記載の発明において、例えば請求項6に記載したように、記録媒体(例えばスマートメディア(R)やコンパクトフラッシュ(R)、メモリスティック(R)等)に記録されたトリミング対象の画像のデータを読み出す読出手段を設け、生成手段を、生成したトリミング情報を記録媒体に記録するように構成することが好ましい。これにより、トリミング対象の画像のデータと、前記画像に対するトリミング範囲を表すトリミング情報が同一の記録媒体に記録された状態となり、トリミング対象の画像について、トリミング及び写真プリントの作成を依頼する際に、DPE受付店に前記記録媒体を渡すことで画像のデータ及びトリミング情報をDPE受付店に渡すことができるので、トリミング及び写真プリントの作成を依頼することを容易に行うことができる。
【0018】
また、請求項1記載の発明において、例えば請求項7に記載したように、記録媒体に記録されたトリミング対象の画像のデータを読み出す読出手段を設け、生成手段を、生成したトリミング情報に従ってトリミング対象の画像のデータからトリミング範囲に相当するデータを切り出し、切り出したデータを記録媒体に記録するように構成してもよい。これにより、記録媒体には、トリミング対象の画像に対してトリミングが行われた後の画像を表すデータが記録されることになるので、DPE受付店にこの記録媒体を渡すことでトリミング後の画像のデータをDPE受付店に渡すことができ、トリミング及び写真プリントの作成を依頼することを容易に行うことができる。また、写真プリントの作成側においても、渡されたデータを用いて単に写真プリントを作成するのみで(トリミングに相当する処理を行うことなく)、トリミングが行われた写真プリントを作成することができるので、写真プリント作成側の処理も簡単になる。
【0019】
請求項8記載の発明に係るプログラムは、任意の情報を表示可能な表示手段を備えたコンピュータに所定の処理を実行させるためのプログラムであって、前記所定の処理は、トリミング対象の画像を前記表示手段に表示させると共に、トリミング対象の画像及び出力画像のサイズに基づいてトリミング範囲の最小推奨サイズを求め、該最小推奨サイズのトリミング範囲を表す図形を前記トリミング対象の画像に重ねて表示させる第1のステップ、指示手段を介してトリミング範囲のサイズ及び位置の少なくとも一方の変更が指示された場合に、表示しているトリミング範囲のサイズ及び位置の少なくとも一方を前記指示に応じて変更する第2のステップ、前記指示手段を介しての指示によってトリミング範囲が確定した場合に、確定したトリミング範囲を表すトリミング情報を生成する第3のステップを含むことを特徴としている。
【0020】
請求項8記載の発明に係るプログラムは、上記第1乃至第3のステップを含む所定の処理をコンピュータに実行させるプログラム、すなわちコンピュータを、請求項1に記載のトリミング支援装置として機能させるためのプログラムであるので、コンピュータが前記プログラムを読み出して実行することにより、請求項1記載の発明と同様に、トリミング処理を依頼した経験のない顧客であってもトリミングの依頼を容易に行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1には本実施形態に係る写真処理システム10が示されている。本実施形態に係る写真処理システム10には、写真プリント作成等の顧客からの写真処理依頼を受け付けるDPE受付店12と、DPE受付店12を介して顧客から依頼された写真処理を行う現像所14、写真処理に関連する各種の情報を集中的に管理するデータセンタ16、及び顧客が撮影に使用するカメラを製造する複数のカメラメーカ18が関わっている。
【0022】
DPE受付店12には、DPE受付店12の店員が操作するためのコンピュータ20と、DPE受付店12に来店した顧客が操作するためのハイパーターミナル24が各々設置されている。コンピュータ20にはメディアドライブ22が接続されている。
【0023】
本実施形態において、顧客からの写真処理依頼には3種類の依頼形態がある。第1の依頼形態は、顧客が撮影専用に設計されたデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話機やPDA等の携帯機器に付属するデジタルスチルカメラ(以下、これらをDSCと総称する)を用いて被写体を撮影することで、情報記憶媒体(例えばスマートメディア(R)やコンパクトフラッシュ(R)、メモリスティック(R)等)に画像データが記録され(例えばEXIF形式やその他の形式の画像ファイルとして記録される)、この情報記憶媒体が持込まれることで写真処理が依頼される形態である。なお、情報記憶媒体は請求項6に記載の記録媒体に対応している。
【0024】
メディアドライブ22は各種の情報記憶媒体に対して情報の読み出し及び書込みを行う機能を有している。また、メディアドライブ22が接続されたコンピュータ20は、通信網50を介して現像所14(のコンピュータ34:後述)と接続されている。第1の依頼形態で写真処理が依頼された場合、DPE受付店12では、顧客によって持込まれた情報記憶媒体を受け取ることで写真処理依頼を受け付け、受け取った情報記憶媒体からメディアドライブ22によって撮影画像の画像データ(画像ファイル)を読み出し、読み出した画像データをコンピュータ20によって現像所14へ送信することで、顧客からの依頼を受け付けた写真処理の実施を現像所14に依頼する。
【0025】
また、第2の依頼形態では、顧客がDSCを用いて被写体を撮影することで得られた画像データ(例えばEXIF形式やその他の形式の画像ファイル)が、インターネット等のコンピュータ・ネットワークを介してDPE受付店12へ送信されることで写真処理が依頼される。コンピュータ20はインターネット等を介して情報を送受する機能を有しており、第2の依頼形態で写真処理が依頼された場合、DPE受付店12では、インターネット等を介して顧客から送信された撮影画像の画像データをコンピュータ20によって受信することで写真処理依頼を受け付け、受信した画像データをコンピュータ20によって現像所14へ送信することで、顧客から依頼された写真処理の実施を現像所14に依頼する。
【0026】
更に、第3の依頼形態では、顧客がカメラを用いて被写体を撮影することで画像が露光記録された写真フィルムがDPE受付店12に持込まれることで写真処理が依頼される。第3の依頼形態で写真処理が依頼された場合、DPE受付店12では、顧客によって持込まれた写真フィルムを受け取ることで写真処理依頼を受け付け、受け取った写真フィルムを現像所14へ送付することで、顧客から依頼された写真処理の実施を現像所14に依頼する。
【0027】
また、DPE受付店12に設置されたハイパーターミナル24はパーソナルコンピュータ(PC)から成り、CPU,ROM,RAM,入出力ポートがバスを介して互いに接続されて構成されており(図示省略)、入出力ポートには、ハードディスクドライブ(HDD:図示省略)、画像等を表示するためのディスプレイ26、キーボード28、マウス30及びメディアドライブ32が各々接続されている。メディアドライブ32は、メディアドライブ22と同様に、各種の情報記憶媒体に対して情報の読み出し及び書込みを行う機能を有している。
【0028】
なお、ディスプレイ26は本発明に係る表示手段に、キーボード28及びマウス30は本発明に係る指示手段に対応しており、メディアドライブ32は、請求項6に記載の読出手段としての機能及び請求項6に記載の生成手段の「トリミング情報を記録媒体に記録する機能」を備えている。
【0029】
ハイパーターミナル24には、後述するトリミング支援処理を実行するためのトリミング支援プログラムがインストール(HDDに記憶)されている。このトリミング支援プログラムは請求項8に記載のプログラムに対応しており、必要に応じてHDDから読み出されてCPUにより実行される。そしてハイパーターミナル24は、CPUがトリミング支援プログラムを実行することで、本発明に係るトリミング支援装置(詳しくは請求項3に記載のトリミング支援装置)として機能することになる。また、ハイパーターミナル24も通信網50に接続されている。
【0030】
現像所14には、コンピュータ34、スキャナ36、画像処理装置38及び写真プリンタ/プロセッサ40が設置されている。図示は省略するが、コンピュータ34はCPU,ROM,RAM,入出力ポートがバスを介して互いに接続され、各種の周辺機器が入出力ポートに接続されて構成されている。なお、入出力ポートに接続されている周辺機器としては、キーボード、ディスプレイ、マウス、ハードディスクドライブ(HDD)が挙げられる。コンピュータ34は、第1の依頼形態又は第2の依頼形態で写真処理が依頼された場合にDPE受付店12から送信された撮影画像の画像データを受信し、画像処理装置38へ出力する。
【0031】
また、スキャナ36には、第3の依頼形態で写真処理が依頼された場合にDPE受付店12から送付され、現像等の処理を経て露光記録された画像が可視化された写真フィルムがセットされる。スキャナ36はセットされた写真フィルムに記録されている画像(現像等の処理を経て可視化された画像)を読み取り、この読み取りによって得られた画像データを画像処理装置38へ出力する。
【0032】
画像処理装置38はスキャナ36又はコンピュータ34から入力された画像データに対して所定の画像処理を行い、写真プリンタ/プロセッサ40は、画像処理装置38による画像処理を経た画像データを用いて写真プリントの作成(記録すべき画像に応じて変調したレーザ光を印画紙上で走査させることによる印画紙への画像の露光記録や、画像を露光記録した印画紙の現像等)を行う。なお、画像処理装置38で行われる画像処理の種類及び処理条件はコンピュータ34によって決定される。
【0033】
また、現像所14に設置されたコンピュータ34は通信網50に接続されており、DPE受付店12のハイパーターミナル24及びデータセンタ16のコンピュータ44(後述)と通信網50を介して通信可能とされている。また、コンピュータ34には紙等の記録媒体に文字等を記録するためのプリンタ42が接続されている。
【0034】
一方、データセンタ16には、コンピュータ44と、HDD等から成る大容量の記憶装置46が設置されている。コンピュータ44は通信網50に接続されており、DPE受付店12に設置されたコンピュータ20や、複数のカメラメーカ18が各々所持しているコンピュータ52と通信網50を介して通信可能とされている。また、記憶装置46には写真処理に関連する各種の情報を記憶するための写真関連情報DB(データベース)48が設けられている。記憶装置46はコンピュータ44に接続されており、写真関連情報DB48に対する情報の書き込み及び読み出しはコンピュータ44によって行われる。
【0035】
次に本実施形態の作用として、まず写真関連情報DB48について説明する。写真処理システム10では個々の顧客を顧客番号によって識別・管理しており、DPE受付店12では、顧客から写真処理が依頼される毎に、依頼日、依頼された写真処理の内容及び数量等の情報をコンピュータ20に入力することで、上記の情報を顧客番号と対応付けてコンピュータ20のHDDに顧客情報として蓄積記憶させる。なお顧客番号は、例えば顧客が所持しており写真処理依頼時に提示されるカード状の記録媒体(例えば磁気カードやICカード等)に記録しておき、この記録媒体から読み出すことで取得することが望ましい。
【0036】
また、顧客から第1の依頼形態又は第2の依頼形態で写真処理の依頼を受け付けた場合、撮影画像は、EXIF形式やその他の形式の画像ファイルとして顧客から引き渡されることになるが、例えばEXIF形式の画像ファイルには、個々の撮影画像毎に、画像データ以外に、ファイル名、撮影に使用したDSCの機種、撮影日時、撮影時の撮影条件(DSCの設定)を表す各種情報(例えばシャッタースピード、絞り値、画質モード(画像データの圧縮率)、感度、露出プログラムのモード、測光方式、ホワイトバランスのモード、フォーカスのモード、シャープネスのモード、焦点距離、露出補正値、ストロボのオンオフ、ストロボ補正値、マクロモードのオンオフ等)等の情報が含まれている。
【0037】
このため、顧客から第1の依頼形態又は第2の依頼形態で写真処理の依頼を受け付けた場合、DPE受付店12では、顧客から引き渡されたEXIF形式の画像ファイルから、撮影に使用したDSCの機種等の情報を読み出し、コンピュータ20のHDDに顧客情報として蓄積記憶させると共に、DSCの機種や撮影画像数(画像ファイルの数)等の情報を、顧客番号と共にデータセンタ16のコンピュータ44へ送信する。これにより、コンピュータ44は、DSCの機種や撮影画像数(画像ファイルの数)等の情報を、顧客番号と対応付けて記憶装置46の写真関連情報DB48に記憶させる。
【0038】
上記のようにして記憶装置46の写真関連情報DB48に記憶されたDSCの機種や撮影画像数(画像ファイルの数)等の情報はカメラメーカ18によって参照される。個々のカメラメーカ18は、コンピュータ52を介して上記の情報を参照することで、自社が製造したDSCを使用している顧客の数や個々の顧客による撮影回数(撮影画像数)や撮影頻度等を、DSCの個々の機種毎に把握することができ、今後のDSCの製品開発に役立てたり、DSCの定期交換部品の保管年月や定期交換部品の製造計画を策定することができる。また、撮影回数の総数が設計値に達しているDSCを所持している顧客が存在していた場合には、例えばDPE受付店12を通じてDSCの部品交換や買い換えを勧めることも可能となる。
【0039】
また、記憶装置46の写真関連情報DB48には、現在市場に出回っている(顧客が使用している可能性のある)各種DSCの仕様を表す仕様情報(この仕様情報にはDSCが備えている撮影モードの種類やストロボの発光モードの種類等を表す情報が含まれている)も機種毎に各々登録されている。この仕様情報は、カメラメーカ18がDSCの新機種を発売する毎に、該DSCの仕様を表す仕様情報をコンピュータ44を介してデータセンタ16へ送信し、コンピュータ34が受信した仕様情報を記憶装置46の写真関連情報DB48に記憶させることによって登録される。写真関連情報DB48に登録された仕様情報は、DPE受付店12のハイパーターミナル24や現像所14のコンピュータ34が参照可能とされている。
【0040】
次に、ハイパーターミナル24で実行されるトリミング支援処理について、図2のフローチャートを参照して説明する。このトリミング支援処理は、DSCを用いて撮影を行うことで画像データが記録された情報記憶媒体を持参してDPE受付店12に来店した顧客が、第1の依頼形態で写真処理(写真プリントの作成)を依頼するにあたり、写真処理を依頼する画像を事前に確認すると共に必要に応じてトリミング処理を依頼するために、情報記憶媒体をメディアドライブ32にセットし、ハイパーターミナル24に対してトリミング支援処理の実行を指示すると、ハイパーターミナル24のCPUがトリミング支援プログラムをHDDから読み出して実行することによって実現される。
【0041】
ステップ100では、顧客によってメディアドライブ32にセットされた情報記憶媒体から全ての画像のサムネイル画像データ(撮影によって得られた撮影画像データを低解像度化した画像データ)を読み込み、読み込んだサムネイル画像データを用いて各画像をディスプレイ26に一覧表示させる。次のステップ102では、トリミング支援処理の終了が指示されたか否か判定する。判定が否定された場合にはステップ104へ移行し、ディスプレイ26に一覧表示している画像のうちの何れかが処理対象の画像として選択されたか否か判定する。この判定も否定された場合にはステップ102に戻り、ステップ102,104の何れかの判定が肯定される迄、ステップ102,104を繰り返す。
【0042】
ディスプレイ26に一覧表示された画像の中に内容を詳細に確認したい画像が存在している場合、顧客はキーボード28又はマウス30を操作し、前記画像を処理対象の画像として選択する。処理対象の画像が選択されると、ステップ104の判定が肯定されてステップ106へ移行し、処理対象として選択された画像の撮影画像データを情報記憶媒体から読み込み、ディスプレイ26の略全面に画像として表示させる。これにより、処理対象の画像の内容を顧客が詳細に確認することができる。
【0043】
なお、処理対象の画像のデータが、例えばEXIF形式等の形式の画像ファイルとして情報記憶媒体に記憶されている場合には、画像ファイルに含まれている画像データ以外の情報(ファイル名、撮影に使用したDSCの機種、撮影日時、撮影時の撮影条件(DSCの設定)を表す各種情報)の内容も併せて表示するようにしてもよい。
【0044】
処理対象の画像に対して顧客がトリミングの実行を所望していない場合は、顧客によりキーボード28又はマウス30が操作されて画像の表示終了が指示される。顧客から何らかの指示が有るとステップ108へ移行し、顧客からの指示がトリミングの実行か否か判定する。判定が否定された場合にはステップ100に戻り、ディスプレイ26への画像の一覧表示が再度行われる。
【0045】
一方、処理対象の画像の内容を確認した顧客が、処理対象の画像内に不要部分(例えば撮影画像全体の雰囲気にそぐわない背景の一部等)が存在していることに気付いた等の場合には、キーボード28又はマウス30が操作されてトリミングの実行が指示される。この場合には、ステップ108の判定が肯定されてステップ110へ移行し、処理対象の画像(トリミング対象の画像)を写真プリントとして出力する際の写真プリントのサイズ(出力画像サイズ)を指定するよう顧客に要請するメッセージをディスプレイ26に表示させることで、出力画像のサイズを指定するよう顧客に要請する。次のステップ112では、出力画像のサイズが指定されたか否か判定する。判定が否定された場合には判定が肯定される迄ステップ122を繰り返す。
【0046】
顧客がキーボード28等を操作して出力画像のサイズを指定すると、ステップ112の判定が肯定されてステップ114へ移行し、指定された出力画像のサイズに基づいてトリミング範囲の最小推奨サイズを演算する。例えば写真プリンタ/プロセッサ40が出力対象の画像を300dpiの解像度(記録密度)で濃度階調により印画紙に記録することで写真プリントを作成する仕様であり、指定された出力画像のサイズがLサイズ(89mm×119mm)である場合、出力画像(写真プリント)の画質を一定水準以上とするために必要な画像データのデータ量は80万画素以上とされている。従って、上記条件でのトリミング範囲の最小推奨サイズは、例えばLサイズと同一のアスペクト比(縦横比)の776×1032画素(≒80万画素)となる。
【0047】
なお、トリミング範囲の最小推奨サイズは毎回演算を行うことで求めてもよいが、写真プリンタ/プロセッサ40における画像記録の解像度は一定であることが殆どであるので、出力画像のサイズ毎にトリミング範囲の最小推奨サイズを予め記憶しておき、指定された出力画像のサイズに対応するトリミング範囲の最小推奨サイズを読み出すようにしてもよい。
【0048】
次のステップ116では、例として図3(A)に示すように、ステップ114で演算した最小推奨サイズのトリミング範囲の外縁を表す枠60を、既に表示している処理対象の画像に重ねてディスプレイ26に表示させる。これにより、顧客は表示された枠60を参照することで、出力画像の画質を一定水準以上に維持できるトリミング範囲の最小の大きさを容易に認識することができる。なお、上述したステップ106,114,116は請求項8に記載の第1のステップに対応している。
【0049】
また、本実施形態に係る枠60は、マウス30によってドラッグ・アンド・ドロップの操作を行うことで表示位置(トリミング範囲の位置)を移動可能とされており、枠60の四隅及び四辺の中央に各々設けられたシンボル60Aに対してマウス30によりドラッグ・アンド・ドロップの操作を行うことで、枠60の大きさ(トリミング範囲の大きさ)を変更可能とされている。なお、特定のシンボル60Aに対してドラッグ・アンド・ドロップの操作が行われた場合には、ドラッグされたシンボル60Aに対して対角又は対辺に相当する位置に存在しているシンボル60Aの位置が移動せずかつ枠60のアスペクト比が変化しないように、ドラッグ・アンド・ドロップの操作に応じて枠60の大きさが変化する。
【0050】
次のステップ118では、顧客から何らかの指示が有ったか否か判定する。判定が否定された場合にはステップ132へ移行し、トリミング範囲が確定したことを意味する情報が顧客によって入力されたか否か判定する。この判定も否定された場合にはステップ118に戻り、ステップ118,132を繰り返す。顧客から何らかの指示が有った場合には、ステップ118の判定が肯定されてステップ120へ移行する。ステップ120では顧客からの指示の内容を判断し、判断結果に応じて分岐する。
【0051】
顧客からの指示が枠60の表示位置を移動させる指示であった場合には、ステップ120からステップ122へ移行し、顧客からの指示(枠60に対するドラッグ・アンド・ドロップ操作)に応じて枠60の表示位置を移動させ、ステップ132へ移行する。一方、顧客からの指示が枠60のサイズを変更する指示であった場合には、ステップ120からステップ124へ移行し、顧客が指示している枠60のサイズの変更方向が、枠60のサイズを大きくする方向か小さくする方向か判定する。
【0052】
枠60のサイズの変更方向が枠60のサイズを大きくする方向である場合は、ステップ124からステップ130へ移行し、顧客からの指示(シンボル60Aに対するドラッグ・アンド・ドロップ操作)に応じて枠60のサイズを変更し、ステップ132へ移行する。また、枠60のサイズの変更方向が枠60のサイズを小さくする方向である場合には、ステップ124からステップ126へ移行し、顧客からの指示に応じて枠60のサイズを変更した場合に、枠60のサイズが先のステップ114で演算した最小推奨サイズより小さくなるか否か判定する。
【0053】
判定が否定された場合はステップ130へ移行し、顧客からの指示に応じて枠60のサイズを変更する。また、枠60のサイズ(すなわちトリミング範囲のサイズ)が最小推奨サイズよりも小さい場合、出力画像(写真プリント)の画質を一定水準以上に維持することが困難となる。このため、ステップ126の判定が肯定された場合にはステップ128へ移行し、枠60のサイズを最小推奨サイズへ変更する。
【0054】
処理対象の画像の内容を確認し、不要部分(例えば図3(A)に示すごみ箱62等)の存在に気付いた顧客はマウス30を操作し、例として図3(B)に示すように、枠60が表すトリミング範囲が、不要部分が除外された適切な範囲となるように、枠60に対するドラッグ・アンド・ドロップ操作を行って枠60の表示位置の移動を指示すると共に、シンボル60Aに対するドラッグ・アンド・ドロップ操作を行って枠60のサイズ変更を指示する。これにより、ステップ118〜130の処理が行われることで、顧客からの指示に応じて枠60の表示位置又はサイズが変更されるので、所望のトリミング範囲を指定することを顧客が容易に行うことができる。
【0055】
また、枠60が表すトリミング範囲のサイズが最小推奨サイズより小さくすることが指示された場合には、ステップ126の判定が肯定されることで、枠60が表すトリミング範囲のサイズを最小推奨サイズ以上となるようにトリミング範囲のサイズ変更が制限されるので、出力画像の画質が一定水準以上に維持されるようにトリミング範囲を指定することを顧客が容易に行うことができる。なお、上述したステップ106,114〜132は本発明に係る表示制御手段に対応しており、詳しくは、ステップ114は請求項4に記載の表示制御手段に、ステップ128は請求項5に記載の表示制御手段に各々対応している。また、ステップ118〜132は請求項8に記載の第2のステップに対応している。
【0056】
上記の作業(処理)を経て枠60が表すトリミング範囲が適切になったと判断した顧客は、トリミング範囲が確定したことを表す情報をキーボード28等を介して入力する。これにより、ステップ132の判定が肯定されてステップ134へ移行し、ディスプレイ26に表示している処理対象の画像に対する枠60の相対的な位置及び相対的なサイズに基づいて、枠60が表すトリミング範囲を特定するためのトリミング情報を生成する。このトリミング情報としては、例えば処理対象の画像上でのトリミング範囲の四隅の位置を表す情報、或いはトリミング範囲の四辺の位置を表す情報等を用いることができる。
【0057】
次のステップ136では、ステップ134で生成したトリミング情報を、処理対象の画像の撮影画像データと対応付けて情報記憶媒体に記録する。なお、ステップ134,136は本発明に係る生成手段及び請求項8に記載の第3のステップに対応しており、特にステップ136は、実際に情報記憶媒体へのトリミング情報の記録を行うメディアドライブ32と共に、請求項6に記載の生成手段に対応している。
【0058】
ステップ136の処理を行うとステップ100に戻り、ステップ100以降を繰り返す。これにより、顧客によって内容が確認され、トリミングを実行すべきと判断された画像については、前述したステップ110以降の処理が行われることで、顧客の指示に応じてトリミング範囲が設定され、設定されたトリミング範囲がトリミング情報として情報記憶媒体に記憶されることになる。
【0059】
トリミングを判断すべきと判断した画像についてのトリミング範囲の設定を行った顧客は、キーボード28等を介して処理終了を指示する。これにより、ステップ102の判定が肯定されてトリミング支援処理が終了される。
【0060】
続いて顧客は、トリミング情報が記録された情報記憶媒体をメディアドライブ32から取り出し、DPE受付店12の店員に手渡すことで写真プリントの作成を依頼する(第1の依頼形態)。これにより、DPE受付店12の店員は、顧客から手渡された情報記憶媒体をメディアドライブ22にセットし、情報記憶媒体からの撮影画像の画像データ(画像ファイル)の読み出しを行わせるが、このとき、トリミング情報が対応付けられて記録されている画像については、トリミング情報も読み出され、コンピュータ20により画像データに付加されて現像所14へ送信される。
【0061】
画像データに付加されて送信されたトリミング情報は、現像所14のコンピュータ34で受信される。現像所14の画像処理装置38はコンピュータ34から入力された画像データに対して所定の画像処理を行うが、トリミング情報が付加されている画像については、所定の画像処理として、トリミング情報によって特定されるトリミング範囲に相当する画像領域を画像データから切り出すトリミング処理、及び、切り出した画像領域のデータを出力画像のサイズ及び記録密度(解像度)に対応する画素数になるように変換する電子変倍処理(画素密度変換処理)も行われる。
【0062】
そして、トリミング処理及び電子変倍処理を経た画像データは写真プリンタ/プロセッサ40へ出力され、写真プリントの作成に用いられる。これにより、例として図3(B)に示すように、トリミング情報によって特定されるトリミング範囲(顧客によって設定されたトリミング範囲)に応じてトリミングが行われることで、顧客により指定されたサイズで、かつ顧客により不要部分と判断された画像領域が除外された写真プリントが作成されることになる。
【0063】
現在、DSCは高画素化・低価格化の傾向にあり、200万画素以上の解像度で被写体を撮影可能なDSCが主流になりつつある。また、DSCでは撮影画像のサイズ(画素数)を設定可能である。一例を以下に示す。
【0064】
【表1】
【0065】
また、DSCでは情報記憶媒体に画像データを記憶させる際の画質モード(圧縮度)についても、例えば’BASIC’,’NORMAL’,’FINE’,’HI’のように複数種の画質モード)の中から選択可能とされている(メーカ推奨では「’NORMAL’で十分な画質が得られる」とされている)。例えば撮影画像のサイズ(画素数)を122万画素、画質モードを’NORMAL’とした場合、情報記憶媒体が32MBであるとすると、99枚の画像のデータを保存することができる。また、情報記憶媒体も低価格化が進んでおり、情報記憶媒体が64MBなら198枚、128MBなら398枚もの画像のデータを保存できる。
【0066】
情報記憶媒体が32MBの場合の保存可能画像数「99枚」は従来の24枚撮り写真フィルムの4本分に相当し、例えば1回の家族旅行等の一般的な使用条件に照らして必要十分な枚数である。従って顧客は、100枚を大きく超える画像を保存可能な設定よりは、より高画質で画像を撮影可能な設定を選択する(例えば300万画素クラスのDSC及び64MBの情報記憶媒体を用いて撮影を行うのであれば、撮影画像のサイズ(画素数)を314万画素、画質モードを’NORMAL’とする等:この場合107枚の画像を保存可能)傾向にあると推察される。
【0067】
一方、300dpiの解像度(記録密度)で濃度階調により印画紙に画像を記録するという条件では、出力画像のサイズがLサイズであれば、先にも述べたように画像データが80万画素程度以上、出力画像のサイズが2Lサイズの場合にも画像データは160万画素程度以上あれば十分である。従って、撮影画像のサイズは現状でも出力画像のサイズに比して過大であり、この傾向は今後更に顕著になると考えられる。
【0068】
そして、過大なサイズの撮影画像のデータを写真プリントの仕上がりに対する顧客の満足度向上に活かすには、撮影画像中の不要部分を除外するトリミングを行って写真プリントを作成することが有効である。本発明を適用することで顧客がトリミングの依頼を容易に行うことができるので、顧客に対するサービスの向上を実現できると共に、写真プリントの仕上がりに対する顧客の満足度向上を実現することができる。
【0069】
また、顧客自身がハイパーターミナル24を操作することで、撮影画像中の主要被写体のサイズが小さい場合にも、トリミングを行うことで粒状性の悪化を招くことなく救済できることを顧客が体験することができるので、トリミングの普及、ひいては写真処理注文の増加にも繋がる。
【0070】
なお、上記では顧客からの指示に拘らず、枠60が表すトリミング範囲のサイズを最小推奨サイズ以上となるように制限する例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、枠60が表すトリミング範囲のサイズを顧客からの指示に応じて変更すると共に、顧客からの指示に応じて変更したトリミング範囲のサイズがトリミング範囲の最小推奨サイズよりも小さくなった場合に、顧客に対して警告を発するようにしてもよい。
【0071】
また、上記では生成したトリミング情報を情報記憶媒体に記録する態様を説明したが、これに限定されるものではなく、生成したトリミング情報に基づいて、該トリミング情報によって特定されるトリミング範囲に相当する画像領域を画像データから切り出すトリミング処理をハイパーターミナル24で行い、トリミング処理を経た画像データを情報記憶媒体に記録するようにしてもよい。この場合、情報記憶媒体から読み出した画像データに対して、現像所14の画像処理装置38でトリミング処理を行う必要がなくなるので、画像処理装置38における画像処理を簡略化することができる。
【0072】
また、上記では生成したトリミング情報を情報記憶媒体に記録し、情報記憶媒体を媒介してトリミング情報を後段の装置(コンピュータ20や現像所14のコンピュータ34、画像処理装置38)へ伝達する例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えばハイパーターミナル24からトリミング情報(又は上述したトリミング処理後の画像データ)を送信することで、後段の装置へトリミング情報(又はトリミング処理後の画像データ)を伝達するようにしてもよい。
【0073】
更に、上記ではDPE受付店12に設置されたハイパーターミナル24によってトリミング支援プログラムが実行されることで、ハイパーターミナル24上でトリミング支援処理が実現される例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば顧客が所持しているコンピュータにトリミング支援プログラムをインストールしておくことで、前記コンピュータ上でトリミング支援処理を実現することも可能であることは言うまでもない。これにより、顧客が所持しているコンピュータが本発明に係るトリミング支援装置として機能することになり、第2の依頼形態で写真処理を依頼する顧客が、本発明を利用してトリミングも同時に依頼することが可能となる。このように、本発明に係るトリミング支援装置は、DPE受付店12に設置されることに限られるものではない。
【0074】
また、上記ではトリミング対象の画像として、DSCによって撮影されることでデータ化された画像を例に説明したが、これに限定されるものではなく、例えば写真フィルムに記録された画像をスキャナ等によって読み取ることでデータ化された画像をトリミング対象の画像として用いてもよい。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1及び請求項8記載の発明は、トリミング対象の画像を表示させると共に、画像の出力条件に基づいてトリミング範囲の最小推奨サイズを求め、該最小推奨サイズのトリミング範囲を表す図形を画像に重ねて表示させ、トリミング範囲のサイズ及び位置の少なくとも一方の変更が指示された場合に、表示している図形が表すトリミング範囲のサイズ及び位置の少なくとも一方を指示に応じて変更し、トリミング範囲が確定した場合に確定したトリミング範囲を表すトリミング情報を生成するようにしたので、顧客がトリミングの依頼を容易に行うことが可能になる、という優れた効果を有する。
【0076】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、DPE受付店でプリント注文を行う顧客がプリント注文を行う前に操作可能なように、トリミング支援装置がDPE受付店に設置されているので、プリント注文を予定している各画像中に不要部分が存在していないか否かの確認や、不要部分が存在している画像に対するトリミング範囲の設定・トリミングの依頼を顧客が容易に行うことができる、という効果を有する。
【0077】
請求項4記載の発明では、請求項1記載の発明において、トリミング対象の画像の出力条件として、指示された出力画像のサイズを用いるので、上記効果に加え、トリミング範囲の最小推奨サイズを簡単な処理で求めることができる、という効果を有する。
【0078】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明において、トリミング範囲のサイズの変更が指示された場合に、サイズ変更後のトリミング範囲のサイズが最小推奨サイズ以上となるように、表示している図形が表すトリミング範囲のサイズを変更するので、上記効果に加え、出力画像の画質が一定水準を下回ってしまうことを防止することができる、という効果を有する。
【0079】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の発明において、記録媒体からトリミング対象の画像のデータを読み出す読出手段を備え、生成したトリミング情報を前記記録媒体に記録するので、上記効果に加え、トリミング及び写真プリントの作成を依頼することを容易に行うことができる、という効果を有する。
【0080】
請求項7記載の発明は、請求項1記載の発明において、記録媒体からトリミング対象の画像のデータを読み出す読出手段を備え、生成したトリミング情報に従ってトリミング対象の画像のデータからトリミング範囲に相当するデータを切り出し、切り出したデータを記録媒体に記録するので、上記効果に加え、トリミング及び写真プリントの作成を依頼することを容易に行うことができる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る写真処理システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】ハイパーターミナルで実行されるトリミング支援処理の内容を示すフローチャートである。
【図3】(A)はトリミング範囲を表す枠が表示された初期状態、(B)はトリミング範囲が確定した状態での画面イメージの一例、(C)はトリミングを経て作成された写真プリントの一例を示すイメージ図である。
【符号の説明】
10 写真処理システム
12 DPE受付店
22 メディアドライブ
24 ハイパーターミナル
26 ディスプレイ
28 キーボード
30 マウス
38 画像処理装置
40 写真プリンタ/プロセッサ
60 枠
Claims (8)
- 任意の情報を表示可能な表示手段と、
トリミング対象の画像を前記表示手段に表示させると共に、トリミング対象の画像の出力条件に基づいてトリミング範囲の最小推奨サイズを求め、該最小推奨サイズのトリミング範囲を表す図形を前記トリミング対象の画像に重ねて表示させ、指示手段を介してトリミング範囲のサイズ及び位置の少なくとも一方の変更が指示された場合に、表示している図形が表すトリミング範囲のサイズ及び位置の少なくとも一方を前記指示に応じて変更する表示制御手段と、
前記指示手段を介しての指示によってトリミング範囲が確定した場合に、確定したトリミング範囲を表すトリミング情報を生成する生成手段と、
を含むトリミング支援装置。 - 前記トリミング対象の画像は、デジタルスチルカメラによって撮影された画像であることを特徴とする請求項1記載のトリミング支援装置。
- DPE受付店でプリント注文を行う顧客が、プリント注文を行う前に操作可能なように前記DPE受付店に設置されていることを特徴とする請求項1記載のトリミング支援装置。
- 前記表示制御手段は、トリミング対象の画像の出力条件として、前記指示手段を介して指示された出力画像のサイズを用い、該出力画像のサイズに基づいて前記トリミング範囲の最小推奨サイズを求めることを特徴とする請求項1記載のトリミング支援装置。
- 前記表示制御手段は、指示手段を介してトリミング範囲のサイズの変更が指示された場合に、サイズ変更後のトリミング範囲のサイズが前記最小推奨サイズ以上となるように、前記表示している図形が表すトリミング範囲のサイズを変更することを特徴とする請求項1記載のトリミング支援装置。
- 記録媒体に記録されたトリミング対象の画像のデータを読み出す読出手段を更に備え、前記生成手段は、生成したトリミング情報を前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項1記載のトリミング支援装置。
- 記録媒体に記録されたトリミング対象の画像のデータを読み出す読出手段を更に備え、前記生成手段は、生成したトリミング情報に従ってトリミング対象の画像のデータから前記トリミング範囲に相当するデータを切り出し、切り出したデータを前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項1記載のトリミング支援装置。
- 任意の情報を表示可能な表示手段を備えたコンピュータに所定の処理を実行させるためのプログラムであって、
前記所定の処理は、
トリミング対象の画像を前記表示手段に表示させると共に、トリミング対象の画像及び出力画像のサイズに基づいてトリミング範囲の最小推奨サイズを求め、該最小推奨サイズのトリミング範囲を表す図形を前記トリミング対象の画像に重ねて表示させる第1のステップ、
指示手段を介してトリミング範囲のサイズ及び位置の少なくとも一方の変更が指示された場合に、表示している図形が表すトリミング範囲のサイズ及び位置の少なくとも一方を前記指示に応じて変更する第2のステップ、
前記指示手段を介しての指示によってトリミング範囲が確定した場合に、確定したトリミング範囲を表すトリミング情報を生成する第3のステップ
を含むことを特徴とするプログラム。
Priority Applications (1)
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Cited By (3)
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JP2005347802A (ja) * | 2004-05-31 | 2005-12-15 | Fuji Photo Film Co Ltd | プリント処理方法及びプリント処理システム |
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-
2002
- 2002-07-05 JP JP2002197405A patent/JP2004040634A/ja active Pending
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