JP2003302639A - スペーサー用樹脂組成物及び液晶表示素子 - Google Patents

スペーサー用樹脂組成物及び液晶表示素子

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JP2003302639A
JP2003302639A JP2002109635A JP2002109635A JP2003302639A JP 2003302639 A JP2003302639 A JP 2003302639A JP 2002109635 A JP2002109635 A JP 2002109635A JP 2002109635 A JP2002109635 A JP 2002109635A JP 2003302639 A JP2003302639 A JP 2003302639A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示素子における基板上に配置されるス
ペーサー画素パターンの形成に好適に用いられるスペー
サー用樹脂組成物及び液晶表示ムラのない高品質な画像
を表示可能な液晶表示素子の提供。 【解決手段】 液晶表示素子における液晶層の厚さを一
定に保つために基板上に配置されるスペーサー画素パタ
ーンを形成するためのスペーサー用樹脂組成物におい
て、液晶作成時のシール温度における単一スペーサーの
荷重1gfに対する塑性変形量が0.03μm〜0.3
μmであることを特徴とするスペーサー用樹脂組成物及
び該スペーサー用樹脂組成物から形成された液晶表示素
子である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示素子にお
ける基板上に配置されるスペーサー画素パターンの形成
に用いられるスペーサー用樹脂組成物及び液晶表示ムラ
のない高品質な画像を表示可能な液晶表示素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、高画質画像を与えるた
め広く利用されている。一般に、液晶表示装置は一対の
基板の間に所定の配向を施された液晶層が配置されてお
り、基板間隔、即ち、液晶層の厚みを均一に維持するこ
とが画質の良し悪しを決定する。この液晶層厚さを一定
にするのにスペーサーが用いられている。
【0003】前記スペーサーには、従来シリカ等の無機
粒子が用いられていたが、画像上に存在して画質を損ね
るなどの問題があり、例えば、特開昭62−90622
号公報などに開示されているようなスペーサー用樹脂組
成物を用いたフォトリソグラフィーで形成することが行
われている。
【0004】しかしながら、従来技術においては、スペ
ーサー用樹脂組成物をパターニング、現像、ベークして
作成したスペーサードットの圧縮強度が弱く、パネル化
時に塑性変形が大きくなり、液晶層の厚みが目標値より
小さくなったり、液晶層の厚みを均一に維持することが
できず、液晶表示の画像ムラが生じ易くなるという問題
があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来におけ
る前記問題を解決し、以下の課題を解決することを目的
とする。即ち、本発明は、液晶作成時のシール温度での
スペーサーの塑性変形量を適正な範囲に規定することが
できるスペーサー用樹脂組成物及び目標どおりの液晶層
の厚みが均一であり、液晶表示ムラのない高品質な画像
を表示可能な液晶表示素子を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は、以下の通りである。即ち、 <1> 液晶表示素子における液晶層の厚さを一定に保
つために基板上に配置されるスペーサー画素パターンを
形成するためのスペーサー用樹脂組成物において、液晶
作成時のシール温度における単一スペーサーの荷重1g
fに対する塑性変形量が0.03μm〜0.3μmであ
ることを特徴とするスペーサー用樹脂組成物である。 <2> 体質顔料を含む前記<1>に記載のスペーサー
用樹脂組成物である。 <3> 体質顔料の含有量が、スペーサー用樹脂組成物
の全固形分の1〜50質量%である前記<1>又は<2
>に記載のスペーサー用樹脂組成物である。 <4> 仮支持体上に、アルカリ可溶な熱可塑性樹脂層
と、中間層と、感光性樹脂層とを、この順に有してなる
感光性転写材料の感光性樹脂層に用いる前記<1>から
<3>のいずれかに記載のスペーサー用樹脂組成物であ
る。 <5> 互いに対向して配される一対の基板間に液晶が
封入された液晶表示素子において、 前記液晶層の厚さを一定に保つために基板上に配置され
るスペーサー画素パターンが前記<1>から<4>のい
ずれかに記載のスペーサー用樹脂組成物から形成された
ものであることを特徴とする液晶表示素子である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳しく
説明する。 (スペーサー用樹脂組成物)本発明のスペーサー用樹脂
組成物は、液晶表示素子における液晶層の厚さを一定に
保つために基板上に配置されるスペーサー画素パターン
を形成するのに用いられ、液晶作成時のシール温度にお
ける単一スペーサーの荷重1gfに対する塑性変形量が
0.03μm〜0.3μmであり、0.04μm〜0.
2μmが好ましく、0.05μm〜0.15μmがより
好ましい。前記塑性変形量が小さすぎると、スペーサー
層の膜厚不均一性がそのまま残りスペーサーの高さが不
揃いになり液晶表示ムラが生じる。一方、大きすぎる
と、適正な膜厚から外れたり、場合によってはスペーサ
ーが形成できないおそれがある。
【0008】ここで、前記スペーサー画像パターンの単
一スペーサーの塑性変形量は、例えば、島津製作所製ダ
イナミック超微小硬度計DUH−W201を用いて、5
0μmφの円柱状圧子で、負荷速度0.145gf/
秒、荷重1gf、保持時間5秒の条件で測定したもので
ある。なお、測定温度は液晶作成時のシール温度であ
り、具体的には、150℃〜200℃、特に160℃〜
180℃が好ましい。
【0009】本発明のスペーサー用樹脂組成物は、上記
液晶作成時のシール温度における単一スペーサーの荷重
1gfに対する塑性変形量が0.03μm〜0.3μm
の範囲であれば特に制限はなく、通常スペーサー用樹脂
組成物に用いられる成分の中から適宜選択して用いるこ
とができるが、特に、アリル基含有樹脂を含有し、更
に、重合性モノマー、重合開始剤、体質性顔料、必要に
応じて適宜選択したその他の成分を含有してなるものが
好適である。
【0010】前記スペーサー用樹脂組成物としては、1
50℃以下で軟化性乃至粘着性を示す熱可塑性樹脂組成
物であることが好ましく、露光すると露光部のみが硬化
してアルカリ不溶性化し、高いレジスト性を有する光重
合性樹脂組成物であることがより好ましい。
【0011】−−アリル基含有樹脂−− 前記アリル基含有樹脂は、前記スペーサー用樹脂組成物
においてバインダーとして機能し得るものであり、該ア
リル基含有樹脂としては、アリル基を含有している限り
特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ
る。
【0012】前記アリル基含有樹脂は、1種単独で使用
してもよいし、2種以上を併用してもよく、これらの中
でも、アリル基含有(メタ)アクリレートをモノマーユ
ニットとして少なくとも有してなる樹脂などが好まし
く、該アリル基含有(メタ)アクリレートと、(メタ)
アクリル酸及びアリル基非含有(メタ)アクリレートか
ら選ばれるモノマーユニットを含む樹脂がより好まし
い。
【0013】前記アリル基含有(メタ)アクリレートと
しては、例えば、アリル(メタ)アクリレート、2−メ
チルアリルアクリレート、クロチルアクリレート、クロ
ルアリルアクリレート、フェニルアリルアクリレート、
シアノアリルアクリレートなどが挙げられ、これらは1
種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよ
い。これらの中でもアリル(メタ)アクリレートが特に
好ましい。
【0014】前記アリル基非含有(メタ)アクリレート
としては、ベンジル(メタ)アクリレート又はヒドロキ
シアルキル(メタ)アクリレートなどが好ましく、これ
らは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用し
てもよい。
【0015】前記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
ートの中でも、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシn−プロピル(メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシn−ブチル(メタ)アクリレートなどが特に好
ましい。
【0016】前記他の単量体としては、特に制限はな
く、目的に応じて適宜選択することができるが、例え
ば、アルキル(メタ)アクリレート、アリ−ル(メタ)アク
リレート、ビニル化合物などが挙げられる。
【0017】前記アルキル(メタ)アクリレート及び前記
アリール(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロ
ピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリ
レート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)
アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル
アクリレート、トリルアクリレート、ナフチルアクリレ
ート、シクロヘキシルアクリレートなどが好適に挙げら
れる。
【0018】前記ビニル化合物としては、例えば、スチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、グリシジ
ルメタクリレート、アクリロニトリル、ビニルアセテー
ト、N−ビニルピロリドン、テトラヒドロフルフリルメ
タクリレート、ポリスチレンマクロモノマー、ポリメチ
ルメタクリレートマクロモノマーなどが好適に挙げられ
る。
【0019】前記アリル基含有樹脂の好ましい具体例と
しては、成分:(メタ)アクリル酸と、成分:アリ
ル(メタ)アクリレートとの二元共重合樹脂(好適な共
重合組成比は成分:成分=2〜80:20〜98
(モル比))、成分:(メタ)アクリル酸と、成
分:アリル(メタ)アクリレートと、成分:ベンジル
(メタ)アクリレートとの三元共重合樹脂(好適な共重
合組成比は成分:成分:成分=10〜40:20
〜80:10〜70(モル比))などが挙げられる。
【0020】前記アリル基含有樹脂におけるアリル基含
有(メタ)アクリレートの含有率としては、10モル%
以上が好ましく、好ましくは10〜100モル%、より
好ましくは15〜90%、更に好ましくは20〜80%
である。
【0021】前記アリル基含有樹脂の質量平均分子量と
しては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(G
PC)測定値のポリスチレン換算値で5,000〜10
0,000であるのが好ましく、8,000〜50,00
0であるのがより好ましい。前記質量平均分子量が、
5,000〜100,000であると膜強度が良好であ
る。
【0022】前記アリル基含有樹脂の前記スペーサー用
樹脂組成物における含有量が、該スペーサー用樹脂組成
物の全固形分の15〜70質量%であるのが好ましく、
18〜60質量%であるのがより好ましく、25〜50
質量%であるのが更に好ましい。
【0023】−−重合性モノマー−− 前記重合性モノマーとしては、少なくとも1個の付加重
合可能なエチレン性不飽和基を有すれば特に制限はな
く、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エ
ステル化合物、アミド化合物、その他の化合物などが挙
げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2
種以上を併用してもよい。
【0024】前記エステル化合物としては、例えば、単
官能(メタ)アクリル酸エステル、多官能(メタ)アク
リル酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エス
テル、イソクロトン酸エステル、マレイン酸エステル、
その他のエステル化合物、などが挙げられる。これら
は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して
もよいが、これらの中でも、単官能(メタ)アクリル酸
エステル、多官能(メタ)アクリル酸エステル等が好ま
しい。
【0025】前記単官能(メタ)アクリル酸エステルと
しては、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)
アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)
アクリレート、フェノキシエチルモノ(メタ)アクリレ
ートなどが挙げられる。
【0026】前記多官能(メタ)アクリル酸エステルし
ては、例えば、ポリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、テト
ラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ
(メタ)アクリレート、ソルビトールトリ(メタ)アク
リレート、ソルビトールテトラ(メタ)アクリレート、
トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオ
ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサン
ジオールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。こ
れらの中でも、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)ア
クリレートが特に好ましい。
【0027】前記多官能(メタ)アクリル酸エステルの
他の例としては、グリセリンやトリメチロールエタン等
の多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレン
オキサイドを付加させた後(メタ)アクリレート化した
もの、特公昭48−41708号公報、特公昭50−6
034号公報、特開昭51−37193号公報に記載の
ウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号公
報、特公昭49−43191号公報、及び特公昭52−
30490号公報に記載のポリエステルアクリレート
類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応生成物
であるエポキシアクリレート類、特開昭60−2585
39号公報に記載の(メタ)アクリル酸エステルやウレ
タン(メタ)アクリレートやビニルエステル、などが挙
げられる。
【0028】前記その他のエステル化合物としては、例
えば、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキ
シプロピル)エーテル、トリ(アクリロイロキシエチ
ル)イソシアヌレート、日本接着協会誌Vol.20,
No.7,第300〜308頁に記載の光硬化性モノマ
ー及びオリゴマー、などが挙げられる。
【0029】前記アミド化合物としては、例えば、不飽
和カルポン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド(モ
ノマー)などが挙げられ、具体的には、メチレンビス−
(メタ)アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス
−(メタ)アクリルアミド、ジエチレントリアミントリ
ス(メタ)アクリルアミド、キシリレンビス(メタ)ア
クリルアミド、などが挙げられ、また、特開昭60−2
58539号公報に記載の(メタ)アクリル酸アミド、
などが挙げられる。
【0030】前記その他の化合物としては、例えば、特
開昭60−258539号公報に記載のアリル化合物、
などが挙げられる。
【0031】前記重合性モノマーの前記スペーサー用樹
脂組成物における含有量としては、全固形分の10〜6
0質量%が好ましく、20〜50質量%がより好まし
い。
【0032】−−重合開始剤−− 前記重合開始剤としては、約300〜500nmの波長
領域に約50以上の分子吸光係数を有する成分を少なく
とも1種含有していることが好ましく、例えば、特開平
2−48664号公報、特開平1−152449号公
報、及び特開平2−153353号公報に記載の芳香族
ケトン類、ロフィン2量体、ベンゾイン、ベンゾインエ
ーテル類、ポリハロゲン類、ハロゲン化炭化水素誘導
体、ケトン化合物、ケトオキシム化合物、有機過酸化
物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール、芳香
族オニウム塩、ケトオキシムエーテル、などが挙げられ
る。
【0033】これらは、1種単独で使用してもよいし、
2種以上を併用してもよい。これらの中でも、4,4’
−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンと2−(o−
クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2
量体との組合せ、4−〔p−N,N’−ジ(エトキシカ
ルボニルメチル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−
s−トリアジン〕、2,4−ビス−(トリクロロメチ
ル)−6−[4−(N,N’−ジエトキシカルボニルメ
チルアミノ)−3−ブロモフェニル]−s−トリアジン
などが好ましい。
【0034】前記重合開始剤の使用量としては、前記重
合性モノマーの使用量に対し、0.1〜20質量%が好
ましく、0.5〜10質量%がより好ましい。
【0035】本発明のスペーサー用樹脂組成物は、体質
顔料を含有していることが好ましい。前記体質顔料とし
ては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択すること
ができるが、例えば、シリカ、酸化亜鉛、硫酸バリウ
ム、炭酸バリウム、アルミナホワイト、炭酸カルシウ
ム、ステアリン酸カルシウムなどが挙げられる。これら
は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して
もよく、これらの中でも、無着色なものが好ましく、シ
リカ、酸化亜鉛などが特に好ましい。
【0036】前記シリカの具体例としては、R−97
2、#200(日本アエロジル社製)、シーホスターK
E(日本触媒化学工業(株)製)、スノーテックス(商
品名:メタノールシリカゾル、MA−ST−M、IPA
−ST、MEK−ST、MIBK−ST、日産化学工業
(株)製)等の市販品が好適に挙げられる。前記酸化亜
鉛の具体例としては、ZnO−100、ZnO−200
(住友セメント(株)製)等の市販品が好適に挙げられ
る。これらの中でも、スノーテックスに代表されるコロ
イダルシリカが特に好ましい。
【0037】前記体質顔料は、適宜選択したシランカッ
プリング剤又はチタネートカップリング剤等により表面
処理等を行うことにより、分散性を向上させてもよい。
【0038】前記体質顔料の粒径としては、0.01〜
0.5μmが好ましく、0.02〜0.4μmがより好
ましい。前記粒径が、0.01μm未満であると分散安
定性が悪くなり、0.5μmを超えると該感光性樹脂層
の表面における凹凸が大きくなるため好ましくない。
【0039】前記体質顔料の添加量としては、前記スペ
ーサー用樹脂組成物における全固形分の1〜50質量%
が好ましく、5〜40質量%がより好ましく、10〜3
5質量%が特に好ましい。前記体質顔料の添加量が、1
質量%未満であると、十分な膜強度が得られず、転写時
における厚み低下や現像時のブラシ傷を防止することが
できないことがあり、一方、50質量%を超えると、転
写時に気泡が入り易くなり、該感光性樹脂層の透明性が
低下することがあり好ましくない。
【0040】前記体質顔料は、適宜選択した分散剤に均
一に分散した状態で使用してもよい。前記分散剤として
は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することが
できるが、例えば、ソルスパース3000,9000,
17000,20000,27000(ゼネカ(株)
製)、アジスパーPB−711,PN−411,PA−
111(味の素(株)製)、EFKA−766,524
4,71,65,64,63,44(エフカケミカルズ
社製)等が挙げられる。これらの中でも、ソルスパース
20000が好ましい。前記分散剤の使用量としては、
分散性の良好な分散溶液を得る観点からは、前記体質顔
料100質量部に対し、0.5〜100質量部であるの
が好ましい。
【0041】前記分散剤により前記体質顔料を分散して
なる分散溶液中には、必要に応じて界面活性剤を添加す
ることにより、分散安定性を向上させることができる。
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、各種の界面
活性剤が挙げられ、例えば、アルキルナフタレンスルホ
ン酸塩、リン酸エステル塩等に代表されるアニオン系界
面活性剤、アミン塩等に代表されるカチオン系界面活性
剤、アミノカルボン酸、ベタイン型等に代表される両性
界面活性剤などが挙げられる。
【0042】前記スペーサー用樹脂組成物には、目的に
応じて適宜選択した着色剤を含有していてもよい。前記
着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選
択することができるが、例えば、有機顔料、無機顔料、
染料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用して
もよいし、2種以上を併用してもよく、これらの中で
も、後述の現像処理や熱処理により消色するものも好ま
しい。
【0043】前記着色剤としては、例えば、オーラミン
(C.I.41000)、ファット・ブラックHB
(C.I.26150)、モノライト・ファースト・ブ
ラックB(C.I.ピグメント・ブラック1)、カーボ
ン、C.I.ピグメント・グリーン7、C.I.ピグメ
ント・グリーン36、C.I.ピグメント・ブラウン2
3、C.I.ピグメント・ブラウン25、C.I.ピグ
メント・ブラウン26、ピグメント・ブラック7、パー
マネント・カーミンFBB(C.I.ピグメント・レッ
ド146)、パーマネント・ルビーFBH(C.I.ピ
グメント・レッド11)、ファステル・ピンクBスプラ
(C.I.ピグメント・レッド81)、C.I.ピグメ
ント・レッド97、C.I.ピグメント・レッド12
2、C.I.ピグメント・レッド149、C.I.ピグ
メント・レッド168、C.I.ピグメント・レッド1
77、C.I.ピグメント・レッド180、C.I.ピ
グメント・レッド192、C.I.ピグメント・レッド
215、C.I.ピグメント・レッド123、C.I.
ピグメント・レッド213、C.I.ピグメント・レッ
ド217、C.I.ピグメント・レッド220、C.
I.ピグメント・レッド223、C.I.ピグメント・
レッド224、C.I.ピグメント・レッド226、
C.I.ピグメント・レッド227、C.I.ピグメン
ト・レッド228、C.I.ピグメント・レッド24
0、C.I.ピグメント・レッド48、C.I.ピグメ
ント・レッド1、C.I.ピグメント・レッド209、
モノライト・イエローGT(C.I.ピグメント・イエ
ロー12)、パーマネント・イエローGR(C.I.ピ
グメント・イエロー17)、パーマネント・イエローH
R(C.I.ピグメント・イエロー83)、C.I.ピ
グメント・イエロー20、C.I.ピグメント・イエロ
ー24、C.I.ピグメント・イエロー83、C.I.
ピグメント・イエロー86、C.I.ピグメント・イエ
ロー93、C.I.ピグメント・イエロー109、C.
I.ピグメント・イエロー110、C.I.ピグメント
・イエロー117、C.I.ピグメント・イエロー12
5、C.I.ピグメント・イエロー137、C.I.ピ
グメント・イエロー138、C.I.ピグメント・イエ
ロー139、C.I.ピグメント・イエロー147、
C.I.ピグメント・イエロー148、C.I.ピグメ
ント・イエロー153、C.I.ピグメント・イエロー
154、C.I.ピグメント・イエロー166、C.
I.ピグメント・イエロー168、C.I.ピグメント
・イエロー185、C.I.ピグメント・オレンジ3
6、C.I.ピグメント・オレンジ43、C.I.ピグ
メント・オレンジ51、C.I.ピグメント・オレンジ
55、C.I.ピグメント・オレンジ59、C.I.ピ
グメント・オレンジ61、ホスターバームレッドESB
(C.I.ピグメント・バイオレット19)、モナスト
ラル・ファースト・ブルー(C.I.ピグメント・ブル
ー15)、C.I.ピグメント・バイオレット19、
C.I.ピグメント・バイオレット23、C.I.ピグ
メント・バイオレット29、C.I.ピグメント・バイ
オレット30、C.I.ピグメント・バイオレット3
7、C.I.ピグメント・バイオレット40、C.I.
ピグメント・バイオレット50、ビクトリア・ピュアー
ブルーBO(C.I.42595)、ビクトリア・ピュ
アーブルーBOH、ビクトリア・ピュアーブルーBOH
−M、マラカイトグリーン、C.I.ピグメント・ブル
ー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:4、
C.I.ピグメント・ブルー15:6、C.I.ピグメ
ント・ブルー22、C.I.ピグメント・ブルー60、
C.I.ピグメント・ブルー64、カーボンブラック、
などが挙げられる。
【0044】−−その他の成分−− 前記その他の成分としては、特に制限はなく目的に応じ
て適宜選択することができるが、例えば、アリル基含有
(メタ)アクリレートを含まない熱可塑性樹脂、各種添
加剤などが挙げられる。
【0045】前記アリル基含有(メタ)アクリレートを
含まない熱可塑性樹脂としては、特に制限はなく、目的
に応じて適宜選択することができるが、前記(メタ)アク
リル酸と前記他の単量体との共重合体などが好適に挙げ
られる。
【0046】前記各種添加剤としては、例えば、重合禁
止剤、紫外線吸収剤などが挙げられる。
【0047】前記重合禁止剤としては、例えば、フェノ
チアジン、ハイドロキノンモノメチルエーテル等のハイ
ドロキノン類などが挙げられる。
【0048】前記紫外線吸収剤としては、例えば、サリ
シレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール
系、シアノアクリレート系、ニッケルキレート系、ヒン
ダードアミン系などが挙げられ、具体的には、フェニル
サリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、
2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−
4’−ヒドロキシベンゾエート、4−t−ブチルフェニ
ルサリシレート、2,4−ジ−ヒドロキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2
−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブ
チル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリ
アゾール、エチル−2−シアノ−3,3’−ジ−フェニ
ルアクリレート、2,2’−ヒドロキシ−4−メトキシ
ベンゾフェノン、ニッケルジブチルジチオカーバメー
ト、ビス(2,2’,6,6’−テトラメトル−4−ピ
リジン)−セバケート、4−t−ブチルフェニルサリシ
レート、サルチル酸フェニル、4−ヒドロキシ−2,
2’,6,6'−テトラメチルピペリジン縮合物、コハ
ク酸−ビス(2,2',6,6'−テトラメチル−4−ピ
ペリデニル)−エステル、2−[2−ヒドロキシ−3,
5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2
H−ベンゾトリアゾール、7−{[4−クロロ−6−
(ジエチルアミノ)−5−トリアジン−2−イル]アミ
ノ}−3−フェニルクマリン、などが挙げられる。
【0049】本発明のスペーサー用樹脂組成物は、液晶
表示素子のスペーサー画素パターンの形成に好適に用い
られ、特に、仮支持体上に、アルカリ可溶な熱可塑性樹
脂層と、中間層と、感光性樹脂層とを、この順に有して
なる感光性転写材料の感光性樹脂層に用いることが好ま
しい。以下、感光性転写材料の一実施態様について詳細
に説明する。
【0050】−感光性樹脂層− 前記感光性樹脂層は、本発明のスペーサー用樹脂組成物
から形成され、その厚みは、0.5〜10μmが好まし
く、1〜6μmがより好ましい。前記感光性樹脂層の厚
みが、0.5μm未満であると塗布時にピンホールが発
生し易くなり、製造適性上好ましくなく、10μmを超
えると現像時に未露光部を除去するのに時間を要し、好
ましくない。
【0051】−中間層− 前記中間層は、前記感光性樹脂層上に設けられ、前記感
光性転写材料がアルカリ可溶な熱可塑性樹脂層を有する
場合には該感光性樹脂層と該アルカリ可溶な熱可塑性樹
脂層との間に設けられる。該感光性樹脂層と該アルカリ
可溶な熱可塑性樹脂層との形成においては有機溶剤を用
いるため、該中間層がその間に位置すると、両層が互い
に混ざり合うのを防止することができる。
【0052】前記中間層としては、水又はアルカリ水溶
液に分散乃至溶解するものが好ましい。前記中間層の材
料としては、公知のものを使用することができ、例え
ば、特開昭46−2121号公報及び特公昭56−40
824号公報に記載のポリビニルエーテル/無水マレイ
ン酸重合体、カルボキシアルキルセルロースの水溶性
塩、水溶性セルロースエーテル類、カルボキシアルキル
澱粉の水溶性塩、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、ポリアクリルアミド類、水溶性ポリアミド、
ポリアクリル酸の水溶性塩、ゼラチン、エチレンオキサ
イド重合体、各種澱粉及びその類似物からなる群の水溶
性塩、スチレン/マレイン酸の共重合体、マレイネート
樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用し
てもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも
親水性高分子を使用するのが好ましく、該親水性高分子
の中でも、少なくともポリビニルアルコールを使用する
のが好ましく、ポリビニルアルコールとポリビニルピロ
リドンとの併用が特に好ましい。
【0053】前記ポリビニルアルコールとしては、特に
制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる
が、その鹸化率が80%以上であるのが好ましい。前記
ポリビニルピロリドンを使用する場合、その含有量とし
ては、該中間層の固形分に対し、1〜75体積%である
のが好ましく、1〜60体積%であるのがより好まし
く、10〜50体積%であるのが特に好ましい。前記含
有量が、1体積%未満であると、前記感光性樹脂層との
十分な密着性が得られないことがあり、一方、75体積
%を超えると、酸素遮断能が低下することがあり、好ま
しくない。
【0054】前記中間層としては、酸素透過率が小さい
ことが好ましい。前記中間層の酸素透過率が大きく酸素
遮断能が低い場合には、前記感光性樹脂層に対する露光
時における光量をアップする必要を生じたり、露光時間
を長くする必要が生ずることがあり、解像度も低下して
しまうことがある。
【0055】前記中間層の厚みとしては、0.1〜5μ
m程度であるのが好ましく、0.5〜2μmがより好ま
しい。前記厚みが、0.1μm未満であると、酸素透過
性が高過ぎてしまう場合があり、一方、5μmを超える
と、現像時や中間層除去時に長時間を要し、好ましくな
い。
【0056】−アルカリ可溶な熱可塑性樹脂層− 前記アルカリ可溶な熱可塑性樹脂層は、アルカリ現像を
可能とし、また、転写時にはみ出した該アルカリ可溶な
熱可塑性樹脂層により被転写体が汚染されるのを防止可
能とする観点からアルカリ可溶性である必要があり、前
記感光性転写材料を被転写体上に転写させる際、該被転
写体上に存在する凹凸に起因して発生する転写不良を効
果的に防止するクッション材としての機能を有している
ことが好ましく、該感光性転写材料を前記被転写体上に
加熱密着させた際に該被転写体上に存在する凹凸に応じ
て変形可能であるのがより好ましい。
【0057】前記アルカリ可溶な熱可塑性樹脂として
は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することが
できるが、実質的な軟化点が80℃以下であるものが好
ましく、該実質的な軟化点が80℃以下であるものとし
ては、例えば、エチレンとアクリル酸エステル共重合体
とのケン化物、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル
共重合体とのケン化物、ビニルトルエンと(メタ)アク
リル酸エステル共重合体とのケン化物、ポリ(メタ)ア
クリル酸エステルや、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸
ビニル等との(メタ)アクリル酸エステル共重合体等の
ケン化物、などが好適に挙げられ、また、「プラスチッ
ク性能便覧」(日本プラスチック工業連盟、全日本プラ
スチック成形工業連合会編著、工業調査会発行、196
8年10月25日発行)に記載の軟化点が約80℃以下
である有機高分子の内、アルカリ可溶性のものも挙げら
れる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上
を併用してもよい。
【0058】なお、前記実質的な軟化点が80℃以下で
あるものとしては、更に、それ自体が軟化点80℃以上
の有機高分子物質であっても、該有機高分子物質中にこ
れと相溶性のある各種可塑剤を添加されて、実質的な軟
化点が80℃以下とされたものも挙げられる。
【0059】前記可塑剤としては、特に制限はなく、目
的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ポリ
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ジオ
クチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジブチルフ
タレート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェ
ニルホスフェート、ビフェニルジフェニルホスフェー
ト、などが挙げられる。
【0060】前記アルカリ可溶な熱可塑性樹脂層には、
前記熱可塑性樹脂のほかに、前記仮支持体との接着力を
調節する目的で、実質的に軟化点が80℃を超えない範
囲内で各種ポリマー、過冷却物質、密着改良剤、界面活
性剤、離型剤等を添加することができる。
【0061】前記アルカリ可溶な熱可塑性樹脂層の厚み
としては、6〜100μmが好ましく、6〜50μmが
より好ましい。前記アルカリ可溶な熱可塑性樹脂層の厚
みが、6μm未満であると、厚みが1μm以上である被
転写体上の凹凸を完全に吸収し、十分なクッション性を
発現することが困難となり、一方、100μmを超える
と、現像性、製造適性が悪くなることがあり、いずれも
好ましくない。
【0062】−仮支持体− 前記仮支持体としては、転写の際に支障とならない程度
の前記アルカリ可溶な熱可塑性樹脂層に対する剥離性を
有するものであることが好ましく、化学的・熱的に安定
で可撓性を有するものが好ましい。前記仮支持体の材料
としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択する
ことができ、例えば、ポリ四フッ化エチレン、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ
カーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、などが
挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、
2種以上を併用してもよい。前記仮支持体の構造として
は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することが
でき、例えば、単層構造であってもよいし、積層構造で
あってもよい。
【0063】前記仮支持体には、前記アルカリ可溶な熱
可塑性樹脂層との間での良好な剥離性を確保する観点か
らは、グロー放電等の表面処理を行わないことが好まし
く、また、ゼラチン等の下塗層も設けないことが好まし
い。前記仮支持体の厚みとしては、5〜300μm程度
が好ましく、20〜150μmが好ましい。
【0064】前記仮支持体としては、その少なくとも一
方の表面に導電性層が設けられていることが好ましく、
或いは該仮支持体自体が導電性を有することが好まし
い。前記仮支持体がこのように設計されていると、該仮
支持体を備えた感光性転写材料を被転写体上に密着させ
た後で該仮支持体を剥離する際に、該仮支持体や該被転
写体等が帯電して周囲のゴミ等を引き寄せることがな
く、その結果、該仮支持体を剥離した後においても前記
アルカリ可溶な熱可塑性樹脂層上にゴミ等が付着せず、
その後の露光過程で余分な未露光部が形成され、意図し
ないピンホールが形成されてしまうことを効果的に防止
することができる。前記仮支持体上の導電性層又は導電
性を有する仮支持体の表面における表面電気抵抗として
は、1013Ω以下であることが好ましい。
【0065】前記導電性を有する仮支持体にするには、
該仮支持体中に導電性物質を含有させればよい。前記導
電性物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜
選択することができるが、例えば、金属酸化物、帯電防
止剤、などが挙げられる。
【0066】前記金属酸化物としては、例えば、酸化亜
鉛、酸化チタン、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化イン
ジウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化バリウム、
酸化モリブデンなどが挙げられる。これらは1種単独で
使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。前記金
属酸化物の形態としては、結晶微粒子、複合微粒子など
が挙げられる。
【0067】前記帯電防止剤としては、例えば、エレク
トロストリッパーA(花王(株)製)、エレノンNo.
19(第一工業製薬(株)製)等のアルキル燐酸塩系ア
ニオン界面活性剤、アモーゲンK(第一工業製薬(株)
製)等のベタイン系両性界面活性剤、ニッサンノニオン
L(日本油脂(株)製)等のポリオキシエチレン脂肪酸
エステル系非イオン界面活性剤、エマルゲン106、1
20、147、420、220、905、910(花王
(株)製)やニッサンノニオンE(日本油脂(株)製)
等のポリオキシエチレンアルキルエーテル系非イオン界
面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエー
テル系、多価アルコール脂肪酸エステル系、ポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル系、ポリオキシエチ
レンアルキルアミン系等のその他の非イオン系界面活性
剤が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよい
し、2種以上を併用してもよい。
【0068】前記導電性層としては、公知の導電性物質
の中から適宜選択して使用することにより形成すること
ができ、該導電性物質としては、例えば、ZnO、Ti
、SnO、Al、In、SiO
MgO、BaO、MoOなどが湿度環境に影響されず
安定した導電効果が得られる点で好ましい。これらは、
1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよ
い。
【0069】前記金属酸化物又は前記導電性物質の体積
抵抗値としては、10Ω・cm以下が好ましく、10
Ω・cm以下がより好ましい。前記金属酸化物又は前
記導電性物質の粒子径としては、0.01〜0.7μm
が好ましく、0.02〜0.5μmがより好ましい。
【0070】前記導電性層には、バインダーとして、例
えば、ゼラチン、セルロースナイトレート、セルロース
トリアセテート、セルロースジアセテート、セルロース
アセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオ
ネート等のセルロースエステル、塩化ビニリデン、塩化
ビニル、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、炭
素数1〜4のアルキルアクリレート、ビニルピロリドン
等を含むホモポリマー又はコポリマー、可溶性ポリエス
テル、ポリカーボネート、可溶性ポリアミド、などを使
用することができる。
【0071】−その他の層− 前記その他の層としては、特に制限はなく、目的に応じ
て、適宜選択することができるが、例えば、カバーフィ
ルムなどが好適に挙げられる。
【0072】前記カバーフィルムは、保管等の際に汚れ
や損傷等から前記感光性転写材料を保護する機能を有
し、前記仮支持体と同一又は類似の材料で形成すること
ができる。前記カバーフィルムとしては、前記感光性樹
脂層から容易に剥離することができるものであればよ
く、例えば、シリコーン紙、ポリオレフィンシート、ポ
リテトラフルオロエチレンシート等が好適に挙げられ
る。これらの中でも、ポリエチレンシート乃至フィル
ム、ポリプロピレンシート乃至フィルムが好ましい。前
記カバーフィルムの厚みとしては、5〜100μm程度
が好ましく、10〜30μmがより好ましい。
【0073】本発明の感光性転写材料は、前記仮支持体
上に、前記アルカリ可溶な熱可塑性樹脂層用塗布液を塗
布し乾燥することによりアルカリ可溶な熱可塑性樹脂層
を設け、該熱可塑性樹脂層上に、該熱可塑性樹脂層を溶
解させない溶剤を用いた中間層用塗布液を塗布し乾燥す
ることにより中間層を設け、該中間層上に、該中間層を
溶解させない溶剤を用いた感光性樹脂層用塗布液を塗布
し乾燥することにより感光性樹脂層を設けることにより
製造することができる。また、前記カバーフィルム上に
前記感光性樹脂層を設ける一方、前記仮支持体上に前記
アルカリ可溶な熱可塑性樹脂層と前記中間層とを設け、
該中間層と該感光性樹脂層とが互いに接するように貼り
合わせることにより、製造することができる。また、前
記カバーフィルム上に前記感光性樹脂層と前記中間層と
を設ける一方、前記仮支持体上に前記アルカリ可溶な熱
可塑性樹脂層を設け、該中間層と該感光性樹脂層とが互
いに接するように貼り合わせることにより製造すること
ができる。
【0074】本発明のスペーサー用樹脂組成物を含む感
光性転写材料は、スペーサーの形成、画像形成等に特に
好適に用いることができ、この場合、前記被転写体とし
ては、液晶素子における透明基板(ガラス基板)、透明
導電膜(例えばITO)付き基板、カラーフィルタ付き
基板、などが挙げられる。
【0075】ここで、本発明の感光性転写材料を用いた
液晶表示素子用部材の形成乃至画像形成の一例について
説明する。前記感光性転写材料を前記被転写体上に配置
した後、該感光性転写材料における前記カバーフィルム
を取り除き、前記感光性樹脂層を加圧加熱下で前記被転
写体上に貼り合わせる。なお、この貼り合わせには、従
来から公知のラミネーター、真空ラミネーター等が好適
に使用することができ、より生産性を高めるためには、
オートカットラミネーターも使用することができる。
【0076】次に、前記仮支持体を前記アルカリ可溶な
熱可塑性樹脂層から剥離させ、所定のマスクを用いて、
前記アルカリ可溶な熱可塑性樹脂層及び前記中間層を介
して前記感光性樹脂層に対し露光を行い、現像する。な
お、このとき、前記感光性樹脂層が前記着色剤をその呈
色を失わない状態で含有している場合には、該感光性樹
脂層による画像が形成される。
【0077】従来においては、前記仮支持体を前記アル
カリ可溶な熱可塑性樹脂層から剥離させる際に該仮支持
体と前記アルカリ可溶な熱可塑性樹脂層との間できれい
に剥離できず、前記感光性樹脂層と前記中間層との間で
剥離が生じてしまう不具合があったが、本発明によりこ
の不具合は効果的に解消される。この改良効果は、特に
前記感光性樹脂層に含まれるスペーサー用樹脂組成物が
前記体質顔料を含有する場合に大きい。
【0078】前記現像は、公知のアルカリ現像の方法に
従って行うことができ、例えば、溶剤若しくは水性の現
像液、特にアルカリ水溶液(アルカリ現像液)等を用い
て、露光後の前記被転写体を、前記現像液を収容させた
現像浴中に浸漬させるか、該被転写体に対しスプレー等
で噴霧し、更にその表面を回転ブラシ、湿潤スポンジ等
で擦ったり超音波を照射させながら処理することにより
行うことができる。前記現像の温度としては、通常、室
温付近〜40℃程度が好ましい。また、前記現像の後
に、水洗処理を行うことが好ましい。
【0079】なお、前記露光後において現像や不要部分
の除去の際に、前記感光性樹脂層及び前記アルカリ可溶
な熱可塑性樹脂層の溶解に用いるアルカリ性水溶液とし
ては、例えば、アルカリ性物質の希薄水溶液が好まし
く、更に水混和性のある有機溶剤を少量添加したものも
好ましい。
【0080】前記アルカリ性物質としては、特に制限は
なく、目的に応じて適宜選択することができるが、例え
ば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金
属水酸化物類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアル
カリ金属炭酸塩類、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリ
ウム等のアルカリ金属重炭酸塩類、ケイ酸ナトリウム、
ケイ酸カリウム等のアルカリ金属ケイ酸塩類、メタケイ
酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム等のアルカリ金属メ
タケイ酸塩類、トリエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、モノエタノールアミン、モルホリン、テトラメチ
ルアンモニウムヒドロキシド等のテトラアルキルアンモ
ンニウムヒドロキシド類又は燐酸三ナトリウム、などが
挙げられる。これらは1種単独で1使用してもよいし、
2種以上を併用してもよい。
【0081】前記アルカリ性水溶液としては、前記アル
カリ性物質の濃度が0.01〜30質量%であるのが好
ましく、pHが8〜14であるのが好ましい。
【0082】前記水混和性を有する有機溶剤としては、
特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ
るが、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノ
ール、1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアル
コール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチ
レングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコー
ルモノn−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセ
トン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カ
プロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルア
ミド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、
N−メチルピロリドンなどが挙げられる。前記水混和性
を有する有機溶剤の添加量としては、0.1〜30質量
%が好ましい。
【0083】なお、前記アルカリ性水溶液には、公知の
種々の界面活性剤を添加することができ、該界面活性剤
の添加量としては、0.01〜10質量%であるのが好
ましい。
【0084】(スペーサー)前記スペーサーは、前記本
発明スペーサー用樹脂組成物を用いて好適に形成するこ
とができ、前記本発明の感光性転写材料を用いて特に好
適に形成することができる。後者の場合、例えば、前記
本発明の感光性転写材料を、その感光性樹脂層を前記被
転写体に貼付させた後で前記仮支持体を前記アルカリ可
溶な熱可塑性樹脂層から剥離させることにより該被転写
体に転写させ、該感光性樹脂層に対し露光を行い、該感
光性樹脂層における非露光部を前記アルカリ性水溶液で
除去し露光部のみを硬化させ露出させることにより形成
することができる。
【0085】(液晶表示素子)本発明の液晶表示素子
は、互いに対向して配される一対の基板間に液晶が封入
された液晶表示素子において、前記液晶層の厚さを一定
に保つために基板上に配置されるスペーサー画素パター
ン(スペーサードット)が、前記本発明のスペーサー用
樹脂組成物から形成されたものである。
【0086】前記液晶表示素子における液晶としては、
STN型、TN型、GH型、ECB型、強誘電性液晶、
反強誘電性液晶、VA型、ASM型、その他種々のもの
が好適に挙げられる。
【0087】本発明の液晶表示素子の基本的な構成態様
としては、(1)薄膜トランジスタ(以下、「TFT」
という。)等の駆動素子と画素電極(導電層)とが配列
形成された駆動側基板と、カラーフィルタ及び対向電極
(導電層)を備えるカラーフィルタ側基板とをスペーサ
ーを介在させて対向配置し、その間隙部に液晶材料を封
入して構成されるもの、(2)カラーフィルタが前記駆
動側基板に直接形成されたカラーフィルタ一体型駆動基
板と、対向電極(導電層)を備える対向基板とをスペー
サーを介在させて対向配置し、その間隙部に液晶材料を
封入して構成されるもの等が挙げられる。なお、本発明
の液晶表示素子は、各種液晶表示装置に好適に使用する
ことができる。
【0088】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し本発明につい
て具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら
限定されるものではない。なお、以下において「部」は
「質量部」を意味するものとする。
【0089】〔実施例1〕厚みが100μmであるポリ
エチレンテレフタレートフィルム製の仮支持体上に、下
記組成の熱可塑性樹脂層用塗布液H1を塗布し乾燥させ
ることにより、厚みが20μmである熱可塑性樹脂層を
形成した。
【0090】 <熱可塑性樹脂層用塗布液H1> メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリ レート/メタクリル酸共重合体(モル比)=55/28.8/11.7/4.5 (質量平均分子量=90000)・・・・・・・・・・・・・・・・・15部 ポリプロピレングリコールジアクリレート・・・・・・・・・・・・6.5部 (質量平均分子量=822) テトラエチレングリコールジメタクリレート・・・・・・・・・・・1.5部 p−トルエンスルホンアミド・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.5部 ベンゾフェノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.0部 メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30部
【0091】次に、前記熱可塑性樹脂層上に、下記組成
の中間層用塗布液B1を塗布し乾燥させることにより、
厚みが1.6μmである中間層を形成した。 <中間層用塗布液B1> ポリビニルアルコール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・130部 (PVA205(鹸化率=80%);クラレ(株)製) ポリビニルピロリドン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60部 (PVP、K−90;GAFコーポレーション社製) フッ素系界面活性剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10部 (旭硝子(株)社製サーフロンS−131) 蒸留水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3350部
【0092】更に、下記組成の感光性樹脂層用塗布液を
塗布し乾燥させることにより、厚みが5.2μmである
感光性樹脂層を形成した。この感光性樹脂層上に、ポリ
プロピレン製(厚み12μm)のカバーフィルムを圧着
貼付して設けることにより、感光性転写材料T1を作製
した。
【0093】 <感光性樹脂層用塗布液> メタクリル酸/アリルメタクリレート共重合体(モル比)=20/80 (質量平均分子量=4万)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3.0部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート・・・・・・・・・・・1.8部 シリカゾルの30質量%メチルイソブチルケトン分散物・・・・・・7.1部 (MIBK−ST、日産化学製) フェノチアジン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.001部 2,4−ビス−(トリクロロメチル)−6− [4−(N,N-ジエトキシカルボニルメチルアミノ) −3−ブロモフェニル]−s−トリアジン・・・・・・・・・・・・0.19部 ビクトリアピュアブルーBOHM・・・・・・・・・・・・・・・0.02部 メガファックF780F(大日本インキ製)・・・・・・・・・・0.01部 メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7.4部 1−メトキシ−2−プロピルアセテート・・・・・・・・・・・・・8.6部 メタノール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.5部
【0094】作製した感光性転写材料T1のカバーフィ
ルムを剥離し、これを、ITOをスパッタしたガラス板
上に、ラミネーター(装置名:VP−II,大成ラミネ
ータ(株)製)を用いて、線圧100N/cm、130
℃の加圧加熱条件下、搬送速度1m/分で貼り合わせ
た。その後、ポリエチレンテレフタレートフィルム製の
仮支持体を熱可塑性樹脂層から剥離し、除去した。次
に、所定のフォトマスクを介して超高圧水銀灯で40m
J/cmのプロキシミティー露光した後、1%トリエ
タノールアミン水溶液を用いて熱可塑性樹脂層及び中間
層を溶解除去した。この際、感光性樹脂層は実質的に現
像されていなかった。
【0095】次いで、1%炭酸ナトリウム水溶液を用い
て感光性樹脂層を現像し、ブラシ工程を経て不要部を除
去した後、230℃で120分ベークし、カラーフィル
タ基板上に1辺16μm、平均高さ約4.5μmの柱状
の透明なスペーサー画像パターン(スペーサードット)
を形成した。得られたスペーサー画像パターンについ
て、下記方法により塑性変形量を測定した。結果を表1
に示す。
【0096】<塑性変形量の測定方法>スペーサー画像
パターンの単一スペーサーについて、島津製作所製ダイ
ナミック超微小硬度計DUH−W201を用いて、50
μmφの円柱状圧子で、負荷速度0.145gf/秒、
荷重1gf、保持時間5秒、測定温度180℃の条件で
圧縮テストを行った。
【0097】〔実施例2〕実施例1において、メタクリ
ル酸/アリルメタアクリレート共重合体((モル比)2
0/80、質量平均分子量4万)の添加量を3.0部か
ら2.55部に変え、ベンジルメタクリレート/メタク
リル酸共重合体((モル比)=78/22、質量平均分
子量=4万)を0.45部更に添加した以外は、実施例
1と同様にして感光性転写材料T2を作製し、実施例1
と同様に試験を行った。結果を表1に示す。
【0098】〔実施例3〕実施例2において、シリカゾ
ルの30質量%メチルイソブチルケトン分散物(MIB
K−ST、日産化学製)の添加量を7.1部から8.8
部に変えた以外は、実施例1と同様にして感光性転写材
料T3を作製し、実施例1と同様に試験を行った。結果
を表1に示す。
【0099】〔実施例4〕実施例2において、シリカゾ
ルの30質量%メチルイソブチルケトン分散物(MIB
K−ST、日産化学製)の添加量を7.1部から1.2
部に変えた以外は、実施例1と同様にして感光性転写材
料T4を作製し、実施例1と同様に試験を行った。結果
を表1に示す。
【0100】〔比較例1〕実施例2において、シリカゾ
ルの30質量%メチルイソブチルケトン分散物(MIB
K−ST、日産化学製)を除去した以外は、実施例1と
同様にして感光性転写材料T5を作製し、実施例1と同
様に試験を行った。結果を表1に示す。
【0101】〔比較例2〕実施例2において、シリカゾ
ルの30質量%メチルイソブチルケトン分散物(MIB
K−ST、日産化学製)を除去し、ジペンタエリスリト
ールヘキサアクリレートの添加量を1.8部から1.6
部に変えた以外は、実施例1と同様にして感光性転写材
料T6を作製し、実施例1と同様に試験を行った。結果
を表1に示す。
【0102】〔比較例3〕実施例2において、シリカゾ
ルの30質量%メチルイソブチルケトン分散物(MIB
K−ST、日産化学製)の添加量を7.1部から10.7
部に変え、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
の添加量を1.8部から2.4部に変えた以外は、実施
例1と同様にして感光性転写材料T7を作製し、実施例
1と同様に試験を行った。結果を表1に示す。
【0103】〔実施例5〕次に、所定サイズのガラス基
板上に厚み0.1μmのクロム金属をスパッタリングで
作成し、フォトレジストを用いてエッチングを行い所定
サイズ、形状の格子状のブラックマトリックスを得た。
その後、特開平11−64621号公報に記載の転写型
カラーフィルタを用いて赤、緑、青色の所定サイズ、形
状のパターンを作成した。その上にスピンコーターを用
いてアクリル樹脂系の保護層を形成し平坦化を施し、更
にその上に透明電極としてITOを形成した。
【0104】実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた
感光性転写材料T1〜T7のカバーフィルムを剥離し、
感光性樹脂層面を上記ガラス基板上に、ラミネーター
(装置名:VP−II、大成ラミネータ(株)製)を用
いて、線圧100N/cm、130℃の加圧加熱条件
下、搬送速度1m/分で貼り合わせた。その後、仮支持
体を熱可塑性樹脂層から剥離し、仮支持体を除去した。
【0105】次に、所定のフォトマスクを介して超高圧
水銀灯で40mJ/cmのプロキシミティー露光し、
その後、1%トリエタノールアミン水溶液を用いてアル
カリ可溶な熱可塑性樹脂層及び中間層を溶解除去した。
この際、感光性樹脂層は実質現像されていなかった。次
いで、1%炭酸ナトリウム水溶液を用いて感光性樹脂層
を現像し、ブラシ工程を経て不要部を除去した後、23
0℃で120分間ベークして、カラーフィルタ基板上に
1辺16μm、平均高さ約4.5μmの柱状の透明なス
ペーサー画素パターンを形成した。
【0106】得られたスペーサー画素パターンを形成し
たカラーフィルタの上にポリイミドの配向膜を形成し、
ナイロン製布を巻きつけたロールでラビングした後、カ
ラーフィルタ側の基板と対向する電極基板を180℃に
てシール材でシールし、液晶を注入し、対角26cmの
カラー液晶表示素子L1〜L7を作製した。
【0107】得られた各液晶表示素子について、液晶画
面に生じる色むらを目視で観察し、下記基準で液晶汚染
性の評価を行った。結果を表1に示す。 <評価基準> ◎:色むらがかなりある ○:色むらがわずかにある △×:色むらが少しある ×:色むらがかなりある
【0108】
【表1】 表1の結果から、スペーサーの塑性変形量(ドット圧縮
量)が0.03μm〜0.3μmの範囲である実施例1
〜4は、ドット圧縮量が範囲外である比較例1〜3に比
べて液晶表示ムラが観察されず、高品質な画像を提供で
きることが認められる。
【0109】
【発明の効果】本発明によれば、液晶作成時のシール温
度でのスペーサーの塑性変形量を適正な範囲に規定する
ことができるスペーサー用樹脂組成物及び目標どおりの
液晶層厚みが均一であり、液晶表示ムラのない高品質な
画像を表示可能な液晶表示素子を提供することができ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶表示素子における液晶層の厚さを一
    定に保つために基板上に配置されるスペーサー画素パタ
    ーンを形成するためのスペーサー用樹脂組成物におい
    て、液晶作成時のシール温度における単一スペーサーの
    荷重1gfに対する塑性変形量が0.03μm〜0.3
    μmであることを特徴とするスペーサー用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 体質顔料を含む請求項1に記載のスペー
    サー用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 体質顔料の含有量が、スペーサー用樹脂
    組成物の全固形分の1〜50質量%である請求項1又は
    2に記載のスペーサー用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 仮支持体上に、アルカリ可溶な熱可塑性
    樹脂層と、中間層と、感光性樹脂層とを、この順に有し
    てなる感光性転写材料の感光性樹脂層に用いる請求項1
    から3のいずれかに記載のスペーサー用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 互いに対向して配される一対の基板間に
    液晶が封入された液晶表示素子において、 前記液晶層の厚さを一定に保つために基板上に配置され
    るスペーサー画素パターンが請求項1から4のいずれか
    に記載のスペーサー用樹脂組成物から形成されたもので
    あることを特徴とする液晶表示素子。
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