JP2003532275A - プロセスによるダメージを受けた強誘電体膜の電圧サイクリングによる回復 - Google Patents

プロセスによるダメージを受けた強誘電体膜の電圧サイクリングによる回復

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JP2003532275A JP2000568106A JP2000568106A JP2003532275A JP 2003532275 A JP2003532275 A JP 2003532275A JP 2000568106 A JP2000568106 A JP 2000568106A JP 2000568106 A JP2000568106 A JP 2000568106A JP 2003532275 A JP2003532275 A JP 2003532275A
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Abstract

(57)【要約】 金属酸化物強誘電体薄膜(122)を含む集積回路が形成される。電圧サイクリング回復プロセスが、水素により生じる強誘電特性の劣化をなくすために行われる。電圧サイクリング回復プロセスは、1〜15ボルトの振幅で104〜101 1の電圧サイクルを印加することによって行われる。30℃〜200℃の範囲内のより高温で電圧サイクリングを行うことにより回復が促進する。金属酸化物薄膜(122)は、鉛ジルコニウムチタネート(PZT)のようなペロブスカイト材料、または好適にはストロンチウムビスマスタンタレート(SBT)あるいはストロンチウムビスマスタンタルニオベート(SBTN)のような層状超格子材料を含む。集積回路製造が形成ガスアニーリングを含む場合、電圧サイクリング回復プロセスが形成ガスアニーリング後に行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) 1.発明の分野 本発明は、水素に曝すこと、および製造プロセスによる他のダメージから電気
的特性の劣化を低減またはなくす強誘電体集積回路を製造する方法に関する。
【0002】 2.問題提起 強誘電体化合物は、不揮発性集積回路メモリにおいて使用するに好都合な特性
を有している。Millerの米国特許第5,046,043号を参照されたい
。キャパシタのような強誘電体デバイスが、高い残留分極、良好な抗電界、高い
疲労耐性、および低いリーク電流のような所望の電気的特性を有している場合、
不揮発性メモリとして有効である。PZT(鉛ジルコニウムチタネート)および
PLZT(鉛ランタンジルコネートチタネート)のような鉛含有ABO3タイプ
強誘電体酸化物が、集積回路での実用に向けて研究されている。層状超格子材料
酸化物もまた、集積回路での使用に向けて研究されている。Watanabeの
米国特許第5,434,102号を参照されたい。層状超格子材料は、PZTお
よびPLZT化合物の強誘電体メモリにおける特性をはるかに凌駕する特性を示
す。強誘電体素子を含む集積回路デバイスが、現在製造されている。にもかかわ
らず、製造プロセス中の水素劣化による根強く残った問題は、所望の電気的特性
を有するABO3タイプの酸化物または層状超格子材料化合物のいずれかを用い
た強誘電体メモリおよび他のICデバイスの市販量の経済生産の妨げとなる。
【0003】 集積回路における典型的な強誘電体メモリは、半導体基板、および強誘電体デ
バイス(通常強誘電体キャパシタ)と電気的接触をする金属−酸化物半導体電界
効果トランジスタ(MOSFET)を含む。強誘電体キャパシタは、典型的には
、第1すなわち下部電極と第2すなわち上部電極(これらの電極は典型的にはプ
ラチナを含む)との間に配置される強誘電体薄膜を含む。回路の製造中、MOS
FETは、シリコン基板内に欠陥を生じる状況にさらされる。例えば、CMOS
/MOSFET製造プロセスは通常、イオンミリングエッチングおよびプラズマ
エッチングのような高いエネルギー工程を含む。欠陥はまた、(多くの場合50
0℃〜900℃の範囲の)比較的高温での強誘電体薄膜の結晶化のため熱処理中
に生じる。その結果、多くの欠陥が半導体シリコン基板の単結晶構造内に発生し
、それによりMOSFETの電気的特性が劣化する。
【0004】 MOSFET/CMOSのシリコン特性を回復するために、製造プロセスは典
型的には、形成ガス(すなわち水素)アニーリング(「FGA」)工程を含み、
この工程において、ダングリングボンドのような欠陥が、水素の還元性を利用す
ることによりなくなる。周辺条件下でH2ガス熱処理のような水素アニーリング
を行うための様々な技術が開発されている。従来、水素処理は、350℃〜55
0℃(典型的には約400℃〜450℃)で約30分間行われている。さらに、
CMOS/MOSFET製造プロセスでは、(多くの場合高温下で)集積回路を
水素に曝すという他の製造工程を必要とする。このプロセスは、例えば、金属お
よび(シランまたはTEOSソース由来の二酸化シリコンの成長した)誘電体を
堆積し、水素および水素プラズマを用いたエッチングプロセスのための水素リッ
チプラズマCVDプロセスである。水素を含むプロセスの間、水素は、上部電極
およびキャパシタの側面を通って強誘電体薄膜へと拡散し、強誘電体材料に含ま
れる酸素を還元する。吸収された水素はまた、金属酸化物を還元することにより
、強誘電体薄膜の表面を金属化する。これらの影響の結果、キャパシタの電気的
特性は劣化する。このことは、層状超格子材料化合物を含む強誘電体メモリでは
早急な問題である。なぜなら、これらの酸化物化合物は、特に複雑であり、水素
還元によって劣化しやすいためである。形成ガスアニーリング(FGA)の後、
強誘電体の残留分極は、極めて低く、情報を格納するにはもはや適していない。
また、リーク電流は増大する。
【0005】 強誘電体酸化物における所望の電気特性の水素劣化を抑制するまたはなくすた
めのいくつかの方法が、従来から報告されている。約1時間の高温(800℃)
酸素アニーリングは、水素処理によって劣化した強誘電特性を実質的に完全に回
復させる。しかし、高温の酸素アニーリングそのものが、シリコン結晶構造に欠
陥を発生させる可能性があり、CMOS特性に関しては、先の任意の形成ガスア
ニーリングによるプラス効果を幾分相殺する可能性がある。また、高いエネルギ
ープロセスの工程および形成ガスアニーリング工程の間、水素による影響を最小
にするために、特別な金属層および拡散バリア層が研究されてきた。金属化方式
は典型的には、400℃より高温の酸素含有環境下で酸化しやすい材料の使用を
伴う。(主な金属化材料である)アルミニウムは、低融点を有しており、450
℃より高温には耐えられ得ない。強誘電体材料を水素拡散バリア層を用いてカプ
セル化することは、事実上完全には効果的ではなく、バリア材料の堆積および除
去を含む複雑なプロセス方式を必要とする。
【0006】 従って、水素含有および他のプロセスの工程により生じる電気的特性の劣化を
なくす強誘電体集積回路を製造する方法を見出すことが望ましい。この方法は、
実質的な変化を従来のCMOSプロセスに追加せず、強誘電体材料の水素拡散バ
リアを用いたカプセル化のような複雑化したプロセスの方式を導入しないことが
望ましい。
【0007】 (解決手段) 本発明は、強誘電体材料酸化物における水素劣化および他の製造に関連したダ
メージによる有害な結果をなくし、さらなる複雑かつ高価なプロセスの方式を避
け、逆効果を生じる酸素アニーリングを除く集積回路における強誘電体素子を製
造する方法を提供する。高温O2回復アニーリングおよび他の複雑なプロセスの
工程(例えば、水素劣化を最小にするために上述した基本的な強誘電体の拡散バ
リアによるカプセル化)をなくすことによって、本発明による方法によれば、F
eRAMの製造が、強誘電体素子へ残るダメージの恐れを有することなく、従来
の水素リッチプラズマプロセスおよび(表面状態を回復するための)形成ガスア
ニーリングを用いて続けることが可能となる。
【0008】 本発明の主な特徴は、水素劣化による影響をなくすために、電圧サイクリング
回復プロセスを行うことであり、それにより強誘電体素子の所望の電気的特性お
よび強誘電特性を回復する。可能な場合、電圧サイクリング回復プロセスは、水
素プラズマプロセス、形成ガスアニーリング工程、および酸化物にダメージを与
える条件となる集積回路製造の他の高エネルギー工程の後行われる。
【0009】 本発明の局面は、電圧サイクリング回復プロセスの結果は、電圧レベルおよび
サイクル数(すなわち周波数)に依存しているということである。電圧サイクリ
ング回復プロセスは、典型的には室温で行われる。室温において、印加される電
圧サイクル数は、約104サイクル〜1011サイクルの範囲であり、印加される
電気的パルスは、1ボルト〜15ボルトの範囲の電圧振幅を有する。サイクル数
および電圧振幅は、より高温(例えば、30℃〜200℃の範囲)で電圧サイク
リング回復プロセスを行うことによって下げることができる。好適には、電圧サ
イクリング回復プロセスは、約125℃〜150℃の温度で行われる。
【0010】 集積回路製造プロセスが、形成ガスアニーリングを含む場合、その形成ガスア
ニーリングは典型的には、300℃〜1000℃の温度範囲で1分〜2時間の間
行われる。実験結果は、形成ガスアニーリングを約400℃〜450℃の温度範
囲で約30分間行うと、電圧サイクリング回復プロセスを10ボルトにて105
〜106の電圧サイクルで、または5ボルトにて109サイクル行う場合には強誘
電体素子の強誘電特性および電気的特性が、実質的に完全に回復することを示し
た。
【0011】 本発明の他の特徴は、強誘電体素子が金属酸化物を含むということである。金
属酸化物材料が、PZT(鉛ジルコニウムチタネート)およびPLZT(鉛ラン
タンジルコネートチタネート)のようなABO3タイプペロブスカイト化合物で
あり得る。好適には、金属酸化物は、ストロンチウムビスマスタンタレート(S
BT)またはストロンチウムビスマスタンタルニオベート(SBTN)のような
強誘電体層状超格子材料である。
【0012】 本発明の多くの他の特徴、目的、および利点は、添付の図面とともに以下の説
明を読むことにより明らかとなる。
【0013】 (好適な実施形態の詳細な説明) 1.概要 強誘電体集積回路デバイスを示す図1〜3、5、および6は、実際の集積回路
デバイスの任意の特定の部分についての実際の平面図または断面図を意図しない
ということを理解すべきである。実際のデバイスでは、層は規則正しくなく、そ
れらの層の厚さは異なる比率を有し得る。実際のデバイスの各種の層は、湾曲し
ている場合が多く、重なり合ったエッジを有する。実際のデバイスの代わりに図
面では、そうしない場合よりも本発明の方法をより明瞭にかつ完全に示すために
用いられる理想的に描いたものを示す。また、図面は、本発明の方法を用いて製
造され得る強誘電体デバイスの数えきれない改変例のうち1つのみを表す。図1
は、強誘電体キャパシタと電気的に接続した電界効果トランジスタの形態におい
てスイッチを含む強誘電体メモリを示す。図2は、下にあるスイッチ素子に対し
てプラグを介して接続されたスタック型強誘電体キャパシタを含む強誘電体メモ
リを示す。しかし、図3に示すような強誘電体素子をスイッチ素子に組み込んだ
強誘電体FETメモリを製造するために、本発明の方法を用いることも企図して
いる。このような強誘電体FETについては、McMilanの米国特許第5,
523,964号に記載されている。同様に、本発明の方法を用いて製造された
ほかの集積回路も他の素子および他の材料の組成を含み得る。
【0014】 図1では、本発明の方法により製造され得る例示的な不揮発性強誘電体メモリ
セルの断面図を示す。MOSFETおよび強誘電体キャパシタ素子を含む集積回
路を製造する一般的な製造工程については、Yoshimoriの米国特許第5
,561,307号に記載される。一般的な製造方法は、他の参考文献にも記載
される。従って、図1の回路の素子は、本明細書中では示されるのみである。
【0015】 図1において、フィールド酸化物領域104は、シリコン基板102の表面に
形成される。ソース領域106およびドレイン領域108は、シリコン基板10
2内に互いに離れて形成される。ゲート絶縁層112は、ソース領域106とド
レイン領域108との間のシリコン基板102上に形成される。さらに、ゲート
電極110は、ゲート絶縁層112上に形成される。これらのソース領域106
、ドレイン領域108、ゲート絶縁層112、およびゲート電極110が合わさ
ってMOSFET113を形成する。
【0016】 BPSG(ボロンドープドホスホシリケートリンガラス)から作られる中間誘
電体層(ILD)114は、基板102およびフィールド酸化物領域104上に
形成される。接着層116はILD114の一部に形成され、その後強誘電体薄
膜キャパシタ118が接着層116上に形成される。接着層116は、例えば、
チタンから作られ、典型的には20nm(ナノメートル)の厚さを有する。
【0017】 強誘電体キャパシタ118は、好適にはシリコン半導体、ガリウムヒ素半導体
または他の半導体、あるいは二酸化シリコン、ガラスまたは酸化マグネシウム(
MgO)のような絶縁体を含み得る従来のウェハ140上に形成される。強誘電
体キャパシタの上部電極および下部電極には、従来よりプラチナを含む。下部電
極が、プラチナ、パラジウム、銀、および金のような非酸化貴金属を含むことが
好ましい。貴金属に加えて、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウムシ
リコン、アルミニウムニッケル、ニッケル合金、銅合金、およびアルミニウム銅
のような金属が、強誘電体メモリの電極用に用いられ得る。チタンのような接着
層は、電極と隣接するその下にある回路の層または上にある回路の層との接着を
促進する。
【0018】 図1では、強誘電体キャパシタ118は、プラチナから作られた200nmの
厚さを有する下部電極120、下部電極120上に形成された強誘電体薄膜12
2、および強誘電体薄膜122上に形成されたプラチナから作られ200nmの
厚さを有する上部電極124を含む。強誘電体薄膜122の組成および構造につ
いては以下でより詳細に述べる。
【0019】 NSG(ノンドープシリケートガラス)から作られた第2の中間誘電体層(I
LD)128が、ILD114上に形成される。PSG(ホスホシリケートガラ
ス)膜またはBPSG膜もまたILD128に用いられ得る。開口部114Aは
、ILD114およびILD128を通って選択的に開けられて、ソース領域1
06およびゲート領域108を露出させる。ソース電極配線130およびドレイ
ン電極配線132は、開口部114Aを埋めるように形成される。他の開口部1
28Aが、ILD128を通って選択的に開けられ、上部電極124および下部
電極120を露出させる。上部電極配線134および下部電極配線136は、こ
れらの開口部128Aを埋めるように形成される。ドレイン電極配線132は、
上部電極配線134と電気的に接続される。これらの配線130、132、13
4および136の各々は、Al−Siから作られ、約300nmの厚さを有して
いる。
【0020】 本発明の電圧サイクリング回復処理は、典型的には、配線の堆積および集積回
路における還元条件を生じる他の処理工程(特にFGA)の後に行われる。
【0021】 図2では、本発明の方法により製造され得る例示的な不揮発性強誘電体メモリ
セルの別の実施形態の断面図を示す。図2のメモリは、スイッチ上にキャパシタ
が配置されたスタック型不揮発性強誘電体メモリセルである。図2は、フィール
ド酸化物領域204、ソース領域206、ドレイン領域208およびゲート領域
210を示す。ソース領域206は、バイア230を金属化した回路接続層23
1に配線することにより接続される。ドレイン領域208は、バイア236をI
LD214を介して下部電極220に配線することにより接続される。強誘電体
薄膜224は下部電極220上に配置され、上部電極224が薄膜222上にあ
る。パターニング後、層220、222、および224がキャパシタ218を形
成し、ILD228で覆われる。
【0022】 図3では、本発明の方法により製造され得る例示的な不揮発性強誘電体トラン
ジスタの断面図を示す。ソース領域306およびドレイン領域308がシリコン
半導体基板302に配置される。強誘電体薄膜322は、基板302上に配置さ
れ、薄膜322の一部321がソース領域306と接触し、薄膜322の一部3
23がドレイン領域308と接触する。上部電極層324は、基礎にある集積回
路と電気的に接触する。
【0023】 強誘電体薄膜122、222、322の組成は適切な強誘電体材料の群から選
択され得る。これらの材料には、チタネート(例えば、BaTiO3、SrTi
3、PbTiO3(PT)、(PbLa)(ZrTi)O3(PLZT)、Pb
(ZrTi)O3(PZT))またはニオベート(例えば、KNbO3)のような
ABO3タイプペロブスカイト、および好適には層状超格子材料が挙げられるが
、これらに限定されない。
【0024】 1996年5月21日に発行された米国特許第5,519,234号は、スト
ロンチウムビスマスタンタレート(SBT)のような層状超格子化合物が、強誘
電体用途において、従来の最良とされた材料と比較して優れた特性を有し、高誘
電率および低いリーク電流を有することを開示している。1995年7月18日
に発行された米国特許第5,434,102号および1995年11月21日に
発行された米国特許第5,468,684号では、これらの材料を実際の集積回
路に組み込むプロセスを開示している。金属酸化物のSrBi2Ta29(SB
T)およびSrBi2(Ta1-xNbx29(SBTN)(ここで0≦x≦1)
のような強誘電体層状超格子材料は、不揮発性メモリ用途(FeRAM)におい
てキャパシタ誘電体として使用するために現在開発中である。
【0025】 用いられる用語「化合物」は、正確には均一な物質を指し、理想的な分子全て
が同じ化学元素および構造を含む。用語「材料」は、異なる成分の分子を含み得
る。例えば、層状超格子材料のストロンチウムビスマスタンタルニオベートは、
相互に結合した結晶格子を含んでおり、これは2つ異なる原子種(タンタルおよ
びニオブ)が、そうでなければ一様な結晶構造であるBサイト位置を多様に占め
る。にもかかわらず、用語「層状超格子材料」、「層状超格子化合物」および「
層状超格子材料化合物」は、本明細書中では実質的に互換性をもって用いられ、
それらの意味することは前後関係から明らかである。
【0026】 用語「基板」は、集積回路が形成されるその下にあるウェハ102、およびB
PSG層114のような薄膜層が堆積される任意の物体を意味し得る。この開示
内容において、「基板」は、目的の層が適用される物体を意味すべきである。例
えば、本出願人らが120のような下部電極について論じる場合、基板は電極1
20が形成される層116および114を含む。
【0027】 用語「薄膜」は、集積回路の分野で用いられるように本明細書中で用いられる
。一般に、「薄膜」は、厚さが1ミクロン未満の膜を意味する。本明細書中で開
示される薄膜は、全ての例において、その厚さが0.5ミクロン未満である。好
適には、強誘電体薄膜122、222、322は、20nm〜300nmの厚さ
であり、最も好適には120nm〜250nmの厚さである。これらの集積回路
分野の薄膜を集積回路分野と適合しない全体的に異なるプロセスによって形成さ
れる巨視的なキャパシタ分野の層状キャパシタと混同すべきではない。
【0028】 本明細書中の用語「化学量論」は、層状超格子材料のような材料からなる固体
膜、または材料を形成する前駆体の両方に提供され得る。「化学量論」が固体薄
膜に適用される場合、最終的な固体薄膜中の各元素の実際の相対量を示す式を指
す。前駆体に適用する場合には、前駆体中の金属のモル比を示す。「平衡な」化
学量論式は、各原子が結晶格子の全てのサイトが占められた状態にある、材料の
完全な結晶構造を形成するのに足りる程度あるという式であるが、実際には室温
において結晶には必ずいくつかの欠陥がある。例えば、SrBi2(TaNb)
9およびSrBi2(Ta1.44Nb0.56)O9の両方は、平衡な化学量論式であ
る。それとは逆に、ストロンチウムビスマスタンタルニオベートの前駆体(前駆
体中のストロンチウム、ビスマス、タンタル、ニオブのモル比はそれぞれ1、2
.18、1.44、および0.56である)は、本明細書中では非平衡「化学量
論」式SrBi2.18(Ta1.44Nb0.56)O9で表される。なぜなら、この式に
は完全な結晶構造を形成するために必要とされるより多くの過剰ビスマスを含む
ためである。この開示内容において、金属元素の「過剰」量とは、全ての原子サ
イトが占められ、残っている任意の量の金属が全くない状態で、所望の材料を作
るために存在する他の金属と結合するのに必要とされるよりも多い量を意味する
。しかし、当該分野において公知であるように、ビスマス酸化物は極めて揮発性
であり、本発明による電子デバイスを製造する際に高温を用いるので、本発明の
プロセスによって作られた固体強誘電体層122、222、322、422中の
ビスマスのモル比は、一般的に前駆体の化学量論式中のモル比よりも少なくなる
。しかし、本発明のプロセスによって作られた強誘電体層122、222、32
2、422中のストロンチウム、タンタル、およびニオブのモル比は、前駆体の
化学量論式に与えられたモル比に極めて近いか、または同一である。Watan
abeらに発行された米国特許第5,434,102号を参照されたい。
【0029】 化学量論的に平衡よりも多い量の超格子ジェネレータ元素またはBサイト元素
の量を含む前駆体から作られた層状超格子材料は、平衡な化学量論式に対応する
金属量を含む前駆体から作られた材料に比べて、水素による劣化に対してより耐
性があるということもまた、当該分野において公知である。例えば、平衡式に存
在するよりも多くまたはそれに加えて少なくとも1つの金属(例えばビスマスお
よびニオブ)の前駆体中の量により水素劣化が抑制される。
【0030】 2.好適な方法の説明 図4の図は、図1に示される強誘電体メモリを作るために本発明の方法を含む
プロセス410の製造工程のフローチャートである。工程412において、半導
体基板が提供されて、その基板上にスイッチが工程414で形成される。スイッ
チは典型的にはMOSFETである。工程416において、絶縁層がスイッチン
グ素子を形成されるべき強誘電体素子から絶縁するために形成される。工程41
8において、下部電極が形成される。好適には、電極はプラチナから作られ、約
200nmの厚さの層を形成するようにスパッタリング堆積される。好適な方法
において、チタンまたは窒化チタンから作られる約20nmの接着層が、電極を
堆積する前にこの工程で形成される。工程422において、強誘電体薄膜が下部
電極に適用される。好適な方法において、強誘電体薄膜は、層状超格子材料を含
む。MOCVD法が、薄膜を形成するために最も好適な方法である。強誘電体薄
膜はまた、スピンコーディングまたは米国特許第5,456,945号に記載さ
れるようなミスト堆積法等の液体堆積技術を用いて適用され得る。工程420に
おいて、所望の強誘電体薄膜を形成する層状超格子材料の化学的前駆体を調製す
る。通常、前駆体溶液は化学的前駆体化合物を含む市販の溶液から調製される。
好適な実施形態では、式SrBi2Ta29にほぼ相当するストロンチウム、ビ
スマス、およびタンタルの元素の相対モル比を含む前駆体溶液を利用する。別の
好適な実施形態では、式SrBi2(Ta1-xNbx29(ここでxは約0.5
である)にほぼ相当するストロンチウム、ビスマス、タンタル、およびニオブの
元素の相対モル比を含む前駆体溶液を利用する。好適には、市販の溶液において
供給される各種の前駆体の濃度は、工程420において特定の製造条件または操
作条件に適応するように調製される。例えば、層状超格子薄膜用の市販の溶液に
おける各種の元素の化学量論量は、SrBi2.18(Ta1.44Nb0.56)O9であ
り得る。しかし、この溶液に過剰ニオブまたはビスマスを添加して、水素アニー
リングによる劣化から強誘電体化合物を保護する過剰酸化物を生成することが望
ましくあり得る。好適には、適用工程422の後に処理工程424が続く。処理
工程424は、好適には液体堆積の場合には乾燥工程(急速熱処理(RTP)の
ような高温での結晶化のサブ工程)を含み、適用工程422中または後、紫外線
照射による処理を含み得る。例えば、典型的なスピンオン製法では、前駆体のコ
ートを適用して乾燥し得る。次いで他の前駆体のコートを適用して乾燥し得る。
適用工程422および処理工程424が数回繰り返され得る。次いで工程426
において、処理した膜を酸素中でアニーリングし、得られた強誘電体薄膜を形成
する。工程422〜426に続いて、工程428で上部電極が形成される。工程
428および他の工程は典型的には、ターゲットのスパッタリング、イオンミリ
ングまたはRIEエッチング、およびアッシングのような高エネルギーによる材
料の堆積およびパターニングのサブ工程を含む。工程430で回路が一般的に完
成し、多くのサブ工程、例えばILDの堆積、パターニングおよびミリング、な
らびに配線層の堆積を含み得る。
【0031】 工程432において、ワークピースの水素アニーリングが、酸素熱処理および
他の高エネルギープロセス工程によってシリコン基板中に生じた欠陥を十分にな
くすように選択された温度およびアニーリング時間で行われる。水素アニーリン
グ工程は、好適には、大気条件下でH2ガス混合物(例えば、N2中に1〜5%H2 を含む)を用いて形成ガスアニーリング(FGA)により行われる。なぜなら
この工程は他の代替工程よりも複雑でないためである。好適には、形成ガスアニ
ーリングは、400〜450℃の範囲の温度で約30分行われる。
【0032】 工程434において、本発明の電圧サイクリング回復プロセスは、水素化条件
または還元条件をもたらす水素アニーリングおよび他のプロセスの工程の結果劣
化した強誘電体素子の電気的特性を回復するために行われる。電圧サイクリング
回復プロセスは、強誘電体素子において水素還元による電気的特性の劣化を効果
的になくす。電圧サイクリング回復プロセスの有利な効果は、一般に電圧が増大
するにつれて、ならびに電圧サイクル数が増加するにつれて増大する。一般的な
見地からすると、本発明の電圧サイクリングプロセスは、、プロセス条件の範囲
内で行われ得る。例えば、電圧サイクリング回復は、より低い電圧(一般的に1
〜5ボルトの範囲の集積回路デバイスの通常の動作電圧の範囲)で行われ得る。
1〜5ボルトの範囲のより低い電圧で、好適には約109電圧サイクルが行われ
る。電圧サイクリング回復プロセスはまた、より高い電圧、例えば10〜15ボ
ルトの範囲で行うこともできる。10ボルトの高電圧で、より少ないサイクル数
(すなわち約104サイクル)により回復をもたらす。ちょうど上述した2つの
例と異なる印加電圧レベルおよび電圧サイクル数の組み合わせを用いても、同様
の回復レベルをもたらし得る。一方、より高い電圧でより少ないサイクル数によ
り回復プロセスのサイクリング時間を減少し、かつ強誘電体材料の疲労を最小に
する。一方、10〜15ボルトと同じ高さの電圧サイクリングは、3〜5ボルト
の最大電圧で動作するように設計された集積回路デバイスにダメージを与え得る
。より高温(例えば30°〜200℃の範囲、好適には約125℃)で電圧サイ
クリング回復プロセスを行うことにより、印加電圧およびサイクル数を減らすこ
とができる。より高温の場合、強誘電体材料の抗電界Ecは低下する。従って、
抗電界Ecに対する印加電圧の比が増大する。これは、より高電圧でサイクリン
グを行った場合と同じ効果である。好適には、印加電圧、電圧サイクル数、およ
びプロセス温度は、回復レベル、回復プロセス期間、材料のサイクリングによる
疲労、ならびに電圧および温度の両方に対する回路の感度を含む様々な基準を最
大にするように選択される。実験結果は、SBTキャパシタにおける電圧サイク
リング回復が、約125℃で最大レベルに達し、200℃より高温で減少し始め
たということを示す。
【0033】 本発明の電圧サイクリング回復プロセスは、ABO3タイプペロブスカイトお
よび層状超格子材料を含む金属酸化物強誘電体材料の電気的特性を回復する際に
効果的である。特に、実験では、電圧サイクリング回復プロセス処理が、一般的
な化学量論式SrBi2Ta29にほぼ相当する組成を有する前駆体液体から作
られた層状超格子化合物の所望の強誘電特性を回復する際に効果的であるという
ことを示した。
【0034】 図5は、大きく拡大して示される基板500上に本発明により製造された薄膜
キャパシタ596、598、および600の例示的なウェハの上面図である。図
6は、線6−6に沿った図5の断面の一部であり、本発明により製造された薄膜
キャパシタデバイスを示す。二酸化シリコン層604は、シリコン結晶基板60
2上に形成される。チタン接着層616が、二酸化シリコン層604上に形成さ
れる。次いで、プラチナから作られる下部電極620が、接着層616上にスパ
ッタリング堆積される。層622は強誘電体薄膜であり、層624はプラチナか
ら作られた上部電極を示す。
【0035】 (実施例1) 形成ガスアニーリング(FGA)前のストロンチウムビスマスタンタレートキ
ャパシタの強誘電特性を調べた。FGA後、1ボルト間隔ずつで1〜10ボルト
の間において、約105バイポーラ電気的サイクルを印加した影響を測定した。
【0036】 Kojundo Chemical Corporationから市販されて
いるストロンチウムビスマスタンタレート(SBT)前駆体溶液からキャパシタ
を製造した。溶液は、化学量論式SrBi2Ta29に相当する化学的前駆体の
量を含んだ。0.2mol/l前駆体市販溶液は、ビスマス2−エチルヘキサノ
エート、ストロンチウム2−エチルヘキサノエート、およびタンタル2−エチル
ヘキサノエートを含んだ。層状超格子化合物を含む強誘電体キャパシタをWat
anabeの米国特許第5,434,102号に記載の方法により一般的に前駆
体溶液から形成した。
【0037】 一連のp型100Siウェハ基板602を酸化して、二酸化シリコン層604
を形成した。10〜20nmの範囲の厚さを有するチタン接着層616を基板上
に堆積し、次いで100〜300nmの範囲の厚さを有する下部プラチナ電極6
20を接着層616上にスパッタリング堆積した。これらを650℃酸素中で3
0分アニーリングをし、低真空中180°で30分脱水した。堆積前に、0.2
モル/lのSBT前駆体溶液をn−ブチルアセテートを用いて0.12モル/l
濃度まで希釈した。SBT前駆体の0.12モル/l溶液のスピンコートを18
00rpmで30秒間下部電極620上に堆積した。これを160℃で1分間脱
水した(ただし、260℃までの4分間を含む)。堆積スピンコートおよび脱水
工程の順で繰り返した。コーティングを急速熱アニーリング(RTA725℃3
0秒、100℃/秒)を用いて結晶化した。これらの工程により170nmの厚
さを有する強誘電体薄膜622を形成した。ウェハおよび堆積した層をO2ガス
またはN2ガス中800℃で60分間第1のアニーリングを行った。100〜2
00nmの範囲の厚さを有する上部電極層624を形成するために、プラチナを
スパッタリング堆積した。プラチナおよびストロンチウムビスマスタンタレート
層をミリングして、キャパシタを形成し、次いでアッシングを行い、その後O2
ガスまたはN2ガス中800℃で30分間第2のアニーリングを行った。キャパ
シタは、7854μm2の表面積を有した。
【0038】 第1のキャパシタには形成ガスアニーリング(FGA)を行わなかった。第2
のキャパシタには、大気条件下でH2−N2(H2 5%)ガス混合物中430℃で
30分間FGAを行った。次いで、2つのキャパシタの電気的特性を同時に測定
しながら一連の電圧サイクリング工程を行った。
【0039】 電圧サイクリングおよび同時測定の2つの「掃引(sweep)」の各々につ
いて、10kHzで約105バイポーラ電気的パルスを第1のキャパシタ(「F
GAなし」)および第2のキャパシタ(「FGA後」)に1ボルト間隔ずつで1
〜10ボルトまで印加した。印加したバイポーラ電圧は、三角電圧曲線に従った
。最大電圧振幅を1ボルト間隔で1〜10ボルトまで増加させた。例示的な結果
を図7および8に示す。
【0040】 図7は、例示的なストロンチウムビスマスタンタレートテストキャパシタ(一
方は「FGAなし」であり、他方は「FGA後」である)において、印加電圧の
関数としてプロットした残留分極2Pr(単位μC/cm2)のグラフである。
ここで、2Prは、「第1の掃引」(約105サイクルを1ボルト間隔ずつ1〜
10ボルトまで印加した)で測定し、その後「第2の掃引」(約105サイクル
を1ボルト間隔ずつ1〜10ボルトまで印加した)で測定した。さらなるサイク
リングおよび測定は、第2の掃引曲線と異なる値とはならなかった。第1の掃引
時の2Pr値測定のプロセスは、105を各電圧間隔で印加することを含んだ。
従って、電圧サイクリングプロセスを2Pr値測定のそのプロセス中の各電圧値
で効果的に行った。同様に、第2の掃引時の2Pr値測定のプロセスは、105
を各電圧間隔で印加することを含んだ。従って、電圧サイクリングプロセスを第
2の掃引2Pr測定のプロセス中の各電圧値で効果的に行った。図7中の「FG
Aなし」曲線上にある黒四角でプロットした2Pr値測定値は、第1の掃引の測
定および第2の掃引の測定と同じであった。図7中の「FGA後、第1の掃引」
曲線にある低電圧側の黒三角でプロットした2Pr測定値は、FGAの結果、分
極率が実質的に低下したことを示すが、第1の掃引曲線の値もまた、電圧が増大
するに従い、ますます回復することを示した。「FGA後、第2の掃引」曲線上
にある白抜き三角でプロットした2Pr値は、より低電圧でさえ、「FGAなし
」曲線上の値に従う。従って、第1の掃引曲線および第2の掃引曲線上のプロッ
トしたデータはともに、より高電圧(10ボルト付近)で10kHzのサイクリ
ングが、105〜106サイクル後のたいていの強誘電体の分極率を回復するとい
う結果になることを示す。
【0041】 図8は、3ボルトで測定したヒステリシス曲線のグラフであり、図7の例示的
なキャパシタにおいて、電界(kV/cm)の関数として分極(μC/cm2
をプロットしたものである。それぞれ、実線の曲線は「(1)FGAなし」であ
り、点線の曲線は、430℃30分のFGA後にの第1の掃引中に測定した「(
2)FGA後」であり、破線の曲線は、第1の掃引後に1ボルト間隔ずつ1〜1
0ボルトまで105サイクル印加して測定した「(3)1〜10V後」である。
つまり、図8のヒステリシス曲線は、3ボルトでプロットした図7のグラフにお
いて3つの測定したものに対応する。最初のヒステリシス曲線(実線の曲線「(
1)FGAなし」)は、良好な強誘電特性に関連する箱型および約14μC/c
2の2Pr値を有する。点線の曲線「(2)」は、実質的に水平方向にフラッ
トであり、乏しい強誘電特性およびほんの約3μC/cm2の2Pr値を示す。
それとは逆に、第1の掃引の電圧サイクリング後、1〜10ボルトまで測定した
破線の曲線「(3)」は、曲線(1)に対して垂直方向に箱型であり、良好な強
誘電特性を示す。従って、図8は層状超格子材料の強誘電特性が、10ボルトで
105〜106電圧サイクルの電圧サイクリング回復プロセスによりほぼ完全に回
復したということを示す。
【0042】 (実施例2) テストキャパシタに5ボルトで低電圧サイクリングを行った。実施例1と同じ
方法でストロンチウムビスマスタンタレートキャパシタを製造した。電圧サイク
リング前のFGAなしの第1のSBTキャパシタにおいて2Pr値を測定した。
次いで、バイポーラ三角波電気的パルスを1MHzおよび5ボルトの振幅で印加
して行った。約106〜1011サイクル間でサイクル数を増加させた後2Prを
測定した。第2のSBTキャパシタに対してFGAを行った。第1のキャパシタ
の時のように、2Pr値を電圧サイクリング前に測定した。次いで、電圧サイク
リングを、バイポーラ三角波電気的パルスを1MHzおよび5ボルトの振幅で印
加して行った。約106〜1011サイクル間でサイクル数を増加させた後、2P
rを測定した。実験結果を図9および図10のグラフにプロットした。
【0043】 図9は、形成ガスアニーリングなしの第1のSBTキャパシタ、および430
℃で30分間形成ガスアニーリング後の第2のSBTキャパシタにおいて、5ボ
ルト、1MHzの電圧サイクル数の関数として5ボルトで測定した、残留分極2
Pr(単位μC/cm2)をプロットしたグラフである。FGAなしのキャパシ
タの2Pr値は、サイクリング前で約18.5μC/cm2であり、約108〜1
9電圧サイクル後ゆっくりと減少した。FGA後の他方のキャパシタにおいて
測定した2Pr値は、サイクリング前で約10μC/cm2のみであり、106
イクル後に13μC/cm2まで増加し、約109電圧サイクル後に約15.7μ
C/cm2の最大値に達した。109サイクル後、FGA処理したキャパシタの2
Pr値は、減少し始めた。強誘電体メモリ材料において12μC/cm2の2P
r値は、当該分野において許容可能であるとみなされる。図9の2つの曲線の比
較は、強誘電体SBT材料の分極率(2Prとして測定された値)は、実質的に
106サイクル後許容可能なレベルまで回復し、約109サイクルで最大に回復し
た状態に達するまでさらなる電圧サイクリングにより増加し続け、その後分極率
が減少し始めるということを示す。
【0044】 図10は、形成ガスアニーリングなしのSBT薄膜キャパシタ、および430
℃で30分間形成ガスアニーリング直後のSBT薄膜キャパシタ、次いで5ボル
トで109サイクルの本発明による電圧サイクリング回復プロセス後のSBT薄
膜キャパシタについて、電界(kV/cm)の関数として5ボルトで測定した、
分極(μC/cm2)をプロットしたヒステリシス曲線のグラフである。FGA
後の(但し電圧サイクリング前であるが)点線の曲線(2)は、FGAなしの実
線の曲線(1)に比べてはるかに狭く且つフラットであり、このことはFGAが
強誘電特性の顕著な低下を引き起こし、低下した強誘電特性は一般的に許容不可
能な約10μC/cm2の2Pr値に相当する。電圧サイクリング後の破線のヒ
ステリシス曲線(3)は、曲線(1)の垂直方向の箱型により近く、約16μC
/cm2の2Pr値を示す。図9および図10に示すデータは、低い最大電圧振
幅での電圧サイクリング回復プロセスにより強誘電体金属酸化物材料の強誘電特
性がうまく回復するということを示す。
【0045】 (実施例3) SBTテストキャパシタで電圧サイクリングの温度依存性を調べた。実施例1
と同じ方法でストロンチウムビスマスタンタレートキャパシタを製造した。FG
Aなしの第1のキャパシタのセットは、電圧サイクリングを25℃〜300℃の
範囲の一連の温度で行った。FGAなしの1つの新しいキャパシタを各温度で試
験した。FGA後の第2のキャパシタのセットにおいて、電圧サイクリングを同
じ温度範囲で行った。FGA後、電圧サイクリングおよび測定の3つの掃引を各
温度で新しい個々のキャパシタについて行った。電圧サイクリングを1ボルト間
隔ずつ1〜10ボルトの最大振幅、10kHzで約105バイポーラ三角電圧を
印加することにより、全てのキャパシタに関して行った。3つの掃引各々に対し
て、5ボルトでの電圧サイクリング後、2Pr値および2Ec値を各テストキャ
パシタについて測定した。実験結果を図11および12のグラフにプロットした
【0046】 図11は、サイクリング温度の関数として5ボルトで測定した残留分極2Pr
(単位μC/cm2)をプロットしたグラフである。グラフ上にプロットされた
黒丸(FGAなしのテストキャパシタを表す)は、サイクリング温度が25℃よ
りも上昇するにつれて電圧サイクリングの結果として、2Prが減少したことを
示す。図11の各温度の黒四角は、FGA後に3つの連続する掃引について電圧
サイクリングを行ったテストキャパシタの2Pr値を表す。四角のパターンは、
電圧サイクリングプロセスの温度が室温より高温になるに従って、分極率の回復
の程度が増加し、実験の条件下では約125℃〜150℃で最大回復温度に達す
るということを示す。しかし、回復の程度は、175℃より高温で減少し始める
。図12は、温度の関数として5Vで測定したテストキャパシタの抗電界2Ec
(単位kV/cm)をプロットしたグラフである。通常、強誘電体キャパシタの
2Ec値は、約60kV/cmより小さくあってはいけない。図12の黒四角の
パターンは、テストキャパシタにおいて2Ecの最小レベルが約125℃〜15
0℃の温度まで維持されるということを示し、その温度はまた、2Pr値が最大
に達する範囲の温度である。
【0047】 (実施例4) FGA有りおよびFGAなしのSBTキャパシタの疲労特性をバイポーラパル
スの印加した後、サイクル数を増加させながら測定した。実施例1と同じ方法で
ストロンチウムビスマスタンタレートキャパシタを製造した。FGAなしの第1
のキャパシタの分極率(図13では黒丸で表す)をサイクル数を増加させながら
5ボルトの最大振幅でバイポーラ三角電圧パルスの印加後に5ボルトで連続的に
測定した。同様に、連続するバイポーラ三角電圧全パルス数をそれぞれ2ボルト
(図13の黒三角)、5ボルト(図13の白抜き三角)、および8ボルト(図1
3の斜線付き三角)の最大電圧振幅で行った後、5ボルトの2Pr値をFGAあ
りの3つの他のテストキャパシタにおいて測定した。最後に、連続するバイポー
ラ方形電圧総パルス数を5ボルト(図13の黒四角)の最大電圧振幅で行った後
、5ボルトで2Pr値をFGAありのテストキャパシタにおいて測定した。FG
Aなしのキャパシタの2Pr値は、サイクリング前で約18.5μC/cm2
あり、約108〜109の三角電圧サイクルの後、ゆっくりと減少し始めた。2ボ
ルト最大振幅で電圧サイクリングを行ったキャパシタの2Pr値は、105サイ
クルの印加中、第1の測定で2μC/cm2より小さく、109サイクル後でさえ
も決して3μC/cm2を越えなかった。8ボルトの三角パルスの印加により、
ただ約105サイクルだけ印加後、約16μC/cm2まで2Pr値が回復した。
5ボルトの三角パルスを用いた電圧サイクリングにより、8ボルトでサイクリン
グを行った場合に比べて最大回復(約15μC/cm2まで)が減少したが、1
9サイクル後の2Pr値は緩やかに低下した。電圧サイクリングを方形波パル
スを用いて5ボルト最大振幅で行った場合、回復率は、三角パルスを用いた場合
より早かったが、108サイクル後回復はより急速に減少した。サイクリング電
圧の異なる最大振幅値での疲労の結果を図14のグラフに示した。図14では、
最大2Pr値でのサイクル数をFGAありのSBTキャパシタにおける最大電圧
振幅の関数としてプロットした。1MHzおよび8ボルトで三角サイクルの印加
後、最大2Pr値は、約108サイクルまでのみ維持された。最大電圧振幅が5
ボルトの場合は、最大2Prは108サイクルまで維持された。2ボルトの最大
電圧振幅を用いた場合、極めて低い2Pr値であるものの、最大2Prは1010 サイクルまで維持された。
【0048】 実施例1〜4の結果は、電圧サイクリング回復プロセスが、シリコン基板の表
面状態およびCMOS/MOSFET素子へのダメージを最小化しつつ、強誘電
体金属酸化物薄膜の強誘電特性を効率的に回復するということを示す。本発明の
電圧サイクリング回復プロセスの最大電圧振幅は、低電圧(1〜5ボルト)〜高
電圧(10〜15ボルト)の間で変化され得る。周波数および電圧サイクルの総
数は、電圧振幅、温度、および必要とされる回復の程度に応じて変更され得る。
電圧または温度が高くなればなるほど、所与の回復を達成するために必要とされ
るサイクル数は少なくなる。103よりも多いいずれのサイクル数も効果的であ
り得る。好適には104〜109の電圧サイクルが印加される。一般的な見地から
すると、本発明の電圧サイクリング回復プロセスは、プロセス条件の範囲内で行
われ得る。従って、所与のプロセス温度に対して、電圧振幅、サイクル数、パル
ス形状、および周波数の組み合わせを選択して、集積回路製造要件を調整するこ
とができる。
【0049】 本発明の方法は、単独で用いてもよいし、または水素劣化の有害な影響を防ぐ
またはなくすように意図された他の方法、デバイス、および組成と組み合わせて
用いてもよい。本発明は、このような他の手段の必要性をなくすように意図され
ているが、それでもやはりそれらの手段(例えば、水素バリア層)とともに用い
ることもできる。本発明の方法は、水素劣化がどのように生じるにしても水素劣
化をなくす際に有効である。多くの環境下で、還元条件および他のダメージを与
える条件が、集積回路製造中に起こり得る、すなわち、ウェハの通常の処理をお
こなっても電気的特性の劣化が生じ得る。従って、電圧サイクリング回復プロセ
スは、集積回路に形成ガスアニーリングを行わなかったとしても有効である。
【0050】 水素に曝すことを可能にし、その上良好な電気的特性を有する強誘電体デバイ
スとなる強誘電体集積回路を製造する方法を記載してきた。図面に示されかつ本
明細書内で記載される特定の実施形態は、例示目的であることが理解されるべき
であり、上述の特許請求の範囲に記載される本発明を制限するように解釈される
べきでない。さらに、当業者であれば、本発明の概念から逸脱することなく記載
される特定の実施形態の多くの使用法および改変例を想起し得ることが明らかで
ある。例えば、集積回路の電圧サイクリング回復プロセスを強誘電体メモリデバ
イスを製造するプロセスの重要な一部として認めたので、本方法は、他のプロセ
スと組み合わせて、記載される方法についての改変例を提供し得る。いくつかの
例において、記載される工程が異なる順番で行われ得るか、または等価な構造お
よびプロセスが記載される様々な構造およびプロセスと置きかえられ得ることも
また明らかである。従って、本発明は、記載される製造プロセス、電子デバイス
、および電子デバイス製造方法内のおよび/またはそれらによって得られるすべ
ての新規な機能および機能の新規な組み合わせを採用するものとして解釈される
べきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の方法により製造され得る集積回路の一部の断面図であり、キ
ャパシタがスイッチから側方にオフセットした不揮発性強誘電体メモリセルを示
す。
【図2】 図2は、本発明の方法により製造され得る集積回路の一部の模式的断面図であ
り、キャパシタがスイッチ上に配置されるスタック型不揮発性強誘電体メモリセ
ルを示す。
【図3】 図3は、本発明の方法により製造され得る集積回路の一部の模式的断面図であ
り、強誘電体トランジスタを示す。
【図4】 図4は、本発明による不揮発性強誘電体メモリデバイスを製造するプロセスの
好適な実施形態を示すフローチャートである。
【図5】 図5は、大きく拡大して示された例示的なウェハの上面図であり、本発明によ
り製造された薄膜キャパシタがこの上にのる。
【図6】 図6は、線6−6に沿った図5の断面の一部であり、本発明により製造された
薄膜キャパシタデバイスを示す。
【図7】 図7は、形成ガスアニーリングを行わないストロンチウムビスマスタンタレー
トキャパシタ、430℃で30分の形成ガスアニーリング後のストロンチウムビ
スマスタンタレートキャパシタ、および10kHzにて1ボルト間隔ずつで1〜
10ボルトまで105電圧サイクルを印加する電圧サイクリング後のストロンチ
ウムビスマスタンタレートキャパシタにおける、1〜10ボルトの印加電圧の範
囲を関数とした残留分極2Pr(単位μC/cm2)のグラフである。
【図8】 図8は、3ボルトで測定したヒステリシス曲線のグラフであり、形成ガスアニ
ーリングを行わないストロンチウムビスマスタンタレート薄膜キャパシタ、43
0℃で30分の形成ガスアニーリング後のストロンチウムビスマスタンタレート
薄膜キャパシタ、および10kHzにて1ボルト間隔ずつで1〜10ボルトまで
105電圧サイクルを印加する電圧サイクリング後のストロンチウムビスマスタ
ンタレート薄膜キャパシタについて、分極(μC/cm2)を電界(単位kV/
cm)の関数としてプロットしたものである。
【図9】 図9は、形成ガスアニーリングを行わないストロンチウムビスマスタンタレー
トキャパシタおよび430℃で30分形成ガスアニーリング後のストロンチウム
ビスマスタンタレートキャパシタにおける、5ボルトおよび1MHzの電圧サイ
クル数の関数とした残留分極2Pr(単位μC/cm2)のグラフである。
【図10】 図10は、5ボルトで測定したヒステリシス曲線のグラフであり、形成ガスア
ニーリングを行わないストロンチウムビスマスタンタレート薄膜キャパシタ、4
30℃で30分形成ガスアニーリング後のストロンチウムビスマスタンタレート
薄膜キャパシタ、および本発明による5ボルトで109サイクルの電圧サイクリ
ング回復プロセス後のストロンチウムビスマスタンタレート薄膜キャパシタにつ
いて、分極(μC/cm2)を電界(kV/cm)の関数としてプロットした。
【図11】 図11は、FGAなしのSBTキャパシタ、およびFGA後のSBTキャパシ
タについて5ボルトで測定した残留分極2Pr(単位μC/cm2)をサイクリ
ング温度を関数としてプロットしたグラフである。
【図12】 図12は、5ボルトで測定したテストキャパシタの抗電界2Ec(単位kV/
cm)を温度の関数としてプロットしたグラフである。
【図13】 図13は、FGAなしのSBTキャパシタ、および最大電圧振幅およびパルス
形状の異なる条件下でのFGA後のSBTキャパシタについて、2Pr値(単位
μC/cm2)を電圧サイクル数の関数としてプロットしたグラフである。
【図14】 図14は、FGAを用いたSBTキャパシタの最大2Pr値においてサイクル
数を最大電圧サイクリング電圧振幅の関数としてプロットしたグラフである。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年7月18日(2000.7.18)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】 強誘電体薄膜122、222、322の組成は適切な強誘電体材料の群から選
択され得る。これらの材料には、チタネート(例えば、BaTiO3、SrTi
3、PbTiO3(PT)、(PbLa)(ZrTi)O3(PLZT)、Pb
(ZrTi)O3(PZT))またはニオベート(例えば、KNbO3)のような
ABO3タイプペロブスカイト、または好適には層状超格子材料が挙げられるが
、これらに限定されない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】 本明細書中の用語「化学量論」は、層状超格子材料のような材料からなる固体
膜、または材料を形成する前駆体の両方に提供され得る。「化学量論」が固体薄
膜に適用される場合、最終的な固体薄膜中の各元素の実際の相対量を示す式を指
す。前駆体に適用する場合には、前駆体中の金属のモル比を示す。「平衡な」化
学量論式は、各原子が結晶格子の全てのサイトが占められた状態にある、材料の
完全な結晶構造を形成するのに足りる程度あるという式であるが、実際には室温
において結晶には必ずいくつかの欠陥がある。例えば、SrBi2(TaNb)
9およびSrBi2(Ta1.44Nb0.56)O9の両方は、平衡な化学量論式であ
る。それとは逆に、ストロンチウムビスマスタンタルニオベートの前駆体(前駆
体中のストロンチウム、ビスマス、タンタル、ニオブのモル比はそれぞれ1、2
.18、1.44、および0.56である)は、本明細書中では非平衡「化学量
論」式SrBi2.18(Ta1.44Nb0.56)O9で表される。なぜなら、この式に
は完全な結晶構造を形成するために必要とされるより多くの過剰ビスマスを含む
ためである。この開示内容において、金属元素の「過剰」量とは、全ての原子サ
イトが占められ、残っている任意の量の金属が全くない状態で、所望の材料を作
るために存在する他の金属と結合するのに必要とされるよりも多い量を意味する
。しかし、当該分野において公知であるように、ビスマス酸化物は極めて揮発性
であり、本発明による電子デバイスを製造する際に高温を用いるので、本発明の
プロセスによって作られた固体強誘電体層122、222、322中のビスマス
のモル比は、一般的に前駆体の化学量論式中のモル比よりも少なくなる。しかし
、本発明のプロセスによって作られた強誘電体層122、222、322中のス
トロンチウム、タンタル、およびニオブのモル比は、前駆体の化学量論式に与え
られたモル比に極めて近いか、または同一である。Watanabeらに発行さ
れた米国特許第5,434,102号を参照されたい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョシ, ビクラム アメリカ合衆国 コロラド 80919, コ ロラド スプリングス, オーバーランド ドライブ 6719 (72)発明者 ソラヤッパン, ナラヤン アメリカ合衆国 コロラド 80919, コ ロラド スプリングス, メレディス ハ イツ ナンバー206 1410 (72)発明者 ハルトナー, ワルター ドイツ国 デー−81829 ミュンヘン, ザルツメセルシュトラーセ 6 (72)発明者 シンドラー, ギュンター ドイツ国 デー−80802 ミュンヘン, ウンゲレルシュトラーセ 19 Fターム(参考) 5F083 FR02 FR06 GA21 HA06 JA14 JA15 JA17 JA36 JA37 JA38 JA39 JA40 PR18 PR33 PR34 5F101 BA62

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集積回路を製造する方法であって、強誘電体金属酸化物材料
    の薄膜(122、222、322、622)を含む集積回路部を形成する工程と
    、該強誘電体金属酸化物材料に多くの電圧サイクルを印加することにより、電圧
    サイクリング回復プロセスを行う工程であって、該電圧サイクル数は104サイ
    クル以上である、工程とを包含し、該電圧サイクルを印加する前に、水素化条件
    または還元条件を引き起こすプロセスサブ工程を行うことを特徴とする、方法。
  2. 【請求項2】 前記電圧サイクル数が104サイクル〜1011サイクルの範
    囲にあり、該電圧サイクルが1ボルト〜15ボルトの範囲の電圧振幅を有するこ
    とをさらに特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記電圧サイクル数が105であり、前記電圧振幅が5ボル
    トより大きく且つ15ボルト以下である電圧の範囲から選択されることをさらに
    特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記電圧サイクル数が105であり、前記電圧振幅が約10
    ボルトであることをさらに特徴とする、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記電圧サイクル数が109であり、前記電圧振幅が約5ボ
    ルトであることをさらに特徴とする、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記電圧サイクリング回復プロセスを行う工程は、30℃〜
    200℃の温度で行われることをさらに特徴とする、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記電圧サイクリング回復プロセスを行う工程は、125℃
    〜175℃の温度で行われることをさらに特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記強誘電体金属酸化物材料が、ABO3タイプの強誘電体
    ペロブスカイト材料を含むことをさらに特徴とする、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記強誘電体ペロブスカイト材料が、鉛ジルコニウムチタネ
    ート(「PZT」)を含むことをさらに特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記強誘電体ペロブスカイト材料が、鉛ランタンジルコネ
    ートチタネート(「PLZT」)を含むことをさらに特徴とする、請求項8に記
    載の方法。
  11. 【請求項11】 前記強誘電体金属酸化物材料が、強誘電体層状超格子材料
    を含むことをさらに特徴とする、請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記強誘電体層状超格子材料が、ストロンチウムビスマス
    タンタレートを含むことをさらに特徴とする、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記強誘電体層状超格子材料が、ストロンチウムビスマス
    タンタルニオベートを含むことをさらに特徴とする、請求項11に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記水素化条件または還元条件を引き起こすサブ工程が、
    前記電圧サイクリング回復プロセスを行う工程の前に、形成ガスアニーリングを
    する工程を包含することをさらに特徴とする、請求項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記形成ガスアニーリングは、300℃〜1000℃の温
    度範囲で、1分〜2時間の間行われることをさらに特徴とする、請求項14に記
    載の方法。
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