JP2004002677A - インク組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】式(1)で表されるユウロピウム化合物(A−1)
(式(1)中、Xは芳香環基又は複素環基を、YはC1〜10のフッ化炭化水素基を表す。)または式(2)で表されるユウロピウム化合物(A−2)、
(式(2)中、X及びYは前記と同じ、R1〜R4は少なくとも1つは親水性付与基を有する、アルキル基、アラルキル基または水素原子を示す。)分子内にエチレン性不飽和基およびアルキレンオキサイド基を有するモノマーと無水マレイン酸とスチレンとが共重合したポリマー(B)及び水を含有する水系インク組成物。
【選択図】なし
Description
【本発明の属する技術分野】
本発明は記録材料に関する。更に詳しくは、本発明は可視光下では無色で肉眼では認識できないが、紫外線照射下において発色、視認が可能となる印刷記録を与えるインク組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
トリス(テノイルトリフルオロアセトナート)ユウロピウム錯体やトリス(ベンゾイルトリフルオロアセトナート)ユウロピウム錯体などは可視光下では無色であるが、紫外線照射下で赤色に発光する化合物として知られており、各種インキなどに応用が図られている(たとえば特許文献1、2参照)。しかしながらそれらの化合物のうち、安定性、耐久性に優れた錯体は溶剤への溶解性、特に水が含まれる溶剤への溶解性に不足しており、応用が制限されてきた。
例えば水を含有する溶剤への応用については様々なユウロピウム錯体の例が述べられている(たとえば特許文献3参照)。しかし、十分な溶解性はいまだに得られていないというのが実情である。特にインク媒体中の水の含有量を増やすと長期保存によりインクに沈殿が見られたり、発光強度が低下したりする等の問題が生じる。また、印刷後の塗膜にべたつきがあり、摩擦によって印字物(文字、バーコード等)がこすれ、読みとりが困難になるという問題もあった。
一方、β−ジケトン類が4配位した希土類の錯体が、紫外線吸収剤として、既に知られている。(たとえば特許文献4参照)
【0003】
【特許文献1】
特開2000−160083号公報(第2−4頁)
【特許文献2】
特開平8−253715号公報(第3−5頁)
【特許文献3】
特開2002−37791号公報(第3−5頁)
【特許文献4】
米国特許第3254103号明細書
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的はインクの安定性が良好で、人体および環境に安全な水又は水を含む混合溶媒を媒体とし、紫外線を照射すると赤色に発光するインク組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記の問題を解決するために鋭意努力した結果、特定なユウロピウム化合物(錯体)が前記の課題を解決するものであることを見出し、本発明を完成させた。すなわち本発明は
(1)下記式(1)で表されるユウロピウム化合物(A−1)、
【化7】
(式(1)中、Xは置換基を有していてもよい芳香環基又は複素環基を、Yは炭素数1〜10のフッ化炭化水素基をそれぞれ表す。)
または下記式(2)で表されるユウロピウム化合物(A−2)、
【化8】
(式(2)中、X及びYは前記と同じ、R1〜R4はそれぞれ独立に少なくとも1つは親水性付与基を有する置換基を有してもよいアルキル基もしくはアラルキル基、または水素原子を示し、互いに結合して環状をなしていても良い。)
分子内にエチレン性不飽和基およびアルキレンオキサイド基を有するモノマー(a)と無水マレイン酸とスチレンとが共重合したポリマー(B)及び水を含有する水系インク組成物、
(2)式(1)または(2)においてXが置換基を有してもよいベンゼン環基、ナフタレン環基、ピリジン環基、チオフェン環基またはフラン環基である(1)に記載の水系インク組成物、
(3)式(1)または(2)においてYがトリフルオロメチル基である(1)または(2)に記載の水系インク組成物、
(4)ポリマー(B)が下記一般式(3)
【化9】
(式中AOはアルキレンオキサイド基を表し、Rは水素原子または炭素数1〜25アルキル基を表す。mおよびnは1〜80の整数を、n1〜n3は0〜5の整数をそれぞれ表す。また、n1〜n3のすべてが0であることはなく、
【化10】
と
【化11】
と
【化12】
は、任意の順で配列しているものとする。)
である(1)から(3)のいずれか一項に記載の水系インク組成物、
(5)一般式(3)のAOがエチレンオキサイドであり、AO部分の分子量が300〜2000である(1)から(4)のいずれか一項に記載の水系インク組成物、
(6)ポリマー(B)と、水を含む水系混合溶剤のみを水系インク中の割合で混合した時のpHが6〜9になるように調整されている(1)から(5)のいずれか一項に記載の水系インク組成物、
に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明を詳細に説明する。
本発明のインキ組成物に使用するユウロピウム化合物((A−1)及び(A−2))は、それぞれ前記式(1)又は式(2)で表されるものであり、式(1)及び式(2)中のXは置換基を有してもよい芳香環基又はヘテロ環基を表し、芳香環基として例えばベンゼン環基、ナフタレン環基、アントラセン環基、アズレン環基、フェナンスレン環基などが挙げられ、複素環基として、例えばピリジン環基、チオフェン環基、フラン環基、ピラジン環基、チアゾール環基、オキサゾール環基、キノリン環基、インドール環基等が挙げられる。好ましいものとしてはベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、チオフェン環、フラン環等が挙げられる。Xが有しうる置換基としては水素原子、アルキル基、アルコキシル基、芳香環基、複素環基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、水酸基、アラルキル基、ハロゲン原子等が挙げられる。好ましいものとしては、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基等が挙げられる。
【0007】
Yは炭素数1〜10のフッ化炭化水素基を表し、その具体例としてはトリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ヘプタデカフルオロオクタン基等のパーフルオロアルキル基;モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリイフルオロエチル基、テトラフルオロプロピル基、オクタフルオロペンチル基等が挙げられる。好ましいものとしてはトリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタデカフルオロオクタン基等のパーフルオロアルキル基が挙げられ、更に好ましいものはトリフルオロメチル基である。
【0008】
一般式(2)中のカチオン部分を式(4)とする。
【0009】
【化13】
【0010】
式(4)におけるR1〜R4はそれぞれ独立に少なくとも1つは親水性付与基を有する、置換基を有しても良い飽和、不飽和のアルキル基もしくはアラルキル基、または水素原子を示し、互いに結合して環状をなしていても良い。親水性付与基の具体例としてはヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基が挙げられ、好ましくは水酸基、カルボン酸基、スルホン酸基、更に好ましくは水酸基、カルボン酸基である。カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基は遊離していても、していなくても良い。置換基を有しても良い飽和、不飽和のアルキル基、アラルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基や、アリル基などのアルキル基やクロロエチル基などのハロゲン化アルキル基、メトキシエチル基などのアルコキシアルキル基などが挙げられ、またベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基が挙げられる。また互いに結合してピリジン環、キノリン環、ピリミジン環、ピペリジン環などの環状をなしても良い。
【0011】
一般式(4)のカチオン(対イオン)の具体例としては親水性付与基が水酸基の場合、テトラメタノールアンモニウム、テトラエタノールアンモニウム、メチルトリエタノールアンモニウム、ジエチルジエタノールアンモニウム、p−ヒドロキシベンジルトリメチルアンモニウム、N−メタノールピリジニウム、N−ジヒドロキシベンジルピリジニウムなどが挙げられる。親水性付与基がカルボキシル基の場合、テトラカルボキシメチルアンモニウム、テトラカルボキシエチルアンモニウム、ジメチルジカルボキシメチルアンモニウム、トリメチルカルボキシメチルアンモニウム、ジメチルアリルカルボキシエチルアンモニウム、N−カルボキシメチルピリジニウム、N−カルボキシプロピルキノリノールなどが挙げられる。
【0012】
親水性付与基がスルホン酸基の場合、テトラスルホプロピルアンモニウム、トリスルホメチルエチルアンモニウム、ベンジルトリスルホプロピルアンモニウム、トリメチルスルホプロピルアンモニウム、N−スルホプロピルピリジニウムなどが挙げられる。親水性付与基がホスホン酸基の場合、テトラホスホプロピルアンモニウム、トリブチルホスホエチルアンモニウム、N−ホスホプロピルピリジニウムなどが挙げられる。親水性付与基が2種類以上導入された物の具体例としては、トリエタノールカルボキシメチルアンモニウム、ジメタノールカルボキシエチルプロピルアンモニウムなどが挙げられる。
【0013】
一般式(4)のカチオンの好ましい例としてはテトラメタノールアンモニウム、テトラエタノールアンモニウム、メチルトリエタノールアンモニウムなどの水酸基を有するもの、ジメチルジカルボキシメチルアンモニウム、トリメチルカルボキシメチルアンモニウムなどのカルボン酸基を有するもの、テトラスルホプロピルアンモニウム、N−スルホプロピルピリジニウムなどのスルホン酸基を有するもの、トリエタノールカルボキシメチルアンモニウム、ジメタノールカルボキシエチルプロピルアンモニウムなど2種類以上の親水基を有するものが挙げられる。更に好ましくはテトラエタノールアンモニウム、メチルトリエタノールアンモニウムなどの水酸基を有するもの、トリメチルカルボキシメチルアンモニウムなどのカルボン酸基を有するものトリエタノールカルボキシメチルアンモニウムなど2種類以上の親水基を有するものが挙げられる。
【0014】
前記一般式(1)及び(2)の化合物は例えば次のように合成することが可能である。前記式(1)の化合物は、下記式に示すように例えば、アルコールやアセトン溶媒中、例えばジケトン誘導体と親水性付与基を有したフェナントロリン誘導体を水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ剤の存在下、過塩素酸ユーロピウムや塩化ユーロピウム等を添加し、好ましくは0℃〜80℃で反応する事によって、容易に合成される。
【0015】
【化14】
【0016】
前記式(2)においては下記式に示すように例えばアルコールやアセトン溶媒中、例えばパーフルオロアルキル−1−(2−アリール)−1,3−ブタンジオンを水酸化ナトリウム存在下、過塩素酸ユーロピウムや塩化ユーロピウムなどを反応し、いったん単離しまたは単離せずに、一般式(2)で示されるカチオンを例えばアンモニウム塩の形で作用させる事によって、容易に合成される。しかしカチオンの構造により、不安定な錯体が生じる物も存在し、安定に単離出来ない錯体等もあるが、pHや温度を調節する事により安定的に単離する事が可能な錯体も存在する。
【0017】
【化15】
【0018】
式(1)の化合物の具体例を表1に、式(2)の化合物の具体例を表2に示す。表1及び2において、ベンゼン環はPh、ナフタレン環はNp、ピリジン環はPy、チオフェン環はTh、フラン環はFu、ベンジル基はBzとそれぞれ表す。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
本発明の水系インキ組成物は、式(1)又は式(2)のユウロピウム化合物(又はその混合物、以下同様)を少なくとも一種以上を含有する。
【0022】
本発明の水系インク組成物を調製するに当たり、式(1)又は式(2)のユウロピウム化合物としては、無機塩含有量の少ないものが好ましい。その含有量の目安は例えば、塩化ナトリウムと硫酸ナトリウムの総含有量として、式(1)又は式(2)のユウロピウム化合物中に1重量%以下、好ましくは0.5重量%以下である。
【0023】
無機塩の含有量は、例えばCl−及びSO4 2−はイオンクロマトグラフ法、重金属類は原子吸光法又はICP(Inductively Coupled Plasma)発光分析法等で、Ca2+及びMg2+についてはイオンクロマトグラフ法、原子吸光法、ICP発光分析法等で測定される。
【0024】
本発明のインク組成物用に、より無機塩含量の少ない色素(ユウロピウム化合物)とするには、ユウロピウム化合物をメタノール、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコールで、処理するのが好ましい。又、例えば、逆浸透膜による通常の方法又は式(1)又は式(2)のユウロピウム化合物の乾燥品あるいはウェットケーキ、好ましくはウェットケーキを、溶媒中(例えば含水低級アルコール好ましくはメタノールと水の混合溶媒中)で撹拌処理し、次いで濾過、乾燥する方法で脱塩処理する方法でもよい。
【0025】
式(1)又は式(2)のユウロピウム化合物は遊離酸の形で、あるいはその塩の形で存在しうる。塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アルキルアミン塩、アルカノールアミン塩又はアンモニウム塩として使用できる。好ましい塩の具体例としては、アンモニウム塩;ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩;モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、モノイソプロパノールアミン塩、ジイソプロパノールアミン塩、トリイソプロパノールアミン塩等のアルカノールアミン塩等が挙げられる。
【0026】
これら式(1)又は式(2)のユウロピウム化合物(A)の含有量は本発明の水系インク組成物中、0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜3重量%である。
【0027】
本発明で使用する、分子内にエチレン性不飽和基およびアルキレンオキサイド基を有するモノマー(a)と無水マレイン酸とスチレンとが共重合したポリマー(B)は以下のものを用いる。
分子内にエチレン性不飽和基およびアルキレンオキサイド基を有するモノマー(a)としては、分子内に例えばビニル基、プロペニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などのエチレン性不飽和基を有し、さらにエチレンオキサイド基やプロピレンオキサイド基を有する化合物であればどのようなものでも良い。これらのモノマー(a)と無水マレイン酸とスチレンとを共重合させてポリマー(B)を得る。
【0028】
本発明の水系インク組成物の安定性や粘度等を考慮すると、ポリマー(B)の分子量は通常700〜100000であり、好ましくは5000〜50000である。
またポリマー(B)の共重合の割合は、ポリマー(B)を構成する単量体の総モル数を100とすると、エチレン性不飽和基およびアルキレンオキサイド基を有するモノマー(a)が10〜90、無水マレイン酸が10〜90、スチレンが0〜10であることが好ましい。
本発明の用途ではポリマー(B)が、前記一般式(3)で表される構造であることがより好ましい。AOはエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド、その両方をランダムにつなげた構造を表すが、本発明の用途では水への溶解性を考慮するとエチレンオキサイドがより好ましい。AO部分の分子量は100〜10000が好ましく、300〜2000がより好ましい。Rは水素原子または炭素数1〜25アルキル基を表すが、本発明の用途では水への溶解性およびインクの安定性を考慮すると水素または炭素数1〜8のものが好ましい。
【0029】
また、ポリマー(B)は無水マレイン酸の共重合部分を10〜90モル含有するため、水溶液中で解離が起こり、pHを低下させる。したがって水系インクの発光強度および安定性を考慮すると、ポリマー(B)を含有する媒体のpHを予め調整しておくのが好ましい。pH調整は、インク組成物中のポリマー(B)と、後述の水を含む水系混合溶剤のみを混合した時のpHが5〜10より好ましくは6〜9になるようにpH調整剤を用いて行うことが好ましい。pH調整剤としては、アルカリ金属の水酸化物あるいはアルカリ土類金属の水酸化物が好ましい。アルカリ金属としてはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウムが挙げられ、アルカリ土類金属としてはベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウムが挙げられる。
好ましいものはリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムであり、さらに好ましくはリチウム、ナトリウム、カリウムである。これらポリマー(B)の使用量は、インクの安定性と使用時の粘度などを考慮すると本発明の水系インク組成物中の0.001重量%〜10重量%、好ましくは0.01重量%〜3重量%である。
【0030】
本発明の水系インク組成物は水を含有する。本発明の水系インク組成物は、水の割合が高い混合溶剤中でも安定性が良好で、沈殿が生じたり、経時的な発光強度の低下を起こしたりすることがない。従って、本発明の水系インク組成物は溶剤の臭気や可燃性の低下など環境に配慮したインクとすることができる。インクの乾燥速度などを調整するために水溶性有機溶剤を併用することもできるが、混合溶剤(水/水溶性有機溶剤)中の水の割合は通常10重量%以上で、好ましくは20〜90重量%、より好ましくは30〜80重量%である。
【0031】
使用しうる水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、第二ブタノール、第三ブタノール等のC1〜C4アルカノール;N,N−ジメチルホルムアミド又はN,N−ジメチルアセトアミド等の低級カルボン酸;(モノ又はジ)低級アルキルアミド;N−メチルピロリジン−2−オン等のラクタム類、好ましくは4員環ないし8員環のラクタム類;1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−オン又は1,3−ジメチルヘキサヒドロピリミド−2−オン等の環式尿素好ましくは5ないし6員環の環式尿素;アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オン等の直鎖の炭素鎖の長さが炭素数4ないし7のケトン又はケトアルコール;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル、好ましくは5ないし6員環の環状エーテル;エチレングリコール、1,2−又は1,3−プロピレングリコール、1,2−又は1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、チオジグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のC2〜C6アルキレン単位を有するモノー、オリゴー又はポリアルキレングリコール又はチオグリコール;グリセリン、ヘキサン−1,2,6−トリオール等のポリオール(好ましくは炭素鎖の炭素数が3ないし6のトリオール);エチレングリコールモノメチルーエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコール(好ましくはエチレングリコールもしくはポリエチレングリコール)のC1 〜C4アルキルエーテル;γーブチロラクトン等があげられる。
【0032】
これらの水溶性有機溶剤は上記のものに限定されるものではなく、溶媒の吸湿性、保湿性、配合物の溶解性、浸透性、インクの粘度などを考慮して適宜単独または2種以上併用して用いられる。
【0033】
又本発明の水系インク組成物には、ポリマー(B)の他にバインダーとして水溶性高分子化合物、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合物、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合物、塩基含有のポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレートなどアクリル樹脂、塩基含有のポリアクリルアミド、アクリルアミド/塩基含有エチルアクリレート共重合物、スチレン/塩基含有のマレイン酸樹脂、ウレタン樹脂等、従来からインクジェット印刷用水性インク等に使用されている助剤を添加してもよい。
【0034】
また、本発明の水系インク組成物に、特に耐水性が求められるような用途の場合、耐水化剤を添加してもよい。使用しうる耐水化剤の例としては、グリオキザールやメチロールメラミン、水溶性エポキシ化合物等が挙げられる。水溶性エポキシ化合物の具体例としては、例えばエチレンポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレンポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ラウリルアルコールグリシジルエーテルなどが挙げられる。耐水化剤の量は、前記バインダーの量に対して通常0.5〜50重量%、より好ましくは1〜30重量%である。
【0035】
更に、本発明の水系インク組成物は、インク調製剤を0〜10重量%、好ましくは5重量%以下含有していても良い。インク調製剤としては、上記の水、色素成分、バインダー(B)及び水溶性有機溶剤以外の全ての成分が挙げられ、例えば防腐防錆剤、pH調整剤、防錆剤、水溶性紫外線吸収剤、界面活性剤、溶解助剤、比抵抗調整剤などが挙げられる。又表面張力や粘度、導電性などを調整するための薬剤を含有することも出来る。防腐防錆剤としては、例えばデヒドロ酢酸ソーダ、ソルビン酸ソーダ、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等があげられる。pH調整剤としては、調合されるインクに悪影響を及ぼさずに、インクのpHを6〜10の範囲に制御できるものであれば任意の物質を含有することができる。その例として、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、あるいは炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩などが挙げられる。防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオグルコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライトなどが挙げられる。溶解助剤としては、例えば、尿素、εーカプロラクタム等が、又比抵抗調整剤としては無機塩類、有機塩類等が挙げられる。
【0036】
本発明のインク組成物は、式(1)又は式(2)のユウロピウム化合物((A−1)、(A−2))、ポリマー(B)、水、必要に応じて水溶性有機溶剤、インク調製剤等を混合し、必要により、最終的に水で全量を調整する事により調製される。またさらに必要ならインク組成物を得た後で濾過を行い、狭雑物を除去してもよい。インクのpHは6〜10程度が好ましい。
本発明のインク組成物は通常のバーコーター塗工、エアナイフ塗工、グラビア塗工、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷など公知の方法で、紙、合成紙又はフィルム上に塗工又は印刷することもできる。本発明のインク組成物の最も好ましい用途はインクジェット記録用としての使用である。この場合は式(1)又は式(2)のユウロピウム化合物中の金属陽イオンの塩化物、硫酸塩等の無機塩の含有量は、前記した通りであるが、より少なく制御されたものを用いるのが好ましい。
【0037】
本発明のインク組成物をインクジェット記録方法に使用する場合において、使用されうる被記録材の具体例としては、例えば、ハガキ、封筒を含む郵便物や、紙、フィルム等の情報伝達用シートが挙げられ、普通紙や合成紙、フィルムのほかに、これらの基材にインク受容層を設けたものも用いられる。インク受容層は、例えば上記基材にカチオン系ポリマーを含浸あるいは塗工することにより、また多孔質シリカ、アルミナゾルや特殊セラミックス等のインク中の色素を吸収し得る無機微粒子をポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等の親水性ポリマーと共に上記基材表面に塗工することにより設けられる。また、白度向上の為に蛍光染料が塗工されることもある。また有色の印刷乃至着色がされていてもよい。通常、インク受容層を設けた情報伝達用シートに利用した方が、画像が鮮明で、かつ耐水性が強いことが知られている。印刷後の乾燥膜厚は、印刷方式により異なるが、通常0.001〜10μm程度(重さにすると0.001〜10g/m2)、0.005〜3μm程度が好ましい。
【0038】
本発明のインク組成物を用いてインクジェット記録方法により、被記録材に記録するには、本発明のインク組成物を収納した容器をそれ自体公知のインクジェットプリンタにセットし、通常の方法でインクジェット法による記録を行えばよい。本発明のインク組成物を適用出来るインクジェットの方式としては、機械的振動を利用したピエゾ方式、加熱により生じる泡を利用したバブルジェット(登録商標)方式等が挙げられる。インクジェット記録方法による場合の膜厚は0.005〜0.2μm程度が好ましい。
【0039】
本発明の水系インク組成物は水の割合が高い混合溶剤中でも安定性が良好で、経時的な発光強度の低下もなく、さらにその塗膜は耐摩擦性、耐水性、耐光性が良好である。
したがって本発明の水性インク組成物は溶剤の臭気や可燃性の低下など環境に配慮したインクとすることができる。また、従来問題となっていた安定性不良によるインクジェットプリンターのノズルの目詰まりや、コーティング時の沈降の問題もなく、隠し文字やセキュリティーに関する印刷物等に利用することができる低公害性の水性インク組成物として利用価値が高い。
【0040】
【実施例】
本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。尚、実施例において部は重量部を意味する。
【0041】
実施例1
エタノール 60部
水 40部
AKM−0531(注1) 0.3部
No.2の化合物 0.3部
(注1):AKM−0531(日本油脂製)式(3)においてAO=エチレンオキサイド、
R=メチル基の化合物
【0042】
上記の成分を混合溶解し、さらにこの溶液を0.45ミクロンのメンブランフィルターにて精密ろ過し、本発明の水系インク組成物を得た。これをバーコーターを用いて白色PETフィルム(東レルミラーE22)上に約0.05g/m2(膜厚約0.05μm)の膜厚になるように塗工・乾燥させて本発明の水系インク組成物の塗膜を作製した。
【0043】
実施例2
実施例1においてNo.2の化合物の代わりにNo.1の化合物を用いる以外は実施例1と同様にして本発明の水系インク組成物の塗膜を作製した。
【0044】
実施例3
実施例1においてAKM−0531の0.3部を1.2部にする以外は実施例1と同様にして本発明の水系インク組成物の塗膜を作製した。
【0045】
実施例4
実施例1においてAKM−0531の代わりにAFB−1521(注2)を用いる以外は実施例1と同様にして本発明の水系インク組成物の塗膜を作製した。
(注2):AFB−1521(日本油脂製)式(3)においてAO=エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド、R=ブチル基
【0046】
実施例5
実施例1においてNo.2の化合物の代わりにNo.18の化合物を用いる以外は実施例1と同様にして本発明の水系インク組成物の塗膜を作製した。
【0047】
実施例6
実施例1においてAKM−0531の0.3部の代わりにAKM−1511−60(注3)を2.2部用い、No.2の化合物0.3部を1.6部にする以外は実施例1と同様にして本発明の水系インク組成物の塗膜を作製した。
(注3):AKM−1511−60(日本油脂製)式(3)においてAO=エチレンオキサイド、R=メチル基の60%水溶液
【0048】
実施例7
実施例6においてエタノール、水、AKM−1511−60を混合した溶液に、10%水酸化ナトリウム水溶液0.4部を添加してpH調整を行った。調整後のpHは8.2だった。その溶液にさらにNo.2の化合物を混合する以外は実施例6と同様に本発明の水系インク組成物および本発明の水系インク組成物の塗膜を作製した。
【0049】
この様にして得られたインク組成物およびインク組成物の塗膜の各種の評価試験を行い、それぞれの結果を表2に示す。また、評価基準は以下に述べるものを採用した。
【0050】
【0051】
各試験方法についての説明
(1)インクの状態(作製直後)
得られたインク組成物の状態を目視で観察することにより評価した。
○:溶解または分散の均一な状態で安定している。
△:沈降物がみられるが、再分散性は良好であり、攪拌すれば均一な状態となる。
×:沈殿、分離がみられる。
(2)インクの状態(経時)
得られたインク組成物を40℃で2週間保存し、インクの状態を目視で観察することにより安定性を評価した。
○:溶解または分散の均一な状態で安定している。
△:沈降物がみられるが、再分散性は良好であり、攪拌すれば均一な状態となる。
×:沈殿、分離がみられる。
【0052】
(3)発光強度(インク作製直後)
得られたインク組成物の塗膜の発光強度を測定した。測定は分光蛍光光度計FP−6600(日本分光(株)製)にて行った。
測定は320nmの励起光を照射し、615nmの発光強度を測定した。
(4)発光強度(経時)
得られたインク組成物を40℃で2週間保存し、塗膜の発光強度を同様に測定した。
(5)耐摩擦性
得られたインク組成物の塗膜を指で1往復擦り、紫外線を照射して発色を確認した。
○:赤色に良好に発色した
×:発色しなかった
(6)耐水性
得られたインク組成物の塗膜を基材ごと水道水に1分間浸漬し、乾燥させてから紫外線を照射して発色を確認した。
○:赤色に良好に発色した
×:発色しなかった、あるいは発色が弱かった
(7)耐光性
得られたインク組成物の塗膜を室内の壁に貼り、2週間後に紫外線を照射し、発色の様子を観察した。
○:赤色に良好に発色した
×:発色しなかった、あるいは発色が弱かった
(8)インクジェット適性
各実施例で得られたインク組成物をインクジェットプリンタ(NEC社製 商品名 PICTY 100L)を用いて普通紙上にバーコード印字を行った。
○:適正なバーコードが印字出来た
×:適正なバーコードが印字出来なかった
【0053】
表2から明らかなように、本発明の水性インク組成物は安定性が良好で発光強度の経時的な低下もなく、さらにその塗膜は耐摩擦性、耐水性、耐光性が良好であった。又、インクジェットによる印字適性も高い。
【0054】
【発明の効果】
本発明の水系インク組成物は水の割合が高い混合溶剤中でも安定性が良好で、経時的な発光強度の低下もなく、さらにその塗膜は耐摩擦性、耐水性が良好である。又印刷物の耐光性が良好である。
したがって本発明の水系インク組成物は溶剤の臭気や可燃性の低下など環境に配慮したインクとすることができる。また、従来問題となっていた安定性不良によるインクジェットプリンターのノズルの目詰まりや、コーティング時の沈降の問題もなく、隠し文字やセキュリティーに関する印刷物等に利用することができる水性のインク組成物として利用価値が高い。
Claims (6)
- 下記式(1)で表されるユウロピウム化合物(A−1)、
または下記式(2)で表されるユウロピウム化合物(A−2)、
分子内にエチレン性不飽和基およびアルキレンオキサイド基を有するモノマー(a)と無水マレイン酸とスチレンとが共重合したポリマー(B)及び水を含有する水系インク組成物 - 式(1)または(2)においてXが置換基を有してもよいベンゼン環基、ナフタレン環基、ピリジン環基、チオフェン環基またはフラン環基である請求項1に記載の水系インク組成物
- 式(1)または(2)においてYがトリフルオロメチル基である請求項1または請求項2に記載の水系インク組成物
- 一般式(3)のAOがエチレンオキサイドであり、AO部分の分子量が300〜2000である請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の水系インク組成物
- ポリマー(B)と、水を含む水系混合溶剤のみを水系インク中の割合で混合した時のpHが6〜9になるように調整されている請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の水系インク組成物
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