JP2004037898A - 平面型光導波回路素子及びその製造方法 - Google Patents

平面型光導波回路素子及びその製造方法 Download PDF

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Yoshitsugu Kawashima
川島 由嗣
Masahiro Yanagisawa
柳澤 雅弘
Takuji Yoshida
吉田 卓史
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Abstract

【課題】製造歩留まりのよい平面型光導波回路素子とその製造方法、及び取り扱いの容易な平面型光導波回路素子モジュールを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、平面型光導波回路の形成された基板を基板支持シートに貼り付ける工程と、該貼り付けた基板に切断溝を形成して平面型光導波回路素子を切り離す工程と、該切り離した平面型光導波回路素子を前記基板支持シートから剥がす工程と、前記いずれかの工程の前に前記切断溝を形成する位置の少なくとも一部に該切断溝よりも広く且つ前記基板の厚さよりも浅い棚部用の溝を形成する工程とを含む製造方法によって解決する。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、平面型光導波回路素子、平面型光導波回路素子の製造方法、及び平面型光導波回路素子モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
光通信にはアレイ導波路回折格子型光合分波回路(AWG)やマッハツェンダ光干渉計回路(MZ)などの光回路を基板上に形成した平面型光導波回路素子がキーデバイスとして使用されている。これらは、シリコンや石英ガラスなどの基板上に、下部クラッド層、コア、上部クラッド層などの光導波路部を積層したものである。平面型光導波回路素子を製造する方法は、まず、光回路を複数まとめて基板に形成し、光回路ごとに基板から切り離して平面型光導波回路素子とする。従来の基板から切り離して平面型光導波回路素子を製造する方法を図1で説明する。図1において、90は基板、80は基板から切り離される平面型光導波回路素子、83は基板支持シートである。基板上に形成された光回路ごとに所定の位置で切断するが、基板や切断された平面型光導波回路素子が動かないように、切断する前に基板を粘着性の基板支持シートに貼り付ける。次に、ダイシングソーを用いて基板を所定の位置で切断し、基板支持シートから平面型光導波回路素子を剥がす。剥がした平面型光導波回路素子は図2に示すように、光回路が形成されている。
【0003】
図2に示すような剥がした平面型光導波回路素子を平面型光導波回路素子モジュールとして組み立てる際には、ピンセット等で平面型光導波回路素子を把持して所定の位置に収容する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、平面型光導波回路素子を基板支持シートから剥がす際に平面型光導波回路素子にダメージを与える場合があった。図3に平面型光導波回路素子を基板支持シートから剥がすイメージ図を示す。図3において、81は光回路の形成されている光導波路部、82は上部に光導波路部を形成するための基板部、83は基板を貼り付けた基板支持シート、84は基板を切断するための切断溝である。図3(a)に示すように、基板には平面型光導波回路素子を切り取るために切断溝84を形成する。図3(b)に示すように、左側の平面型光導波回路素子を基板支持シート83から剥がす際に、左側の平面型光導波回路素子の上部が右側の平面型光導波回路素子に接触すると、平面型光導波回路素子にダメージを与えることがあった。
【0005】
ダメージの様子を図4に示す。図4において、80は平面型光導波回路素子、81は光導波路部、82は基板部、91は欠け、92はクラックである。図4(a)は平面型光導波回路素子を基板支持シートから剥がす際に、傾いて隣接する平面型光導波回路素子に接触したことによって、平面型光導波回路素子の光導波路部81に欠け91が生じた例である。ガラスでできた光導波路部が欠けてしまい、光導波路部にあるコアまで損傷すると平面型光導波回路素子は不良品となる。図4(b)は接触によって、平面型光導波回路素子80にクラックが生じた例である。平面型光導波回路素子の入出力端のない端面からクラックが発生し、クラックが光回路まで到達すると平面型光導波回路素子は不良品となる。平面型光導波回路素子を基板支持シートから剥がす際には、平面型光導波回路素子を傾けざるを得ず、接触によるダメージのために製造歩留まりの低下を招いていた。
【0006】
また、図2に示すような平面型光導波回路素子80を平面型光導波回路素子モジュールとして組み立てる際に、ピンセットで平面型光導波回路素子80の端面を把持すると、ピンセットの圧力で図4(a)に示すような欠けや図4(b)に示すようなクラックが発生し、平面型光導波回路素子モジュールの製造歩留まりの低下を招いていた。
【0007】
本発明は、このような問題を解決するために、製造歩留まりのよい平面型光導波回路素子とその製造方法、及び取り扱いの容易な平面型光導波回路素子モジュールを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本願第一の発明は、平面型光導波回路の形成された基板を基板支持シートに貼り付ける工程と、該貼り付けた基板に切断溝を形成して平面型光導波回路素子を切り離す工程と、該切り離した平面型光導波回路素子を前記基板支持シートから剥がす工程と、前記いずれかの工程の前に前記切断溝を形成する位置の少なくとも一部に該切断溝よりも広く且つ前記基板の厚さよりも浅い棚部用の溝を形成する工程とを含むことを特徴とする平面型光導波回路素子を製造する方法である。
なお、平面型光導波回路素子とは、基板上に光導波路部の積層されたチップをいう。光回路とは、回路素子に形成されたAWGやMZ等の光導波路部コアのパターンをいう。光導波路部とは、基板部の上面に積層されたコア部とクラッド部をいう。
【0009】
本願第二の発明は、本願第一の発明において、機械的切削により棚部用の溝を形成することを特徴とする平面型光導波回路素子を製造する方法である。
【0010】
本願第三の発明は、本願第一の発明において、エッチングにより棚部用の溝を形成することを特徴とする平面型光導波回路素子を製造する方法である。
【0011】
本願第四の発明は、平面型光導波回路の形成された平面型光導波回路素子において、少なくとも1辺の一部に棚部を有することを特徴とする平面型光導波回路素子である。
【0012】
本願第五の発明は、本願第四の発明の平面型光導波回路素子において、棚部の深さが光導波路部よりも深いことを特徴とする平面型光導波回路素子である。
【0013】
本願第六の発明は、本願第一から第三の発明の平面型光導波回路素子を製造する方法によって製造された平面型光導波回路素子、又は本願第四乃至第五の発明の平面型光導波回路素子を備える平面型光導波回路素子モジュールである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本願第1発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態は平面型光導波回路素子の製造方法である。製造工程を図5に示す。図5において、10は平面型光導波回路素子、11は光導波路部であって、下部クラッド層、コア、上部クラッド層からなる。12は基板部であって、シリコンや石英ガラスが適用できる。13は基板支持シート、14は切断溝、15は棚部用の溝、16は棚部、90は基板である。
【0015】
光回路が形成された基板90を基板部12の側を基板支持シート13の粘着面に貼り付ける(図5(a))。ここでは、基板部12の厚さは525μm、光導波路部11の厚さは40乃至80μmであった。そのため、基板全体で565乃至605μmとなった。次に、ダイシングソーで基板90に切断溝14を形成して、平面型光導波回路素子10を切り離す(図5(b))。切断溝14の深さは基板全体より若干深くし、切断溝14が基板支持シート13の上部に達するようにすれば基板90を完全に切断することができる。切断溝14の幅は200μmとなるようにダイシングソーの刃を選択する。次に、切断溝14に重ねて、深さ300μm、幅300μmとなるように、棚部用の溝15をダイシングソーで切削する。棚部16を持つ平面型光導波回路素子10を基板支持シート13から剥がす(図5(d))。このとき、棚部16が存在するために、隣接する平面型光導波回路素子が接触しても、光導波路部11が接触することはない。また、棚部16がないときに比較して、平面型光導波回路素子10を剥がす角度も大きくとることができる。
【0016】
棚部を設ける位置は、平面型光導波回路素子の形状、作業手順に応じて選択すればよく、平面型光導波回路素子が方形の場合は4辺のうちの各辺の一部に設けてもよいし、基板支持シートから剥がす際に、平面型光導波回路素子を傾ける方向の辺、又は隣接する平面型光導波回路素子と接触する辺の一部にだけ設けてもよい。以下の実施の形態でも同様である。
【0017】
従って、平面型光導波回路素子を基板支持シートから剥がす際に、予め棚部を設けることによって、光導波路部が接触することはなくなり、光導波路部にダメージを与えることが少なくなった。また、棚部の存在により、平面型光導波回路素子を剥がす角度も大きくとることができるため、容易に剥がすことができるようになった。
【0018】
(実施の形態2)
本実施の形態は平面型光導波回路素子の製造方法である。実施の形態1との違いは、棚部用の溝と切断溝の形成順である。製造工程を図6に示す。図6において、10は平面型光導波回路素子、11は光導波路部であって、下部クラッド層、コア、上部クラッド層からなる。12は基板部であって、シリコンや石英ガラスが適用できる。13は基板支持シート、14は切断溝、15は棚部用の溝、16は棚部、90は基板である。
【0019】
光回路が形成された基板90の基板部12の側を基板支持シート13の粘着面に貼り付ける(図6(a))。ダイシングソーにより切削して深さ100±20μm、幅250μmの棚部用の溝15を形成する(図6(b))。次に、棚部用の溝15の位置に、重ねて幅200μmの切断溝14を形成し、平面型光導波回路素子10を切り離す(図6(c))。棚部16を持つ平面型光導波回路素子10を基板支持シート13から剥がす(図5(d))。このとき、棚部16が存在するために、隣接する平面型光導波回路素子が接触しても、光導波路部11が接触することはない。また、棚部16がないときに比較して、平面型光導波回路素子10を剥がす角度も大きくとることができる。
【0020】
従って、平面型光導波回路素子を基板支持シートから剥がす際に、予め棚部を設けることによって、光導波路部が接触することはなくなり、光導波路部にダメージを与えることが少なくなった。また、棚部の存在により、平面型光導波回路素子を剥がす角度も大きくとることができるため、容易に剥がすことができるようになった。
【0021】
(実施の形態3)
本実施の形態は平面型光導波回路素子の製造方法である。実施の形態1及び2との違いは、棚部用の溝の形成と基板の基板支持シートへの貼り付け順である。製造工程を図7に示す。図7において、10は平面型光導波回路素子、11は光導波路部であって、下部クラッド層、コア、上部クラッド層からなる。12は基板部であって、シリコンや石英ガラスが適用できる。13は基板支持シート、14は切断溝、15は棚部用の溝、16は棚部、90は基板である。
【0022】
光回路が形成された基板にドライエッチング法により棚部用の溝15を形成する(図7(a))。ドライエッチングにより光導波路部11のみエッチングするため、エッチング部の深さは光導波路部11の厚さと同じになる。光導波路部11の厚さは40乃至80μmであるから、エッチング深さも40乃至80μmとなった。棚部用の溝15の幅は220μmとした。このように棚部用の溝を形成した基板の基板部12の側を基板支持シート13の粘着面に貼り付ける(図7(b))。次に、棚部用の溝15の位置に、重ねて切断溝14を形成して、平面型光導波回路素子10を切り離す(図7(c))。切断溝の幅は棚部用の溝よりも僅かに狭い200μmとした。棚部16を持つ平面型光導波回路素子10を基板支持シート13から剥がす(図7(d))。このとき、棚部16が存在するために、隣接する平面型光導波回路素子が接触しても、光導波路部11が接触することはない。また、棚部16がないときに比較して、平面型光導波回路素子10を剥がす角度も大きくとることができる。なお、本実施の形態では棚部用の溝15はドライエッチングで形成したが、ダイシングによって形成することもできる。
【0023】
従って、平面型光導波回路素子を基板支持シートから剥がす際に、予め棚部を設けることによって、光導波路部が接触することはなくなり、光導波路部にダメージを与えることが少なくなった。また、棚部の存在により、平面型光導波回路素子を剥がす角度も大きくとることができるため、容易に剥がすことができるようになった。
【0024】
(実施の形態4)
平面型光導波回路素子の棚部を有する端面に入力端、出力端がある場合に反射防止のための斜め研磨を行うことがある。図8に斜め研磨を行う工程を示す。図8において、10は平面型光導波回路素子、11は光導波路部であって、下部クラッド層、コア、上部クラッド層からなる。12は基板部であって、シリコンや石英ガラスが適用できる。16は棚部、17は斜め研磨面である。斜め研磨の角度は、平面型光導波回路素子の端面に対してθの角度である。ここでは、θ=8°とした。
【0025】
図8(a)に示すような棚部16を有する平面型光導波回路素子に図8(b)で示すような斜め研磨を行う。棚部が大きすぎると、斜め研磨をより多く行わなければならないため、作業時間が長くなる。斜め研磨の角度と棚部の大きさ、及び斜め研磨により取り除かれる部分を求める。図8(b)において、斜め研磨の角度をθ、基板部12と光導波路部11を含む平面型光導波回路素子10の厚さをL、棚部の幅をa、基板部12の底面から棚部までの高さをb、斜め研磨により取り除かれる面積(図8(b)において斜線部)をSとすると、
【数1】
Figure 2004037898
となるから、Sが最小となるのは、b=L/2のときである。
【0026】
従って、斜め研磨をする端面に形成できる棚部の最大サイズは、基板部12の底面から棚部までの高さbが、平面型光導波回路素子の厚さの半分となり、棚部の幅a=btanθとなる。逆に、棚部の最小サイズは、光導波路部同士が接触しなければよいので、光導波路部11の部分だけを研磨すればよい。このとき、基板部12の底面から棚部までの高さbは基板部12の厚さとなる。棚部の幅aに関しては、特に限定されない。
【0027】
このように、実施の形態1乃至3において製造した平面型光導波回路素子を斜め研磨する工程を加えることによって、平面型光導波回路素子の入力端、出力端での反射を防止することができた。
なお、棚部を設けた平面型光導波回路素子の端面に入力端、出力端がない場合には、棚部を残存させてもよい。
【0028】
(実施の形態5)
実施の形態1乃至3においては、棚部用の溝のほぼ中央に切断溝を形成する例を示したが、切断溝は棚部用の溝の中央でなくてもよい。例えば、図9に示すように、一方の平面型光導波回路素子のみに棚部ができるように、切断溝を形成してもよい。図9において、10は平面型光導波回路素子、11は光導波路部であって、下部クラッド層、コア、上部クラッド層からなる。12は基板部であって、シリコンや石英ガラスが適用できる。13は基板支持シート、14は切断溝、16は棚部である。
【0029】
実施の形態1のように、切断溝を形成してから棚部用の溝を形成してもよいし、実施の形態2又は3のように、棚部用の溝を形成してから切断溝を形成してもよい。また、切断溝に重ねて棚部用の溝を形成してもよいし、切断溝の隣に新たに棚部用の溝を形成してもよい。棚部用の溝の端に切断溝を形成してもよいし、棚部用の溝の隣に新たに切断溝を形成してもよい。図9に示すような、棚部用の溝と切断溝の位置関係であれば、1辺に棚部が形成されない垂直な切断面を有する平面型光導波回路素子が得られる。このような垂直な断面は、斜め研磨処理をせずに光ファイバと接続するような場合にそのまま適用できるので、光ファイバ接続の工程を削減することができた。
【0030】
(実施の形態6)
本実施の形態は棚部を有する平面型光導波回路素子である。平面型光導波回路素子の外観を図10に示す。図10において、10は平面型光導波回路素子、16は棚部である。図10(a)は、平面型光導波回路素子の入力端や出力端のない端面に棚部16を形成した例であって、図10(b)は、平面型光導波回路素子の入力端や出力端のある端面の一部に棚部16を形成した例である。棚部16は、いずれも方形の平面型光導波回路素子の対向する2辺に形成している。棚部16は、実施の形態1乃至3において説明した製造方法によって形成した棚部をそのまま残存させてもよい。また、棚部の形成されていない端面は斜め研磨を行ってもよい。
【0031】
対向する2辺に棚部を有することによって、平面型光導波回路素子の両端をピンセット等で把持しても、ピンセットは光導波路部に接触しないため、平面型光導波回路素子にクラックが発生することがなくなった。
【0032】
棚部を設ける位置は、平面型光導波回路素子が方形の場合は4辺の各辺の一部に設けてもよいし、いずれかの1辺だけの一部に設けてもよい。平面型光導波回路素子の重要な部分に近い辺の一部にのみ棚部を設ければ、平面型光導波回路素子の両端をピンセット等で把持しても、当該辺に近い重要な部分にクラックが発生することがなくなった。
【0033】
棚部の深さと形状は適宜選択することができる。各種の棚部の深さと形状の例を図11に示す。図11において、16は棚部、22は上部クラッド層、23はコア、24は下部クラッド層、12は基板部である。上部クラッド層22、コア23、と下部クラッド層24で光導波路部を形成する。なお、コアは光回路の部分に存在し、光回路でない部分にはコアは存在しない。図11(a)はコア23より浅い位置に棚部16を設けている。図11(b)はコア23より深い位置に棚部16を設けている。図11(c)は光導波路部と同じ深さの位置に棚部16を設けている。図11(d)は下部クラッド層24より深い位置の基板部に棚部16を設けている。特に、光導波路部である上部クラッド層22、コア23、下部クラッド層24よりも深く、基板部に棚部を設けると、ピンセット等で把持しても光導波路部に接触することがなくなるため、棚部を設けることの効果が一層顕著になる。また、棚部の形状は矩形でなくとも、図11(e)のように斜め面でも、図11(f)のように曲線でも同様な効果を奏する。
【0034】
従って、このような各種の形状の棚部を設けることによって、平面型光導波回路素子をピンセット等で把持しても、平面型光導波回路素子に欠けやクラックが発生することがなく、取り扱いが容易であった。
【0035】
(実施の形態7)
本実施の形態は、実施の形態1乃至5で説明した平面型光導波回路素子を製造する方法で製造された平面型光導波回路素子、又は実施の形態6で説明した棚部を有する平面型光導波回路素子を備える平面型光導波回路素子モジュールである。平面型光導波回路素子モジュールは少なくとも、平面型光導波回路素子、光ファイバ接続部、入出力用光ファイバ、モジュール筐体を備える。光ファイバ接続部は、入出力用光ファイバと平面型光導波回路素子とを接続する機能を有する。
【0036】
平面型光導波回路素子モジュールの外観を図12に示す。図12において、10は平面型光導波回路素子、16は棚部、25は光ファイバ接続部、26は入出力用光ファイバとしてのテープ光ファイバであって、単数又は複数の単芯光ファイバでもよい。27はモジュール筐体、28はヒータマウント部である。
【0037】
図12においては、モジュール筐体27内に温度制御するヒータマウント部28、又はペルチェ素子マウント部を設置し、その上に平面型光導波回路素子10を搭載した。光ファイバ接続部25によりテープ光ファイバ26を平面型光導波回路素子10の入出力端に接続し、モジュール筐体の蓋(図示せず)を被せる。
【0038】
図12に示すように、平面型光導波回路素子10には棚部16を設けてあるため、平面型光導波回路素子10をヒータマウント部に搭載する際に、ピンセット等で把持してもクラック等の発生がなく、取り扱いを容易にすることができた。また、補修のために、平面型光導波回路素子を取り出す際にも同様に取り扱いを容易にすることができた。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の平面型光導波回路素子の製造方法によれば、光導波路部にダメージを与えることを少なくすることができる。また、本発明の棚部を有する平面型光導波回路素子は取り扱いを容易にする。さらに、本発明の平面型光導波回路素子の製造方法によって製造された平面型光導波回路素子、及び本発明の棚部を有する平面型光導波回路素子を備える平面型光導波回路素子モジュールは取り扱いを容易にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】基板から切り離して平面型光導波回路素子を製造する従来の方法である。
【図2】平面型光導波回路素子の外観図である。
【図3】平面型光導波回路素子を基板支持シートから剥がす従来の工程図である。
【図4】平面型光導波回路素子のダメージの様子である。
【図5】本発明の平面型光導波回路素子の製造方法である。
【図6】本発明の平面型光導波回路素子の製造方法である。
【図7】本発明の平面型光導波回路素子の製造方法である。
【図8】平面型光導波回路素子の棚部を有する端面に入力端や出力端がある場合に反射防止のために行う斜め研磨を説明する図である。
【図9】本発明の平面型光導波回路素子の製造方法である。
【図10】本発明の平面型光導波回路素子の外観である。
【図11】本発明の平面型光導波回路素子の棚部の形状と深さを説明する図である。
【図12】本発明の平面型光導波回路素子モジュールの外観である。
【符号の説明】
10:平面型光導波回路素子
11:光導波路部
12:基板部
13:基板支持シート
14:切断溝
15:棚部用の溝
16:棚部
17:斜め研磨面
22:上部クラッド層
23:コア
24:下部クラッド層
25:光ファイバ接続部
26:テープ光ファイバ
27:モジュール筐体
28:ヒータマウント部
80:平面型光導波回路素子
81:光導波路部
82:基板部
83:基板支持シート
84:切断溝
90:基板
91:欠け
92:クラック

Claims (6)

  1. 平面型光導波回路の形成された基板を基板支持シートに貼り付ける工程と、該貼り付けた基板に切断溝を形成して平面型光導波回路素子を切り離す工程と、該切り離した平面型光導波回路素子を前記基板支持シートから剥がす工程と、前記いずれかの工程の前に前記切断溝を形成する位置の少なくとも一部に該切断溝よりも広く且つ前記基板の厚さよりも浅い棚部用の溝を形成する工程とを含む平面型光導波回路素子の製造方法。
  2. 請求項1において、機械的切削により棚部用の溝を形成することを特徴とする平面型光導波回路素子を製造する方法。
  3. 請求項1において、エッチングにより棚部用の溝を形成することを特徴とする平面型光導波回路素子を製造する方法。
  4. 平面型光導波回路の形成された平面型光導波回路素子において、少なくとも1辺の一部に棚部を有する平面型光導波回路素子。
  5. 請求項4に記載の平面型光導波回路素子において、棚部の深さが光導波路部よりも深いことを特徴とする平面型光導波回路素子。
  6. 請求項1乃至3に記載の平面型光導波回路素子を製造する方法によって製造された平面型光導波回路素子、又は請求項4乃至5に記載の平面型光導波回路素子を備える平面型光導波回路素子モジュール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102081192A (zh) * 2010-12-29 2011-06-01 武汉光迅科技股份有限公司 用于阵列波导光栅芯片的切缝方法

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