JP2003313725A - ポリエステル極細マルチフィラメント糸の製造方法 - Google Patents

ポリエステル極細マルチフィラメント糸の製造方法

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JP2003313725A JP2002123885A JP2002123885A JP2003313725A JP 2003313725 A JP2003313725 A JP 2003313725A JP 2002123885 A JP2002123885 A JP 2002123885A JP 2002123885 A JP2002123885 A JP 2002123885A JP 2003313725 A JP2003313725 A JP 2003313725A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 延伸仮撚加工が可能な紡糸配向したポリエス
テル極細マルチフィラメント糸を安定して製造する方法
を提供する。 【解決手段】 単糸繊度が0.2〜0.5dtexおよび
単糸総数が100〜300本であり複屈折率が0.03
〜0.06のマルチフィラメントからなる紡糸配向ポリ
エステルマルチフィラメント糸を製造するに際して、
(1)紡糸口金面から0〜40mmの距離内を、雰囲気
温度が100〜300℃の範囲となるよう加熱すると共
に、(2)冷却したポリエステルマルチフィラメント糸
を紡糸口金吐出面から350〜500mm未満の範囲内
で集束する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、延伸仮撚加工が可
能な紡糸配向したポリエステル極細マルチフィラメント
糸を安定して製造する方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、高速紡糸を応用して、単糸繊度が
1dtex以下の極細フィラメントからなるポリエステ
ルマルチフィラメント糸を製造する方法が提案されてい
る。例えば特開昭56−123409号公報には、「高
速紡糸により得た複屈折率1×10-3〜120×10-3
で且つ沸水収縮率20〜60%を有する単糸デニール
1.0de(1.1dtex)以下のポリエステル未延
伸糸を一たん巻き取ることなく連続的に1.05〜1.
6倍に延伸する」ことを特徴とするポリエステル極細マ
ルチフィラメント糸の製造方法が開示されている。この
方法で得られたポリエステル極細マルチフィラメント糸
は、既に延伸されており、摩擦仮撚加工を施すことがで
きないので、用途が限定されてしまう。 【0003】また、特許第3043414号公報には、
特定の相対粘度LRV(約13〜約23)、ゼロ剪断融
点(約240〜約265℃)およびガラス転移点(約4
0〜80℃)の範囲にあるポリエステル重合体を溶融
後、特定の温度(重合体の融点よりも約25〜約55℃
高い温度)に加熱し、特定の滞留時間内(4分以下)
に、特定の質量流速(0.07〜0.7g/min)
で、特定の断面積(約125×10-6〜約1250×1
-6)および孔長/孔直径比(L/D)(少なくとも
1.25であり6以下)を有する吐出孔から押出し、溶
融ポリマーが紡糸口金を出る際、特定の距離範囲(少な
くとも2cm〜(12dpf1/2)cm)で溶融物が
直接冷却されるのを防ぎ、ガラス転移温度より低い温度
に冷却し、見かけの紡糸ラインの歪みが約5.7〜7.
6および見かけの紡糸ラインの内部応力が0.045〜
0.195g/dの範囲となるようにし、特定の距離範
囲内(紡糸表面から約50〜約140cm)おいて集束
してフィラメント束にし、約2000〜約6000m/
minの速度で巻き取る」ことを特徴とするデニールが
約1〜0.2の範囲にある紡糸配向したポリエステル極
細マルチフィラメント糸の製造方法が開示されている。 【0004】確かに、このような極めて限定された条件
の範囲でポリエステルの溶融紡糸を行えば、複屈折率が
約0.03〜約0.1程度に紡糸配向したポリエステル
極細マルチフィラメント糸が得られる。このような複屈
折率を有するポリエステル極細マルチフィラメント糸は
摩擦延伸仮撚加工を施すことができる。しかしながら、
上記のような極めて限定された紡糸条件下においても、
溶融ポリマーが紡糸口金を出る際、特定の距離範囲で溶
融物が直接冷却されるのを防ぐのみでは、ポリマー吐出
量が少なくなるに従って、吐出直後の溶融ポリマーが液
滴状の破断を起こし断糸にいたる現象が起こりやすく、
安定した紡糸が困難となる場合が多くなる。さらに、紡
糸口金表面から約50〜約140cmの範囲の距離にお
いてポリマー糸条を集束してフィラメント束にした場
合、フィラメント単糸総数が増加するに伴い(特に50
本/紡糸ライン以上の場合)、吐出ポリマー糸条の走行
状態が不安定となり、得られた紡糸配向極細マルチフィ
ラメント糸の均斉性(イブネスU%)が低下するという
問題も残っていた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術を背景になされたもので、その目的は、摩擦延伸仮撚
加工が可能な、紡糸配向したポリエステル極細マルチフ
ィラメント糸を安定して製造する方法を提供することに
ある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討を重ねた結果、上記課題は、
「単糸繊度が0.2〜0.5dtexおよび単糸総数が1
00〜300本であり複屈折率が0.03〜0.06の
マルチフィラメントからなる紡糸配向ポリエステルマル
チフィラメント糸を製造するに際して、(1)紡糸口金
面から0〜40mmの距離内を、雰囲気温度が100〜
300℃の範囲となるよう加熱する、(2)冷却したポ
リエステルマルチフィラメント糸を紡糸口金吐出面から
350〜500mm未満の範囲内で集束する。」ことに
より達成されることを見出した。 【0007】 【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態について詳
細に説明する。本発明でいうポリエステルとは、繰り返
し単位としてエチレンテレフタレートが85モル%以
上、好ましくは95モル%以上を占めるポリエステルで
ある。テレフタル酸成分および/またはエチレングリコ
ール成分以外の成分を少量(通常は、テレフタル酸成分
に対して15モル%以下)共重合したものであってもよ
い。これらのポリエステルには、公知の添加剤、例え
ば、顔料、染料、艶消し剤、防汚剤、蛍光増白剤、難燃
剤、安定剤、紫外線吸収剤、滑剤等を含んでもよい。 【0008】本発明に用いるポリエステルの固有粘度
(35℃のオルソ−クロロフェノール溶液を溶媒として
使用し測定)は、通常衣料用布帛素材として使用される
ポリエステルと同じ程度の固有粘度0.45〜0.70
のもので良いが、単糸繊度が0.2〜0.5dtexであ
る極細マルチフィラメント糸の溶融紡糸には、固有粘度
0.50〜0.67の範囲のものを用いるのが望まし
い。 【0009】ペレット状となした前記のポリエステルを
常法で乾燥し、スクリュウ押出機を備えた通常の溶融紡
糸設備で溶融し、該ポリエステルの融点(Tm)よりも
40〜70℃高い温度に加熱し、紡糸パック内にて濾過
して、50〜300個の吐出孔を穿設した紡糸口金から
吐出する(吐出孔が50〜100個未満の場合は1個の
スピンパックに2個の紡糸口金を配置し、吐出糸条を合
糸して引き取る)。濾過する際の濾過層内の滞留時間
は、該ポリエステル溶融物が冷却固化された後の固有粘
度(ηf)が0.50〜0.60、より好ましくは0.
55〜0.58となるようにするのが望ましい。また、
吐出孔1孔当りの断面積は7×10-5〜2×10-4cm
2、該吐出孔の長さ(L)と直径(D)との比(以下L
/Dと称する)は4〜10の範囲および吐出孔1孔当り
の吐出量は0.06〜0.20g/minの範囲が、吐
出ポリマー流を安定にする上で望ましい。 【0010】次いで、吐出されたポリマー流は、冷却さ
れないように保温された雰囲気中を通過後、クロスフロ
ー式紡糸筒からの冷却風(温度は約25℃が好ましい)
で冷却され、メタリングノズル式の給油集束装置などの
ガイドで油剤が付与されつつ、フィラメント束として集
束され、インターレースノズルを通して交絡が付与さ
れ、2500〜3500m/分の速度で引き取られる。 【0011】この際、本発明においては、上記の溶融紡
糸条件をベースに下記(1)〜(2)の条件を満足する
ように条件設定し、溶融紡糸を行うことが肝要である。 (1)紡糸口金面から0〜40mmの距離内を、吐出さ
れたポリエステル溶融物の冷却が遅延されるように、雰
囲気温度が100〜300℃の範囲となるよう加熱す
る。 (2)冷却したポリエステルマルチフィラメント糸を紡
糸口金吐出面から350〜500mm未満の範囲内で集
束する。 【0012】以下に、本発明における上記必須条件の作
用効果を(1)(2)順で説明する。 (1)熱可塑性ポリマーを用いて通常の溶融紡糸を実施
すると、吐出孔から吐出された直後のポリマー流が膨ら
む、いわゆる“ベーラス効果”といわれる現象を起こ
し、吐出ポリマー流が安定して紡糸できることは良く知
られている。しかし、0.2〜0.5dtexという細い
単糸繊度となすために、ポリマー吐出量を下げて行く
と、“ベーラス効果”が小さくなり、吐出ポリマーが液
滴状の破断を起こす現象が発生し易くなる。特に、紡糸
口金面から0〜40mmの範囲の雰囲気(以下ホットゾ
ーンと称する)温度が100℃未満の場合は、上記の、
吐出孔1孔当りの断面積が7×10-5〜2×10-4cm
2、L/Dが4〜10および吐出孔1孔当りの吐出量が
0.06〜0.20g/minの範囲であっても、吐出
ポリマーが液滴状に破断する現象が頻発し、安定した紡
糸引き取りが困難となる。一方、ホットゾーン温度が3
00℃を超えると、ポリマー流が冷却固化される以前に
相互密着するので、ホットゾーン温度は300℃を超え
ないように設定しなければならない。このように、紡糸
口金下0〜40mmの範囲を積極的に加熱し、ホットゾ
ーン温度を100〜300℃、好ましくは200〜30
0℃に保つことによって、吐出ポリマー流が液滴状に破
断するのを防ぎ、安定な紡糸引き取りが可能となる。な
お、ホットゾーンを加熱するため、ホットゾーン部分だ
けではなく紡糸パックの紡糸口金部分も同時に加熱する
ことがより好ましい。 【0013】次に、本発明の必須条件(2)の作用につ
いて説明する。通常の単糸繊度(単糸繊度1dtex以
上、)および単糸総数(約50本未満/紡糸ライン)の
ポリエステルの溶融紡糸においては、通常、紡糸口金表
面から500〜2000mmの範囲の距離で冷却された
ポリマー糸条を集束すれば、安定して紡糸巻き取りが可
能である。しかしながら、発明者等は、単糸繊度が1d
tex未満および単糸総数が約100本以上(約50本
以上/紡糸ライン×2を含む)の極細マルチフィラメン
ト糸の場合、紡糸口金表面から500〜2000mmの
範囲の距離で冷却したポリマー糸条を集束すると、ポリ
マー糸条の揺らぎが大きく、均斉な冷却が阻害されるこ
とを認識した。特に単糸繊度が0.5dtex以下およ
び単糸総数が100本以上のポリエステルマルチフィラ
メント糸の場合は、ポリマー糸条の揺らぎが激しくな
り、得られたポリエステル極細マルチフィラメント糸の
均斉性(イブネスU%)は極めて劣悪となる。また該紡
糸配向したポリエステル極細マルチフィラメント糸を延
伸仮撚して得られた加工糸の均染性は劣悪なものとな
り、使用に耐えないものとなる。一方、紡糸口金吐出面
からの350mm未満の位置では、吐出ポリマーは未だ
充分に冷却されていないので、ガイド等で接触すると、
断糸あるいはフィラメントの損傷が起こる。このよう
に、冷却したポリエステルマルチフィラメント糸を紡糸
口金吐出面から350〜500mm未満、好ましくは3
80〜480mmの範囲内で集束することによって、ポ
リマー糸条の揺らぎを軽減し、均斉性(イブネスU%)
に優れたポリエステル極細マルチフィラメント糸を得る
ことができる。 【0014】かくして得られるポリエステル極細マルチ
フィラメント糸は、以下に示す物性を有している。 複屈折率(Δn):0.03〜0.06 イブネスU%:0.8%以下 密度:1.345〜1.360g/cm3 温水(65℃):収縮率:25〜55% 最大点強度:2.0〜3.0cN/dtex、破断伸
度:90〜150% 一次降伏応力:0.35〜0.70cN/dtex 熱応力ピーク値:0.1〜0.2cN/dtex 熱応力ピーク温度:使用したポリエステル重合体のガラ
ス転移温度(Tg)より0〜10℃高い。 【0015】このような物性を有するポリエステル極細
マルチフィラメント糸は、摩擦仮撚方式で安定した延伸
同時仮撚加工が可能であり、得られた加工糸は優れた均
染性と加工糸物性を有している。 【0016】 【実施例】以下、実施例により、本発明を更に具体的に
説明する。なお、実施例における各項目は次の方法で測
定した。 (1)固有粘度 オルソクロロフェノールを溶媒として使用し35℃で測
定した。 (2)複屈折率(Δn) オリンパスBH−2偏光顕微鏡を使用し、コンペンセー
ター法により単糸のレターデーションと糸径を測定し、
複屈折率を求めた。 (3)イブネス(U%) イブネスU%測定器を用いて、糸速:100m/分、チ
ャートスピード:100mm/2.5分、フルスケー
ル:±12.5%に設定し、連続3分間(糸長300
m)糸長方向の繊度斑を測定し、平均値を測定試料のイ
ブネスU%とした。 (4)密度 密度が1.276〜1.416の範囲内になるように調
整したn−ヘプタン/四塩化炭素混合液を使用し、密度
勾配管法により測定した。 【0017】(5)温水(65℃)収縮率 試料を拘束状態で、65℃温水中で、30分間熱処理し
た時の収縮量を測定し、試料長に対するパーセントで温
水(65℃)収縮率とした。 (6)最大点強度、破断点伸度、一次降伏応力 (株)島津製作所製引張試験機テンシロンを用いて、試
料長20cm、伸長率20%/minにて伸長試験を行
い、得られた荷伸曲線から最大点強度、破断伸度および
一次降伏応力を求めた。 (7)熱応力ピーク値、熱応力ピーク温度 カネボウエンジニアリング(株)製熱応力測定器(タイ
プKE−11)を用い、綛状にした試料に0.029c
N/dtexの初荷重をかけた後、2.3℃/minの
速度で昇温し、発生する応力をチャート上に記録し、熱
応力ピーク温度及び熱応力ピーク値を求めた。なお、熱
応力値はチャートから読み取った応力(cN)を繊度
(dtex)で除して(cN/dtex)で表した。 (8)紡糸断糸 実施例の条件で、1錘建ての溶融紡糸機を1週間連続運
転し、人為的あるいは機械的要因に起因する断糸を除
き、その間に発生した断糸回数を記録し、1錘・1日当
たりの断糸回数を計算し、紡糸断糸とした。 (9)加工糸強度、伸度 (株)島津製作所製引張試験機テンシロンを用いて、1
00mm、伸長速度200mm/minの速度にて引張
した時の破断強度および伸度を測定した。 【0018】(10)加工糸捲縮率(TC%) 規定量の加工糸試料をカセ状に巻き取り、カセの一端
に、0.00177cN/dtexおよび0.177c
N/dtexの2個の荷重を負荷し、1分間経過後の長
さS0(cm)を測定した。次いで、0.177cN/
dtexの荷重を除去した状態で、100℃の沸水中に
て20分間処理した。沸水処理後0.00177cN/
dtexの荷重を除去し、24時間自由な状態で自然乾
燥し、再び0.00177cN/dtexおよび0.1
77cN/dtexの荷重を負荷し、1分間経過後の長
さを測定しS1(cm)とした。次いで、0.177c
N/dtexの荷重を除去し、1分間経過後の長さを測
定しS2(cm)とし、次の算式で捲縮率を算出し、1
0回の測定値の平均値で表した。 捲縮率(%)=[(S1−S2)/S0]×100 (11)加工糸均染性 加工糸試料を12ゲージ丸編機で30cm長の筒編みと
し、染料(テラシールブルーGFL)を用い、100
℃、40min染色し、均染性を検査員が目視にて下記
基準で格付けした。 レベル1:均一に染色されており、染斑がほとんど認め
られない。 レベル2:縞状の染斑が少し認められる。 レベル3:縞状の斑が一面に認められる。 【0019】[実施例1〜3、比較例1〜2]固有粘度
が0.64で酸化チタンを0.3重量%含有したポリエ
チレンテレフタレートを140℃で5時間乾燥した後、
スクリュー式押出機を装備した溶融紡糸設備にて溶融
し、315℃に保たれたスピンブロックに導入し、冷却
固化されたポリエチレンテレフタレートの固有粘度(η
f)が0.57となるような滞留時間とし、紡糸パック
で濾過し、断面積が1.8×10-4cm2、L/Dが
6.0の吐出孔が272個穿設された紡糸口金から、吐
出孔1孔当りの吐出量0.13g/min量で吐出し
た。次いで、吐出されたポリマー流を、紡糸口金面から
30mmの間の雰囲気が各々表1に示すような温度に保
たれたホットゾーンを通過せしめ、クロスフロー式紡糸
筒からの25℃の冷却風で冷却し、紡糸口金面から42
0mmの位置(集束長)に設置されたメタリングノズル
式給油ガイドで油剤を付与しつつ、フィラメント束とし
て集束した。引き続きインターレースノズルを通して交
絡を付与し、表面速度3000m/分で回転している1
対(2個)のゴデットローラーで引き取り、ワインダー
にて巻き取りポリエステル極細マルチフィラメントパッ
ケージ(単糸繊度0.43dtex)を得た。この時の
紡糸断糸およびポリエステル極細マルチフィラメント糸
の物性を表1に示す。表1から明らかなように、実施例
1〜3においては、安定してポリエステル極細マルチフ
ィラメント糸を紡糸することが出来た。ホットゾーン温
度が本発明の範囲より低い比較例1では、吐出ポリマー
の液滴状破断が頻発し、連続して紡糸運転を行うことが
できなかった。ホットゾーン温度が本発明の範囲より高
い比較例2では、吐出ポリマー単糸同士が密着し、連続
して紡糸運転を行うことができなかった。 【0020】 【表1】 【0021】該ポリエステル極細マルチフィラメントパ
ッケージを、帝人製機(株)製HTS−1500V延伸
仮撚加工機に掛け、厚み9mm、直径58mmのウレタ
ンディスクを仮撚具として、下記条件にて、延伸同時仮
撚加工を実施した。延伸倍率1.60;D(ディスク回
転速度)/Y(糸速度)1.70;ヒーター温度前半部
400℃、後半部250℃;加工速度700m/min
得られた加工糸の均染性および加工糸物性をおのおの表
2に示す。なお、比較例1〜2においては、延伸仮撚加
工に供する量のポリエステル極細マルチフィラメントパ
ッケージが得られなかった。 【0022】[実施例4〜5、比較例3]集束長をおの
おの表1に示すように変更する以外は、実施例2と同じ
方法、条件でポリエステル極細マルチフィラメントパッ
ケージを得た。この時の紡糸断糸およびポリエステル極
細マルチフィラメント糸の物性を表1に示す。集束長が
本発明の範囲外である比較例3で得られたポリエステル
極細マルチフィラメント糸のイブネスU%は極めて不良
であった。該ポリエステル極細マルチフィラメントパッ
ケージを実施例1〜3と同じ方法、条件で延伸同時仮撚
を施し、表2に示す物性の加工糸を得た。比較例2にお
ける加工糸の均染性は極めて不良であり、使用に耐える
品質レベルに達し無かった。 【0023】 【表2】 【0024】 【発明の効果】本発明によれば、延伸仮撚加工が可能な
紡糸配向したポリエステル極細マルチフィラメント糸を
安定して製造することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 単糸繊度が0.2〜0.5dtexおよび
    単糸総数が100〜300本であり複屈折率が0.03
    〜0.06のマルチフィラメントからなる紡糸配向ポリ
    エステルマルチフィラメント糸を製造するに際して、下
    記(1)〜(2)を満足する条件で溶融紡糸することを
    特徴とするポリエステル極細マルチフィラメント糸の製
    造方法。 (1)紡糸口金面から0〜40mmの距離内を、雰囲気
    温度が100〜300℃の範囲となるよう加熱する。 (2)冷却したポリエステルマルチフィラメント糸を紡
    糸口金吐出面から350〜500mm未満の範囲内で集
    束する。
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