JP2003343589A - 転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受

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JP2003343589A
JP2003343589A JP2002157882A JP2002157882A JP2003343589A JP 2003343589 A JP2003343589 A JP 2003343589A JP 2002157882 A JP2002157882 A JP 2002157882A JP 2002157882 A JP2002157882 A JP 2002157882A JP 2003343589 A JP2003343589 A JP 2003343589A
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JP2002157882A
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Kengo Kai
研吾 甲斐
Yasushi Morita
康司 森田
Yoshitaka Sato
吉高 佐藤
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部から軸受内部への異物の侵入を防止する
とともに、軸受内部のグリース等の潤滑剤の飛散を防止
する転がり軸受を提供する。 【解決手段】 本発明の転がり軸受は、内輪と外輪との
間に転動体と保持器と密封構造20とを介挿した転がり
軸受において、密封構造20が、外輪の軸方向端部付近
の内周面上に配置された第1支持部材21と、内輪の軸
方向端部付近の外周面上に配置された第2支持部材22
と、第1支持部材21と第2支持部材22との間を封止
するシール部材23とを含み、シール部材23が、第1
支持部材21と第2支持部材22との間に、転がり軸受
内部の空間から転がり軸受外方へ向かう経路上に少なく
とも3重23B,23C,23Dに配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、転がり軸受に関
し、詳しくは、工作機械や搬送装置等を構成するボール
ねじの軸端支持用に使用され、外輪と内輪との間に密封
構造を有する軸受に関する。 【0002】 【従来の技術】工作機械や搬送装置等を構成するボール
ねじを支持する軸受は、様々な作業環境で使用され、ク
リーンな環境で使用されることは少なく、比較的異物の
多い環境で使用されることが多い。そこで、軸受の転動
体表面や軌道面等の摺接箇所への異物の侵入を防止する
ために、軸受を内装した周辺装置をボールねじの軸端に
装着してボールねじを支持している。この周辺装置は、
軸受の両側面にシール板やシールドを備えていない開放
型の軸受をハウジング内に内装し、そのハウジング内に
グリースを封入した状態で、ハウジングをシール部材で
封止した構成となっている。こうした周辺装置を採用す
ることで、ボールねじを支持する軸受は、軸受内部への
異物等の侵入を防止できるとともに、摺接箇所を潤滑し
ているグリース等の軸受外部への漏出を防止でき、異物
の多い環境下においてもボールねじを良好に支持してい
る。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、周辺装
置に装着したシール部材の機能が不充分であると、作業
環境中の異物やクーラントが周辺装置内に侵入し、それ
らが軸受内部に到達することで軸受の早期損傷を引き起
こす場合がある。また、周辺装置内に封入されていたグ
リースが、軸受使用時に軸回転とともにシール部材から
飛散すると、工作機械や搬送装置周辺を汚すことがあ
る。さらに、工作機械や搬送装置を組み立てる際にも封
入グリースにより装置周辺を汚したり、グリースに異物
が付着する場合があり、ボールねじの損傷のきっかけと
なる。 【0004】そこで、このような問題を解決するために
軸受に非接触のシールを装着したものが提案されている
が、非接触シールではシール機能が不充分であり、上述
した異物等が軸受内部に混入する場合も見られる。ま
た、異物の侵入を防ぐために軸や周辺装置のハウジング
にラビリンスシール等の封止構造を設けたり、軸受端に
設けられた間座等にシール構造を施したりして、異物の
侵入を防ぐこともある。しかしながら、このような封止
構造やシール構造では、非接触部に数百μm〜数mm程
度の隙間が生じ、この隙間から異物やクーラントが混入
したり、グリースが飛散したりして、密封効果が不充分
であった。 【0005】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、外部から軸受内部への異物の侵入を防止
するとともに、軸受内部のグリース等の潤滑剤の飛散を
防止する転がり軸受を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の前記目的は、内
輪と該内輪の外周側に間隔を隔てて同心的に配置した外
輪との間に空間を形成し、該空間の軸方向略中央部に転
動体と該転動体を保持する保持器とを介挿し、前記空間
内に潤滑剤が充填され、前記空間の軸方向端部付近に、
該空間を封止する密封構造を介挿した転がり軸受におい
て、前記密封構造が、前記外輪の軸方向端部付近の内周
面上に、該内周面に固着された第1円筒部と、該第1円
筒部から前記内輪の外周面に向かって、前記第1円筒部
に対して略垂直に延びる第1フランジ部とからなる第1
支持部材と、前記内輪の軸方向端部付近の外周面上に、
前記第1円筒部に対向して配置され、前記外周面に固着
された第2円筒部と、前記第1フランジ部より軸方向外
側に、該第1フランジ部と対向して配置され、前記第2
円筒部から前記外輪の内周面に向かって、前記第2円筒
部に対して略垂直に延びる第2フランジ部とからなる第
2支持部材と、互いに間隔を隔てて配置された前記第1
支持部材と前記第2支持部材との間を封止するように、
前記第1支持部材または前記第2支持部材のいずれか一
方の部材に固着され、前記一方の部材から他方の部材に
向かって延びるシール部材とを含み、前記シール部材
が、前記第1支持部材と前記第2支持部材との間に少な
くとも3つ以上配置され、転がり軸受内部の前記空間か
ら転がり軸受外方へ向かう経路上に少なくとも3重に配
置されていることを特徴とする転がり軸受によって達成
される。 【0007】このような構成の転がり軸受によれば、軸
受作動時に、第1支持部材および第2支持部材が相対的
に回転し、この第1支持部材または第2支持部材の一方
の部材に固着されたシール部材の先端が、他方の部材の
対向する面と摺接することで、内輪および外輪の間に形
成された空間を密封している。さらに、軸受内部の空間
から軸受外方に向う経路上に少なくとも3つのシール部
材を備え、これらのシール部材によって内・外輪間の空
間を3重に密封しているので、軸受外部から軸受内部へ
の異物の侵入を確実に防止できる。 【0008】この場合、それぞれのシール部材の先端
は、いずれも前記空間内に充填された潤滑剤が軸受内部
から軸受外部の方向へ漏れることを許容するように、前
記空間から軸受外部へ向かう経路と同じ向きに湾曲さ
れ、該漏れる潤滑剤によって前記シール部材の先端と該
先端と摺接する部分の摺接面との間を潤滑するようにな
っていることが好ましい。このような構成の転がり軸受
によれば、転がり軸受の作動時に密封装置の第1支持部
材および第2支持部材は相対的に回転し、一方の部材に
固着されたシール部材の先端は、他方の部材の対向する
面と摺接する。このとき、密封構造の各シール部材の先
端は、軸受内部の空間から軸受外部にわずかに漏れ出す
グリースにより潤滑される。したがって、シール部材の
先端の摺接部分が低トルクで、その発熱も小さく抑えら
れる。 【0009】さらにこの場合、上述したシール部材は、
第1フランジ部の先端部分に第2円筒部に向かって延び
るリップを有し、前記第1フランジ部と前記第2円筒部
との間を封止する内側シール部材と、前記第1フランジ
部の前記第2フランジ部と対向する対向面上に、前記第
2フランジ部に向かって延びるリップを有し、前記第1
フランジ部と前記第2フランジ部との間を封止する外側
シール部材と、前記内側シール部材と前記外側シール部
材との間の前記第1フランジ部の前記対向面上に、前記
第1フランジ部から軸方向外方に向かって延びるリップ
を有し、前記第1フランジ部と前記第2フランジ部との
間、または前記第1フランジ部と前記第2円筒部との間
の少なくともいずれか一方を封止する中間シール部材と
を含み、それらが一体に構成されていることが好まし
い。このような構成の転がり軸受によれば、最も軸受外
側に位置する外側シール部材が、第1フランジ部と第2
フランジ部との間に設けられており、軸受の側面よりも
軸受外方に、この外側シール部材が露出することが無
い。すなわち、外側シール部材のリップ先端が第1フラ
ンジ部の端部よりも内輪外周面寄りに位置していること
から、軸受内部に封入された潤滑剤が外側シール部材を
介して軸受外部に漏出することがない。したがって、軸
受周辺が漏出した潤滑剤によって汚されることがない。 【0010】また、この場合、上述した転がり軸受がボ
ールねじの軸端支持用に使用されることが好ましい。こ
のような構成のボールねじにおいては、ボールねじの軸
端を支持する転がり軸受が上述した密封構造を有してい
るので、転がり軸受単独でボールねじの軸端に装着する
ことができる。すなわち、上述した、開放型の軸受を内
装し、シール部材によって潤滑剤を封入した周辺装置の
ような特殊使用軸受をボールねじの軸端に装着する必要
がないため、ボールねじの軸端支持用軸受の製造コスト
を低減できる。また、軸受内部に封入された潤滑剤が軸
受外部に漏出することがなく、軸受周辺を汚さないボー
ルねじを提供できる。したがって、軸端支持用軸受内に
封入されたグリース等によって装置周辺を汚したり、グ
リースに異物が付着することなく、ボールねじを含む工
作機械や搬送装置を容易に組み立てることができる。 【0011】さらに、この場合、一個または複数個の開
放型の転がり軸受を連結し、その両端に上述の転がり軸
受を連結した軸受装置であって、その軸受装置の両側に
装着された転がり軸受の外側の端面にのみ密封装置を装
着することが好ましい。ここで、「開放型の転がり軸
受」とは、軸受の両端面に軸受内部に充填されたグリー
ス等の潤滑剤が軸受外部に飛散することを防止するため
のシール板やシールドを装着していない転がり軸受のこ
とをいう。このような構成の軸受装置においては、その
両端に位置する本発明の転がり軸受の外側端面に密封構
造を装着することによって、容易に複数の転がり軸受を
連結して転がり軸受装置を構成できる。すなわち、複数
個の開放型軸受を軸方向に連結して使用する際に、連結
された開放型軸受の両端に、一方の端面にのみ密封装置
を装着した転がり軸受を連結することで、密封装置の使
用数を減らし、軸受装置のコストを低減できる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を説明する。図1に本発明の第1実施形態の転が
り軸受の一例である単列アンギュラ玉軸受(以下玉軸
受)10を示す。玉軸受10は、内輪11と、内輪11
の外周方向に間隔を隔てて配置され、内輪11の外周面
との間に空間を形成する外輪12と、この空間に転動体
となる複数個の玉13と、玉13を保持する保持器14
とを介挿し、この空間を封止する密封装置20が、軸受
端部に装着されることで概略構成されている。内輪11
は、その外周に外径の異なる2つの外周面11A,11
Bと、2つの外周面の連結部分に複数個の玉13が載置
される内輪軌道面11Cとを有している。外輪12は、
その内周に内輪11の外周面と対応する内径の異なる2
つの内周面12A,12Bと、2つの外周面の連結部分
に複数個の玉13が載置される外輪軌道面12Cとを有
している。複数個の玉13は、内輪軌道面11Cおよび
外輪軌道面12C上に載置され、内輪11と外輪12と
の空間に介挿される。保持器14は、複数個の玉13間
に介挿され、複数個の玉13を玉軸受10の周方向に等
間隔で配置する。このとき、内・外輪軌道面11C,1
2C、玉13、保持器14には、潤滑剤としてグリース
等が塗布されている。密封装置20は、内輪11と外輪
12との空間の軸方向両端部に装着され、軸受内部に封
入されているグリース等が外部に漏出したり、軸受外部
から異物が軸受内部に侵入したりすることを防止してい
る。 【0013】図2に、図1に示した密封装置20の断面
図を示す。密封装置20は、内輪11の外周面上に載置
される第2支持部材22と、第2支持部材22に対向し
て配置され、外輪12の内周面上に載置される第1支持
部材21と、第1支持部材21に取り付けられ、第2支
持部材22と第1支持部材21との間に配置されるシー
ル部材23とから概略構成されている。第2支持部材2
2は、内輪11の外周面11A,11B上に、この外周
面と平行に載置される第2円筒部22Aと、第2円筒部
22Aの軸方向外側端部に内輪11から外輪12の方へ
向かって垂設された第2フランジ部22Bとから構成さ
れている。第2支持部材22は、断面視において左右逆
の略L字状に形成され、平面視において内輪11の外周
面11A,11B上に配置された環状の金属部材であ
る。第1支持部材21は、第2円筒部22Aと対向する
外輪12の内周面12A,12B上に、この内周面と平
行に載置される第1円筒部21Aと、第2フランジ部2
2Bと対向するように、第1円筒部21Aの軸方向内側
端部に外輪12から内輪11の方へ向かって垂設された
第1フランジ部21Bとから構成されている。第1支持
部材21は、断面視において上下逆の略L字状に形成さ
れ、平面視において外輪12の内周面12A,12B上
に配置された環状の金属部材である。すなわち、第2支
持部材22と第1支持部材21とで、断面視において略
矩形状の空間を形成している。このとき、第2フランジ
部22Bの先端と第1円筒部21Aとの間および第1フ
ランジ部21Bの先端と第2円筒部22Aとの間には、
空間が設けられており、第2支持部材22と第1支持部
材21とは互いに摺接していない。 【0014】第1支持部材21の第2支持部材22と対
向している対向面には、シール部材23が装着されてい
る。シール部材23は、第1支持部材21の第2支持部
材22と対向する面と第1フランジ部21Bの先端部分
付近とに装着されたベース部23Aと、このベース部2
3A上に、第1支持部材21から第2支持部材22へ向
かって延びるとともに、軸受内方(図中左側)から軸受
外方(図中右側)へ向かって順に配置されている内側リ
ップ部23B,中間リップ部23C,外側リップ部23
Dとを有している。シール部材23は、ベース部23
A,内側シール部23B,中間シール部23C,外側シ
ール部23Dが、樹脂により一体に成形されている。こ
の樹脂としては、ニトリル・アクリル・フッ素の合成ゴ
ム、四ふっ化エチレン樹脂等が例示できる。 【0015】内側リップ部23Bは、第1フランジ部2
1Bの先端付近から第2円筒部22Aへと略垂直に配置
され、第1フランジ部21Bの先端と第2円筒部22A
との空間を密封している。中間リップ部23Cは、内側
リップ部23Bに隣接して、第1フランジ部21Bの先
端付近から第2円筒部22Aへと軸受外方へ向かって延
びるように配置され、リップ先端が第2円筒部22Aと
摺接することで、第1フランジ部21Bと第2円筒部2
2Aとの空間を密封している。外側リップ部23Dは、
中間リップ部23Cに隣接して、第1フランジ部21B
の先端付近から第2フランジ部22Bへと軸受外方へ向
かって延びるように配置され、リップ先端が第2フラン
ジ部22Bと摺接することで、第1フランジ部21Bと
第2フランジ部22Bとの空間を密封している。このと
きリップ先端は、第2フランジ部22Bの端部付近より
も第2円筒部22A寄りに位置している。 【0016】中間リップ部23C,外側リップ部23D
は、リップ先端が第2円筒部22Aおよび第2フランジ
部22Bに付勢され、それぞれのリップ先端が弾性的に
変形することで、空間の密封性を高めている。なお、中
間リップ部23Cおよび外側リップ部23Dが弾性的に
変形していない状態を、図中2点鎖線で示している。さ
らに、内側リップ部23B,中間リップ部23C,外側
リップ部23Dのリップ先端は、第2支持部材22と第
1支持部材21とで形成される略矩形空間内を、図中1
点鎖線で示す矢印の方向に向いている。このとき、図中
1点鎖線で示している矢印の方向は、玉軸受10の内部
から外部に向かう経路を示している。 【0017】本実施形態のこのような構成によれば、内
輪側の第2支持部材22に設けられた内側シール部23
B、中間シール部23C、外側シール部23Dのリップ
先端が、玉軸受10の作動時に、第2支持部材22の第
2円筒部22Aおよび第2フランジ部22Bと摺接する
ことで、玉軸受10の内輪11および外輪12の間に形
成された空間を密封している。さらに、軸受内部から軸
受外部に向かって3つのシール部のリップによって三重
に封止しているので、軸受外部から軸受内部への異物の
侵入を防止できるとともに、軸受内部の空間に封入され
た潤滑剤が軸受外部に漏出することがない。また、玉軸
受10の作動時に、内側リップ部23B、中間リップ部
23C、外側リップ部23Dのリップ先端は、第2支持
部材22の第2円筒部22Aおよび第2フランジ部22
Bに対して相対的に回転するとともに、これらと摺接す
る。このとき、各リップ先端は、軸受内部の空間から軸
受外部にわずかに漏れ出すグリースにより潤滑される。
したがって、内側リップ部23B、中間リップ部23
C、外側リップ部23Dのリップ先端にグリースが供給
され、リップ先端と第2支持部材22とが摺接する際の
抵抗を低くすることができるとともに、リップ先端の発
熱も抑えることができる。さらに、3つのシール部のう
ちで最も軸受外側に位置する外側シール部23Dが、第
2フランジ部22Bと第1フランジ部21Bとの間に設
けられており、軸受の側面よりも軸受外方に外側シール
部23Dが露出することがない。すなわち、外側シール
部23Dのリップ先端が第2支持部材22の第2フラン
ジ部22Bの端部よりも第2円筒部22A寄りに位置し
ていることから、軸受内部に封入されたグリース等が外
側シール部23Dを介して軸受外部に漏出することがな
い。したがって、軸受周辺をグリース等によって汚すこ
とがない。 【0018】図3に、本発明の第2実施形態の転がり軸
受(図示せず)に装着される密封装置30を示す。な
お、図示しない転がり軸受については、上述した図1に
示す転がり軸受と同様な玉軸受を例示できるがこれに限
定されない。さらに、密封装置30において、上述した
図2に示す密封装置20と同様な構成・作用を有する部
材については、図中に同一符号を付してある。図3に示
す密封装置30は、内側リップ部23Bが第1支持部材
21の第1フランジ部21Bの先端部分に固着され、中
間リップ部23Cおよび外側リップ部23Dがともに一
体に成形され、第2支持部材22の第2フランジ部22
Bに固着されている。このとき、内側リップ部23Bは
第2円筒部22Aと摺接し、中間リップ部23Cは第1
フランジ部21Bと摺接し、外側リップ23Dは第1円
筒部21Aと摺接している。さらに、外側リップ部23
Dは、密封装置30の端面付近に配置されている。本実
施形態のこのような構成によれば、外側リップ部23D
が密封装置30の端面付近に配置されていることから、
外側リップ部23Dによって外部からの転がり軸受内部
への異物の侵入を確実に防止できる。なお、その他の作
用については、上述した第1実施形態と同様である。 【0019】図4に、本発明の第3実施形態の転がり軸
受(図示せず)に装着される密封装置40を示す。な
お、図示しない転がり軸受については、上述した図1に
示す転がり軸受と同様な玉軸受を例示できるがこれに限
定されない。さらに、密封装置40において、上述した
図2に示す密封装置20と同様な構成・作用を有する部
材については、図中に同一符号を付してある。図4に示
す密封装置40は、第1フランジ部の端部および第2フ
ランジ部の端部がともに、密封装置40の内部に向かっ
て傾斜している傾斜端部21C,22Cを有しており、
第1円筒部21Aの幅が狭くなっており、第2支持部材
22の傾斜端部22Cに固着された外側リップ部23D
の先端が軸受外輪の内周面12Bに摺接している。本実
施形態のこのような構成によれば、各構成要素の軸方向
の幅を狭くすることで、密封装置全体のコンパクト化を
実現できる。なお、その他の作用については、上述した
第2実施形態と同様である。 【0020】図5に、本発明の第4実施形態の転がり軸
受(図示せず)に装着される密封装置50を示す。な
お、図示しない転がり軸受については、上述した図1に
示す転がり軸受と同様な玉軸受を例示できるがこれに限
定されない。さらに、密封装置50において、上述した
図2に示す密封装置20と同様な構成・作用を有する部
材については、図中に同一符号を付してある。図5に示
す密封装置50は、第2支持部材22に内側リップ部2
3B,中間リップ部23C,外側リップ部23Dが固着
され、中間リップ部23Cと外側リップ部23Dとがと
もに一体に成形されている。さらに、内側リップ部23
Bの先端は、第1フランジ部21B先端の傾斜端部21
Cに摺接している。本実施形態のこのような構成によれ
ば、軸受外側に第2フランジ部22Bを有する第2支持
部材22に、全てのリップ部23B,23C,23Dを
固着すればよいので、リップ部を有する支持部材の製造
工程が簡略化できる。なお、その他の作用については、
上述した第2実施形態と同様である。 【0021】図6に、図1に示した玉軸受10の使用例
として軸受装置を示す。通常ボールねじ用支持軸受は、
組み合わせて使用されることが多い。図6(A)に示す
軸受装置61は、本発明の玉軸受10を2個連結してい
る。図6(B)に示す軸受装置61は、本発明の玉軸受
10を3個連結している。本発明の玉軸受10をこのよ
うに使用することで、工作機械や搬送装置の組み立て時
においても、玉軸受10内部に封入されたグリースによ
って周辺を汚すことなく、かつ、封入グリースへの異物
混入も防止でき、組立作業を容易にすることができる。
すなわち、それぞれの玉軸受10が密封構造20を有し
ているので、玉軸受10を直接ボールねじの軸端に装着
することができる。すなわち、上述したような開放型の
軸受を内装し、シール部材によって潤滑剤を封入した上
述の周辺装置のような特殊使用軸受をボールねじの軸端
に装着する必要がないため、ボールねじのコストも低減
できる。さらに、上述の軸受装置61,62は、玉軸受
10に装着された密封装置により、軸受内部に封入され
たグリース等が軸受外部に漏出することがない。したが
って、ボールねじを含む工作機械や搬送装置の組み立て
時において、軸端支持用軸受内に封入されたグリース等
によって装置周辺を汚したり、グリース等に異物が付着
することなく、容易に組み立てられる。 【0022】図7に本発明の第5実施形態である玉軸受
70の使用例を示す。図1に示す玉軸受10には密封装
置20が軸受の両端に装着されていたのに対し、図7に
示す玉軸受70においては軸受の一方の端部にのみ密封
装置20が装着されている。玉軸受70のその他の構成
については、上述した図1に示した玉軸受10と同様で
ある。図7(A)に、この玉軸受70を2個連結した軸
受装置71を示す。この軸受装置71は、玉軸受70の
密封装置20が装着されていない端面同士を連結し、互
いに隣接する軸受の内部が連通することで、グリースが
軸受内部で飛散した場合にも、飛散したグリースを隣接
する軸受で互いに供給することができる。さらに、グリ
ースが軸受外部に漏出することがない。図7(B)に、
玉軸受を3個連結した軸受装置72を示す。この軸受装
置72においては、その両端部に玉軸受70を配置する
ことで、軸受装置72の中央に位置している玉軸受80
を密封装置を有していない開放型の軸受とすることがで
きる。このとき、図7(B)に示すように内・外輪の空
間が、隣接する玉軸受によって連通している場合(図中
左側)には、上述した図7(A)に示す実施形態と同様
の作用を奏する。また、玉軸受の内・外輪の空間が、隣
接する玉軸受によって連通されていない場合(図中右
側)においては、玉軸受の外輪および内輪によって互い
に隣り合う玉軸受に形成された空間が仕切られているの
で、軸受内部のグリースが軸受外部に漏出することがな
い。このような軸受装置72においては、玉軸受として
単列深溝玉軸受を使用することが好ましい。すなわち、
単列深溝玉軸受を使用することで、内・外輪間に形成さ
れる空間が隣接する玉軸受同士で連通されるので、軸受
内部でグリース等が飛散した際にも互いに隣接する軸受
同士が飛散したグリースを供給でき、軸受の回転が円滑
に保持される。 【0023】本実施形態のこのような構成によれば、カ
ートリッジ化した密封装置20を軸受装置の両端のみに
装着することで、密封装置20の使用数を減らし、軸受
装置のコストを低減できる。その他の構成・作用につい
ては、上述した軸受装置61,62と同様である。 【0024】なお、本発明は前述した実施形態に限定さ
れるものではなく、適宜な変形、改良等が可能である。
本実施形態において、玉軸受として、単列アンギュラ玉
軸受を例示したがこれに限定されず、深溝玉軸受や、円
筒ころ軸受等、他の形態の玉軸受に本発明を適用しても
よい。また、本実施形態の軸受装置として、玉軸受を3
個連結したものを例示したが、玉軸受を3個以上連結し
た軸受装置でもよい。 【0025】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の転がり軸
受によれば、外部から軸受内部への異物の侵入を防ぐと
ともに、軸受内部のグリース等の潤滑剤の飛散を防止で
き、ボールねじを含む工作機械や搬送装置の組み立て時
において、軸端支持用軸受内に封入されたグリース等に
よって装置周辺を汚したり、グリースに異物が付着する
ことなく、容易に組み立てられる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1実施形態の玉軸受10の断面図で
ある。 【図2】図1に示す玉軸受10に装着される密封装置2
0の断面図である。 【図3】本発明の第2実施形態の玉軸受に装着される密
封装置30の断面図である。 【図4】本発明の第3実施形態の玉軸受に装着される密
封装置40の断面図である。 【図5】本発明の第4実施形態の玉軸受に装着される密
封装置50の断面図である。 【図6】図1に示す玉軸受10の使用例を示す断面図で
ある。 【図7】本発明の第5実施形態である玉軸受70の使用
例を示す断面図である。 【符号の説明】 10,70 単列アンギュラ玉軸受(転がり軸受) 11 内輪 11A,11B 外周面 11C 外周軌道面 12 外輪 12A,12B 内周面 12C 外周軌道面 13 玉(転動体) 14 保持器 20,30,40,50 密封装置(密封構造) 21 第1支持部材 21A 第1円筒部 21B 第1フランジ部 21C,22C 傾斜端部 22 第2支持部材 22A 第2円筒部 22B 第2フランジ部 23 シール部材 23A ベース部 23B 内側リップ部 23C 中間リップ部 23D 外側リップ部 61,62,71,72 軸受装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 吉高 東京都品川区大崎一丁目6番3号 日本精 工株式会社内 Fターム(参考) 3J016 AA02 AA03 BB03 CA06

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 内輪と該内輪の外周側に間隔を隔てて同
    心的に配置した外輪との間に空間を形成し、該空間の軸
    方向略中央部に転動体と該転動体を保持する保持器とを
    介挿し、前記空間内に潤滑剤が充填され、前記空間の軸
    方向端部付近に、該空間を封止する密封構造を介挿した
    転がり軸受において、 前記密封構造が、 前記外輪の軸方向端部付近の内周面上に、該内周面に固
    着された第1円筒部と、該第1円筒部から前記内輪の外
    周面に向かって、前記第1円筒部に対して略垂直に延び
    る第1フランジ部とからなる第1支持部材と、 前記内輪の軸方向端部付近の外周面上に、前記第1円筒
    部に対向して配置され、前記外周面に固着された第2円
    筒部と、前記第1フランジ部より軸方向外側に、該第1
    フランジ部と対向して配置され、前記第2円筒部から前
    記外輪の内周面に向かって、前記第2円筒部に対して略
    垂直に延びる第2フランジ部とからなる第2支持部材
    と、 互いに間隔を隔てて配置された前記第1支持部材と前記
    第2支持部材との間を封止するように、前記第1支持部
    材または前記第2支持部材のいずれか一方の部材に固着
    され、前記一方の部材から他方の部材に向かって延びる
    シール部材とを含み、 前記シール部材が、前記第1支持部材と前記第2支持部
    材との間に少なくとも3つ以上配置され、前記第1支持
    部材と前記第2支持部材との間に、転がり軸受内部の前
    記空間から転がり軸受外方へ向かう経路上に少なくとも
    3重に配置されていることを特徴とする転がり軸受。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017207162A (ja) * 2016-05-20 2017-11-24 内山工業株式会社 軸受密封装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017207162A (ja) * 2016-05-20 2017-11-24 内山工業株式会社 軸受密封装置

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