JP2003296792A - 紙葉類蛍光検出センサ - Google Patents

紙葉類蛍光検出センサ

Info

Publication number
JP2003296792A
JP2003296792A JP2002101670A JP2002101670A JP2003296792A JP 2003296792 A JP2003296792 A JP 2003296792A JP 2002101670 A JP2002101670 A JP 2002101670A JP 2002101670 A JP2002101670 A JP 2002101670A JP 2003296792 A JP2003296792 A JP 2003296792A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
ultraviolet
paper sheet
fluorescence
transmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002101670A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Kamijo
秀章 上條
Yukio Ozaki
由紀夫 小崎
Kazunori Hirose
和則 廣瀬
Mitsuaki Usami
光陽 宇佐美
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Precision Corp
Original Assignee
Nidec Copal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Copal Corp filed Critical Nidec Copal Corp
Priority to JP2002101670A priority Critical patent/JP2003296792A/ja
Priority to US10/474,705 priority patent/US6998623B2/en
Priority to CNB038002140A priority patent/CN1278284C/zh
Priority to PCT/JP2003/002256 priority patent/WO2003073384A1/ja
Publication of JP2003296792A publication Critical patent/JP2003296792A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inspection Of Paper Currency And Valuable Securities (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙葉類から発生する蛍光を精度良く受光さ
せ、しかも、紙葉類の状態に影響されにくい紙葉類蛍光
検出センサを提供する。 【解決手段】 紙葉類蛍光検出センサ10は、紫外線を
搬送経路4に対して直交する方向に当てることと、紙葉
類7からの蛍光を適切に受光させることとを同時に満足
させるため、光透過/反射型ミラー30を利用する。こ
の光透過/反射型ミラーは、紫外線光源から発せられて
紫外線透過フィルタ15を通過した光を受光し、紙葉類
の搬送経路に対し直交するような光軸R2をもった光を
作り出す。そして、この光で照らされた紙葉類から発す
る蛍光は、光透過/反射型ミラー30を介して紫外線カ
ットフィルタ17まで達し、紫外線カットフィルタを通
過した光は受光素子16で受光される。このようなセン
サは、ハーフミラーなどの安価な光透過/反射型ミラー
を利用するので、センサ自体を安価にし、製造コストの
低減を図っている。しかも、紙葉類蛍光検出センサにお
いて光透過/反射型ミラーを利用することは、筐体11
内において各構成部品の配置の自由度が増す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙幣等の紙葉類の
種類や真偽の判別に利用するための紙葉類蛍光検出セン
サに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野の技術として、特
表平9−507326号公報がある。この公報に記載さ
れた装置は、紙幣に紫外線を照射し、紙幣で反射した紫
外光のレベルを第1のフォトセルを用いて測定し、それ
と同時に、紙幣で発生する蛍光の量を第2のフォトセル
で測定し、それぞれの測定量を基準レベルと比較して、
紙幣の真偽を判別させるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の装置には、次のような課題が存在している。す
なわち、紙幣に対して紫外線を斜め上方から照射する場
合、搬送経路上の紙幣のバタツキに対しては比較的適切
な受光が可能であるが、紙幣がシワになっていたり、折
れたりしている状態であると、紙幣における必要な範囲
に紫外光が十分に照射されないことになってしまう。こ
の場合、発生する蛍光にムラが生じ、その結果、蛍光の
受光出力にムラが発生し易く、精度良く蛍光を受光する
ことができ難いといった問題点があった。
【0004】本発明は、上述の課題を解決するためにな
されたもので、特に、紙葉類から発生する蛍光を精度良
く受光させ、しかも、紙葉類の状態に影響されにくい紙
葉類蛍光検出センサを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る紙葉類蛍光
検出センサは、紙葉類を搬送させる途中で、紙葉類に光
を照射し、紙葉類から発する蛍光を検出する紙葉類蛍光
検出センサにおいて、筺体内に収容された紫外線光源
と、筐体内に収容されると共に、紫外線光源の前方に配
置した紫外線透過フィルタと、筐体内に収容されると共
に、紫外線透過フィルタを通過した光を透過及び反射さ
せ、紙葉類の搬送経路に対し直交するような光を当てる
光透過/反射型ミラーと、筐体内に収容されると共に、
紫外線の照射により紙葉類から発する蛍光を光透過/反
射型ミラーを介して受光する受光素子と、受光素子と光
透過/反射型ミラーとの間に配置した紫外線カットフィ
ルタとを備えたことを特徴とする。
【0006】この紙葉類蛍光検出センサにおいては、紙
葉類に紫外線を照射して、紙葉類から発せられる蛍光
を、受光素子で受光して、紙葉類の種類や真偽などを判
別することを前提とした発明である。また、搬送経路上
の紙葉類は、常に一定の状態で搬送されている訳ではな
く、搬送経路上でバタついたり、紙葉類自体がシワにな
っていたり、折れたりしている場合がある。このような
いかなる状況においても、受光素子からの出力にムラを
発生させ難くする必要がある。そこで、本発明では、紫
外線を搬送経路に対して直交する方向に当てることと、
紙葉類からの蛍光を適切に受光させることとを同時に満
足させるため、光透過/反射型ミラーを利用する。この
光透過/反射型ミラーは、紫外線光源から発せられて紫
外線透過フィルタを通過した光を受光し、紙葉類の搬送
経路に対し直交するような光軸をもった光を作り出す。
そして、この光で照らされた紙葉類から発する蛍光は、
光透過/反射型ミラーを介して紫外線カットフィルタま
で達し、紫外線カットフィルタを通過した光は受光素子
で受光される。このような紙葉類蛍光検出センサは、ハ
ーフミラーなどの安価な光透過/反射型ミラーを利用す
るので、センサ自体を安価にし、製造コストの低減を図
っている。しかも、紙葉類蛍光検出センサにおいて光透
過/反射型ミラーを利用することは、筐体内において各
構成部品の配置の自由度が増す点で有利である。
【0007】また、紫外線光源及び紫外線透過フィルタ
は、光透過/反射型ミラーで反射した光により、紙葉類
の搬送経路を照らすように配置し、受光素子及び紫外線
カットフィルタは、光透過/反射型ミラーを透過した蛍
光を受光するように配置すると好適である。このような
構成は、光透過/反射型ミラーを反射した光で紙葉類を
照らし出し、光透過/反射型ミラーを透過した蛍光が受
光素子で検出されるものであり、センサ自体の筐体が横
長の場合に適している。
【0008】また、筐体内に収容されると共に、紫外線
光源から発せられて光透過/反射型ミラーを通過した光
を受光する照明モニタを備えると好適である。搬送途中
の紙葉類に当てられる光は、常に一定の状態に管理され
なければ、正確な紙葉類の判別(例えば、紙幣の種類や
真偽)ができない虞れがあり、そのような不具合を解消
させるために、照明モニタを筐体内に配置させている。
【0009】また、紫外線光源及び紫外線透過フィルタ
は、光透過/反射型ミラーを透過した光により、紙葉類
の搬送経路を照らすように配置し、受光素子及び紫外線
カットフィルタは、光透過/反射型ミラーで反射した蛍
光を受光するように配置すると好適である。このような
構成は、光透過/反射型ミラーを通過した光で紙葉類を
照らし出し、光透過/反射型ミラーで反射した蛍光を受
光素子で検出するものであり、センサ自体の筐体が縦長
の場合に適している。
【0010】また、筐体内に収容されると共に、紫外線
光源から発せられて光透過/反射型ミラーで反射した光
を受光する照明モニタを備えると好適である。搬送途中
の紙葉類に当てられる光は、常に一定の状態に管理され
なければ、正確な紙葉類の判別(例えば、紙幣の種類や
真偽)ができない虞れがあり、そのような不具合を解消
させるために、照明モニタを筐体内に配置させている。
【0011】また、紫外線光源は、搬送経路上における
受光領域と略同一の照明領域になるように、光透過/反
射型ミラーに向かう光を制御するレンズ部を備えると好
適である。このような構成は、蛍光を受光するにあたっ
て、紙葉類に当てられた紫外線を有効利用する上で最適
であり、紫外線光源にレンズ部を設けることで、このこ
とが簡単かつ確実に達成される。
【0012】また、受光素子は、搬送経路上における照
明領域と略同一の受光領域になるように、光透過/反射
型ミラーを介して受光素子に向かった光を制御するレン
ズ部を備えると好適である。このような構成は、蛍光を
受光するにあたって、紙葉類に当てられた紫外線を有効
利用する上で最適であり、受光素子にレンズ部を設ける
ことで、このことが達成される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明に
係る紙葉類蛍光検出センサの好適な実施形態について詳
細に説明する。
【0014】[第1の実施形態]図1は、紙葉類検査器
1を示す断面図であり、この紙葉類検査器1で検査対象
になっているのは、紙葉類の一例である紙幣の真偽判別
であり、具体的には、カラーコピーされた偽造紙幣と正
規の紙幣との判別である。このカラーコピー用紙には、
多量の蛍光発生成分が含まれており、この点に着目して
真偽判別を行う。
【0015】紙葉類検査器1には、上下のガイド板2,
3で挟まれるようにして形成させた直線的な搬送経路4
が設けられ、この搬送経路4の途中には、搬送ローラ
5,6が配置され、各搬送ローラ5,6によって紙幣7
を排出側に向けて確実に搬送させている。このような搬
送経路4の途中には、金種を識別する紙幣認識装置8が
配置されている。
【0016】この紙幣(紙葉類)認識装置8は、図示し
ないが、LEDなどの光源によって紙幣7を照らし、紙
幣7からの反射光をCCDカメラで捕捉する構造をもっ
ている。そして、カメラで撮像された画像と既知の画像
データとの照合を行い、紙幣の金種を判別している。し
かし、近年、カラーコピーの高精度化によって、画像認
識だけでは、紙幣7の真偽を判別し難い状態になってい
る。
【0017】そこで、紙幣認識装置8の上流側に、紙葉
類蛍光検出センサ10を配置させる。この紙葉類蛍光検
出センサ10は、図2に示すように、略直方体形状で横
長の筺体11の内部空間を縦方向に分割する仕切り部2
0を有している。この仕切り部20は、紫外線光源12
と受光素子16とを分断させると共に、筺体11内を第
1の区画室23と第2の区画室24とに分割する。そし
て、筺体11において、仕切り部20によって形成した
第1の区画室23には、紫外線LED(発光素子)から
なる紫外線光源12が収容され、この紫外線LED12
は、筐体11に取付けられた駆動回路基板25に対し
て、L字状に曲げられたリード部12aを介して固定さ
れている。ここで利用する紫外線光源12は、可視光成
分が含まれた紫外線ランプである。また、光源としてL
EDを採用する理由は、筺体11が小さくても収容スペ
ースが少なくて済み、輝度のばらつきが少なく、経時的
な光変動が少ないといったメリットをもっていることか
ら、小型化を意図したこの紙葉類蛍光検出センサ10に
は最適である。
【0018】第2の区画室24内には、紙幣7から放出
される蛍光を検出するための受光素子(フォトセンサ)
16が収容され、この受光素子16は、リード部16a
を介して駆動回路基板25に固定させている。また、筺
体11の下面には、第1区画室23を塞ぐようにして接
着剤等で防塵ガラス板14が固定され、この防塵ガラス
板14には、紫外線を透過しやすいガラスが採用されて
いる。また、紫外線光源12の前方に配置した紫外線透
過フィルタ15は、第1区画室23内に設けられた開口
部20bの壁面に接着剤等を介して固定されている。従
って、紫外線LED12から出射させた光が、紫外線透
過フィルタ15を通過することで、紫外成分(例えば3
00〜400nm程度)が紫外線透過フィルタ15から
放出される。このような紫外線透過フィルタ15の採用
は、紫外線含有率を高くして、受光精度を向上させてい
る。
【0019】紫外線光源12と受光素子16とを利用し
て、紙幣7から発する蛍光を検出する際、搬送経路4上
の紙幣7は、常に一定の状態で搬送される訳ではなく、
搬送経路4上でバタツキが発生したり、紙幣7自体にシ
ワSが発生していたり、折れPが発生している場合があ
る。このような状況下においても、受光素子16からの
出力にムラを発生させ難くする必要がある。
【0020】そこで、搬送経路4に対して直交する方向
から紫外線を当てることと、紙幣7からの蛍光を適切に
受光させることとを同時に満足させるため、光透過/反
射型ミラーの一例であるハーフミラー30を利用する。
このハーフミラー30は、搬送経路4に対し平行な光軸
R1(図3参照)をもった紫外線光源12から発せられ
た紫外線を、90度曲げるような角度(例えば、搬送経
路4に対して45度)をもって、仕切り部20の開口部
20aを塞ぐように、仕切り部20に固定されている。
これにより、紫外線は、搬送経路4に対して直交するよ
うな光軸R2(図3参照)をもって紙幣7を照らす。ま
た、受光素子16は、搬送経路4に対して直交する光軸
R2の延長上に配置させ、ハーフミラー30を透過した
光を受光する。
【0021】更に、ハーフミラー30と受光素子16と
の間において、受光素子16の前方には、紫外線カット
フィルタ17が、接着剤等を介して筐体11の内部に固
定される。このような紫外線カットフィルタ17を採用
する理由は、ハーフミラー30を透過した光に、紫外線
成分が含まれていると、受光素子16で精度良く蛍光を
受光することができないからである。
【0022】よって、紫外線を搬送経路4に対して直交
する方向から当てると、搬送経路4上の紙幣7のバタツ
キに対応できることは勿論のこと、紙幣7にシワSが発
生していたり、折れPが発生していた場合でも、シワS
や折れPの部分において紫外光の照射ムラを抑制するこ
とで発生する蛍光ムラが減少させられる。その結果とし
て、蛍光の受光精度を上げることができる。また、紫外
線によって照らし出された紙幣7が、蛍光発生成分を含
んでいる場合には、励起した蛍光が紙幣7から放出さ
れ、この蛍光は、光軸R2に沿ってハーフミラー30を
通過した後に受光素子16で適切に検出される。
【0023】例えば、カラーコピーされた偽造紙幣7が
搬送経路4内に送り込まれた場合、カラーコピー用紙に
は、多量の蛍光発生成分が含まれているので、受光素子
16での蛍光の検出量は高いものとなる。これに対し、
正規の紙幣には、蛍光発生成分はほとんど含まれておら
ず、受光素子16の検出量は極めて少ないものとなる。
また、このようなハーフミラー30の利用は、センサ自
体を安価にして、製造コストの低減を可能にする。しか
も、紙葉類蛍光検出センサ10においてハーフミラー
(光透過/反射型ミラー)30を利用することは、筐体
11内の各構成部品、例えば紫外線光源12や受光素子
16の配置の自由度が増す点で有利である。
【0024】更に、搬送途中の紙幣7に照射させる光量
は、常に一定の状態に管理しなければ、正確な紙幣7の
検査(例えば、紙幣の種類や真偽)ができない虞れがあ
る。そこで、その管理の一手段として、フォトセンサか
らなる照明モニタ18によりハーフミラー30を通過し
た光を受光する。この照明モニタ18は、第2区画室2
4内に収容されると共に、光軸R1(図3参照)の延長
上に配置させる。また、この照明モニタ18は、リード
部18aを介して駆動回路基板25に固定させている。
よって、紫外線光源12から発せされた光は、ハーフミ
ラー30を通して間接的に照明モニタ18で受光され
る。
【0025】更に、紙幣7に当てられた紫外線を有効利
用する際、搬送経路4上において、照明領域Aと受光領
域Bとを略同一にすると好適である(図3参照)。そこ
で、紫外線LED12の先端にレンズ部33を設ける。
このレンズ部33は、受光領域Bが予め判明している場
合に、紫外線LED12の照明角度を調整して、ハーフ
ミラー30に向かう光を制御するために利用され、最適
な明るさが受光領域Bで得られるように、紫外線LED
12の特性に応じて種々選択される。このようなレンズ
部33の利用によって、紫外線LED12の照明角度を
調整することができる。
【0026】他の紙葉類蛍光検出センサ40として、図
4に示すように、紙幣7に当てられた紫外線を有効利用
するにあたって、搬送経路4上において、照明領域Aと
受光領域Bとを略同一にするために、受光素子16とレ
ンズ部35とで紫外線カットフィルタ17を挟み込むよ
うにしてもよい。このレンズ部35は、照明領域Aが予
め判明している場合に、受光素子16の受光角度を調整
し、ハーフミラー30を透過して受光素子16に向かう
蛍光を制御するために利用される。そして、レンズ部3
5は、最適な受光領域Bが得られるように、受光素子1
6の特性に応じて種々選択される。このようなレンズ部
35の利用によって、最適な受光領域Bを作り出すこと
ができる。
【0027】また、指向性の高い紫外線光源12を利用
する場合、レンズ部33は必要としない。さらに、レン
ズ部33を紫外線光源12から離すように前方に配置さ
せ、レンズ部35を受光素子16から離すように前方に
配置させてもよい。また、光透過/反射型ミラー30の
一例として、光透過と光反射の比率が5対5のハーフミ
ラーを例に挙げて説明したが、紫外線光源12の輝度や
受光素子16の感度との関係において種々の比率が選択
されることは言うまでもない。
【0028】[第2実施形態]本発明は、前述した第1の
実施形態に限定されるものではない。図5に示すよう
に、紙葉類蛍光検出センサ50は、略直方体形状で縦長
の筺体51の内部空間を縦方向に分割する仕切り部60
を有している。この仕切り部60は、紫外線光源52と
受光素子56とを分断させると共に、筺体51内を第1
の区画室63と第2の区画室64とに分割する。そし
て、筺体51において、仕切り部60によって形成した
第1の区画室63には、紫外線LED(発光素子)から
なる紫外線光源52が収容され、この紫外線LED52
は、筐体51に取付けられた駆動回路基板65に対しリ
ード部52aを介し吊されるように固定されている。
【0029】ここで利用する紫外線光源52は、可視光
成分が含まれた紫外線LEDである。また、光源として
LEDを採用する理由は、筺体51が小さくても収容ス
ペースが少なくて済み、輝度のばらつきが少なく、経時
的な光変動が少ないといったメリットをもっていること
から、小型化を意図したこの紙葉類蛍光検出センサ50
には最適である。
【0030】第2の区画室64内には、紙幣7から放出
される蛍光を検出するための受光素子(フォトセンサ)
56が収容され、この受光素子56は、リード部56a
を介して駆動回路基板65に吊されるように固定されて
いる。また、筺体51の下面には、第2区画室64を塞
ぐようにして接着剤等で防塵ガラス板54が固定され、
この防塵ガラス板54には、紫外線を透過しやすいガラ
スが採用されている。また、紫外線光源52の前方に配
置した紫外線透過フィルタ53は、仕切り部60に接着
剤等を介して固定されている。従って、紫外線LED5
2から出射させた光が、紫外線透過フィルタ53を通過
することによって、紫外成分(例えば300〜400n
m程度)が紫外線透過フィルタ53から放出される。こ
のような紫外線透過フィルタ53の採用は、紫外線含有
率を高くして、受光精度を向上させている。
【0031】また、紫外線LED52と防塵ガラス板5
4との間に設けられた仕切り部60の開口部60aを塞
ぐように、光透過/反射型ミラーの一例であるハーフミ
ラー55が、接着剤等によって仕切り部60に固定され
ている。そして、このハーフミラー55は、光透過と光
反射の比率が5対5の関係をもっている。従って、紫外
線透過フィルタ53から出射した光(例えば300〜4
00nm程度)は、単にハーフミラー55を通過し、防
塵ガラス板54に向けて放出される。
【0032】紫外線光源52と受光素子56とを利用し
て、紙幣7から発する蛍光を検出する際、搬送経路4上
の紙幣7は、常に一定の状態で搬送される訳ではなく、
搬送経路4上でバタツキが発生したり、紙幣7自体にシ
ワSが発生していたり、折れPが発生している場合があ
る。このような状況下においても、受光素子56からの
出力にムラを発生させ難くする必要がある。
【0033】そこで、搬送経路4に対して直交する方向
から紫外線を当てることと、紙幣7からの蛍光を適切に
受光させることとを同時に満足させるため、前述したハ
ーフミラー55が利用される。このハーフミラー55
は、紫外線光源52と防塵ガラス板54との間に配置さ
せ、紫外線光源52は、この光軸R1(図6参照)が搬
送経路4に対して直交するように向けられている。更
に、ハーフミラー55は、紫外線照射によって紙幣7か
ら発する蛍光を、受光素子56に向けて90度反射させ
るような角度(例えば、搬送経路4に対して45度)を
もって、筐体51の仕切り部60に固定されている。す
なわち、ハーフミラー55の反射面を、受光素子56の
光軸R2と紫外線光源52の光軸R1とが直交する交点
上に位置させ、搬送経路4に対して光軸R1を直交させ
る。
【0034】また、ハーフミラー55と受光素子56と
の間において、受光素子56には紫外線カットフィルタ
57が装着されている。このような紫外線カットフィル
タ57を採用する理由は、受光素子56に入射しようと
する光には、紫外線成分が比較的多く含まれる場合があ
り、余分な紫外線成分をカットして、受光の精度を向上
させるためである。
【0035】よって、紫外線を搬送経路4に対して直交
する方向から当てると、搬送経路4上の紙幣7のバタツ
キに対応できることは勿論のこと、紙幣7にシワSが発
生していたり、折れPが発生していた場合でも、シワS
や折れPの部分において紫外光の照射ムラを抑制するこ
とで発生する蛍光ムラが生じない。その結果として、蛍
光の受光精度を上げることができる。また、紫外線によ
って照らし出された紙幣7が、蛍光発生成分を含んでい
る場合には、励起した蛍光が紙幣7から放出され、この
蛍光は、光軸R1に沿ってハーフミラー55で反射した
後、光軸R2に沿って受光素子56で適切に検出され
る。
【0036】例えば、カラーコピーされた偽造紙幣7が
搬送経路4内に送り込まれた場合、カラーコピー用紙に
は、多量の蛍光発生成分が含まれているので、受光素子
56での蛍光の検出量は高いものとなる。これに対し、
正規の紙幣には、蛍光発生成分はほとんど含まれておら
ず、受光素子56での検出量は極めて少ないものとな
る。また、このようなハーフミラー55の利用は、セン
サ自体を安価にして、製造コストの低減を可能にする。
しかも、紙葉類蛍光検出センサ50においてハーフミラ
ー(光透過/反射型ミラー)55を利用することは、筐
体51内の各構成部品、例えば紫外線光源52や受光素
子56の配置の自由度が増す点で有利である。
【0037】更に、搬送途中の紙幣7に照射させる光量
は、常に一定の状態に管理しなければ、正確な紙幣7の
検査(例えば、紙幣の種類や真偽)ができない虞れがあ
る。そこで、その管理の一手段として、フォトセンサか
らなる照明モニタ58により、ハーフミラー55で反射
した光を受光する。この照明モニタ58は、第1区画室
63内に収容されると共に、光軸R2(図6参照)の延
長上に配置させて、ハーフミラー55で反射する可視光
を確実に捕捉させる。また、この照明モニタ58は、リ
ード部58aを介して駆動回路基板65に固定させてい
る。よって、紫外線光源52から発せされた光は、ハー
フミラー55で反射して間接的に照明モニタ58で受光
される。
【0038】更に、図5に示すような状態の紙幣7に当
てられた紫外線を有効利用する際、搬送経路4上におい
て、照明領域Aと受光領域Bとを略同一にすると好適で
ある(図6参照)。そこで、紫外線LED52の先端に
レンズ部73を設ける。このレンズ部73は、受光領域
Bが予め判明している場合に、紫外線LED52の照明
角度を調整して、搬送経路4上に向かう光を制御するた
めに利用され、最適な明るさが受光領域Bで得られるよ
うに、紫外線LED52の特性に応じて種々選択され
る。このようなレンズ部73の利用によって、紫外線L
ED52の照明角度を調整することができる。
【0039】本発明は、前述した実施形態に限定される
ものではない。例えば、他の紙葉類蛍光検出センサ80
では、図7に示すように、紙幣7(図5参照)に当てら
れた紫外線を有効利用するにあたって、搬送経路4上に
おいて、照明領域Aと受光領域Bとを略同一にするため
に、受光素子56とレンズ部75とで紫外線カットフィ
ルタ57を挟み込むようにしている。このレンズ部75
は、照明領域Aが予め判明している場合に、受光素子5
6の受光角度を調整し、受光素子56の受光部位に向か
う蛍光を制御するために利用される。そして、レンズ部
75は、最適な受光領域Bが得られるように、受光素子
56の特性に応じて種々選択される。このようなレンズ
部75の利用によって、最適な受光領域Bを作り出すこ
とができる。
【0040】また、指向性の高い紫外線光源52を利用
する場合、レンズ部73は必要としない。さらに、レン
ズ部73を紫外線光源52から離すように前方に配置さ
せ、レンズ部75を受光素子56から離すように前方に
配置させてもよい。また、光透過/反射型ミラー55の
一例として、光透過と光反射の比率が5対5のハーフミ
ラーを例に挙げて説明したが、紫外線光源52の輝度や
受光素子56の感度との関係において種々の比率が選択
されることは言うまでもない。
【0041】
【発明の効果】本発明による紙葉類蛍光検出センサは、
以上のように構成されているため、次のような効果を得
る。すなわち、紙葉類を搬送させる途中で、紙葉類に光
を照射し、紙葉類から発する蛍光を検出する紙葉類蛍光
検出センサにおいて、筺体内に収容された紫外線光源
と、筐体内に収容されると共に、紫外線光源の前方に配
置した紫外線透過フィルタと、筐体内に収容されると共
に、紫外線透過フィルタを通過した光を透過及び反射さ
せ、紙葉類の搬送経路に対し直交するような光を当てる
光透過/反射型ミラーと、筐体内に収容されると共に、
紫外線の照射により紙葉類から発する蛍光を光透過/反
射型ミラーを介して受光する受光素子と、受光素子と光
透過/反射型ミラーとの間に配置した紫外線カットフィ
ルタとを備えたことにより、紙葉類から発生する蛍光を
精度良く受光させ、しかも、紙葉類の状態に影響されに
くい紙葉類蛍光検出センサを実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る紙葉類蛍光検出センサを適用した
紙葉類検査器の一例を示す断面図である。
【図2】本発明に係る紙葉類蛍光検出センサの第1の実
施形態を示す断面図である。
【図3】図2に示したセンサの照明領域、受光領域を示
す断面図である。
【図4】図2に示した紙葉類蛍光検出センサの変形例を
示す断面図である。
【図5】本発明に係る紙葉類蛍光検出センサの第2の実
施形態を示す断面図である。
【図6】図5に示したセンサの照明領域、受光領域を示
す断面図である。
【図7】図5に示した紙葉類蛍光検出センサの変形例を
示す断面図である。
【符号の説明】
4…搬送経路、7…紙幣(紙葉類)、10,40,5
0,80…紙葉類蛍光検出センサ、11,51…筐体、
12,52…紫外線LED(紫外線光源)、15,53
…紫外線透過フィルタ、16,56…受光素子、17,
57…紫外線カットフィルタ、18,58…照明モニ
タ、30,55…ハーフミラー(光透過/反射型ミラ
ー)、33,35,73,75…レンズ部、A…照明領
域、B…受光領域、R1,R2…光軸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廣瀬 和則 東京都板橋区志村2丁目18番10号 日本電 産コパル株式会社内 (72)発明者 宇佐美 光陽 東京都板橋区志村2丁目18番10号 日本電 産コパル株式会社内 Fターム(参考) 3E041 AA02 BB03 BB04 BB05 EA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙葉類を搬送させる途中で、前記紙葉類
    に光を照射し、前記紙葉類から発する蛍光を検出する紙
    葉類蛍光検出センサにおいて、 筺体内に収容された紫外線光源と、 前記筐体内に収容されると共に、前記紫外線光源の前方
    に配置した紫外線透過フィルタと、 前記筐体内に収容されると共に、前記紫外線透過フィル
    タを通過した光を透過及び反射させ、前記紙葉類の搬送
    経路に対し直交するような光を当てる光透過/反射型ミ
    ラーと、 前記筐体内に収容されると共に、紫外線の照射により前
    記紙葉類から発する蛍光を前記光透過/反射型ミラーを
    介して受光する受光素子と、 前記受光素子と前記光透過/反射型ミラーとの間に配置
    した紫外線カットフィルタとを備えたことを特徴とする
    紙葉類蛍光検出センサ。
  2. 【請求項2】 前記紫外線光源及び前記紫外線透過フィ
    ルタは、前記光透過/反射型ミラーで反射した光によ
    り、前記紙葉類の前記搬送経路を照らすように配置し、
    前記受光素子及び前記紫外線カットフィルタは、前記光
    透過/反射型ミラーを透過した蛍光を受光するように配
    置したことを特徴とする請求項1記載の紙葉類蛍光検出
    センサ。
  3. 【請求項3】 前記筐体内に収容されると共に、前記紫
    外線光源から発せられて前記光透過/反射型ミラーを通
    過した光を受光する照明モニタを備えたことを特徴とす
    る請求項2記載の紙葉類蛍光検出センサ。
  4. 【請求項4】 前記紫外線光源及び前記紫外線透過フィ
    ルタは、前記光透過/反射型ミラーを透過した光によ
    り、前記紙葉類の前記搬送経路を照らすように配置し、
    前記受光素子及び前記紫外線カットフィルタは、前記光
    透過/反射型ミラーで反射した蛍光を受光するように配
    置したことを特徴とする請求項1記載の紙葉類蛍光検出
    センサ。
  5. 【請求項5】 前記筐体内に収容されると共に、前記紫
    外線光源から発せられて前記光透過/反射型ミラーで反
    射した光を受光する照明モニタを備えたことを特徴とす
    る請求項4記載の紙葉類蛍光検出センサ。
  6. 【請求項6】 前記紫外線光源は、前記搬送経路上にお
    ける受光領域と略同一の照明領域になるように、前記光
    透過/反射型ミラーに向かう光を制御するレンズ部を備
    えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載
    の紙葉類蛍光検出センサ。
  7. 【請求項7】 前記受光素子は、前記搬送経路上におけ
    る照明領域と略同一の受光領域になるように、前記光透
    過/反射型ミラーを介して前記受光素子に向かった光を
    制御するレンズ部を備えたことを特徴とする請求項1〜
    6のいずれか一項記載の紙葉類蛍光検出センサ。
JP2002101670A 2002-02-28 2002-04-03 紙葉類蛍光検出センサ Pending JP2003296792A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002101670A JP2003296792A (ja) 2002-04-03 2002-04-03 紙葉類蛍光検出センサ
US10/474,705 US6998623B2 (en) 2002-02-28 2003-02-27 Sheets fluorescence detecting sensor
CNB038002140A CN1278284C (zh) 2002-02-28 2003-02-27 纸张类荧光检测传感器
PCT/JP2003/002256 WO2003073384A1 (fr) 2002-02-28 2003-02-27 Capteur detectant la fluorescence de feuilles

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002101670A JP2003296792A (ja) 2002-04-03 2002-04-03 紙葉類蛍光検出センサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003296792A true JP2003296792A (ja) 2003-10-17

Family

ID=29388744

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002101670A Pending JP2003296792A (ja) 2002-02-28 2002-04-03 紙葉類蛍光検出センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003296792A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2183861C2 (ru) Способ установления подлинности документа, аппарат и система для его осуществления
JP4596690B2 (ja) 紙葉類蛍光検出センサ
AU2004296413B2 (en) Reflective optical sensor for bill validator
JP4703403B2 (ja) 検査装置
JP2002197506A (ja) Uv・蛍光検出装置及びそのセンシング方法
JP2007164385A (ja) 画像読取装置
WO2003073384A1 (fr) Capteur detectant la fluorescence de feuilles
EP1378868A2 (en) Document authenticating apparatus and method
US20030057053A1 (en) Apparatus and method for sheet discrimination
JP2010039897A (ja) 光検出装置および紙葉類処理装置
JP4163822B2 (ja) 紙葉類用の蛍光検出装置
JPH06203244A (ja) 紙幣等の真贋識別装置
WO2019194152A1 (ja) 光検出センサ、光検出装置、シート類処理装置および光検出方法
US20040056084A1 (en) Document handling apparatus
JP2003296792A (ja) 紙葉類蛍光検出センサ
WO2021193465A1 (ja) 光学センサ及び紙葉類識別装置
JP2003162748A (ja) 紙葉類蛍光検出センサ
JP2003263667A (ja) 紙葉類蛍光検出センサ
JP2004334342A (ja) 紙葉類蛍光検出装置
JP2004334329A (ja) 紙葉類判別装置
JP2008299639A (ja) 紙葉類識別装置
JP4721509B2 (ja) 紙葉類検出センサ
JP4127797B2 (ja) 紙葉類蛍光検出センサ
JP2010033176A (ja) 蛍光・残光検出装置および紙葉類処理装置
JP2005122392A (ja) 紙葉類蛍光検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050401

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071211

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080422