JP2003300391A - 加熱圧着用接合体およびそれを用いた加熱圧着装置 - Google Patents

加熱圧着用接合体およびそれを用いた加熱圧着装置

Info

Publication number
JP2003300391A
JP2003300391A JP2002105412A JP2002105412A JP2003300391A JP 2003300391 A JP2003300391 A JP 2003300391A JP 2002105412 A JP2002105412 A JP 2002105412A JP 2002105412 A JP2002105412 A JP 2002105412A JP 2003300391 A JP2003300391 A JP 2003300391A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermocompression bonding
less
mass
thermocompression
bonding member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002105412A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenjiro Higaki
賢次郎 桧垣
Sadamu Ishizu
定 石津
Makoto Imamura
誠 今村
Yasushi Chikugi
保志 筑木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2002105412A priority Critical patent/JP2003300391A/ja
Publication of JP2003300391A publication Critical patent/JP2003300391A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱応答性、機械的強度および耐食性に優れた
加熱圧着用接合体を提供する。 【解決手段】 加熱圧着接合体100は、セラミック基
板1と、セラミック基板1の上に設けられた加熱圧着部
材10とを備える。加熱圧着部材10の熱伝導率が50
W/mK以上であり、かつビッカース硬度が100以上
1000以下であり、かつヤング率が200GPa以上
である。加熱圧着部材10は、タングステン合金、モリ
ブデン合金およびタングステン−モリブデン合金からな
る群より選ばれた少なくとも1種を含む。加熱圧着部材
10は、ニッケルおよび鉄からなる群より選ばれた少な
くとも1種を含む。加熱圧着部材10はコバルト、クロ
ムおよびシリコンからなる群より選ばれた少なくとも1
種を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、加熱圧着用接合
体およびそれを用いた加熱圧着装置に関し、特に、ホロ
グラム箔などの箔を加熱して圧着するための加熱圧着用
接合体およびそれを用いた加熱圧着装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】コンビニエンスストアまたはセルフサー
ビスターミナルなどに置かれている自動発券機では、セ
キュリティ性の高いチケットまたはクーポンなどを発行
する場合に、そのチケットまたはクーポンなどの発行時
にホログラム箔などの箔を貼付けることがある。この技
術において、たとえば特開2001−30465、特開
2001−30466および特開2001−10145
3に開示されているような改善が試みられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ようなホログラム箔の貼付け装置では、以下のような問
題があった。まず、ホログラム箔をチケットまたはクー
ポンに貼付ける場合には、ホログラム箔を加熱して圧着
する必要がある。そのため、通常加熱圧着部材が用いら
れる。従来の加熱圧着部材では、ステンレス鋼などの耐
熱金属が使われており、その熱伝導性が低いため、必要
なときに加熱圧着部材を加熱して、急速に温度を上昇さ
せることができない。そのため、オンデマンドでチケッ
トまたはクーポンを発行するためには、ホログラム箔を
貼付けないときにも常時加熱圧着部材を予熱しておく必
要があった。しかしながら、この場合には、エネルギー
消費量が大きくなるという問題がある。
【0004】従って、予熱することなくオンデマンドの
実用サイクルに耐えうる同部材の開発が望まれてきた。
すなわち、加熱圧着部材と、これを支持するベース体と
の間の熱応力を低減する設計が必要であるとともに、繰
返しの加圧使用に十分耐えるだけの機械的強度が必要で
ある。
【0005】さらに、複雑な形状のホログラム箔に対応
した圧着面を形成するために、加熱圧着部材は優れた加
工性を有する必要がある。また、自動発券機は、コンビ
ニエンスストアー、駅などのさまざまな環境で使用され
るため、大気雰囲気で長時間の使用に耐えうる高い耐食
性が必要とされる。
【0006】そこで、この発明の目的は上述のような問
題点を解決し、エネルギー消費量が小さく、かつオンデ
マンドの実用サイクルに耐えうる加熱圧着用接合体およ
びそれを用いた加熱圧着装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に従った加熱圧
着用接合体は、ベース体と、そのベース体の上に設けら
れた加熱圧着部材とを備える。加熱圧着部材の熱伝導率
が50W/mK以上であり、ビッカース硬度が100以
上1000以下であり、ヤング率が200GPa以上で
ある。
【0008】このように構成された加熱圧着用接合体で
は、加熱圧着部材の熱伝導率が50W/mK以上であ
る。そのため、熱応答性が良い。すなわち、チケットま
たはクーポンなどの発行時にヒータで加熱圧着部材を急
激に加熱して温度を環境温度から所望の温度まで短時間
で上昇させることができるため、加熱圧着部材を予熱し
ておく必要がなく、オンデマンドの実用に適している。
その結果、エネルギ消費量の小さい加熱圧着用接合体を
提供することができる。なお、加熱圧着部材の熱伝導率
は高い方がよく、好ましくは、熱伝導率は70W/mK
以上である。これにより、加熱圧着部材をさらに短時間
で昇温させることができる。
【0009】また、加熱圧着部材のヤング率が200G
Pa以上であるため本発明の加熱圧着部材は、繰返しの
加熱圧着に耐えるに十分な機械的強度を有する。ヤング
率が200GPa未満では、繰返しの加熱圧着により変
形または破損するおそれがある。
【0010】さらに、本発明の加熱圧着部材は、そのビ
ッカース硬度が100以上1000以下である。ビッカ
ース硬度が100未満では繰返しの加熱圧着時の負荷に
耐えることができず変形または破損するおそれがある。
より好ましくは、ビッカース硬度は200以上400以
下である。さらに、ビッカース硬度が1000以上で
は、加熱圧着部材自体の機械加工が困難となる。なお、
本件のビッカース硬度は、49N(5kgf)の荷重で
測定した場合の値とする。
【0011】このような部材としては、タングステン
(W)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)などの
高融点金属およびその合金または炭化タングステン(W
C)などの高融点金属の化合物からなる群から選ばれた
少なくとも1種からなる第1の成分を含む材料が挙げら
れる。また、第1の成分と、例えばニッケル(Ni)、
鉄(Fe)、コバルト(Co)、クロム(Cr)などの
遷移元素の1種以上を含む合金または複合材料であって
もよい。
【0012】好ましくは、加熱圧着部材は、第1の成分
と、ニッケル(Ni)および鉄(Fe)からなる群より
選ばれた少なくとも1種からなる第2の成分と、コバル
ト(Co)、クロム(Cr)およびシリコン(Si)か
らなる群より選ばれた少なくとも1種からなる第3の成
分とを含む。
【0013】加熱圧着部材が第1の成分を含むことによ
り、熱伝導率および熱膨張率を最適な範囲にすることが
できる。さらに、加熱圧着部材が第2の成分を含むこと
により、加熱圧着部材を構成する合金の加工性が向上す
る。さらに、加熱圧着部材が第3の成分を含むことによ
り、加熱圧着部材の耐食性が向上する。そのため防錆処
理を施すことなく高温高湿条件下において耐食性を有す
る加熱圧着部材を提供することができる。
【0014】好ましくは、加熱圧着部材は、第1の成分
として80質量%以上97質量%以下のタングステン
と、第2および第3の成分としてニッケルおよびコバル
トとを含み、残部が不可避的不純物からなり、第2およ
び第3の成分の合計量に対して、ニッケルの割合が10
質量%以上98質量%以下である。ニッケルとコバルト
の組成をこの範囲に規定することで、防錆処理が不要な
優れた耐食性を有する加熱圧着部材を得ることができ
る。
【0015】また好ましくは、加熱圧着部材は、第1の
成分として80質量%以上97質量%以下のタングステ
ンと、第2および第3の成分としてニッケル、コバルト
および鉄とを含み、残部が不可避的不純物とからなり、
第2および第3の成分の合計量に対して、ニッケルの割
合が10質量%以上98質量%以下でありコバルトの割
合が2質量%以上90質量%以下であり鉄の割合が0質
量%を超え70質量%以下である。
【0016】ニッケルとコバルトと鉄の組成をこの範囲
とすることにより、防錆処理が不要で耐食性に優れた加
熱圧着部材を得ることができる。第2および第3の成分
の合計量に対し、ニッケルの割合を10質量%以上98
質量%以下とする理由は、ニッケルの割合が10質量%
未満の場合には、鉄の割合が10質量%以上になるとニ
ッケル−コバルト−鉄の結合相にα−Fe相が析出して
高温高湿下で合金に腐食が生じやすくなり、一方、鉄が
10質量%未満になると焼結が困難になるからである。
また、ニッケルの割合が98質量%を超える場合には、
合金の耐食性が低下する。
【0017】また、第2および第3成分の合計量に対
し、コバルトの割合を2質量%以上90質量%以下とす
る理由は、コバルトの割合が2質量%未満では合金の耐
食性が低下し、90質量%を超えると焼結が困難となる
からである。さらに、鉄の割合を70質量%以下とする
のは、鉄の割合が70質量%を超えると結合相において
α−Fe相が析出し易くなり、高温高湿下において合金
に腐食が発生し易くなるからである。
【0018】このような組成を有する材料の1つの候補
として、例えば、特許第2957424号に、慣性体等
の用途として開示されている耐食性タングステン基焼結
合金が挙げられる。
【0019】好ましくは、加熱圧着部材の外表面は、被
圧着箔を打ち抜くための突出した加熱圧着面を有する。
【0020】この場合、テープ状で供給されるホログラ
ム箔などの被圧着箔を突出した加熱圧着面で容易に打ち
抜くことができる。
【0021】また好ましくは、加熱圧着面の端部の面取
り寸法Cは0.05mm以下であり、その端部の表面に
形成された欠け等の凹部の最大開口径が0.03mm以
下である。この場合、圧着された箔にばりまたは欠けが
生じることが少なくなる。面取り寸法Cは、JIS(日
本工業規格)B0001およびB0701で規定され
る。なお、凹部の最大開口径とは、凹部の外周上の任意
の2点間の距離のうち最大のものを指し、200倍程度
の光学顕微鏡像により容易に測定することができる。
【0022】また好ましくは、加熱圧着面の平面度が
0.02mm以下であり、表面粗さRaが5μm以下で
ある。なお、平面度とは、平面形体の幾何学的に正しい
平面からの狂いの大きさを言い、JIS規格(JISB
0621)に規定されている。また、表面粗さRaは、
JIS規格(JISB0601)に規定されている。
【0023】また好ましくは、ベース体は、セラミック
スを含む絶縁部材であり、加熱圧着部材の熱膨張率が
3.0×10-6/K以上6.0×10-6/K以下であ
る。この場合、加熱圧着部材の熱膨張率が3.0×10
-6/K以上6.0×10-6/K以下であるため、セラミ
ックスを含む絶縁部材と加熱圧着部材の熱膨張率とを整
合させることができる。そのため、急激な昇温と降温を
繰返すオンデマンドの実用的な熱サイクルにおいても、
熱応力の発生を軽減することができる。その結果、耐久
性の高い加熱圧着用接合体を提供することができる。
【0024】また好ましくは、セラミックスは窒化アル
ミニウムを主成分とするセラミックスである。
【0025】また好ましくは、加熱圧着用接合体は、ベ
ース体と加熱圧着部材との間に設けられた金属化層をさ
らに備える。
【0026】また好ましくは、加熱圧着用接合体は、ベ
ース体と加熱圧着部材との間に設けられためっき層をさ
らに備える。
【0027】また好ましくは、加熱圧着用接合体は、ベ
ース体と加熱圧着部材との間に設けられ、ロウ材および
はんだの少なくとも1種を含み、ベース体と加熱圧着部
材とを接合する接合層をさらに備える。
【0028】また好ましくは、加熱圧着用接合体は、加
熱圧着部材を加熱する加熱体をさらに備える。
【0029】また好ましくは、加熱圧着用接合体は、加
熱圧着部材の温度を測定する温度測定素子をさらに備え
る。
【0030】この発明に従った加熱圧着装置は、上述の
いずれかに記載の加熱圧着用接合体を用いて構成され
る。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図面を参照して説明する。
【0032】(実施の形態1)図1は、この発明の実施
の形態1に従った加熱圧着用接合体の断面図である。図
1を参照して、この発明の実施の形態1に従った加熱圧
着用接合体100は、ベース体としての絶縁部材のセラ
ミックスからなるベース体1と、同ベース体1の上に設
けられた加熱圧着部材10とを備える。加熱圧着部材1
0の熱伝導率が50W/mK以上であり、ビッカース硬
度が100以上1000以下であり、ヤング率が200
GPa以上である。
【0033】加熱圧着部材10は、高融点金属および高
融点金属の合金または化合物からなる群より選ばれた少
なくとも1種からなる第1の成分と、NiおよびFeか
らなる群より選ばれた少なくとも1種からなる第2の成
分と、Co、CrおよびSiからなる群より選ばれた少
なくとも1種からなる第3の成分とを含む。高融点金属
としては、例えばW、Mo、Taなどがあり、その合金
としては、例えばW合金、Mo合金またはW−Mo合金
などがある。
【0034】好ましくは、加熱圧着部材10は、第1の
成分として80質量%以上97質量%以下のWと、第2
および第3の成分としてNiおよびCoとを含み、残部
が不可避的不純物からなる。第2および第3の成分の合
計量に対して、Niの割合が10質量%以上98質量%
以下である。
【0035】また好ましくは、加熱圧着部材10は、第
1の成分として80質量%以上97質量%以下のWと、
第2および第3の成分としてNi、CoおよびFeとを
含み、残部が不可避的不純物とからなっていてもよい。
第2および第3の成分の合計量に対して、Niの割合が
10質量%以上98質量%以下であり、Coの割合が2
質量%以上90質量%以下であり、Feの割合が0質量
%を超え70質量%以下である。
【0036】加熱圧着部材10の外表面11は、被圧着
箔としてのホログラム箔を打ち抜くための突出した加熱
圧着面11fを有する。
【0037】図4は、図1中のIVで囲んだ部分の1つ
の形態を示す断面図である。図4を参照して、加熱圧着
部材10の端部12には、面取りされたコーナ部12c
が形成されている。図4の破線部は、面取り寸法Cが
0.05mmの場合を示す。本発明では、面取り部が破
線部を超えないことが好ましい。また、コーナ部12c
の表面に形成された欠け等の凹部の最大開口径は0.0
3mm以下が好ましい。
【0038】また、端部12の面取り形状は、図2およ
び3のコーナ部12aおよびコーナ部12bのような研
削、研磨等で人為的に形成されたものでもよく、図4の
コーナ部12cのように、端部12が欠けて自然に発生
した凹凸形状のものでもかまわない。さらに、実質的に
面取り部が無くてもかまわない。
【0039】加熱圧着面11fの平面度が0.02mm
以下であり、加熱圧着面11fの表面粗さRaが5μm
以下である。
【0040】加熱圧着用接合体100は、セラミックス
からなるベース体1と加熱圧着部材10との間に設けら
れた金属化層としての厚膜メタライズ層2をさらに備え
る。加熱圧着用接合体100は、ベース体と加熱圧着部
材との間に設けられためっき層3および13をさらに備
える。加熱圧着用接合体100は、ベース体と加熱圧着
部材との間に設けられ、ロウ材およびはんだの少なくと
も1種を含み、ベース体1と加熱圧着部材とを接合する
接合層4をさらに備える。
【0041】ベース体の材質として、例えば、AlN
(窒化アルミニウム)、Al23(酸化アルミニウ
ム)、Si34(窒化ケイ素)、SiC(炭化ケイ
素)、BeO(酸化ベリリウム)またはBN(窒化ホウ
素)などを主成分とするセラミックスがある。熱伝導率
とコストを考慮すると、上述の材質のうちAlNを主成
分とするものを用いるのが特に好ましい。熱応答性を高
めるためには、熱伝導率は高い方がよい。好ましくは、
熱伝導率は100W/mK以上であり、さらに好ましく
は、150W/mK以上である。
【0042】ベース体の熱膨張率は、加熱圧着部材の熱
膨張率と近い方がよく、3×10-6/K以上6×10-6
/K以下であることが好ましい。また、その厚みは、ヒ
ータ回路の絶縁性を保つために0.1mm以上とするこ
とが好ましく、さらには、装置自体をコンパクト化した
り、熱応答性を高めるためには、5mm以下が好まし
い。より好ましくは、2mm以下である。
【0043】加熱圧着部材10は、所定の組成粉末混合
物を成形し、これを焼結することによって得られる。例
えば、W合金の製造方法は、以下の通りである。まず原
料粉末としてのW粉末を用意する。W粉末の平均粒径は
0.5μm以上10μm以下であることが好ましい。結
合相となるNi粉末、Co粉末およびFe粉末は混合の
均一性を図るためにW粉末と同程度の粒度であることが
好ましい。
【0044】W粉末、Ni粉末およびFe粉末には不可
避的な不純物が含まれる。これらの不純物がそのまま合
金中に混入する。これらの不純物はヤング率などの機械
的強度や熱伝導率の低下を招き易いため、できるだけ少
なくすることが望ましい。
【0045】上述のように組成を制御したW粉末、Ni
粉末、Co粉末およびFe粉末からなる混合粉末は、通
常は9.8×107〜39.2×107Paの圧力で成形
して圧粉体とする。その後、水素雰囲気などの還元雰囲
気中においてNi−Co−Fe結合相の溶融温度より1
0〜80℃だけ高い温度で液相焼結することにより、耐
食性に優れたW基焼結合金からなる加熱圧着部材10を
得ることができる。
【0046】焼結は結合相の溶融温度以上の温度で行な
う液相焼結であるが、その焼結温度がNi−Co−Fe
結合相の溶融温度より10℃だけ高い温度未満では、焼
結が不純物となるため空孔が存在し、得られる合金の耐
食性および延性が極端に低下する。また、焼結温度が上
記結合相の溶融温度より80℃だけ高い温度を超える場
合には、焼結中に変形が起こり、所望の形態を備えた加
熱圧着部材10を得ることが困難になる。よって、焼結
温度はNi−Co−Fe結合相の溶融温度より10〜8
0℃だけ高い温度とすることが好ましい。
【0047】なお、上述の製造方法では、原料粉末中に
NiとCoとFeの各々を含める例を説明したが、これ
に限られるものではなく、これらの少なくとも1種を原
料粉末中に含めればよい。
【0048】加熱圧着部材10に向かい合うベース体の
面にはロウ付け、はんだ付け用の金属化層を形成するこ
とが好ましい。この金属化層は薄膜メタライズ法、厚膜
メタライズ法のいずれの方法で形成してもよい。図1で
は厚膜法によるメタライズ層2(以下、厚膜メタライズ
層と言う)が形成されている。
【0049】ベース体がセラミックスからなる場合の厚
膜メタライズ層2は、高融点金属またはその合金、望ま
しくは、WまたはMoを主成分とし、焼結助剤として、
2A族元素、3A族元素、酸化アルミニウムおよびこれ
らの化合物を1種以上含んでいてもよい。2A族元素と
して、例えば、Mg(マグネシウム)、Ca(カルシウ
ム)、Sr(ストロンチウム)およびBa(バリウム)
がある。3A族元素として、例えば、Sc(スカンジウ
ム)、Y(イットリウム)およびランタノイド元素があ
る。
【0050】また、厚膜メタライズ層に、例えばTi
(チタン)、V(バナジウム)、Nb(ニオブ)、Zr
(ジルコニウム)、Cr(クロム)のような4A族、5
A族、6A族の遷移元素および、Ni(ニッケル)およ
びCu(銅)のような他の遷移元素の群から選ばれた少
なくとも1種か、またはガラス成分が含まれていてもよ
い。厚膜メタライズ層はベース体の表面に以上の主成分
で構成されるペーストを塗布し、焼成してもよいし、焼
結前のセラミックスのグリーンシートにペーストを塗布
し同時焼結を行なってもよい。同層の厚みは3μm以上
50μm以下が好ましい。なお、図1中の同層の表面に
形成されているめっき層3は、Niを主成分とした、例
えば純Ni、Ni−B(ニッケル−ホウ素)系、Ni−
P(ニッケル−リン)系などを主成分としためっきが好
ましい。その厚みは好ましくは0.1μm以上10μm
以下であり、その上に、さらにAuのめっきが施されて
もよい。Auのめっきの厚みは0.1μm以上10μm
以下が好ましい。
【0051】図1中のめっき層13についても、めっき
層3と同様である。セラミックスからなるベース体と、
加熱圧着部材との接合には、熱抵抗を大きくしないため
に、ロウ材またははんだを含む接合層4を用いることが
好ましい。金属ロウとしては、接合強度の高いものであ
ればよいが、特に銀ロウが好ましい。Ti(チタン)な
どの活性金属が含まれた活性銀ロウを用いてもよいが、
その場合は、めっき層3および13ならびに厚膜メタラ
イズ層は、無くてもかまわない。また接合温度を下げる
ために、ロウ材の中にIn(インジウム)、Sn(錫)
などが含まれていてもよい。はんだとしては、Pb−S
n系(鉛−錫系)、Ag−Sn(−Cu)系(銀−錫
(−銅)系)、Sn−Zn(−Bi)系(錫−亜鉛(−
ビスマス)系)、Au−Sn系(金−錫系)、Au−G
e系(金−ゲルマニウム系)またはAu−Si系(金−
シリコン系)が挙げられる。接合後の接合部には腐食防
止のために、Ni/Au(ニッケル/金)めっきまたは
Auめっきが施されているのが好ましい。
【0052】このように構成された、この発明の実施の
形態1に従った加熱圧着用接合体100は、耐食性に優
れている。さらに、加熱圧着部材10の熱伝導率、ビッ
カース硬度およびヤング率が最適化されており、なおか
つ加熱圧着部材とベース体間の熱膨張係数の差が抑えら
れているため、熱応答性に優れ、かつ、繰返しの熱サイ
クルにも耐えることができる。
【0053】(実施の形態2)図5は、この発明の実施
の形態2に従った加熱圧着部材の断面図である。図5を
参照して、この発明の実施の形態2に従った加熱圧着用
接合体100は、セラミックからなるベース体1と接合
層4との間に薄膜のメタライズ層22(以下、薄膜メタ
ライズ層と呼ぶ)を有する点で、実施の形態1に従った
加熱圧着用接合体100と異なる。
【0054】この薄膜メタライズ層22は蒸着法または
スパッタリング法などの薄膜形成法や、めっきにより積
層される。この場合、薄膜メタライズ層は、ベース体1
上に形成された密着層と、密着層上に形成された拡散防
止層と、拡散防止層上に形成された被接合層とを備える
ことが好ましい。
【0055】密着層は、Ti、V、Nb、Zr、Cr、
Ni−Cr、Ta、およびこれらの化合物を含むことが
好ましい。またその厚みは0.01μm以上1.0μm
以下であるのが望ましい。拡散防止層は、好ましくはP
t(白金)、Pd(パラジウム)、Ni、MoおよびN
i−Crを含み、その厚みは、0.01μm以上1.5
μm以下であるのが望ましい。
【0056】被接合層はNi、Ni−B、Ni−Pおよ
びAuのいずれかを含み、その厚みは、0.1μm以上
10μm以下であるのが望ましい。
【0057】このように構成された、この発明の実施の
形態2に従った加熱圧着用接合体100では、実施の形
態1に従った加熱圧着用接合体と同様の効果がある。
【0058】(実施の形態3)図6は、この発明の実施
の形態3に従った加熱圧着用接合体の断面図である。図
6を参照して、この発明の実施の形態3に従った加熱圧
着用接合体100は、発明の形態1の基本構成に加え、
加熱圧着部材10を加熱する加熱体としての抵抗発熱体
31をさらに備える。発明の形態1の代わりに、発明の
形態2の基本構成を用いてもかまわない。抵抗発熱体
は、ベース体の内部またはその加熱圧着部材と向かい合
う面とは反対側に配設されていてもよい。
【0059】抵抗発熱体31は、線状などの各種形状の
抵抗体を用いることができるが、ベース体を薄くするた
めには、金属または合金の箔をヒータ回路状に加工する
ことにより形成されることが好ましい。なお、本発明の
目的を達成するためには、抵抗発熱体を形成する成分と
して、Wおよびその合金、Moおよびその合金、Ni−
CrまたはSUS(日本工業規格)などを選択すること
が望ましい。
【0060】抵抗発熱体31は、加熱圧着部材と同じ材
質で形成してもよい。またその全体もしくは電極端子部
分は、前述のめっき法または薄膜メタライズ法で金属被
覆されていてもよい。また、抵抗発熱体はベース体にロ
ウ材またははんだによりに接続されていてもよい。
【0061】また、抵抗発熱体は、薄膜または厚膜で形
成されていてもよい。薄膜の場合の好ましい材質として
は、例えばNi−Cr、Cr(クロム)、Ta(タンタ
ル)、Ta2N(窒化タンタル)、TiN(窒化チタ
ン)、ITO(indium-tin oxide)または金属シリサイ
ドなどが挙げられる。同様に、厚膜の場合は、例えばW
またはMoの他にAg−Pdなどが挙げられる。また、
その全体もしくは電極端子部分は、上述のめっき法また
は薄膜メタライズ法で金属被覆されていてもよい。
【0062】抵抗発熱体は絶縁層32で覆われている。
絶縁層は、例えばガラス、樹脂等で形成する。また、そ
の上部および/または下部に例えばガラスからなる絶縁
層が存在してもよい。
【0063】このように構成された、この発明の実施の
形態3に従った加熱圧着用接合体100では、実施の形
態1に従った加熱圧着用接合体100と同様の効果があ
る。
【0064】(実施の形態4)図7は、この発明の実施
の形態4に従った加熱圧着用接合体の断面図である。図
7を参照して、この発明の実施の形態4に従った加熱圧
着用接合体100では、加熱圧着部材10の形状が実施
の形態3の加熱圧着用接合体100と異なる。すなわ
ち、実施の形態4では、加熱圧着部材の幅が広く形成さ
れており、その鍔状の部分に、矢印120で示す方向に
荷重を加えることができる。これにより、テープ状で供
給されるホログラム箔などの被圧着箔を突出した加熱圧
着面11fで容易に打ち抜くことができる。
【0065】このように構成された、この発明の実施の
形態4に従った加熱圧着用接合体100では、実施の形
態3に従った加熱圧着用接合体100と同様の効果があ
る。
【0066】(実施の形態5)図8は、この発明の実施
の形態5に従った加熱圧着用接合体の断面図である。図
8を参照して、この発明の実施の形態5に従った加熱圧
着用接合体100では、加熱圧着部材10の形状が実施
の形態4の加熱圧着用接合体100と異なる。すなわ
ち、実施の形態5では、加熱圧着部材に脚部10aが形
成されており、この脚部に、矢印120で示す方向に荷
重を加えることができる。これにより、テープ状で供給
されるホログラム箔などの被圧着箔を突出した加熱圧着
面11fで容易に打ち抜くことができる。
【0067】このように構成された、この発明の実施の
形態5に従った加熱圧着用接合体100では、実施の形
態4に従った加熱圧着用接合体100と同様の効果があ
る。
【0068】(実施の形態6)図9は、この発明の実施
の形態6に従った加熱圧着用接合体の断面図である。図
9を参照して、この発明の実施の形態6に従った加熱圧
着用接合体100では、脚部210が加熱圧着部材10
と別に設けられている点で、実施の形態5の加熱圧着用
接合体100と異なる。すなわち、実施の形態6では、
加熱圧着部材とは別に脚部が設けられており、両部間に
めっき層3、接合層4およびめっき層13が形成されて
いる。この脚部に、矢印120で示す方向に荷重を加え
ることができる。これにより、テープ状で供給されるホ
ログラム箔などの被圧着箔を突出した加熱圧着面11f
で容易に打ち抜くことができる。
【0069】このように構成された、この発明の実施の
形態6に従った加熱圧着用接合体100では、実施の形
態5に従った加熱圧着用接合体100と同様の効果があ
る。
【0070】(実施の形態7)図10は、この発明の実
施の形態7に従った加熱圧着用接合体の断面図である。
図10を参照して、この発明の実施の形態7に従った加
熱圧着用接合体100では、3本の脚部10aが加熱圧
着部材10に設けられており、この脚部の間に2つのセ
ラミックからなるベース体1が設けられている点で、実
施の形態5の加熱圧着用接合体100と異なる。この脚
部10aに、矢印120で示す方向に荷重を加えること
ができる。これにより、テープ状で供給されるホログラ
ム箔などの被圧着箔を突出した加熱圧着面11fで容易
に打ち抜くことができる。
【0071】このように構成された、この発明の実施の
形態7に従った加熱圧着用接合体100では、実施の形
態5に従った加熱圧着用接合体100と同様の効果があ
る。
【0072】
【実施例】(実施例1)
【0073】
【表1】
【0074】まず、試料1〜10を構成する加熱圧着部
材として、縦×横が25mm×25mmであり、厚みが
2mmの板材を準備した。この板材の組成、熱伝導率、
熱膨張率、ビッカース硬度およびヤング率は表1に示す
とおりである。
【0075】次に、この加熱圧着部材の表面にめっき層
および/またはメタライズ層を形成した。めっき層およ
びメタライズ層の組成および厚みは、表1に示すとおり
である。
【0076】次に、試料1〜10を構成するセラミック
基板として、縦×横が28mm×28mmであり、厚み
が2mmのセラミック基板を用意した。セラミック基板
の組成、熱伝導率および熱膨張率は表1に示すとおりで
ある。
【0077】次に、表1で示す組成と厚みを有するセラ
ミック基板の表面に金属化層を形成した。
【0078】次に、加熱圧着部材のめっき層および/ま
たはメタライズ層と、セラミック基板の金属化層とを銀
ロウによって接合した。
【0079】次に、接合層として厚み2μmのAuめっ
き層を形成した。加熱圧着部材の加熱圧着面を機械加工
により形成した。具体的には、加熱圧着面の平面度が2
0μm以下、表面粗さRaが5μm以下となるまで加熱
圧着面を研磨した。その後、中央の直径15mmφの領
域を残し、その周囲に深さ1mmの座ぐり加工を施し
た。なお、加熱圧着面の端部には、人為的な面取りは施
さなかった。
【0080】次に、セラミック基板の面であって、加熱
圧着部材と向かい合う面の反対側の面に、Ag−Pdメ
タライズ印刷により形成された回路パターンを有する抵
抗発熱体を形成した。
【0081】抵抗発熱体を覆うようにガラス印刷により
絶縁層を形成した。抵抗発熱体のうち一部を絶縁層から
露出させ、露出した部分に電極端子部の薄膜メタライズ
層を形成した。このメタライズ層は、厚みが1μmのT
i層と、厚みが2μmのPt層と、厚みが1μmのAu
層を蒸着により形成した。またメタルマスクパターンを
用いた。
【0082】以上のようにして、試料1〜10に関して
加熱圧着用接合体を形成した。次に、試料1〜10につ
いてさまざまな評価を行なった。
【0083】まず、外観評価として、倍率が200倍の
光学顕微鏡で、加熱圧着面の表面に最大開口径が30μ
m以上の欠け(凹部)があるかどうかを検査した。
【0084】次に、外観評価で、最大開口径が30μm
以上の欠けがなかった試料について、スタンピングの評
価を行なった。具体的には、加熱圧着部材と同じ材質の
平板に9.8MPaの圧力で1秒間加圧するステップを
1000回繰返した後、加熱圧着部材の磨耗・変形の有
無を調べた。
【0085】次に、スタンピングの評価で磨耗、変形が
なかった試料について、ヒートサイクルの評価を行なっ
た。具体的には、温度−40℃で15分保持した後、温
度125℃まで昇温して15分保持する熱サイクルを5
00サイクル繰返した後の割れおよびクラックの有無を
100倍の光学顕微鏡にて調べた。
【0086】次に、ヒートサイクルの評価で割れ、クラ
ックがなかった試料について、耐食性の評価を行なっ
た。具体的には、温度85℃、湿度90%雰囲気に10
0時間加熱圧着用接合体を保ったときの表面の変色の有
無を調べた。
【0087】次に、ヒートサイクルの評価で、変色が生
じなかった試料について、加熱試験の評価を行なった。
具体的には、大気中で通電により抵抗発熱体を温度25
℃から急速加熱し、加熱圧着面の温度が全面100℃に
なるまでの時間を測定した。なお、加熱圧着面の温度
は、輻射式表面温度計を用いて測定した。これらの結果
を表2に示す。
【0088】
【表2】
【0089】表2より、本発明品である試料1〜4で
は、すべての評価において優れていることがわかる。逆
に、比較例の試料5〜10では、いずれかの評価で好ま
しくない結果が現れていることがわかる。
【0090】(実施例2)
【0091】
【表3】
【0092】まず、試料11〜17を構成する加熱圧着
部材として、縦×横が25mm×25mmであり、厚み
が表3で示される板材を準備した。この板材は、W−N
i−Co合金により構成され、W、NiおよびCoの質
量比は97:2:1である。各々の加熱圧着部材の熱伝
導率、熱膨張率、ビッカース硬度およびヤング率は実施
例1の試料3と同様である。
【0093】次に、この加熱圧着部材の表面に、実施例
1の試料3と同様のめっき層を形成した。
【0094】次に、試料11〜17を構成するセラミッ
ク基板として、縦×横が28mm×28mmであり、厚
みが表3で示されるセラミック基板を用意した。セラミ
ック基板の組成、熱伝導率および熱膨張率は、実施例1
の試料3と同様である。
【0095】次に、上記のセラミック基板の表面に実施
例1の試料3と同様金属化層を形成した。
【0096】次に、加熱圧着部材のめっき層と、セラミ
ック基板の金属化層とを銀ロウによって接合した。
【0097】次に、接合層として厚み2μmのAuめっ
き層を形成した。次に、実施例1の試料3と同様に、加
熱圧着部材の加熱圧着面を機械加工により形成した。
【0098】さらに、実施例1の試料3と同様の抵抗発
熱体、絶縁層および電極端子部の薄膜メタライズ層を形
成した。
【0099】以上のようにして、試料11〜17に関し
て加熱圧着用接合体を形成した。次に、試料11〜17
について、通電により抵抗発熱体を温度25℃から急速
加熱し、加熱圧着面が温度100℃になるまでの時間を
測定した。これらの結果を表4に示す。
【0100】
【表4】
【0101】表4より、本発明品である試料11〜17
では、加熱特性が優れていることがわかる。
【0102】(実施例3)実施例1の試料3と同じ試料
を3個作製し、加熱圧着面端部の面取りを表5のように
形成して試料18から20とした。
【0103】
【表5】
【0104】次に、これらの試料を用いた加熱圧着部材
を実装した加熱圧着装置を使って、被接合媒体としての
紙の上に、実際にホログラム箔の加熱圧着試験を実施し
た。具体的には、各試料を用いて100℃の温度、9.
8Mpaの圧力で1秒間の加熱圧着を10回行った。な
お、温度は各試料の加熱圧着部材の座ぐり加工を施した
面に接着したサーミスタにより測定した。
【0105】次に、被接合媒体上に形成された15mm
φの10個のホログラム箔の端部を観察し、バリなどの
異常の有無を調べた。その結果、試料18および19に
よって加熱圧着されたホログラム箔では、バリの発生が
ほとんど認められなかった。試料20を用いた場合に
は、小さなバリは確認されたが、実用上障害となるよう
な幅0.5mm以上の大きなバリは認められなかった。
【0106】今回開示された実施の形態および実施例は
すべての点で例示であって制限的なものではないと考え
られるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではな
くて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と
均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれるこ
とが意図される。
【0107】
【発明の効果】この発明に従えば、予熱をすることなく
急速に加熱でき、かつ機械的強度および耐食性に優れた
加熱圧着用接合体およびそれを用いた加熱圧着装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に従った加熱圧着用
接合体の断面図である。
【図2】 図1中のIVで囲んだ部分の1つの形態を示
す断面図である。
【図3】 図1中のIVで囲んだ部分の別の形態を示す
断面図である。
【図4】 図1中のIVで囲んだ部分のさらに別の形態
を示す断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態2に従った加熱圧着用
接合体の断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態3に従った加熱圧着用
接合体の模式的な断面図である。
【図7】 この発明の実施の形態4に従った加熱圧着用
接合体の模式的な断面図である。
【図8】 この発明の実施の形態5に従った加熱圧着用
接合体の模式的な断面図である。
【図9】 この発明の実施の形態6に従った加熱圧着用
接合体の模式的な断面図である。
【図10】 この発明の実施の形態7に従った加熱圧着
用接合体の模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 セラミックスからなるベース体、2 厚膜メタライ
ズ層、3,13 めっき層、4 接合層、10 加熱圧
着部材、10a,210 脚部、11 外表面、12
端部、12a,12b,12c コーナ部、22 薄膜
メタライズ層、31 発熱抵抗体、32 絶縁層、10
0 加熱圧着用接合体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今村 誠 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 筑木 保志 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 Fターム(参考) 2C005 HA04 HB13 JA09 JA18 JB08 KA48 KA57 LA19 LA20 LB06

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース体と、 そのベース体の上に設けられた加熱圧着部材とを備え、 前記加熱圧着部材の熱伝導率が50W/mK以上であ
    り、ビッカース硬度が100以上1000以下であり、
    ヤング率が200GPa以上である、加熱圧着用接合
    体。
  2. 【請求項2】 前記加熱圧着部材は、高融点金属および
    高融点金属の合金または化合物からなる群より選ばれた
    少なくとも1種からなる第1の成分と、ニッケルおよび
    鉄からなる群より選ばれた少なくとも1種からなる第2
    の成分と、コバルト、クロムおよびシリコンからなる群
    より選ばれた少なくとも1種からなる第3の成分とを含
    む、請求項1に記載の加熱圧着用接合体。
  3. 【請求項3】 前記加熱圧着部材は、第1の成分として
    80質量%以上97質量%以下のタングステンと、第2
    および第3の成分としてニッケルおよびコバルトとを含
    み、残部が不可避的不純物からなり、第2および第3の
    成分の合計量に対して、ニッケルの割合が10質量%以
    上98質量%以下である、請求項1または2に記載の加
    熱圧着用接合体。
  4. 【請求項4】 前記加熱圧着部材は、第1の成分として
    80質量%以上97質量%以下のタングステンと、第2
    および第3の成分としてニッケル、コバルトとおよび鉄
    とを含み、残部が不可避的不純物とからなり、第2およ
    び第3の成分の合計量に対して、ニッケルの割合が10
    質量%以上98質量%以下でありコバルトの割合が2質
    量%以上90質量%以下であり鉄の割合が0質量%を超
    え70質量%以下である、請求項1または2に記載の加
    熱圧着用接合体。
  5. 【請求項5】 前記加熱圧着部材の外表面は、被圧着箔
    を打ち抜くための突出した加熱圧着面を有する、請求項
    1から4のいずれか1項に記載の加熱圧着用接合体。
  6. 【請求項6】 前記加熱圧着面の端部の面取り寸法Cは
    0.05mm以下であり、その端部の表面に形成された
    凹部の最大開口径が0.03mm以下である、請求項5
    に記載の加熱圧着用接合体。
  7. 【請求項7】 前記加熱圧着面の平面度および表面粗さ
    Raがそれぞれ0.02mm以下および5μm以下であ
    る、請求項5または6に記載の加熱圧着用接合体。
  8. 【請求項8】 前記ベース体はセラミックスを含む絶縁
    部材であり、 前記加熱圧着部材の熱膨張率が3.0×10-6/K以上
    6.0×10-6/K以下である、請求項1から7のいず
    れか1項に記載の加熱圧着用接合体。
  9. 【請求項9】 前記セラミックスは窒化アルミニウムを
    主成分とするセラミックスである、請求項8に記載の加
    熱圧着用接合体。
  10. 【請求項10】 前記絶縁部材と前記加熱圧着部材との
    間に設けられた金属化層をさらに備えた、請求項8また
    は9に記載の加熱圧着用接合体。
  11. 【請求項11】 前記絶縁部材と前記加熱圧着部材との
    間に設けられためっき層をさらに備えた、請求項8から
    10のいずれか1項に記載の加熱圧着用接合体。
  12. 【請求項12】 前記絶縁部材と前記加熱圧着部材との
    間に設けられ、ロウ材およびはんだの少なくとも1種を
    含み、前記絶縁部材と前記加熱圧着部材とを接合する接
    合層をさらに備えた、請求項8から11のいずれか1項
    に記載の加熱圧着用接合体。
  13. 【請求項13】 前記加熱圧着部材を加熱する加熱体を
    さらに備えた、請求項1から12のいずれか1項に記載
    の加熱圧着用接合体。
  14. 【請求項14】 前記加熱圧着部材の温度を測定する温
    度測定素子をさらに備えた、請求項1から13のいずれ
    か1項に記載の加熱圧着用接合体。
  15. 【請求項15】 請求項1から14のいずれか1項に記
    載の加熱圧着用接合体を用いた加熱圧着装置。
JP2002105412A 2002-04-08 2002-04-08 加熱圧着用接合体およびそれを用いた加熱圧着装置 Withdrawn JP2003300391A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002105412A JP2003300391A (ja) 2002-04-08 2002-04-08 加熱圧着用接合体およびそれを用いた加熱圧着装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002105412A JP2003300391A (ja) 2002-04-08 2002-04-08 加熱圧着用接合体およびそれを用いた加熱圧着装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003300391A true JP2003300391A (ja) 2003-10-21

Family

ID=29390126

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002105412A Withdrawn JP2003300391A (ja) 2002-04-08 2002-04-08 加熱圧着用接合体およびそれを用いた加熱圧着装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003300391A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100635330B1 (ko) 2005-10-04 2006-10-17 (주) 아모센스 엘이디 패키지에서의 세라믹과 금속의 접합방법
JPWO2020129863A1 (ja) * 2018-12-21 2021-11-25 日本発條株式会社 接合方法および接合体

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100635330B1 (ko) 2005-10-04 2006-10-17 (주) 아모센스 엘이디 패키지에서의 세라믹과 금속의 접합방법
JPWO2020129863A1 (ja) * 2018-12-21 2021-11-25 日本発條株式会社 接合方法および接合体
US20220009022A1 (en) * 2018-12-21 2022-01-13 Nhk Spring Co., Ltd. Joining method and joined body

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7696455B2 (en) Power terminals for ceramic heater and method of making the same
CN107787259B (zh) 用于制造复合材料的方法
US5028495A (en) Composite foil brazing material and method of using
EP0798779A1 (en) Ceramic circuit board
US4598025A (en) Ductile composite interlayer for joining by brazing
JP4688706B2 (ja) 放熱基板およびこれを用いた半導体装置
JP4544964B2 (ja) 放熱基板
JP2004203706A (ja) 異種材料接合体及びその製造方法
JP2000323618A (ja) 銅回路接合基板及びその製造方法
JP2003197826A (ja) セラミックス回路基板およびそれを用いた半導体モジュール
US20030157360A1 (en) Bonded member comprising different materials and production method thereof
US6121590A (en) Ceramic-metal junction structure and a method for manufacturing the same
JP4293406B2 (ja) 回路基板
JP2001044345A (ja) 基板一体型構造体
JP2003300391A (ja) 加熱圧着用接合体およびそれを用いた加熱圧着装置
JP2000219578A (ja) セラミックス部材と金属部材との接合体およびその製造方法
JP3504716B2 (ja) 応力緩衝金属層を有するセラミックス接合体
JP3694607B2 (ja) 接触加熱用ヒータ及びこれを用いた接触加熱装置
JPS6338244A (ja) 半導体装置用セラミツク基板の製造方法およびその方法に使用するクラツド材
JPH0492871A (ja) セラミックス―金属接合体及びその製造方法
JP2020189307A (ja) 接合シートおよび接合体の製造方法
JPS6334963A (ja) 半導体装置用セラミツク基板の製造方法およびその方法に使用するクラツド材
Okamura Brazing ceramics and metals
JP2019182667A (ja) 金属/セラミックス接合体
JP3290258B2 (ja) セラミックスと金属の接合体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050705