JP2003336183A - 特殊意匠性繊維製品 - Google Patents

特殊意匠性繊維製品

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JP2003336183A JP2002138094A JP2002138094A JP2003336183A JP 2003336183 A JP2003336183 A JP 2003336183A JP 2002138094 A JP2002138094 A JP 2002138094A JP 2002138094 A JP2002138094 A JP 2002138094A JP 2003336183 A JP2003336183 A JP 2003336183A
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Yoshimi Hitofude
芳巳 一筆
Kiyoshi Imai
清 今井
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Upepo and Maji Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 織や編組織が従前にない変化組織の外観を呈
する、かつ、少量生産で消費者の個々の満足に応え得る
特殊変化組織を千変万化に生産し得る特殊意匠性繊維製
品をを提供する。 【解決手段】 織や編の組織が均一同一の組織からなる
布帛等繊維製品の特定部位が、インクジェット方式で、
樹脂、繊維膨潤剤、繊維溶解剤、染料、顔料等から選ば
れる一種以上を含むインクジェットプリンターインクを
使用して布帛等繊維製品上に印刷する如き、ドット印捺
されて、少なくとも印捺部のみが印捺前の組織と異なる
織や編の組織外観を呈することを特徴とする特殊意匠性
繊維製品である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、例えば平織りの布
帛にインクジェット方式で平織緯糸に対して45度の角
度で所定方形部に樹脂含有インクを印捺しこれを繰り返
し市松模様で平織部と綾織部が存在する外観となした布
帛、およびその後当該布帛に全面に画像を染着して得ら
れる変わり織布帛に画像染着をなした外観の布帛のよう
に、単純な織や編みの同一均一組織の布帛に、インクジ
ェット捺染方法やレーザプリント等のドット印捺をな
し、印捺による単純な織や編みで作成し難いあたかも織
や編の組織が複雑に組み合わさった特異織編組織の組織
布帛外観を呈するようにした特殊意匠性布帛等繊維製品
に関し、また、単純な織や編みの同一均一組織の布帛
に、インクジェット捺染方法やレーザプリント等のドッ
ト印捺をなし、印捺による単純な織や編みで作成し難い
あたかも織や編の組織が複雑に組み合わさった特異織編
組織の組織布帛外観を呈するようにしかつ写真や図柄や
文字等の画像の染着がなされている特殊意匠性布帛等繊
維製品に関する。
【0002】
【従来の技術】布帛は、その組織が織、編、不織布に大
別され、織においては平織、綾織、朱子織、および変化
組織に大別され、編については平編、ゴム編、パール
編、変化組織に大別される。織についてさらに述べる
と、変化組織は多数提案されて実用化されており、近年
のコンピューターの発達、織機の発達でその変化組織の
生産傾向は益々顕著となってきた。しかし、織組織が複
雑になれば、コンピューターの制御とそれによる織機制
御のための例えばカード作成の費用や織機そのものの価
格、織速度の極端な低下等によって、得られた布帛が極
めて高価なものとなる。一方、衣服や布帛等繊維材に、
文字や図柄等の画像を着色または捺染する方法として、
従来スクリーン捺染方式、ローラー捺染方式、ロータリ
ースクリーン捺染方式等が多用されてきた。これらの方
式は、図柄の変更毎にスクリーン枠や彫刻ローラー等を
作成する必要があり、大量の同一捺染物を得るためには
有利な面もあったが、スクリーン枠や彫刻ローラーの作
成はかなり高価であり、写真等の極端に色数の多い画像
を染着することが殆ど不可能であり、同一捺染物を大量
に作成しない限り単位製品当たりの費用面で高価なもの
となり、少量捺染物を短期に、低価で作成するには極め
て大きな問題を抱えていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、織組織が複
雑になれば、コンピューターの制御とそれによる織機制
御のためのカード作成の費用や織機そのものの価格、織
速度の極端な低下等で得られた布帛が極めて高価なもの
となることを解決し、かつ大量生産品でなく、少量生産
で消費者の個々の満足に応え得る外観としての特殊変化
織組織を千変万化に生産し得る、特殊意匠性繊維製品を
提供せんとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、平織のように
比較的低価格である布帛を使用して、高価な織機を使用
し高コストを受け入れての特殊変化組織を、簡易に、外
観的に当該特殊変化組織として作成し得る方法と、それ
によって得られる繊維製品を見出したものであり、さら
に当該特殊変化組織に、文字や図柄等の画像を染着また
は捺染する際の、少量捺染物を短期に、低価で提供で
き、写真等の極端に色数の多い画像を染着できるドット
印捺手段等を使用し、特殊変化組織が染着された外観を
呈する繊維製品を提供するものである。すなわち本発明
は、織や編の組織が均一同一の組織からなる布帛等繊維
製品の特定部位がドット印捺され、当該ドット印捺部の
みが印捺前の組織と異なる織や編の組織外観を呈するこ
とを特徴とする特殊意匠性繊維製品であり、またドット
印捺が、インクジェット方式で、アルカリ、酸、反応性
モノマー、樹脂、繊維膨潤剤、繊維溶解剤、蛍光染料、
染料、顔料等から選ばれる一種以上を含むインクジェッ
トプリンターインクを使用して布帛等繊維製品上に印刷
(プリント)して得られる布帛等繊維製品上の印捺であ
る前記の特殊意匠性繊維製品であり、またドット印捺
が、レーザプリント方式で、樹脂、蛍光染料、染料、顔
料等から選ばれる一種以上を含むトナーを使用しての布
帛等繊維製品上に印刷して得られる布帛等繊維製品上の
印捺である前記の特殊意匠性繊維製品であり、さらにま
たドット印捺し印捺部のみが印捺前の組織と異なる織や
編の組織外観となす印捺とは別に、写真や図柄や文字等
の画像の染着がなされている前記の特殊意匠性繊維製品
である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明における、布帛等繊維製品
とは、繊維製品であれば特に限定されないが、編物、織
物、織編物、不織布などの布帛や、これら布帛の一種以
上を含む素材からの縫製や貼り合わせなどによって得ら
れるTシャツやYシャツやブラウス等の衣服や靴下、エ
プロン、カバン、袋、旗や公告布帛、風呂敷、テーブル
クロス、壁飾り、鯉のぼり、等の雑貨品等の繊維製品で
ある。本発明において使用する布帛を構成する素材とし
ては、特に限定されることなく、木綿、絹、麻、羊毛等
の天然繊維、ポリエステル、ナイロン、アクリル等の合
成繊維、レーヨン、アセテート等の再生繊維から選ばれ
た繊維の一種または2種以上を含む前記の繊維製品であ
る。
【0006】本発明におけるドット印捺とは、インクジ
ェット方式やレーザプリント方式に代表される、印捺が
ドット(網点)で形成されるものであれば特に限定され
ないが、好ましい例としては、静電写真方式、インクジ
ェット方式、レーザプリント方式が挙げられる。静電写
真方式は、その例として、可溶融性樹脂をバインダーと
する着色トナーを静電方式で潜像として紙等に形成し、
潜像上にトナーを載置し画像を形成し、この紙上のトナ
ー像を布帛に転写する方法が挙げられる。
【0007】インクジェット方式は、インクをノズルか
ら噴出させ布帛などの被噴出体に付与し得るインクジェ
ット方式であればいかなる方式でもよく、「日経エレク
トロニクスの1976年4月19日号や同1973年1
月29日号および同1974年5月6日号に記載されて
いる。また、IEEE TRANS ACTIONS ON INDUSTRY
APPLICATIONS vol.1A−13,No.1(1977)
にも記載されているものであり、圧電素子の力でインク
小滴を噴出させる方式、加圧インクをノズルからジェッ
ト状に噴出させ振動を与えて小滴にし電荷を与えて制御
する方式等である。これらのインクジェット方式におい
て、布帛等被噴出体に直接インクを噴出させるダイレク
ト方式の場合と、一旦紙等の仮支持体にインクを噴出さ
せその紙等の仮支持体上のインクを布帛等に熱等で転写
する転写方式の場合がある。
【0008】一旦転写紙等仮支持体にプリントしそのプ
リントされた画像等を布帛等繊維材に転写する方式にお
いても、顔料・バインダー層を転写紙上に設けこの層
を布帛等繊維材上に熱と圧で転写する顔料・バインダー
方式、熱転移性染料層を転写紙上に設けこの層を、前
処理した布帛等繊維材上に水蒸気や熱で転写・染料固着
し、前処理薬剤を除去する湿式転写方式、昇華性染料
層を転写紙上に設けこの層を、ポリエステル繊維布帛等
の昇華性染料易受容性の布帛等繊維材上に熱や圧で転写
する乾式転写方式がある。
【0009】本発明における、ドット印捺は、前記のい
ずれの方式も採用し得るものであり、得んとする組織に
よって適宜選択使用すればよいものである。本発明にお
ける、ドット印捺とは、前記したように公知のドット
(網点)印捺であってよいものであるが、好ましくはそ
の印捺速度、経済性、組織外観の効果等から、インク
ジェット方式で、アルカリ、酸、反応性モノマー、樹
脂、繊維膨潤剤、繊維溶解剤、蛍光染料、染料、顔料等
から選ばれる一種以上を含むインクジェットプリンター
インクを使用して布帛等繊維製品上に印刷(プリント)
して得られる布帛等繊維製品上の印捺、レーザプリン
ト方式で、樹脂、蛍光染料、染料、顔料等から選ばれる
一種以上を含むトナーを使用しての布帛等繊維製品上に
印刷して得られる布帛等繊維製品上の印捺が挙げられ
る。
【0010】本発明においては、前記印捺によって、地
組織である比較的簡単な組織例えば平組織に、平組織と
は異なる組織となる外観を一部または全面に付与するも
のであり、当該印捺の好ましい態様例しては、綾織や朱
子織の外観となる様に、ドット印捺の規則的パターンの
繰り返しを所定範囲において印捺することおよびこの所
定範囲の繰り返しパターンを規則的または不規則に繰り
返し印捺することや、所定模様の刺繍状印捺や、規則的
または不規則な緯糸や経糸等の組織構成繊維の部分的膨
潤処理や部分的減量処理や部分的半溶解処理等が挙げら
れるがこれらに限定されるものではない。これら前記の
中で、本発明における特定部位がドット印捺され、当該
ドット印捺部のみが印捺前の組織と異なる織や編の組織
外観を呈するものにおいて、綾織や朱子織の外観となる
様に、ドット印捺の規則的パターンの繰り返しを所定範
囲において印捺することおよびこの所定範囲の繰り返し
パターンを規則的または不規則に繰り返し印捺すること
が最も好ましく適用できる処方である。
【0011】本発明においては、織や編の組織が均一同
一の組織からなる布帛等繊維製品の特定部位がドット印
捺され、当該ドット印捺部のみが印捺前の組織と異なる
織や編の組織外観を原布帛に付与するものであり、例え
ば、地組織である比較的簡単な組織例えば平組織に、平
組織とは異なる組織となる外観を一部または全面に付与
するものであるが、この印捺とは別にこの印捺と同時に
または前後に、従来公知の方法で写真や図柄や文字等の
画像を染着することが好ましい実施態様として挙げられ
る。この染着方式は、前記した印捺において採用される
方式すなわちドット印捺方式でもよいし、浸染、捺染の
公知方式が採用できる。
【0012】
【実施例】以下に、本発明の実施例をあげて説明する
が、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
又、実施例に於いて示す「部」および「%」は、特に明
示しない限り重量部及び重量%を示す。 *実施例1 可撓性支持体として厚さ92μm、目付け88g/m2
の紙を使用し、紙の一面に、コロイダルシリカ、炭酸カ
ルシウム、炭酸ナトリウムの充填剤、カゼイン、CMC
(カルボキシセルロース)の非剥離性材、さらに水を用
い、各固形分濃度12%に調整した組成物を、エアーナ
イフコーターにより乾燥塗工量2g/m2となるように
塗工し、これをカレンダー処理条件を変えて、カレンダ
ー処理してインク受容層を形成し転写紙を得た。一方、
ピエゾ式インクジェットプリンターに、昇華点190℃
のマジェンタ昇華性染料、昇華点240℃のシアン昇華
性染料、昇華点260℃のイエロー昇華性染料、前記染
料を混合しさらに昇華点200℃のグリーン昇華性染料
と昇華点195℃のパープル昇華性染料とを加えたブラ
ック昇華性染料の各々が平均粒子径0.3μmの5重量
%水分散液である(他にグリセリン10重量%、リグニ
ンスルフォン酸ナトリウム5重量%等を含む)各色イン
クジェットプリンターインクをそれぞれ装填した。
【0013】一方、紅葉と銀杏の葉の混在して緑の苔上
に無秩序に落葉した写真を原画像として、スキャナーで
取り込み、コンピューターで写真画像を色調整(布帛に
転写捺染されたときに原画像が再現されるように調整)
し、紅葉部位とその他部位はその調整のままとし、銀杏
葉部位のみその銀杏葉輪郭の内部のみ、布帛の縦方向に
並ぶ15μmピッチで15μm幅赤色線が1本と15μ
m幅黄色線が3本と15μm幅青色線が1本とがこの順
で、交互に平行に繰り返し並んだ画像が重なるように調
整変換し、インクジェットプリンターにプリント信号を
発し、前記の転写紙に、80cm幅2m長さに画像をプ
リントし、プリント転写紙を得た。転写紙の画像プリン
ト部位を、ポリエステル繊維(単繊維2デニール)28
デニール糸100%使いの厚さ200μmの綾織布帛に
当接し、当接2者を、圧300g/cmでローラー転
写プレス機で加熱ローラー温度195℃で加熱ローラー
との接触時間45秒で加熱転写処理し、プリント転写紙
から染着ポリエステル布帛を得た。得られた染着ポリエ
ステル布帛の画像は、緑の苔上の無秩序に落葉した紅葉
と銀杏の原画像が極めて再現性よく鮮明に捺染されてお
り、かつ銀杏葉部位のみが地組織の綾織中に朱子織が埋
め込まれた外観を呈する極めて趣のある変化組織の意匠
性を与えるものである。
【0014】*実施例2 転写紙としては、実施例1の転写紙を使用した。一方、
ピエゾ式インクジェットプリンターに、昇華点190℃
のマジェンタ昇華性染料、昇華点240℃のシアン昇華
性染料、昇華点260℃のイエロー昇華性染料、前記染
料を混合しさらに昇華点200℃のグリーン昇華性染料
と昇華点195℃のパープル昇華性染料とを加えたブラ
ック昇華性染料の各々が平均粒子径0.3μmの5重量
%水分散液である(他にグリセリン10重量%、リグニ
ンスルフォン酸ナトリウム5重量%等を含む)各色イン
クジェットプリンターインクと、昇華点230℃のイエ
ロー昇華性染料が平均粒子径0.3μmの1重量%水分
散液である(他にグリセリン5重量%、リグニンスルフ
ォン酸ナトリウム2重量%、平均径0.3μm変性ポリ
エステル球状粒子5重量%の等を含む)淡黄色インクジ
ェットプリンターインクをそれぞれ用意した。
【0015】一方、紅葉と銀杏の葉の混在して緑の苔上
に無秩序に落葉した写真を原画像として、スキャナーで
取り込み、コンピューターで写真画像を色調整し、銀杏
葉部位のみその銀杏葉輪郭の内部の約1mm内側にの
み、布帛の縦方向に並ぶ15μmピッチで15μm線が
平行に繰り返し並んだ淡黄色の画像となるように調整変
換し、他部位は白色に調整変換し、淡黄色インクのみを
装填したインクジェットプリンターにプリント信号を発
し、ポリエステル繊維(単繊維2デニール)28デニー
ル糸100%使いの厚さ200μmの綾織布帛に直接プ
リントし、圧300g/cmでローラー転写プレス機
で加熱ローラー温度195℃で加熱ローラーとの接触時
間45秒で加熱処理し、一次加工ポリエステル布帛を得
た。
【0016】さらに、紅葉と銀杏の葉の混在して緑の苔
上に無秩序に落葉した写真の同一原画像を、スキャナー
で取り込み、コンピューターで写真画像を色調整(布帛
に転写捺染されたときに原画像が再現されるように調
整)し、淡黄色インクを装填せず黄色インクと他色イン
クを装填したインクジェットプリンターにプリント信号
を発し、前記の転写紙に、80cm幅2m長さに画像を
プリントし、プリント転写紙を得た。このプリント転写
紙を先に得た一次加工ポリエステル布帛に位置合わせし
て当接し、当接2者を、圧300g/cmでローラー
転写プレス機で加熱ローラー温度195℃で加熱ローラ
ーとの接触時間45秒で再度加熱転写処理し、プリント
転写紙から最終染着ポリエステル布帛を得た。得られた
染着ポリエステル布帛の画像は、緑の苔上の無秩序に落
葉した紅葉と銀杏の原画像が極めて再現性よく鮮明に捺
染されており、かつ銀杏葉部位のみが地組織の綾織中に
朱子織が埋め込まれた外観および手触りにおいても銀杏
葉部位のみが綾織中に朱子織が埋め込まれた触感を呈す
る極めて趣のある変化組織の意匠性を与えるものであっ
た。この布帛を、衣服に縫製したもの、またカバンの側
地に使用してカバンを作成したもの共に、従前得られな
かった趣のある意匠性繊維製品であった。
【0017】*実施例3 転写紙としては、実施例1の転写紙を使用した。一方、
ピエゾ式インクジェットプリンターに、昇華点190℃
のマジェンタ昇華性染料、昇華点240℃のシアン昇華
性染料、昇華点260℃のイエロー昇華性染料、前記染
料を混合しさらに昇華点200℃のグリーン昇華性染料
と昇華点195℃のパープル昇華性染料とを加えたブラ
ック昇華性染料の各々が平均粒子径0.3μmの5重量
%水分散液である(他にグリセリン10重量%、リグニ
ンスルフォン酸ナトリウム5重量%等を含む)各色イン
クジェットプリンターインクと、昇華点230℃の橙色
昇華性染料が平均粒子径0.3μmの2重量%水分散液
である(他にグリセリン5重量%、リグニンスルフォン
酸ナトリウム2重量%、平均径0.3μm変性ポリエス
テル球状粒子5重量%の等を含む)淡橙色インクジェッ
トプリンターインクをそれぞれ用意した。
【0018】一方、紅葉と銀杏の葉の混在して緑の苔上
に無秩序に落葉した写真を原画像として、スキャナーで
取り込み、コンピューターで写真画像を色調整し、紅葉
部位と銀杏葉部位とがその輪郭の内部の約1mm内側に
のみ紅葉部位では縦横各15μmピッチの線幅15μm
の格子模様の淡橙色画像とし、銀杏葉部位では布帛の縦
方向に並ぶ15μmピッチで15μm線が平行に繰り返
し並んだ淡橙色の画像となるように調整変換し、他部位
は青色に調整変換し、淡橙色インクのみを装填したイン
クジェットプリンターにプリント信号を発し、ポリエス
テル繊維(単繊維2デニール)28デニール糸100%
使いの厚さ200μmの綾織布帛に直接プリントし、圧
300g/cmでローラー転写プレス機で加熱ローラ
ー温度195℃で加熱ローラーとの接触時間45秒で加
熱処理し、一次加工ポリエステル布帛を得た。
【0019】さらに、紅葉と銀杏の葉の混在して緑の苔
上に無秩序に落葉した写真の同一原画像を、スキャナー
で取り込み、コンピューターで写真画像を色調整(布帛
に転写捺染されたときに原画像が再現されるように調
整)し、淡橙色インクを装填せず他色インクを装填した
インクジェットプリンターにプリント信号を発し、前記
の転写紙に、80cm幅2m長さに画像をプリントし、
プリント転写紙を得た。このプリント転写紙を先に得た
一次加工ポリエステル布帛に位置合わせして当接し、当
接2者を、圧300g/cmでローラー転写プレス機
で加熱ローラー温度195℃で加熱ローラーとの接触時
間45秒で再度加熱転写処理し、プリント転写紙から最
終染着ポリエステル布帛を得た。得られた染着ポリエス
テル布帛の画像は、緑の苔上の無秩序に落葉した紅葉と
銀杏の原画像が極めて再現性よく鮮明に捺染されてお
り、かつ銀杏葉部位のみが地組織の綾織中に朱子織が埋
め込まれた外観で紅葉部位のみが地組織の綾織中に平織
が埋め込まれた外観、および手触りにおいても銀杏葉部
位のみが綾織中に朱子織が埋め込まれた触感で紅葉部位
のみが地組織の綾織中に平織が埋め込まれた触感を呈す
る極めて趣のある変化組織の意匠性を与えるものであっ
た。この布帛を、衣服に縫製したもの、またカバンの側
地に使用してカバンを作成したもの共に、従前得られな
かった趣のある意匠性繊維製品であった。
【0020】*実施例4 転写紙としては、実施例1の転写紙を使用した。一方、
ピエゾ式インクジェットプリンターに、昇華点190℃
のマジェンタ昇華性染料、昇華点240℃のシアン昇華
性染料、昇華点260℃のイエロー昇華性染料、前記染
料を混合しさらに昇華点200℃のグリーン昇華性染料
と昇華点195℃のパープル昇華性染料とを加えたブラ
ック昇華性染料の各々が平均粒子径0.3μmの5重量
%水分散液である(他にグリセリン10重量%、リグニ
ンスルフォン酸ナトリウム5重量%等を含む)各色イン
クジェットプリンターインクと、昇華点230℃の橙色
昇華性染料が平均粒子径0.3μmの1重量%水分散液
である(他にグリセリン2重量%、リグニンスルフォン
酸ナトリウム1重量%、NaOH2重量%を含む)淡橙
色インクジェットプリンターインクをそれぞれ用意し
た。
【0021】一方、紅葉と銀杏の葉の混在して緑の苔上
に無秩序に落葉した写真の同一原画像を、スキャナーで
取り込み、コンピューターで写真画像を色調整(布帛に
転写捺染されたときに原画像が再現されるように調整)
し、淡橙色インクを装填せず他色インクを装填したイン
クジェットプリンターにプリント信号を発し、前記の転
写紙に、80cm幅2m長さに画像をプリントし、プリ
ント転写紙を得た。このプリント転写紙をポリエステル
繊維(単繊維2デニール)28デニール糸70%木綿糸
30%使いの(木綿芯でポリエステル鞘構成)混繊糸使
用の厚さ220μmの綾織木綿ポリエステル混布帛に位
置合わせして当接し、当接2者を、圧300g/cm
でローラー転写プレス機で加熱ローラー温度195℃で
加熱ローラーとの接触時間45秒で加熱転写処理し、プ
リント転写紙から染着木綿ポリエステル混布帛を得た。
【0022】さらに、他方で紅葉と銀杏の葉の混在して
緑の苔上に無秩序に落葉した上記同一写真を原画像とし
て、スキャナーで取り込み、コンピューターで写真画像
を色調整し、紅葉部位と銀杏葉部位とがその輪郭の内部
に、約1mm内側にのみ紅葉部位と銀杏葉部位で各線幅
1.0mmの縦3mm長さ横8mm長さの十字を間隔が
縦3mm横5mmで配置が千鳥格子状になるように十字
模様の淡橙色画像となるように調整変換し、他部位は白
色に調整変換し、淡橙色インクのみを装填したインクジ
ェットプリンターにプリント信号を発し、先に得た染着
ポリエステルに位置合わせして直接プリントし、湿熱処
理機で蒸気温度102℃で所定時間加熱処理し、洗浄、
乾燥して加工染着木綿ポリエステル混布帛を得た。得ら
れた加工染着木綿ポリエステル混布帛の画像は、緑の苔
上の無秩序に落葉した紅葉と銀杏の原画像が極めて再現
性よく鮮明に捺染され、かつ紅葉部と銀杏葉部位のみ
が、千鳥格子状の十字模様に、色抜けと組織抜けが生じ
た変わり絣状の外観および手触りを呈する極めて趣のあ
る変化組織の意匠性を与えるものであった。この布帛
を、衣服に縫製したものは、従前得られなかった趣のあ
る意匠性繊維製品であった。
【0023】*実施例5 転写紙としては、実施例1の転写紙を使用した。一方、
ピエゾ式インクジェットプリンターに、昇華点190℃
のマジェンタ昇華性染料、昇華点240℃のシアン昇華
性染料、昇華点260℃のイエロー昇華性染料、前記染
料を混合しさらに昇華点200℃のグリーン昇華性染料
と昇華点195℃のパープル昇華性染料とを加えたブラ
ック昇華性染料の各々が平均粒子径0.3μmの5重量
%水分散液である(他にグリセリン10重量%、リグニ
ンスルフォン酸ナトリウム5重量%等を含む)各色イン
クジェットプリンターインクと、昇華点230℃の橙色
昇華性染料が平均粒子径0.3μmの1重量%水分散液
である(他にグリセリン2重量%、水溶性ポリビニルア
ルコール1重量%、NaOH3重量%を含む)淡橙色イ
ンクジェットプリンターインクをそれぞれ用意した。
【0024】一方、紅葉と銀杏の葉の混在して緑の苔上
に無秩序に落葉した写真を原画像として、スキャナーで
取り込み、コンピューターで写真画像を色調整し、紅葉
部位と銀杏葉部位とのみがその輪郭の内部に、約1mm
内側にのみ紅葉部位と銀杏葉部位で各線幅1.0mmの
縦3mm長さ横8mm長さの十字を間隔が縦3mm横5
mmで配置が千鳥格子状になるように十字模様の淡橙色
画像となるように調整変換し、他部位は白色に調整変換
し、淡橙色インクのみを装填したインクジェットプリン
ターにプリント信号を発し、ポリエステル繊維(単繊維
2デニール)28デニール糸70%木綿糸30%使いの
(木綿芯でポリエステル鞘構成)混繊糸使用の厚さ22
0μmの綾織木綿ポリエステル混布帛に位置合わせして
直接プリントし、湿熱処理機で蒸気温度102℃で所定
時間加熱処理し、洗浄、乾燥して加工木綿ポリエステル
混布帛を得た。得られた加工木綿ポリエステル混布帛
は、無秩序に落葉した紅葉と銀杏の紅葉部と銀杏葉部位
のみが、千鳥格子状の十字模様に、組織抜けが生じた変
わり絣状の外観および手触りを呈する極めて趣のある変
化組織の加工布帛であった。
【0025】一方、紅葉と銀杏の葉の混在して緑の苔上
に無秩序に落葉した写真の同一原画像を、スキャナーで
取り込み、コンピューターで写真画像を色調整(布帛に
転写捺染されたときに原画像が再現されるように調整)
し、淡橙色インクを装填せず他色インクを装填したイン
クジェットプリンターにプリント信号を発し、前記の転
写紙に、80cm幅2m長さに画像をプリントし、プリ
ント転写紙を得た。このプリント転写紙を先に得た加工
布帛に位置あわせして、当接し、当接2者を、圧300
g/cmでローラー転写プレス機で加熱ローラー温度
195℃で加熱ローラーとの接触時間45秒で加熱転写
処理し、プリント転写紙から加工染着木綿ポリエステル
混布帛を得た。得られた加工染着木綿ポリエステル混布
帛の画像は、緑の苔上の無秩序に落葉した紅葉と銀杏の
原画像が極めて再現性よく鮮明に捺染され、かつ紅葉部
と銀杏葉部位のみが、千鳥格子状の十字模様に、色変わ
りと組織抜けが生じた変わり絣状の外観および手触りを
呈する極めて趣のある変化組織の意匠性を与えるもので
あった。この布帛を、衣服に縫製したものは、従前得ら
れなかった趣のある意匠性繊維製品であった。
【0026】
【発明の効果】本発明の、織や編の組織が均一同一の組
織からなる布帛等繊維製品の特定部位がドット印捺さ
れ、当該ドット印捺部のみが印捺前の組織と異なる織や
編の組織外観を呈することを特徴とする特殊意匠性繊維
製品は、少量多品種のデザインに応え得る従前得られな
かった変化組織の染着繊維製品としての商品として、商
業生産上極めて効果大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41J 2/44 B41J 3/00 Q Fターム(参考) 2C056 EC14 FB03 FD03 FD13 HA44 2C362 CB67 4H057 AA01 BA12 DA01 DA17 EA11 FA42 GA04 GA06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】織や編の組織が均一同一の組織からなる布
    帛等繊維製品の特定部位がドット印捺され、当該ドット
    印捺部のみが印捺前の組織と異なる織や編の組織外観を
    呈することを特徴とする特殊意匠性繊維製品。
  2. 【請求項2】ドット印捺が、インクジェット方式で、ア
    ルカリ、酸、反応性モノマー、樹脂、繊維膨潤剤、繊維
    溶解剤、蛍光染料、染料、顔料等から選ばれる一種以上
    を含むインクジェットプリンターインクを使用して布帛
    等繊維製品上に印刷(プリント)して得られる布帛等繊
    維製品上の印捺である請求項1記載の特殊意匠性繊維製
    品。
  3. 【請求項3】ドット印捺が、レーザプリント方式で、樹
    脂、蛍光染料、染料、顔料等から選ばれる一種以上を含
    むトナーを使用しての布帛等繊維製品上に印刷して得ら
    れる布帛等繊維製品上の印捺である請求項1記載の特殊
    意匠性繊維製品。
  4. 【請求項4】ドット印捺した印捺部のみが印捺前の組織
    と異なる織や編の組織外観となすドット印捺が施されこ
    のドット印捺とは別に、写真や図柄や文字等の画像の染
    着がなされている請求項1、2、および3記載の特殊意
    匠性繊維製品。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007046191A (ja) * 2005-08-10 2007-02-22 Howa Kk レーザー光照射による布帛の染色方法
JP2016511165A (ja) * 2012-12-17 2016-04-14 ズヴォニミル マルティノヴィチZvonimir Martinovic 改善された転写媒体
US10953682B2 (en) 2018-11-19 2021-03-23 Kaspar Papir Pte Ltd Light-stabilizing transfer medium
US11104820B2 (en) 2018-07-26 2021-08-31 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet recording method

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