JP2003501452A - ムース形成性シャンプー組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、（Ａ）（ｉ）少なくとも１種類の界面活性剤と、（ｉｉ）１ミクロン以上の粒度を有する水不溶性コンディショニング剤の分散粒子と、（ｉｉｉ）水性担体と、から成る発泡性濃縮物と、（Ｂ）エアゾール噴射剤と、から成る改良されたコンディショニング性能をもつムース形成性洗浄用シャンプー組成物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 （発明の分野） 本発明はムース形成性シャンプー組成物に関する。より特定的には本発明は、
シリコーンまたは油性材料のようなコンディショニング剤の分散粒子を含み、頭
髪及び／または皮膚に優れたコンディショニング効果を与えるムース形成性シャ
ンプー組成物に関する。

【０００２】 （背景及び従来技術） ムースは使用上の利便性及び快適性が特に優れた頭髪トリートメント配合物の
製品形態である。一般には使用者が製品を手に塗布し、頭髪になじませ易いクリ
ーム状の泡を形成させる。

【０００３】 このようなムースは頭髪スタイリング製品の分野で広汎に使用されている。従
来の頭髪スタイリングムースは概して、水溶性頭髪スタイリングポリマーと水と
、任意にコンディショニング剤と、乳化剤と美化剤とエアゾール噴射剤とを使用
している。典型的には、水で湿らせた頭髪にムースを塗布し、拡げて髪になじま
せ、乾燥させると、ムースが一時的に固化する。固化したムースは水またはシャ
ンプーで洗髪することによって除去できる。

【０００４】 界面活性剤を基剤とするムース製品形態のリンスオフ型洗浄用シャンプーを提
供することが要望されている。ムースのディスペンス及び塗布が容易であること
、また、ムースを髪になじませるときに眼に入り難いことが消費者に評価されて
いる。主として洗浄用界面活性剤を基剤とする配合物の場合、このような洗浄用
界面活性剤はときどき眼に不快であったり眼を刺激したりするので、ムースは特
に有利であろう。しかしながら、従来技術でこの種の系が多大な成功をおさめた
ことはない。その理由は主として、ムースが与えるコンディショニングレベルは
多くの人々を満足させることができないからである。

【０００５】 この問題は主として、ディスペンサー内のシャンプーがディスペンス容易でな
ければならないことに起因する。かなりの量の水不溶性コンディショニング剤が
混和しているシャンプーは概してこの要件に不適合である。

【０００６】 例えばシリコーンは、文献にも十分に記載されているように、シャンプーに混
和するための極めて望ましい水不溶性コンディショニング剤である。しかしなが
ら、配合物中でシリコーンが分離することを防止するために普通に必要なシャン
プー基剤の粘度レベルは概して、エアゾール配合物からシャンプーを有効にディ
スペンスするためには高すぎるという問題が生じる。これはディスペンスの問題
として表れる。即ち、製品のディスペンスが遅かったり不均一になったりし易い
。

【０００７】 国際特許ＷＯ９５／０５１５８は、アニオン性界面活性剤を基剤とするエアゾ
ールシャンプー配合物を記載している。代表的な配合物はシリコーンまたはその
他の水不溶性コンディショニング剤を全く含有しない。

【０００８】 発明者らはここに、界面活性剤を基剤とするリンスオフ型洗浄用シャンプー組
成物が優れたコンディショニング性能を発揮するムース製品形態に配合できるこ
とを知見した。意外にも本発明の組成物は、配合が簡単であり、必要なときにエ
アゾール缶を振るだけでエアゾール缶から容易にディスペンスできる。

【０００９】 （発明の概要） 本発明は提供する。

【００１０】 （詳細な説明及び好ましい実施態様） 発泡性濃縮物 本発明のムース形成性洗浄用シャンプー組成物は、発泡性濃縮物とエアゾール
噴射剤とから成る。“濃縮物”なる用語は、 （Ａ）（ｉ）少なくとも１種類の界面活性剤と、 （ｉｉ）１ミクロン以上の粒度を有する水不溶性コンディショニング剤の分散粒
子と、 （ｉｉｉ）水性担体と、から成る発泡性濃縮物と、 （Ｂ）エアゾール噴射剤と、 から成る改良されたコンディショニング性能を有するムース形成性洗浄用シャン
プー組成物の噴射剤以外のシャンプー組成物の液体成分を表すために使用されて
いる。

【００１１】 本文中で使用された“ムース”なる用語は泡と同義であり、特に注釈がない限
りディスペンスされた製品を意味する。

【００１２】 一般に、製品の最適分散性を得るためには、発泡性濃縮物の粘度が３０００ｃ
ｐｓ以下でなければならないことが知見された。

【００１３】 発泡性濃縮物の適当な粘度は１−３０００、好ましくは１０−２０００、理想
的には１００−１０００ｃｐｓの範囲である。

【００１４】 粘度は、回転粘度計を使用して慣用の方法で測定する（ブルックフィールド粘
度計、ＬＶＴ型、ロータＮｏ．３，２５℃、１２ｒｐｍで３０秒後）。

【００１５】 発泡性濃縮物に上記のような適当な粘度を与えるためには、発泡性濃縮物が結
晶質懸濁化剤を実質的に含まないことが特に好ましい。“実質的に含まない”と
いう表現は一般に、このような成分のレベルが発泡性濃縮物の約０．５重量％以
下、好ましくは約０．１重量％以下、理想的には約０．５重量％以下であること
を意味する。

【００１６】 結晶質懸濁化剤としては、長鎖（例えばＣ８−Ｃ２２）アシル誘導体材料及び
長鎖アミンオキシド、例えばエチレングリコール長鎖エステル、長鎖脂肪酸のア
ルカノールアミド、長鎖脂肪酸の長鎖エステル、グリセリル長鎖エステル、長鎖
アルカノールアミドの長鎖エステル、長鎖アルキルジメチルアミンオキシドがあ
る。この種の常用の懸濁化剤はＣ１４−Ｃ２２脂肪酸のエチレングリコールエス
テル（例えばエチレングリコールジステアレート）、Ｃ１６−Ｃ２２脂肪酸アル
カノールアミド（例えばステアリックモノエタノールアミド、ステアリックモノ
イソプロパノールアミド）、Ｃ１６−Ｃ２２アルキルジメチルアミンオキシド及
びＮ，Ｎ−ジヒドロカルビル（Ｃ１２−Ｃ２２）アミド安息香酸及びそれらの塩
である。

【００１７】 また幾つかの場合には発泡性濃縮物に上記のような適当な粘度を与えるために
、濃縮物にシンナーのようなレオロジー変性剤を混和するのが好ましい。適当な
シンナーとしては、ポリエチレングリコール（ＰＥＧ）、ポリプロピレングリコ
ール（ＰＰＧ）、キシレンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸ナトリウ
ム及び尿素がある。好ましいシンナーはＰＥＧ４００及びＰＰＧ４００である。

【００１８】 コンディショニング剤 発泡性濃縮物は、１ミクロン以上の粒度を有する水不溶性コンディショニング
剤の分散粒子を含む。

【００１９】 “水不溶性”なる用語は、コンディショニング剤が０．１重量％の濃度で２５
℃及びｐＨ７の水（蒸留水または等価物）に可溶性でないことを意味する。

【００２０】 粒度はＭａｌｖｅｒｎ Ｉｎｓｔｒｕｍｅｎｔｓの２６００Ｄ粒度計を使用し
てレーザー光散乱技術によって測定し得る。

【００２１】 本文中で使用された“コンディショニング剤”なる用語は、頭髪及び／または
皮膚に特別なコンディショニング効果を与えるために使用される任意の材料を意
味する。例えば、皮膚用シャンプー組成物では、湿潤化剤、精油、日光防御材料
または日焼け後トリートメント材料、被覆油（ｏｃｃｕｌｕｓｉｖｅ ｏｉｌ）
などのような材料を使用し得る。頭髪用シャンプー組成物に適当な材料は、髪の
艶、撓やかさ、梳き易さ、濡れた髪の扱い易さ、帯電防止などの特性、損傷防御
、髪の腰の強さ、髪の量、スタイリング適性及び手入れ容易性、などに関する１
つまたは複数の有益な効果を与える材料である。

【００２２】 本発明の組成物に使用される好ましいコンディショニング剤は、シリコーン、
高分子量炭化水素材料、頭髪コンディショニング用油脂材料及びそれらの混合物
である。

【００２３】 シリコーン 適当なシリコーンは、１種または複数のポリアルキルシロキサン、１種または
複数のポリアルキルアリールシロキサン、または、それらの混合物であろう。シ
リコーンは発泡性濃縮物の水性マトリックスに不溶性であり、従って分散粒子と
して存在している。

【００２４】 シリコーン自体の粘度は好ましくは１０，０００ｃｐｓ−５，０００，０００
ｃｐｓの範囲である。

【００２５】 好適なポリアルキルシロキサンとしては、２５℃で１００，０００センチスト
ークス以下の粘度を有しておりＣＴＦＡ名称でジメチコーンと呼ばれるポリジメ
チルシロキサンがある。

【００２６】 これらのシロキサンは、Ｇｅｎｅｒａｌ Ｅｌｅｃｔｒｉｃ Ｃｏｍｐａｎｙ
からＶｉｓｃａｓｉｌシリーズとして、Ｄｏｗ ＣｏｒｎｉｎｇからＤＣ ２０
０シリーズとして市販されている。粘度はガラス毛管粘度計を使用し、Ｄｏｗ
Ｃｏｒｎｉｎｇ Ｃｏｒｐｏｒａｔｅ Ｔｅｓｔ Ｍｅｔｈｏｄ ＣＴＭ００４
，１９７０年７月２０日、に詳細に記載された方法で測定できる。

【００２７】 ポリジエチルシロキサンも好適である。

【００２８】 また、米国特許第４，１５２，４１６号（Ｓｐｉｔｚｅｒ）及びＧｅｎｅｒａ
ｌ Ｅｌｅｃｔｒｉｃ Ｓｉｌｉｃｏｎｅ Ｒｕｂｂｅｒ ｐｒｏｄｕｃｔ Ｄ
ａｔａ Ｓｈｅｅｔ ＳＥ ３３，ＳＥ ５４及びＳＥ ７６に記載されている
ようなシリコーンガムも好適である。“シリコーンガム”なる用語は、分子量２
００，０００−１，０００，０００を有するポリジオルガノシロキサンを意味し
ており、特定例としては、ポリジメチルシロキサンポリマー、ポリジメチルシロ
キサン／ジフェニル／メチルビニルシロキサンコポリマー、ポリジメチルシロキ
サン／メチルビニルシロキサンコポリマー及びそれらの混合物がある。

【００２９】 ＣＴＦＡ名称でアモジメチコーンと呼ばれるアミノ官能シリコーン及びヒドロ
キシル末端基を有するポリジメチルシロキサン（ＣＴＦＡ名称でジメチコノール
と呼ばれる）の双方も本発明の組成物に好適に使用される。

【００３０】 上記のシリコーン材料は好ましくは、予め形成された水性エマルジョンの形態
で発泡性濃縮物に混和される。このエマルジョン中、発泡性濃縮物中、及び配合
完了後のムース状シャンプー組成物中のシリコーン材料の平均粒度は、一般には
２−３０ミクロン、好ましくは２−２０ミクロン、より好ましくは３−１０ミク
ロンの範囲である。

【００３１】 予め形成されたエマルジョンは、シリコーンと水との高剪断機械的混合によっ
て、または、不溶性不揮発性シリコーンを水及び乳化剤で乳化する、例えば加熱
した乳化剤溶液にシリコーンを混合することによって、または、機械的乳化と化
学的乳化との組合せによって調製できる。別の好適なエマルジョン調製法は乳化
重合である。乳化重合シリコーン自体は米国特許第２，８９１，８２０号（Ｈｙ
ｄｅ）、第３，２９４，７２５号（Ｆｉｎｄｌａｙ）及び第３，３６０，４９１
号（Ａｘｏｎ）に記載されている。

【００３２】 予め形成されたシリコーンエマルジョンを調製するための乳化剤としては任意
の界面活性材料を単独使用または混用し得る。適当な乳化剤はアニオン性、カチ
オン性及び非イオン性乳化剤である。アニオン性乳化剤の例は、アルキルアリー
ルスルホネート例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルスルフ
ェート例えばラウリル硫酸ナトリウム、アルキルエーテルスルフェート例えばラ
ウリルエーテル硫酸ナトリウムｎＥＯ〔ここに、ｎは１−２０〕、アルキルフェ
ノールエーテルスルフェート例えばオクチルフェノールエーテルスルフェートｎ
ＥＯ〔ここにｎは１−２０〕、スルホスクシネート例えばジオクチルスルホコハ
ク酸ナトリウムである。

【００３３】 非イオン性乳化剤の例は、アルキルフェノールエトキシレート例えばノニルフ
ェノールエトキシレートｎＥＯ〔ここにｎは１−５０〕、アルコールエトキシレ
ート例えばラウリルアルコールｎＥＯ〔ここにｎは１−５０〕、エステルエトキ
シレート例えば１−３０個のオキシエチレン単位を含むポリオキシエチレンモノ
ステアレートである。

【００３４】 予め形成されたエマルジョンは典型的には約５０％のシリコーンを含有するで
あろう。予め形成されたエマルジョンは、Ｄｏｗ Ｃｏｒｎｉｎｇ、Ｇｅｎｅｒ
ａｌ Ｅｌｅｃｔｒｉｃ、Ｕｎｉｏｎ Ｃａｒｂｉｄｅ、Ｗａｃｋｅｒ Ｃｈｅ
ｍｉｅ、Ｓｈｉｎ Ｅｔｓｕ、Ｔｏｓｈｉｂａ、Ｔｏｙｏ Ｂｅａｕｔｙ Ｃｏ
．及びＴｏｒａｙ Ｓｉｌｉｃｏｎｅ Ｃｏ．のようなシリコーン油の業者から
入手し得る。その例は、Ｄｏｗ ＣｏｒｎｉｎｇによってＤＣ２−１３１０とし
て販売されている材料（非イオン性界面活性剤中の６０，０００ｃｓｔのジメチ
コーンのエマルジョン）、及び、Ｓｈｉｎ−ＥｔｓｕによってＸ−５２−１０８
６、Ｘ−５２−２１２７及びＸ−５２−２１１２として販売されている材料であ
る。

【００３５】 シリコーンは本発明の組成物中に単一材料として存在してもよく、または、異
なる粒度及び／または官能基を有する複数の異なるシリコーンの混合物として存
在してもよい。

【００３６】 本発明の組成物に混和されるシリコーンの量は、所望のコンディショニングレ
ベル及び使用材料に依存する。好ましい量は、発泡性濃縮物の全量を基準として
シリコーン全量が０．０１−約１０重量％となる範囲であるが、これらの範囲は
絶対ではない。下限値はコンディショニングが得られる最低レベルによって決定
され、上限値は頭髪及び／または皮膚が許容できない脂性にならないような最高
レベルによって決定される。発泡性濃縮物の全量を基準としてシリコーン全量が
０．５−１．５重量％となるシリコーンの量が特に好適なレベルであることが知
見された。

【００３７】 シリコーンが上記のような予め形成されたエマルジョンとして混和される場合
、エマルジョンの正確な量は勿論エマルジョンの濃度に依存し、発泡性濃縮物中
に所望量のシリコーンが与えられるように選択しなければならない。

【００３８】 高分子量炭化水素材料 “高分子量”なる用語は、炭化水素材料の重量平均分子量が少なくとも２０，
０００であることを意味する。適当な分子量は２０，０００−１，０００，００
０、好ましくは２０，０００−５００，０００、最も好ましくは４０，０００−
２００，０００の範囲である。これらの材料は、髪の太さ、腰の強さ及び髪の量
などを改良するために特に有効である。

【００３９】 高分子量炭化水素材料の好ましいクラスは、ペル−アルキル（アルケニル）炭
化水素樹脂である。これらの“樹脂”という用語は、室温で固体または半固体の
状態の材料並びに高粘度または中等粘度の液体の状態の材料を包含する。この用
語は、炭化水素油のような低粘度材料を包含しない。

【００４０】 欧州特許ＥＰ５６７ ３２６及びＥＰ４９８ １１９は、頭髪にスタイリング
適性を与え髪の腰を強化するために適当なペルアルキル（アルケニル）（ｐｅｒ
−ａｌｋ（ｅｎ）ｙｌ）炭化水素樹脂を記載している。好ましいペルアルキル（
アルケニル）炭化水素材料は、ブテン、イソプレン、テルペン及びスチレンのポ
リマー、並びに、これらのモノマーの任意の組合せから成るコポリマー、例えば
、ブチルゴム（ポリイソブチレン−コ−イソプレン）、天然ゴム（シス−１，４
−ポリイソプレン）、Ｅｎｃｙｃｌｏｐａｅｄｉａ ｏｆ Ｃｈｅｍｉｃａｌ
ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ，Ｋｉｒｋ ａｎｄ Ｏｔｈｍｅｒ（３ｒｄ ｅｄｉｔｉ
ｏｎ ｖｏｌ．８，ｐｐ．８５２−８６９）に記載されているような炭化水素樹
脂、例えば脂肪族及び芳香族樹脂並びにテルペン樹脂である。

【００４１】 式： Ｈ_３Ｃ−〔Ｃ（ＣＨ_３）_２−ＣＨ_２−〕_ｍ−Ｒ 〔式中、ｍは１−５０００、好ましくは２−２５００であり、Ｒは： −ＣＨ（ＣＨ_３）_２または−Ｃ（ＣＨ_３）＝ＣＨ_２である〕 のポリイソブチレン材料が特に好ましい。

【００４２】 これらの材料は、Ｐｒｅｓｐｅｒｓｅ，Ｉｎｃ．から商標ＰＥＲＭＥＴＨＹＬ
として、Ｅｘｘｏｎ Ｃｈｅｍｉｃａｌから商標ＶＩＳＴＡＮＥＸとして、ＢＡ
ＳＦから商標ＯＰＡＮＯＬとして入手し得る。好ましい例は、ＶＩＳＴＡＮＥＸ
ＬＭ−ＭＨ及びＯＰＡＮＯＬ Ｂ １５である。

【００４３】 ポリイソブチレン樹脂のような高分子量炭化水素材料粒子のエマルジョンを調
製する適当な方法は、欧州特許ＥＰ５６７ ３２６及びＥＰ４９８ １１９に記
載されている。ＥＰ５６７ ３２６の方法は、水と適当な界面活性剤から成る乳
化剤とによる直接乳化法なので高分子量炭化水素材料を溶解または分散させる溶
媒または担体を使用する必要がなく、好ましい方法である。このような溶媒また
は担体（例えば低分子量炭化水素）は加工中の安全性を脅かすと共に、それらが
混和された最終配合物の安定性を損なうこともある。

【００４４】 本発明の頭髪トリートメント組成物中に使用される乳化高分子量炭化水素材料
は、発泡性濃縮物中、配合完了後のムース状シャンプー組成物中で一般に１−１
００ミクロン、より典型的には１−１０ミクロンの平均粒度を有している。

【００４５】 本発明に使用される好適な高分子量炭化水素エマルジョンは予め乳化された形
態で市販されている。予め形成されたエマルジョンは単なる混合によって発泡性
濃縮物に混和できるので特に好ましい形態である。

【００４６】 予め形成されたエマルジョンの好適例はＢａｓｉｌｄｏｎ Ｃｈｅｍｉｃａｌ
から入手し得るＰＩＢ ９６／００３材料である。これはポリイソブチレン樹脂
ＯＰＡＮＯＬ Ｂ１５（ＢＡＳＦ製）とアニオン性及び非イオン性の界面活性剤
から成る乳化剤との水性エマルジョンである。

【００４７】 高分子量炭化水素材料は、単一材料として、または、例えば異なる分子量をも
つ複数の異なる高分子量炭化水素材料の混合物として本発明の組成物中に存在し
得る。

【００４８】 本発明の組成物に混和される高分子量炭化水素材料の量は、髪の太さ、腰の強
さ、髪の量に関する所望の増進レベル及び使用される特定材料に依存する。好ま
しい量は、発泡性濃縮物の全量を基準として高分子量炭化水素材料の全量が約０
．０１−約２重量％となる量であるが、これらの範囲は絶対ではない。下限値は
髪の太さ、腰の強さ及び髪の量の増進効果が与えられる最低レベルによって決定
され、上限値は頭髪が許容できない剛毛にならないような最高レベルによって決
定される。発泡性濃縮物の全量を基準として高分子量炭化水素材料の全量が０．
２−０．５重量％になるような高分子量炭化水素材料の量が特に好適なレベルで
あることが知見された。

【００４９】 高分子量炭化水素材料を上記のような予め形成されたエマルジョンとして混和
させる場合、エマルジョンの正確な量は勿論エマルジョンの濃度に依存し、発泡
性組成物中に所望量の高分子量炭化水素材料が与えられるように選択しなければ
ならない。

【００５０】 頭髪コンディショニング用油脂材料 頭髪コンディショニング用油脂材料は、髪の艶を増し、乾いた髪の梳き易さ及
び乾いた髪の感触を改善するために本発明組成物中の好ましいコンディショニン
グ剤である。

【００５１】 適当な頭髪コンディショニング用油脂材料は一般に、周囲温度で約３，０００
，０００ｃｓｔ以下、好ましくは約２，０００，０００ｃｓｔ以下、より好まし
くは約１．５００，０００ｃｓｔ以下の粘度を有するであろう。しかしながら、
周囲温度で固体状態の脂肪材料も適当であろう。

【００５２】 頭髪コンディショニング用油脂材料は本発明のムース状シャンプー配合物に首
尾よく混和させるために乳化する必要がないという利点を有している。従来の（
非ムース型）シャンプー配合物では、乳化工程で油がシャンプーの界面活性剤中
に溶解し易くその結果として界面活性剤の中間相が破壊されるので、油の混和に
よって幾つかの障害が生じ得る。本発明のムース状シャンプー配合物では、必要
な場合には撹拌によって油相を分散させ得る２相系として容易に配合できるので
、この問題が解消される。

【００５３】 適当な頭髪コンディショニング用油脂材料は炭化水素油、脂肪エステル及びそ
れらの混合物から選択される。

【００５４】 炭化水素油は、環状炭化水素、直鎖状脂肪族炭化水素（飽和または不飽和）、
分枝状脂肪族炭化水素（飽和または不飽和）を包含する。直鎖状炭化水素油は好
ましくは、約１２個から約１９個の炭素原子を含むであろう。分枝状炭化水素油
はもっと多い数の炭素原子を含むことができ、典型的にはもっと多い数の炭素原
子を含む。また、Ｃ_２−Ｃ_６アルケニルモノマーのようなアルケニルモノマーの
ポリマー炭化水素も好適である。これらのポリマーは直鎖状ポリマーでも分枝状
ポリマーでもよい。直鎖状ポリマーは典型的には比較的短い鎖長を有しており、
炭素原子の総数は直鎖状炭化水素一般について上記に記載したような値である。
分枝状ポリマーは実質的にもっと長い鎖長を有している。このような材料の数平
均分子量は多様な値を有し得るが、典型的には約５００以下、好ましくは約２０
０−約４００、より好ましくは約３００−約３５０の範囲であろう。

【００５５】 好適な炭化水素油の特定例は、パラフィン油、鉱油、飽和及び不飽和のドデカ
ン、飽和及び不飽和のトリデカン、飽和及び不飽和のテトラデカン、飽和及び不
飽和のペンタデカン、飽和及び不飽和のヘキサデカン並びにそれらの混合物であ
る。これらの化合物並びにもっと長い鎖長をもつ炭化水素の分枝状異性体も使用
できる。代表的な分枝状異性体は、高度に分枝状の飽和または不飽和のアルカン
、例えば、ペルメチル置換異性体、例えば、Ｐｅｒｍｅｔｈｙｌ Ｃｏｒｐｏｒ
ａｔｉｏｎによって販売されている２，２，４，４，６，６，８，８−ジメチル
−１０−メチルウンデカン及び２，２，４，４，６，６−ジメチル−８−メチル
ノナンのようなヘキサデカン及びエイコサンのペルメチル置換異性体である。炭
化水素ポリマーの別の例は、イソブチレンとブテンとのコポリマーのようなポリ
ブテンである。この種の市販材料は、Ａｍｏｃｏ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｃｏ．（
Ｃｈｉｃａｇｏ，Ｉ１１．，Ｕ．Ｓ．Ａ．）製のＬ−１４ポリブテンである。

【００５６】 特に好ましい炭化水素油は種々のグレードの鉱油である。鉱油は、石油から得
られる種々の炭化水素の液体混合物である。

【００５７】 適当な脂肪エステルは、少なくとも１０個の炭素原子を有することを特徴とし
、脂肪酸またはアルコールに由来のヒドロカルビル（ｈｙｄｒｏｃａｒｂｙｌ）
鎖をもつエステル、例えば、モノカルボン酸エステル、多価アルコールエステル
、ジ−及びトリカルボン酸エステルを包含する。これらの脂肪エステルのヒドロ
カルビル基はまた、別の相溶性官能基、例えば、エトキシまたはエーテル結合の
ようなアミド及びアルコキシ部分を含むかまたはそれらに共有結合していてもよ
い。

【００５８】 モノカルボン酸エステルとしては、アルコール及び／または式Ｒ’ＣＯＯＲ〔
式中のＲ’及びＲは独立にアルキルまたはアルケニル基を表し、Ｒ’及びＲに存
在する炭素原子の総和が少なくとも１０個、好ましくは少なくとも２０個である
〕の酸のエステルがある。

【００５９】 特定例は例えば、約１０個−約２２個の炭素原子をもつ脂肪鎖を有する脂肪酸
のアルキル及びアルケニルエステル、約１０個−約２２個の炭素原子をもつアル
キル及び／またはアルケニルアルコール由来の脂肪鎖を有するアルキル及び／ま
たはアルケニル脂肪アルコールカルボン酸エステル、それらの混合物である。

【００６０】 脂肪鎖の炭素原子総数が少なくとも１０個である限り、モノカルボン酸エステ
ルは、少なくとも１０個の炭素原子をもつ少なくとも１つの鎖を必ずしも有して
いなくてもよい。その例は、イソステアリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシ
ル、ラウリン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソプ
ロピル、オレイン酸デシル、オレイン酸イソデシル、ステアリン酸ヘキサデシル
、ステアリン酸デシル、イソステアリン酸イソプロピル、アジピン酸ジヘキシル
デシル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ステアリン酸オレイル、
オレイン酸オレイル、ミリスチン酸オレイル、酢酸ラウリル、プロピオン酸セチ
ル及びアジピン酸オレイルである。

【００６１】 また、カルボン酸のジ−及びトリアルキル及びアルケニルエステルも使用し得
る。これらは例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ヘキサン酸、ヘプタ
ン酸及びオクタン酸のＣ_１−Ｃ_２２エステル（好ましくはＣ_１−Ｃ_６）のような
Ｃ_４−Ｃ_８のジカルボン酸エステルである。その例は、アジピン酸ジイソプロピ
ル、アジピン酸ジイソヘキシル及びセバシン酸ジイソプロピルである。別の特定
例は、イソセチルステアロイルステアレート及びトリステアリルシトレートであ
る。

【００６２】 多価アルコールエステルとしては、アルキレングリコールエステル、例えば、
エチレングリコールモノ及びジ−脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノ−
及びジ−脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノ−及びジ−脂肪酸エステ
ル、プロピレングリコールモノ−及びジ−脂肪酸エステル、ポリプロピレングリ
コールモノオレエート、ポリプロピレングリコールモノステアレート、エトキシ
ル化プロピレングリコールモノステアレート、ポリグリセロールポリ−脂肪酸エ
ステル、エトキシル化グリセリルモノステアレート、１，３−ブチレングリコー
ルモノステアレート、１，３−ブチレングリコールジステアレート、ポリオキシ
エチレンポリオール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル、並びに、モノ−、ジ−及びトリグリセリドが
ある。

【００６３】 特に好ましい脂肪エステルは、グリセロール及び長鎖カルボン酸、例えばＣ_１ −Ｃ_２２カルボン酸のモノ−、ジ−及びトリグリセリド、より特定的にはモノ−
、ジ−及びトリ−エステルである。多様なこの種の材料は、植物性及び動物性の
油脂、例えば、ココヤシ油、ヒマシ油、ベニバナ油、綿実油、トウモロコシ油、
オリーブ油、タラ肝油、アーモンド油、アボカド油、ヤシ油、ゴマ油、ラノリン
及びダイズ油である。合成油としては、トリオレイン及びトリステアリングリセ
リルジラウレートがある。好ましい材料の特定例はカカオ脂及びヤシのステアリ
ンである。

【００６４】 頭髪コンディショニング用油脂材料は本発明組成物中に単一材料としてまたブ
レンドとして存在し得る。

【００６５】 頭髪コンディショニング用油脂材料は典型的には、発泡性濃縮物の全重量を基
準として油脂材料の全重量が０．０５％−１０％、好ましくは０．２％−５％、
より好ましくは約０．５％−３％となるレベルで存在する。

【００６６】 また、上記のコンディショニング剤のいずれかの混合物を本発明の組成物に使
用してもよい。本発明の組成物中に存在するコンディショニング剤は典型的には
、発泡性濃縮物の全重量を基準としてコンディショニング剤の全重量が０．０５
％−２０％、好ましくは０．１％−１０％、より好ましくは約０．５％−５％と
なる合計レベルで存在する。

【００６７】 界面活性剤 発泡性濃縮物は洗浄効果を与えるための１種または複数の界面活性剤を含む。
界面活性剤はまた、上述のシリコーン及び高分子量炭化水素材料のような乳化コ
ンディショニング剤の乳化剤として存在し得る。

【００６８】 洗浄目的に十分でないならば乳化コンディショニング剤の乳化剤とは別の（１
種または複数の）界面活性剤が追加の洗浄成分として存在するであろう。この追
加の洗浄用界面活性剤は乳化剤と同じ界面活性剤でもよく、異なる界面活性剤で
もよい。

【００６９】 適当な乳化剤は当業界で公知であり、アニオン性及び非イオン性の界面活性剤
から成る。乳化剤として使用されるアニオン性界面活性剤の例は、アルキルアリ
ールスルホネート例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルスル
フェート例えばラウリル硫酸ナトリウム、アルキルエーテルスルフェート例えば
ラウリルエーテル硫酸ナトリウムｎＥＯ〔ここにｎは１−２０〕、アルキルフェ
ノールエーテルスルフェート例えばオクチルフェノールエーテルスルフェートｎ
ＥＯ〔ここにｎは１−２０〕、スルホスクシネート例えばジオクチルスルホスク
シネートナトリウムである。

【００７０】 乳化剤として使用される非イオン性界面活性剤の例は、アルキルフェノールエ
トキシレート例えばノニルフェノールエトキシレートｎＥＯ〔ここにｎは１−５
０〕、アルコールエトキシレート例えばラウリルアルコールｎＥＯ〔ここにｎは
１−５０〕、エステルエトキシレート例えばオキシエチレン単位の数が１−３０
であるポリオキシエチレンモノステアレートである。

【００７１】 洗浄用界面活性剤は典型的には、アニオン性、非イオン性、両性及び双性の界
面活性剤並びにそれらの混合物から選択される。

【００７２】 本発明の組成物に好適なアニオン性洗浄用界面活性剤は、アルキルスルフェー
ト、アルキルエーテルスルフェート、アルカリールスルホネート、アルカノイル
イセチオネート、アルキルスクシネート、アルキルスルホスクシネート、Ｎ−ア
ルコイルサルコシネート、アルキルホスフェート、アルキルエーテルホスフェー
ト、アルキルエーテルカルボキシレート、アルファ−オレフィンスルホネート及
びアシルメチルタウレート、特にそれらのナトリウム、マグネシウム、アンモニ
ウム並びにモノ−、ジ−及びトリエタノールアミン塩である。アルキル及びアシ
ル基は一般に８−１８個の炭素原子を含んでおり、不飽和でもよい。アルキルエ
ーテルスルフェート、アルキルエーテルホスフェート及びアルキルエーテルカル
ボキシレートは１分子あたり１個−１０個のエチレンオキシド単位またはプロピ
レンオキシド単位を含有し得、好ましくは１分子あたり２−３個のエチレンオキ
シド単位を含有する。

【００７３】 適当なアニオン性界面活性剤の例は、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルエー
テル硫酸ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸アンモニウム、ラウリル硫酸アン
モニウム、ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、ココイルイセチ
オン酸ナトリウム、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム及びＮ−ラウリルサルコ
シン酸ナトリウムである。

【００７４】 本発明のシャンプー組成物に使用される適当な非イオン性洗浄用界面活性剤と
しては、直鎖状または分枝状の脂肪族（Ｃ_８−Ｃ_１８）第一または第二アルコー
ルまたはフェノールとアルキレンオキシド、通常はエチレンオキシドとの縮合生
成物があり、これは一般に６−３０個のエチレンオキシド基を有している。別の
適当な非イオン性界面活性剤は、アルキルポリグリコシド、モノ−またはジ−ア
ルキルアルカノールアミドである。後者の非イオン性界面活性剤の例はココモノ
−またはジ−エタノールアミド及びココモノ−イソプロパノールアミドである。

【００７５】 本発明の組成物に使用される適当な両性及び双性の洗浄用界面活性剤としては
、アルキルアミンオキシド、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイ
ン、アルキルスルホベタイン（スルタイン）、アルキルグリシネート、アルキル
カルボキシグリシネート、アルキルアンホプロピオネート、アルキルアンホグリ
シネート及びアルキルアミドプロピルヒドロキシスルタインがある。その例は、
ラウリルアミンオキシド、ココジメチルスルホプロピルベタイン及び好ましくは
ラウリルベタイン、コカミドプロピルベタイン及びコカンホプロピオン酸ナトリ
ウムである。

【００７６】 界面活性剤の総量（コンディショニング剤の乳化剤として使用されたものも含
める）は、発泡性濃縮物の全重量を基準として界面活性剤の全重量が一般に３−
５０％、好ましくは５−３０％、より好ましくは１０％−２５％になる量である
。

【００７７】 付着用ポリマー 発泡性濃縮物は、コンディショニング剤の分散粒子付着用ポリマーを含有し得
る。“付着用ポリマー”なる用語は、使用中にコンディショニング剤の粒子が本
発明のシャンプー組成物から予定の部位、即ち、頭髪及び／または頭皮に付着す
ることを促進する成分を意味する。付着用ポリマーは上記のシリコーン及び高分
子量炭化水素と共に使用されるのが特に好ましい。

【００７８】 付着用ポリマーはホモポリマーでもよくまたは２種以上のモノマーから形成さ
れてもよい。ポリマーの分子量は一般に５，０００−１０，０００，０００の範
囲、典型的には少なくとも１０，０００、好ましくは１００，０００−約２，０
００，０００の範囲であろう。ポリマーは、第四級アンモニウムまたはプロトン
付加アミノ基またはそれらの混合物のようなカチオン性窒素含有基を有するであ
ろう。

【００７９】 １つの電荷を含有するポリマーのモノマー単位の分子量の逆数であると定義さ
れる付着用ポリマーのカチオン電荷密度は典型的には少なくとも０．１ｍｅｑ／
ｇ、好ましくは０．８以上でなければならない。カチオン電荷密度は典型的には
４ｍｅｑ／ｇを超過してはならない。好ましくは３ｍｅｑ／ｇ未満、より好まし
くは２ｍｅｑ／ｇ未満である。電荷密度は電気伝導度分析を使用して測定でき、
所望の使用ｐＨで上記限界値の範囲内でなければならない。使用ｐＨは通常は約
３−９、好ましくは４−８であろう。

【００８０】 カチオン性窒素含有基は一般に付着用ポリマーの全モノマー単位の一部分に置
換基として存在するであろう。従ってポリマーがホモポリマーでないとき、ポリ
マーは非カチオン性モノマー単位をスペーサーとして含有し得る。このようなポ
リマーはＣＴＦＡ Ｃｏｓｍｅｔｉｃ Ｉｎｇｒｅｄｉｅｎｔ Ｄｉｒｅｃｔｏ
ｒｙ，３ｒｄ ｅｄｉｔｉｏｎに記載されている。カチオン性モノマー単位対非
カチオン性モノマー単位の比は、必要な範囲のカチオン電荷密度を有するポリマ
ーが与えられるように選択される。

【００８１】 好適なカチオン性付着用ポリマーとしては例えば、カチオン性アミンまたは第
四級アンモニウム官能基を有するビニルモノマーと、（メタ）アクリルアミド、
アルキル及びジアルキル（メタ）アクリルアミド、アルキル（メタ）アクリレー
ト、ビニルカプロラクトン及びビニルピロリジンのような水溶性スペーサーモノ
マーとのコポリマーがある。アルキル及びジアルキル置換モノマーは好ましくは
Ｃ１−Ｃ７アルキル基、より好ましくはＣ１−３アルキル基を有している。別の
適当なスペーサーとしては、ビニルエステル、ビニルアルコール、無水マレイン
酸、プロピレングリコール及びエチレングリコールがある。

【００８２】 カチオン性アミンは、特定の種及び組成物のｐＨ次第で第一、第二または第三
アミンでよい。一般には第二及び第三アミン、特に第三アミンが好ましい。

【００８３】 アミン置換ビニルモノマー及びアミンはアミン形態に重合され、次いで第四級
化によってアンモニウムに変換され得る。

【００８４】 好適なカチオン性アミノ及び第四級アンモニウムモノマーとしては例えば、ジ
アルキルアミノアルキルアクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリレー
ト、モノアルキルアミノアルキルアクリレート、モノアルキルアミノアルキルメ
タクリレート、トリアルキルメタクリルオキシアンモニウム塩、トリアルキルア
クリルオキシアルキルアンモニウム塩、ジアリル第四級アンモニウム塩で置換さ
れたビニル化合物、並びに、ピリジニウム、イミダゾリウム及び第四級化ピロリ
ジンのような環式カチオン性窒素含有環を有するビニル第四級アンモニウムモノ
マー、例えば、アルキルビニルイミダゾリウム、アルキルビニルピリジニウム及
びアルキルビニルピロリジン塩がある。これらのモノマーのアルキル部分は好ま
しくは、Ｃ１−Ｃ３アルキル、より好ましくはＣ１及びＣ２アルキルのような低
級アルキルである。

【００８５】 本発明で使用される適当なアミン置換ビニルモノマーは、アルキル基が好まし
くはＣ１−Ｃ７のヒドロカルビル、より好ましくはＣ１−Ｃ３のアルキルから成
るジアルキルアミノアルキルアクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリ
レート、ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド及びジアルキルアミノアルキ
ルメタクリルアミドである。

【００８６】 付着用ポリマーは、アミン−及び／または第四級アンモニウム−置換モノマー
及び／または相溶性スペーサーモノマーに由来のモノマー単位の混合物から成り
得る。

【００８７】 適当な付着用ポリマーは例えば、１−ビニル−２−ピロリジンと１−ビニル−
３−メチル−イミダゾリウム塩（例えば、塩化物塩）とのカチオン性コポリマー
（当業界ではＣｏｓｍｅｔｉｃ，Ｔｏｉｌｅｔｒｙ，ａｎｄ Ｆｒａｇｒａｎｃ
ｅ Ａｓｓｏｃｉａｔｉｏｎ，“ＣＴＦＡ”によって、Ｐｏｌｙｑｕａｔｅｒｎ
ｉｕｍ−１６と命名されている）；１−ビニル−２−ピロリジンとジメチルアミ
ノエチルメタクリレートとのコポリマー（当業界ではＣＴＦＡによってＰｏｌｙ
ｑｕａｔｅｒｎｉｕｍ−１１と命名されている）；カチオン性ジアリル第四級ア
ンモニウム−含有ポリマー、例えば、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドホ
モポリマー（当業界（ＣＴＦＡ）でＰｏｌｙｑｕａｔｅｒｎｉｕｍ ６と命名さ
れている）；米国特許第４，００９，２５６号に記載されているような３個−５
個の炭素原子を有する不飽和カルボン酸のホモ−及びコ−ポリマーのアミノ−ア
ルキルエステルの無機酸塩；英国特許出願Ｎｏ．９４０３１５６．４に記載のよ
うなカチオン性ポリアクリルアミドである。

【００８８】 使用できるその他のカチオン性付着用ポリマーとしては、カチオン性グアーガ
ム誘導体、例えば、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド（Ｃｅｌａ
ｎｅｓｅ Ｃｏｒｐ．から商標ＪＡＧＵＡＲシリーズで市販）がある。

【００８９】 その例は、低置換度のカチオン基及び高粘度を有するＪＡＧＵＡＲ Ｃ１３Ｓ
、中等の置換度及び低粘度を有するＪＡＧＵＡＲ Ｃ１５、ＪＡＧＵＡＲ Ｃ１
７（高置換度、高粘度）、低レベルの置換基及びカチオン性第四級アンモニウム
基を含むヒドロキシプロピル化カチオン性グアー誘導体であるＪＡＧＵＡＲ Ｃ
１６、高透明度、中等の粘度、低置換度を有するＪＡＧＵＡＲ １６２である。

【００９０】 付着用ポリマーはカチオン性ポリアクリルアミド及びカチオン性グアー誘導体
から選択されるのが好ましい。特に好ましい付着用ポリマーは、カチオン電荷密
度０．８ｍｅｑ／ｇを有するＪＡＧＵＡＲ Ｃ１３Ｓである。特に好適な別の材
料は、ＪＡＧＵＡＲ Ｃ１５、ＪＡＧＵＡＲ Ｃ１７及びＪＡＧＵＡＲ Ｃ１６
及びＪＡＧＵＡＲ Ｃ１６２である。

【００９１】 付着用ポリマーは、発泡性濃縮物の全重量を基準として付着用ポリマーが０．
０１−１０重量％、好ましくは０．０１−１重量％、より好ましくは約０．０４
−約０．５重量％となる量で存在し得る。

【００９２】 水性担体 発泡性濃縮物は、水不溶性コンディショニング剤の粒子を分散させる連続相を
形成する水性担体として水を含む。水は一般に、発泡性濃縮物の全重量を基準と
して約２０−約９９重量％の量で存在する。

【００９３】 噴射剤 本発明の組成物はエアゾール噴射剤（Ｂ）を含有している。この成分は、その
他の材料を容器から排除しムース特性を形成する機能を担当する。

【００９４】 噴射用ガスは、エアゾール容器で慣用の液化可能な任意の気体でよい。適当な
噴射剤の例は、ジメチルエーテル、プロパン、ｎ−ブタン及びイソブタンであり
、単独使用または混用される。別の噴射剤の例は、窒素、二酸化炭素、圧縮空気
、及び、Ｄｕ Ｐｏｎｔから商標ＤＹＭＥＬ １５２ａで販売されている材料の
ようなフッ素化炭化水素である。

【００９５】 噴射用ガスの量は、エアゾール業界で公知の標準要因に左右される。ムースの
場合、クリーム状の泡及び心地よい感触が得られる噴射剤のレベルは、最終ムー
ス状シャンプー組成物の全重量を基準として噴射剤の全量が一般に約３−約１５
％、最適には約４−約１０％となる量である。

【００９６】 任意成分 本発明組成物は頭髪トリートメント配合物に常用の別の任意成分を含有し得る
。これらの別の成分は頭髪スタイリング用樹脂、着色剤、抑泡剤、タンパク質、
湿潤剤、抗酸化剤、香料、抗菌物質及び日光遮断剤である。これらの成分の各々
はそれぞれの目的を果たすために有効な量で存在するであろう。

【００９７】 包装 本発明の組成物は典型的には、適当な高圧密封性容器に発泡性濃縮物を充填し
、次いで容器をシールし、噴射剤（Ｂ）を慣用の技術で充填することによって製
造する。

【００９８】 次に、以下の非限定実施例によって本発明を説明する。

【００９９】 特に注釈がない限り、記載されたすべての部、パーセンテージ及び割合は全重
量を基準とした重量によって表す。

【０１００】 実施例 以下の成分を記載の量で使用して２つのシャンプー配合物を調製した。

【０１０１】

【表１】

【０１０２】 諸成分を簡単にブレンドすることによって実施例１の配合物を調製し、次いで
ムース缶にシールし、噴射剤を充填することによってムース状シャンプー配合物
を製造した。

【０１０３】 比較実施例Ａの場合には、安定な乳化液体（非ムース）シャンプー配合物を得
るために製造中に高剪断ミキサーを使用した。

【０１０４】 髪の滑らかさ、柔らかさ及び梳き易さに対する配合物の効果を評価するために
頭髪に対する配合物の比較試験を以下の手順で実施した。

【０１０５】 ６個の１０インチ（７ｇ）ヘヤピースをベースシャンプーで洗浄することによ
って平衡させ、どのヘヤピース間にも有意な違いがないことを確認するために以
下に記載のパネル試験を行った。次に、３個のヘヤピースを比較実施例Ａの配合
物で洗浄し、３個のヘヤピースを実施例１の配合物で洗浄した（ヘヤピース１個
あたり１ｇの比較実施例Ａまたは０．６ｇの実施例１で３０秒間洗浄し、次いで
３０秒間すすぎ、この洗浄／すすぎサイクルを再度繰り返した）。実施例１のム
ース缶を振ってから、生成物をディスペンスした。

【０１０６】 梳いて乾かした後、ヘヤピースを２個１組のペアにして、３つの特性の各々を
比較するようにパネリストに依頼した。各グループの３個のヘヤピースの１つ、
即ち、比較実施例Ａで洗浄したグループの１つのヘヤピースと実施例１で洗浄し
たグループの１つのヘヤピースとから各ペアを構成した。各パネリストは６個の
ヘヤピースで組合せ可能な合計９ペアのうちから異なる６ペアを比較した。１２
人のパネリストが参加したので、ペア比較の合計数は７２となった。全部のペア
が等しい回数だけ試験されるように均衡させた。各比較毎に、パネリストが一方
のヘヤピース、即ち、該当特性を高度に示したほうのヘヤピースに投票した。結
果を公平採択の仮説に対して統計的に分析した（２項確率＝１／２）。鑑定人の
コンシステンシー及びヘヤピースのコンシステンシーに対する試験も実施した。

【０１０７】 結果は、３つの特性（滑らかさ、柔らかさ、梳き易さ）のすべてに関して実施
例１の配合物が比較実施例１の配合物よりも明らかに卓越していた。試験に使用
した量は実施例１（１ヘヤピースあたり０．６ｇ）のほうが比較実施例Ａ（１ヘ
ヤピースあたり１ｇ）よりも少なかったことも考慮すると、これは極めて驚くべ
き結果である。

【０１０８】 表２ 以下の成分を使用してシャワー用ムース配合物を調製した。

【０１０９】

【表２】

【０１１０】 実施例２の配合物は、諸成分を簡単にブレンドし、次いでムース缶にシールし
、噴射剤を充填することによって調製したシャワー用ムース配合物である。

【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書

【提出日】平成１３年７月１日（２００１．７．１）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】特許請求の範囲

【補正方法】変更

【補正の内容】

【特許請求の範囲】

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００８

【補正方法】変更

【補正の内容】

【０００８】 （発明の概要） 本発明は （Ａ）（ｉ）少なくとも１種類のアニオン性洗浄用界面活性剤と、 （ｉｉ）１ミクロン以上の粒度を有する水不溶性コンディショニング剤の分散粒
子と、 （ｉｉｉ）水性担体と、から成る３０００ｃｐｓを超過しない粘度を有している
発泡性濃縮物と、 （Ｂ）エアゾール噴射剤と、 から成る改良されたコンディショニング性能をもつムース形成性洗浄用シャンプ
ー組成物を提供する。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ )，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ， ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ， ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，Ｃ Ｒ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ， ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，Ｋ Ｚ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ， ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，Ｓ Ｋ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ Ｆターム(参考） 4C083 AA122 AA162 AB102 AC011 AC122 AC171 AC172 AC312 AC342 AC392 AC402 AC791 AC792 AD011 AD041 AD092 AD151 AD192 BB01 BB11 BB26 BB49 CC38 DD08 EE06

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 （Ａ）（ｉ）少なくとも１種類の界面活性剤と、 （ｉｉ）１ミクロン以上の粒度を有する水不溶性コンディショニング剤の分散粒
   子と、 （ｉｉｉ）水性担体と、から成る発泡性濃縮物と、 （Ｂ）エアゾール噴射剤と、 から成る改良されたコンディショニング性能をもつムース形成性洗浄用シャンプ
   ー組成物。
2. 【請求項２】 コンディショニング剤が、シリコーン、高分子量炭化水素材
   料、頭髪コンディショニング用油脂材料及びそれらの混合物から選択されること
   を特徴とする請求項１に記載の組成物。
3. 【請求項３】 発泡性濃縮物が結晶質懸濁化剤を実質的に含まないことを特
   徴とする請求項１に記載の組成物。
4. 【請求項４】 発泡性濃縮物が更に、ポリエチレングリコール（ＰＥＧ）、
   ポリプロピレングリコール（ＰＰＧ）、キシレンスルホン酸ナトリウム、トルエ
   ンスルホン酸ナトリウム及び尿素から成るグループから選択されたレオロジー変
   性剤を含むことを特徴とする請求項１から３のいずれか一項に記載の組成物。
5. 【請求項５】 コンディショニング剤が、乳化シリコーン、乳化ポリイソブ
   チレン樹脂及びそれらの混合物から成るグループから選択されることを特徴とす
   る請求項１から４のいずれか一項に記載の組成物。
6. 【請求項６】 更に、付着用ポリマーを含むことを特徴とする請求項５に記
   載の組成物。
7. 【請求項７】 コンディショニング剤が炭化水素油、脂肪エーテル及びそれ
   らの混合物から成るグループから選択されることを特徴とする請求項１から４の
   いずれか一項に記載の組成物。
8. 【請求項８】 噴射用ガスがジメチルエーテル、プロパン、ｎ−ブタン、イ
   ソブタン及びそれらの混合物から成るグループから選択されることを特徴とする
   請求項１から７のいずれか一項に記載の組成物。