JPH11229234A - 畳糸用ポリエステル繊維及びその製造方法 - Google Patents

畳糸用ポリエステル繊維及びその製造方法

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JPH11229234A
JPH11229234A JP3854598A JP3854598A JPH11229234A JP H11229234 A JPH11229234 A JP H11229234A JP 3854598 A JP3854598 A JP 3854598A JP 3854598 A JP3854598 A JP 3854598A JP H11229234 A JPH11229234 A JP H11229234A
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strength
temperature
elongation
fiber
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Shiro Ishibai
司郎 石灰
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強力、伸度等の性能がビニロンステープルの
性能に近く、芯部に使用し、鞘部にビニロンステープル
ファイバーを配した複合繊維としても、芯部と鞘部との
剥離がなく、畳床用縫着糸として、高い強力が必要な用
途にも好適に使用できるポリエステル繊維及びその製造
方法を提供する。 【解決手段】 ポリエチレンテレフタレートを主成分と
するポリエステル繊維であって、極限粘度0.8〜1.
1、切断伸度13%以下、強度9.7g/d以上である
畳糸用ポリエステル繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、畳床の縫着に用い
る芯鞘複合型の畳糸の芯部に用いられるポリエステル繊
維及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】畳床の縫着には縫着機が用いられている
が、縫着機は、能率がよいだけに糸に与える衝撃力が大
きく、そのため高い強力(引っ張り強力や引掛け強力)
や低伸度で低クリープ性の特性が要求される。そこで、
ビニロンステープルファイバーを用いた紡績糸を複数本
撚糸した糸や、ポリプロピレンのスプリットヤーンを撚
糸した糸にパラフィンやシリコーン系平滑剤を付与した
畳糸が使用されていた。
【0003】ビニロンステープルファイバーを用いた紡
績糸よりなる畳糸は強力、伸度、クリープ特性等に優
れ、畳床の縫着には適しているが、ビニロンの素材の価
格の高さに加えて、紡績、撚糸工程が必要なため加工費
がかさみ、製品が高価になるという問題がある。そこ
で、芯部にポリエステルフィラメントやナイロンフィラ
メントを用い、鞘部にビニロンステープルファイバーよ
りなる紡績糸を用いた複合繊維が提案されている。(特
開平9−291689号公報)
【0004】この畳床用縫着糸は、製造工程数が少な
く、低いコストで得ることができ、さらに、縫着状態も
良好である。しかしながら、芯部のフィラメントの強
力、伸度などの糸質性能と鞘部のビニロンステープルフ
ァイバーの糸質性能に差があり、芯部の糸と鞘部の糸と
が段階的に切断しやすく、特に高い強力が必要な用途に
使用する際には、強力が十分でないという問題があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点を解決し、強度、伸度等の性能がビニロンステープ
ルの性能に近く、芯部に使用し、鞘部にビニロンステー
プルファイバーを配した複合繊維とすると、切断が生じ
にくく、高強力を有する畳床用縫着糸とすることができ
るポリエステル繊維及びその製造方法を提供することを
技術的な課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため鋭意検討の結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、次の(1)、(2)を要旨とする
ものである。 (1)ポリエチレンテレフタレートを主成分とするポリ
エステル繊維であって、極限粘度が0.8〜1.1、切
断伸度が13%以下、強度が9.7g/d以上、である
畳糸用ポリエステル繊維。 (2)紡糸口金より紡出し、加熱筒を通過させ、冷却装
置で冷却固化した後、引取ローラで引き取る際の未延伸
糸の複屈折率を0.0005〜0.0030とし、引き
続いて未延伸糸を最大延伸倍率の90〜95%の延伸倍
率で延伸し、巻き取るまでの間で2段階の熱処理を施
し、1段目の熱処理を温度130〜180℃、2段目の
熱処理を120℃以下で行うことを特徴とする請求項1
記載の畳糸用ポリエステル繊維の製造方法。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のポリエステル繊維は、鞘部にビニロンス
テープルファイバーを用いた複合繊維の芯部に用いるも
のであって、強度、伸度等の性能がビニロンステープル
の性能に近いため、この複合繊維は高い強力を有し、畳
床用縫着糸として好適に使用できるものである。
【0008】本発明のポリエステル繊維は、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)を主成分とするものであ
る。本発明の効果を損なわない範囲であれば、他の共重
合成分を含有していてもよいが、分子鎖中にエチレンテ
レフタレートの繰り返し単位を90モル%以上、さらに
は、95モル%以上含むことが好ましい。共重合成分と
しては、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、4−
オキシ安息香酸、プロピレングリコール、1,6−ヘキ
サンジオール等が挙げられる。また、これらのポリエス
テルには、艶消し剤、安定剤、着色剤、難燃剤等の添加
剤を含有させてもよい。
【0009】本発明のポリエステル繊維の極限粘度は、
0.8〜1.1であることが必要である。極限粘度が
0.8未満であると、目標とする強度(9.7g/d以
上)を有する繊維とならない。極限粘度が1.1を超え
ると切断伸度を低く抑えることができず、目標とする切
断伸度(13%以下)を有する繊維とならない。
【0010】本発明のポリエステル繊維は、切断伸度が
13%以下、好ましくは11.5%以下である。畳床の
縫着に使用する縫着機が糸条に与える衝撃力に耐えるに
は、低伸度、低クリープ性が要求される。これを考慮し
て鞘部に用いられるビニロンステープルは、通常、切断
伸度が9〜11%のものであるため、芯部に用いる本発
明のポリエステル繊維の切断伸度も13%以下とする必
要がある。切断伸度が13%を超えると、本発明のポリ
エステル繊維を芯部に、鞘部にビニロンステープルを用
いた複合繊維に荷重をかけていくと、切断伸度の低いビ
ニロンステープルに多くの荷重がかかり、容易に切断が
生じ、強力の高い複合繊維とすることができない。
【0011】さらに、本発明のポリエステル繊維は、強
度が9.7g/d以上、好ましくは9.9g/d以上で
ある。強度が9.7g/dよりも低いと、鞘部にビニロ
ンステープルファイバーを用いた複合繊維としたときの
強力が低下し、強力を上げるために、鞘部のビニロンス
テープルの配分を多くすると、コストが高くなり、ま
た、強力を上げるために、ポリエステル繊維の繊度を大
きくすれば、複合繊維自体も太くなり、畳床の逢着に用
いると、畳表面に凹凸が現れたり、畳表の裏返し時に糸
条跡が残ったりする。
【0012】本発明において、強度、伸度はJIS−L
−1017に基づいて測定したものである。そして、強
度のばらつきを0.22以下とすることが好ましい。強
度のばらつきが大きいと、全体としての強度が高くて
も、衝撃力に対して弱く、破断しやすい繊維となる。な
お、強度のばらつきは、試験糸の強度を10回測定し、
その標準偏差で示したものである。
【0013】第2発明は、前記した物性を有するポリエ
ステル繊維を直接紡糸延伸法により製造する方法であ
る。まず、紡糸口金より紡出し、加熱筒を通過させ、冷
却装置で冷却固化した後、引取ローラで引き取り、引き
続いて未延伸糸を延伸し、巻き取るまでの間に2段階の
熱処理を施す。
【0014】溶融紡出した糸条を冷却固化し、引取ロー
ラで引き取る際の未延伸糸の複屈折率を0.0005〜
0.0030とする。複屈折率を0.0005よりも低
くしようとすれば、紡出糸条の張力を低くする必要があ
り、そのため、引取速度を低くすることになり、生産性
が低下する。また、複屈折率を0.0030よりも大き
いと、目的とする強伸度の繊維とするためには、延伸倍
率を大きくする必要が生じ、糸条の切断が発生する。ま
た、糸条の切断を回避することが可能な延伸倍率で行う
と、切断伸度が大きくなる。
【0015】引き続いて、未延伸糸を最大延伸倍率の9
0〜95%の延伸倍率で延伸する。延伸倍率が最大延伸
倍率の90%未満であると、高強度、低伸度の繊維とす
ることができない。延伸倍率が最大延伸倍率の95%を
超えると、糸切れが増加し、操業性が悪化する。
【0016】また、延伸はローラ間で行うことが好まし
く、加熱ローラ(70〜230℃程度)を用いて2〜3
段に分けて行ってもよいが、高圧の過熱蒸気を糸条に吹
き付けて1段で延伸を行う方法のほうが、切断伸度を低
く抑えることができ、好ましい。
【0017】次に、延伸した糸条に巻き取るまでの間で
2段階の熱処理を施す。この熱処理は、一定の収縮率を
付与したり、巻き取りを容易にするために施すものであ
り、加熱ローラを用いて熱処理することが好ましい。そ
して、1段目の熱処理を温度130〜180℃、さらに
好ましくは140〜170℃、2段目の熱処理を120
℃以下、さらに好ましくは40〜110℃で行う。
【0018】1段目の熱処理温度が130℃より低い
と、熱安定性に欠け、巻き取り中に収縮するため、巻取
機で巻き取ったパッケージの巻形状が不良となる。一
方、180℃を超えると、自発伸長により切断伸度を1
3%以下にすることができない。
【0019】2段目の熱処理温度が120℃より高いと
きも、巻き取ったパッケージの巻形状が不良となる。こ
れを防ぐために最終ローラと巻き取り機間の弛緩率を小
さくすると、得られる繊維の切断伸度を低く抑えること
ができなくなる。
【0020】この熱処理においては、1段目と2段目の
間で弛緩を行ってもよく、この場合、弛緩率を0.5〜
3.0%程度にすることが好ましい。
【0021】さらに、本発明の製造方法において、紡糸
口金直下に設置してある加熱筒の条件を特定のものとす
ることが好ましい。すなわち、加熱筒の温度制御範囲の
全長が30〜50cmであって、温度制御範囲が2分割
されており、上段は、長さが15〜25cm、温度が4
00〜500℃であって、下段は、上段の温度より80
℃以上低く、300℃より高い温度に設定されているも
のとする。
【0022】なお、本発明で使用する加熱筒は、シース
ヒータを各種の良伝導性金属で鋳込んだものが好ましく
用いられ、加熱壁の外表面に線状シースヒータを巻き回
したものや板状ヒータを付設したもの等も使用すること
ができる。そして、紡糸口金よりも大きな断面積を有
し、通常は円形の内断面を有する筒条物であり、スピン
ブロックの下方に直接あるいは適当な断熱材を介して接
続される。
【0023】加熱筒の温度制御範囲の全長が30cmよ
り短いと、紡出糸の複屈折率を下げるためには引き取り
速度を抑える必要があり、生産性が低下する。または5
00℃を超える温度にする必要があり、装置自体に耐熱
性、保温性を付与しなければならないので、コストアッ
プの要因になる。50cmより長いと、紡出糸条が加熱
筒やその直下に設けられた冷却装置内での糸条揺れが大
きくなることから糸斑が大きくなり、強度のばらつきの
大きい繊維となりやすい。
【0024】さらに、加熱筒での熱処理は、温度制御範
囲を2分割して行い、上段の長さを15〜25cm、温
度を400〜500℃とし、下段は、上段の温度より8
0℃以上低く、300℃より高い温度に設定する。これ
により、複屈折率が十分低く抑えられかつ、加熱筒や冷
却ゾーンでの糸揺れが少なく、より強度や伸度に斑がな
く、品質的に優れた製品が得られる。
【0025】したがって、加熱筒の温度制御範囲を2分
割しなければ、温度を400〜500℃にした場合で
も、糸揺れが大きく糸斑が大きくなりやすい。また、上
段の温度が400℃より低い場合や上段の長さが15c
m未満の場合は、未延伸糸の複屈折率や得られる繊維の
伸度が高くなりやすい。また、上段の温度が500℃よ
り高かったり、長さが25cmを超える場合、加熱筒内
での糸揺れが大きくなりやすい。
【0026】また、下段の温度は、上段との温度差が8
0℃未満であると、上記のような温度差をつける効果が
少なく、加熱筒内での糸揺れが大きくなりやすい。
【0027】次に、本発明の製造方法の一例を図面を用
いて説明する。図1は、本発明の製造方法の一実施態様
を示す工程図である。紡糸口金1より紡糸された未延伸
糸Yは、加熱筒3を通過し、冷却装置5で冷却固化され
る。このとき、加熱筒3は、上下2段に分割されてお
り、上段の加熱筒3aと下段の加熱筒3bの間には、断
熱材2bが、上段の加熱筒3aとその上部のスピンブロ
ックとの間には、断熱材2aが設けられ、加熱筒3aと
3bには、それぞれ温度センサー4aと4bが設けられ
ている。冷却固化された糸条は、オイリングローラ6で
油剤が付与され、引取ローラ7で引き取られる。この引
取ローラ7で引き取る際の未延伸糸Yの複屈折率を0.
0005〜0.0030とする。続いて、第1ローラ8
と第2ローラ10の間で延伸を行うが、このローラ間に
設けた過熱蒸気噴射装置9で高圧の過熱蒸気を吹き付け
ながら行う。そして、巻き取るまでの間に第2ローラ1
0と第3ローラ11を加熱ローラとし、2段階の熱処理
を行い、巻取機12で巻き取る。
【0028】
【実施例】次に、本発明を実施例を用いて具体的に説明
する。なお、実施例における各種の測定、評価は次のよ
うに行った。 〔極限粘度〕フェノールと四塩化エタンとの等重量混合
物を溶媒とし、20℃で測定した。 〔強度、切断伸度〕JIS−L−1017に記載の方法
で測定した。 〔強度のばらつき〕各試験糸の強度を10回測定し、そ
の標準偏差で表した。 〔複屈折率〕引き取りローラで引き取った未延伸糸を、
偏向顕微鏡を用い、D線を光源として通常のコンペンセ
ータ法によって求めた。 〔最大延伸倍率〕延伸倍率を徐々に上げていき糸条の切
断時の延伸倍率を測定し、3回測定した平均値とする。 〔操業性〕1日、1錘あたりの糸切れ回数により、以下
のように評価した。 0〜1回 ○ 2〜3回 △ 4回以上 ×
【0029】実施例1〜3 比較例1〜8 極限粘度が0.99のPETチップ(比較例5は極限粘
度0.78のPET、比較例6は極限粘度1.25のP
ET)を通常の溶融紡糸装置に供給し、図1に示す工程
に従って溶融紡糸、延伸、巻き取りを行った。紡糸口金
1は、孔径0.55mm、96個の吐出孔を有するもの
であり、加熱筒3は、上下に2分割されており、上段3
a、下段3bの長さ、温度が表1に示すようなものを用
いた。そして、引取ローラの速度、延伸倍率、第2、第
3ローラの温度(1段目、2段目の温度)を表1に示す
ように種々変更して行った。なお、延伸は2段階で行
い、1段目は引取ローラ7と第1ローラ8との間で延伸
倍率1.01の予備延伸をし、2段目は過熱蒸気噴射装
置9により、糸条に350℃の過熱蒸気を吹き付けなが
ら、第1ローラ8と第2ローラ10の間で行った。ま
た、第2ローラ10で1段目の熱処理、第3ローラ11
で2段目の熱処理を行い、第2ローラ10と第3ローラ
11との間では弛緩率1%で弛緩を行った。引取ローラ
で引き取る際の未延伸糸の複屈折率、最大延伸倍率、得
られた繊維の強度、切断伸度、極限粘度、強度のばらつ
き及び操業性の評価を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】さらに、実施例1〜3で得られた繊維及び
比較例のうち操業性よく得ることができた比較例1、
3、4の繊維を用い、ステープルファイバーとして単糸
繊度1デニールのパーロックカットビニロンステープル
(強度9.8g/d、伸度9.0%)を用い、精紡機に
て芯部に上記のポリエステルフィラメント、鞘部にビニ
ロンステープルとなるように複合繊維とした。フィラメ
ント糸とステープルファイバーの重量比が48/52、
トータル繊度が1760デニール、撚数が5t/inの
コアヤーンとし、これに平滑剤としてパラフィンを8重
量%付与し、畳床用縫着糸を得た。得られた、縫着糸の
物性値を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】表1より明らかなように、実施例1〜3で
得られた繊維は、本発明で規定する極限粘度、強度、切
断伸度等の物性を満足し、強度のばらつきも小さいもの
であった。そして、これらの繊維を芯部に用いた縫着糸
は、表2に示すように、強力が十分に高く、縫着状態も
良好であった。一方、比較例1は、延伸倍率が低すぎた
ため、得られた繊維は強度が低く、切断伸度が高いもの
であった。比較例2は、延伸倍率が高すぎたため、糸切
れが増加し、操業性が悪化し、得られた繊維は強度のば
らつきが大きかった。比較例3は、1段目の熱処理温度
が高すぎたため、得られた繊維は切断伸度が高いものと
なった。比較例4は、2段目の熱処理温度が高すぎたた
め、得られた繊維は切断伸度が高くなり、強度のばらつ
きも大きかった。比較例5は、極限粘度の低いポリマー
を用いたため、得られた繊維は極限粘度が低くなりす
ぎ、強度の低いものとなった。比較例6は、極限粘度の
高いポリマーを用いたため、得られた繊維は極限粘度が
高くなりすぎ、切断伸度の高いものとなった。また、比
較例5、6ともに、操業性が悪かった。比較例7は、加
熱筒の全長が短く、未延伸糸の複屈折率も高かったた
め、比較例8は、加熱筒の上段の温度が低すぎ、未延伸
糸の複屈折率も高かったため、ともに得られた繊維は切
断伸度が高くなり、操業性も悪かった。そして、比較例
1、3、4の繊維は、強度、切断伸度等の物性を満足す
るものではなかったため、この繊維を芯部に用いたビニ
ロンステープルとの複合繊維は、表2に示すように、強
力が低いものであった。
【0034】
【発明の効果】本発明のポリエステル繊維は、複合繊維
の芯部に用い、鞘部にビニロンステープルを用いた複合
繊維とすると、高い強力を有する畳床用縫着糸となり、
安価で優れた強力の縫着糸を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリエステル繊維の製造方法の一実施
態様を示す工程図である。
【符号の説明】
1 紡糸口金 3a、b 加熱筒 5 糸条冷却装置 7 引取ローラ 8 第1ローラ 10 第2ローラ 11 第3ローラ 12 巻取機 Y 糸条

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレンテレフタレートを主成分と
    するポリエステル繊維であって、極限粘度が0.8〜
    1.1、切断伸度が13%以下、強度が9.7g/d以
    上である畳糸用ポリエステル繊維。
  2. 【請求項2】 紡糸口金より紡出し、加熱筒を通過さ
    せ、冷却装置で冷却固化した後、引取ローラで引き取る
    際の未延伸糸の複屈折率を0.0005〜0.0030
    とし、引き続いて未延伸糸を最大延伸倍率の90〜95
    %の延伸倍率で延伸し、巻き取るまでの間で2段階の熱
    処理を施し、1段目の熱処理を温度130〜180℃、
    2段目の熱処理を120℃以下で行うことを特徴とする
    請求項1記載の畳糸用ポリエステル繊維の製造方法。
  3. 【請求項3】 加熱筒が次の条件を満足する、請求項2
    記載の畳糸用ポリエステル繊維の製造方法。 (イ)温度制御範囲の全長が30〜50cm、(ロ)温
    度制御範囲が上下段に2分割されている。(ハ)上段の
    長さが15〜25cm、(ニ)上段の温度は400〜5
    00℃、下段の温度は、上段の温度より80℃以上低
    く、300℃より高い温度に設定されている。
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