JP2003516013A - 無線周波数信号の発生方法と装置 - Google Patents
無線周波数信号の発生方法と装置Info
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Abstract
Description
波数信号の線形増幅に関するものである。
達するのに十分な出力を与えるために、送信器セクションは高出力アンプを必要
としている。
する際、あるいは、QAM(直交振幅変調:Quadrature Amplitude Modulation
)のような線形変調を使用する際は、アンプが高い線形性を有していることが必
要である。これは、これらの場合には、増幅に関与する信号成分の位相と振幅の
位置を全て維持することが不可欠だからである。さもなければ、信号成分間に混
変調が発生し、増幅された信号のスペクトルが拡大する。混変調歪は、他のチャ
ネルの信号の障害となる。高度の線形成が要求されるシステムは、例えば、複数
の狭帯域信号又はCDMAのような広帯域信号の組み合わせを増幅する必要のあ
るシステムである。
つ明瞭な偽の信号である望ましくない混変調歪を発生するので、本質的に非線形
装置である。RFアンプによって発生する歪のために、増幅された出力信号の位
相と振幅は、入力信号の位相と振幅とはそれぞれ異なる。
ード、ベクトル合計、フィードバックと予歪線形化を含む線形化手法の参考リス
トと概観が、Mark A. Briffaによる「RFパワーアンプの線形化(Linearization
of RF Power Amplifiers)」(オーストラリア、ビクトリア工科大学、電気電子
工学部、1996年12月)に記載されている。
期入力信号を補正する方法である。相補的な予歪とアンプの歪のカスケード応答
は、結果的に線形応答をもたらす。典型的な場合には、相補的予歪関数は、出力
又はボルテラ直列(あるいは、AM/AMとAM/PMとして知られている)に
よって表したアンプの近似値に基づくものである。しかし、相補的予歪関数もま
た、トランジスタの熱特性、および/または、バイアス又はマッチング回路に起
因する周波数依存性のような高次の効果を含み得る。予歪は、アナログ予歪とし
て知られているように、無線周波数又は中間周波数において付与することができ
るし、デジタル予歪として知られているようにベースバンドで付与することもで
きる。さらに、優れた線形性を達成するために、温度、構成要素の経年効果等に
起因する変化を相殺するためには、予歪手段の適用化が必要である。
て、アンプの出力中の歪を効果的かつ継続的に最小化するように、抽出されたR
Fアンプの誤差挙動に基づく予歪調節を行うことによって適用化することができ
る。適用型デジタル予歪手段の概観は、J. K. Caversによる「適用型予歪による
アンプの線形化(Amplifier linearisation by adaptive predistortion)」(
米国特許第5049832号)に記載されている。国際公開公報第99/456
38号と同第99/45640号には、適用型アナログ予歪方法の例が記載され
ている。
歪関数を注意深く一致させる必要が有る。しかし、極めて一致度の高い特性を有
するアナログ素子は実現困難で製造費用が高い。典型的な場合には、アナログ予
歪のダイナミック(作動)レンジには限界があり、従って、性能の改善にも限界
がある。しかし、アナログ予歪は広いバンド幅に対して動作可能である。
に必要な極めて優れた一致度を得ることができる。しかし、予歪がベースバンド
で与えられるので、増幅の前に無線周波数に変換することが必要である。しかし
、この周波数変換は、本質的にデジタル領域における完全な一致達成能力を阻却
するアナログ領域で行われる。この結果、デジタル予歪もまたアナログ予歪と比
較して性能及び帯域幅の点で限界がある。
領域での一致性を損なう原因である。これらの値のいずれもが、達成することが
できる性能の改善に直接関連するものである。振幅と位相リップルが増大すると
、デジタル領域で相補関数の一致度がいかに優れているかとは無関係に、線形性
の改善は低下する。
れ別の基本構造を必要とするという現実的な問題があるので、これらは通常それ
ぞれ独立の手法として実現されている。これらは以下の2つの例で最も良く示さ
れている。通常のマクロ基地局では、パワーアンプ(PA)は、場合によっては
周波数変換回路と共にラックの一部として組み込まれたモジュールである。デジ
タルベースバンド処理回路は、物理的には、そのラックの別の部分に位置してい
る。これら2つの構成要素は、物理的に分離しており、信号は同軸ケーブルを介
して行き来する。マストに搭載されたアンテナでは、PAはマストの頭部に有り
、ベースバンド処理部はマストの基部に位置する。いずれの例でも、デジタルベ
ースバンド処理部とPAモジュールは物理的に分離しており、現実には設置上の
問題を生じる。
ば、デジタル予歪とフィードフォワードの組み合わせの例が、国際公開公報第9
8/12800号に記載されている。フィードフォワードの構造は、追加の信号
パスと2つのカプラ、(一方はパワーアンプ(PA)から信号を取り出すための
カプラ他方は残存するPA歪を引き算するためのカプラ)を必要とする。後者の
カプラは損失を加算する。このために、2つの方法を組み合わせたときにも全体
的な効率が低下する。解決方法はまたかなり複雑なもので、多くの構成要素を必
要とし、実現は困難である。
技術白書「デジタル革命にマルチキャリアパワーアンプが参加(Multi-Carrier P
ower Amplifier join the Digital Revolution)」インターテック出版、サイト
管理と技術雑誌、1999年秋号、に記載されている。当該資料によれば、以下
の3つのファクタのために、フィードフォワードアンプのDC−RF効率は、6
ないし8%が限界である。
ックオフが大きい。パワーアンプに供給されるDCパワーはPDCampで与え
られ、アンプからのRF出力パワーはPRFで与えられる。
り挿入(パワー)ロスが発生する。パワーロスは、総パワーのうち損失の後に残
っているパワーの比率と定義することができ、0.8つまり20%(1dB)の
パワーを喪失するのが典型的である。
DCパワー(PDCother)を消費する。
公式は以下のように近似することができる。 DC−RF 効率 = 0.8×PRF/(PDCother + PDcam p )
導入するようなハードウェアを追加する必要はない。フィードフォワードシステ
ムの別の部分に関しては、このことによって複雑性が低減され、以下に示す予歪
のDC−RF効率を示す公式が示すようにDC−RF効率が向上する。 DC−RF 効率 = PRF/PDcamp>0.8×PRF/(PDCot her + PDcamp)
的には異なる基本構造と手段を用いなければならない。
テムである。閉鎖ループシステムはフィードバック、例えば、デカルトフィード
バック、エンベロープフィードバック、ポーラーフィードバックに準拠するもの
である。
テムに使用できることである。これに対して、閉鎖ループシステムは、通常は擬
閉鎖ループシステムよりも高度の線形化を達成できるにもかかわらず、現実的な
安定性の理由から数100KHzに限定されている。
信号の伝送性を共に達成するフィードフォワード増幅を使用することもできる。
予歪を使用する方法に比較すると、この方法は、ロープのバランス維持のために
比較的複雑なゲインと位相トラッキング機構を必要とし、結果的にパワー効率は
低い。フィードフォワード基本構造は、広帯域無線への線形化適用においては現
在最も広範に使用されている技術である。広帯域無線への適用のために、アナロ
グとデジタル方法による予歪は、全般的に、フィードフォワードに比較して線形
性では劣るものの良好なパワー効率を有することが特徴である。
域信号のためにデジタル予歪方法を使用することは技術的に不可能であった。し
かし、例えばデジタル回路製造方法の導入による高速デジタル信号処理の開発と
、DAC(デジタルからアナログへの変換器)の進歩によって、この問題は解消
された。
処理の周波数依存性が性能の改善を制限するので、ベースバンド信号を無線信号
に変換することに関連して現れる問題に焦点をあてることになる。
有すると仮定されている。 Y = fn(X) ここで、Yは出力信号であり入力信号Xの関数である。典型的な場合には、周波
数変換回路はYがXに対して線形性を有するように設計されるが、この仮定は狭
帯域信号に対するものである。広帯域信号への適用に関しては、周波数変換処理
は以下のように周波数への依存がより強くなる。 Y = fn(X,周波数)
られたものになる。周波数依存性を低減することは可能であるが、広帯域にわた
って振幅と位相リップルを非常に小さくすること、つまり、デジタル予歪によっ
て所望の線形性を達成するに十分な程度に振幅と位相リップルを小さくすること
は、非現実的あるいは高価である。周波数変換器の周波数依存性を相殺するため
にデジタル周波数イコライザを使用することができる。しかし、線形性の程度を
制限する周波数依存性は常に残存し、解決手法を複雑にする。
に使用することができるデジタル予歪を使用した、改善された線形化方法を提供
することが本発明の目的である。
方法は、当該RFパワーアンプによって増幅すべき、デジタル化されたベースバ
ンド入力信号を受け取る過程と、受け取った信号に対してデジタル予歪を与えて
アンプに起因する歪を補償する過程と、当該信号をD/A変換器によってアナロ
グ信号に変換する過程と、アナログ周波数変換を実行して無線周波数(RF)信
号を得る過程と、RF信号に対してアナログ予歪を与える過程と、アナログ予歪
を与えられた信号を前記RFパワーアンプによって増幅する過程とを有する。
ある。あるいは、デジタル予歪を与えられた信号を、本発明による方法及びパワ
ーアンプでデジタル中間低周波数に変換し、その後、信号を1つのD/A変換器
のみを用いてアナログ信号に変換してもよい。これらの解決手法はいずれも、受
け取ったベースバンド入力信号を位相角が互いに90度異なる2つの信号に分離
して、次にそれぞれの信号に対して本発明に基づく手段の残りの段階を実行する
ことを内容とする本発明に基づく別の基本構造で使用することができる。
は、温度や素子の経年変化等による変化を補償するために、予歪を適用型にする
ことができる。
関する要求をデジタル予歪とアナログ予歪に分離してデジタル予歪処理がもたら
す変換の問題を解消することによって、デジタル予歪を単独で使用する場合と比
較して線形性を改善することができる。本発明による解決手法は、特に広帯域シ
ステムに関して、フィードフォワードによる線形化手法と比較して効率が高い。
るので、周波数変換部に対する要求が低減される利点を有する。この結果、周波
数変換部のコストを低減することが可能になる。
の物理的な分離は、アナログ予歪とデジタル予歪の組み合わせを可能にするため
に解決しなければならない問題の1つである。
全体的な性能の改善が達成されるという事実である。例えば、基本的なアンプが
−30dBcの性能を有しており、30dBの改善が必要であれば、全体として
は−60dBcの線形性が必要である。従ってデジタル予歪によって20dBの
改善が得られ、アナログ予歪によって10dBの改善が得られる。このことによ
って、デジタル予歪又はアナログ予歪単独では達成することのできないかあるい
は達成が非常に困難な、総合的な線形化が可能になる。デジタル予歪だけによっ
てこの効果を達成するには、周波数変換器に対して厳密な設計要求が課せられ、
結果的に実現不可能か極めてコスト高になる。アナログ予歪のみによって同様の
効果を達成するには、相補的予歪関数とアンプの歪関数の極めて優れた一致が必
要になり、極めて優れた一致性を有するアナログ部材の製造は非常に困難かつ高
価である。
み合わせたものである点である。つまり、アナログ予歪は広い周波数範囲に関し
てある程度の修正能力を有しており、デジタル予歪は狭い周波数範囲に関しては
極めて優れた修正能力を有している。従って、組み合わせによって、デジタル予
歪又はアナログ予歪技術を単独で用いた場合に比較して、修正能力が改善されて
いる。
ブロック1において予歪を与えられ、複合ベースバンドデジタル予歪出力信号S out を生成する。さらに詳細には、これはそれぞれブロック4及び5で、アナ
ログ予歪器とパワーアンプの組み合わせに対して相補的に行われる。これについ
ては後述でさらに説明する。アナログ予歪器とパワーアンプの組み合わせは線形
パワーアンプを形成すると考えることができる。
つのD/A変換器(DAC)によりアナログ信号に変換される。或いは、図1に
は示されていないが、ベースバンドデジタル予歪信号Soutはまずデジタル処
理により周波数を変換し、その後1つのDACによりアナログ信号に変換するこ
ともできる。
変換され、無線周波数信号RFinとなる。周波数変換回路3は、当業者には自
明の様態に配置された、ミキサ、フィルタ、アンプなどから構成される。周波数
変換の工程には周波数依存性の振幅と位相リップルが導入されており、これによ
りデジタル処理による予歪のみで達成できる線形化能力が部分的に破壊される。
周波数を変換したデジタル予歪信号を含む信号RFinは次に、ブロック4にお
いてパワーアンプ5と相補的なアナログ予歪を与えられる。予歪を与えられたR
F信号RFoutは、次にパワーアンプ5を通過し、その後アンテナ6により送
信される。
年効果などによる無効変化をさらに向上させるような適用化が可能である。適用
化の手順は当業者には自明であり、図1のブロック1及び4に向かう破線矢印で
示す。
えば、Steve C. Crippsによる「無線通信のための無線周波数(RF)パワーア
ンプ」(ISBN 0-89006-989-1, Artech House, 685 Canton Street, Norwood MA
02062)に記載されている。このアンプの基本概念に従い、2つの増幅装置5及
び5’を平行に使用し、両装置の電力を結合することにより最終最大RF出力パ
ワーを発生させる。ドハティアンプは、1つの増幅装置を使用する技術に比較し
て効率的な増幅技術となるが、線形化の向上には何ら寄与しない。つまり、ベー
スバンド入力信号Sinは、ブロック7において直交位相分割され、互いに90
度の位相差を有する2つの信号に分離される。2つの信号は増幅装置5及び5’
により増幅され、ブロック15において結合され、その後アンテナ6により送信
される。
、線形化の点でドハティアンプの性能を向上させることが可能であることが示さ
れている。ベースバンド入力信号Sinはまず、ブロック7において該入力信号
と同じ信号であるSinと、それと90度の位相差を有する第2の信号Sin9 0° に分離される。90度の位相差は、いわゆるヒルバート変換又は当業者に自
明の従来技術により生じさせることができる。
能ブロックを有し、ブロック7からブロック15で示す結合器まで平行に延びる
各パス上で処理される。上部パス上のブロックには、図1で使用したブロック番
号1,2,3,4及び5が付与されており、一方下部パス上のブロックには番号
1’,2’,3’,4’及び5’が付与されている。元の信号Sinを受ける上
部パスは主要パワーアンプ5を含み、一方、90度の位相差を有する信号を受け
る下部パスは、ピークアンプ或いは補助アンプ5’を含む。
で結合される。典型的に、結合は、主要パワーアンプ5出力の後に、四分の一波
長遅延として実行されてもよい。結合されてできた結合器15の出力信号は、ア
ンテナ6により送信される。
アンプの線形化が向上し、また該パワーアンプの線形性は狭帯域及び広帯域両方
の無線通信システムに使用するのにさらに適したものになる。
ログ予歪を与える方法の簡単な例を図解している。これらの図において、アンプ
は記憶効果を有さないと想定する。ここで参照するのは、アンプのAM/AM(
振幅変調/振幅変調)モデルとAM/PM(振幅変調/位相変調)モデルである
。
路に起因する周波数依存性などにより生じる記憶効果を受けている場合は、従来
技術でも明らかなように、これら効果を補償するためにデジタル予歪器及びアナ
ログ予歪器にも記憶効果が必要になる。以下に、本発明によるアナログと予歪法
の組み合わせに使用することができる、デジタル予歪器及びアナログ予歪器の例
を説明する。
解している。この場合のデジタル予歪は、記憶効果を有さない非線形パワーアン
プとアナログ予歪の組み合わせを補償すると想定され、デカルト複素ゲイン予歪
に基づいている。記憶効果を有さない他の予歪器の例として、極複素ゲイン又は
フルサイズのデカルトマッピングを挙げることができ、それらの基本理念は米国
特許第5049832号に記載されている。
ータ8で受信される。アドレスゼネレータ8は、信号の振幅機能に基づいてアド
レスを発生させる。これはパワーアンプが記憶効果を有し、非線形であるという
想定に一致する。アドレスは一般にSinの振幅又はパワーであって、ここで取
り上げているデジタルサンプルの修正(予歪)テーブル9から相補的複素ゲイン
Scorrを選択するために使用される。修正テーブル9はアナログ予歪4とパ
ワーアンプ5の組み合わせの総相補的複素ゲインを含み、デジタル予歪1、アナ
ログ予歪4及びパワーアンプ5の相補的ゲインの結合は、全ての入力信号の絶対
値について、ゲイン及び位相が線形となっている。相補的複素ゲインの例、Sc orr 及び元の入力信号の例Sinは、次に複合乗算器10により処理される。
複合乗算器10の出力Soutは、アナログ予歪とパワーアンプの組み合わせを
線形化するように設計されている。図4で使用されている信号は複合信号で、信
号パスにおいて2で示されている。
F予歪の例を図解している。RFに変換されたデジタル予歪を与えられた信号は
、アナログ予歪器4に対する入力RFinを形成する。RFin信号は、RF信
号と修正信号が乗算器13及び13’に同時に到達するように、ブロック11で
遅延される。遅延したRFin信号はブロック12で直交位相を有する2つの信
号に分離される。つまり、2つの信号の間には90度の位相差がある。
正(予歪)信号Icorr及びQcorrと混合される。これらの信号Icor r 及びQcorrは、アンプの相補的アナログ複素ゲインを表している。混合し
て出来た信号は次に、ハイブリッド結合器14において位相結合される。アナロ
グ予歪器RFoutの出力は、パワーアンプを線形化するように設計されている
。
RFinを二乗し、次にフィルタ機能ブロック19において、二乗機能ブロック
18により発生した不要な高調波をフィルタし、最後に、2つのブロック16に
おいて、機能19でフィルタされた信号を、2つの第3次係数17及び17’で
乗算することにより生成される。2つの第3次係数により、アンプの相補的複素
ゲインの概算値が求められる。より高次の係数を使用することにより、アンプの
相補的ゲインの適合が向上すること及びアナログRF予歪器には他にも様々な例
があることは当業者には明らかであり、それら予歪器の数例が、1996年12
月出願のオーストラリア及び国際公開公報第99/45640号及び同第99/
45638号となった、Mark Briffaによる「RFパワーアンプの線形化(Linear
isation of RF Power Amplifiers)」(オーストラリア、ビクトリア工科大学、
電気電子工学部、1996年)に記載されている。
従ってデジタル予歪とアナログ予歪への要求に分解することによって、デジタル
予歪を単独で使用した場合に比較して線形性が改善された。本発明に基づく解決
手法によれば、デジタル又はアナログ予歪手法を単独で使用した場合に比較して
、全ての周波数範囲において修正能力を改善することができた。
下のシミュレーション結果によって示されている。所定のパワーアンプとデジタ
ル予歪による線形化のみを行った結果をまず図6に示す。
隣接する信号のパワーに対する比によって定義される。パワーは、4.096M
Hzのバンド幅に渡ってエネルギーを積分することによって計算することができ
る。前記の信号については、パワーは2つの垂直な実線の間の範囲の面積として
表わされ、隣接する信号については、パワーは垂直な破線の間の範囲の面積で表
わされる。
上方側と下方側のチャネルについて、35.8dBcと34.4dBcである。
周波数変換器において、両振幅が0.6dBの振幅リップルを有する完全なデジ
タル予歪(所定のパワーアンプに対する理想的な相補関数)を与えた結果、隣接
チャネル性能が、それぞれ下方側と上方側の隣接チャネルについて、それぞれ5
9.2dBcと58.8dBcである。所定のパワーアンプの性能は、デジタル
予歪によって、23.4と24.4dB改善されたが、周波数変換器の振幅リッ
プルによる制限がある。
よる予歪を与えている。図7において、隣接チャネル性能(図7で破線で示す)
は、それぞれ上方側と下方側のチャネルについて、41.1dBcと40.6d
Bcである。アナログ予歪により、所定のパワーアンプの性能は5.3dBと5
.2dB改善された。アナログ予歪により本例のアンプにおける高次のひずみも
(広帯域)改善されていることは注目される。
機の振幅ニップルを頂点とする、0.6dBのピークを有する完全なデジタル予
歪(アナログ予歪と所定のパワーアンプの理想的な補償機能)により、隣接チャ
ネル性能(図7で実線で示す)が上方側と下方側でそれぞれ63.1dBcと6
2.8dBcである。デジタル予歪を加えたことで、明らかに、アナログ予歪及
び所定のパワーアンプの性能がさらに22と22.2dB改善された。
2dBであった。測定値の許容誤差を考慮し、これらの値は非常に近似であると
考えることができる。従って、デジタル予歪は性能の点で、初期のアナログ部分
の線形動作に関係無く、周波数アップコンバータのニップルにより制限されてい
た。これに加えて、アナログ予歪技術とデジタル予歪技術の組み合わせによる全
体的な性能改善を、デジタル予歪及びアナログ予歪双方が動作した範囲における
、それぞれの改善値を合算して求めた。この範囲を図6及び7に示す。アナログ
予歪のみが動作した、周波数の大きな範囲は図6及び7に示さない。しかし、周
波数の大きな範囲に渡るスペクトル性能についても、図6及び7に示したよりは
小さな範囲であるが、向上が見られた。
ている。
す。
Claims (9)
- 【請求項1】 予歪によって無線周波数のパワーアンプを線形化する方法で
あって、 a)当該アンプによって増幅すべき、デジタル化されたベースバンド入力信号を
受け取る過程と、 b)受け取った信号に対してデジタル予歪を与えてアンプに起因する歪を補償す
る過程と、 c)予歪を与えた信号を、D/A変換器によってアナログ信号に変換する過程と
、 d)変換されたアナログ信号に対してアナログ周波数変換を実行する過程と、 e)周波数変換された信号に対してアナログ予歪を与える過程と、 f)アナログ予歪を与えられた信号を前記アンプによって増幅する過程とを有す
る方法。 - 【請求項2】 予歪によって無線周波数のパワーアンプを線形化する方法で
あって、 a)当該アンプによって増幅すべき、デジタル化されたベースバンド入力信号を
受け取る過程と、 b)受け取った信号に対してデジタル予歪を与えてアンプに起因する歪を補償す
る過程と、 c)デジタル予歪を与えられた信号を中間低周波数に変換する過程と、 d)前記の信号を、D/A変換器によってアナログ信号に変換する過程と、 e)アナログ周波数変換を行って無線周波数信号を得る過程と、 f)周波数変換された信号に対してアナログ予歪を与える過程と、 g)アナログ予歪を与えられた信号を前記アンプによって増幅する過程とを有す
る方法。 - 【請求項3】 アンプの誤差挙動に基づいて予歪を与えられた信号を調節す
べく、使用するアンプの出力から誤差信号成分を抽出して適用的にアナログ予歪
を与える過程を有する、請求項1又は2のいずれかに記載の方法。 - 【請求項4】 使用するアンプの出力から誤差信号成分を抽出し、実時間で
のアンプの誤差挙動に基づいて予歪信号を調節することで、適用的にデジタル予
歪を与える過程を有する、請求項1ないし3のいずれかに記載の方法。 - 【請求項5】 受け取ったベースバンド入力信号を、互いに90度の位相差
を有する2つの信号に分離し、次にそれぞれ請求項1ないし4のいずれかに記載
の過程を実行する請求項1ないし4のいずれかに記載の方法。 - 【請求項6】 無線周波数(RF)信号の線形増幅用パワーアンプであって
、 a)ベースバンド入力信号を受け取る手段と、 b)入力信号にデジタル予歪を与える手段と、 c)予歪を与えられた信号をD/A変換する手段と、 d)アナログ周波数変換を行って無線周波数信号を得る手段と、 e)無線周波数信号に対してアナログ予歪を与える手段と、 f)上記e)の手段によって得られた信号を増幅する手段とを有するパワーアン
プ。 - 【請求項7】 無線周波数(RF)信号の線形増幅用パワーアンプであって
、 a)ベースバンド入力信号を受け取る手段と、 b)入力信号にデジタル予歪を与える手段と、 c)デジタル予歪を与えられた信号を中間低周波数に変換する手段と、 d)上記c)の手段によって得られた信号をD/A変換する手段と、 e)アナログ周波数変換を行って無線周波数(RF)信号を得る手段と、 f)無線周波数信号に対してアナログ予歪を与える手段と、 g)上記f)の手段によって得られた信号を増幅する手段とを有するパワーアン
プ。 - 【請求項8】 無線周波数信号の線形増幅用パワーアンプであって、 a)ベースバンド入力信号を受け取る手段と、 b)受け取った入力信号を、互いに90度の位相差を有する2つの信号に分離す
る手段と、 c)前記b)の手段によって分離された2つの信号のそれぞれを受け取る、第1
と第2のパス手段であって、第1と第2のパス手段はそれぞれ、 c1)対応する信号にデジタル予歪を与える手段と、 c2)手段c1)によって得られた信号をD/A変換する手段と、 c3)手段c2)によって得られた信号をアナログ周波数変換する手段と、 c4)手段c3)によって得られた信号にアナログ予歪を与える手段と、 c5)手段c4)によって得られた信号を増幅する手段と、 を有する手段と、 d)処理された信号を組み合わせる手段とを有するパワーアンプ。 - 【請求項9】 無線周波数(RF)信号の線形増幅用パワーアンプであって
、 a)ベースバンド入力信号を受け取る手段と、 b)受け取った入力信号を、互いに90度の位相差を有する2つの信号に分離す
る手段と、 c)前記b)の手段によって分離された2つの信号のそれぞれを受け取る、第1
と第2のパス手段であって、第1と第2のパス手段はそれぞれ、 c1)対応する信号にデジタル予歪を与える手段と、 c2)デジタル予歪を与えられた信号を中間低周波数に変換する手段と、 c3)手段c2)によって得られた信号をD/A変換する手段と、 c4)手段c3)によって得られた信号をアナログ周波数変換して無線周波数
信号を得る手段と、 c5)手段c4)によって得られた信号にアナログ予歪を与える手段と、 d)処理された信号を組み合わせる手段とを有するパワーアンプ。
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