JP2004009171A - マシンニングセンタ,クランプ装置及びマシニングセンタにおけるクランプ方法 - Google Patents
マシンニングセンタ,クランプ装置及びマシニングセンタにおけるクランプ方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004009171A JP2004009171A JP2002163352A JP2002163352A JP2004009171A JP 2004009171 A JP2004009171 A JP 2004009171A JP 2002163352 A JP2002163352 A JP 2002163352A JP 2002163352 A JP2002163352 A JP 2002163352A JP 2004009171 A JP2004009171 A JP 2004009171A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- work
- tool
- clamp
- clamping
- machining center
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Automatic Tool Replacement In Machine Tools (AREA)
- Jigs For Machine Tools (AREA)
Abstract
【解決手段】ワーク60を固定するクランプ装置10と,種々の工具を着脱可能なアダプタ部51を有すると共に,該アダプタ部51に装着された工具により作業を実施するスピンドル50と,アダプタ部51の工具を取り替えるツールチェンジャ42とを有するマシニングセンタ1である。クランプ装置10は,ワーク60をクランプする押圧部121と,該押圧部121をクランプ動作又はアンクランプ動作させるための操作部111とを有している。また,スピンドル50のアダプタ部51は,操作部111を操作するクランプ工具19を装着可能であると共に,該クランプ工具19の着脱をツールチェンジャ42により行えるよう構成されている。
【選択図】 図4
Description
【技術分野】
本発明は,加工用のワークをクランプするクランプ装置,そのクランプ装置を利用したマシニングセンタ及びそのマシニングセンタにおけるクランプ方法に関する。
【0002】
【従来技術】
マシニングセンタは,数値制御によりボーリングや平面研削等を実施するNCフライスに,工具を自動的に交換するツールチェンジャを装備した自動加工装置である。
すなわち,マシニングセンタは,実施する加工工程に対応して複数種類の工具を保管しており,加工工程に必要となる工具を,その都度,自動交換できるよう構成されている。したがって,マシニングセンタは,予めプログラムされた数値制御により,複数の加工方法を含む複雑な加工工程を自動運転することができる。
【0003】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記のマシニングセンタには次のような問題がある。
即ち,加工用のワークをマシニングセンタに固定するクランプ作業や,ワークを取り外すアンクランプ作業等は,作業者による手作業により実施する必要がある。そのため,マシニングセンタによる加工工程において,上記クランプ作業やアンクランプ作業などワークのセッティング作業を効率的に実施することが難しい。
【0004】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,加工用のワークのクランプ作業及びアンクランプ作業を自動的に実施することができるマシニングセンタ,そのクランプ装置及びそのクランプ方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題の解決手段】
第1の発明は,ワークを載置するベースと,該ベース上に上記ワークを固定するクランプ装置と,種々の工具を着脱可能なアダプタ部を有すると共に,該アダプタ部に装着された工具により作業を実施するスピンドルと,上記アダプタ部の工具を取り替えるツールチェンジャとを有し,上記ベースと上記スピンドルとの相対位置を任意の位置に変更できるよう構成してあるマシニングセンタであって,
上記クランプ装置は,上記ワークに当接してクランプする押圧部と,該押圧部をクランプ動作又はアンクランプ動作させるための操作部とを有しており,上記スピンドルの上記アダプタ部は,上記操作部を操作するためのクランプ工具を装着可能であると共に,該クランプ工具の着脱を上記ツールチェンジャにより行えるよう構成されていることを特徴とするマシニングセンタにある(請求項1)。
【0006】
上記第1の発明のマシニングセンタにおいて,上記クランプ装置は,上記押圧部にクランプ動作又はアンクランプ動作させるための操作部を有している。また,上記スピンドルの上記アダプタ部は,上記操作部を操作するためのクランプ工具を装着できるよう構成してある。
これにより,上記マシニングセンタにおいては,上記スピンドルに取り付けた上記クランプ工具を用いて上記操作部を操作することにより,上記クランプ装置の押圧部を上記ワークに当接させて,このワークをクランプ又はアンクランプすることができる。
【0007】
そのため,上記マシニングセンタは,上記クランプ装置と上記クランプ工具を備えていることにより,クランプ作業及びアンクランプ作業を,マシニングセンタが行う自動運転工程の1ステップとして実施することができる。すなわち,ワークをベースに載置した後,ワークのクランプから機械加工を経てアンクランプに至るまでの工程は,すべて上記マシニングセンタにより自動的に実施される。したがって,上記のマシニングセンタによれば,作業者は,ワークを上記ベースに載置する作業と,ワークの取り出し作業とを行うのみで良く,手作業によるクランプ作業及びアンクランプ作業を実施する必要がない。
【0008】
このように,上記マシニングセンタによれば,ワークのクランプ作業及びアンクランプ作業を自動化して,効率的に作業を実施することができる。
【0009】
また,第2の発明は,ワークを載置するベースと,該ベース上に上記ワークを固定するクランプ装置と,様々な工具を着脱可能なアダプタ部を有すると共に,該アダプタ部に装着された工具により作業を実施するスピンドルと,上記アダプタ部の工具を取り替えるツールチェンジャとを有し,上記ベースと上記スピンドルとの相対位置を任意の位置に変更できるよう構成してあるマシニングセンタにおいて上記ワークをクランプする方法であって,
上記クランプ装置は,上記ワークに当接してクランプする押圧部と,該押圧部にクランプ動作又はアンクランプ動作させるための操作部とを有しており,上記スピンドルの上記アダプタ部は,上記操作部を操作するためのクランプ工具を装着可能であると共に,該クランプ工具の着脱を上記ツールチェンジャにより行えるよう構成しておき,
上記クランプ装置により上記ワークをクランプするクランプ作業は,上記ツールチェンジャを用いて上記クランプ工具を上記アダプタ部に装着するツール装着工程と,上記クランプ工具により上記操作部を操作して上記押圧部を上記ワークに当接させるクランプ工程と,上記ツールチェンジャを用いて上記クランプ工具を上記アダプタ部から取り外すツール取り外し工程とからなり,
上記クランプ装置により固定された上記ワークをアンクランプするアンクランプ作業は,上記ツールチェンジャを用いて上記クランプ工具を上記アダプタ部に装着するツール装着工程と,上記クランプ工具により上記操作部を操作して上記ワークに当接する上記押圧部を上記ワークから引き離すアンクランプ工程と,上記ツールチェンジャを用いて上記クランプ工具を上記アダプタ部から取り外すツール取り外し工程とからなることを特徴とするクランプ方法にある(請求項8)。
【0010】
上記第2の発明によるクランプ方法において,上記クランプ装置により上記ワークをクランプするクランプ作業は,上記ツール装着工程と上記クランプ工程と上記ツール取り外し工程とからなる。ここで,上記ツール装着工程及び上記ツール取り外し工程においては,アダプタ部に対するクランプ工具の脱着は,ツールチェンジャにより実施する。
また,上記クランプ工程においては,上記クランプ装置の上記操作部を,上記スピンドルに取り付けた上記クランプ工具を用いて操作する。そして,上記操作部の操作により,上記押圧部を上記ワークに近づくように移動させて当接させ,ワークをクランプする。
【0011】
また,上記クランプ装置により上記ワークをアンクランプするアンクランプ作業は,上記ツール装着工程と上記クランプ工程と上記ツール取り外し工程とからなる。ここで,上記ツール装着工程及び上記ツール取り外し工程は,上記クランプ作業におけるのと同様の工程である。また,上記アンクランプ工程においては,上記クランプ装置の上記操作部を,上記スピンドルに取り付けた上記クランプ工具を用いて操作する。そして,上記操作部を操作することにより,上記ワークに当接する上記押圧部を上記ワークから引き離すよう移動させ,ワークをアンクランプする。
【0012】
そのため,上記のクランプ方法においては,ワークのクランプ作業及びアンクランプ作業は,上記スピンドルに取り付けられた上記クランプ工具により実施される。そのため,上記のクランプ作業及びアンクランプ作業は,マシニングセンタが行う自動運転工程の1ステップとして自動的に実施することができる。それ故,作業者は,手作業によるクランプ作業及びアンクランプ作業を実施する必要がない。
【0013】
このように,上記クランプ方法によれば,ワークのクランプ作業及びアンクランプ作業を自動化して,効率的に作業を実施することができる。
【0014】
また,第3の発明は,ワークを載置するベースに設置され,上記ワークを狭持してクランプするクランプ装置であって,
該クランプ装置は,上記ワークに当接してクランプする押圧部と,該押圧部を操作するための操作部とを有し,上記押圧部は,該操作部を一定の方向に回転することにより上記ワークに近づいて該ワークに当接すると共に,上記操作部を逆の方向に回転することにより上記ワークから離れるよう移動する動作をするよう構成されていることを特徴とするクランプ装置にある(請求項11)。
【0015】
上記第3の発明の上記クランプ装置は,上記のごとく,上記操作部を,一定の方向に回転することにより,上記押圧部は上記ワークに近づくよう移動して当接するよう構成されている。また,上記操作部を逆の方向に回転することにより上記押圧部が上記ワークから遠ざかるよう移動するよう構成してある。
【0016】
すなわち,上記クランプ装置は,上記操作部を回転させることのみによりクランプ作業又はアンクランプ作業を実施することができる装置である。そのため,上記クランプ装置によれば,効率良く上記ワークをクランプするクランプ作業及び,上記ワークをアンクランプするアンクランプ作業を実施することができる。
【0017】
このように,上記第3の発明のクランプ装置によれば,上記操作部を回転させるだけで,効率良くクランプ作業及び,アンクランプ作業を実施することができる。
また,上記のクランプ装置は,上記操作部を回転することにより動作しうるよう構成してある。そのため,マシニングセンタ等の自動加工装置との親和性が高い。
したがって,マシニングセンタ等の自動加工装置との組み合わせによれば,上記ワークのクランプ作業及びアンクランプ作業を含めた作業工程を,無理なく自動化することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
上記第1の発明においては,上記クランプ装置の上記押圧部は,上記操作部を一定の方向に回転させることにより上記ワークに近づくよう移動して該ワークに当接し,上記操作部を逆の方向へ回転させることにより上記ワークから離れるよう移動する動作をするよう構成してあり,上記クランプ工具は,上記操作部に係合し,該操作部を回転させうるものであることが好ましい(請求項2)。
この場合には,上記マシニングセンタの上記スピンドルの回転運動により上記操作部を回転させて,上記ワークのクランプ作業及びアンクランプ作業を効率的,かつ,短時間に実施することができる。
【0019】
また,上記クランプ装置における上記押圧部は,該押圧部と上記ワークとの間隔に応じて,上記操作部を回転する回転軸周りの円周上の位置を変更可能であり,上記ワークに当接するとき該ワークに対峙する位置となり,かつ,上記ワークとの間隔が広くなったとき上記ワークに対峙しない位置となるよう構成されていることが好ましい(請求項3)。
【0020】
この場合には,加工用の上記ワークを,上記マシニングセンタの上記ベース上の所定の位置に載置する作業を行う際,アンクランプ状態にある上記クランプ装置の押圧部と,上記ワークとの干渉を抑制することができる。そして,上記のワークを載置する作業を実施するに当たっては,その作業者は,上記ベースの表面と正対させて把持したワークを略鉛直方向に降下させていき,ベース上の上記所定の位置に設置することができる。
【0021】
また,加工後の上記ワークを上記マシニングセンタから回収する作業を実施する際には,その作業者は,上記ワークを略鉛直方向に持ち上げて,速やかに上記マシニングセンタから回収することができる。
そのため,上記マシニングセンタにおいて,上記ベースにワークを載置する作業や,ワークの取り出し作業を行う作業者は,その作業を効率的かつ確実に実施することができる。また,上記ワークと上記押圧部とが干渉することがなく,上記の作業中に,上記ワークを傷つけるようなトラブルが生じるおそれがない。
【0022】
また,上記ベースと上記クランプ装置とは,両者のうち少なくとも一方に配設された位置決め用の位置決めピンと,該位置決めピンに対応して他方に設けられた凹部とを係合させることができるよう構成されており,上記ベースは,種々の上記ワークに合わせて上記クランプ装置の取り付け位置を変更できるよう,上記ワークに対応して配置された上記位置決めピン又は上記凹部の配置パターンを複数有していることが好ましい(請求項4)。
この場合には,上記クランプ装置と上記ベースとの位置決めを効率よく,簡単に行うことができる。そのため,上記クランプ装置を,その所定の位置に確実に設置することができる。
【0023】
また,上記ベース又はクランプ装置の少なくともいずれか一方は,他方を吸着させるための磁力を発生するマグネット装置を有していることが好ましい(請求項5)。
この場合には,上記マグネット装置の磁力により,上記ベースと上記クランプ装置とを簡単,かつ,強固に接合することができる。
また,上記マグネット装置としては,ダイヤル操作やレバー操作等により磁力の発生をオンオフできるものであることがより好ましい。この場合には,上記ベースへの,上記クランプ装置の設置,取り外しがさらに容易となる。
【0024】
また,上記マシニングセンタは,種々の上記ワークにそれぞれ対応する複数種類の上記クランプ装置を保管しており,入力されたワーク情報に応じて必要となる上記クランプ装置を選択すると共に,該クランプ装置を設置すべき上記ベース上の設置位置を演算する演算手段を有しており,上記ツールチェンジャは,上記演算手段が選択した上記クランプ装置を上記アダプタ部に装着し,かつ,上記スピンドルは,上記演算手段が算出した上記設定位置に上記クランプ装置を取り付けるよう構成されていることが好ましい(請求項6)。
【0025】
この場合には,上記マシニングセンタの上記演算手段は,上記ワーク情報に基づいて,そのワークに最適なクランプ装置を選択し,かつ,該クランプ装置を取り付けるべき上記設置位置を算出する。そして,上記ツールチェンジャ及び上記スピンドルは,上記演算手段により演算した結果に基づいて動作する。
【0026】
すなわち,上記ツールチェンジャは,ワークに対応したクランプ装置を取り出し,上記スピンドルの上記アダプタ部に取り付ける。また,上記スピンドルは,そのアダプタ部に取り付けられた上記クランプ装置を,上記ベース上の上記設置位置に取り付ける。このようにして,加工すべきワークが変更されたときに,クランプ装置の選択から変更まで全てを自動で実施することができる。
【0027】
なお,上記ワーク情報としては,ワークの種別データのほか,ワークの形状データやワークの素材データ等を含めることも良い。この場合には,上記演算手段は,上記ワークの形状に応じて,適切なクランプ装置を選択し,その設置位置や,クランプする押圧力締付け力等を演算して決定することもできる。
【0028】
また,上記アダプタ部と上記クランプ工具との間には,該クランプ工具に伝達するトルクを規定値以下に抑制するためのトルクジョイントが配設されていることが好ましい(請求項7)。
この場合には,上記クランプ装置の操作部に対して,必要以上のトルクをかけることがない。そのため,上記ワークをクランプする際,上記ワークに当接する上記押圧部の押圧力が過大となることがなく,上記ワークを損傷することもない。
【0029】
また,上記第2の発明においては,上記クランプ装置は,上記操作部を一定の方向に回転させることにより,上記押圧部を上記ワークに近づくよう移動させて当接させ,上記操作部を逆の方向に回転させることにより,上記押圧部を上記ワークから離れるよう移動する動作をするよう構成してあり,
上記クランプ工程では,上記クランプ工具により上記操作部を一定の方向に回転して上記押圧部を上記ワークに当接させ,上記アンクランプ工程では,上記クランプ工具により上記操作部を反対方向に回転することが好ましい(請求項9)。
この場合には,上記マシニングセンタの上記スピンドルの回転運動により上記操作部を回転させて,上記ワークのクランプ及びアンクランプを効率的,かつ,短時間に実施することができる。
【0030】
また,上記マシニングセンタには,種々の上記ワークにそれぞれ対応する複数種類の上記クランプ装置を保管しておき,上記クランプ作業においては,入力されたワーク情報に応じて上記ワークに適した上記クランプ装置を選択すると共に,該クランプ装置を設置すべき上記ベース上の設置位置を演算し,その演算結果に基づいて上記ツールチェンジャ及び上記スピンドルを動作させるツール選択工程を実施することが好ましい(請求項10)。
【0031】
この場合には,上記マシニングセンタは,加工するワークの種類等の上記ワーク情報に基づいて,そのワークに最適なクランプ装置を選択し,かつ,該クランプ装置を取り付けるべき設置位置を算出することができる。
【0032】
さらに,上記ツールチェンジャは,上記の選択されたクランプ装置を取り出し,上記スピンドルの上記アダプタ部に取り付ける。さらに,上記スピンドルは,そのアダプタ部に取り付けられた上記クランプ装置を,上記ベース上の上記設置位置に取り付ける。
このようにして,加工用のワークが変更された場合に,クランプ装置の選択から変更まで全てを自動的に実施することができる。
【0033】
また,上記第3の発明においては,上記押圧部は,該押圧部と上記ワークとの間隔に応じて,上記操作部を回転する回転軸周りの円周上の位置を変更し,上記ワークに当接するとき上記ワークと対峙する位置となると共に,上記ワークとの間隔が広くなったとき上記ワークと対峙しない位置となるよう構成されていることが好ましい(請求項12)。
【0034】
この場合には,上記クランプ装置によりクランプする加工用のワークを,所定の位置に設置する作業の際,上記ワークと,アンクランプ状態にある上記押圧部との干渉を抑制することができる。そして,上記設置する作業を実施するに当たっては,その作業者は,上記ベースの表面と正対させて把持したワークを略鉛直方向に降下させていき,ベース上に確実に載置することができる。
【0035】
また,上記クランプ装置によりアンクランプされた上記ワークを回収する作業を実施する際には,その作業者は,上記ワークを略鉛直方向に持ち上げることにより速やかにワークを回収することができる。すなわち,アンクランプ状態にある上記クランプ装置においては,上記押圧部は,上記ワークと対峙しない位置に移動しているため,上記のごとくワークを回収するとき上記押圧部との接触等を生じることがない。
【0036】
そのため,マシニングセンタ等の機械加工装置に上記クランプ装置を適用した際には,その作業者は,ワークを設置,回収する作業を効率的かつ速やかに実施することができる。また,上記ワークと上記押圧部とが干渉することが少なく,上記の作業中に,上記ワークを傷つけるようなトラブルを生じることがない。
【0037】
【実施例】
(実施例1)
本例の実施例にかかるマシンニングセンタ,クランプ装置及びマシニングセンタにおけるクランプ方法について,図1〜図4を用いて説明する。
本例のマシニングセンタ1は,図4に示すごとく,ワーク60を載置するベース20と,該ベース20上に上記ワーク60を固定するクランプ装置10と,様々な工具を着脱可能なアダプタ部51を有すると共に,該アダプタ部51に装着された工具により作業を実施するスピンドル50と,アダプタ部51の工具を取り替えるツールチェンジャ42とを有している。そして,このマシニングセンタ1は,上記ベース20と上記スピンドル50との相対位置を任意の位置に変更できるよう構成してある。
【0038】
上記クランプ装置10は,ワーク60に当接してクランプする押圧部121と,該押圧部121にクランプ動作又はアンクランプ動作させるための操作部111とを有しており,スピンドル50のアダプタ部51は,操作部111を操作するためのクランプ工具19を装着可能であると共に,該クランプ工具19の着脱をツールチェンジャ42により行えるよう構成されている装置である。
【0039】
次に上記マシニングセンタ1においてワーク60をクランプ,アンクランプする方法について説明する。クランプ装置10によりワーク60をクランプするクランプ作業は,ツールチェンジャ42を用いてクランプ工具19をアダプタ部51に装着するツール装着工程と,クランプ工具19により操作部111を操作して押圧部121をワーク60に当接させるクランプ工程と,ツールチェンジャ42を用いてクランプ工具19を上記アダプタ部51から取り外すツール取り外し工程とからなる。
【0040】
また,クランプ装置10により固定されたワーク60をアンクランプするアンクランプ作業は,ツールチェンジャ42を用いてクランプ工具19を上記アダプタ部51に装着するツール装着工程と,クランプ工具19により操作部111を操作してワーク60に当接する押圧部121を上記ワーク60から引き離すアンクランプ工程と,ツールチェンジャ42を用いてクランプ工具19をアダプタ部51から取り外すツール取り外し工程とからなる。
以下に,この内容について詳しく説明する。
【0041】
マシニングセンタ1は,図4に示すごとく,操作入力装置30と,該操作入力装置30から入力された数値情報等の加工情報を処理する制御装置(図示略)とを有し,該制御装置から出力される制御信号に基づき動作し,ワーク60の自動加工を行う装置である。
【0042】
上記ベース20は,図4に示すごとく,加工すべきワーク60を固定すると共に,略直交する2軸方向に任意に移動可能なように構成されたX−Yテーブル22に固定してある。また,本例のマシニングセンタ1においては,ベース面23上には,種々のワーク60に対応できるよう複数の配置パターンによる位置決め孔21が設けてある。さらに,ベース20には,レバー操作により磁力を発生させるか否かを切り替え可能に構成されたマグネット装置(図示略)を内蔵してある。
【0043】
上記スピンドル50は,図4に示すごとく,回転運動と,昇降運動を実施できるように構成されている。そして,このスピンドル50は,その先端にアダプタ部51を有しており,該アダプタ部51には加工目的に応じて種々の工具を取り付けることができるように構成してある。
【0044】
そして,ツール交換装置40は,図4に示すごとく,加工に必要な複数種類の工具を保管するツールストッカー41と,ツールストッカー41から工具を取り出し上記アダプタ部51に取り付けるツールチェンジャ42とからなる装置である。このツール交換装置40は,上記操作入力装置30により入力された加工情報に基づき,アダプタ部51に取り付ける工具を自動交換できるよう構成してある。
【0045】
上記ツールストッカー41は,図4に示すごとく,各工具を挿入して保管する複数の工具ホルダ411と,該工具ホルダ411の位置を,随時変更するコンベア413とからなる。また,上記工具ホルダ411は,工具取り出し口412の位置に来たとき,該工具取り出し口412への工具の投入及び,工具取り出し口412にある工具の回収ができるよう構成してある。
【0046】
上記ツールチェンジャ42は,図4に示すごとく,スピンドル50の軸心と上記工具取り出し口412の中心線とを結ぶ直線上の略中点を通る回転軸423に取り付けてある。ツールチェンジャ42は,この回転軸423周りを回転可能なよう構成された回転アーム422と,該回転アーム422の両端に設けられ,工具を把持するための工具キャッチャ421とを有する。
【0047】
そして,ツールチェンジャ42は,図4に示すごとく,スピンドル50の上記アダプタ部51に取り付けられた工具を取り外す作業と,工具取り出し口412に投入された工具を受け取る作業とを同時に実施できると共に,上記工具取り出し口412に返却する作業と,アダプタ部51に取り付ける作業とを同時に実施できるよう構成してある。
【0048】
上記クランプ装置10は,図1〜図3に示すごとく,上記ベース20に当接する面である底面131を有する土台ブロック13と,該土台ブロック13の上面に略鉛直方向に接合されていると共に,雄ねじ部144を設けたセンタ軸14とを有している。そして,該センタ軸14には,上記押圧部121を有するアームブロック12が貫通していると共に,上記センタ軸14の雄ねじ部144に螺合する雌ねじ部113を設けてある操作ブロック11が螺合している。
【0049】
さらに,上記土台ブロック13は,図1及び図2に示すごとく,その底面131には,ベース20の上記位置決め孔21と係合する位置合わせ用の接合ピン132が配設されている。また,土台ブロック13は,ベース20の上記マグネット装置の磁力により接合できるよう鉄(S45C)を材料として作製してある。
【0050】
ここで,上記アームブロック12は,図3に示すごとく,センタ軸14を貫通させる貫通面に,内方に突出するキー123を有している。該キー123は,センタ軸14の外周面に略鉛直方向に設けられた垂直部142と,該垂直部142と連結し斜め方向に設けられた傾斜部143とを有するキー溝141に係合している。本実施例では,上記傾斜部143は,センタ軸14の軸心を中心として略45度の範囲にわたって設けてある。
【0051】
また,上記操作ブロック11は,図3に示すごとく,6角ボルトの頭部形状を有する操作部111と,円筒部113とからなる。該円筒部113の外周面には,その円筒軸を中心とするリング状の凹状外周溝112が設けてある。
そして,上記アームブロック12と上記操作ブロック11とは,凹状外周溝112に,上記円筒軸周りに回転可能な状態で係合すると共に,上記アームブロック12にボルト接合された連結部材15により回転可能に接合してある。
【0052】
上記のごとく構成されたマシニングセンタ1を用いて,上記ワーク60をクランプするクランプ作業を実施するには,オペレータは,予め,操作入力装置30によりワーク60の種別に関する情報を含む加工情報を入力する。
なお,この入力は,例えば,上記加工情報等を有する生産管理用コンピュータ等からのデータ送信に置き換えることも可能である。
【0053】
そして,作業者は,加工するワーク60の種別に対応する上記位置決め孔21と,クランプ装置10の上記接合ピン132とが係合するようにクランプ装置10を設置する。そしてさらに,加工用のワーク60をベース20上の所定の位置に載置する。その後,ベース20に内蔵された上記マグネット装置を切り替えて磁力を発生させ,その磁力によりクランプ装置10を吸着させ固定する。
【0054】
その後,作業者は,ベース20上の所定の位置にワーク60を載置する。このとき,アンクランプ状態にあるクランプ装置10の上記押圧部121に,ワーク60をぶつけないようベース20に載置する。すなわち,ベース20の上記ベース面23と正対するようワーク60を把持し,該ワーク60を略鉛直方向下向きに下降させていき,ベース面23の所定位置に載置する。
【0055】
次に,上記の加工情報に基づくマシニングセンタ1の自動運転を開始する。ここではまず,クランプ装置10の上記操作部111に係合するクランプ工具19をアダプタ部51に装着するツール装着工程を実施する。この工程では,上記ツールストッカー41は,工具ホルダ411に保管するクランプ工具19を上記工具取り出し口412に投入する。また,スピンドル50は,その昇降運動により,マシニングセンタ1の上方に位置する工具交換位置に移動して待機する。
【0056】
上記ツールチェンジャ42は,回転アーム422の両端に配設された工具キャッチャ421のうち,一方が工具取り出し口412の位置に,他方がスピンドル50のアダプタ部51の位置に来るように回転アーム422を回転させる。一方の工具キャッチャ421は,工具取り出し口412にある工具を把持する。そして,アダプタ部51に既に工具が取り付けられていれば,他方の工具キャッチャ421は,その工具を把持して,アダプタ部51から取り外す。
【0057】
そして,ツールチェンジャ42は,回転アーム422を180度回転させる。その位置で,両方の工具キャッチャ421に把持する工具を,それぞれ,アダプタ部51に取り付け,あるいは工具取り出し口412へ返却する。その後,ツールチェンジャ42は,スピンドル50と工具取り出し口412を結ぶ直線と略直交する方向に回転アーム422を向けた状態であるアーム待機位置に,回転アーム422を回転させ待機する。このようにして,機械加工あるいは作業中のスピンドル50と,回転アーム422との干渉を防止している。
【0058】
次に,このクランプ工具19によりクランプ装置10の操作部111を回転して行うクランプ工程を実施する。この工程は,図1の状態にあるクランプ装置10を,図2の状態としてワーク60をクランプするものである。ここでは,図3に示すごとく,X−Yテーブル22を移動させ,スピンドル50を昇降させて,アダプタ部51に取り付けたクランプ工具19を操作部111に係合させる。そして,スピンドル50を回転させ,上記センタ軸14に螺合する操作ブロック11が土台ブロック13に近づくよう,クランプ工具19に係合する操作部111を回転操作する。そうすると,クランプ装置10において,連結部材15を介して操作ブロック11と接続されたアームブロック12は,土台ブロック13に近づくよう移動する。
【0059】
図1の状態にあるクランプ装置10においては,図3に示すごとく,アームブロック12の上記キー123は,センタ軸14の上記キー溝141のうち傾斜部143に係合している。従って,アームブロック12が下降していくと,その下降に伴ってアームブロック12はセンタ軸14周りを徐々に回転する。本実施例では,上記傾斜部143は,センタ軸14を中心として略45度の範囲に設けられている。そのため,上記傾斜部143に沿ったキー123の移動が完了すると,アームブロック12は45度回転することとなる。そして,キー123が垂直部142に係合すると,アームブロック12に配設された押圧部121は,図2に示すごとく,受け部133と略鉛直線上に並ぶ。そしてさらに,アームブロック12を下降させていくと,押圧部121と受け部133との間にワーク60を狭持して固定することができる。
【0060】
次に,上記のクランプ工具19をアダプタ部51から取り外すツール取り外し工程を実施する。ここでは,アダプタ部51にクランプ工具19を取り付けたスピンドル50を上記工具交換位置に移動させ待機させると共に,上記工具取り出し口412には,次の工程に使用する加工用工具を投入しておく。
【0061】
そして,ツールチェンジャ42の回転アーム422を回転させ,該回転アーム422の両端に設けてある工具キャッチャ421のうち,一方をアダプタ部51の位置に,他方を工具取り出し口412の位置になるようにする。両方の工具キャッチャ421は,それぞれ,アダプタ部51に取り付けられたクランプ工具19,工具取り出し口412の加工用工具を把持する。その後,ツールチェンジャ42は,回転アーム422を180度させ,クランプ工具19を工具取り出し口412に返却すると共に,加工用工具をアダプタ部51に新たに取り付ける。その後,回転アーム422を,上記アーム待機位置となるよう回転させ待機させる。
【0062】
一方,ワークの加工を終えた後には,クランプ装置10により固定されたワーク60をアンクランプするアンクランプ作業を実施するに当たっては,まず,上記のクランプ作業において実施したのと同様にツール装着工程を実施する。この工程では,スピンドル50のアダプタ部51に取り付けられた加工用工具を取り外し,上記のクランプ工具19を,アダプタ部51に再び取り付ける。
【0063】
次に,このクランプ工具19を用いて,クランプ装置10の操作部111を操作して行うアンクランプ工程を実施する。ここでは,上記のクランプ工程と同様,スピンドル50のアダプタ部51に取り付けられたクランプ工具19を,操作部111に係合させる。そして,上記クランプ工程において,操作部111を回転させたのと逆の方向に,操作部111を回転させる。
【0064】
この工程は,図2のごとくワーク60をクランプするクランプ装置10を,図1の状態としてワーク60をアンクランプするものである。ここでは,図3に示すごとく,スピンドル50に取り付けられたクランプ工具19により操作部111を回転させ,上記操作ブロック11と一体的に昇降するアームブロック12とを上昇させていく。
【0065】
図2の状態にあるクランプ装置10においては,図3に示すごとく,アームブロック12の上記キー123は,センタ軸14の上記キー溝141のうち垂直部142に係合している。従って,アームブロック12は,まず,回転することなく直線的に上昇し,ワーク60から離れるように移動する。
このアームブロック12がさらに上昇していき,そのキー123とキー溝141の傾斜部143とが係合するようになると,アームブロック12はセンタ軸14周りに回転する。そして,このキー123が傾斜部143の最上部に係合するに至るまでの間に,上記アームブロック12は,図1に示すごとく,45度回転し,その押圧部121は,上記ワーク60と対峙しない位置となる。
【0066】
次に,ツールチェンジャ42によりクランプ工具19をアダプタ部51から取り外すツール取り外し工程を実施する。この工程は,上記のクランプ作業において実施したツール取り外し工程と同様の工程である。このようにして,マシニングセンタ1による自動運転は終了する。
【0067】
その後,作業者は,アンクランプされたワーク60をマシニングセンタ1から回収する作業を実施する。ここでは,図1に示すごとく,クランプ装置10の押圧部121は,ワーク60と対峙しない位置となっている。したがって,上記のワーク60を回収する作業においては,ワーク60を略鉛直方向に持ち上げるようにして行うことができる。
【0068】
以上のごとく,本実施例によるマシニングセンタ1は,上記構造のクランプ装置10を有し,かつ,その操作部111を,スピンドル50に取り付けたクランプ工具19により操作してクランプ,アンクランプを実施できるよう構成してある。そのため,上記マシニングセンタ1は,ワーク60をクランプするクランプ作業及びアンクランプするアンクランプ作業を含めて自動運転を実施することができる。したがって,作業者は,クランプ装置10を載置するのみで良く,該クランプ装置10を操作する必要がない。
【0069】
さらに,本例のクランプ装置10においては,アンクランプ状態にあるとき,押圧部121は,クランプ装置10のセンタ軸14の周りを回転し,ワーク60と対峙しないような位置へ移動するよう構成してある。そのため,加工前のワーク60を載置し,又は,加工後のワーク60と回収するに当たって,クランプ装置10の押圧部121とワーク60とが干渉することがない。したがって,ワーク60の設置,取り出し作業が非常に容易であり,その際にワーク60に傷を付けてしまうおそれが少ない。
【0070】
なお,本例のクランプ装置10において,そのアームブロック12は,押圧部121の他方の側に,当接部122を有している。該当接部122は,押圧部121がワーク60をクランプするとき,土台ブロック13に設けられた凸部134に当接するよう構成してある。そのため,押圧部121によりワーク60をクランプしたときにセンタ軸14が受ける力は,センタ軸14を中心として対称となりバランスが良くなる。
また,ベース20が有する上記マグネット装置は,上記クランプ装置10に内蔵させることもできる。
【0071】
さらにまた,上記ツールストッカー41には,ワーク60の種類に対応する複数種類のクランプ装置10を保管しておくことも良い。この場合には,加工するワーク60に対応するクランプ装置10を,ツールチェンジャ42により取り出してアダプタ部51に取り付け,さらに,スピンドル50の昇降運動等によりベース20上の所定の位置に取り付けることも可能となる。
【0072】
(実施例2)
本例は,実施例1のマシニングセンタ1に基づいて,上記アダプタ部51と上記クランプ工具19との間に,トルクジョイント52を追加した例である。
本例においては,図5に示すごとく,クランプ工具19には,予めトルクジョイント52が接続され,両者を一体的に,アダプタ部51に取り付ける。
【0073】
該トルクジョイント52は,アダプタ部51とクランプ工具19との間で,回転トルクを伝達するものである。そして,予め設定してある規定値以上の回転トルクが発生したとき,トルクジョイント52は,クランプ工具19に対して,アダプタ部51を空回りさせる。そのため,このトルクジョイント52に接続されたクランプ工具19には,規定値以上の回転トルクが伝達されることがない。
【0074】
以上のごとく,本例のマシニングセンタ1によれば,上記クランプ装置10によりワーク60をクランプする際,その操作部111に規定値以上の回転トルクを与えることがない。そのため,クランプ装置10の押圧部121は,ワーク60に対して必要以上の押圧力を作用させることがない。それゆえ,本例のマシニングセンタ1により加工されるワーク60には,クランプ傷等が生じることがない。
なお,その他の構成及び,作用効果は,実施例1と同様である。
【0075】
(実施例3)
本例は,実施例1のマシニングセンタ1を基にして,トルク制御可能なスピンドル50に変更し,ワーク形状に応じて上記クランプ装置10の操作部111に作用させる回転トルクを管理した例である。
本例では,上記操作入力装置30によりワーク情報等を含む加工情報を入力するに当たって,上記押圧部121が当接する部分のワーク厚さ等の情報を含めて入力した。
【0076】
そして,上記制御装置は,入力されたワーク厚さに応じて,押圧部121とワーク60との間の適切な押圧力を算出して,これを目標押圧力として設定する。上記スピンドル50のアダプタ部51に取り付けた上記クランプ工具を操作部111に係合させて該操作部111を回転させるに当たっては,上記目標押圧力が実現されるよう回転トルクを設定して,クランプ工具により操作部111を回転させている。
【0077】
以上のごとく,本例のマシニングセンタ1によれば,ワーク60の種別に応じて,クランプする際の押圧力も自動的に変更することができる。そのため,上記マシニングセンタ1は,クランプする際に生じうるワーク60の傷等の発生をさらに抑制して,良好な品質の製品を製造できることなる。
【0078】
また,本例では,ワーク厚さをワーク情報として入力したが,このほか,ワーク60の素材に関する情報,押圧部121が当接する面の面形状等に関する情報に基づき,上記操作部111を回転するトルクを設定することも有効である。
なお,その他の構成及び作用効果は実施例1と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,アンクランプ状態にあるクランプ装置を示す斜視図。
【図2】実施例1における,クランプ状態にあるクランプ装置を示す斜視図。
【図3】実施例1における,図2におけるクランプ装置のA−A線矢視図。
【図4】実施例1における,マシニングセンタの一部断面図。
【図5】実施例2における,トルクジョイントを介して接続されるアダプタ部とクランク工具との接続状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1...マシニングセンタ,
10...クランプ装置,
11...操作ブロック,
12...アームブロック,
122...当接部,
123...キー,
13...土台ブロック,
131...底面,
133...受け部,
14...センタ軸,
141...キー溝,
142...直線部,
143...傾斜部,
20...ベース,
21...位置決め用孔,
22...X−Yテーブル,
30...操作入力装置,
40...ツール交換装置,
41...ツールストッカー,
42...ツールチェンジャ,
50...スピンドル,
60...ワーク,
Claims (12)
- ワークを載置するベースと,該ベース上に上記ワークを固定するクランプ装置と,種々の工具を着脱可能なアダプタ部を有すると共に,該アダプタ部に装着された工具により作業を実施するスピンドルと,上記アダプタ部の工具を取り替えるツールチェンジャとを有し,上記ベースと上記スピンドルとの相対位置を任意の位置に変更できるよう構成してあるマシニングセンタであって,
上記クランプ装置は,上記ワークに当接してクランプする押圧部と,該押圧部をクランプ動作又はアンクランプ動作させるための操作部とを有しており,上記スピンドルの上記アダプタ部は,上記操作部を操作するためのクランプ工具を装着可能であると共に,該クランプ工具の着脱を上記ツールチェンジャにより行えるよう構成されていることを特徴とするマシニングセンタ。 - 請求項1において,上記クランプ装置の上記押圧部は,上記操作部を一定の方向に回転させることにより上記ワークに近づくよう移動して該ワークに当接し,上記操作部を逆の方向へ回転させることにより上記ワークから離れるよう移動する動作をするよう構成してあり,上記クランプ工具は,上記操作部に係合し,該操作部を回転させうるものであることを特徴とするマシニングセンタ。
- 請求項2において,上記クランプ装置における上記押圧部は,該押圧部と上記ワークとの間隔に応じて,上記操作部を回転する回転軸周りの円周上の位置を変更可能であり,上記ワークに当接するとき該ワークに対峙する位置となり,かつ,上記ワークとの間隔が広くなったとき上記ワークに対峙しない位置となるよう構成されていることを特徴とするマシニングセンタ。
- 請求項1〜3のいずれか1項において,上記ベースと上記クランプ装置とは,両者のうち少なくとも一方に配設された位置決め用の位置決めピンと,該位置決めピンに対応して他方に設けられた凹部とを係合させることができるよう構成されており,上記ベースは,種々の上記ワークに合わせて上記クランプ装置の取り付け位置を変更できるよう,上記ワークに対応して配置された上記位置決めピン又は上記凹部の配置パターンを複数有していることを特徴とするマシニングセンタ。
- 請求項1〜4のいずれか1項において,上記ベース又はクランプ装置の少なくともいずれか一方は,他方を吸着させるための磁力を発生するマグネット装置を有していることを特徴とするマシニングセンタ。
- 請求項1〜5のいずれか1項において,上記マシニングセンタは,種々の上記ワークにそれぞれ対応する複数種類の上記クランプ装置を保管しており,入力されたワーク情報に応じて必要となる上記クランプ装置を選択すると共に,該クランプ装置を設置すべき上記ベース上の設置位置を演算する演算手段を有しており,上記ツールチェンジャは,上記演算手段が選択した上記クランプ装置を上記アダプタ部に装着し,かつ,上記スピンドルは,上記演算手段が算出した上記設定位置に上記クランプ装置を取り付けるよう構成されていることを特徴とするマシニングセンタ。
- 請求項1〜6のいずれか1項において,上記アダプタ部と上記クランプ工具との間には,該クランプ工具に伝達するトルクを規定値以下に抑制するためのトルクジョイントが配設されていることを特徴とするマシニングセンタ。
- ワークを載置するベースと,該ベース上に上記ワークを固定するクランプ装置と,様々な工具を着脱可能なアダプタ部を有すると共に,該アダプタ部に装着された工具により作業を実施するスピンドルと,上記アダプタ部の工具を取り替えるツールチェンジャとを有し,上記ベースと上記スピンドルとの相対位置を任意の位置に変更できるよう構成してあるマシニングセンタにおいて上記ワークをクランプする方法であって,
上記クランプ装置は,上記ワークに当接してクランプする押圧部と,該押圧部にクランプ動作又はアンクランプ動作させるための操作部とを有しており,上記スピンドルの上記アダプタ部は,上記操作部を操作するためのクランプ工具を装着可能であると共に,該クランプ工具の着脱を上記ツールチェンジャにより行えるよう構成しておき,
上記クランプ装置により上記ワークをクランプするクランプ作業は,上記ツールチェンジャを用いて上記クランプ工具を上記アダプタ部に装着するツール装着工程と,上記クランプ工具により上記操作部を操作して上記押圧部を上記ワークに当接させるクランプ工程と,上記ツールチェンジャを用いて上記クランプ工具を上記アダプタ部から取り外すツール取り外し工程とからなり,
上記クランプ装置により固定された上記ワークをアンクランプするアンクランプ作業は,上記ツールチェンジャを用いて上記クランプ工具を上記アダプタ部に装着するツール装着工程と,上記クランプ工具により上記操作部を操作して上記ワークに当接する上記押圧部を上記ワークから引き離すアンクランプ工程と,上記ツールチェンジャを用いて上記クランプ工具を上記アダプタ部から取り外すツール取り外し工程とからなることを特徴とするクランプ方法。 - 請求項8において,上記クランプ装置は,上記操作部を一定の方向に回転させることにより,上記押圧部を上記ワークに近づくよう移動させて当接させ,上記操作部を逆の方向に回転させることにより,上記押圧部を上記ワークから離れるよう移動する動作をするよう構成してあり,
上記クランプ工程では,上記クランプ工具により上記操作部を一定の方向に回転して上記押圧部を上記ワークに当接させ,上記アンクランプ工程では,上記クランプ工具により上記操作部を反対方向に回転することを特徴とするクランプ方法。 - 請求項8又は9において,上記マシニングセンタには,種々の上記ワークにそれぞれ対応する複数種類の上記クランプ装置を保管しておき,上記クランプ作業においては,入力されたワーク情報に応じて上記ワークに適した上記クランプ装置を選択すると共に,該クランプ装置を設置すべき上記ベース上の設置位置を演算し,その演算結果に基づいて上記ツールチェンジャ及び上記スピンドルを動作させるツール選択工程を実施することを特徴とするクランプ方法。
- ワークを載置するベースに設置され,上記ワークを狭持してクランプするクランプ装置であって,
該クランプ装置は,上記ワークに当接してクランプする押圧部と,該押圧部を操作するための操作部とを有し,上記押圧部は,該操作部を一定の方向に回転することにより上記ワークに近づいて該ワークに当接すると共に,上記操作部を逆の方向に回転することにより上記ワークから離れるよう移動する動作をするよう構成されていることを特徴とするクランプ装置。 - 請求項11において,上記押圧部は,該押圧部と上記ワークとの間隔に応じて,上記操作部を回転する回転軸周りの円周上の位置を変更し,上記ワークに当接するとき上記ワークと対峙する位置となると共に,上記ワークとの間隔が広くなったとき上記ワークと対峙しない位置となるよう構成されていることを特徴とするクランプ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002163352A JP2004009171A (ja) | 2002-06-04 | 2002-06-04 | マシンニングセンタ,クランプ装置及びマシニングセンタにおけるクランプ方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002163352A JP2004009171A (ja) | 2002-06-04 | 2002-06-04 | マシンニングセンタ,クランプ装置及びマシニングセンタにおけるクランプ方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004009171A true JP2004009171A (ja) | 2004-01-15 |
Family
ID=30431857
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002163352A Pending JP2004009171A (ja) | 2002-06-04 | 2002-06-04 | マシンニングセンタ,クランプ装置及びマシニングセンタにおけるクランプ方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004009171A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008516862A (ja) * | 2004-10-19 | 2008-05-22 | サラ リー/デーイー エヌ.ヴェー | 消費に適した飲料を調製するシステム及び方法 |
CN102350646A (zh) * | 2011-09-28 | 2012-02-15 | 天津第一机床总厂 | 典型曲体零件铣夹具 |
JP2014100776A (ja) * | 2012-11-22 | 2014-06-05 | Murata Mach Ltd | フェイスクランプチャックおよび工作機械 |
US9585511B2 (en) | 2004-06-17 | 2017-03-07 | Koninklijke Douwe Egberts B.V. | System for preparing portions of a beverage suitable for consumption |
JP2019162710A (ja) * | 2018-03-20 | 2019-09-26 | コマツNtc株式会社 | クランプシステム、クランプ方法およびクランプ装置 |
CN114470951A (zh) * | 2020-10-26 | 2022-05-13 | ***科技公司 | 夹紧装置 |
-
2002
- 2002-06-04 JP JP2002163352A patent/JP2004009171A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9585511B2 (en) | 2004-06-17 | 2017-03-07 | Koninklijke Douwe Egberts B.V. | System for preparing portions of a beverage suitable for consumption |
JP2008516862A (ja) * | 2004-10-19 | 2008-05-22 | サラ リー/デーイー エヌ.ヴェー | 消費に適した飲料を調製するシステム及び方法 |
CN102350646A (zh) * | 2011-09-28 | 2012-02-15 | 天津第一机床总厂 | 典型曲体零件铣夹具 |
JP2014100776A (ja) * | 2012-11-22 | 2014-06-05 | Murata Mach Ltd | フェイスクランプチャックおよび工作機械 |
JP2019162710A (ja) * | 2018-03-20 | 2019-09-26 | コマツNtc株式会社 | クランプシステム、クランプ方法およびクランプ装置 |
WO2019181430A1 (ja) * | 2018-03-20 | 2019-09-26 | コマツNtc株式会社 | クランプシステム、クランプ方法およびクランプ装置 |
JP7074520B2 (ja) | 2018-03-20 | 2022-05-24 | コマツNtc株式会社 | クランプシステムおよびクランプ方法 |
CN114470951A (zh) * | 2020-10-26 | 2022-05-13 | ***科技公司 | 夹紧装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10835988B2 (en) | Friction stir welding tool and machine tool | |
JP2007075924A (ja) | 工作機械の工具交換装置 | |
JP2012223839A (ja) | ロボットシステムおよびロボットシステムの駆動方法 | |
JP2004009171A (ja) | マシンニングセンタ,クランプ装置及びマシニングセンタにおけるクランプ方法 | |
JP5356879B2 (ja) | 工作機械システムの機種切替方法及び装置 | |
US6619641B2 (en) | Workpiece holder | |
JP2002283168A (ja) | マシニングセンタにおけるワークの加工方法 | |
JP2012125884A (ja) | 治具クランパの自動段取り替え装置 | |
JP3562022B2 (ja) | 加工工具の自動交換装置 | |
JP2002321101A (ja) | 軸状ワークの加工装置 | |
US20210114152A1 (en) | Machine tool | |
JPH11197982A (ja) | 工作機械のカッタ自動交換装置 | |
JP2002263909A (ja) | 工作機械 | |
JP3875615B2 (ja) | 工作機械 | |
CN116748873B (zh) | 一种毛刺冲切装置、自动化打磨***及毛刺冲切方法 | |
CN212734335U (zh) | 一种钻模工装 | |
CN211916149U (zh) | 一种切割夹具 | |
CN213080079U (zh) | 一种快换座及气爪快换*** | |
CN211028174U (zh) | 一种钻油孔倒角装置 | |
CN215201565U (zh) | 一种自动化生产流水线用工件夹持装置 | |
CN217167590U (zh) | 一种数控铣床用便于纠错的连接体及其纠错*** | |
JPS6144547A (ja) | 工具の自動交換装置 | |
JP2622898B2 (ja) | プログラム制御自動加工装置 | |
JPH05154707A (ja) | ドリリングセンタの背面加工方法 | |
JPH0560705U (ja) | 旋 盤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040611 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060512 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060523 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060721 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20070130 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |