JP2003339443A - ブラシ部が交換可能な歯ブラシの嵌合構造 - Google Patents

ブラシ部が交換可能な歯ブラシの嵌合構造

Info

Publication number
JP2003339443A
JP2003339443A JP2002193962A JP2002193962A JP2003339443A JP 2003339443 A JP2003339443 A JP 2003339443A JP 2002193962 A JP2002193962 A JP 2002193962A JP 2002193962 A JP2002193962 A JP 2002193962A JP 2003339443 A JP2003339443 A JP 2003339443A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fitting
cross
unit
brush
engaging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002193962A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanobu Nakamura
匡伸 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2002193962A priority Critical patent/JP2003339443A/ja
Publication of JP2003339443A publication Critical patent/JP2003339443A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Brushes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 接合した状態の容積が通常の歯ブラシと全く
変わらず,着脱が容易で衛生的な,そして十分かつ多段
階な嵌合力を有し,被嵌合部の射出成形が可能な,ブラ
シ部を交換できる歯ブラシの嵌合構造を提供する. 【解決手段】 嵌合部が,軸に垂直な断面が互いに相似
な多角形である係合凸部とそれに連なる係合凹部からな
る嵌合ユニットを主な構成要素とし,前方より後方の径
が大きい複数の嵌合ユニットと,角柱状の副嵌合ユニッ
トを交えて構成され,被嵌合部の被係合凸部の最小径
が,該被係合凸部に係合する嵌合ユニットより前方の嵌
合ユニットまたは副嵌合ユニットの最大径以上であり,
複数の被係合凸部が複数の係合凸部を同時に乗り越える
ことにより嵌合が完了し,それより弱い嵌合力を有する
歯ブラシは,被嵌合部が前記被嵌合部と等しく,嵌合部
は前記嵌合部の複数ある嵌合ユニットの一部を,平坦な
主要部を有するオフ嵌合ユニットで置換する.

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はブラシ部が交換可能
な歯ブラシに係わるものであり,詳しくは,ブラシ部が
交換可能な歯ブラシの嵌合構造に関するものである.
【0002】
【従来の技術】近年は環境に対する配慮から廃棄量の少
ない製品やプラスチックのリサイクルが求められてお
り,ブラシ部が交換可能な歯ブラシはこれらの問題の緩
和に寄与することができる.また,近年は良好なブラシ
ングができるよう工夫された柄も多く流通しており,ブ
ラシ部が交換可能な歯ブラシの有用性は増していると言
える.
【0003】ブラシ部が交換可能な歯ブラシの手法を分
類すると図9のようになる.大きくわけると,植毛部を
分解組み立てる手法と柄首部で分離接合する手法があ
る.
【0004】植毛部を分解組み立てるものに,実公昭3
5−14341号公報(これは係止嵌合も含む),実開
昭53−84964号公報,実開平2−22117号公
報,実開平5−70331号公報等がある.
【0005】柄首部で分離接合する手法には,ねじと嵌
合があり,嵌合は双方の部材表面に形状変化をもたせ直
線的な嵌入及び係合によって嵌合力を得る係止嵌合と,
平板な側面の摩擦力を利用した摩擦嵌合,及び器物で固
定したり,直線的な嵌入後ひねりを加える等の特殊嵌合
に分けられる.係止嵌合には,実公昭35−14341
号公報,実開昭50−126459号公報(これは特殊
嵌合も含む),実公昭54−6615号公報,実開昭6
1−196630号公報等が,摩擦嵌合には実案登録5
975号(これはねじも含む),実開昭50−5897
5号公報,実開昭52−85663号公報等が,特殊嵌
合には実開昭50−126459号公報がある.
【0006】
【発明が解決しようとする課題】まず,植毛部を分解組
み立てるものは,ブラシと柄が一体の通常の歯ブラシと
比べ,ブラシ台が大きくなり,ブラシングの際にかさば
り感が出て,磨きにくくなる.また,ブラシ台の内溝に
たまった汚れや雑菌の清掃がしにくく,不衛生になりや
すい.さらに,実開昭53−84964号公報,実開平
2−22117号公報の歯ブラシは繰り返し使用する
と,接合部が劣化しやすく,堅牢性を求めて金属製にし
てもブラシングの際に金属が歯に当たるなど不具合が多
い.また,現在,市販されている実開平5−70331
号公報の歯ブラシは,ブラシ部を交換する際,ナイロン
製のブリッスルが滑って摘まみにくく,ブラシ部の交換
が容易とは言いがたい.さらに,該歯ブラシはブリッス
ルを摘んでブラシ部を摘出するために,短いブリッスル
の子供用には適していない.
【0007】柄首部で分離接合する方法には,ねじと嵌
合があるが,ブラシ部の交換は朝の慌ただしい時に行わ
れることが多く,接合の方法としては係止嵌合,摩擦嵌
合の方が着脱が容易で好ましい.
【0008】係止嵌合に属するものとして,実公昭54
−6615号公報に示された歯ブラシがある.図10
(イ)に該歯ブラシの正面図,(ロ)に嵌合部(雄型)
の拡大平面図,(ハ)に被嵌合部(雌型)の拡大横断面
図を示す.該歯ブラシは全てプラスチック製で接合線p
4で分離接合する.嵌合部の前部には凸起p6を有した
片持はりp5が形成され,柄把持部p3の内部に形成さ
れた中空孔部p8の前端部にある係止段p7で係合す
る.ここに係止段p7は必要な嵌合力を得るための軸垂
直方向高さが必要で,係止段p7がつぶれずに柄把持部
p3を射出成形するには,係止段p7を境にして二つの
金型を離型し,柄把持部p3全体を中空にする必要があ
る.このため柄把持部p3の末端を処理する必要があ
り,また,柄把持部p3が彎曲した場合や柄首部p2に
該嵌合構造を形成することは困難である.
【0009】実開昭50−126459号公報の可撓性
を有した片持はりによる係止嵌合は実公昭54−661
5号公報で指摘された通り被嵌合部の孔が表面にあり好
ましくない.また,ブラシ部を分離する場合は孔に針状
の器具を差し込んで外す必要があり,簡便さに欠ける.
また,外部に開いた孔を塞いだ場合は被嵌合部の係止部
の形成が困難となる.
【0010】嵌合部材の表面に突起を形成した係止嵌合
に実公昭35−14341号公報と実開昭61−196
630号公報がある.実公昭35−14341号公報に
おける歯ブラシは柄首部が大きく,ブラシングの際に妨
げとなる.また,該被嵌合部を射出成形する際,アンダ
ーカット部分の軸方向長さが長く,該被嵌合部の射出成
形は困難である.
【0011】実開昭61−196630号公報の歯ブラ
シは,植毛部と柄首部の境界で分離し,偏平で,長く先
細りした嵌合部材に突起を設けたものである.ブリッス
ルの下部には被嵌合部または嵌合部材が設けてあり,嵌
合部が柄首部側にある場合は先端と基部(但し,植毛面
に垂直方向には基部のみ)に突起を設け,嵌合部が植毛
部側にある場合は,先端部のみに球状の突起を設けてい
るが,該歯ブラシは部材強度が足りず,また,係合する
部分が少ないために,嵌合力が不十分であるとともに,
使用によって樹脂部分が劣化し嵌合力が低下しやすい.
また,被嵌合部が植毛部にある場合の係合のための凹部
も,柄首部側の角が射出成形の際につぶれてしまう.さ
らに,ブリッスルの下部に被嵌合部や嵌合部材を設ける
ので,ブラシ部が大きくなり,ブラシングの際の妨げと
なる.
【0012】摩擦嵌合である実案登録5975号,実開
昭50−58975号公報の歯ブラシは嵌合力が不足
し,被嵌合部の射出成形も困難である.実開昭52−8
5663号公報の歯ブラシは,柄首部が大きくなるとと
もに,ブラシングを繰り返すうちに嵌合力を失って外れ
たり,逆に奥に差し込みすぎて分離し難くなることがあ
る.また,これらの歯ブラシはブラシ部が回転してしま
う.
【0013】特殊嵌合として実開昭50−126459
号公報が揚げられるが,ピンで固定するものは実公昭5
4−6615号公報で指摘された通り被嵌合部の孔が表
面にあり好ましくない.また,ブラシングに耐えるため
にはピンを固着させる必要があり,ブラシ部を分離する
際にはピン外しが煩雑となる.また,該公報ではブラシ
部を嵌入後,ひねって係止する歯ブラシが示されている
が,該被嵌合部を射出成形によって形成することは困難
である.
【0014】以上は,従来技術の問題点である.また,
子供,高齢者等と一般成人では,ブラシングの際に嵌合
部にかかる力や,ブラシ部を着脱する際にかけ得る力に
差があるが,これらに配慮した嵌合構造はこれまで存在
しない.
【0015】本発明はこのような問題点に鑑み,通常の
歯ブラシと容積が変わらず,細い柄首部において分離接
合ができ,着脱が容易で衛生的な,そして十分かつ多段
階な嵌合力を有し,被嵌合部の射出成形が可能な,ブラ
シ部が交換できる歯ブラシの嵌合構造を提供することを
目的としている.
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明のブラシ部が交換可能な歯ブラシの嵌合構造
においては,グループ内の最大嵌合力を有する歯ブラシ
は,(1)柄首部側の嵌合部が,軸に垂直な断面が互い
に相似な多角形である係合凸部とそれに連なる係合凹部
からなる嵌合ユニットを主な構成要素とし,係合凸部の
軸を含む断面内における最大径が,該係合凸部より前方
の係合凸部の該断面内における最大径より大きい複数の
嵌合ユニットと,軸に垂直な断面が該嵌合ユニットと相
似で,軸を含む断面内の径が前方の係合凸部の該断面内
における最大径以上である角柱状の副嵌合ユニットを交
えて構成され,(2)植毛部側の被嵌合部が該嵌合部と
嵌合構造をなし,該被嵌合部の内側に形成された被係合
凸部の軸を含む断面内における最小径が,該被係合凸部
に係合する嵌合ユニットより前方の嵌合ユニットまたは
副嵌合ユニットの該断面内における最大径以上であり,
該被嵌合部の複数の被係合凸部が該嵌合部の複数の係合
凸部を同時に乗り越えることにより嵌合が完了すること
を特徴とする.
【0017】歯ブラシは老若男女全ての人に使用され
る.若年男性の多少荒っぽい磨き方に対しても嵌合が外
れない様,上限に合わせて嵌合力を設定すると,高齢者
や力の弱い女性には,着脱が容易ではなくなる.このた
め,同一のブラシ部に対し,それより弱い嵌合力を有し
た柄を提供できることが望ましい.また,小型のブラシ
部に対し,子供用と細部研磨を望む大人用の柄が適用で
きることも有益である.
【0018】このため,グループ内の弱い嵌合力を有す
る歯ブラシは,被嵌合部が前記グループ内の最大嵌合力
を有する歯ブラシの被嵌合部と等しく,嵌合部は前記グ
ループ内の最大嵌合力を有する歯ブラシの嵌合部の,複
数ある嵌合ユニットの一部を,平坦な主要部を有するオ
フ嵌合ユニットで置換したものであることを特徴とす
る.
【0019】尚,径とは軸に垂直な断面において,軸を
通り周上の2点を結ぶ線分の長さをさす.また,軸に垂
直な断面における互いに相似な多角形とは直線部を辺と
して構成される図形に関してであり,角部の丸みについ
ては含まない.
【0020】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例を揚
げ,図面を参照して説明する.図1〜図7に柄首部
(2,4)の断面が正方形の場合の実施例1〜3を,図
8に柄首部6の断面が円形の場合の実施例4を示す.実
施例1(図1〜図3),実施例2(図4,図5),実施
例4(図8)は嵌合ユニットが2個の場合,実施例3
(図6,図7)は嵌合ユニットが3個の場合である.実
施例1及び実施例2における柄首部2断面の正方形の一
辺の長さは約5mm,実施例3における柄首部4断面の
正方形の一辺の長さは5.2〜5.3mm,実施例4に
おける柄首部6断面の円の直径は約5mmであり,実施
例1,実施例2,実施例4の嵌合部(11A,21A,
41A)の長さは約7mm,実施例3の嵌合部31Aの
長さは約8mmである.係合凸部と係合凹部の軸方向の
長さは何れも約1mmである.
【0021】
【実施例1】図1はグループ内最大嵌合力を有する歯ブ
ラシのブラシ部1と柄首部2が分離した状態を示す正面
図で,図2は図1の要部を拡大して示し,(イ)は被嵌
合部12の一部を破断して示した拡大正面図と嵌合部1
1Aの拡大正面図,(ロ)は(イ)のX−X線断面図,
(ハ)は(イ)のA矢視図である.
【0022】柄首部2側の嵌合部11Aは,係合凸部1
3aと係合凹部14aからなる嵌合ユニット15aと,
係合凸部13bと係合凹部14bからなる嵌合ユニット
15b,及びそれらを連接する副嵌合ユニット16から
構成される.該係合凸部13bの軸を含む断面の凸部形
状は該係合凸部13aと同様であり,該係合凹部14b
の軸を含む断面の凹部形状は曲線と直線から構成され
る.該係合凸部13bの縦断面最大径D13bは該係合
凸部13aの縦断面最大径D13aより大きく,該副嵌
合ユニット16の縦断面径D16はD13aよりやや大
きい.
【0023】被嵌合部12には,被係合凸部17bが内
周上の全てに,被係合凸部17aが内周の各辺上に形成
されている.被係合凸部17bの縦断面最小径d17b
はD13aやD16より大きい.被嵌合部内側平面IP
16の縦断面径d16もD13aより大きい.従って,
嵌入を開始すると係合凸部13aと副嵌合ユニット16
は被嵌合部12内を妨げられることなくスムースに進
み,該被嵌合部12の被係合凸部17aと被係合凸部1
7bが,嵌合部11Aの係合凸部13aと係合凸部13
bに同時に接触する.さらに嵌入を続けると前者の二つ
の凸部が後者の二つの凸部を同時に乗り越えて嵌合が完
了する.
【0024】さて,二つのものを両者の表面に形成した
凹凸部を係合して嵌合を行う場合,嵌合力は両者の材
質,軸方向断面の凹凸部の形状,凹凸部同士の重なり合
い高さ(径方向長さ),及び周方向の長さで決まる.柄
首部2断面の正方形の一辺の長さは5mm程度であり,
嵌合部11Aの周の長さは比較的短い.また,ブラシ部
1を射出成形する際,被嵌合部12の内側の面は一つの
金型を用いるが,離型方向と平行な面に形成される凸部
は奥側の面がアンダーカットとなる.このため,嵌合力
を得ようとして凸部を高くすると,離型ができなかった
り,離型の際に凸部がつぶれてしまう.特に通常歯ブラ
シに用いられるポリプロピレン等の結晶性樹脂は固化す
る際の収縮率が大きい.このため,後方の径が前方の径
より大きい複数の凸部とそれに連なる凹部を設けること
により,凸部の高さを抑えたまま嵌合力を増大すること
ができるとともに,スムースな嵌入に続く1回の押し込
みによる嵌合が可能となる.ちなみに,図2(イ)のU
12aとU12bがアンダーカット部にあたる.
【0025】また,凸部の周方向長さが長くなること
で,ブラシングの際などに凸部の周方向単位長さ当りに
かかる力が減少するので,凸部の劣化が少なく,嵌合力
の維持に効果がある.
【0026】また,近年の歯ブラシは柄首部を細長く,
かつ可撓性を持たせてブラシング性能を向上させてお
り,単純な摩擦嵌合では,一度軸方向に生じた僅かな位
置ずれは回復することなく脱落の方向へ進むのに対し,
本発明の嵌合構造では,たとえ位置ずれを起こしても,
被係合凸部17a及び17bの縦断面最小径部位が係合
凸部13a及び13bの縦断面最大径部位を超えない限
り,嵌合を離脱させる力が除去されると,被嵌合部12
は自動的に,または僅かな力で嵌合初期位置へ復元す
る.
【0027】さらに,ブラシングに際して柄首部2がし
なると,被係合凸部17aの彎曲内側部分及び被係合凸
部17bの彎曲外側部分は,各々が係合している係合凸
部を離脱方向に乗り越えることがより困難になるととも
に,被嵌合部内側平面IP16の摩擦嵌合力も加わっ
て,より離脱しにくくなる.
【0028】また,嵌合を離脱させる力はブラシング中
のみでなく,歯磨きが終わって歯ブラシを洗う時にも起
こる.一般に歯ブラシは柄把持部3の一部と柄首部2及
びブラシ部1の一部を握って,人指し指の腹と親指でブ
リッスルをしごく様にして洗う.この様な洗い方に対し
て,単純な摩擦嵌合では緩み易いが,本発明の嵌合構造
は先に述べた様な嵌合復元力を有するので緩むことは無
い.
【0029】嵌合部11Aは,高分子材料で柄首部2と
一体に射出成形することも可能であるが,耐久性を持た
せるため,比較的耐食性と硬度を有した1000系また
は3000系のアルミ合金等の金属線材をプレス加工し
た後,柄首部2にインサート成形することが望ましい.
柄首部2内に埋め込む嵌合部材の形状は適宜でよく,一
辺の長さD13bの線材を軸に垂直な方向に圧縮して一
対の対向面を形成し,ダイからの取り出しと搬送及び9
0°回転を行って残りの面を形成する.部材の損失もほ
とんど無く,少ない工程で高速な量産が可能である.ま
た,一辺の長さD16の線材から出発して形成しても良
い.その際は係合凸部13bの軸に垂直な断面の対角線
上の角の径は,副嵌合ユニット16の軸に垂直な断面の
対角線の径に等しくなる.係合凸部13bへの部材の流
動は柄首部2に埋め込まれる部分の嵌合部材からなさ
れ,部材の移動量が少なく,成形しやすいが,凸部の周
方向長さがやや短くなる.いずれにしても,凹部は外側
に開放しているので,清掃し易く衛生的である.
【0030】また,被嵌合部内面用金型の離型をより容
易にし,嵌合力を幾分増すために,被嵌合部内側平面I
P16は,ややテーパ状にしても良い.しかし,この狭
窄化は嵌合部11Aのスムースな挿入を妨げるものでは
無く,該被嵌合部内側平面IP16の軸方向長さが3m
m,軸となす角度が1°の場合に,該被嵌合部内側平面
IP16の先端と後端で縦断面径の差が約0.1mm程
度のものである.
【0031】また,嵌合部11A,被嵌合部12の各凹
凸部の軸方向断面形状は,主に曲線からなるが,直線を
交えて構成されても良い.係合凹部14a及び係合凸部
13bが副嵌合ユニット16に接続する部分は金型の寿
命を配慮して,小さなRを取ると好ましい.
【0032】図3(イ)及び(ロ)は図2の歯ブラシよ
り弱い嵌合力を有する歯ブラシの嵌合部11B,11C
の拡大正面図である.被嵌合部は図2の被嵌合部12と
等しい.嵌合部11Bは嵌合部11Aの嵌合ユニット1
5bのみが,平坦な主要部を有するオフ嵌合ユニット1
9bとなったものである.該オフ嵌合ユニット19bの
縦断面径D19bは,被係合凸部17bの縦断面最小径
d17bよりやや大きく,該被係合凸部17bを圧して
嵌合部11Bの後方の緩みを無くす.嵌合部11Cは嵌
合部11Aの嵌合ユニット15aのみがオフ嵌合ユニッ
ト19aになったもので,該オフ嵌合ユニット19aの
縦断面径D19aの大きさについても同様である.
【0033】
【実施例2】図4は副嵌合ユニット26の前方に2つの
嵌合ユニット25a,25bを設けた場合のグループ内
最大嵌合力を有する歯ブラシの要部を拡大して示し,
(イ)は被嵌合部22の拡大縦断面図と嵌合部21Aの
拡大正面図,(ロ)は(イ)のB矢視図である.図5は
それより弱い嵌合力を有する歯ブラシの嵌合部21B,
21Cの拡大正面図である.嵌合力は実施例1より劣
る.
【0034】
【実施例3】図6は副嵌合ユニット36の前方に二つの
嵌合ユニット35a,35b,後方に一つの嵌合ユニッ
ト35cを設けた場合のグループ内最大嵌合力を有する
歯ブラシの要部を拡大して示し,(イ)は被嵌合部32
の拡大縦断面図と嵌合部31Aの拡大正面図,(ロ)は
(イ)のC矢視図である.係合凸部33a,33b,3
3cは同様の凸部形状をなし,これらの縦断面最大径D
33a,D33b,D33cと副嵌合ユニット36の縦
断面径D36の間の大小関係は,D33a<D33b<
D36<D33cであり,被係合凸部37b,37cの
縦断面最小径d37b,d37cとD33a及びD36
の大小関係はD33a<d37b,D36<d37cで
ある.また,被嵌合部内側平面IP36の縦断面径d3
6はD36より大きい.以上をまとめるとD33a<d
37b,D33a<D33b<D36<d36,D33
a<D33b<D36<d37cであるため,嵌入を開
始すると嵌合部31Aは被嵌合部32内を妨げられるこ
となく進んでいき,該被嵌合部32の三つの凸部は,自
身の係合相手である該嵌合部31Aの三つの凸部に同時
に接触する.さらに嵌入を続けると,前者の三つの凸部
が後者の三つの凸部を同時に乗り越えて嵌合が完了す
る.実施例1より柄首部4の径がやや大きく,嵌合力に
優れ,凸部がより劣化しにくいが,製作コストがやや大
きくなる.
【0035】図7は嵌合部31Aより弱い嵌合力を有す
る歯ブラシの嵌合部を拡大して示し,(イ)は嵌合部3
1Aの嵌合ユニット35bをオフ嵌合ユニット39bに
置換した嵌合部31Bの拡大正面図,(ロ)は嵌合部3
1Aの嵌合ユニット35cをオフ嵌合ユニット39cに
置換した嵌合部31Cの拡大正面図である.嵌合部31
Aより弱い嵌合力を有する歯ブラシの嵌合部として,オ
フ嵌合ユニットが2個,嵌合ユニットが1個であっても
良い.
【0036】
【実施例4】図8は,柄首部6の軸に垂直な断面が円形
で,二つの嵌合ユニット45a,45bと副嵌合ユニッ
ト46の軸に垂直な断面が正六角形である場合の,グル
ープ内最大嵌合力を有する歯ブラシの要部を拡大して示
し,(イ)は被嵌合部42の一部を破断して示した拡大
正面図と嵌合部41Aの拡大正面図,(ロ)は(イ)の
Y−Y線断面図,(ハ)は(イ)のD矢視図である.嵌
合部のプレス加工は60°の回転を二回行って形成す
る.
【0037】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で,次のような効果がある.
【0038】断面が互いに相似な多角形で,前方より後
方の径が大きい係合凸部とそれに連なる係合凹部を複数
設け,凸部周長を長くすることにより,十分な嵌合力を
得ることができるとともに,凸部が劣化しにくい.
【0039】また,スムースな嵌入と一回の押し込みに
よる嵌合が可能となる.
【0040】また,被係合凸部が低く抑えられるので,
被嵌合部内側面の射出成形が可能となる.
【0041】また,摩擦嵌合が嵌合を離脱させる諸力に
よって軸方向の位置ずれを累積していくのに対し,被係
合凸部の縦断面最小径部位が係合凸部の縦断面最大径部
位を超えない限り,嵌合を離脱させる力が除去される
と,被嵌合部は嵌合初期位置へ自動的に復帰することが
できる.
【0042】嵌合部は単純な構造であるので,金属素材
を用いる場合も少ない工程数で高速に量産でき,部材の
損失もほとんど無い.
【0043】嵌合部の凹部が外側に開放しているので,
清掃がし易く衛生的である.
【0044】ブラシ部と柄首部が接合した状態は,ブラ
シと柄が一体である通常の歯ブラシと容積が全く変わら
ないので,ブラシングの際のかさばり感もなく,良好な
ブラシングができる.
【0045】そして,最大嵌合力を有する歯ブラシの被
嵌合部に対し,嵌合部の一部の嵌合ユニットをオフ嵌合
ユニットとすることにより,多段階の嵌合力を有した歯
ブラシが得られ,同一のブラシ部に対し,子供,高齢
者,一般成人等に配慮した嵌合力を有する歯ブラシの柄
を提供できる.
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のグループ内最大嵌合力を有
する歯ブラシのブラシ部と柄首部が分離した状態を示す
正面図である.
【図2】図1の要部を拡大して示し,(イ)は被嵌合部
の一部を破断して示した拡大正面図と嵌合部の拡大正面
図である.(ロ)は(イ)のX−X線断面図である.
(ハ)は(イ)のA矢視図である.
【図3】本発明の実施例1の弱い嵌合力を有する歯ブラ
シの嵌合部を拡大して示し,(イ)は2番目の嵌合ユニ
ットがオフ嵌合ユニットとなった嵌合部の拡大正面図で
ある.(ロ)は1番目の嵌合ユニットがオフ嵌合ユニッ
トとなった嵌合部の拡大正面図である.
【図4】本発明の実施例2のグループ内最大嵌合力を有
する歯ブラシの要部を拡大して示し,(イ)は被嵌合部
の拡大縦断面図と嵌合部の拡大正面図である.(ロ)は
(イ)のB矢視図である.
【図5】本発明の実施例2の弱い嵌合力を有する歯ブラ
シの嵌合部を拡大して示し,(イ)は2番目の嵌合ユニ
ットがオフ嵌合ユニットとなった嵌合部の拡大正面図で
ある.(ロ)は1番目の嵌合ユニットがオフ嵌合ユニッ
トとなった嵌合部の拡大正面図である.
【図6】本発明の実施例3のグループ内最大嵌合力を有
する歯ブラシの要部を拡大して示し,(イ)は被嵌合部
の拡大縦断面図と嵌合部の拡大正面図である.(ロ)は
(イ)のC矢視図である.
【図7】本発明の実施例3の弱い嵌合力を有する歯ブラ
シの嵌合部を拡大して示し,(イ)は2番目の嵌合ユニ
ットがオフ嵌合ユニットとなった嵌合部の拡大正面図で
ある.(ロ)は3番目の嵌合ユニットがオフ嵌合ユニッ
トとなった嵌合部の拡大正面図である.
【図8】本発明の実施例4のグループ内最大嵌合力を有
する歯ブラシの要部を拡大して示し,(イ)は被嵌合部
の一部を破断して示した拡大正面図と嵌合部の拡大正面
図である.(ロ)は(イ)のY−Y線断面図である.
(ハ)は(イ)のD矢視図である.
【図9】ブラシ部が交換可能な歯ブラシの手法分類を示
した図である.
【図10】従来のブラシ部が交換可能な歯ブラシの例を
示し,(イ)は接合した状態の正面図,(ロ)は嵌合部
の拡大平面図,(ハ)は被嵌合部の拡大横断面図であ
る.
【符号の説明】
1 ‥
‥ ブラシ部 2,4,6 ‥
‥ 柄首部 3 ‥
‥ 柄把持部 5 ‥
‥ 植毛部 11A,11B,11C,21A,21B,21C,3
1A,31B,31C,41A
‥‥ 嵌合部 12,22,32,42 ‥
‥ 被嵌合部 13a,13b,23a,23b,33a,33b,3
3c,43a,43b‥‥ 係合凸部 14a,14b,24a,24b,34a,34b,3
4c,44a,44b‥‥ 係合凹部 15a,15b,25a,25b,35a,35b,3
5c,45a,45b‥‥ 嵌合ユニット 16,26,36,46 ‥
‥ 副嵌合ユニット 17a,17b,27a,27b,37a,37b,3
7c,47a,47b‥‥ 被係合凸部 18a,18b,28a,28b,38a,38b,3
8c,48a,48b‥‥ 被係合凹部 19a,19b,29a,29b,39b,39c ‥
‥ オフ嵌合ユニット U12a,U12b ‥
‥ アンダーカット箇所 IP16,IP36 ‥
‥ 被嵌合部内側平面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブラシ部が交換可能な歯ブラシの嵌合構
    造において,柄首部側の嵌合部が,軸に垂直な断面が互
    いに相似な多角形である係合凸部とそれに連なる係合凹
    部からなる嵌合ユニットを主な構成要素とし,係合凸部
    の軸を含む断面内における最大径が,該係合凸部より前
    方の係合凸部の該断面内における最大径より大きい複数
    の嵌合ユニットと,軸に垂直な断面が該嵌合ユニットと
    相似で,軸を含む断面内の径が前方の係合凸部の該断面
    内における最大径以上である角柱状の副嵌合ユニットを
    交えて構成され,植毛部側の被嵌合部が該嵌合部と嵌合
    構造をなし,該被嵌合部の内側に形成された被係合凸部
    の軸を含む断面内における最小径が,該被係合凸部に係
    合する嵌合ユニットより前方の嵌合ユニットまたは副嵌
    合ユニットの該断面内における最大径以上であり,該被
    嵌合部の複数の被係合凸部が該嵌合部の複数の係合凸部
    を同時に乗り越えることにより嵌合が完了することを特
    徴とする嵌合構造.
  2. 【請求項2】 ブラシ部が交換可能な歯ブラシの嵌合構
    造において,植毛部側の被嵌合部が請求項1記載の被嵌
    合部と等しく,柄首部側の嵌合部が,請求項1記載の嵌
    合部の,複数ある嵌合ユニットの一部を,平坦な主要部
    を有するオフ嵌合ユニットで置換したものであることを
    特徴とする嵌合構造.
JP2002193962A 2002-05-30 2002-05-30 ブラシ部が交換可能な歯ブラシの嵌合構造 Pending JP2003339443A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002193962A JP2003339443A (ja) 2002-05-30 2002-05-30 ブラシ部が交換可能な歯ブラシの嵌合構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002193962A JP2003339443A (ja) 2002-05-30 2002-05-30 ブラシ部が交換可能な歯ブラシの嵌合構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003339443A true JP2003339443A (ja) 2003-12-02

Family

ID=29774468

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002193962A Pending JP2003339443A (ja) 2002-05-30 2002-05-30 ブラシ部が交換可能な歯ブラシの嵌合構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003339443A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009213680A (ja) * 2008-03-11 2009-09-24 Tokyo Parts Kk 液塗布具
WO2012085752A1 (en) * 2010-12-20 2012-06-28 Koninklijke Philips Electronics N.V. Brushhead for a power toothbrush with a wedge and spring handle interface
JP2014513586A (ja) * 2011-02-28 2014-06-05 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ 液体/エアバーストのためのインタフェース構造
WO2019053437A1 (en) * 2017-09-13 2019-03-21 Reckitt Benckiser Llc PRODUCT
JP2020062196A (ja) * 2018-10-17 2020-04-23 ライオン株式会社 歯ぐきケア用具

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009213680A (ja) * 2008-03-11 2009-09-24 Tokyo Parts Kk 液塗布具
WO2012085752A1 (en) * 2010-12-20 2012-06-28 Koninklijke Philips Electronics N.V. Brushhead for a power toothbrush with a wedge and spring handle interface
CN103269654A (zh) * 2010-12-20 2013-08-28 皇家飞利浦电子股份有限公司 用于电动牙刷的具有楔形和弹簧手柄接口的刷头
US9204948B2 (en) 2010-12-20 2015-12-08 Koninklijke Philips N.V. Brushhead for a power toothbrush with a wedge and spring handle interface
JP2014513586A (ja) * 2011-02-28 2014-06-05 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ 液体/エアバーストのためのインタフェース構造
WO2019053437A1 (en) * 2017-09-13 2019-03-21 Reckitt Benckiser Llc PRODUCT
US11589669B2 (en) 2017-09-13 2023-02-28 Reckitt Benckiser Llc Toilet brush with detachable brush head
JP2020062196A (ja) * 2018-10-17 2020-04-23 ライオン株式会社 歯ぐきケア用具
JP7190864B2 (ja) 2018-10-17 2022-12-16 ライオン株式会社 歯ぐきケア用具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11338485B2 (en) Oral care implement having multi-component handle
US11388985B2 (en) Connector for a manual oral care implement
CA3089321C (en) Connector for a manual oral care implement
RU2145180C1 (ru) Зубная щетка (варианты)
EP1862090A1 (en) Interdental brush
EP2512288B2 (en) Oral care implement having multi-component handle
EP2512287B1 (en) Oral care implement having a body disposed within the handle
MX2011001160A (es) Limpiadores interdentales y metodos para elaborar los mismos.
WO2010122681A1 (ja) 化粧料塗布具
CN105188468A (zh) 口腔护理器具
JPH0838254A (ja) 歯間歯ブラシ
CN107105882A (zh) 口腔护理器具
JP2001190333A (ja) 歯ブラシおよびその製造方法
AU2019217816B2 (en) A method for manufacturing an oral care implement
JP4143982B2 (ja) 歯列を跨いで磨く歯ブラシ
CN107105877B (zh) 口腔护理器具
JP2003339443A (ja) ブラシ部が交換可能な歯ブラシの嵌合構造
JP3089919U (ja) ブラシ部が交換可能な歯ブラシ
AU2018331325B2 (en) Bristle for an oral care implement
AU2022201292B2 (en) Connector for a manual oral care implement
WO2024061342A1 (zh) 刷头以及电动牙刷
GB2521755A (en) Integral brush with no gaps between cleaning assembly and handle and manufacturing process thereof
JP2002051843A (ja) 歯ブラシハンドルの製造方法