JP2004000463A - 注射器接続ポート - Google Patents

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JP2004000463A
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Akitoshi Fukai
深井 昭壽
Takeshi Ikegami
池上 毅
Yoshihito Okui
奥井 禧仁
Toshiaki Takeuchi
竹内 俊明
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Fukai Kogyo KK
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Fukai Kogyo KK
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Abstract

【課題】注射器接続ポートに生じる液溜まりを拭き取り易くすること
【解決手段】本発明に係る注射器接続ポート10aは、アダプタ13の注射器連結部32がキャップ部材12のスリーブ部26の上部開口27の近傍にあるから、アダプタ13の上面が拭き易くなっている。また、この注射器接続ポート10aによれば、ゴム弁カバー14によって液溜まりをゴム弁カバー14の上に誘導することができ、ゴム弁カバー14の上面38はキャップ部材12のスリーブ部26の上部開口27から近いので、綿棒などを挿し入れることにより、ゴム弁カバー14の上面38の液溜まりを簡単に拭くことができる。また、アダプタ13の流路33は、ゴム弁カバー14によって外部の空気から遮断されているので衛生的である。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器又は配管の開口に設けられ、注射器を容器又は配管に接続するための注射器接続ポートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、薬液の点滴や人工透析に用いられる輸液配管に取り付けられ、輸液の抽出や薬液の混入などを行う混注管501は、図19に示すように、その分岐部502に設けた開口503に気密に嵌合したゴム栓504と、ゴム栓504を被覆して開口503の外周フランジ部505に固着させたキャップ506とで構成されている。輸液配管を流れる輸液(図示省略)を注射器507で抽出する時は、キャップ506の中心を剥離除去し、(あるいは、予めキャップ506の中心部に設けられた開口から)ゴム栓504に注射針508を突き刺して内部の薬液を抽出している。
【0003】
また、医療現場では注射器の安全性を向上させるために、図20(a)に示すように、注射針601を注射器の口部602に螺合させ、注射針601の脱落を防止することができるツイストロック式注射器600が採用されつつある。ツイストロック式注射器600は、図20(b)に示すように、押子603と、押子603が装入されるシリンダ部604と、シリンダ部604からオステーパ状に突出した口部602と、口部602の周りに円筒状に延在したカラー605と、カラー605の内周面に形成された雌ねじ部606とを備えている。ツイストロック式注射器600の注射針601は、図20(c)に示すように、ハブ部607の先端部に針608が取り付けてあり、基端部にメステーパ状の装着部609があり、その基端部端縁の外周に螺合片610が設けられている。注射針601は、図20(a)に示すように、ツイストロック式注射器600の雌ねじ部606に螺合片610を螺合させつつ、ツイストロック式注射器600の口部602に、注射針601の装着部609を装着してツイストロック式注射器600に取り付ける。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−306610(段落番号0001〜0004、図27,28)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した混注管の開口のシール構造では、ゴム栓に突き刺す注射針が必要である。しかし、注射針の使用は、注射針の購入費の他に、使用済みの注射針の管理を怠れば院内感染など、重大な医療事故の原因となるので、使用済み注射針の廃棄処分に十分な配慮が必要であり、コスト面での負担や、管理面での負担を負うことになり、また使用済み注射針を誤って使用するなど不慮の医療事故のリスクを負うことになる。
【0006】
また、注射針を取り付けないで注射器の口部をそのまま薬液瓶や混注管の開口に刺し込めれば、注射針の使用が不要になり上記の問題は解消される。また、通常の注射器の口部を刺し込めるようにしただけでなく、ツイストロック式の注射器のように口部の周りにカラーがあるものが使えることが望ましい。
【0007】
本発明者らは、(出願時においては未公開ではあるが)特願2001−355747号において、ツイストロック式注射器をニードルレスで使用することができる注射器接続ポートを提案している。
【0008】
かかる注射器接続ポート700は、図21に示すように、
A.混注管701の開口部702に装着され、常時は圧着密閉状態となっている弁孔703を中央部に有するゴム製のシール弁704と、
B.前記混注管701の開口部702を覆うように装着されたキャップ部材705であって、前記シール弁704の弁孔703を臨むように形成した開口706と、前記開口706を囲むように立設され、かつ注射器の口部が挿入可能なスリーブ部707とを有するキャップ部材705と、
C.前記キャップ部材705のスリーブ部707内に摺動可能に収容されたアダプタ708であって、シール弁704の弁孔703に挿入される挿入部709と、注射器の口部が連結される注射器連結部710と、前記注射器連結部710から挿入部709に至る流路711とを有するアダプタ708とを備えたものである。
E.この注射器接続ポート700は、図22に示すように、前記スリーブ部707にツイストロック式注射器600の口部602の雌ねじ部606を、スリーブ部707の螺合片712に螺合させながら、ツイストロック式注射器600の口部602をスリーブ部707にねじ込んだときに、前記ツイストロック式注射器600の口部602とアダプタ708の注射器連結部710が連結され、かつ、前記アダプタ708の挿入部709でシール弁704の弁孔703を押し開き、アダプタ708の流路711を介して701とツイストロック式注射器600を連通させるものである。また、この注射器接続ポート700は、キャップ部材705のスリーブ部707からツイストロック式注射器600を抜くと、シール弁704の弾性復元力により、図21に示すように、混注管701の開口部702がシール弁704で閉鎖された状態に復元されるようになっている。なお、図中の713は、アダプタ708をキャップ部材705のスリーブ部707内に繋止する繋止片である。
【0009】
なお、図21と図22に図示されている701は輸液配管に取り付けられる混注管であるが、上記の注射器接続ポートは、混注管などの配管の開口に限らず、薬液瓶や、輸液バックなどの容器の開口に取り付けることができる。
【0010】
上記の注射器接続ポートは、注射器をスリーブから取り外したときに、アダプタの上部に液溜まりが生じるのであるが、アダプタの注射器連結部とスリーブ部の上部開口から深い位置に液溜まりが生じ、拭き取り難いことが問題であった。
【0011】
そこで、本発明は、上記の液溜まりを拭き取り易くしたものを提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、注射器接続ポートに関し、注射器をスリーブから取り外したときに生じる液溜まりが、キャップ部材のスリーブ部の上部開口から浅い位置に生じるようにしたものである。
【0013】
請求項1に記載の注射器接続ポートは、容器又は配管の開口部に装着され、常時は圧着密閉状態となっている弁孔を中央部に有するゴム製のシール弁と、前記容器又は配管の開口部を覆うように装着されたキャップ部材であって、前記シール弁の弁孔を臨むように形成した開口と、前記開口を囲むように立設され、かつ注射器の口部が挿入可能なスリーブ部とを有するキャップ部材と、前記キャップ部材のスリーブ部内に摺動可能に収容されたアダプタであって、シール弁の弁孔に挿入される挿入部と、注射器の口部が連結される注射器連結部と、前記注射器連結部から挿入部に至る流路とを有するアダプタを備え、前記キャップ部材のスリーブ部に注射器の口部を挿入したときに、前記注射器の口部がアダプタの注射器連結部に連結されるとともに、前記アダプタの挿入部がシール弁の弁孔を押し開いて、アダプタの流路を介して容器又は配管と注射器を連通させる注射器接続ポートにおいて、アダプタの注射器連結部の上面を、キャップ部材のスリーブ部の上部開口近傍に設けたことを特徴としている。この注射器接続ポートによれば、注射器をスリーブから取り外したときに生じる液溜まりが、キャップ部材のスリーブ部の上部開口から浅い位置に生じるので、アダプタの注射器連結部の上面が拭き取り易い。なお、注射器は、ツイストロック式注射器に限定されず、通常の注射器を使用することができる。また、容器には、薬液瓶や輸液バックが例示でき、配管には混注管が例示できる。
【0014】
請求項2に記載の注射器接続ポートは、前記アダプタの注射器連結部に、常時は閉鎖状態のスリットを有するゴム弁カバーが配設されており、前記スリットは、キャップ部材のスリーブ部に注射器の口部を挿入したときに、注射器の口部によって押し開かれるものであることを特徴としている。この注射器接続ポートによれば、ゴム弁カバーによって液溜まりをゴム弁カバーの上に誘導することができるので、液溜まりが拭き取り易い。
【0015】
請求項3に記載の注射器接続ポートは、前記ゴム弁カバーのスリットの上部又は下部をV字型断面にしたことを特徴としている。この注射器接続ポートによれば、キャップ部材のスリーブ部に注射器の口部を挿入したときに、ゴム弁カバーのスリットが開き易い。
【0016】
請求項4に記載の注射器接続ポートは、前記ゴム弁カバーがキャップ部材のスリーブ部の上部開口へ向けて突出した略半球形又は略有天円筒形状の部材であることを特徴としている。この注射器接続ポートによれば、ゴム弁カバーの上の液溜まりが拭き易い。
【0017】
請求項5に記載の注射器接続ポートは、前記キャップ部材のスリーブ部から注射器の口部が抜かれたときに、前記アダプタの位置をキャップ部材のスリーブ部内の所定位置に復元させる位置復元部材を備えていることを特徴としている。この注射器接続ポートによれば、キャップ部材のスリーブ部から注射器の口部が抜かれたときに、アダプタの注射器連結部の上面が、確実にキャップ部材のスリーブ部の上部開口近傍の位置に復元されるようになる。
【0018】
請求項6に記載の注射器接続ポートは、前記位置復元部材がラッパ形状に拡径した筒状の弾性体からなり、その小径端がアダプタの挿入部を支持しており、その大径端がシール弁の上面に設置されていることを特徴としている。
【0019】
請求項7に記載の注射器接続ポートは、前記位置復元部材が、アダプタの挿入部とシール弁との間に配設されたゴム弾性体からなり、アダプタの流路下部開口を閉鎖する常時は閉鎖状態の貫通孔を有し、前記キャップ部材のスリーブ部に注射器の口部を挿入したときに、前記アダプタの挿入部が前記貫通孔を押し開くことを特徴としている。
【0020】
請求項8に記載の注射器接続ポートは、前記位置復元部材が、アーチ型の脚部を備えていることを特徴としている。
【0021】
請求項9に記載の注射器接続ポートは、前記位置復元部材の中央部に前記貫通孔が設けられており、かつ、前記位置復元部材の下面の前記中央部の周囲に位置復元部材の弾性変形を許容するための溝が形成されていることを特徴としている。
【0022】
請求項10に記載の注射器接続ポートは、前記アダプタに代えて、シール弁の弁孔に挿入される挿入部と、上部にテーパ状に開口した流路とを備えた第1アダプタと、前記第1アダプタの流路に挿入された先端部と、注射器の口部が連結される注射器連結部と、前記第1アダプタの流路と連通した流路とを備えた第2アダプタと、前記キャップ部材のスリーブ部から注射器の口部が抜かれたときに、第2アダプタの位置をキャップ部材のスリーブ部内の所定位置に復元させる位置復元部材とを備えていることを特徴としている。
【0023】
請求項11に記載の注射器接続ポートは、前記アダプタの注射器連結部が、注射器の口部の内径面に嵌合する嵌合突起部を備えていることを特徴としている。
【0024】
請求項12に記載の注射器接続ポートは、スリーブ部の上側部とアダプタの上側部に、それぞれ前記アダプタの注射器連結部を拭き取るための切り欠きが形成されていることを特徴としている。
【0025】
請求項13に記載の注射器接続ポートは、前記シール弁の弁孔が、シール弁の上面に第1の弁孔を備え、かつ、前記第1の弁孔に近接した位置において、シール弁の下面に第2の弁孔を備えたものであることを特徴としている。この注射器接続ポートによれば、注射器の口部をシール弁から抜くときに、シール弁上部の第1の弁孔と下部の第2の弁孔がそれぞれ注射器の口部に密着し、下部の第2の弁孔が閉まってから、上部の第1の弁孔が閉まるので、液漏れが少なくなる。
【0026】
請求項14に記載の注射器接続ポートは、前記シール弁が中央に弁孔を形成したシール弁を2枚以上重ねたものであることを特徴としている。
【0027】
請求項15に記載の注射器接続ポートは、前記第1の弁孔と第2の弁孔をシール弁の上面と下面に段違いに平行に形成したことを特徴としている。
【0028】
請求項16に記載の注射器接続ポートは、前記第1の弁孔と第2の弁孔をシール弁の上面と下面に交差する方向に形成したことを特徴としている。
【0029】
請求項17に記載の注射器接続ポートは、前記シール弁に代えて、弁孔が形成されていないシール弁を備え、かつ、アダプタの挿入部の先端を尖った形状にしたことを特徴としている。
【0030】
請求項18に記載の注射器接続ポートは、前記スリーブ部にツイストロック式の注射器の雌ねじ部が螺合可能な螺合部が設けられていることを特徴としている。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る注射器接続ポートの実施形態を図面に基づいて説明する。なお、同じ構成には同じ符号を付し、重複する説明は省略している。
【0032】
本発明の第1実施形態に係る注射器接続ポート10aは、図1に示すように、シール弁11と、キャップ部材12と、アダプタ13と、ゴム弁カバー14と、位置復元部材15を備えており、混注管800に設けられている。
【0033】
混注管800は、図1及び図2(a)(b)に示すように、輸液配管の途中に設けた配管で、両端に輸液配管の2つの管801、802を接続する接続部803、804を備えている。混注管800の中央には分岐部805があり、この分岐部805を臨むように開口806が形成されている。この開口806には注射器接続ポート10aの後述するシール弁11を装着する円筒状の壁部807と、シール弁11を着座させる着座部808がある。壁部807の上端外周縁には、注射器接続ポート10aの後述するキャップ部材12を装着するための外周フランジ部809が外径方向に突出している。
【0034】
シール弁11は、図1に示すように、混注管800の開口806に装着された部材で、常時は圧着密閉状態となっている弁孔21を中央部に有している。図3(a)〜(d)は、混注管800の開口806から取り外した状態のシール弁11を示している。
【0035】
このシール弁11は、図3(a)及び(b)に示すように、シリコンゴムなどの弾性体で形成した略円板状の部材で、中心に弁孔21を形成している。シール弁11の外側面は外径方向に突出した凸曲面22になっており、その外径は、混注管800の開口806の壁部807の内径よりも少し大きくなっている。また、この実施形態では、混注管800の分岐部805に面するシール弁11の下面は、図3(b)に示すように、緩やかな凹曲面23になっている。
【0036】
シール弁11の弁孔21は、スリット状に切り込みを入れたもの或いは小径孔でも良いが、図3(d)に拡大して示すように、成形段階で上面に直線状の溝21aを形成しておき、溝21aの底21bから下面に貫通した***21cを形成しても良い。この場合、***21cは針や円錐状のポンチなどを突き刺して形成するとよい。これにより、シール弁11を混注管800の開口806に装着したときに、弁孔21の圧着密閉性がよくなる。また、このシール弁11の上面には、図3(a)(c)に示すように、弁孔21の溝21aの長手方向の両端21dにV字の切り込みを入れている。この図3(d)の形態によれば、シール弁11を混注管800の開口806に装着したときに、弁孔21の長手方向の両端21dの収まりもよいので、シール弁11のシール性が向上する。
【0037】
また、シール弁11の弁孔21は、図4(a)〜(d)に示すように、成形段階で下面に直線状の溝21a’を形成しておき、溝21a’の底21b’から外部側の面(図中上面)に貫通した***21c’を形成しても良い。また、この場合、シール弁11の下面には、弁孔21の長手方向の両端21d’にV字の切り込みを入れている。この場合もシール弁11を混注管800の開口806に装着したときに、弁孔21の圧着密閉性がよく、弁孔21の長手方向の両端21d’の収まりもよいので、シール性が向上する。
キャップ部材12は、図1に示すように、混注管800の開口806の壁部807の上端周縁及びシール弁11の上面周縁を覆う部材であって、混注管800の開口806の外周フランジ部809に嵌め込んでいる。キャップ部材12の内側に、位置復元部材15を装着する装着部24を設けている。
【0038】
キャップ部材12の上面の中心には、シール弁11の弁孔21を臨むように開口25を形成し、開口25の周縁を囲うようにスリーブ部26を立設させている。このスリーブ部26の上部開口27は、ツイストロック式注射器600の口部602とカラー605との間の円形溝領域611(図20(b)参照)に装着可能な内外径になっており、スリーブ部26の上端外周にツイストロック式注射器600の雌ねじ部606と螺合する螺合片28を外径方向に突設している。
【0039】
また、スリーブ部26は、後述するアダプタ13を摺動可能に収容でき、スリーブ部26の上端内周に、アダプタ13がスリーブ部26から脱落するのを防止する繋止片29を内径側に突設している。
【0040】
アダプタ13は、キャップ部材12のスリーブ部26の内周に摺動可能に収容した部材である。アダプタ13の下部には、シール弁11の弁孔21に挿入させる先細テーパ形状の挿入部31を形成している。また、アダプタ13の上部に、ツイストロック式注射器600の口部602が連結する注射器連結部32を設けている。また、アダプタ13の内部に流路33を形成しており、アダプタ13の外周の挿入部31の基端に、位置復元部材15を装着する着座部34を形成している。
【0041】
このアダプタ13の注射器連結部32は、アダプタ13の上部にツイストロック式注射器600の口部602の先端形状に対応した凹部35を形成し、この凹部35を覆うようにゴム弁カバー14を装着したものである。アダプタ13の上側面にはゴム弁カバー14を装着する装着溝36を形成している。
【0042】
ゴム弁カバー14は、アダプタ13の注射器連結部32の凹部35を覆う部材であり、ゴム弁カバー14の下端内径側に突設した装着片37を備えている。このゴム弁カバー14は、装着片37をアダプタ13の装着溝36に嵌め込んで、アダプタ13の注射器連結部32に取り付けている。ゴム弁カバー14と、アダプタ13の注射器連結部32の凹部35との間には、図1に示すように、ゴム弁カバー14がアダプタ13の凹部35に沿って弾性変形するのを許容する空隙がある。アダプタ13の注射器連結部32の凹部35を囲むゴム弁カバー14の上面38は、中央部が窪んでおり、その中心には、常時は閉鎖状態になっているスリット39を形成している。スリット39は、例えば、カッターナイフなどでカットした程度の微小なものでよい。また、このゴム弁カバー14は、図1(a)に拡大して示すように、ツイストロック式注射器600の口部602を挿入したときに、スリット39が開き易いように、スリット39の下部をV字型の断面40にしている。
【0043】
位置復元部材15は、下側が徐々に広がったラッパ形状のゴム弾性体であり、アダプタ13の挿入部31に装着している。位置復元部材15の小径側端部41は、アダプタ13の挿入部31の基端に設けた着座部34に当接させており、位置復元部材15の大径側端部42はシール弁11の上面に当接させている。また、この位置復元部材15は、キャップ部材12の装着部24に収めており、外径側への変形がキャップ部材12によって規制されている。
【0044】
この注射器接続ポート10aのキャップ部材12のスリーブ部26に、ツイストロック式注射器600の口部602の雌ねじ部606を、スリーブ部26の螺合片28に螺合させながら、ツイストロック式注射器600の口部602をスリーブ部26にねじ込む(以下、単に、「キャップ部材12のスリーブ部26に、ツイストロック式注射器600の口部602を挿し込む」という。)と、図5に示すように、ツイストロック式注射器600の口部602によって、ゴム弁カバー14の上面38はアダプタ13の凹部35に沿って弾性変形するとともに、ゴム弁カバー14のスリット39が開かれる。そして、シール弁11の弁孔21は、アダプタ13の挿入部31で押し開かれ、シール弁11の弁孔21にアダプタ13の挿入部31が挿入される。このとき、位置復元部材15は、図5に示すように、下方に弾性変形し、弾性力を蓄積する。
【0045】
この状態においては、アダプタ13の流路33を介して混注管800とツイストロック式注射器600が連通した状態になる。これにより、ツイストロック式注射器600により、混注管800に薬液を注入したり、混注管800から輸液を抽出したりすることができる。
【0046】
そして、キャップ部材12のスリーブ部26からツイストロック式注射器600の口部602を抜くと、シール弁11の弾性復元力が作用して、アダプタ13の挿入部31は瞬時にシール弁11の弁孔21から押し出される。そして、位置復元部材15の弾性復元力によってアダプタ13は押し上げられ、図1に示すように元の位置に戻る。
【0047】
この注射器接続ポート10aによれば、図1に示すように、ゴム弁カバー14によって液溜まりをゴム弁カバー14の上に誘導することができ、ゴム弁カバー14の上面38はキャップ部材12のスリーブ部26の上部開口27から浅い位置にあるので、綿棒などを挿し入れることにより、ゴム弁カバー14の上面38の液溜まりを簡単に拭くことができる。また、アダプタ13の流路33は、ゴム弁カバー14によって外部の空気から遮断されているので衛生的である。
【0048】
次に、第2実施形態の注射器接続ポートを説明する。図6及び図7は、第2実施形態に係る注射器接続ポート10bを示しており、この第2実施形態に係る注射器接続ポート10bに基づいて、アダプタ13、ゴム弁カバー14、位置復元部材15の変形実施例を説明する。
【0049】
図6に示す注射器接続ポート10bは、ゴム弁カバー14に代えて略半球形状のゴム弁カバー51を用い、アダプタ13に代えて、注射器接続部50にゴム弁カバー51を装着するゴム弁カバー装着部52を備えたアダプタ53を用いている。
【0050】
アダプタ53のゴム弁カバー装着部52は、中央に突部54があり、突部54の周縁部にゴム弁カバー51の下端を装着する装着溝55を環状に形成している。また、アダプタ53の内部に形成した流路56は、ゴム弁カバー装着部52中央の突部54の上面に開口している。
【0051】
ゴム弁カバー51は、略半球形状のゴム弾性体からなり、その下端部をアダプタ53のゴム弁カバー装着部52の装着溝55に装着している。ゴム弁カバー51の上下方向中間部位には、ゴム弁カバー51の弾性変形を許容するために外周面に溝57が形成されている。そして、ゴム弁カバー51の円弧部58は頂点に向かうにつれて肉厚を薄くしており、その中心部に、常時は閉鎖状態になっているスリット59を形成している。スリット59は、例えば、カッターナイフなどでカットした程度の微小なものである。なお、ツイストロック式注射器600の口部602を挿入したときに、スリット59が開き易くなるように、スリット59の下部をV字型の断面(図示省略)にしておくのが良い。
【0052】
キャップ部材12のスリーブ部26にツイストロック式注射器600の口部を挿し込むと、図7に示すように、このゴム弁カバー51は外周面に溝57を設けているので、円弧部58が外形方向に弾性変形し、ゴム弁カバー51の円弧部58に設けたスリット59が開くようになっている。キャップ部材12のスリーブ部26からツイストロック式注射器600の口部602を抜くと、ゴム弁カバー51は、弾性復元力が作用して、図6に示す状態に戻る。
【0053】
次に、位置復元部材15の変形実施例を説明する。
【0054】
位置復元部材15の第1変形実施例としての位置復元部材60は、例えば、図6に示すように、アダプタ53の挿入部61とシール弁11との間に装着されたゴム弾性体からなり、アダプタ53の挿入部61の下面を支持するとともに、アダプタ53の流路56の下部開口を閉鎖する支持部62と、支持部62を支持するアーチ型の脚部63を有している。支持部62の中央には、常時は閉鎖状態の貫通孔64を形成している。なお、このキャップ部材12の装着部24はこの位置復元部材60を装着することができるようになっている。貫通孔64は、例えば、カッターナイフなどでカットしたスリットでよい。
【0055】
キャップ部材12のスリーブ部26にツイストロック式注射器600の口部602を挿し込むと、図7に示すように、この位置復元部材60の貫通孔64およびシール弁11の弁孔21はアダプタ53の挿入部61によって押し開かれる。位置復元部材60の支持部62及びアーチ型の脚部63は、アダプタ53の挿入部61の下降に伴って弾性変形する。このとき、位置復元部材60は、支持部62及びアーチ型の脚部63に弾性力を蓄える。
【0056】
そして、キャップ部材12のスリーブ部26からツイストロック式注射器600の口部602を抜くと、シール弁11の弾性復元力によって、アダプタ53の挿入部61は、シール弁11の弁孔21から押し出される。そして、支持部62及びアーチ型の脚部63の弾性変形によって蓄えられた位置復元部材60の弾性復元力によって、図6に示すように、アダプタ53が元の位置に戻るとともに、支持部62の貫通孔64が閉鎖状態に戻る。この位置復元部材60は、アダプタ53を元の位置に復元させる位置復元部材としての機能と、アダプタ53の流路56の下部開口を閉鎖する閉鎖弁としての機能を兼ね備えている。
【0057】
図6及び図7に示す注射器接続ポート10bは、図1及び図5に示す第1実施形態の注射器接続ポート10aと同様、ゴム弁カバー51の円弧部58がキャップ部材12のスリーブ部26の上部開口27から近いので、綿棒などを挿し入れることにより、ゴム弁カバー51の上面の液溜まりを簡単に拭くことができる。また、アダプタ53の流路56は、ゴム弁カバー51によって外部の空気から遮断されているので衛生的である。
【0058】
以上、シール弁と、アダプタと、ゴム弁カバーと、位置復元部材を備えた注射器接続ポートの実施形態を説明したが、シール弁の弾性復元力により、キャップ部材のスリーブ部からツイストロック式注射器の口部を抜いたときに、アダプタの位置を復元させることもできる。また、ゴム弁カバーの配設状態として、アダプタに設けたゴム弁カバー装着部にゴム弁カバーを装着した形態を例示したが、ゴム弁カバーの配設例は、上記に限定されるものではない。
【0059】
次に、第3実施形態に係る注射器接続ポート10cを説明する。図8及び図9は、第3実施形態に係る注射器接続ポート10cを示しており、この第3実施形態に係る注射器接続ポート10cに基づいて、位置復元部材を廃し、キャップ部材のスリーブ部からツイストロック式注射器の口部を抜いたときに、シール弁の弾性復元力により、アダプタが元の位置に復帰する実施例を説明する。
【0060】
この注射器接続ポート10cは、キャップ部材12と、シール弁131と、アダプタ132と、ゴム弁カバー133とを備えている。なお、図中の混注管800は、第1実施形態のものと形状は異なるが、構成上は同一であり、対応する部位に同一の符号を付している。
【0061】
キャップ部材12の構成は、上述したキャップ部材12と形状は異なるが、構成上は同一であり、対応する部位に同一の符号を付している。また、シール弁131の構成も上述したシール弁11と略同じである。なお、この実施形態のシール弁131は、相当の弾性特性を備えた材料を選択することや、厚さを厚くすることにより、その弾性復元力により、キャップ部材12のスリーブ部26からツイストロック式注射器600の口部602を抜いたときに、アダプタ132の位置を元の位置に復帰させることができるようになっている。また、シール弁131の上面の中央部は窪んでおり、アダプタ132の挿入部132bを受ける受け部131aなっている。なお、このシール弁131の中央部に形成されている弁孔131bは、上述した第1実施形態に係る注射器接続ポート10aのシール弁11の弁孔21と同じ構造である。
【0062】
アダプタ132は、キャップ部材12のスリーブ部の内周に摺動可能に収容されており、内部には流路132aが形成されている。アダプタ132の下部には、シール弁11の弁孔21に挿入させる先細テーパ形状の挿入部132bが形成されている。また、このアダプタ132の上部132cはゴム弁カバー平らな面で形成されている。
【0063】
ゴム弁カバー133は、略有天円筒形状(略逆コップ形状)のゴム弾性体からなり、円筒形状の脚部133aと、天井部133bを備えている。このゴム弁カバー133は、アダプタ132の上部に載置されている。脚部133aは、下側が漸次太くなっており、アダプタ132の上部に載置したときにゴム弁カバー133が安定するようになっている。また、ゴム弁カバー133は、アダプタ132の上部に載置された状態で、キャップ部材12のスリーブ部26に収容されている。ゴム弁カバー133は、天井部133bの外周に設けた段差133cが設けてあり、キャップ部材12の繋止片29が段差133cに係合することにより、キャップ部材12のスリーブ部26内に保持されている。また、常時は、天井部133bの上面が、キャップ部材12のスリーブ部26の上部開口27に嵌まり込んだ状態で、キャップ部材12のスリーブ部26の上部開口27から外部に露出している。また、図8(b)に示すように、ゴム弁カバー133は、天井部133bの中央部にスリット133dが形成されている。スリット133dは、カッターナイフ等で微小にカットしたものでもよいが、このゴム弁カバー133は、図8(a)に示すように、スリット133dの上部をV字型の断面(図示省略)に形成している。
【0064】
この実施形態に係る注射器接続ポート10cは、キャップ部材12のスリーブ部26にツイストロック式注射器600の口部602を挿し込むと、図9に示すように、ゴム弁カバー133のスリット133dが押し開かれるとともに、アダプタ132が下方に押し込まれる。そして、アダプタ132の挿入部132bによって、シール弁131の弁孔131bが押し開かれる。このとき、シール弁131及びゴム弁カバー133は弾性力を蓄える。
【0065】
そして、キャップ部材12のスリーブ部26からツイストロック式注射器600の口部602を抜くと、シール弁11の弾性復元力によって、シール弁131は元の形状に戻り、弁孔131bは閉じられる。そして、アダプタ132は、シール弁11の弁孔21から押し出され、元の位置に復帰し、ゴム弁カバー133も弾性復元力によって元の形状に戻り、スリット133dは閉じられる。
【0066】
この実施形態では、シール弁131は、アダプタ132を元の位置に復元させる位置復元部材としての機能を兼ね備えている。
【0067】
また、この実施形態では、ゴム弁カバー133は、アダプタ132の上部に載置するだけでよいので、組み付け作業が容易である。
【0068】
次に、図10及び図11は、第4実施形態に係る注射器接続ポート10dを示している。
【0069】
この第4実施形態に係る注射器接続ポート10dに基づいて、アダプタ13、位置復元部材15の変形実施例を説明する。図10に示す注射器接続ポート10dは、位置復元部材15に代えて図示する位置復元部材70を用い、アダプタ13に代えてゴム弁カバー14が装着されていないアダプタ71を用いたものである。
【0070】
位置復元部材70は、アダプタ71の挿入部72とシール弁11との間に装着されたゴム弾性体からなる。位置復元部材70の中央部73の上面は、アダプタ71の挿入部72を支持するとともに、アダプタ71の流路74の下部開口を閉鎖しており、この位置復元部材70の中央部73の下面は、シール弁11の上面に接地している。この中央部73には、常時は閉鎖状態の貫通孔75を形成している。位置復元部材70の下面には、貫通孔75を形成した中央部73の周囲に、断面V字型の溝76を環状に形成している。なお、貫通孔75は、例えば、カッターナイフなどでカットしたスリットでよい。
【0071】
この位置復元部材70は、キャップ部材12のスリーブ部26にツイストロック式注射器600の口部602を挿し込むと、図11に示すように、位置復元部材70の貫通孔75はアダプタ71の挿入部72によって押し開かれ、アダプタ71の挿入部72の下降に伴って、位置復元部材70の中央部73が下方に弾性変形する。このとき、位置復元部材70に弾性力が蓄えられる。
【0072】
そして、キャップ部材12のスリーブ部26からツイストロック式注射器600の口部602を抜くと、位置復元部材70に蓄えられた弾性復元力が作用してアダプタ71が元の位置に復元されるとともに、位置復元部材70の中央部73の貫通孔75が閉鎖状態に戻り、図10に示す状態になる。この位置復元部材70は、アダプタ71を元の位置に復元させる位置復元部材としての機能と、アダプタ71の流路74の下部開口を閉鎖する閉鎖弁としての機能を兼ね備えている。
【0073】
また、図10に示すアダプタ71は、ゴム弁カバー14が装着されていないものである。このアダプタ71の注射器連結部77の上面78を、キャップ部材12のスリーブ部26の上部開口27の近傍(上部開口27から浅い位置)に設けたものである。このアダプタ71の注射器連結部77の上面78には、ツイストロック式注射器600の口部602の内周面に嵌合する嵌合突起79を形成している。アダプタ71の流路74は、嵌合突起79の上面に開口している。
【0074】
キャップ部材12のスリーブ部26にツイストロック式注射器600の口部602を挿し込むと、図11に示すように、ツイストロック式注射器600の口部602の内周面にアダプタ71の嵌合突起79が嵌合する。これにより、ツイストロック式注射器600の口部602とアダプタ71の流路74との連結部において液漏れの発生を抑えている。
【0075】
そして、キャップ部材12のスリーブ部26からツイストロック式注射器600の口部602を抜くと、シール弁11の弾性復元力によって、アダプタ71の挿入部72はシール弁11の弁孔21から押し出される。そして、ツイストロック式注射器600の口部602の内周面にアダプタ71の嵌合突起79が嵌合しているので、アダプタ71が確実に上方に引き上げられる。
【0076】
キャップ部材12のスリーブ部26からツイストロック式注射器600の口部602を抜くと、図10に示すように、アダプタ71は位置復元部材70によって元の位置に復元される。この状態においては、アダプタ71の注射器連結部77の上面78が、キャップ部材12のスリーブ部26の上部開口27から浅い位置にあるので、綿棒などを挿し入れることにより、注射器連結部77の上面78の液溜まりを簡単に拭くことができる。
【0077】
上述した各実施形態においては、キャップ部材12のスリーブ部26にツイストロック式注射器600の口部602を挿し込んでときに、アダプタ71の挿入部72の先端がシール弁11の弁孔21に差し込まれすぎないことが望ましい。次に、アダプタの挿入部の先端の進入量を抑えることができる注射器接続ポートの実施の形態を説明する。
【0078】
次に、図12及び図13は、第5実施形態に係る注射器接続ポート10eを示している。
【0079】
この第5実施形態に係る注射器接続ポート10eに基づいて、アダプタ13、ゴム弁カバー14の変形実施例を説明する。図12に示す注射器接続ポート10eは、アダプタ13に代えて図示する第1アダプタ81と第2アダプタ82を用い、また、ゴム弁カバー14に代えて、ゴム弁カバー83を用いたものである。
【0080】
この第1アダプタ81は、シール弁11側に配設されるアダプタであり、シール弁11側に向けて縮径した先細テーパ状の挿入部84があり、挿入部84の基端には位置復元部材15を装着する着座部85がある。第1アダプタ81の内部には第1流路86を形成しており、この第1流路86の上部は上方に向けて拡径したテーパ孔にしている。
【0081】
第2アダプタ82は、下部に第1アダプタ81の第1流路86に挿入される先細テーパ状の先端部87を備えており、上部にツイストロック式注射器600の口部602が連結される注射器連結部88を備えている。注射器連結部88は、第2アダプタ82の上面にツイストロック式注射器600の口部602の先端形状に対応した凹部89を形成し、この凹部89を覆うようにゴム弁カバー83を装着したものである。第2アダプタ82の内部には、第1アダプタ81の第1流路86と連通した第2流路90を形成している。
【0082】
なお、キャップ部材12のスリーブ部26にツイストロック式注射器600の口部25が挿し込まれていない状態では、図12に示すように、後述するゴム弁カバー83の位置復元部91で第2アダプタ82を弾性的に支持しており、第2アダプタ82の先端部87を、第1アダプタ81の第1流路86に対して少し遊びがある状態で挿入している。
【0083】
ゴム弁カバー83はゴム弾性体からなり、第2アダプタ82の上面に設けられた凹部89を覆う部材である。ゴム弁カバー83の下端は内径側に湾曲しており、第2位置復元部材としての位置復元部91を構成している。ゴム弁カバー83は、第2アダプタ82の上部に装着しており、ゴム弁カバー83の位置復元部91は、第1アダプタ81と第2アダプタ82の間に挟まれた状態で配設している。
【0084】
第2アダプタ82の凹部89を覆うゴム弁カバー83の上面92の中央には、常時は閉鎖状態のスリット93を形成している。スリット93は、例えば、カッターナイフなどでカットした程度の微小なものである。なお、図示は省略するが、ツイストロック式注射器600の口部602を挿入したときに、スリット93が開き易いように、スリット93の下面をV字型の断面にしておくと良い。
【0085】
この注射器接続ポート10eは、キャップ部材12のスリーブ部26に、ツイストロック式注射器600の口部602を挿し込むと、図13に示すように、ツイストロック式注射器600の口部602によって、ゴム弁カバー83の上面82は第2アダプタ82の凹部89に押し込まれる。これにより、ゴム弁カバー83の上面92は、第2アダプタ82の凹部89に沿って外径方向に弾性変形し、ゴム弁カバー83のスリット83が開かれる。さらに、ゴム弁カバー83の位置復元部91を第2アダプタ82と第1アダプタ81に挟んで圧縮するとともに、第2アダプタ82の先端部87を第1アダプタ81の第1流路86内に、より深く入り込ませてそれぞれのテーパを嵌合させる。そして、さらに第1アダプタ81を下降させて、第1アダプタ81の挿入部84をシール弁11の弁孔21に挿入させる。
【0086】
この注射器接続ポート10eによれば、第2アダプタ82の先端が第1アダプタ81の第1流路86内に入り込んだ状態で、第1アダプタ81の挿入部84がシール弁11の弁孔21を押し開くので、ツイストロック式注射器600の口部602がキャップ部材12のスリーブ部26内に進入する距離に対して、第1アダプタ81の挿入部84がシール弁11の弁孔21内に進入する距離を抑えることができる。
【0087】
キャップ部材12dのスリーブ部26からツイストロック式注射器600の口部602を抜くと、図13に示すように、シール弁11の弾性復元力が作用して、第1アダプタ81の挿入部84が瞬時にシール弁11の弁孔21から押し出されるとともに、位置復元部材51の弾性復元力により第1アダプタ81が元の位置に戻り、さらにゴム弁カバー83の位置復元部91の弾性復元力により第2アダプタ82が元の位置に戻る。
【0088】
図13に示す状態では、ゴム弁カバー83の上面82上に液溜まりが生じた場合でも、ゴム弁カバー83の上面82はキャップ部材12dのスリーブ部26の上部開口27から浅い位置にあるので、綿棒などを挿し入れることにより、簡単に拭くことができる。また、第1アダプタ81の第1流路86及び第2アダプタ82の第2流路90は、ゴム弁カバー83によって外部の空気から遮断されているので衛生的である。
【0089】
次に、図14及び図15は、第6実施形態に係る注射器接続ポート10fを示している。
【0090】
この第6実施形態に係る注射器接続ポート10fに基づいて、アダプタ13の変形実施例を説明する。図14に示す注射器接続ポート10fは、アダプタ13に代えて図示するアダプタ100を用いている。また、この注射器接続ポート10fは、図14に示すように、シール弁11と、キャップ部材12と、アダプタ100からなり、ゴム弁カバー14と位置復元部材15は備えていない。なお、位置復元部材15を備えていないので、図示するように、キャップ部材12はシール弁11の上面を直接固定する形状になっている。
【0091】
このアダプタ100は、注射器連結部101の上面102を、キャップ部材12のスリーブ部26の上部開口27から浅い位置に設けたものである。アダプタ100の上面102には、ツイストロック式注射器600の口部602の内周面に嵌合する嵌合突起103と、ツイストロック式注射器600の口部602の外周面が嵌合する嵌合壁104が設けてある。またアダプタ100の下部には、シール弁11の弁孔21に挿入される挿入部105を設けてある。アダプタ100の内部には流路106が形成されている。
【0092】
キャップ部材12のスリーブ部26に、ツイストロック式注射器600の口部602を挿し込むと、図15に示すように、ツイストロック式注射器600の口部602にアダプタ100の上面102の嵌合突起103と嵌合壁104が嵌合し、その状態で、アダプタ100の挿入部105がシール弁11の弁孔21に挿入される。
【0093】
キャップ部材12のスリーブ部26からツイストロック式注射器600の口部602を抜くと、図14に示すように、シール弁11の弾性復元力によって、アダプタ100の挿入部105が瞬時にシール弁11の弁孔21から押し出される。アダプタ100は、アダプタ100の嵌合突起103と嵌合壁104がツイストロック式注射器600の口部602に嵌合しているので、ツイストロック式注射器600の口部602と共に上がる。
【0094】
アダプタ100はキャップ部材12のスリーブ部26に設けた繋止部29によってスリーブ部26内に繋止されるので、アダプタ100の嵌合突起103及び嵌合壁104と、ツイストロック式注射器600の口部602との嵌合状態は、ツイストロック式注射器600の口部602をキャップ部材12のスリーブ部26から抜くときに外れる。
【0095】
この注射器接続ポート10fによれば、ツイストロック式注射器600の口部602を受けるアダプタ100の上面102を、キャップ部材12のスリーブ部26の上部開口27から浅い位置に配設しているので、アダプタ100の上面102に生じた液溜まりを綿棒で拭き取ることが容易である。
【0096】
次に、図16(a)〜(c)は、第7実施形態に係る注射器接続ポート10gを示している。
【0097】
この第7実施形態に係る注射器接続ポート10gに基づいて、第5実施形態の注射器接続ポート10fの変形実施例を説明する。
【0098】
この注射器接続ポート10gは、アダプタ100の嵌合壁104の上側部と、キャップ部材12のスリーブ部26の上側部に、それぞれ切り欠き107、108を設けたものである。
【0099】
この切り欠き107、108は、図16(c)に示すように、アダプタ100の上面101を拭く開口窓部になっている。すなわち、この注射器接続ポート10gは、このように切り欠き107、108を形成したことにより、綿棒などをアダプタ100の注射器連結部101に斜めから挿入することもでき、アダプタ100の上面102に生じた液溜まりを拭き取り易い。
【0100】
また、図16(a)〜(c)に示すように、アダプタ100の嵌合壁104の切り欠き107とキャップ部材12のスリーブ部26の切り欠き108が、相対的に周方向にずれないように、アダプタ100の嵌合壁104の外周面とキャップ部材12のスリーブ部26の内周面との間に一対のガイド機構109、110を設けている。
【0101】
次に、図17は、第8実施形態に係る注射器接続ポート10hを示している。
【0102】
この第8実施形態に係る注射器接続ポート10hに基づいて、アダプタと、シール弁の変形実施例を説明する。図17に示す注射器接続ポート10hは、第1実施形態に係る注射器接続ポート10aにおいて、アダプタ13として挿入部31の先端が尖った形状(斜めに切り落とした形状)のものを用い、かつ、シール弁11として弁孔21が形成されていないものを用いたものである。
【0103】
この注射器接続ポート10hは、キャップ部材12のスリーブ部26にツイストロック式注射器600の口部602を最初に挿し込んだときに、アダプタ13の挿入部31の先端によって、シール弁11に穴が開くようになっている。
【0104】
次に、本発明に係る注射器接続ポートのシール弁11の好適な形態を説明する。
【0105】
シール弁11は、上述したものに代えて、図18(a)に示すように、上下両面に、それぞれ上面又は下面にのみ開口した弁孔120が形成されているシール弁121ものでもよい。また、図18(b)に示すように、中央に弁孔122が形成されたシール弁123を2枚以上(複数枚)重ねたものとしても良い。これらのシール弁121、123において、シール弁121、123の表裏に形成された弁孔120、122は、図18(a)に示すように交差する方向に設けても良いし、図18(b)に示すように段違いに平行に設けても良い。
【0106】
このように、シール弁121、123の表裏にそれぞれ弁孔120、122を形成することにより、注射器接続ポートに生じる液溜まりをシール弁で低減させることができる。
【0107】
以上、本発明に係る注射器接続ポートの実施の形態を説明したが、本発明に係る注射器接続ポートは上記の実施の形態に限定されるものではない。シール弁、キャップ部材、アダプタ、ゴム弁カバー、位置復元部材は、それぞれ上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。位置復元部材は、例えば、スポンジで構成してもよい。また、本発明に係る注射器接続ポートが装着されるものは、混注管などの配管に限らず、薬液瓶や輸液バックなどの容器にも用いることが可能である。
【0108】
また、例えば、上述したシール弁は、上面および下面の中央部をそれぞれアーチ型凹部形状とすること、又は、上面又は下面の何れか一方を平面とし、他方をアーチ型凹部形状とすることにより、弁孔の近傍でより大きな圧縮応力が作用するようにしており、これにより、弁孔が常時は確実に圧着密閉されるようにしており、輸液が外部に漏れないようにしている。
【0109】
しかし、本発明のシール弁はこれに限定されるものではなく、図示は省略するけれども、輸液が外部に漏れないのであれば、例えば、上面および下面とも平面状にしたり、上面および下面ともアーチ型凸部形状にしたり、また、上面と下面の何れか一方が平面状で他方がアーチ型凸部形状にしたりしてもよい。
【0110】
また、ゴム弁カバーの天井部の断面形状については、特に、限定されるものではなく、例えば、上面を凸面、凹面又は平面の何れかを選択し、下面を凸面、凹面又は平面の何れかを選択して断面形状を決定することができる。
【0111】
【発明の効果】
請求項1に記載の注射器接続ポートは、アダプタの注射器連結部の上面が、キャップ部材のスリーブ部の上部開口近傍に設けられており、注射器をスリーブから取り外したときに生じる液溜まりが、キャップ部材のスリーブ部の上部開口から浅い位置に生じるので、アダプタの注射器連結部の上面が拭き取り易い。
【0112】
請求項2に記載の注射器接続ポートは、前記アダプタの注射器連結部に、常時は閉鎖状態のスリットを有するゴム弁カバーが配設されており、前記スリットは、キャップ部材のスリーブ部に注射器の口部を挿入したときに、注射器の口部によって押し開かれるものである。この注射器接続ポートは、キャップ部材のスリーブ部に注射器の口部を抜いたときは、ゴム弁カバーによって液溜まりをゴム弁カバーの上に誘導することができ、ゴム弁カバーの上面はキャップ部材のスリーブ部の上部開口から近いので、ゴム弁カバーの上面の液溜まりを簡単に拭くことができる。また、アダプタの流路は、ゴム弁カバーによって外部の空気から遮断されているので衛生的である。
【0113】
請求項3に記載の注射器接続ポートは、前記ゴム弁カバーのスリットの上部又は下部をV字型断面にしたので、キャップ部材のスリーブ部に注射器の口部を挿入したときに、ゴム弁カバーのスリットが開き易い。
【0114】
請求項4に記載の注射器接続ポートは、前記ゴム弁カバーがキャップ部材のスリーブ部の上部開口へ向けて突出した略半球形又は略有天円筒形状の部材であるので、キャップ部材のスリーブ部に注射器の口部を挿入したときに、ゴム弁カバーのスリットが開き易く、かつ、ゴム弁カバーの上の液溜まりが拭き易い。
【0115】
請求項5に記載の注射器接続ポートは、前記キャップ部材のスリーブ部から注射器の口部が抜かれたときに、前記アダプタの位置をキャップ部材のスリーブ部内の所定位置に復元させる位置復元部材を備えているので、キャップ部材のスリーブ部から注射器の口部が抜かれたときに、アダプタの注射器連結部の上面が、確実にキャップ部材のスリーブ部の上部開口近傍の位置に復元されるようになる。
【0116】
請求項6に記載の注射器接続ポートは、前記位置復元部材がラッパ形状に拡径した筒状の弾性体からなり、その小径端がアダプタの挿入部を支持しており、その大径端がシール弁の上面に設置されたものであり、請求項5の注射器接続ポートと同様の作用効果を得ることができる。
【0117】
請求項7に記載の注射器接続ポートは、前記位置復元部材が、アダプタの挿入部とシール弁との間に配設されたゴム弾性体からなり、アダプタの流路下部開口を閉鎖する常時は閉鎖状態の貫通孔を有し、前記キャップ部材のスリーブ部に注射器の口部を挿入したときに、前記アダプタの挿入部が前記貫通孔を押し開くので、請求項7の注射器接続ポートと同様の作用効果を得ることができ、かつ、アダプタの流路の下部開口を閉鎖することができるから衛生的である。
【0118】
請求項8に記載の注射器接続ポートは、前記位置復元部材が、アーチ型の脚部を備えたものであり、請求項5の注射器接続ポートと同様の作用効果を得ることができる。
【0119】
請求項9に記載の注射器接続ポートは、前記位置復元部材の中央部に前記貫通孔が設けられており、かつ、前記位置復元部材の下面の前記中央部の周囲に位置復元部材の弾性変形を許容するための溝が形成されたものである。この注射器接続ポートによれば、請求項7の注射器接続ポートと同様の作用効果を得ることができる。
【0120】
請求項10に記載の注射器接続ポートは、前記アダプタに代えて、シール弁の弁孔に挿入される挿入部と、上部にテーパ状に開口した流路とを備えた第1アダプタと、前記第1アダプタの流路に挿入された先端部と、注射器の口部が連結される注射器連結部と、前記第1アダプタの流路と連通した流路とを備えた第2アダプタと、前記キャップ部材のスリーブ部から注射器の口部が抜かれたときに、第2アダプタの位置をキャップ部材のスリーブ部内の所定位置に復元させる位置復元部材とを備えている。この注射器接続ポートによれば、第2アダプタの先端が第1アダプタの第1流路内に入り込んだ状態で、第1アダプタの挿入部がシール弁の弁孔を押し開くので、ツイストロック式注射器の口部がキャップ部材のスリーブ部内に進入する距離に対して、第1アダプタの挿入部がシール弁の弁孔内に進入する距離を抑えることができる。
【0121】
請求項11に記載の注射器接続ポートは、前記アダプタの注射器連結部が、注射器の口部の内径面に嵌合する嵌合突起部を備えているので、キャップ部材のスリーブ部に注射器の口部が挿し込まれたときに、嵌合突起部により、アダプタが注射器の口部に嵌合するようになっており、アダプタの上面が確実に、キャップ部材のスリーブ部の上部開口の近傍に復元されるようになっている。
【0122】
請求項12に記載の注射器接続ポートは、スリーブ部の上側部とアダプタの上側部に、それぞれ前記アダプタの注射器連結部を拭き取るための切り欠きが形成されているので、綿棒などをアダプタの注射器連結部に斜めから挿入することもでき、アダプタの上面が拭き易くなっている。
【0123】
請求項13に記載の注射器接続ポートは、前記シール弁の弁孔が、シール弁の上面に第1の弁孔を備え、かつ、前記第1の弁孔に近接した位置において、シール弁の下面に第2の弁孔を備えたものであるので、注射器の口部がシール弁の弁孔から抜けるときに、シール弁の上面と下面の弁孔がそれぞれ注射器の口部に密着しながら、注射器の口部が弁孔から抜けるので、液漏れが少なくなる。
【0124】
請求項14に記載の注射器接続ポートは、前記シール弁が中央に弁孔を形成したシール弁を2枚以上重ねたものであることを特徴としている。
【0125】
請求項15に記載の注射器接続ポートは、前記第1の弁孔と第2の弁孔をシール弁の上面と下面に段違いに平行に形成したことを特徴としている。
【0126】
請求項16に記載の注射器接続ポートは、前記第1の弁孔と第2の弁孔をシール弁の上面と下面に交差する方向に形成したことを特徴としている。
【0127】
請求項14から請求項16に記載の注射器接続ポートは、それぞれ請求項13の注射器接続ポートと同じ作用効果を備えている。
【0128】
請求項17に記載の注射器接続ポートは、前記シール弁に代えて、弁孔が形成されていないシール弁を備え、かつ、アダプタの挿入部の先端を尖った形状にしたので、この注射器接続ポートは、キャップ部材のスリーブ部にツイストロック式注射器の口部を最初に挿し込んだときに、アダプタの挿入部の先端によって、シール弁に穴が開くようになっている。
【0129】
請求項18に記載の注射器接続ポートは、前記スリーブ部にツイストロック式の注射器の雌ねじ部が螺合可能な螺合部が設けられているので、特に、ツイストロック式注射器を用いる場合に、キャップ部材のスリーブ部にツイストロック式注射器の口部を挿し込んだ状態で、ツイストロック式注射器が安定するので作業性がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る注射器接続ポートの断面図である。
【図2】(a)は混注管の平面図、(b)は混注管の縦断面図である。
【図3】(a)は本発明の一実施形態に係るシール弁を示す平面図、(b)はシール弁の横断面図、(c)は弁孔の溝の両端部分を拡大した平面図、(d)はシール弁の弁孔を拡大した横断面図である。
【図4】(a)はシール弁の変形例を示す横断面図、(b)は変形例に係るシール弁の底面図、(c)は変形例に係るシール弁の弁孔を拡大した横断面図、(d)は弁孔の溝の両端部分を拡大した底面図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る注射器接続ポートのツイストロック式注射器の口部を挿し込んだ状態を示す断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る注射器接続ポートの断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る注射器接続ポートのツイストロック式注射器の口部を挿し込んだ状態を示す断面図である。
【図8】(a)は本発明の第3実施形態に係る注射器接続ポートの断面図、(b)は本発明の第3実施形態に係る注射器接続ポートのゴム弁カバーの平面図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係る注射器接続ポートのツイストロック式注射器の口部を挿し込んだ状態を示す断面図である。
【図10】本発明の第4実施形態に係る注射器接続ポートの断面図である。
【図11】本発明の第4実施形態に係る注射器接続ポートのツイストロック式注射器の口部を挿し込んだ状態を示す断面図である。
【図12】本発明の第5実施形態に係る注射器接続ポートの断面図である。
【図13】本発明の第5実施形態に係る注射器接続ポートのツイストロック式注射器の口部を挿し込んだ状態を示す断面図である。
【図14】本発明の第6実施形態に係る注射器接続ポートの断面図である。
【図15】本発明の第6実施形態に係る注射器接続ポートのツイストロック式注射器の口部を挿し込んだ状態を示す断面図である。
【図16】(a)は本発明の第7実施形態に係る注射器接続ポートのアダプタを示す斜視図、(b)はキャップ部材を示す斜視図、(c)は注射器接続ポートを示す斜視図である。
【図17】本発明の第8実施形態に係る注射器接続ポートの断面図である。
【図18】(a)と(b)は、注射器接続ポートのシール弁の変形例を示す斜視図である。
【図19】従来の混注管の開口部の構造を示す縦断面図である。
【図20】(a)はツイストロック式注射器を示す縦断面図、(b)はツイストロック式注射器の口部を示す図、(c)はツイストロック式注射器の注射針を示す図である。
【図21】本発明者らが提案する注射器接続ポートの基本構造を示す断面図。
【図22】図21の注射器接続ポートにツイストロック式注射器の口部が挿し込まれた状態を示す断面図。
【符号の説明】
10a 第1実施形態に係る注射器接続ポート
11 シール弁
12 キャップ部材
13 アダプタ
14 ゴム弁カバー
15 位置復元部材
21 弁孔
22 凸曲面
23 凹曲面
24 装着部
25 開口
26 スリーブ部
27 スリーブ部の上部開口
28 螺合片
29 繋止片
31 挿入部
32 注射器連結部
33 流路
34 着座部
35 凹部
36 装着溝
37 装着片
38 ゴム弁カバーの上面
39 スリット
40 V字型の断面
41 小径側端部
42 大径側端部
10b 第2実施形態に係る注射器接続ポート
50 注射器接続部
51 ゴム弁カバー
52 ゴム弁カバー装着部
53 アダプタ
54 突部
55 装着溝
56 流路
57 溝
58 円弧部
59 スリット
60 位置復元部材
61 挿入部
62 支持部
63 脚部
64 貫通孔
10c 第3実施形態に係る注射器接続ポート
131 シール弁
132 アダプタ
133 ゴム弁カバー
132b 挿入部
131a 受け部
131b 弁孔
132a 流路
132b 挿入部
133a 脚部
133b 天井部
133c 段差
133d スリット
10d 第4実施形態に係る注射器接続ポート
70 位置復元部材
71 アダプタ
72 挿入部
73 中央部
74 流路
75 貫通孔
76 溝
77 注射器連結部
78 上面
79 嵌合突起
10e 第5実施形態に係る注射器接続ポート
81 第1アダプタ
82 第2アダプタ
83 ゴム弁カバー
84 挿入部
85 着座部
86 第1流路
87 先端部
88 注射器連結部
89 凹部
90 第2流路
91 位置復元部
92 ゴム弁カバーの上面
93 スリット
10f 第6実施形態に係る注射器接続ポート
100 アダプタ
101 注射器連結部
102 上面
103 嵌合突起
104 嵌合壁
105 挿入部
106 流路
10g 第7実施形態に係る注射器接続ポート
107、108 切り欠き
109、110 ガイド機構
10h 第8実施形態に係る注射器接続ポート
120 弁孔
121 シール弁
122 弁孔
123 シール弁
600 ツイストロック式注射器
602 口部
605 カラー
606 雌ねじ部
611 円形溝領域
800 混注管
801,802 輸液配管
803,804 接続部
805 分岐部
806 開口
807 壁部
808 着座部
809 外周フランジ部

Claims (18)

  1. 容器又は配管の開口部に装着され、常時は圧着密閉状態となっている弁孔を中央部に有するゴム製のシール弁と、
    前記容器又は配管の開口部を覆うように装着されたキャップ部材であって、前記シール弁の弁孔を臨むように形成した開口と、前記開口を囲むように立設され、かつ注射器の口部が挿入可能なスリーブ部とを有するキャップ部材と、
    前記キャップ部材のスリーブ部内に摺動可能に収容されたアダプタであって、シール弁の弁孔に挿入される挿入部と、注射器の口部が連結される注射器連結部と、前記注射器連結部から挿入部に至る流路とを有するアダプタを備え、
    前記キャップ部材のスリーブ部に注射器の口部を挿入したときに、前記注射器の口部がアダプタの注射器連結部に連結されるとともに、前記アダプタの挿入部がシール弁の弁孔を押し開いて、アダプタの流路を介して容器又は配管と注射器を連通させる注射器接続ポートにおいて、
    アダプタの注射器連結部の上面を、キャップ部材のスリーブ部の上部開口近傍に設けたことを特徴とする注射器接続ポート。
  2. 前記アダプタの注射器連結部に、常時は閉鎖状態のスリットを有するゴム弁カバーが配設されており、前記スリットは、キャップ部材のスリーブ部に注射器の口部を挿入したときに、注射器の口部によって押し開かれるものであることを特徴とする請求項1に記載の注射器接続ポート。
  3. 前記ゴム弁カバーのスリットの上部又は下部をV字型断面にしたことを特徴とする請求項2に記載の注射器接続ポート。
  4. 前記ゴム弁カバーがキャップ部材のスリーブ部の上部開口へ向けて突出した略半球形又は略有天円筒形状の部材であることを特徴とする請求項2又は3に記載の注射器接続ポート。
  5. 前記キャップ部材のスリーブ部から注射器の口部が抜かれたときに、前記アダプタの位置をキャップ部材のスリーブ部内の所定位置に復元させる位置復元部材を備えていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の注射器接続ポート。
  6. 前記位置復元部材がラッパ形状に拡径した筒状の弾性体からなり、その小径端がアダプタの挿入部を支持しており、その大径端がシール弁の上面に設置されていることを特徴とする請求項5に記載の注射器接続ポート。
  7. 前記位置復元部材が、アダプタの挿入部とシール弁との間に配設されたゴム弾性体からなり、アダプタの流路下部開口を閉鎖する常時は閉鎖状態の貫通孔を有し、前記キャップ部材のスリーブ部に注射器の口部を挿入したときに、前記アダプタの挿入部が前記貫通孔を押し開くことを特徴とする請求項5に記載の注射器接続ポート。
  8. 前記位置復元部材が、アーチ型の脚部を備えていることを特徴とする請求項7に記載の注射器接続ポート。
  9. 前記位置復元部材の中央部に前記貫通孔が設けられており、かつ、前記位置復元部材の下面の前記中央部の周囲に、位置復元部材の弾性変形を許容するための溝が形成されていることを特徴とする請求項7に記載の注射器接続ポート。
  10. 前記アダプタに代えて、
    シール弁の弁孔に挿入される挿入部と、上部にテーパ状に開口した流路とを備えた第1アダプタと、
    前記第1アダプタの流路に挿入された先端部と、注射器の口部が連結される注射器連結部と、前記第1アダプタの流路と連通した流路とを備えた第2アダプタと、
    前記キャップ部材のスリーブ部から注射器の口部が抜かれたときに、第2アダプタの位置をキャップ部材のスリーブ部内の所定位置に復元させる第2位置復元部材とを備えていることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の注射器接続ポート。
  11. 前記アダプタの注射器連結部が、注射器の口部の内径面に嵌合する嵌合突起部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の注射器接続ポート。
  12. スリーブ部の上側部とアダプタの上側部に、それぞれ前記アダプタの注射器連結部を拭き取るための切り欠きが形成されていることを特徴とする請求項1又は11に記載の注射器接続ポート。
  13. 前記シール弁の弁孔が、シール弁の上面に第1の弁孔を備え、かつ、前記第1の弁孔に近接した位置において、シール弁の下面に第2の弁孔を備えたものであることを特徴とする請求項1乃至12の何れかに記載の注射器接続ポート。
  14. 前記シール弁が中央に弁孔を形成したシール弁を2枚以上重ねたものであることを特徴とする請求項1乃至12の何れかに記載の注射器接続ポート。
  15. 前記第1の弁孔と第2の弁孔をシール弁の上面と下面に段違いに平行に形成したことを特徴とする請求項13に記載の注射器接続ポート。
  16. 前記第1の弁孔と第2の弁孔をシール弁の上面と下面に交差する方向に形成したことを特徴とする請求項13に記載の注射器接続ポート。
  17. 前記シール弁に代えて、弁孔が形成されていないシール弁を備え、かつ、アダプタの挿入部の先端を尖った形状にしたことを特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載の注射器接続ポート。
  18. 前記スリーブ部にツイストロック式の注射器の雌ねじ部が螺合可能な螺合部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至17の何れかに記載の注射器接続ポート。
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