JP2003341767A - 吸収性製品の包装体と製造方法及び製造装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸収性製品を包む包装体において、開封しや
すく、つかい勝手のよい包装体と、このような包装体を
利用した吸収性製品、及び包装体のの製造方法ならびに
製造装置を提供すること。 【解決手段】 折り畳んだ状態の吸収性製品２０を収容
する包装体１０であって、包装体１０に形成した開封線
１５の吸収性製品１５の幅方向Ｙの少なくとも一端部
は、包装体の一面から他面側まで延長された延長部１５
ｂを備え、当該他面側にて、この延長部が、吸収性製品
２０の第２の折り曲げ線２２ａ側に向けてさらに延長さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば使い捨て
のオシメや生理用ナプキン、失禁用パッドなどに適用さ
れ、尿などの体液を吸収保持するための吸収性製品を個
装するための包装体と、個装された吸収性製品並びに製
造方法及び製造装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば、生理用ナプキンを個装す
る包装体としては、特開平１０−１２７６８４号に記載
された図２０に示すような包装体が知られている。図に
おいて、包装体１は、内部に折り畳んだ状態の生理用ナ
プキン２を収容しており、この生理用ナプキン２の表面
側に貼られた剥離紙６の表面には、接着部７が設けられ
ている。接着部７は、包装体１の内面に固定されてい
る。

【０００３】包装体１は、そのフィルムが、生理用ナプ
キン２を収容した状態で、周辺部の３つの辺３，３，３
がヒートシールされて固定されている。残るもうひとつ
の辺（図面手前側の辺）は、その両端部から所定の範囲
８，８に対応してヒートシール部４ａ，４ａが設けられ
ており、包装体１のヒートシール部４ａ，４ａの間の領
域は、その表裏の材料４ｂ，４ｂが固定されないで、開
口が形成されている。この開口領域４ｂ，４ｂに沿っ
て、ミシン目５，５が平行に設けられている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】図２１は、使用に際し
て、包装体１を開く様子を表している。使用者は、包装
体１の中央の開口領域に対応した、表裏の材料４ｂ，４
ｂを、図示されているように、それぞれ別の手の指で摘
んで、引っ張ることにより、ミシン目５，５が切断され
て、内部に収容された生理用ナプキン２を取り出すこと
ができる。

【０００５】そして、ミシン目５，５が切断された後に
は、包装体１側に、ミシン目５，５の各外側の領域８，
８が残されるので、袋状の構造が残存する。このため、
一度ミシン目５，５を切断して生理用ナプキン２を取り
出そうとして、なにかの事情で使用を止めた場合に、生
理用ナプキン２を折り畳んで、包装体１内に戻すことが
できる。このため、ミシン目５，５の部分は切断されて
いるが、生理用ナプキン２を包むという包装体１の包装
機能は実質上残る。ところで、上述のような、包装体１
は、その薄いフィルム状の表裏の材料を異なる指で掴ま
なければならず、しかも掴む箇所が包装体１の中央部で
あるために、掴みにくく、開封しにくいという欠点があ
る。

【０００６】また、図２２に示すような包装体も考えら
れる。図において、包装体１００は、その内部に、折り
畳んだ状態の生理ナプキン等の吸収性製品１０１を収容
している。この場合、包装体１００は、吸収性製品１０
１を完全に覆っている。包装体１００内ぶの吸収性製品
１０１には、剥離部材（剥離紙）１０４が貼られてお
り、この剥離部材１０４の表面は、接着部１０３によ
り、包装体１００の内面に接着されている。さらに、包
装体１００には、図示の上面または下面の領域内におい
て、ほぼＵ字状にミシン目１０２が設けられている。ミ
シン目１０２の設けられた領域の手前側の箇所には、タ
ブテープ１０５が取付けられている。このような構成に
よると、タブテープ１０５を手がかりとすることで、図
２０の包装体１よりも開封しやすい。また、ミシン目１
０２も、包装体１の場合より単純な形態で、製造上形成
しやすい。しかしながら、このミシン目１０２が開かれ
ることで、開口する面積は、あまり広くなく、吸収性製
品１０１を取り出しにくいという欠点は、完全に解決す
ることが難しい。

【０００７】そこで、本発明は、吸収性製品を包む包装
体において、開封しやすく、つかい勝手のよい包装体
と、このような包装体を利用した吸収性製品、及び包装
体のの製造方法ならびに製造装置を提供することを目的
としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項１の
発明によれば、折り畳んだ状態の吸収性製品を収容する
ための包装体において、前記吸収性製品が、一方向に長
い形状でなる本体の外側となる面に、長手方向に沿って
剥離部材が貼られており、前記長い形状でなる本体は、
その一端部となる第１の領域と、他端部となる第２の領
域とが、中央部となる第３の領域に向けて内側に折り畳
まれており、折り畳み順に、第１の折り曲げ線に沿っ
て、前記第１の領域が折り畳まれ、第２の折り曲げ線に
沿って、第２の領域が折り畳まれていて、外側となる前
記第２の領域の剥離部材の表面には、この表面と前記包
装体の内面とを固定する接着部が設けられており、前記
包装体が、前記折り畳んだ状態の吸収性製品を包囲する
シート体で形成されていて、このシート体は、吸収性製
品をその幅方向に包みこんで、吸収性製品の前記第３の
領域側または吸収性製品の幅方向に沿って、端部を重ね
て融着されていると共に、前記第１の折り曲げ線及び第
２の折り曲げ線に沿った方向に、それぞれシール部を形
成することで、袋状とされており、かつ、包装体の前記
第２の領域側と接する側の材料において、当該第２の領
域の中央付近から、前記第１の折り曲げ線側の前記シー
ル部までの間に、当該第１の折り曲げ線の延びる方向に
沿って形成された開封線が設けられていて、この開封線
の吸収性製品の幅方向の少なくとも一端部は、包装体の
前記表面から背面側まで延長された延長部を備え、当該
背面側にて、この延長部が、前記第２の折り曲げ線側に
向けてさらに延長されている、吸収性製品の包装体によ
り、達成される。

【０００９】請求項１の構成によれば、吸収性製品は一
方向に長い形態で、その長手方向に沿って剥離部材が貼
られている。使用に際しては、この剥離部材を剥がす
と、仮止め部が露出するようになっている。このような
吸収性製品をコンパクトに収納するために、吸収性製品
は、２箇所の折り曲げ線に沿って折り畳まれている。折
り畳みの態様は、一方向に長い吸収性製品に関して、そ
の長さ方向を短縮するために、幅方向に沿った２つの折
り曲げ線を用いる。２つの折り曲げ線に挟まれた中央部
領域が前記第３の領域である。この中央部の第３の領域
に重ねるように、両端部が内側に折り畳まれる。先に一
方の端部である第１の領域を第１の折り曲げ線に沿って
折り畳み、その上に重ねるように、残る他方の端部であ
る第２の領域を第２の折り曲げ線に沿って、折り畳まれ
ている。この状態の吸収性製品がシート体で形成した包
装体に包まれる。

【００１０】その態様は、シート体によって、吸収性製
品をその幅方向に包みこんで、吸収性製品の前記第３の
領域側で端部を重ねて融着されている。この状態では、
吸収性製品の長さ方向の両端側は開放されているから、
前記第１の折り曲げ線及び第２の折り曲げ線に沿った方
向に、それぞれシール部を形成することで、吸収性製品
は、開口のない袋状とされた包装体に収容できる。そし
て、包装体の中では、吸収性製品の外面に貼られている
剥離部材の表面に、この剥離部材とその外側の包装体の
内面が接着部で固定されている。また、包装体には、使
用時に包装を破く手掛かりとなる開封線が設けられてい
る。開封線は、包装体を構成する材料に、破断されやす
い箇所を線状に形成したもので、種々の態様がある。

【００１１】この開封線は、吸収性製品の前記第２の領
域側、すなわち、外側となった端部領域と接する包装体
の材料に形成される。開封線の形成位置は、当該第２の
領域の中央付近から、前記第１の折り曲げ線側の前記シ
ール部までの間である。このような領域において、開封
線は、当該第１の折り曲げ線の延びる方向、すなわち、
ほぼ吸収性製品の幅方向に沿って形成される。しかもこ
の開封線の、吸収性製品の幅方向の少なくとも一端部
は、包装体の一面から他面側まで、例えば、表側から裏
側にまわるように延長された延長部を備えている。そし
て、この延長部は、他面側で、方向を変えて、吸収性製
品の前記第２の折り曲げ線側に向けてさらに延長されて
いる。

【００１２】このため、開封線で破断されることで、分
離される領域が、従来のように、包装体の中央に帯状に
形成されているわけではなく、本願発明では、開封線で
破断されることで、分離される領域は、包装体全体に対
して、広い範囲とされている。このため、広い領域のど
こを摘んで破断してもよいので、使用の際の切り離しが
きわめてしやすい。特に、開封線の一端部は、包装体の
一面から他面側まで、例えば、表側から裏側にまわるよ
うに延長されているから、包装体の端部を摘んでも破断
でき、従来のように、包装体の中央部を摘む作業と比較
すると、きわめて掴みやすく、一層使いやすい。

【００１３】請求項２の発明は、請求項１の構成におい
て、前記第１の折り曲げ線の延びる方向に沿って形成さ
れた開封線が、前記剥離部材端部と、前記第１の折り曲
げ線の間、または前記剥離部材端部と前記第２の領域端
部との間に設けられていることを特徴とする。

【００１４】請求項２の構成によれば、開封線が前記剥
離部材端部と、前記第１の折り曲げ線の間に設けられて
いる場合には、開封線に沿って破断して開くと、破断側
の材料に前記接着部で固定された剥離部材を介して第２
の領域が追従するので、前記第２の折り曲げ線を開くこ
ととなり、吸収性製品を展開しやすい。また、開封線
が、前記剥離部材端部と前記第２の領域端部との間にも
うけられている場合には、開封線に沿って破断して開く
と、破断側の材料に前記接着部で固定された剥離部材が
追従するので、開封と同時に剥離部材を剥がすことがで
きる。

【００１５】請求項３の発明は、請求項１または２のい
ずれかの構成において、前記吸収性製品は、前記第２の
領域の端部の各角部が切り欠かれた切り欠き部を有して
おり、前記包装体の前記開封線が、前記切り欠き部の下
に露出した前記第１の領域の一部を通る方向に延びてい
ることを特徴とする。

【００１６】請求項３の構成によれば、開封線に沿って
破断して開くと、包装体の残った材料が、前記切り欠き
部の下に露出した前記第１の領域を押さえることにな
る。このため、破断側の材料に前記接着部で固定された
剥離部材を介して第２の領域が追従するので、前記第２
の折り曲げ線を開いて、吸収性製品を展開することが一
層容易である。

【００１７】請求項４の発明は、請求項１ないし３のい
ずれかの構成において、前記包装体の前記開封線が、前
記吸収性製品の前記中央付近から、幅方向端部に向けて
斜めに、もしくは曲線状に延びていることを特徴とす
る。

【００１８】請求項４の構成によれば、破断の案内を行
う開封線が延びる方向を変える箇所で、斜めにもしくは
曲線状に向きを変えるようにしているので、急激な方向
変化と比べて、破断の連続性がよく、破断しやすい。

【００１９】請求項５の発明は、請求項１ないし４のい
ずれかの構成において、前記包装体の前記開封線が、前
記吸収性製品の前記中央付近において、凸状のめくり代
を有するように形成されていることを特徴とする。請求
項５の構成によれば、凸状のめくり代を指かかりとし
て、掴むことができるので、開封作業が容易となる。

【００２０】請求項６の発明は、請求項５の構成におい
て、前記包装体の前記開封線は、前記凸状のめくり代と
された領域が他の領域と比べて、接合強度を弱めるよう
に形成されていることを特徴とする。請求項６の構成に
よれば、前記凸状のめくり代の領域が他の領域より破断
しやすいので、一層開封作業が容易となる。

【００２１】請求項７の発明は、請求項１ないし４のい
ずれかの構成において、前記包装体の前記開封線が、前
記吸収性製品の幅方向両端付近において、凸状のめくり
代を有するように形成されていることを特徴とする。請
求項７の構成によれば、凸状のめくり代が、包装体の端
部に設けられているから、一層掴みやすく、開封作業が
容易となる。

【００２２】請求項８の発明は、請求項７の構成におい
て、前記包装体の前記開封線は、前記凸状のめくり代と
された領域が他の領域と比べて、接合強度を弱めるよう
に形成されていることを特徴とする。請求項８の構成に
よれば、前記凸状のめくり代の領域が他の領域より破断
しやすいので、一層開封作業が容易となる。

【００２３】また、上記目的は、請求項９の発明によれ
ば、包装体を形成するための一方向に連続したシート材
料を当該連続する方向に送り、前記シート材料に対し
て、少なくとも前記連続方向と交差する方向に開封線を
形成する工程と、折り畳まれた吸収性製品を前記シート
材料の上に配置すると共に、この吸収性製品表面に貼ら
れた剥離部材の外面を、前記シート材料に接着する工程
と、前記吸収性製品を幅方向から包むように、前記シー
ト材料の幅方向両端部を互いに内側に折り返して、前記
吸収性製品のほぼ中央部で折り畳んだ前記フィルム状材
料を重ねて、重合箇所を接着する工程と、前記シート材
料を前記吸収性製品の単位で、幅方向にヒートシールし
て切断する工程とを有しており、前記開封線を形成する
工程において、この開封線を、前記シート材料に対し
て、前記吸収性製品の幅寸法より外側の位置まで形成す
るようにした、吸収性製品の製造方法により、達成され
る。

【００２４】請求項９の構成によれば、前記開封線を形
成する工程は、前記シート材料に対して、少なくとも前
記連続方向と交差する方向に開封線を設けることで行わ
れ、しかも、開封線を、前記シート材料に対して、前記
吸収性製品の幅寸法より外側で、シート材料の幅方向両
端部を折り返した位置を超えて形成するだけで、完成し
た包装体の開封線の一端部は、包装体の一面から他面側
まで、例えば、表側から裏側にまわるように延長され
る。そして、開封線は、さらに、他面側で、シート材料
の連続する方向に向かって、方向を変えることになる。
このため、開封時に破断箇所を掴みやすく、大きく開封
できる構造を容易に形成することができる。

【００２５】さらにまた、上記目的は、請求項１０の発
明によれば、包装体を形成するための一方向に連続した
シート材料を当該連続する方向に送る手段と、前記シー
ト材料に対して、少なくとも前記連続方向と交差する方
向に開封線を形成する手段と、折り畳まれた吸収性製品
を前記シート材料の上に配置して、この吸収性製品表面
に貼られた剥離部材の外面を、前記シート材料に接着す
る手段と、前記吸収性製品を幅方向から包むように、前
記シート材料の幅方向両端部を互いに内側に折り返し
て、前記吸収性製品のほぼ中央部で折り畳んだ前記フィ
ルム状材料を重ねて、重合箇所を接着する手段と、前記
シート材料を前記吸収性製品の単位で、幅方向にヒート
シールして切断する手段とを有しており、前記開封線を
形成する手段が、前記開封線を、前記シート材料に対し
て、前記吸収性製品の幅寸法より外側で、前記シート材
料の幅方向両端部を折り返して位置を超えて、前記シー
ト材料の連続する方向側に向きが変わるように連続して
形成する構成とした、吸収性製品の製造装置により、達
成される。

【００２６】請求項１０の構成によれば、前記開封線を
形成する手段は、前記シート材料に前記連続方向と交差
する方向に開封線を設けるような手段であり、材料の送
り方向と交差するように、前記シート材料に対して、前
記吸収性製品の幅寸法より外側の位置まで、間欠切断手
段等を配置することで実現できる。これにより、完成し
た包装体の開封線の一端部は、包装体の一面から他面側
で、シート材料の幅方向両端部を折り返した位置を超え
て、前記シート材料の連続する方向側に向きが変わるよ
うに連続して、例えば、表側から裏側にまわるように延
長されることになる。したがって、この製造装置によっ
て、開封時に破断箇所を掴みやすく、大きく開く構造を
容易に形成することができる。

【００２７】また、上記目的は、請求項１１の発明によ
れば、折り畳んだ状態で包装体に収容された吸収性製品
であって、前記吸収性製品が、一方向に長い形状でなる
本体の外側となる面に、長手方向に沿って剥離部材が貼
られており、前記長い形状でなる本体は、その一端部と
なる第１の領域と、他端部となる第２の領域とが、中央
部となる第３の領域に向けて内側に折り畳まれており、
折り畳み順に、第１の折り曲げ線に沿って、前記第１の
領域が折り畳まれ、第２の折り曲げ線に沿って、第２の
領域が折り畳まれていて、外側となる前記第２の領域の
剥離部材の表面には、この表面と前記包装体の内面とを
固定する接着部が設けられており、前記包装体が、前記
折り畳んだ状態の吸収性製品を包囲するシート体で形成
されていて、このシート体は、吸収性製品をその幅方向
に包みこんで、吸収性製品の前記第３の領域側または、
吸収性製品の幅方向に沿って端部を重ねて融着されてい
ると共に、前記第１の折り曲げ線及び第２の折り曲げ線
に沿った方向に、それぞれシール部を形成することで、
袋状とされており、かつ、包装体の前記第２の領域側と
接する側の材料において、当該第２の領域の中央付近か
ら、前記第１の折り曲げ線側の前記シール部までの間
に、当該第１の折り曲げ線の延びる方向に沿って形成さ
れた開封線が設けられていて、この開封線の吸収性製品
の幅方向の少なくとも一端部は、包装体の一面から他面
側まで延長された延長部を備え、当該他面側にて、この
延長部が、前記第２の折り曲げ線側に向けてさらに延長
されている、個装された吸収性製品により、達成され
る。

【００２８】請求項１１の構成によれば、本発明の包装
体を利用して吸収性製品を包装するとで、請求項１で説
明したように取り出しが容易となり、吸収性製品として
の使用勝手も向上する。

【００２９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。

【００３０】図１ないし図３は、本発明の第１の実施形
態に係る吸収性製品の包装体を示している。図１は、吸
収性製品を収容した包装体１０を示しており、包装体に
収容された吸収性製品の概略構成も同様に表れる。この
ため、以下の説明では、理解の便宜のため、包装体１０
を吸収性製品と一緒に示すことがある。図１は、包装体
１０を一面側から見た概略斜視図、図２は、包装体１０
を他面側から見た概略斜視図、図３は、図１のＡ−Ａ線
断面図である。また、図１ないし図３、あるいは他の図
において示されているＸ方向が吸収性製品の長さ方向、
Ｙ方向が吸収性製品の幅方向を示している。

【００３１】これらの図において、包装体１０は、吸収
性製品２０を折り畳んだ状態で収容するものである。図
４及び図５を参照して、先に、包装体１０に収容される
吸収性製品の一例を簡単に説明する。図４（ａ）は、吸
収性製品２０の概略平面図、図４（ｂ）は吸収性製品２
０の概略底面図、図５は吸収性製品２０を折り畳んだ状
態の概略斜視図である。

【００３２】これらの図において、吸収性製品２０は、
例えば、軽失禁に対応した失禁パッドに適用した例を説
明するが、全体の大きさの多少変えることで、同一の構
造にて、生理用ナプキンやオシメにも適用できるもので
ある。

【００３３】吸収性製品２０は、一方向に長い形状であ
り、全体として長方形あるいは長円形の形態である。吸
収性製品２０の外側となる面には、バックシート２６が
配置され、また内側の使用者の体表面と接する面には、
表面材２７が配置されている。そして、バックシート２
６と表面材２７との間には、例えば、一部をパルプ材料
や親水処理をした繊維等でなるティシュで包まれた、た
とえばパルプに吸収材であるポリマーを混合したりパル
プにポリマーを散布したりして形成するパルプ吸収体等
でなる吸収体を収容している。

【００３４】バックシート２６は、外側のシート材であ
り、液体の透過を防止する材質により作られている。バ
ックシート２６の材質としては、たとえば薄いプラスチ
ックフィルム、具体的には、ポリエチレンフィルムやポ
リエチレンラミネート紙等が使用できる。バックシート
２６は液体は通さないが好ましくは水蒸気を透過させて
蒸れを防止でき、ある程度可撓性を備えている材質を選
択する。これにより吸収性製品２０の内側の内容物（汚
物である尿、血液等）が外側に漏れ出ないようになって
いる。表面材２７は、液体を透過させ特に速やかに液体
成分が透過されるのに適した材質の繊維として、たとえ
ば種々の天然繊維、合成繊維あるいは、これらの組み合
わせから選択された繊維を使用した不織布等のシート材
を使用している。

【００３５】バックシート２６の表面、つまり外側に
は、剥離部材２４が、例えば図示のように貼られてい
る。剥離部材２４は、使用に際して剥がされることで、
その下に対応したバックシート２６の表面に予め形成さ
れている接着部（図示せず）が露出されるようになって
いる。この接着部を利用して、使用者は、吸収性製品を
下着の内側等に仮固定することで、装着状態がずれない
ようにすることができる。

【００３６】吸収性製品２０は、図４に示すように、全
長をほぼ３等分するように、吸収性製品２０の幅方向に
沿って、仮想の折り曲げ線２１ａ、２２ａが設定され
る。図４（ｂ）において、第１の折り曲げ線２１ａより
も左端側の領域を、第１の領域とし、第２の折り曲げ線
２２ａよりも右側の領域を第２の領域２２とし、第１の
折り曲げ線２１ａと第２の折り曲げ線２２ａの間の中間
領域を第３の領域２３とされている。ここで、図４に示
すように、好ましくは、少なくとも第１の領域２１の幅
方向の両端部２１ｂ，２１ｂは、点線で示したような四
角形の形態と比較して、切りかかれており、本実施形態
は、それぞれ曲線状の切り欠き部２１ｂ，２１ｂとされ
ている。尚、この実施形態では、第２の領域２２の幅方
向の両端部もそれぞれ曲線状の切り欠き部２２ｂ，２２
ｂとされている。

【００３７】そして、図５に示すように、先ず、第１の
領域２１を、第１の折り曲げ線２１ａに沿って、矢印ａ
に示すように内側に折り曲げる。次いで、第２の領域２
２を、第２の折り曲げ線２２ａに沿って、矢印ｂに示す
ように内側に折り曲げる。これにより、３つ折りに折り
畳まれた吸収性製品２０とすることができる。ここで、
図示されているように、剥離部材２４の第２の領域２２
側の端部付近の表面には、接着部２５が形成されてい
る。そして、この接着部２５は、図３に示す剥離部材２
４と吸収性製品２０とを仮固定している接着部２４ａよ
りも強い接着力もしくは固着力を備えている。すなわ
ち、接着部２４ａは、剥離部材２４裏面に、例えば、繰
り返し接着可能な感圧性の接着剤、例えば、ＳＩＳ（ス
チレン−イソプレン−スチレン）、ＳＥＢＳ（スチレン
−エチレン−ブタジエン−スチレン）、ＳＢＳ（スチレ
ン−ブタジエン−スチレン）等のゴム性のホットメルト
等を塗布すること等により形成される。そして、剥離部
材２４を剥がした後は、そのまま、使用者の下着の内面
等に仮止めされる固定部として機能するようになってい
る。また、好ましくは、図５に示されているように、吸
収性製品２０は、折り畳んだ状態において、第２の領域
２２の先端部と、第１の折り曲げ線２１ａの箇所とは、
Ｘ方向に関してずらして折り畳まれている。つまり、第
２の領域２２の先端部が、第１の折り曲げ線２１ａより
もＸ方向に関して、距離Ｌ３分だけ内側に位置してい
る。なお、Ｌ３がほとんど無くなるように、第３の領域
２３に比べ、第１の領域２１が僅かに大きくなるような
位置で、第１の折り曲げ線２１ａを設定し、第２の折り
曲げ線２２ａの折り曲げ時に、第１の領域２１の端部
が、さらに第２の領域２２と共に矢印ｂの方向に折り曲
げられることで、第１の折り曲げ線２１ａと第２の領域
２２の端部がほぼ重なるように形成し、よりコンパクト
に畳まれた状態としてもよい。

【００３８】図１ないし図３において、包装体１０は、
後述する製造工程で説明するシート状の材料から形成さ
れるものであり、上述した折り畳んだ状態の吸収性製品
２０を内部に収容している。図８は、シート材料と包装
体１０の形成について説明するための説明図である。包
装体１０の本体１２を形成するためのシート材料Ｓは、
製造工程において、Ｘ方向に連続する帯状の材料であ
る。シート材料Ｓの幅方向（Ｙ方向）の中央部に、折り
畳んだ状態の吸収性製品２０を鎖線で示すように配置
し、吸収性製品２０の幅寸法Ｗ１と一致したＸ方向に延
びる折り曲げ線Ｃ１，Ｃ１に沿って、吸収性製品２０を
その幅方向（Ｙ方向）に包み込むように、シート材料Ｓ
を折り曲げる。そして、シート材料Ｓは、図２に示すよ
うに、吸収性製品２０の前記第３の領域２３側で端部を
重ねて融着されている。つまり、図２に示されているよ
うに、シート体の幅方向（Ｙ方向）の両端部が、吸収性
製品２０の他面にまわされて、重ねられ、融着部１６に
て熱融着されている。

【００３９】この状態では、本体１２は、吸収性製品２
０の長さ方向（Ｘ方向）の両端側が開放されているか
ら、図１及び図２に示すように、第１の折り曲げ線２１
ａ及び第２の折り曲げ線２２ａに沿った方向（Ｙ方向）
に、吸収性製品２０の各端部の位置で、それぞれシール
部１３，１３を形成する。シール部１３，１３は、例え
ば、重合部分を熱融着することにより形成される。これ
により、吸収性製品２０は、図１の本体１２の一面側の
材料１２ａと、他面側の材料１２ｂとにより、開口のな
い袋状とされた包装体１０に収容できる。そして、包装
体１０の中では、吸収性製品２０の外面に貼られている
剥離部材２４の表面の接着部２５で、この剥離部材２４
とその外側の包装体１０の本体１２内面が相互に位置ず
れしないように固定されている。

【００４０】図１において、包装体１０の本体１２の一
面側１２ａの材料には、開封線１５が設けられている。
この開封線１５が設けられる位置は、Ｘ方向に関して
は、包装体１０の内部に収容されている吸収性製品２０
の第２の領域２２の中央付近から、第１の折り曲げ線２
１ａ側のシール部１３までの間に形成されている。この
開封線１５の延びる方向は、Ｙ方向、すなわち、第１の
折り曲げ線２１ａの延びる方向に沿って形成されてい
る。すなわち、図１の場合には、開封線１５は、Ｙ方向
に沿って直線的に延びている。

【００４１】また、開封線１５の吸収性製品２０の幅方
向（Ｙ方向）の少なくとも一端部、図示の場合両端部
は、図２に示されているように、他面側の材料１２ｂに
回り込んでおり、延長部１５ｂ，１５ｂとされている。
この延長部１５ｂ，１５ｂは、図示の場合、９０度方向
を変えて、第２の折り曲げ線２２ａ側に向けて、Ｘ方向
に沿ってさらに延長されている。さらに、好ましくは、
図１に示されているように、開封線１５の幅方向（Ｙ方
向）のほぼ中央部で、開封線１５の破断が開始される破
断開始箇所には、例えば、第１の折り曲げ線２１ａ側に
向けて凸となるような形状、この場合には半円形状のめ
くり代（しろ）１５ａが設けられている。

【００４２】図６は、図１の包装体１０を向きを変えて
示した正面図であり、図７は、図６の包装体１０の背面
図である。図６に示すように、包装体１０の本体１２の
一面側１２ａに形成される開封線１５が、設けられるの
に適したＸ方向に位置は、剥離部材２４端部と、第１の
折り曲げ線２１ａの間Ｌ１である。この場合には、開封
線１５に沿って破断して開くと（後述）、破断側の材料
に接着部２５で固定された剥離部材２４を介して第２の
領域２２が追従するので、第２の折り曲げ線２２ａを開
くこととなり、吸収性製品２０を展開しやすい。また、
開封線１５が、剥離部材端部２４と第２の領域２２端部
との間Ｌ２に設けられている場合には、開封線１５に沿
って破断して開くと（後述）、破断側の材料に接着部２
５で固定された剥離部材２４が追従するので、開封と同
時に剥離部材２４を剥がすことができる。

【００４３】また、図７に示すように、包装体の本体１
２の他面側の材料１２ｂに形成される開封線１５の延長
部１５ｂ，１５ｂがＸ方向に延長されて、その下端とな
る位置は、好ましくは、図示の状態において、吸収性製
品２０の下端（第２の折り曲げ線２２ａ）を超えて下に
延びる位置とする。これにより、包装体１０から吸収性
製品２０を外部に取り出しやすくなる。あるいは、包装
体の本体１２の他面側の材料１２ｂに形成される開封線
１５の延長部１５ｂ，１５ｂがＸ方向に延長されて、そ
の下端となる位置は、図示の状態において、吸収性製品
２０の下端（第２の折り曲げ線２２ａ）を超えて、シー
ル部１３に達する手前までとすることが好ましい。これ
により、開封線１５及び延長部１５ｂに沿って破断し
て、吸収性製品２０を取り出す際に、破断した材料が、
本体１２から分離されやすくなることや、シート材料が
２つに分かれてしまうことを防止することができる。な
お、延長部１５ｂ，１５ｂが、Ｘ方向における端部まで
形成された場合には、シール部１３の熱融着を確実に行
うことで、同様の作用を得ることができる。

【００４４】さらに、開封線１５は、図８に示されてい
るように、Ｙ方向に沿って直線的に形成しなくても、開
封線４２に示すように、Ｙ方向に沿って曲線的に形成さ
れたり、斜めに形成されたりしてもよい。例えば、凸状
のめくり代を先端とした先端形状を備えているように形
成することができる。これにより、後述する開封線を利
用した包装体１０の破断に際しては、より無理な力がか
からないで、破断が円滑に行われるようにすることがで
きる。特に、開封線１５が、延長部１５ｂに接続される
箇所のように、延長方向が変化する箇所に、曲線もしく
は斜めの向きの接続箇所を形成すると、破断を行う力が
集中される箇所において、無理な応力がかからず、例え
ば、先端形状から破断して、徐々に広がるように、破断
する力を延長方向に無理なく導くことができるので、接
続箇所や、破断の途中の箇所で、材料が破壊されること
を有効に防止することができる。

【００４５】また、図１及び図３に示すように、開封線
１５のＹ方向の中央付近につまみ部材１７を設けてもよ
い。つまみ部材１７は、例えば開封線１５の破断開始箇
所に形成される。つまり、例えば、図３に示されている
ように、基端部が、後述する分離側である開かれる領域
１２ｄに固定されており、つまみ片となる先端部１７ａ
は、開封線１５を超えて延びるようにされたタブテープ
により形成されている。これにより、使用者は、タブテ
ープ１７のつまみ片１７ａを手指で摘んで、引っ張るだ
けで、開封線１５に沿って破断できる構成とすることが
できる。なお、タブテープ１７を設ける場合には、開封
線１５を介してタブテープ１７の接着剤が、バックシー
ト１６の第２の領域側に貼りついてしまうことを防ぐた
めに、少なくとも、タブテープ１７が設けられる領域の
開封線１５は、第２の領域２２の端部よりも第１の折り
曲げ線２１ａ側に設けることが好ましい。

【００４６】ここで、上述の開封線１５の構成について
説明する。開封線１５は、これを形成した箇所で、本体
１２を破断しやすいように案内するもので、そのような
機能を果たすものであれば、いかなる形態でもよい。開
封線１５は、一般的には、所謂ミシン目により形成され
る。また、開封線１５はミシン目に限らず、例えば、ミ
シン目のように間欠的に連続する貫通しない多数の凹部
で形成してもよく、一体に線状に連続するようにした材
料の厚みの薄い溝構造等で形成してもよい。また、開封
線１５にめくり代１５ａを設ける場合に、好ましくは、
めくり代１５ａの部分は、開封線１５の他の領域より
も、さらに破断しやすい構造とすることができる。すな
わち、めくり代１５ａの形状に沿って、ミシン目を大き
く、もしくは、この部分のミシン目の貫通孔を長くした
り、開封線１５全体が貫通しない溝構造の場合には、め
くり代１５ａの部分だけ、貫通孔を備えるミシン目にし
たりすることで、容易に切り離しやすくすることができ
る。

【００４７】本実施形態に係る包装体１０は、以上のよ
うに構成されており、以下のようにして使用される。例
えば、図９に示すように、開封線１５が破断された場合
に残る残部領域１２ｃを使用者の手で持って、包装体１
０の一面側１２ａの開封線１５よりも内側に、使用者の
他方の手の指Ｆを当てる。この際には、半円形状のめく
り代１５ａが目印として使用でき、その形状に沿って、
指Ｆの腹を押し付けるようにしてもよい。この状態で、
指Ｆを下方に押し付けつつ、Ｘ方向に沿って、図面奥行
き方向に向けて移動させるだけで、包装体１０の一面側
１２ａは、開封線１５に沿って破断される。

【００４８】図１０に示すように、包装体１０の一面側
１２ａは、開封線１５に沿って破断が進むと、他面側１
２ｂも、延長部１５ｂ，１５ｂに沿って、容易に破断さ
れ、使用者は、めくり代１５ａを摘んで、めくり代１５
ａと一体となる分離側である開かれる領域１２ｄを矢印
方向に引き起こすと、この分離側となる包装体１０の一
面側１２ｄに対して、接着部２５と、これに接着された
剥離部材２４を介して、吸収性製品２０の第２の領域２
２も引き起こされるので、第２の折り曲げ線２２ａが開
かれて、図示のような状態となる。

【００４９】この過程においては、包装体１０の残部１
２ｃは、吸収性製品２０の第１の領域２１の端部を抑え
る機能を発揮して、上述のように、吸収性製品２０の第
２の領域２２が開かれやすい。特に、図４で説明したよ
うに、吸収性製品２０の第２の領域２２の端部の各角部
が切り欠かれた切り欠き部２１ｂ，２１ｂを有している
場合には、開封線１５が、第１の領域２１の角部に重な
りやすい。このため、上述したように、開封線１５に沿
って破断して開くと、包装体１０の残った材料１２ｃ
が、第２の領域２２の切り欠き部２１ｂ，２１ｂに引っ
掛からずに、第１の領域２１の端部を押さえることにな
る。

【００５０】また、図５において説明したように、本実
施形態の吸収性製品２０では、好ましくは、図５に示さ
れているように、第２の領域２２の先端部が、第１の折
り曲げ線２１ａよりもＸ方向に関して内側に位置してい
る。このように折り畳んだ場合には、特に、第２の領域
２２に切り欠き部２１ｂ，２１ｂを形成しなくても、上
述したように、開封線１５に沿って破断して開くと、包
装体１０の残った材料１２ｃが、第２の領域２２に引っ
掛からずに、第１の領域２１の端部を押さえることがで
きる。したがって、図５のように、第２の領域２２の先
端部が、第１の折り曲げ線２１ａよりもＸ方向に関して
内側に位置する構成と、第２の領域２２に切り欠き部２
１ｂ，２１ｂを形成する構成をあわせて採用すれば、開
封線１５に沿って破断して開いた時に、一層、包装体１
０の残った材料１２ｃが、第２の領域２２に引っ掛から
ずに、第１の領域２１の端部を押さえることができると
いう利点がある。

【００５１】次に、包装体１０から露出した吸収性製品
２０の第２の領域２２を、使用者が自分の手で保持し
て、取り出す際には、包装体１０と剥離部材２４との接
着部２５の固着力は、剥離部材２４と吸収性製品２０と
の間の接着部２４ａの接着力よりも強いので、吸収性製
品２０の取り出しにともなって、剥離部材２４は、吸収
性製品２０から剥離され、包装体１０側に固着された状
態で残る。

【００５２】かくして、使用者は、開封線１５をきわめ
て容易に破断することができ、露出した吸収性製品２０
を保持して、取り出すだけで、その剥離部材２４も剥離
されるので、そのまま剥離部材２４の除去された後の接
着部２４ａを仮止め部として、下着の内側等に固定する
ことができ、容易に使用を開始することができる。

【００５３】そして、この実施形態では、図２０及び図
２１で説明した包装体１の開封線５，５により区分され
た領域４ｂと比べると、開封線１５により区分された領
域１２ａが大きな面積を有している。このため、開封線
１５を破断する際に、指Ｆにより掴んだり、抑えたりす
ることができる箇所が広いので、使用しやすい。特に、
開封線１５は、包装体１０の本体１２の一面側１２ａか
ら、延長部１５ｂが他面側１２ｂまで回り込んでいるの
で、図９とは異なり、包装体１０の幅方向の端部を摘ん
でも開封線１５を破断できる。したがって、このような
点においても、従来の包装体１のように、中央部を摘む
場合と比較すると、遙に取り扱いが容易である。さら
に、図９のように、本実施形態においては、半円形状の
めくり代１５ａが目印として使用でき、その形状に沿っ
て、指Ｆの腹を押し付けるだけで、開封線１５を開封で
きるので、一層、取り扱いが容易である。

【００５４】図１１及び図１２は、包装体１０の変形例
を示しており、図１１は、変形例１の他面側を示す図で
あり、図１２は変形例２の他面側を示す図である。これ
らの図において、上述の包装体１０と同一の符号を付し
た箇所は共通する構成であるから、重複する説明は省略
し、以下、相違点を中心に説明する。

【００５５】図１１において、第１の変形例に係る包装
体３０では、他面側に延ばされた開封線１５，１５は、
包装体３０の幅方向の両端付近で、十字状に交差する交
差部３２，３２を形成するようにして、さらに略９０度
向きを変えて下方に延びる延長部３１，３１を形成する
ようにしている。これにより、後述する製造工程におい
ては、製造装置に配置する開封線を形成する手段が、開
封線１５，１５を第１のカッタにより形成するものと、
延長部３１，３１を形成するために第１のカッタと直交
する方向に切断する第２のカッタにより形成するものを
備えるようにすることができる。これにより、シート材
料Ｓの送り方向（図８のＸ方向）と交差する方向に切断
用の刃を設けたカッタの劣化に応じて、片方だけを容易
に交換することができ、製造装置のメンテナンス性が向
上する。

【００５６】図１２において、第２の変形例に係る包装
体４０では、開封線の延長部４１，４１が垂直に下方に
延びるのではなく、互いに内方に向かうように斜めに延
びている。これにより、破断の案内を行う開封線が延び
る方向を変える箇所で斜めに向きを変え、かつ斜めに延
長しているので、急激な方向変化と比べて、破断の連続
性がよく、破断しやすい。さらに、図１１、図１２に示
す変形例では、開封線の延長線３１または４１が、シー
ル部１３よりも手前でその端部が終了するようにされて
いる。つまり、延長線３１または４１の終端部が、第２
の折り曲げ線２２ａよりも手前（中央）側に設けられて
おり、延長線３１，３１または４１，４１の幅（Ｙ方
向）は、吸収性製品２０の幅よりも狭く形成されてい
る。このため、図１０に示す状態に開封した後に、さら
につまみ代１５ａを掴んで開く方向に力をかけると、吸
収性製品２０の第２の折り曲げ線側が、略袋状として残
った延長線３１，４１の終端部とシール部１３の間で仮
係止されて、ハクリ紙２４が吸収性製品２０から剥離さ
れることとなり、使用者は容易に開封して、使用するこ
とができる。

【００５７】図１３ないし図１５は、包装体１０の第２
の実施形態を示しており、図１３は、第２の実施形態の
包装体５０の一面側を示す図、図１４は、第２の実施形
態の包装体５０の他面側を示す図、図１５は第２の実施
形態の包装体５０において、第１の実施形態における図
８と同趣旨の図である。これらの図において、上述の包
装体１０と同一の符号を付した箇所は共通する構成であ
るから、重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に
説明する。

【００５８】これらの図に示されているように、第２の
実施形態の包装体５０では、第１の実施形態の包装体１
０と比較すると、開封線の形態だけが相違している。こ
の包装体５０の開封線５１は、図１３及び図１４に示さ
れているように、包装体５０の幅方向（Ｙ方向）の両端
部に、めくり代５２，５２をそれぞれ形成している。開
封線５１の構造やめくり代５２，５２の構造は、第１の
実施形態と同じである。

【００５９】これにより、包装体５０では、特に、包装
体５０の端部のめくり代の箇所を指で摘んで、捻るよう
にして斜めに引き裂くように開封線５１を破断すること
ができるので、一層つかみやすい。しかもめくり代は、
両端部に形成されているから、使用者の右利き、左利き
の相違を問わず、同様に使用できる。この点以外は、包
装体５０も第１の実施形態と同様の作用効果を発揮す
る。

【００６０】次に、吸収性製品２０の製造方法を図１６
の製造装置を利用して製造する工程を参照することで説
明する。この場合、吸収性製品２０自体の製造方法は、
従来と同じであるから、省略し、吸収性製品２０が折り
畳まれた後で、特に特徴ある包装体１０により包装され
る工程を中心に説明する。

【００６１】図１６（ａ）は製造装置６０の概略平面図
であり、図１６（ｂ）は、製造装置６０の概略側面図で
ある。この製造装置６０では、矢印Ｐに示すように、図
面右端から左端の方向へ工程が進むようになっている。
これを工程順に説明すると、製造装置６０は、例えば、
供給ロール等の図示しない手段によって、この供給ロー
ル等に巻いたシート材料を送りだすことで、包装体１０
を形成するための一方向に連続したシート材料Ｓを当該
連続する方向に送るようになっている。シート材料Ｓ
は、例えば、プラスチックフィルム等のヒートシールが
可能な柔軟な性質を有するものが適しており、具体的に
は、例えば、ポリエチレン等のフィルムや、ポリプロピ
レン等の熱融着性繊維を使用した不織布を単独または積
層したものが使用される。

【００６２】（開封線の形成工程）工程の最初では、シ
ート材料Ｓは、幅方向（Ｐと直交する方向）に広げられ
ており、開封線１５の形成手段６１により、開封線１５
が形成される。この実施形態では、開封線形成手段６１
は、ローラ状に形成され、その円筒状の回転周面には、
例えば図８で説明した開封線１５や５２に対応したカッ
ターを構成する刃６１ａを備えている。これにより、例
えば、図示するように、シート材料Ｓが連続する方向
（Ｐの方向）と交差する部分を有する開封線１５として
細かく連続する間欠的切断用の刃６１ａによって、ミシ
ン目を形成するようになっている。特に、開封線形成手
段６１が備えるカッターの刃６１ａは、図８で説明した
ように、開封線１５を吸収性製品２０の幅寸法Ｗ１を超
えて形成するようにしている。これにより、個装の包装
体１０とした時に、開封線１５が一面側から他面側に回
り込むように設けることができる。さらに、延長部１５
ｂに対応して、シート材料Ｓが流れる方向に沿って、開
封線１５をその向きの方向もしくは角度を変えさせて、
他面側に形成することができる。

【００６３】（接着する工程）次に、開封線１５が形成
されたシート材料Ｓは、矢印Ｐ方向へ送られて、このシ
ート材料Ｓに対しては、接着剤塗布手段６２により、吸
収性製品２０の接着部２５が形成される箇所と対応する
位置に、例えばホットメルトを吹きつけることにより接
着部２５を形成する。この接着部２５の位置に適合する
ように、シート材料Ｓの上に、図４及び図５で説明した
吸収性製品２０を載置して、この吸収性製品２０とシー
ト材料Ｓとを接着する。この場合、吸収性製品２０に
は、剥離部材２４が貼られているので（図５参照）その
外面に接着されることになる。

【００６４】（シート材料で包む工程）次に、シート材
料Ｓは、吸収性製品２０を載せた状態で、折り板６３
ａ，６３ｂを備える工程に搬送される。各折り板６３
ａ，６３ｂは、それぞれシート材料Ｓの幅方向の寸法
を、Ｃ１，Ｃ１で示すように、各端部側から内側に向け
て狭める通路を有しており、各折り板６３ａ，６３ｂ
は、吸収性製品２０を幅方向から包むように、それぞれ
シート材料Ｓの対応する端部側を上方に折り返すように
なっている。そして、例えば、折り板６３ａは、シート
材料Ｓの対応する端部側を先に折り返し、その後、これ
に重ねるように、折り板６３ｂが、シート材料Ｓの対応
する端部側を上方に折り返すようになっている。これに
より、シート材料Ｓの各折り板６３ａ，６３ｂによって
折り返された部分は、図８で説明したように、他面側１
２ｂとなって、その中心部は重合される。次に、この重
合部に対して、加熱手段６４の加熱部が圧着されること
により、接着されて融着部１６が形成される。

【００６５】（個装の分離工程）次に、個々の吸収性製
品２０毎に、包装体１０を区分するために、例えば、ロ
ーラ状の円筒外面に、矢印Ｐ方向と直交する方向に帯状
に形成した加熱手段を一定間隔毎に設けたエンドシール
６５により、シート材料Ｓは連続状態のまま、先ず、シ
ール部１３に対応する位置を加熱して、融着部１３ｂを
形成する。次いで、ローラ状の円筒外面に、矢印Ｐ方向
と直交する方向に切断用の刃を形成したエンドカッター
６６により融着部１３ｂの中心で切断する。これによ
り、折り畳んだ状態の吸収性製品２０を収容した包装体
１０の個装が完了する。

【００６６】このように、本実施形態の製造装置１０に
よれば、開封線形成手段６１が備えるカッターの刃６１
ａは、図８で説明したように、シート材料Ｓに連続方向
Ｐと交差する方向に開封線１５を設けることができ、吸
収性製品２０の幅寸法Ｗ１より外側の位置まで配置する
ことで実現できる。これにより、完成した包装体１０の
開封線の一端部は、図１及び図２で説明したように、包
装体の一面１２ａから他面側１２ｂまで延長されること
になる。したがって、この製造装置６０によって、開封
時に破断箇所を掴みやすい構造を容易に形成することが
できる。

【００６７】次に、図１７ないし図１９を参照して、本
発明の第３の実施形態に係る包装体について説明する。
この実施形態において、吸収性製品２０は、上述した構
成と同一であり、重複する説明は省略する。また、包装
体８０を構成するシート材料は、他の実施形態と同一で
あり、同一の符号を付した箇所は共通する構成であるか
ら重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明す
る。

【００６８】図１８に示すように、個装を構成するシー
ト材料１２は、横長の長方形に区分できる。その長さ方
向（Ｙ方向）の中心を通り、幅方向（Ｘ方向）に沿った
仮想の中心線Ｃ３により、左右に等分に区分できそれぞ
れ、左側を一面側１２ａとして、右側を他面側１２ｂと
する。このような配置において、図示の右側の領域に、
折り畳んだ状態の吸収性製品２０を図示の向きに配置す
る。展開状態の包装体８０の外周に沿って、所定の範囲
に、一面側１２ａのシール代８１ａ，８１ａ，８１ａが
形成され、他面側１２ｂのシール代８１ｂ，８１ｂ，８
１ｂが形成されている。

【００６９】包装体８０の他面側１２ｂには、Ｘ方向に
沿って、シール代８１ｂよりも内側に、第１の開封線８
３が形成されている。第１の開封線８３は、他面側１２
ｂの端部からＸ方向に沿って延びて、反対の端部のシー
ル代８１ｂよりも内側に終端部８３ａが位置するように
されている。また、包装体８０の他面側１２ｂにはさら
に、吸収性製品２０の第１の折り曲げ線２１ａ側のシー
ル代８１ｂよりも内側で、Ｙ方向に延びる第２の開封線
８４が形成されている。第２の開封線８４の外側端部
は、他面側１２ｂの端部に位置し、第２の開封線８４の
内側に延びる終端部８４ａは、第１の開封線８３を僅か
に超える位置である。これにより、第１の開封線８３と
第２の開封線８４は、十字状に交差している。

【００７０】さらに、一面側１２ａには、Ｘ方向に関し
て、第１の折り曲げ線２１ａよりの位置で、シール代８
１ａよりも内側に、Ｙ方向に沿って第３の開封線８５が
形成されている。第３の開封線８５は、一面側１２ａの
端部からＹ方向に沿って、中心線Ｃ３に達しない位置が
終端部８５ａとされている。このような構成において、
包装体８０の一面側１２ａと他面側１２ｂは、中心線Ｃ
３に関して、矢印に示すように折り曲げられて、重ねら
れる。そして、一面側１２ａのシール代８１ａ，８１
ａ，８１ａと、他面側１２ｂのシール代８１ｂ，８１
ｂ，８１ｂが互いに重合されて、加熱融着されること
で、図１９に示すように、３辺にシール部８１，８１，
８１が形成される。同時に、少なくともシール部８１に
おいて、第２の開封線８４と第３の開封線８５が重ね合
わされることとなる。尚、図１７は、このように構成し
た包装体８０の第１の折り曲げ線２１ａ近傍を切除し
て、開口８２を形成し内部を示すようにした概略斜視図
である。

【００７１】本実施形態は、以上のように構成されてお
り、第３の開封線８５よりも遠い方のシール部８１，８
１が交差する端部８６側の第３の開封線８５近傍を左手
の手指で持ち、第１の開封線８５に近い方のシール部８
１，８１が交差する端部８７の近傍を右手の手指で持っ
て、左右の手を異なる方向に捻るようにして、離間させ
ると、第２の開封線８４と第３の開封線８５と対応した
箇所が容易に破断される。したがって、包装体８０の各
端部８６と８７を掴んで開封できるので、掴み易く、従
来の包装体１のように、中央部を摘む場合と比較する
と、はるかに取り扱いが容易である。

【００７２】ところで本発明は上記実施の形態に限定さ
れるものではない。上述の実施の形態の吸収性製品の例
として失禁パッドを図示しているが、これに限らず失禁
パッド以外の吸収性製品、たとえば女性用生理用品や、
オムツ等種々の製品に適用することができる。上述の各
実施形態の個別の構成は、必要により省略したり、説明
しない他の構成と組み合わせてもよい。

【００７３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
吸収性製品を包む包装体において、開封しやすく、つか
い勝手のよい包装体と、このような包装体を利用した個
装された吸収性製品、及び包装体のの製造方法ならびに
製造装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の吸収性製品及び包装体の第１の実施形
態を示す一面側から見た斜視図。

【図２】本発明の吸収性製品及び包装体の第１の実施形
態を示す他面側から見た斜視図。

【図３】図１のＡ−Ａ線概略断面図。

【図４】図１の包装体に収容された吸収性製品の一例を
示し、（ａ）は概略平面図、（ｂ）は、概略底面図。

【図５】図１の包装体を折り畳んだ状態の概略斜視図。

【図６】図１の包装体を一面側見た図。

【図７】図１の包装体を他面側見た図。

【図８】図１の包装体により、吸収性製品を包む様子を
示す説明図。

【図９】図１の包装体をその開封線に沿って破断する方
法のひとつを示す概略斜視図。

【図１０】図９の方法で開封線を破断した後で、包装体
を開いた様子を示す概略斜視図。

【図１１】図１の包装体の第１の変形例を示す他面側か
ら見た図。

【図１２】図１の包装体の第２の変形例を示す他面側か
ら見た図。

【図１３】本発明の吸収性製品及び包装体の第２の実施
形態を示す一面側から見た図。

【図１４】本発明の吸収性製品及び包装体の第２の実施
形態を示す他面側から見た図。

【図１５】図１３及び図１４の包装体により、吸収性製
品を包む様子を示す説明図。

【図１６】本発明の実施形態の吸収性製品及び包装体の
製造装置と製造工程を示す図。

【図１７】本発明の吸収性製品及び包装体の第２の実施
形態を示す概略斜視図。

【図１８】本発明の吸収性製品及び包装体の第２の実施
形態を示す概略展開図。

【図１９】本発明の吸収性製品及び包装体の第２の実施
形態を示す概略平面図。

【図２０】従来の包装体の概略斜視図。

【図２１】図２０の包装体から生理用ナプキンを取り出
す様子を示す図。

【図２２】図２０の包装体とは異なる包装体として、考
慮される包装体の構成を示す概略斜視図。

【符号の説明】

１０，３０，４０，５０，８０・・・（吸収性製品と）
包装体、１２・・・本体、１２ａ・・・一面側、１２ｂ
・・・他面側、１３，１３・・・シール部、１５・・・
開封線、１５ａ・・・めくり代、１５ｂ，１５ｂ・・・
延長部、１６・・・融着部、Ｓ・・・シート材料、２１
・・・第１の領域、２２・・・第２の領域、２３・・・
第３の領域、２１ａ・・・第１の折り曲げ線、２２ａ・
・・第２の折り曲げ線、２４・・・剥離部材、２５・・
・接着部。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 3E067 AA11 AB83 BA12A BB15A BB16A CA24 EA01 EA04 EA06 EB03 EE59 FA01 FC01 3E068 AA40 AB02 AB03 AC07 BB01 CC22 CC26 CD01 CE03 DD02 DD17 DE10 EE32 4C003 GA01 GA08 4C098 AA09 DD02 DD06 DD10 DD25

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 折り畳んだ状態の吸収性製品を収容する
   ための包装体において、 前記吸収性製品が、 一方向に長い形状でなる本体の外側となる面に、長手方
   向に沿って剥離部材が貼られており、 前記長い形状でなる本体は、その一端部となる第１の領
   域と、他端部となる第２の領域とが、中央部となる第３
   の領域に向けて内側に折り畳まれており、折り畳み順
   に、第１の折り曲げ線に沿って、前記第１の領域が折り
   畳まれ、第２の折り曲げ線に沿って、第２の領域が折り
   畳まれていて、 外側となる前記第２の領域の剥離部材の表面には、この
   表面と前記包装体の内面とを固定する接着部が設けられ
   ており、 前記包装体が、 前記折り畳んだ状態の吸収性製品を包囲するシート体で
   形成されていて、 このシート体は、吸収性製品をその幅方向に包みこん
   で、吸収性製品の前記第３の領域側または吸収性製品の
   幅方向に沿って、端部を重ねて融着されていると共に、
   前記第１の折り曲げ線及び第２の折り曲げ線に沿った方
   向に、それぞれシール部を形成することで、袋状とされ
   ており、 かつ、包装体の前記第２の領域側と接する側の材料にお
   いて、当該第２の領域の中央付近から、前記第１の折り
   曲げ線側の前記シール部までの間に、当該第１の折り曲
   げ線の延びる方向に沿って形成された開封線が設けられ
   ていて、 この開封線の吸収性製品の幅方向の少なくとも一端部
   は、包装体の一面から他面側まで延長された延長部を備
   え、当該他面側にて、この延長部が、前記第２の折り曲
   げ線側に向けてさらに延長されていることを特徴とす
   る、吸収性製品の包装体。
2. 【請求項２】 前記第１の折り曲げ線の延びる方向に沿
   って形成された開封線が、前記剥離部材端部と、前記第
   １の折り曲げ線の間、または前記剥離部材端部と前記第
   ２の領域端部との間に設けられていることを特徴とす
   る、請求項１に記載の吸収製品の包装体。
3. 【請求項３】 前記吸収性製品は、前記第２の領域の端
   部の各角部が切り欠かれた切り欠き部を有しており、前
   記包装体の前記開封線が、前記切り欠き部の下に露出し
   た前記第１の領域の一部を通る方向に延びていることを
   特徴とする、請求項１または２のいずれかに記載の吸収
   性製品。
4. 【請求項４】 前記包装体の前記開封線が、前記吸収性
   製品の前記中央付近から、幅方向端部に向けて斜めに、
   若しくは曲線状に延びていることを特徴とする、請求項
   １ないし３のいずれかに記載の吸収性製品の包装体。
5. 【請求項５】 前記包装体の前記開封線が、前記吸収性
   製品の前記中央付近において、凸状のめくり代を有する
   ように形成されていることを特徴とする、請求項１ない
   し４のいずれかに記載の吸収性製品の包装体。
6. 【請求項６】 前記包装体の前記開封線は、前記凸状の
   めくり代とされた領域が他の領域と比べて、接合強度を
   弱めるように形成されていることを特徴とする、請求項
   ５に記載の吸収性製品の包装体。
7. 【請求項７】 前記包装体の前記開封線が、前記吸収性
   製品の幅方向両端付近において、凸状のめくり代を有す
   るように形成されていることを特徴とする、請求項１な
   いし４のいずれかに記載の吸収性製品の包装体。
8. 【請求項８】 前記包装体の前記開封線は、前記凸状の
   めくり代とされた領域が他の領域と比べて、接合強度を
   弱めるように形成されていることを特徴とする、請求項
   ７に記載の吸収性製品の包装体。
9. 【請求項９】 包装体を形成するための一方向に連続し
   たシート材料を当該連続する方向に送り、 前記シート材料に対して、少なくとも前記連続方向と交
   差する方向に開封線を形成する工程と、 折り畳まれた吸収性製品を前記シート材料の上に配置す
   ると共に、この吸収性製品表面に貼られた剥離部材の外
   面を、前記シート材料に接着する工程と、 前記吸収性製品を幅方向から包むように、前記シート材
   料の幅方向両端部を互いに内側に折り返して、前記吸収
   性製品のほぼ中央部で折り畳んだ前記フィルム状材料を
   重ねて、重合箇所を接着する工程と、 前記シート材料を前記吸収性製品の単位で、幅方向にヒ
   ートシールして切断する工程とを有しており、 前記開封線を形成する工程において、この開封線を、前
   記シート材料に対して、前記吸収性製品の幅寸法より外
   側の位置まで形成するようにしたことを特徴とする、吸
   収性製品の製造方法。
10. 【請求項１０】 包装体を形成するための一方向に連続
    したシート材料を当該連続する方向に送る手段と、 前記シート材料に対して、少なくとも前記連続方向と交
    差する方向に開封線を形成する手段と、 折り畳まれた吸収性製品を前記シート材料の上に配置し
    て、この吸収性製品表面に貼られた剥離部材の外面を、
    前記シート材料に接着する手段と、 前記吸収性製品を幅方向から包むように、前記シート材
    料の幅方向両端部を互いに内側に折り返して、前記吸収
    性製品のほぼ中央部で折り畳んだ前記フィルム状材料を
    重ねて、重合箇所を接着する手段と、 前記シート材料を前記吸収性製品の単位で、幅方向にヒ
    ートシールして切断する手段とを有しており、 前記開封線を形成する手段が、前記開封線を、前記シー
    ト材料に対して、前記吸収性製品の幅寸法より外側で、
    前記シート材料の幅方向両端部を折り返して位置を超え
    て、前記シート材料の連続する方向側に向きが変わるよ
    うに連続して形成する構成としたことを特徴とする、吸
    収性製品の製造装置。
11. 【請求項１１】 折り畳んだ状態で包装体に収容された
    吸収性製品であって、 前記吸収性製品が、 一方向に長い形状でなる本体の外側となる面に、長手方
    向に沿って剥離部材が貼られており、 前記長い形状でなる本体は、その一端部となる第１の領
    域と、他端部となる第２の領域とが、中央部となる第３
    の領域に向けて内側に折り畳まれており、折り畳み順
    に、第１の折り曲げ線に沿って、前記第１の領域が折り
    畳まれ、第２の折り曲げ線に沿って、第２の領域が折り
    畳まれていて、 外側となる前記第２の領域の剥離部材の表面には、この
    表面と前記包装体の内面とを固定する接着部が設けられ
    ており、 前記包装体が、 前記折り畳んだ状態の吸収性製品を包囲するシート体で
    形成されていて、 このシート体は、吸収性製品をその幅方向に包みこん
    で、吸収性製品の前記第３の領域側または、吸収性製品
    の幅方向に沿って端部を重ねて融着されていると共に、
    前記第１の折り曲げ線及び第２の折り曲げ線に沿った方
    向に、それぞれシール部を形成することで、袋状とされ
    ており、 かつ、包装体の前記第２の領域側と接する側の材料にお
    いて、当該第２の領域の中央付近から、前記第１の折り
    曲げ線側の前記シール部までの間に、当該第１の折り曲
    げ線の延びる方向に沿って形成された開封線が設けられ
    ていて、 この開封線の吸収性製品の幅方向の少なくとも一端部
    は、包装体の一面から他面側まで延長された延長部を備
    え、当該他面側にて、この延長部が、前記第２の折り曲
    げ線側に向けてさらに延長されていることを特徴とす
    る、個装された吸収性製品。