JP2003504105A - 角度調節可能な骨用ネジ、および骨接合術的に骨固定をする装置 - Google Patents

角度調節可能な骨用ネジ、および骨接合術的に骨固定をする装置

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ネジ長軸（５；２４）に対して同心的に骨または骨の一部に定着されるネジシャフト（４；２１）およびネジ頭（３；２２）を備えた骨用ネジ（２；１４）に関する。この骨用ネジ（２；１４）は、ネジ頭（３；２２）とネジシャフト（４；２１）の間に、ネジ長軸（５；２４）に対して同心的に位置する円板状***部（６；２３）を有している。この***部の直径はネジシャフト（４；２１）の直径より大きい。本発明は更に、骨接合術的に骨固定する装置に関する。この装置は（Ａ）前記型の少なくとも１つの骨用ネジ（２；１４）；および（Ｂ）骨用ネジ（２；１４）を収容する中心軸（８；１６）を有する少なくとも１つの穴（７；１７）、ネジシャフト端部における下面（９；１９）およびネジ頭端部における上面（１１；１８）を備えた、プレート状、角柱状若しくは円柱状の固定要素（１；１５）を含む。この装置はさらに、（Ｃ）穴（７；１７）が、下面（９；１９）に向かって先がしだいに細くなる区域（１０；２６）を含み、そして（Ｄ）***部（６；２３）の直径ｄが、ネジ長軸（５；２４）と中心軸（８；１６）との間のさまざまな角度で穴（７；１７）の凹面状区域（１０；２６）に***部（６；２３）を収容できかつ穴（７；１７）の壁（１２；２７）に、***部が当接されるような寸法を有していることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】 （技術分野） 本発明は、請求項１の上位概念に基づく角度調節可能な骨用ネジ、および請求
項２５の上位概念に基づく、骨接合術的に骨固定をする装置に関する。
【０００２】 （背景技術） 従来技術より、人間や動物の身体で骨片を内固定するためのさまざまな装置が
すでに公知である。
【０００３】 脊柱または脊柱の一部を内固定する場合、このような装置はしばしば実質的に
、連結されるべき個々の椎体の梗節にネジで定着させられる梗節ネジと、梗節ネ
ジと堅固に連結されていなくてはならない、脊柱の方向に延びる１つまたは複数
の長手方向支持体とで構成されている。インプラント全体を安定的に定着させる
には、梗節ネジが一方では梗節に堅固にねじ込まれなければならず、また他方で
は、長手方向支持体とも不動に連結されなくてはならない。梗節ネジのネジ頭と
長手方向支持体との結合は、通常、長手方向支持体に対して梗節ネジの角度がさ
まざまに違っていても安定した結合を可能にしなければならないクランプ機構に
よって行われる。脊柱の領域で大きな組織切開をすることなくインプラント全体
を再び取外し可能にするために、クランプ結合は脱着可能でなければならない。
【０００４】 骨用ネジと、プレートまたは支持体との堅固な結合は、これ以外の骨の内固定
の場合にもたびたび行われる。その場合でも、結合がその安定性を損なわれるこ
となく、プレートまたは支持体に対する骨用ネジのさまざまな角度が可能でなけ
ればならない。
【０００５】 椎体を内固定するための骨定着ネジと安定ロッドとのこのような結合は、ビュ
ルド(BYRD)の米国特許明細書第５，４６６，２３７号から公知である。この公知
の発明は、ネジシャフトの方を向いている側で球台状に構成されていて末端で凸
面状に構成されたネジ頭をもつ、骨定着ネジを有している。ネジの球台状部分は
定着部材の穴の中に支承され、この穴は、ネジシャフトに対して先がしだいに細
くなっている凹面状の区域を含んでいるので、骨用ネジと定着部材の間で球継手
のような結合が生じる。 この球継手のような結合は、定着部材にあるナットを締めることによってブロ
ックされ、このナットは定着部材に挿入された長手方向支持体を押圧するので、
長手方向支持体はその結果、ネジ頭の末端の凸面状の部分を押圧し、それによっ
てネジ頭を定着部材の中でブロックする。しかしこうした球継手のようなブロッ
ク可能な結合は、骨用ネジや定着部材の球状面がしばしば正確に適合しないため
に、骨固定のときに生じる力を受け止めるのには適していない。そのうえ、この
ような球継手のような結合は摩擦接合的(kraftschlussig)にしかブロック可能で
ない。
【０００６】 （発明の開示） 本発明はこの点に対処しようとするものである。本発明の課題は、ネジ軸と定
着部材の間のさまざまな角度を許すとともに、安定していて、特に適当な材料の
組み合わせをすれば形状接合的(formschlussig)であるような、骨用ネジと定着
部材の結合を成立させることである。
【０００７】 本発明は、請求項１の構成要件を備える骨用ネジによって、ならびに請求項２
５の構成要件を備える骨接合術的に骨固定をする装置によって、課せられた課題
を解決する。 本発明のその他の有利な実施形態は、従属請求項に記載されている。
【０００８】 本発明による骨用ネジは、長軸に対して同心的に骨または骨の一部に定着され
るべきネジシャフトと、同じく同心的なネジ頭と、ネジ頭とネジシャフトの間の
、長軸に対して同心的な円板状の***部とを含んでいる。***部の直径は、ネジ
シャフトの直径よりも大きい。***部の直径は、本発明の骨用ネジの実施形態に
応じて、有利には８〜１０ｍｍ、または４ｍｍ〜６ｍｍであり、それに対してネ
ジシャフトの直径は、有利には５〜６ｍｍ、または３〜５ｍｍである。***部の
厚さは同じく本発明の骨用ネジの実施形態に応じて、有利には１〜２ｍｍ、また
は０．５〜１ｍｍである。 ***部の縁部は角張るように構成されるとともに、湾曲した面で縁取られた穴
の壁に当接するための下側エッジを有しているのが好ましい。
【０００９】 本発明による骨用ネジの別の実施形態では、***部がネジシャフト側に、ネジ
シャフトの方に向かって減少していく直径ｄ＞ｄ1＞ｄ2をもつ、ネジ長軸に対し
て同心的な複数の円周状のエッジを含んでいる。直径ｄ；ｄ1；ｄ2は、それぞれ
のエッジが、ネジシャフト側で凸面状になった仮想的な面の上を延びるように寸
法決めされるのが好ましい。この仮想的な面は、本発明の骨用ネジの特殊な実施
形態では、中心軸に対して同心的な半径Ｙの球形ゾーンとして構成されていてよ
い。
【００１０】 ネジ頭は凸面状であってよく、特に、球面状かつ半球状に構成されていてよい
。 ネジ頭とネジシャフトは、実施形態に応じて一体的に、または複数部分ででき
ており、ネジ頭は円すい結合、ネジ結合、または差込継手結合によってネジシャ
フトに取外し可能に取り付けられていてよい。
【００１１】 本発明による骨用ネジは、実施形態によっては、骨または骨の一部を固定する
ための骨接合術的な固定装置の内部で利用することができ、たとえば骨用プレー
トに骨または骨の一部を固定するために、あるいは椎体を固定するために、脊柱
固定装置の内部で用いることができる。
【００１２】 骨接合術的に骨固定をする本発明の装置は、骨または骨の一部に定着させられ
るべきネジシャフトおよびネジ頭とを有する少なくとも１つの骨用ネジと、骨ま
たは骨の一部を安定的に固定する役目をする少なくとも１つの固定体とを含んで
いる。固定体は骨用ネジを収容するための少なくとも１つの穴を有しており、こ
の穴は固定体を貫通するとともに、ネジシャフト側の端部に向かって先がしだい
に細くなる凹面状の区域を含んでいる。骨用ネジは、ネジ頭とネジシャフトの間
で骨用ネジの長軸に対して同心的に配置された円板状の***部を有している。隆
起部の直径は、骨用ネジの長軸と穴の中心軸との間がさまざまな角度をなすよう
に、***部が穴の凹面状の区域で穴の壁に当接可能であるように寸法決めされる
。ネジを締めると穴の凹面上の壁に当接する平坦なネジシャフト側の面をもつ、
円板状の***部のこのような構成は、骨用ネジと固定体の間の線状接触を可能に
する。
【００１３】 本発明による装置の一つの実施形態では、この装置は脊柱固定システムの内部
で、梗節ネジとして製作された骨用ネジと長手方向支持体とを結合するために用
いられる。固定体は、長手方向支持体を梗節ネジと結合させる役目をする受容ヘ
ッドとして製作される。梗節ネジを受容するために受容ヘッドを貫いている貫通
孔に加えて、追加的に、受容ヘッドの中心軸を横断して延び、ネジ頭側の端部に
対して開いている通路が、長手方向支持体を受容するために設けられている。さ
らに本装置は追加的に、ネジ頭側の端部で受容ヘッドと取外し可能なように連結
可能な、受容ヘッドの内部で長手方向支持体と梗節ネジとを固定する役目をする
クランプ手段を含んでいる。貫通孔は、ネジシャフト側の端部に向かって先がし
だいに細くなる凹面状の区域を含んでいるので、梗節ネジにある***部は貫通孔
の凹面状の区域で、ネジ軸と穴の中心軸とがさまざまな角度をなすように、貫通
孔の壁に載置可能である。
【００１４】 本発明による装置の別の実施形態では、骨用ネジにある円板状の***部が直径
ｄを有しており、凹面状の区域は球面状に形成されるとともに直径Ｄを有してお
り、このときＤ＝ｄである。しかしこのような構成では、固定体にある穴の中心
軸に対するネジ軸の小さな角度しか可能でない。そうでないと***部の円周の一
部でしか、線状の接触が与えられないからである。もっと大きな角度のためには
、Ｄ＞ｄとなるように直径Ｄの凹面状の区域を構成するのが適している。この場
合、ｄ：Ｄの比率は０．５〜１．０、有利には０．８５〜０．９５に選択するこ
とができる。さらにネジ頭の直径は、骨用ネジが傾斜姿勢をとっているとき、ネ
ジ頭が穴の壁に当接して骨用ネジの傾斜姿勢を制限しないように選択される。
【００１５】 本発明による装置のさらに別の実施形態では、凹面状の区域が球台状に形成さ
れ、この球台は半径Ｘを有しているのに対して凹面状の区域の直径はＤであり、
それによりＸ≧Ｄ／２となっている。Ｄ／２対Ｘの比率は０．５〜１．０であり
、有利には０．８５〜０．９５である。
【００１６】 骨用ネジの凸面状のネジ頭は、本発明による装置の特殊な実施形態では、球面
状または半球状に構成される。このような完成形態の利点は、長手方向支持体と
梗節ネジとの結合装置の場合、ネジ頭とクランプ手段の間に挟み込まれる長手方
向支持体が、梗節ネジが傾斜姿勢をとっているときでも、中心軸に対して同心的
にネジ頭を押圧することにある。
【００１７】 凸面状のネジ頭はネジシャフトと一体的であってよく、または骨用ネジが２つ
の部分からなっている場合には、取外し可能にネジシャフトと結合されていてよ
い。２つの部分からなる完成形態により、特に、ネジシャフトにドライバーを差
し込むための手段、たとえば六角穴や雌ネジをいっそう簡単に配置することがで
きる。さらに、ネジシャフトにたとえば六角穴を中心に配置すれば、骨用ネジを
移植した後からネジ頭を取り付けても、長手方向支持体とネジ頭の載せ具合が損
なわれることがない。
【００１８】 骨用ネジにある***部の縁部は、特に、ネジシャフト側の下面で角張るように
構成されるのが好ましく、それにより、凹面状の区域の壁と線状接触することが
意図された下側エッジが生じることになる。
【００１９】 本発明による装置の別の実施形態は、ネジ頭とネジシャフトの間の***部が、
ネジシャフトの方に向かって減少していく直径ｄ＞ｄ1＞ｄ2を有する、ネジ長軸
に対して同心的な複数のエッジを含んでいるという点でのみ、すでに述べた各実
施形態と異なっている。
【００２０】 これらのエッジはネジシャフト側で円周状になっている。このとき直径ｄ；ｄ 1 ；ｄ2は、それぞれのエッジが、ネジシャフト側で凸面状になった仮想的な面の
上を延びるとともに、穴の凹面状の区域で、ネジ長軸と中心軸とがさまざまな角
度をなすように、穴の壁に当接可能であるように寸法決めされるのが好ましい。 直径ｄ；ｄ1；ｄ2は、仮想的な面が、中心軸に対して同心的な半径Ｙの球形ゾ
ーンであるように選択されるのが好ましい。
【００２１】 凹面状の区域の直径Ｄと、***部の直径ｄは、有利には本発明の骨用ネジの実
施形態に応じて８−１０ｍｍであり、または４−６ｍｍであり、それに対して隆
起部は有利には、本発明の骨用ネジの実施形態に応じて１−２ｍｍの厚さ、また
は０．５−１ｍｍの厚さを有している。 ネジシャフトの外径は、有利には本発明の骨用ネジの実施形態に応じて５−６
ｍｍであり、または３−５ｍｍである。
【００２２】 本発明による装置の別の実施形態では、固定体が、骨用ネジを受容するための
少なくとも１つの貫通した穴をもつ骨用プレートとして製作される。これに加え
て本装置は、ドライバーを受容するための手段を備える植込ボルト(Madenschrau
be)を含んでいてもよく、このとき植込ボルトは、上側から少なくとも１つの穴
にしまい込まれた（刻設された）雌ネジにねじ込み可能であるとともに、締めた
ときに骨用ネジのネジ頭に対して押圧可能である。
【００２３】 本発明によって達成される利点は、主として、骨用ネジを受容する穴の本発明
による構成によって、および穴の凹面状の区域に載るように意図される***部を
もつ骨用ネジの構成によって、本装置を固定したときに、骨用ネジと固定体の堅
固な結合につながる線状接触を成立させることが可能であるという点に見ること
ができる。穴の壁が変形可能である場合、線状接触によって、***部と穴壁の形
状接合的な結合も成立させることができる。骨用ネジが２部分からなることで得
られる利点は、凸面状のネジ頭の表面が、たとえば長手方向支持体等の他のイン
プラント部品と接触する領域で平滑であり、このような接触ゾーンが、ドライバ
ーを受容する手段によって損なわれないという点にある。
【００２４】 （発明を実施するための最良の形態） 次に、本発明および本発明の発展例について、複数の実施例の部分的な模式図
を参照しながら詳しく説明する。
【００２５】 図１には、本発明による装置の一実施例に基づく骨固定体１の一部が、骨用ネ
ジ２とともに図示されている。骨固定体１は骨用プレートとして構成されており
、ネジシャフト側の下面９と、ネジ頭側の上面１１とを有しており、上面９は、
骨用プレートをネジ締結したときに骨に当接することが意図されている。骨固定
体１における骨用ネジ２の受容は穴７の中で行われており、この穴は中心軸８を
有しており、骨固定体１を貫通するとともに、下面９の方に向かって先がしだい
に細くなる凹面状の区域１０を備えている。凹面状の区域１０は、曲率半径Ｘを
有する球面状に構成されており、上面１１の方に向かって、直径Ｄをもつ円筒状
の区域に通じている。本発明による装置のここに図示した実施形態では、曲率半
径Ｘは円筒状の区域の半径に相当しており、Ｘ＝Ｄ／２である。骨用ネジ２は、
ネジ長軸５に対して同心的に、骨または骨の一部に定着するべきネジシャフト４
と、ネジ頭３とを含んでおり、ならびにネジシャフト４とネジ頭３の間に、ネジ
シャフト側の平坦な載置面３１をもつ、ネジ長軸５に対して同心的な円板状の隆
起部６を含んでいる。
【００２６】 ***部６は直径ｄに関して、凹面状の区域１０で、ネジ長軸５と穴７の中心軸
８との間がさまざまな角度になるように、穴７の壁１２に載ることができるよう
に寸法決めされている。それにより、骨用ネジ２が骨固定体１に対してさまざま
な角度で、骨または骨の一部にねじ込み可能であることが保証される。
【００２７】 図２と図３は、脊柱固定システムの内部で長手方向支持体１３と梗節ネジ１４
とを結合させる役目をする、本発明による装置の実施形態を示している。この装
置は梗節ネジ１４を含んでおり、この梗節ネジはネジ長軸２４に対して同心的に
、骨に定着させられるべきネジシャフト２１と、凸面状のネジ頭２２と、長手方
向支持体１３と梗節ネジ１４とを結合させる役目をする中心軸１６をもつ受容ヘ
ッド１５と、実質的にナットの形態を有していて、雌ネジ３２によって受容ヘッ
ド１５の上面１８に隣接する雄ネジ３１を介して取外し可能なようにねじ込み可
能であり、長手方向支持体１３と梗節ネジ１４とを受容ヘッド１５の内部で固定
する役目をするクランプ手段２５とを有している。
【００２８】 凸面状のネジ頭２２は球欠状に製作されており、この球欠の天頂２９はネジ長
軸２４の上にあり、梗節ネジ１４のネジ頭側の端部を構成している。さらにネジ
頭２２には、ネジ長軸２４に対して平行に向けられた２つまたはそれ以上の面３
０が、ドライバーによって骨に梗節ネジ１４をねじ込むための二角外縁として設
けられている。二角外縁の代わりに六角外縁も考えられる。
【００２９】 受容ヘッド１５は、ネジ頭側の上面１８と、ネジシャフト側の下面１９と、梗
節ネジ１４を受容するために中心軸１６に対して同軸に受容ヘッド１５を貫く貫
通孔１７とを有しており、さらにこれに加えて、長手方向支持体１３を受容する
ために、中心軸１６を横断して延びていて上面１８に向かって開いた通路２０を
有している。このようにして、長手方向支持体１３を上面１８から開いた通路２
０に挿入可能であり、そこでクランプ手段２５によって取外し可能なように固定
可能である。
【００３０】 貫通孔１７は、下面１９の方に向かって先がしだいに細くなる凹面状の区域２
６を含んでおり、この区域は、本発明による装置のここに図示した実施形態では
球台状に構成されている。
【００３１】 さらに梗節ネジ１４は、凸面状のネジ頭２２とネジシャフト２１の間に、ネジ
長軸２４に対して同心的な円板状の***部２３を有しており、この***部は、ネ
ジ長軸２４と中心軸１６との間がさまざまな角度になるように、***部２３を貫
通孔１７の凹面状の区域２６で貫通孔１７の壁２７に載置可能であるように寸法
決めされている。
【００３２】 図４には、２つの部分からなる本発明の骨用ネジ２の実施形態が図示されてい
る。ネジ頭３とネジシャフト４の結合は、円すい結合である。ネジ頭３には、ネ
ジ長軸５に対して同心的に円錐状のピン３２が取り付けられており、このピンは
、ネジシャフト４のネジ頭側の端部にあって内部円錐３４をもつ、ネジ長軸５に
対して同心的な穴３３の中に固定可能である。
【００３３】 図５は、２つの部分からなる本発明の骨用ネジ２の別の実施形態を示している
。ここではネジ頭３とネジシャフト４の結合は、ネジ結合である。ネジ頭３には
、ネジ長軸５に対して同心的にネジ付きボルト３５が取り付けられており、この
ネジ付きボルトは、ネジシャフト４のネジ頭側の端部にあって雌ネジ３７をもつ
、ネジ長軸５に対して同心的な穴３６の中に固定可能である。
【００３４】 図６は、２つの部分からなる本発明の骨用ネジ２のさらに別の実施形態を示し
ている。ここではネジ頭３とネジシャフト４の結合は、差込継手結合である。ネ
ジ頭３には、ネジ長軸５に対して同心的に、半径方向に突出するピボット３９を
もつピン３８が取り付けられており、このピンは、ネジ長軸５に対して同心的な
、溝４３をもつ穴４０の中に固定可能であり、このとき溝４３は、ネジ長軸５に
対して平行に延びる部分４２と、穴４０の周囲に延びる部分４１とを有している
。
【００３５】 図７に示している本発明の装置の実施形態が、図１に図示した実施形態と異な
っているところは、固定体１が、骨用ネジ２のために少なくとも１つの貫通する
穴７をもつ骨用プレートであり、この装置は追加的に、ドライバーを受容するた
めの手段４７をもつ植込ボルト４５を含んでおり、この植込ボルトは、上面１１
から穴７にしまい込まれた雌ねじ４６にねじ込み可能であるとともに、締めたと
きにネジ頭２２に対して押圧可能であるという点だけである。このような引締め
可能な植込ボルト４５によって、骨用ネジ２を骨用プレート１へ角度安定的に固
定することが達成される。
【００３６】 図８に示されている本発明の骨用ネジ２の実施形態が、図４から図６に図示す
る実施形態と異なっているところは、***部６がネジシャフト側に複数の円周状
エッジ５３；５４；５６を含んでいるという点だけであり、これらのエッジ５３
；５４；５６の直径ｄ；ｄ1；ｄ2は、エッジ５３；５４；５６が、中心軸５に対
して同心的な半径Ｙの球形ゾーンとして構成された、ネジシャフト側で凸面状に
なった仮想的な面５５の上を延びるように寸法決めされている。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明による装置の一実施形態を示す断面図である。
【図２】 本発明による装置の別の実施形態を示す、長手方向支持体と平行
な断面図である。
【図３】 本発明による装置の図２に示す実施形態を、長手方向支持体を横
断して示す断面図である。
【図４】 多部分からなる本発明の骨用ネジの実施形態を示す図である。
【図５】 多部分からなる本発明の骨用ネジの別の実施形態を示す図である
。
【図６】 多部分からなる本発明の骨用ネジのさらに別の実施形態を示す図
である。
【図７】 本発明による装置の別の実施形態を示す断面図である。
【図８】 本発明による骨用ネジの別の実施形態を示す図である。
【符号の説明】 １および１５：骨固定体、２および１４：骨用ネジ、３お
よび２２：ネジ頭、４および２１：ネジシャフト、５および２４：ネジ長軸、６
および２３：***部、７および１７：穴、８および１６：中心軸、９および１９
：下面、１０および２６：凹面状の区域、１１および１８：上面、１２および２
７：壁、１３：長手方向支持体、２０：通路、２５：クランプ手段、２８；５３
；５４および５６：下側エッジ、２９：球欠の天頂、３０：ネジ長軸に対して平
行に向けられた面、３１：ネジシャフト側の平坦な載置面、３２および３７：雌
ネジ、３３および３６：ネジ長軸に対して同心的な穴、３４：内部円錐、３５：
ネジ付きボルト、３８：ピボットをもつピン、３９：ピボット、４０：溝をもつ
穴、４１：穴４０の周囲に延びる部分、４２：ネジ長軸５に対して平行に延びる
部分、４３：溝、４５：植込ボルト、４６：雌ネジ、４７：ドライバーを受容す
るための手段、５５：凸面状になった仮想的な面。
【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成１３年８月２０日（２００１．８．２０）
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正２】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００２５
【補正方法】変更
【補正の内容】
【００２５】 図１には、本発明による装置の一実施例に基づく骨固定体１の一部が、骨用ネ
ジ２とともに図示されている。骨固定体１は骨用プレートとして構成されており
、ネジシャフト側の下面９と、ネジ頭側の上面１１とを有しており、下面９は、
骨用プレートをネジ締結したときに骨に当接することが意図されている。骨固定
体１における骨用ネジ２の受容は穴７の中で行われており、この穴は中心軸８を
有しており、骨固定体１を貫通するとともに、下面９の方に向かって先がしだい
に細くなる凹面状の区域１０を備えている。凹面状の区域１０は、曲率半径Ｘを
有する球面状に構成されており、上面１１の方に向かって、直径Ｄをもつ円筒状
の区域に通じている。本発明による装置のここに図示した実施形態では、曲率半
径Ｘは円筒状の区域の半径に相当しており、Ｘ＝Ｄ／２である。骨用ネジ２は、
ネジ長軸５に対して同心的に、骨または骨の一部に定着するべきネジシャフト４
と、ネジ頭３とを含んでおり、ならびにネジシャフト４とネジ頭３の間に、ネジ
シャフト側の平坦な載置面３１をもつ、ネジ長軸５に対して同心的な円板状の隆
起部６を含んでいる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 4C060 LL14 LL15 MM24 4C097 AA01 BB04 CC05 CC14 MM09 【要約の続き】 （８；１６）との間のさまざまな角度で穴（７；１７） の凹面状区域（１０；２６）に***部（６；２３）を収 容できかつ穴（７；１７）の壁（１２；２７）に、*** 部が当接されるような寸法を有していることを特徴とす る。

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ネジ長軸（５；２４）に対して同心的に骨または骨の一部に
    定着されるべきネジシャフト（４；２１）とネジ頭（３；２２）とを備える骨用
    ネジ（２；１４）において、前記骨用ネジ（２；１４）は、ネジ頭（３；２２）
    とネジシャフト（４；２１）の間に、ネジ長軸（５；２４）に対して同心的な円
    板状の***部（６；２３）を有しており、この***部の直径はネジシャフト（４
    ；２１）の直径よりも大きいことを特徴とする、前記骨用ネジ（２；１４）。
  2. 【請求項２】 前記***部（６；２３）の縁部が角張るように構成されると
    ともに、少なくとも１つの下側エッジ（２８；５３；５４；５６）を有している
    、請求項１に記載の骨用ネジ（２；１４）。
  3. 【請求項３】 前記***部（６）が、ネジシャフト（４）の方に向かって減
    少していく直径ｄ＞ｄ1＞ｄ2を有する、ネジ長軸（５；２４）に対して同心的な
    複数のエッジ（５３；５４；５６）を含んでいる、請求項２に記載の骨用ネジ（
    ２；１４）。
  4. 【請求項４】 前記エッジ（５３；５４；５６）が円周状になっており、直
    径ｄ；ｄ1；ｄ2は、エッジ（５３；５４；５６）が、ネジシャフト側で凸面状に
    なった仮想的な面（５５）の上を延びるように寸法決めされている、請求項３に
    記載の骨用ネジ。
  5. 【請求項５】 前記仮想的な面（５５）が、中心軸（８；１６）に対して同
    心的な半径Ｙの球形ゾーンである、請求項４に記載の骨用ネジ。
  6. 【請求項６】 ネジ頭（２２）が凸面状に形成されている、請求項１から５
    までのいずれか１項に記載の骨用ネジ（２）。
  7. 【請求項７】 ネジ頭（２２）が球面状に形成されている、請求項６に記載
    の骨用ネジ（２）。
  8. 【請求項８】 ネジ頭（２２）が半球状に形成されており、ネジ頭（２２）
    の天頂はネジ長軸（２４）と末端で交差している、請求項７に記載の骨用ネジ（
    ２）。
  9. 【請求項９】 ネジ頭（３；２２）がネジシャフト（４；２１）と一体的で
    ある、請求項１から８までのいずれか１項に記載の骨用ネジ（２）。
  10. 【請求項１０】 多部分からなっており、少なくともネジ頭（３；２２）と
    ネジシャフト（４；２１）とは、別個になってはいるがネジ長軸（５；２４）に
    対して同心的に結合可能な個別部品である、請求項１から９までのいずれか１項
    に記載の骨用ネジ（２）。
  11. 【請求項１１】 ネジ頭（３；２２）とネジシャフト（４；２１）が、取外
    し可能に結合可能な個別部品である、請求項１０に記載の骨用ネジ（２）。
  12. 【請求項１２】 ネジ頭（３；２２）、***部（６；２３）、およびネジシ
    ャフト（４；２１）が、別個になってはいるがネジ長軸（５；２４）に対して同
    心的に結合可能な個別部品である、請求項１０に記載の骨用ネジ（２）。
  13. 【請求項１３】 ネジ頭（３；２２）が円すい結合によってネジシャフト（
    ４；２１）と結合される、請求項１０から１２までのいずれか１項に記載の骨用
    ネジ（２）。
  14. 【請求項１４】 ネジ頭（３；２２）がネジ結合によってネジシャフト（４
    ；２１）と結合される、請求項１０から１２までのいずれか１項に記載の骨用ネ
    ジ（２）。
  15. 【請求項１５】 ネジ頭（３；２２）が差込継手によってネジシャフト（４
    ；２１）と結合される、請求項１０から１２までのいずれか１項に記載の骨用ネ
    ジ（２）。
  16. 【請求項１６】 ***部（６；２３）の直径ｄが８−１０ｍｍである、請求
    項１から１５までのいずれか１項に記載の骨用ネジ（２）。
  17. 【請求項１７】 ***部（６；２３）が１−２ｍｍの厚さを有している、請
    求項１から１６までのいずれか１項に記載の骨用ネジ（２）。
  18. 【請求項１８】 ネジシャフト（４；２１）の外径が５−６ｍｍである、請
    求項１から１７までのいずれか１項に記載の骨用ネジ（２）。
  19. 【請求項１９】 ***部（６；２３）の直径ｄが４−６ｍｍである、請求項
    １から１５までのいずれか１項に記載の骨用ネジ（２）。
  20. 【請求項２０】 ***部（６；２３）が０．５−１ｍｍの厚さを有している
    、請求項１９に記載の骨用ネジ（２）。
  21. 【請求項２１】 ネジシャフト（４；２１）の外径が３−５ｍｍである、請
    求項２０に記載の骨用ネジ（２）。
  22. 【請求項２２】 骨接合術的な固定装置の内部で骨または骨の一部を固定す
    るために利用される、請求項１から２１までのいずれか１項に記載の骨用ネジ（
    ２）。
  23. 【請求項２３】 骨または骨の一部を骨用プレート（１）に固定するために
    利用される、請求項２２に記載の骨用ネジ（２）。
  24. 【請求項２４】 梗節ネジ（１４）であり、脊柱固定装置の内部で椎体を固
    定するために利用される、請求項２２に記載の骨用ネジ（２）。
  25. 【請求項２５】 骨接合術的に骨固定をする装置であって、この装置は請求
    項１から２４までのいずれか１項に記載の少なくとも１つの骨用ネジ（２；１４
    ）を備えており、 Ａ）少なくとも１つのプレート状、角柱状、または円柱状の固定体（１；１５）
    を備えており、この固定体は、骨用ネジ（２；１４）を受容するための、中心軸
    （８；１６）をもつ少なくとも１つの穴（７；１７）を有するとともに、ネジシ
    ャフト側に下面（９；１９）およびネジ頭側に上面（１１；１８）を有しており
    、 Ｂ）前記穴（７；１７）は、下面（９；１９）に向かって先がしだいに細くなる
    区域（１０；２６）を含んでいる形式のものにおいて、 Ｃ）***部（６；２３）が、穴（７；１７）の凹面状の区域（１０；２６）で、
    ネジ長軸（５；２４）と中心軸（８；１６）との間がさまざまな角度をなすよう
    に穴（７；１７）の壁（１２；２７）に当接可能であるように、***部（６；２
    ３）の直径ｄが寸法決めされていることを特徴とする前記装置。
  26. 【請求項２６】 Ａ）骨用ネジ（２）が、凸面状のネジ頭（２２）をもつ梗
    節ネジ（１４）であり、 Ｂ）固定体（１）が、長手方向支持体（１３）と梗節ネジ（１４）を結合する役
    目をする、中心軸（１６）をもつ受容ヘッド（１５）であり、この受容ヘッド（
    １５）はそのうえ、中心軸（１６）を横断して延び、上面（１８）に向かって開
    いている通路（２０）を長手方向支持体（１３）を受容するために有しており、
    Ｃ）本装置はさらにクランプ手段（２５）を含んでおり、このクランプ手段は、
    上面（１８）から受容ヘッド（１５）と取外し可能なように結合可能であるとと
    もに、受容ヘッド（１５）の内部で長手方向支持体（１３）と梗節ネジ（１４）
    とを固定する役目をする、 請求項２５に記載の装置。
  27. 【請求項２７】 円周状の***部（６；２３）が直径ｄを有しており、凹面
    状の区域（１０；２６）は球面状に形成されていて直径Ｄを有しており、このと
    きＤ＝ｄである、請求項２５または２６に記載の装置。
  28. 【請求項２８】 円周状の***部（６；２３）が直径ｄを有しており、凹面
    状の区域（１０；２６）は球面状に形成されていて直径Ｄを有しており、このと
    きＤ＞ｄである、請求項２５または２６に記載の装置。
  29. 【請求項２９】 ｄ：Ｄの比率が０．５〜１．０である、請求項２８に記載
    の装置。
  30. 【請求項３０】 ｄ：Ｄの比率が０．８５〜０．９５である、請求項２９に
    記載の装置。
  31. 【請求項３１】 凹面状の区域（１０；２６）が球台状に形成されており、
    この球台は半径Ｘを有していてＸ≧Ｄ／２である、請求項２５または２６に記載
    の装置。
  32. 【請求項３２】 Ｄ／２対Ｘの比率が０．５〜１．０である、請求項３１に
    記載の装置。
  33. 【請求項３３】 Ｄ／２対Ｘの比率が０．８５〜０．９５である、請求項３
    ２に記載の装置。
  34. 【請求項３４】 ***部（６；２３）の縁部が角張るように構成されるとと
    もに、少なくとも１つの下側エッジ（２８；５３；５４；５６）を有している、
    請求項２５から３３までのいずれか１項に記載の装置。
  35. 【請求項３５】 ***部（６）が、ネジシャフト（４）の方に向かって減少
    していく直径ｄ＞ｄ1＞ｄ2を有する、ネジ長軸（５；２４）に対して同心的な複
    数のエッジ（５３；５４；５６）を含んでいる、請求項２５から３４までのいず
    れか１項に記載の装置。
  36. 【請求項３６】 前記エッジ（５３；５４；５６）が円周状になっており、
    直径ｄ；ｄ1；ｄ2は、エッジ（５３；５４；５６）がネジシャフト側で凸面状に
    なった仮想的な面（５５）の上を延びるように、かつ、穴（７；１７）の凹面状
    の区域（１０；２６）で、ネジ長軸（５；２４）と中心軸（８；１６）との間が
    さまざまな角度をなすように穴（７；１７）の壁（１２；２７）に当接可能であ
    るように寸法決めされている、請求項３５に記載の装置。
  37. 【請求項３７】 仮想的な面（５５）が、中心軸（８；１６）に対して同心
    的な半径Ｙの球形ゾーンである、請求項３６に記載の装置。
  38. 【請求項３８】 固定体（１）が、骨用ネジ（２）のために少なくとも１つ
    の貫通する穴（７）を備える骨用プレートであり、本装置はさらに、ドライバー
    を受容するための手段を備える植込ボルト（４５）を含んでおり、この植込ボル
    トは、上面（１１）から前記穴（７）にしまい込まれた雌ネジ（４６）にねじ込
    み可能であるとともに、締めたときにネジ頭（２２）に対して押圧可能である、
    請求項２５または２７から３７までのいずれか１項に記載の装置。
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