JP2003324977A - 回転出力軸の防水構造 - Google Patents

回転出力軸の防水構造

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JP2003324977A
JP2003324977A JP2002133778A JP2002133778A JP2003324977A JP 2003324977 A JP2003324977 A JP 2003324977A JP 2002133778 A JP2002133778 A JP 2002133778A JP 2002133778 A JP2002133778 A JP 2002133778A JP 2003324977 A JP2003324977 A JP 2003324977A
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Haruhiko Hasegawa
春彦 長谷川
Makoto Suzuki
鈴木  誠
Akihiro Iino
朗弘 飯野
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Seiko Instruments Inc
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、回転出力軸を有する電子機
器において、Oリング等の軸封手段に印加する押圧力を
高圧とせず、モータの過大な回転負荷とならないように
すると共に、シール上の問題を生じさせない防水構造を
提供することにある。 【解決手段】 回転出力軸を有する電子機器の出力回転
軸周りからケース内に侵入した液体が圧電アクチュエー
タの摺動面等濡れを嫌う部署に到達させないための手段
を備えるもので、その手段として、圧電アクチュエー
タの移動体、筐体等に液体がたまる凹部を設ける、液
体を囲い込むように移動体に撥水性の高い部分を設け
る、液体を吸収してしまう吸収部材を設ける、液体
が濡れを嫌う圧電アクチュエータの摺動面に到達させな
いため、圧電アクチュエータの移動体の構造を、該摺動
面を覆い込む形状にする、圧電アクチュエータの移動
体の構造を遠心力で液体をとばすことができる形状にす
るか、いずれかの構成を採用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Oリング等でシー
ルされた回転出力軸の防水構造に関し、特に小型の圧電
アクチュエータを搭載した電子機器の防水に適した構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】アクチュエータなどの出力軸部におい
て、Oリング、オイルシール、磁性流体等を用いた防水
構造を備えた電子機器がある。温度や外部圧力等の環境
の変化、防水構造を構成する部材の寸法精度のバラツ
キ、組立時の位置ズレ等により、必要な防水効果を得る
ことができない。また、長時間にわたる運転を行う際に
は、初期には防水が保てていても、しだいに軸封手段の
構成部材等が劣化するなどして液体が滲み出てくる等に
よって漏れた液体が電子機器に悪影響を及ぼす恐れがあ
り、信頼性を悪化させる。
【0003】また、防水構造として例えば、構造自体が
簡単で低コストであるOリングを用いた回転出力部の防
水構造がよく用いられているが、その場合、Oリングを
つぶすことで防水効果が得られるが、つぶしすぎると回
転出力部の負荷が大きくなってしまう。そのため、必要
な防水効果を得るまでつぶすことで防水効果を得られる
が、つぶしすぎると回転出力部の負荷が大きくなってし
まう。そのため、必要な防水効果を得るまでつぶすと満
足な回転出力を得ることができない場合がある。
【0004】さらに、回転軸に軸ぶれ等があった場合に
は、回転移動範囲におけるOリングによる負荷のパラッ
キ範囲が大きくなるため、回転速度のムラが大きくな
る。逆に、つぶし量を減らし回転出力を優先した場合、
必要な防水効果が得られず、液体が漏れてくることがあ
る。特に回転中は、回転出力軸に軸ぶれ等があった場
合、微妙な隙間が生じ液体が漏れやすい。最近小型で駆
動力が強い特徴を有する圧電アクチュエータが電子機器
に広く用いられるようになっているが、この圧電アクチ
ュエータの場合、液体がステータとロータとの摺動面に
達すると摩擦係数が低下し、回転が不安定になり、最悪
の場合、停止してしまう恐れがある。また、圧電アクチ
ュエータは高トルクであるため直接に回転出力軸を駆動
する場合が多く、その場合回転出力軸とロータが一体構
造であるため、液体が回転出力軸を辿りロータに到達し
やすく、そのため摺動面に液体が侵入しやすい。
【0005】さらに、回転出力軸と摺動面の関係が摩擦
などで微妙に垂直からずれてしまった場合、軸ぶれが生
じやすくなるためOリング部に隙間が生じ液体が漏れや
すくなる。また、回転出力軸と一体に動作する被読み取
り部材の位置を、発光部と受光部の光の授受により検出
する光学式のエンコーダなどを用いた場合、発光部と受
光部の間の光路に液体が侵入すると、屈折などにより光
路が変わり、検出をミスするなどの不具合が生じる。
【0006】図6に示したものは内視鏡先端部に組み込
まれた圧電アクチュエータの例であり、観察患部近傍で
ミラーの回転駆動を行うものである。この図では圧電ア
クチュエータはケースと出力軸だけが示されているが、
ケース内には圧電アクチュエータのステータとそのステ
ータと接触し回転力が与えられるロータとが内蔵され、
該ロータには出力軸が一体的に固定され、外部に回転力
を伝えるようになっている。内視鏡の場合、ミラーが配
置されている領域は超音波の伝搬のため、液体で満たさ
れているのが普通で、その出力軸はケース貫通部分でO
リング等のシール材を用いた軸封が施されている。シー
ルを完璧にする為にはそのOリング等のシール材に高圧
を掛けて圧縮することになるが、そのことは出力軸を該
シール材で強く挟持することとなり、抵抗となって回転
負荷が大きくなってしまう。この負荷は駆動力損失に他
ならず、内視鏡等小型電子機器に搭載した小型の圧電ア
クチュエータにとって大きな問題となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、液体
中などで使用される回転出力軸を有する電子機器におい
て、濡れることで不具合を起こすような圧電アクチュエ
ータの摺動面、圧電素子、光学式のエンコーダの光路な
ど電子機器の部署に液体が付着することを防ぎ、外部環
境の変化、寸法精度や組立時の位置のバラツキ、長時間
使用によるOリング等の軸封手段の劣化などに影誓され
にくく信頼性に優れ、またOリング等の軸封手段に印加
する押圧力を高圧とせず、モータの過大な回転負荷とな
らないようにすると共に、シールドの問題を生じさせ
ず、また回転ムラを軽減することが可能な回転出力軸の
防水構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】回転出力軸を有する電子
機器の出力回転軸周りからケース内に侵入した液体が圧
電アクチュエータの摺動面等濡れを嫌う部署に到達させ
ないための手段を備えるもので、その手段として、圧
電アクチュエータの移動体、筐体等に液体がたまる凹部
を設ける、液体を囲い込むように移動体に撥水性の高
い部分を設ける、液体を吸収してしまう吸収部材を設
ける、液体が濡れを嫌う圧電アクチュエータの摺動面
に到達させないため、圧電アクチュエータの移動体の構
造を、該摺動面を覆い込む形状にする、圧電アクチュ
エータの移動体の構造を遠心力で液体をとばすことがで
きる形状にするか、いずれかの構成を採用する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、回転出力軸を有する電
子機器において、Oリング等のシール材に印加する押圧
力を高圧とせず、モータの過大な回転負荷とならないよ
うにすることとし、そのことによって生じる液体の若干
量の侵入が圧電アクチュエータの摺動面等濡れを嫌う部
署に影響を及ぼさないようにすること、すなわち、侵入
した若干量の液体を当該部署に到達させない構成をとる
ようにして過負荷とならない防水構造を提供しようとい
うものである。このように本発明は液体の若干量の侵入
を容認するものであるから、長時間液体中に浸蝕された
状態で使用するような機器には不向きであり、内視鏡の
ように所定時間だけ液体に浸かった状態で使用されるよ
うな機器に適用されて有効なものである。
【0010】図1に示すものは本発明の第1の実施形態
であって、侵入してきた液体を吸収部材に吸収させてし
まう手法を採用するものである。第1の実施の形態にお
いて、駆動源として圧電アクチュエータを用いている。
図に示した圧電アクチュエータは進行波方式のリング型
圧電アクチュエータで、この形式の圧電アクチュエータ
は、ステータとして圧電セラミック5と金属等の弾性体
2を貼合わせて構成し、該ステータにばね手段により加
圧接触してロータ3を設置する構造となっている。
【0011】圧電セラミック5には2組の駆動電極が形
成され、それぞれ所定の位相差を持った交流電圧を印加
すると、ステータに撓み振動の進行波が励振され、弾性
体2の表面の点は楕円軌跡を描いて運動する。ロータ3
は進行波の波頭でのみ弾性体2と接触し、楕円軌跡によ
り摩擦駆動されて進行波の進行方向と逆の方向に移動す
るという動作原理に基く。そして、リング型圧電アクチ
ュエータにおける弾性体2は図に示されたように上部に
多数の突起2aを備えていてロータ3の底面にリング状に
取り付けられた摺動部4と接触して該ロータ3を回転駆
動する。また、出力軸7の回転位置を検出するため光学
式のエンコーダを備えている。
【0012】ロータ3には少なくとも1つのスリットを
備えた被読み取り部材12が固定されており、このスリッ
トを挟み込むように発光部13、受光部14が備えられてい
る。発光部13から被読み取り部材12に向けて光を照射
し、被読み取り部材12が回転した際、スリットを通過し
た光を受光部14が幾つカウントしたかによって、回転角
を検出することが可能となる。ロータ3には取付け部材
6を介して出力軸7が一体構造とされ、その先端部はケ
ースを貫通して被駆動部材10(この場合内視鏡のミラ
ー)に接続されている。ケースは本体1bと蓋体1aとで構
成され、出力軸7はこの蓋体1aの軸穴部において軸受9
で回転自在に支承されると共に、Oリング8などの軸封
手段により軸封されている。この軸封手段は、Oリング
などの弾性復元部材の他にオイルシール、磁性流体、粘
性の高い潤滑油、グリース等で隙間を埋めたり、また、
軸孔部と回転出力軸との隙間を極力小さくする形状など
でもよい。
【0013】Oリング8を高圧で圧縮すればシール効果
が上がるのであるが、その反面モータへの回転負荷が大
きくなってしまう。そこで本発明ではこのOリング8の
押圧力をやや低めの状態とするのであるが、そのことに
より、該Oリング8による軸封効果がやや甘くなる。そ
の結果この出力軸周りから若干の液体侵入が予測される
が、その液体が摩擦駆動を行う弾性体の突起2aと摺動部
4との接触面を濡らすことがないように、出力軸7の基
部から該摩擦接触面部位、もしくは光学式エンコーダの
光路までの液体が辿る経路においてそれを吸収する部材
11を配置するものである。
【0014】図1に示した例は円板状のロータ3の円周
部上面に吸水ポリマーなどからなる吸収材11をリング状
に配置したものである。配置位置はこれに限らず、図中
破線で示した取付け部材6の円周面やケース蓋体1aに設
けたり併設してもよい。いずれの場合もリング状に設け
るのが効果的である。また、ケース1の内面には親水性
を高める処理が施されており、ロータに液体が至りにく
くして効果をより高めている。親水性を高める処理は、
親水性を有する素材でケース内面を形成したり、ケース
1内面の表面形状を粗くする等の方法がある。
【0015】図2に示すものは本発明の第2の実施形態
であって、侵入してきた液体による濡れを嫌う部署に到
達させないように当該部署を構造的に囲ってしまう手法
を採用するものである。図に示した圧電アクチュエータ
は圧電振動子5と弾性体2からなる振動体を有するロッ
ド型の圧電アクチュエータであって、ロッド状の振動体
に、径方向張り出し部51を設けることによって振動体と
ロータの支持構造や振動体とロータ間の加圧機構、圧電
振動子電極との導通構造を簡素化し、該モータの小型化
を実現させたものである。内視鏡のように小径構造が求
められる機器に適したモータである。
【0016】ケース本体1bには段部が設けられ、その段
部にロッド状の振動体の張り出し部51が固定され、弾性
体2が軸方向の伸び縮み運動と共に捻れ運動をおこす。
この弾性体2の端面はロータ3の面とスプリングの押圧
力を受けた状態で接触している。弾性体2は軸方向の伸
び運動をするときの捻れ変位をロータ3に伝達すること
になり、回転力を付与する。このロータ3には出力軸7
が中心部の穴に嵌合され一体的に固定されており、被駆
動部材10がケースの外側で該出力軸に連結されている。
ロータ3と出力軸7との嵌合は接着や蝋付け、パッキン
などのゴム等によって液密構造で一体化されており、こ
の部分からの液洩れは無いようにしておく。ケースはこ
の形態例のものも本体1bと蓋体1aとで構成され、出力軸
7はこの蓋体1aの軸穴部において軸受9で回転自在に支
承されると共に、Oリング8により軸封されている。該
Oリング8による軸封効果がやや甘くされている結果、
この出力軸7の周りから侵入する若干の液体が摩擦駆動
を行う弾性体2の端面とロータの接触面を濡らすことが
ないように、本実施形態では該弾性体2をすっぽり囲う
ようにロータ3の周縁部にスカート状のカバー31を一体
構造として形成したものである。
【0017】出力軸7の周りから液体の侵入があったと
しても、該液体はロータ3の上面部からこのスカート部
31を伝って段部に溜り、大量の液でない以上弾性体2の
端面とロータの接触面に至ることはない。この場合、圧
電振動子5やその電極部に液体が付着する可能性がある
が、樹脂などで被覆しておくことが望ましい。
【0018】図3に示すものは本発明の第3の実施形態
であって、侵入してきた濡れを嫌う部署に液体を到達さ
せないように液体が辿る経路に液体の溜り部を配置しそ
こに溜め込む手法を採用するものである。図に示した圧
電アクチュエータは第2の実施形態のものと同じで、圧
電振動子5と弾性体2からなる振動体を有するロッド型
の圧電アクチュエータであって、ロッド状の振動体に、
径方向張り出し部51を設けることによって振動体とロー
タの支持構造や振動体とロータ間の支持構造や振動体と
ロータ間の加圧機構、圧電振動子電極との導通構造を簡
素化し、該モータの小型化を実現させたものである。
【0019】この実施形態が先の形態と異なるのはロー
タ3にカバーを形成するのでは無く、回転軸7を囲うよ
うにリング状の土手部32を形成した点である。この出力
軸7の周りから侵入する若干の液体が摩擦駆動を行う弾
性体2の端面とロータの接触面を濡らすことがないよう
に、この実施形態ではロータ3にリング状の土手部32を
一体構造として形成し、出力軸7の周りから液体の侵入
があったとしても、該液体はロータ3の上面部に設けら
れた液体の溜り部に溜り、大量の液でない以上弾性体2
の端面とロータの接触面に至ることはない。横方向に寝
かせて用いられる機器用には溜まった液がこぼれないよ
うに溜り部の開口を狭めた土手の形状が有利である。な
お、液体の溜り部はロータ上面に限らず圧電アクチュエ
ータの出力軸7の周りやケース等に液体がたまる凹部を
設ける変形が種々考えられる。また、蓋体1aには軸受部
9の上部にも凹部が設けられており、ここに液体を溜め
ることができる。
【0020】図4に示すものは本発明の第4の実施形態
であって、侵入してきた液体を濡れを嫌う部署に到達さ
せないように液体が辿る経路となるロータ3の円周部に
庇形状の突出部33を設け、この部分に到達した液体を圧
電アクチュエータの駆動による遠心力で弾き飛ばしてし
まう手法を採用するものである。図に示した圧電アクチ
ュエータは第2第3の実施形態のものと同じ圧電振動子
5と弾性体2からなる振動体を有するロッド型の圧電ア
クチュエータであるが、ケース本体1bにロッド状の振動
体の張り出し部51を固定するのではなく、ロータ3とは
反対側の弾性体2の端部をケース本体1bの底部に固定す
るものである。
【0021】このような固定方法をとったモータは圧電
振動子5を挟んだ両方の弾性体2の捻り変位が重畳して
ロータに伝えられることにより、大きな変位量すなわ
ち、速度の速い回転が得られる利点がある。出力軸7の
周りから侵入した液体はロータ3の上面部をつたって庇
形状の突出部33に至り、ロータ3の回転による遠心力で
微小液滴となって飛散され、液体が弾性体2の端面とロ
ータの接触面に回り込むことを防止する。この実施形態
はローラ3の遠心力を利用するものであるから、高速回
転が得られるこのモータの固定方式を採用するのが有利
である。この形態によれば大量の液でない以上弾性体2
の端面とロータの接触面に至ることはない。
【0022】図5に示すものは本発明の第5の実施形態
に用いるロータ3を示したものであって、この実施形態
は撥水性部材で囲まれた領域を作って、そこに液体を閉
じ込めてしまう手法を採用するものである。図に示した
ロータ3は実施形態の2,3,4に示したロッド状のも
のにそのまま適用出来るが、第1実施形態に示したよう
な進行波方式のリング型圧電アクチュエータであっても
容易に応用できる。図中3はロータであり、7はそれと
一体構造とされた出力軸である。そのロータ3の上面周
縁部34に適宜の幅で撥水性の素材をコーティングしてい
る。出力軸7周りから侵入してきた液体は該出力軸7を
伝ってロータ3の上面部に至るが更にロータ3の上面部
の外側へ出ようとすると周縁部の撥水性領域に接触し、
弾かれて表面張力が大きくなって液滴化して閉じ込めら
れ、この領域から出ることはない。この形態によれば大
量の液でない以上弾性体2の端面とロータの接触面に至
ることはない。ここで用いられる撥水性素材としてはス
テアリン酸、シリコーン、フッ素系樹脂等を用いること
ができる。
【0023】第1から5の実施例に記載の濡れを嫌う部
署に液体を到達させない手段を、複数組合せることによ
って効果をより高めることも可能である。例えば、ロー
タに設けた凹部や吸水部材により積極的に液体を集める
ために、撥水性のコーティング領域を蓋体1aの下面に軸
穴部を囲い込むように設け、液体が回転出力軸を積極的
に辿るようにすることも有効であるし、凹部に吸水部材
を配置することも有効である。
【0024】
【発明の効果】本発明の回転出力軸を有する電子機器に
おける回転出力軸の防水構造は、Oリング等の軸封手段
に印加する押圧力を低く設定するものであるからモータ
の過大な回転負荷となることがなく、出力を大きくとる
ことが難しい小型モータに有利であり、そのことにより
侵入した若干量の液体についても圧電アクチュエータの
摺動面等濡れを嫌う部署に到達させない手段を備えるも
のであるから、濡れを嫌う部署に影響を及ぼすことがな
い。
【0025】濡れを嫌う部署に液体を到達させない手段
として、回転出力軸周りから侵入する液体が辿る経路に
おいて、液体がたまる凹部を設けたものを採用した本発
明、回転出力軸周りから侵入する液体が辿る経路におい
て液体を吸収してしまう吸収部材を設けたものである本
発明、濡れを嫌う部署を囲いこむカバーを圧電アクチュ
エータの移動体に一体的に設けた構造である本発明、圧
電アクチュエータの移動体に庇形状の突起部を設け、回
転出力軸周りから侵入する液体をロータの回転による遠
心力で飛散させる構造である本発明は、いずれも簡単な
構成を付加するだけで軸周りから侵入する液体が濡れを
嫌う部署に回り込むことを有効に防止できる。
【0026】また、濡れを嫌う部署に液体を到達させな
い手段として、回転出力軸周りから侵入する液体が辿る
経路において、液体を囲いこむ撥水性を高める処理をし
た領域を設けた本発明は、特別な構造物を必要とせず、
例えば素材をコーティングするだけのものであり軽量構
造で実施が出来る。本発明は、摺動面に液体が達し易い
圧電アクチュエータによる直接回転駆動される形態のも
のにも、効果的な防水効果を奏するものであり、また、
回転出力軸のぶれを許容することができる。
【0027】また、光学式エンコーダなどを使用して、
回転出力軸の位置検出をする際には、発光部と受光部の
間で授受する光の光路に侵入する液体を防ぐことがで
き、検出ミスなどの不具合を防止することができる。温
度や外部圧力等の環境の変化、軸封手段の構成部品の寸
法精度のバラツキ、組立時の位置ズレ等により軸封手段
の防水効果を十分に得ることができない場合において
も、効果を奏することができる。更に、長時間にわたる
運転を行う際には、Oリング等の軸封手段等が劣化する
などして液体が侵入してきた際にも効果を奏するもので
あり、信頼性に優れた電子機器を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す図である。
【図2】本発明の第2実施形態を示す図である。
【図3】本発明の第3実施形態を示す図である。
【図4】本発明の第4実施形態を示す図である。
【図5】本発明の第5実施形態におけるロータ構造を示
す図である。
【図6】本発明が適用される例としての内視鏡の基本構
造を示す図である。
【符号の説明】
1 ケース 1a 蓋体 1b ケース本体 2 弾性体 2a 突起 3 ロータ 4 摺動部 5 圧電素子 6 取付け部材 7 回転出力軸 8 Oリング(軸封手段) 9 軸受 10 被駆動部材 11 吸収部材 12 被読取り部材 13 発光部 14 受光部 31 スカート部 32 土手部 33 庇形状突起部 34 周縁部 51 径方向張り出し部
フロントページの続き (72)発明者 飯野 朗弘 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 株 式会社エスアイアイ・アールディセンター 内 Fターム(参考) 5H680 AA00 BB03 BB04 BB16 BC00 CC02 CC03 CC07 DD02 DD13 DD15 DD23 DD53 DD64 DD66 DD74 DD85 DD88 DD90 EE01 EE07 EE10 EE22 FF03 FF08 FF17 FF33

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動源により回転させられる回転出力軸を
    有する電子機器において、前記回転出力軸を貫通させる
    軸穴部を有するケースと、前記ケースに設けられ、前記
    ケースを隔て前記駆動源側に前記軸穴部から液体の流入
    を遮る第一の防水手段と、液体が前記第一の防水手段か
    ら濡れを嫌う部署に至り得る液体経路に設けられ、前記
    濡れを嫌う部署に到達させない第二の防水手段を備えた
    ことを特徴とする回転出力軸の防水構造。
  2. 【請求項2】回転出力軸の駆動源として圧電アクチュエ
    ータを用いたものである請求項1に記載の回転出力軸の
    防水構造。
  3. 【請求項3】濡れを嫌う部署に液体を到達させない手段
    は、回転出力軸周りから侵入する液体が辿る経路におい
    て、液体がたまる凹部を設けたものである請求項1又は
    2に記載の回転出力軸の防水構造。
  4. 【請求項4】濡れを嫌う部署に液体を到達させない手段
    は、回転出力軸周りから侵入する液体が辿る経路におい
    て、液体を囲いこむ撥水性を高める処理を施した領域を
    設けたものである請求項1又は2に記載の回転出力軸の
    防水構造。
  5. 【請求項5】濡れを嫌う部署に液体を到達させない手段
    は、回転出力軸周りから侵入する液体が辿る経路におい
    て、濡れを嫌う部署以外に誘導する親水性を高める処理
    を施した領域を設けたものである請求項1又は2に記載
    の回転出力軸の防水構造。
  6. 【請求項6】濡れを嫌う部署に液体を到達させない手段
    は、回転出力軸周りから侵入する液体が辿る経路におい
    て液体を吸収してしまう吸収部材を設けたものである請
    求項1又は2に記載の回転出力軸の防水構造。
  7. 【請求項7】濡れを嫌う部署に液体を到達させない手段
    は、前記濡れを嫌う部署を囲いこむカバーを圧電アクチ
    ュエータの移動体に一体的に設けた構造である請求項1
    又は2に記載の回転出力軸の防水構造。
  8. 【請求項8】濡れを嫌う部署に液体を到達させない手段
    は、圧電アクチュエータの移動体に庇形状の突起部を設
    け、回転出力軸周りから侵入する液体をロータの回転に
    よる遠心力で飛散させる構造である請求項1又は2に記
    載の回転出力軸の防水構造。
  9. 【請求項9】電子機器は回転出力軸の動作を検出するた
    めの光学式エンコーダを備えていることを特徴とする請
    求項1から8のいずれかに記載の回転出力軸の防水構
    造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014236522A (ja) * 2013-05-30 2014-12-15 キヤノン株式会社 振動型アクチュエータおよび光学機器

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