JP2004039620A - リチウム電気化学電池の中に組み込むための金属酸化物の被膜を有するカソード活物質 - Google Patents
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Abstract
【課題】活物質と電解質との反応性を減じ、高い容積と出力率を供給可能なカソードの長期安定性を改良する非水性電解液リチウム電気化学電池に使用するカソード物質を提供する。
【解決手段】好ましい活物質は、不活性金属酸化物(MxOy)あるいはリチウム化された金属酸化物(LixMyOz)の保護層で被覆された酸化バナジウム銀(SVO)である。
【選択図】 なし
【解決手段】好ましい活物質は、不活性金属酸化物(MxOy)あるいはリチウム化された金属酸化物(LixMyOz)の保護層で被覆された酸化バナジウム銀(SVO)である。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化学エネルギーを電気エネルギーに変換することに関する。特に、本発明は、不活性金属酸化物(MxOy)あるいはリチウム化された(lithiated)金属酸化物(LixMyOz)の保護層で被覆された酸化バナジウム銀(SVO)あるいは酸化バナジウム銅銀(CSVO)を含むリチウム電気化学電池に使用する改良されたカソード物質の調製に関する。例えば、新しい活物質は、電池に比較的高い容積(capacity)と出力率(rate capability)を与えるε−層SVOのコア(core)を含む。活物質上のMxOyあるいはLixMyOzの保護膜が、粒子の電解液との反応性を減じ、カソードの長期安定性を改良する。カソード活物質の改良された長期安定性は、リチウム電気化学電池の中に組み込まれると、寿命の増加に姿を変える。典型的な用途は、体内埋め込み可能な心臓細動除去器に電力を供給する電池に用いることである。すなわち、その電池は高率のパルス放電によって遮断され、長期間にわたって軽負荷の下で働く可能性がある。
【0002】
【従来の技術】
当業者に十分に認識されているとおり、体内埋め込み可能な心臓細動除去器は、電気回路が心拍検知やペーシング機能などのような機能を実行する場合には、一般に中間ぐらいの率、一定の抵抗負荷コンポーネントのための電源が必要である。しかし、治療されずに放置された場合には命に関わる頻脈性不整脈、すなわち不規則で早い心拍を治療するために、電気ショックを心臓に与える目的で細動除去器内のコンデンサの充電を行っている間など、時によっては、心臓細動除去器は、一般に高率の出力、発生するパルス放電負荷コンポーネントのための電源を必要とすることがある。
【0003】
リチウム電池の場合、酸化バナジウム銀(SVO)、特にε相‐酸化バナジウム銀(AgV2O5.5)が、カソード活物質として望ましいことが一般に知られている。米国特許第4,310,609号及び第4,391,729号(いずれもLiang等による)により、非水性電解質電気化学電池において使用するために、カソード物質としてε相−SVOを調製することが開示されている。これらの特許には、最高温度−360℃で硝酸銀と酸化バナジウム(V2O5)を熱分解することによって、酸化バナジウム銀を調製することについて記載されている。上記のLiang等の特許は、本発明の譲受人に譲渡され、参照によりここに包含される。
【0004】
酸化バナジウム銀は、比較的高い出力率を持つため、心臓細動除去器に用いるために好適である。例えば、Keister等の米国特許第4,830,940号には、急速な回復、高容積、及び低い自己放電で高電流パルスを供給するために、酸化バナジウム銀を使用した第一電池が開示されている。上記Keister等の特許は、本発明の譲受人に譲渡され、参照によりここに包含される。
【0005】
無機粒子の表面修飾に関する議論が、Hawthorneの米国特許第3,905,936号に見られる。この特許には、化学的に結合した、化学式(RO)nAlR’3−nの有機アルミニウム誘導体を用いた活性粒子の表面処理が記載されている。化学的に結合した層は、活物質の力学的性質を改良する。しかしながら、これらのコーティングは比較的低温で適用され、すべてのコーティングが金属酸化物に分解するため、熱処理はなされていなかった。
【0006】
Hong等による米国特許第6,296,972B1には、溶融炭素型燃料電池に使用されるNiOカソードを、ゾル・ゲル法によって調製されたLiCoO2でコーティングすることが開示されている。ゾルは、キレート剤を加えた、あるいは加えない溶媒中で化学量論量のリチウム及びコバルト塩を使用して調製する。NiO電極はそのゾルで含浸され(impregnated)、その後真空下で乾かされ、焼かれる。この熱処理(焼成)の温度は、この特許には明記されていないが、LiCoO2物質は、一般に約700℃〜約1000℃で熱処理され、この物質を形成する。
【0007】
J.Power Sources 2000,88,255−261号にはKweon,H.J.、Kim,S.J.、Park,D.G.による「MgOの表面コーティングを適用することによるLixNi1−yCoyO2の修飾」が掲載されている。著者達は、LixNi1−yCoyO2カソード物質をMgOの表面層でコーティングすることについて、記述している。その修飾されたカソード活物質は、充電式リチウムイオン電池の可逆性サイクルを改良する。LixNi1−yCoyO2粒子は、MgOの保護コーティングを形成するために、酸化マグネシウムキセロゲル[Mg(OMe)2]で被覆され、750℃で、12時間加熱された。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明は、保護用の金属酸化物あるいはリチウム化された(lithiated)金属酸化物の表面層によって被覆されたSVO(ε−層Ag2V4O11あるいはγ−層Ag0.8V2O5.4)またはCSVOコアを含む複合SVOカソード物質の調製法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そのコーティングには、SnO2,SiO2,Al2O3,ZrO2,B2O3,MgO,LiCoO2,MnO2,LiMnOxおよびそれらの混合物が含まれていてもよい。これらの物質は、好ましくはゾル・ゲル法で塗布され、SVOあるいはCSVOコアを覆う薄いコーティングを形成する。これにより、従来技術のカソード活物質を越える、改良された性能を持つ新しい複合物質ができる。特に、長期間の電池放電の間の電圧遅滞(voltage delay)及びRdc蓄積(Rdc build−up)は、カソード活物質が電解液から絶縁されるため、減少する。
【0010】
本発明のこれらの目的及び他の目的は、以下の記述と付属の図面を参照することにより、当業者に対し次第に明らかになってゆくであろう。
【0011】
【発明の実施の形態】
ここで使用される「パルス」 とは、パルス直前のプレパルス電流の振幅よりもはるかに大きな振幅の電流の短期的な衝撃波を意味する。パルス列は、少なくとも2個の電流パルスから構成され、パルス間の開路の休止が存在するか否かにかかわらず、比較的短い連続パルスである。典型的なパルス列は各パルス間に15秒の休止を有する4回の10秒パルス(23.2mA/cm2 )から成る。体内埋め込み可能な医療装置に電力を供給する電池に典型的に使用される電流密度の値域は、約15mA/cm2 から約50mA/cm2 までであり、より好適な値域は約18mA/cm2 から約35mA/cm2 までである。典型的に、10秒パルスが、体内埋め込み型の医療装置に適用するために好適である。しかしながらそれは、電池固有の設計及び化学により著しく短かく又は長くなり得た。
【0012】
体内埋め込み可能な医療装置の活発な要求に応じるために必要な十分なエネルギー密度及び放電容量を有する電気化学的電池は、元素周期率表のIA属、IIA属およびIIIB属から選ばれた金属のアノードを有する。このようなアノード活物質には、リチウム、ナトリウム、カリウム等や、その合金類、ならびに例えばLi−Si、Li−Al、Li−B、およびLi−Si−B合金およびその金属間化合物などを含む金属間化合物が含まれる。好ましいアノードはリチウムを含むものである。代替のアノードは、リチウム−アルミニウム合金などのリチウム合金を含む。合金におけるアルミニウムの重量が大きければ大きいほど、電池のエネルギー密度は小さくなる。
【0013】
アノードの形状はどんなものでもよいが、好ましいアノードはアノード金属の薄い板または箔であって、好ましくはチタン、チタン合金またはニッケルを含む金属アノード集電体上にプレスあるいはロールされてアノード部材を形成する。銅、タングステン及びタンタルもまたアノード集電体のために適切な物質である。本発明の代表的な電池においては、アノード部材は、アノード集電体と同じ物質、すなわち、好ましくはニッケル又はチタンを材質とする延伸タブないし、リードを有し、それとともに溶接などで一体的に形成され、そしてケース負電気配置とした導電性金属の電池ケースに溶接部によって接続される。別の形態として、アノードは代わりの低表面積の電池設計を可能にするために、他の幾何学的な形、例えばボビン型、円筒型またはペレット型に形成されてもよい。
【0014】
本発明による電気化学的電池は、さらに、電池のもう一方の電極としての役割を果たす、導電性物質のカソードを有する。このカソードは、金属素子、金属酸化物、混合金属酸化物、金属硫化物ならびにそれらの組合せを含む固体物質製であることが好ましい。このカソード活物質は、好ましくは、混合状態における熱処理中、ゾルゲル形成中、化学蒸着中または水熱合成中の化学的添加、反応、またはその他の様々な金属酸化物、金属硫化物および/または金属素子などの接触反応により形成される。この結果生成された活物質には、貴金属を含むIB、IIB、IIIB、IVB、VB、VIB、VIIBおよびVIII属の金属類、酸化物類および硫化物類および/またはその他の酸化化合物および硫化化合物が含まれる。好ましいカソード活物質は、少なくとも銀とバナジウムの反応成生物である。
【0015】
好ましい混合金属酸化物の一つは、一般式がSMXV2Oyで表されるものである。この一般式において、SMは元素周期率表のIB〜VIIBおよびVIII属から選択される金属であり、xは約0.30〜2.0であり、yが約4.5〜6.0である。これに制限されるものではないが、実例を挙げると、代表的なカソード活物質の一つとして、その多くの相のいずれか一つにおいて一般式がAgXV2O yの酸化バナジウム銀、すなわち一般式におけるxが0.35でありyが5.8のβ相−酸化バナジウム銀、一般式におけるxが0.74でありyが5.37のγ相‐酸化バナジウム銀および一般式におけるxが1.0でありyが5.5のε相‐酸化バナジウム銀、ならびにそれらの相の組合せおよび混合物を有するカソード活物質を挙げることができる。このようなカソード活物質のより詳細な説明は、上述のLiang等の特許に参照される。
【0016】
別の好ましい複合金属酸化物カソード物質としては、V2OZ(z≦5)とAg2OとCuOとの結合物である、一般式がCuXAgyV2OZ(CSVO)で表される混合金属酸化物を含むものであって、Ag2OのAgは酸化状態の銀(II)、銀(I)または銀(0)のいずれかであり、CuOのCuは酸化状態の銅(II)、銅(I)または銅(0)のいずれかである。このように複合カソード活物質は、金属酸化物−金属酸化物−金属酸化物、金属−金属酸化物−金属酸化物または金属−金属−金属酸化物として表すこともでき、このCuXAgyV2OZの材料組成の範囲は、約0.01≦z≦6.5が好ましい。CSVOの代表的な形は、Cu0.16Ag0.67V2OZ(zは約5.5)と、Cu0.5Ag0.5V2OZ(zは約5.75)である。酸素含有量については、CSVO内の酸素の理論比が、カソード物質が空気や酸素などの酸化雰囲気中において調製されるか、またはアルゴンや窒素、ヘリウムなどの不活性雰囲気中において調製されるかにより変わりうるので、zにより表される。このカソード活物質の詳細については、タケウチ等の米国特許第5,472,810号と、同じくタケウチ等の米国特許第5,516,340号に記載されている。なおこの両特許は本発明の譲受人に譲渡され、参照によりここに包含される。酸化バナジウム銀および酸化バナジウム銅銀に加えて、V2O5、MnO2、LiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、LiMn2O4、TiS2、Cu2S、FeS、FeS2、Ag2O、Ag2O2、CuF、Ag2CrO4、酸化銅、酸化バナジウム銅およびそれらの混合物が、カソード活物質として有用である。
【0017】
図1は、本発明に基づいて、金属酸化物あるいはリチウム化された金属酸化物で被覆されたSVOあるいはCSVO粒子を形成するために使用される工程10を図示したフローチャートである。この工程は、カソード活物質の12で始まる。SVOの場合、活物質は既知の合成法のいずれかによって調製することができる。これらの合成法は、以下の文献に記載された合成技術を含む。Lauckの米国特許第4,016,338号、Lauck等の第4,158,722号、Liang等の第4,310,609号、Liang等の第4,391,729号、Cava等の第4,542,083号、Sakurai等の第4,675,260号、Uchiyama等の第4,751,157号、Uchiyama等の第4,751,158号、Miyazaki等の第4,803,137号、Keister等の第4,830,940号、Keister等の第4,964,877号、Takeda等の第4,965,151号、Bito等の第5,194,342号、Crespiの第5,221,453号、Takeuchiの第5,298,349号、Takeuchi等の第5,389,472号、Takeuchi等の第5,545,497号、Crespi等の第5,458,997号、Takeuchi等の第5,472,810号、Takeuchi等の第5,498,494号、Takeda等の第5,498,495号、Koksbangの第5,512,214号、Takeuchi等の第5,516,340号、Takeuchi等の第5,558,680号、Oltman等の第5,567,538号、Takeuchi等の第5,670,276号、Leising等の第5,695,892号、Crespi等の第5,895,733号、Crespi等の第5,955,218号、Crespi等の第6,093,506号、Crespi等の第6,130,055号、Takeuchi等の第6,413,699号。SVOを合成する従来技術もまた、Chem.Materの1993,5,738−742号にLeising,R.A.、Takeuchi,E.S.により、及びChem.Materの1994,6,489−495号にLeising,R.A.、Takeuchi,E.S.により記載されている。後者のLeising等の出版物には、SVOを十分に形成するための温度は500℃未満であるという注意と共に、SVOの好ましい合成法が記載されている。これらの特許と出版物は参照によりここに包含される。
【0018】
次に、カソード活物質の粒子サイズが、工程14において減じられる。これにより、物質の表面積が増加するため、放電効率を向上させる助けとなる。活性粒子のサイズを減じる手段として、乳鉢と乳棒の使用、ボールミル、ジェットミルの使用、あるいは摩擦の利用を含むいくつかの手段が考えられる。さらに、SVOあるいはCSVO物質を粒子サイズの減少なしで、直接用いてもよい。
【0019】
好ましいコーティング金属の有機誘導体を含むゾル・ゲル溶液16が調製される。このゾル・ゲル溶液は、水性あるいは非水性ベースの溶液のどちらであってもよい。水性溶液は、水と溶液のpHを塩基性にするための少量の水酸化リチウムを含む。非水性溶液は、基本的にアルコールであり、メタノール、エタノール、イソプロピル及びイソブチルをベースとするものが好ましい。この目的に、有益な金属には、アルミニウム、ホウ素、コバルト、マグネシウム、マンガン、シリコン、スズ、及びジルコニウムが含まれる。リチウム化された金属酸化物のコーティングを作るために、ゾル・ゲル溶液16に、これらの金属のリチウム塩を加えることも可能である。その後、工程18の混合物を作るために、ゾル・ゲル溶液にSVOまたはCSVO物質のどちらか、あるいは両方が添加される。この工程では、SVOあるいはCSVO対ゾル・ゲルの比を注意深く調整することが重要である。溶液に、コーティング剤と活物質が、その重量比が約1:3から約1:20の範囲になるように含まれるのが好ましく、1:5がより好適である。その結果生じる被覆されたカソード活物質は、工程20において減圧下で乾燥され、ゾル・ゲルから担体溶媒が取り除かれる。減圧は約20インチHgから約50インチHgの範囲で行われ、約30インチHgが好適である。
【0020】
被覆された物質は乾燥された後、SVOあるいはCSVO粒子上をコーティングする金属酸化物あるいはリチウム化された金属酸化物を形成するために、工程22で熱処理される。この熱処理工程は、生成物の組成を調整するために重要である。加熱の温度範囲は約200℃から約500℃で、時間は約10分から約6時間の範囲で行う。より低い温度のときは、より長い加熱が必要である。最高加熱温度は約500℃以下が好ましい。保護コーティングは、一般式がMxOyあるいはLixMyOzで表され、MはAl,B,Mg,Mn,Si,Sn,及びZrからなる群から選ばれる。化学式MxOyにおいて、xは1あるいは2であり、yは1から3である。一方化学式LixMyOzにおいては、xは1であり、yは1あるいは2であり、zは1から4である。SVOあるいはCSVOに用いる典型的なコーティングには、SnO2,SiO2,Al2O3,ZrO2,B2O3,MgO,MnO2,LiCoO2,LiMnxOyおよびそれらの混合物が含まれる。
【0021】
前述のHawthorne及びHong等の特許に示された、従来技術の被覆されたカソードの調整とは異なり、比較的高温(>500℃)では、物質が被覆されているかいないかに関係なく、生産されるSVOあるいはCSVOカソード活物質は乏しい。複合物質を加熱する時間は、最終生成物を決定するのにも重要である。比較的長い反応時間は避けられるはずである。なぜなら、それにより、コーティングからの金属原子のイオン拡散が促進されて、SVOあるいはCSVOコアに移動するからであり、またイオン拡散はこれらの物質で特に急速であるからである。従って、時間と温度要素は、この発明に関する重要な特殊要素である。
【0022】
本発明にかかる電気化学電池内に組み込むための電極構造を製作する前に、上述のように調製されたカソード活物質は、結合材と混合されるのが好ましい。結合材としては粉末フルオロポリマーなどがあるが、より好ましいのは粉末ポリテトラフルオロエチレンまたは粉末ポリビニリデンフッ化物であり、結合材がカソード混合物の約1〜約5重量%存在するようにする。さらに、導電性を改善するためには、約10重量%以下の導電性希釈剤をカソード混合物に添加することが好ましい。この目的のために好適な物質には、アセチレンブラック、カーボンブラックおよび/またはグラファイトあるいは粉末ニッケルや粉末アルミニウム、粉末チタンおよび粉末ステンレススチールなどの金属粉が含まれる。したがって、好ましいカソード活混合物には、粉末フルオロポリマー結合剤が約3重量%、導電性希釈剤が約3重量%、カソード活物質が約94重量%含有されている。
【0023】
本発明にかかる電気化学電池内に組み込むためのカソード部材は、カソード活物質を、ステンレススチール、チタン、タンタル、白金、アルミニウム、金、ニッケル及びそれらの合金からなる群から選択した適当な集電体上に対し圧延、伸展またはプレスすることにより作成し得る。好ましい集電体の材料はチタンであり、最も好ましい集電体は、グラファイト/炭素塗料がそれに塗布され、薄い層が形成されているチタン製のカソード集電体である。上述のように作製されたカソードは、1枚以上のアノード物質の板を機能的に付随する1枚以上の板形式か、あるいは「ゼリーロール」のような構造の、対応するアノード物質の条片が巻き付けられた条片形式となし得る。
【0024】
カソード集電体は、適切なガラス対金属シールによって電池ケース(図示せず)から絶縁された端子に接続している。これは、本発明の電池の好ましい形態であるケース−負電池設計についての記述である。電池はケース−陽設計で構築することも可能であり、その場合には、カソード集電体はケースに接触し、アノード集電体は、ケースから絶縁した端子リードに接続している。さらなる実施例では、電池はケース−ニュートラル配置で構築され、この場合にはアノードとカソードの両方が、ケースから絶縁された個別の端子リードに接続している。これらの端子の構成は当業者に既知である。
【0025】
内部短絡状態を回避するために、そのカソードは適当な分離体材によりIA,IIAあるいはIIIB属のアノードから分離される。分離体は、電気絶縁材で構成され、その材料は、アノード活物質およびカソード活物質と化学的に不活性であり、この両者は電解液に対し化学的に不活性であるほか、不溶性でもある。さらに、分離体の材料は、電池の電気化学反応中において、電解液がそこを通り抜けて流れるのに十分な空隙率を有している。実例となる分離体の材料としては、ポリビニリデンフルオライドやポリエチレンテトラフルオロエチレン、及びポリエチレンクロロトリフルオロエチレンを含むフルオロポリメリックファイバから織成された織物(これは単独で使用されるか、あるいはフルオロポリメリック微孔性フィルムで積層される)や不織ガラス、ポリプロピレン、ポリエチレン、ガラスファイバ材料、セラミック、ZITEX(Chemplast Inc.)という名称で市販されているポリテトラフルオロエチレン膜、CELGARD(Celanese Plastic Company,Inc.)という名称で市販されているポリプロピレン/ポリエチレン膜、DEXIGLAS(C.H.Dexter,Div.,Dexter Corp.)という名称で市販されている薄膜、及びTonen Chemical Corpから市販されているポリエチレン膜がある。
【0026】
本発明による電気化学的電池には、さらに、電池の電気化学反応中に、アノード電極とカソード電極間のイオン移動用媒体としての役割を果たす、非水性イオン導電性電解液が含まれる。電極における電気化学反応は、アノードからカソードへ移動するイオンの原子あるいは分子の形への変換を含む。このため、本発明に適する非水性電解液は、実質的にアノードおよびカソード物質に対し不活性であり、イオンの輸送にとって必要な物理的性質、すなわち、低粘度、低表面張力ならびに湿潤性という性質を示す。
【0027】
適当な電解液は、低粘度溶媒と高誘電率溶媒を含む非プロトン性有機溶媒混合物中に溶解される無機イオン導電塩を有する。リチウムを含むアノードの場合、リチウムイオンをアノードからカソードに輸送させるための媒体として役立つ適切なリチウム塩には、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiSbF6、LiClO4、LiO2、LiAlCl4、LiGaCl4、LiC(SO2CF3)3、LiN(SO2CF3)2、LiSCN、LiO3SCF3、LiC6F5SO3、LiO2CCF3、LiSO6F、LiB(C6H5)4、LiCF3SO3、およびそれらの混合物が含まれる。
【0028】
本発明において有益な低粘度溶媒としては、エステル、鎖状及び環状エーテル並びにジアルキルカーボネート、例えばテトラヒドロフラン(THF)、メチルアセテート(MA)、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、ジメチルカーボネート(DMC)、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,2−ジエトキシエタン(DEE)、1−エトキシ,2−メトキシエタン(EME)、エチルメチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、及びそれらの混合物が含まれ、高誘電率溶媒には、環状カーボネート、環状エステル及び環状アミド、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート、アセトニトリル、ジメチルスルホキサイド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、γ−バレロラクトン、γ−ブチロラクトン(GBL)、N−メチル−2−ピロリジノン(NMP)、及び上記物質の混合物が含まれる。本発明において好ましいアノードはリチウム金属であり、好ましい電解液は、プロピレンカーボネートと1,2−ジメトキシエタンを体積比で50:50で混合した物質に、0.8M〜1.5MのLiAsF6またはLiPF6を溶解したものである。
【0029】
ガラス対金属シールに使用される耐食ガラスは、CABAL12、TA23、FUSITE425またはFUSITE435などのシリコンを、重量で最大約50%含む。陽端子リードは、好ましくはモリブデンを含むが、チタンやアルミニウム、ニッケル合金またはステンレススチールも使用可能である。電池ケースは、ニッケル、アルミニウム、ステンレススチール、軟鋼、タンタル、及びチタンから選ばれる導電性物質の蓋なし容器である。ケースは、一般的にはケースの材料と類似する材料からなる蓋で密閉されている。
【0030】
被覆されたSVO及びCSVO粒子は、リチウムのアノードと非水性電解液を含む電気化学電池において特に有用である。典型的な電池では、カソードは、3重量%のPTFE、2重量%のグラファイト及び1重量%のカーボンブラックとともに約94重量%の被覆されたSVOを含む混合物からなる。カソードはポリプロピレンのセパレーター層により、リチウムのアノードから分離されている。電池は、PC/DME(1:1)電解液中の1MのLiAsF6によって活性化される。電池のパルス試験は有効期間(duration)中、10秒間の高電流パルス(〜23mA/cm2)の支配下に置くことにより行われる。電流パルスは、各パルス間に15秒の休止を有し、4回1グループで適用される。パルスグループを適用した時間は、数週間から6ヶ月までの間で変動する。電池の総放電時間は最大で10年である。このことにより、この電池は、心臓ペースメーカー、心臓細動除去器、薬ポンプ、神経刺激装置、体内埋め込み型人工心臓及びこれに類似する装置等、体内埋め込み可能な医療装置に電力を供給するために、特に好適である。
【0031】
図2及び3は、体内埋め込み可能な心臓細動除去器のような医療装置100を体内に埋め込んでいる患者Pを示す。拡大図は、本発明による電気化学電池106によって電力を供給されている制御回路104を内蔵したハウジング102を持つ医療装置100を示す。電池106はコンデンサー108にも接続されている。制御回路104は、当業者に十分に認識されているように、密封したフィードスルー112によって1以上の導線110に接続されている。導線の遠心端は、電池106によって充電されたコンデンサー108から、その部分に治療を施すために心臓Hに接続されている。
【0032】
定期的に、患者は医療施設、及びそれに類似する施設に行くことになるであろう。制御回路104によって測定される提供可能な加圧能力(deliverable capacity)を読みとり、電池106が、その寿命末期(一般的には開路電圧約2.0ボルト)に達する点まで放電を行ったかどうかを決定するためである。もしそうであれば、それは医師が、医療装置を新しいものに交換するための外科手術をその患者に予定する時期であることを示している。
【0033】
ここに記載された本発明の概念についての種々の改良が、ここに添付された請求の範囲により規定された本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者には明白であることが理解される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に基づいて、活物質の粒子を金属酸化物で被覆するときの工程段階を図解したフローチャートである。
【図2】図2は、体内埋め込み可能な医療装置100を使用している患者Pの概略図である。
【図3】図3は、図2で示した範囲の拡大図であり、特に、患者の心臓Hと接続した医療装置100用の制御回路104,電気化学電池106及びコンデンサー108を示している。
【発明の属する技術分野】
本発明は、化学エネルギーを電気エネルギーに変換することに関する。特に、本発明は、不活性金属酸化物(MxOy)あるいはリチウム化された(lithiated)金属酸化物(LixMyOz)の保護層で被覆された酸化バナジウム銀(SVO)あるいは酸化バナジウム銅銀(CSVO)を含むリチウム電気化学電池に使用する改良されたカソード物質の調製に関する。例えば、新しい活物質は、電池に比較的高い容積(capacity)と出力率(rate capability)を与えるε−層SVOのコア(core)を含む。活物質上のMxOyあるいはLixMyOzの保護膜が、粒子の電解液との反応性を減じ、カソードの長期安定性を改良する。カソード活物質の改良された長期安定性は、リチウム電気化学電池の中に組み込まれると、寿命の増加に姿を変える。典型的な用途は、体内埋め込み可能な心臓細動除去器に電力を供給する電池に用いることである。すなわち、その電池は高率のパルス放電によって遮断され、長期間にわたって軽負荷の下で働く可能性がある。
【0002】
【従来の技術】
当業者に十分に認識されているとおり、体内埋め込み可能な心臓細動除去器は、電気回路が心拍検知やペーシング機能などのような機能を実行する場合には、一般に中間ぐらいの率、一定の抵抗負荷コンポーネントのための電源が必要である。しかし、治療されずに放置された場合には命に関わる頻脈性不整脈、すなわち不規則で早い心拍を治療するために、電気ショックを心臓に与える目的で細動除去器内のコンデンサの充電を行っている間など、時によっては、心臓細動除去器は、一般に高率の出力、発生するパルス放電負荷コンポーネントのための電源を必要とすることがある。
【0003】
リチウム電池の場合、酸化バナジウム銀(SVO)、特にε相‐酸化バナジウム銀(AgV2O5.5)が、カソード活物質として望ましいことが一般に知られている。米国特許第4,310,609号及び第4,391,729号(いずれもLiang等による)により、非水性電解質電気化学電池において使用するために、カソード物質としてε相−SVOを調製することが開示されている。これらの特許には、最高温度−360℃で硝酸銀と酸化バナジウム(V2O5)を熱分解することによって、酸化バナジウム銀を調製することについて記載されている。上記のLiang等の特許は、本発明の譲受人に譲渡され、参照によりここに包含される。
【0004】
酸化バナジウム銀は、比較的高い出力率を持つため、心臓細動除去器に用いるために好適である。例えば、Keister等の米国特許第4,830,940号には、急速な回復、高容積、及び低い自己放電で高電流パルスを供給するために、酸化バナジウム銀を使用した第一電池が開示されている。上記Keister等の特許は、本発明の譲受人に譲渡され、参照によりここに包含される。
【0005】
無機粒子の表面修飾に関する議論が、Hawthorneの米国特許第3,905,936号に見られる。この特許には、化学的に結合した、化学式(RO)nAlR’3−nの有機アルミニウム誘導体を用いた活性粒子の表面処理が記載されている。化学的に結合した層は、活物質の力学的性質を改良する。しかしながら、これらのコーティングは比較的低温で適用され、すべてのコーティングが金属酸化物に分解するため、熱処理はなされていなかった。
【0006】
Hong等による米国特許第6,296,972B1には、溶融炭素型燃料電池に使用されるNiOカソードを、ゾル・ゲル法によって調製されたLiCoO2でコーティングすることが開示されている。ゾルは、キレート剤を加えた、あるいは加えない溶媒中で化学量論量のリチウム及びコバルト塩を使用して調製する。NiO電極はそのゾルで含浸され(impregnated)、その後真空下で乾かされ、焼かれる。この熱処理(焼成)の温度は、この特許には明記されていないが、LiCoO2物質は、一般に約700℃〜約1000℃で熱処理され、この物質を形成する。
【0007】
J.Power Sources 2000,88,255−261号にはKweon,H.J.、Kim,S.J.、Park,D.G.による「MgOの表面コーティングを適用することによるLixNi1−yCoyO2の修飾」が掲載されている。著者達は、LixNi1−yCoyO2カソード物質をMgOの表面層でコーティングすることについて、記述している。その修飾されたカソード活物質は、充電式リチウムイオン電池の可逆性サイクルを改良する。LixNi1−yCoyO2粒子は、MgOの保護コーティングを形成するために、酸化マグネシウムキセロゲル[Mg(OMe)2]で被覆され、750℃で、12時間加熱された。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明は、保護用の金属酸化物あるいはリチウム化された(lithiated)金属酸化物の表面層によって被覆されたSVO(ε−層Ag2V4O11あるいはγ−層Ag0.8V2O5.4)またはCSVOコアを含む複合SVOカソード物質の調製法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そのコーティングには、SnO2,SiO2,Al2O3,ZrO2,B2O3,MgO,LiCoO2,MnO2,LiMnOxおよびそれらの混合物が含まれていてもよい。これらの物質は、好ましくはゾル・ゲル法で塗布され、SVOあるいはCSVOコアを覆う薄いコーティングを形成する。これにより、従来技術のカソード活物質を越える、改良された性能を持つ新しい複合物質ができる。特に、長期間の電池放電の間の電圧遅滞(voltage delay)及びRdc蓄積(Rdc build−up)は、カソード活物質が電解液から絶縁されるため、減少する。
【0010】
本発明のこれらの目的及び他の目的は、以下の記述と付属の図面を参照することにより、当業者に対し次第に明らかになってゆくであろう。
【0011】
【発明の実施の形態】
ここで使用される「パルス」 とは、パルス直前のプレパルス電流の振幅よりもはるかに大きな振幅の電流の短期的な衝撃波を意味する。パルス列は、少なくとも2個の電流パルスから構成され、パルス間の開路の休止が存在するか否かにかかわらず、比較的短い連続パルスである。典型的なパルス列は各パルス間に15秒の休止を有する4回の10秒パルス(23.2mA/cm2 )から成る。体内埋め込み可能な医療装置に電力を供給する電池に典型的に使用される電流密度の値域は、約15mA/cm2 から約50mA/cm2 までであり、より好適な値域は約18mA/cm2 から約35mA/cm2 までである。典型的に、10秒パルスが、体内埋め込み型の医療装置に適用するために好適である。しかしながらそれは、電池固有の設計及び化学により著しく短かく又は長くなり得た。
【0012】
体内埋め込み可能な医療装置の活発な要求に応じるために必要な十分なエネルギー密度及び放電容量を有する電気化学的電池は、元素周期率表のIA属、IIA属およびIIIB属から選ばれた金属のアノードを有する。このようなアノード活物質には、リチウム、ナトリウム、カリウム等や、その合金類、ならびに例えばLi−Si、Li−Al、Li−B、およびLi−Si−B合金およびその金属間化合物などを含む金属間化合物が含まれる。好ましいアノードはリチウムを含むものである。代替のアノードは、リチウム−アルミニウム合金などのリチウム合金を含む。合金におけるアルミニウムの重量が大きければ大きいほど、電池のエネルギー密度は小さくなる。
【0013】
アノードの形状はどんなものでもよいが、好ましいアノードはアノード金属の薄い板または箔であって、好ましくはチタン、チタン合金またはニッケルを含む金属アノード集電体上にプレスあるいはロールされてアノード部材を形成する。銅、タングステン及びタンタルもまたアノード集電体のために適切な物質である。本発明の代表的な電池においては、アノード部材は、アノード集電体と同じ物質、すなわち、好ましくはニッケル又はチタンを材質とする延伸タブないし、リードを有し、それとともに溶接などで一体的に形成され、そしてケース負電気配置とした導電性金属の電池ケースに溶接部によって接続される。別の形態として、アノードは代わりの低表面積の電池設計を可能にするために、他の幾何学的な形、例えばボビン型、円筒型またはペレット型に形成されてもよい。
【0014】
本発明による電気化学的電池は、さらに、電池のもう一方の電極としての役割を果たす、導電性物質のカソードを有する。このカソードは、金属素子、金属酸化物、混合金属酸化物、金属硫化物ならびにそれらの組合せを含む固体物質製であることが好ましい。このカソード活物質は、好ましくは、混合状態における熱処理中、ゾルゲル形成中、化学蒸着中または水熱合成中の化学的添加、反応、またはその他の様々な金属酸化物、金属硫化物および/または金属素子などの接触反応により形成される。この結果生成された活物質には、貴金属を含むIB、IIB、IIIB、IVB、VB、VIB、VIIBおよびVIII属の金属類、酸化物類および硫化物類および/またはその他の酸化化合物および硫化化合物が含まれる。好ましいカソード活物質は、少なくとも銀とバナジウムの反応成生物である。
【0015】
好ましい混合金属酸化物の一つは、一般式がSMXV2Oyで表されるものである。この一般式において、SMは元素周期率表のIB〜VIIBおよびVIII属から選択される金属であり、xは約0.30〜2.0であり、yが約4.5〜6.0である。これに制限されるものではないが、実例を挙げると、代表的なカソード活物質の一つとして、その多くの相のいずれか一つにおいて一般式がAgXV2O yの酸化バナジウム銀、すなわち一般式におけるxが0.35でありyが5.8のβ相−酸化バナジウム銀、一般式におけるxが0.74でありyが5.37のγ相‐酸化バナジウム銀および一般式におけるxが1.0でありyが5.5のε相‐酸化バナジウム銀、ならびにそれらの相の組合せおよび混合物を有するカソード活物質を挙げることができる。このようなカソード活物質のより詳細な説明は、上述のLiang等の特許に参照される。
【0016】
別の好ましい複合金属酸化物カソード物質としては、V2OZ(z≦5)とAg2OとCuOとの結合物である、一般式がCuXAgyV2OZ(CSVO)で表される混合金属酸化物を含むものであって、Ag2OのAgは酸化状態の銀(II)、銀(I)または銀(0)のいずれかであり、CuOのCuは酸化状態の銅(II)、銅(I)または銅(0)のいずれかである。このように複合カソード活物質は、金属酸化物−金属酸化物−金属酸化物、金属−金属酸化物−金属酸化物または金属−金属−金属酸化物として表すこともでき、このCuXAgyV2OZの材料組成の範囲は、約0.01≦z≦6.5が好ましい。CSVOの代表的な形は、Cu0.16Ag0.67V2OZ(zは約5.5)と、Cu0.5Ag0.5V2OZ(zは約5.75)である。酸素含有量については、CSVO内の酸素の理論比が、カソード物質が空気や酸素などの酸化雰囲気中において調製されるか、またはアルゴンや窒素、ヘリウムなどの不活性雰囲気中において調製されるかにより変わりうるので、zにより表される。このカソード活物質の詳細については、タケウチ等の米国特許第5,472,810号と、同じくタケウチ等の米国特許第5,516,340号に記載されている。なおこの両特許は本発明の譲受人に譲渡され、参照によりここに包含される。酸化バナジウム銀および酸化バナジウム銅銀に加えて、V2O5、MnO2、LiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、LiMn2O4、TiS2、Cu2S、FeS、FeS2、Ag2O、Ag2O2、CuF、Ag2CrO4、酸化銅、酸化バナジウム銅およびそれらの混合物が、カソード活物質として有用である。
【0017】
図1は、本発明に基づいて、金属酸化物あるいはリチウム化された金属酸化物で被覆されたSVOあるいはCSVO粒子を形成するために使用される工程10を図示したフローチャートである。この工程は、カソード活物質の12で始まる。SVOの場合、活物質は既知の合成法のいずれかによって調製することができる。これらの合成法は、以下の文献に記載された合成技術を含む。Lauckの米国特許第4,016,338号、Lauck等の第4,158,722号、Liang等の第4,310,609号、Liang等の第4,391,729号、Cava等の第4,542,083号、Sakurai等の第4,675,260号、Uchiyama等の第4,751,157号、Uchiyama等の第4,751,158号、Miyazaki等の第4,803,137号、Keister等の第4,830,940号、Keister等の第4,964,877号、Takeda等の第4,965,151号、Bito等の第5,194,342号、Crespiの第5,221,453号、Takeuchiの第5,298,349号、Takeuchi等の第5,389,472号、Takeuchi等の第5,545,497号、Crespi等の第5,458,997号、Takeuchi等の第5,472,810号、Takeuchi等の第5,498,494号、Takeda等の第5,498,495号、Koksbangの第5,512,214号、Takeuchi等の第5,516,340号、Takeuchi等の第5,558,680号、Oltman等の第5,567,538号、Takeuchi等の第5,670,276号、Leising等の第5,695,892号、Crespi等の第5,895,733号、Crespi等の第5,955,218号、Crespi等の第6,093,506号、Crespi等の第6,130,055号、Takeuchi等の第6,413,699号。SVOを合成する従来技術もまた、Chem.Materの1993,5,738−742号にLeising,R.A.、Takeuchi,E.S.により、及びChem.Materの1994,6,489−495号にLeising,R.A.、Takeuchi,E.S.により記載されている。後者のLeising等の出版物には、SVOを十分に形成するための温度は500℃未満であるという注意と共に、SVOの好ましい合成法が記載されている。これらの特許と出版物は参照によりここに包含される。
【0018】
次に、カソード活物質の粒子サイズが、工程14において減じられる。これにより、物質の表面積が増加するため、放電効率を向上させる助けとなる。活性粒子のサイズを減じる手段として、乳鉢と乳棒の使用、ボールミル、ジェットミルの使用、あるいは摩擦の利用を含むいくつかの手段が考えられる。さらに、SVOあるいはCSVO物質を粒子サイズの減少なしで、直接用いてもよい。
【0019】
好ましいコーティング金属の有機誘導体を含むゾル・ゲル溶液16が調製される。このゾル・ゲル溶液は、水性あるいは非水性ベースの溶液のどちらであってもよい。水性溶液は、水と溶液のpHを塩基性にするための少量の水酸化リチウムを含む。非水性溶液は、基本的にアルコールであり、メタノール、エタノール、イソプロピル及びイソブチルをベースとするものが好ましい。この目的に、有益な金属には、アルミニウム、ホウ素、コバルト、マグネシウム、マンガン、シリコン、スズ、及びジルコニウムが含まれる。リチウム化された金属酸化物のコーティングを作るために、ゾル・ゲル溶液16に、これらの金属のリチウム塩を加えることも可能である。その後、工程18の混合物を作るために、ゾル・ゲル溶液にSVOまたはCSVO物質のどちらか、あるいは両方が添加される。この工程では、SVOあるいはCSVO対ゾル・ゲルの比を注意深く調整することが重要である。溶液に、コーティング剤と活物質が、その重量比が約1:3から約1:20の範囲になるように含まれるのが好ましく、1:5がより好適である。その結果生じる被覆されたカソード活物質は、工程20において減圧下で乾燥され、ゾル・ゲルから担体溶媒が取り除かれる。減圧は約20インチHgから約50インチHgの範囲で行われ、約30インチHgが好適である。
【0020】
被覆された物質は乾燥された後、SVOあるいはCSVO粒子上をコーティングする金属酸化物あるいはリチウム化された金属酸化物を形成するために、工程22で熱処理される。この熱処理工程は、生成物の組成を調整するために重要である。加熱の温度範囲は約200℃から約500℃で、時間は約10分から約6時間の範囲で行う。より低い温度のときは、より長い加熱が必要である。最高加熱温度は約500℃以下が好ましい。保護コーティングは、一般式がMxOyあるいはLixMyOzで表され、MはAl,B,Mg,Mn,Si,Sn,及びZrからなる群から選ばれる。化学式MxOyにおいて、xは1あるいは2であり、yは1から3である。一方化学式LixMyOzにおいては、xは1であり、yは1あるいは2であり、zは1から4である。SVOあるいはCSVOに用いる典型的なコーティングには、SnO2,SiO2,Al2O3,ZrO2,B2O3,MgO,MnO2,LiCoO2,LiMnxOyおよびそれらの混合物が含まれる。
【0021】
前述のHawthorne及びHong等の特許に示された、従来技術の被覆されたカソードの調整とは異なり、比較的高温(>500℃)では、物質が被覆されているかいないかに関係なく、生産されるSVOあるいはCSVOカソード活物質は乏しい。複合物質を加熱する時間は、最終生成物を決定するのにも重要である。比較的長い反応時間は避けられるはずである。なぜなら、それにより、コーティングからの金属原子のイオン拡散が促進されて、SVOあるいはCSVOコアに移動するからであり、またイオン拡散はこれらの物質で特に急速であるからである。従って、時間と温度要素は、この発明に関する重要な特殊要素である。
【0022】
本発明にかかる電気化学電池内に組み込むための電極構造を製作する前に、上述のように調製されたカソード活物質は、結合材と混合されるのが好ましい。結合材としては粉末フルオロポリマーなどがあるが、より好ましいのは粉末ポリテトラフルオロエチレンまたは粉末ポリビニリデンフッ化物であり、結合材がカソード混合物の約1〜約5重量%存在するようにする。さらに、導電性を改善するためには、約10重量%以下の導電性希釈剤をカソード混合物に添加することが好ましい。この目的のために好適な物質には、アセチレンブラック、カーボンブラックおよび/またはグラファイトあるいは粉末ニッケルや粉末アルミニウム、粉末チタンおよび粉末ステンレススチールなどの金属粉が含まれる。したがって、好ましいカソード活混合物には、粉末フルオロポリマー結合剤が約3重量%、導電性希釈剤が約3重量%、カソード活物質が約94重量%含有されている。
【0023】
本発明にかかる電気化学電池内に組み込むためのカソード部材は、カソード活物質を、ステンレススチール、チタン、タンタル、白金、アルミニウム、金、ニッケル及びそれらの合金からなる群から選択した適当な集電体上に対し圧延、伸展またはプレスすることにより作成し得る。好ましい集電体の材料はチタンであり、最も好ましい集電体は、グラファイト/炭素塗料がそれに塗布され、薄い層が形成されているチタン製のカソード集電体である。上述のように作製されたカソードは、1枚以上のアノード物質の板を機能的に付随する1枚以上の板形式か、あるいは「ゼリーロール」のような構造の、対応するアノード物質の条片が巻き付けられた条片形式となし得る。
【0024】
カソード集電体は、適切なガラス対金属シールによって電池ケース(図示せず)から絶縁された端子に接続している。これは、本発明の電池の好ましい形態であるケース−負電池設計についての記述である。電池はケース−陽設計で構築することも可能であり、その場合には、カソード集電体はケースに接触し、アノード集電体は、ケースから絶縁した端子リードに接続している。さらなる実施例では、電池はケース−ニュートラル配置で構築され、この場合にはアノードとカソードの両方が、ケースから絶縁された個別の端子リードに接続している。これらの端子の構成は当業者に既知である。
【0025】
内部短絡状態を回避するために、そのカソードは適当な分離体材によりIA,IIAあるいはIIIB属のアノードから分離される。分離体は、電気絶縁材で構成され、その材料は、アノード活物質およびカソード活物質と化学的に不活性であり、この両者は電解液に対し化学的に不活性であるほか、不溶性でもある。さらに、分離体の材料は、電池の電気化学反応中において、電解液がそこを通り抜けて流れるのに十分な空隙率を有している。実例となる分離体の材料としては、ポリビニリデンフルオライドやポリエチレンテトラフルオロエチレン、及びポリエチレンクロロトリフルオロエチレンを含むフルオロポリメリックファイバから織成された織物(これは単独で使用されるか、あるいはフルオロポリメリック微孔性フィルムで積層される)や不織ガラス、ポリプロピレン、ポリエチレン、ガラスファイバ材料、セラミック、ZITEX(Chemplast Inc.)という名称で市販されているポリテトラフルオロエチレン膜、CELGARD(Celanese Plastic Company,Inc.)という名称で市販されているポリプロピレン/ポリエチレン膜、DEXIGLAS(C.H.Dexter,Div.,Dexter Corp.)という名称で市販されている薄膜、及びTonen Chemical Corpから市販されているポリエチレン膜がある。
【0026】
本発明による電気化学的電池には、さらに、電池の電気化学反応中に、アノード電極とカソード電極間のイオン移動用媒体としての役割を果たす、非水性イオン導電性電解液が含まれる。電極における電気化学反応は、アノードからカソードへ移動するイオンの原子あるいは分子の形への変換を含む。このため、本発明に適する非水性電解液は、実質的にアノードおよびカソード物質に対し不活性であり、イオンの輸送にとって必要な物理的性質、すなわち、低粘度、低表面張力ならびに湿潤性という性質を示す。
【0027】
適当な電解液は、低粘度溶媒と高誘電率溶媒を含む非プロトン性有機溶媒混合物中に溶解される無機イオン導電塩を有する。リチウムを含むアノードの場合、リチウムイオンをアノードからカソードに輸送させるための媒体として役立つ適切なリチウム塩には、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiSbF6、LiClO4、LiO2、LiAlCl4、LiGaCl4、LiC(SO2CF3)3、LiN(SO2CF3)2、LiSCN、LiO3SCF3、LiC6F5SO3、LiO2CCF3、LiSO6F、LiB(C6H5)4、LiCF3SO3、およびそれらの混合物が含まれる。
【0028】
本発明において有益な低粘度溶媒としては、エステル、鎖状及び環状エーテル並びにジアルキルカーボネート、例えばテトラヒドロフラン(THF)、メチルアセテート(MA)、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、ジメチルカーボネート(DMC)、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,2−ジエトキシエタン(DEE)、1−エトキシ,2−メトキシエタン(EME)、エチルメチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、及びそれらの混合物が含まれ、高誘電率溶媒には、環状カーボネート、環状エステル及び環状アミド、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート、アセトニトリル、ジメチルスルホキサイド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、γ−バレロラクトン、γ−ブチロラクトン(GBL)、N−メチル−2−ピロリジノン(NMP)、及び上記物質の混合物が含まれる。本発明において好ましいアノードはリチウム金属であり、好ましい電解液は、プロピレンカーボネートと1,2−ジメトキシエタンを体積比で50:50で混合した物質に、0.8M〜1.5MのLiAsF6またはLiPF6を溶解したものである。
【0029】
ガラス対金属シールに使用される耐食ガラスは、CABAL12、TA23、FUSITE425またはFUSITE435などのシリコンを、重量で最大約50%含む。陽端子リードは、好ましくはモリブデンを含むが、チタンやアルミニウム、ニッケル合金またはステンレススチールも使用可能である。電池ケースは、ニッケル、アルミニウム、ステンレススチール、軟鋼、タンタル、及びチタンから選ばれる導電性物質の蓋なし容器である。ケースは、一般的にはケースの材料と類似する材料からなる蓋で密閉されている。
【0030】
被覆されたSVO及びCSVO粒子は、リチウムのアノードと非水性電解液を含む電気化学電池において特に有用である。典型的な電池では、カソードは、3重量%のPTFE、2重量%のグラファイト及び1重量%のカーボンブラックとともに約94重量%の被覆されたSVOを含む混合物からなる。カソードはポリプロピレンのセパレーター層により、リチウムのアノードから分離されている。電池は、PC/DME(1:1)電解液中の1MのLiAsF6によって活性化される。電池のパルス試験は有効期間(duration)中、10秒間の高電流パルス(〜23mA/cm2)の支配下に置くことにより行われる。電流パルスは、各パルス間に15秒の休止を有し、4回1グループで適用される。パルスグループを適用した時間は、数週間から6ヶ月までの間で変動する。電池の総放電時間は最大で10年である。このことにより、この電池は、心臓ペースメーカー、心臓細動除去器、薬ポンプ、神経刺激装置、体内埋め込み型人工心臓及びこれに類似する装置等、体内埋め込み可能な医療装置に電力を供給するために、特に好適である。
【0031】
図2及び3は、体内埋め込み可能な心臓細動除去器のような医療装置100を体内に埋め込んでいる患者Pを示す。拡大図は、本発明による電気化学電池106によって電力を供給されている制御回路104を内蔵したハウジング102を持つ医療装置100を示す。電池106はコンデンサー108にも接続されている。制御回路104は、当業者に十分に認識されているように、密封したフィードスルー112によって1以上の導線110に接続されている。導線の遠心端は、電池106によって充電されたコンデンサー108から、その部分に治療を施すために心臓Hに接続されている。
【0032】
定期的に、患者は医療施設、及びそれに類似する施設に行くことになるであろう。制御回路104によって測定される提供可能な加圧能力(deliverable capacity)を読みとり、電池106が、その寿命末期(一般的には開路電圧約2.0ボルト)に達する点まで放電を行ったかどうかを決定するためである。もしそうであれば、それは医師が、医療装置を新しいものに交換するための外科手術をその患者に予定する時期であることを示している。
【0033】
ここに記載された本発明の概念についての種々の改良が、ここに添付された請求の範囲により規定された本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者には明白であることが理解される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に基づいて、活物質の粒子を金属酸化物で被覆するときの工程段階を図解したフローチャートである。
【図2】図2は、体内埋め込み可能な医療装置100を使用している患者Pの概略図である。
【図3】図3は、図2で示した範囲の拡大図であり、特に、患者の心臓Hと接続した医療装置100用の制御回路104,電気化学電池106及びコンデンサー108を示している。
Claims (26)
- a)アルカリ金属からなるアノードと、
b)化学式MxOy(xは1あるいは2であり、yは1から3である)あるいは化学式LixMyOz(xは1であり、yは1あるいは2であり、zは1から4である)及びそれらの混合物からなるコーティングを持つカソード活物質からなるカソードと、
c)前記アノードとカソードを活性化する非水性電解液を含む電気化学電池。 - コーティングの化学式MxOy及びLixMyOz中のMが、Al,B,Mg,Mn,Si,Sn,Zr,及びそれらの混合物からなる群から選ばれる請求項1に記載した電気化学電池。
- コーティングが、SnO2,SiO2,Al2O3,ZrO2,B2O3,MgO,MnO2,LiCoO2,LiMnxOyおよびそれらの混合物からなる群から選ばれる請求項1に記載した電気化学電池。
- カソード活物質が、SVO、CSVO、V2O5、MnO2、LiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、LiMn2O4、CuO2、TiS2、Cu2S、FeS、FeS2、Ag2O、Ag2O2、CuF、Ag2CrO4、酸化バナジウム銅およびそれらの混合物からなる群から選ばれる請求項1に記載した電気化学電池。
- カソード活物質が、ステンレススチール、チタン、タンタル、白金、アルミニウム、金、ニッケル、及びそれらの合金からなる群から選ばれるカソード集電体に接触している請求項1に記載した電気化学電池。
- カソード活物質が、グラファイト/炭素物質でコーティングされたチタンカソード集電体に接触している請求項1に記載した電気化学電池。
- アノードがリチウムであり、カソード活物質がSVOであって、その個々のSVO粒子がSnO2,SiO2,Al2O3,ZrO2,B2O3,MgO,MnO2,LiCoO2,LiMnOxおよびそれらの混合物からなる群から選ばれるコーティングを有する請求項1に記載した電気化学電池。
- ケース−負設計、ケース−陽設計、及びケース−ニュートラル設計の一つで構築された請求項1に記載した電気化学電池。
- 電解液が、エステル、鎖状エーテル、環状エーテル、ジアルキルカーボネート、及びそれらの混合物から選ばれる第一溶媒と、環状カーボネート、環状エステル、環状アミド、及びそれらの混合物から選ばれる第二溶媒を有する請求項1に記載した電気化学電池。
- 第一溶媒が、テトラヒドロフラン、メチルアセテート、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、ジメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1−エトキシ,2−メトキシエタン、エチルメチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、及びそれらの混合物からなる群から選ばれ、第二溶媒が、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、アセトニトリル、ジメチルスルホキサイド、ジメチル、ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、γ−バレロラクトン、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリジノン、及びそれらの混合物からなる群から選ばれる請求項9に記載した電気化学電池。
- 電解液が、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiSbF6、LiClO4、LiO2、LiAlCl4、LiGaCl4、LiC(SO2CF3)3、LiN(SO2CF3)2、LiSCN、LiO3SCF3、LiC6F5SO3、LiO2CCF3、LiSO6F、LiB(C6H5)4、LiCF3SO3、およびそれらの混合物からなる群から選ばれるリチウム塩を含む請求項1に記載した電気化学電池。
- a)装置ハウジングと、
b)装置ハウジングの内側に収納された制御回路と、
c)制御回路に電力を供給するために、装置ハウジングの内側に格納された電気化学電池であって、
i)リチウムを含むアノードと、
ii)化学式MxOy(xは1あるいは2であり、yは1から3である)あるいは化学式LixMyOz(xは1であり、yは1あるいは2であり、zは1から4である)及びそれらの混合物からなるコーティングを持つ酸化バナジウム銀からなるカソードと、
iii)前記アノードとカソードを活性化する非水性電解液、
を含む電池と、
d)前記装置が体部分の生理機能を監視するためのモニタリングモード中であるときも、体部分に治療を行うためにアクティブモード中であるときのどちらも、電気化学電池が制御回路に電力を供給する医療装置によって援助を意図された体の一部分に装置ハウジングを接続するリード、
を有する体内埋め込み可能な医療装置。 - コーティングの化学式MxOy及びLixMyOz中のMが、Al,B,Mg,Mn,Si,Sn,Zr,及びそれらの混合物からなる群から選ばれる請求項12に記載した体内埋め込み可能な医療装置。
- コーティングが、SnO2,SiO2,Al2O3,ZrO2,B2O3,MgO,MnO2,LiCoO2,LiMnxOyおよびそれらの混合物からなる群から選ばれる請求項12に記載した体内埋め込み可能な医療装置。
- カソード活物質が、SVO、CSVO、V2O5、MnO2、LiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、LiMn2O4、CuO2、TiS2、Cu2S、FeS、FeS2、Ag2O、Ag2O2、CuF、Ag2CrO4、酸化バナジウム銅およびそれらの混合物からなる群から選ばれる請求項12に記載した体内埋め込み可能な医療装置。
- カソード活物質が、ステンレススチール、チタン、タンタル、白金、アルミニウム、金、ニッケル、及びそれらの合金からなる群から選ばれるカソード集電体に接触している請求項12に記載した体内埋め込み可能な医療装置。
- カソード活物質が、グラファイト/炭素物質でコーティングされたチタンカソード集電体に接触している請求項12に記載した体内埋め込み可能な医療装置。
- アノードがリチウムであり、カソード活物質がSVOであって、その個々のSVO粒子がSnO2,SiO2,Al2O3,ZrO2,B2O3,MgO,MnO2,LiCoO2,LiMnxOyおよびそれらの混合物からなる群から選ばれるコーティングを有する請求項12に記載した体内埋め込み可能な医療装置。
- a)カソード活物質を顆粒形状で準備する工程と、
b)Al,B,Mg,Mn,Si,Sn,Zr及びそれらの混合物から選ばれたコーティング金属を中に含む有機溶媒のゾル・ゲル溶液を準備する工程と、
c)ゾル・ゲル溶液の中にカソード活物質を混合する工程と、
d)その結果生じた被覆されたカソード活物質を乾燥し、溶媒材を実質的に取り除く工程と、
e)乾燥した被覆された活物質を加熱して、そのコーティング金属を、化学式MxOy(xは1あるいは2であり、yは1から3である)あるいは化学式LixMyOz(xは1であり、yは1あるいは2であり、zは1から4である)及びそれらの混合物からなるコーティングに変化させる工程、
を有するカソード活物質を準備する方法。 - コーティングが、SnO2,SiO2,Al2O3,ZrO2,B2O3,MgO,MnO2,LiCoO2,LiMnxOyおよびそれらの混合物からなる群から選ばれる請求項19に記載した方法。
- カソード活物質を、SVO、CSVO、V2O5、MnO2、LiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、LiMn2O4、CuO2、TiS2、Cu2S、FeS、FeS2、Ag2O、Ag2O2、CuF、Ag2CrO4、酸化バナジウム銅およびそれらの混合物からなる群から選ぶことを含む請求項19に記載した方法。
- ゾル・ゲル溶液を、水性あるいは非水性溶液のいずれかとして準備することを含む請求項19に記載した方法。
- コーティング金属と活物質を、その重量比が約1:3から約1:20の範囲となるように混合することを含む請求項19に記載した方法。
- 被覆されたカソード活物質を、約20インチHgから約50インチHg範囲の減圧下で乾燥することを含む請求項19に記載した方法。
- 被覆されたカソード活物質を、約200℃から約500℃の範囲の温度で乾燥することを含む請求項19に記載した方法。
- 被覆されたカソード活物質を、約10分から約6時間の時間帯で乾燥することを含む請求項19に記載した方法。
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