JP2003329695A - 生化学分析装置 - Google Patents

生化学分析装置

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JP2003329695A
JP2003329695A JP2002137965A JP2002137965A JP2003329695A JP 2003329695 A JP2003329695 A JP 2003329695A JP 2002137965 A JP2002137965 A JP 2002137965A JP 2002137965 A JP2002137965 A JP 2002137965A JP 2003329695 A JP2003329695 A JP 2003329695A
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Yoshihiro Seto
義弘 瀬戸
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 点着ノズル等を目標位置へ精度良く停止でき
るようにパルスモータの駆動制御量を簡易に効率よく調
整できるようにした位置調整機構を備えた生化学分析装
置を提供する。 【解決手段】 パルスモータ54(68,52)の駆動により、
点着ノズル45を用いて検体を吸引し、点着位置へ搬送さ
れた乾式分析素子に検体を点着し、成分を測定する生化
学分析装置1において、点着ノズル45の先端に装着され
る導電性プローブ71と、所定位置に設置される導電性タ
ーゲット72と、パルスモータの駆動を制御し、プローブ
71およびターゲット72に電気的に接続され、両者の接触
を検出する制御ユニットCUとを備える。この制御ユニッ
トCUは、パルスモータの駆動を原点から開始し、プロー
ブ71とターゲット72の接触を検出するまでのパルス数を
カウントして記憶部74に記憶し、このカウント数に基づ
いて点着位置などの目標位置へのパルスモータの駆動制
御量を調整設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血液、尿等の検体
を、比色タイプの乾式分析素子、電解質タイプなどの乾
式分析素子に点着し、検体中の所定の生化学物質の物質
濃度、イオン活量等の成分を求める生化学分析装置に関
し、特に点着ノズル等の動作における目標位置へのパル
スモータの駆動制御における位置調整機構に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、検体の小滴を点着供給するだけで
この検体中に含まれている特定の化学成分または有形成
分を定量分析することのできる比色タイプの乾式分析素
子や検体に含まれる特定イオンのイオン活量を測定する
ことのできる電解質タイプの乾式分析素子が開発され、
実用化されている。これらの乾式分析素子を用いた生化
学分析装置は、簡単かつ迅速に検体の分析を行うことが
できるので、医療機関、研究所等において好適に用いら
れている。
【0003】比色タイプの乾式分析素子を使用する比色
測定法は、検体を乾式分析素子に点着した後、これをイ
ンキュベータ内で所定時間恒温保持して呈色反応(色素
生成反応)させ、次いで検体中の所定の生化学物質と乾
式分析素子に含まれる試薬との組み合わせにより予め選
定された波長を含む測定用照射光をこの乾式分析素子に
照射してその光学濃度を測定し、この光学濃度から、予
め求めておいた光学濃度と所定の生化学物質の物質濃度
との対応を表す検量線を用いて該生化学物質の濃度を求
めるものである。一方、電解質タイプの乾式分析素子を
使用する電位差測定法は、上記の光学濃度を測定する代
わりに、同種の乾式イオン選択電極の2個1組からなる
電極対に点着された検体中に含まれる特定イオンの活量
を、参照液を用いてポテンシオメトリで定量分析するこ
とにより求めるものである。
【0004】上記いずれの方法においても、液状の検体
は検体容器(採血管等)に収容して装置にセットすると
共に、その測定に必要な乾式分析素子を装置に搭載し、
乾式分析素子を搭載位置から点着位置およびインキュベ
ータへ搬送する一方、点着装置の点着ノズルによって検
体を搭載位置から点着部へ供給して乾式分析素子へ点着
するものである。また、点着ノズルの先端部には使い捨
てのノズルチップを装着して検体、参照液等を吸引・吐
出するもので、さらに、必要に応じて検体を混合カップ
において希釈液で希釈混合することが行われる。
【0005】このような生化学分析装置においては、点
着ノズルの移動、乾式分析素子の搬送、および、検体容
器、ノズルチップ、参照液容器などを搭載したサンプル
トレイの動作等はパルスモータの駆動によって行い、制
御ユニットを設置して前記パルスモータの駆動量をパル
ス制御によって行うようにしている。
【0006】ところで、上記のような乾式分析素子に、
検体を点着する位置、検体を検体容器から吸引する位
置、希釈を行う位置等の点着ノズルの位置およびこれに
対応する乾式分析素子、検体容器その他の部材は、相互
に正確な目標位置へ停止することが要求される。
【0007】例えば、乾式分析素子の測定部分の中心位
置へ検体の点着を行わないと、検体が展開して発色する
範囲が測定時の測定範囲の中心位置とずれて、測定ムラ
の発生を招き測定精度の低下原因となる。また、検体容
器から検体を吸引する場合においても、開口が小さい検
体容器でも確実に点着ノズルの先端を、容器の中心位置
に挿入して検体を吸引するために、正確な位置制御が必
要である。その他、点着ノズルは、その先端にノズルチ
ップを装着する際、測定の種類に応じて希釈容器より希
釈液を吸引して混合カップにおいて検体の希釈を行う
際、参照液を吸引して乾式分析素子に点着する際など
に、その停止位置が制御されるものであり、それぞれの
要求に対応した位置精度で制御する必要がある。
【0008】上記位置制御においては、点着ノズルの移
動位置制御とともに、乾式分析素子の移送位置制御、検
体容器その他の容器、混合カップ、ノズルチップ等を搭
載したサンプルトレイの移動位置制御も、同様に要求さ
れるものである。
【0009】上記のような点から、従来の生化学分析装
置においては、例えば、点着ノズルの作動は、通常パル
スモータのパルス制御によって、目標位置への停止制御
を行うようにしているものであり、駆動モータを原点位
置より目標位置へ作動する際には、駆動信号を出力して
目標パルス数に到達した時点でモータの駆動を停止する
ようにして、例えば、点着への移動を制御している。
【0010】しかし、上記のような位置制御を行うにつ
いて、実際の生化学分析装置においては、各部品の寸法
精度、取り付け誤差等により、実際の目標位置が基準位
置(原点)からの設定距離との誤差が発生しているもの
であり、また、駆動系の点からも目標パルス数でモータ
を駆動しても目標距離への移動が行われない場合があ
り、このような誤差を実際の装置において修正調整する
ために、生化学分析装置が組み立てられた際には、一連
の測定動作において、それぞれ所定の位置関係で各動作
が行われるように、制御量を調整して設定する作業が必
要となる。
【0011】上記調整作業は、従来では、まず、設定パ
ルス量でモータを駆動し、実際に停止した位置と目標位
置とのずれから、上記パルス量を調整し、再度駆動して
目標位置とのずれが許容量以内かを判定する動作を繰り
返し、各動作における目標位置に正確に停止するよう
に、原点から目標位置への駆動パルス量の調整を行って
いた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記調整方式
では、目標位置に正確に停止するように調整するには、
その作業に時間を要し、精度の維持管理も難しい。つま
り、装置の製造時に、工場で調整する場合には、熟練作
業者により効率的に行っても、煩雑で時間がかかり、さ
らには、ユーザーに納品された後の装置に対するメンテ
ナンスとして、停止位置精度に誤差が発生した際の調整
はさらに煩雑な作業となっている。このように、手作業
方式では、調整に時間がかかり、精度の維持も難しい。
【0013】本発明はかかる点に鑑み、簡易に効率よく
点着ノズル等を目標位置へ精度良く停止できるようにパ
ルスモータの駆動制御量を調整できるようにした位置調
整機構を備えた生化学分析装置を提供することを目的と
するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の生化学分析装置
は、パルスモータの駆動により、点着ノズルを用いて検
体を吸引し、前記点着ノズルを点着位置へ移動させて、
この点着位置へ搬送された検体の測定に必要な乾式分析
素子に検体を点着し、該検体の成分を測定する生化学分
析装置において、前記点着ノズルの先端に装着される導
電性プローブと、前記点着ノズルの移動範囲における所
定位置に設置される導電性ターゲットと、前記パルスモ
ータの駆動を制御し、前記プローブおよびターゲットに
電気的に接続され、両者の接触を検出する制御ユニット
とを備え、前記制御ユニットは、パルスモータの駆動を
原点から開始し、前記プローブとターゲットとの接触を
検出するまでの駆動パルス数をカウントして記憶し、こ
のカウント数に基づいて点着位置などの目標位置へのパ
ルスモータの駆動制御量を調整設定することを特徴とす
るものである。
【0015】前記制御ユニットは、前記点着ノズルに装
着された前記プローブおよび所定位置へ設置された前記
ターゲットに着脱可能に電気的に接続される接続ポート
を備え、前記プローブとターゲットとの接触を検出する
ように設けるのが好適である。
【0016】前記ターゲットは確認穴を備え、該確認穴
を目標位置として前記パルスモータの駆動を行い、駆動
制御量の調整結果を確認するように設けるのが好適であ
る。
【0017】接触のための移動は、プローブ、ターゲッ
トのどちらが移動してもよく、調整軸数としては、1軸
以上、何軸でも可能である。
【0018】実際の動作は記憶したパルス数に基づいて
制御量を調整することで、簡便で高精度の調整を実現で
きる。
【0019】
【発明の効果】上記のような本発明によれば、点着ノズ
ルの先端に装着される導電性プローブと、前記点着ノズ
ルの移動範囲における所定位置に設置される導電性ター
ゲットと、前記分析装置の各動作を行うパルスモータの
駆動を制御し、前記プローブとターゲットに電気的に接
続され、両者が接触導通することを検出する制御ユニッ
トとを備え、前記制御ユニットは、パルスモータの駆動
を原点から開始し、前記プローブとターゲットとの接触
を検出するまでのパルス数をカウントして記憶し、この
カウント数に基づいて点着位置などの目標位置へのパル
スモータの駆動制御量を調整することにより、プローブ
とターゲットとの接触による電気的導通を検出してパル
スモータの駆動制御量を調整することによって、正確な
停止位置を簡易な調整作業によって得ることができる。
【0020】前記制御ユニットがプローブおよびターゲ
ットに着脱可能に電気的に接続される接続ポートを備え
ると、プローブおよびターゲットの着脱が容易で、ユー
ザー先での再調整も容易に行える。
【0021】また、ターゲットに確認穴を備え、調整結
果を確認できるようにすると、調整時の異常状態による
誤調整を防止でき、動作信頼性の向上が図れ、調整の確
認が簡易に行える。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に沿って説明する。図1は一実施形態の生化学分析装置
の概略機構を示す部分断面正面図、図2は生化学分析装
置の点着装置を除く要部機構の平面図である。図3は一
実施形態の位置調整機構による調整状態を示す要部斜視
図、図4はプローブとターゲットの斜視図、図5は制御
ユニットのブロック図である。
【0023】図1および図2により生化学分析装置1の
全体構成を説明する。この生化学分析装置1は、サンプ
ルトレイ2、点着部3、比色測定用の第1のインキュベ
ータ4、電位差測定用の第2のインキュベータ5(図
2)、点着装置6、不図示の素子搬送機構、移送機構
8、チップ廃却部9、素子廃却機構10などを備えてな
る。また、生化学分析装置1は位置調整機構7を備える
が、これについては図3〜図5に基づいて後述する。
【0024】サンプルトレイ2は円形で、検体を収容し
た検体容器11、未使用の乾式分析素子12(比色タイ
プの乾式分析素子および電解質タイプの乾式分析素子)
を収容した素子カートリッジ13、消耗品(ノズルチッ
プ14、希釈液容器15、混合カップ16および参照液
容器17)を搭載する。なお、検体容器11は検体アダ
プタ18を介して搭載され、ノズルチップ14はチップ
ラック19に多数収納されて搭載される。
【0025】点着部3は、サンプルトレイ2の中心線の
延長上に配置され、搬送された乾式分析素子12に血
漿、全血、血清、尿などの検体の点着が行われるもの
で、点着装置6によって比色測定タイプの乾式分析素子
12には検体を、電解質タイプの乾式分析素子12には
検体と参照液を点着する。この点着部3に続いてノズル
チップ14が廃却されるチップ廃却部9が配置されてい
る。
【0026】第1のインキュベータ4は円形で、チップ
廃却部9の延長位置に配置され、比色タイプの乾式分析
素子12を収容して所定時間恒温保持し、比色測定を行
う。第2のインキュベータ5は、点着部3の側方におけ
る隣接位置に配設され、電解質タイプの乾式分析素子1
2を収容して所定時間恒温保持し、電位差測定を行う。
【0027】不図示の素子搬送機構は、前記サンプルト
レイ2の内部に配設され、このサンプルトレイ2の中心
と第1のインキュベータ4の中心とを結び、点着部3お
よびチップ廃却部9を通る直線状の素子搬送経路R(図
2)に沿って、乾式分析素子12をサンプルトレイ2か
ら点着部3へ、さらに第1のインキュベータ4へ搬送す
る素子搬送部材(搬送バー)を備える。移送機構8は点
着部3を兼ねて設置され、点着部3から第2のインキュ
ベータ5へ、素子搬送経路Rと直交する方向に、電解質
タイプの乾式分析素子12を移送する。
【0028】点着装置6は上部に配設され、昇降移動す
る点着ノズル45が前述の素子搬送経路Rと同一直線上
を移動し、検体および参照液の点着、希釈液による検体
の希釈混合を行う。点着ノズル45は、先端にノズルチ
ップ14を装着し、該ノズルチップ14内に検体、参照
液等を吸引し吐出するもので、その吸引吐出を行う不図
示のシリンジ手段が付設され、使用後のノズルチップ1
4はチップ廃却部9で外されて落下廃却される。
【0029】素子廃却機構10(図2参照)は第1のイ
ンキュベータ4に付設され、測定後の比色タイプの乾式
分析素子12を第1のインキュベータ4の中心部に押し
出して落下廃棄する。なお、前記素子搬送機構によって
廃却することもできる。また、第2のインキュベータ5
で測定した後の電解質タイプの乾式分析素子12は、前
記移送機構8によって廃却穴69に廃棄される。
【0030】また、サンプルトレイ2の近傍には、血液
から血漿を分離する不図示の血液濾過ユニットが設置さ
れている。
【0031】各部の機構を具体的に説明する。まず、サ
ンプルトレイ2は、正転方向および逆転方向に回転駆動
される円盤状の回転ディスク21と、その中央部の円盤
状の非回転部22とを有する。
【0032】回転ディスク21には、図2に示すよう
に、各検体を収容した採血管等の検体容器11を検体ア
ダプタ18を介して保持するA〜Eの5つの検体搭載部
23と、これに隣接して各検体の測定項目に対応して通
常複数の種類が必要とされる未使用の乾式分析素子12
を積み重ねた状態で収容した素子カートリッジ13を保
持する5つの素子搭載部24と、多数のノズルチップ1
4を保持孔に並んで収容したチップラック19を保持す
る2つのチップ搭載部25と、希釈液を収容した3つの
希釈液容器15を保持する希釈液搭載部26と、希釈液
と検体とを混合するための混合カップ16(多数のカッ
プ状凹部が配置された成形品)を保持するカップ搭載部
27とが円弧状に配置されている。
【0033】また、非回転部22には、素子搬送経路R
の延長線上で点着ノズル45の移動範囲に、参照液を収
容した参照液容器17を保持する筒状の参照液搭載部2
8を備え、この参照液搭載部28には、参照液容器17
の開口部を開閉する蒸発防止蓋35(図1)が設置され
ている。
【0034】蒸発防止蓋35は、下端が非回転部22に
揺動可能に枢支された揺動部材37に保持され、閉方向
に付勢されている。揺動部材37の上端係止部37aが
点着装置6の移動フレーム42の下端角部42aと当接
可能であり、参照液の吸引時に近接移動した移動フレー
ム42により揺動部材37が開方向に揺動され、蒸発防
止蓋35が参照液容器17を開口して点着ノズル45に
よる参照液吸引が可能となる。その他の状態では蒸発防
止蓋35が参照液容器17の開口部を閉塞して参照液の
蒸発を防止し、その濃度変化による測定精度の低下を阻
止する。
【0035】前記回転ディスク21は、外周部が支持ロ
ーラ31で支持され、中心部が不図示の支持軸に回転自
在に保持されている。また、回転ディスク21の外周に
は、不図示のタイミングベルトが巻き掛けられ、駆動モ
ータ(パルスモータ)によって正転方向または逆転方向
に回転駆動される。非回転部22は上記支持軸に回転不
能に取り付けられている。
【0036】前記素子カートリッジ13は、上方から未
使用の乾式分析素子12が混在状態で通常複数枚重ねら
れて挿入され、前記素子搭載部24に装填されると、素
子搬送面と同一高さに最下端部の乾式分析素子12が位
置し、最下端部の前面側には1枚の乾式分析素子12の
みが通過し得る開口が、後面側には素子搬送部材が挿通
可能な開口が形成されている。なお、乾式分析素子12
の下面に付設されたバーコード、ドット等によるロット
番号などが素子カートリッジ13の下方から読み取れる
ように底面に窓部が形成されている。
【0037】また、前記検体アダプタ18は筒状に形成
され、上部から検体容器11が挿入される。この検体ア
ダプタ18は、不図示の識別部を有し、検体の種類(処
理情報)、検体容器11の種類(サイズ)等の情報が設
定され、分析の初期時点でサンプルトレイ2の外周部に
配設された識別センサ30(図2)によってその識別が
読み取られ、検体の希釈の有無、血漿濾過の有無などが
判別されると共に、検体容器11のサイズに伴う液面変
動量が算出され、それに応じた処理制御が行われる。血
漿濾過が必要な検体容器11に対しては、アダプタ18
に検体容器11を挿入した上に、濾過フィルターを備え
たホルダーがスペーサ(いずれも不図示)を介して装着
される。
【0038】点着部3および移送機構8は、サンプルト
レイ2と第1のインキュベータ4との間に素子搬送経路
Rと直交する方向に長い支持台61を備え、その上に移
動可能に摺動枠62が設置されている。この摺動枠62
には、点着用開口が形成された第1素子押え63および
第2素子押え64が隣接して一体に移動可能に装着され
ている。第1素子押え63(第2素子押え64も同様)
は、支持台61に面する底面に、前記素子搬送経路Rに
沿って乾式分析素子12が通過する凹部を有する。ま
た、摺動枠62は、図3にも示すように、一端部がガイ
ド溝65に案内され、他端部側の長溝62aにピン66
が係合され、さらに、ラックギヤ62bに駆動モータ
(パルスモータ)68の駆動ギヤ67が噛合して移動さ
れる。支持台61には、第2のインキュベータ5および
廃却穴69が設置されている。
【0039】そして、図2のように、第1素子押え63
が点着部3に位置している際には、点着後の比色タイプ
の乾式分析素子12は素子搬送機構によって押し出され
て第1のインキュベータ4に移送される。一方、電解質
タイプの乾式分析素子12への点着が行われると、摺動
枠62が移動されて点着後の乾式分析素子12は第1素
子押え63に保持されたまま支持台61上を滑るように
第2のインキュベータ5に移送され、電位差測定が行わ
れる。その際には、第2素子押え64が点着部3(点着
位置)に移動し、その後に搬送される比色タイプの乾式
分析素子12に対する検体の点着および第1のインキュ
ベータ4への搬送が可能である。第2のインキュベータ
5での測定が完了すると、摺動枠62がさらに移動され
て測定後の乾式分析素子12を廃却穴69に移送して落
下廃却する。
【0040】なお、比色タイプの乾式分析素子12が搬
送される際には、第2素子押え64が点着部3に位置
し、検体の点着および第1のインキュベータ4への搬送
が行われ、電解質タイプの乾式分析素子12が搬送され
る際には、摺動枠62が移動されて第1素子押え63が
点着部3に位置し、検体および参照液が点着された後に
摺動枠62が元の位置へ移動されて第2のインキュベー
タ5に搬送するようにしてもよい。
【0041】点着装置6(図1)は、固定フレーム40
に素子搬送経路Rと平行に設置された水平ガイドレール
41に、横方向に水平移動可能に保持された移動フレー
ム42を備え、この移動フレーム42に昇降移動可能に
2本の点着ノズル45,45が設置されている。移動フ
レーム42には中央に縦ガイドレール43が固着され、
この縦ガイドレール43の両側に2つのノズル固定台4
4が摺動自在に保持されている。ノズル固定台44の下
部には、それぞれ点着ノズル45の上端部が固着されて
上下方向に取り付けられ、ノズル固定台44の上部から
上方に延びる軸状部材が駆動伝達部材47に挿通されて
いる。ノズル固定台44と駆動伝達部材47との間に圧
縮バネが介装され、ノズル固定台44は駆動伝達部材4
7と一体に上下移動可能であると共に、点着ノズル45
の先端部にノズルチップ14を嵌合する際に、圧縮バネ
の圧縮でノズル固定台44に対して駆動伝達部材47が
下降移動可能であり、ノズルチップ14との嵌合力を得
るようになっている。
【0042】上記2つの駆動伝達部材47は、上下のプ
ーリ49に張設されたベルト50に固定され、上側のプ
ーリ49に個別に設置された駆動モータ(パルスモー
タ)52によりベルト50が走行され、独立して駆動伝
達部材47すなわち点着ノズル45が昇降移動される。
なお、ベルト50の外側部位には、バランスウェイト5
1が取り付けられ、非駆動時の点着ノズル45の自重に
よる下降移動が防止される。
【0043】また、移動フレーム42は固定フレーム4
0に水平方向に張設されたベルト53の一部が固定さ
れ、このベルト53を走行駆動する駆動モータ(パルス
モータ)54によって水平方向に駆動され、2つの点着
ノズル45,45は、一体に素子搬送経路Rと同一直線
上を直線的に移動すると共に、独自に上下移動するよう
になっている。例えば、一方の点着ノズル45は検体用
であり、他方の点着ノズル45は希釈液用および参照液
用である。
【0044】両点着ノズル45は棒状に形成され、内部
に軸方向に延びるエア通路が設けられ、下端にはピペッ
ト状のノズルチップ14がシール状態で嵌合される。こ
の点着ノズル45にはそれぞれ不図示のシリンジポンプ
等に接続されたエアチューブが連結され、吸引・吐出圧
が供給される。
【0045】また、チップ廃却部9は、乾式分析素子1
2の搬送面を上下方向に交差して設けられ、上部材81
および下部材82を備える。このチップ廃却部9におけ
る前記支持台61には、楕円形に開口された落下口83
が形成されている。上部材81は支持台61の上面に固
着され、落下口83の直上部位には係合切欠き84が設
けられ、下部材82は支持台61の下面に落下口83の
下方を囲むように筒状に形成され、落下するノズルチッ
プ14をガイドするようになっている。そして、ノズル
チップ14が装着されている点着ノズル45を、上部材
81内に下降させてから横方向に移動させ、その係合切
欠き84にノズルチップ14の上端を係合してから、点
着ノズル45を上昇移動させてノズルチップ14を抜き
取り、外れたノズルチップ14は落下口83を通して落
下廃却される。
【0046】次に、比色測定を行う第1のインキュベー
タ4は、外周部に円環状の回転部材87を備え、この回
転部材87は内周下部に固着された傾斜回転筒88が下
部のベアリング89に支持されて回転自在である。回転
部材87の上部に上位部材90が一体に回転可能に配設
されている。上位部材90の底面は平坦であり、回転部
材87の上面には円周上に所定間隔で複数(図1の場合
13個)の凹部が形成されて両部材87,90間にスリ
ット状空間による素子室91が形成され、この素子室9
1の底面の高さは搬送面の高さと同一に設けられてい
る。また、傾斜回転筒88の内孔は測定後の乾式分析素
子12の廃却孔92に形成され、素子室91の乾式分析
素子12がそのまま中心側に移動されて落下廃却され
る。
【0047】上位部材90には図示しない加熱手段が配
設され、その温度調整によって素子室91内の乾式分析
素子12を所定温度に恒温保持する。また上位部材90
には素子室91に対応して乾式分析素子12のマウント
を上から押えて検体の蒸発防止を行う不図示の押え部材
が配設されている。上位部材90の上面には保温カバー
94が配設される一方、この第1のインキュベータ4は
全体が遮光カバー95によって覆われる。さらに、回転
部材87の各素子室91の底面中央には測光用の開口9
1aが形成され、この開口91aを通して図1に示す位
置に配設された測光ヘッド96による乾式分析素子12
の反射光学濃度の測定が行われる。第1のインキュベー
タ4の回転駆動は、不図示のベルト機構により行われ、
往復回転駆動される。
【0048】廃却機構10は、外周側から中心方向に素
子室91内に進退移動する廃却バー101を備えてい
る。この廃却バー101は後端部が水平方向に走行する
ベルト102に固定され、駆動モータ103の駆動によ
るベルト102の走行に応じ、素子室91から測定後の
乾式分析素子12を押し出して廃却する。なお、廃却孔
92の下方には測定後の乾式分析素子12を回収する回
収箱が配設される。
【0049】また、イオン活量を測定する第2のインキ
ュベータ5は、前述の摺動枠62の第1素子押え63が
上ブロックとなり、その底部の凹部によって測定本体9
7(下ブロック)の上面との間に1つの素子室が形成さ
れる。この第2のインキュベータ5には、図示しない加
熱手段が配設され、その温度調整によって乾式分析素子
12のイオン活量を測定する部分を所定温度に恒温加熱
する。さらに、測定本体97の側辺部にはイオン活量測
定のための3対の電位測定用プローブ98が出没して乾
式分析素子12のイオン選択電極に接触可能に設けられ
ている。
【0050】なお、不図示の血漿濾過ユニットは、サン
プルトレイ2に保持された検体容器11(採血管)の内
部に挿入され上端開口部に取り付けられたガラス繊維か
らなるフィルターを有する不図示のホルダーを介して血
液から血漿を分離吸引し、ホルダー上端のカップ部に濾
過された血漿を保持するようになっている。
【0051】上記生化学分析装置1の分析動作について
説明する。まず、分析を行う前に、サンプルトレイ2の
各搭載部23〜28に、各検体を収容した検体容器1
1、乾式分析素子12を装填した素子カートリッジ1
3、ノズルチップ14を収容したチップラック19、混
合カップ16、希釈液容器15および参照液容器17を
搭載して、測定準備を行う。
【0052】その後、分析処理をスタートする。まず、
血漿濾過が必要な検体の場合には、血液濾過ユニットに
より、検体容器11内の全血を濾過して血漿成分を得
る。次に、回転ディスク21を回転させて測定する検体
の素子カートリッジ13を点着部3に対応する位置に停
止させ、乾式分析素子12を点着部3に搬送する。
【0053】比色測定の場合は、サンプルトレイ2を回
転させて点着ノズル45の下方にチップラック19のノ
ズルチップ14を移動させ、点着ノズル45を下降移動
させて先端にノズルチップ14を嵌合装着して上昇させ
る。続いて検体容器11を移動させ、点着ノズル45を
下降してノズルチップ14に検体を吸引し、続いて点着
ノズル45を点着部3に移動して、乾式分析素子12に
検体を点着する。
【0054】そして、検体が点着された比色タイプの乾
式分析素子12が第1のインキュベータ4に挿入され
る。次に、素子室91を回転して、挿入された乾式分析
素子12を順次測光ヘッド96の位置に移動させ、乾式
分析素子12の反射光学濃度の測定が行われる。測定終
了後、測定済みの乾式分析素子12は中心側に押し出し
て廃却する。測定結果を出力し、使用済みのノズルチッ
プ14をチップ廃却部9で点着ノズル45から外して下
方に落下廃却し、処理を終了する。
【0055】次いで、希釈依頼の場合、例えば血液の濃
度が濃すぎて正確な検査を行うことができないような場
合には、ノズルチップ14を点着ノズル45に装着し、
点着ノズル45を下降してノズルチップ14に検体を吸
引する。吸引した検体をノズルチップ14から混合カッ
プ16に分注した後、使用済みのノズルチップ14を外
す。次いで、新しいノズルチップ14を点着ノズル45
に装着し、希釈液容器15からノズルチップ14に希釈
液を吸引する。吸引した希釈液をノズルチップ14から
混合カップ16に吐出する。そして、ノズルチップ14
を混合カップ16内に挿入して吸引と吐出とを繰り返し
て撹拌を行う。撹拌を行った後、希釈した検体をノズル
チップ14に吸引し、その点着ノズル45を点着部3に
移動して、乾式分析素子12に検体を点着する。以下同
様に、測光、素子廃却、結果出力およびチップ廃却を行
って処理を終了する。
【0056】次いで、イオン活量の測定の場合は、電解
質タイプの乾式分析素子12が搬送される。まず、一方
の点着ノズル45にノズルチップ14を装着し、検体を
吸引する。次に、他方の点着ノズル45にノズルチップ
14を装着し、参照液容器17から参照液を吸引する。
次いで、一方の点着ノズル45により検体を乾式分析素
子12の一方の液供給孔に点着し、さらに、他方の点着
ノズル45により参照液を乾式分析素子12の他方の液
供給孔に点着する。
【0057】そして、検体および参照液が点着された乾
式分析素子12が、点着部3から摺動枠62の移動によ
って第2のインキュベータ5に移送され、電位差測定用
プローブ98によってイオン活量の測定が行われる。測
定終了後、測定後の乾式分析素子12を摺動枠62の移
動によって廃却穴69に移送して廃却する。そして測定
結果を出力し、両方の使用済みのノズルチップ14を両
点着ノズル45から外して廃却し、処理を終了する。
【0058】次に、上記のような生化学分析装置1にお
いて、前述の点着装置6の点着ノズル45の移動制御に
おける位置調整機構7を、図3〜図5により説明する。
この実施形態では、点着位置での点着ノズル45による
乾式分析素子12に対する点着位置の位置調整を行う例
である。点着位置への点着ノズル45と乾式分析素子1
2の移動は、X軸方向が点着ノズル45の素子搬送経路
Rに沿う水平方向の駆動を行うパルスモータ54(図
1)により、Y軸方向が乾式分析素子12を保持した摺
動枠62の駆動を行う移送機構8のパルスモータ68
(図2)により、Z軸方向が点着ノズル45の上下方向
の駆動を行うパルスモータ52によってそれぞれ行われ
る。
【0059】そして、この位置調整機構7は、点着ノズ
ル45の先端に装着される導電性プローブ71と、前記
点着ノズル45の移動範囲における所定位置すなわち摺
動枠62の第1素子押え63または第2素子押え64の
位置(図示の場合は第2素子押え64の位置)に、第1
または第2素子押え63,64に代えて設置される導電
性ターゲット72と、上記各パルスモータ54,68,
52の駆動を制御する制御ユニットCU(図5)とを使
用して行う。
【0060】上記制御ユニットCUは、パルスモータ5
4,68,52を駆動パルス制御によって動作量制御を
行う。なお、この制御ユニットCUは、パルスモータの
駆動制御のほか、詳細は説明しないが、分析における全
体動作のシーケンス制御、および、比色測定、電解質測
定の測定値の分析処理制御などを行うものである。
【0061】上記プローブ71とターゲット72とは、
両者の接触時に電気的に導通して閉成し、非接触時に遮
断される仮想スイッチSW(図5)を構成してなる。プ
ローブ71およびターゲット72にはそれぞれ導線71
w,72wが接続され、この導線71w,72wは前記
制御ユニットCUに対する接続ポート75a(図5)に
着脱可能に接続された状態で使用される。そして、制御
ユニットCUは、前記プローブ71とターゲット72と
の接触導通を検出するようになっている。
【0062】プローブ71は前記ノズルチップ14と同
様のピペット形状に、金属等の導伝性材料で構成され、
点着ノズル45の先端にノズルチップ14と同様に装着
され、先端部71aがターゲット72と接触可能になっ
ている。一方、ターゲット72は、平板部72aと上方
に突出するブロック72bとを備え、平板部72aの上
面がZ基準面7zに、ブロック72bの一側面の垂直壁
がX基準面7xに、これと直交する他側面の垂直壁がY
基準面7yにそれぞれ形成されている。さらに、ターゲ
ット72には、平板部72aの一部に開口された確認穴
72cを備えている。
【0063】上記ターゲット72を摺動枠62に設置し
た場合に、各基準面7x〜7zの位置は、点着位置すな
わち点着時にノズルチップ14の先端が停止する位置に
対し既知の距離となっている。
【0064】点着部3に位置したターゲット72に対
し、点着ノズル45が所定高さでX軸方向に移動する
と、プローブ71の先端部71aの側部がブロック72
bのX基準面7xに当接可能であり、点着ノズル45が
Z軸方向に下降移動すると、プローブ71の先端部71
aが平板部72aのZ基準面7zに当接可能である。ま
た、点着部3の所定高さに位置する点着ノズル45のプ
ローブ71に対し、ターゲット72がY軸方向に横移動
すると、ブロック72bのY基準面7yにプローブ71
の先端部71aの側部が当接可能である。両者の接触に
よる仮想スイッチSWの閉成信号が制御ユニットCUで
検出される。
【0065】前記制御ユニットCUは、図5に示すよう
に、プログラムに基づいて演算処理を行う制御部73
と、検出パルス数を記憶する記憶部74とを備え、制御
部73には、前記プローブ71とターゲット72とに電
気的に接続されるポート75aを有するスイッチ入力部
75からの信号が入力されると共に、パルスモータ54
(68,52)の原点位置をそれぞれ検出する原点セン
サ76の検出信号が検出回路部77を介して入力され、
駆動部78(ドライバ)を介して駆動信号(パルス信
号)をパルスモータ54(68,52)に出力し、出力
パルス数に応じた動作量でパルスモータ54(68,5
2)を駆動して点着ノズル45および摺動枠62の移動
制御を行うようになっている。
【0066】上記制御ユニットCUは、位置調整時に
は、パルスモータ54(68,52)の駆動を原点から
開始し、前記プローブ71とターゲット72との接触を
検出するまでのパルス数をカウントして記憶部74に記
憶し、このカウント数に基づいて点着位置などの目標位
置へのパルスモータ54(68,52)の駆動制御量を
調整設定する。この位置調整を、2つの点着ノズル4
5,45に対してそれぞれ行う。
【0067】上記点着位置の具体的な調整は、次のよう
に行う。Z軸方向の点着高さ調整は、点着ノズル45を
上下動させるパルスモータ52の制御量を調整するもの
であり、点着ノズル45を原点センサ76が検出作動し
た原点高さに停止させ、この原点位置から点着ノズル4
5を下降させ、プローブ71の先端部71aがターゲッ
ト72のZ基準面7z(上面)に接触して仮想スイッチ
SWが閉成した時点で点着ノズル45の移動を停止させ
る。上記原点からZ基準面7zに至るまでのパルス数を
カウントし、記憶部74に記憶する。この記憶したパル
ス数は、原点からZ基準面7zに至る移動距離に対応す
るものであり、該当するパルスモータ52の移動距離と
パルスとの基準関係が得られ、これに基づいて、原点か
ら実際の乾式分析素子12に対する点着高さまでの距離
に対する駆動制御量(パルス量)を調整設定する。例え
ば、予め設定してあるZ軸方向制御パルス値に補正係数
を掛けて修正設定する。
【0068】平面的な点着位置のX軸方向の調整は、点
着ノズル45を素子搬送経路Rに沿って移動させるパル
スモータ54の制御量を調整するものであり、点着ノズ
ル45を原点センサ76が検出作動したX軸原点に停止
させ、この原点位置から点着ノズル45をX軸方向へ水
平移動させ、プローブ71の先端部71aがターゲット
72のX基準面7xに接触して仮想スイッチSWが閉成
した時点で点着ノズル45の移動を停止させる。なお、
ターゲット72すなわち摺動枠62はX軸方向へは移動
不能であり、このターゲット72のX基準面7xが素子
搬送経路Rと交差するY軸方向位置に停止させておく。
上記原点からX基準面7xに至るまでのパルス数をカウ
ントし、記憶部74に記憶する。この記憶したパルス数
は、原点からX基準面7xに至る移動距離に対応するも
のであり、該当するパルスモータ54の移動距離とパル
スとの基準関係が得られ、これに基づいて、原点から実
際の乾式分析素子12に対する点着位置までの距離に対
応する駆動制御量(パルス量)を調整設定する。例え
ば、予め設定してあるX軸方向制御パルス値に補正係数
を掛けて修正設定する。
【0069】平面的な点着位置のY軸方向の調整は、移
送機構8の摺動枠62を移動させるパルスモータ68の
制御量を調整するものであり、ターゲット72と共に摺
動枠62を原点センサ76が検出作動したY軸原点に停
止させ、この原点位置からターゲット72をY軸方向へ
水平移動させ、プローブ71の先端部71aにターゲッ
ト72のY基準面7yが接触して仮想スイッチSWが閉
成した時点で摺動枠62の作動を停止させる。なお、点
着ノズル45はY軸方向へは移動不能であり、プローブ
71の先端部71aが前記Y基準面7yと接触可能な高
さおよびX軸方向位置に点着ノズル45を停止させてお
く。上記原点からY基準面7yに至るまでのパルス数を
カウントし、記憶部74に記憶する。この記憶したパル
ス数は、原点からY基準面7yに至る移動距離に対応す
るものであり、該当するパルスモータ68の移動距離と
パルスとの基準関係が得られ、これに基づいて、原点か
ら実際の乾式分析素子12に対する点着位置までの距離
に対応する駆動制御量(パルス量)を調整設定する。例
えば、予め設定してあるY軸方向制御パルス値に補正係
数を掛けて修正設定する。
【0070】また、上記のような3軸方向調整を行った
後に、前記ターゲット72の確認穴72cを用いた調整
確認作業を行うもので、この確認穴72cを目標位置と
して前記3軸方向のパルスモータ54,68,52の駆
動を行い、その駆動制御量の調整結果を確認する。つま
り、上記のように3軸方向の調整結果をもとに、パルス
量と動作距離との関係に基づき、別途に調整確認用の目
標位置を設定する。この目標位置は、前記ターゲット7
2の確認穴72cの中心が素子搬送経路R上に位置する
Y軸方向位置で、この確認穴72cの中心がX軸方向位
置で、プローブ71の先端が挿入されるZ軸方向位置で
ある。そして、この目標位置へ移動するための制御パル
スを求め、それぞれのXYZ軸方向モータ54,68,
52に駆動パルスを出力し、前記点着ノズル45および
ターゲット72を移動させて、確認穴72cの中心が上
記目標位置に移動するとともに、点着ノズル45に装着
したプローブ71の先端部71aが確認穴72cの中心
へ所定量挿入することによって、調整が正常に行われた
ことを確認し、誤調整により動作不良となるのを防止す
る。上記確認用の目標位置は点着位置とするのが好まし
いが、他の位置であってもよい。
【0071】上記のような実施の形態によれば、プロー
ブ71とターゲット72を所定位置に設置し、制御ユニ
ットCUに接続した状態で、パルスモータ54,68,
52を原点から駆動してプローブ71とターゲット72
が接触して仮想スイッチSWが閉成した点でパルスモー
タ54,68,52の駆動を停止させ、その間のパルス
数をカウントし、移動距離とパルス数との基準関係を求
め、これに基づいて点着位置等の目標位置へのパルスモ
ータ54,68,52の動作制御量の調整を行って、精
度よく点着位置が確保でき、所定の測定動作を実行させ
ることができる。
【0072】上記実施形態では点着位置の3軸方向調整
を示したが、調整軸数は任意であり、その調整位置に応
じた軸調整が行われる。
【0073】また、点着位置のほかに、検体吸引位置
(サンプルトレイ2の回転量と点着ノズル45のX軸方
向およびZ軸方向調整)、ノズルチップ装着位置その他
サンプルトレイ2上の動作位置(サンプルトレイ2の回
転量と点着ノズル45のX軸方向およびZ軸方向調整)
などの調整を行うことができ、それぞれの調整位置に応
じた形態のターゲットを用意して所定位置に設置し、上
記と同様に調整を行うものである。例えば、サンプルト
レイ2上の所定位置に、点着ノズル45の水平方向およ
び上下方向に対するX基準面およびZ基準面、並びにサ
ンプルトレイ2の回転方向に対するY基準面を有するタ
ーゲットを設置し、前述と同様にプローブを装着した点
着ノズル45およびサンプルトレイ2の回転ディスク2
1を駆動して、それぞれのパルスモーターの位置制御を
行う。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の生化学分析装置の概略構
成を示す部分断面正面図
【図2】図1の生化学分析装置の点着装置を除く要部機
構の平面図
【図3】一実施形態の位置調整機構による調整状態を示
す要部斜視図
【図4】図3のプローブとターゲットの斜視図
【図5】制御ユニットのブロック図
【符号の説明】
1 生化学分析装置 2 サンプルトレイ 3 点着部 6 点着装置 7 位置調整機構 8 移送機構 11 検体容器 12 乾式分析素子 14 ノズルチップ 21 回転ディスク 42 移動フレーム 45 点着ノズル 52,54,68 駆動モータ(パルスモータ) 62 摺動枠 71 プローブ 72 ターゲット 72c 確認穴 7x,7y,7z 基準面 73 制御部 74 記憶部 75 スイッチ入力部 75a 接続ポート 76 原点センサ CU 制御ユニット SW 仮想スイッチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルスモータの駆動により、点着ノズル
    を用いて検体を吸引し、前記点着ノズルを点着位置へ移
    動させて、この点着位置へ搬送された検体の測定に必要
    な乾式分析素子に検体を点着し、該検体の成分を測定す
    る生化学分析装置において、 前記点着ノズルの先端に装着される導電性プローブと、 前記点着ノズルの移動範囲における所定位置に設置され
    る導電性ターゲットと、 前記パルスモータの駆動を制御し、前記プローブおよび
    ターゲットに電気的に接続され、両者の接触を検出する
    制御ユニットとを備え、 前記制御ユニットは、パルスモータの駆動を原点から開
    始し、前記プローブとターゲットとの接触を検出するま
    での駆動パルス数をカウントして記憶し、このカウント
    数に基づいて点着位置などの目標位置へのパルスモータ
    の駆動制御量を調整設定することを特徴とする生化学分
    析装置。
  2. 【請求項2】 前記制御ユニットは、前記点着ノズルに
    装着された前記プローブおよび所定位置へ設置された前
    記ターゲットに着脱可能に電気的に接続される接続ポー
    トを備え、前記プローブとターゲットとの接触を検出す
    ることを特徴とする請求項1に記載の生化学分析装置。
  3. 【請求項3】 前記ターゲットは確認穴を備え、該確認
    穴を目標位置として前記パルスモータの駆動を行い、駆
    動制御量の調整結果を確認することを特徴とする請求項
    1に記載の生化学分析装置。
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