JP2004009699A - 記録媒体搬送用トレイ - Google Patents
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Abstract
【課題】より効率的に光ディスク等の記録媒体への印刷を行うことができる搬送用トレイを提供すること。
【解決手段】搬送用トレイ40は板状体からなるトレイ本体部40と、3つの凹部47からなる。凹部47a、47b、47はそれぞれサイズ及び形状の異なり、それぞれに適合する光ディスクがセット可能となっている。凹部47aと47bとは搬送方向に一部重なり合う部分を有し、インクジェット記録ヘッドの1回の主走査で2つの光ディスクに同時に印刷が実行可能となっている。それぞれの凹部47には、光ディスク有無検出用の反射板49が設けられ、また、凹部47に近い位置には搬送方向及び主走査方向の位置検出用の反射板48が設けられ、適切な印刷動作が行える様になっている。
【選択図】 図6
【解決手段】搬送用トレイ40は板状体からなるトレイ本体部40と、3つの凹部47からなる。凹部47a、47b、47はそれぞれサイズ及び形状の異なり、それぞれに適合する光ディスクがセット可能となっている。凹部47aと47bとは搬送方向に一部重なり合う部分を有し、インクジェット記録ヘッドの1回の主走査で2つの光ディスクに同時に印刷が実行可能となっている。それぞれの凹部47には、光ディスク有無検出用の反射板49が設けられ、また、凹部47に近い位置には搬送方向及び主走査方向の位置検出用の反射板48が設けられ、適切な印刷動作が行える様になっている。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録装置における被記録材搬送経路を利用した搬送が非容易な形態を有する記録媒体をセットする記録媒体搬送用トレイに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、民生用のインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)において、コンパクトディスクに代表される光ディスク(以下「光ディスク」と言う)のラベル面に直接インクを吐出して印刷が可能なものが開発され、市販されている。この様なプリンタにおいては、光ディスクは一般の印刷用紙と比べてサイズが小さく、且つ高剛性を有する為、それ単体でプリンタの用紙搬送経路を利用して搬送することができない。従って、板状体からなる専用の記録媒体搬送用トレイ(以下「搬送用トレイ」と言う)にセットし、そして搬送する様になっている。
【0003】
図9(a)において、符号500は上述の様な従来の搬送用トレイを示すものである。搬送用トレイ500は板状体からなるトレイ本体部501に、符号Rで示す光ディスクを嵌め込む凹部502と、光ディスクRの中央の穴と嵌合する凸部503とが形成されている。尚、符号504は、セットした光ディスクRの取り出し用の凹部である。
【0004】
また、凹部502の深さは、該凹部502にセットされた光ディスクRの上面と、トレイ本体部501の上面501aとが略同一面をなす様に(平坦となる様に)なされている。光ディスクRは、この様な搬送用トレイ500にセットされ、プリンタの搬送経路上を搬送されて、ラベル面への印刷が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、凹部502の直径は、一般に直径12cmの光ディスクRをセットすることを前提に決定されている為、直径8cmの光ディスクR’をセットする場合には、光ディスクR’の外周と、凹部502の内周との間に凹部(段差)が形成されることになる。
【0006】
しかし、この様な段差が形成されると、当該段差部をプリンタの搬送ローラが通過する際に、セットされた光ディスクR’がトレイ本体部501から浮き上がり、これによって光ディスクR’が搬送経路上の構成要素に引っ掛かったり、印刷面が記録ヘッドとが擦れたり、印刷面と記録ヘッドとの距離が変化することによって印刷品質が低下したりといった問題が生じる。更に、最悪の場合には、光ディスクR’がトレイ本体部501から外れてしまう虞もある。
【0007】
そこでこの様な問題を解決すべく、従来は直径8cmの光ディスクR’に印刷を行う場合には、図9(b)に示す様なドーナツ形状をなすアダプタ505を利用していた。しかし、アダプタ505をセットする手間が必要であると共に、アダプタ505は別部品であることから紛失し易いといった問題があった。
【0008】
加えて、その他の直径を有する光ディスクや、特殊な形状を有する光ディスク(例えば、カード形状)をセットする為にはそれぞれの形状に適合したアダプタを用意する必要があり、手間であると同時に低コスト化の要請にも反することになる。
【0009】
更に加えて、従来の搬送用トレイ500では、例えば複数の光ディスクRに印刷を行う場合に1枚ずつ印刷を行う必要があり、印刷に手間と時間を要していた。
【0010】
そこで本発明はこの様な状況に鑑みなされたものであり、その課題は、より効率的に光ディスク等の記録媒体への印刷を行うことができる搬送用トレイを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願請求項1記載の記録媒体搬送用トレイは、板状体からなるトレイ本体部と、該トレイ本体部の表面に形成され、被記録材に記録を行う記録装置における被記録材搬送経路を利用した搬送が非容易な形態を有する記録媒体をセットする為の凹部と、を有する記録媒体搬送用トレイであって、前記凹部を、前記トレイ本体部に複数有することを特徴とする。
【0012】
本願請求項1記載の発明によれば、記録媒体搬送用トレイには、記録装置における被記録材搬送経路を利用した搬送が非容易な記録媒体(例えば、光ディスク等)をセットする凹部が複数配設されているので、1枚ずつ前記記録媒体をセットして記録を繰り返す必要がなく、効率的に複数の前記記録媒体への記録を行うことが可能となる。特に、複数の前記凹部が、サイズの異なる前記記録媒体を同時にセットする為に、複数のサイズのものによって構成されている場合には、同時に異なるサイズの前記記録媒体に記録を行うことができ、効率的に記録を実行できるとともに、アダプタ等の別部材を必要としないので、記録媒体搬送用トレイを低コスト化でき、また、前記記録媒体のセットの手間を省くこともできる。
【0013】
尚、被記録材に記録を行う記録装置における被記録材搬送経路を利用した搬送が非容易な形態を有する記録媒体とは、例えばコンパクトディスクに代表される光ディスク等、方形をなす印刷用紙とは異なり主走査方向の位置決めが困難な形状を有し、そのサイズが小さい為に記録装置の搬送手段によって適切な搬送動作を行うことができず、その剛性が高いことによって湾曲した搬送経路を搬送することができない様な記録媒体を言う。
【0014】
本願請求項2記載の記録媒体搬送用トレイは、請求項1において、前記複数の凹部が、少なくとも2以上のサイズから構成されたことを特徴とする。
本願請求項2記載の発明によれば、前記複数の凹部が、少なくとも2以上のサイズのものから構成されているので、同時に異なるサイズの前記記録媒体に記録を行うことができ、効率的に記録を実行できるとともに、アダプタ等の別部材を必要としないので、記録媒体搬送用トレイを低コスト化でき、また、前記記録媒体をセットする際の手間を省くこともできる。
【0015】
本願請求項3記載の記録媒体搬送用トレイは、請求項1または2において、前記トレイ本体部の上面と、前記凹部にセットされた前記記録媒体の上面とが略同一面をなすことを特徴とする。
本願請求項3記載の発明によれば、前記トレイ本体部の上面と、前記凹部にセットされた前記記録媒体の上面とが略同一面をなすので、前記記録媒体の上面と前記トレイ本体部の上面とに段差がなく、従って例えば記録装置の用紙搬送経路の構成部品に引っ掛かったり、ヘッド擦れを生じたり、或いは、搬送ローラが前記記録媒体と前記トレイ本体部との段差を通過する際のショックにより、前記記録媒体が前記トレイ本体部から浮き上がったり外れたりするといった不具合を防止することができる。
【0016】
本願請求項4記載の記録媒体搬送用トレイは、請求項1から3のいずれか1項において、隣接する2つの前記凹部が、搬送方向を側視して一部重なり合う部分を有していることを特徴とする。
本願請求項4記載の発明によれば、複数配設された前記凹部のうちの、少なくとも2つの隣接する前記凹部が、搬送方向を側視して一部重なり合う部分を有しているので、1回の主走査で2つの前記記録媒体に同時に記録を行うことができ、もって印刷スループットを向上させることが可能となる。
【0017】
本願請求項5記載の記録媒体搬送用トレイは、請求項1から4のいずれか1項において、前記凹部に、前記記録媒体の有無検出用の識別表示が設けられていることを特徴とする。
本願請求項5記載の発明によれば、前記凹部には、前記記録媒体の有無検出用の識別表示が設けられているので、例えば記録装置において当該識別表示を読み取る読み取り手段(例えば、センサ手段)により、前記凹部に前記記録媒体がセットされているか否かを検出することができ、もって前記記録媒体がセットされていない状態の前記凹部に対して記録動作を実行して当該凹部を汚染することが無く、適切な記録動作を実行することができる。
【0018】
本願請求項6記載の記録媒体搬送用トレイは、請求項1から5のいずれか1項において、前記トレイ本体部及び前記凹部が、セットされる前記記録媒体の印刷面と異なる反射率を有することを特徴とする。
本願請求項6記載の発明によれば、前記トレイ本体部及び前記凹部が、セットされる前記記録媒体の印刷面と異なる反射率を有するので、例えば記録装置において反射式センサ等を利用することにより、前記凹部に前記記録媒体がセットされているか否かを、前記記録媒体それ自身と前記トレイ本体部との反射率差を利用して検出することができ、もって前記記録媒体がセットされていない状態の前記凹部に対して記録動作を実行して当該凹部を汚染することが無く、適切な記録動作を実行することができると同時に、記録媒体搬送用トレイを低コストに得ることができる。
【0019】
本願請求項7記載の記録媒体搬送用トレイは、請求項6において、前記トレイ本体部及び前記凹部が黒色からなることを特徴とする。
本願請求項7記載の発明によれば、前記トレイ本体部及び前記凹部が黒色からなるので、通常、前記記録媒体の記録面は白色であることから、もって確実に反射率差を検出して、前記記録媒体の有無検出を確実に行うことが可能となる。
【0020】
本願請求項8記載の記録媒体搬送用トレイは、請求項1から7のいずれか1項において、前記トレイ本体部において前記凹部に隣接する位置に、前記凹部の搬送方向位置又は/及び主走査方向位置検出用識別表示が設けられていることを特徴とする。
本願請求項8記載の発明によれば、前記トレイ本体部において前記凹部に隣接する位置に、前記凹部の搬送方向位置又は/及び主走査方向位置検出用の識別表示が設けられているので、これによって各々の前記凹部の搬送方向位置及び主走査方向位置のいずれか一方又は双方を正確に検出でき、もって適切な記録動作を実行することができる。
【0021】
本願請求項9記載の記録媒体搬送用トレイは、請求項1から8のいずれか1項において、前記トレイ本体部に、前記トレイ本体部の有無検出用の識別表示が設けられていることを特徴とする。
本願請求項9記載の発明によれば、前記トレイ本体部に、前記トレイ本体部の有無検出用の識別表示が設けられているので、例えば記録装置において当該識別表示を読み取る読み取り手段(例えば、センサ手段)により、当該記録媒体搬送用トレイがセットされたか否かを正確に検出することができ、もって適切な記録動作を実行することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
<インクジェットプリンタの構成>
先ず、図1及び図2を参照しつつ本発明に係るインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)100の用紙搬送経路について説明する。ここで、図1はプリンタ100の外観斜視図であり、図2は、プリンタ100の概略側断面図である。
【0023】
図1において、プリンタ100は装置本体3の後方側(上流側)に給紙装置2を、前方側(下流側)に排紙スタッカ1を備え、被記録材としての用紙P(湾曲姿勢で給送可能な可撓性記録材:図2参照)を給紙装置2によって後方側から給送し、前方側に設けられた排紙スタッカ1に向けて排出する、湾曲した給送経路を備えている(図2参照)。
【0024】
プリンタ100は、図1に示す給排紙トレイ50を排紙スタッカ1の上方において着脱可能に備える様に構成されている。給排紙トレイ50は略水平な用紙載置面51を有していて、装着することにより、前述した用紙Pの湾曲した給送経路の他に、湾曲姿勢で給送不可能な被記録材(非可撓性記録材)の直線的な給排紙経路が形成される様になっている。尚、給排紙トレイ50の詳細な構成および作用効果は、後に詳述する。
【0025】
次に、図2を参照しつつ、プリンタ100の内部構成について説明する。前述した様に、プリンタ100は後方側(図2において右側)に給紙装置2を備え、該給紙装置2によって用紙Pを傾斜姿勢に堆積保持し、そして1枚ずつ給紙ローラ14によって湾曲させながら前方側(図2において左側)へ給送し、前方側から略水平に排出する第1の給排紙経路と、この様な湾曲した給排紙経路を利用できない非可撓性記録材を装置前方から略水平に給送し、そして再び装置前方から略水平に排出する第2の給排紙経路とを備えている。以下では、前記第1の給排紙経路に沿って上流側から説明することとする。
【0026】
給紙装置2はホッパ16を備え、該ホッパ16上に用紙Pを傾斜姿勢で堆積する。ホッパ16は給紙装置2の後部上方に位置する回動支点(図示せず)を中心に回動可能に設けられ、その先端部が回動駆動される給紙ローラ14に対して圧接及び離間動作する様になっている。堆積された用紙Pの最上位のものは、ホッパ16が給紙ローラ14に対して圧接動作を行い、当該圧接状態において給紙ローラ14が回動することによって下流側に繰り出される。給紙ローラ14は側面視略D形の形状をなしていて、印刷動作時にはその平坦部が用紙Pに対向する状態に制御され(図2の状態)、これによって用紙Pの搬送負荷を軽減する。
【0027】
給紙ローラ14から下流下には板状体としての紙案内15が略水平に設けられ、給紙装置2から繰り出された用紙Pの先端が該紙案内15に斜めに当接し、滑らかに下流側に案内される。紙案内15から下流には回動駆動される搬送駆動ローラ19aと、該搬送駆動ローラ19aに圧接する搬送従動ローラ19bと、からなる搬送ローラ19が設けられ、用紙Pは、当該搬送ローラ19によってニップされて、一定ピッチで下流側に搬送される。
【0028】
搬送従動ローラ19bは搬送従動ローラホルダ18の下流側において軸支され、当該搬送従動ローラホルダ18は、回動軸18aを中心に図2の時計方向及び反時計方向に回動可能に設けられ、且つ、ねじりコイルばね(図示せず)によって搬送従動ローラ19bが常に搬送駆動ローラ19aに圧接する方向(図2の反時計方向)に回動付勢されている。尚、搬送従動ローラ19bは、図示しない操作レバーによって、搬送駆動ローラ19aに圧接する位置と、搬送駆動ローラ19aから離間する位置とをとることができる様になっている。
【0029】
次に、給紙ローラ14から搬送ローラ19に至る用紙Pの給送経路上には、用紙Pの通過を検出する、センサ本体部17aと検出子17bとからなる用紙検出器17が配設されている。検出子17bは側面視略「く」の字の形状をなし、その中央付近の回動軸17cを中心に図2の時計方向及び反時計方向に回動可能に設けられ、回動軸17cから下側は、下流から上流に進む用紙Pの先端と緩やかな角度で滑らかに当接する様に形成されている。
【0030】
検出子17bの上方に位置するセンサ本体部17aは発光部(図示せず)及び該発光部からの光を受ける受光部(図示せず)を備え、検出子17bの回動軸17cから上側が、その回動動作により、前記発光部から前記受光部に向かう光の遮断及び通過を行う様になっている。よって、図2に示す様に用紙Pの通過に伴って検出子17bが上方に押し上げられるように回動すると、検出子17bの上側がセンサ本体部17aから外れ、これによって前記受光部が受光状態となって、用紙Pの通過を検出する様になっている。
【0031】
続いて、搬送ローラ19の下流には、プリンタ100の記録部(記録手段)を構成する、プラテン28及びインクジェット記録ヘッド13が上下に対向する様に配設されている。プラテン28は主走査方向(図2の紙面表裏方向)に長く、搬送ローラ19によってインクジェット記録ヘッド13の下へ搬送される用紙Pは、プラテン28によって下から支持される。インクジェット記録ヘッド13はインクカートリッジ11を搭載するキャリッジ10の底部に設けられ、該キャリッジ10は、主走査方向に延びるキャリッジガイド軸12にガイドされながら主走査方向に往復動する。
【0032】
次に、インクジェット記録ヘッド13から下流はプリンタ100の排紙部となっていて、回動駆動される排紙駆動ローラ20aと、該排紙駆動ローラ20aに軽く圧接することによって従動回動する排紙従動ローラ20bと、からなる排紙ローラ20が設けられ、インクジェット記録ヘッド13によって印刷の行われた用紙Pは、排紙ローラ20にニップされつつ排紙駆動ローラ20aが回動することにより排出される。排紙従動ローラ20bは排紙従動ローラホルダ23に軸支され、該排紙従動ローラホルダ23は、排紙従フレーム25に取り付けられている。排紙従フレーム25は主走査方向に長い板状体からなり、当該排紙従フレーム25は、同様に主走査方向に長い板状体からなる排紙主フレーム24に、上から圧接する様な状態で取り付けられている。尚、排紙従フレーム25は、図示を省略する操作レバーおよびカム機構によって上流側を支点として下流側が上方に浮き上がる様に回動することができる様に構成されていて、これによって排紙従動ローラ20bは、前述した搬送従動ローラ19bと同様に、排紙駆動ローラ20aに圧接する圧接位置と、排紙駆動ローラ20aから離間する離間位置とをとることができる様になっている。
【0033】
続いて、排紙従動ローラ20bのやや上流には排紙補助ローラ22が設けられ、用紙Pは、該排紙補助ローラ22によってやや下方に押しつけられる様になっている。また、排紙駆動ローラ20aと従動従動ローラ20bとのニップ点がやや上流側に設定されていて、更に、搬送駆動ローラ19aと搬送従動ローラ19bとのニップ点がやや下流側に設定されている。以上によって用紙Pは、排紙ローラ20と搬送ローラ19との間で僅かに下に凸となる湾曲状態となり、インクジェット記録ヘッド13の下に位置する用紙Pはプラテン28に押しつけられ、以て用紙Pの浮き上がりが防止され、正常な印刷品質が維持される様になっている。
【0034】
ここで、プリンタ100において前述した給紙ローラ14と、搬送駆動ローラ19aと、排紙駆動ローラ20aとは、1つの駆動モータ26によって回動駆動される様に構成されていて、当該駆動モータ26は、制御部5からの制御指令により駆動制御される様になっている。
以上が、プリンタ100の全体構成である。
【0035】
<給排紙トレイの構成>
次に、図3乃至図5を参照しつつ、給排紙トレイ50の構成について説明する。ここで、図3は給排紙トレイ50を下流側から見た外観斜視図、図4は給排紙トレイ50を上流側から見た外観斜視図、図5は搬送ローラ19から給排紙トレイ50へ至る紙経路の側断面図である。尚、以下では、湾曲姿勢で給排紙可能な被記録材を「用紙P」、湾曲姿勢で給排紙不可能な被記録材を「非可撓性記録材」と言い、また、適宜双方を合わせて「被記録材」と言うこととする。
【0036】
先ず、図3および図4において、被記録材の幅方向に長い板状体からなる給排紙トレイ50は上流側(図3において右斜め上方向)の側面に位置決め板54,54を有し、該位置決め板54,54の下方にはスナップフィット部60,60を備えている。位置決め板54,54は、給排紙トレイ50がプリンタ100に装着された際に、給排紙トレイ50の両側に立設される、プリンタ100の基体となるフレーム部材(図示せず)と係合し、これによって給排紙トレイ50の取り付け位置が決定されると共に、スナップフィット部60,60が前記フレーム部材に設けられた取付軸(図示せず)にスナップフィットし、これによって給排紙トレイ50が容易に外れることなく装着される様になっている。
【0037】
次に、給排紙トレイ50はプリンタ100に装着された際に略水平となる用紙載置面51を有し、プリンタ100に装着することにより、用紙載置面51上からの被記録材の給送動作が実行可能となる。即ち、プリンタ100は前述した様に用紙Pを給送する第1の給排紙経路を有しているが、図5に示す様に略水平な用紙載置面51を備えた給排紙トレイ50を排紙ローラ20の下流側に装着することにより、非可撓性記録材を、用紙載置面51上からインクジェット記録ヘッド13下へ真っ直ぐに給送し、且つ、インクジェット記録ヘッド13から用紙載置面51上へ真っ直ぐに排紙する直線状の給排紙経路が形成される様になっている。従ってこれにより、非可撓性記録材の手差し給送用のスペースをプリンタ100後方側に必要とせず、プリンタ100の設置スペースを節約することができると共に、プリンタ100前方側からの給送によって手差し給送の際の操作性を向上させることが可能となっている。
【0038】
尚、本実施形態において用紙載置面51は略水平面からなるが、用紙載置面51からインクジェット記録ヘッド13下へ真っ直ぐに給送し、そして再び用紙載置面51へ真っ直ぐに排紙する直線状の給排紙経路であれば、水平面に限られない。また、非可撓性記録材のみならず、湾曲姿勢で給送可能な用紙Pを給排紙トレイ50によって給排紙することも可能であることは言うまでも無い。
【0039】
次に、用紙載置面51には搬送方向に延びるリブ57が被記録材の幅方向に所定の間隔で形成されていて、これによって用紙載置面51上を滑走する被記録材との摩擦抵抗力を軽減する様になっている。尚、リブ57の上流側端部は傾斜面57aとなっていて、これにより、上流側から搬送される被記録材先端が用紙載置面上51上に引っ掛かり無く円滑に進む様になっている。従って、例えばリブ57の上流側端部に引っ掛かった場合であっても撓むことによって下流側に進むことのできる用紙Pとは異なり、撓むことができず引っ掛かると下流側への進行が完全に停止する非可撓性記録材の場合に特に有効となる。
【0040】
次に、用紙載置面51の側端(プリンタ100を前方から見て右側)には被記録材の一側端をガイドする側端ガイド58が形成されていて、また、用紙載置面51上には、被記録材のもう一方の側端をガイドする可動ガイド70が、用紙載置面51上においてやや上流側に、被記録材の幅方向にスライド可能に設けられている。従って、用紙載置面51上に載置される被記録材は、側端ガイド58および可動ガイド70によってその両側端をガイドされる様になっている。
【0041】
ここで、側端ガイド58の上流側において被記録材の側端上方に位置する場所には規制部56が設けられていて、該規制部56により、用紙載置面51からの被記録材の浮き上がりが規制される様になっている。即ち、図5において、インクジェット記録ヘッド13によって印刷の行われた被記録材(図5では後述する搬送用トレイ40を示している)の印刷面が未乾燥状態であると、排紙従動ローラ20bによって印刷面に一見しては認識できない程度のほんの僅かな跡が残り、ユーザによっては気にすることもある為、プリンタ100においてはこの様な場合に排紙従動ローラ20bを被記録材の印刷面から離間させる様になっている。しかし、この場合被記録材は搬送駆動ローラ19aと搬送従動ローラ19bとにニップされている為、当該ニップ点から下流側(図5において左側)が浮き上がり、結果として印刷面が排紙従動ローラ20bに接触して前述した排紙従動ローラ20bによる跡が残る虞もある。
【0042】
そこで、規制部56はこの様な不具合を防止する為のものであり、当該規制部56によって被記録材は上方への浮き上がりが規制され、従って印刷面が排紙従動ローラ19bと接触することによって生ずる不具合を効果的に防止することが可能となっている。尚、可動ガイド70にも同様な規制部72が設けられていて、同様な作用効果を奏する様になっている(図5参照)。
【0043】
次に、規制部56および規制部72の上流側には、上流側から下流側上方へ向かう斜面55および斜面71がそれぞれ形成されていて、更に下流側には、同様に上流側から下流側上方へ向かう斜面62および斜面73がそれぞれ形成されている。そして、斜面55と、規制部56の上面と、斜面62とが滑らかに接続してガイド面が形成され、同様に斜面71と、規制部72の上面と、斜面73とが滑らかに接続してガイド面が形成されている。以上により、上流側から下流側に進む用紙P(図4の矢印は上流側から下流側に進む用紙Pの進行方向を示す)は、可動ガイド70および側端ガイド58を撓むことによって容易に乗り越えることができる様になっている。
【0044】
つまり、給排紙トレイ50を取り外さずに、給紙装置2によって装置後方から前方へ給送される用紙Pへ印刷を行い、そして排紙する様な場合、排紙される用紙Pは用紙載置面51上に排出される。しかし、用紙載置面51上には用紙Pの幅方向にスライドする可動ガイド70が設けられているので、当該可動ガイド70が、排紙される用紙Pの幅寸法よりも小なる幅寸法に合った位置にあると、排紙される用紙Pの先端が当該可動ガイド70に当接し、紙ジャムが発生する虞がある。また、側端ガイド58においても、用紙Pに斜行が生じている様な場合には側端ガイド58の上流側(規制部56が設けられている部分)と当接し、紙ジャムとなる虞もある。
【0045】
しかし、前述した様に可動ガイド70と側端ガイド58の上流側には用紙P先端をガイドするガイド面が形成されているので、給排紙トレイ50を取り外さず、且つ、可動ガイド70を不適切な位置にした状態で排紙動作を行った場合でも、紙ジャムを発生させずに、以てプリンタ100を正常な状態に維持することが可能となっている。
【0046】
次に、用紙載置面51において側端ガイド58と対向する他方の側には側端ガイド58と同様な形状の側端部59が形成されていて、また、側端ガイド58と側端部59とにはそれぞれに凹部53が形成されていて、該凹部53に手指をかけることにより、給排紙トレイ50の着脱作業を容易に行える様になっている。
【0047】
<被記録材搬送用トレイの構成>
次に、図6及び図7を参照しつつ非可撓性記録材の一例としての光ディスクをセットする搬送用トレイ40について詳説する。ここで、図6は本実施形態に係る搬送用トレイ40の平面図、図7は図6のx−x断面図、図8は他の実施形態に係る搬送用トレイ40の平面図である。尚、図6及び図8の左右方向は、プリンタ100における主走査方向であり、同図上下方向は、プリンタ100における紙送り方向(搬送方向)である。また、図中符号R、R’、R’’は搬送用トレイ40にセット可能な光ディスク(以下これらを総称して単に「光ディスク」と言う)を示している。
【0048】
搬送用トレイ40は板状体からなるトレイ本体部40aからなり、トレイ本体部40aには、平面視においてドーナツ形状をなす凹部47a、47bと、長方形状をなす凹部47cが形成されている(以下必要に応じてこれらをまとめて「凹部47」と言う)。凹部47は非可撓性記録材としての光ディスクをセットする為の凹部であり、その中央部には凸部44が形成され、該凸部44に光ディスクの中心孔が嵌合する様になっている。そして、凸部44と光ディスクの中心孔との嵌合により、光ディスクが凹部47から容易に外れることなく保持される様になっている。
【0049】
凹部47a、47b、47cはそれぞれサイズの異なる光ディスクをセット可能な様に、図示する如くそれぞれの形状及びサイズが異なる様になされていて、本実施形態においては、凹部47aは12cm光ディスク用として、凹部47bは8cm光ディスク用として、凹部47cはカードサイズ光ディスク用として形成されている。
【0050】
尚、凹部47aと47bとは、搬送方向に一部重なり合う部分を有している。この様に搬送方向に一部重なり合う部分においては、キャリッジ10(図2)の1回の主走査で同時に2つの光ディスクに印刷を行うことができるので、この様に隣接する2つの凹部47を、搬送方向に重なり合う様にして配置することにより、より効率的に印刷を実行することが可能となっている。
【0051】
続いて、凹部47の外周部には2つの光ディスク取り出し用穴43,43がそれぞれ形成されている。凹部47にセットされた光ディスクは、取り出し用穴43,43に指を入れることにより、セットした光ディスクを容易に取り出すことができる様になっている。
【0052】
次に、凹部47の深さは、図7に示す様に設定されている。図7において、符号19bは、図2を参照しつつ説明した搬送従動ローラであり、当該搬送従動ローラ19bは、搬送時に搬送用トレイ40に圧接しながら、搬送用トレイ40の上面を通過することになる。図7に示す様に、光ディスクRが凹部47aにセットされた状態において、光ディスクRの印刷面(図7の上面)と、トレイ本体部40aの上面(図7の上面)とが、ほぼ同一平面(同一高さ)をなす様に、凹部47aの深さが設定されている。また同時に、凸部44の高さも、当該凸部44の上面が、光ディスクRの印刷面及びトレイ本体部40aの上面と同一平面をなす様に設定されている。これは、搬送従動ローラ19bが通過する際に、光ディスクRの上面とトレイ本体部40aの上面とが同一平面をなさず、段差を形成している様な場合には、搬送従動ローラ19bが前記段差を通過する際の衝撃で、光ディスクRが浮き上がったり、或いは、搬送用トレイ40から外れてしまう虞があるからである。
【0053】
尚、トレイ本体部40aの裏面は、本実施形態においては図7に示す様に平坦面をなしている。これは、トレイ本体部40aの裏面は、図2に示した搬送駆動ローラ19aが圧接する面であり、確実な搬送動作を行う為に、搬送駆動ローラ19aとの接触面積を十分に確保する必要があるからである。しかし、搬送用トレイ40を樹脂成形によって形成する場合には、成形時の反り防止の為にリブ(突条)を設ける必要があり、この様な場合には、当該リブの上面を平坦面とし、搬送駆動ローラ19aとの接触面積を極力確保することで、必要な搬送力を搬送駆動ローラ19aから受けることが可能となる。また、トレイ本体部40aの上面においても、搬送従動ローラ19bと均等に接触することが望ましい為、前述の様なリブを設ける際には、搬送従動ローラ19bと均等に接触する様になすことが望ましい。
【0054】
続いて、図6に戻って搬送用トレイ40は図6の上側がプリンタ100に差し込む側となっていて、当該差し込み側は、プリンタ100に円滑に差し込める様に面取り加工されている(符号42で示す部分)。また、下流側端部(図6の下側)には平面視において半円形状をなす位置決め用凹部41が形成されていて、一方で搬送用トレイ40がセットされる給排紙トレイ50側の用紙載置面51には、図3に示す様に位置決め用凹部41と同形状からなる位置決め用凹部52が形成されている。より詳しくは、用紙載置面51には排紙方向に延びる溝部61が形成されていて、該溝部61の上流側終点が平面視において円弧形状に形成され、これによって位置決め用凹部52が形成されている。位置決め用凹部41と位置決め用凹部52は、用紙載置面51上における搬送用トレイ40の給送開始位置を規定する位置決め手段を構成し、位置決め用凹部41と位置決め用凹部52とを一致させることによって用紙載置面51上における搬送用トレイ40の給送開始位置が一様に規定され、以て適切な給送動作が行える様になっている。
【0055】
次に、搬送用トレイ40の右端上流側には、所定の反射率を有する反射板45が設けられている。反射板45は、搬送方向に延びる様な短冊形状をなしている。一方、キャリッジ10(図2参照)の下面にはセンサ27が設けられている。センサ27は発光部(図示せず)と受光部(図示せず)を備え、これによってキャリッジ10の下に位置する記録媒体の反射率及びその変化を検出することができる様になっている。
【0056】
ここで、搬送用トレイ40は全体が黒色からなり、反射板45は、普通紙とほぼ同じ反射率を有する白色からなっている。そして、搬送用トレイ40が給排紙トレイ50にセットされた状態(図3の状態)において、反射板45は、キャリッジ10が主走査した際にちょうどセンサ27の下に位置する様になっていて、キャリッジ10の主走査に伴ってセンサ27が、その下に位置する反射板45とトレイ本体部40aとの反射率変化を検出することにより、プリンタ100の制御部5(図2)は、セットされた搬送媒体が搬送用トレイ40であることを認識できる様になっている。即ち、反射板45は、搬送用トレイ40の有無検出用の識別表示としての機能を果たす。
【0057】
続いて、凹部47には、それぞれの凹部47に隣接して、それぞれの凹部47の、搬送用トレイ40における搬送方向及び主走査方向位置を検出する為の反射板48(48a〜48c)が設けられている。反射板48は、前述した反射板45と同様に普通紙とほぼ同じ反射率を有する白色からなり、黒色をなすトレイ本体部40aの上面に付されることにより、センサ27によって一定の反射率変化を検出することができる様になっている。
【0058】
ここで、反射板45と、反射板48との大凡の位置関係は予め判明していることから、例えば反射板45の搬送方向上流側端部或いは下流側端部を検出した後に、キャリッジ10及び搬送駆動ローラ19a(図2)を駆動制御して、センサ27の下部に、凹部47に隣接して付された反射板48を位置させることは可能であり、その後、反射板48の搬送方向或いは主走査方向の縁部を検出することにより、凹部47、即ち、セットされた光ディスクの正確な位置を検出することができる。
【0059】
この様に各々の凹部47に、各々の凹部47の搬送方向及び主走査方向位置を検出する為の識別表示としての反射板48が設けられているので、これによって各々の凹部47の搬送方向位置及び主走査方向位置を正確に検出でき、もって適切な印刷動作を実行することが可能となる。
【0060】
尚、搬送用トレイ40において、各々の凹部47の位置関係が正確である場合には必ずしも反射板48は必要では無く、例えば反射板45によって搬送用トレイ40の位置を検出した後に、予め判明している位置関係によってキャリッジ10及び搬送駆動ローラ19aを駆動制御し、もって印刷位置決めを行う様にしても構わない。
【0061】
続いて、各々の凹部47の内部には、各々の凹部47において光ディスクがセットされているか否かを検出する為の反射板49が設けられている。反射板49は、前述した反射板45、48と同様に普通紙とほぼ同じ反射率を有する白色からなり、黒色をなす凹部47の底面に付されることにより、センサ27によって一定の反射率変化を検出することができる様になっている。
【0062】
そして、センサ27によって一定の反射率変化を検出することにより、凹部47に光ディスクがセットされているか否かを検出することができ、もって光ディスクがセットされていない状態の凹部47に対してインクが吐出され、凹部47を汚染するといった不具合を招くことが無く、適切な印刷動作を実行することができる。即ち、反射板49は、光ディスクの有無検出用の識別表示としての機能を果たす。
【0063】
尚、光ディスクの印刷面は一般に白色であるから、本実施形態の如く搬送用トレイ40全体が黒色からなる場合には、光ディスクそれ自体と、トレイ本体40aとの反射率差を検出することにより、光ディスクの有無を検出することも可能である。しかし、本実施形態の様に予め一定の反射率変化を示す状態を形成することにより、光ディスクそれ自体の反射率に左右されず、より一層正確に光ディスクの有無検出を行うことができることは言うまでも無い。
【0064】
続いて、図8は、搬送用トレイ40の他の実施形態を示す平面図である。図6に示した搬送用トレイ40と異なる点は、同一形状及び同一サイズの光ディスクRを複数枚(本実施形態では2枚)セットする為に、同一形状及び同一サイズの凹部47が形成されている点である。この様に複数形成すべき凹部47を、全て同一形状及び同一サイズとすることにより、同一形状及び同一サイズの光ディスクに複数枚印刷する際の、作業の手間を省くことが可能となる。
【0065】
一方、図6を参照しつつ前述した様に異なるサイズの凹部47によって構成すれば、同時に異なるサイズの光ディスクに印刷を行うことができ、効率的に印刷を実行できるとともに、アダプタ等の別部材を必要としないので、記録媒体搬送用トレイ40を低コスト化でき、また、光ディスクをセットする際の手間を省くこともできる。
【0066】
従って、本発明はセットすべき光ディスクの形状、サイズ、或いはセットする枚数等によってその他種々の実施形態とすることができ、以上説明した実施形態に限られないことは言うまでも無く、また、反射板45、48、49についても、種々の実施形態(設置の有無、設置場所等)とすることが可能である。
【0067】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、記録媒体搬送用トレイには、記録装置における被記録材搬送経路を利用した搬送が非容易な記録媒体(例えば、光ディスク等)をセットする凹部が複数配設されているので、1枚ずつ前記記録媒体をセットして記録を繰り返す必要がなく、効率的に前記記録媒体への記録を行うことが可能となる。特に、複数の前記凹部が、サイズの異なる前記記録媒体を同時にセットする為に、複数のサイズから構成された場合には、同時に異なるサイズの前記記録媒体に記録を行うことができ、効率的に記録を実行できるとともに、アダプタ等の別部材を必要としないので、記録媒体搬送用トレイを低コスト化でき、また、前記記録媒体のセットの手間を省くこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタの、給排紙トレイを取り付けた状態を示す外観斜視図である。
【図2】本発明に係るインクジェットプリンタの用紙搬送経路を示す側断面図である。
【図3】本発明に係る給排紙トレイの外観斜視図である。
【図4】本発明に係る給排紙トレイの外観斜視図である。
【図5】搬送ローラから給排紙トレイへ至る搬送経路の側断面図である。
【図6】本発明に係る記録媒体搬送用トレイの平面図である。
【図7】図6のx−x断面図である。
【図8】本発明に係る記録媒体搬送用トレイの他の実施形態を示す平面図である。
【図9】従来技術に係る記録媒体搬送用トレイを示す平面図である。
【符号の説明】
13 インクジェット記録ヘッド
19 搬送ローラ
20 排紙ローラ
27 センサ
40 記録媒体搬送用トレイ
41 位置決め用凹部
43 取り出し用穴
45、48、49 反射板
46 コンパクトディスク媒体
47 凹部
50 給排紙トレイ
100 インクジェットプリンタ
P 印刷用紙
R、R’、R’’ 光ディスク
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録装置における被記録材搬送経路を利用した搬送が非容易な形態を有する記録媒体をセットする記録媒体搬送用トレイに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、民生用のインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)において、コンパクトディスクに代表される光ディスク(以下「光ディスク」と言う)のラベル面に直接インクを吐出して印刷が可能なものが開発され、市販されている。この様なプリンタにおいては、光ディスクは一般の印刷用紙と比べてサイズが小さく、且つ高剛性を有する為、それ単体でプリンタの用紙搬送経路を利用して搬送することができない。従って、板状体からなる専用の記録媒体搬送用トレイ(以下「搬送用トレイ」と言う)にセットし、そして搬送する様になっている。
【0003】
図9(a)において、符号500は上述の様な従来の搬送用トレイを示すものである。搬送用トレイ500は板状体からなるトレイ本体部501に、符号Rで示す光ディスクを嵌め込む凹部502と、光ディスクRの中央の穴と嵌合する凸部503とが形成されている。尚、符号504は、セットした光ディスクRの取り出し用の凹部である。
【0004】
また、凹部502の深さは、該凹部502にセットされた光ディスクRの上面と、トレイ本体部501の上面501aとが略同一面をなす様に(平坦となる様に)なされている。光ディスクRは、この様な搬送用トレイ500にセットされ、プリンタの搬送経路上を搬送されて、ラベル面への印刷が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、凹部502の直径は、一般に直径12cmの光ディスクRをセットすることを前提に決定されている為、直径8cmの光ディスクR’をセットする場合には、光ディスクR’の外周と、凹部502の内周との間に凹部(段差)が形成されることになる。
【0006】
しかし、この様な段差が形成されると、当該段差部をプリンタの搬送ローラが通過する際に、セットされた光ディスクR’がトレイ本体部501から浮き上がり、これによって光ディスクR’が搬送経路上の構成要素に引っ掛かったり、印刷面が記録ヘッドとが擦れたり、印刷面と記録ヘッドとの距離が変化することによって印刷品質が低下したりといった問題が生じる。更に、最悪の場合には、光ディスクR’がトレイ本体部501から外れてしまう虞もある。
【0007】
そこでこの様な問題を解決すべく、従来は直径8cmの光ディスクR’に印刷を行う場合には、図9(b)に示す様なドーナツ形状をなすアダプタ505を利用していた。しかし、アダプタ505をセットする手間が必要であると共に、アダプタ505は別部品であることから紛失し易いといった問題があった。
【0008】
加えて、その他の直径を有する光ディスクや、特殊な形状を有する光ディスク(例えば、カード形状)をセットする為にはそれぞれの形状に適合したアダプタを用意する必要があり、手間であると同時に低コスト化の要請にも反することになる。
【0009】
更に加えて、従来の搬送用トレイ500では、例えば複数の光ディスクRに印刷を行う場合に1枚ずつ印刷を行う必要があり、印刷に手間と時間を要していた。
【0010】
そこで本発明はこの様な状況に鑑みなされたものであり、その課題は、より効率的に光ディスク等の記録媒体への印刷を行うことができる搬送用トレイを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願請求項1記載の記録媒体搬送用トレイは、板状体からなるトレイ本体部と、該トレイ本体部の表面に形成され、被記録材に記録を行う記録装置における被記録材搬送経路を利用した搬送が非容易な形態を有する記録媒体をセットする為の凹部と、を有する記録媒体搬送用トレイであって、前記凹部を、前記トレイ本体部に複数有することを特徴とする。
【0012】
本願請求項1記載の発明によれば、記録媒体搬送用トレイには、記録装置における被記録材搬送経路を利用した搬送が非容易な記録媒体(例えば、光ディスク等)をセットする凹部が複数配設されているので、1枚ずつ前記記録媒体をセットして記録を繰り返す必要がなく、効率的に複数の前記記録媒体への記録を行うことが可能となる。特に、複数の前記凹部が、サイズの異なる前記記録媒体を同時にセットする為に、複数のサイズのものによって構成されている場合には、同時に異なるサイズの前記記録媒体に記録を行うことができ、効率的に記録を実行できるとともに、アダプタ等の別部材を必要としないので、記録媒体搬送用トレイを低コスト化でき、また、前記記録媒体のセットの手間を省くこともできる。
【0013】
尚、被記録材に記録を行う記録装置における被記録材搬送経路を利用した搬送が非容易な形態を有する記録媒体とは、例えばコンパクトディスクに代表される光ディスク等、方形をなす印刷用紙とは異なり主走査方向の位置決めが困難な形状を有し、そのサイズが小さい為に記録装置の搬送手段によって適切な搬送動作を行うことができず、その剛性が高いことによって湾曲した搬送経路を搬送することができない様な記録媒体を言う。
【0014】
本願請求項2記載の記録媒体搬送用トレイは、請求項1において、前記複数の凹部が、少なくとも2以上のサイズから構成されたことを特徴とする。
本願請求項2記載の発明によれば、前記複数の凹部が、少なくとも2以上のサイズのものから構成されているので、同時に異なるサイズの前記記録媒体に記録を行うことができ、効率的に記録を実行できるとともに、アダプタ等の別部材を必要としないので、記録媒体搬送用トレイを低コスト化でき、また、前記記録媒体をセットする際の手間を省くこともできる。
【0015】
本願請求項3記載の記録媒体搬送用トレイは、請求項1または2において、前記トレイ本体部の上面と、前記凹部にセットされた前記記録媒体の上面とが略同一面をなすことを特徴とする。
本願請求項3記載の発明によれば、前記トレイ本体部の上面と、前記凹部にセットされた前記記録媒体の上面とが略同一面をなすので、前記記録媒体の上面と前記トレイ本体部の上面とに段差がなく、従って例えば記録装置の用紙搬送経路の構成部品に引っ掛かったり、ヘッド擦れを生じたり、或いは、搬送ローラが前記記録媒体と前記トレイ本体部との段差を通過する際のショックにより、前記記録媒体が前記トレイ本体部から浮き上がったり外れたりするといった不具合を防止することができる。
【0016】
本願請求項4記載の記録媒体搬送用トレイは、請求項1から3のいずれか1項において、隣接する2つの前記凹部が、搬送方向を側視して一部重なり合う部分を有していることを特徴とする。
本願請求項4記載の発明によれば、複数配設された前記凹部のうちの、少なくとも2つの隣接する前記凹部が、搬送方向を側視して一部重なり合う部分を有しているので、1回の主走査で2つの前記記録媒体に同時に記録を行うことができ、もって印刷スループットを向上させることが可能となる。
【0017】
本願請求項5記載の記録媒体搬送用トレイは、請求項1から4のいずれか1項において、前記凹部に、前記記録媒体の有無検出用の識別表示が設けられていることを特徴とする。
本願請求項5記載の発明によれば、前記凹部には、前記記録媒体の有無検出用の識別表示が設けられているので、例えば記録装置において当該識別表示を読み取る読み取り手段(例えば、センサ手段)により、前記凹部に前記記録媒体がセットされているか否かを検出することができ、もって前記記録媒体がセットされていない状態の前記凹部に対して記録動作を実行して当該凹部を汚染することが無く、適切な記録動作を実行することができる。
【0018】
本願請求項6記載の記録媒体搬送用トレイは、請求項1から5のいずれか1項において、前記トレイ本体部及び前記凹部が、セットされる前記記録媒体の印刷面と異なる反射率を有することを特徴とする。
本願請求項6記載の発明によれば、前記トレイ本体部及び前記凹部が、セットされる前記記録媒体の印刷面と異なる反射率を有するので、例えば記録装置において反射式センサ等を利用することにより、前記凹部に前記記録媒体がセットされているか否かを、前記記録媒体それ自身と前記トレイ本体部との反射率差を利用して検出することができ、もって前記記録媒体がセットされていない状態の前記凹部に対して記録動作を実行して当該凹部を汚染することが無く、適切な記録動作を実行することができると同時に、記録媒体搬送用トレイを低コストに得ることができる。
【0019】
本願請求項7記載の記録媒体搬送用トレイは、請求項6において、前記トレイ本体部及び前記凹部が黒色からなることを特徴とする。
本願請求項7記載の発明によれば、前記トレイ本体部及び前記凹部が黒色からなるので、通常、前記記録媒体の記録面は白色であることから、もって確実に反射率差を検出して、前記記録媒体の有無検出を確実に行うことが可能となる。
【0020】
本願請求項8記載の記録媒体搬送用トレイは、請求項1から7のいずれか1項において、前記トレイ本体部において前記凹部に隣接する位置に、前記凹部の搬送方向位置又は/及び主走査方向位置検出用識別表示が設けられていることを特徴とする。
本願請求項8記載の発明によれば、前記トレイ本体部において前記凹部に隣接する位置に、前記凹部の搬送方向位置又は/及び主走査方向位置検出用の識別表示が設けられているので、これによって各々の前記凹部の搬送方向位置及び主走査方向位置のいずれか一方又は双方を正確に検出でき、もって適切な記録動作を実行することができる。
【0021】
本願請求項9記載の記録媒体搬送用トレイは、請求項1から8のいずれか1項において、前記トレイ本体部に、前記トレイ本体部の有無検出用の識別表示が設けられていることを特徴とする。
本願請求項9記載の発明によれば、前記トレイ本体部に、前記トレイ本体部の有無検出用の識別表示が設けられているので、例えば記録装置において当該識別表示を読み取る読み取り手段(例えば、センサ手段)により、当該記録媒体搬送用トレイがセットされたか否かを正確に検出することができ、もって適切な記録動作を実行することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
<インクジェットプリンタの構成>
先ず、図1及び図2を参照しつつ本発明に係るインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)100の用紙搬送経路について説明する。ここで、図1はプリンタ100の外観斜視図であり、図2は、プリンタ100の概略側断面図である。
【0023】
図1において、プリンタ100は装置本体3の後方側(上流側)に給紙装置2を、前方側(下流側)に排紙スタッカ1を備え、被記録材としての用紙P(湾曲姿勢で給送可能な可撓性記録材:図2参照)を給紙装置2によって後方側から給送し、前方側に設けられた排紙スタッカ1に向けて排出する、湾曲した給送経路を備えている(図2参照)。
【0024】
プリンタ100は、図1に示す給排紙トレイ50を排紙スタッカ1の上方において着脱可能に備える様に構成されている。給排紙トレイ50は略水平な用紙載置面51を有していて、装着することにより、前述した用紙Pの湾曲した給送経路の他に、湾曲姿勢で給送不可能な被記録材(非可撓性記録材)の直線的な給排紙経路が形成される様になっている。尚、給排紙トレイ50の詳細な構成および作用効果は、後に詳述する。
【0025】
次に、図2を参照しつつ、プリンタ100の内部構成について説明する。前述した様に、プリンタ100は後方側(図2において右側)に給紙装置2を備え、該給紙装置2によって用紙Pを傾斜姿勢に堆積保持し、そして1枚ずつ給紙ローラ14によって湾曲させながら前方側(図2において左側)へ給送し、前方側から略水平に排出する第1の給排紙経路と、この様な湾曲した給排紙経路を利用できない非可撓性記録材を装置前方から略水平に給送し、そして再び装置前方から略水平に排出する第2の給排紙経路とを備えている。以下では、前記第1の給排紙経路に沿って上流側から説明することとする。
【0026】
給紙装置2はホッパ16を備え、該ホッパ16上に用紙Pを傾斜姿勢で堆積する。ホッパ16は給紙装置2の後部上方に位置する回動支点(図示せず)を中心に回動可能に設けられ、その先端部が回動駆動される給紙ローラ14に対して圧接及び離間動作する様になっている。堆積された用紙Pの最上位のものは、ホッパ16が給紙ローラ14に対して圧接動作を行い、当該圧接状態において給紙ローラ14が回動することによって下流側に繰り出される。給紙ローラ14は側面視略D形の形状をなしていて、印刷動作時にはその平坦部が用紙Pに対向する状態に制御され(図2の状態)、これによって用紙Pの搬送負荷を軽減する。
【0027】
給紙ローラ14から下流下には板状体としての紙案内15が略水平に設けられ、給紙装置2から繰り出された用紙Pの先端が該紙案内15に斜めに当接し、滑らかに下流側に案内される。紙案内15から下流には回動駆動される搬送駆動ローラ19aと、該搬送駆動ローラ19aに圧接する搬送従動ローラ19bと、からなる搬送ローラ19が設けられ、用紙Pは、当該搬送ローラ19によってニップされて、一定ピッチで下流側に搬送される。
【0028】
搬送従動ローラ19bは搬送従動ローラホルダ18の下流側において軸支され、当該搬送従動ローラホルダ18は、回動軸18aを中心に図2の時計方向及び反時計方向に回動可能に設けられ、且つ、ねじりコイルばね(図示せず)によって搬送従動ローラ19bが常に搬送駆動ローラ19aに圧接する方向(図2の反時計方向)に回動付勢されている。尚、搬送従動ローラ19bは、図示しない操作レバーによって、搬送駆動ローラ19aに圧接する位置と、搬送駆動ローラ19aから離間する位置とをとることができる様になっている。
【0029】
次に、給紙ローラ14から搬送ローラ19に至る用紙Pの給送経路上には、用紙Pの通過を検出する、センサ本体部17aと検出子17bとからなる用紙検出器17が配設されている。検出子17bは側面視略「く」の字の形状をなし、その中央付近の回動軸17cを中心に図2の時計方向及び反時計方向に回動可能に設けられ、回動軸17cから下側は、下流から上流に進む用紙Pの先端と緩やかな角度で滑らかに当接する様に形成されている。
【0030】
検出子17bの上方に位置するセンサ本体部17aは発光部(図示せず)及び該発光部からの光を受ける受光部(図示せず)を備え、検出子17bの回動軸17cから上側が、その回動動作により、前記発光部から前記受光部に向かう光の遮断及び通過を行う様になっている。よって、図2に示す様に用紙Pの通過に伴って検出子17bが上方に押し上げられるように回動すると、検出子17bの上側がセンサ本体部17aから外れ、これによって前記受光部が受光状態となって、用紙Pの通過を検出する様になっている。
【0031】
続いて、搬送ローラ19の下流には、プリンタ100の記録部(記録手段)を構成する、プラテン28及びインクジェット記録ヘッド13が上下に対向する様に配設されている。プラテン28は主走査方向(図2の紙面表裏方向)に長く、搬送ローラ19によってインクジェット記録ヘッド13の下へ搬送される用紙Pは、プラテン28によって下から支持される。インクジェット記録ヘッド13はインクカートリッジ11を搭載するキャリッジ10の底部に設けられ、該キャリッジ10は、主走査方向に延びるキャリッジガイド軸12にガイドされながら主走査方向に往復動する。
【0032】
次に、インクジェット記録ヘッド13から下流はプリンタ100の排紙部となっていて、回動駆動される排紙駆動ローラ20aと、該排紙駆動ローラ20aに軽く圧接することによって従動回動する排紙従動ローラ20bと、からなる排紙ローラ20が設けられ、インクジェット記録ヘッド13によって印刷の行われた用紙Pは、排紙ローラ20にニップされつつ排紙駆動ローラ20aが回動することにより排出される。排紙従動ローラ20bは排紙従動ローラホルダ23に軸支され、該排紙従動ローラホルダ23は、排紙従フレーム25に取り付けられている。排紙従フレーム25は主走査方向に長い板状体からなり、当該排紙従フレーム25は、同様に主走査方向に長い板状体からなる排紙主フレーム24に、上から圧接する様な状態で取り付けられている。尚、排紙従フレーム25は、図示を省略する操作レバーおよびカム機構によって上流側を支点として下流側が上方に浮き上がる様に回動することができる様に構成されていて、これによって排紙従動ローラ20bは、前述した搬送従動ローラ19bと同様に、排紙駆動ローラ20aに圧接する圧接位置と、排紙駆動ローラ20aから離間する離間位置とをとることができる様になっている。
【0033】
続いて、排紙従動ローラ20bのやや上流には排紙補助ローラ22が設けられ、用紙Pは、該排紙補助ローラ22によってやや下方に押しつけられる様になっている。また、排紙駆動ローラ20aと従動従動ローラ20bとのニップ点がやや上流側に設定されていて、更に、搬送駆動ローラ19aと搬送従動ローラ19bとのニップ点がやや下流側に設定されている。以上によって用紙Pは、排紙ローラ20と搬送ローラ19との間で僅かに下に凸となる湾曲状態となり、インクジェット記録ヘッド13の下に位置する用紙Pはプラテン28に押しつけられ、以て用紙Pの浮き上がりが防止され、正常な印刷品質が維持される様になっている。
【0034】
ここで、プリンタ100において前述した給紙ローラ14と、搬送駆動ローラ19aと、排紙駆動ローラ20aとは、1つの駆動モータ26によって回動駆動される様に構成されていて、当該駆動モータ26は、制御部5からの制御指令により駆動制御される様になっている。
以上が、プリンタ100の全体構成である。
【0035】
<給排紙トレイの構成>
次に、図3乃至図5を参照しつつ、給排紙トレイ50の構成について説明する。ここで、図3は給排紙トレイ50を下流側から見た外観斜視図、図4は給排紙トレイ50を上流側から見た外観斜視図、図5は搬送ローラ19から給排紙トレイ50へ至る紙経路の側断面図である。尚、以下では、湾曲姿勢で給排紙可能な被記録材を「用紙P」、湾曲姿勢で給排紙不可能な被記録材を「非可撓性記録材」と言い、また、適宜双方を合わせて「被記録材」と言うこととする。
【0036】
先ず、図3および図4において、被記録材の幅方向に長い板状体からなる給排紙トレイ50は上流側(図3において右斜め上方向)の側面に位置決め板54,54を有し、該位置決め板54,54の下方にはスナップフィット部60,60を備えている。位置決め板54,54は、給排紙トレイ50がプリンタ100に装着された際に、給排紙トレイ50の両側に立設される、プリンタ100の基体となるフレーム部材(図示せず)と係合し、これによって給排紙トレイ50の取り付け位置が決定されると共に、スナップフィット部60,60が前記フレーム部材に設けられた取付軸(図示せず)にスナップフィットし、これによって給排紙トレイ50が容易に外れることなく装着される様になっている。
【0037】
次に、給排紙トレイ50はプリンタ100に装着された際に略水平となる用紙載置面51を有し、プリンタ100に装着することにより、用紙載置面51上からの被記録材の給送動作が実行可能となる。即ち、プリンタ100は前述した様に用紙Pを給送する第1の給排紙経路を有しているが、図5に示す様に略水平な用紙載置面51を備えた給排紙トレイ50を排紙ローラ20の下流側に装着することにより、非可撓性記録材を、用紙載置面51上からインクジェット記録ヘッド13下へ真っ直ぐに給送し、且つ、インクジェット記録ヘッド13から用紙載置面51上へ真っ直ぐに排紙する直線状の給排紙経路が形成される様になっている。従ってこれにより、非可撓性記録材の手差し給送用のスペースをプリンタ100後方側に必要とせず、プリンタ100の設置スペースを節約することができると共に、プリンタ100前方側からの給送によって手差し給送の際の操作性を向上させることが可能となっている。
【0038】
尚、本実施形態において用紙載置面51は略水平面からなるが、用紙載置面51からインクジェット記録ヘッド13下へ真っ直ぐに給送し、そして再び用紙載置面51へ真っ直ぐに排紙する直線状の給排紙経路であれば、水平面に限られない。また、非可撓性記録材のみならず、湾曲姿勢で給送可能な用紙Pを給排紙トレイ50によって給排紙することも可能であることは言うまでも無い。
【0039】
次に、用紙載置面51には搬送方向に延びるリブ57が被記録材の幅方向に所定の間隔で形成されていて、これによって用紙載置面51上を滑走する被記録材との摩擦抵抗力を軽減する様になっている。尚、リブ57の上流側端部は傾斜面57aとなっていて、これにより、上流側から搬送される被記録材先端が用紙載置面上51上に引っ掛かり無く円滑に進む様になっている。従って、例えばリブ57の上流側端部に引っ掛かった場合であっても撓むことによって下流側に進むことのできる用紙Pとは異なり、撓むことができず引っ掛かると下流側への進行が完全に停止する非可撓性記録材の場合に特に有効となる。
【0040】
次に、用紙載置面51の側端(プリンタ100を前方から見て右側)には被記録材の一側端をガイドする側端ガイド58が形成されていて、また、用紙載置面51上には、被記録材のもう一方の側端をガイドする可動ガイド70が、用紙載置面51上においてやや上流側に、被記録材の幅方向にスライド可能に設けられている。従って、用紙載置面51上に載置される被記録材は、側端ガイド58および可動ガイド70によってその両側端をガイドされる様になっている。
【0041】
ここで、側端ガイド58の上流側において被記録材の側端上方に位置する場所には規制部56が設けられていて、該規制部56により、用紙載置面51からの被記録材の浮き上がりが規制される様になっている。即ち、図5において、インクジェット記録ヘッド13によって印刷の行われた被記録材(図5では後述する搬送用トレイ40を示している)の印刷面が未乾燥状態であると、排紙従動ローラ20bによって印刷面に一見しては認識できない程度のほんの僅かな跡が残り、ユーザによっては気にすることもある為、プリンタ100においてはこの様な場合に排紙従動ローラ20bを被記録材の印刷面から離間させる様になっている。しかし、この場合被記録材は搬送駆動ローラ19aと搬送従動ローラ19bとにニップされている為、当該ニップ点から下流側(図5において左側)が浮き上がり、結果として印刷面が排紙従動ローラ20bに接触して前述した排紙従動ローラ20bによる跡が残る虞もある。
【0042】
そこで、規制部56はこの様な不具合を防止する為のものであり、当該規制部56によって被記録材は上方への浮き上がりが規制され、従って印刷面が排紙従動ローラ19bと接触することによって生ずる不具合を効果的に防止することが可能となっている。尚、可動ガイド70にも同様な規制部72が設けられていて、同様な作用効果を奏する様になっている(図5参照)。
【0043】
次に、規制部56および規制部72の上流側には、上流側から下流側上方へ向かう斜面55および斜面71がそれぞれ形成されていて、更に下流側には、同様に上流側から下流側上方へ向かう斜面62および斜面73がそれぞれ形成されている。そして、斜面55と、規制部56の上面と、斜面62とが滑らかに接続してガイド面が形成され、同様に斜面71と、規制部72の上面と、斜面73とが滑らかに接続してガイド面が形成されている。以上により、上流側から下流側に進む用紙P(図4の矢印は上流側から下流側に進む用紙Pの進行方向を示す)は、可動ガイド70および側端ガイド58を撓むことによって容易に乗り越えることができる様になっている。
【0044】
つまり、給排紙トレイ50を取り外さずに、給紙装置2によって装置後方から前方へ給送される用紙Pへ印刷を行い、そして排紙する様な場合、排紙される用紙Pは用紙載置面51上に排出される。しかし、用紙載置面51上には用紙Pの幅方向にスライドする可動ガイド70が設けられているので、当該可動ガイド70が、排紙される用紙Pの幅寸法よりも小なる幅寸法に合った位置にあると、排紙される用紙Pの先端が当該可動ガイド70に当接し、紙ジャムが発生する虞がある。また、側端ガイド58においても、用紙Pに斜行が生じている様な場合には側端ガイド58の上流側(規制部56が設けられている部分)と当接し、紙ジャムとなる虞もある。
【0045】
しかし、前述した様に可動ガイド70と側端ガイド58の上流側には用紙P先端をガイドするガイド面が形成されているので、給排紙トレイ50を取り外さず、且つ、可動ガイド70を不適切な位置にした状態で排紙動作を行った場合でも、紙ジャムを発生させずに、以てプリンタ100を正常な状態に維持することが可能となっている。
【0046】
次に、用紙載置面51において側端ガイド58と対向する他方の側には側端ガイド58と同様な形状の側端部59が形成されていて、また、側端ガイド58と側端部59とにはそれぞれに凹部53が形成されていて、該凹部53に手指をかけることにより、給排紙トレイ50の着脱作業を容易に行える様になっている。
【0047】
<被記録材搬送用トレイの構成>
次に、図6及び図7を参照しつつ非可撓性記録材の一例としての光ディスクをセットする搬送用トレイ40について詳説する。ここで、図6は本実施形態に係る搬送用トレイ40の平面図、図7は図6のx−x断面図、図8は他の実施形態に係る搬送用トレイ40の平面図である。尚、図6及び図8の左右方向は、プリンタ100における主走査方向であり、同図上下方向は、プリンタ100における紙送り方向(搬送方向)である。また、図中符号R、R’、R’’は搬送用トレイ40にセット可能な光ディスク(以下これらを総称して単に「光ディスク」と言う)を示している。
【0048】
搬送用トレイ40は板状体からなるトレイ本体部40aからなり、トレイ本体部40aには、平面視においてドーナツ形状をなす凹部47a、47bと、長方形状をなす凹部47cが形成されている(以下必要に応じてこれらをまとめて「凹部47」と言う)。凹部47は非可撓性記録材としての光ディスクをセットする為の凹部であり、その中央部には凸部44が形成され、該凸部44に光ディスクの中心孔が嵌合する様になっている。そして、凸部44と光ディスクの中心孔との嵌合により、光ディスクが凹部47から容易に外れることなく保持される様になっている。
【0049】
凹部47a、47b、47cはそれぞれサイズの異なる光ディスクをセット可能な様に、図示する如くそれぞれの形状及びサイズが異なる様になされていて、本実施形態においては、凹部47aは12cm光ディスク用として、凹部47bは8cm光ディスク用として、凹部47cはカードサイズ光ディスク用として形成されている。
【0050】
尚、凹部47aと47bとは、搬送方向に一部重なり合う部分を有している。この様に搬送方向に一部重なり合う部分においては、キャリッジ10(図2)の1回の主走査で同時に2つの光ディスクに印刷を行うことができるので、この様に隣接する2つの凹部47を、搬送方向に重なり合う様にして配置することにより、より効率的に印刷を実行することが可能となっている。
【0051】
続いて、凹部47の外周部には2つの光ディスク取り出し用穴43,43がそれぞれ形成されている。凹部47にセットされた光ディスクは、取り出し用穴43,43に指を入れることにより、セットした光ディスクを容易に取り出すことができる様になっている。
【0052】
次に、凹部47の深さは、図7に示す様に設定されている。図7において、符号19bは、図2を参照しつつ説明した搬送従動ローラであり、当該搬送従動ローラ19bは、搬送時に搬送用トレイ40に圧接しながら、搬送用トレイ40の上面を通過することになる。図7に示す様に、光ディスクRが凹部47aにセットされた状態において、光ディスクRの印刷面(図7の上面)と、トレイ本体部40aの上面(図7の上面)とが、ほぼ同一平面(同一高さ)をなす様に、凹部47aの深さが設定されている。また同時に、凸部44の高さも、当該凸部44の上面が、光ディスクRの印刷面及びトレイ本体部40aの上面と同一平面をなす様に設定されている。これは、搬送従動ローラ19bが通過する際に、光ディスクRの上面とトレイ本体部40aの上面とが同一平面をなさず、段差を形成している様な場合には、搬送従動ローラ19bが前記段差を通過する際の衝撃で、光ディスクRが浮き上がったり、或いは、搬送用トレイ40から外れてしまう虞があるからである。
【0053】
尚、トレイ本体部40aの裏面は、本実施形態においては図7に示す様に平坦面をなしている。これは、トレイ本体部40aの裏面は、図2に示した搬送駆動ローラ19aが圧接する面であり、確実な搬送動作を行う為に、搬送駆動ローラ19aとの接触面積を十分に確保する必要があるからである。しかし、搬送用トレイ40を樹脂成形によって形成する場合には、成形時の反り防止の為にリブ(突条)を設ける必要があり、この様な場合には、当該リブの上面を平坦面とし、搬送駆動ローラ19aとの接触面積を極力確保することで、必要な搬送力を搬送駆動ローラ19aから受けることが可能となる。また、トレイ本体部40aの上面においても、搬送従動ローラ19bと均等に接触することが望ましい為、前述の様なリブを設ける際には、搬送従動ローラ19bと均等に接触する様になすことが望ましい。
【0054】
続いて、図6に戻って搬送用トレイ40は図6の上側がプリンタ100に差し込む側となっていて、当該差し込み側は、プリンタ100に円滑に差し込める様に面取り加工されている(符号42で示す部分)。また、下流側端部(図6の下側)には平面視において半円形状をなす位置決め用凹部41が形成されていて、一方で搬送用トレイ40がセットされる給排紙トレイ50側の用紙載置面51には、図3に示す様に位置決め用凹部41と同形状からなる位置決め用凹部52が形成されている。より詳しくは、用紙載置面51には排紙方向に延びる溝部61が形成されていて、該溝部61の上流側終点が平面視において円弧形状に形成され、これによって位置決め用凹部52が形成されている。位置決め用凹部41と位置決め用凹部52は、用紙載置面51上における搬送用トレイ40の給送開始位置を規定する位置決め手段を構成し、位置決め用凹部41と位置決め用凹部52とを一致させることによって用紙載置面51上における搬送用トレイ40の給送開始位置が一様に規定され、以て適切な給送動作が行える様になっている。
【0055】
次に、搬送用トレイ40の右端上流側には、所定の反射率を有する反射板45が設けられている。反射板45は、搬送方向に延びる様な短冊形状をなしている。一方、キャリッジ10(図2参照)の下面にはセンサ27が設けられている。センサ27は発光部(図示せず)と受光部(図示せず)を備え、これによってキャリッジ10の下に位置する記録媒体の反射率及びその変化を検出することができる様になっている。
【0056】
ここで、搬送用トレイ40は全体が黒色からなり、反射板45は、普通紙とほぼ同じ反射率を有する白色からなっている。そして、搬送用トレイ40が給排紙トレイ50にセットされた状態(図3の状態)において、反射板45は、キャリッジ10が主走査した際にちょうどセンサ27の下に位置する様になっていて、キャリッジ10の主走査に伴ってセンサ27が、その下に位置する反射板45とトレイ本体部40aとの反射率変化を検出することにより、プリンタ100の制御部5(図2)は、セットされた搬送媒体が搬送用トレイ40であることを認識できる様になっている。即ち、反射板45は、搬送用トレイ40の有無検出用の識別表示としての機能を果たす。
【0057】
続いて、凹部47には、それぞれの凹部47に隣接して、それぞれの凹部47の、搬送用トレイ40における搬送方向及び主走査方向位置を検出する為の反射板48(48a〜48c)が設けられている。反射板48は、前述した反射板45と同様に普通紙とほぼ同じ反射率を有する白色からなり、黒色をなすトレイ本体部40aの上面に付されることにより、センサ27によって一定の反射率変化を検出することができる様になっている。
【0058】
ここで、反射板45と、反射板48との大凡の位置関係は予め判明していることから、例えば反射板45の搬送方向上流側端部或いは下流側端部を検出した後に、キャリッジ10及び搬送駆動ローラ19a(図2)を駆動制御して、センサ27の下部に、凹部47に隣接して付された反射板48を位置させることは可能であり、その後、反射板48の搬送方向或いは主走査方向の縁部を検出することにより、凹部47、即ち、セットされた光ディスクの正確な位置を検出することができる。
【0059】
この様に各々の凹部47に、各々の凹部47の搬送方向及び主走査方向位置を検出する為の識別表示としての反射板48が設けられているので、これによって各々の凹部47の搬送方向位置及び主走査方向位置を正確に検出でき、もって適切な印刷動作を実行することが可能となる。
【0060】
尚、搬送用トレイ40において、各々の凹部47の位置関係が正確である場合には必ずしも反射板48は必要では無く、例えば反射板45によって搬送用トレイ40の位置を検出した後に、予め判明している位置関係によってキャリッジ10及び搬送駆動ローラ19aを駆動制御し、もって印刷位置決めを行う様にしても構わない。
【0061】
続いて、各々の凹部47の内部には、各々の凹部47において光ディスクがセットされているか否かを検出する為の反射板49が設けられている。反射板49は、前述した反射板45、48と同様に普通紙とほぼ同じ反射率を有する白色からなり、黒色をなす凹部47の底面に付されることにより、センサ27によって一定の反射率変化を検出することができる様になっている。
【0062】
そして、センサ27によって一定の反射率変化を検出することにより、凹部47に光ディスクがセットされているか否かを検出することができ、もって光ディスクがセットされていない状態の凹部47に対してインクが吐出され、凹部47を汚染するといった不具合を招くことが無く、適切な印刷動作を実行することができる。即ち、反射板49は、光ディスクの有無検出用の識別表示としての機能を果たす。
【0063】
尚、光ディスクの印刷面は一般に白色であるから、本実施形態の如く搬送用トレイ40全体が黒色からなる場合には、光ディスクそれ自体と、トレイ本体40aとの反射率差を検出することにより、光ディスクの有無を検出することも可能である。しかし、本実施形態の様に予め一定の反射率変化を示す状態を形成することにより、光ディスクそれ自体の反射率に左右されず、より一層正確に光ディスクの有無検出を行うことができることは言うまでも無い。
【0064】
続いて、図8は、搬送用トレイ40の他の実施形態を示す平面図である。図6に示した搬送用トレイ40と異なる点は、同一形状及び同一サイズの光ディスクRを複数枚(本実施形態では2枚)セットする為に、同一形状及び同一サイズの凹部47が形成されている点である。この様に複数形成すべき凹部47を、全て同一形状及び同一サイズとすることにより、同一形状及び同一サイズの光ディスクに複数枚印刷する際の、作業の手間を省くことが可能となる。
【0065】
一方、図6を参照しつつ前述した様に異なるサイズの凹部47によって構成すれば、同時に異なるサイズの光ディスクに印刷を行うことができ、効率的に印刷を実行できるとともに、アダプタ等の別部材を必要としないので、記録媒体搬送用トレイ40を低コスト化でき、また、光ディスクをセットする際の手間を省くこともできる。
【0066】
従って、本発明はセットすべき光ディスクの形状、サイズ、或いはセットする枚数等によってその他種々の実施形態とすることができ、以上説明した実施形態に限られないことは言うまでも無く、また、反射板45、48、49についても、種々の実施形態(設置の有無、設置場所等)とすることが可能である。
【0067】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、記録媒体搬送用トレイには、記録装置における被記録材搬送経路を利用した搬送が非容易な記録媒体(例えば、光ディスク等)をセットする凹部が複数配設されているので、1枚ずつ前記記録媒体をセットして記録を繰り返す必要がなく、効率的に前記記録媒体への記録を行うことが可能となる。特に、複数の前記凹部が、サイズの異なる前記記録媒体を同時にセットする為に、複数のサイズから構成された場合には、同時に異なるサイズの前記記録媒体に記録を行うことができ、効率的に記録を実行できるとともに、アダプタ等の別部材を必要としないので、記録媒体搬送用トレイを低コスト化でき、また、前記記録媒体のセットの手間を省くこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタの、給排紙トレイを取り付けた状態を示す外観斜視図である。
【図2】本発明に係るインクジェットプリンタの用紙搬送経路を示す側断面図である。
【図3】本発明に係る給排紙トレイの外観斜視図である。
【図4】本発明に係る給排紙トレイの外観斜視図である。
【図5】搬送ローラから給排紙トレイへ至る搬送経路の側断面図である。
【図6】本発明に係る記録媒体搬送用トレイの平面図である。
【図7】図6のx−x断面図である。
【図8】本発明に係る記録媒体搬送用トレイの他の実施形態を示す平面図である。
【図9】従来技術に係る記録媒体搬送用トレイを示す平面図である。
【符号の説明】
13 インクジェット記録ヘッド
19 搬送ローラ
20 排紙ローラ
27 センサ
40 記録媒体搬送用トレイ
41 位置決め用凹部
43 取り出し用穴
45、48、49 反射板
46 コンパクトディスク媒体
47 凹部
50 給排紙トレイ
100 インクジェットプリンタ
P 印刷用紙
R、R’、R’’ 光ディスク
Claims (9)
- 板状体からなるトレイ本体部と、
該トレイ本体部の表面に形成され、被記録材に記録を行う記録装置における被記録材搬送経路を利用した搬送が非容易な形態を有する記録媒体をセットする為の凹部と、を有する記録媒体搬送用トレイであって、
前記凹部を、前記トレイ本体部に複数有することを特徴とする記録媒体搬送用トレイ。 - 請求項1において、前記複数の凹部が、少なくとも2以上のサイズから構成されたことを特徴とする記録媒体搬送用トレイ。
- 請求項1または2において、前記トレイ本体部の上面と、前記凹部にセットされた前記記録媒体の上面とが略同一面をなすことを特徴とする記録媒体搬送用トレイ。
- 請求項1から3のいずれか1項において、隣接する2つの前記凹部が、搬送方向を側視して一部重なり合う部分を有していることを特徴とする記録媒体搬送用トレイ。
- 請求項1から4のいずれか1項において、前記凹部に、前記記録媒体の有無検出用の識別表示が設けられていることを特徴とする記録媒体搬送用トレイ。
- 請求項1から5のいずれか1項において、前記トレイ本体部及び前記凹部が、セットされる前記記録媒体の印刷面と異なる反射率を有することを特徴とする記録媒体搬送用トレイ。
- 請求項6において、前記トレイ本体部及び前記凹部が黒色からなることを特徴とする記録媒体搬送用トレイ。
- 請求項1から7のいずれか1項において、前記トレイ本体部において前記凹部に隣接する位置に、前記凹部の搬送方向位置又は/及び主走査方向位置の検出用識別表示が設けられていることを特徴とする記録媒体搬送用トレイ。
- 請求項1から8のいずれか1項において、前記トレイ本体部に、前記トレイ本体部の有無検出用の識別表示が設けられていることを特徴とする記録媒体搬送用トレイ。
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