JP2003319456A - 無線移動通信端末の着信音制御方法及び無線移動通信システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】特定地域内では、無線移動通信端末の着信音鳴
動を自動的に抑止する。 【解決手段】無線移動通信端末での着信音鳴動の生成が
好ましくない閉域の出入口に着信音鳴動制御装置を設置
しておき、着信音鳴動制御装置から、閉域の出入口の内
側近くに着信音鳴動の抑止の設定をするための信号を電
波で送出するとともに、閉域の出入口の外側近くに着信
音鳴動の抑止の解除をするための信号を電波で送出し、
無線移動通信端末が、閉域の外から中へ入る場合、閉域
の出入口において閉域に入る直前に、着信音鳴動の抑止
を設定する信号を受信して着信音鳴動の抑止を設定し、
無線移動通信端末が、閉域の中から外へ出る場合、閉域
の出入口において出入口から外に出る直前に、着信音鳴
動の抑止を解除する信号を受信して着信音鳴動の抑止を
解除する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、移動通信システム
に係り、特に特定地域において無線移動通信端末の着信
音鳴動を制御する無線移動通信システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】固定電話に代表される通信システムにお
いては、通信端末が着信状態であるときにその着信状態
であることを使用者に知らせるために、古くから、通信
端末スピーカ又はベルからの可聴音の鳴動（いわゆる電
話のベル音）による通知が用いられている。携帯電話機
などの無線移動通信端末を用いる無線移動通信システム
でも、これまで、呼の着信を使用者に知らせるために、
可聴音の鳴動（着信音鳴動）が使用されている。また、
無線移動通信端末には、可聴音の鳴動の他に、可聴周波
数より低周波数での端末自体の振動（いわゆるバイブレ
ータ機能）や端末に設けられたＬＥＤ（発光ダイオー
ド）の点滅によっても、着信状態を使用者に通知するこ
とができるようにしたものがある。

【０００３】固定電話の場合と異なり、携帯電話機など
の無線移動通信端末は、着信時にどこに位置するかが不
定であり、場合によっては、映画館の中、劇場、会議場
など、可聴音の鳴動によって周囲の人が迷惑するような
場所に持ち込まれることがある。そこで、無線移動通信
端末には、鳴動により周囲の人が迷惑するような場所に
おいて着信通知のための鳴動を抑止するために、使用者
のスイッチ操作によって着信音鳴動のオフ（ＯＦＦ）と
オン（ＯＮ）の切り替えを設定可能にしたものがある。
手動によって着信音鳴動がオフとされた場合、その無線
移動通信端末における着信状態の通知は、上述したよう
な低周波数の振動やＬＥＤの点滅によって行なわれるの
が一般的である。

【０００４】しかしながら、無線移動通信端末のスピー
カからの着信音鳴動による着信通知をオフに設定するの
は人間の手によるものであるため、従来の無線移動通信
端末では、上述のような音の鳴動により周囲の人が迷惑
するような場所において、使用者が着信音鳴動による通
知をオフに設定することを忘れる或いは気づかないとい
うことが起こり得る。このように着信音鳴動による通知
をオフに設定するのを忘れたときには、電車の中や映画
館の中などで、周囲の人に迷惑をかけることとなる。

【０００５】また逆に、周囲の人が迷惑するような場所
から外に出る場合に着信音鳴動をオンに設定するのを忘
れることも起こり得、そのため、着信に気づかないとい
うことが起こり得る。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、無線
移動通信端末のスピーカからの着信音鳴動が周囲の人の
迷惑となるような地域において、着信音鳴動を自動的に
抑止し、その地域から出た場合に着信音鳴動の抑止を自
動的に解除する着信音制御方法と、この方法が適用され
る無線移動通信システムとを提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の前記課題は、無
線移動通信端末での着信音鳴動の生成が好ましくない閉
域の出入口に着信音鳴動制御装置を設置しておき、着信
音鳴動制御装置から、閉域の出入口の内側近くに着信音
鳴動の抑止の設定をするための信号を送出するととも
に、閉域の出入口の外側近くに着信音鳴動の抑止の解除
をするための信号を送出し、無線移動通信端末を携帯す
る人が、閉域の外から中へ入る場合、閉域の出入口にお
いて閉域に入る直前に、無線移動通信端末が着信音鳴動
の抑止を設定する信号を受信して着信音鳴動の抑止を設
定し、逆に、無線移動通信端末を携帯する人が、閉域の
中から外へ出る場合、閉域の出入口において出入口から
外に出る直前に、無線移動通信端末が着信音鳴動の抑止
を解除する信号を受信して着信音鳴動の抑止を解除する
ことによって効果的に解決することが可能である。この
とき、着信音鳴動の抑止を設定する信号（着信音鳴動抑
止設定信号）及び着信音鳴動の抑止を解除する信号（着
信音鳴動抑止解除信号）は、無線移動通信端末が受信可
能な無線周波数の電波で送られる。

【０００８】本発明により、着信音鳴動の抑止とその解
除を人手によらずに自動的に行なうことが可能になる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係る無線移動通信
通信システムを図面に示した発明の実施の形態を参照し
て更に詳細に説明する。

【００１０】図１は、本発明の無線移動通信通信システ
ムの例を示す構成図である。無線移動通信システムは、
無線移動通信端末１と、着信音鳴動の生成が好ましくな
いエリアである閉域５１の出入口５０に設置した着信音
鳴動制御装置２とを有している。

【００１１】着信音鳴動制御装置２は、電波により着信
音鳴動抑止解除信号６１及び着信音鳴動抑止設定信号６
２を発信し続けている。

【００１２】無線移動通信端末１は、閉域５１の中に入
る際に、着信音鳴動抑止解除信号６１、続いて着信音鳴
動抑止設定信号６２を順に受信する。

【００１３】無線移動通信端末１は、閉域５１の外に出
る際に、着信音鳴動抑止設定信号６２、続いて着信音鳴
動抑止解除信号６１を順に受信する。

【００１４】無線移動通信端末１は、一般的に用いられ
る携帯電話端末やＰＨＳ(PersonalHandy-phone System)
端末であり、図２に示すように、各周辺回路を制御する
ＣＰＵ(Central Processing Unit)４と、ディスプレイ
６と、ディスプレイ６に表示する表示制御回路５と、キ
ー入力回路１１と、キー入力回路１１のキーを検出する
キー入力検出回路８と、音声を出力する音声出力装置９
と、音声を入力する音声入力装置１０と、着信音鳴動制
御回路１２と、アンテナ２０を備え、アンテナ２０を介
しての無線送受信信号の処理及び制御を行なう無線制御
回路７とから構成される。

【００１５】着信音鳴動制御装置２は、図３に示すよう
に、各周辺回路を制御するＣＰＵ１３と、送信出力を任
意に調整するための送信出力調整回路１６と、着信音鳴
動抑止解除信号６１及び着信音鳴動抑止設定信号６２を
発生する着信音鳴動制御信号発生回路１５と、アンテナ
２１及びアンテナ２２を備え、着信音鳴動抑止解除信号
６１及び着信音鳴動抑止設定信号６２を無線周波数の信
号即ち電波に変換してそれぞれアンテナ２１及びアンテ
ナ２２から放射して送出するための無線制御回路１４と
から構成されている。上記電波には、無線移動通信端末
１で受信可能な複数の周波数が設定される。

【００１６】図１に示すように、着信音鳴動抑止解除信
号６１の電波は出入口５０の外側近くに送出され、着信
音鳴動抑止設定信号６２の電波は出入口５０の内側近く
に送出される。

【００１７】また、アンテナ２１及びアンテナ２２から
放射されるそれぞれ電波は、その届く範囲が出入口５０
内部に限られるように出力が送信出力調整回路１６によ
って調整され、更に、それぞれ電波が出入口５０の内部
において重なりが起きないようにアンテナ２１及びアン
テナ２２の指向特性が設定される。

【００１８】無線移動通信端末１が閉域５１の外から中
へ移動した場合の動作について図４ａのフローチャート
を参照して説明する。

【００１９】無線移動通信端末１は、着信音鳴動抑止解
除信号６１を受信すると（ステップ３１）、着信音鳴動
抑止解除を行ない（ステップ３２）、続いて着信音鳴動
抑止設定信号６２を受信すると（ステップ３３）、着信
音鳴動抑止設定を行なう（ステップ３４）。

【００２０】無線移動通信端末１が閉域５１の中から外
へ移動した場合の動作について図４ｂのフローチャート
を参照して説明する。

【００２１】無線移動通信端末１は、着信音鳴動抑止設
定信号６２を受信すると（ステップ３５）、着信音鳴動
抑止設定を行なう（ステップ３６）、続いて着信音鳴動
抑止解除信号６１を受信すると（ステップ３７）、着信
音鳴動抑止解除を行なう（ステップ３８）。

【００２２】以上により、無線移動通信端末のスピーカ
からの着信音鳴動が周囲の人の迷惑となるような地域に
おいて、着信音鳴動を自動的に抑止し、その地域から出
た場合に着信音鳴動の抑止を自動的に解除することが可
能になる。

【００２３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明は、下記の
効果を有する。 （１）映画館や会議場の中などの特定地域に着信音鳴動
制御装置を設置することにより、無線移動通信端末の着
信音鳴動を抑止することができるため、周囲の人に与え
る迷惑や不快感を防ぐことができる。 （２）無線移動通信端末が自動的に着信音の鳴動の抑止
設定及び抑止解除を行なうので、特定地域内であること
を認識して設定を変更する手間が不要になるとともに、
設定の変更し忘れを回避することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る無線移動通信システムの発明の実
施の形態を説明するための構成図。

【図２】図１中の無線移動通信端末の例を説明するため
の構成図。

【図３】図１中の着信音鳴動制御装置の例を説明するた
めの構成図。

【図４】図１の無線移動通信システムにおいて無線移動
通信端末が実行する動作を説明するためのフローチャー
ト。

【符号の説明】

１…無線移動通信端末、２…着信音鳴動制御装置、４，
１３…ＣＰＵ、７，１４…無線制御回路、１２…着信音
鳴動制御回路、１５…着信音鳴動制御信号発生回路、１
６…送信出力調整回路、２０〜２２…アンテナ、５０…
出入口、５１…閉域、６１…着信音鳴動抑止解除信号、
６２…着信音鳴動抑止設定信号。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】着信音鳴動の生成が好ましくない閉域の出
   入口に設置された着信音鳴動制御装置から、無線移動通
   信端末が受信可能な無線周波数の着信音鳴動の抑止の設
   定をするための信号を出入口の内側近くに送出すると共
   に該無線移動通信端末が受信可能な無線周波数の着信音
   鳴動の抑止の解除をするための信号を出入口の外側近く
   に送出し、該着信音鳴動の抑止の設定をするための信号
   を出入口を通過して上記閉域に入るときに受信した該無
   線移動通信端末に対して着信音鳴動の抑止設定を行な
   い、該着信音鳴動の抑止の解除をするための信号を出入
   口を通過して上記閉域を出るときに受信した該無線移動
   通信端末に対して着信音鳴動の抑止解除を行なうことを
   特徴とする無線移動通信端末の着信音制御方法。
2. 【請求項２】着信音鳴動の生成が好ましくない閉域の出
   入口に設置され、着信音鳴動の抑止の設定をするための
   信号を出入口の内側近くに送出すると共に着信音鳴動の
   抑止の解除をするための信号を出入口の外側近くに送出
   する着信音鳴動制御装置と、該着信音鳴動の抑止の設定
   をするための信号を出入口を通過して上記閉域に入ると
   きに受信した場合に着信音鳴動の抑止設定を行ない、該
   着信音鳴動の抑止の解除をするための信号を出入口を通
   過して上記閉域を出るときに受信した場合に着信音鳴動
   の抑止解除を行なう無線移動通信端末とを有し、該着信
   音鳴動の抑止の設定をするための信号及び該着信音鳴動
   の抑止の解除をするための信号は、該無線移動通信端末
   が受信可能な無線周波数の電波であることを特徴とする
   無線移動通信システム。