JP2003301292A - めっきアルミニウム線およびエナメル被覆めっきアルミニウム線 - Google Patents

めっきアルミニウム線およびエナメル被覆めっきアルミニウム線

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JP2003301292A JP2002109973A JP2002109973A JP2003301292A JP 2003301292 A JP2003301292 A JP 2003301292A JP 2002109973 A JP2002109973 A JP 2002109973A JP 2002109973 A JP2002109973 A JP 2002109973A JP 2003301292 A JP2003301292 A JP 2003301292A
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弘 北沢
Takashi Miyazawa
貴志 宮沢
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Totoku Electric Co Ltd
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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    • C23C28/32Coatings combining at least one metallic layer and at least one inorganic non-metallic layer including at least one pure metallic layer
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温雰囲気中に於ける物理的および機械的特
性の変動が少なく、且つはんだ接合が可能であり、且つ
軽量化に好適なコイル用線材として使用されるめっきア
ルミニウム線およびエナメル被覆めっきアルミニウム線
を提供する。 【解決手段】アルミニウムコア1の表面上に亜鉛置換に
よって亜鉛薄膜2を形成し、次にこの外周に電解ニッケ
ルめっきによりニッケルめっき皮膜3を連続被覆して、
アルミニウムコアとニッケルめっき皮膜との硬さの差
が、ビッカース硬さで100Hv以内に調整されているめ
っきアルミニウム線10を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、めっきアルミニウ
ム線およびエナメル被覆めっきアルミニウム線に関し、
更に詳しくは、はんだ付け可能な軽量化電線および小型
電子機器部品に使用されるコイル部品に用いられるエナ
メル用線材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近時、電子機器あるいは電子部品の軽薄
短小化に伴い、これらに用いられているコイル等の導体
においても細径化がなされ、また導体の軽量化要求に対
しては比重が銅の1/3以下であるアルミニウムまたは
アルミニウム合金が採用されてきている。しかしなが
ら、アルミニウム導体(以下、アルミ導体と略記する)
は電気化学的に卑な電位を有しており、瞬時に酸化皮膜
が形成されるため、はんだ付けが非常に困難な材料であ
る。また、アルミ導体自身の機械的強度不足もあって、
接続箇所に対する十分な信頼性を保持させるには特別な
接続技術を必要とした。このようにアルミ導体は、はん
だ付けによる接続に問題があるため、アルミ導体より若
干比重は大きくなるが、アルミ導体の外周に銅テープを
溶接によってパイプとなした銅パイプ被覆層を設け、更
に線引き加工を施して銅クラッドアルニウム線とするも
のと、他方ではアルミ導体表面に亜鉛薄膜を形成し、更
に当該亜鉛薄膜上に直接電解銅めっきを施すことによっ
て、良好な銅被覆層を形成して銅クラッドアルミニウム
線とするものと、の2通りの製法によって、それぞれは
んだ付け可能な軽量化電線として上市されている。更
に、当該銅クラッドアルミニウム線の外周に絶縁被覆を
施した絶縁被覆銅クラッドアルミニウム線は、電子機器
部品に用いられるコイル用線材として幅広い分野で活用
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】各種電子機器部品に使
用されるコイル用線材も軽薄短小化や高機能化に伴い、
例えば伝送速度、回転数、高密度化による内部温度雰囲
気の上昇によって、更に耐熱性向上の要求が高まってい
る。すなわち、コイル用線材の導体としては、熱履歴に
於ける物理的および機械的特性の変動が少なく安定した
特性を維持している導体が切望されている。前記従来の
銅クラッドアルミニウム線は、長時間の高温加熱によっ
て銅-アルミ境界に脆い金属間化合物が形成されて成長
し、これが厚くなると線材の特性を大きく損なうことに
なる。銅・アルミの平衡状態図から、前記金属間化合物
はCu3Al2をはじめCuAl、CuAl2などの各層から成り立っ
ていることが確認され、これら脆弱な化合物層が導電率
の低下と引張り強さ、伸び、屈曲特性など物理的および
機械的特性の大幅な低下を招いていた。なお高温におけ
る一般的な安定化領域としては、140℃以下の雰囲気で
あることが望ましい。そのため、コイル部品も140℃以
下の雰囲気で動作するものには大きな影響はないが、そ
れ以上の高温雰囲気に対する信頼性に乏しいという問題
点があった。
【0004】本発明は、上記従来技術が有する各種問題
点を解決するためになされたものであり、高温雰囲気中
に於ける物理的および機械的特性の変動が少なく、且つ
はんだ接合が可能であり、且つ軽量化に好適なコイル用
線材として使用されるめっきアルミニウム線およびエナ
メル被覆めっきアルミニウム線を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の観点として本発明
は、アルミニウムコア(以下、アルミコアと略記する)
の表面上に亜鉛置換によって形成させた亜鉛薄膜の外周
に、電解ニッケルめっきによりニッケルめっき皮膜を連
続被覆させためっきアルミニウム線であって、前記アル
ミコアとニッケルめっき皮膜との硬さの差が、ビッカー
ス硬さで100Hv以内に調整されていることを特徴とす
るめっきアルミニウム線にある。前記アルミコアとして
は、直径Φ1.0mm以下でアルミニウム純度99.5
%以上の展伸用アルミニウム線、またはアルミニウム純
度90%以上の展伸用Al-Mg合金線、Al-Mg-Si合金線を
使用できる。また、前記アルミコアとニッケルめっき皮
膜の硬さ評価は、得られためっきアルミニウム線を樹脂
埋め後、断面研磨を施したものを硬さ評価試料とし、ビ
ッカース硬度計を使用して当該断面で硬さ評価を行った
ものである。上記第1観点のめっきアルミニウム線で
は、前記アルミコアとニッケルめっき皮膜との硬さの差
が100Hv以内に調整されていることにより、めっき後
冷間塑性加工が容易に施せるため、所望の径に引抜き加
工することが容易となる。なお硬さの差が100Hvを超
えるものは、アルミニウムの塑性変形とニッケルの塑性
変形に大きな差が生じるため、ニッケルめっき皮膜に無
数の亀裂を生じ、素地アルミニウムが表面に露出される
ため、耐熱効果が得られないばかりでなく、細線径化で
きず軽薄短小化にも不適である。なお、アルミコアに使
用される合金種によって硬さが大きく異なるため、ニッ
ケルめっき皮膜との硬さのバランス調整としては、軟ら
かく調整する場合はスルファミン酸ニッケル浴を使用
し、また比較的硬く調整する場合はワットニッケル浴を
使用すると容易に調整し易い。また、アルミコアに9
9.5%以上の純度を有する比較的高純度のアルミニウ
ム線を使用する場合は、アルミの有する硬さが合金のそ
れと比較すると極端に軟らかく、電解浴のみではニッケ
ルめっき皮膜の硬さ調整が困難なため、ニッケルめっき
後、高周波誘導加熱装置によって、周波数、出力などの
加熱条件を設定し、ニッケルめっき厚さのみの表皮深さ
分に加熱せしめ、ニッケルめっき皮膜を軟らかく調整す
るのが好ましい。また本発明のめっきアルミニウム線で
ははんだ接合が可能となる。
【0006】第2の観点として本発明は、アルミコアの
表面上に亜鉛置換によって形成させた亜鉛薄膜の外周
に、電解ニッケルめっきによりニッケルめっき皮膜を連
続被覆させ、更にその外周に電解銅めっきにより銅めっ
き皮膜を連続被覆させためっきアルミニウム線であっ
て、前記アルミコアとニッケルめっき皮膜との硬さの差
が、ビッカース硬さで100Hv以内に調整されているこ
とを特徴とするめっきアルミニウム線にある。上記第2
観点のめっきアルミニウム線では、上記第1観点と同様
の作用・効果を有する他に、熱履歴によるアルミと銅間
の境界に金属間化合物の生成が無くなるので、高温雰囲
気中に於ける物理的および機械的特性の変動を抑制でき
るようになる。更に銅めっき皮膜によりはんだ付け性が
より向上する。
【0007】第3の観点として本発明は、前記めっきア
ルミニウム線に於いて、ニッケルおよびニッケルと銅を
含めためっきによる金属層の断面比率が20%以下である
ことを特徴とするめっきアルミニウム線にある。上記第
3観点のめっきアルミニウム線では、ニッケルおよびニ
ッケルと銅を含めためっきによる金属層の断面比率を20
%以下にすることによって、アルミニウムの有する軽さ
を最小限維持できるため、軽量化に好適な導体となり、
コイル部品の軽薄短小化ができる。
【0008】第4の観点として本発明は、前記めっきア
ルミニウム線に冷間塑性加工を施して所望の外径に調整
した後、更にその外周にエナメル塗料を塗布焼付けして
エナメル被覆を設けたことを特徴とするエナメル被覆め
っきアルミニウム線にある。前記冷間塑性加工として
は、ダイスによる引抜き加工が挙げられる。また前記エ
ナメル塗料としては、ポリウレタン塗料、ポリイミド塗
料、ポリアミドイミド塗料、或いはポリエステル塗料等
が挙げられる。上記第4観点のエナメル被覆めっきアル
ミニウム線では、めっきアルミニウム線に冷間塑性加工
を施して所望の外径に調整した後、更にその外周に、エ
ナメル塗料を塗布焼付してエナメル被覆を設ける方法に
よって容易に製造可能となる。またエナメル被覆めっき
アルミニウム線は、熱履歴による影響がないので、電子
機器部品に用いられるコイル用線材として好適に使用す
ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内容を、図に示す
実施の形態により更に詳細に説明する。なお、これによ
り本発明が限定されるものではない。図1は、本発明の
めっきアルミニウム線およびエナメル被覆めっきアルミ
ニウム線を示す断面図であり、同図(a)はめっきアル
ミニウム線(ニッケルめっきアルミニウム線)の第1
例、同図(b)はめっきアルミニウム線(銅めっきアル
ミニウム線)の第2例、また同図(c)はエナメル被覆
めっきアルミニウム線(エナメル被覆銅めっきアルミニ
ウム線)の一例である。また図2は、比較例1のめっき
アルミニウム線(銅めっきアルミニウム線)を示す断面
図である。これらの図において、1はアルミニウムコア
(アルミニウム線、アルミニウム合金線)、2は亜鉛薄
膜、3はニッケルめっき皮膜(ニッケルめっき層)、4
は銅めっき皮膜(銅めっき層)、5はエナメル被覆、1
0はニッケルめっきアルミニウム線(めっきアルミニウ
ム線)、20、30は銅めっきアルミニウム線(めっき
アルミニウム線)、また50はエナメル被覆銅めっきア
ルミニウム線(エナメル被覆めっきアルミニウム線)で
ある。
【0010】−第1の実施の形態−(実施例1) 実施例1のめっきアルミニウム線について図1(a)を
用いて説明する。アルミコア1として、外径Φ0.90
mm、アルミニウム純度99.5%のアルミニウム線を
用い、該アルミコア1を脱脂、エッチング後、亜鉛置換
によって亜鉛薄膜2を形成させた。次に、スルファミン
酸ニッケル(結晶)600g/L、塩化ニッケル5g/
L、ホウ酸30g/L、浴温50℃、pH4.5に調整し
たニッケル電解浴によって、陰極電流密度10A/dm2
の電解条件で、5分間通電して10μm厚さのニッケル
めっき層3を設け、仕上がり外径Φ0.920mmのニ
ッケルめっきアルミニウム線(母線)を作成した。その
後、伸線によって冷間引抜き加工を施し、仕上がり外径
Φ0.10mmのニッケルめっきアルミニウム線10を
製造した。
【0011】−第2の実施の形態−(実施例2) 実施例2のめっきアルミニウム線について図1(b)を
用いて説明する。アルミコア1として、外径Φ0.90
mm、アルミニウム純度99.5%のアルミニウム線を
用い、該アルミコア1を脱脂、エッチング後、亜鉛置換
によって亜鉛薄膜2を形成させた。次に、スルファミン
酸ニッケル(結晶)600g/L、塩化ニッケル5g/
L、ホウ酸30g/L、浴温50℃、pH4.5に調整し
たニッケル電解浴によって、陰極電流密度10A/dm2
の電解条件で、5分間通電し10μm厚さのニッケルめ
っき層3を設けた。更に、硫酸銅100g/L、硫酸1
00g/L、浴温40℃に調整した硫酸銅めっき浴によっ
て、陰極電流密度10A/dm2の電解条件で、10分間
通電し20μm厚さの銅めっき層4を設け、仕上がり外
径Φ0.960mmの銅めっきアルミニウム線(母線)
を作成した。その後、伸線によって冷間引抜き加工を施
し、仕上がり外径Φ0.10mmの銅めっきアルミニウ
ム線20を製造した。
【0012】−第3の実施の形態−(実施例3) 実施例3のめっきアルミニウム線について図1(b)を
用いて説明する。アルミコア1として、外径Φ0.90
mm、アルミニウム純度95%Al-Mg合金線を用
い、該アルミコア1を脱脂、エッチング後、亜鉛置換に
よって亜鉛薄膜2を形成させた。次に、硫酸ニッケル2
50g/L、塩化ニッケル50g/L、ホウ酸30g/
L、浴温50℃、pH5.0に調整したニッケル電解浴に
よって、陰極電流密度10A/dm2の電解条件で、5分
間通電し10μm厚さのニッケルめっき層3を設けた。
更に、硫酸銅100g/L、硫酸100g/L、浴温40℃
に調整した硫酸銅めっき浴によって、陰極電流密度10
A/dm2の電解条件で、10分間通電し20μm厚さの
銅めっき層4を設け、仕上がり外径Φ0.960mmの
銅めっきアルミニウム線(母線)を作成した。その後、
伸線によって冷間引抜き加工を施し、仕上がり外径Φ
0.10mmの銅めっきアルミニウム線20を製造し
た。
【0013】−第4の実施の形態−(実施例4) 実施例4のめっきアルミニウム線について図1(b)を
用いて説明する。アルミコア1として、外径Φ0.90
mm、アルミニウム純度98%Al-Mg-Si合金線を
用い、該アルミコア1を脱脂、エッチング後、亜鉛置換
によって亜鉛薄膜2を形成させた。次に、硫酸ニッケル
250g/L、塩化ニッケル50g/L、ホウ酸30g/
L、浴温50℃、pH5.0に調整したニッケル電解浴に
よって、陰極電流密度10A/dm2の電解条件で、5分
間通電し10μm厚さのニッケルめっき層3を設けた。
更に、硫酸銅100g/L、硫酸100g/L、浴温40℃
に調整した硫酸銅めっき浴によって、陰極電流密度10
A/dm2の電解条件で、10分間通電し20μm厚さの
銅めっき層4を設け、仕上がり外径Φ0.960mmの
銅めっきアルミニウム線(母線)を作成した。その後、
伸線によって冷間引抜き加工を施し、仕上がり外径Φ
0.10mmの銅めっきアルミニウム線20を製造し
た。
【0014】−第5の実施の形態−(実施例5) エナメル被覆めっきアルミニウム線の一例について図1
(c)を用いて説明する。前記実施例2で得られたΦ
0.10mmの銅めっきアルミニウム線20の外周に、
ポリウレタン塗料を塗布焼付して2種相当のエナメル被
覆5を設け、外径0.112mmのエナメル被覆銅めっ
きアルミニウム線50を製造した。
【0015】−比較の形態−(比較例1) 比較例1のめっきアルミニウム線について図2を用いて
説明する。アルミコア1として、外径Φ0.90mm、
アルミニウム純度99.0%のアルミニウム線を用い、
該アルミコア1を脱脂、エッチング後、亜鉛置換によっ
て亜鉛薄膜2を形成させた。次に、シアン化第一銅40
g/L、シアン化ナトリウム70g/L、酒石酸カリウム
ナトリウム20g/L、炭酸ナトリウム10g/L、浴温
50℃に調整した電解銅めっき浴によって、陰極電流密
度2A/dm2の電解条件で35分通電し、30μm厚さ
の銅めっき層4を設け、Φ0.960mmの銅めっきア
ルミニウム線(母線)とした。続いて、線引き加工を伸
線機によって施し、仕上がり外径Φ0.10mmの銅め
っきアルミニウム線30を製造した。ここで、上記実施
例1〜4と比較例1について熱処理なしの条件と熱
処理(200℃×100時間連続加熱)ありの条件で、
その処理前後の一般特性を比較した。その結果を下記表
1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】上記表1から明らかなように、本発明のめ
っきアルミニウム線は、アルミコアとニッケル皮膜との
硬さの差がヒ゛ッカース硬さで100Hv以内に調整されてお
り、抗張力、伸び等の物理的・機械的特性および導電率
が熱処理後も低下しなかった。一方、比較例1のめっき
アルミニウム線では、抗張力、伸び等の物理的・機械的
特性および導電率が熱処理後は大幅に低下してしまっ
た。なお、特に表記はしなかったが、ニッケルおよびニ
ッケルと銅を含めためっきによる金属層の断面比率は、
上記実施例1においては約4.5%、実施例2〜4にお
いては約13.8%と何れも20%以下であった。また上
記実施例1〜4において、伸線による冷間引抜き加工が
良好に行えた。また、上記エナメル被覆銅めっきアルミ
ニウム線50の特性についても、特に表記はしないが、
ピンホール、絶縁破壊電圧等の一般特性が良好であり、
また、熱履歴による影響がないコイル用線材となった。
【0018】
【発明の効果】本発明のめっきアルミニウム線は、アル
ミコアの表面上に亜鉛置換によって形成させた亜鉛薄膜
の外周に、電解ニッケルめっきによりニッケル皮膜を均
一に連続被覆させたニッケルめっきアルミニウム線、或
いは更にその外周に銅めっき皮膜を施こした構造である
とともに、前記アルミコアとニッケル皮膜との硬さの差
が100Hv以内に調整されているものである。従って、
はんだ接合が可能なことは勿論、めっき後冷間塑性加工
が容易に施せるため、所望の径に引抜き加工することが
容易となった。また銅めっき皮膜を施こした構造のめっ
きアルミニウム線においても、熱履歴によるアルミと銅
間の境界に金属間化合物の生成が無くなり、高温雰囲気
における物理的・機械的特性の変動を抑制できるように
なった。まためっきによる金属層の断面比率を20%以下
にすることによって、アルミニウムの有する軽さを最小
限維持できるため、軽量化に好適な導体となり、コイル
部品の軽薄短小化ができるようになった。また本発明の
エナメル被覆めっきアルミニウム線は、前記めっきアル
ミニウム線の外周にエナメル被覆を設けることにより、
熱履歴による影響がないコイル用線材を好適に供給でき
るようになった。従って本発明は、電子機器・部品の軽
薄短小化、高性能化に大きく寄与するところ極めて大で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のめっきアルミニウム線およびエナメル
被覆めっきアルミニウム線を示す断面図である。(a)
はめっきアルミニウム線(ニッケルめっきアルミニウム
線)の第1例である。(b)はめっきアルミニウム線
(銅めっきアルミニウム線)の第2例である。(c)は
エナメル被覆めっきアルミニウム線(エナメル被覆銅め
っきアルミニウム線)の一例である。
【図2】比較例1のめっきアルミニウム線(銅めっきア
ルミニウム線)を示す断面図である。
【符号の説明】
1 アルミニウムコア(アルミニウム線、アルミニウム
合金線) 2 亜鉛薄膜 3 ニッケルめっき皮膜(ニッケルめっき層) 4 銅めっき皮膜(銅めっき層) 5 エナメル被覆 10 ニッケルめっきアルミニウム線(めっきアルミニ
ウム線) 20、30 銅めっきアルミニウム線(めっきアルミニ
ウム線) 50 エナメル被覆銅めっきアルミニウム線(エナメル
被覆めっきアルミニウム線)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K024 AA03 AA09 AB02 BA06 BC03 DA04 DA07 DA08 DB06 DB07 GA14 GA16 4K044 AA06 AA16 AB04 BA06 BA10 BA21 BB04 BB05 BC08 BC11 CA04 CA18 CA53 CA67 5G307 BA04 BB03 BC07 BC09 5G309 MA18

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムコアの表面上に亜鉛置換に
    よって形成させた亜鉛薄膜の外周に、電解ニッケルめっ
    きによりニッケルめっき皮膜を連続被覆させためっきア
    ルミニウム線であって、 前記アルミニウムコアとニッケルめっき皮膜との硬さの
    差が、ビッカース硬さで100Hv以内に調整されている
    ことを特徴とするめっきアルミニウム線。
  2. 【請求項2】 アルミニウムコアの表面上に亜鉛置換に
    よって形成させた亜鉛薄膜の外周に、電解ニッケルめっ
    きによりニッケルめっき皮膜を連続被覆させ、更にその
    外周に電解銅めっきにより銅めっき皮膜を連続被覆させ
    ためっきアルミニウム線であって、 前記アルミニウムコアとニッケルめっき皮膜との硬さの
    差が、ビッカース硬さで100Hv以内に調整されている
    ことを特徴とするめっきアルミニウム線。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のめっきアルミ
    ニウム線に於いて、ニッケルおよびニッケルと銅を含め
    ためっきによる金属層の断面比率が20%以下であること
    を特徴とするめっきアルミニウム線。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3の何れかに記載の
    めっきアルミニウム線に冷間塑性加工を施して所望の外
    径に調整した後、更にその外周にエナメル塗料を塗布焼
    付けしてエナメル被覆を設けたことを特徴とするエナメ
    ル被覆めっきアルミニウム線。
JP2002109973A 2002-04-12 2002-04-12 めっきアルミニウム線およびエナメル被覆めっきアルミニウム線 Pending JP2003301292A (ja)

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