JP2004040070A - マスクの検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子ビーム近接露光装置での近接露光に使用する電子ビームを使用してマクスを検査することができるようにする。
【解決手段】ウエハ40にマスク30を近接配置し、電子ビーム15によってマスク30を走査することにより該マスク30に形成されたマスクパターンをウエハ40上のレジスト層42に転写する電子ビーム近接露光装置10に組み込まれたマクスの検査装置である。このマスクの検査装置は、ウエハステージ60に設けられた第1のSEM70と、マスク30の検査時にマスク30のマスクパターンを透過した電子ビーム15の2次電子が、SEMの2次電子検出器72で捕捉できるようにウエハステージ60を移動させるステージ駆動手段とから構成され、このSEMによりマスク30の下面のマスクパターンが撮影される。
【選択図】 図5
【解決手段】ウエハ40にマスク30を近接配置し、電子ビーム15によってマスク30を走査することにより該マスク30に形成されたマスクパターンをウエハ40上のレジスト層42に転写する電子ビーム近接露光装置10に組み込まれたマクスの検査装置である。このマスクの検査装置は、ウエハステージ60に設けられた第1のSEM70と、マスク30の検査時にマスク30のマスクパターンを透過した電子ビーム15の2次電子が、SEMの2次電子検出器72で捕捉できるようにウエハステージ60を移動させるステージ駆動手段とから構成され、このSEMによりマスク30の下面のマスクパターンが撮影される。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はマスクの検査装置に係り、特に電子ビームを用いてステンシルマスク(孔空きマスク)のマスクパターンを半導体ウエハ上のレジスト層に等倍転写する電子ビーム露光装置に使用されるマスクの検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のマスクの検査装置として、特許文献1に記載のものがある。このマスクの検査装置は、集束された電子ビームをマスクに照射し、マスクを透過した電子ビームを蛍光板によって光に変換したのち、この光に変換した光像をCCDカメラによって画像信号に変換するようにしている。
【0003】
そして、前記電子ビームがマスクの全面を走査するように前記マスクをX方向及びY方向に移動させ、このマスクの移動に同期してCCDカメラで撮像した画像信号を転送し、マスク全面の画像を得るようにしている。
【0004】
一方、この種のマスクを使用する露光装置として、電子ビーム近接露光装置が提案されている(特許文献2)。
【0005】
この電子ビーム近接露光装置は、マスクをウエハに近接するように(マスクとウエハとの隙間が、例えば50μmとなるように)配置し、この状態で、マスクに垂直に電子ビームを照射するとともに、電子ビームによりマスクを走査し、これによりマスクのマスクパターンを透過した電子ビームによりマスクのマスクパターンをウエハ上のレジスト層に等倍転写するようにしている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−227932
【0007】
【特許文献2】
米国特許第5,831,272 号(日本特許第2951947 号に対応)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1のマスクの検査装置は、マスク検査専用機であるため、露光装置において使用中のマスクを検査することができないという問題がある。
【0009】
また、特許文献2に記載のように、ウエハに近接配置されるマスクの裏面側には、汚れが付着する場合があるが、従来のマスクの検査装置は、露光装置と検査装置との間でマスクを着脱しなければならず、このマスクの汚れ等を頻繁に検査することができない。
【0010】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、電子ビーム近接露光装置の特徴を活かし、近接露光に使用する電子ビームを使用してマスクを検査することができ、また、実際にウエハに転写されるマスクパターンと同じマスクパターンの画像を得ることもできるマスクの検査装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために請求項1に係る発明は、ウエハにマスクを近接配置し、電子ビームによって前記マスクを走査することにより該マスクに形成されたマスクパターンを前記ウエハ上のレジスト層に転写する電子ビーム近接露光装置に組み込まれたマスクの検査装置であって、前記ウエハが搭載されるウエハステージ又は検査用ステージに配設され、前記マスクのマスクパターンを透過した電子ビームを受入し、該電子ビームの画像を撮像する電子ビーム撮像手段と、前記マスクの検査時に前記マスクのマスクパターンを透過した電子ビームが前記電子ビーム撮像手段に入射するように前記ウエハステージ又は検査用ステージを移動させるステージ駆動手段と、を備えたことを特徴としている。
【0012】
即ち、前記ウエハステージ又は検査用ステージによって電子ビーム撮像手段を移動させることにより、近接露光に使用する電子ビームを使用してマスクを透過した電子ビームの状況(即ち、マスクのマスクパターンの状況)を捕捉するようにしている。
【0013】
前記電子ビーム撮像手段は、請求項2に示すように前記マスクのマスクパターンの下面のエッジ部分で反射する2次電子を取り込む走査型電子顕微鏡であることを特徴としている。
【0014】
前記電子ビーム撮像手段は、請求項3に示すように前記ウエハステージに搭載されるウエハの上面と略同じ高さに設けられた蛍光板と、該蛍光板を拡大して撮影する顕微鏡撮影手段とからなることを特徴としている。この場合、実際にウエハに露光されるマスクパターンと同じ画像を得ることができる。尚、前記電子ビーム撮像手段から得られる画像をモニタ等に表示することにより、マスクの良否、マスクパターンの状況をモニタリングすることができる。
【0015】
請求項4に示すように、前記電子ビーム近接露光装置は、前記電子ビーム撮像手段から得られる画像に基づいて前記マスクの歪みを補正すべく前記マスクパターンへの前記電子ビームの入射角度を制御する制御手段を有することを特徴としている。即ち、前記マスクのマスク歪みがあっても、マスクパターンに入射する電子ビームの入射角度を、電子ビームの走査位置に応じて制御することにより、歪みのないマスクパターンをウエハに露光することができるが、前記電子ビーム撮像手段によってウエハに露光されるマスクパターンを同じマスクパターンの画像を得ることができるため、その画像に基づいてウエハに露光されるマスクパターンが歪まないように電子ビームの入射角度を決定することができる。
【0016】
請求項5に示すように、前記マスクの上面のマスクパターンを撮像する撮像手段を有することを特徴としている。これにより、マスクの表裏のマスクパターン(マスク上面のマスクパターンの線幅とマスク下面のマスクパターンの線幅は必ずしも一致しない)を撮像することができ、マスクを三次元的に検査することができる。尚、マスクの上面のマスクパターンを撮像する撮像手段は、電子ビーム撮像手段に限らず、白色照明光源を有する顕微鏡撮影手段などを使用してもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るマスクの検査装置の好ましい実施の形態について説明する。
【0018】
図1は本発明に係るマスクの検査装置が組み込まれた電子ビーム近接露光装置の実施の形態を示す概略構成図である。
【0019】
この電子ビーム近接露光装置10は、主として電子ビーム15を発生する電子ビーム源14、電子ビーム15を平行ビームにするレンズ16及び整形アパーチャ18を含む電子銃12と、主偏向器22、24及び副偏向器26、28を含み、電子ビームを光軸に平行に走査する走査手段20と、マスク30と、マスクステージ32と、静電チャック50と、ウエハステージ60と、2次電子検出器72を有する第1の電子ビーム撮像装置(走査型電子顕微鏡(以下、「SEM」という))と、2次電子検出器82を有する第2のSEMとから構成されている。尚、この電子ビーム近接露光装置10は、図示しない真空チャンバ内に設けられている。
【0020】
前記マスク30は、静電チャック50に吸着されたウエハ40に近接するように(マスク30とウエハ40との隙間が、例えば50μmとなるように)配置される。この状態で、マスク30に垂直に電子ビームを照射すると、マスク30のマスクパターンを透過した電子ビームがウエハ40上のレジスト層42に照射される。
【0021】
走査手段20は、図2に示すように電子ビーム15がマスク30の全面を走査するように電子ビームを偏向制御する。これにより、マスク30のマスクパターンがウエハ40上のレジスト層42に等倍転写される。尚、電子ビーム15の断面形状は、図2に示すものに限らない。
【0022】
走査手段20中の副偏向器26、28は、マスクパターンの転写位置を微調整するために使用されるもので、電子ビーム15のマスク30への入射角度を制御する。いま、図3に示すように電子ビーム15のマスク30への入射角度をα、マスク30とウエハ40との間隔をGとすると、入射角度αによるマスクパターンの転写位置のずれ量δは、次式、
【0023】
【数1】
δ=G・tan α
で表される。図3上ではマスクパターンは、ずれ量δだけ正規の位置からずれた位置に転写される。
【0024】
この電子ビームの入射角度αによるマスクパターンの転写位置の位置ずれを利用し、マスク歪みを補正することができる。例えば、図4(A)に示すようにマスクが歪んでいる場合であっても、電子ビーム15の走査位置に応じて、電子ビーム15のマスクパターンへの入射角度αを適宜変化させることにより、図4(B)に示すようなマスク歪みのない状態と同じマスクパターンを転写することができる。
【0025】
ウエハステージ60は、静電チャック50に吸着されたウエハ40を水平の直交2軸方向に移動させるとともに、水平面内で回転させるもので、マスクパターンの等倍転写が終了するごとにウエハ40を所定量移動させ、これにより1枚のウエハ40に複数のマスクパターンを転写できるようにしている。
【0026】
また、ウエハステージ60には、2次電子検出器72が設けられており、マスク30の検査時には、ウエハステージ60は、図5に示すようにマスク30のマスクパターンの下面のエッジ部分で反射する2次電子を取り込むことができる位置に第1のSEMの2次電子検出器72が移動させられる。
【0027】
図6は上記第1のSEMの概略構成図である。
【0028】
同図に示すように、第1のSEMは、前述した2次電子検出器72と、増幅器74と、陰極線管(CRT)76と、走査回路78とから構成されている。
【0029】
電子ビーム近接露光装置によってマスク30の全面を走査するように電子ビーム15がマスク30に照射されると、その電子ビーム15の一部はマスク30のマスクパターンを通過する。また、電子ビーム15がマスク30の上面及び下面のマスクパターンのエッジ部分に衝突すると、ここで2次電子が発生する。
【0030】
マスクパターンの下面のエッジ部分から発生した2次電子は、2次電子検出器72に印加された電圧の電位に引かれ、2次電子検出器72の表面に塗布された蛍光面に衝突して光に変換され、この光は光電子倍増管で増幅され、更に増幅器74で増幅されてCRT76に加えられる。
【0031】
走査回路78は、電子ビーム近接露光装置の主偏向器22、24と、CRT76の偏向器76Aとに走査用制御信号を出力し、電子ビームがマスク30上を走査している位置と、CRT76面上の位置とが対応関係が保たれるように同期をとって走査している。
【0032】
このCRT76の画面を撮影することによって、マスク30の下面のマスクパターン像を得ることができる。
【0033】
図7は、第1の電子ビーム撮像装置の他の実施の形態を示す概略構成図である。
【0034】
同図に示すように、この第1の電子ビーム撮像装置は、顕微鏡撮像装置90であり、主として蛍光板92と、顕微鏡対物レンズ94と、撮像部96とから構成されている。
【0035】
蛍光板92は、入射する電子ビームを光に変換するもので、その入射面は、ウエハステージ60に搭載されるウエハ40の上面と同じ高さになるように設定されている。従って、蛍光板92上には、ウエハ40に転写されるマスク30のマスクパターンと同じマスクパターンの光像が得られる。この蛍光板92の像は、顕微鏡対物レンズ94を介して撮像部96に入射して撮像される。撮像部96は、例えば電子ビームがマスク30の全面を走査する期間、露出することにより、マスク30のマスクパターン全体を示す画像を取り込むことができる。
【0036】
一方、図5に示すように第2のSEMは、2次電子検出器82が、マスク30の上面のマスクパターンのエッジ部分から発生する2次電子を捕捉する位置に設けられている。尚、その他の第2のSEMの構成は、図6で説明した第1のSEM70と同様のため、その詳細な説明は省略する。
【0037】
尚、第2の電子ビーム撮像装置は、上記第2のSEMに限らず、例えば、白色光等の照明光源をマスクに照射し、その反射光を撮像する通常の撮像装置(顕微鏡撮像装置)でもよい。また、この場合の撮像装置は、電子ビームを使用しないため、マスクステージ32によりマスク30を電子ビームの露光領域外に移動させた位置であって、該マスク30を真上から撮像する位置に設けることができる。
【0038】
図8は上記マスクの検査装置を含む電子ビーム近接露光装置の制御部の実施の形態を示すブロック図である。
【0039】
同図において、中央処理装置(CPU)100は、装置全体を統括制御するもので、ウエハの位置決め制御、露光時やマスク検査時の電子ビームの偏向制御等を行う。
【0040】
即ち、CPU100は、図示しない測定手段によって測定されたマスク30とウエハ40との位置ずれがゼロになるようにステージ駆動回路104を介してウエハステージ60をx方向、y方向に移動させるとともに、xy平面内でウエハステージ60を回転させ、これによりウエハの高精度の位置決め(ファインアライメント)を行う。
【0041】
ファインアライメントが終了すると、CPU100は、マスクを走査する際の偏向量データをデジタル演算回路106に供給し、デジタル演算回路106は偏向量データに基づいてマスクを走査するためのデジタル信号を主DAC/AMP108に出力する。主DAC/AMP108は、入力したデジタル信号をアナログ信号に変換したのち増幅し、これを主偏向器22、24(図1参照)に出力する。これにより、電子ビーム15は、光軸と平行な状態を維持したまま、図2に示したようにマスク30の全面を走査するように偏向される。
【0042】
また、CPU100は、マスクの歪みを補正するための補正データをデジタル演算回路106に供給し、デジタル演算回路106は補正データに基づいて電子ビームのマスク30への入射角度を制御するためのデジタル信号を副DAC/AMP110に出力する。副DAC/AMP110は、入力したデジタル信号をアナログ信号に変換したのち増幅し、これを副偏向器26、28に出力する。これにより、電子ビーム15は、図3に示したようにマスク30への入射角度が制御され、図4で説明したようにマスク歪みのない状態と同じマスクパターンを転写することができる。
【0043】
CPU100は、1回のマスクパターンの等倍転写が終了するごとに、ステージ駆動回路104を介してウエハステージ60を所定量移動させ、これにより1枚のウエハ40に複数のマスクパターンを転写させる。
【0044】
新規のマスクの装着時や予め設定した枚数(1枚を含む)のウエハへのマスクパターンの転写の終了時に、CPU100は、ステージ駆動回路104を介してウエハステージ60をマスク検査位置(図5参照)に移動させる。尚、ウエハステージ60のx方向及びy方向の位置を測定するレーザ干渉計LX 、LY から読み値(x,y)を入力しており、CPU100は、ファインアライメント後のレーザ干渉計LX 、LY からの読み値(x,y)に基づいてウエハステージ60を適宜の位置に制御することができる。
【0045】
ウエハステージ60がマスク検査位置に移動すると、CPU100は、ウエハへのマスクパターンの転写時と同様に電子ビームがマスク30の全面を走査するように電子ビームの偏向制御を行う。
【0046】
第1のSEM70は、前述したようにマスク30を透過した電子ビームの画像を取り込み、マスク30の裏面側のマスクパターンを示す第1の画像信号を信号処理回路102に出力する。また、第2のSEM80は、マスク30の表面側のマスクパターンを示す第2の画像信号を信号処理回路102に出力する。
【0047】
信号処理回路102は、入力する第1の画像信号に基づいてマスク30の裏面側のマスクパターンを示す画像をモニタ112に表示させる。オペレータは、モニタ112に表示されるマスクパターンの画像を観察することにより、マスク30の良否を視認することができる。
【0048】
また、信号処理回路102は、入力した第1の画像信号に基づくマスクパターンを示す画像とマスクパターンの基準画像とを比較することにより、自動的にマスクの良否を判別し、その判別結果をモニタ112に表示させることもできる。更に、信号処理回路102は、入力する第2の画像信号に基づいてマスク30の表面側のマスクパターンを示す画像をモニタ112に表示させたり、前記第1、第2の画像信号に基づいてマスク30の表裏検査による三次元検査を行うことができる。
【0049】
一方、CPU100は、第1のSEM70によって取り込まれたマスクパターンを示す画像に基づいてマスクの歪みを測定することができ、これによりマスクの歪みを補正するための補正データを求めることができる。尚、マスク歪みを測定する場合には、副DAC/AMP110によるマスク30への電子ビームの入射角度の制御は行わないようにする。
【0050】
この実施の形態では、第1のSEM70と第2のSEM80とを設けるようにしたが、第1のSEM70のみを設けるようにしてもよい。また、第1のSEM70を、ウエハステージ60に設けるようにしたが、これに限らず、ウエハステージ60とは別の移動ステージ(検査用ステージ)に設け、マスク検査時にウエハステージ60を退避させ、マスクのマスクパターンを透過した電子ビームが第1のSEM70で捕捉するように検査用ステージを移動させるようにしてもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、電子ビーム近接露光装置の特徴を活かし、ウエハが搭載されるウエハステージ又は検査用ステージに電子ビーム撮像手段を設けることにより、近接露光に使用する電子ビームを使用してマスクを検査することができる。また、電子ビーム撮像手段に入射する電子ビームを光に変換する電子ビーム/光変換手段の入射面を、ウエハステージに搭載されるウエハの上面と同じ高さにすることで、実際にウエハに転写されるマスクパターンと同じマスクパターンの画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマスクの検査装置が組み込まれた電子ビーム近接露光装置の実施の形態を示す概略構成図
【図2】電子ビームによるマスクの走査を説明するために用いた図
【図3】副偏向器によって電子ビームの転写位置がずれる様子を示す図
【図4】マスク歪みの補正を説明するために用いた図
【図5】図1に示した電子ビーム近接露光装置におけるマスク検査時の状態を示す図
【図6】第1のSEMの概略構成図
【図7】第1の電子ビーム撮像装置の他の実施の形態を示す構成図
【図8】図1に示した電子ビーム近接露光装置の制御部の実施の形態を示すブロック図
【符号の説明】
10…電子ビーム近接露光装置、15…電子ビーム、22、24…主偏向器、26、28…副偏向器、30…マスク、32…マスクステージ、40…ウエハ、42…レジスト層、60…ウエハステージ、70…第1のSEM、72…2次電子検出器、76…CRT、78…走査回路、80…第2のSEM、90…顕微鏡撮像装置、92…蛍光板、94…顕微鏡対物レンズ、96…撮像部、100…中央処理装置(CPU)、102…信号処理回路、104…ステージ駆動回路、106…デジタル演算回路、112…モニタ、LX,LY …レーザ干渉計
【発明の属する技術分野】
本発明はマスクの検査装置に係り、特に電子ビームを用いてステンシルマスク(孔空きマスク)のマスクパターンを半導体ウエハ上のレジスト層に等倍転写する電子ビーム露光装置に使用されるマスクの検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のマスクの検査装置として、特許文献1に記載のものがある。このマスクの検査装置は、集束された電子ビームをマスクに照射し、マスクを透過した電子ビームを蛍光板によって光に変換したのち、この光に変換した光像をCCDカメラによって画像信号に変換するようにしている。
【0003】
そして、前記電子ビームがマスクの全面を走査するように前記マスクをX方向及びY方向に移動させ、このマスクの移動に同期してCCDカメラで撮像した画像信号を転送し、マスク全面の画像を得るようにしている。
【0004】
一方、この種のマスクを使用する露光装置として、電子ビーム近接露光装置が提案されている(特許文献2)。
【0005】
この電子ビーム近接露光装置は、マスクをウエハに近接するように(マスクとウエハとの隙間が、例えば50μmとなるように)配置し、この状態で、マスクに垂直に電子ビームを照射するとともに、電子ビームによりマスクを走査し、これによりマスクのマスクパターンを透過した電子ビームによりマスクのマスクパターンをウエハ上のレジスト層に等倍転写するようにしている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−227932
【0007】
【特許文献2】
米国特許第5,831,272 号(日本特許第2951947 号に対応)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1のマスクの検査装置は、マスク検査専用機であるため、露光装置において使用中のマスクを検査することができないという問題がある。
【0009】
また、特許文献2に記載のように、ウエハに近接配置されるマスクの裏面側には、汚れが付着する場合があるが、従来のマスクの検査装置は、露光装置と検査装置との間でマスクを着脱しなければならず、このマスクの汚れ等を頻繁に検査することができない。
【0010】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、電子ビーム近接露光装置の特徴を活かし、近接露光に使用する電子ビームを使用してマスクを検査することができ、また、実際にウエハに転写されるマスクパターンと同じマスクパターンの画像を得ることもできるマスクの検査装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために請求項1に係る発明は、ウエハにマスクを近接配置し、電子ビームによって前記マスクを走査することにより該マスクに形成されたマスクパターンを前記ウエハ上のレジスト層に転写する電子ビーム近接露光装置に組み込まれたマスクの検査装置であって、前記ウエハが搭載されるウエハステージ又は検査用ステージに配設され、前記マスクのマスクパターンを透過した電子ビームを受入し、該電子ビームの画像を撮像する電子ビーム撮像手段と、前記マスクの検査時に前記マスクのマスクパターンを透過した電子ビームが前記電子ビーム撮像手段に入射するように前記ウエハステージ又は検査用ステージを移動させるステージ駆動手段と、を備えたことを特徴としている。
【0012】
即ち、前記ウエハステージ又は検査用ステージによって電子ビーム撮像手段を移動させることにより、近接露光に使用する電子ビームを使用してマスクを透過した電子ビームの状況(即ち、マスクのマスクパターンの状況)を捕捉するようにしている。
【0013】
前記電子ビーム撮像手段は、請求項2に示すように前記マスクのマスクパターンの下面のエッジ部分で反射する2次電子を取り込む走査型電子顕微鏡であることを特徴としている。
【0014】
前記電子ビーム撮像手段は、請求項3に示すように前記ウエハステージに搭載されるウエハの上面と略同じ高さに設けられた蛍光板と、該蛍光板を拡大して撮影する顕微鏡撮影手段とからなることを特徴としている。この場合、実際にウエハに露光されるマスクパターンと同じ画像を得ることができる。尚、前記電子ビーム撮像手段から得られる画像をモニタ等に表示することにより、マスクの良否、マスクパターンの状況をモニタリングすることができる。
【0015】
請求項4に示すように、前記電子ビーム近接露光装置は、前記電子ビーム撮像手段から得られる画像に基づいて前記マスクの歪みを補正すべく前記マスクパターンへの前記電子ビームの入射角度を制御する制御手段を有することを特徴としている。即ち、前記マスクのマスク歪みがあっても、マスクパターンに入射する電子ビームの入射角度を、電子ビームの走査位置に応じて制御することにより、歪みのないマスクパターンをウエハに露光することができるが、前記電子ビーム撮像手段によってウエハに露光されるマスクパターンを同じマスクパターンの画像を得ることができるため、その画像に基づいてウエハに露光されるマスクパターンが歪まないように電子ビームの入射角度を決定することができる。
【0016】
請求項5に示すように、前記マスクの上面のマスクパターンを撮像する撮像手段を有することを特徴としている。これにより、マスクの表裏のマスクパターン(マスク上面のマスクパターンの線幅とマスク下面のマスクパターンの線幅は必ずしも一致しない)を撮像することができ、マスクを三次元的に検査することができる。尚、マスクの上面のマスクパターンを撮像する撮像手段は、電子ビーム撮像手段に限らず、白色照明光源を有する顕微鏡撮影手段などを使用してもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るマスクの検査装置の好ましい実施の形態について説明する。
【0018】
図1は本発明に係るマスクの検査装置が組み込まれた電子ビーム近接露光装置の実施の形態を示す概略構成図である。
【0019】
この電子ビーム近接露光装置10は、主として電子ビーム15を発生する電子ビーム源14、電子ビーム15を平行ビームにするレンズ16及び整形アパーチャ18を含む電子銃12と、主偏向器22、24及び副偏向器26、28を含み、電子ビームを光軸に平行に走査する走査手段20と、マスク30と、マスクステージ32と、静電チャック50と、ウエハステージ60と、2次電子検出器72を有する第1の電子ビーム撮像装置(走査型電子顕微鏡(以下、「SEM」という))と、2次電子検出器82を有する第2のSEMとから構成されている。尚、この電子ビーム近接露光装置10は、図示しない真空チャンバ内に設けられている。
【0020】
前記マスク30は、静電チャック50に吸着されたウエハ40に近接するように(マスク30とウエハ40との隙間が、例えば50μmとなるように)配置される。この状態で、マスク30に垂直に電子ビームを照射すると、マスク30のマスクパターンを透過した電子ビームがウエハ40上のレジスト層42に照射される。
【0021】
走査手段20は、図2に示すように電子ビーム15がマスク30の全面を走査するように電子ビームを偏向制御する。これにより、マスク30のマスクパターンがウエハ40上のレジスト層42に等倍転写される。尚、電子ビーム15の断面形状は、図2に示すものに限らない。
【0022】
走査手段20中の副偏向器26、28は、マスクパターンの転写位置を微調整するために使用されるもので、電子ビーム15のマスク30への入射角度を制御する。いま、図3に示すように電子ビーム15のマスク30への入射角度をα、マスク30とウエハ40との間隔をGとすると、入射角度αによるマスクパターンの転写位置のずれ量δは、次式、
【0023】
【数1】
δ=G・tan α
で表される。図3上ではマスクパターンは、ずれ量δだけ正規の位置からずれた位置に転写される。
【0024】
この電子ビームの入射角度αによるマスクパターンの転写位置の位置ずれを利用し、マスク歪みを補正することができる。例えば、図4(A)に示すようにマスクが歪んでいる場合であっても、電子ビーム15の走査位置に応じて、電子ビーム15のマスクパターンへの入射角度αを適宜変化させることにより、図4(B)に示すようなマスク歪みのない状態と同じマスクパターンを転写することができる。
【0025】
ウエハステージ60は、静電チャック50に吸着されたウエハ40を水平の直交2軸方向に移動させるとともに、水平面内で回転させるもので、マスクパターンの等倍転写が終了するごとにウエハ40を所定量移動させ、これにより1枚のウエハ40に複数のマスクパターンを転写できるようにしている。
【0026】
また、ウエハステージ60には、2次電子検出器72が設けられており、マスク30の検査時には、ウエハステージ60は、図5に示すようにマスク30のマスクパターンの下面のエッジ部分で反射する2次電子を取り込むことができる位置に第1のSEMの2次電子検出器72が移動させられる。
【0027】
図6は上記第1のSEMの概略構成図である。
【0028】
同図に示すように、第1のSEMは、前述した2次電子検出器72と、増幅器74と、陰極線管(CRT)76と、走査回路78とから構成されている。
【0029】
電子ビーム近接露光装置によってマスク30の全面を走査するように電子ビーム15がマスク30に照射されると、その電子ビーム15の一部はマスク30のマスクパターンを通過する。また、電子ビーム15がマスク30の上面及び下面のマスクパターンのエッジ部分に衝突すると、ここで2次電子が発生する。
【0030】
マスクパターンの下面のエッジ部分から発生した2次電子は、2次電子検出器72に印加された電圧の電位に引かれ、2次電子検出器72の表面に塗布された蛍光面に衝突して光に変換され、この光は光電子倍増管で増幅され、更に増幅器74で増幅されてCRT76に加えられる。
【0031】
走査回路78は、電子ビーム近接露光装置の主偏向器22、24と、CRT76の偏向器76Aとに走査用制御信号を出力し、電子ビームがマスク30上を走査している位置と、CRT76面上の位置とが対応関係が保たれるように同期をとって走査している。
【0032】
このCRT76の画面を撮影することによって、マスク30の下面のマスクパターン像を得ることができる。
【0033】
図7は、第1の電子ビーム撮像装置の他の実施の形態を示す概略構成図である。
【0034】
同図に示すように、この第1の電子ビーム撮像装置は、顕微鏡撮像装置90であり、主として蛍光板92と、顕微鏡対物レンズ94と、撮像部96とから構成されている。
【0035】
蛍光板92は、入射する電子ビームを光に変換するもので、その入射面は、ウエハステージ60に搭載されるウエハ40の上面と同じ高さになるように設定されている。従って、蛍光板92上には、ウエハ40に転写されるマスク30のマスクパターンと同じマスクパターンの光像が得られる。この蛍光板92の像は、顕微鏡対物レンズ94を介して撮像部96に入射して撮像される。撮像部96は、例えば電子ビームがマスク30の全面を走査する期間、露出することにより、マスク30のマスクパターン全体を示す画像を取り込むことができる。
【0036】
一方、図5に示すように第2のSEMは、2次電子検出器82が、マスク30の上面のマスクパターンのエッジ部分から発生する2次電子を捕捉する位置に設けられている。尚、その他の第2のSEMの構成は、図6で説明した第1のSEM70と同様のため、その詳細な説明は省略する。
【0037】
尚、第2の電子ビーム撮像装置は、上記第2のSEMに限らず、例えば、白色光等の照明光源をマスクに照射し、その反射光を撮像する通常の撮像装置(顕微鏡撮像装置)でもよい。また、この場合の撮像装置は、電子ビームを使用しないため、マスクステージ32によりマスク30を電子ビームの露光領域外に移動させた位置であって、該マスク30を真上から撮像する位置に設けることができる。
【0038】
図8は上記マスクの検査装置を含む電子ビーム近接露光装置の制御部の実施の形態を示すブロック図である。
【0039】
同図において、中央処理装置(CPU)100は、装置全体を統括制御するもので、ウエハの位置決め制御、露光時やマスク検査時の電子ビームの偏向制御等を行う。
【0040】
即ち、CPU100は、図示しない測定手段によって測定されたマスク30とウエハ40との位置ずれがゼロになるようにステージ駆動回路104を介してウエハステージ60をx方向、y方向に移動させるとともに、xy平面内でウエハステージ60を回転させ、これによりウエハの高精度の位置決め(ファインアライメント)を行う。
【0041】
ファインアライメントが終了すると、CPU100は、マスクを走査する際の偏向量データをデジタル演算回路106に供給し、デジタル演算回路106は偏向量データに基づいてマスクを走査するためのデジタル信号を主DAC/AMP108に出力する。主DAC/AMP108は、入力したデジタル信号をアナログ信号に変換したのち増幅し、これを主偏向器22、24(図1参照)に出力する。これにより、電子ビーム15は、光軸と平行な状態を維持したまま、図2に示したようにマスク30の全面を走査するように偏向される。
【0042】
また、CPU100は、マスクの歪みを補正するための補正データをデジタル演算回路106に供給し、デジタル演算回路106は補正データに基づいて電子ビームのマスク30への入射角度を制御するためのデジタル信号を副DAC/AMP110に出力する。副DAC/AMP110は、入力したデジタル信号をアナログ信号に変換したのち増幅し、これを副偏向器26、28に出力する。これにより、電子ビーム15は、図3に示したようにマスク30への入射角度が制御され、図4で説明したようにマスク歪みのない状態と同じマスクパターンを転写することができる。
【0043】
CPU100は、1回のマスクパターンの等倍転写が終了するごとに、ステージ駆動回路104を介してウエハステージ60を所定量移動させ、これにより1枚のウエハ40に複数のマスクパターンを転写させる。
【0044】
新規のマスクの装着時や予め設定した枚数(1枚を含む)のウエハへのマスクパターンの転写の終了時に、CPU100は、ステージ駆動回路104を介してウエハステージ60をマスク検査位置(図5参照)に移動させる。尚、ウエハステージ60のx方向及びy方向の位置を測定するレーザ干渉計LX 、LY から読み値(x,y)を入力しており、CPU100は、ファインアライメント後のレーザ干渉計LX 、LY からの読み値(x,y)に基づいてウエハステージ60を適宜の位置に制御することができる。
【0045】
ウエハステージ60がマスク検査位置に移動すると、CPU100は、ウエハへのマスクパターンの転写時と同様に電子ビームがマスク30の全面を走査するように電子ビームの偏向制御を行う。
【0046】
第1のSEM70は、前述したようにマスク30を透過した電子ビームの画像を取り込み、マスク30の裏面側のマスクパターンを示す第1の画像信号を信号処理回路102に出力する。また、第2のSEM80は、マスク30の表面側のマスクパターンを示す第2の画像信号を信号処理回路102に出力する。
【0047】
信号処理回路102は、入力する第1の画像信号に基づいてマスク30の裏面側のマスクパターンを示す画像をモニタ112に表示させる。オペレータは、モニタ112に表示されるマスクパターンの画像を観察することにより、マスク30の良否を視認することができる。
【0048】
また、信号処理回路102は、入力した第1の画像信号に基づくマスクパターンを示す画像とマスクパターンの基準画像とを比較することにより、自動的にマスクの良否を判別し、その判別結果をモニタ112に表示させることもできる。更に、信号処理回路102は、入力する第2の画像信号に基づいてマスク30の表面側のマスクパターンを示す画像をモニタ112に表示させたり、前記第1、第2の画像信号に基づいてマスク30の表裏検査による三次元検査を行うことができる。
【0049】
一方、CPU100は、第1のSEM70によって取り込まれたマスクパターンを示す画像に基づいてマスクの歪みを測定することができ、これによりマスクの歪みを補正するための補正データを求めることができる。尚、マスク歪みを測定する場合には、副DAC/AMP110によるマスク30への電子ビームの入射角度の制御は行わないようにする。
【0050】
この実施の形態では、第1のSEM70と第2のSEM80とを設けるようにしたが、第1のSEM70のみを設けるようにしてもよい。また、第1のSEM70を、ウエハステージ60に設けるようにしたが、これに限らず、ウエハステージ60とは別の移動ステージ(検査用ステージ)に設け、マスク検査時にウエハステージ60を退避させ、マスクのマスクパターンを透過した電子ビームが第1のSEM70で捕捉するように検査用ステージを移動させるようにしてもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、電子ビーム近接露光装置の特徴を活かし、ウエハが搭載されるウエハステージ又は検査用ステージに電子ビーム撮像手段を設けることにより、近接露光に使用する電子ビームを使用してマスクを検査することができる。また、電子ビーム撮像手段に入射する電子ビームを光に変換する電子ビーム/光変換手段の入射面を、ウエハステージに搭載されるウエハの上面と同じ高さにすることで、実際にウエハに転写されるマスクパターンと同じマスクパターンの画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマスクの検査装置が組み込まれた電子ビーム近接露光装置の実施の形態を示す概略構成図
【図2】電子ビームによるマスクの走査を説明するために用いた図
【図3】副偏向器によって電子ビームの転写位置がずれる様子を示す図
【図4】マスク歪みの補正を説明するために用いた図
【図5】図1に示した電子ビーム近接露光装置におけるマスク検査時の状態を示す図
【図6】第1のSEMの概略構成図
【図7】第1の電子ビーム撮像装置の他の実施の形態を示す構成図
【図8】図1に示した電子ビーム近接露光装置の制御部の実施の形態を示すブロック図
【符号の説明】
10…電子ビーム近接露光装置、15…電子ビーム、22、24…主偏向器、26、28…副偏向器、30…マスク、32…マスクステージ、40…ウエハ、42…レジスト層、60…ウエハステージ、70…第1のSEM、72…2次電子検出器、76…CRT、78…走査回路、80…第2のSEM、90…顕微鏡撮像装置、92…蛍光板、94…顕微鏡対物レンズ、96…撮像部、100…中央処理装置(CPU)、102…信号処理回路、104…ステージ駆動回路、106…デジタル演算回路、112…モニタ、LX,LY …レーザ干渉計
Claims (5)
- ウエハにマスクを近接配置し、電子ビームによって前記マスクを走査することにより該マスクに形成されたマスクパターンを前記ウエハ上のレジスト層に転写する電子ビーム近接露光装置に組み込まれたマスクの検査装置であって、
前記ウエハが搭載されるウエハステージ又は検査用ステージに配設され、前記マスクのマスクパターンを透過した電子ビームを受入し、該電子ビームの画像を撮像する電子ビーム撮像手段と、
前記マスクの検査時に前記マスクのマスクパターンを透過した電子ビームが前記電子ビーム撮像手段に入射するように前記ウエハステージ又は検査用ステージを移動させるステージ駆動手段と、
を備えたことを特徴とするマスクの検査装置。 - 前記電子ビーム撮像手段は、前記マスクのマスクパターンの下面のエッジ部分で反射する2次電子を取り込む走査型電子顕微鏡であることを特徴とする請求項1のマスクの検査装置。
- 前記電子ビーム撮像手段は、前記ウエハステージに搭載されるウエハの上面と略同じ高さに設けられた蛍光板と、該蛍光板を拡大して撮影する顕微鏡撮影手段とからなることを特徴とする請求項1のマスクの検査装置。
- 前記電子ビーム近接露光装置は、前記電子ビーム撮像手段から得られる画像に基づいて前記マスクの歪みを補正すべく前記マスクパターンへの前記電子ビームの入射角度を制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のマスクの検査装置。
- 前記マスクの上面のマスクパターンを撮像する撮像手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のマスクの検査装置。
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