JP2004013806A - 現金自動取引装置およびそのプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】顧客が一度に複数の取引を希望する場合に、現金自動取引装置の稼動効率を向上させる手段を提供する。
【解決手段】金融機関に設置された上位装置と交信可能に接続され顧客との取引を行う現金自動取引装置において、最初の取引処理の上位装置との交信の間に次の取引の入力を受付け、最初の取引の処理終了後に連続して次の取引を行うようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】金融機関に設置された上位装置と交信可能に接続され顧客との取引を行う現金自動取引装置において、最初の取引処理の上位装置との交信の間に次の取引の入力を受付け、最初の取引の処理終了後に連続して次の取引を行うようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金融機関の支店等に設置され顧客との取引を行う現金自動取引装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の現金自動取引装置の例を図面を用いて説明する。
図4は従来例を示すブロック図、図5は従来の出金取引を示すフローチャートである。
図4において、1は金融機関のセンタに設置されている上位装置としてのホストコンピュータであり、銀行の支店等に設置されている現金自動取引装置2と電話回線等の通信回線を介して接続されており、顧客の暗証番号や口座番号、預金残高等を管理する顧客ファイル等を格納するデータベース3を有している。
【0003】
4は現金自動取引装置2の制御部であり、通信部5によって通信回線を介してホストコンピュータ1と接続しており、現金自動取引装置2内の各部を制御して取引制御を行うと共にデータ通信等も制御する。
6は現金自動取引装置2の記憶部であり、制御部4が実行するプログラムや制御部4による処理結果等が格納される。
【0004】
7は顧客操作部であり、CRTまたはLCD等の表示画面とタッチパネルの組合せ等で構成された表示部を有しており、取引選択画面や顧客の希望等を問合せる画面、顧客の操作を促す誘導画面等を表示する一方、タッチパネルにより顧客からの入力を受付ける。
8はカード挿入部であり、挿入された取引媒体である顧客のキャッシュカード等の取引カードの磁気ストライプに記録されているカード情報を読み書きすると共に取引明細票等を印刷するプリンタを有している。
【0005】
9は通帳記帳部であり、挿入された顧客の通帳の磁気ストライプに記録されている内容を読み書きすると共に取引内容等を顧客の通帳に記帳する。
10は紙幣入出金部であり、顧客の紙幣を受入れ、これを鑑別、計数して集積すると共に顧客に払出す紙幣を排出する。
11は硬貨入出金部であり、顧客の硬貨を受入れ、これを鑑別、計数して集積すると共に顧客に払出す硬貨を排出する。
【0006】
このような構成の現金自動取引装置の作用について説明する。
以下に、図5に示すフローチャートを用い、Sで示すステップに従って顧客による出金取引の場合を説明する。
S1、現金自動取引装置2の顧客操作部7の画面には図6に示す取引選択画面が表示されている。
【0007】
取引選択画面には、取引ボタンの押下を促す旨と出金取引のための「お引き出し」ボタン、入金取引のための「お預け入れ」ボタン、振込取引のための「お振り込み」ボタン、振替取引のための「お振り替え」ボタン、通帳に未記入の取引内容を記帳するための「通帳記帳」ボタン、口座残高を照会するための「残高照会」ボタン等の取引選択ボタンが表示される。
【0008】
顧客は顧客操作部7の画面から出金取引を選択し、タッチパネルによって「お引き出し」ボタンを押下する。
S2、この信号を受取った制御部4は、取引媒体としての取引カードや通帳の挿入を促す画面を表示し、顧客はこれに従って顧客の取引カードや通帳をカード挿入部8や通帳記帳部9に挿入する。
【0009】
この時、制御部4はカード挿入部8によって取引カードの磁気ストライプに記録されたカード情報を読取る。また通帳が挿入されている場合は、通帳記帳部9によって通帳の磁気ストライプに記録された通帳情報も読取る。
S3、制御部4は、顧客操作部7の画面に暗証番号入力画面を表示して暗証番号の入力を促す。顧客は表示されているテンキーによって暗証番号を入力し「確認」ボタンを押下する。
【0010】
S4、暗証番号の入力が終わると、制御部4は顧客操作部7の画面に金額入力画面を表示して出金金額の入力を促す。顧客は表示されているテンキーによって出金金額を入力し「確認」ボタンを押下する。
S5、確認操作の信号を受取った制御部4は、取引カードのカード情報に入力された暗証番号や出金金額等を添付して取引電文を作成し、通信部5によって通信回線を介してホストコンピュータ1へ送信する。
【0011】
S6、これと並行して制御部4は、顧客操作部7の画面に図7に示すホストコンピュータ1との交信中である旨、しばらくの間の待機を促す旨等を表示した交信画面を表示して顧客にしばらくの間の待機を促す。
この時、取引電文を受信したホストコンピュータ1は、取引電文に含まれるカード情報を基にデータベース3の顧客ファイルを検索して該当する顧客ファイルの暗証番号と取引電文の暗証番号を照合し、暗証番号が一致する場合は顧客を認証し、口座残高に不足がない場合は取引許可の旨を電文にして取引可否電文を作成すると共に顧客の顧客ファイルの口座残高を更新する。
【0012】
暗証番号が一致しない場合や口座残高が不足している場合には、それぞれの旨を添付した取引不許可の旨を電文にして取引可否電文を作成する。
ホストコンピュータ1は取引可否電文を現金自動取引装置2へ通信回線を介して送信する。
S7、現金自動取引装置2の制御部4は、通信部5によって取引可否電文を受信する。
【0013】
S8、制御部4は受信した取引可否電文を基に取引の可否を判断し、取引許可の場合はステップS10へ、取引不許可の場合はステップ9へ移行する。
S9、制御部4は、顧客操作部7の画面に取引不許可の旨とその内容および内容の確認を促す旨と「確認」ボタンを表示した取引不許可確認画面を表示する。顧客はその内容を確認して取引不許可確認画面に表示されている「確認」ボタンを押下する。
【0014】
確認操作の信号を受取った制御部4は、取引カードや通帳の受取りを促す画面を表示すると共にこれらをカード挿入部8や通帳記帳部9によって排出し、顧客がこれらを受取り、制御部4がこれを確認して取引不許可処理が終了する。
その後、制御部4はステップS1へ戻り、顧客操作部7の画面に取引選択画面を表示して待機する。
【0015】
S10、制御部4は出金処理を行う。
すなわち、顧客操作部7の画面に出金処理を行う旨を表示すると同時に、取引内容を基に印刷データを作成してこれをカード挿入部8へ送り、取引明細票に印刷データを印刷し、通帳が挿入されていればその内容を通帳記帳部9により通帳に記帳する。
【0016】
また、入力された出金金額を紙幣入出金部10および硬貨入出金部11からそれぞれ計数して繰出す。
次いで制御部4は、顧客操作部7の画面に現金および取引カードや通帳、取引明細票の受取りを促す旨を表示し、現金および取引カードや通帳、取引明細票を排出して出金処理を終了する。
【0017】
その後に制御部4は、顧客がこれらを受取ったことを確認してステップS1へ戻り、顧客操作部7の画面に取引選択画面を表示して待機し、出金取引が終了する。
顧客が継続して他の取引を行う場合は、顧客は図6に示す取引選択画面から再度希望する取引を選択し、上記と同様にして取引を継続する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の技術においては、顧客が希望する取引が複数ある場合には、1回目の取引を終了させてから次の取引を行わなければならず、一人の顧客に対する取引の時間が増加し、顧客の利便性が悪化するばかりか現金自動取引装置の稼動効率が低下するという問題がある。
【0019】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、顧客が一度に複数の取引を希望する場合に、現金自動取引装置の稼動効率を向上させる手段を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、金融機関に設置された上位装置と交信可能に接続され顧客との取引を行う現金自動取引装置において、前記取引の前記上位装置との交信の間に次の取引の入力を受付けることを特徴とする。
また、金融機関に設置された上位装置と交信可能に接続され顧客との取引を行う現金自動取引装置のプログラムにおいて、現金自動取引装置の制御部を、前記取引の間に前記上位装置との交信を行う交信手段と、該交信の間に次の取引の入力を受付ける入力受付手段として機能させることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明による現金自動取引装置の実施の形態について説明する。
なお、取引に使用する現金自動取引装置2の構成は、図4に示す従来の現金自動取引装置2と同様であるのでその説明を省略する。
【0022】
本発明の作用について説明する。
図1は本発明の出金取引を示すフローチャートである。
以下に、Sで示すステップに従って、顧客が1回目の取引として出金取引を行った後に、継続して2回目の取引として振込取引を行う場合について説明する。なお、図1におけるステップS11〜S15は、上記従来例のS1〜S5と同様であるのでその説明を省略する。
【0023】
S16、取引電文の送信と並行して制御部4は、顧客操作部7の画面に図2に示す交信時取引選択画面を表示する。
交信時取引選択画面には、ホストコンピュータ1との交信中である旨および顧客にしばらくの間の待機を促す旨等を表示した第1画面に、図6に示すと同様の取引選択ボタンを表示した通常の取引選択画面である第2画面が重ねられて表示される。
【0024】
顧客が取引を継続する場合は、第2画面に表示されている取引選択ボタンから継続して行う取引、例えば「お振り込み」ボタンを押下する。
取引を継続する必要がない場合は、顧客は次の取引のための取引継続の操作をしないでそのまま待機する。
S17、制御部4は取引継続のための取引選択ボタンが押下された場合はステップS18へ移行する。
【0025】
取引継続の操作が行われていない場合、制御部4は取引可否電文の着信があるまで顧客操作部7の画面に交信時取引選択画面を表示して待機する。
なお、ホストコンピュータ1は、ステップS16〜S18の間に受信した取引電文を基に従来例のステップS6で説明したのと同様の内容を実行し、取引可否電文を現金自動取引装置2へ通信回線を介して送信する。
【0026】
また、第1画面では取引可否電文の着信を待つ着信待機処理が継続して実行されている。
S18、制御部4は次の取引のための入力処理を行う。
本実施の形態では振込取引が選択されているので、制御部4は第1画面を表示したまま、取引選択画面(第2画面)を閉じ、通常の振込先問合画面と同様の振込先の銀行や口座番号等を問合せる第2画面を第1画面に重ねて表示して交信時振込先問合画面を表示する。
【0027】
顧客が銀行や口座番号等を入力して確定すると、制御部4は振込先問合画面(第2画面)を閉じ、図3に示す交信時振込金額入力画面を表示する。
交信時振込金額入力画面には、第1画面に重ねて、通常の振込金額入力画面と同様の振込金額の入力を促す旨、金額を入力するためのテンキー、振込金額表示欄、入力の間違いを訂正するための「訂正」ボタンおよび振込金額を確定する場合に押下する「確認」ボタン等を表示した第2画面が表示される。
【0028】
顧客は表示されているテンキーによって振込金額を入力し「確認」ボタンを押下する。
振込取引に必要な全ての入力の終了を検知した制御部4は、入力されたデータを記憶部6に一時保存して第2画面を閉じステップS19へ移行する。
なお、ホストコンピュータ1からの取引可否電文が未着の場合は、顧客操作部7の画面に第1画面のみを表示して顧客にしばらくの間の待機を促しステップS19へ移行する。
【0029】
取引可否電文が着信した時には、顧客が入力中の入力が終了した後にそれまでの入力済の入力データを記憶部6に一時保存し、顧客の入力を一旦中断させてステップS19へ移行する。
S19、現金自動取引装置2の制御部4は、通信部5によって取引可否電文を受信する。
【0030】
その後のステップS20、S21の作動は、従来例のステップS8、S9で説明した内容と同様であるのでその説明を省略する。
S22、制御部4は出金処理を行う。
取引継続の操作が行われていない場合は、従来例のステップS10の内容と同様であるので説明を省略する。
【0031】
取引継続のための取引選択ボタンが押下されている場合は、ステップS10と同様にして取引明細票の印刷、通帳の記帳、現金の繰出しを行い、制御部4は顧客操作部7の画面に現金および取引明細票の受取りを促す旨を表示して現金および取引明細票を排出し、取引カードや通帳の排出を行わないで1回目の取引である出金処理を終了する。
【0032】
なお、次の取引のための入力が終了していない場合は、制御部4は未入力の入力画面を表示して全ての入力を終了させ、記憶部6に一時保存していた入力データに追加して保存する。
また、通帳が挿入されずに「通帳記帳」ボタンが選択されている場合には、通帳の挿入を促す画面を表示して、顧客の通帳が挿入されたことを確認してステップS23へ移行する。
【0033】
S23、出金処理が終了すると制御部4は、取引継続の操作が行われていない場合は、顧客が排出された取引カード等を受取ったことを確認してステップS1へ戻り、顧客操作部7の画面に取引選択画面を表示して待機する。
取引継続の操作が行われている場合は、現金等の受取りを確認して次の取引のためにステップS15へ分岐し、一時保存されている入力データを基に2回目の取引である振込取引ための取引電文を作成してホストコンピュータ1へ送信し取引を継続する。
【0034】
なお、2回目の取引のホストコンピュータ1との交信の間に3回目の取引継続の操作が行われた場合は上記と同様にして取引を継続し、ステップS16で顧客が次の取引のための取引継続の操作をしないで待機するまで取引が継続される。
以上説明したように、本実施の形態では、現金自動取引装置とホストコンピュータとの交信の間の顧客の待機時間を利用して、次の取引のための入力を連続して受付けることによって、顧客が複数の取引を行う場合の現金自動取引装置の処理時間が短縮でき、顧客の利便性と共に現金自動取引装置の稼動効率を向上することができる。
【0035】
これに加えて、顧客が排出された取引カードを再び挿入する等の重複操作を省略することができ、顧客の負担を軽減することができる。
また、第1画面に第2画面を重ねて表示し並行して複数の処理を行うマルチタスク処理によって、第2画面での入力中に第1画面での取引可否電文の受信が可能となり、ホストコンピュータ1からの通信を阻害せずに顧客の利便性を向上することができる。
【0036】
なお、上記ステップS18で、取引可否電文が着信した時には顧客の入力を一旦中断するとして説明したが、着信した取引可否電文を一時保存して顧客の全ての入力が終了するのを待ってステップS19へ移行するようにしてもよい。
また、ステップS16で、交信時取引選択画面を表示する前に取引継続の要否を問合せる画面を表示し、後に図6に示す通常の取引選択画面を表示してその選択の内容によって通常の入力画面を表示するようにしてマルチタスク処理に因らないで上記と同様にホストコンピュータとの交信の間に次の取引の入力を行うことができるようにしても、本発明の効果を損なうものではない。
【0037】
更に、ステップS16で、交信時取引選択画面に表示する取引選択画面(第2画面)は上記出金取引のように取引カードを使用する取引選択ボタンのみを表示するようにしても、本発明の効果を損なうものではない。
更に、ステップS16で、第2画面である取引選択画面に取引を継続する必要がない場合に押下する「取消」ボタンを加えて表示するようにし、取引を継続する必要がない場合は、第2画面表示されている「取消」ボタンを押下するようにしてもよい。
【0038】
この場合に、ステップS17では、「取消」ボタンが押下された場合は、第2画面の表示を閉じ、顧客操作部7の画面に第1画面のみを表示して顧客にしばらくの間の待機を促しステップS19へ移行するようにする。
上記は、1回目の取引が出金取引であり、2回目の取引が振込取引であるとして説明したが、最初および次の取引が他の取引であっても、その取引の通常時の処理におけるホストコンピュータ1との交信時に上記と同様にして同様の交信時の第1画面に次の取引に必要な第2画面を重ねて表示して取引を継続するようにすれば、本実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0039】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明は、現金自動取引装置とホストコンピュータとの交信の間に、次の取引の入力を受付けるようにすることによって、顧客が複数の取引を行う場合の現金自動取引装置の処理時間が短縮でき、顧客の利便性と共に現金自動取引装置の稼動効率を向上することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の出金取引を示すフローチャート
【図2】本発明の実施の形態の交信時取引選択画面表示例
【図3】本発明の実施の形態の交信時振込金額入力画面表示例
【図4】従来例を示すブロック図
【図5】従来例の出金取引を示すフローチャート
【図6】従来例の取引選択画面表示例
【図7】従来例の交信画面表示例
【符号の説明】
1 ホストコンピュータ
2 現金自動取引装置
3 データベース
4 制御部
5 通信部
6 記憶部
7 顧客操作部
8 カード挿入部
9 通帳記帳部
10 紙幣入出金部
11 硬貨入出金部
【発明の属する技術分野】
本発明は、金融機関の支店等に設置され顧客との取引を行う現金自動取引装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の現金自動取引装置の例を図面を用いて説明する。
図4は従来例を示すブロック図、図5は従来の出金取引を示すフローチャートである。
図4において、1は金融機関のセンタに設置されている上位装置としてのホストコンピュータであり、銀行の支店等に設置されている現金自動取引装置2と電話回線等の通信回線を介して接続されており、顧客の暗証番号や口座番号、預金残高等を管理する顧客ファイル等を格納するデータベース3を有している。
【0003】
4は現金自動取引装置2の制御部であり、通信部5によって通信回線を介してホストコンピュータ1と接続しており、現金自動取引装置2内の各部を制御して取引制御を行うと共にデータ通信等も制御する。
6は現金自動取引装置2の記憶部であり、制御部4が実行するプログラムや制御部4による処理結果等が格納される。
【0004】
7は顧客操作部であり、CRTまたはLCD等の表示画面とタッチパネルの組合せ等で構成された表示部を有しており、取引選択画面や顧客の希望等を問合せる画面、顧客の操作を促す誘導画面等を表示する一方、タッチパネルにより顧客からの入力を受付ける。
8はカード挿入部であり、挿入された取引媒体である顧客のキャッシュカード等の取引カードの磁気ストライプに記録されているカード情報を読み書きすると共に取引明細票等を印刷するプリンタを有している。
【0005】
9は通帳記帳部であり、挿入された顧客の通帳の磁気ストライプに記録されている内容を読み書きすると共に取引内容等を顧客の通帳に記帳する。
10は紙幣入出金部であり、顧客の紙幣を受入れ、これを鑑別、計数して集積すると共に顧客に払出す紙幣を排出する。
11は硬貨入出金部であり、顧客の硬貨を受入れ、これを鑑別、計数して集積すると共に顧客に払出す硬貨を排出する。
【0006】
このような構成の現金自動取引装置の作用について説明する。
以下に、図5に示すフローチャートを用い、Sで示すステップに従って顧客による出金取引の場合を説明する。
S1、現金自動取引装置2の顧客操作部7の画面には図6に示す取引選択画面が表示されている。
【0007】
取引選択画面には、取引ボタンの押下を促す旨と出金取引のための「お引き出し」ボタン、入金取引のための「お預け入れ」ボタン、振込取引のための「お振り込み」ボタン、振替取引のための「お振り替え」ボタン、通帳に未記入の取引内容を記帳するための「通帳記帳」ボタン、口座残高を照会するための「残高照会」ボタン等の取引選択ボタンが表示される。
【0008】
顧客は顧客操作部7の画面から出金取引を選択し、タッチパネルによって「お引き出し」ボタンを押下する。
S2、この信号を受取った制御部4は、取引媒体としての取引カードや通帳の挿入を促す画面を表示し、顧客はこれに従って顧客の取引カードや通帳をカード挿入部8や通帳記帳部9に挿入する。
【0009】
この時、制御部4はカード挿入部8によって取引カードの磁気ストライプに記録されたカード情報を読取る。また通帳が挿入されている場合は、通帳記帳部9によって通帳の磁気ストライプに記録された通帳情報も読取る。
S3、制御部4は、顧客操作部7の画面に暗証番号入力画面を表示して暗証番号の入力を促す。顧客は表示されているテンキーによって暗証番号を入力し「確認」ボタンを押下する。
【0010】
S4、暗証番号の入力が終わると、制御部4は顧客操作部7の画面に金額入力画面を表示して出金金額の入力を促す。顧客は表示されているテンキーによって出金金額を入力し「確認」ボタンを押下する。
S5、確認操作の信号を受取った制御部4は、取引カードのカード情報に入力された暗証番号や出金金額等を添付して取引電文を作成し、通信部5によって通信回線を介してホストコンピュータ1へ送信する。
【0011】
S6、これと並行して制御部4は、顧客操作部7の画面に図7に示すホストコンピュータ1との交信中である旨、しばらくの間の待機を促す旨等を表示した交信画面を表示して顧客にしばらくの間の待機を促す。
この時、取引電文を受信したホストコンピュータ1は、取引電文に含まれるカード情報を基にデータベース3の顧客ファイルを検索して該当する顧客ファイルの暗証番号と取引電文の暗証番号を照合し、暗証番号が一致する場合は顧客を認証し、口座残高に不足がない場合は取引許可の旨を電文にして取引可否電文を作成すると共に顧客の顧客ファイルの口座残高を更新する。
【0012】
暗証番号が一致しない場合や口座残高が不足している場合には、それぞれの旨を添付した取引不許可の旨を電文にして取引可否電文を作成する。
ホストコンピュータ1は取引可否電文を現金自動取引装置2へ通信回線を介して送信する。
S7、現金自動取引装置2の制御部4は、通信部5によって取引可否電文を受信する。
【0013】
S8、制御部4は受信した取引可否電文を基に取引の可否を判断し、取引許可の場合はステップS10へ、取引不許可の場合はステップ9へ移行する。
S9、制御部4は、顧客操作部7の画面に取引不許可の旨とその内容および内容の確認を促す旨と「確認」ボタンを表示した取引不許可確認画面を表示する。顧客はその内容を確認して取引不許可確認画面に表示されている「確認」ボタンを押下する。
【0014】
確認操作の信号を受取った制御部4は、取引カードや通帳の受取りを促す画面を表示すると共にこれらをカード挿入部8や通帳記帳部9によって排出し、顧客がこれらを受取り、制御部4がこれを確認して取引不許可処理が終了する。
その後、制御部4はステップS1へ戻り、顧客操作部7の画面に取引選択画面を表示して待機する。
【0015】
S10、制御部4は出金処理を行う。
すなわち、顧客操作部7の画面に出金処理を行う旨を表示すると同時に、取引内容を基に印刷データを作成してこれをカード挿入部8へ送り、取引明細票に印刷データを印刷し、通帳が挿入されていればその内容を通帳記帳部9により通帳に記帳する。
【0016】
また、入力された出金金額を紙幣入出金部10および硬貨入出金部11からそれぞれ計数して繰出す。
次いで制御部4は、顧客操作部7の画面に現金および取引カードや通帳、取引明細票の受取りを促す旨を表示し、現金および取引カードや通帳、取引明細票を排出して出金処理を終了する。
【0017】
その後に制御部4は、顧客がこれらを受取ったことを確認してステップS1へ戻り、顧客操作部7の画面に取引選択画面を表示して待機し、出金取引が終了する。
顧客が継続して他の取引を行う場合は、顧客は図6に示す取引選択画面から再度希望する取引を選択し、上記と同様にして取引を継続する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の技術においては、顧客が希望する取引が複数ある場合には、1回目の取引を終了させてから次の取引を行わなければならず、一人の顧客に対する取引の時間が増加し、顧客の利便性が悪化するばかりか現金自動取引装置の稼動効率が低下するという問題がある。
【0019】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、顧客が一度に複数の取引を希望する場合に、現金自動取引装置の稼動効率を向上させる手段を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、金融機関に設置された上位装置と交信可能に接続され顧客との取引を行う現金自動取引装置において、前記取引の前記上位装置との交信の間に次の取引の入力を受付けることを特徴とする。
また、金融機関に設置された上位装置と交信可能に接続され顧客との取引を行う現金自動取引装置のプログラムにおいて、現金自動取引装置の制御部を、前記取引の間に前記上位装置との交信を行う交信手段と、該交信の間に次の取引の入力を受付ける入力受付手段として機能させることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明による現金自動取引装置の実施の形態について説明する。
なお、取引に使用する現金自動取引装置2の構成は、図4に示す従来の現金自動取引装置2と同様であるのでその説明を省略する。
【0022】
本発明の作用について説明する。
図1は本発明の出金取引を示すフローチャートである。
以下に、Sで示すステップに従って、顧客が1回目の取引として出金取引を行った後に、継続して2回目の取引として振込取引を行う場合について説明する。なお、図1におけるステップS11〜S15は、上記従来例のS1〜S5と同様であるのでその説明を省略する。
【0023】
S16、取引電文の送信と並行して制御部4は、顧客操作部7の画面に図2に示す交信時取引選択画面を表示する。
交信時取引選択画面には、ホストコンピュータ1との交信中である旨および顧客にしばらくの間の待機を促す旨等を表示した第1画面に、図6に示すと同様の取引選択ボタンを表示した通常の取引選択画面である第2画面が重ねられて表示される。
【0024】
顧客が取引を継続する場合は、第2画面に表示されている取引選択ボタンから継続して行う取引、例えば「お振り込み」ボタンを押下する。
取引を継続する必要がない場合は、顧客は次の取引のための取引継続の操作をしないでそのまま待機する。
S17、制御部4は取引継続のための取引選択ボタンが押下された場合はステップS18へ移行する。
【0025】
取引継続の操作が行われていない場合、制御部4は取引可否電文の着信があるまで顧客操作部7の画面に交信時取引選択画面を表示して待機する。
なお、ホストコンピュータ1は、ステップS16〜S18の間に受信した取引電文を基に従来例のステップS6で説明したのと同様の内容を実行し、取引可否電文を現金自動取引装置2へ通信回線を介して送信する。
【0026】
また、第1画面では取引可否電文の着信を待つ着信待機処理が継続して実行されている。
S18、制御部4は次の取引のための入力処理を行う。
本実施の形態では振込取引が選択されているので、制御部4は第1画面を表示したまま、取引選択画面(第2画面)を閉じ、通常の振込先問合画面と同様の振込先の銀行や口座番号等を問合せる第2画面を第1画面に重ねて表示して交信時振込先問合画面を表示する。
【0027】
顧客が銀行や口座番号等を入力して確定すると、制御部4は振込先問合画面(第2画面)を閉じ、図3に示す交信時振込金額入力画面を表示する。
交信時振込金額入力画面には、第1画面に重ねて、通常の振込金額入力画面と同様の振込金額の入力を促す旨、金額を入力するためのテンキー、振込金額表示欄、入力の間違いを訂正するための「訂正」ボタンおよび振込金額を確定する場合に押下する「確認」ボタン等を表示した第2画面が表示される。
【0028】
顧客は表示されているテンキーによって振込金額を入力し「確認」ボタンを押下する。
振込取引に必要な全ての入力の終了を検知した制御部4は、入力されたデータを記憶部6に一時保存して第2画面を閉じステップS19へ移行する。
なお、ホストコンピュータ1からの取引可否電文が未着の場合は、顧客操作部7の画面に第1画面のみを表示して顧客にしばらくの間の待機を促しステップS19へ移行する。
【0029】
取引可否電文が着信した時には、顧客が入力中の入力が終了した後にそれまでの入力済の入力データを記憶部6に一時保存し、顧客の入力を一旦中断させてステップS19へ移行する。
S19、現金自動取引装置2の制御部4は、通信部5によって取引可否電文を受信する。
【0030】
その後のステップS20、S21の作動は、従来例のステップS8、S9で説明した内容と同様であるのでその説明を省略する。
S22、制御部4は出金処理を行う。
取引継続の操作が行われていない場合は、従来例のステップS10の内容と同様であるので説明を省略する。
【0031】
取引継続のための取引選択ボタンが押下されている場合は、ステップS10と同様にして取引明細票の印刷、通帳の記帳、現金の繰出しを行い、制御部4は顧客操作部7の画面に現金および取引明細票の受取りを促す旨を表示して現金および取引明細票を排出し、取引カードや通帳の排出を行わないで1回目の取引である出金処理を終了する。
【0032】
なお、次の取引のための入力が終了していない場合は、制御部4は未入力の入力画面を表示して全ての入力を終了させ、記憶部6に一時保存していた入力データに追加して保存する。
また、通帳が挿入されずに「通帳記帳」ボタンが選択されている場合には、通帳の挿入を促す画面を表示して、顧客の通帳が挿入されたことを確認してステップS23へ移行する。
【0033】
S23、出金処理が終了すると制御部4は、取引継続の操作が行われていない場合は、顧客が排出された取引カード等を受取ったことを確認してステップS1へ戻り、顧客操作部7の画面に取引選択画面を表示して待機する。
取引継続の操作が行われている場合は、現金等の受取りを確認して次の取引のためにステップS15へ分岐し、一時保存されている入力データを基に2回目の取引である振込取引ための取引電文を作成してホストコンピュータ1へ送信し取引を継続する。
【0034】
なお、2回目の取引のホストコンピュータ1との交信の間に3回目の取引継続の操作が行われた場合は上記と同様にして取引を継続し、ステップS16で顧客が次の取引のための取引継続の操作をしないで待機するまで取引が継続される。
以上説明したように、本実施の形態では、現金自動取引装置とホストコンピュータとの交信の間の顧客の待機時間を利用して、次の取引のための入力を連続して受付けることによって、顧客が複数の取引を行う場合の現金自動取引装置の処理時間が短縮でき、顧客の利便性と共に現金自動取引装置の稼動効率を向上することができる。
【0035】
これに加えて、顧客が排出された取引カードを再び挿入する等の重複操作を省略することができ、顧客の負担を軽減することができる。
また、第1画面に第2画面を重ねて表示し並行して複数の処理を行うマルチタスク処理によって、第2画面での入力中に第1画面での取引可否電文の受信が可能となり、ホストコンピュータ1からの通信を阻害せずに顧客の利便性を向上することができる。
【0036】
なお、上記ステップS18で、取引可否電文が着信した時には顧客の入力を一旦中断するとして説明したが、着信した取引可否電文を一時保存して顧客の全ての入力が終了するのを待ってステップS19へ移行するようにしてもよい。
また、ステップS16で、交信時取引選択画面を表示する前に取引継続の要否を問合せる画面を表示し、後に図6に示す通常の取引選択画面を表示してその選択の内容によって通常の入力画面を表示するようにしてマルチタスク処理に因らないで上記と同様にホストコンピュータとの交信の間に次の取引の入力を行うことができるようにしても、本発明の効果を損なうものではない。
【0037】
更に、ステップS16で、交信時取引選択画面に表示する取引選択画面(第2画面)は上記出金取引のように取引カードを使用する取引選択ボタンのみを表示するようにしても、本発明の効果を損なうものではない。
更に、ステップS16で、第2画面である取引選択画面に取引を継続する必要がない場合に押下する「取消」ボタンを加えて表示するようにし、取引を継続する必要がない場合は、第2画面表示されている「取消」ボタンを押下するようにしてもよい。
【0038】
この場合に、ステップS17では、「取消」ボタンが押下された場合は、第2画面の表示を閉じ、顧客操作部7の画面に第1画面のみを表示して顧客にしばらくの間の待機を促しステップS19へ移行するようにする。
上記は、1回目の取引が出金取引であり、2回目の取引が振込取引であるとして説明したが、最初および次の取引が他の取引であっても、その取引の通常時の処理におけるホストコンピュータ1との交信時に上記と同様にして同様の交信時の第1画面に次の取引に必要な第2画面を重ねて表示して取引を継続するようにすれば、本実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0039】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明は、現金自動取引装置とホストコンピュータとの交信の間に、次の取引の入力を受付けるようにすることによって、顧客が複数の取引を行う場合の現金自動取引装置の処理時間が短縮でき、顧客の利便性と共に現金自動取引装置の稼動効率を向上することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の出金取引を示すフローチャート
【図2】本発明の実施の形態の交信時取引選択画面表示例
【図3】本発明の実施の形態の交信時振込金額入力画面表示例
【図4】従来例を示すブロック図
【図5】従来例の出金取引を示すフローチャート
【図6】従来例の取引選択画面表示例
【図7】従来例の交信画面表示例
【符号の説明】
1 ホストコンピュータ
2 現金自動取引装置
3 データベース
4 制御部
5 通信部
6 記憶部
7 顧客操作部
8 カード挿入部
9 通帳記帳部
10 紙幣入出金部
11 硬貨入出金部
Claims (4)
- 金融機関に設置された上位装置と交信可能に接続され、顧客との取引を行う現金自動取引装置において、
前記取引の前記上位装置との交信の間に、次の取引の入力を受付けることを特徴とする現金自動取引装置。 - 請求項1において、
前記現金自動取引装置の表示部に、前記交信の間に前記上位装置との交信中である旨を表示した第1画面に、次の取引の入力内容を表示した第2画面を重ねて表示し、前記取引の入力を受付けることを特徴とする現金自動取引装置。 - 金融機関に設置された上位装置と交信可能に接続され、顧客との取引を行う現金自動取引装置のプログラムにおいて、
現金自動取引装置の制御部を、
前記取引の間に前記上位装置との交信を行う交信手段と、該交信の間に次の取引の入力を受付ける入力受付手段として機能させることを特徴とする現金自動取引装置のプログラム。 - 請求項3において、
前記交信の間の画面に、前記上位装置との交信中である旨を表示した第1画面と、次の取引の入力内容を表示した第2画面とを重ねて表示する画面表示手段として機能させることを特徴とする現金自動取引装置のプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002170146A JP2004013806A (ja) | 2002-06-11 | 2002-06-11 | 現金自動取引装置およびそのプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002170146A JP2004013806A (ja) | 2002-06-11 | 2002-06-11 | 現金自動取引装置およびそのプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004013806A true JP2004013806A (ja) | 2004-01-15 |
Family
ID=30436498
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002170146A Pending JP2004013806A (ja) | 2002-06-11 | 2002-06-11 | 現金自動取引装置およびそのプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004013806A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008040748A (ja) * | 2006-08-04 | 2008-02-21 | Noritsu Koki Co Ltd | 写真プリント受付装置 |
JP2009026268A (ja) * | 2007-07-24 | 2009-02-05 | Hitachi Omron Terminal Solutions Corp | 自動取引処理装置、ホスト装置、および取引処理システム |
-
2002
- 2002-06-11 JP JP2002170146A patent/JP2004013806A/ja active Pending
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