JP2003312130A - インクジェット用記録材料 - Google Patents

インクジェット用記録材料

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JP2003312130A
JP2003312130A JP2002120868A JP2002120868A JP2003312130A JP 2003312130 A JP2003312130 A JP 2003312130A JP 2002120868 A JP2002120868 A JP 2002120868A JP 2002120868 A JP2002120868 A JP 2002120868A JP 2003312130 A JP2003312130 A JP 2003312130A
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polysaccharide
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JP2002120868A
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Hiroshi Sakaguchi
博 坂口
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面に風紋、ひび割れ等の欠陥の無い、白紙部
光沢が高く、折り割れ性、インク吸収性が良好で、画像
部光沢の高いインクジェット用記録材料を提供する。 【解決手段】支持体上に無機微粒子が主体のインク受容
層用塗布組成物を塗布、乾燥して少なくとも1層のイン
ク受容層を設けたインクジェット用記録材料において、
該インク受容層が沸点110℃以上の水溶性有機溶媒を
含有し、少なくとも1種の多糖類を含有することを特徴
とするインクジェット用記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、風紋、ひび割れ等
の表面欠陥が無く、高い光沢性を有し、インク吸収性の
良好なインクジェット用記録材料に関し、特に耐折り割
れ性が良好で高い画像の光沢性を有するインクジェット
用記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式に使用される記
録材料として、通常の紙やインクジェット記録用紙と称
される支持体上に非晶質シリカ等の顔料とポリビニルア
ルコール等の水溶性バインダーからなる多孔質のインク
吸収層を設けてなる記録材料が知られている。
【0003】例えば、特開昭55−51583号、同5
6−157号、同57−107879号、同57−10
7880号、同59−230787号、同62−160
277号、同62−184879号、同62−1833
82号、及び同64−11877号公報等に開示のごと
く、シリカ等の含珪素顔料を水系バインダーと共に紙支
持体に塗布して得られる記録材料が提案されている。
【0004】また、特公平3−56552号、特開平2
−188287号、同平8−132728号、同平10
−81064号、同平10−119423号、同平10
−175365号、同10−203006号、同10−
217601号、同平11−20300号、同平11−
20306号、同平11−34481号公報には、気相
法による合成シリカ微粒子(以降、気相法シリカと称
す)を用いた記録材料が開示されている。また、特開昭
62−174183号、特開平2−276670号、特
開平5−32037号、特開平6−199034号公報
等にアルミナやアルミナ水和物を用いた記録材料が開示
されている。開示されているアルミナ水和物、アルミ
ナ、および気相法シリカは、一次粒子の平均粒径が数十
nm以下の超微粒子であり、高い光沢と高いインク吸収
性が得られるという特徴がある。
【0005】一次平均粒径の小さいシリカ、アルミナ等
を使用すれば光沢性は良好になるが、塗布液の粘度が高
くなりやすく、低い固形分濃度で塗布する必要から乾燥
時の風紋、ひび割れ等の表面欠陥が発生しやすくなる。
【0006】このような表面欠陥を防止するのに、特開
2000−27093号公報には塗布液の15℃での粘
度が40℃の粘度の20倍以上にすることで高速塗布性
と急速乾燥に適した記録用紙と製造方法について開示さ
れている。
【0007】しかしながら、塗布液の40℃と15℃の
粘度差を大きくする方法として記載されている粘度増加
剤の添加による場合は、経時で塗布液が増粘する問題が
有る。また、塗布液の温度による粘度差を大きくするの
に親水性バインダーに対する無機微粒子比率を高くする
場合には、ひび割れが発生しやすくなるが、ひび割れを
抑える方法についての記載が無い。
【0008】また、特開平8−108617号公報には
インク定着性受容層に水溶性多糖類を含有させることで
インクのにじみを改良する提案が、特開平9−1647
58号公報にはインク受容層にκ−カラギーナンを含有
させることで光沢性とインク吸収性を改良する提案がな
され、特開2000−272227号公報にはインク受
容層にゼラチン、多糖類、および両性界面活性剤を含有
させることで解像力を向上させる提案が、特開2001
−162922号公報にはインク受容層に多糖類を1〜
30部含有させることで耐水性を向上する提案が、特開
2001−191641号公報にはインク受容層に糖類
を含有させることで保存性を改良する提案がなされてい
る。特開平7−179026号公報には、インク受理層
塗液に沸点120℃以上の水溶性有機溶剤を含有させる
ことでひび割れを改良する提案、特開平10−8106
4号公報にはインク吸収層に融点が40℃以下の疎水性
有機化合物、またはガラス転移転が40℃以下のポリマ
ーラテックスから選ばれる油滴を含有させることでイン
ク吸収性と低湿での経時ひび割れを改良する提案、特開
2001−341411号公報にはインク受容層に水溶
性の低沸点有機溶媒と高沸点有機溶媒を含有させること
でインク受容層の表面欠陥を改良する提案がなされてい
る。しかしながら、無機微粒子を主体とするインク受容
層に多糖類と高沸点の水溶性有機溶媒とを含有させる記
載、およびそれによりインク受容層の表面欠陥の改良に
加えて耐折り割れ性、画像の光沢性を改良する記載はさ
れていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、風紋
やひび割れという表面欠陥の無い、高光沢性でインク吸
収性に優れ、耐折り割れ性が良好で画像の光沢性が高い
インクジェット用記録材料を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、誠
意検討の結果、主として下記の手段によって達成される
ことが判明した。
【0011】(1)支持体上に無機微粒子が主体のイン
ク受容層用塗布組成物を塗布、乾燥して少なくとも1層
のインク受容層を設けたインクジェット用記録材料にお
いて、該インク受容層が沸点110℃以上の水溶性有機
溶媒を含有し、少なくとも1種の多糖類を含有すること
を特徴とするインクジェット用記録材料。
【0012】(2)前記多糖類を含有するインク受容層
が水溶性金属化合物を含有していることを特徴とする前
記(1)に記載のインクジェット用記録材料。
【0013】(3)前記支持体が非吸水性支持体である
前記(1)または(2)に記載のインクジェット用記録
材料。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる支持体としては非吸水性であるポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチ
レンテレフタレート等のフィルム、樹脂被覆紙等、吸水
性である上質紙、アート紙、コート紙、キャスト塗被紙
等が用いられる。これらの支持体の厚みは、約50〜2
50μm程度のものが好ましい。表面光沢性や印字画像
のしわ防止からは少なくともインク受容層を設ける面が
非吸水性である支持体が好ましい。
【0015】本発明において、支持体上に塗布されるイ
ンク受容層は、無機微粒子が主体で多糖類、および沸点
110℃以上の水溶性有機溶媒を含有している。ここ
で、多糖類は、インク受容層中の親水性バインダーの一
部もしくは全部として用いることができる。
【0016】本発明の多糖類は、重合度が10以上の水
溶性のものが好ましく、構成糖が1種類のホモグリカ
ン、および2種以上のヘテログリカンが挙げられ、好ま
しい多糖類としてカッパカラギーナン、イオタカラギー
ナン、ラムダカラギーナン、ペクチン、ザンサンガム、
ジェランガム、およびこれらの誘導体の少なくとも1種
が挙げられる。好ましくはトリヘテログリカンであり、
特に、1,3−β−D−グルコース、1,4−β−D−
グルクロン酸、1,3−β−D−グルコース、および
1,4−α−L−ラムノースを繰り返し単位とするジェ
ランガムまたはその誘導体が好ましく用いられる。
【0017】本発明の多糖類が含有されるインク受容層
の無機微粒子の全固形分に対する多糖類の固形分比率
は、特に限定されないが、インク吸収性とひび割れ防止
効果からは1〜30質量%が好ましく、3〜15質量%
がより好ましい。
【0018】本発明でインク受容層に用いられる沸点1
10℃以上の水溶性有機溶媒は、例えば、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、メチルセロソルブ、グ
リセリン等の多価アルコール、及びその誘導体、アセト
ニルアセトン、ジアセトンアルコール等のケトン類、ギ
酸アミル、酢酸アミル、酢酸ブチル、乳酸エチル等のエ
ステル類、酢酸、酪酸、モノクロル酢酸等の脂肪酸類、
プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン等のアミン
類、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等の
アミド類、等が挙げられるが、特に沸点120〜300
℃のものが使用上の至便性から選択される。
【0019】本発明で使用される水溶性有機溶媒は、2
0℃の純水に対して1質量%以上、好ましくは10質量
%以上が層分離を起こさないで溶解、混和されるもので
ある。乳化剤により水中に分散されてエマルジョンとな
る疎水性有機溶媒は除外される。
【0020】インク受容層の沸点110℃以上の水溶性
有機溶媒の含有量は、含有するインク受容層の無機微粒
子に対して好ましくは1〜100質量%、より好ましく
は5〜80質量%である。本発明の水溶性有機溶媒のイ
ンク受容層への添加方法は特に限定されないが、本発明
の多糖類の水溶液に水溶性有機溶媒を添加し、撹拌混合
した水性液を無機微粒子の分散液に添加して使用するこ
とがインク吸収性とひび割れからは好ましい。
【0021】本発明において、インク受容層に主体で使
用される無機微粒子としては、軽質炭酸カルシウム、重
質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、二酸
化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、珪酸カルシウム、珪
酸マグネシウム、合成シリカ、アルミナ、アルミナ水和
物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等が挙げ
られる。ここで主体とはインク受容層が無機微粒子を全
固形分の50質量%以上含有していることを意味し、イ
ンク吸収性からは60質量%以上が好ましい。
【0022】高い印字濃度、鮮明な画像、安い製造コス
トの点では合成シリカ、アルミナ、およびアルミナ水和
物から選択され、中でも合成シリカである気相法シリカ
が好ましい。
【0023】合成シリカには、湿式法によるものと気相
法によるものがある。通常シリカ微粒子といえば湿式法
シリカを指す場合が多い。湿式法シリカとしては、ケ
イ酸ナトリウムの酸などによる複分解やイオン交換樹脂
層を通して得られるシリカゾル、またはこのシリカゾ
ルを加熱熟成して得られるコロイダルシリカ、シリカ
ゾルをゲル化させ、その生成条件を変えることによって
数μmから10μm位の一次粒子がシロキサン結合をし
た三次元的な二次粒子となったシリカゲル、更にはシ
リカゾル、ケイ酸ナトリウム、アルミン酸ナトリウム等
を加熱生成させて得られるもののようなケイ酸を主体と
する合成ケイ酸化合物等がある。
【0024】本発明に好ましく用いられる気相法シリカ
は、湿式法に対して乾式法とも呼ばれ、一般的には火炎
加水分解法によって作られる。具体的には四塩化ケイ素
を水素及び酸素と共に燃焼して作る方法が一般的に知ら
れているが、四塩化ケイ素の代わりにメチルトリクロロ
シランやトリクロロシラン等のシラン類も、単独または
四塩化ケイ素と混合した状態で使用することができる。
気相法シリカは、日本アエロジル(株)からアエロジ
ル、トクヤマ(株)からQSタイプとして市販されてお
り入手することができる。
【0025】本発明で好ましく用いられる気相法シリカ
は、好ましくは平均一次粒径が5〜50nm、特に光沢
性からは5〜30nmが好ましい。
【0026】本発明で好ましく使用されるアルミナとし
ては酸化アルミニウムのγ型結晶であるγ−アルミナが
好ましく、中でもδグループ結晶が好ましい。γ−アル
ミナは一次粒子を10nm程度まで小さくすることが可
能であるが、通常は、数千から数万nmの二次粒子結晶
を超音波や高圧ホモジナイザー、対向衝突型ジェット粉
砕機等で微細粒子に粉砕したものが好ましく使用出来
る。
【0027】本発明で好ましく使用されるアルミナ水和
物は、Al23・nH2O(n=1〜3)の構成式で表
される。nが1の場合がベーマイト構造のアルミナ水和
物を表し、nが1より大きく3未満の場合が擬ベーマイ
ト構造のアルミナ水和物を表す。アルミニウムイソプロ
ポキシド等のアルミニウムアルコキシドの加水分解、ア
ルミニウム塩のアルカリによる中和、アルミン酸塩の加
水分解等の公知の製造方法により得られる。
【0028】本発明で好ましく用いられるアルミナ、ま
たはアルミナ水和物は平均一次粒径は5〜50nmが好
ましく、特に光沢性からは平均一次粒径5〜30nmが
好ましい。特にアスペクト比が2以上の板状のアルミナ
水和物が好ましい。
【0029】本発明において、各インク受容層が含有す
る無機微粒子の合計質量は、10g/m2以上が好まし
く、12〜35g/m2の範囲がより好ましい。
【0030】本発明の無機微粒子の平均粒径は、分散さ
れた粒子の電子顕微鏡観察により一定面積内に存在する
100個の粒子各々の投影面積に等しい円の直径を粒子
の粒径として求めた。本発明のアルミナ水和物の一次粒
子の平均粒径は、平板状の場合は平面状態で測定され
る。平板状アルミナ水和物の平均厚さは、アルミナ水和
物をフィルム上に塗布したシートの断裁面の観察より得
られ、アルミナ水和物のアスペクト比は平均厚みに対す
る平均粒径の比で得られる。
【0031】本発明において、インク受容層には多糖類
とともに、皮膜性を向上させるために透明性が高くイン
クの高い浸透性が得られる親水性バインダーが好ましく
用いられる。親水性バインダーの使用に当たっては、親
水性バインダーがインクの初期の浸透時に膨潤して空隙
を塞いでしまわないことが重要であり、この観点から比
較的室温付近で膨潤性の低い親水性バインダーが好まし
く用いられる。ポリビニルアルコール、ポリエチレンオ
キサイド、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン
等の各種水溶性ポリマーやスチレン−ブタジェン系ラテ
ックスス、アクリル系ラテックス等の各種ラテックスポ
リマーが用いられるが、特に好ましいのは完全または部
分ケン化のポリビニルアルコールまたはカチオン変性ポ
リビニルアルコールである。本発明の多糖類に対する他
の親水性バインダーの固形分比率は、10〜90質量%
が好ましい。
【0032】ポリビニルアルコールの中でも特に好まし
いのは、ケン化度が80%以上の部分または完全ケン化
したものである。平均重合度500〜5000のポリビ
ニルアルコールが好ましい。
【0033】また、カチオン変性ポリビニルアルコール
としては、例えば特開昭61−10483号に記載され
ているような、第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウ
ム基を主鎖あるいは側鎖中に有するポリビニルアルコー
ルである。
【0034】本発明ではインク受容層の無機微粒子に対
する、多糖類を含む親水性バインダーの固形分比率は5
〜40質量%が一般的であるが、好ましくは8〜35質
量%の範囲である。比率を低くするとインク吸収性が向
上するが、表面強度が低下し、粉落ちが出やすい。逆に
比率を高くすると表面強度は向上するが、インク吸収性
が低下する。インク受容層が2層以上の場合には、支持
体から最も離れたインク受容層の無機微粒子に対する多
糖類と親水性バインダーの質量比を支持体に近いインク
受容層の質量比よりも高くすることによりインク受容層
のひび割れ防止、画像の光沢が良好でインク吸収性も高
くなるので好ましい。本発明のインク受容層に多糖類と
水溶性有機溶媒を用いることにより高いひび割れ防止効
果が得られるので支持体に近い下層のインク受容層の親
水性バインダーの比率を大きく下げることが出来るので
インク吸収性向上に寄与し、最上層のインク受容層の多
糖類と親水性バインダーの比率を高くすることが可能と
なって風紋やひび割れ防止と画像の光沢性向上に寄与す
るためと推測される。特に最上層のインク受容層中の多
糖類と親水性バインダーの含有比率を下層のインク受容
層の含有比率よりも高くすることでより表面性、および
画像の光沢性が更に向上するので好ましい。
【0035】本発明のインク受容層に好ましく用いられ
る水溶性金属化合物の例としては、一価金属塩や多価金
属塩が挙げられる。一価の金属塩としては、塩化ナトリ
ウム、塩化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウ
ム、炭酸ナトリウム等が挙げられる。多価金属塩として
は、カルシウム、バリウム、マンガン、銅、コバルト、
ニッケル、アルミニウム、鉄、亜鉛、ジルコニウム、ク
ロム、マグネシウム、タングステン、モリブデンから選
ばれる金属の水溶性塩が挙げられる。具体的には例え
ば、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウ
ム、硫酸カルシウム、酢酸バリウム、硫酸バリウム、リ
ン酸バリウム、塩化マンガン、酢酸マンガン、ギ酸マン
ガンニ水和物、硫酸マンガンアンモニウム六水和物、塩
化第二銅、塩化アンモニウム銅(II)ニ水和物、硫酸
銅、塩化コバルト、チオシアン酸コバルト、硫酸コバル
ト、硫酸ニッケル六水和物、塩化ニッケル六水和物、酢
酸ニッケル四水和物、硫酸ニッケルアンモニウム六水和
物、アミド硫酸ニッケル四水和物、硫酸アルミニウム、
亜硫酸アルミニウム、チオ硫酸アルミニウム、ポリ塩化
アルミニウム、硝酸アルミニウム九水和物、塩化アルミ
ニウム六水和物、臭化第一鉄、塩化第一鉄、塩化第二
鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、臭化亜鉛、塩化亜鉛、硝
酸亜鉛六水和物、硫酸亜鉛、酢酸ジルコニウム、塩化ジ
ルコニウム、塩化酸化ジルコニウム八水和物、ヒドロキ
シ塩化ジルコニウム、酢酸クロム、硫酸クロム、硫酸マ
グネシウム、塩化マグネシウム六水和物、クエン酸マグ
ネシウム九水和物、りんタングステン酸ナトリウム、ク
エン酸ナトリウムタングステン、12タングストりん酸n
水和物、12タングストけい酸26水和物、塩化モリブデ
ン、12モリブドりん酸n水和物等が挙げられる。
【0036】ポリ塩化アルミニウムには、無機系の含ア
ルミニウムカチオンポリマーである塩基性ポリ水酸化ア
ルミニウム化合物が挙げられる。塩基性ポリ水酸化アル
ミニウム化合物とは、主成分が下記の一般式1、2又は
3で示され、例えば[Al6(OH)153+、[Al
8(OH)204+、[Al13(OH)345+、[Al21
(OH)603+、等のような塩基性で高分子の多核縮合
イオンを安定に含んでいる水溶性のポリ水酸化アルミニ
ウムである。
【0037】 [Al2(OH)nCl6-nm ・・式1 [Al(OH)3nAlCl3 ・・式2 Aln(OH)mCl(3n-m) 0<m<3n ・・式3
【0038】これらのものは多木化学(株)よりポリ塩
化アルミニウム(PAC)の名で水処理剤として、浅田
化学(株)よりポリ水酸化アルミニウム(Paho)の
名で、また、(株)理研グリーンよりピュラケムWTの
名で、また他のメーカーからも同様の目的を持って上市
されており、各種グレードの物が容易に入手できる。本
発明ではこれらの市販品をそのままでも使用できるが、
pHが不適当に低い物もあり、その場合は適宜pHを調
節して用いることも可能である。
【0039】本発明において、上記水溶性金属化合物の
インク受容層中の含有量は、好ましくは含有される多糖
類に対して固形分比率で0.5〜45質量%、より好ま
しくは2〜40質量%である。
【0040】本発明において、インク受容層に無機微粒
子とともに、本発明の多糖類を含有させ、沸点が110
℃以上の水溶性有機溶媒を含有させることでインク受容
層の表面欠陥が良好で、耐折り割れ性、画像の光沢に優
れる理由は定かではないが、インク受容層の塗布液が支
持体に塗布された後、温度の低下による塗布液の粘度上
昇が起こりやすく、特に塗布後に20℃以下で冷却する
ことが好ましく、続いて乾燥中に本発明の多糖類と無機
微粒子との強い接着性が生じるために乾燥工程での風紋
やひび割れが発生しにくくなるのに加え、乾燥工程での
無機微粒子間の再凝集によるひび割れが水溶性有機溶媒
により抑えられることによると推測される。より好まし
くはインク受容層に本発明の多糖類とともに水溶性金属
化合物を含有させることでインク受容層の表面の風紋を
更に改良することが出来、特にインク受容層の塗布液を
支持体に塗布した後、10〜20℃の比較的高い温度で
の冷却後に乾燥工程を通してもインク受容層に風紋やひ
び割れの発生が抑えられる。金属イオンと本発明の多糖
類との相互作用により温度低下による塗布液の粘度上昇
が更に起きやすくなるためと推測される。本発明で得ら
れたインクジェット用記録材料は、耐折り割れ性と画像
の光沢性が良好となるが、インク受容層に含有される沸
点110℃以上の水溶性有機溶媒と多糖類、および他の
親水性バンダーとの相互作用により記録材料を折り曲げ
た時の応力が緩和されやすいこと、およびインク中の水
等の溶剤の浸透性が多糖類や水溶性有機溶媒により適度
に抑えられることにより画像の光沢性が良好となるため
と推測される。
【0041】本発明のインク受容層は、画像の耐水性改
良のためにカチオン性ポリマーが使用される。カチオン
性ポリマーとしては、ポリエチレンイミン、ポリジアリ
ルアミン、ポリアリルアミン、特開昭59−20696
号、同59−33176号、同59−33177号、同
59−155088号、同60−11389号、同60
−49990号、同60−83882号、同60−10
9894号、同62−198493号、同63−494
78号、同63−115780号、同63−28068
1号、特開平1−40371号、同6−234268
号、同7−125411号、同10−193776号公
報等に記載された1〜3級アミノ基、4級アンモニウム
塩基を有するポリマーが好ましく用いられる。これらの
カチオンポリマーの分子量は、5,000〜10万程度
が好ましい。
【0042】これらのカチオン性ポリマーの使用量は無
機微粒子に対して固形分比率で1〜10質量%、好まし
くは2〜7質量%である。
【0043】本発明において、インク受容層には強度向
上等の目的で親水性バインダー等と反応する硬膜剤が添
加できる。例えばホルムアルデヒド、グルタルアルデヒ
ドの如きアルデヒド系化合物、ジアセチル、クロルペン
タンジオンの如きケトン化合物、ビス(2−クロロエチ
ル尿素)−2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,
3,5トリアジン、米国特許第3,288,775号記
載の如き反応性のハロゲンを有する化合物、ジビニルス
ルホン、米国特許第3,635,718号記載の如き反
応性のオレフィンを持つ化合物、米国特許第2,73
2,316号記載の如きN−メチロール化合物、米国特
許第3,103,437号記載の如きイソシアナート
類、米国特許第3,017,280号、同2,983,
611号記載の如きアジリジン化合物類、米国特許第
3,100,704号記載の如きカルボジイミド系化合
物類、米国特許第3,091,537号記載の如きエポ
キシ化合物、ムコクロル酸の如きハロゲンカルボキシア
ルデヒド類、ジヒドロキシジオキサンの如きジオキサン
誘導体、チタニウムラクテート化合物やチタニウムグリ
コレート化合物のような有機チタニウム化合物、クロム
明ばん、硫酸ジルコニウム、ホウ酸及びホウ酸塩の如き
無機硬膜剤等があり、これらを1種または2種以上組み
合わせて用いることができる。
【0044】硬膜剤の添加量は、インク受容層の多糖類
と親水性バインダーに対する固形分比率で、一般的には
1〜50質量%であり、好ましくは5〜30質量%であ
る。上記範囲によりインク受容層の強度向上効果、イン
ク吸収性、および塗布適性が良好となる。インク受容層
の塗布液の経時安定性からは、硬膜剤は多糖類と親水性
バインダーの固形分の20質量%以下が好ましい。
【0045】本発明では、インク受容層の塗布液、特に
インク受容層が2層以上の場合の支持体に近い下層のイ
ンク受容層の塗布液に沸点が110℃未満の低沸点有機
溶媒を含有させることが塗布性とインク吸収性からは好
ましい。用いられる沸点110℃未満の低沸点有機溶媒
は、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、n−プロピルアルコール、酢酸メチル、
酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げら
れるが、好ましくは沸点30〜100℃のものが使用上
の至便性と効果から選択される。インク受容層へは、無
機微粒子の1〜200質量%、好ましくは5〜150質
量%含有される。1質量%より少ないと塗布液の粘度を
下げる効果が少なく固形分濃度が上げられない他、乾燥
時の粘度上昇も少ない。200質量%より多いと塗布液
の経時粘度変化が大きく取り扱いにくい他、乾燥時にひ
び割れが発生しやすい。
【0046】本発明において、インク受容層には、更
に、界面活性剤、着色染料、着色顔料、インク染料の定
着剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、顔料の分散剤、消泡
剤、レベリング剤、防腐剤、蛍光増白剤、粘度安定剤、
pH調節剤などの公知の各種添加剤の使用もできる。
【0047】本発明において、インク受容層の塗布方法
は、特に限定されず、公知の塗布方法を用いることがで
きる。例えば、スライドビード方式、カーテン方式、エ
クストルージョン方式、エアナイフ方式、ロールコーテ
ィング方式、ロッドバーコーティング方式等が使用され
る。
【0048】本発明で、フィルムや樹脂被覆紙の支持体
にインク受容層の塗布液を塗布する場合、好ましくは塗
布に先立って、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射
処理、プラズマ処理等が行われる。
【0049】本発明は、支持体にフィルムや樹脂被覆紙
を使用する場合には、インク受容層を設ける面上にカゼ
イン、ゼラチン等の天然樹脂やアクリル樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリ塩化ビニリデン等の合成樹脂を主体とす
る下引き層を設けるのが好ましい。
【0050】上記下引き層は、支持体上に0.01〜5
μmの膜厚(乾燥膜厚)で設けられる。好ましくは0.
05〜5μmの範囲である。
【0051】本発明における支持体には帯電防止性、搬
送性、カール防止性などのために、各種のバックコート
層を塗設することができる。バックコート層には無機帯
電防止剤、有機帯電防止剤、顔料、親水性バインダー、
ラテックス、硬化剤、界面活性剤などを適宜組み合わせ
て含有せしめることができる。
【0052】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は実施例に限られるものではない。
尚、実施例、比較例中の部及び%は質量部、質量%を表
す。
【0053】実施例1 <ポリオレフィン樹脂被覆紙支持体の作製>広葉樹晒ク
ラフトパルプ(LBKP)と針葉樹晒サルファイトパル
プ(NBSP)の1:1混合物をカナディアン スタン
ダード フリーネスで300mlになるまで叩解し、パ
ルプスラリーを調製した。これにサイズ剤としてアルキ
ルケテンダイマーを対パルプ0.5質量%、強度剤とし
てポリアクリルアミドを対パルプ1.0質量%、カチオ
ン化澱粉を対パルプ2.0質量%、ポリアミドエピクロ
ロヒドリン樹脂を対パルプ0.5質量%添加し、水で希
釈して1%スラリーとした。このスラリーを長網抄紙機
で坪量170g/m2になるように抄造し、乾燥調湿して
ポリオレフィン樹脂被覆紙の原紙とした。抄造した原紙
に、密度0.918g/cm3の低密度ポリエチレン1
00質量%の樹脂に対して、10質量%のアナターゼ型
チタンを均一に分散したポリエチレン樹脂組成物を32
0℃で溶融し、200m/分で厚さ35μmになるよう
に押出コーティングし、微粗面加工されたクーリングロ
ールを用いて押出被覆し、表面の樹脂被覆層を設けた。
もう一方の面には密度0.962g/cm3の高密度ポ
リエチレン樹脂70質量部と密度0.918の低密度ポ
リエチレン樹脂30質量部のブレンド樹脂組成物を同様
に320℃で溶融し、厚さ30μmになるように押出コ
ーティングし、粗面加工されたクーリングロールを用い
て押出被覆し、裏面の樹脂被覆層を設けた。
【0054】上記ポリオレフィン樹脂被覆紙の表面の樹
脂被覆層に高周波コロナ放電処理を施した後、下記組成
の下引き層をゼラチンが50mg/m2となるように塗布
乾燥して支持体を作成した。尚、部とは、質量部を表
す。
【0055】 <下引き層> 石灰処理ゼラチン 100部 スルフォコハク酸−2−エチルヘキシルエステル塩 2部 クロム明ばん 10部
【0056】下記に示すインク受容層塗布組成物Aは、
気相法シリカが20質量%の固形分濃度になるようにホ
モジナイザーで分散した水系スラリーに、ポリビニルア
ルコール水溶液とジェランガム水溶液、およびエチレン
グリコールを混合した液を添加、撹拌した後、他の添加
剤を添加し、最終の固形分濃度が15%になるように純
水で調製し、常温で撹拌しながら2時間経時させた。得
られたインク受容層塗布液を上記支持体の下引き層上に
スライドビード塗布装置により気相法シリカの塗布量が
固形分で、19g/m2になるように塗布し、下記の条件
で乾燥し、実施例1のインクジェット用記録材料を得
た。
【0057】 <インク受容層塗布組成物A> 気相法シリカ 100部 (平均一次粒径7nm、BET法による比表面積300m2/g) ジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー 4部 ポリビニルアルコール 20部 (ケン化度88%、平均重合度3500) ジェランガム 6部 塩化カリウム 2部 エチレングリコール(沸点197℃) 30部
【0058】<塗布後の乾燥条件>塗布10秒後、12
℃、10%RHの雰囲気で1分間処理後、45℃、10
%RHで1分間、次いで50℃、10%RHで1分間乾
燥した。風速は各3m/秒。
【0059】上記のようにして作成した実施例1のイン
クジェット用記録材料について23℃、50%RHで一
昼夜放置した後、同環境で下記の評価を行った。その結
果を表1に示す。
【0060】<塗布面風紋評価>インクジェット用記録
材料の塗布面風紋を下記の基準で評価した。 ◎:乾燥時の風による風紋なし。 ○:端に風紋あるが問題なし。 △:風紋が全面にあるが小さく実用上問題なし。 ×:風紋が大きく実用不可。
【0061】<塗布面ひび割れ評価>インクジェット用
記録材料の塗布面ひび割れを下記の基準で評価した。 ○:ひび割れなし。 △:一部の端にひび割れあるが問題なし。 ×:ひび割れが大きく実用不可。
【0062】<白紙部光沢性>白紙部の光沢感を斜光で
観察し、下記の基準で評価した ○:カラー写真並の高い光沢感が有る。 △:アート、コート紙並の光沢感が有る。 ×:上質紙並の沈んだ光沢感が有る。
【0063】<折り割れ性>A4のシート状に裁断した
未印字のインクジェット用記録材料をインク受容層を外
側にして二つに折り曲げ、折り曲げ部分を指でしごいた
後インク受容層の割れを以下の基準で評価した。 ○:割れなし。 △:一部に割れあるが問題なし。 ×:割れが大きい。
【0064】<インク吸収性>市販のインクジェットプ
リンター(セイコーエプソン社製、PM−800C)で
ブラック、シアン、マゼンタ、イエローをそれぞれ10
0%で印字して、印字直後にPPC用紙を印字部に重ね
て軽く圧着し、PPC用紙に転写したインク量の程度を
目視で観察し、下記の基準で評価した。 ○:全く転写しない。 △:やや転写する。 ×:転写が大きく実使用不可。
【0065】<画像部光沢性>インク吸収性評価と同様
にして得られたシアン100%印字品の画像部の光沢性
を斜光で観察し、白紙部の光沢性と比較して下記の基準
で評価した ◎:白紙部よりも高い光沢感を有する。 ○:白紙部と同様の光沢感を有する。 △:白紙部よりもやや低い光沢感を有する。 ×:白紙部よりも大きく低下した光沢感を有する。
【0066】実施例2 実施例1で、インク受容層塗布組成物Aの塩化カリウム
を塩基性ポリ水酸化アルミニウム(理研グリーン社製、
ピュラケムWT)に代えた以外は実施例1と同様にして
実施例2のインクジェット用記録材料を得た。塗布液の
固形分濃度は15%であった。実施例1と同様に評価し
た結果を表1に示す。
【0067】実施例3 実施例1でインク受容層塗布組成物Aの配合を下記のイ
ンク受容層塗布組成物Bに変更した以外は実施例1と同
様にして実施例3のインクジェット用記録材料を得た。
インク受容層塗布組成物Bのアルミナ水和物の固形分塗
布量を22g/m2とした。インク受容層塗布液の固形分
濃度は15%であった。実施例1と同様に評価した結果
を表1に示す。
【0068】 <インク受容層塗布組成物B> 擬ベーマイト 100部 (平均一次粒径13nm、BET法による比表面積240m2/g) ジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー 4部 ポリビニルアルコール 15部 (ケン化度88%、平均重合度3500) ジェランガム 5部 塩化カリウム 2部 エチレングリコール 30部
【0069】実施例4 実施例1でインク受容層塗布組成物Aの配合を下記の支
持体に近いインク受容層塗布組成物C、支持体から離れ
たインク受容層塗布組成物Dの2層に変更した以外は実
施例1と同様にして実施例4のインクジェット用記録材
料を得た。下層のインク受容層塗布組成物Cの気相法シ
リカの固形分塗布量を12g/m2に、上層のインク受容
層塗布組成物Dのアルミナ水和物の固形分塗布量を8g
/m2とした。上下のインク受容層塗布液の固形分濃度は
15%であった。実施例1と同様に評価した結果を表1
に示す。
【0070】 <インク受容層塗布組成物C> 気相法シリカ 100部 (平均一次粒径7nm、BET法による比表面積300m2/g) ジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー 4部 ポリビニルアルコール 15部 (ケン化度88%、平均重合度3500) ジェランガム 6部 塩化カリウム 2部 ホウ酸 1部 エチルアルコール 20部
【0071】 <インク受容層塗布組成物D> 擬ベーマイト 100部 (平均一次粒径13nm、BET法による比表面積240m2/g) ジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー 4部 ポリビニルアルコール 18部 (ケン化度88%、平均重合度3500) ジェランガム 7部 塩化カリウム 2部 エチレングリコール 30部
【0072】実施例5 実施例1で乾燥条件を、下記に代えた以外は同様にして
実施例5のインクジェット用記録材料を得た。実施例1
と同様に評価した結果を表1に示す。
【0073】<乾燥条件>塗布10秒後、18℃、10
%RHの雰囲気で1分間処理後、45℃、10%RHで
1分間、次いで50℃、10%RHで1分間乾燥した。
風速は各3m/秒。
【0074】実施例6 実施例1で乾燥条件を、下記に代えた以外は同様にして
実施例6のインクジェット用記録材料を得た。実施例1
と同様に評価した結果を表1に示す。
【0075】<乾燥条件>塗布10秒後、23℃、10
%RHの雰囲気で1分間処理後、45℃、10%RHで
1分間乾燥し、次いで50℃、10%RHで1分間乾燥
した。風速は各3m/秒。
【0076】実施例7 実施例4でインク受容層塗布組成物Cの配合からジェラ
ンガムを抜いた以外は実施例4と同様にして実施例7の
インクジェット用記録材料を得た。実施例1と同様に評
価した結果を表1に示す。
【0077】実施例8 実施例4でインク受容層塗布組成物C、およびDのジェ
ランガムに代えてカッパカラギーナンを使用した以外は
実施例4と同様にして実施例8のインクジェット用記録
材料を得た。実施例1と同様にして評価した結果を表1
に示す。
【0078】実施例9 実施例1でインク受容層塗布組成物Aの配合から塩化カ
リウムを抜いた以外は実施例1と同様にして実施例9の
インクジェット用記録材料を得た。塗布液固形分濃度は
15%であった。実施例1と同様に評価した結果を表1
に示す。
【0079】実施例10 実施例1でインク受容層塗布組成物Aの配合のジェラン
ガムを12部、ポリビニルアルコールを14部とした以
外は実施例1と同様にして実施例10のインクジェット
用記録材料を得た。塗布液固形分濃度は15%であっ
た。実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
【0080】実施例11 実施例1でインク受容層塗布組成物Aの配合でエチレン
グリコールを1−メトキシ−2−プロパノール(沸点1
18℃)に代えた以外は実施例1と同様にして実施例1
1のインクジェット用記録材料を得た。塗布液固形分濃
度は15%であった。実施例1と同様に評価した結果を
表1に示す。
【0081】比較例1 実施例1でインク受容層塗布組成物Aの配合のジェラン
ガムを抜いてポリビニルアルコールを26部にした以外
は実施例1と同様にして比較例1のインクジェット用記
録材料を得た。塗布液固形分濃度は15%であった。実
施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
【0082】比較例2 実施例1でインク受容層塗布組成物Aの配合からエチレ
ングリコールを抜いた以外は実施例1と同様にして比較
例2のインクジェット用記録材料を得た。塗布液固形分
濃度は15%であった。実施例1と同様に評価した結果
を表1に示す。
【0083】比較例3 実施例1でインク受容層塗布組成物Aの配合からジェラ
ンガムを抜いてポリビニルアルコールを26部とし、エ
チレングリコールを抜き、ホウ酸を4部用いた以外は実
施例1と同様にして比較例3のインクジェット用記録材
料を得た。塗布液固形分濃度は15%であった。実施例
1と同様にして評価した結果を表1に示す。
【0084】比較例4 実施例1でインク受容層塗布組成物Aの配合で、エチレ
ングリコールをジイソデシルフタレートに代えた以外は
実施例1と同様にして比較例4のインクジェット用記録
材料を得た。塗布液固形分濃度は15%であった。実施
例1と同様にして評価した結果を表1に示す。
【0085】比較例5 実施例4でインク受容層塗布組成物C、およびDの配合
のジェランガムをポリビニルアルコールに代えた以外は
実施例4と同様にして比較例5のインクジェット用記録
材料を得た。実施例1と同様に評価した結果を表1に示
す。
【0086】
【表1】 ─────────────────────────────────── 塗布面 白紙部 折り割れ インク吸収性 画像部 風紋 ひび割れ 光沢性 性 光沢性 ─────────────────────────────────── 実施例1 ◎ ○ ○ ○ ○ ○ 実施例2 ◎ ○ ○ ○ ○ ○ 実施例3 ◎ △ ○ ○ △ ◎ 実施例4 ◎ ○ ○ ○ ○ ◎ 実施例5 ◎ ○ ○ ○ ○ ○ 実施例6 ○ ○ △ ○ ○ ○ 実施例7 ○ ○ ○ ○ ○ ◎ 実施例8 ◎ ○ ○ ○ △ ◎ 実施例9 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 実施例10 ◎ ○ ○ ○ △ ◎ 実施例11 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ─────────────────────────────────── 比較例1 × × × × △ △ 比較例2 △ × × △ ○ △ 比較例3 ○ △ △ × △ △ 比較例4 △ × × ○ △ △ 比較例5 × △ × △ △ △ ───────────────────────────────────
【0087】結果;実施例1〜11により風紋、ひび割
れ等の表面欠陥の問題が無く、白紙部光沢性が高く、折
り割れ性が良好で、インク吸収性が高く、画像部光沢性
が良好なインクジェット用記録材料が得られた。比較例
1は実施例1のインク受容層の配合でジェランガムをポ
リビニルアルコールに代えた場合であり、表面欠陥、白
紙部光沢性、および折り割れ性が大きく低下し、インク
吸収性、および画像光沢性が低下した。比較例2は実施
例1のインク受容層の配合でエチレングリコールを抜い
た場合であり、表面欠陥、白紙部光沢性、が大きく低下
し、折り割れ性、および画像光沢性が低下した。比較例
3は実施例1のインク受容層の配合のジェランガムをポ
リビニルアルコールに代え、エチレングリコールを抜
き、ホウ酸を4部用いた場合であり、ひび割れ、白紙部
光沢性、インク吸収性、および画像部光沢性が低下し、
折り割れ性が大きく低下した。比較例4は、エチレング
リコールをジイソデシルフタレートに代えた場合である
が、表面欠陥が悪化し、折り割れ、白紙部光沢性、イン
ク吸収性、および画像部光沢性が低下した。比較例5
は、実施例4でジェランガムをポリビニルアルコールに
置換した場合であるが、表面欠陥、および白紙部光沢性
が大きく低下し、折り割れ性、インク吸収性、および画
像光沢性が低下した。
【0088】
【発明の効果】上記結果から明らかなように、本発明
は、風紋、ひび割れ等の表面欠陥の問題が無く、白紙部
光沢が高く、折り割れ性が良好でインク吸収性の高い、
画像部光沢が高いインクジェット用記録材料が得られ
る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に無機微粒子が主体のインク受
    容層用塗布組成物を塗布、乾燥して少なくとも1層のイ
    ンク受容層を設けたインクジェット用記録材料におい
    て、該インク受容層が沸点110℃以上の水溶性有機溶
    媒を含有し、少なくとも1種の多糖類を含有することを
    特徴とするインクジェット用記録材料。
  2. 【請求項2】 前記多糖類が、カッパカラギーナン、イ
    オタカラギーナン、ラムダカラギーナン、ペクチン、ザ
    ンサンガム、ジェランガム、およびこれらの誘導体の少
    なくとも1種である請求項1に記載のインクジェット用
    記録材料。
  3. 【請求項3】 前記多糖類を含有するインク受容層が、
    無機微粒子の全固形分に対する多糖類の固形分比率が3
    〜15質量%であることを特徴とする請求項1または2
    に記載のインクジェット用記録材料。
  4. 【請求項4】 前記多糖類を含有するインク受容層が、
    水溶性金属化合物を含有していることを特徴とする請求
    項1〜3の何れか1項に記載のインクジェット用記録材
    料。
  5. 【請求項5】 前記無機微粒子が、平均一次粒径5〜3
    0nmである、気相法シリカ、アルミナ、およびアルミ
    ナ水和物の少なくとも1種である請求項1〜4の何れか
    1項に記載のインクジェット用記録材料。
  6. 【請求項6】 前記支持体が非吸水性支持体である請求
    項1〜5の何れか1項に記載のインクジェット用記録材
    料。
  7. 【請求項7】 前記インク受容層用塗布組成物を塗布し
    た後、乾燥する前に20℃以下で冷却することを特徴と
    する請求項1〜6の何れか1項に記載のインクジェット
    用記録材料。
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