JP2002225423A - インクジェット用記録材料 - Google Patents

インクジェット用記録材料

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JP2002225423A
JP2002225423A JP2001023606A JP2001023606A JP2002225423A JP 2002225423 A JP2002225423 A JP 2002225423A JP 2001023606 A JP2001023606 A JP 2001023606A JP 2001023606 A JP2001023606 A JP 2001023606A JP 2002225423 A JP2002225423 A JP 2002225423A
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Japan
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ink
receiving layer
ink receiving
recording material
polyvinyl alcohol
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JP2001023606A
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Nobumasa Miyaji
宣昌 宮地
Hideto Kiyama
秀人 木山
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インク吸収性及び光沢性が高く、印字濃度の高
いインクジェット用記録材料が得られる。 【解決手段】耐水性支持体に近いインク受容層が、気相
法シリカ、ほう酸またはほう酸塩、及び重合度3000
未満のポリビニルアルコールを含有し、耐水性支持体か
ら遠いインク受容層がアルミナまたはアルミナ水和物、
ほう酸またはほう酸塩、及び重合度3000以上のポリ
ビニルアルコールを含有するインクジェット用記録材
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット用
記録材料に関し、特に高光沢でインク吸収性が高く、高
印字濃度のインクジェット用記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式に使用される記
録材料として、通常の紙やインクジェット記録用紙と称
される支持体上に非晶質シリカ等の顔料をポリビニルア
ルコール等の水溶性バインダーからなる多孔質のインク
吸収層を設けてなる記録材料が知られている。
【0003】例えば、特開昭55−51583号、同5
6−157号、同57−107879号、同57−10
7880号、同59−230787号、同62−160
277号、同62−184879号、同62−1833
82号、及び同64−11877号公報等に開示のごと
く、シリカ等の含珪素顔料を水系バインダーと共に紙支
持体に塗布して得られる記録材料が提案されている。
【0004】また、特公平3−56552号、特開平2
−188287号、同平8−132728号、同平10
−81064号、同平10−119423号、同平10
−175365号、同10−203006号、同10−
217601号、同平11−20300号、同平11−
20306号、同平11−34481号公報には、気相
法による合成シリカ微粒子(以降、気相法シリカと称
す)を用いた記録材料が開示されている。しかし、イン
ク吸収性と白紙光沢性との両立は難しかった。
【0005】また、特開昭62−174183号、特開
平2−276670号、特開平5−32037号、特開
平6−199034号公報等にアルミナやアルミナ水和
物を用いた記録材料が開示されている。しかし、白紙光
沢性は良好であるがインク吸収性が不十分であった。
【0006】また、特開平10−86509号にはイン
ク受容層に1次粒子が3〜40nmの非晶質シリカ及び
/またはアルミナシリケートで2次凝集粒子が平均粒径
10〜200nmであり、且つインク受容層のヘイズ度
が4〜65%であるインクジェット記録体が開示されて
いる。
【0007】しかしながら、1次平均粒径3〜40nm
の非晶質シリカ及び/又はアルミナシリケートを単独で
使用してインク吸収性を改良すると印字濃度が低下する
ために両者を満足させることが出来なかった。
【0008】また、上層に光沢発現層を設ける提案が特
開平3−215080号、特開平7−89220号、特
開平7−117335号、特開2000−37944号
公報等でなされている。これらの光沢発現層はコロイダ
ルシリカであり、インク吸収性が低下しやすく、インク
通過速度向上のために表面の細孔を大きくすると繊細な
画像を得るのが難しかった。
【0009】特開平6−55829号公報には下層にシ
リカ多孔質層を設け、上層にアルミナまたはアルミナ水
和物含有層を有する記録シートが、特開平7−8921
6号公報には下層に吸水性顔料含有層、最表層に擬ベー
マイトを配した記録材料が提案されている。しかしなが
ら、これらの下層に使用される顔料として記載されてい
るのは平均粒径が数μm以上と粗く、十分な表面光沢性
を得ようとすると上層のアルミナやアルミナ水和物の塗
布量を多くする必要からインク吸収性が低下し、光沢性
とインク吸収性の両者を十分には満足できなかった。
【0010】従来はインクジェット記録用インクに使用
する色材としては専ら水性染料が用いられてきたが耐光
性、耐水性に劣る欠点が有り、色調や鮮明性に優れ、耐
光性、耐水性に優れる顔料インクが用いられるようにな
った。しかし、顔料インクは水に不溶な顔料粒子を分散
し、安定に保つ必要があるほか、インクの乾燥性、耐擦
過性等は、染料に比べサイズの大きい顔料粒子はインク
受容層中の空隙サイズに影響されやすく低下しやすい。
概して顔料インクはインク吸収性が低くなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高光
沢でインク吸収性及び印字濃度に優れたインクジェット
用記録材料を提供することにあり、特に顔料インクを使
用する場合でも十分なインク吸収速度を有するインクジ
ェット用記録材料を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、鋭
意検討の結果、下記の手段によって達成されることが判
明した。
【0013】(1)耐水性支持体上に少なくとも2層の
インク受容層を設けたインクジェット用記録材料におい
て、該耐水性支持体に近いインク受容層が、気相法シリ
カ、ほう酸またはほう酸塩、及び重合度3000未満の
ポリビニルアルコールを含有するインク受容層Aであ
り、耐水性支持体から遠いインク受容層がアルミナまた
はアルミナ水和物、ほう酸またはほう酸塩、及び重合度
3000以上のポリビニルアルコールを含有するインク
受容層Bであることを特徴とするインクジェット用記録
材料。
【0014】(2)前記インク受容層Aの気相法シリカ
に対するポリビニルアルコールの含有率が5〜20重量
%であり、インク受容層Bのアルミナまたはアルミナ水
和物に対するポリビニルアルコールの含有率が6〜22
重量%であり、前者の含有率が後者よりも低いことを特
徴とする前記1に記載のインクジェット用記録材料。
【0015】(3)前記インク受容層A、及びインク受
容層Bの各層のポリビニルアルコールに対するほう酸ま
たはほう酸塩の重量あたりの含有率がインク受容層Aの
方がインク受容層Bよりも高いことを特徴とする前記1
または2に記載のインクジェット用記録材料。
【0016】(4)前記インク受容層Aの気相法シリカ
の一次粒子が平均粒径12〜50nmであり、二次粒子
が平均粒径180〜400nmであることを特徴とする
前記1〜3の何れか1項に記載のインクジェット用記録
材料。
【0017】(5)前記インク受容層Bのアルミナ水和
物が一次粒子のアスペクト比2以上で平均粒径5〜30
nmの平板状であることを特徴とする前記1〜4の何れ
か1項に記載のインクジェット用記録材料。
【0018】前記インク受容層を構成している各層が同
時に塗設されることを特徴とする前記1〜5の何れか1
項に記載のインクジェット用記録材料。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる耐水性支持体としてはポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ジアセテート樹
脂、トリアセテート樹脂、セロファン、アクリル樹脂、
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト等のフィルム、樹脂被覆紙等が用いられる。特にこれ
らの支持体の厚みは、約50〜250μm程度のものが
好ましく使用される。
【0020】本発明のインク受容層Aには気相法シリカ
を含有する。合成シリカには、湿式法によるものと気相
法によるものがある。通常シリカ微粒子といえば湿式法
シリカを指す場合が多い。湿式法シリカとしては、ケ
イ酸ナトリウムの酸などによる複分解やイオン交換樹脂
層を通して得られるシリカゾル、またはこのシリカゾ
ルを加熱熟成して得られるコロイダルシリカ、シリカ
ゾルをゲル化させ、その生成条件を変えることによって
数μmから10μm位の一次粒子がシロキサン結合をし
た三次元的な二次粒子となったシリカゲル、更にはシ
リカゾル、ケイ酸ナトリウム、アルミン酸ナトリウム等
を加熱生成させて得られるもののようなケイ酸を主体と
する合成ケイ酸化合物等がある。
【0021】本発明に用いられる気相法シリカは、乾式
法とも呼ばれ、一般的には火炎加水分解法によって作ら
れる。具体的には四塩化ケイ素を水素及び酸素と共に燃
焼して作る方法が一般的に知られているが、四塩化ケイ
素の代わりにメチルトリクロロシランやトリクロロシラ
ン等のシラン類も、単独または四塩化ケイ素と混合した
状態で使用することができる。気相法シリカは、日本ア
エロジル(株)からアエロジル、トクヤマ(株)からQ
Sタイプとして市販されており入手することができる。
一般的には気相法シリカは凝集して適度な空隙を有する
二次粒子となっており、好ましくは一次粒子の平均粒径
が12〜50nmの気相法シリカを用いて、500nm
以下、好ましくは180〜400nmの二次粒子になる
迄超音波や高圧ホモジナイザー、対向衝突型ジェット粉
砕機等で粉砕、分散させたものが光沢性とインク吸収性
が良好であり好ましい。
【0022】本発明のインク受容層Bに含有されるアル
ミナ、及びアルミナ水和物は、酸化アルミニウムやその
含水物であり、結晶質でも非晶質でもよく、不定形や、
球状、板状等の形態を有しているものが使用される。両
者の何れかを使用してもよいし、併用してもよい。特に
アスペクト比2以上で一次粒子の平均粒径が5〜30n
mの平板状アルミナ水和物が好ましい。インク受容層B
には更に平均粒径が3μm以下の水不溶性の有機、無機
の紡錘状か球状粒子を含有させることで印字時の搬送
性、耐傷性が改良される。
【0023】本発明のアルミナとしては酸化アルミニウ
ムのγ型結晶であるγ−アルミナが好ましく、中でもδ
グループ結晶が好ましい。γ−アルミナは一次粒子を1
0nm程度まで小さくすることが可能であるが、通常
は、数千から数万nmの二次粒子結晶を超音波や高圧ホ
モジナイザー、対向衝突型ジェット粉砕機等で50〜3
00nm程度まで粉砕したものが好ましく使用出来る。
【0024】本発明のアルミナ水和物はAl23・nH
2O(n=1〜3)の構成式で表される。nが1の場合
がベーマイト構造のアルミナ水和物を表し、nが1より
大きく3未満の場合が擬ベーマイト構造のアルミナ水和
物を表す。アルミニウムイソプロポキシド等のアルミニ
ウムアルコキシドの加水分解、アルミニウム塩のアルカ
リによる中和、アルミン酸塩の加水分解等の公知の製造
方法により得られる。
【0025】本発明のアルミナまたはアルミナ水和物の
分散には、乳酸、酢酸、蟻酸、硝酸、塩酸、臭化水素
酸、塩化アルミニウム等の酸が好ましく使用される。本
発明の一般的な添加量はアルミナまたはアルミナ水和物
に対して0.1〜5重量%である。酸で分散されたアル
ミナ、またはアルミナ水和物を使用することでほう酸、
またはほう酸塩を使用しても塗布液特性が良好であり、
塗布性も良好となる結果、白紙部光沢性、インク吸収性
が良好となる。
【0026】本発明の気相法シリカ、アルミナ、及びア
ルミナ水和物の一次粒子の平均粒径とは、分散された粒
子の電子顕微鏡観察により一定面積内に存在する100
個の粒子各々の投影面積に等しい円の直径を粒子の粒径
として求めた。紡錘状粒子の平均粒径は長径と短径の平
均で得られる。平板状アルミナ水和物の平均厚さは、ア
ルミナ水和物をフィルム上に塗布したシートの断裁面の
観察より得られ、アルミナ水和物のアスペクト比は平均
厚みに対する平均粒径の比で得られる。本発明の気相法
シリカ、平板状アルミナ水和物の二次粒子の平均粒径は
希薄分散液をレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置で
測定して得られる。
【0027】本発明において、インク受容層Aで使用さ
れる気相法シリカの総量の範囲は8〜30g/m2であ
り、好ましくは10〜28g/m2である。8g/m2より
少ないとインク吸収性に劣り、30g/m2より多いとイ
ンク受容層の強度が弱くなり、表面にひび割れが発生し
やすくなる。
【0028】本発明において、インク受容層Bで使用さ
れるアルミナまたはアルミ水和物の総量の範囲は、0.
5〜18g/m2であり、好ましくは1〜14g/m2であ
る。0.5g/m2より少ないと記録材料表面の光沢が出
にくく、18g/m2より多いとインク吸収性が低下す
る。アルミナとアルミナ水和物を併用しても良い。
【0029】本発明において、インク受容層Aの気相法
シリカとインク受容層Bのアルミナまたはアルミナ水和
物との総量の合計は12〜35g/m2であり、好ましく
は15〜30g/m2である。12g/m2より少ないと十
分なインク吸収性が得られず、35g/m2より多いとコ
ストが高くなる他、インク受容層の強度が低下し、製造
時や使用時に問題となりやすい。
【0030】本発明で使用されるほう酸は、オルトほう
酸、メタほう酸、次ほう酸等、ほう酸塩としてはそれら
のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等が挙げ
られる。ほう酸またはほう酸塩の含有率は、インク受容
層Aではポリビニルアルコールに対して0.5〜80重
量%で、インク受容層Bではポリビニルアルコールに対
して0.5〜50重量%が好ましい。特にインク受容層
Aの含有率をインク受容層Bよりも高くすることにより
塗布適性が向上し、得られる記録材料の光沢性、インク
吸収性がより良好となるので好ましい。
【0031】本発明のインク受容層には、皮膜としての
特性の維持、高い透明性、高いインク浸透性を得るため
に完全または部分ケン化のポリビニルアルコールまたは
カチオン変性ポリビニルアルコールが用いられる。特に
好ましいのはケン化度が80%以上の部分または完全ケ
ン化したものである。
【0032】カチオン変性ポリビニルアルコールとして
は、例えば特開昭61−10483号に記載のような、
第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウム基をポリビニ
ルアルコールの主鎖あるいは側鎖中に有するポリビニル
アルコールである。
【0033】本発明ではインク受容層Aに重合度300
0未満のポリビニルアルコールを用いることで塗布組成
物の固形分濃度が上げられ、塗布適性が向上するので表
面性が向上し、均一な空隙が形成されるのでインク吸収
性が良好となる。インク受容層Bに重合度3000以上
のポリビニルアルコールを用いることでインク受容層B
の強度に余裕ができ、ポリビニルアルコール含有率が下
げられるのでインク吸収性が向上出来る。好ましい重合
度の下限は500程度であり、上限は6000程度であ
る。尚、本発明で重合度は平均重合度を表し、一層で平
均重合度の異なるポリビニルアルコールを使用する場合
には各々の重合度の平均を意味する。
【0034】本発明では支持体に近い下層のインク受容
層Aが気相法シリカ、ほう酸またはほう酸塩、及び重合
度が3000未満のポリビニルアルコールを含有し、上
層のインク受容層Bがアルミナまたはアルミナ水和物、
ほう酸またはほう酸塩、及び重合度3000以上のポリ
ビニルアルコールを含有することで良好な表面光沢性を
有し、表層に印字されたインクが速やかに下層へ吸収さ
れ、滲みやビーディングのない、良好な印字画像が得ら
れる。好ましくは下層のインク受容層の塗布組成物と上
層のインク受容層の塗布組成物のpH差が1以上であ
る。特に顔料インクを使用する場合でもインク吸収性が
良好であり、高い印字濃度と発色性が得られる。好まし
くは下層の気相法シリカの一次粒子の平均粒径が12〜
50nmであり、上層のアルミナ水和物の一次粒子の平
均粒径が5〜30nmである。下層の気相法シリカの一
次粒子の平均粒径が50nmより大きいと上層で光沢性
の改良が難しく表面光沢が低下しやすく、下層のインク
吸収が速すぎるので上層にインク中の色剤や接着剤が定
着しにくいので印字部が傷つきやすく、印字部の光沢が
低下し、印字濃度が低いくすんだ色彩となる。逆に5n
mより小さすぎると上層にインクが溜まりやすく、滲み
やビーディングが発生しやすく、連続印字の場合に記録
材料の裏面等の汚れが発生しやすくなる。上層のアルミ
ナ、またはアルミナ水和物の一次粒子の平均粒径が30
nmより大きいと表面の光沢が低下する他、インク受容
層の透明性に劣り、色剤が沈み込む為か印字濃度が出に
くくなり、逆に5nmより小さいとインク吸収性が低下
しやすく特に顔料インクで問題になりやすい。更に上層
のインク受容層Aに正に帯電しやすいアルミナ、または
アルミナ水和物を用いることで、インク中の酸性染料や
直接染料、顔料の定着性が良好となり、高い印字濃度や
発色性が得られる。
【0035】本発明では、好ましくはインク受容層Aの
気相法シリカに対するポリビニルアルコールの含有率を
5〜20重量%とし、インク受容層Bのアルミナまたは
アルミナ水和物に対するポリビニルアルコールの含有率
を6〜22重量%とし、更にインク受容層Aの含有率を
インク受容層Bよりも低くする。これによりインク吸収
性が向上するのに加え、インク受容層Aの塗布組成物の
固形分濃度を高くできるので操業性が向上し、低温での
増粘が大きくなるので風紋等の乾燥時の表面欠陥が改良
される。
【0036】本発明では塗布後、膜面温度を20℃以
下、好ましくは15℃以下に冷却することで乾燥時の風
による風紋の発生が防止出来、製造効率も向上し、イン
ク吸収性も良化するので好ましい。
【0037】本発明の各層のインク受容層は、耐水性改
良目的等でカチオン性化合物を含有するのが好ましい。
カチオン性化合物としては、カチオン性ポリマー、水溶
性金属化合物が挙げられる。カチオン性ポリマーは、気
相法シリカと組み合わせて用いた場合、透明性を低下さ
せる傾向にあり、水溶性金属化合物は逆に透明性が向上
する。インク受容層に発生する微細な亀裂を抑える為と
推定される。
【0038】本発明に用いられるカチオン性化合物とし
ては、例えばカチオン性ポリマーや水溶性金属化合物が
挙げられる。カチオン性ポリマーとしては、ポリエチレ
ンイミン、ポリジアリルアミン、ポリアリルアミン、特
開昭59−20696号、同59−33176号、同5
9−33177号、同59−155088号、同60−
11389号、同60−49990号、同60−838
82号、同60−109894号、同62−19849
3号、同63−49478号、同63−115780
号、同63−280681号、特開平1−40371
号、同6−234268号、同7−125411号、同
10−193776号公報等に記載された1〜3級アミ
ノ基、4級アンモニウム塩基を有するポリマーが好まし
く用いられる。これらのカチオンポリマーの分子量は、
5,000〜10万程度が好ましい。
【0039】これらのカチオン性ポリマーの使用量は前
記無機微粒子に対して1〜10重量%、好ましくは2〜
7重量%である。
【0040】本発明に用いられる水溶性金属化合物とし
て、例えば水溶性の多価金属塩が挙げられる。カルシウ
ム、バリウム、マンガン、銅、コバルト、ニッケル、ア
ルミニウム、鉄、亜鉛、ジルコニウム、クロム、マグネ
シウム、タングステン、モリブデンから選ばれる金属の
水溶性塩が挙げられる。具体的には例えば、酢酸カルシ
ウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、硫酸カルシウ
ム、酢酸バリウム、硫酸バリウム、リン酸バリウム、塩
化マンガン、酢酸マンガン、ギ酸マンガンニ水和物、硫
酸マンガンアンモニウム六水和物、塩化第二銅、塩化ア
ンモニウム銅(II)ニ水和物、硫酸銅、塩化コバルト、
チオシアン酸コバルト、硫酸コバルト、硫酸ニッケル六
水和物、塩化ニッケル六水和物、酢酸ニッケル四水和
物、硫酸ニッケルアンモニウム六水和物、アミド硫酸ニ
ッケル四水和物、硫酸アルミニウム、亜硫酸アルミニウ
ム、チオ硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硝
酸アルミニウム九水和物、塩化アルミニウム六水和物、
臭化第一鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫
酸第二鉄、フェノールスルホン酸亜鉛、臭化亜鉛、塩化
亜鉛、硝酸亜鉛六水和物、硫酸亜鉛、酢酸ジルコニウ
ム、塩化ジルコニウム、塩化酸化ジルコニウム八水和
物、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、酢酸クロム、硫酸ク
ロム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物、
クエン酸マグネシウム九水和物、りんタングステン酸ナ
トリウム、クエン酸ナトリウムタングステン、12タング
ストりん酸n水和物、12タングストけい酸26水和物、塩
化モリブデン、12モリブドりん酸n水和物等が挙げられ
る。中でも透明性、耐水性改良効果の高いジルコニウム
系化合物が好ましい。
【0041】また、カチオン性化合物として、無機系の
含アルミニウムカチオンポリマーである塩基性ポリ水酸
化アルミニウム化合物が挙げられる。塩基性ポリ水酸化
アルミニウム化合物とは、主成分が下記の一般式1、2
又は3で示され、例えば[Al6(OH)153+、[A
8(OH)204+、[Al13(OH)345+、[Al
21(OH)603+、等のような塩基性で高分子の多核縮
合イオンを安定に含んでいる水溶性のポリ水酸化アルミ
ニウムである。
【0042】 [Al2(OH)nCl6-nm ・・式1 [Al(OH)3nAlCl3 ・・式2 Aln(OH)mCl(3n-m) 0<m<3n ・・式3
【0043】これらのものは多木化学(株)よりポリ塩
化アルミニウム(PAC)の名で水処理剤として、浅田
化学(株)よりポリ水酸化アルミニウム(Paho)の
名で、また、(株)理研グリーンよりピュラケムWTの
名で、また他のメーカーからも同様の目的を持って上市
されており、各種グレードの物が容易に入手できる。本
発明ではこれらの市販品をそのままでも使用できるが、
pHが不適当に低い物もあり、その場合は適宜pHを調
節して用いることも可能である。
【0044】本発明において、上記水溶性の金属化合物
のインク受容層中の含有量は、0.1g/m2〜10g/
m2、好ましくは0.2g/m2〜5g/m2である。
【0045】上記したカチオン性化合物は2種以上を併
用することができる。例えば、カチオン性ポリマーと水
溶性金属化合物を併用してもよい。
【0046】本発明における各層のインク受容層は、皮
膜の脆弱性を改良するために各種油滴を含有することが
好ましいが、そのような油滴としては室温における水に
対する溶解性が0.01重量%以下の疎水性高沸点有機
溶媒(例えば、流動パラフィン、ジオクチルフタレー
ト、トリクレジルホスフェート、シリコンオイル等)や
重合体粒子(例えば、スチレン、ブチルアクリレート、
ジビニルベンゼン、ブチルメタクリレート、ヒドロキシ
エチルメタクリレート等の重合性モノマーを一種以上重
合させた粒子)を含有させることができる。そのような
油滴は好ましくは親水性バインダーに対して10〜50
重量%の範囲で用いることができる。
【0047】本発明において、各層のインク受容層に
は、耐水性、ドット再現性を向上させる目的でほう酸、
ほう酸塩以外の硬膜剤を添加することができる。硬膜剤
の具体的な例としては、ホルムアルデヒド、グルタルア
ルデヒドの如きアルデヒド系化合物、ジアセチル、クロ
ルペンタンジオンの如きケトン化合物、ビス(2−クロ
ロエチル尿素)−2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−
1,3,5トリアジン、米国特許第3,288,775
号記載の如き反応性のハロゲンを有する化合物、ジビニ
ルスルホン、米国特許第3,635,718号記載の如
き反応性のオレフィンを持つ化合物、米国特許第2,7
32,316号記載の如きN−メチロール化合物、米国
特許第3,103,437号記載の如きイソシアナート
類、米国特許第3,017,280号、同2,983,
611号記載の如きアジリジン化合物類、米国特許第
3,100,704号記載の如きカルボジイミド系化合
物類、米国特許第3,091,537号記載の如きエポ
キシ化合物、ムコクロル酸の如きハロゲンカルボキシア
ルデヒド類、ジヒドロキシジオキサンの如きジオキサン
誘導体、クロム明ばん、硫酸ジルコニウム等がある。好
ましくは有機チタニウム化合物をほう酸、ほう酸塩と併
用することで粘度を大きく上げないでチキソトロピー係
数を上げることができる。
【0048】本発明において、各層のインク受容層に
は、更に、界面活性剤、硬膜剤の他に着色染料、着色顔
料、インク染料の定着剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、
顔料の分散剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、蛍光増
白剤、粘度安定剤、pH調節剤などの公知の各種添加剤
を添加することもできる。
【0049】本発明では各インク受容層の塗布組成物の
pHは塗布液の安定性、粘性、インク定着性により適宜
選択されるが、好ましくはインク受容層Aの塗布組成物
は4〜7、インク受容層Bでは3〜6によりインク吸収
性、インク定着性が良好となる。
【0050】本発明において、インク受容層は、インク
受容層A、B以外に層を設けてもよいが、その場合には
インク浸透性を損なわない層であることが必要であり、
少なくとも支持体から最も離れた最上層はインク受容層
Bとするのが光沢性からは好ましい。
【0051】本発明において、インク受容層を構成して
いる各層の塗布方法は、公知の塗布方法を用いることが
できる。例えば、スライドビード方式、カーテン方式、
エクストルージョン方式、エアナイフ方式、ロールコー
ティング方式、ケッドバーコーティング方式等がある。
【0052】本発明では、スライドビード方式、カーテ
ン方式等のようなインク受容層A、B等のインク受容層
を構成する各層を乾燥工程を設けないで殆ど同時に塗布
することにより各層に要求される特性が効率よく得ら
れ、生産効率の点からも好ましい。即ち、各層を湿潤状
態で積層することで各層に含有される成分が下層へ浸透
しにくいので乾燥後も各層の成分構成が良く保たれるた
めと予想される。
【0053】フィルム支持体、樹脂被覆紙にインク受容
層の塗布組成物を塗布する場合、塗布に先立って、好ま
しくはコロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、プ
ラズマ処理等が行われる。
【0054】本発明は、支持体としてフィルムや樹脂被
覆紙を使用する場合には、インク受容層を設ける面上に
天然高分子化合物や合成樹脂を主体とするプライマー層
を設けるのが好ましい。該プライマー層の上に、本発明
のインク受容層を塗布した後、冷却し、比較的低温で乾
燥することによって、更にインク受容層の透明性が向上
する。
【0055】支持体上に設けられるプライマー層はゼラ
チン、カゼイン等の天然高分子化合物や合成樹脂を主体
とする。係る合成樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエ
ステル樹脂、塩化ビニリデン、塩化ビニル樹脂、酢酸ビ
ニル樹脂、ポリスチレン、ポリアミド樹脂、ポリウレタ
ン樹脂等が挙げられる。
【0056】上記プライマー層は、支持体上に0.01
〜5μmの膜厚(乾燥膜厚)で設けられる。好ましくは
0.05〜5μmの範囲である。
【0057】本発明における支持体には筆記性、帯電防
止性、搬送性、カール防止性などのために、各種のバッ
クコート層を塗設することができる。バックコート層に
は無機帯電防止剤、有機帯電防止剤、親水性バインダ
ー、ラテックス、顔料、硬化剤、界面活性剤などを適宜
組み合わせて含有せしめることができる。
【0058】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は実施例に限られるものではない。
尚、部及び%は重量部、重量%を示す。
【0059】実施例1 <ポリオレフィン樹脂被覆紙支持体の作製>広葉樹晒ク
ラフトパルプ(LBKP)と針葉樹晒サルファイトパル
プ(NBSP)の1:1混合物をカナディアン スタン
ダード フリーネスで300mlになるまで叩解し、パ
ルプスラリーを調製した。これにサイズ剤としてアルキ
ルケテンダイマーを対パルプ0.5重量%、強度剤とし
てポリアクリルアミドを対パルプ1.0重量%、カチオ
ン化澱粉を対パルプ2.0重量%、ポリアミドエピクロ
ロヒドリン樹脂を対パルプ0.5重量%添加し、水で希
釈して1%スラリーとした。このスラリーを長網抄紙機
で坪量170g/m2になるように抄造し、乾燥調湿して
ポリオレフィン樹脂被覆紙の原紙とした。抄造した原紙
に、密度0.918g/cm3の低密度ポリエチレン1
00重量%の樹脂に対して、10重量%のアナターゼ型
チタンを均一に分散したポリエチレン樹脂組成物を32
0℃で溶融し、200m/分で厚さ35μmになるよう
に押出コーティングし、微粗面加工されたクーリングロ
ールを用いて押出被覆した。もう一方の面には密度0.
962g/cm3の高密度ポリエチレン樹脂70重量部
と密度0.918の低密度ポリエチレン樹脂30重量部
のブレンド樹脂組成物を同様に320℃で溶融し、厚さ
30μmになるように押出コーティングし、粗面加工さ
れたクーリングロールを用いて押出被覆した。
【0060】上記ポリオレフィン樹脂被覆紙表面に高周
波コロナ放電処理を施した後、下記組成の下引き層をゼ
ラチンが50mg/m2となるように塗布乾燥して支持体
を作成した。
【0061】 <下引き層> 石灰処理ゼラチン 100部 スルフォコハク酸−2−エチルヘキシルエステル塩 2部 クロム明ばん 10部
【0062】上記支持体に下記2種類の組成のインク受
容層A、B塗布液を同時にスライドビード塗布装置で塗
布し、膜面温度が12℃になるように30秒間冷却後、
全固形分濃度が90重量%までを45℃10%RHで乾
燥し、次いで35℃10%RHで乾燥した。支持体に近
い下層用のインク受容層A、上層用のインク受容層B塗
布液は下記の組成であり、気相法シリカはジメチルジア
リルアンモニウムクロライドホモポリマーで、擬ベーマ
イトは硝酸により30重量%の固形分濃度で高圧ホモジ
ナイザーにより分散し、続いて固形分濃度がインク受容
層A塗布液は16重量%、インク受容層B塗布液は13
重量%に調製した。これらの塗布液を、インク受容層A
は気相法シリカが固形で16g/m2、インク受容層Bの
擬ベーマイトが固形で6g/m2になるように塗布した。
各塗布液特性を表1に示す。
【0063】 <インク受容層A塗布液> 気相法シリカ 100部 (平均一次粒径20nm) ジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー 4部 ほう酸 4部 ポリビニルアルコール 8部 (ケン化度88%、平均重合度2000) 塩基性ポリ水酸化アルミニウム 2部 (理研グリーン社製;ピュラケムWT) 界面活性剤 0.3部 酢酸ジルコニウム 2部
【0064】 <インク受容層B塗布液> 擬ベーマイト 100部 (平均一次粒径15nm、アスペクト比5の平板状) 硝酸 1部 ほう酸 0.3部 ポリビニルアルコール 10部 (ケン化度88%、平均重合度3500) 界面活性剤 0.3部 酢酸ジルコニウム 2部
【0065】上記のようにして作成したインクジェット
用記録材料について下記の評価を行った。その結果を表
1に示す。
【0066】<インク吸収性>市販のインクジェットプ
リンター(ENCAD社製、NOVAJETPRO)に
てGOインクでシアン、マゼンタ、イエロー単色100
%と、3重色300%をそれぞれ印字して、印字直後に
PPC用紙を印字部に重ねて軽く圧着し、PPC用紙に
転写したインク量の程度を目視で観察した。3重色の部
分を下記の基準で総合で評価した。 ○:全く転写しない。 △:やや転写する。 ×:転写が大きい。
【0067】<印字濃度>黒ベタ部の印字濃度をマクベ
ス反射濃度計で測定し、5回測定の平均値で示した。
【0068】<白紙部光沢性>記録材料の印字前の白紙
部光沢感を斜光で観察し、下記の基準で評価した。 ◎:カラー写真並の高い光沢感が有る。 ○:カラー写真よりやや劣るが良好な光沢感が有る。 △:アート、コート紙並の光沢感が有る。 ×:上質紙並の沈んだ光沢感が有る。
【0069】実施例2〜4 実施例1でインク受容層A、及びインク受容層Bのポリ
ビニルアルコールの部数、ほう酸の部数を表1に示した
ように代えた以外は実施例1と同様にして実施例2〜4
のインクジェット用記録材料を得た。評価結果を表1に
示す。
【0070】実施例5 実施例1でインク受容層Aの擬ベーマイトを平均一次粒
径が13nmのγ−アルミナ(日本アエロジル社製、ア
エロジル酸化アルミニウムC)に代えた以外は実施例1
と同様にして実施例5のインクジェット用記録材料を得
た。評価結果を表1に示した。
【0071】比較例1 実施例1でインク受容層A、及びインク受容層Bを下記
組成とした以外は実施例1と同様にして比較例1のイン
クジェット用記録材料を得た。評価結果を表1に示す。
【0072】 <インク受容層A塗布液> 気相法シリカ 100部 (平均一次粒径20nm) ジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー 4部 ほう酸 4部 ポリビニルアルコール 20部 (ケン化度88%、平均重合度3500) 塩基性ポリ水酸化アルミニウム 2部 (理研グリーン社製;ピュラケムWT) 界面活性剤 0.3部 酢酸ジルコニウム 2部 擬ベーマイト 100部 (平均一次粒径15nm、アスペクト比5の平板状)
【0073】 <インク受容層B塗布液> 擬ベーマイト 100部 (平均一次粒径15nm、アスペクト比5の平板状) 硝酸 1部 ほう酸 4部 ポリビニルアルコール 20部 (ケン化度88%、平均重合度3500) 界面活性剤 0.3部 酢酸ジルコニウム 2部
【0074】比較例2 実施例1でインク受容層Aで使用の気相法シリカに代え
て湿式合成シリカ(日本シリカ工業社製、Nipsil
E−1011 平均粒径2μm)を使用した以外は実
施例1と同様にして比較例2のインクジェット用記録材
料を得た。評価結果を表1に示す。
【0075】
【表1】 ──────────────────────────────────── PVA部数 ほう酸部数 インク吸収性 印字濃度 白紙部 上/下 上/下 光沢性 ──────────────────────────────────── 実施例1 10/8 0.3/4 ○ 2.16 ◎ 実施例2 20/15 0.3/4 △ 2.23 ◎ 実施例3 10/8 4/4 ○ 2.11 ○ 実施例4 10/15 0.3/4 △ 2.14 △ 実施例5 10/8 0.3/4 ○ 2.01 ○ ──────────────────────────────────── 比較例1 20/20 4/4 △〜× 2.12 ○ 比較例2 20/20 4/4 △ 1.98 × ──────────────────────────────────── 注:上はインク受容層Bを、下はインク受容層Aを示す。 PVAはポリビニルアルコールの略。
【0076】結果;実施例2は、実施例1でインク受容
層A,Bのポリビニルアルコールの部数を増やした場合
であるが、印字濃度は向上したが、インク吸収性がやや
低下したが良好であった。実施例3は上層のインク吸収
層Bのほう酸の部数を増やした場合であるが、印字濃
度、白紙部光沢性がやや低下したが、良好なレベルであ
った。実施例4はインク受容層Aのポリビニルアルコー
ルの部数を増やした場塗であるが、インク吸収性がやや
低下し、白紙部光沢性が低下したが、実使用可能であっ
た。実施例1でインク受容層Aの擬ベーマイトをγ−ア
ルミナに代えた実施例5は印字濃度、白紙部光沢性がや
や低下したが良好であった。
【0077】比較例1は実施例1のインク受容層Aのポ
リビニルアルコールを重合度3500のインク受容層B
と同じものを使用し、部数を各々20部に増やし、イン
ク受容層Bのほう酸を4部とした場合であるが、白紙部
光沢性がやや低下し、インク吸収性が大きく低下した。
比較例1のインク受容層Aの気相法シリカを平均粒径2
μmの湿式シリカに代えた場合であるが、実施例1より
もインク吸収性、印字濃度が低下傾向であり、白紙部光
沢性が大きく低下した。
【0078】
【発明の効果】上記結果から明らかなように、本発明の
インクジェット用記録材料は、白紙部光沢性に優れ、顔
料インクで印字してもインク吸収性が高く、高印字濃度
のインクジェット用記録材料が得られる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐水性支持体上に少なくとも2層のイン
    ク受容層を設けたインクジェット用記録材料において、
    該耐水性支持体に近いインク受容層が、気相法シリカ、
    ほう酸またはほう酸塩、及び重合度3000未満のポリ
    ビニルアルコールを含有するインク受容層(A)であ
    り、耐水性支持体から遠いインク受容層がアルミナまた
    はアルミナ水和物、ほう酸またはほう酸塩、及び重合度
    3000以上のポリビニルアルコールを含有するインク
    受容層(B)であることを特徴とするインクジェット用
    記録材料。
  2. 【請求項2】 前記インク受容層Aの気相法シリカに対
    するポリビニルアルコールの含有率が5〜20重量%で
    あり、インク受容層Bのアルミナまたはアルミナ水和物
    に対するポリビニルアルコールの含有率が6〜22重量
    %であり、前者の含有率が後者よりも低いことを特徴と
    する請求項1に記載のインクジェット用記録材料。
  3. 【請求項3】 前記インク受容層A、及びインク受容層
    Bの各層のポリビニルアルコールに対するほう酸または
    ほう酸塩の重量あたりの含有率がインク受容層Aの方が
    インク受容層Bよりも高いことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載のインクジェット用記録材料。
  4. 【請求項4】 前記インク受容層Aの気相法シリカの一
    次粒子が平均粒径12〜50nmであり、二次粒子が平
    均粒径180〜400nmであることを特徴とする請求
    項1〜3の何れか1項に記載のインクジェット用記録材
    料。
  5. 【請求項5】 前記インク受容層Bのアルミナ水和物が
    一次粒子のアスペクト比2以上で平均粒径5〜30nm
    の平板状であることを特徴とする請求項1〜4の何れか
    1項に記載のインクジェット用記録材料。
  6. 【請求項6】 前記インク受容層を構成している各層が
    同時に塗設されることを特徴とする請求項1〜5の何れ
    か1項に記載のインクジェット用記録材料。
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