JP2003323733A - サーボ制御装置、サーボ制御方法、並びにディスク記録及び/又は再生装置 - Google Patents

サーボ制御装置、サーボ制御方法、並びにディスク記録及び/又は再生装置

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JP2003323733A
JP2003323733A JP2002129313A JP2002129313A JP2003323733A JP 2003323733 A JP2003323733 A JP 2003323733A JP 2002129313 A JP2002129313 A JP 2002129313A JP 2002129313 A JP2002129313 A JP 2002129313A JP 2003323733 A JP2003323733 A JP 2003323733A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゾーニングされた光ディスクに対してゾーン
境界をジャンプしながらも視野サーボやCLVサーボを
正常にかけることができ、ゾーンの境界が存在してもス
ムーズに再生、記録、消去を可能にすることができるサ
ーボ制御装置を提供する。 【解決手段】 システムコントローラ414は、スポッ
トがディスクの記録面に形成された複数のゾーンの内の
現在いるゾーンの最終トラックを通過した後にはRFア
ンプ404によるウォブルプッシュプスポット信号WP
Pの生成をホールドさせ、光学ヘッド402のスポット
をジャンプさせ、スポットが次のゾーンに入ったときに
はRFアンプ404によるウォブルプッシュプル信号W
PPの生成を再開させる。さらに、システムコントロー
ラ414は、ゾーン間の速度偏差が後述するように例え
ば3%以下でないときには、スポットが現在いるゾーン
の最終トラックを通過した後に、サーボ回路411によ
るモータードライバー412の回転速度の制御を変化さ
せ、スポットが次のゾーンに入ったときには前記モータ
ードライバー412の回転速度の制御を戻す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウォブリングされ
たグルーブ及びランドを記録面に交互に配置し、前記グ
ルーブ及び/又はランドからなるウォブルトラックにデ
ータが記録される光ディスクに対するサーボ制御を行う
ためのサーボ制御装置及びサーボ制御方法、並びに前記
サーボ制御装置を備えた光ディスク記録及び/再生装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、直径を略64mmとなし、例えば
楽音信号で74分以上の記録を可能となす記憶容量を備
えている、小径の光ディスクが広く知られるようになっ
た。この小径の光ディスクは、ミニディスクMD(登録
商標)と呼ばれ、ピットによりデータが記録されている
再生専用型と、光磁気記録(MO)方式によりデータが
記録されており再生も可能な記録再生型の2種類があ
る。以下の説明は、記録再生型の小径光ディスク(以
下、光ディスクという)に関する。前記光ディスクは記
録容量を上げるため、トラックピッチや、記録レーザ光
の記録波長或いは対物レンズのNA等が改善されてきて
いる。
【0003】トラックピッチ1.6μmでグルーブ記
録、また変調方式がEFMである、初期の光ディスクを
以下には第1世代MDと記す。この第1世代MDの物理
フォーマットは、以下のように定められている。トラッ
クピッチは、前述したように、1.6μm、ビット長
は、0.59μm/bitとなる。また、レーザ波長λ
は、λ=780nmであり、光学ヘッドの開口率は、N
A=0.45としている。記録方式としては、グルーブ
(ディスク盤面上の溝)をトラックとして記録再生に用
いるグルーブ記録方式を採用している。また、アドレス
方式は、ディスク盤面上にシングルスパイラルのグルー
ブを形成し、このグルーブの両側に対してアドレス情報
としてのウォブル(Wobble)を形成したウォブルドグル
ーブを利用する方式を採っている。なお、本明細書で
は、ウォブリングにより記録される絶対アドレスをAD
IP(Address in Pregroove)ともいう。
【0004】前記第1世代MDのような従来のミニディ
スクは、記録データの変調方式として、EFM(8−1
4変換)変調方式を採用している。また、誤り訂正方式
としては、ACIRC(Advanced Cross Interleave Ree
d-Solomon Code)を用いている。また、データインター
リーブには、畳み込み型を採用している。これにより、
データの冗長度は、46.3%となっている。
【0005】また、第1世代MDにおけるデータの検出
方式は、ビットバイビット方式であって、ディスク駆動
方式としては、CLV(Constant Linear Verocity)が採
用されている。CLVの線速度は、1.2m/sであ
る。
【0006】記録再生時の標準のデータレートは、13
3kB/s、記録容量は、164MB(MD−DATA
では、140MB)である。また、データの最小書換単
位(クラスタ)は、32個のメインセクタと4個のリン
クセクタによる36セクタで構成されている。
【0007】さらに、近年では、第1世代MDよりもさ
らに記録容量を上げた次世代MDが開発されつつある。
この場合、従来の媒体(ディスクやカートリッジ)はそ
のままに、変調方式や、論理構造などを変更してユーザ
エリア等を倍密度にし、記録容量を例えば300MBに
増加したMD(以下、次世代MD1という)が考えられ
る。記録媒体の物理的仕様は、同一であり、トラックピ
ッチは、1.6μm、レーザ波長λは、λ=780nm
であり、光学ヘッドの開口率は、NA=0.45であ
る。記録方式としては、グルーブ記録方式を採用してい
る。また、アドレス方式は、ADIPを利用する。この
ように、ディスクドライブ装置における光学系の構成や
ADIPアドレス読出方式、サーボ処理は、従来のミニ
ディスク(第1世代MD)と同様である。
【0008】また、さらに、前記次世代MD1に比して
さらに記録容量を増加したMD(次世代MD2)が、外
形、光学系は互換性を保ちながらも、トラックピッチを
1.25μmに狭め、かつ例えば前記グルーブから磁壁
移動検出(Domain Wall Displacement Detection:DW
DD)によって記録マークを検出する技術等を取り入れ
て開発されようとしている。
【0009】ところで、前記DWDDを利用して記録容
量を増加した次世代MD2を前記第1世代MDや、次世
代MD1と同じように線速度一定(Constant Linear Ve
locity:CLV)で回転駆動して再生しようとすると、
マークに比して再生スポットが大きいので、トラッキン
グオフセットによる影響が大きくでてしまう。トラッキ
ングオフセットが少しでも生ずると、トラックピッチが
狭いため隣接トラックからのマークも拾ってしまい読み
出しの特性が非常に悪くなってしまう虞があるためであ
る。
【0010】すなわち、次世代MD2のようなトラック
ピッチをより狭くし、DWDDにより超解像再生をする
ような光ディスクにおいては、トラッキングオフセッ
ト、デトラックに対して非常に厳密に対応しなければな
らない。
【0011】しかし、図32に次世代MD2(500)
のグルーブ501のウォブルの位相を示すように、隣接
のグルーブ間でウォブルを揃えないと、CLV制御であ
る場合、トラック1周毎に図33(a)、(b)に示す
ようにトラックのキャリア周波数が小さくずれていき、
ADIPの位相もずれていくことになる。次世代MD2
は、他のMDと同様に1スポットにて検出されるプッシ
ュプル信号PPを検出してトラッキングエラー信号とし
ているが、図34示すように、プッシュプル信号には数
ヘルツの低周波成分がビート成分として現れてしまう。
このビート成分は、ウォブルプッシュプル信号WPPに
も乗ってしまう(図35)。このWPP信号は、光ディ
スクの記録面に記録/再生用に照射された光が記録面上
で形成したスポットをウォブルトラックにトラッキング
させたときに、トラックがウォブルしていることにより
発生するオフセット分をキャンセルするために用いられ
る補正信号であり、フォトディテクタ上のスポットの移
動量から検出できる。この補正信号であるウォブルプッ
シュプル信号を用いてウォブルトラックに対するスポッ
トのトラッキングを制御するサーボがサーボ手段によっ
て行われる。スポットの視野サーボ、あるいはWPPサ
ーボと呼ばれるものである。
【0012】したがって、図35に示す程の大きなビー
ト成分が乗っているWPP信号を用いると、次世代MD
2はデトラックが避けられない状態となってしまう。
【0013】そこで、本件出願人は、特願2002−0
98044にて、前記次世代MD2のように、トラック
ピッチをより狭くし、DWDDにより超解像再生をする
ような光ディスクにおいては、前記プッシュプル信号に
低周波成分を乗せることのないようにするために、光デ
ィスクの信号記録面を同芯円状にゾーン化し、ゾーン内
の隣接するウォブルトラック間でウォブルの波数を同数
とする技術を開示した。このゾーン化により、ADIP
のキャリアの波数が同じになるので、WPP信号は前記
図35に示す程には大きくならなくなった。また、同じ
ゾーン内では、CAV再生になるが、記録/再生装置に
あっては、ADIPのキャリアを一定にしようとしてス
ピンドルモータを回転駆動しているだけなので、スピン
ドルモータをCLV制御しているのと同じことになる。
以下、このようなディスク駆動方式をZ(ゾーン)CA
V方式と称し、この方式が適用される光ディスクをZC
AV適用光ディスクと称する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記ZCAV
適用光ディスクのようにゾーニングされた光ディスクを
使う場合、ゾーンとゾーンの境界が必ず存在し、その境
界ではウォブルの持つキャリア周波数が変化するので、
前記WPPを用いたトラッキング時の、スポットの移動
量を補正するための視野サーボ(WPPサーボ)やCL
Vサーボが安定しないという問題が存在する。前記ZC
AV適用光ディスク等のゾーニングされた光ディスクに
おいて視野サーボやCLVサーボが安定せず、正常にか
けることができないと、スムーズな再生、記録、消去が
できなくなる。
【0015】そこで、本発明は、前記実情に鑑みてなさ
れたものであり、ゾーニングされた光ディスクに対して
ゾーン境界をジャンプしながらも視野サーボやCLVサ
ーボを正常にかけることができ、ゾーンの境界が存在し
てもスムーズに再生、記録、消去を可能にすることがで
きるサーボ制御装置及びサーボ制御方法の提供を目的と
する。
【0016】また、本発明は、ゾーニングされた光ディ
スクに対してゾーン境界をジャンプしながら視野サーボ
やCLVサーボを正常にかけることができ、ゾーンの境
界が存在してもスムーズに再生、記録、消去を可能にす
る記録及び/再生装置の提供を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に係るサーボ制御
装置は、前記課題を解決するために、ウォブリングされ
たグルーブ及びランドを記録面に交互に配置し、前記グ
ルーブ及び/又はランドからなるウォブルトラックにデ
ータが記録される光ディスクであり、かつ前記記録面が
同芯円状にゾーン化され、ゾーン内の隣接するウォブル
トラック間でウォブルの波数を同数としている光ディス
クに対するサーボ制御を行うためのサーボ制御装置であ
って、光学ヘッドが前記記録面に記録/再生用に照射し
た光が前記記録面上で形成したスポットの戻り光より得
られた光量の検出信号から、前記ウォブルトラックに前
記スポットをトラッキングさせるときのウォブルによる
オフセット分をスポットの移動量により補正するための
補正信号を生成する信号生成手段と、前記信号生成手段
が生成した前記補正信号を用いて前記ウォブルトラック
に対する前記スポットのトラッキングを制御するサーボ
手段と、前記スポットが前記記録面に形成された複数の
ゾーンの内の現在いるゾーンの最終トラックを通過した
後には前記信号生成手段による前記補正信号の生成をホ
ールドさせてから前記光学ヘッドによるスポットを次の
ゾーンの先頭トラックにジャンプさせ、前記スポットが
次のゾーンに入ったときには前記信号生成手段による前
記補正信号の生成を再開させる制御手段とを備える。
【0018】制御手段は、スポットが記録面に形成され
た複数のゾーンの内の現在いるゾーンの最終トラックを
通過した後には信号生成手段による補正信号の生成をホ
ールドさせてから光学ヘッドによるスポットを次のゾー
ンの先頭トラックにジャンプさせ、スポットが次のゾー
ンに入ったときには信号生成手段による補正信号の生成
を再開させる。
【0019】本発明に係るサーボ制御方法は、前記課題
を解決するために、ウォブリングされたグルーブ及びラ
ンドを記録面に交互に配置し、前記グルーブ及び/又は
ランドからなるウォブルトラックにデータが記録される
光ディスクであり、かつ前記記録面が同芯円状にゾーン
化され、ゾーン内の隣接するウォブルトラック間でウォ
ブルの波数を同数としている光ディスクに対するサーボ
制御を行うためのサーボ制御方法であって、光学ヘッド
が前記記録面に記録/再生用に照射した光が前記記録面
上で形成したスポットの戻り光より得られた光量の検出
信号から、前記ウォブルトラックに前記スポットをトラ
ッキングさせるときのウォブルによるオフセット分をス
ポットの移動量により補正するための補正信号を生成す
る信号生成工程と、前記信号生成工程が生成した前記補
正信号を用いて前記ウォブルトラックに対する前記スポ
ットのトラッキングを制御するサーボ工程と、前記スポ
ットが前記記録面に形成された複数のゾーンの内の現在
いるゾーンの最終トラックを通過した後には前記信号生
成手段による前記補正信号の生成をホールドさせてから
前記光学ヘッドによるスポットを次のゾーンの先頭トラ
ックにジャンプさせ、前記スポットが次のゾーンに入っ
たときには前記信号生成工程による前記補正信号の生成
を再開させる制御工程とを備える。
【0020】制御工程は、スポットが記録面に形成され
た複数のゾーンの内の現在いるゾーンの最終トラックを
通過した後には信号生成手段による補正信号の生成をホ
ールドさせてから光学ヘッドによるスポットを次のゾー
ンの先頭トラックにジャンプさせ、スポットが次のゾー
ンに入ったときには信号生成工程による補正信号の生成
を再開させる。
【0021】本発明に係るディスク記録及び/又は再生
装置は、前記課題を解決するために、ウォブリングされ
たグルーブ及びランドを記録面に交互に配置し、前記グ
ルーブ及び/又はランドからなるウォブルトラックにデ
ータが記録される光ディスクであり、かつ前記記録面が
同芯円状にゾーン化され、ゾーン内の隣接するウォブル
トラック間でウォブルの波数を同数としている光ディス
クに対してデータを記録及び/又は記録するディスク記
録及び/又は再生装置であって、前記ディスクの記録面
に記録/再生用の光を出射し、当該光を前記ウォブルト
ラックに集束し、前記記録面上で形成されたスポットの
戻り光より得られた光量を検出する光学ヘッド手段と、
前記光学ヘッド手段の前記光量の検出信号から、前記ウ
ォブルトラックに前記スポットをトラッキングさせると
きのウォブルによるオフセット分をスポットの移動量に
より補正するための補正信号を生成する信号生成手段
と、前記信号生成手段が生成した前記補正信号を用いて
前記ウォブルトラックに対する前記スポットのトラッキ
ングを制御するサーボ手段と、前記スポットが前記記録
面に形成された複数のゾーンの内の現在いるゾーンの最
終トラックを通過した後には前記信号生成手段による前
記補正信号の生成をホールドさせてから前記光学ヘッド
によるスポットを次のゾーンの先頭トラックにジャンプ
させ、前記スポットが次のゾーンに入ったときには前記
信号生成手段による前記補正信号の生成を再開させる制
御手段とを有するサーボ制御手段とを備える。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。この実施の形態は、Z
CAV適用光ディスクのようなゾーニングされた次世代
MD2に対して情報信号を記録/再生する光ディスク記
録再生装置である。なお、この実施の形態は一例であっ
て、次世代MD2に情報信号を記録するだけの光ディス
ク記録装置や、次世代MD2から情報信号を再生するだ
けの光ディスク再生装置にも、本発明を適用可能である
のはいうまでもない。
【0023】次世代MD2は、トラックピッチが例えば
1.25μmとされ、DWDDにより超解像再生が成さ
れる光磁気ディスクである。この光磁気ディスクは、デ
ィスクの信号記録面が同芯円状にゾーン化され、ゾーン
内の隣接するウォブルトラック間でウォブルの波数が同
数とされている。このゾーン化により、ADIPのキャ
リアの波数が同じになるので、ウォブルプッシュプルW
PP信号には低周波成分が乗らない。このウォブルプッ
シュプル信号WPPは、光ディスクの記録面に記録/再
生用に照射された光が記録面上で形成したスポットをウ
ォブルトラックにトラッキングさせたときに、トラック
がウォブルしていることにより発生するオフセット分を
キャンセルするために用いられる補正信号であり、後述
するようにフォトディテクタ上のスポットの移動量から
検出できる。
【0024】また、ゾーン化された光磁気ディスクにお
いては、同じゾーン内で、CAV再生になるが、記録再
生装置にあっては、ADIPのキャリアを一定にしよう
としてスピンドルモータを回転駆動しているだけなの
で、スピンドルモータをCLV制御しているのと同じこ
とになる。
【0025】そして、光ディスク記録再生装置は、次世
代MD2に対してデータを記録/再生するときには、ゾ
ーンをジャンプして跨いでも視野サーボ(WPPサー
ボ)やCLVサーボを正常にかけるために、本発明のサ
ーボ制御装置及び方法の具体例となるサーボ制御装置を
備える。このサーボ制御装置については後述する。
【0026】先ず、光ディスク記録再生装置は、図1に
示すように、装着された次世代MD2(200)をスピ
ンドルモータ401によってZCAV方式にて回転駆動
する。記録再生時には、この次世代MD2(200)に
対して、光学ヘッド402からレーザ光が照射される。
【0027】光学ヘッド402は、記録時に記録トラッ
クをキュリー温度まで加熱するための高レベルのレーザ
出力を行い、また再生時には磁気カー効果により反射光
からデータを検出するための比較的低レベルのレーザ出
力を行う。このため、光学ヘッド402は、レーザ出力
手段としてのレーザダイオード、偏光ビームスプリッタ
や対物レンズ等からなる光学系及び反射光を検出するた
めのディテクタを搭載している。光学ヘッド402に備
えられる対物レンズは、例えば2軸機構によってディス
ク半径方向及びディスクに接離する方向に変位可能に保
持されている。
【0028】次世代MD2を挟んで光学ヘッド402と
対向する位置には、磁気ヘッド403が配置されてい
る。磁気ヘッド403は、記録データによって変調され
た磁界を次世代MD2に印加する。また、図示しないが
光学ヘッド402全体及び磁気ヘッド403をディスク
半径方向に移動させためのスレッドモータ及びスレッド
機構がメカデッキとして備えられている。
【0029】この光ディスク記録再生装置では、光学ヘ
ッド402、磁気ヘッド403による記録再生ヘッド
系、スピンドルモータ401によるディスク回転駆動系
のほかに、記録処理系、再生処理系、サーボ系等が設け
られる。記録処理系としては、次世代MD2に対する記
録時にRLL(1−7)PP変調、RS−LDCエンコ
ードを行う部位が設けられる。
【0030】また、再生処理系としては、次世代MD2
の再生時にRLL(1−7)PP変調に対応する復調
(PR(1,−1)ML及びビタビ復号を用いたデータ
検出に基づくRLL(1−7)復調)、RS−LDCデ
コードを行う部位とが設けられる。
【0031】光学ヘッド402の次世代MD2に対する
レーザ照射によりその反射光として検出された情報(フ
ォトディテクタによりレーザ反射光を検出して得られる
光電流)は、RFアンプ404に供給される。RFアン
プ404では、入力された検出情報に対して電流−電圧
変換、増幅、マトリクス演算等を行い、再生情報として
の再生RF信号、トラッキングエラー信号TE、フォー
カスエラー信号FE、グルーブ情報(次世代MD2にト
ラックのウォブリングにより記録されているADIP情
報)等を抽出する。
【0032】次世代MD2の再生時には、RFアンプで
得られた再生RF信号は、A/D変換回路405、イコ
ライザ406、PLL回路407、PRML回路408
を介して、RLL(1−7)PP復調部409及びRS
−LDCデコーダ410で信号処理される。再生RF信
号は、RLL(1−7)PP復調部409において、P
R(1,−1)ML及びビタビ復号を用いたデータ検出
によりRLL(1−7)符号列としての再生データを得
て、このRLL(1−7)符号列に対してRLL(1−
7)復調処理が行われる。さらに、RS−LDCデコー
ダ410にて誤り訂正及びデインターリーブ処理され
る。そして、復調されたデータが次世代MD2からの再
生データとしてデータバッファ415に出力される。
【0033】RFアンプ404から出力されるトラッキ
ングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FE等は、
サーボ回路411に供給され、グルーブ情報は、ADI
Pデコータ413に供給される。
【0034】ADIPデコータ413は、グルーブ情報
に対してバンドパスフィルタにより帯域制限してウォブ
ル成分を抽出した後、FM復調、バイフェーズ復調を行
ってADIPアドレスを抽出する。抽出された、ディス
ク上の絶対アドレス情報であるADIPアドレスは、次
世代MD2アドレスとされてシステムコントローラ41
4に供給される。
【0035】システムコントローラ414では、ADI
Pアドレスに基づいて、所定の制御処理を実行する。ま
た、システムコントローラ414は、光学ヘッド402
より前記ディスクの記録面に照射されたレーザ光が形成
するスポットが、ゾーンを跨ぐときに、WPPサーボの
状態を、前記スポットの位置に応じて変化させる。ま
た、システムコントローラ414は、グルーブ情報に基
づいてスピンドルサーボを制御する。
【0036】サーボ回路411は、例えばグルーブ情報
に対して再生クロック(デコード時のPLL系クロッ
ク)との位相誤差を積分して得られる誤差信号に基づ
き、ZCAVサーボ制御のためのスピンドルエラー信号
を生成する。このスピンドルエラー信号によるZCAV
制御については後述する。
【0037】またサーボ回路411は、スピンドルエラ
ー信号や、上記のようにRFアンプ404から供給され
たトラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号、或
いはシステムコントローラ414からのトラックジャン
プ指令、アクセス指令等に基づいて各種サーボ制御信号
(トラッキング制御信号、フォーカス制御信号、スレッ
ド制御信号、スピンドル制御信号等)を生成し、モータ
ドライバ412に対して出力する。すなわち、上記サー
ボエラー信号や指令に対して位相補償処理、ゲイン処
理、目標値設定処理等の必要処理を行って各種サーボ制
御信号を生成する。
【0038】モータドライバ412では、サーボ回路4
11から供給されたサーボ制御信号に基づいて所定のサ
ーボドライブ信号を生成する。ここでのサーボドライブ
信号としては、2軸機構を駆動する2軸ドライブ信号
(フォーカス方向、トラッキング方向の2種)、スレッ
ド機構を駆動するスレッドモータ駆動信号、スピンドル
モータ401を駆動するスピンドルモータ駆動信号とな
る。このようなサーボドライブ信号により、次世代MD
2に対するフォーカス制御、トラッキング制御、及びス
ピンドルモータ401に対するZCAV制御が行われ
る。
【0039】次世代MD2に対して記録動作が実行され
る際には、図示しないメモリ転送コントローラから高密
度データ、或いはオーディオ処理部からの通常のATR
AC圧縮データが供給される。
【0040】次世代MD2に対する記録時には、RS−
LCDエンコーダ416及びRLL(1−7)PP変調
部417が機能する。この場合、高密度データは、RS
−LCDエンコーダ416でインターリーブ及びRS−
LDC方式のエラー訂正コード付加が行われた後、RL
L(1−7)PP変調部417にてRLL(1−7)変
調される。
【0041】RLL(1−7)符号列に変調された記録
データは、磁気ヘッドドライバ418に供給され、磁気
ヘッド403が次世代MD2に対して変調データに基づ
いた磁界印加を行うことでデータが記録される。
【0042】レーザドライバ/APC419は、上記の
ような再生時及び記録時においてレーザダイオードにレ
ーザ発光動作を実行させるが、いわゆるAPC(Automa
ticLazer Power Control)動作も行う。具体的には、図
示しないが、光学ヘッド402内には、レーザパワーモ
ニタ用のディテクタが設けられており、このモニタ信号
がレーザドライバ/APC419にフィードバックされ
るようになっている。レーザドライバ/APC419
は、モニタ信号として得られた現在のレーザパワーを予
め設定されているレーザパワーと比較して、その誤差分
をレーザ駆動信号に反映させることによって、レーザダ
イオードから出力されるレーザパワーが設定値で安定化
されるように制御している。ここで、レーザパワーは、
システムコントローラ414によって、再生レーザパワ
ー及び記録レーザパワーとしての値がレーザドライバ/
APC419内部のレジスタにセットされる。
【0043】システムコントローラ414は、以上の各
動作(アクセス、各種サーボ、データ書込、データ読出
の各動作)が実行されるように各構成を制御する。
【0044】以上に説明した各部のうち、RFアンプ4
04と、ADIP復調+復号部413と、サーボ回路4
11と、モータドライバ412と、システムコントロー
ラ414によって、本発明のサーボ制御装置の具体例が
構成される。このサーボ制御装置の具体例についての詳
細は後述する。
【0045】次に、次世代MD2のような光ディスク2
00のゾーンzone化フォーマットについて説明してお
く。図2に示す光ディスク200にあっては、光ディス
クをゾーンZからゾーンZ27までの28ゾーンに分
けている。そして、ゾーン内における複数のグルーブ2
01(ランド202と相互にディスク基盤203上に形
成されている)において、図3に示すように、ウォブル
の波の山と谷が同一方向に向くように形成している。こ
れによりグルーブ間ではウォブルの波数が図4の
(a)、(b)に示すように同じになる。すなわち、A
DIPのキャリアの波数を同じにする。これにより平均
的にインフェーズ(inphase)とアウトフェーズ(Outph
ase)を合わせることができ、WPP信号は図8に示す
ように前記図35に比して、ビート成分の乗らない安定
した信号となる。
【0046】また、この光ディスク200は、同じゾー
ン内では、CAV再生になるが、記録/再生装置にあっ
ては、スピンドルモータを従来通りに制御してCLVに
よりディスクを回転駆動するのと同じように見える。
【0047】ここで、次世代MD2について説明してお
く。次世代MD2は、例えば、磁壁移動検出方式(DW
DD:Domain Wall Displacement Detection)等の高密
度化記録技術を適用した記録媒体であって、上述した従
来ミニディスク及び次世代MD1とは、物理フォーマッ
トが異なっている。次世代MD2は、トラックピッチが
1.25μm、ビット長が0.16μm/bitであ
り、線方向に高密度化されている。
【0048】また、従来ミニディスク及び次世代MD1
との互換を採るため、光学系、読出方式、サーボ処理等
は、従来の規格に準じて、レーザ波長λは、λ=780
nm、光学ヘッドの開口率は、NA=0.45とする。
記録方式は、グルーブ記録方式、アドレス方式は、AD
IPを利用した方式とする。また、筐体外形も従来ミニ
ディスク及び次世代MD1と同一規格とする。
【0049】但し、従来ミニディスク及び次世代MD1
と同等の光学系を用いて、上述のように従来より狭いト
ラックピッチ及び線密度(ビット長)を読み取る際に
は、デトラックマージン、ランド及びグルーブからのク
ロストーク、ウォブルのクロストーク、フォーカス漏
れ、CT信号等における制約条件を解消する必要があ
る。そのため、次世代MD2では、グルーブの溝深さ、
傾斜、幅等を変更した点が特徴的である。具体的には、
グルーブの溝深さを160nm〜180nm、傾斜を6
0°〜70°、幅を600nm〜800nmの範囲と定
める。
【0050】また、次世代MD2は、記録データの変調
方式として、高密度記録に適合したRLL(1−7)P
P変調方式(RLL;Run Length Limited、PP:Pari
ty preserve/Prohibit rmtr(repeated minimum transit
ion runlength))を採用している。また、誤り訂正方式
としては、より訂正能力の高いBIS(Burst Indicato
r Subcode)付きのRS−LDC(Reed Solomon−Long
Distance Code)方式を用いている。データインターリ
ーブは、ブロック完結型とする。これによりデータの冗
長度は、20.50%になる。またデータの検出方式
は、PR(1,−1)MLによるビタビ復号方式を用い
る。また、データの最小書換単位であるクラスタは、1
6セクタ、64kBで構成されている。
【0051】ディスク駆動方式には、ZCAV方式を用
い、その線速度は、2.0m/sとする。記録再生時の
標準データレートは、9.8MB/sである。したがっ
て、次世代MD2では、DWDD方式及びこの駆動方式
を採用することにより、総記録容量を1GBにできる。
【0052】次に、光学ヘッド402について図5を参
照しながら説明する。この光学ヘッド402は、対物レ
ンズ1と、対物レンズ1を駆動するレンズ駆動部と、対
物レンズ1を除く光学系を一体的に形成したレーザカプ
ラー2とから構成される。
【0053】レーザカプラー2は、集積素子の具体例で
あり、光源としてのレーザダイオード3と、光を分離さ
せるプリズム4と、光の強さを検出するPD(フォトデ
ィテクタ:受光器)群により構成される。
【0054】レーザダイオード3は、入力される電気信
号に応じてレーザ光を出射する。レーザダイオード3か
ら出射されたレーザ光は、プリズム4の斜面で反射さ
れ、対物レンズ1を通過する。対物レンズ1を通過した
レーザ光は、収束光となり、光ディスク200の信号記
録面で合焦する。
【0055】光ディスク200の表面を照射した光は、
光ディスク200の反射面において反射され、対物レン
ズ1により収束光に変換され、プリズム4の斜面を透過
して、フォトディテクタ群上に集光される。プリズム4
は、異方性を持つ結晶でできており、偏光方向により屈
折率が異なって見えるため、入射した光をMO信号に使
われるI,J信号に分離することができる。
【0056】フォトディテクタ群の前側PD5、後ろ側
PD6及び7は、入射した光を電気信号に変換する。前
側PD5には、A,B,C,Dの4つの受光部が設けら
れており、それぞれに入射された光を電気信号に変換す
る。後ろ側PD6には、Ix,Iy,Ixの3つの受光部
が設けられており、それぞれに入射された光を電気信号
に変換する。 後ろ側PD7には、Jx,Jy,Jxの3
つの受光部が設けられており、それぞれに入射された光
を電気信号に変換する。
【0057】これらのフォトディテクタ群からの電気信
号を用いて、RFアンプ404は、フォーカスエラー信
号FE、トラッキングエラー信号TE、RF信号を以下
のような式に基づいて生成する。 FE=((A+D)−(B+C))−((Ix+Jx)−
(Iy+Jy)) TE=(A+B)−(C+D) RF=(Ix+Ix)−(Jy+Jy)) また、RFアンプ404は、ウォブルプッシュプル信号
WPPを、図6に示す回路で生成する。すなわち、前側
PD5の両サイドのA、D受光部からの電気信号A、D
をそれぞれBPF8A、8Dにて帯域制限してから、ピ
ークホールド回路9A、9Bにてピークホールドし、ウ
ォブルの振幅信号Aw、Dwを検出する。そして、ウォブ
ルの振幅信号Aw、Dwを演算器10に入れ、Aw−Dwを
WPP信号として出力する。すなわち、WPPは、 WPP=Aw−Dw となる。
【0058】グルーブによりトラックを有するディスク
において、PD上の光スポットにおけるウォブルによる
変調成分の大きさは、デトラック量に関係なく常に左右
バランスしており、またレンズシフトにより光スポット
がPD上を移動することを利用して、AとDのPD上で
のウォブル変調成分のレベル差からWPP信号が求めら
れるわけである。
【0059】ところで、このWPP信号を、前述したよ
うに、ゾーニングされた光ディスクから生成すると、ゾ
ーンとゾーンの境界ではウォブルの持つキャリア周波数
が変化するので、トラッキング時の視野サーボ(WPP
サーボ)が安定しない可能性がある。また、ゾーンとゾ
ーンの境界でウォブルの持つキャリア周波数が変化する
ことにより、CLVサーボが安定しないという問題も存
在する。ゾーニングされた光ディスクにおいて視野サー
ボやCLVサーボが安定しないと、スムーズな再生、記
録、消去ができなくなる。
【0060】そこで、本発明の実施の形態の光ディスク
記録再生装置は、前述したように、RFアンプ404
と、ADIP復調+復号部413と、サーボ回路411
と、モータドライバ412と、システムコントローラ4
14とからなる、本発明のサーボ制御装置の具体例によ
り、スピンドルモータのサーボを制御する。
【0061】このサーボ制御装置の具体例のRFアンプ
404は、次世代MD2のような光ディスクの記録面に
記録/再生用に照射された光が記録面上で形成したスポ
ットの戻り光より得られた光量の検出信号から、ウォブ
ルトラックにスポットをトラッキングさせたときに、ト
ラックがウォブルしていることにより発生するオフセッ
ト分をキャンセルするために用いられるウォブルプッシ
ュプル信号WPPを生成する。また、RFアンプ404
は、前記ウォブルトラックのウォブル周波数に基づいた
アドレス信号を生成する。
【0062】サーボ回路411は、RFアンプ404が
生成した前記ウォブルプッシュプル信号WPPを用いて
前記ウォブルトラックに対する前記スポットのトラッキ
ングを制御する。また、サーボ回路411は、前記ウォ
ブルトラックのウォブル周波数に基づいたアドレス信号
に基づいて光ディスクを回転駆動するモータードライバ
412のサーボを制御する。
【0063】システムコントローラ414は、前記スポ
ットがディスクの記録面に形成された複数のゾーンの内
の現在いるゾーンの最終トラックを通過した後にはRF
アンプ404によるウォブルプッシュプスポット信号W
PPの生成をホールドさせてから光学ヘッド402によ
るスポットを次のゾーンの先頭トラックにジャンプさ
せ、前記スポットが次のゾーンに入ったときにはRFア
ンプ404によるウォブルプッシュプル信号WPPの生
成を再開させる。
【0064】さらに、システムコントローラ414は、
ゾーン間の速度偏差が後述するように例えば3%以下で
ないときには、前記スポットが前記現在いるゾーンの最
終トラックを通過した後に、サーボ回路411によるモ
ータードライバー412の回転速度の制御を変化させて
から光学ヘッド402をジャンプさせ、前記光学ヘッド
402のスポットが次のゾーンに入ったときには前記モ
ータードライバー412の回転速度の制御を戻す。
【0065】図7には、サーボ制御装置によって行われ
るCLVサーボの構成例を示す。このCLVサーボの構
成例は、システムコントローラ414の一部とサーボ回
路411の一部を構成する、位相比較器421とLPF
422とVCO423とにより、モータードライバー4
12のスピンドルモータ部の制御を行うものである。
【0066】具体的には、システム側で持っている水晶
発振器からのクロックを基準クロックClkとして位相
比較器412に供給される。位相比較器412にはAD
IPのクロックClkも供給される。このADIPクロ
ックClkは、光学ヘッド402のPDから検出した信
号をもとにRFアンプ404がADIP信号を生成し、
このADIP信号からADIP復調+復号部413が生
成する。
【0067】位相比較器421は、ADIPクロックC
lkと基準クロックClkの位相を比較をして差分をL
PFに通し、VCO423により周波数foのモータド
ライバ駆動制御信号を生成し、モータドライバー412
に供給することによって、スピンドルモータの制御を行
う。
【0068】このCLVサーボの構成例により、前記光
ディスク記録再生装置は、ゾーニングされている光ディ
スクのゾーン内では、CLVサーボを安定に実現し、か
つ前記WPP信号を用いた視野サーボを行うことができ
る。
【0069】図9には、ゾーニングされた光ディスクの
ゾーン境界の一例を示す。ゾーンZ の最終トラック
(Z0ET)とゾーンZの先頭トラック(Z1ST)と
の間にはダミートラックを2本挿入している。ゾーンZ
のトラックと同等のキャリア周波数のダミートラック
(Z0DT)と、ゾーンZのトラックと同等のキャリ
ア周波数のダミートラック(Z1DT)との合計2本で
ある。この二つのダミートラック(Z0DT)、(Z1D
T)の境界Aがゾーンの境界(ZB)であり、この境界
(ZB)を境にウォブルの持つ周波数が変化する。ま
た、つなぎ目は、矢印Bで示す位置にて同一放射状に並
ぶようになっている。
【0070】次に、図9に示したゾーンとゾーンの境界
A付近における、前記サーボ制御装置の処理の流れの第
1の具体例を図10のフローチャートを用いて説明す
る。前記サーボ制御装置にあってシステムコントローラ
414(図1)が主体となって行う処理である。この第
1の具体例では、前記図7に示すようなCLVサーボの
構成例によりゾーン内では既にCLV制御によりスピン
ドルモータを回転させているとする。
【0071】先ず、ステップS51にてゾーンZiの最
終トラックを光学ヘッド(OP)402が通過したか否
かをチェックする。サーボ制御装置は、システムコント
ローラ414内に、事前にゾーニングされている光ディ
スクのゾーンとゾーンの切り替わりADIPアドレスを
テーブルとして保持しておく。よって、システムコント
ローラ414は、ADIP復調+復号部413がデコー
ドしたADIPアドレスと前記テーブルを照らし合わせ
ることにより、光学ヘッド402が、ゾーンZiの最終
トラックを通過したか否かをチェックできる。ここで、
光学ヘッド402がゾーンZiの最終トラックを通過し
たと判定する(YES)と、ステップS52に進む。
【0072】ステップS52にてサーボ制御装置は、前
記WPPサーボをホールドする。詳細には、前記最終ト
ラックを通過したと同時にRFアンプ404によるWP
P信号の生成を停止してホールドする。
【0073】次に、サーボ制御装置は、ステップS53
−1にて、CLV制御をCAV制御に切り替える。CA
V制御は、ADIPの持つキャリア周波数に無関係であ
り、ウォブリングの影響を受けない。このとき、次のゾ
ーンZi+1の回転数の目標値に回転数を設定してCAV
制御する。
【0074】なお、このステップS43−1は、後述す
るように、ゾーン間の速度偏差が3%以下というような
場合には、スムーズにスピンドルモータの回転数の制御
がなされるので、省略されることもある。ゾーン間の速
度偏差が3%を超えるときはもちろん、厳密な回転数制
御を行うときには必要となる。
【0075】次に、サーボ制御装置は、ステップS54
にて、光学ヘッド402を図示しないスレッド機構など
を用いて所定のトラック数だけジャンプする。ステップ
S55では、ジャンプしたトラック数が所定数であるか
否かをチェックし、必要に応じて着地位置を調整する。
【0076】そして、ステップS56−1にて、サーボ
制御装置は、次のゾーンZi+1に入ったのであるから、
前記CAV制御をCLV制御に戻す。CLV制御に戻し
た後、サーボ制御装置はステップS57にてRFアンプ
404に、WPP信号の生成を再開させ、WPPサーボ
を再開する。
【0077】そして、ステップS58にて光学ヘッド4
02が次のゾーンの先頭トラックに入ると、iをインク
リメント(i+1)しステップS59に進む。
【0078】ステップS59にて、サーボ制御装置は、
データ記録が続けられる判定すると、ステップS51か
らの処理を繰り返し、データ記録が終了であると判定す
るとこのフローを終了する。
【0079】したがって、サーボ制御装置は、CLV制
御によりスピンドルモータを回転しているときには、図
10に示したフローチャートに示した第1の具体例を処
理するので、ゾーニングした前記次世代MD2のような
光ディスクにおいてゾーン境界が存在しても光学ヘッド
をジャンプしながら、WPPサーボ(視野サーボ)やC
LVサーボを正常にかけることができ、スムーズに再
生、記録、消去ができる。
【0080】次に、前記サーボ制御装置の処理の流れの
第2の具体例を図11のフローチャートを用いて説明す
る。この第2の具体例でも、既にCLV制御によりスピ
ンドルモータを回転させている。前記第1の具体例では
ステップS53−1でCLV制御をCAV制御に切り替
えたのに対し、この第2の具体例ではステップS53−
2にてCLV制御のゲインを下げている。CLVのゲイ
ンを極端に下げることにより、ウォブリングによるキャ
リア周波数にスピンドルモータの回転を追従させないよ
うにする。そして、ステップS56−2ではゲインを戻
したCLV制御をすることになる。ここでも、ゾーン間
の速度偏差が3%以下である場合にはステップS43−
2の処理を省略することができる。
【0081】他の各ステップについては、前記第1の具
体例と同様である。すなわち、光学スポット402がゾ
ーンZiの最終トラックを通過したならば(ステップS
51)、ステップS52にてWPPをホールドし、ステ
ップS53−2にてCLVのゲインを下げる。そして、
ステップS54に、ステップS55にて光学ヘッド40
2をジャンプしスポットが次のゾーンに入ったならば、
ステップS56−2にてゲインを戻したCLV制御を行
い、ステップS57にてWPPの生成を再開する。
【0082】したがって、サーボ制御装置は、CLV制
御によりスピンドルモータを回転しているときには、図
11に示したフローチャートに示した第2の具体例を処
理するので、ゾーニングした前記次世代MD2のような
光ディスクにおいてゾーン境界が存在しても光学ヘッド
をジャンプしながら、WPPサーボ(視野サーボ)やC
LVサーボを正常にかけることができ、スムーズに再
生、記録、消去ができる。
【0083】次に、前記サーボ制御装置の処理の流れの
第3の具体例を図12のフローチャートを用いて説明す
る。この第3の具体例では、既にCAV制御によりスピ
ンドルモータを回転させている。ハードウェアとして回
転数を設定し、その回転数でスピンドルモータを回転駆
動するという設定に入っている。このCAV制御は、ス
ピンドルモータの回転の目標値をADIPの周波数から
計算して出すという制御である。
【0084】この第3の具体例では、既にCAV制御に
よりスピンドルモータを回転しているために、ステップ
S53−3、ステップS56−3の処理が、前記二つの
具体例の処理(ステップS53−1及びステップS53
−2、ステップS56−1及びステップS56−2)と
異なる。他の処理は同様である。
【0085】CAV制御でスピンドルモータを回転させ
ているときは、ウォブルによる影響がない。よって、ス
テップS53−3では、次のゾーンの回転数に目標値を
設定する。そして、ステップS54、ステップS55を
通じて次のゾーンに光学ヘッド402をジャンプし、ス
テップS56−3にて固定目標値のままCAV制御を行
い、ステップS57にてWPPの生成を再開する。
【0086】したがって、サーボ制御装置は、CAV制
御によりスピンドルモータを回転しているときには、図
12に示したフローチャートに示した第3の具体例を処
理するので、ゾーニングした前記次世代MD2のような
光ディスクにおいてゾーン境界が存在しても光学ヘッド
をジャンプしながら、WPPサーボ(視野サーボ)やC
LVサーボを正常にかけることができ、スムーズに再
生、記録、消去ができる。
【0087】次に、ゾーニングされた光ディスクの具体
例である次世代MD2における、ゾーンの割り振りの具
体例について説明する。ここでは、次世代MD2はZC
AV適用光ディスクの具体例であり、ゾーン内密度比一
定方式として説明を続ける。この方式は各ゾーンの内側
と外側の比が全部同一になるようにしている。すなわ
ち、図13に示すように、各ゾーン内の密度比がほぼ均
等になるように分割している。このゾーン内密度比一定
方式は、RF特性を優先するものである。
【0088】次世代MD2のトラックピッチを1.25μ
m、最大線密度を0.16μm/bitとするとき、例えばゾー
ン数を27とすると、トラック数/ゾーンは268〜576とな
り、クラスター数/ゾーンは297〜975となる。また、線
密度は0.1602〜0.1667μm/bitとなり、これらの結果、
記録容量は、1.025G(10)となる。なお、ゾーン
数27にあってゾーン間速度偏差は2.54%である。また、
クラスター数/ゾーンは、4クラスタ切れ目、4クラス
タ交替を除いた数字である。また、記録容量は、交替レ
コーディングユニットを除いた値である。
【0089】図14には、ゾーン数と容量、密度比或い
はゾーン間速度偏差との関係を示す。ゾーン数23〜2
8位が適する範囲であることが分かる。
【0090】このゾーン内密度比一定方式にあっては、
ゾーンとゾーンの間を跨ぐときにゾーン間速度偏差が3
%以下という小さい値なので、スムーズにスピンドルの
回転数が変わる。すなわち、ゾーンの中ではスピンドル
が一定回転しているような状態であり、回転駆動制御部
側からみれば、ゾーン内にあってはCAVでディスクを
回転駆動しているという意識はなく、単にADIPのキ
ャリアを一定にしようとして回転駆動している。
【0091】図15には、前記ZCAVによって回転駆
動される次世代MD2を製造する工程にて用いられるフ
ォーマッター300の構成を示す。通常、ディスクを作
るときには、CAVでディスクを回し、周波数を変えな
がらウォブルを作っていく。このため、フォーマッター
300は、ゾーン用PLLを2回路、つまりPLL30
3、PLL304持ち、切り替えることで切れ目なくゾ
ーンカッティング用のクロックを変化させている。
【0092】PLL301は、ディスクを900rpmでCA
Vカッティングする場合に、マスタークロック(33.868
8MHz)から、スピンドルのFGを同期させるための15.7
5kHzを生成してスピンドルドライバー302に供給して
いる。スピンドルドライバー302は、カッティングマ
シーンにその15.75kHzを送る。
【0093】PLL303及びPLL304は、マスタ
ークロック(33.8688MHz)からADIPウォブル周波数
を作るために用いられる。
【0094】クラスターカウンターゾーン切り替えM/
Nテーブル306は、M/N=35/35〜67/35を格納して
いる。ゾーン間で切れ目無くADIPウォブル周波数を作り
出すだめに、PLL304にM2/Nを、PLL303
にM1/Nを供給する。
【0095】切り替えスイッチ305は、PLL303
又はPLL304からのクロックをクラスターカウンタ
ーゾーン切り替えM/Nテーブル306の制御にしたが
って切り替える。
【0096】アドレスカウンター307は内側のゾーン
のアドレスをカウントアップしていく。BCHエンコー
ダ308はカウント出力にECCを付加する。バイフェ
ーズエンコーダ309はECC付加出力をバイフェーズ
エンコードする。FM変換器310は、バイフェーズ出
力をFM変調してサイン波にした信号をドライバー31
1に送る。ドライバー311は、前記サイン波の信号を
ウォブルカッティングマシーンに送る。
【0097】ウォブルカッティングマシーンの光学ヘッ
ドは、供給されたFM信号に応じて、レーザ光をウォブ
リングしながら、フォトレジスタが表面に塗布された原
盤に照射する。このとき、前記原盤は、スピンドルモー
タによりゾーン毎にCAVで回転駆動され、ゾーンを跨
ぐときにはゾーン間速度偏差が3%以下という小さい値
で前記PLL303及びPLL304により切り替えら
れていく。そして、原盤の表面は、アドレス情報に対応
するウォブルグルーブの形状に感光された後、現像され
る。現像された原盤にはウォブリンググループが形成さ
れ、グルーブとグルーブの間にはランドが形成される。
そして、この原盤からスタンパが作成され、さらにその
スタンパを使用して、多数のレプリカディスクとして次
世代MD2のような光ディスクが作成される。これが本
発明の光ディスクの製造装置及び方法の具体例である。
【0098】なお、図16には、PLL301、PLL
303及びPLL304における周波数の算出の構成を
示す。1周に1回クロックの同期が取れる構成にしてい
る。つまり、ゾーン切り替えをこの位置と同じになるよ
うなフォーマットにすれば、位相ずれの無い切り替えが
可能となる。このため、PLL301を33.8688MHzを25
/105し、さらに分解能3=分解能1×分解能2(いずれ
も後述)により1/512して15.75kHzを生成してカッティ
ングマシーンに供給する。
【0099】また、PLL303は、33.8688MHzをM1
/Nにしていく。このときのドライバの条件は、ゾーン
Z0のM/Nは1にし、位相比較周波数は1MHz以上に
し、マスタークロックは50MHz以下に抑えることであ
る。ゾーンZ0のM/Nを1にするのは、N=Mである
ことを表し、CLVモードで使うときにPLLを持たな
くて済むからである。また、位相比較周波数を1MHz以上
にするのは、チャネルクロックから決められるのでマス
タークロックとは別でいいためである。
【0100】また、PLL304は、33.8688MHzをM2
/Nにしていく。ただし、ADIPUで表現するPTO
C部分だけは、16/15とすることでちょうど1周に1ク
ラスター入るようにする。
【0101】切り替えスイッチ305における分解能1
は切り替えたクロックを1/16にし、2.1168MHz〜4.0
5216MHzのシステムクロックを生成する。さらに、これ
をキャリア数で除算し、分解能2により1/32するこ
とで1回転周波数の15Hzを生成する。この1回転周波
数は、15.75kHzを1/1050することによっても生成でき
る。分解能2は、ウォブル生成のための分解能である。
1/64の場合は前段の1/16分周を1/8に変更する。その際
のシステムクロックは2倍になる。
【0102】ところで、前記PLLによる構成は、将来
的にドライブがCAVで使われるときに備えられるよう
になっている。第1世代MD、次世代MD1に対して互
換性を考慮したため、次世代MD2はCLVでも使える
ようにしてあるが、元々CAVで回転駆動制御されるよ
うな装置に対して使いやすいような構成としている。
【0103】また、図16に示した構成の条件を満たす
ためには、各ゾーン後に以下の条件を満たす必要があ
る。 条件1.M/N×(1/(1トラックあたりのキャリア
数))=1/1050 1周毎にクロック同期が取れることと、M/N倍できる
PLLを持つことでクロックが作れる。これはフォーマ
ッターとしてだけではなく、ドライブでCAV回転さ
せ、クロックを切り替える方式を採用する場合にも簡単
な構成で対応できる。右辺1/1050の部分にB/AのPL
Lを入れることでさらに選択肢が拡がる。
【0104】条件2.(1トラックあたりのキャリア数
×1ゾーンあたりのトラック数)/(1レコーディング
ユニットあたりのキャリア数)=整数 つまり1ゾーン分のキャリア総数が記録再生の単位であ
るレコーディングユニットで割り切れることで、次のゾ
ーンへ連続して切り替えることができる。この具体例の
フォーマットでは1レコーディングユニットあたりのキ
ャリア数は4704となっている。
【0105】図17及び図18には、ゾーン内密度比一
定方式によって形成されたゾーンレイアウト例の第1具
体例を示す。また、図19及び図20には、第2具体例
を示す。ゾーンZ−1のキャリア数は4704としている。
1周毎のキャリア数をちょうど1周で1クラスタに割り
切れるようにしている。これは、固定のパターンがゾー
ンZ−1にかいてあるということで外乱などによりディ
スクがスキューしてもこのゾーンZ−1に戻ることでい
つでも正確なキャリア数に修正することを可能とするた
めである。
【0106】なお、ゾーンを跨いだときの密度比を3%
以下としているのは、PLLの引き込み範囲が±4%で
あり、それより小さければ連続的にPLLを切り替えな
がら動かせるからである。
【0107】また、図21には、図19及び図20に示
したゾーンレイアウトにしたがったディスク上のデータ
フォーマットを示す。内周から半径15.7mmまでにはユニ
ークIDがMO記録され、そこから16.0mmまでの間にリー
ドイン/PTOP(ゾーンZ−1)が記録される。BRUは
バッファレコーディングユニット(Buffer RecordingUn
it)である。LPCAはレーザーパワーキャリブレーシ
ョンエリア(Laser Power Calibration Area)である。
DDT(Disc description track)&SecureAreaにはデ
ィスクの種類や仕様情報、セキュリティ管理に必要な情
報が記述される。その後から、ゾーンZ、ゾーンZ
・・・ゾーンZ26がスペアレコーディングユニット
(Spare Recording Unit:SRU)と前記BRUを伴っ
て続き、最後のゾーンZ27とリードアウトとの間には
SRUとLPCAが入る。
【0108】次に、図22には、従来ミニディスク(第
1世代MD)、次世代MD1及び次世代MD2を記録再
生するための光ディスク記録再生装置11の構成を示
す。この光ディスク記録再生装置11は、次世代MD1
と次世代MD2の種類を判別する。また、第1世代MD
と、次世代MD2を判別する場合もある。
【0109】光ディスク記録再生装置11は、従来ミニ
ディスク、次世代MD1及び次世代MD2を記録再生す
るために、特に、記録処理系として、従来ミニディスク
の記録のためのEFM変調・ACIRCエンコードを実
行する構成と、次世代MD1及び次世代MD2の記録の
ためのRLL(1−7)PP変調・RS−LDCエンコ
ードを実行する構成とを備える点が特徴的である。ま
た、再生処理系として、従来ミニディスクの再生のため
のEFM復調・ACIRCデコードを実行する構成と、
次世代MD1及び次世代MD2の再生にPR(1,2,
1)ML、PR(1,−1)ML及びビタビ復号を用い
たデータ検出に基づくRLL(1−7)復調・RS−L
DCデコードを実行する構成を備えている点が特徴的で
ある。
【0110】光ディスク記録再生装置11は、装填され
たディスク90をスピンドルモータ21によってCLV
方式又はZCAV方式にて回転駆動する。記録再生時に
は、このディスク90に対して、光学ヘッド22からレ
ーザ光が照射される。
【0111】光学ヘッド22は、記録時に記録トラック
をキュリー温度まで加熱するための高レベルのレーザ出
力を行い、また再生時には、磁気カー効果により反射光
からデータを検出するための比較的低レベルのレーザ出
力を行う。このため、光学ヘッド22は、レーザ出力手
段としてのレーザダイオード、偏光ビームスプリッタや
対物レンズ等からなる光学系及び反射光を検出するため
のディテクタが搭載されている。光学ヘッド22に備え
られる対物レンズとしては、例えば2軸機構によってデ
ィスク半径方向及びディスクに接離する方向に変位可能
に保持されている。この光学ヘッド22には、内蔵の光
ディスク判別装置に受光信号A、受光信号Bを供給する
フォトディテクタPDが備えられている。また、対物レ
ンズ、或いは光学ヘッド22全体は、光ディスク判別時
には、進行方向を決める必要があるのである一定の速度
で、内周から外周へ移動させられる。偏芯による移動量
に打ち勝つ速度で前記受光信号A,Bを検出することが
できる。
【0112】また、本具体例では、媒体表面の物理的仕
様が異なる従来ミニディスク及び次世代MD1と、次世
代MD2とに対して最大限の再生特性を得るために、光
学ヘッド22の読取光光路中に位相補償板を設ける。こ
の位相補償板により、読取り時におけるビットエラーレ
ートを最適化できる。
【0113】ディスク90を挟んで光学ヘッド22と対
向する位置には、磁気ヘッド23が配置されている。磁
気ヘッド23は、記録データによって変調された磁界を
ディスク90に印加する。また、図示しないが光学ヘッ
ド22全体及び磁気ヘッド23をディスク半径方向に移
動させためのスレッドモータ及びスレッド機構が備えら
れている。このスレッドモータ及びスレッド機構は、内
蔵の光ディスク判別装置が光ディスクを判別する時に、
前記光学ヘッド22を内周から外周に移動する。
【0114】この光ディスク記録再生装置11では、光
学ヘッド22、磁気ヘッド23による記録再生ヘッド
系、スピンドルモータ21によるディスク回転駆動系の
ほかに、記録処理系、再生処理系、サーボ系等が設けら
れる。記録処理系としては、従来ミニディスクに対する
記録時にEFM変調、ACIRCエンコードを行う部位
と、次世代MD1及び次世代MD2に対する記録時にR
LL(1−7)PP変調、RS−LDCエンコードを行
う部位とが設けられる。
【0115】また、再生処理系としては、従来ミニディ
スクの再生時にEFM変調に対応する復調及びACIR
Cデコードを行う部位と、次世代MD1及び次世代MD
2の再生時にRLL(1−7)PP変調に対応する復調
(PR(1,2,1)ML及びビタビ復号を用いたデー
タ検出に基づくRLL(1−7)復調)、RS−LDC
デコードを行う部位とが設けられる。
【0116】光学ヘッド22のディスク90に対するレ
ーザ照射によりその反射光として検出された情報(フォ
トディテクタによりレーザ反射光を検出して得られる光
電流)は、RFアンプ24に供給される。RFアンプ2
4では、入力された検出情報に対して電流−電圧変換、
増幅、マトリクス演算等を行い、再生情報としての再生
RF信号、トラッキングエラー信号TE、フォーカスエ
ラー信号FE、グルーブ情報(ディスク90にトラック
のウォブリングにより記録されているADIP情報)等
を抽出する。
【0117】このRFアンプ24には、光ディスク判別
装置22を構成するトラッキングエラー信号演算器22
1と、プルイン信号演算器225と、コンパレータ22
2と、コンパレータ226とが内蔵されている。
【0118】従来ミニディスクの再生時には、RFアン
プで得られた再生RF信号は、コンパレータ25、PL
L回路26を介して、EFM復調部27及びACIRC
デコーダ28で処理される。再生RF信号は、EFM復
調部27で2値化されてEFM信号列とされた後、EF
M復調され、さらにACIRCデコーダ28で誤り訂正
及びデインターリーブ処理される。オーディオデータで
あれば、この時点でATRAC圧縮データの状態とな
る。このとき、セレクタ29は、従来ミニディスク信号
側が選択されており、復調されたATRAC圧縮データ
がディスク90からの再生データとしてデータバッファ
30に出力される。この場合、図示しないオーディオ処
理部に圧縮データが供給される。
【0119】一方、次世代MD1又は次世代MD2の再
生時には、RFアンプで得られた再生RF信号は、A/
D変換回路31、イコライザ32、PLL回路33、P
RML回路34を介して、RLL(1−7)PP復調部
35及びRS−LDCデコーダ36で信号処理される。
再生RF信号は、RLL(1−7)PP復調部35にお
いて、PR(1,2,1)ML及びビタビ復号を用いた
データ検出によりRLL(1−7)符号列としての再生
データを得て、このRLL(1−7)符号列に対してR
LL(1−7)復調処理が行われる。さらに、RS−L
DCデコーダ36にて誤り訂正及びデインターリーブ処
理される。
【0120】この場合、セレクタ29は、次世代MD1
・次世代MD2側が選択され、復調されたデータがディ
スク90からの再生データとしてデータバッファ30に
出力される。このとき、図示しないメモリ転送コントロ
ーラに対して復調データが供給される。
【0121】RFアンプ24から出力されるトラッキン
グエラー信号TE、フォーカスエラー信号FEは、サー
ボ回路37に供給され、グルーブ情報は、ADIPデコ
ータ38に供給される。
【0122】ADIPデコータ38は、グルーブ情報に
対してバンドパスフィルタにより帯域制限してウォブル
成分を抽出した後、FM復調、バイフェーズ復調を行っ
てADIPアドレスを抽出する。抽出された、ディスク
上の絶対アドレス情報であるADIPアドレスは、従来
ミニディスク及び次世代MD1の場合であれば、MDア
ドレスデコーダ39を介し、次世代MD2の場合であれ
ば、次世代MD2アドレスデコーダ40を介してドライ
ブコントローラ41に供給される。
【0123】ドライブコントローラ41では、各ADI
Pアドレスに基づいて、所定の制御処理を実行する。ま
たグルーブ情報は、スピンドルサーボ制御のためにサー
ボ回路37に戻される。
【0124】また、ドライブコントローラ41には、光
ディスク判別装置を構成するDフリップフロップ判別回
路の機能が備えられている。そして、ドライブコントロ
ーラ41は、このDフリップフロップ判別回路の判別結
果に基づいて前記MDの種類を判別する。
【0125】サーボ回路37は、例えばグルーブ情報に
対して再生クロック(デコード時のPLL系クロック)
との位相誤差を積分して得られる誤差信号に基づき、C
LVサーボ制御及び前述したZCAVサーボ制御のため
のスピンドルエラー信号を生成する。
【0126】またサーボ回路37は、スピンドルエラー
信号や、上記のようにRFアンプ24から供給されたト
ラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号、或いは
ドライブコントローラ41からのトラックジャンプ指
令、アクセス指令等に基づいて各種サーボ制御信号(ト
ラッキング制御信号、フォーカス制御信号、スレッド制
御信号、スピンドル制御信号等)を生成し、モータドラ
イバ42に対して出力する。すなわち、上記サーボエラ
ー信号や指令に対して位相補償処理、ゲイン処理、目標
値設定処理等の必要処理を行って各種サーボ制御信号を
生成する。
【0127】モータドライバ42では、サーボ回路37
から供給されたサーボ制御信号に基づいて所定のサーボ
ドライブ信号を生成する。ここでのサーボドライブ信号
としては、2軸機構を駆動する2軸ドライブ信号(フォ
ーカス方向、トラッキング方向の2種)、スレッド機構
を駆動するスレッドモータ駆動信号、スピンドルモータ
21を駆動するスピンドルモータ駆動信号となる。この
ようなサーボドライブ信号により、ディスク90に対す
るフォーカス制御、トラッキング制御、及びスピンドル
モータ21に対するCLV制御又はZCAV制御が行わ
れる。
【0128】光ディスク判別装置は、光ディスクを判別
する際に、サーボ回路37、モータドライバ42をドラ
イブコントローラ41で制御し、光学ヘッド22の対物
レンズによるレーザ光のフォーカスをオンさせる。ま
た、トラッキングサーボはかけていない状態にする。ま
た、スレッドサーボについては、光学ヘッド22を内周
から外周にある速度にて移動させる。
【0129】ディスク90に対して記録動作が実行され
る際には、図示しないメモリ転送コントローラから高密
度データ、或いはオーディオ処理部からの通常のATR
AC圧縮データが供給される。
【0130】従来ミニディスクに対する記録時には、セ
レクタ43が従来ミニディスク側に接続され、ACIR
Cエンコーダ44及びEFM変調部45が機能する。こ
の場合、オーディオ信号であれば、オーディオ処理部1
9からの圧縮データは、ACIRCエンコーダ44でイ
ンターリーブ及びエラー訂正コード付加が行われた後、
EFM変調部45においてEFM変調される。EFM変
調データがセレクタ43を介して磁気ヘッドドライバ4
6に供給され、磁気ヘッド23がディスク90に対して
EFM変調データに基づいた磁界印加を行うことで変調
されたデータが記録される。
【0131】次世代MD1及び次世代MD2に対する記
録時には、セレクタ43が次世代MD1・次世代MD2
側に接続され、RS−LCDエンコーダ47及びRLL
(1−7)PP変調部48が機能する。この場合、メモ
リ転送コントローラ12から送られた高密度データは、
RS−LCDエンコーダ47でインターリーブ及びRS
−LDC方式のエラー訂正コード付加が行われた後、R
LL(1−7)PP変調部48にてRLL(1−7)変
調される。
【0132】RLL(1−7)符号列に変調された記録
データは、セレクタ43を介して磁気ヘッドドライバ4
6に供給され、磁気ヘッド23がディスク90に対して
変調データに基づいた磁界印加を行うことでデータが記
録される。
【0133】レーザドライバ/APC49は、上記のよ
うな再生時及び記録時においてレーザダイオードにレー
ザ発光動作を実行させるが、いわゆるAPC(Automati
c Lazer Power Control)動作も行う。具体的には、図
示しないが、光学ヘッド22内には、レーザパワーモニ
タ用のディテクタが設けられており、このモニタ信号が
レーザドライバ/APC49にフィードバックされるよ
うになっている。レーザドライバ/APC49は、モニ
タ信号として得られた現在のレーザパワーを予め設定さ
れているレーザパワーと比較して、その誤差分をレーザ
駆動信号に反映させることによって、レーザダイオード
から出力されるレーザパワーが設定値で安定化されるよ
うに制御している。ここで、レーザパワーは、ドライブ
コントローラ41によって、再生レーザパワー及び記録
レーザパワーとしての値がレーザドライバ/APC49
内部のレジスタにセットされる。
【0134】ドライブコントローラ41は、システムコ
ントローラ18からの指示に基づいて、以上の各動作
(アクセス、各種サーボ、データ書込、データ読出の各
動作)が実行されるように各構成を制御する。なお、図
22において一点鎖線で囲った各部は、1チップの回路
として構成することもできる。
【0135】したがって、光ディスク記録再生装置11
は、次世代MD2をZCAV方式により回転駆動するこ
とができるが、このとき第1世代MDや次世代MD1に
て用いたCLV方式を特に変更することなく、単にPD
IPのキャリア周波数に追従するという制御のみで前記
ZCAV方式を実現することができる。すなわち、ゾー
ンの中ではスピンドルが一定回転しているような状態で
あり、回転駆動制御部側からみれば、ゾーン内にあって
はCAVでディスクを回転駆動しているという意識はな
く、単にADIPのキャリアを一定にしようとして回転
駆動しているためである。
【0136】また、ゾーン間を跨ぐときには、ゾーン間
速度偏差が3%以下という小さい値なので、スムーズに
スピンドルの回転数を変えることができる。
【0137】なお、ゾーンの割り振りについては、前述
したゾーン内密度比一定方式の他に、レコーディングユ
ニット均等割り方式を採用することもできる。これは、
記録再生の単位であるレコーディングユニットの数でゾ
ーン数を決める方式である。例えば、例えばゾーン数を
23とすると、トラック数/ゾーンは284〜527となり、ク
ラスター数(レコーディングユニット数)/ゾーンは50
4となる。また、線密度は0.16〜0.1691μm/bitとなり、
これらの結果、記録容量は、1.025G(10)とな
る。なお、クラスター数/ゾーンは、4クラスタ切れ
目、4クラスタ交替を除いた数字である。また、線密度
において密度比は1.52〜5.65%となる。また、記録容量
は、交替レコーディングユニットを除いた値である。1
ゾーン辺りの容量が決まっているのと、また何レコーデ
ィングユニットいったら隣のゾーンとなることが分かる
ので、アプリケーション的には使いやすい方式である。
【0138】また、トラック均等割り方式を採用するこ
ともできる。これは、トラックの数でゾーン数を決める
方式である。例えば、ゾーン数を23とすると、トラック
数/ゾーンは504となり、クラスター数(レコーディン
グユニット数)/ゾーンは352〜658となる。また、線密
度は0.16〜0.1663μm/bitとなり、これらの結果、記録
容量は、1.023G(10)となる。なお、クラスター
数/ゾーンは、4クラスタ切れ目、4クラスタ交替を除
いた数字である。また、線密度において密度比は2.05〜
3.94%となる。また、記録容量は、交替レコーディング
ユニットを除いた値である。何トラック行けばどのゾー
ンに行けるというのが算出できるので、アクセスがしや
すいという特徴がある。
【0139】なお、比較のため、前記ゾーン内密度比一
定方式によるゾーン数23の場合の例も示しておく。ゾ
ーン数を23とすると、トラック数/ゾーンは364〜660と
なり、クラスター数(レコーディングユニット数)/ゾ
ーンは338〜1158となる。また、線密度は0.16〜0.1646
μm/bitとなり、これらの結果、記録容量は、1.023G
(10)となる。ここで、ゾーン間速度偏差(密度
比)は2.72%である。また、クラスター数/ゾーンは、
4クラスタ切れ目、4クラスタ交替を除いた数字であ
る。また、記録容量は、交替レコーディングユニットを
除いた値である。この方式は、前述したとおり、各ゾー
ンの内側と外側の比が全部一緒になるようにすればよい
ので、RF特性を優先したいときに適する。
【0140】なお、以下には、次世代MD2の論理フォ
ーマット、物理フォーマットについて説明しておく。
【0141】次世代MD2は、次世代MD1と同様に、
記録データの変調方式として、高密度記録に適合したR
LL(1−7)PP変調方式(RLL;Run Length Lim
ited、PP:Parity preserve/Prohibit rmtr(repeated
minimum transition runlength))を採用している。ま
た、誤り訂正方式としては、より訂正能力の高いBIS
(Burst Indicator Subcode)付きのRS−LDC(Ree
d Solomon−Long Distance Code)方式を用いている。
【0142】具体的には、ホストアプリケーション等か
ら供給されるユーザデータの2048バイトに4バイト
のEDC(Error Detection Code)を付加した2052
バイトを1セクタ(データセクタ、後述するディスク上
の物理セクタとは異なる)とし、図24に示すように、
Sector0〜Sector31の32セクタを304列×216行
のブロックにまとめる。ここで、各セクタの2052バ
イトに対しては、所定の疑似乱数との排他的論理和(Ex
-OR)をとるようなスクランブル処理が施される。この
スクランブル処理されたブロックの各列に対して32バ
イトのパリティを付加して、304列×248行のLD
C(Long Distance Code)ブロックを構成する。このL
DCブロックにインターリーブ処理を施して、152列
×496行のブロック(Interleaved LDC Block)と
し、これを図24に示すように38列ずつ1列の上記B
ISを介して配列することで155列×496行の構造
とし、さらに先頭位置に2.5バイト分のフレーム同期
コード(Frame Sync)を付加して、1行を1フレームに
対応させ、157.5バイト×496フレームの構造と
する。この図23の各行が、後述する図26に示す1レ
コーディングブロック(クラスタ)内のデータ領域のFr
ame10〜Frame505の496フレームに相当する。
【0143】以上のデータ構造において、データインタ
ーリーブは、ブロック完結型とする。これによりデータ
の冗長度は、20.50%になる。また、データの検出
方式として、PR(1,2,1)MLによるビタビ復号
方式を用いる。
【0144】ディスク駆動方式には、CLV方式を用
い、その線速度は、2.4m/sとする。記録再生時の
標準データレートは、4.4MB/sである。この方式
を採用することにより、総記録容量を300MBにする
ことができる。変調方式をEFMからRLL(1−7)
PP変調方式とすることによって、ウインドウマージン
が0.5から0.666となるため、1.33倍の高密
度化が実現できる。また、データの最小書換単位である
クラスタは、16セクタ、64kBで構成される。この
ように記録変調方式をCIRC方式からBIS付きのR
S−LDC方式及びセクタ構造の差異とビタビ復号を用
いる方式にすることで、データ効率が53.7%から7
9.5%となるため、1.48倍の高密度化が実現でき
る。
【0145】これらを総合すると、次世代MD1は、記
録容量を従来ミニディスクの約2倍である300MBに
することができる。
【0146】一方、次世代MD2は、例えば、磁壁移動
検出方式(DWDD:Domain WallDisplacement Detect
ion)等の高密度化記録技術を適用した記録媒体であっ
て、上述した従来ミニディスク及び次世代MD1とは、
物理フォーマットが異なっている。次世代MD2は、ト
ラックピッチが1.25μm、ビット長が0.16μm
/bitであり、線方向に高密度化されている。
【0147】また、従来ミニディスク及び次世代MD1
との互換を採るため、光学系、読出方式、サーボ処理等
は、従来の規格に準じて、レーザ波長λは、λ=780
nm、光学ヘッドの開口率は、NA=0.45とする。
記録方式は、グルーブ記録方式、アドレス方式は、AD
IPを利用した方式とする。また、筐体外形も従来ミニ
ディスク及び次世代MD1と同一規格とする。
【0148】次世代MD2は、図25に示すように、高
密度化を図るためにプリピットを用いない。したがっ
て、次世代MD2には、プリピットによるPTOC領域
がない。また、次世代MD2には、レコーダブルエリア
のさらに内周領域に、著作権保護のための情報、データ
改竄チェックのための情報、あるいは他の非公開情報の
基になるユニークID(Unique ID;UID)を記録す
るUIDエリアが設けられている。このUIDエリア
は、次世代MD2に適用されるDWDD方式とは異なる
記録方式で記録されている。
【0149】続いて、次世代MD1及び次世代MD2の
ADIPセクタ構造とデータブロックとの関係について
図26を用いて説明する。従来のミニディスク(MD)
システムでは、ADIPとして記録された物理アドレス
に対応したクラスタ/セクタ構造が用いられている。本
具体例では、説明の便宜上、ADIPアドレスに基づい
たクラスタを「ADIPクラスタ」と記す。また、次世
代MD1及び次世代MD2におけるアドレスに基づくク
ラスタを「レコーディングブロック(Recording Bloc
k)」あるいは「次世代MDクラスタ」と記す。
【0150】次世代MD1及び次世代MD2では、デー
タトラックは、図26に示すようにアドレスの最小単位
であるクラスタの連続によって記録されたデータストリ
ームとして扱われ、1レコーディングブロック(1次世
代MDクラスタ)は、図26に示すように16セクタあ
るいは1/2ADIPクラスタにより構成されている。
【0151】図26に示す1レコーディングブロック
(1次世代MDクラスタ)のデータ構造としては、10
フレームのプリアンブルと、6フレームのポストアンブ
ルと、496フレームのデータ部とからなる512フレ
ームから構成されている。さらにこのレコーディングブ
ロック内の1フレームは、同期信号領域と、データ、B
IS、DSVとからなる。
【0152】また、1レコーディングブロックの512
フレームのうち、有意のデータが記録される496フレ
ームを16等分した各31フレームをアドレスユニット
(Address Unit)とよぶ。また、このアドレスユニット
の番号をアドレスユニットナンバ(Address Unit Numbe
r;AUN)とよぶ。このAUNは、全てのアドレスユ
ニットに付される番号であって、記録信号のアドレス管
理に使用される。
【0153】次世代MD1のように、ADIPに記述さ
れた物理的なクラスタ/セクタ構造を有する従来ミニデ
ィスクに対して、1−7PP変調方式で変調された高密
度データを記録する場合、ディスクに元々記録されたA
DIPアドレスと、実際に記録するデータブロックのア
ドレスとが一致しなくなるという問題が生じる。ランダ
ムアクセスは、ADIPアドレスを基準として行われる
が、ランダムアクセスでは、データを読み出す際、所望
のデータが記録された位置近傍にアクセスしても、記録
されたデータを読み出せるが、データを書き込む際に
は、既に記録されているデータを上書き消去しないよう
に正確な位置にアクセスする必要がある。そのため、A
DIPアドレスに対応付けした次世代MDクラスタ/次
世代MDセクタからアクセス位置を正確に把握すること
が重要となる。
【0154】そこで、次世代MD1の場合、媒体表面上
にウォブルとして記録されたADIPアドレスを所定規
則で変換して得られるデータ単位によって高密度データ
クラスタを把握する。この場合、ADIPセクタの整数
倍が高密度データクラスタになるようにする。この考え
方に基づいて、従来ミニディスクに記録された1ADI
Pクラスタに対して次世代MDクラスタを記述する際に
は、各次世代MDクラスタを1/2ADIPクラスタ区
間に形成する。
【0155】したがって、次世代MD1では、上述した
次世代MDクラスタの2クラスタが最小記録単位(レコ
ーディングブロック(Recording Block))として1A
DIPクラスタに対応付けされている。
【0156】一方、次世代MD2では、1クラスタが1
レコーディングブロックとして扱われるようになってい
る。
【0157】なお、本具体例では、ホストアプリケーシ
ョンから供給される2048バイト単位のデータブロッ
クを1論理データセクタ(Logical Data Sector;LD
S)とし、このとき同一レコーディングブロック中に記
録される32個の論理データセクタの集合を論理データ
セクタ(Logical Data Cluster;LDC)としている。
【0158】以上説明したようなデータ構造とすること
により、UMDデータを任意位置へ記録する際、媒体に
対してタイミングよく記録できる。また、ADIPアド
レス単位であるADIPクラスタ内に整数個の次世代M
Dクラスタが含まれるようにすることによって、ADI
PクラスタアドレスからUMDデータクラスタアドレス
へのアドレス変換規則が単純化され、換算のための回路
又はソフトウェア構成が簡略化できる。
【0159】なお、図26では、1つのADIPクラス
タに2つの次世代MDクラスタを対応付ける例を示した
が、1つのADIPクラスタに3以上の次世代MDクラ
スタを配することもできる。このとき、1つの次世代M
Dクラスタは、16ADIPセクタから構成される点に
限定されず、EFM変調方式とRLL(1−7)PP変
調方式におけるデータ記録密度の差や次世代MDクラス
タを構成するセクタ数、また1セクタのサイズ等に応じ
て設定することができる。
【0160】続いて、ADIPのデータ構造に関して説
明する。図27(a)には、次世代MD2のADIPの
データ構造が示され、図27(b)には、比較のため
に、次世代MD1のADIPのデータ構造が示されてい
る。
【0161】次世代MD1では、同期信号と、ディスク
におけるクラスタ番号等を示すクラスタH(Cluster
H)情報及びクラスタL(Cluster L)情報と、クラスタ
内におけるセクタ番号等を含むセクタ情報(Secter)と
が記述されている。同期信号は、4ビットで記述され、
クラスタHは、アドレス情報の上位8ビットで記述さ
れ、クラスタLは、アドレス情報の下位8ビットで記述
され、セクタ情報は、4ビットで記述される。また、後
半の14ビットには、CRCが付加されている。以上、
42ビットのADIP信号が各ADIPセクタのヘッダ
部に記録されている。
【0162】また、次世代MD2では、4ビットの同期
信号データと、4ビットのクラスタH(Cluster H)情
報、8ビットのクラスタM(Cluster M)情報及び4び
っとのクラスタL(Cluster L)情報と、4ビットのセ
クタ情報とが記述される。後半の18ビットには、BC
Hのパリティが付加される。次世代MD2でも同様に4
2ビットのADIP信号が各ADIPセクタのヘッダ部
に記録されている。
【0163】ADIPのデータ構造では、上述したクラ
スタH(Cluster H)情報、クラスタM(Cluster M)及
びクラスタL(Cluster L)情報の構成は、任意に決定
できる。また、ここに他の付加情報を記述することもで
きる。例えば、図28に示すように、次世代MD2のA
DIP信号において、クラスタ情報を上位8ビットのク
ラスタH(Cluster H)と下位8ビットのクラスタL(C
luster L)とで表すようにし、下位8ビットで表される
クラスタLに替えて、ディスクコントロール情報を記述
することもできる。ディスクコントロール情報として
は、サーボ信号補正値、再生レーザパワー上限値、再生
レーザパワー線速補正係数、記録レーザパワー上限値、
記録レーザパワー線速補正係数、記録磁気感度、磁気−
レーザパルス位相差、パリティ等があげられる。
【0164】次に、光ディスク判別装置において判別さ
れた次世代MD1又は次世代MD2に対するディスクド
ライブ装置による、再生処理、記録処理について詳細に
説明する。
【0165】図29には前記光ディスク記録再生装置1
1をメディアドライブ部11として備えるディスクドラ
イブ装置101の構成を示す。ディスクドライブ装置1
01は、パーソナルコンピュータ(以下、PCと記
す。)100と接続でき、次世代MD1及び次世代MD
2をオーディオデータのほか、PC等の外部ストレージ
として使用できる。
【0166】ディスクドライブ装置101は、図29に
示すように、光ディスク判別装置を内蔵しているメディ
アドライブ部11と、メモリ転送コントローラ12と、
クラスタバッファメモリ13と、補助メモリ14と、U
SBインターフェイス15,16と、USBハブ17
と、システムコントローラ18と、オーディオ処理部1
9とを備える。
【0167】メディアドライブ部11は、装填された従
来ミニディスク、次世代MD1、及び次世代MD2等の
個々のディスク90に対する記録/再生を行う。メディ
アドライブ部(光ディスク記録再生装置)11の内部構
成は、図22を用いて説明している。
【0168】メモリ転送コントローラ12は、メディア
ドライブ部11からの再生データやメディアドライブ部
11に供給する記録データの送受制御を行う。クラスタ
バッファメモリ13は、メディアドライブ部11によっ
てディスク90のデータトラックから高密度データクラ
スタ単位で読み出されたデータをメモリ転送コントロー
ラ12の制御に基づいてバッファリングする。補助メモ
リ14は、メディアドライブ部11によってディスク9
0から読み出されたUTOCデータ、CATデータ、ユ
ニークID、ハッシュ値等の各種管理情報や特殊情報を
メモリ転送コントローラ12の制御に基づいて記憶す
る。
【0169】システムコントローラ18は、USBイン
ターフェイス16、USBハブ17を介して接続された
PC100との間で通信可能とされ、このPC100と
の間の通信制御を行って、書込要求、読出要求等のコマ
ンドの受信やステイタス情報、その他の必要情報の送信
等を行うとともに、ディスクドライブ装置101全体を
統括制御している。
【0170】システムコントローラ18は、例えば、デ
ィスク90がメディアドライブ部11に装填された際
に、ディスク90からの管理情報等の読出をメディアド
ライブ部11に指示し、メモリ転送コントローラ12に
よって読み出されたPTOC、UTOC等の管理情報等
を補助メモリ14に格納させる。
【0171】システムコントローラ18は、これらの管
理情報を読み込むことによって、ディスク90のトラッ
ク記録状態を把握できる。また、CATを読み込ませる
ことにより、データトラック内の高密度データクラスタ
構造を把握でき、PC100からのデータトラックに対
するアクセス要求に対応できる状態となる。
【0172】また、ユニークIDやハッシュ値により、
ディスク認証処理及びその他の処理を実行したり、これ
らの値をPC100に送信し、PC100上でディスク
認証処理及びその他の処理を実行させる。
【0173】システムコントローラ18は、PC100
から、あるFATセクタの読出要求があった場合、メデ
ィアドライブ部11に対して、このFATセクタを含む
高密度データクラスタの読出を実行する旨の信号を与え
る。読み出された高密度データクラスタは、メモリ転送
コントローラ12によってクラスタバッファメモリ13
に書き込まれる。但し、既にFATセクタのデータがク
ラスタバッファメモリ13に格納されていた場合、メデ
ィアドライブ部11による読出は必要ない。
【0174】このとき、システムコントローラ18は、
クラスタバッファメモリ13に書き込まれている高密度
データクラスタのデータから、要求されたFATセクタ
のデータを読み出す信号を与え、USBインターフェイ
ス15,USBハブ17を介して、PC100に送信す
るための制御を行う。
【0175】また、システムコントローラ18は、PC
100から、あるFATセクタの書込要求があった場
合、メディアドライブ部11に対して、このFATセク
タを含む高密度データクラスタの読出を実行させる。読
み出された高密度データクラスタは、メモリ転送コント
ローラ12によってクラスタバッファメモリ13に書き
込まれる。但し、既にこのFATセクタのデータがクラ
スタバッファメモリ13に格納されていた場合は、メデ
ィアドライブ部11による読出は必要ない。
【0176】また、システムコントローラ18は、PC
100から送信されたFATセクタのデータ(記録デー
タ)をUSBインターフェイス15を介してメモリ転送
コントローラ12に供給し、クラスタバッファメモリ1
3上で該当するFATセクタのデータの書換を実行させ
る。
【0177】また、システムコントローラ18は、メモ
リ転送コントローラ12に指示して、必要なFATセク
タが書き換えられた状態でクラスタバッファメモリ13
に記憶されている高密度データクラスタのデータを記録
データとしてメディアドライブ部11に転送させる。こ
のとき、メディアドライブ部11は、装着されている媒
体が従来ミニディスクであればEFM変調方式で、次世
代MD1又は次世代MD2であればRLL(1−7)P
P変調方式で高密度データクラスタの記録データを変調
して書き込む。
【0178】なお、ディスクドライブ装置101におい
て、上述した記録再生制御は、データトラックを記録再
生する際の制御であり、MDオーディオデータ(オーデ
ィオトラック)を記録再生する際のデータ転送は、オー
ディオ処理部19を介して行われる。
【0179】オーディオ処理部19は、入力系として、
例えば、ライン入力回路/マイクロフォン入力回路等の
アナログ音声信号入力部、A/D変換器、及びデジタル
オーディオデータ入力部を備える。また、オーディオ処
理部19は、ATRAC圧縮エンコーダ/デコーダ、圧
縮データのバッファメモリを備える。さらに、オーディ
オ処理部19は、出力系として、デジタルオーディオデ
ータ出力部、D/A変換器及びライン出力回路/ヘッド
ホン出力回路等のアナログ音声信号出力部を備えてい
る。
【0180】ディスク90に対してオーディオトラック
が記録されるのは、オーディオ処理部19にデジタルオ
ーディオデータ(又は、アナログ音声信号)が入力され
る場合である。入力されたリニアPCMデジタルオーデ
ィオデータ、或いはアナログ音声信号で入力された後、
A/D変換器で変換されて得られたリニアPCMオーデ
ィオデータは、ATRAC圧縮エンコードされ、バッフ
ァメモリに蓄積される。その後、所定タイミング(AD
IPクラスタ相当のデータ単位)でバッファメモリから
読み出され、メディアドライブ部11に転送される。
【0181】メディアドライブ部11では、転送された
圧縮データを第1の変調方式EFM変調方式又はRLL
(1−7)PP変調方式で変調してディスク90にオー
ディオトラックとして書き込む。
【0182】メディアドライブ部11は、ディスク90
からオーディオトラックを再生する場合、再生データを
ATRAC圧縮データ状態に復調してオーディオ処理部
19に転送する。オーディオ処理部19は、ATRAC
圧縮デコードを行ってリニアPCMオーディオデータと
し、デジタルオーディオデータ出力部から出力する。或
いは、D/A変換器によりアナログ音声信号としてライ
ン出力/ヘッドホン出力を行う。
【0183】なお、この図29に示す構成は、一例であ
って、例えば、ディスクドライブ装置1をPC100に
接続してデータトラックのみ記録再生する外部ストレー
ジ機器として使用する場合は、オーディオ処理部19
は、不要である。一方、オーディオ信号を記録再生する
ことを主たる目的とする場合、オーディオ処理部19を
備え、さらにユーザインターフェイスとして操作部や表
示部を備えることが好適である。また、PC100との
接続は、USBに限らず、例えば、IEEE(The Inst
itute of Electrical and Electronics Engineers,In
c.:アメリカ電気・電子技術者協会)の定める規格に準
拠した、いわゆるIEEE1394インターフェイスの
ほか、汎用の接続インターフェイスが適用できる。
【0184】データ領域に対するアクセスでは、例え
ば、外部のPC100からディスクドライブ装置10の
システムコントローラ18に対して、USBインターフ
ェイス16を経由して「論理セクタ(以下、FATセク
タと記す。)」単位で記録又は再生する指示が与えられ
る。データクラスタは、PC100からみれば、204
8バイト単位に区切られてUSNの昇順にFATファイ
ルシステムに基づいて管理されている。一方、ディスク
90におけるデータトラックの最小書換単位は、それぞ
れ65,536バイトの大きさを有した次世代MDクラ
スタであり、この次世代MDクラスにタは、LCNが与
えられている。
【0185】FATにより参照されるデータセクタのサ
イズは、次世代MDクラスタよりも小さい。そのため、
ディスクドライブ装置10では、FATにより参照され
るユーザセクタを物理的なADIPアドレスに変換する
とともに、FATにより参照されるデータセクタ単位で
の読み書きをクラスタバッファメモリ13を用いて、次
世代MDクラスタ単位での読み書きに変換する必要があ
る。
【0186】図30に、PC100からあるFATセク
タの読出要求があった場合のディスクドライブ装置10
におけるシステムコントローラ18における処理を示
す。
【0187】システムコントローラ18は、USBイン
ターフェイス16を経由してPC100からのFATセ
クタ#nの読出命令を受信すると、指定されたFATセ
クタ番号#nのFATセクタが含まれる次世代MDクラ
スタ番号を求める処理を行う。
【0188】まず、仮の次世代MDクラスタ番号u0を
決定する。次世代MDクラスタの大きさは、65536
バイトであり、FATセクタの大きさは、2048バイ
トであるため、1次世代MDクラスタのなかには、FA
Tセクタは、32個存在する。したがって、FATセク
タ番号(n)を32で整数除算(余りは、切り捨て)し
たもの(u0)が仮の次世代MDクラスタ番号となる。
【0189】続いて、ディスク90から補助メモリ14
に読み込んであるディスク情報を参照して、データ記録
用以外の次世代MDクラスタ数uxを求める。すなわ
ち、セキュアエリアの次世代MDクラスタ数である。
【0190】上述したように、データトラック内の次世
代MDクラスタのなかには、データ記録再生可能なエリ
アとして公開しないクラスタもある。そのため、予め補
助メモリ14に読み込んでおいたディスク情報に基づい
て、非公開のクラスタ数uxを求める。その後、非公開
のクラスタ数uxを次世代MDクラスタ番号u0に加
え、その加算結果uを実際の次世代MDクラスタ番号#
uとする。
【0191】FATセクタ番号#nを含む次世代MDク
ラスタ番号#uが求められると、システムコントローラ
18は、クラスタ番号#uの次世代MDクラスタが既に
ディスク90から読み出されてクラスタバッファメモリ
13に格納されているか否かを判別する。もし格納され
ていなければ、ディスク90からこれを読み出す。
【0192】システムコントローラ18は、読み出した
次世代MDクラスタ番号#uからADIPアドレス#a
を求めることでディスク90から次世代MDクラスタを
読み出している。
【0193】次世代MDクラスタは、ディスク90上で
複数のパーツに分かれて記録されることもある。したが
って、実際に記録されるADIPアドレスを求めるため
には、これらのパーツを順次検索する必要がある。そこ
でまず、補助メモリ14に読み出してあるディスク情報
からデータトラックの先頭パーツに記録されている次世
代MDクラスタ数pと先頭の次世代MDクラスタ番号p
xとを求める。
【0194】各パーツには、ADIPアドレスによって
スタートアドレス/エンドアドレスが記録されているた
め、ADIPクラスタアドレス及びパーツ長から、次世
代MDクラスタ数pと先頭の次世代MDクラスタ番号p
xとを求めることができる。続いて、このパーツに、目
的となっているクラスタ番号#uの次世代MDクラスタ
が含まれているか否かを判別する。含まれていなけれ
ば、次のパーツに移る。すなわち、注目していたパーツ
のリンク情報によって示されるパーツである。以上によ
り、ディスク情報に記述されたパーツを順に検索してい
き、目的の次世代MDクラスタが含まれているパーツを
判別する。
【0195】目標の次世代MDクラスタ(#u)が記録
されたパーツが発見されたら、このパーツの先頭に記録
される次世代MDクラスタ番号pxと、目標の次世代M
Dクラスタ番号#uの差を求めることで、そのパーツ先
頭から目標の次世代MDクラスタ(#u)までのオフセ
ットを得る。
【0196】この場合、1ADIPクラスタには、2つ
の次世代MDクラスタが書き込まれるため、このオフセ
ットを2で割ることによって、オフセットをADIPア
ドレスオフセットfに変換することができる(f=(u
−px)/2)。
【0197】但し、0.5の端数が出た場合は、クラス
タfの中央部から書き込むこととする。最後に、このパ
ーツの先頭ADIPアドレス、すなわちパーツのスター
トアドレスにおけるクラスタアドレス部分にオフセット
fを加えることで、次世代MDクラスタ(#u)を実際
に書き込む記録先のADIPアドレス#aを求めること
ができる。以上がステップS1において再生開始アドレ
ス及びクラスタ長を設定する処理にあたる。なお、ここ
では、従来ミニディスクか、次世代MD1か次世代MD
2かの媒体の判別は、別の手法により、既に完了してい
るものとする。
【0198】ADIPアドレス#aが求められると、シ
ステムコントローラ18は、メディアドライブ部11に
ADIPアドレス#aへのアクセスを命じる。これによ
りメディアドライブ部11では、ドライブコントローラ
41の制御によってADIPアドレス#aへのアクセス
が実行される。
【0199】システムコントローラ18は、ステップS
2において、アクセス完了を待機し、アクセスが完了し
たら、ステップS3において、光学ヘッド22が目標と
する再生開始アドレスに到達するまで待機し、ステップ
S4において、再生開始アドレスに到達したことを確認
すると、ステップS5において、メディアドライブ部1
1に次世代MDクラスタの1クラスタ分のデータ読取開
始を指示する。
【0200】メディアドライブ部11では、これに応じ
て、ドライブコントローラ41の制御により、ディスク
90からのデータ読出を開始する。光学ヘッド22、R
Fアンプ24、RLL(1−7)PP復調部35、RS
−LDCデコーダ36の再生系で読み出したデータを出
力し、メモリ転送コントローラ12に供給する。
【0201】このとき、システムコントローラ18は、
ステップS6において、ディスク90との同期がとれて
いるか否かを判別する。ディスク90との同期が外れて
いる場合、ステップS7において、データ読取りエラー
発生の旨の信号を生成する。ステップS8において、再
度読取りを実行すると判別された場合は、ステップS2
からの工程を繰り返す。
【0202】1クラスタ分のデータを取得すると、シス
テムコントローラ18は、ステップS10において、取
得したデータのエラー訂正を開始する。ステップS11
において、取得したデータに誤りあれば、ステップS7
に戻ってデータ読取りエラー発生の旨の信号を生成す
る。また、取得したデータに誤りがなければ、ステップ
S12において、所定のクラスタを取得したか否かを判
別する。所定のクラスタを取得していれば、一連の処理
を終了し、システムコントローラ18は、このメディア
ドライブ部11による読出動作を待機し、読み出されて
メモリ転送コントローラ12に供給されたデータをクラ
スタバッファメモリ13に格納させる。取得していない
場合、ステップS6からの工程を繰り返す。
【0203】クラスタバッファメモリ13に読み込まれ
た次世代MDクラスタの1クラスタ分のデータは、複数
個のFATセクタを含んでいる。そのため、この中から
要求されたFATセクタのデータ格納位置を求め、1F
ATセクタ(2048バイト)分のデータをUSBイン
ターフェイス15から外部のPC100へと送出する。
具体的には、システムコントローラ18は、要求された
FATセクタ番号#nから、このセクタが含まれる次世
代MDクラスタ内でのバイトオフセット#bを求める。
そして、クラスタバッファメモリ13内のバイトオフセ
ット#bの位置から1FATセクタ(2048バイト)
分のデータを読み出させ、USBインターフェイス15
を介してPC100に転送する。
【0204】以上の処理により、PC100からの1F
ATセクタの読出要求に応じた次世代MDセクタの読み
出し・転送が実現できる。
【0205】次に、PC100からあるFATセクタの
書込要求があった場合のディスクドライブ装置10にお
けるシステムコントローラ18の処理を図31に基づい
て説明する。
【0206】システムコントローラ18は、USBイン
ターフェイス16を経由してPC100からのFATセ
クタ#nの書込命令を受信すると、上述したように指定
されたFATセクタ番号#nのFATセクタが含まれる
次世代MDクラスタ番号を求める。
【0207】FATセクタ番号#nを含む次世代MDク
ラスタ番号#uが求められると、続いて、システムコン
トローラ18は、求められたクラスタ番号#uの次世代
MDクラスタが既にディスク90から読み出されてクラ
スタバッファメモリ13に格納されているか否かを判別
する。格納されていなければ、ディスク90からクラス
タ番号uの次世代MDクラスタを読み出す処理を行う。
すなわち、メディアドライブ部11にクラスタ番号#u
の次世代MDクラスタの読出を指示し、読み出された次
世代MDクラスタをクラスタバッファメモリ13に格納
させる。
【0208】また、上述のようにして、システムコント
ローラ18は、書込要求にかかるFATセクタ番号#n
から、このセクタが含まれる次世代MDクラスタ内での
バイトオフセット#bを求める。続いて、PC100か
ら転送されてくる当該FATセクタ(#n)への書込デ
ータとなる2048バイトのデータをUSBインターフ
ェイス15を介して受信し、クラスタバッファメモリ1
3内のバイトオフセット#bの位置から、1FATセク
タ(2048バイト)分のデータを書き込む。
【0209】これにより、クラスタバッファメモリ13
に格納されている当該次世代MDクラスタ(#u)のデ
ータは、PC100が指定したFATセクタ(#n)の
みが書き換えられた状態となる。そこでシステムコント
ローラ18は、クラスタバッファメモリ13に格納され
ている次世代MDクラスタ(#u)をディスク90に書
き込む処理を行う。以上がステップS21における記録
データ準備工程である。この場合も同様に、媒体の判別
は、別の手法により既に完了しているものとする。
【0210】続いて、システムコントローラ18は、ス
テップS22において、書込を行う次世代MDクラスタ
番号#uから、記録開始位置のADIPアドレス#aを
設定する。ADIPアドレス#aが求められたら、シス
テムコントローラ18は、メディアドライブ部11にA
DIPアドレス#aへのアクセスを命じる。これにより
メディアドライブ部11では、ドライブコントローラ4
1の制御によってADIPアドレス#aへのアクセスが
実行される。
【0211】ステップS23において、アクセスが完了
したことを確認すると、ステップS24において、シス
テムコントローラ18は、光学ヘッド22が目標とする
再生開始アドレスに到達するまで待機し、ステップS2
5において、データのエンコードアドレスに到達したこ
とを確認すると、ステップS26において、システムコ
ントローラ18は、メモリ転送コントローラ12に指示
して、クラスタバッファメモリ13に格納されている次
世代MDクラスタ(#u)のデータのメディアドライブ
部11への転送を開始する。
【0212】続いて、システムコントローラ18は、ス
テップS27において、記録開始アドレスに到達したこ
とを確認すると、メディアドライブ部11に対しては、
ステップS28において、この次世代MDクラスタのデ
ータのディスク90への書込開始を指示する。このと
き、メディアドライブ部11では、これに応じてドライ
ブコントローラ41の制御により、ディスク90へのデ
ータ書込を開始する。すなわち、メモリ転送コントロー
ラ12から転送されてくるデータについて、RS−LD
Cエンコーダ47、RLL(1−7)PP変調部48、
磁気ヘッドドライバ46、磁気ヘッド23及び光学ヘッ
ド22の記録系でデータ記録を行う。
【0213】このとき、システムコントローラ18は、
ステップS29において、ディスク90との同期がとれ
ているか否かを判別する。ディスク90との同期が外れ
ている場合、ステップS30において、データ読取りエ
ラー発生の旨の信号を生成する。ステップS31におい
て、再度読取りを実行すると判別された場合は、ステッ
プS2からの工程を繰り返す。
【0214】1クラスタ分のデータを取得すると、シス
テムコントローラ18は、ステップS32において、所
定のクラスタを取得したか否かを判別する。所定のクラ
スタを取得していれば、一連の処理を終了する。
【0215】以上の処理により、PC100からの1F
ATセクタの書込要求に応じた、ディスク90へのFA
Tセクタデータの書込が実現される。つまり、FATセ
クタ単位の書込は、ディスク90に対しては、次世代M
Dクラスタ単位の書換として実行される。
【0216】
【発明の効果】本発明に係るサーボ制御装置は、制御手
段にてスポットが記録面に形成された複数のゾーンの内
の現在いるゾーンの最終トラックを通過した後には信号
生成手段による補正信号の生成をホールドさせてから光
学ヘッドによるスポットを次のゾーンの先頭トラックに
ジャンプさせ、スポットが次のゾーンに入ったときには
信号生成手段による補正信号の生成を再開させるので、
ゾーニングされた光ディスクに対してもゾーン境界をジ
ャンプしながらも視野サーボやCLVサーボを正常にか
けることができ、ゾーンの境界が存在してもスムーズに
再生、記録、消去を可能にすることができる。
【0217】本発明に係るサーボ制御方法は、制御工程
にてスポットが記録面に形成された複数のゾーンの内の
現在いるゾーンの最終トラックを通過した後には信号生
成工程による補正信号の生成をホールドさせてから光学
ヘッドによるスポットを次のゾーンの先頭トラックにジ
ャンプさせ、スポットが次のゾーンに入ったときには信
号生成工程による補正信号の生成を再開させるので、ゾ
ーニングされた光ディスクに対してもゾーン境界をジャ
ンプしながらも視野サーボやCLVサーボを正常にかけ
ることができ、ゾーンの境界が存在してもスムーズに再
生、記録、消去を可能にすることができる。
【0218】本発明に係るディスク記録及び/又は再生
装置は、サーボ制御手段の制御手段にてスポットが記録
面に形成された複数のゾーンの内の現在いるゾーンの最
終トラックを通過した後には信号生成手段による補正信
号の生成をホールドさせてから光学ヘッドによるスポッ
トを次のゾーンの先頭トラックにジャンプさせ、スポッ
トが次のゾーンに入ったときには信号生成手段による補
正信号の生成を再開させるので、ゾーニングされた光デ
ィスクに対してもゾーン境界をジャンプしながらも視野
サーボやCLVサーボを正常にかけることができ、ゾー
ンの境界が存在してもスムーズに再生、記録、消去を可
能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ディスク記録再生装置のブロック図である。
【図2】次世代MD2のような光ディスクのゾーンzone
化フォーマットを示す図である。
【図3】前記次世代MD2のような光ディスクのウォブ
ル形態を示す模式図である。
【図4】ウォブルの波数を示す図である。
【図5】光学ヘッドの構成を示す図である。
【図6】RFアンプ内における、ウォブルプッシュプル
信号WPPの生成回路を示す図である。
【図7】CLVサーボの構成例を示す図である。
【図8】WPP信号の波形図である。
【図9】ゾーニングされた光ディスクのゾーン境界の一
例を示す図である。
【図10】サーボ制御装置の処理の流れの第1の具体例
を示すフローチャートである。
【図11】サーボ制御装置の処理の流れの第2の具体例
を示すフローチャートである。
【図12】サーボ制御装置の処理の流れの第3の具体例
を示すフローチャートである。
【図13】ゾーニングされた光ディスクの各ゾーン内の
密度比がほぼ均等になることを示す図である。
【図14】ゾーン数と容量、密度比或いはゾーン間速度
偏差との関係を示す図である。
【図15】ZCAVによって回転駆動される次世代MD
2を製造する工程にて用いられるフォーマッターのブロ
ック図である。
【図16】前記フォーマッターのPLLにおける周波数
算出構成を示す図である。
【図17】ゾーン内密度比一定方式によって形成された
ゾーンレイアウトの第1具体例の前半を示す図である。
【図18】ゾーン内密度比一定方式によって形成された
ゾーンレイアウトの第1具体例の後半を示す図である。
【図19】ゾーン内密度比一定方式によって形成された
ゾーンレイアウトの第2具体例の前半を示す図である。
【図20】ゾーン内密度比一定方式によって形成された
ゾーンレイアウトの第2具体例の後半を示す図である。
【図21】図19及び図20に示したゾーンレイアウト
にしたがったディスク上のデータフォーマットを示す図
である。
【図22】ミニディスク(第1世代MD)、次世代MD
1及び次世代MD2を記録再生するための光ディスク記
録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図23】次世代MD1及び2のBISを含むデータブ
ロック構成を示す図である。
【図24】次世代MD1及び2のデータブロックに対す
るECCフォーマットを示す図である。
【図25】次世代MD2の盤面上のエリア構造例を模式
的に示した図である。
【図26】次世代MD1及び次世代MD2のADIPセ
クタ構造とデータブロックとの関係を示す図である。
【図27】ADIPのデータ構造を示す図である。
【図28】次世代MD2のADIP信号にディスクコン
トロール信号を埋め込む処理を説明するための図であ
る。
【図29】ディスクドライブ装置の構成を示すブロック
図である。
【図30】PCからあるFATセクタの読出要求があっ
た場合のディスクドライブ装置におけるシステムコント
ローラにおける処理を示すフローチャートである。
【図31】PCからあるFATセクタの書込要求があっ
た場合のディスクドライブ装置におけるシステムコント
ローラの処理を示すフローチャートである。
【図32】隣接するウォブル間で波数を合わせていない
光ディスクの例を示す図である。
【図33】トラックのキャリア周波数がずれていく様子
を示す図である。
【図34】プッシュプル信号に乗る数ヘルツの低周波成
分(ビート成分)を示す図である。
【図35】WPP信号の波形図である。
【符号の説明】
200 光ディスク(次世代MD2)、401 スピン
ドルモータ、402光学ヘッド、404 RFアンプ、
411 サーボ回路、412 モータドライバー、41
3 ADIP復調+復号部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D075 AA03 CE04 5D090 AA01 BB10 CC12 CC16 DD02 FF02 GG03 5D109 KA09 KB04 KB32 KC04 KD04 KD20 5D118 AA13 BA01 BB06 BC08 BC09 BD02 BD04 CB01 CD03 CF05

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウォブリングされたグルーブ及びランド
    を記録面に交互に配置し、前記グルーブ及び/又はラン
    ドからなるウォブルトラックにデータが記録される光デ
    ィスクであり、かつ前記記録面が同芯円状にゾーン化さ
    れ、ゾーン内の隣接するウォブルトラック間でウォブル
    の波数を同数としている光ディスクに対するサーボ制御
    を行うためのサーボ制御装置であって、 光学ヘッドが前記記録面に記録/再生用に照射した光が
    前記記録面上で形成したスポットの戻り光より得られた
    光量の検出信号から、前記ウォブルトラックに前記スポ
    ットをトラッキングさせるときのウォブルによるオフセ
    ット分をスポットの移動量により補正するための補正信
    号を生成する信号生成手段と、 前記信号生成手段が生成した前記補正信号を用いて前記
    ウォブルトラックに対する前記スポットのトラッキング
    を制御するサーボ手段と、 前記スポットが前記記録面に形成された複数のゾーンの
    内の現在いるゾーンの最終トラックを通過した後には前
    記信号生成手段による前記補正信号の生成をホールドさ
    せてから前記光学ヘッドによるスポットを次のゾーンの
    先頭トラックにジャンプさせ、前記スポットが次のゾー
    ンに入ったときには前記信号生成手段による前記補正信
    号の生成を再開させる制御手段とを備えることを特徴と
    するサーボ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記信号生成手段はさらに前記ウォブル
    トラックのウォブル周波数に基づいたアドレス信号を生
    成し、また前記サーボ手段はさらに前記ウォブルトラッ
    クのウォブル周波数に基づいたアドレス信号に基づいて
    前記光ディスクを回転駆動する回転駆動手段のサーボを
    制御するものであり、前記制御手段は前記スポットが前
    記現在いるゾーンの最終トラックを通過した後には前記
    サーボ手段による前記回転駆動手段の回転速度の制御を
    変化させ、前記光学ヘッドの前記スポットをジャンプさ
    せてから、前記スポットが次のゾーンに入ったときには
    前記回転駆動手段の回転速度の制御を戻すことを特徴と
    する請求項1記載のサーボ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記サーボ手段は、前記光ディスクをゾ
    ーン内では線速度一定で回転するように前記回転駆動手
    段を制御することを特徴とする請求項2記載のサーボ制
    御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記スポットが前記現
    在いるゾーンの最終トラックを通過した後には前記サー
    ボ手段による前記回転駆動手段の回転速度の制御を線速
    度一定から角速度一定に変化させ、前記スポットが前記
    次のゾーンに入ったときには前記サーボ手段による前記
    回転駆動手段の回転速度の制御を角速度一定から線速度
    一定に戻すことを特徴とする請求項3記載のサーボ制御
    装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記スポットが前記現
    在いるゾーンの最終トラックを通過した後には前記サー
    ボ手段による前記回転駆動手段の回転速度の制御を線速
    度一定のゲインを下げて行い、前記スポットが前記次の
    ゾーンに入ったときには前記サーボ手段による前記回転
    駆動手段の回転速度の制御を線速度一定のゲインを元に
    戻して行うことを特徴とする請求項3記載のサーボ制御
    装置。
  6. 【請求項6】 前記サーボ手段は前記光ディスクを回転
    駆動する回転駆動手段のサーボを制御するものであり、
    前記制御手段は前記スポットが前記現在いるゾーンの最
    終トラックを通過した後には前記サーボ手段による前記
    回転駆動手段の回転数を次のゾーンの目標回転数に設定
    し、前記スポットが前記次のゾーンに入ったときには前
    記回転駆動手段の回転数をそのままの前記目標回転数に
    することを特徴とする請求項1記載のサーボ制御装置。
  7. 【請求項7】 前記サーボ手段は、前記光ディスクをゾ
    ーン内では角速度一定で回転するように前記回転駆動手
    段を制御することを特徴とする請求項6記載のサーボ制
    御装置。
  8. 【請求項8】 ウォブリングされたグルーブ及びランド
    を記録面に交互に配置し、前記グルーブ及び/又はラン
    ドからなるウォブルトラックにデータが記録される光デ
    ィスクであり、かつ前記記録面が同芯円状にゾーン化さ
    れ、ゾーン内の隣接するウォブルトラック間でウォブル
    の波数を同数としている光ディスクに対するサーボ制御
    を行うためのサーボ制御方法であって、 光学ヘッドが前記記録面に記録/再生用に照射した光が
    前記記録面上で形成したスポットの戻り光より得られた
    光量の検出信号から、前記ウォブルトラックに前記スポ
    ットをトラッキングさせるときのウォブルによるオフセ
    ット分をスポットの移動量により補正するための補正信
    号を生成する信号生成工程と、 前記信号生成工程が生成した前記補正信号を用いて前記
    ウォブルトラックに対する前記スポットのトラッキング
    を制御するサーボ工程と、 前記スポットが前記記録面に形成された複数のゾーンの
    内の現在いるゾーンの最終トラックを通過した後には前
    記信号生成手段による前記補正信号の生成をホールドさ
    せてから前記光学ヘッドによるスポットを次のゾーンの
    先頭トラックにジャンプさせ、前記スポットが次のゾー
    ンに入ったときには前記信号生成工程による前記補正信
    号の生成を再開させる制御工程とを備えることを特徴と
    するサーボ制御方法。
  9. 【請求項9】 前記信号生成工程はさらに前記ウォブル
    トラックのウォブル周波数に基づいたアドレス信号を生
    成し、また前記サーボ手段はさらに前記ウォブルトラッ
    クのウォブル周波数に基づいたアドレス信号に基づいて
    前記光ディスクを回転駆動する回転駆動手段のサーボを
    制御するものであり、前記制御工程は前記スポットが前
    記現在いるゾーンの最終トラックを通過した後には前記
    サーボ手段による前記回転駆動手段の回転速度の制御を
    変化させ、前記光学ヘッドの前記スポットをジャンプさ
    せてから、前記スポットが次のゾーンに入ったときには
    前記回転駆動手段の回転速度の制御を戻すことを特徴と
    する請求項8記載のサーボ制御方法。
  10. 【請求項10】 前記サーボ工程は、前記光ディスクを
    ゾーン内では線速度一定で回転するように前記回転駆動
    手段を制御することを特徴とする請求項9記載のサーボ
    制御方法。
  11. 【請求項11】 前記制御工程は、前記スポットが前記
    現在いるゾーンの最終トラックを通過した後には前記サ
    ーボ工程による前記回転駆動手段の回転速度の制御を線
    速度一定から角速度一定に変化させ、前記スポットが前
    記次のゾーンに入ったときには前記サーボ工程による前
    記回転駆動手段の回転速度の制御を角速度一定から線速
    度一定に戻すことを特徴とする請求項10記載のサーボ
    制御方法。
  12. 【請求項12】 前記制御工程は、前記スポットが前記
    現在いるゾーンの最終トラックを通過した後には前記サ
    ーボ手段による前記回転駆動手段の回転速度の制御を線
    速度一定のゲインを下げて行い、前記スポットが前記次
    のゾーンに入ったときには前記サーボ工程による前記回
    転駆動手段の回転速度の制御を線速度一定のゲインを元
    に戻して行うことを特徴とする請求項10記載のサーボ
    制御方法。
  13. 【請求項13】 前記サーボ工程は前記光ディスクを回
    転駆動する回転駆動手段のサーボを制御するものであ
    り、前記制御工程は前記スポットが前記現在いるゾーン
    の最終トラックを通過した後には前記サーボ工程による
    前記回転駆動手段の回転数を次のゾーンの目標回転数に
    設定し、前記スポットが前記次のゾーンに入ったときに
    は前記回転駆動手段の回転数をそのままの前記目標回転
    数にすることを特徴とする請求項8記載のサーボ制御方
    法。
  14. 【請求項14】 前記サーボ工程は、前記光ディスクを
    ゾーン内では角速度一定で回転するように前記回転駆動
    手段を制御することを特徴とする請求項13記載のサー
    ボ制御方法。
  15. 【請求項15】 ウォブリングされたグルーブ及びラン
    ドを記録面に交互に配置し、前記グルーブ及び/又はラ
    ンドからなるウォブルトラックにデータが記録される光
    ディスクであり、かつ前記記録面が同芯円状にゾーン化
    され、ゾーン内の隣接するウォブルトラック間でウォブ
    ルの波数を同数としている光ディスクに対してデータを
    記録及び/又は記録するディスク記録及び/又は再生装
    置であって、 前記ディスクの記録面に記録/再生用の光を出射し、当
    該光を前記ウォブルトラックに集束し、前記記録面上で
    形成されたスポットの戻り光より得られた光量を検出す
    る光学ヘッド手段と、 前記光学ヘッド手段の前記光量の検出信号から、前記ウ
    ォブルトラックに前記スポットをトラッキングさせると
    きのウォブルによるオフセット分をスポットの移動量に
    より補正するための補正信号を生成する信号生成手段
    と、前記信号生成手段が生成した前記補正信号を用いて
    前記ウォブルトラックに対する前記スポットのトラッキ
    ングを制御するサーボ手段と、前記スポットが前記記録
    面に形成された複数のゾーンの内の現在いるゾーンの最
    終トラックを通過した後には前記信号生成手段による前
    記補正信号の生成をホールドさせてから前記光学ヘッド
    によるスポットを次のゾーンの先頭トラックにジャンプ
    させ、前記スポットが次のゾーンに入ったときには前記
    信号生成手段による前記補正信号の生成を再開させる制
    御手段とを有するサーボ制御手段とを備えることを特徴
    とするディスク記録及び/又は再生装置。
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