JP2004022188A - ワイヤーハーネスの設計方法、その製造方法及びその組付方法 - Google Patents

ワイヤーハーネスの設計方法、その製造方法及びその組付方法 Download PDF

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Abstract

【課題】容易に、組付時のねじりを最小化するようなワイヤーハーネス設計でき、これに基づきワイヤーハーネスを製造し、組み付けることができる方法を提供する。
【解決手設】第1線材の中心軸と平行に所定幅で延び、このワイヤーハーネスの許容ねじれ量の範囲内においてねじれに伴って変形する主仮想治具面と、第2線材又は支持部材を起因とする複数のねじり作用点をそれぞれ通過し第1線材の中心軸に直交する複数の直線、にそれぞれ平行に所定幅で延び、第2線材又は拘束部材の許容ねじれ量の範囲内においてねじれに伴って変形する複数の副仮想治具面とを設定する。そして、第1線材、並びに、第2線材又は支持部材が共に、拘束条件を満たしつつ、主仮想治具面及び副仮想治具面に乗るようにする。
【選択図】   図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワイヤーハーネスの設計方法、その製造方法及びその組付方法に関し、特に、幹線及び幹線からそれぞれ異なったねじれ角で分岐する複数の枝線、又は指示部材を含んで構成されるワイヤーハーネスの効果的な設計方法、その製造方法及びその組付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両等においては多種多様の電装品が搭載されるようになっており、それらは、複数の電線や通信線がインシュロック等の結束部材やテープ等の保護部材によって束ねられた、いわゆる、ワイヤーハーネスで接続されている。ところが、一般的に、ワイヤーハーネスは幹線からそれぞれ異なる方向に分岐する複数の枝線を有するにも拘わらず、平板状の治具板上で製造され、これが車両内等の3次元空間に配策されるので、大きなねじれが発生することが多かった。また、このようなねじれは、クランプやコネクタ等のワイヤーハーネスの支持部材によっても発生しうる。この問題を以下に図面を用いて説明する。
【0003】
図6は、従来のワイヤーハーネスの設計方法、製造方法及びその組付方法を説明するための図である。詳しくは、図6(A)、図6(B)及び図6(C)はそれぞれ、設計時、製造時及び組付時のワイヤーハーネスの形状を示す図である。図6(A)に示すように、ワイヤーハーネスは、通常、幹線6a及びこの幹線6aから分岐した複数の枝線6b1〜6b5で構成されている。幹線6a及び各枝線6b1〜6b5の先端部には、図示しない電装品と接続されるコネクタ7a1〜7a5が取り付けられている。幹線6a及び各枝線6b1〜6b5の中間部には各種クランプも取り付けられることがあるが、ここでは省略されている。なお、本明細書中のワイヤーハーネスは車両用に限定されるものでないが、本発明の要旨を理解するために、車両に配策されるワイヤーハーネスを例示しながら説明する。
【0004】
従来の方法によると、まず、図6(A)に示すように、ワイヤーハーネスの設計時においては、実際の車両における電装品やボディとの干渉、隙間等を考慮のうえ、経路設計がなされる。次に、ワイヤーハーネスの製造時においては、図6(B)に示すように、上記経路設計に基づき作成された設計図面を参照しながら、平板状の治具板状でワイヤーハーネスが製造される。このように製造されたワイヤーハーネスは、図6(C)に示すように、実際の車両内に配策される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ワイヤーハーネスは、基本的に、平板状の治具板上で行われるという制約があるため、3次元空間を想定した設計図上のワイヤーハーネス形状と、実際に平板状の治具板上で製造されるワイヤーハーネス形状と、は異なったものになることがある。すなわち、治具板上では、設計図面とは異なった方向に分岐させて、ワイヤーハーネスが製造されることが多々ある。このようにして製造されたワイヤーハーネスは、組付時に、図6(C)に矢印で示すように、ねじりとして表れ、所望の場所に組み付けるのが困難であったり、組み付け後の脱落やコネクタ等の破損が予想される。
【0006】
したがって、従来の方法においては、上記設計、製造及び組付からなる作業が試行錯誤、繰り返されて、ねじれの検討が行われていた。この結果、ねじれの検討のために、多くの工数を浪費することになっていた。また、従来の方法においては、経路設計時に製造要件を折り込むことができないという問題もあった。
【0007】
よって本発明は、上述した現状に鑑み、容易に、組付時のねじりを最小化するようなワイヤーハーネス設計でき、これに基づきワイヤーハーネスを製造し、組み付けることができる方法を提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載のワイヤーハーネスの設計方法は、第1線材、並びに、この第1線材に対するねじりの原因となる第2線材又は支持部材を含んで構成されて、予め定められた拘束条件を満たすように組み付けられるワイヤーハーネスの設計方法であって、前記第1線材の中心軸と平行に所定幅で延び、このワイヤーハーネスの許容ねじれ量の範囲内においてねじれに伴って変形する主仮想治具面と、前記第2線材又は前記支持部材を起因とする複数のねじり作用点をそれぞれ通過し前記第1線材の中心軸と直交する複数の直線、にそれぞれ平行に所定幅で延び、前記第2線材又は前記拘束部材の許容ねじれ量の範囲内においてねじれに伴って変形する複数の副仮想治具面と、を設定し、前記第1線材、並びに、前記第2線材又は前記支持部材が共に、前記拘束条件を満たしつつ、前記主仮想治具面及び前記副仮想治具面に乗るようにする、ことを特徴とする。
【0009】
請求項1記載の発明によれば、第1線材の中心軸と平行に所定幅で延び、このワイヤーハーネスの許容ねじれ量の範囲内においてねじれに伴って変形する主仮想治具面と、第2線材又は支持部材を起因とする複数のねじり作用点をそれぞれ通過し第1線材の中心軸と直交する複数の直線、にそれぞれ平行に所定幅で延び、第2線材又は拘束部材の許容ねじれ量の範囲内においてねじれに伴って変形する複数の副仮想治具面とを設定する。そして、第1線材、並びに、第2線材又は支持部材が共に、拘束条件を満たしつつ、主仮想治具面及び副仮想治具面に乗るようにする。このようにすることにより、設計者の熟練度に依存することなく、容易に、組付時のねじりを最小化するようなワイヤーハーネスの設計ができる。
【0010】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載のワイヤーハーネスの設計方法は、請求項1記載のワイヤーハーネスの設計方法において、前記第1線材は幹線であり、前記第2線材は前記第1線材より細い枝線である、ことを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明によれば、ねじりの主原因となる幹線及び枝線を有するワイヤーハーネスに対して、組付時のねじりを最小化するようなワイヤーハーネスの設計ができる。
【0012】
上記課題を解決するためになされた請求項3記載のワイヤーハーネスの設計方法は、請求項2記載のワイヤーハーネスの設計方法において、前記許容ねじれ量は、前記幹線及び前記枝線の単位長さ当たりの限界ねじれ量とする、ことを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、許容ねじれ量として、幹線及び枝線の単位長さ当たりの限界ねじれ量を採用することにより、より正確なワイヤーハーネスの形状設計ができる。
【0014】
上記課題を解決するためになされた請求項4記載のワイヤーハーネスの設計方法は、請求項3記載のワイヤーハーネスの設計方法において、前記複数の枝線の分岐する方向に、所定の許容範囲を設定する、ことを特徴とする。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、複数の枝線の分岐する方向に、所定の許容範囲を設定することにより、組付時のねじれを最小化するようなワイヤーハーネスの設計の自由度が広がる。すなわち、複数の枝線が分岐する方向を一意に設定すると設計不可能であるようなワイヤーハーネス形状も、上記許容範囲を設定することにより設計可能になる。
【0016】
上記課題を解決するためになされた請求項5記載のワイヤーハーネスの製造方法は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のワイヤーハーネスの設計方法によって最終的に得られた前記仮想治具面を、平板状の治具板上に展開し、これに基づいてワイヤーハーネスを製造する、ことを特徴とする。
【0017】
請求項5記載の発明によれば、上記設計方法によって最終的に得られた仮想治具面を、平板状の治具板上に展開し、これに基づいてワイヤーハーネスを製造するようにしているので、展開作業が容易である。
【0018】
上記課題を解決するためになされた請求項6記載のワイヤーハーネスの組付方法は、請求項5記載のワイヤーハーネスの製造方法を用いて製造されたワイヤーハーネスを、前記拘束条件を満たすように組み付ける、ことを特徴とする。
【0019】
請求項6記載の発明によれば、上記製造方法を用いて製造されたワイヤーハーネスを、設計時に考慮された拘束条件を満たすように組み付けるようにしているので、組み付けが容易で、かつ組み付け後の安定性も向上する。
【0020】
上記課題を解決するためになされた請求項7記載のワイヤーハーネスの組付方法は、請求項6のワイヤーハーネスの組付方法において、前記ワイヤーハーネスは、車両内に配策される、ことを特徴とする。
【0021】
請求項7記載の発明によれば、車両内に配策されるワイヤーハーネスに適用されて、特に有効となる。すなわち、車両内にはワイヤーハーネスが接続されるべき多くの電装品が搭載されているうえ、配策時の干渉物も多いが、無理なねじりを必要としない上記組み付け方法は、このような状況下で非常に有効となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1を用いて、本実施形態に係るねじれの発生原因について説明する。図1は、ねじれの発生原因を説明するための図であり、特に、図1(A)及び図1(B)それぞれ、本実施形態で設計対象となるワイヤーハーネスの部分斜視図及び正面図である。本実施形態では、図1(A)に示すように、ワイヤーハーネスは、幹線1a、及び幹線1aからそれぞれ異なる方向に分岐する複数の枝線1b1、1b2から構成される。このワイヤーハーネスには、図示しないコネクタやクランプ等のワイヤーハーネスの支持部材も取り付けられる。このようなワイヤーハーネスは、例えば、車両内の所定部位に所定の拘束条件を満たすように配策される。現実的には、幹線1a及び枝線1b1、1b2は、図1に示す本数よりも多いこともあるが、ここでは、代表して、1本の幹線1a及び2本の枝線1b1、1b2のみを示している。なお、一般的に、幹線1aは、枝線1b1、1b2よりも太いが、これらは同等の太さであってもよい。また、幹線及び枝線は、このワイヤーハーネスを構成する線材に便宜上つけた名称であり、逆に名付けてもよいし、別の名称であってもよい。
【0023】
上記幹線1a及び各枝線1b1、1b2の先端部には、図示しない電装品と接続されるコネクタが取り付けられ、それらの中間部には図示しない各種クランプも取り付けられる。図1(A)で示すワイヤーハーネスは、正面からみると、図1(B)に示すように、枝線1b1及び1b2が、それぞれ異なる方向に、すなわち、角度差θで、幹線1aから分岐している。また、この角度差θは、上記支持部材によるねじり作用点p1、p2をそれぞれ通過し、幹線1aの中心軸と直交する複数の直線v1、v2のなす角度としてもよい。このような角度差θが、ねじれの発生原因となる。なお、本明細書中、ねじれ又はねじれ量とは、棒やワイヤーのような物体にトルクがかかってねじれたときの、正常な位置からの変化角を意味している。
【0024】
次に、一実施形態に係る仮想治具面について説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る仮想治具面の基本型を示す図である。図3は、許容ねじれ量の範囲内でねじられて変形した仮想治具面を示す図である。
【0025】
図2に示すように、設計対象となるワイヤーハーネスを構成する幹線1a及び枝線1b1、1b2に対しては、それぞれ、中心軸と平行に、かつ長手方向にひれ状に延びる所定幅の仮想治具面2a及び2b1(請求項の主仮想治具面及び副仮想治具面にそれぞれ相当する)が設定される。なお、仮想治具面2b1は、上記支持部材を起因とするねじり作用点p1(又はp2)をそれぞれ通過し、幹線1aの中心軸と直交する複数の直線v1(又はv2)に対して設定されたものと考えてもよい。但し、以後の説明では、代表して、幹線1a及び枝線1b1、1b2の関係に基づいて本実施形態を説明する。
【0026】
仮想治具面は、幹線又は枝線の所定の許容ねじれ量の範囲内においてねじれに伴って変形する。例えば、当該幹線又は枝線がねじれなく直線状に延ばされた状態では、その仮想治具面は当該幹線又は枝線の両側面の定められた部位に沿って直ぐな短冊状に延びる。また、当該幹線又は枝線がねじれた状態では、その仮想治具面は当該幹線又は枝線の両側面の定められた部位に沿ってねじれた曲面状で延びる。上記いずれの場合も、その仮想治具面は当該幹線又は枝線の両側面の定められた部位に沿ったものとなる。なお、ここでは図示しないが、枝線1b2や他の幹線及び枝線も同様である。
【0027】
なお、図3に示すように、幹線及び枝線は、上記所定の許容ねじれ量の限界までねじることができ、これに伴って、対応する仮想治具面2a′もねじられる。この許容ねじれ量は、例えば、幹線及び枝線の単位長さ当たりの限界ねじれ量(rad/m)とする。この単位長さ当たりの限界ねじれ量は、例えば、幹線及び枝線をそれぞれ構成する線条材や保護部材がダメージを受けることがなく可塑性を有する範囲のねじれ量を、予め試験等により取得しておくようにする。このような限界ねじれ量を採用することにより、より正確なワイヤーハーネスの形状設計ができるようになる。なお、仮想治具面は、上記許容ねじれ量の範囲外では、設定できないものとする。
【0028】
上記のような仮想治具面を用いたワイヤーハーネスの設計方法、製造方法及び組付方法を以下に説明する。図4は、本実施形態の方法により、幹線から枝線に伝搬した仮想治具面を示す図である。図5は、図4に示す仮想治具面に基づいてワイヤーハーネスを平板状の治具板上に展開した状態を示す図である。
【0029】
設計時においては、まず、対象となるワイヤーハーネスを構成する幹線3a及び枝線3b1、3b2に対して、上記のようにして、仮想治具面4a及び4b1、4b2を設定する。次に、予め定められた組み付けられる部位や干渉物を考慮しつつ、例えば、幹線3aを上記のような許容ねじれ量の範囲内においてねじることによって、各仮想治具面4a及び4b1、4b2を変形させて、図4に示すように、幹線3aの仮想治具面4a及び枝線3b1、3b2の仮想治具面4b1、4b2が接する部分が同一面になるようにする。換言すれば、幹線3aをその許容ねじれ量の範囲内でねじって上記同一面を形成させることにより、幹線3aの仮想治具面4aを、枝線3b1、3b2の仮想治具面4b1、4b2に伝搬させている。このとき、幹線3a及び枝線3b1、3b2はそれぞれ、各仮想治具面4a及び仮想治具面4b1、4b2に乗っていることになる。
【0030】
上記のような伝搬は、ワイヤーハーネスの一部のみならず、全体にわたって適用可能である。この際、当然、伝搬する仮想治具面は、分岐元の仮想治具面と同一面から成長することになる。上記同一面を形成する際、基本的には上記のように幹線3aがねじるられるが、幹線3a及び枝線3b1、3b2の両方、或いは、枝線3b1、3b2のみをねじるようにしてもよい。
【0031】
なお、枝線3b1、3b2の分岐する方向に、許容範囲を設定してもよい。詳しくは、枝線3b1、3b2の分岐する方向を目的とする分岐方向に、より近づけるようにして設計する。すなわち、該当枝線の分岐方向が目的とする方向に完全に一致しなくても、当該ワイヤーハーネスの取り付け部位の形状等を考慮のうえ、その分岐方向を許容できる範囲内で調整することにより、上記同一面を形成することが可能であるならば、それも設計上の選択肢に加える。このように、枝線3b1、3b2の分岐方向に、所定の許容範囲を設定することにより、組付時のねじれを最小化するようなワイヤーハーネスの設計において、その設計自由度が広がり、より実用性が高くなる。
【0032】
上記のように、仮想治具面4a及び4b1、4b2に乗るようにして設計されたワイヤーハーネスは、図5に示すように、平板状の治具板5上に素直に展開することができる。そして、これに基づいてワイヤーハーネスを製造するようにしているので、製造効率も向上する。更に、このようにして製造されたワイヤーハーネスを、設計時に考慮された上記拘束条件を満たす部位に組み付けるようにしているので、最小のねじりで組み付けることができる。また、ねじりが最小なので、組み付け後の形状も安定する。
【0033】
このように、本実施形態によれば、上記のような仮想治具面を想定することにより、設計者の熟練度に依存することなく、容易に、組付時のねじりを最小化するようなワイヤーハーネスを設計できるようになる。また、設計時に治具面を想定できるので、製造時の作業効率を考慮したワイヤーハーネスの設計が可能になる。また、上記のような仮想治具面を、平板状の治具板上に展開し、これに基づいてワイヤーハーネスを製造するようにしているので、展開作業が容易になり、製造効率も向上する。更に、このように製造されたワイヤーハーネスを、設計時に考慮された拘束条件を満たすように組み付けるようにしでいるので、組み付け作業が容易になり、組み付け後の安定性も向上する。特に、本実施形態は、拘束条件が厳しく、振動も多い環境下にある車両に配策されるワイヤーハーネスに適用されて非常に有効となる。
【0034】
なお、上記実施形態では、幹線と枝線との関係を例示したが、本発明は、幹線及び指示部材、或いは、幹線、枝線及び指示部材の混在したワイヤーハーネスにも同様に適用可能である。上記のような仮想治具面は、例えば、コンピュータを用いた画像処理によつて具現化できる。また、上記実施形態では、車両内に配策されるワイヤーハーネスを例示したが、電気機器内に配策されるワイヤーハーネスに対しても同様に適用可能である。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、第1線材の中心軸と平行に所定幅で延び、このワイヤーハーネスの許容ねじれ量の範囲内においてねじれに伴って変形する主仮想治具面と、第2線材又は支持部材を起因とする複数のねじり作用点をそれぞれ通過し第1線材の中心軸と直交する複数の直線、にそれぞれ平行に所定幅で延び、第2線材又は拘束部材の許容ねじれ量の範囲内においてねじれに伴って変形する複数の副仮想治具面とを設定する。そして、第1線材、並びに、第2線材又は支持部材が共に、拘束条件を満たしつつ、主仮想治具面及び副仮想治具面に乗るようにする。このようにすることにより、設計者の熟練度に依存することなく、容易に、組付時のねじりを最小化するようなワイヤーハーネスの設計ができる。
【0036】
請求項2記載の発明によれば、ねじりの主原因となる幹線及び枝線を有するワイヤーハーネスに対して、組付時のねじりを最小化するようなワイヤーハーネスの設計ができる。
【0037】
請求項3記載の発明によれば、許容ねじれ量として、幹線及び枝線の単位長さ当たりの限界ねじれ量を採用することにより、より正確なワイヤーハーネスの形状設計ができる。
【0038】
請求項4記載の発明によれば、複数の枝線の分岐する方向に、所定の許容範囲を設定することにより、組付時のねじれを最小化するようなワイヤーハーネスの設計の自由度が広がる。すなわち、複数の枝線が分岐する方向を一意に設定すると設計不可能であるようなワイヤーハーネス形状も、上記許容範囲を設定することにより設計可能になり、実用性がより高くなる。
【0039】
請求項5記載の発明によれば、上記設計方法によって最終的に得られた仮想治具面を、平板状の治具板上に展開し、これに基づいてワイヤーハーネスを製造するようにしているので、展開作業が容易であり、製造効率も向上する。
【0040】
請求項6記載の発明によれば、上記製造方法を用いて製造されたワイヤーハーネスを、設計時に考慮された拘束条件を満たすように組み付けるようにしているので、組み付けが容易で、かつ組み付け後の安定性も向上する。
【0041】
請求項7記載の発明によれば、車両内に配策されるワイヤーハーネスに適用されて、特に有効となる。すなわち、車両内にはワイヤーハーネスが接続されるべき多くの電装品が搭載されているうえ、配策時の干渉物も多いが、無理なねじりを必要としない上記組み付け方法は、このような状況下で非常に有効となる。また、車両内は走行時等の振動も多い環境下にあるが、安定性の高い上記組み付け方法は、この観点からも非常に有効となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)及び図1(B)それぞれ、本実施形態で設計対象となるワイヤーハーネスの部分斜視図及び正面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る仮想治具面の基本型を示す図である。
【図3】許容ねじれ量の範囲内でねじられて変形した仮想治具面を示す図である。
【図4】本実施形態の方法により、幹線から枝線に伝搬した仮想治具面を示す図である。
【図5】図4に示す仮想治具面に基づいてワイヤーハーネスを平板状の治具板上に展開した状態を示す図である。
【図6】図6(A)、図6(B)及び図6(C)はそれぞれ、従来の方法による設計時、製造時及び組付時のワイヤーハーネスの形状を示す図である。
【符号の説明】
1a、3a 幹線
1b1、1b2、3b1、3b2 枝線
2a、2b1、4a、4b1、4b2 仮想治具面

Claims (7)

  1. 第1線材、並びに、この第1線材に対するねじりの原因となる第2線材又は支持部材を含んで構成されて、予め定められた拘束条件を満たすように組み付けられるワイヤーハーネスの設計方法であって、
    前記第1線材の中心軸と平行に所定幅で延び、このワイヤーハーネスの許容ねじれ量の範囲内においてねじれに伴って変形する主仮想治具面と、
    前記第2線材又は前記支持部材を起因とする複数のねじり作用点をそれぞれ通過し前記第1線材の中心軸と直交する複数の直線、にそれぞれ平行に所定幅で延び、前記第2線材又は前記拘束部材の許容ねじれ量の範囲内においてねじれに伴って変形する複数の副仮想治具面と、
    を設定し、
    前記第1線材、並びに、前記第2線材又は前記支持部材が共に、前記拘束条件を満たしつつ、前記主仮想治具面及び前記副仮想治具面に乗るようにする、
    ことを特徴とするワイヤーハーネスの設計方法。
  2. 請求項1記載のワイヤーハーネスの設計方法において、
    前記第1線材は幹線であり、前記第2線材は前記第1線材より細い枝線である、
    ことを特徴とするワイヤーハーネスの設計方法。
  3. 請求項2記載のワイヤーハーネスの設計方法において、
    前記許容ねじれ量は、前記幹線及び前記枝線の単位長さ当たりの限界ねじれ量とする、
    ことを特徴とするワイヤーハーネスの設計方法。
  4. 請求項3記載のワイヤーハーネスの設計方法において、
    前記複数の枝線の分岐する方向に、所定の許容範囲を設定する、
    ことを特徴とするワイヤーハーネスの設計方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のワイヤーハーネスの設計方法によって最終的に得られた前記仮想治具面を、平板状の治具板上に展開し、これに基づいてワイヤーハーネスを製造する、
    ことを特徴とするワイヤーハーネスの製造方法。
  6. 請求項5記載のワイヤーハーネスの製造方法を用いて製造されたワイヤーハーネスを、前記拘束条件を満たすように組み付ける、
    ことを特徴とするワイヤーハーネスの組付方法。
  7. 請求項6のワイヤーハーネスの組付方法において、
    前記ワイヤーハーネスは、車両内に配策される、
    ことを特徴とするワイヤーハーネスの組付方法。
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