JP2003533993A - 鏡像異性体豊富なエステルおよびアルコールの製造方法 - Google Patents

鏡像異性体豊富なエステルおよびアルコールの製造方法

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JP2003533993A JP2001586591A JP2001586591A JP2003533993A JP 2003533993 A JP2003533993 A JP 2003533993A JP 2001586591 A JP2001586591 A JP 2001586591A JP 2001586591 A JP2001586591 A JP 2001586591A JP 2003533993 A JP2003533993 A JP 2003533993A
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デ,ヨハネス,ゲラルダス ブリエス
ブロクステルマン,キリヌス,ベルナルダス
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P41/00Processes using enzymes or microorganisms to separate optical isomers from a racemic mixture
    • C12P41/003Processes using enzymes or microorganisms to separate optical isomers from a racemic mixture by ester formation, lactone formation or the inverse reactions
    • C12P41/004Processes using enzymes or microorganisms to separate optical isomers from a racemic mixture by ester formation, lactone formation or the inverse reactions by esterification of alcohol- or thiol groups in the enantiomers or the inverse reaction

Abstract

(57)【要約】 鏡像体豊富なエステルの製造方法であって、アシル供与体の存在下で、対応する第2級アルコールの鏡像体の混合物を、ラセミ化触媒の存在下での鏡像異性選択的転化に供し、すると、エステルが形成され、アシル供与体残渣が得られ、かつアシル供与体残渣が、鏡像異性選択的転化が生じる相から不可逆的に除去される方法。好ましくは、 鏡像異性選択的転化は酵素的に行われ、ラセミ化触媒として、転移水素化触媒が使用される。第2級アルコールは、水素供与体の存在下で、対応するケトンからその場(insitu)で形成されることができる。第2級アルコールおよび対応するケトンの混合物を基質として使用することがまた可能である。好ましくは、アシル供与体残渣がその場(in situ)で別の化合物へと転化されるか、および/またはアシル供与体残渣が減圧蒸留によって除去されるように、アシル供与体が選択される。得られた鏡像体豊富なエステルは次に、対応する鏡像体豊富なアルコールへと転化されることができ00、これは液晶、農薬または医薬の製造における望ましい中間生成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鏡像異性体豊富なエステルの製造方法であって、対応する第2級ア
ルコールの鏡像異性体の混合物が、ラセミ化触媒の存在下でアシル供与体の助け
を借りて、鏡像異性選択的(enantioselective)転化に供され、するとエステルが
形成され、アシル供与体残渣が得られる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
そのような方法は、例えばベックバル(Backvall)、J.A. Chem. Soc. 1999, 12
1, 1645-1650から公知であり、ここでは、ハロゲン化フェノールのエステルがア
シル供与体として使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
公知の方法の不都合は、反応が低濃度で行われることである。その上、使用さ
れる触媒の量が比較的多く、このことは、アシル化触媒とラセミ化触媒の両方に
ついて当てはまる。さらには、反応速度が比較的低い。別の不都合は、環境的に
不都合なアシル供与体が使用されることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明はここで、より高収率およびより高生産量で、鏡像異性体豊富なエステ
ルを得ることができ、かつ、より少ないアシル化触媒および/またはラセミ化触
媒しか使用する必要がない方法を提供する。さらに本発明の方法においては、ア
シル供与体残渣が環境的に不都合のない副生物である、容易に入手可能で安価な
アシル供与体を使用することができる。
【0005】 本発明によれば、これは、アシル供与体残渣が、鏡像異性選択的転化が生じる
相から不可逆的に除去される方法において達成される。
【0006】 本発明の方法はケトンの存在下で行うことができる。
【0007】 ベックバル(Backvall)、J.A. Chem. Soc. 1999, 121, 1645-1650において公表
された知見とは対照的に、ケトンの存在が、本発明の方法の生産量、収率および
反応速度に有意の効果を有し得ることが見出された。
【0008】 ケトンは、基質として使用されるアルコールにそれが対応するような方法で選
択することができるか、または、ケトンが、アシル供与体残渣を除去するのに使
用される同じ不可逆的除去方法によって反応混合物から除去されず、かつその対
応するアルコールが酵素によってアシル化されないような方法で好ましく選択さ
れる別のケトンであることができる。当業者は、どのケトンが特定の反応系にお
いて使用するのに最も適当であるかを、実験手段によって簡単に確認することが
できる。
【0009】 アシル供与体残渣は好ましくは、例えばアシル供与体残渣をアシル供与体およ
び他の反応成分とは別の相に選択的に移動することによって、連続して反応混合
物から除去される。このことは、物理的方法および化学的方法またはその組合せ
によって達成することができる。アシル供与体残渣を、酵素的反応が生じる相か
ら不可逆的に除去することができる物理的方法の例は、選択的結晶化、抽出、不
溶性錯体への錯体形成、吸収または吸着であるか;または、アシル供与体残渣が
反応混合物に対して十分に揮発性であるかまたはその場(in situ)で反応混合物
に対して十分に揮発性である別の化合物に転化されて、アシル供与体残渣が反応
混合物から不可逆的に除去されるようなアシル供与体の選択によるが、後者の例
は、アシル供与体として、揮発性のイソプロピルアルコールをアシル供与体残渣
として生じる酢酸イソプロピルの適用であり、アシル供与体として酢酸イソプロ
ペニルの適用は、イソプロペニルアルコールを経て、アシル供与体残渣として揮
発性のアセトンを生じる。アシル供与体残渣を除去するために、反応混合物の沸
点に依存して、減圧を使用することができる。(与えられた温度での)圧力は好
ましくは、混合物が還流するか、または還流に近いような方法で選択される。さ
らには、混合物の沸点は、混合物の共沸組成物を作ることによって下げることが
できることが当業者に公知である。除去の化学的方法の例は、共有結合または化
学的もしくは酵素的な誘導体形成である。
【0010】 カルボン酸の活性化形態、例えばエステルまたはアミドまたは無水物を、アシ
ル供与体として使用することができる。適当なアシル供与体の例は、C1〜C20
ルボン酸のエステル、好ましくは酢酸イソプロピル、酢酸イソプロペニル、酢酸
イソブチル、酢酸ビニル、酢酸エチル、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン酸イ
ソプロペニルまたは、カルボン酸とC1〜C7アルコールとの他の容易に入手可能な
エステルである。好ましくはアシル供与体は、アシル供与体自体は反応条件下で
(比較的)揮発性でないが、そのアシル供与体残渣が揮発性であり、かつ基質の
酸化が反応条件下でできるだけ防止されるように選択される。そのようなアシル
供与体の例は、1〜4C-原子を有するアルコールおよび4〜20C-原子を有するカル
ボン酸のカルボン酸エステル、例えば酪酸イソプロピルエステルである。
【0011】 反応が行われる濃度は特に不可欠ではない。反応は溶媒なしで行うことができ
る。実際的な理由のために、例えば固体または非常に粘稠な反応体または反応生
成物が含まれるときには、溶媒を使用することができる。反応は、より高い濃度
で、例えば0.4Mより高い、特には0.8Mより高い基質濃度で適当に行うことができ
る。好ましくは、基質(結局は基質混合物)濃度は、1Mより高く、例えば2Mより
高い。
【0012】 エステルにおける第2級アルコールの鏡像異性選択的転化は、公知の不斉アシ
ル化触媒、例えばクリスティン E ガレット (Christine E Garrett) ら、J.A.
Chem. Soc. 120(1998)7479-7483およびそこに引用された参考文献ならびに、
グレゴリー C フ(Gregory C Fu)、ケミカル イノベーション(Chemical innov
ation)/2000年1月3-5日に記載された触媒を用いて行うことができる。好まし
くは、エステルにおける第2級アルコールの鏡像異性選択的転化は、酵素的に行
われる。
【0013】 本発明の方法において使用することができる適当な酵素は、例えば、有機環境
中でまた活性であるという理由で、加水分解活性および高い鏡像異性選択性を有
する公知の酵素、例えばリパーゼもしくはエステラーゼ活性を有する酵素、また
はアミドがアシル供与体として使用されるときには、アミダーゼ活性およびエス
テラーゼもしくはリパーゼ活性を有する酵素、例えばシュードモナス(Pseudomon
as)、特にシュードモナス フルオレッセンス(Pseudomonas fluorescens)、シュ
ードモナス フラギ(Pseudomonas fragi);ブルクホルデリア(Burkholderia)、
例えばブルクホルデリア セパシア(Burkholderia cepacia);クロモバクテリウ
ム(Chromobacterium)、特にクロモバクテリウム ビスコサム(Chromobacterium
viscosum);バチルス(Bacillus)、特にバチルス サーモカテヌラタス(Bacillus
thermocatenulatus)、バチルス リチェニホルミス(Bacillus licheniformis)
;アルカリゲネス(Alcaligenes)、特にアルカリゲネス フェカリス(Alcaligene
s faecalis);アスペルギルス(Aspergillus)、特にアスペルギルス ニガー(Asp
ergillus niger);カンジダ(Candida)、特にカンジダ アンタルクティカ(Candi
da antarctica)、カンジダ ルゴサ(Candida rugosa)、カンジダ リポリティカ
(Candida lipolytica)、カンジダ シリンドラセア(Candida cylindracea);ジ
オトリチャム(Geotrichum)、特にジオトリチャム カンディダム(Geotrichum ca
ndidum);フミコラ(Humicola)、特にフミコラ ラヌギノサ(Humicola lanuginos
a);ペニシリウム(Penicillium)、特にペニシリウム シクロピウム(Penicilliu
m cyclopium)、ペニシリウム ロケフォルティイ(Penicillium roquefortii)、
ペニシリウム カメンベルティイ(Penicillium camembertii);リゾムコル(Rhiz
omucor)、特にリゾムコル ジャバニカス(Rhizomucor javanicus)、リゾムコル
ミエヘイ(Rhizomucor miehei);ムコル(Mucor)、特にムコル ジャバニカス(M
ucor javanicus);リゾプス(Rhizopus)、特にリゾプス オリザエ(Rhizopus ory
zae)、リゾプス アリザス(Rhizopus arrhizus)、リゾプス デレマル(Rhizopus
delemar)、リゾプス ニベウス(Rhizopus niveus)、リゾプス ジャポニカス(R
hizopus japonicus)、リゾプス ジャバニカス(Rhizopus javanicus) に由来す
る酵素;ブタすい臓リパーゼ、小麦麦芽リパーゼ、ウシすい臓リパーゼ、ブタ肝
臓エステラーゼである。好ましくは、シュードモナス セパシア(Pseudomonas c
epacia)、シュードモナス(Pseudomonas)sp.、ブルクホルデリア セパシア(Burk
holderia cepacia)、ブタすい臓、リゾムコル ミエヘイ(Rhizomucor miehei)、
フミコラ ラヌギノサ(Humicola lanuginosa)、カンジダ ルゴサ(Candida rugo
sa)またはカンジダ アンタルクティカ(Candida antarctica)またはサブチリシ
ン(subtillisin)に由来する酵素が使用される。R-選択的酵素、例えばカンジダ
アンタルクティカ(Candida antarctica)に由来する酵素が使用されるなら、R-
エステルが生成物として得られる。当然、S-選択的酵素は、S-エステルに至るで
あろう。
【0014】 そのような酵素は、一般に公知の技術によって得ることができる。多くの酵素
が技術的規模で生産され、市販されていて入手可能である。本発明において使用
される酵素製造は、純度等によって限定されず、粗製酵素溶液および精製酵素の
両方であることができるが、また、所望の活性を有する(浸透性にされた、およ
び/または固定された)細胞または、そのような活性を有する細胞のホモジネー
トからなることができる。酵素はまた、固定された形態または化学的に変性され
た形態で使用できる。本発明は、酵素が本発明のために使用される形態によって
決して限定されない。本発明の範囲内で、遺伝的に変性された微生物由来の酵素
を使用することがまたもちろん可能である。
【0015】 適当なラセミ化触媒の例は、転移水素化(transfer hydrogenation)において生
じるようなレドックス触媒である。ラセミ化触媒およびアシル化触媒は好ましく
は、それらが相互に適合性であるように選択され、これは、それらが互いを失活
させないか、最小にしか失活させないことを意味する。当業者は、どのアシル化
/ラセミ化触媒の組合せが特定の系のために適当であるかを実験手段によって確
認することができる。アシル化触媒および/またはラセミ化は、不均質形態で使
用することができる。
【0016】 選択されるべきラセミ化触媒の例は、遷移金属化合物に基づく触媒である。遷
移金属化合物は、例えば以下に記載されている:総合有機金属化学「有機金属化
合物の合成、反応および構造」(Comprehensive Organometallic Chemistry The
synthesis, Reactions and Structures of Organometallic Compounds)、第1-9
巻、編者:サー ジェフリー ウィルキンソン(Sir Geoffrey Wilkinson)、FRS
、副編者:F.ゴードン(Gordon)A.ストーン(Stone)、FRS、幹部編者:エドワード
(Edward)W.アベル(Abel)、好ましくは4、5、6および8巻ならびに、総合有機金属
化学「文献1982-1994の概説」(Comprehensive Organometallic Chemistry A rev
iew of the literature 1982-1994)、主編者:エドワード(Edward)W.アベル(Abe
l)、ジェフリー ウィルキンソン(Geoffrey Wilkinson)、F.ゴードン(Gordon)A.
ストーン(Stone)、好ましくは第4巻(スカンジウム、イットリウム、ランタニ
ドおよびアクチニド、およびチタン族)、第7巻(鉄、ルテニウムおよびオスミ
ウム)、第8巻(コバルト、ロジウムおよびイリジウム)、第9巻(ニッケル、
パラジウムおよび白金)、第11巻(有機合成における主要族金属有機金属化合物
)および第12巻(有機合成における遷移金属有機金属化合物)。
【0017】 遷移金属化合物として、好ましくは以下の一般式の遷移金属化合物が使用され
る:
【化2】 ここで、nは1、2、3、4、…であり; p、qおよびrはそれぞれ独立して、0、1、2、3、4、…を表し; Mは遷移金属、例えば化学および物理のハンドブック(Handbook of Chemistry
and Physics)、第70版、CRCプレス(CRC Press)、1989-1990の表紙に印刷された
表に示された、新しいIUPAC版に従う周期律系の第7、8、9または10族の金属であ
るか、またはランタニドもしくはその混合物であり、特に鉄、コバルト、ニッケ
ル、レニウム、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、オスミウム、パラジウム、
白金もしくはサマリウムまたはそれらの混合物である。ラセミ化においては、好
ましくはパラジウムイ、ルテニウム、イリジウムまたはロジウムが使用され、最
も好ましくはルテニウムまたはイリジウムである; Xはアニオン、例えば水素化物、ハロゲン化物、カルボキシレート、アルコキ
シ、ヒドロキシまたはテトラフルオロボレートである; Sはいわゆるスペクテーターリガンド(spectator ligand)で、交換するのが困
難である中性リガンド、例えば芳香族化合物、オレフィンまたはジエンである。
芳香族化合物の例はベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、シメン、ナフタレ
ン、アニソール、クロロベンゼン、インデン、シクロペンタジエニル誘導体、テ
トラフェニルシクロペンタジエノン、ジヒドロインデン、テトラヒドロナフタレ
ン、没食子酸、安息香酸およびフェニルグリシンである。芳香族化合物がリガン
ドに共有結合することがまた可能である。ジエンの例は、ノルボルナジエン、1,
5-シクロオクタジエンおよび1,5-ヘキサジエンである; Lは、他のリガンドで交換するのが比較的容易な中性リガンドであり、例えば
ニトリルまたは配位結合している溶媒、特にアセトニトリル、ジメチルスルホキ
シド(DMSO)、メタノール、水、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ピ
リジンおよびN-メチルピロリジノンである。
【0018】 適当な遷移金属化合物の例は:[RuCl26-ベンゼン)]2、[RuCl26-シメン)
]2、[RuCl26-メシチレン)]2、[RuCl26-ヘキサメチルベンゼン)]2、[RuCl26-1,2,3,4-テトラメチルベンゼン)]2、[RuCl26-1,3,5-トリエチルベンゼ
ン)]2、[RuCl26-1,3,5-トリイソプロピルベンゼン)]2、[RuCl26-テトラメ
チルチオフェン)]2、[RuCl26-メトキシベンゼン)]2、[RuBr26-ベンゼン)]2 、[RuI26-ベンゼン)]2、トランス-RuCl2(DIMSO)4、RuCl2(PPh3)3、Ru3(CO)1 2 、Ru(CO)34-Ph4C4CO)、[Ru2(CO)4(μ-H)(C4Ph4COHOCC4Ph4)]、[Ir(COD)2Cl]
、[Ir(CO)2Cl]n、[IrCl(CO)3]n、[Ir(Acac)(COD)]、[Ir(NBD)Cl2]2、[Ir(COD)(C6 H6)]+BF4 -、(CF3C(O)CHCOCF3)-[Ir(COE)2]+、[Ir(CH3CN)4]+ BF4 -、[IrCl2Cp *]2 、[IrCl2Cp]2、[Rh(C6H10Cl)]2(ここで、C6H10=ヘキサ-1,5-ジエン)、[RhCl2 Cp *]2、[RhCl2Cp]2、[Rh(COD)Cl] 2、CoCl2である。
【0019】 必要なら、遷移金属化合物は、例えば中性リガンドLを別のリガンドLと交換す
ることによって、遷移金属錯体に転化され、それによって遷移金属化合物は、Mn XpSqLr-iLiに変わるか、またはリガンドLを用いて遷移金属化合物を錯体化する
。遷移金属化合物およびリガンドに基づく触媒は、1つが遷移金属化合物であり
、他がリガンドLである別々の成分の形態で、または遷移金属化合物およびリガ
ンドLを含む錯体として添加することができる。適当なラセミ化触媒は、例えば
遷移金属化合物を、例えば1級もしくは2級アミン、アルコール、ジオール、ア
ミノアルコール、ジアミン、モノ-アシル化ジアミン、モノ-アシル化アミノアル
コール、モノ-トシル化ジアミン、モノ-トシル化アミノアルコール、アミノ酸、
アミノ酸アミド、アミノ-チオエーテル、ホスフィン、ビスホスフィン、アミノ
ホスフィン、好ましくはアミノアルコール、モノ-アシル化ジアミン、モノ-トシ
ル化ジアミン、アミノ酸、アミノ酸アミド、アミノ-チオエーテルまたはアミノ
ホスフィンを用いて錯体化することによって得られる。リガンドの例は、欧州特
許出願EP-A-916,637号および、Tetrahedron:Asymmetry 10 (1999) 2045-2061に
記載されており、錯体形成は必然的でなく光活性リガンドで生じるが、任意的に
、記載された光活性リガンドに対応するラセミ体で生じる。リガンドは好ましく
は、金属に対して0.5〜8当量、特に1〜3当量で変化する量で使用される。2価リ
ガンドの場合には、好ましくは0.3〜8、特に0.5〜3当量が使用される。
【0020】 特に良好な種類のリガンドの例は、式(1):
【化3】 ここで、R1およびR4はそれぞれ独立して、Hまたは置換もしくは非置換の、例
えば1〜9C-原子を有するアルキルもしくはフェニル基を表し、R2およびR3はそれ
ぞれ独立して、Hまたは置換もしくは非置換の例えば1〜9C-原子を有するアルキ
ル基を表すか、またはR1およびR2は、それらが結合するNおよびC原子と共に環を
形成する、 のアミノ酸アミドの種類である。
【0021】 たいていの場合、触媒、例えば遷移金属化合物およびリガンドの錯体形成によ
り得られる触媒の活性化は、例えば遷移金属化合物または遷移金属化合物とリガ
ンドとの錯体を、別々の段階で塩基、例えばKOH、KOtBuを用いて処理し、次いで
塩基を除去することによりそれを分離するか、または遷移金属化合物または遷移
金属化合物とリガンドとの錯体を、アシル化/ラセミ化が生じるときに、穏やか
な塩基、例えば不均質な塩基、特にKHCO3もしくはK2CO3または均質な塩基、特に
有機アミン、例えばトリエチルアミンを用いてその場(in situ)で活性化するこ
とによって行うことができる。還元剤、例えばH2、蟻酸およびその塩、Znおよび
NaBH4の助けを得て遷移金属化合物を活性化することがまた可能である。
【0022】 使用されるラセミ化触媒およびアシル化触媒の量は特に不可欠ではなく、基質
に対して計算して例えば5モル%未満、好ましくは1モル%未満である。両触媒
の最適量は、互いに関連しており、アシル化触媒の量は好ましくは、全体にわた
る反応が効率的に進行し続けるように、言い換えれば、ラセミ化反応がアシル化
反応よりひどく遅く進行することがなく、かくして残りの基質のe.e.があまり高
くなりすぎないように適用される。与えられた反応/触媒系についてのラセミ化
触媒対アシル化触媒の最適比は、実験手段によって簡単に確立することができる
【0023】 基質として使用される第2級アルコール(基質アルコール)は、所望なら、還
元する補助試薬の助けを借りて、(主として立体選択的である必要は全くない)
別の段階で事前に対応するケトンから形成することができ、還元は好ましくはラ
セミ化触媒により触媒され、安価で好ましくは揮発性のアルコールが還元する補
助試薬(非立体選択的な転移水素化)として使用される。
【0024】 基質アルコールは任意的に、還元する補助試薬の助けを借りてその場(in situ
)で対応するケトンから形成することができる。このことは、基質ケトンまたは
基質アルコールまたは基質として両方の混合物を使用する選択の自由を与える。
選択は、合成の入手可能性および簡単さに依存し得る。アルコールがその場(in
situ)でケトンから形成されるなら、水素供与体がまた補助試薬として添加され
る。補助試薬として、好ましくは第2級アルコールが反応混合物に添加され、こ
れはケトンの基質アルコールへの転化を促進し、アシル化触媒によって転化され
ない。補助試薬は好ましくは、これがまた、アシル供与体残渣が除去される同じ
不可逆な除去方法によって反応混合物から除去されないように、かつこの補助試
薬がアシル化触媒によってアシル化されず、レドックス平衡を作るために基質ケ
トンに対して十分な還元能力を有するように選択される。アルコール以外の還元
剤をまた、もちろん補助試薬として使用することができる。当業者は、どの化合
物が反応系において補助試薬として使用するのに適しているかを実験手段により
簡単に決定することができる。
【0025】 得られる生成物エステルは次に、エステルの性質に依存して通常の実際的分離
技術を用いて、例えば抽出、蒸留、クロマトグラフィーまたは結晶化によって母
液から分離することができる。生成物が結晶化により分離されるなら、さらに鏡
像体が豊富に得られる。所望なら、母液(反応において含まれるアルコール、エ
ステルおよび/またはケトンを含むことができる)を、非立体選択的水素化へ、
またはアルコールの鏡像体混合物の鏡像体豊富なエステルへの転化へ、再循環さ
せることができる。通常、再利用の前に、固体を母液から除去し、通常の実施に
従って、不純物の形成を防止するために浄化を行う。所望なら、母液中のエステ
ルをまずケン価する。非立体選択的水素化および、アルコールの鏡像体混合物の
鏡像体豊富なエステルへの転化のそれぞれの反応条件下でエステルのケン価がむ
しろゆっくりなら、これは特に望ましい。
【0026】 本発明の方法を用いると、任意的に再結晶後に、95%より多い、好ましくは98
%より多い、より好ましくは99%より多い鏡像体過剰(e.e.)で、鏡像体豊富なエ
ステルを得ることができる。得られる鏡像体豊富なエステルは次に、それ自体で
使用することができる。アルコールが所望の生成物なら、鏡像体豊富なエステル
は次に、公知の手順によって、対応する鏡像体豊富なアルコールへと転化される
。これは例えば、酸、塩基または酵素によって触媒される転化によって行うこと
ができる。鏡像異性選択的酵素が使用されるときには、生成物アルコールの鏡像
体過剰をこれによってさらに増加することができる。本発明に従い鏡像異性選択
的エステル化が酵素の助けを借りて行われたときには、同じ酵素を、鏡像体豊富
なエステルの鏡像体豊富なアルコールへの転化のために非常に適当に使用するこ
とができる。最終的な目標がアルコールの製造であるときには、アシル供与体お
よびアシル供与体残渣の物理的および化学的特性が、アシル供与体残渣の不可逆
的除去および反応混合物の処理のために最適であるような方法で、アシル供与体
を自由に選ぶことができる。本発明の方法を用いると、任意的に再結晶および/
または鏡像異性選択的酵素の助けを借りた加水分解の後に、95%より多い、好ま
しくは98%より多い、より好ましくは99%より多い鏡像体過剰(e.e.)で、鏡像体
豊富なアルコールを得ることができる。
【0027】 かくして得られたアルコールは、例えば第2級脂肪族アルコールまたはアリー
ルアルコール、例えば1-アリール-エタノール、-プロパノール、-ブタノールま
たは-ペンタノールの、例えば液晶、農薬および医薬の製造において通常使用さ
れる構成単位(building block)を形成する。文献においては、例えばJ. Heteroc
ycl. Chem. (1977), 14(5), 717-23における1-(4-メトキシフェニル)-2-プロペ
ニル-1-オール;液晶および医薬品の製造における1-(4-メトキシフェニル)-1-プ
ロパノール(特開平01-000,068号公報);抗不整脈剤の製造における1-(4-フル
オロフェニル)-1-エタノール(d-ソタロール(Sotalol);Org. Process Res. Dec
. (1997), 1(2), 176-178);欧州特許出願EP-A-314,003における1-(2-クロロフ
ェニル)-1-ブタノール;抗痙攣薬の製造における(1-(2,6-ジフルオロフェニル)-
1-エタノール(欧州特許出願EP-A-248,414);液晶の製造における1-(3,5-ジフ
ルオロフェニル)-1-ペンタノール(国際特許出願公開WO-A-89/02,425);前立腺
肥大および前立腺炎の治療のための手段の製造における1-(3,4-ジフルオロフェ
ニル)-1-プロパノール(国際特許出願公開WO-A-99/48,530);早産防止薬オキシ
トシンレセプター拮抗物質の製造における1-(2-トリフルオロメチル-フェニル)-
1-エタノール(米国特許第5,726,172号明細書);殺菌剤の製造における1-(3-ト
リフルオロメチル-フェニル)-1-エタノール(特開平10-245,889号公報);タキ
キニンレセプター拮抗物質の製造における1-(3,5-ビス(トリフルオロメチル)-
フェニル)-1-エタノール(米国特許明細書第5,750,549号);除草剤の製造にお
ける1-(2-フルオロ-5-ニトロ-フェニル)-1-エタノール(ドイツ国特許出願DE-A-
4,237,920);原形質活性化剤阻害剤-1の阻害剤における1-(3-クロロ-4,5-ジメ
トキシ-フェニル)-1-エタノール(国際特許出願公開WO-A-97/36,864);液晶の
製造における1-メチル-3-(4-アセチルフェニル)-1-プロパノールおよび1-メチル
-2-(4-アセチルフェニル)-1-エタノール(欧州特許出願EP-A-360,622/特開平03
-236,347号公報);PDE4 Dイソ酵素阻害剤としてのニコチンアミドの製造におけ
る4-(1-ヒドロキシエチル)-ベンゾニトリル(国際特許出願公開WO-A-98/45,268
);多糖に基づくキラルな固定相を用いたHPLCによる鏡像体の分離における1-ナ
フタレン-1-エタノール(国際特許出願公開WO-A-96/27,615);不斉触媒される
ジアルキル亜鉛のアルデヒドへの付加における生成物の例としての1-ナフタレン
-1-プロパノール(Chem. Lett. (1983), (6), 841-2);白血病の治療における
プロテイナーゼ3阻害剤の製造における1-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-1-
ブタノール(米国特許明細書第5,808,056号)の適用が知られている。
【0028】 本発明はまた、得られた鏡像体豊富なエステルからの鏡像体豊富なアルコール
の製造に関する。
【0029】 実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明はそれによって限定されない。
【0030】
【実施例】
すべての実施例において、鏡像異性選択的エステル交換は、Novozym(商標)4
35(カンジダ アンタルクティカ(Candida antarctica))により触媒される。試
験したキラルアルコールについて、リパーゼはR-アルコールについて選択的であ
る。かくして、キラルエステルはR-選択性をもって得られる。
【0031】実施例Iおよび比較実験A 50mlのシュレンク(Schlenk)容器中で、8ミリモルの1-フェニルエタノール、16
ミリモルの酢酸イソプロピル、0.04ミリモルの[Ru2(CO)4(μ-H)(C4Ph4COHOCC4 P
h4)]および任意的にアセトフェノンを窒素下で10mlのトルエンに溶かした。次に
、60mgのNovozym(商標)435を均質な溶液に加えた。温度を70℃に上げ、圧力を
設定した。収率およびe.e.は、キラルGCを用いてそれぞれ6時間後および23時間
後に決定した。実験において、アセトフェノンの量および施与した圧力は変えた
(表参照)。
【表1】 実施例IIおよび比較実験B 50mlのシュレンク(Schlenk)容器中で、8ミリモルの1-フェニルエタノール、16
ミリモルの酢酸イソプロペニル、0.04ミリモルの[Ru2(CO)4(μ-H)(C4Ph4COHOCC4 Ph4)]および任意的にアセトフェノンを窒素下で10mlのトルエンに溶かした。次
に、60mgのNovozym(商標)435を均質な溶液に加えた。温度を70℃に上げ、圧力
を設定した。収率およびe.e.は、キラルGCを用いてそれぞれ5時間後および21時
間後に決定した。実験において、アセトフェノンの量および施与した圧力は変え
た(表参照)。
【表2】
【0032】比較実験C 2ミリモルの(R,S)-1-フェニルエタノールおよび6ミリモルの酢酸p-クロロフェ
ノールを窒素下で5mlのトルエンに添加した。次に、0.04ミリモルの[Ru2(CO)4(
μ-H)(C4Ph4COHOCC4 Ph4)]を反応混合物に溶かし、60mgのNovozym(商標)435を
加えた。反応混合物の温度を70℃に上げた。収率およびe.e.は、キラルGCを用い
て24時間後に決定した。 結果:
【表3】
【0033】比較実験D 8ミリモルの(R,S)-1-フェニルエタノールおよび16ミリモルの酢酸p-クロロフ
ェノールを窒素下で10mlのトルエンに添加した。次に、0.4ミリモルの[Ru2(CO)4 (μ-H)(C4Ph4COHOCC4 Ph4)]を反応混合物に溶かし、60mgのNovozym(商標)435
を加えた。反応混合物の温度を70℃に上げた。収率およびe.e.は、キラルGCを用
いて24時間後に決定した。 結果:
【表4】 比較実験CおよびDならびに実施例IおよびIIの結果を、以下の表において生産
量および収率に関して比較する。
【表5】
【0034】実施例III 濃度の影響 実施例IIIA トルエン中1Mの(R,S)-1-フェニルエタノールの分割 100mlの3つ口丸底フラスコに、 [RuCl2シメン]2(612.4): 0.036ミリモル、 (R,S)-α-メチルフェニルグリシンアミド(164): 0.072ミリモル、 酢酸イソプロペニル(100): 144ミリモル、 (R,S)-1-フェニルエタノール(122): 72ミリモル、 トルエン: 48ml、 K2CO3(138): 3.75g を入れた。 反応混合物を、5回の減圧/窒素でのパージサイクルによって脱気した。反応
混合物を70℃にて15分間撹拌した。反応混合物に、270mgのNovozym(商標)435
を加えた。反応混合物が還流し始めるまで、70℃にて圧力を減じた。反応進行中
圧力を調節することによって穏やかな還流を維持しながら、アセトンおよび少量
のトルエンおよび酢酸イソプロペニルをゆっくりと留出させた。実施例IIIB トルエン中2Mの(R,S)-1-フェニルエタノールの分割 100mlの3つ口丸底フラスコに、 [RuCl2シメン]2(612.4): 0.036ミリモル、 (R,S)-α-メチルフェニルグリシンアミド(164): 0.072ミリモル、 酢酸イソプロペニル(100): 144ミリモル、 (R,S)-1-フェニルエタノール(122): 72ミリモル、 トルエン: 12ml、 K2CO3(138): 2.6g を入れた。 反応混合物を、5回の減圧/窒素でのパージサイクルによって脱気した。反応
混合物を70℃にて15分間撹拌した。反応混合物に、270mgのNovozym(商標)435
を加えた。反応混合物が還流し始めるまで、70℃にて圧力を減じた。反応進行中
圧力を調節することによって穏やかな還流を維持しながら、アセトンおよび少量
のトルエンおよび酢酸イソプロペニルをゆっくりと留出させた。実施例IIIC 溶媒なしでの(R,S)-1-フェニルエタノールの分割 100mlの3つ口丸底フラスコに、 [RuCl2シメン]2(612.4): 0.036ミリモル、 (R,S)-α-メチルフェニルグリシンアミド(164): 0.072ミリモル、 酢酸イソプロペニル(100): 72ミリモル、 (R,S)-1-フェニルエタノール(122): 72ミリモル、 K2CO3(138): 0.4g を入れた。 反応混合物を、5回の減圧/窒素でのパージサイクルによって脱気した。反応
混合物を70℃にて15分間撹拌した。反応混合物に、270mgのNovozym(商標)435
を加えた。反応混合物が還流し始めるまで、70℃にて圧力を減じた。反応進行中
圧力を調節することによって穏やかな還流を維持しながら、アセトンおよび少量
の酢酸イソプロペニルをゆっくりと留出させた。6時間後、酢酸イソプロペニル
が完全に留出された。得られた不均質液体に、2回目の量の72ミリモルの酢酸イ
ソプロペニルを加え、ゆっくりとした蒸留条件下で反応を続けた。 結果: 酢酸R-1-フェネチルへの転化は、キラルGCにより決定した。
【表6】
【0035】実施例IV 異なるフェネタノール 一般的な手順: 100mlの3つ口丸底フラスコに、 [RuCl2シメン]2(612.4): 0.018ミリモル、 (R,S)-α-メチルフェニルグリシンアミド(164): 0.036ミリモル、 酢酸イソプロペニル(100): 72ミリモル、 (R,S)-アルコール(100): 36ミリモル、 トルエン: 24ml、 K2CO3(138): 1.8g を入れた。 反応混合物を、5回の減圧/窒素でのパージサイクルによって脱気した。反応
混合物を70℃にて15分間撹拌した。反応混合物に、270mgのNovozym(商標)435
を加えた。反応混合物が還流し始めるまで、70℃にて圧力を減じた。反応進行中
圧力を調節することによって穏やかな還流を維持しながら、アセトンおよび少量
のトルエンおよび酢酸イソプロペニルをゆっくりと留出させた。 結果: R-アセテートへの転化は、キラルGCにより決定した。
【表7】
【0036】実施例V アシル化剤として酪酸イソプロピルを用いた(R,S)-1-フェニルエタノールの分割 非酸化的手順の証明 100mlの3つ口丸底フラスコに、 [RuCl2シメン]2(612.4): 0.036ミリモル、 (R,S)-α-メチルフェニルグリシンアミド(164): 0.072ミリモル、 酪酸イソプロピル(130): 72ミリモル、 (R,S)-1-フェニルエタノール(122): 36ミリモル、 o-キシレン: 24ml、 K2CO3(138): 3.6g を入れた。 反応混合物を、5回の減圧/窒素でのパージサイクルによって脱気した。反応
混合物を70℃にて15分間撹拌した。反応混合物に、405mgのNovozym(商標)435
を加えた。反応混合物が還流し始めるまで、70℃にて圧力を減じた。反応進行中
圧力を調節することによって(圧力はゆっくりと100ミリバールから約70ミリバ
ールへと下げられる)穏やかな還流を維持しながら、イソプロパノールおよび少
量のo-キシレンおよび酪酸イソプロピルをゆっくりと留出させた。 結果: R-アセテートへの転化は、キラルGCにより決定した。
【表8】
【0037】実施例VI 100mlの3つ口フラスコ中で、8.1ミリモルの1-フェニルエタノールおよび2ミ
リモルのアセトフェノンを窒素下で20mlの酢酸イソプロピルに溶かした。240mg
のNovozym(商標)435および0.04ミリモルの[Ru2(CO)4(μ-H)(C4Ph4COHOCC4 Ph4 )]を溶液に添加した。温度を70℃に上げた。減圧下で溶媒をゆっくりと留去させ
ながら、反応を続けた。反応中、溶媒の量を、新たな酢酸イソプロピルによって
調節した。収率およびe.e.は、キラルGCを用いて44時間後に決定した。
【表9】
【0038】実施例VII アセトフェノン(8ミリモル)、ベンズヒドロール(2ミリモル)および酢酸イ
ソプロピル(16ミリモル)を窒素下で100mlの3つ口フラスコに計り入れた。混
合物を15mlのトルエンに溶かした。次いで、60mgのNovozym(商標)435および0.
16ミリモルの[Ru2(CO)4(μ-H)(C4Ph4COHOCC4 Ph4)]を添加した。反応混合物を70
℃に加熱し、圧力を280ミリバールに設定した。収率およびe.e.は、キラルGCを
用いて29時間後に決定した。 結果:
【表10】
【0039】実施例VIII A) 50mlのシュレンク(Schlenk)容器中で、8ミリモルの1-フェニルエタノール
、2ミリモルのベンゾフェノンおよび16ミリモルの酢酸イソプロペニルを窒素下
で10mlのトルエンに添加した。次に、60mgのNovozym(商標)435を均質な溶液に
加えた。温度を70℃に上げ、圧力を200ミリバールに設定した。2時間後(t=0)、
0.04ミリモルの[Ru2(CO)4(μ-H)(C4Ph4COHOCC4 Ph4)]を反応混合物に溶かした。
収率およびe.e.は、キラルGCを用いて23時間後に決定した。 B) 50mlのシュレンク(Schlenk)容器中で、8ミリモルの1-フェニルエタノー
ル、16ミリモルの酢酸イソプロペニル、0.04ミリモルの[Ru2(CO)4(μ-H)(C4Ph4C
OHOCC4 Ph4)]および2ミリモルのアセトフェノンを窒素下で10mlのトルエンに溶
かした。次に、60mgのNovozym(商標)435を均質な溶液に加えた。温度を70℃に
上げ、圧力を200ミリバールに設定した。収率およびe.e.は、キラルGCを用いて2
3時間後に決定した。
【表11】
【0040】実施例IX A) 50mlのシュレンク(Schlenk)容器中で、8ミリモルの1-フェニルエタノー
ル、2ミリモルのベンゾフェノンおよび16ミリモルの酢酸イソプロペニルを窒素
下で10mlのトルエンに溶かした。次に、60mgのNovozym(商標)435を均質な溶液
に加えた。温度を70℃に上げ、圧力を200ミリバールに設定した。2時間後(t=0)
、0.04ミリモルの[Ru2(CO)4(μ-H)(C4Ph4COHOCC4 Ph4)]を反応混合物に溶かした
。収率およびe.e.は、キラルGCを用いて23時間後に決定した。 B) 50mlのシュレンク(Schlenk)容器中で、8ミリモルの1-フェニルエタノー
ル、16ミリモルの酢酸イソプロピル、0.04ミリモルの[Ru2(CO)4(μ-H)(C4Ph4COH
OCC4 Ph4)]および任意的に2ミリモルのアセトフェノンを窒素下で10mlのトルエ
ンに溶かした。次に、60mgのNovozym(商標)435を均質な溶液に加えた。温度を
70℃に上げ、圧力を220ミリバールに設定した。収率およびe.e.は、キラルGCを
用いて23時間後に決定した。
【表12】
【0041】実施例X 250mlのシュレンク(Schlenk)容器中で、40ミリモルの1-フェニルエタノールを
窒素下で、10mlの酢酸イソプロピルおよび50mlのトルエンの混合物に溶かした。
次に、300mgのNovozym(商標)435を均質な溶液に加えた。温度を70℃に上げ、
圧力をゆっくりと200ミリバールに設定した。形成されたイソプロパノールを共
沸により留去し、ろ液を連続抽出系中に集めた。イソプロパノールを連続的に水
性相へと抽出し、トルエン/酢酸イソプロピルの共沸組成物を有する有機相を反
応容器へ戻した。2時間後(t=0)、0.02ミリモルの[Ru2(CO)4(μ-H)(C4Ph4COHOCC4 Ph4)]および10ミリモルのアセトフェノンを反応混合物に加えた。イソプロパ
ノールの共沸除去を約100ミリバールの圧力で続けた。収率およびe.e.は、キラ
ルGCを用いて23時間後に決定した。
【表13】 1) 収率は、イソプロパノールでのアセトフェノンの還元について修正しなかっ
た。収率は使用した1-フェニルエタノールの量に基づいて計算した。
【0042】実施例XI 50mlのシュレンク(Schlenk)容器中で、8ミリモルのアセトフェノンおよび0.04
ミリモルの[Ru2(CO)4(μ-H)(C4Ph4COHOCC4 Ph4)]を窒素下で10mlのイソプロパノ
ールに溶かした。溶液を大気圧にて2時間還流した。次に、溶媒を減圧下で留去
した。残渣を10mlのトルエンに溶かした(t=0時間)。次に、16ミリモルの酢酸イ
ソプロペニルおよび60mgのNovozym(商標)435を均質な溶液に加えた。反応混合
物の温度を70℃に上げ、200ミリバールにて溶媒をゆっくりと留去した。t=18時
間に、2.15ミリモルの2,4-ジメチル-3-ペンタノールを添加し、200ミリバールお
よび70℃にて6時間、後撹拌を行った。収率およびe.e.は、キラルGCを用いて種
々の時点で決定した。
【表14】
【0043】実施例XII 50mlのシュレンク(Schlenk)容器中で、8ミリモルの2-オクタノール、2ミリモ
ルの2-オクタノン、0.8078ミリモルのメシチレン(内部標準)、20ミリモルの酢
酸イソプロペニルおよび0.04ミリモルの[Ru2(CO)4(μ-H)(C4Ph4COHOCC4 Ph4)]を
窒素下で10mlのトルエンに溶かし、均質化した。次に、5.3mgのNovozym(商標)
435を均質な溶液に加えた。温度を70℃に上げ、圧力をゆっくりと200ミリバール
に設定した。23時間後、4ミリモルの2,4-ジメチル-3-ペンタノールを系に添加し
た。収率およびe.e.は、キラルGCを用いて決定した。
【表15】 収率は、使用した2-オクタノール+2-オクタノンの量に基づいて計算した。
【0044】実施例XIII 50mlのシュレンク(Schlenk)容器中で、8ミリモルの2-オクタノン、0.8311ミリ
モルのメシチレン(内部標準)、2ミリモルのイソプロパノール、16ミリモルの
酢酸イソプロピルおよび0.04ミリモルの[Ru2(CO)4(μ-H)(C4Ph4COHOCC4 Ph4)]を
窒素下で10mlのトルエンに溶かした。次に、30mgのNovozym(商標)435を均質な
溶液に加えた。温度を70℃に上げ、圧力を300ミリバールに設定した。収率およ
びe.e.は、キラルGCを用いて65時間後に決定した。
【表16】
【0045】実施例XIV 50mlのシュレンク(Schlenk)容器中で、8ミリモルのアセトフェノン、2ミリモ
ルのイソプロパノール、16ミリモルの酢酸イソプロピルおよび0.04ミリモルの[R
u2(CO)4(μ-H)(C4Ph4COHOCC4 Ph4)]を窒素下で10mlのトルエンに溶かした。次に
、60mgのNovozym(商標)435を均質な溶液に加えた。温度を70℃に上げ、圧力を
300ミリバールに設定した。収率およびe.e.は、キラルGCを用いて65時間後に決
定した。
【表17】
【0046】実施例XV 50mlのシュレンク(Schlenk)容器中で、8.5ミリモルの2-オクタノン、0.8179ミ
リモルのメシチレン(内部標準)、9.6ミリモルの2,4-ジメチル-3-ペンタノール
、16ミリモルの酢酸イソプロペニルおよび0.4ミリモルの[Ru2(CO)4(μ-H)(C4Ph4 COHOCC4 Ph4)]を窒素下で10mlのトルエンに溶かした。次に、60mgのNovozym(商
標)435を均質な溶液に加えた。温度を70℃に上げ、圧力をゆっくりと250ミリバ
ールに設定した。25時間後、圧力をさらに200ミリバールに下げた。収率およびe
.e.は、キラルGCを用いて24時間後に決定した。
【表18】
【0047】実施例XVI 50mlのシュレンク(Schlenk)容器中で、8ミリモルの2-オクタノンおよび0.04ミ
リモルの[Ru2(CO)4(μ-H)(C4Ph4COHOCC4 Ph4)]を窒素下で10mlのイソプロパノー
ルに添加した。溶液を80℃で3時間撹拌した。次に、溶媒を減圧下で留去し、得
られた残渣を10mlのトルエンに溶かした。トルエン溶液中に、0.9127ミリモルの
メシチレン、1.8ミリモルの2-オクタノンおよび16ミリモルの酢酸イソプロペニ
ルを逐次溶かした。次に、6mgのNovozym(商標)435を均質な溶液に加えた。温
度を70℃に上げ、圧力をゆっくりと200ミリバールに設定した。約21時間後、10
ミリモルの2,4-ジメチル-3-ペンタノールを混合物に加えた。収率およびe.e.は
、キラルGCを用いて決定した。
【表19】
【0048】実施例XVII 50mlのシュレンク(Schlenk)容器中で、8ミリモルの1-フェニルエタノール、2
ミリモルのアセトフェノンおよび16ミリモルの酢酸ビニルを窒素下で10mlのトル
エンに溶かした。次に、60mgのNovozym(商標)435を均質な溶液に加えた。温度
を70℃に上げ、圧力を230ミリバールに設定した。0.5時間後(t=0)、0.04ミリモ
ルの[Ru2(CO)4(μ-H)(C4Ph4COHOCC4 Ph4)]を反応混合物に溶かした。収率および
e.e.は、キラルGCを用いて19時間後に決定した。
【表20】 1) 収率は、使用した1-フェニルエタノールの量に基づいて計算した。
【0049】実施例XVIII 50mlのシュレンク(Schlenk)容器中で、8ミリモルの1-フェニルエタノール、2
ミリモルのアセトフェノン、16ミリモルの酢酸エチルおよび0.04ミリモルの[Ru2 (CO)4(μ-H)(C4Ph4COHOCC4 Ph4)]を窒素下で10mlのトルエンに溶かした。次に、
60mgのNovozym(商標)435を均質な溶液に加えた。温度を70℃に上げ、圧力を22
0ミリバールに設定した。23時間および30時間後にそれぞれ、再び16ミリモルの
酢酸エチルを反応混合物に添加した。収率およびe.e.は、キラルGCを用いて決定
した。
【表21】 1) 収率は、使用した1-フェニルエタノールの量に基づいて計算した。
【0050】実施例XIX 50mlのシュレンク(Schlenk)容器中で、8ミリモルの1-フェニルエタノール、2
ミリモルのベンゾフェノンおよび16ミリモルの酢酸イソプロペニルを窒素下で10
mlのトルエンに溶かした。次に、240mgのNovozym(商標)435を均質な溶液に加
えた。温度を70℃に上げ、圧力を下げて還流させた。1.5時間後(t=0時間)、0.16
ミリモルの[Ru2(CO)4(μ-H)(C4Ph4COHOCC4 Ph4)]を反応混合物に溶かした。t=4
および20時間にそれぞれ、8ミリモルの酢酸イソプロペニルおよび2ミリモルのベ
ンズヒドロールを反応混合物に添加した。24時間後、反応混合物を室温に冷却し
た。ろ過によって酵素を反応混合物から除去した。ろ液を40℃にて減圧下で蒸発
させた。120℃および1.6ミリバールにて蒸留することによって、かくして得られ
た残渣から生成物を分離した。生成物を2つの画分に集めた。収率:82%。 組成: - アセトフェノン 3% - 1-フェニルエチルエタノール 1% - 酢酸1-フェニルエチル 96% e.e.(%): - 酢酸1-フェニルエチル 98%
【0051】実施例XX 1.6ミリモルのK2CO3を50mlのシュレンク(Schlenk)管に導入した。200〜300℃
に15分間加熱しながら、K2CO3を10ミリバールの減圧下で乾燥した。乾燥したK2C
O3を室温に冷却後、0.04ミリモルの[RuCl2シメン]2および0.008ミリモルの(R,S)
メチルフェニルグリシンアミドを計量し、添加した。混合物を、10mlのトルエン
中8ミリモルの1-フェニルエタノールおよび16ミリモルの酢酸イソプロペニルの
溶液中に、70℃で15分間懸濁させた。次に、25mgのNovozym(商標)435を均質な
混合物に添加し、圧力をゆっくりと200ミリバールに減じた。必要なら、過剰の
酢酸イソプロペニルを用いてラン中に反応を修正することができる。収率および
e.e.は、キラルGCを用いて24時間後に決定した。 結果:
【表22】
【0052】実施例XXI ラセミ化触媒としてアミノアルコールのルテニウム錯体を用いた(R,S)-1-フェニ ルエタノールの転化 100mlの3つ口丸底フラスコに、 [RuCl2シメン]2(612.4): 0.12ミリモル、 リガンド: 0.24ミリモル、 酪酸イソプロピル(100): 48ミリモル、 (R,S)-1-フェニルエタノール(122): 24ミリモル、 トルエン: 30ml、 K2CO3(138): 1.3g を入れた。 得られた混合物を、5回の減圧/窒素パージサイクルによって脱気した。反応
混合物を70℃に加熱した。70℃にて30分間錯体形成後、45mgのNovozym(商標)4
35を加えた。反応混合物が還流し始めるまで、70℃にて圧力を減じた。反応進行
中圧力を調節することによって穏やかな還流を維持しながら(圧力は、約260ミ
リバールから220ミリバールへとゆっくりと低下された)、アセトンおよび少量
のトルエンおよび酢酸イソプロペニルをゆっくりと留出させた。 転化は、キラルGCによって決定した。
【表23】
【0053】実施例XXII 0.01モル%のイリジウムラセミ化触媒を用いた(R,S)-1-フェニルエタノールの転 100mlの3つ口丸底フラスコに、 [IrCl2Cp](796.7): 0.0036ミリモル、 (R,S)-α-メチルフェニルグリシンアミド(164): 0.0127ミリモル、 酪酸イソプロピル(100): 144ミリモル、 (R,S)-1-フェニルエタノール(122): 72ミリモル、 トルエン: 48ml、 K2CO3(138): 3.6g を入れた。 得られた混合物を、5回の減圧/窒素パージサイクルによって脱気した。反応
混合物を70℃に加熱した。70℃にて30分間錯体形成後、270mgのNovozym(商標)
435を加えた。反応混合物が還流し始めるまで、70℃にて圧力を減じた。反応進
行中圧力を調節することによって穏やかな還流を維持しながら、アセトンおよび
少量のトルエンおよび酢酸イソプロペニルをゆっくりと留出させた。 転化は、キラルGCによって決定した。
【表24】
【0054】実施例XXIII 異なる転移水素化触媒を用いた(R,S)-1-フェニルエタノールの転化 100mlの3つ口丸底フラスコに、 触媒前駆体: 0.036ミリモル、 リガンド: 0.072ミリモル、 酪酸イソプロピル(130): 72ミリモル、 (R,S)-1-フェニルエタノール(122): 36ミリモル、 o-キシレン: 23ml、 K2CO3(138): 2g、 Novozym(商標)435: 400mg を入れた。 得られた混合物を、5回の減圧(50ミリバール)/窒素パージサイクルによっ
て脱気した。反応混合物を70℃に加熱した。反応進行中、圧力をゆっくりと70ミ
リバールに減じた。選択した条件下で、イソプロパノールおよび少量のo-キシレ
ンおよび酪酸イソプロピルを22時間留出させた。 結果: 触媒前駆体: 1.[RuCl2シメン]2(612.4) 2.[IrCl2Cp*](796.7) リガンド: 1.(R,S)-α-Me-PG-NH2(164)
【化4】 2.(R)-α-Me-PG-NH2(164)
【化5】 3.(R)-α-Et-PG-NH2(178)
【化6】 4.(R,S)-α-Bn-PG-NH2(240)
【化7】 5.(R,S)-α-H-PG-NH2(150)
【化8】 6.(R,S)-α-Me-HHPG-NH2(170)
【化9】 7.(R,S)-IVa-NH2(116)
【化10】 8.(R,S)-α-Me-PG-OH(165)
【化11】 異なる触媒を用いた22時間後の(R,S)-1-フェニルエタノールの転化
【表25】
【0055】実施例XXIV 異なる転移水素化触媒を用いた(R,S)-1-フェニルエタノールの転化 実施例XXIIIに挙げた前駆体錯体およびリガンドを用いて以下の手順を行った
。 100mlの3つ口丸底フラスコに、 触媒前駆体: 0.036ミリモル、 リガンド: 0.072ミリモル を入れた。 36ミリモルの(R,S)-1-フェニルエタノール中で、70℃にて錯体形成を行った。
透明な溶液を室温に冷却した。得られた触媒溶液に、以下をそれぞれ添加した: 酪酸イソプロピル(130): 72ミリモル、 o-キシレン: 23ml、 K2CO3(138): 2g、 Novozym(商標)435: 400mg。 得られた混合物を、5回の減圧(50ミリバール)/窒素パージサイクルによっ
て脱気した。反応混合物を70℃に加熱した。反応進行中、圧力をゆっくりと80ミ
リバールに減じた。選択した条件下で、イソプロパノールおよび少量のo-キシレ
ンおよび酪酸イソプロピルを22時間留出させた。 結果: 表 異なる触媒を用いた22時間後の(R,S)-1-フェニルエタノールの転化
【表26】
【0056】実施例XXV [RuCl2シメン]2に基づく触媒を用いた(R,S)-1-フェニルエタノールの(R)-α-メ
チルベンジルブチレートへの転化 [RuCl2シメン]2からのラセミ化触媒の製造において、さらなるリガンドを使用
した。 リガンド: 9.アミノエタノール
【化12】 10.(R,S)-1-アミノ-2-プロパノール
【化13】 11. (R,S)-フェニルアラニノール
【化14】 12.(R,S)-2-アミノ-2-フェニル-1-プロパノール
【化15】 13.ラセミ シス-1-アミノ-2-インダノール
【化16】 14.(+)-エフェドリン([1S,2R]-(+)-2-[メチルアミノ]-1-フェニルプロパン-1
-オール)
【化17】 15.(R,S)-バリンアミド
【化18】 16.モノ-トシル-エチレンジアミン
【化19】 リガンド9〜16を用いて、以下の手順を行った。 100mlの3つ口丸底フラスコに、 [RuCl2シメン]2(612.4) リガンド: ルテニウムに対して少し過剰、 (R,S)-1-フェニルエタノール(122): 36ミリモル を入れた。 触媒前駆体およびリガンドを基質に溶かした。得られた透明溶液を、5回の減
圧(50ミリバール)/窒素パージサイクルによって脱気した。70℃にて大気圧で
錯体形成を行った。得られた透明溶液を室温に冷却した。この溶液に、以下をそ
れぞれ添加した: 酪酸イソプロピル(130): 72ミリモル、 o-キシレン: 23ml、 K2CO3(138): 2.5g Novozym(商標)435: 400mg。 反応容器を大気圧下で閉じた。圧力を50ミリバールに減じた後、反応混合物を
70℃に加熱した。反応容器中の圧力をこの温度で平衡させた。反応進行中、圧力
をゆっくりと80ミリバールに調節した。選択した条件下で、イソプロパノールお
よび少量のo-キシレンおよび酪酸イソプロピルを21時間で留出させた。 結果: 表 21時間後の(R,S)-1-フェニルエタノールの転化
【表27】
【0057】実施例XXVI イリジウムラセミ化触媒を用いた(R,S)-1-フェニルエタノールの(R)-α-メチル
ベンジルブチレートへの転化 異なる量の記載した触媒を用いて、以下の手順を行った。 100mlの3つ口丸底フラスコに、 [IrCl2Cp*](796) リガンド12(151): イリジウムに対して少し過剰 (R,S)-1-フェニルエタノール(122): 36ミリモル を入れた。 触媒前駆体およびリガンドを基質に溶かした。得られた透明溶液を、5回の減
圧(50ミリバール)/窒素パージサイクルによって脱気した。70℃にて大気圧で
錯体形成を行った。得られた透明溶液を室温に冷却した。この溶液に、以下をそ
れぞれ添加した: 酪酸イソプロピル(130): 72ミリモル、 o-キシレン: 23ml、 K2CO3(138): 2.5g Novozym(商標)435: 400mg。 反応容器を大気圧下で閉じた。圧力を50ミリバールに減じた後、反応混合物を
70℃に加熱した。反応容器中の圧力をこの温度で平衡させた。反応進行中、圧力
をゆっくりと80ミリバールに調節した。選択した条件下で、イソプロパノールお
よび少量のo-キシレンおよび酪酸イソプロピルを21時間で留出させた。 結果: 表 21時間後の(R,S)-1-フェニルエタノールの転化
【表28】
【0058】実施例XXVII (R,S)-2-オクタノールの(R)-2-オクチルブチレートへの転化 使用したリガンドは、実施例XXIIIに記載した。 100mlの3つ口丸底フラスコに、 触媒前駆体: 0.036ミリモル、 リガンド: 0.072ミリモル、 (R,S)-2-オクタノール(130): 36ミリモル を入れた。 触媒前駆体およびリガンドを基質に溶かした。得られた透明溶液を、5回の減
圧(50ミリバール)/窒素パージサイクルによって脱気した。70℃にて大気圧で
錯体形成を行った。得られた透明溶液を室温に冷却した。この溶液に、以下をそ
れぞれ添加した: 酪酸イソプロピル(130): 72ミリモル、 o-キシレン: 23ml、 K2CO3(138): 2.5g Novozym(商標)435: 100mg。 反応容器を大気圧下で閉じた。得られた混合物を、5回の減圧(50ミリバール
)/窒素パージサイクルによって脱気した。反応混合物を70℃に加熱した。反応
進行中、圧力をゆっくりと80ミリバールに減じた。 選択した条件下で、イソプロパノールおよび少量のo-キシレンおよび酪酸イソ
プロピルを20時間で留出させた。 表 異なる触媒を用いた20時間後の(R,S)-2-オクタノールの転化
【表29】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EC,EE,ES,FI,GB, GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,I N,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD, MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG, US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ブロクステルマン,キリヌス,ベルナルダ ス オランダ国,6151 ジェイエイ シッタル ド,ゲルレストラート 11 Fターム(参考) 4B064 AD72 CA21 CB26 CC08 CD05 CD06 CD07 CD27 CE01 DA01 DA11 4H006 AA02 AC81 AC82 BA23 BA24 BA32 FC52 FE11

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鏡像体豊富なエステルの製造方法であって、アシル供与体の
    存在下で、対応する第2級アルコールの鏡像体の混合物を、ラセミ化触媒の存在
    下での鏡像異性選択的転化に供して、該エステルが形成され、かつアシル供与体
    残渣が得られる方法において、アシル供与体残渣が、鏡像異性選択的転化が生じ
    る相から不可逆的に除去されることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 基質濃度が1Mより上である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 基質濃度が2Mより上である請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 溶媒を使用しない請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 鏡像異性選択的転化が酵素による転化である請求項1〜4の
    いずれか1項記載の方法。
  6. 【請求項6】 ラセミ化触媒として、転移水素化触媒が使用される請求項1
    〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. 【請求項7】 RuおよびIrからなる群より選択される遷移金属を有するラセ
    ミ化触媒が使用される請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
  8. 【請求項8】 ラセミ化触媒が、式(1): 【化1】 (ここで、R1およびR4はそれぞれ独立して、H、アルキルまたはフェニル基を表
    し、R2およびR3はそれぞれ独立して、Hまたはアルキル基を表すか、またはR1
    よびR2は、リガンドLとして、それらが結合されているNおよびC原子と共に環を
    形成する) のアミノ酸アミドを含む請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 鏡像異性選択的転化がケトンの存在下で生じる請求項1〜8
    のいずれか1項記載の方法。
  10. 【請求項10】 第2級アルコールが、水素供与体の存在下で、対応するケ
    トンからその場(in situ)で形成される請求項1〜9のいずれか1項記載の方法
  11. 【請求項11】 第2級アルコールおよび対応するケトンの混合物が基質と
    して使用される請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 反応混合物が補助試薬として還元剤をも含む請求項10ま
    たは11記載の方法。
  13. 【請求項13】 アシル供与体残渣がその場(in situ)で別の化合物へと転
    化されるようにアシル供与体が選択される請求項1〜12のいずれか1項記載の
    方法。
  14. 【請求項14】 アシル供与体残渣が、減圧蒸留によって除去される請求項
    1〜13のいずれか1項記載の方法。
  15. 【請求項15】 アシル供与体が、1〜7個の炭素原子を有するアルコール
    のカルボン酸エステルからなる群より選択される請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 アシル供与体が、1〜4個の炭素原子を有するアルコール
    と4〜20個の炭素原子を有するカルボン酸のカルボン酸エステルからなる群より
    選択される請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 得られた鏡像体豊富なエステルが次に、対応する鏡像体豊
    富なアルコールへと転化される請求項1〜16のいずれか1項記載の方法。
  18. 【請求項18】 鏡像異性選択的酵素の存在下で転化が行われる請求項17
    記載の方法。
  19. 【請求項19】 得られたエステルまたはアルコールが次に、液晶、農薬ま
    たは医薬へと転化される請求項1〜18のいずれか1項記載の方法。
  20. 【請求項20】 請求項1〜18のいずれか1項記載の方法を用いて得られ
    たエステルまたはアルコールを、液晶、農薬または医薬の製造において使用する
    方法。
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