JP2003297473A - コネクタの端子抜き方法及び端子抜き用治具 - Google Patents

コネクタの端子抜き方法及び端子抜き用治具

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JP2003297473A
JP2003297473A JP2002100320A JP2002100320A JP2003297473A JP 2003297473 A JP2003297473 A JP 2003297473A JP 2002100320 A JP2002100320 A JP 2002100320A JP 2002100320 A JP2002100320 A JP 2002100320A JP 2003297473 A JP2003297473 A JP 2003297473A
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terminal fitting
lance
jig
cavity
terminal
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Kenji Tsuji
健司 辻
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抜き取るべき端子金具が容易に判るようにす
る。 【解決手段】 治具50には、解除部54に加えて雄側
端子金具10のタブ12の逃がし溝58が形成され、そ
の奥面が押圧面59とされる。治具50が前方から挿入
されると、解除部54によりランス29が上方に撓み変
形させられて係止が解除される。この間、タブ12は逃
がし溝58に進入して押圧面59に当接し、ストッパ面
57は、端子収容部23の前方に未だ退避している。さ
らに治具50を挿入すると、押圧面59がタブ12の先
端を押し込み、ランス29が係止解除状態を維持したま
ま、雄側端子金具10がキャビティ21内を後方に押し
戻され、ストッパ面57が端子収容部23に当たって治
具50が停止される。雄側端子金具10が押し戻される
ことにより、後端の防水ゴム栓がキャビティ21の入口
から後方に突出し、これが抜き取るべき雄側端子金具1
0の目印となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コネクタにおいて
端子金具をキャビティから抜き取る方法及びその抜き取
りに用いる治具に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的なコネクタは、ハウジングに形成
されたキャビティ内に端子金具が後方から挿入され、キ
ャビティの内壁に設けられたランスが弾性的に係止する
ことより、端子金具が抜け止め状態で収容される。一
方、メンテナンス等において、端子金具をキャビティか
ら抜き取る場合は、治具を用いてランスを強制的に撓み
変形させて係止を解除し、係る状態から電線を持って引
っ張ることで端子金具を引き抜くようになっている。な
おこの種のコネクタは、例えば特開2000−2943
40に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに近年の傾向と
して、小型のハウジングに多極に配されるようになる
と、治具でランスの係止を解除したとしても、抜くべき
端子金具、すなわち引っ張る電線が判り辛く、正しい電
線に当たるまで試行錯誤を繰り返す必要があって作業能
率が悪かったり、また係止状態にある端子金具を無理に
引っ張ってランスに損傷を与えるおそれもあった。本発
明は上記のような事情に基づいて完成されたものであっ
て、その目的は、抜き取るべき端子金具が容易に判るよ
うにするところにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの手段として、請求項1の発明に係るコネクタの端子
抜き方法は、ハウジングに形成されたキャビティ内には
端子金具が後方から挿入され、前記キャビティの内壁ま
たは前記端子金具に弾性変形可能に設けられたランス
が、端子金具またはキャビティの内壁に係止することで
抜け止めするようにしたコネクタにおいて、前記端子金
具を前記キャビティから抜き取る方法であって、前記ハ
ウジングの前方から治具を挿入して前記ランスを強制的
に弾性変形させることで係止を解除し、引き続く治具の
挿入により前記端子金具を押し戻すところに特徴を有す
る。
【0005】請求項2の発明に係るコネクタの端子抜き
用治具は、ハウジングに形成されたキャビティ内には端
子金具が後方から挿入され、前記キャビティの内壁また
は前記端子金具に弾性変形可能に設けられたランスが、
端子金具またはキャビティの内壁に係止することで抜け
止めするようにしたコネクタに備えられ、前記端子金具
を前記キャビティから抜き取ることに用いられる治具で
あって、前記ハウジングの前方から挿入可能であり、前
記ランスと係合して挿入に伴いランスを強制的に弾性変
形させる解除部と、前記ランスの係止が解除されたのち
に前記端子金具と係合して引き続く挿入により端子金具
を後方に押し戻す押圧部とを有する構成としたところに
特徴を有する。
【0006】請求項3の発明は、請求項2に記載のもの
において、前記ハウジング側に設けられたガイド路に摺
接して当該治具が真直に挿入されるように案内するガイ
ド部が設けられているところに特徴を有する。請求項4
の発明は、請求項2または請求項3に記載のものにおい
て、正規位置まで挿入された場合に前記ハウジングの前
面に突き当たるストッパが設けられているところに特徴
を有する。請求項5の発明は、請求項2ないし請求項4
のいずれかに記載のものにおいて、前記解除部が、前記
ランスの幅方向の両端部と係合可能に二股状に形成され
ているところに特徴を有する。
【0007】
【発明の作用及び効果】<請求項1の発明>係止を解除
すべきランスに向けて前方から治具を挿入すると、まず
ランスが強制的に弾性変形させられて係止が解除され、
引き続き挿入すると、対応する端子金具が後方に押し戻
される。ランスの係止解除に続き、端子金具が押し戻さ
れることで抜き取るべき端子金具が判別でき、ひいては
端子金具の抜き取り作業を正確にかつ迅速に行うことが
できる。 <請求項2の発明>係止を解除すべきランスに向けて前
方から治具を挿入すると、まず解除部がランスと係合し
てこれを強制的に弾性変形させることで係止が解除さ
れ、引き続き挿入すると、押圧部が対応する端子金具を
後方に押し戻す。ランスの係止解除に続き、端子金具が
押し戻されることで抜き取るべき端子金具が判別でき、
ひいては端子金具の抜き取り作業を正確にかつ迅速に行
うことができる。
【0008】<請求項3の発明>ガイドによって治具が
真直に挿入され、ランスの係止解除とそれに続く端子金
具の押し戻し動作がより正確に行われる。 <請求項4の発明>治具が端子金具を所定寸法押し戻す
正規位置まで挿入されると、ストッパがハウジングの前
面に当たることでそれ以上の挿入が規制される。 <請求項5の発明>解除部が二股状に設けられているか
ら、ランスの幅方向の両側に係合してバランス良く安定
して弾性変形させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。 <第1実施形態>本発明の第1実施形態を図1ないし図
17によって説明する。本実施形態に係るコネクタは、
図1に示すように、雄側端子金具10と、これを収容す
るハウジング20と、二重係止用のリテーナ40とを備
えて構成されている。雄側端子金具10は、導電性に優
れた金属板をプレス加工して形成されており、図2にも
示すように、角筒状をなす本体部11の先端からタブ1
2が突設され、後端側に設けられたバレル13をかしめ
ることで、防水ゴム栓14ともども電線15の端末に固
着されている。本体部11の上面には、被係止凹部16
が凹み形成されている。
【0010】ハウジング20は合成樹脂製であって、図
3にも示すように、その内部には、前後方向を向いたキ
ャビティ21が、図示5列で上下2段に整列して形成さ
れている。このキャビティ21の形成領域の前端側で
は、各キャビティ21ごとに分離したタワー状をなす端
子収容部23が形成されている。各端子収容部23の前
面の下部位置には前面壁24が形成されており、この前
面壁24には、雄側端子金具10のタブ12を突出可能
とした挿通口25が開口されている。なお、前面壁24
の左右両端部から左右の側壁にわたる上縁部は、図9に
参照して示すように、雄側端子金具10の本体部11の
上面よりも低い位置まで切り欠かれており、詳しくは後
記する治具50の挿入用の挿入空間27が形成されてい
る。
【0011】各端子収容部23の上面壁部分には、雄側
端子金具10に一次係止するランス29が形成されてい
る。ランス29は、図6にも示すように、端子収容部2
3の横幅にほぼ匹敵する幅寸法を持って、前方に向けて
やや先下がりの片持ち状に延出した形態で形成され、幅
方向の中央部が厚肉、左右両端部が一段下がった薄肉と
なった凸字形の断面形状となっている。このランス29
の前端の下縁部における中央部が、雄側端子金具10の
被係止凹部16に係止する係止部29Cとなっている。
言い換えると、図9に示すように、ランス29が雄側端
子金具10に係止した際、幅方向の両端の薄肉部29B
が雄側端子金具10の本体部11から左右に突出するよ
うになっている。
【0012】上段の端子収容部23のランス29の上方
には、ランス29の上方への撓み変形を許容する撓み空
間30が、前方に開放して形成されている。一方、下段
の端子収容部23のランス29については、そのランス
29の上方への撓み変形を許容する撓み空間31A,3
1Bが、上段の端子収容部23の底壁を部分的に切除す
ることで形成されている。撓み空間31A,31Bは詳
細には、図6に示すように、厚肉部29Aと対応する撓
み空間31Aと、薄肉部29Bと対応する撓み空間31
Bとから構成されており、厚肉部29A用の撓み空間3
1Aは、底壁の幅方向の中央部を上下に貫通し、かつ前
方に開放して形成され、一方の薄肉部29B用の撓み空
間31Bは、底壁の下面を薄く削り、かつ同じく前方に
開放して形成されている。なお、底壁のうちの薄肉部2
9Bと対応する領域は、薄肉部29Bを当接させること
でランス29の過度に撓み変形するのを規制する規制部
32となっている。
【0013】リテーナ40はフロントタイプであって、
合成樹脂材により形成され、上記した端子収容部23群
の前端部に組み付け可能とされている。詳細には、図4
及び図5にも示すように、端子収容部23群の下面から
左右の側面に外嵌するような外壁41を備えたキャップ
状に形成され、前面板42には各端子収容部23の前面
壁24の挿通口25と対応した位置ごとに窓孔43が形
成されている。上記した端子収容部23群では、図3に
示すように、上下2段にわたる左右で隣り合う端子収容
部23同士の間に、縦向きの溝34が形成されており、
リテーナ40の前面板42の裏面には、上記の溝34内
に嵌入可能なリブ44が立てられている。
【0014】また、上記したランス29及びその撓み空
間30,31A,31Bの前方には、成形金型における
型抜き空間が存在しているが、同じくリテーナ40の前
面板42の裏面には、それらの型抜き空間に嵌入される
嵌入部45が形成されている。そして、この嵌入部45
には、ランス29の撓み空間30,31Bへ進入可能な
撓み規制部46が突設されている。各撓み規制部46
は、図6の鎖線に示すように、ランス29の両薄肉部2
9Bと対応するように、各ランス29に対して夫々左右
一対ずつ設けられている。また、各撓み規制部46は、
外壁41の内面若しくはリブ44の板面から一体的に形
成されており、これにより各撓み規制部46の補強が図
られている。
【0015】コネクタは、以下のように組み付けられ
る。まず、図7及び図8に示すように、ハウジング20
に対してリテーナ40が仮係止位置に装着される。この
仮係止位置では、撓み規制部46はランス29の撓み空
間30,31Bの前方に退避しているため、ランス29
の撓み変形が許容された状態にある。この状態から各キ
ャビティ21(端子収容部23)に雄側端子金具10が
後方から挿入される。雄側端子金具10は、タブ12を
挿通口25から前方に突出させ、またランス29を撓み
空間30,31A,31Bに向けて撓み変形させつつ押
し込まれる。
【0016】本体部11が前面壁24に当たる正規位置
まで挿入されると、図7の下段に示すように、被係止凹
部16がランス29の先端の位置に達するため、ランス
29が弾性復帰して被係止凹部16に落ち込み、図9に
も示すように、その前端の係止部29Cが被係止凹部1
6の前縁に係止し、すなわち雄側端子金具10が一次係
止される。すべての雄側端子金具10の挿入が完了した
ら、図10に示すように、リテーナ40を本係止位置に
押し込む。これに伴い、撓み規制部46が対応する撓み
空間30,31B内に進入してランス29の薄肉部29
Bと対応し、ランス29が撓み空間30,31A,31
B側へ不用意に撓み変形することが規制され、雄側端子
金具10が抜け方向に間接的に二重係止された状態とな
る。
【0017】さて、メンテナンス等においては、雄側端
子金具10をキャビティ21から抜き取ることが行われ
る。そのときは、リテーナ40をハウジング20から取
り外して二重係止を解除したのち、ランス29を強制的
に撓み変形させて一次係止を解除しつつ雄側端子金具1
0を引くことで行われる。このように雄側端子金具10
の抜き取りを行うべくランス29の係止を解除すること
に用いる治具50が備えられており、以下これについて
説明する。
【0018】治具50は、図11に示すように、柄51
の先に、やや横長の角形断面をなす挿入棒52が突設さ
れている。挿入棒52の先端面には、左右一対のガイド
板53が二股状に形成されている。ガイド板53は、端
子収容部23群の溝34内にほぼ緊密に挿入される厚さ
を持っているとともに、溝34同士の間隔と同じ間隔を
開けて形成されている。両ガイド板53の対向した面に
は、所定の高さ寸法を持った解除部54がガイド板53
の全長に亘って形成されている。この解除部54は、端
子収容部23の前面壁24の肩の部分から側壁にわたっ
て形成された挿入空間27の底面に載りつつ、ランス2
9の薄肉部29Bの下面側に潜り込み可能となってお
り、先端側の上面には、先下がりのテーパ面55が形成
されている。より詳細には、解除部54の下面が挿入空
間27の底面に載った場合に、テーパ面55の先端が、
自然状態にあるランス29の前端の下縁よりも少し下方
に位置し、また、テーパ面55の奥の水平面56は、図
16に参照して示すように、挿入されている雄側端子金
具10の本体部11の上面より少し上方に位置するよう
になっている。
【0019】上記の治具50において、挿入棒52の先
端面により、端子収容部23の前面壁24に当接可能な
ストッパ面57が形成されている。また、両解除部54
の下面から挿入棒52の下面にわたっては、雄側端子金
具10のタブ12の進入を許容する逃がし溝58が形成
されている。ここで、逃がし溝58の奥面の位置は、図
16の下段に示すように、治具50が挿入されてランス
29が被係止凹部16の上方に抜けた位置まで撓み変形
した時点で、雄側端子金具10のタブ12の先端が当た
る設定となっている。この逃がし溝58の奥面が、押圧
面59となっている。またこのとき、治具50のストッ
パ面57は、端子収容部23の前面よりも所定寸法前方
に退避しており、なお上記の所定寸法だけ治具50の挿
入が許容されるようになっている。
【0020】続いて、本実施形態の作用を説明する。雄
側端子金具10をキャビティ21から抜き取る場合は、
以下のような手順で行う。まず、本係止位置に装着され
ていたリテーナ40を、一旦外部に取り外し、端子収容
部23群を前方に開放した状態とする。この状態で治具
50を前方から挿入し、図15の右下の鎖線に示すよう
に、ランス29の係止を解除すべき端子収容部23の左
右両側の溝34にガイド板53を入れ、また両解除部5
4を左右の挿入空間27の底面に載せて押し込まれる。
押し込みが進むと、ランス29の両側の薄肉部29Bが
左右のテーパ面55に乗り上げることで上方に撓み変形
させられ、図16に示すように、テーパ面55の奥の水
平面56に乗り上げることで、ランス29が被係止凹部
16の上方に抜け、係止が解除される。この間、端子収
容部23の前面から突出したタブ12は、治具50の逃
がし溝58に相対的に進入して逃がされ、タブ12の先
端が丁度逃がし溝58の奥の押圧面59に当接する。ま
た、ストッパ面57は、端子収容部23の前方に退避し
た状態にある。
【0021】したがって、引き続き治具50を挿入する
と、図17に示すように、押圧面59がタブ12の先端
を押し込み、ランス29が解除部54の水平面56に乗
り上げて係止解除状態を維持したまま、雄側端子金具1
0がキャビティ21内を後方に押し戻され、ストッパ面
57が端子収容部23の前面壁24に当たって、治具5
0のそれ以上の押し込みが停止される。上記の雄側端子
金具10が押し戻されることにより、防水ゴム栓14が
キャビティ21の入口から後方に突出するため、これが
ランス29の係止が解除された位置に対応する雄側端子
金具10の目印となるから、その電線15を摘んで後方
に引っ張ることで、雄側端子金具10をキャビティ21
から後方に抜き出すことができる。
【0022】以上説明したように本実施形態の治具50
を使用すると、ランス29の係止を解除することに続い
て、雄側端子金具10が押し戻されてキャビティ21の
入口から突出する等で、抜き取るべき雄側端子金具10
が簡単に判別でき、ひいては雄側端子金具10の抜き取
り作業を正確にかつ迅速に行うことができる。治具50
には、ガイド板53が二股状に設けられて端子収容部2
3を左右両側から挟みつつ押し込まれるようになってい
るから、解除部54を挿入空間27の底面に沿わせるこ
とと併せて、治具50はこじることなくより確実に真直
に押し込まれ、ランス29の係止解除と、それに続く雄
側端子金具10の押し戻し動作を正確に行うことができ
る。また治具50には、不必要な押し込みを規制するス
トッパ面57が設けられているから、ハウジング20を
いたずらに傷付けるおそれがなく、治具50の押し込み
量に気を配る必要もない。
【0023】<第2実施形態>次に、本発明の第2実施
形態を図18ないし図26によって説明する。この第2
実施形態では、雌側のコネクタで、かつ抜け止め用のラ
ンス67を雌側端子金具60に設けた形式のものを例示
している。雌側端子金具60は、図18及び図19に示
すように、先端側に相手の雄側端子金具のタブと接触す
る接触片62を収容した角筒状の接続部61が設けら
れ、後端側のバレル63をかしめることで、防水ゴム栓
64ともども電線65の端末に固着されている。接続部
61の正面から見た右側板では、上縁が所定寸法延長さ
れた延長部66が形成されている。また、接続部61の
天井板61Aの幅方向の中央部には、後方の斜め上方を
向いて突出した金属ランス67が、切り起こしによって
形成されている。
【0024】ハウジング70内には、図20及び図21
に示すように、上記した雌側端子金具60を後方から挿
入して収容するキャビティ71が形成されている。キャ
ビティ71の前部側では、延長部66を含めた接続部6
1がほぼ緊密に挿入可能となっており、その前面壁72
には、雄側端子金具のタブを挿通可能な挿通口73が開
口されている。キャビティ71の天井壁71Aにおける
幅方向の中央部には、雌側端子金具60の金属ランス6
7に係止する係止溝74が形成されている。詳細には係
止溝74は、前面が開放して奥側が行き止まり状となっ
ており、その奥面が係止面75となっている。
【0025】したがって、キャビティ71内に雌側端子
金具60が後方から挿入されると、金属ランス67がキ
ャビティ71の天井壁71Aで押されて寝るように撓み
変形しつつ押し込まれ、接続部61が前面壁72に当た
る正規位置まで挿入されると、図22に示すように、金
属ランス67の先端が係止溝74の位置に達するため、
金属ランス67が弾性復帰して係止溝74に落ち込み、
その先端が係止面75に係止して抜け止めされるように
なっている。
【0026】さて、上記の雌側端子金具60の抜き取り
を行うことに用いる治具80が備えられている。まず、
キャビティ71の前面壁72には、図20及び図21に
示すように、上記した係止溝74の前面開口を挿通口7
3の直上位置まで同一幅で延長して開口することによっ
て、縦長の長方形状をなす治具挿入口77が形成されて
いる。一方、治具80は、図23及び図24に示すよう
に、柄(図示せず)の先端に、治具挿入口77に緊密に
挿入可能な角形の挿入棒82が突設されている。
【0027】挿入棒82の先端側の所定長さ部分は、下
面側が切除されて段付き状の解除部83が形成され、こ
の解除部83の高さ寸法は、図25に参照して示すよう
に、キャビティ71内に挿入された雌側端子金具60の
接続部61の天井板61Aと、係止溝74の天井面との
間隔にほぼ等しく取られている。解除部83ではさら
に、その先端側の上部が切除されることにより、突片8
4が形成されている。突片84の厚みは、キャビティ7
1内に挿入された雌側端子金具60の天井板61Aと、
キャビティ71の天井壁71Aとの間隔にほぼ等しく取
られている。突片84の先端面は、下縁に向けて後退し
たテーパ面85となっている。
【0028】上記の治具80において、突片84の上面
の奥の段付面によりストッパ面86が形成され、また解
除部83の下面の奥の段付面により押圧面87が形成さ
れている。ここで、押圧面87の位置は、図25に参照
して示すように、治具80が挿入されて金属ランス67
を撓み変形させ、突片84の先端がキャビティ71の天
井壁71Aにおける係止面75のすぐ後方に進入したと
きに、キャビティ71内に挿入された雌側端子金具60
における接続部61の天井板61Aの前縁に当たる設定
となっている。このとき、治具80のストッパ面86
は、係止面75よりも所定寸法前方に退避しており、な
お上記の所定寸法だけ治具80の挿入が許容されるよう
になっている。
【0029】第2実施形態の作用は以下のようである。
雌側端子金具60をキャビティ71から抜き取る場合
は、前面壁72の治具挿入口77から治具80の先端を
挿入し、突片84を含めて解除部83の下面を雌側端子
金具60の接続部61の天井板61Aに沿わせつつ真直
に押し込む。押し込みが進むと、解除部83が金属ラン
ス67に乗り上げることで、これを寝るように撓み変形
させて係止溝74から抜き出し、突片84が金属ランス
67の先端を越えたときには、図25に示すように、金
属ランス67が接続部61の天井板61Aと面一とな
り、これを押さえた突片84は、キャビティ71の天井
壁71Aにおける係止面75のすぐ後方に進入する。こ
れにより、金属ランス67による係止が解除される。こ
のとき治具80の押圧面87が、雌側端子金具60の接
続部61の天井板61Aの前縁に当接する。
【0030】引き続き治具80を挿入すると、押圧面8
7が接続部61を押し込み、金属ランス67が解除部8
3で押さえられて係止解除状態を維持したまま、雌側端
子金具60がキャビティ71内を後方に押し戻され、図
26に示すように、ストッパ面86が係止面75に当た
ることにより、治具80のそれ以上の押し込みが停止さ
れる。上記の雌側端子金具60が押し戻されることによ
り、防水ゴム栓64がキャビティ71の入口から後方に
突出するため、これが金属ランス67による係止が解除
された雌側端子金具60の目印となるから、その電線6
5を摘んで後方に引っ張ることで、雌側端子金具60を
キャビティ71から後方に抜き出すことができる。
【0031】この第2実施形態でも、治具80を挿入す
ることにより、金属ランス67の係止を解除することに
続いて、雌側端子金具60が押し戻されてキャビティ7
1の入口から突出する等で、抜き取るべき雌側端子金具
60が簡単に判別でき、ひいては雌側端子金具60の抜
き取り作業を正確に、かつ迅速に行うことができる。同
様に治具80には、不必要な押し込みを規制するストッ
パ面86が設けられているから、ハウジング70をいた
ずらに傷付けるおそれがなく、治具80の押し込み量に
気を配る必要もない。
【0032】<他の実施形態>本発明は上記記述及び図
面によって説明した実施形態に限定されるものではな
く、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に
含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内
で種々変更して実施することができる。 (1)上記第1実施形態の治具では、解除部とガイド板
とが両側に設けられている場合を例示したが、片側のみ
に設けられていてもよい。 (2)また同治具は、上下反転して使用できるようにし
てもよい。 (3)第1実施形態のように樹脂ランスを備えた形式
で、各キャビティが分離していないコネクタにも、本発
明は同様に適用できる。 (4)上記両実施形態とは逆に、樹脂ランスを備えたも
ので、タブを有しない雌側端子金具を収容する雌側のコ
ネクタ、あるいは、金属ランスを備えた雄側端子金具を
収容する雄側のコネクタにも、本発明は同様に適用可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るコネクタの組み付け前の縦
断面図
【図2】雄側端子金具の斜視図
【図3】ハウジングの正面図
【図4】リテーナの正面図
【図5】その背面図
【図6】ハウジングの部分拡大正面図
【図7】コネクタの組み付け途中の状態を示す縦断面図
【図8】ハウジングにリテーナを組み付けた状態の正面
【図9】雄側端子金具を係止した状態におけるハウジン
グの部分拡大正面図
【図10】コネクタの組み付け完了時の縦断面図
【図11】治具の平面図
【図12】その先端部分の縦断面図
【図13】同正面図
【図14】同一部切欠斜視図
【図15】治具によるランスの係止解除動作を示す正面
【図16】ランスの係止が解除された状態の部分縦断面
【図17】雄側端子金具が押し戻された状態の部分縦断
面図
【図18】本発明の第2実施形態に係る雌側端子金具の
一部切欠側面図
【図19】その正面図
【図20】ハウジングのキャビティ部分を示す縦断面図
【図21】その正面図
【図22】雌側端子金具が係止された状態の部分縦断面
【図23】治具の先端部分の側面図
【図24】同斜視図
【図25】金属ランスの係止が解除された状態の部分縦
断面図
【図26】雌側端子金具が押し戻された状態の部分縦断
面図
【符号の説明】
10…雄側端子金具 12…タブ 16…被係止凹部 20…ハウジング 21…キャビティ 23…端子収容部 27…挿入空間(ガイド路) 29…ランス 34…溝(ガイド路) 50…治具 53…ガイド板 54…解除部 57…ストッパ面 58…逃がし溝 59…押圧面 60…雌側端子金具 61…接続部 67…金属ランス 70…ハウジング 71…キャビティ 74…係止溝(ガイド路) 75…係止面 77…治具挿入口(ガイド路) 80…治具 83…解除部 86…ストッパ面 87…押圧面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングに形成されたキャビティ内に
    は端子金具が後方から挿入され、前記キャビティの内壁
    または前記端子金具に弾性変形可能に設けられたランス
    が、端子金具またはキャビティの内壁に係止することで
    抜け止めするようにしたコネクタにおいて、前記端子金
    具を前記キャビティから抜き取る方法であって、 前記ハウジングの前方から治具を挿入して前記ランスを
    強制的に弾性変形させることで係止を解除し、引き続く
    治具の挿入により前記端子金具を押し戻すことを特徴と
    するコネクタの端子抜き方法。
  2. 【請求項2】 ハウジングに形成されたキャビティ内に
    は端子金具が後方から挿入され、前記キャビティの内壁
    または前記端子金具に弾性変形可能に設けられたランス
    が、端子金具またはキャビティの内壁に係止することで
    抜け止めするようにしたコネクタに備えられ、前記端子
    金具を前記キャビティから抜き取ることに用いられる治
    具であって、 前記ハウジングの前方から挿入可能であり、前記ランス
    と係合して挿入に伴いランスを強制的に弾性変形させる
    解除部と、前記ランスの係止が解除されたのちに前記端
    子金具と係合して引き続く挿入により端子金具を後方に
    押し戻す押圧部とを有することを特徴とするコネクタの
    端子抜き用治具。
  3. 【請求項3】 前記ハウジング側に設けられたガイド路
    に摺接して当該治具が真直に挿入されるように案内する
    ガイド部が設けられていることを特徴とする請求項2記
    載のコネクタの端子抜き用治具。
  4. 【請求項4】 正規位置まで挿入された場合に前記ハウ
    ジングの前面に突き当たるストッパが設けられているこ
    とを特徴とする請求項2または請求項3記載のコネクタ
    の端子抜き用治具。
  5. 【請求項5】 前記解除部が、前記ランスの幅方向の両
    端部と係合可能に二股状に形成されていることを特徴と
    する請求項2ないし請求項4のいずれかに記載のコネク
    タの端子抜き用治具。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2811581A1 (en) * 2013-06-05 2014-12-10 Dai-Ichi Seiko Co., Ltd. Connector housing
KR101578125B1 (ko) 2009-02-17 2015-12-17 한국단자공업 주식회사 커넥터

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