JP2003327867A - 改質カーボンブラック粒子粉末及びその製造法、当該改質カーボンブラック粒子粉末を含有する塗料及び樹脂組成物 - Google Patents

改質カーボンブラック粒子粉末及びその製造法、当該改質カーボンブラック粒子粉末を含有する塗料及び樹脂組成物

Info

Publication number
JP2003327867A
JP2003327867A JP2002332133A JP2002332133A JP2003327867A JP 2003327867 A JP2003327867 A JP 2003327867A JP 2002332133 A JP2002332133 A JP 2002332133A JP 2002332133 A JP2002332133 A JP 2002332133A JP 2003327867 A JP2003327867 A JP 2003327867A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon black
particles
value
particle powder
modified carbon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002332133A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4407789B2 (ja
Inventor
Kazuyuki Hayashi
一之 林
Keisuke Iwasaki
敬介 岩崎
Hiroko Morii
弘子 森井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toda Kogyo Corp
Original Assignee
Toda Kogyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toda Kogyo Corp filed Critical Toda Kogyo Corp
Priority to JP2002332133A priority Critical patent/JP4407789B2/ja
Publication of JP2003327867A publication Critical patent/JP2003327867A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4407789B2 publication Critical patent/JP4407789B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、分散性に優れると共に、流動性及
び耐光性にも優れたカーボンブラック粒子粉末並びに該
カーボンブラック粒子粉末を用いた塗料及び樹脂組成物
に関するものである。 【解決手段】 粒子表面にAl又はSiを含む酸化物超
微粒子或いは水酸化物超微粒子を固着させたカーボンブ
ラック粒子からなる改質カーボンブラック粒子粉末であ
って、分子量依存パラメーターα値が0.35以上であ
る改質カーボンブラック粒子粉末は、カーボンブラック
粒子を含む水性懸濁液のpH値を調整し、該懸濁液にA
l又はSiを含む化合物水溶液を添加し、pH値を中性
付近に調節してAl又はSiの水酸化物超微粒子を速沈
させて濾別した後、カーボンブラック粒子と水酸化物超
微粒子とからなる混合物を得、当該混合物を圧密粉砕処
理することによりカーボンブラック粒子の粒子表面にA
l又はSiを含む酸化物或いは水酸化物超微粒子を固着
させて得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分子量依存パラメータ
ーα値が0.35以上であることによって、分散性に優
れると共に、流動性及び耐光性にも優れたカーボンブラ
ック粒子粉末並びに該カーボンブラック粒子粉末を用い
た塗料及び樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カーボンブラックは、着色性、導電性、
紫外線・赤外線吸収性等を有することから、塗料、樹脂
組成物、印刷インキ、繊維、化粧品等の様々な分野に用
いられている。
【0003】カーボンブラックは、各種黒色顔料の中で
は最も黒色度が優れており、カーボンブラックを用いて
得られた塗膜や樹脂組成物は耐酸性や耐老化性にも優れ
ているが、一方、粒子サイズが平均粒子径0.005〜
0.05μm程度の微粒子であるため、ビヒクル中や樹
脂組成物中への分散が困難であり、また、かさ密度が
0.1g/cm程度とかさ高い粉末であるため、取り
扱いが困難で、作業性が悪いことが知られている。
【0004】そこで、ビヒクル中や樹脂組成物中への分
散性に優れるとともに、流動性に優れた、取り扱いの容
易なカーボンブラックが強く要求されている。
【0005】また、塗料は、溶剤の種類により有機溶剤
を主溶剤とする溶剤系塗料と、水を主溶剤とする水系塗
料とがあるが、近年、大気を汚染することが少なく、省
資源、省エネルギーであり、しかも、火災の危険性が少
ない等、安全面、衛生面から水系塗料が有望視されてい
る。同様に、水性インキや、インクジェット用インクの
ように、水を主溶剤とする印刷インキも多用されつつあ
る。
【0006】しかしながら、カーボンブラックは、一般
には疎水性であるため、水系塗料中に分散させる場合に
は、界面活性剤を添加したり、カーボンブラックの表面
を酸化処理して親水化する必要があるが、界面活性剤を
添加すると気泡が発生し、カーボンブラックの分散が不
均一になる、あるいは、酸化処理等の表面処理では親水
化は不十分といった問題がある。
【0007】そこで、溶剤系塗料はもちろん、水系塗料
においても優れた易分散性、分散均一性及び分散安定性
を示すカーボンブラックが強く要求されている。
【0008】更に、塗料、樹脂組成物及び印刷インキか
ら得られる塗膜、樹脂組成物、及び印刷物は屋外で使用
される場合が多く、これらの耐光性の向上が強く要求さ
れている。
【0009】なお、分散性については、(株)テクノシ
ステム発行「分散・凝集の解明と応用技術」(1992
年)第94〜96頁の「‥‥天然および合成高分子の多
くは、コロイド粒子の表面に吸着して厚い吸着層を形成
するので、分散系の安定性に大きな影響を与える。‥‥
高分子の分子量(M)と飽和吸着量(As)の間には一
般に次の関係が成立する。As=K・Mα ここでK
、αは系特有の定数で、特にαは分子量依存パラメー
ターと呼ばれ、吸着層の構造によって0から1まで変化
する。‥‥α=1のときは、高分子は分子末端で吸着し
ており、Asは分子量(M)に比例する。この系では高
分子は粒子表面に林立した最も厚い吸着層を作るので、
強い立体反発効果を示し、より効果的に分散系の安定性
に寄与する。‥‥」なる記載の通り、分子量依存パラメ
ーターα(以下、αで示す。)で表すことができる。
【0010】カーボンブラックの各種特性の向上のため
にカーボンブラックの粒子表面をシリカ又はアルミナで
被覆することが行われている(特許文献1乃至12
等)。
【0011】
【特許文献1】特開昭61−28560号公報
【特許文献2】特開昭63−63755号公報
【特許文献3】特開平8−259838号公報
【特許文献4】特開平8−277347号公報
【特許文献5】特開平9−118837号公報
【特許文献6】特開平9−202862号公報
【特許文献7】特開平10−25428号公報
【特許文献8】特開平11−116841号公報
【特許文献9】特開2000−226532号公報
【特許文献10】特開2001−323191号公報
【特許文献11】特表2001−501239号公報
【特許文献12】特表2001−525441号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】分散性、流動性及び耐
光性に優れたカーボンブラック粒子粉末は、現在最も要
求されているところであるが、未だ得られていない。
【0013】即ち、前出特許文献1、3、6、7、9及
び10にはカーボンブラックとシリカ微粒子等とを混合
すること又はカーボンブラックとシリカを含有する分散
液とを混合・撹拌することによって、カーボンブラック
の表面処理を行うことが記載されているが、シリカ微粒
子等の付着が十分ではないため、後出比較例に示す通
り、分子量依存パラメーターα値が0.35未満とな
り、優れた分散性を得ることは困難である。
【0014】また、前出特許文献2、4及び5にはカー
ボンブラックを含有する懸濁液にケイ素化合物を添加し
てpH値を調整してカーボンブラックの粒子表面をシリ
カで被覆することが記載さているが、シリカの水酸化物
を比較的長時間かけて析出させて均一に被覆している
で、ビヒクル中あるいは樹脂組成物中で分散させた時に
カーボンブラック粒子の粒子表面における高分子の吸着
点が少ないため、後出比較例に示す通り、分子量依存パ
ラメーターα値が0.35未満となり、十分な分散性を
得ることが困難である。
【0015】また、前出特許文献8にはカーボンブラッ
クをポリシロキサンに接触させてカーボンブラックを表
面処理することが記載されているが、カーボンブラック
粒子の粒子表面にシラノール基を導入するための処理法
であり、ビヒクル中又は樹脂組成物中で分散させた時に
カーボンブラック粒子の粒子表面における高分子の吸着
点が少ないため、後出比較例に示す通り、分子量依存パ
ラメーターα値が0.35未満となり、十分な分散性を
得ることが困難である。
【0016】そこで、本発明は、カーボンブラック粒子
の粒子表面にAl又はSi若しくはこれら両者を含む酸
化物超微粒子或いは水酸化物超微粒子を固着させ、カー
ボンブラック粒子の粒子表面に高分子の吸着点を多数設
けることによって、ビヒクル中又は樹脂組成物中で分散
させた時に、分散性、流動性及び耐光性に優れたカーボ
ンブラック粒子粉末を得ることを技術的課題とする。
【0017】
【課題を解決する為の手段】前記技術的課題は、次の通
りの本発明によって達成できる。
【0018】即ち、本発明は、粒子表面にAl又はSi
若しくはこれら両者を含む酸化物超微粒子或いは水酸化
物超微粒子を固着させたカーボンブラック粒子からなる
改質カーボンブラック粒子粉末であって、前記改質カー
ボンブラック粒子粉末の高分子の分子量(M)と飽和吸
着量(As)との関係から成立する下記の数2における
分子量依存パラメーターα値が0.35以上であること
を特徴とする改質カーボンブラック粒子粉末である。
【0019】
【数2】
【0020】また、本発明は、カーボンブラック粒子を
含む水性懸濁液のpH値を10.0以上に調整し、該懸
濁液にAlを含む化合物水溶液又はSiを含む化合物水
溶液若しくはこれら両者を含む混合水溶液を添加し、攪
拌しながら、この液のpH値を中性付近に調節してAl
又はSi若しくは両者の水酸化物超微粒子を速沈させた
後、該液中のカーボンブラック粒子を水酸化物超微粒子
とともに濾別してカーボンブラック粒子と水酸化物超微
粒子とからなる混合物を得、該混合物を水洗・乾燥した
後、当該混合物をエッジランナーによって圧密粉砕処理
をすることによりカーボンブラック粒子の粒子表面にA
l又はSi若しくは両者を含む酸化物超微粒子或いは水
酸化物超微粒子を固着させることを特徴とする前記改質
カーボンブラック粒子粉末の製造法である。
【0021】また、本発明は、カーボンブラック粒子を
含む水性懸濁液のpH値を4.0以下に調整し、該懸濁
液にAlを含む化合物水溶液又はSiを含む化合物水溶
液若しくはこれら両者を含む混合水溶液を添加し、攪拌
しながら、この液のpH値を中性付近に調節してAl又
はSi若しくは両者の水酸化物超微粒子を速沈させた
後、該液中のカーボンブラック粒子を水酸化物超微粒子
とともに濾別してカーボンブラック粒子と水酸化物超微
粒子とからなる混合物を得、該混合物を水洗・乾燥した
後、当該混合物をエッジランナーによって圧密粉砕処理
をすることによりカーボンブラック粒子の粒子表面にA
l又はSi若しくは両者を含む酸化物超微粒子或いは水
酸化物超微粒子を固着させることを特徴とする前記改質
カーボンブラック粒子粉末の製造法である。
【0022】また、本発明は、前記改質カーボンブラッ
ク粒子粉末を塗料構成基材中に配合したことを特徴とす
る塗料である。
【0023】また、本発明は、前記改質カーボンブラッ
ク粒子粉末を用いて着色したことを特徴とする樹脂組成
物である。
【0024】本発明の構成をより詳しく説明すれば次の
通りである。
【0025】先ず、本発明に係る改質カーボンブラック
粒子粉末について述べる。
【0026】本発明に係る改質カーボンブラック粒子粉
末は、高分子の分子量(M)と飽和吸着量(As)との
関係から成立する下記の数3における分子量依存パラメ
ーターα値が0.35以上である。
【0027】
【数3】
【0028】本発明に係る改質カーボンブラック粒子粉
末のα値が0.35未満の場合には、カーボンブラック
粒子の粒子表面への高分子の吸着が少なくなり、ビヒク
ル中及び樹脂組成物中に分散させた場合に、分散性及び
分散安定性が劣るものとなる。好ましくは0.40以上
であり、より好ましくは0.45以上、最も好ましくは
0.50以上である。
【0029】本発明に係る改質カーボンブラック粒子粉
末は、一次平均粒子径が0.001〜1.0μm、好ま
しくは、0.0015〜0.5μm、より好ましくは
0.002〜0.2μmである。本発明に係る改質カー
ボンブラック粒子粉末の一次平均粒子径が1.0μmを
超える場合には、粒子サイズが大きすぎるため、着色力
が低下する。一次平均粒子径が0.001μm未満の場
合には、ビヒクル中又は樹脂組成物中への分散が困難と
なる場合がある。
【0030】本発明に係る改質カーボンブラック粒子粉
末のBET比表面積値は1.0〜1000m/gであ
り、好ましくは1.5〜800m/g、より好ましく
は2.0〜500m/gである。BET比表面積値が
1.0m/g未満の場合には、粒子が粗大であるため
着色力が低下する。BET比表面積値が1000m
gを超える場合には、粒子の微細化により凝集を起こし
やすく、ビヒクル中又は樹脂組成物中への分散が困難と
なる。
【0031】本発明に係る改質カーボンブラック粒子粉
末の黒色度は、上限値がL値で22.0が好ましく、
より好ましくはL値が21.0、更により好ましくは
値が20.0である。L値が22.0を超える場
合には、明度が高くなり、黒色度が十分とは言えない。
改質カーボンブラック粒子粉末の黒色度の下限値は、L
値が14.0である。
【0032】本発明に係る改質カーボンブラック粒子粉
末の着色力は、後述する評価方法により103%以上が
好ましく、最も好ましくは105%以上である。
【0033】本発明に係る改質カーボンブラック粒子粉
末の耐光性は、後述する評価方法において、ΔE値で
5.0以下が好ましく、より好ましくは4.0以下、更
により好ましくは3.5以下、最も好ましくは3.0以
下である。
【0034】本発明に係る改質カーボンブラック粒子粉
末の流動性は30〜80が好ましく、より好ましくは3
5〜80であり、最も好ましくは40〜80である。
【0035】次に、本発明に係る改質カーボンブラック
粒子粉末の製造法について述べる。
【0036】本発明におけるカーボンブラック粒子粉末
としては、ファーネスブラック、チャンネルブラック、
アセチレンブラック等のカーボンブラックを用いること
ができる。
【0037】カーボンブラック粒子粉末は、一次平均粒
子径が0.001〜1.0μm、好ましくは0.001
5〜0.5μm、より好ましくは0.002〜0.2μ
mである。本発明に係るカーボンブラック粒子粉末の一
次平均粒子径が1.0μmを超える場合には、得られる
改質カーボンブラック粒子の粒子サイズが大きすぎるた
め、着色力が低下する。一次平均粒子径が0.001μ
m未満の場合には、得られるカーボンブラック粒子もま
た微細となり凝集を起こしやすいため、ビヒクル中や樹
脂組成物中への分散が困難となる場合がある。
【0038】カーボンブラック粒子粉末のBET比表面
積値は、1.0〜1000m/gであり、好ましくは
1.5〜800m/g、より好ましくは2.0〜50
0m /gである。BET比表面積値が1.0m/g
未満の場合には、得られる改質カーボンブラック粒子も
また粗大となる。BET比表面積値が1000m/g
を超える場合には、得られる改質カーボンブラック粒子
もまた微細粒子となり着色力が低下する。
【0039】カーボンブラック粒子粉末の分子量依存パ
ラメーターα値は、通常0.35未満であり、その下限
値は、好ましくは0.10である。
【0040】カーボンブラック粒子粉末の黒色度は、上
限値がL値で22.0が好ましく、より好ましくはL
値が21.0、更により好ましくはL値が20.0
である。カーボンブラック粒子粉末の黒色度の下限値
は、L値が14.0である。
【0041】カーボンブラック粒子粉末の耐光性は、後
述する評価方法において、通常、ΔE値で5.0を超
えており、その上限値は15.0であり、好ましくは1
4.0、より好ましくは13.0である。
【0042】カーボンブラック粒子粉末の流動性は、通
常30未満であり、その下限値は10、好ましくは15
である。
【0043】本発明において、カーボンブラック粒子を
含む水性懸濁液にアルカリ水溶液又は酸水溶液等を添加
してpH値を10.0以上又は4.0以下とした後、A
lを含む化合物水溶液又はSiを含む化合物水溶液若し
くはこれら両者含む混合水溶液を添加するのは、当該各
化合物を水酸化物として析出させないでカーボンブラッ
ク粒子を分散状態とし、添加した化合物と均一に混合さ
せるためである。
【0044】懸濁液のpH値を10.0以上にするため
のアルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、アンモニア水等の水溶液を用いることができ
る。
【0045】懸濁液のpH値を4.0以下にするための
酸水溶液としては、硫酸、塩酸、硝酸等の水溶液を使用
することができる。
【0046】Alを含む化合物水溶液としては、アルミ
ン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム等のアルミン酸ア
ルカリ、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸ア
ルミニウム等のアルミニウム塩等の水溶液を用いること
ができる。
【0047】Alを含む化合物の添加量は、カーボンブ
ラック粒子粉末に対し、Al換算で0.01〜60.0
重量%である。0.01重量%未満の場合には、本発明
の効果は得られない。0.01〜60.0重量%の添加
量により、本発明の効果が十分に得られるので、60.
0重量%を超えて必要以上に添加する意味がない。得ら
れる改質カーボンブラック粒子粉末の分散性及び黒色度
を考慮した場合、5.0〜55.0重量%が好ましく、
より好ましくは12.0〜50.0重量%であり、最も
好ましくは27.0〜50.0重量%である。
【0048】Siを含む化合物水溶液としては、ケイ酸
ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ
酸リチウム等の水溶液を用いることができる。
【0049】Siを含む化合物の添加量は、カーボンブ
ラック粒子粉末に対し、SiO換算で0.01〜6
0.0重量%である。0.01重量%未満の場合には、
本発明の効果は得られない。0.01〜60.0重量%
の添加量により、本発明の効果が十分に得られるので、
60.0重量%を超えて必要以上に添加する意味がな
い。得られる改質カーボンブラック粒子粉末の分散性及
び黒色度を考慮した場合、5.0〜55.0重量%が好
ましく、より好ましくは12.0〜50.0重量%であ
り、最も好ましくは27.0〜50.0重量%である。
【0050】本発明においてAl及びSiの両者を含む
混合水溶液を添加する場合には、カーボンブラック粒子
粉末に対し、Al換算とSiO換算との総量で0.0
1〜60.0重量%、好ましくは5.0〜55.0重量
%、より好ましくは12.0〜50.0重量%、最も好
ましくは27.0〜50.0重量%である。
【0051】尚、Alを含む化合物及びSiを含む化合
物を水溶液として用いるのは、pH10.0以上又はp
H4.0以下の懸濁液中において充分かつ均一に混合す
るためであるが、各化合物を結晶塩として添加し、当該
懸濁液中で充分に溶解・混合させることもできる。
【0052】本発明におけるpH10以上又はpH4.
0以下の懸濁液に添加した前記各化合物を含む水溶液
は、当該懸濁液を攪拌しながら急速にpHを中性付近
(pH6.5〜8.5)に調整することにより、Al、
Siの各水酸化物超微粒子として略全量を速沈させてカ
ーボンブラック粒子と水酸化物超微粒子とからなる混合
物とする。
【0053】速沈させる時間としては1〜10分間の範
囲である。10分間を超える場合は、カーボンブラック
粒子の粒子表面に前記各水酸化物が層状に形成されるこ
ともある。従って、速沈後は速やかに濾別する。1分間
未満でもよいが前記各水酸化物超微粒子として析出させ
充分に混合させる場合には1分間程度はかかる。
【0054】pHを調整するための酸としては、硫酸、
塩酸、酢酸、硝酸等を使用することができ、アルカリと
しては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニ
ア水等を用いることができる。
【0055】尚、カーボンブラック粒子と水酸化物超微
粒子とからなる混合物を濾別、水洗、乾燥する方法は、
常法に従って行えばよい。
【0056】本発明における圧密粉砕処理に用いるエッ
ジランナーとしては、「サンドミル」(株式会社松本鋳
造鉄工所製)や「ミックスマーラー」(新東工業株式会
社製)等を用いることができる。
【0057】エッジランナーの線加重は147〜784
N/cm(15〜80Kg/cm)であり、より好まし
くは294〜588N/cm(30〜60Kg/cm)
である。147N/cm(15Kg/cm)未満の場合
には、摩砕による剪断力が弱すぎるため、メカノケミカ
ル効果が得られない。784N/cm(80Kg/c
m)を超える場合には、摩砕による剪断力が強すぎて、
粒子そのものを破壊してしまう恐れがある。また、処理
時間は15〜120分間であり、好ましくは30〜60
分間である。
【0058】本発明においては、カーボンブラック粒子
と水酸化物超微粒子とからなる混合物をエッジランナー
によって圧密粉砕処理するまでの操作を、複数回繰り返
してもよい。
【0059】次に、本発明に係る改質カーボンブラック
粒子粉末を配合した塗料について述べる。
【0060】本発明に係る改質カーボンブラック粒子粉
末を配合した塗料は、貯蔵安定性がΔE値で1.5以
下が好ましく、より好ましくは1.2以下、更により好
ましくは1.1以下、最も好ましくは1.0以下であ
る。塗膜にした場合には、塗膜の光沢度は75〜115
%、好ましくは80〜115%、より好ましくは90〜
115%、最も好ましくは100%〜115%であり、
塗膜の黒色度L値は14.0〜22.0が好ましく、
より好ましくは14.0〜21.0、最も好ましくは1
4.0〜20.0であり、塗膜の耐光性ΔE値は5.
0以下、好ましくは4.0以下、より好ましくは3.0
以下、最も好ましくは2.0以下である。
【0061】本発明に係る改質カーボンブラック粒子粉
末を配合した水系塗料は、貯蔵安定性がΔE値で1.
5以下が好ましく、より好ましくは1.2以下、更によ
り好ましくは1.1以下、最も好ましくは1.0以下で
ある。塗膜にした場合には、塗膜の光沢度は70〜11
0%、好ましくは75〜110%、より好ましくは85
〜110%、最も好ましくは95〜110%であり、塗
膜の黒色度L値は14.0〜22.0が好ましく、よ
り好ましくは14.0〜21.0、最も好ましくは1
4.0〜20.0であり、塗膜の耐光性ΔE値は5.
0以下、好ましくは4.0以下、より好ましくは3.0
以下、最も好ましくは2.0以下である。
【0062】本発明に係る塗料中における改質カーボン
ブラック粒子粉末の配合割合は、塗料構成基材100重
量部に対して0.5〜100重量部の範囲で使用するこ
とができ、塗料のハンドリングを考慮すれば、好ましく
は1.0〜100重量部である。
【0063】塗料構成基材としては、樹脂、溶剤、必要
により油脂、消泡剤、体質顔料、乾燥促進剤、界面活性
剤、硬化促進剤、助剤等が配合される。
【0064】樹脂としては、溶剤系塗料用や油性印刷イ
ンクに通常使用されているアクリル樹脂、アルキッド樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、塩化
ビニル樹脂、シリコーン樹脂、ガムロジン、ライムロジ
ン等のロジン系樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹
脂、ニトロセルロース、エチレン−酢酸ビニル共重合樹
脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸
樹脂等のロジン変性樹脂、石油樹脂等を用いることがで
きる。水系塗料用としては、水系塗料用や水性インクに
通常使用されている水溶性アクリル樹脂、水溶性スチレ
ン−マレイン酸樹脂、水溶性アルキッド樹脂、水溶性メ
ラミン樹脂、水溶性ウレタンエマルジョン樹脂、水溶性
エポキシ樹脂、水溶性ポリエステル樹脂等を用いること
ができる。
【0065】溶剤としては、溶剤系塗料用に通常使用さ
れている大豆油、トルエン、キシレン、シンナー、ブチ
ルアセテート、メチルアセテート、メチルイソブチルケ
トン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピル
セロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコール
モノメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤、酢
酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル系溶
剤、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素
系溶剤、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素系溶剤、ミ
ネラルスピリット等の石油系溶剤、アセトン、メチルエ
チルケトン等のケトン系溶剤、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール
等のアルコール系溶剤、脂肪族炭化水素等を用いること
ができる。
【0066】水系塗料用溶剤としては、水と水系塗料用
に通常使用されているエチルアルコール、プロピルアル
コール、ブチルアルコール等のアルコール系溶剤、メチ
ルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ等のグリコールエーテル系溶剤、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプ
ロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のオ
キシエチレン又はオキシプロピレン付加重合体、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,2,6−ヘ
キサントリオール等のアルキレングリコール、グリセリ
ン、2−ピロリドン等の水溶性有機溶剤とを混合して使
用することができる。
【0067】油脂としては、あまに油、きり油、オイチ
シカ油、サフラワー油等の乾性油を加工したボイル油を
用いることができる。
【0068】消泡剤としては、ノプコ8034(商品
名)、SNデフォーマー477(商品名)、SNデフォ
ーマー5013(商品名)、SNデフォーマー247
(商品名)、SNデフォーマー382(商品名)(以
上、いずれもサンノプコ株式会社製)、アンチホーム0
8(商品名)、エマルゲン903(商品名)(以上、い
ずれも花王株式会社製)等の市販品を使用することがで
きる。
【0069】次に、本発明に係る改質カーボンブラック
粒子粉末を用いて着色した樹脂組成物について述べる。
【0070】本発明に係る改質カーボンブラック粒子粉
末を用いて着色した樹脂組成物は、目視観察による分散
状態は、後出評価法による4又は5、好ましくは5であ
り、樹脂組成物の黒色度L値は14.0〜22.0が
好ましく、より好ましくは14.0〜21.0、最も好
ましくは14.0〜20.0であり、樹脂組成物の耐光
性ΔE値は5.0以下、好ましくは4.0以下、より
好ましくは3.0以下、最も好ましくは2.0以下であ
る。
【0071】本発明に係る樹脂組成物中における改質カ
ーボンブラック粒子粉末の配合割合は、樹脂100重量
部に対して0.01〜200重量部の範囲で使用するこ
とができ、樹脂組成物のハンドリングを考慮すれば、好
ましくは0.05〜150重量部、更に好ましくは0.
1〜100重量部である。
【0072】本発明に係る樹脂組成物における構成基材
としては、改質カーボンブラック粒子粉末と周知の樹脂
とともに、必要により、シリカ等の充填材、滑剤、可塑
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、各種安定剤等の添加剤
が配合される。
【0073】樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテン、ポリイソブチレン等のポリオレフィ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルペンテン、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
スチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、ス
チレン−酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−EPD
M−スチレン共重合体、アクリル系樹脂、ポリアミド、
ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリウレタン等の
熱可塑性樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール
樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹
脂、ロジン・エステル、ロジン、天然ゴム(NR)、ポ
リイソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエン共重
合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ブ
チルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−II
R)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ク
ロロプレンゴム(CR)、エチレン−プロピレン共重合
体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム
(EPDM)、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、ス
チレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプ
レン−ブタジエン共重合体ゴム、クロロスルホン化ポリ
エチレン、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、多
硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム
及びその混合物等を用いることができる。これらは単独
で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
【0074】添加剤の量は、樹脂組成物構成基材に対し
て50重量%以下であればよい。添加剤の含有量が50
重量%を超える場合には、成形性が低下する。
【0075】本発明に係る樹脂組成物は、樹脂原料と改
質カーボンブラック粒子粉末をあらかじめよく混合し、
次に、混練機もしくは押出機を用いて加熱下で強いせん
断作用を加えて、改質カーボンブラック粒子粉末の凝集
体を破壊し、樹脂組成物中に改質カーボンブラック粒子
粉末を均一に分散させた後、目的に応じた形状に成形加
工して使用する。
【0076】
【発明の実施の形態】本発明の代表的な実施の形態は、
次の通りである。
【0077】粒子粉末の一次平均粒子径は、いずれも電
子顕微鏡写真(倍率50,000倍)に示される粒子3
50個の粒子径をそれぞれ測定し、その平均値で示し
た。
【0078】比表面積値は、BET法により測定した値
で示した。
【0079】カーボンブラック粒子粉末の粒子表面に存
在するAl量及びSi量は、「蛍光X線分析装置 30
63M型」(理学電機工業株式会社製)を使用し、JI
SK0119の「けい光X線分析通則」に従って測定し
た。
【0080】カーボンブラック粒子粉末及び改質カーボ
ンブラック粒子粉末のα値は、分子量の異なるバインダ
ー(数平均分子量M=15000のウレタン樹脂、28
000のウレタン樹脂、42000のウレタン樹脂)を
用いて、常法により被測定粒子粉末の飽和樹脂吸着量
(As)を測定し、得られたAsとMとを下記数4に基
づいて両対数表にプロットすることによって得られた直
線の傾きより、α値を求めた。
【0081】
【数4】
【0082】カーボンブラック粒子粉末及び改質カーボ
ンブラック粒子粉末の黒色度は、試料0.5gとヒマシ
油0.5mlとをフーバー式マーラーで練ってペースト
状とし、このペーストにクリアラッカー4.5gを加
え、混練、塗料化してキャストコート紙上に150μm
(6mil)のアプリケーターを用いて塗布した塗布片
(塗膜厚み:約30μm)を作製し、該塗布片について
「多光源分光測色計 MSC−IS−2D」(スガ試験
機株式会社製)を用いて測定を行い、JIS Z892
9に定めるところに従って表色指数L値で示した。
【0083】改質カーボンブラック粒子粉末の着色力
は、まず下記に示す方法に従って作製した原色エナメル
と展色エナメルのそれぞれを、キャストコート紙上に1
50μm(6mil)のアプリケーターを用いて塗布し
て塗布片を作製し、該塗布片について「多光源分光測色
計 MSC−IS−2D」(スガ試験機株式会社製)を
用いてL値を測色し、その差をΔL値とした。
【0084】次いで、改質カーボンブラック粒子粉末の
標準試料として、未処理のカーボンブラック粒子粉末を
用いて、上記と同様にして原色エナメルと展色エナメル
の塗布片を作製し、各塗布片のL値を測色し、その差
をΔLs値とした。
【0085】得られた改質カーボンブラック粒子粉末の
ΔL値と標準試料のΔLs値を用いて下記数2に従
って算出した値を着色力(%)として示した。
【0086】
【数5】着色力(%)=100+{(ΔLs値−ΔL
値)×10}
【0087】原色エナメルの作製:上記試料粉体3gと
アミノアルキッド樹脂16g及びシンナー10gとを配
合して3mmφガラスビーズ90gと共に140mlの
ガラスビンに添加し、次いで、ペイントシェーカーで4
5分間混合分散した後、アミノアルキッド樹脂50gを
追加し、更に5分間ペイントシェーカーで分散させて、
原色エナメルを作製した。
【0088】展色エナメルの作製:上記原色エナメル8
gとアミラックホワイト(二酸化チタン分散アミノアル
キッド樹脂)40gとを配合し、ペイントシェーカーで
15分間混合分散して、展色エナメルを作製した。
【0089】カーボンブラック粒子粉末及び改質カーボ
ンブラック粒子粉末の耐光性は、前述の着色力を測定す
るために作製した原色エナメルを、冷間圧延鋼板(0.
8mm×70mm×150mm)(JIS G−314
1)に150μmの厚みで塗布、乾燥して塗膜を形成
し、得られた測定用塗布片の半分を金属製フォイルで覆
い、「アイ スーパーUVテスター SUV−W13」
(岩崎電気株式会社製)を用いて、紫外線を照射強度1
00mW/cmで6時間連続照射した後、金属製フォ
イルで覆うことによって紫外線が照射されなかった部分
と紫外線照射した部分との色相(L値、a値、b
値)をそれぞれ測定し、紫外線が照射されなかった部分
の測定値を基準に、下記数3に従って算出したΔE
によって示した。
【0090】
【数6】ΔE値=((ΔL値)+(Δa値)
+(Δb値)1/2 ΔL値: 比較する試料の紫外線照射有無のL値の
差 Δa値: 比較する試料の紫外線照射有無のa値の
差 Δb値: 比較する試料の紫外線照射有無のb値の
【0091】カーボンブラック粒子粉末及び改質カーボ
ンブラック粒子粉末の流動性は、「パウダテスタ」(ホ
ソカワミクロン株式会社製)を用いて、安息角(度)、
圧縮度(%)、スパチュラ角(度)、凝集度の各粉体特
性値を測定し、該各測定値を同一基準の数値に置き換え
た各々の指数を求め、各々の指数を合計した流動性指数
で示した。流動性指数が100に近いほど、流動性が優
れていることを意味する。
【0092】塗膜の光沢度は、前記測定用塗布片を「グ
ロスメーター UGV−5D」(スガ試験機株式会社
製)を用いて入射角60°の時の光沢度で示した。光沢
度が高いほど、改質カーボンブラック粒子粉末を配合し
た塗料の分散性が優れていることを示す。
【0093】改質カーボンブラック粒子粉末を用いた溶
剤系塗料及び水系塗料の黒色度は、後述する処方によっ
て調製した各塗料を冷間圧延鋼板(0.8mm×70m
m×150mm)(JIS G−3141)に150μ
mの厚みで塗布、乾燥して塗膜を形成して得られた測定
用塗布片について、「多光源分光測色計 MSC−IS
−2D」(スガ試験機株式会社製)を用いて測定を行
い、JIS Z 8929に定めるところに従って表色
指数L値で示した。また、改質カーボンブラック粒子
粉末を用いて着色した樹脂組成物の色相は、後述する処
法によって作製した着色樹脂プレートを「多光源分光測
色計 MSC−IS−2D」(スガ試験機株式会社製)
を用いて前記と同様にして測定した。
【0094】各塗料を用いた塗膜の耐光性は、前述の塗
料の色相を測定するために作製した測定用塗布片の半分
を金属製フォイルで覆い、「アイ スーパーUVテスタ
ーSUV−W13」(岩崎電気株式会社製)を用いて、
紫外線を照射強度100mW/cmで6時間連続照射
した後、金属製フォイルで覆うことによって紫外線が照
射されなかった部分と紫外線照射した部分との色相(L
値、a値、b 値)をそれぞれ測定し、紫外線が照
射されなかった部分の測定値を基準に、下記数7に従っ
て算出したΔE値によって示した。
【0095】
【数7】ΔE値=((ΔL値)+(Δa値)
+(Δb値)1/2 ΔL値: 比較する塗膜の紫外線照射有無のL値の
差 Δa値: 比較する塗膜の紫外線照射有無のa値の
差 Δb値: 比較する塗膜の紫外線照射有無のb値の
【0096】また、各樹脂組成物の耐光性は、前述の樹
脂組成物の色相を測定するために作製した樹脂プレート
の半分を金属製フォイルで覆い、「アイ スーパーUV
テスター SUV−W13」(岩崎電気株式会社製)を
用いて、紫外線を照射強度100mW/cmで6時間
連続照射した後、金属製フォイルで覆うことによって紫
外線が照射されなかった部分と紫外線照射した部分との
色相(L値、a値、b値)をそれぞれ測定し、紫
外線が照射されなかった部分の測定値を基準に、下記数
8に従って算出したΔE値によって示した。
【0097】
【数8】ΔE値=((ΔL値)+(Δa値)
+(Δb値)1/2 ΔL値: 比較する樹脂プレートの紫外線照射有無の
値の差 Δa値: 比較する樹脂プレートの紫外線照射有無の
値の差 Δb値: 比較する樹脂プレートの紫外線照射有無の
値の差
【0098】塗料の貯蔵安定性は、後述する処方によっ
て調製した各塗料を冷間圧延鋼板(0.8mm×70m
m×150mm)(JIS−G−3141)に150μ
mの厚みで塗布、乾燥して製造した塗膜のL値、a
値及びb値と、該塗料を25℃において1週間静置し
て得られた塗料を冷間圧延鋼板に塗布、乾燥して製造し
た塗膜のL値、a値及びb値を測定し、下記数9
に従って得られたΔE 値で示した。
【0099】
【数9】ΔE値=((ΔL+(Δa
(Δb1/2 ΔL値: 比較する塗膜の静置前後のL値の差 Δa値: 比較する塗膜の静置前後のa値の差 Δb値: 比較する塗膜の静置前後のb値の差
【0100】塗料粘度については、後述する処方によっ
て調製した塗料の25℃における塗料粘度を「E型粘度
計(コーンプレート型粘度計)EMD−R」(株式会社
東京計器製)を用いて、ずり速度D=1.92 sec
−1における値を求めた。
【0101】改質カーボンブラック粒子粉末の樹脂組成
物への分散性は、得られた着色樹脂プレート表面におけ
る未分散の凝集粒子の個数を目視により判定し、5段階
で評価した。5が最も分散状態が良いことを示す。 5: 未分散物認められず、 4: 1cm当たり1個以上5個未満、 3: 1cm当たり5個以上10個未満、 2: 1cm当たり10個以上50個未満、 1: 1cm当たり50個以上。
【0102】<改質カーボンブラック粒子粉末の製造>
カーボンブラック粒子粉末(粒子形状:粒状、一次平均
粒子径:0.020μm、BET比表面積値137.7
/g、α値0.15、流動性22、黒色度L値1
6.5、耐光性ΔE値12.14)1.5kgを水に
投入し攪拌・分散した後、NaOH水溶液を加えてpH
10.0とした。次いで、3号水ガラス溶液524g
(カーボンブラック粒子粉末に対してSiO換算で1
0.0重量%に相当する)を添加して攪拌・混合した
後、当該懸濁液を攪拌しながら酢酸水溶液を用いてpH
7.0に調整した。そのときの所要時間は5分であっ
た。直ちに、濾別・水洗・乾燥してカーボンブラック粒
子粉末とシリカ超微粒子との混合物を得た。得られたカ
ーボンブラック粒子粉末を「エッジランナー MSH−
0LH型」(新東工業株式会社製)に投入して線荷重4
21N/cm(43Kg/cm)で30分間圧密粉砕を
行った。
【0103】得られた改質カーボンブラック粒子粉末の
一次平均粒子径は0.022μmであり、BET比表面
積値は146.7m/g、α値は0.52、流動性は
46、黒色度L値は16.6、着色力は111%、耐
光性ΔE値は2.07であった。
【0104】<改質カーボンブラック粒子粉末を含む溶
剤系塗料の製造>前記改質カーボンブラック粒子粉末1
0gとアミノアルキッド樹脂及びシンナーとを下記割合
で配合して3mmφガラスビーズ90gと共に140m
lのガラスビンに添加し、次いで、ペイントシェーカー
で90分間混合分散し、ミルベースを作製した。
【0105】 改質カーボンブラック粒子粉末 12.2重量部、 アミノアルキッド樹脂 19.5重量部、 (アミラックNo.1026:関西ペイント株式会社製) シンナー 7.3重量部。
【0106】前記ミルベースを用いて、下記割合となる
ようにアミノアルキッド樹脂を配合し、ペイントシェー
カーで更に15分間混合分散して、改質カーボンブラッ
ク粒子粉末を含む溶剤系塗料を得た。
【0107】 ミルベース 39.0重量部、 アミノアルキッド樹脂 61.0重量部。 (アミラックNo.1026:関西ペイント株式会社製)
【0108】得られた溶剤系塗料の塗料粘度は1,02
4cP、塗料の貯蔵安定性は、ΔE 値で0.98であ
った。
【0109】次いで、前記溶剤系塗料を冷間圧延鋼板
(0.8mm×70mm×150mm)(JIS G−
3141)に150μmの厚みで塗布、乾燥して得られ
た塗膜の光沢度は96%、黒色度L値は17.2、耐
光性ΔE値は2.25であった。
【0110】<改質カーボンブラック粒子粉末を含む水
系塗料の製造>前記改質カーボンブラック粒子粉末7.
62gと水溶性アルキッド樹脂等とを下記割合で3mm
φガラスビーズ90gと共に140mlのガラスビンに
添加し、次いでペイントシェーカーで90分間混合分散
し、ミルベースを作製した。
【0111】 改質カーボンブラック粒子粉末 12.4重量部、 水溶性アルキッド樹脂 9.0重量部、 (商品名:S−118:大日本インキ化学工業株式会社製) 消泡剤 0.1重量部、 (商品名:ノプコ8034:サンノプコ株式会社製) 水 4.8重量部、 ブチルセロソルブ 4.1重量部。
【0112】前記ミルベースを用いて、塗料組成を下記
割合で配合してペイントシェーカーで更に15分間混合
分散して、改質カーボンブラック粒子粉末を含有する水
系塗料を得た。
【0113】 ミルベース 30.4重量部、 水溶性アルキッド樹脂 46.2重量部、 (商品名:S−118:大日本インキ化学工業株式会社製) 水溶性メラミン樹脂 12.6重量部、 (商品名:S−695:大日本インキ化学工業株式会社製) 消泡剤 0.1重量部、 (商品名:ノプコ8034:サンノプコ株式会社製) 水 9.1重量部、 ブチルセロソルブ 1.6重量部。
【0114】得られた水系塗料の塗料粘度は2,944
cP、貯蔵安定性はΔE値で1.01であった。
【0115】次いで、前記水系塗料を冷間圧延鋼板
(0.8mm×70mm×150mm)(JIS G−
3141)に150μmの厚みで塗布、乾燥して得られ
た塗膜の光沢度は88%、黒色度L値は17.4、耐
光性ΔE値は2.41であった。
【0116】<樹脂組成物の製造>前記改質カーボンブ
ラック粒子粉末2.5gとポリ塩化ビニル樹脂粉末「1
03EP8D」(日本ゼオン株式会社製)47.5gと
を秤量し、これらを100mlポリビーカーに入れ、ス
パチュラでよく混合して混合粉末を得た。
【0117】得られた混合粉末にステアリン酸カルシウ
ムを0.5g加えて混合し、160℃に加熱した熱間ロ
ールのクリアランスを0.2mmに設定した後、前記混
合粉末を少しずつロールにて練り込んで樹脂組成物が一
体となるまで混練を続けた後、樹脂組成物をロールから
剥離して着色樹脂プレート原料として用いた。
【0118】次に、表面研磨されたステンレス板の間に
上記樹脂組成物を挟んで180℃に加熱したホットプレ
ス内に入れ、98,000kPa(1トン/cm)の
圧力で加圧成形して厚さ1mmの着色樹脂プレートを得
た。得られた着色樹脂プレートの分散状態は5であり、
黒色度L値は17.5、耐光性はΔE値で1.98
であった。
【0119】
【作用】本発明において最も重要な点は、粒子表面にA
l又はSiもしくはこれら両者を含む酸化物超微粒子或
いは水酸化物超微粒子を固着させた分子量依存パラメー
ターα値が0.35以上である改質カーボンブラック粒
子粉末は、分散性、流動性及び耐光性に優れるという事
実である。
【0120】本発明に係る改質カーボンブラック粒子粉
末が優れた分散性を有する理由について、本発明者は、
短時間のうちに析出させたAl又はSiもしくはこれら
両者を含む水酸化物超微粒子とカーボンブラック粒子と
を圧密粉砕処理して、カーボンブラック粒子の粒子表面
にAl又はSiもしくはこれら両者を含む酸化物超微粒
子又は水酸化物超微粒子を固着させたことにより、粒子
表面の高分子の吸着点を増やし、分子量依存パラメータ
ーα値を0.35以上とすることができたことによるも
のと考えている。
【0121】本発明に係る改質カーボンブラック粒子粉
末が優れた流動性を有する理由について、本発明者は、
Al化合物やSi化合物を粒子表面に比較的長時間かけ
て析出させて均一に被覆した場合に比べて、カーボンブ
ラック粒子表面に粒子表面に前記酸化物超微粒子又は水
酸化物超微粒子に起因する微細な凹凸を形成することが
できたことによるものと考えている。
【0122】本発明に係るカーボンブラック粒子の粒子
表面にAl又はSi若しくはAl及びSiを含む酸化物
超微粒子或いは水酸化物超微粒子を固着させたα値が
0.350以上である改質カーボンブラック粒子粉末
は、塗料とした場合には分散性及び貯蔵安定性に優れて
いる。また、樹脂組成物とした場合には、分散性に優れ
ているため極めて均一で色ムラのない樹脂組成物を得る
ことができる。
【0123】本発明に係る改質カーボンブラック粒子粉
末が耐光性に優れている理由としては、カーボンブラッ
ク粒子の粒子表面にAl又はSi若しくはAl及びSi
の酸化物超微粒子或いは水酸化物超微粒子を緊密に固着
させており、改質カーボンブラック粒子がビヒクル中又
は樹脂組成物中に高度に分散・配合することができるた
め、光や熱に対して優れた遮断効果が発揮されるので、
光や熱のビヒクル又は樹脂に対する影響を充分抑制する
ことができたことによるものと考えている。
【0124】
【実施例】次に、実施例及び比較例を示す。
【0125】カーボンブラック粒子A〜G:カーボンブ
ラック粒子として表1に示す特性を有するカーボンブラ
ック粒子を用意した。
【0126】
【表1】
【0127】実施例1〜12、比較例1〜4:カーボン
ブラック粒子粉末の種類、水酸化物超微粒子を速沈させ
る反応条件及び圧密粉砕処理における線荷重及び時間を
種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態と同様に
して改質カーボンブラック粒子粉末を得た。
【0128】このときの製造条件を表2に、得られた改
質カーボンブラック粒子粉末の諸特性を表3に示す。
【0129】
【表2】
【0130】
【表3】
【0131】<比較例5> (特開2001−3231
91号公報 実施例1) カーボンブラック粒子粉末(粒子形状:粒状、一次平均
粒径:0.016μm、BET比表面積値250m
g、α値0.19、流動性24、黒色度L値16.
3、耐光性ΔE値11.87)(三菱カーボンブラッ
ク #990、三菱化学株式会社製)9gに対し、市販
のコロイド状シリカ水分散液である「スノーテックス
S」(粒子径0.010μm、pH10.0、SiO
含量30.4%)(日産化学工業株式会社製)9g(固
形分換算で2.7g)と純水15gとの混合物を均一に
噴霧添加した後、小型造粒機により、攪拌、造粒を行っ
た。得られた粒状カーボンブラックを105℃で10時
間減圧乾燥して水分を除去し、シリカ変性カーボンブラ
ックを得た。
【0132】<比較例6> (特開平11−11684
1号公報 実施例1) カーボンブラック粒子A(粒子形状:粒状、一次平均粒
径:0.022μm、BET比表面積値134.0m
/g、α値0.13、流動性25、黒色度L値16.
6、耐光性ΔE値12.65)1000gをラボ造粒
装置に入れた後、テトラアルコキシシランのオリゴマー
「MKCシリケートMS51」(商品名:三菱化学株式
会社製)50gをノニオン系界面活性剤で乳化し、水と
共に上記カーボンブラック粒子Aに加えた。ラボ造粒装
置の蓋を閉め、60℃で1分間高速攪拌し、得られた造
粒物をドライヤーで乾燥させ、シリカ添着カーボンブラ
ックを得た。
【0133】得られた比較例5及び6の各処理を行った
カーボンブラック粒子粉末の諸特性を表3に示す。
【0134】<溶剤系塗料>実施例13〜24、比較例
7〜13:改質カーボンブラック粒子粉末の種類を種々
変化させた以外は、前記発明の実施の形態と同様にして
溶剤系塗料を得た。
【0135】得られた塗料の諸特性及び塗膜の諸特性を
表4に示す。
【0136】
【表4】
【0137】<水系塗料>実施例25〜36、比較例1
4〜20:改質カーボンブラック粒子粉末の種類を種々
変化させた以外は、前記発明の実施の形態と同様にして
水系塗料を得た。
【0138】得られた水系塗料の諸特性及び塗膜の諸特
性を表5に示す。
【0139】
【表5】
【0140】<樹脂組成物>実施例37〜48、比較例
21〜27:改質カーボンブラック粒子粉末の種類を種
々変化させた以外は、前記発明の実施の形態と同様にし
て樹脂組成物を得た。
【0141】このときの製造条件及び得られた樹脂組成
物の諸特性を表6及び表7に示す。
【0142】実施例49 下記に示す配合割合にて樹脂組成物を常法に従ってバン
バリーミキサー及び練りロール機で混合混練して調製し
た。
【0143】 スチレン−ブタジエン共重合体(SBR) 50.0重量部、 天然ゴム(NR) 50.0重量部、 改質カーボンブラック粒子粉末 30.0重量部、 充填剤(シリカ) 40.0重量部、 亜鉛華 2.5重量部、 ステアリン酸 2.0重量部、 老化防止剤(N−イソプロピル−N’フェニル−p−フェニレンジアミン) 2.0重量部、 アロマオイル 10.0重量部、 硫黄 1.8重量部、 加硫促進剤(ジフェニルグアニジン) 0.8重量部。
【0144】得られた樹脂組成物を160℃で20分間
プレス加硫して試験片を得た。
【0145】このときの製造条件及び得られた樹脂組成
物の諸特性を表6に示す。
【0146】実施例50〜55、比較例28〜34:改
質カーボンブラック粒子粉末の種類を種々変化させた以
外は、前記実施例49と同様にして樹脂組成物を得た。
【0147】このときの製造条件及び得られた樹脂組成
物の諸特性を表6及び表7に示す。
【0148】
【表6】
【0149】
【表7】
【0150】
【発明の効果】本発明に係る改質カーボンブラック粒子
粉末は、分散性、流動性及び耐光性に優れているので、
塗料用及び樹脂組成物用として好適である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 201/00 C09D 201/00 Fターム(参考) 4J002 AC011 AC021 AC031 AC061 AC071 AC081 AC091 AC121 AF021 BB031 BB121 BB151 BB171 BB181 BC031 BC041 BC071 BD041 BD121 BG041 BH021 BN041 BN151 CB001 CC031 CD001 CF001 CF061 CG011 CH041 CK021 CL001 CP021 DA036 FB076 FD016 4J037 AA02 CA05 CA12 CA18 CA20 CA24 CA25 DD04 DD05 DD07 DD17 EE02 EE28 EE29 EE33 EE43 EE46 EE47 FF15 FF22 4J038 EA011 HA026 HA216 HA446 KA08 KA14 KA20 MA08 MA10 NA03 NA26

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子表面にAl又はSi若しくはこれら
    両者を含む酸化物超微粒子或いは水酸化物超微粒子を固
    着させたカーボンブラック粒子からなる改質カーボンブ
    ラック粒子粉末であって、前記改質カーボンブラック粒
    子粉末の有する高分子化合物の飽和吸着量(As)と該
    高分子化合物の分子量(M)との関係から成立する下記
    の数1における分子量依存パラメーターα値が0.35
    以上であることを特徴とする改質カーボンブラック粒子
    粉末。 【数1】
  2. 【請求項2】 カーボンブラック粒子を含む水性懸濁液
    のpH値を10.0以上に調整し、該懸濁液にAlを含
    む化合物水溶液又はSiを含む化合物水溶液若しくはこ
    れら両者を含む混合水溶液を添加し、攪拌しながら、こ
    の液のpH値を中性付近に調節してAl又はSi若しく
    は両者の水酸化物超微粒子を速沈させた後、該液中のカ
    ーボンブラック粒子を水酸化物超微粒子とともに濾別し
    てカーボンブラック粒子と水酸化物超微粒子とからなる
    混合物を得、該混合物を水洗・乾燥した後、当該混合物
    をエッジランナーによって圧密粉砕処理をすることによ
    りカーボンブラック粒子の粒子表面にAl又はSi若し
    くは両者を含む酸化物超微粒子或いは水酸化物超微粒子
    を固着させることを特徴とする請求項1記載の改質カー
    ボンブラック粒子粉末の製造法。
  3. 【請求項3】 カーボンブラック粒子を含む水性懸濁液
    のpH値を4.0以下に調整し、該懸濁液にAlを含む
    化合物水溶液又はSiを含む化合物水溶液若しくはこれ
    ら両者を含む混合水溶液を添加し、攪拌しながら、この
    液のpH値を中性付近に調節してAl又はSi若しくは
    両者の水酸化物超微粒子を速沈させた後、該液中のカー
    ボンブラック粒子を水酸化物超微粒子とともに濾別して
    カーボンブラック粒子と水酸化物超微粒子とからなる混
    合物を得、該混合物を水洗・乾燥した後、当該混合物を
    エッジランナーによって圧密粉砕処理をすることにより
    カーボンブラック粒子の粒子表面にAl又はSi若しく
    は両者を含む酸化物超微粒子或いは水酸化物超微粒子を
    固着させることを特徴とする請求項1記載の改質カーボ
    ンブラック粒子粉末の製造法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の改質カーボンブラック粒
    子粉末を塗料構成基材中に配合したことを特徴とする塗
    料。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の改質カーボンブラック粒
    子粉末を用いて着色したことを特徴とする樹脂組成物。
JP2002332133A 2002-03-04 2002-11-15 改質カーボンブラック粒子粉末及びその製造法、当該改質カーボンブラック粒子粉末を含有する塗料及び樹脂組成物 Expired - Lifetime JP4407789B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002332133A JP4407789B2 (ja) 2002-03-04 2002-11-15 改質カーボンブラック粒子粉末及びその製造法、当該改質カーボンブラック粒子粉末を含有する塗料及び樹脂組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002-57784 2002-03-04
JP2002057784 2002-03-04
JP2002332133A JP4407789B2 (ja) 2002-03-04 2002-11-15 改質カーボンブラック粒子粉末及びその製造法、当該改質カーボンブラック粒子粉末を含有する塗料及び樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003327867A true JP2003327867A (ja) 2003-11-19
JP4407789B2 JP4407789B2 (ja) 2010-02-03

Family

ID=29713712

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002332133A Expired - Lifetime JP4407789B2 (ja) 2002-03-04 2002-11-15 改質カーボンブラック粒子粉末及びその製造法、当該改質カーボンブラック粒子粉末を含有する塗料及び樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4407789B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004244599A (ja) * 2003-02-17 2004-09-02 Toda Kogyo Corp 改質カーボンブラック粒子粉末及びその製造法、当該改質カーボンブラック粒子粉末を含有する塗料及び樹脂組成物
JP2010513654A (ja) * 2006-12-20 2010-04-30 チェイル インダストリーズ インコーポレイテッド 親水性カーボンブラック集合体、その製造方法、それを含む親水性複合材及び燃料電池用バイポーラプレート
JP2013511602A (ja) * 2009-11-20 2013-04-04 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 表面改質ナノ粒子を含む無機顔料組成物及び製造方法
JP2016023248A (ja) * 2014-07-22 2016-02-08 Dic株式会社 熱可塑性樹脂組成物、その製造方法および成形体
WO2017061098A1 (ja) * 2015-10-09 2017-04-13 日本板硝子株式会社 カーボンブラック含有複合粒子及びカーボンブラック含有複合粒子を製造する方法
CN113234361A (zh) * 2021-05-17 2021-08-10 明光科迪新材料有限公司 一种用于喷墨打印的颜料色浆及其制备方法
CN114574006A (zh) * 2022-01-22 2022-06-03 德欣精细化工(深圳)有限公司 一种超细特种炭黑的制备方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004244599A (ja) * 2003-02-17 2004-09-02 Toda Kogyo Corp 改質カーボンブラック粒子粉末及びその製造法、当該改質カーボンブラック粒子粉末を含有する塗料及び樹脂組成物
JP2010513654A (ja) * 2006-12-20 2010-04-30 チェイル インダストリーズ インコーポレイテッド 親水性カーボンブラック集合体、その製造方法、それを含む親水性複合材及び燃料電池用バイポーラプレート
JP2013511602A (ja) * 2009-11-20 2013-04-04 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 表面改質ナノ粒子を含む無機顔料組成物及び製造方法
US9067782B2 (en) 2009-11-20 2015-06-30 3M Innovative Properties Company Inorganic pigment compositions comprising surface-modified nanoparticles, and methods of making
JP2016023248A (ja) * 2014-07-22 2016-02-08 Dic株式会社 熱可塑性樹脂組成物、その製造方法および成形体
WO2017061098A1 (ja) * 2015-10-09 2017-04-13 日本板硝子株式会社 カーボンブラック含有複合粒子及びカーボンブラック含有複合粒子を製造する方法
US20180282547A1 (en) * 2015-10-09 2018-10-04 Nippon Sheet Glass Company, Limited Carbon black-containing composite particles and method for producing carbon black-containing composite particles
EP3360932A4 (en) * 2015-10-09 2019-06-26 Nippon Sheet Glass Company, Limited SOUND-CONTAINED COMPONENTS AND METHOD FOR PRODUCING SOUND-CONTAINING COMPONENT PARTICLES
CN113234361A (zh) * 2021-05-17 2021-08-10 明光科迪新材料有限公司 一种用于喷墨打印的颜料色浆及其制备方法
CN114574006A (zh) * 2022-01-22 2022-06-03 德欣精细化工(深圳)有限公司 一种超细特种炭黑的制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4407789B2 (ja) 2010-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE60202503T2 (de) Verbundpartikel und Laufflächenkautschukzusammensetzung, Anstrichmittel und Harzzusammensetzung unter Verwendung der Verbundpartikel
JP2002188021A (ja) 黒色複合酸化鉄顔料並びに該黒色複合酸化鉄顔料を用いた塗料及び樹脂組成物
KR20020025673A (ko) 복합 입자, 그의 제조방법, 그를 이용한 안료, 페인트 및수지 조성물
JP2002363435A (ja) 有機無機複合顔料並びに該有機無機複合顔料を用いた塗料及び該有機無機複合顔料を用いた樹脂組成物
JP3654413B2 (ja) 鉄系黒色複合粒子粉末及びその製造法、該鉄系黒色複合粒子粉末を用いた塗料並びに該鉄系黒色複合粒子粉末で着色したゴム・樹脂組成物
US6440561B2 (en) Iron oxide hydroxide composite particles, pigment, paint and resin composition
JP4900545B2 (ja) 鉄系黒色複合顔料及びその製造法、該鉄系黒色複合顔料を用いた塗料並びに該鉄系黒色複合顔料で着色したゴム・樹脂組成物
JPH1160231A (ja) 二重構造を有する非晶質シリカ粒子、その製法及び用途
JP2002356625A (ja) 有機無機複合粒子粉末及びその製造法、該有機無機複合粒子粉末からなる有機無機複合顔料並びに該有機無機複合顔料を用いた塗料及び樹脂組成物、該有機無機複合顔料を含む顔料分散体及びマスターバッチペレット
JP4407789B2 (ja) 改質カーボンブラック粒子粉末及びその製造法、当該改質カーボンブラック粒子粉末を含有する塗料及び樹脂組成物
EP0997500B1 (en) Fine red iron oxide pigment, and paint or resin composition using the same
JP2010180402A (ja) 二酸化チタン顔料及びその製造方法並びに印刷インキ組成物
JP4438925B2 (ja) 改質カーボンブラック粒子粉末及びその製造法、当該改質カーボンブラック粒子粉末を含有する塗料及び樹脂組成物
US6139618A (en) Fine yellow composite iron oxide hydroxide pigment, and paint or resin composition using the same
JP4452958B2 (ja) 微細な赤色酸化鉄顔料及びその製造法並びに該顔料を用いた塗料及び樹脂組成物
JP4446133B2 (ja) 微細な黄色複合含水酸化鉄顔料及びその製造法並びに該顔料を用いた塗料及び樹脂組成物
JP4862977B2 (ja) 微細な緑色系顔料並びに該微細な緑色系顔料を用いた塗料及び樹脂組成物
JP3894295B2 (ja) 複合粒子粉末及び該複合粒子粉末を含有する塗料及び樹脂組成物
JP3894292B2 (ja) 黒色複合粒子粉末及び該黒色複合粒子粉末を含有する塗料及び樹脂組成物
JP2003327866A (ja) インクジェット用インクの黒色着色材及びインクジェット用インク並びに水性顔料分散体
JP5177333B2 (ja) 微細なオレンジ色系顔料並びに該微細なオレンジ色系顔料を用いた塗料及び樹脂組成物
US6027559A (en) Yellow iron oxide hydroxide particles and process for producing the same
JP2004300350A (ja) 黒色複合粒子粉末及びその製造法、並びに該黒色複合粒子粉末を用いた塗料及び樹脂組成物
JP4424461B2 (ja) 表面改質有機顔料及びその製造法、該表面改質有機顔料を用いた塗料、該表面改質有機顔料を用いた樹脂組成物及び該表面改質有機顔料を用いたゴム組成物
JP3552015B2 (ja) 非磁性黒色顔料粉末、該非磁性黒色顔料粉末を用いた非磁性黒色塗料並びに該非磁性黒色顔料粉末を用いた黒色ゴム・樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051012

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090212

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090513

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090807

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20090929

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091021

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091103

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4407789

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121120

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121120

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121120

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131120

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term