JP2003292613A - ポリアミド樹脂 - Google Patents

ポリアミド樹脂

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JP2003292613A
JP2003292613A JP2002103230A JP2002103230A JP2003292613A JP 2003292613 A JP2003292613 A JP 2003292613A JP 2002103230 A JP2002103230 A JP 2002103230A JP 2002103230 A JP2002103230 A JP 2002103230A JP 2003292613 A JP2003292613 A JP 2003292613A
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acid
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terephthalic acid
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Hideki Sawai
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Abstract

(57)【要約】 【課題】溶融成形が可能で、耐熱性、結晶性に優れる共
重合ポリアミド樹脂を得る。 【解決手段】ペンタメチレンジアミンとヘキサメチレン
ジアミンを主要成分として含有する脂肪族ジアミンと、
テレフタル酸誘導体を主要成分として含有するジカルボ
ン酸を重縮合して得られるポリアミド樹脂であって、前
記ポリアミド樹脂を、示差走査熱量計を用いて、溶融状
態から20℃/minの降温速度で30℃まで降温した
後、20℃/minの昇温速度で昇温した場合の融点
が、290℃以上330℃以下であるポリアミド樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペンタメチレンジ
アミンとヘキサメチレンジアミンを主要成分として含有
する脂肪族ジアミンと、テレフタル酸誘導体を主要成分
として含有するジカルボン酸から誘導される、融点をポ
リマーの分解温度未満に制御した、降温結晶化温度、結
晶化度の高いポリアミド樹脂に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、耐熱性、寸法安定性、機械特性に
優れたポリアミドとして、半芳香族ポリアミドが提案さ
れている。例えば、テトラメチレンジアミン、ペンタメ
チレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどの短鎖脂
肪族ジアミンとテレフタル酸からなる半芳香族ポリアミ
ドホモポリマーは、ポリマーの分解温度以上に融点があ
るため、溶融成形が困難である。そのため、半芳香族ポ
リアミドとしては、例えば、ヘキサメチレンジアミンと
2−メチルペンタメチレンジアミンの混合物とテレフタ
ル酸からなるポリアミドが特表平6−50359号公報
に開示されている。この半芳香族ポリアミドにおいて
は、第三成分として、2−メチルペンタメチレンジアミ
ンを共重合することにより、ポリマーの融点を制御し
て、溶融成形可能なものにしていると考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、側鎖に
メチル基が導入された脂肪族ジアミンは、側鎖に置換基
がない脂肪族ジアミンと比較して、立体障害が大きいた
め、このような第三成分の共重合は、ポリマーの融点を
低下させる手法としては有効であるが、結晶化速度や結
晶化度の低下を引き起こすという課題があった。
【0004】そこで本発明者らは、側鎖に置換基がな
い、特定の脂肪族ジアミンの混合物とテレフタル酸を重
縮合することによって、ポリアミド樹脂の融点を、その
分解温度より低い温度である290℃以上330℃以下
に制御し、溶融成形可能で、しかも、結晶化速度、結晶
化度が高いポリアミド樹脂が得られることを見出し、本
発明に到達した。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、 (1)ペンタメチレンジアミンとヘキサメチレンジアミ
ンを主要成分として含有する脂肪族ジアミンと、テレフ
タル酸誘導体を主要成分として含有するジカルボン酸誘
導体を重縮合して得られるポリアミド樹脂であって、前
記ポリアミド樹脂を、示差走査熱量計を用いて溶融状態
から20℃/minの降温速度で30℃まで降温した
後、20℃/minの昇温速度で昇温した場合の融点が
290℃以上330℃以下であることを特徴とするポリ
アミド樹脂。
【0006】(2)示差走査熱量計を用いて、溶融状態
から20℃/minの降温速度で30℃まで降温した場
合に現れる降温結晶化温度が250℃以上であることを
特徴とする(1)記載のポリアミド樹脂。
【0007】(3)前記降温結晶化温度±40℃の範囲
における降温結晶化の絶対値が40J/g以上であるこ
とを特徴とする(1)または(2)記載のポリアミド樹
脂。
【0008】(4)ペンタメチレンジアミンとヘキサメ
チレンジアミンを主要成分として含有する脂肪族ジアミ
ンと、テレフタル酸を主要成分として含有するジカルボ
ン酸を加熱重縮合して得られることを特徴とする(1)
〜(3)いずれか記載のポリアミド樹脂。
【0009】(5)ペンタメチレンジアミンとヘキサメ
チレンジアミンを主要成分として含有する脂肪族ジアミ
ンとテレフタル酸を主要成分として含有するジカルボン
酸の塩、および水の混合物を、加熱重縮合して得られる
ことを特徴とする(4)記載のポリアミド樹脂。
【0010】(6)ペンタメチレンジアミンが、リジン
脱炭酸酵素を有する微生物、リジン炭酸酵素活性の向上
した組換え微生物またはその抽出物を用いて、リジンか
ら産出されたものであることを特徴とする(1)〜
(5)記載のポリアミド樹脂。により構成される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明は、ペンタメチレンジアミンとヘキ
サメチレンジアミンを主要成分として含有する脂肪族ジ
アミン、テレフタル酸誘導体を主要成分として含有する
ジカルボン酸誘導体から誘導される共重合ポリアミドで
ある。また、耐熱性に優れ、溶融成形可能なポリアミド
樹脂を得ようとするものであるので、示差走査熱量計を
用いて、不活性ガス雰囲気下、前記ポリアミド樹脂を、
溶融状態から20℃/minの降温速度で30℃まで降
温した後、20℃/minの昇温速度で昇温した場合に
現れる吸熱ピークの温度が、290℃以上330℃以下
であることが必要である。本発明では、この吸熱ピーク
の温度を融点と定義する。ただし、吸熱ピークが2つ以
上検出される場合には、ピーク強度の最も大きい吸熱ピ
ークを融点とする。融点が290℃未満の場合は耐熱性
が低下するため、融点は290℃以上に制御する必要が
ある。また、融点が330℃より高い場合は、ポリアミ
ドの分解が促進され、溶融成形が困難となるため、融点
は330℃以下に制御することが必要である。ここで、
テレフタル酸誘導体の例としては、テレフタル酸、テレ
フタル酸クロリド、テレフタル酸ジメチルなどを挙げる
ことができる。
【0013】本発明において主要成分とは、構成成分の
うち、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、テレフタル酸の全モル数が少なくとも90モル%以
上、好ましくは95モル%以上含むポリアミドを言う。
【0014】また、脂肪族ジアミン中のヘキサメチレン
ジアミン成分が全脂肪族ジアミンに対して30ml%以
上、68ml%以下になるように混合して使用すること
が好ましい。
【0015】脂肪族ジアミン中のヘキサメチレンジアミ
ン成分が30ml%未満、68ml%より多い場合は、
ポリアミド樹脂の融点が330℃より大きくなり、溶融
成形が困難となるため好ましくない。
【0016】また、本発明では、溶融状態から降温した
場合に、結晶化がはやいポリアミド樹脂を得ようとする
ものであるので、示差走査熱量計を用いて、溶融状態か
ら20℃/minの降温速度で、30℃まで降温した場
合に現れる発熱ピークの温度が250℃以上であること
が好ましい。本発明では、この発熱ピークの温度を降温
結晶化温度と定義する。ただし、発熱ピークが2つ以上
検出される場合には、ピーク強度の最も大きい発熱ピー
クを降温結晶化温度とする。降温結晶化温度が250℃
より低い温度の場合は、溶融状態からの結晶化が遅いた
め好ましくない。
【0017】また、本発明では結晶化度の高いポリアミ
ド樹脂を得ようとするものであるので、溶融状態から、
20℃/minの降温速度で、30℃まで降温させた場
合の示差走査熱量曲線に現れる降温結晶化温度+40℃
と降温結晶化温度−40℃を結んでベースラインとした
場合に得られる降温結晶化熱量の絶対値が、40J/g
以上であることが好ましい。降温結晶化熱量の絶対値が
大きいほど、溶融状態から降温した場合の結晶化度は大
きくなると考えられるので、降温結晶化熱量が、45J
/g以上であることがより好ましい。
【0018】本発明のポリアミド樹脂の製造方法として
は、公知の方法が適用可能であり、例えば「ポリアミド
樹脂ハンドブック」(福本修編)等に開示されている方
法が使用できる。ペンタメチレンジアミンとヘキサメチ
レンジアミンの混合物とテレフタル酸を、高温で加熱
し、脱水反応を進行させる加熱重合法、また、ペンタメ
チレンジアミンとヘキサメチレンジアミンの混合物を水
に溶解し、テレフタル酸クロリドを水と混ざらない有機
溶媒に溶解しておき、これら水相と有機相の界面で重縮
合させる方法(界面重合法)などが挙げられる。ここ
で、加熱重縮合とは、製造時のポリアミド樹脂の最高到
達温度を200℃以上に上昇させる製造プロセスと定義
する。界面重合法は、有機溶媒を用いること、重縮合時
の副生成物となる塩酸を中和することが必要であること
などプロセスが複雑であるため、工業的に製造するには
加熱重合法を用いることが好ましい。
【0019】加熱重合法としては、ペンタメチレンジア
ミンとテレフタル酸の塩、ヘキサメチレンジアミンとテ
レフタル酸の塩を調製し、水の共存下、これらを混合
し、加熱して脱水反応を進行させる方法が好ましく用い
られる。また、ペンタメチレンジアミンとテレフタル酸
の塩、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸の塩の混
合比を変化させることによって、ポリアミド中の共重合
組成比を変化させることができる。ヘキサメチレンジア
ミンとテレフタル酸の塩が、全体の塩量に対して、70
wt%以上、あるいは29wt%以下である場合には、
得られるポリアミドの融点が330℃より大きくなるた
め、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸の塩は、全
体の塩量に対して、30wt%以上、69wt%以下に
することが好ましい。さらに、本発明のポリアミド樹脂
は、加熱重縮合後、さらに固相重合することによって、
分子量を上昇させることも可能である。固相重合は、1
00℃〜融点の温度範囲で、真空中、あるいは不活性ガ
ス中で加熱することにより進行する。
【0020】本発明のポリアミド樹脂の重合度にはとく
に制限がなく、0.01g/mlとした98%硫酸溶液
の25℃における相対粘度が1.5〜8.0であること
が好ましく、1.8〜5.0であることがさらに好まし
い。相対粘度が1.5未満では、実用的強度が不十分な
ため、8.0以上では、流動性が低下し、成形加工性が
損なわれるので好ましくない。
【0021】本発明のポリアミド樹脂には、構成成分の
うち10ml%未満、好ましくは5ml%未満で、か
つ、本発明の効果を損なわない量の他の成分を共重合す
ることができる。代表的な共重合成分としては、6−ア
ミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−ア
ミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などのアミ
ノ酸、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどの
ラクタム、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル
酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ブラ
シリン酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、オク
タデカン二酸のような脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキ
サンジカルボン酸のような脂環式ジカルボン酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボ
ン酸のような芳香族ジカルボン酸、エチレンジアミン、
1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、
1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタ
ン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカ
ン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミ
ノドデカン、1,13−ジアミノトリデカン、1,14
−ジアミノテトラデカン、1,15−ジアミノペンタデ
カン、1,16−ジアミノヘキサデカン、1,17−ジ
アミノヘプタデカン、1,18−ジアミノオクタデカ
ン、1,19−ジアミノノナデカン、1,20−ジアミ
ノエイコサン、2−メチル−1,5−ジアミノペンタン
などの脂肪族ジアミン、シクロヘキサンジアミン、ビス
−(4−アミノヘキシル)メタンのような脂環式ジアミ
ン、キシリレンジアミンのような芳香族ジアミンなどが
挙げられる。
【0022】本発明を構成するペンタメチレンジアミン
の製法に制限はないが、例えば、2−シクロヘキセン−
1−オンなどのビニルケトン類を触媒としてリジンから
合成する方法(Chemistry Letters,893(1986)、特公平
4−10452)や、リジン脱炭酸酵素を用いてリジン
から転換する方法などが既に提案されている。ペンタメ
チレンジアミンは、反応温度が高いほど、その脱アンモ
ニア反応により生成する、2,3,4,5−テトラヒド
ロピリジンやピペリジンの生成量が多くなり、これら環
状アミンはポリアミド樹脂を分解する可能性があると考
えられるため、反応温度が低い製法によって、ペンタメ
チレンジアミンを得る方が、副生成物である環状アミン
量を低減できるため好ましい。前者の方法では、反応温
度が約150℃と高いのに対し、後者の方法は100℃
未満であるため、原料としては後者の方法によって得ら
れたペンタメチレンジアミンを用いることが好ましい。
【0023】後者の方法で使用するリジン脱炭酸酵素
は、リジンをペンタメチレンジアミンに転換させる酵素
であり、Escherichia coli K12株をはじめとするエシェ
リシア属微生物のみならず、多くの生物に存在すること
が知られている。
【0024】本発明において使用するのが好ましいリジ
ン脱炭酸酵素は、これらの生物に存在するものを使用す
ることができ、リジン脱炭酸酵素の細胞内での活性が上
昇した組換え細胞由来のものも使用できる。
【0025】組換え細胞としては、微生物、動物、植
物、または昆虫由来のものが好ましく使用できる。例え
ば動物を用いる場合、マウス、ラットやそれらの培養細
胞などが用いられる。植物を用いる場合、例えばシロイ
ヌナズナ、タバコやそれらの培養細胞が用いられる。ま
た、昆虫を用いる場合、例えばカイコやその培養細胞な
どが用いられる。また、微生物を用いる場合、例えば、
大腸菌などが用いられる。
【0026】また、リジン脱炭酸酵素を複数種組み合わ
せて使用しても良い。
【0027】このようなリジン脱炭酸酵素を持つ微生物
としては、バシラス・ハロドゥランス(Bacillus halod
urans)、バシラス・サブチリス(Bacillus subtili
s)、エシェリシア・コリ(Escherichia coli)、セレノ
モナス・ルミナンチウム(Selenomonas ruminantiu
m)、ビブリオ・コレラ(Vibrio cholerae)、ビブリオ
・パラヘモリティカス(Vibrio parahaemolyticus)、
ストレプトマイセス・コエリカーラ(Streptomyces coe
licolor)、ストレプトマイセス・ピロサス(Streptomy
ces pilosus)、エイケネラ・コロデンス(Eikenella c
orrodens)、イユバクテリウム・アシダミノフィルム
(Eubacterium acidaminophilum)、サルモネラ・ティ
フィムリウム(Salmonella typhimurium)、ハフニア・
アルベイ(Hafnia alvei)、ナイセリア・メニンギチデス
(Neisseria meningitidis)、テルモプラズマ・アシド
フィルム(Thermoplasma acidophilum)、ピロコッカス
・アビシ(Pyrococcus abyssi)またはコリネバクテリ
ウム・グルタミカス(Corynebacteriumglutamicum)等
が挙げられる。
【0028】リジン脱炭酸酵素を得る方法に特に制限は
ないが、例えば、リジン脱炭酸酵素を有する微生物や、
リジン脱炭酸酵素の細胞内での活性が上昇した組換え細
胞などを適当な培地で培養し、増殖した菌体を回収し、
休止菌体として用いることも可能であり、また当該菌体
を破砕して無細胞抽出液を調製して用いることも可能で
あり、また必要に応じて精製して用いることも可能であ
る。
【0029】リジン脱炭酸酵素を抽出するために、リジ
ン脱炭酸酵素を有する微生物や組換え細胞を培養する方
法に特に制限はないが、例えば微生物を培養する場合、
使用する培地は、炭素源、窒素源、無機イオンおよび必
要に応じその他有機成分を含有する培地が用いられる。
例えば、E.coliの場合しばしばLB培地が用いられる。炭
素源としては、グルコース、ラクトース、ガラクトー
ス、フラクトース、アラビノース、マルトース、キシロ
ース、トレハロース、リボースや澱粉の加水分解物など
の糖類、グリセロール、マンニトールやソルビトールな
どのアルコール類、グルコン酸、フマール酸、クエン酸
やコハク酸等の有機酸類を用いることができる。窒素源
としては、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、リン
酸アンモニウム等の無機アンモニウム塩、大豆加水分解
物などの有機窒素、アンモニアガス、アンモニア水等を
用いることができる。有機微量栄養素としては、各種ア
ミノ酸、ビタミンB1等のビタミン類、RNA等の核酸類な
どの要求物質または酵母エキス等を適量含有させること
が望ましい。それらの他に、必要に応じて、リン酸カル
シウム、硫酸カルシウム、鉄イオン、マンガンイオン等
が少量添加される。
【0030】培養条件にも特に制限はなく、例えばE.co
liの場合、好気条件下で16〜72時間程度実施するの
が良く、培養温度は30℃〜45℃に、特に好ましくは
37℃に、培養pHは5〜8に、特に好ましくはpH7に制
御するのがよい。なおpH調整には無機あるいは有機の酸
性あるいはアルカリ性物質、さらにアンモニアガス等を
使用することができる。
【0031】増殖した微生物や組換え細胞は、遠心分離
等により培養液から回収することができる。回収した微
生物や組換え細胞から無細胞抽出液を調整するには、通
常の方法が用いられる。すなわち、微生物や組換え細胞
を超音波処理、ダイノミル、フレンチプレス等の方法に
て破砕し、遠心分離により菌体残渣を除去することによ
り無細胞抽出液が得られる。
【0032】無細胞抽出液からリジン脱炭酸酵素を精製
するには、硫安分画、イオン交換クロマトグラフィー、
疎水クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラ
フィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、等電点沈殿、熱
処理、pH処理等酵素の精製に通常用いられる手法が適宜
組み合わされて用いられる。精製は、完全精製である必
要は必ずしもなく、リジン脱炭酸酵素以外のリジンの分
解に関与する酵素、生成物であるペンタメチレンジアミ
ンの分解酵素等の夾雑物が除去できればよい。
【0033】リジン脱炭酸酵素によるリジンからペンタ
メチレンジアミンへの変換は、上記のようにして得られ
るリジン脱炭酸酵素を、リジンに接触させることによっ
て行うことができる。
【0034】反応溶液中のリジンの濃度については、特
に制限はない。
【0035】リジン脱炭酸酵素の量は、リジンをペンタ
メチレンジアミンに変換する反応を触媒するのに十分な
量であればよい。
【0036】反応温度は、通常、28〜55℃、好まし
くは40℃前後である。
【0037】反応pHは、通常、5〜8、好ましくは、約
6である。ペンタメチレンジアミンが生成するにつれ、
反応溶液はアルカリ性へ変わるので、反応pHを維持する
ために無機あるいは有機の酸性物質を添加することが好
ましい。好ましくは塩酸を使用することができる。反応
には静置または攪拌のいずれの方法も採用し得る。リジ
ン脱炭酸酵素は固定化されていてもよい。反応時間は、
使用する酵素活性、基質濃度などの条件によって異なる
が、通常、1〜72時間である。また、反応は、リジン
を供給しながら連続的に行ってもよい。
【0038】このように生成したペンタメチレンジアミ
ンを反応終了後、反応液から採取する方法としては、イ
オン交換樹脂を用いる方法や沈殿剤を用いる方法、溶媒
抽出する方法、単蒸留する方法、その他通常の採取分離
方法が採用できる。
【0039】本発明のポリアミド樹脂には、充填材、他
種ポリマーなどを添加することができる。充填材として
は一般に樹脂用フィラーとして用いられる公知のものが
用いられ、本発明のポリアミド樹脂組成物の強度、剛
性、耐熱性、寸法安定性などを改良できる。例えば、ガ
ラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウムウィスカ、酸化
亜鉛ウィスカ、硼酸アルミニウムウィスカ、アラミド繊
維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維、ア
スベスト繊維、石コウ繊維、金属繊維、ワラステナイ
ト、ゼオライト、セリサイト、カオリン、マイカ、タル
ク、クレー、パイロフィライト、ベントナイト、モンモ
リロナイト、アスベスト、アルミノシリケート、アルミ
ナ、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、
酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、ドロマイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸
化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウ
ム、ガラスビーズ、セラミックビーズ、窒化ホウ素、炭
化珪素、シリカなどが挙げられる。これらは中空であっ
てもよく、さらにはこれら充填材を2種類以上用いるこ
とも可能である。また、これら充填材をイソシアネート
系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合
物、有機ボラン系化合物、エポキシ化合物などのカップ
リング剤で処理して使用してもよい。また、モンモリロ
ナイトについては、有機アンモニウム塩で層間イオンを
カチオン交換した有機化モンモリロナイトを用いてもよ
い。ポリアミド樹脂を補強するには、前記充填材の中で
も、特にガラス繊維、炭素繊維が好ましい。
【0040】また他種ポリマーとしては、他のポリアミ
ド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポ
リカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニ
レンスルフィド、液晶ポリマー、ポリスルホン、ポリエ
ーテルスルホン、ABS樹脂、SAN樹脂、ポリスチレ
ン等を挙げることができ、本発明のポリアミド樹脂の耐
衝撃性を改良するには、オレフィン系化合物および/ま
たは共役ジエン系化合物を重合して得られる(共)重合
体などの変性ポリオレフィンが好ましく用いられる。
【0041】上記(共)重合体としては、エチレン系共
重合体、共役ジエン系重合体、共役ジエン−芳香族ビニ
ル炭化水素系共重合体などが挙げられる。
【0042】ここで、エチレン系共重合体とは、エチレ
ンと他の単量体との共重合体および多元共重合体をさ
し、エチレンと共重合する他の単量体としては炭素数3
以上のα−オレフィン、非共役ジエン、酢酸ビニル、ビ
ニルアルコール、α,β−不飽和カルボン酸およびその
誘導体などの中から選択することができる。
【0043】炭素数3以上のα−オレフィンとしては、
プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、3−メチルペ
ンテン−1、オクタセン−1などが挙げられ、プロピレ
ン、ブテン−1が好ましく使用できる。非共役系ジエン
としては5−メチリデン−2−ノルボルネン、5−エチ
リデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボル
ネン、5−プロペニル−2−ノルボルネン、5−イソプ
ロペニル−2−ノルボルネン、5−クロチル−2−ノル
ボルネン、5−(2−メチル−2−ブテニル)−2−ノ
ルボルネン、5−(2−エチル−2−ブテニル)−2−
ノルボルネン、5−メチル−5−ビニルノルボルネンな
どのノルボルネン化合物、ジシクロペンタジエン、メチ
ルテトラヒドロインデン、4,7,8,9−テトラヒド
ロインデン、1,5−シクロオクタジエン1,4−ヘキ
サジエン、イソプレン、6−メチル−1,5−ヘプタジ
エン、11−トリデカジエンなどが挙げられ、好ましく
は5−メチリデン−2−ノルブルネン、5−エチリデン
−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,4−
ヘキサジエンなどである。α,β−不飽和カルボン酸と
してはアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、クロ
トン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコ
ン酸、ブテンジカルボン酸などが挙げられ、その誘導体
としてはアルキルエステル、アリールエステル、グリシ
ジルエステル、酸無水物、イミドを例として挙げること
ができる。
【0044】また、共役ジエン系重合体とは少なくとも
1種以上の共役ジエンを構成成分とする重合体であり、
例えば1,3−ブタジエンの如き単独重合体や1,3−
ブタジエン、イソプレン(2−メチル−1,3−ブタジ
エン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,
3−ペンタジエンから選ばれる1種以上の単量体の共重
合体などが挙げられる。これらの重合体の不飽和結合の
一部または全部が水添により還元されているものも好ま
しく使用できる。
【0045】共役ジエン−芳香族ビニル炭化水素系共重
合体とは共役ジエンと芳香族ビニル炭化水素からなるブ
ロック共重合体またはランダム共重合体であり、これを
構成する共役ジエンの例としては前記の単量体が挙げら
れ、特に1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。
芳香族ビニル炭化水素の例としては、スチレン、α−メ
チルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、1,3−ジメチルスチレン、ビニルナフタレンなど
が挙げられ、中でもスチレンが好ましく使用できる。ま
た、共役ジエン−芳香族ビニル炭化水素系共重合体の芳
香環以外の二重結合以外の不飽和結合の一部または全部
が水添により還元されているものも好ましく使用でき
る。
【0046】また、ポリアミド系エラストマーやポリエ
ステル系エラストマーを用いることもできる。これらの
耐衝撃性改良材は2種以上併用することも可能である。
【0047】このような耐衝撃性改良剤の具体例として
は、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/ブテン
−1共重合体、エチレン/ヘキセン−1共重合体、エチ
レン/プロピレン/ジシクロペンタジエン共重合体、エ
チレン/プロピレン/5−エチリデン−2−ノルボルネ
ン共重合体、未水添または水添スチレン/イソプレン/
スチレントリブロック共重合体、未水添または水添スチ
レン/ブタジエン/スチレントリブロック共重合体、エ
チレン/メタクリル酸共重合体およびこれら共重合体中
のカルボン酸部分の一部または全てをナトリウム、リチ
ウム、カリウム、亜鉛、カルシウムとの塩としたもの、
エチレン/アクリル酸メチル共重合体、エチレン/アク
リル酸エチル共重合体、エチレン/メタクリル酸メチル
共重合体、エチレン/メタクリル酸エチル共重合体、エ
チレン/アクリル酸エチル−g−無水マレイン酸共重合
体、(「g」はグラフトを表わす、以下同じ)、エチレ
ン/メタクリル酸メチル−g−無水マレイン酸共重合
体、エチレン/アクリル酸エチル−g−マレイミド共重
合体、エチレン/アクリル酸エチル−g−N−フェニル
マレイミド共重合体およびこれら共重合体の部分ケン化
物、エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体、エ
チレン/ビニルアセテート/グリシジルメタクリレート
共重合体、エチレン/メタクリル酸メチル/グリシジル
メタクリレート共重合体、エチレン/グリシジルアクリ
レート共重合体、エチレン/ビニルアセテート/グリシ
ジルアクリレート共重合体、エチレン/グリシジルエー
テル共重合体、エチレン/プロピレン−g−無水マレイ
ン酸共重合体、エチレン/ブテン−1−g−無水マレイ
ン酸共重合体、エチレン/プロピレン/1,4−ヘキサ
ジエン−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/プロ
ピレン/ジシクロペンタジエン−g−無水マレイン酸共
重合体、エチレン/プロピレン/2,5−ノルボルナジ
エン−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/プロピ
レン−g−N−フェニルマレイミド共重合体、エチレン
/ブテン−1−g−N−フェニルマレイミド共重合体、
水添スチレン/ブタジエン/スチレン−g−無水マレイ
ン酸共重合体、水添スチレン/イソプレン/スチレン−
g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/プロピレン−
g−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/ブテ
ン−1−g−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレ
ン/プロピレン/1,4−ヘキサジエン−g−メタクリ
ル酸グリシジル共重合体、エチレン/プロピレン/ジシ
クロペンタジエン−g−メタクリル酸グリシジル共重合
体、水添スチレン/ブタジエン/スチレン−g−メタク
リル酸グリシジル共重合体、ナイロン12/ポリテトラ
メチレングリコール共重合体、ナイロン12/ポリトリ
メチレングリコール共重合体、ポリブチレンテレフタレ
ート/ポリテトラメチレングリコール共重合体、ポリブ
チレンテレフタレート/ポリトリメチレングリコール共
重合体などを挙げることができる。この中で、エチレン
/メタクリル酸共重合体およびこれら共重合体中のカル
ボン酸部分の一部または全てをナトリウム、リチウム、
カリウム、亜鉛、カルシウムとの塩としたもの、エチレ
ン/プロピレン−g−無水マレイン酸共重合体、エチレ
ン/ブテン−1−g−無水マレイン酸共重合体、水添ス
チレン/ブタジエン/スチレン−g−無水マレイン酸共
重合体がさらに好ましく、エチレン/メタクリル酸共重
合体およびこれら共重合体中のカルボン酸部分の一部ま
たは全てをナトリウム、リチウム、カリウム、亜鉛、カ
ルシウムとの塩としたもの、エチレン/プロピレン−g
−無水マレイン酸共重合体、エチレン/ブテン−1−g
−無水マレイン酸共重合体が特に好ましい。
【0048】さらに、本発明のポリアミド樹脂には本発
明の効果を損なわない範囲で各種添加剤、例えば酸化防
止剤や耐熱安定剤(ヒンダードフェノール系、ヒドロキ
ノン系、ホスファイト系およびこれらの置換体、ハロゲ
ン化銅、ヨウ素化合物等)、耐候剤(レゾルシノール
系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフ
ェノン系、ヒンダードアミン系等)、離型剤及び滑剤
(脂肪族アルコール、脂肪族アミド、脂肪族ビスアミ
ド、ビス尿素及びポリエチレンワックス等)、顔料(硫
化カドミウム、フタロシアニン、カーボンブラック
等)、染料(ニグロシン、アニリンブラック等)、可塑
剤(p−オキシ安息香酸オクチル、N−ブチルベンゼン
スルホンアミド等)、帯電防止剤(アルキルサルフェー
ト型アニオン系帯電防止剤、4級アンモニウム塩型カチ
オン系帯電防止剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノ
ステアレートのような非イオン系帯電防止剤、ベタイン
系両性帯電防止剤等)、難燃剤(メラミンシアヌレー
ト、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の水酸
化物、ポリリン酸アンモニウム、臭素化ポリスチレン、
臭素化ポリフェニレンオキシド、臭素化ポリカーボネー
ト、臭素化エポキシ樹脂あるいはこれらの臭素系難燃剤
と三酸化アンチモンとの組み合わせ等)を任意の時点で
添加することができる。
【0049】本発明のポリアミド樹脂は、射出成形、押
出成形、ブロー成形、真空成形、溶融紡糸、フィルム成
形などの任意の成形方法により、所望の形状に成形で
き、機械部品などの樹脂成形品、衣料・産業資材などの
繊維、包装・磁気記録などのフィルムとして使用するこ
とができる。
【0050】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例の記載に限定される
ものではない。
【0051】[DSC(示差走査熱量測定)]セイコー
電子工業製 ロボットDSC RDC220を用い、窒素
雰囲気下、試料を約5mgを採取し、次の条件で測定し
た。試料を完全に融解させて3分間保持した後、20℃
/分の降温速度で、30℃まで降温したときに現れる発
熱ピークの温度(降温結晶化温度Tc)と、発熱ピーク
の温度±40℃の範囲の熱量(降温結晶化熱量ΔHc)
を求めた。これに続いて、30℃で3分間保持した後、
30℃から20℃/分の昇温速度で昇温したときに観測
される吸熱ピークの温度(融点Tm)を求めた。
【0052】[相対粘度(ηr)]98%硫酸中、0.
01g/ml濃度、25℃でオストワルド式粘度計を用
いて測定を行った。
【0053】参考例1(リジン脱炭酸酵素の調整) E.coli JM109株の培養は以下のように行った。まず、こ
の菌株をLB培地5mlに1白金耳植菌し、30℃で2
4時間振とうして前培養を行った。
【0054】次に、LB培地50mlを500mlの三
角フラスコに入れ、予め115℃、10分間蒸気滅菌し
た。この培地に前培養した上記菌株を植え継ぎ、振幅3
0cmで、180rpmの条件下で、1N塩酸水溶液でpH
を6.0に調整しながら、24時間培養した。こうして
得られた菌体を集め、超音波破砕および遠心分離により
無細胞抽出液を調製した。これらのリジン脱炭酸酵素活
性の測定を定法に従って行った(左右田健次,味園春雄,
生化学実験講座,vol.11上,P.179-191(1976))。
【0055】リジンを基質とした場合、本来の主経路と
考えられるリジンモノオキシゲナーゼ、リジンオキシダ
ーゼおよびリジンムターゼによる転換が起こり得るの
で、この反応系を遮断する目的で75℃で5分間、E.co
li JM109株の無細胞抽出液を加熱した。さらにこの無細
胞抽出液を40%飽和および55%飽和硫酸アンモニウ
ムにより分画した。こうして得られた粗精製リジン脱炭
酸酵素溶液を用いて、リジンからペンタメチレンジアミ
ンの生成を行った。
【0056】参考例2(ペンタメチレンジアミンの製
造) 50mM リジン塩酸塩(和光純薬工業製)、0.1m
M ピリドキサルリン酸(和光純薬工業製)、40mg
/L−粗精製リジン脱炭酸酵素(参考例1で調製)とな
るように調製した水溶液1000mlを、0.1N塩酸
水溶液でpHを5.5〜6.5に維持しながら、45℃
で48時間反応させ、ペンタメチレンジアミン塩酸塩を
得た。この水溶液に水酸化ナトリウムを添加することに
よってペンタメチレンジアミン塩酸塩をペンタメチレン
ジアミンに変換し、クロロホルムで抽出して、減圧蒸留
(10mmHg、60℃)することにより、ペンタメチ
レンジアミンを得た。
【0057】参考例3(ペンタメチレンジアミンとテレ
フタル酸の塩の調製) 参考例2のペンタメチレンジアミン20.0gを、水1
22.6g中に溶解した水溶液を、60℃のウォーター
バスに浸して撹拌しているところに、テレフタル酸(東
京化成工業製)を約1gずつ、中和点付近では約0.2
gずつ添加していき、テレフタル酸添加量に対する水溶
液のpH変化を調べ、中和点を求めると、pH7.24
であった。中和点でのアジピン酸添加量は32.5gで
あった。pHが7.24になるように、ペンタメチレン
ジアミンとテレフタル酸の等モル塩の30wt%水溶液
を調製した。
【0058】参考例4(2−メチルペンタメチレンジア
ミンとテレフタル酸の塩の調製) 2−メチルペンタメチレンジアミン(東京化成工業製)
20.0gを、水113.4g中に溶解した水溶液を、
60℃のウォーターバスに浸して撹拌しているところ
に、テレフタル酸を約1gずつ、中和点付近では約0.
2gずつ添加していき、テレフタル酸添加量に対する水
溶液のpH変化を調べ、中和点を求めると、pH7.0
2であった。中和点でのテレフタル酸添加量は28.6
gであった。pHが7.02になるように、2−メチル
ペンタメチレンジアミンとテレフタル酸の等モル塩の3
0wt%水溶液を調製した。
【0059】参考例5(ヘキサメチレンジアミンとテレ
フタル酸の塩の調製) ヘキサメチレンジアミン(東京化成工業製)20.0g
を、水194.4g中に溶解した水溶液を、60℃のウ
ォーターバスに浸して撹拌しているところに、テレフタ
ル酸を約1gずつ、中和点付近では約0.2gずつ添加
していき、テレフタル酸添加量に対する水溶液のpH変
化を調べ、中和点を求めると、pH7.14であった。
中和点でのテレフタル酸添加量は28.6gであった。
pHが7.14になるように、ペンタメチレンジアミン
とテレフタル酸の等モル塩の20wt%水溶液を調製し
た。
【0060】実施例1〜4、比較例1 参考例3で調製したペンタメチレンジアミンとテレフタ
ル酸の等モル塩の30wt%水溶液と参考例5で調製し
たヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸の20wt%
水溶液を、それぞれの塩を、表1に示す重量比になるよ
うに混合した溶液を約60g試験管に仕込み、オートク
レーブに入れて、密閉し、窒素置換した。ジャケット温
度を310℃に設定し、加熱を開始した。缶内圧力が1
7.5kg/cm2に到達した後、缶内圧力を17.5
kg/cm2で3時間保持した。その後、ジャケット温
度を320℃に設定し、1時間かけて缶内圧力を常圧に
放圧した。その後、缶内温度が280℃に到達した時点
で、加熱を停止した。室温に放冷後、試験管をオートク
レーブから取り出し、ポリアミド樹脂を得た。このよう
に得られたポリアミド樹脂を粉砕し、240℃で、0.
3torrにて、10時間固相重合し、ポリアミド樹脂
を得た。
【0061】比較例2、3 参考例4で調製した2−メチルペンタメチレンジアミン
とテレフタル酸の等モル塩の30wt%水溶液と参考例
5で調製したヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸を
用いて、実施例1と同様の方法でポリアミド樹脂を得
た。
【0062】
【表1】
【0063】実施例1〜4と比較例1〜3の比較によ
り、側鎖に置換基がない特定の脂肪族ジアミンと、テレ
フタル酸を特定の組成比で重縮合することによって、溶
融成形可能な、結晶化速度、結晶化度が高いポリアミド
樹脂が得られることを確認した。
【0064】
【発明の効果】本発明により、ペンタメチレンジアミン
とヘキサメチレンジアミンを主要成分として含有する脂
肪族ジアミンと、テレフタル酸誘導体を主要成分として
含有するテレフタル酸誘導体を特定の組成比で重縮合す
ることにより、溶融成形可能な、耐熱性、結晶性に優れ
たポリアミド樹脂を得ることができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成15年3月7日(2003.3.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】本発明において主要成分とは、構成成分の
うち、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、テレフタル酸の全モル数が少なくとも90mol
以上、好ましくは95mol%以上含むポリアミドを言
う。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】また、脂肪族ジアミン中のヘキサメチレン
ジアミン成分が全脂肪族ジアミンに対して30mol
以上、68mol%以下になるように混合して使用する
ことが好ましい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】脂肪族ジアミン中のヘキサメチレンジアミ
ン成分が30mol%未満、68mol%より多い場合
は、ポリアミド樹脂の融点が330℃より大きくなり、
溶融成形が困難となるため好ましくない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】本発明のポリアミド樹脂には、構成成分の
うち10mol%未満、好ましくは5mol%未満で、
かつ、本発明の効果を損なわない量の他の成分を共重合
することができる。代表的な共重合成分としては、6−
アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−
アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などのア
ミノ酸、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなど
のラクタム、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル
酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ブラ
シリン酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、オク
タデカン二酸のような脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキ
サンジカルボン酸のような脂環式ジカルボン酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボ
ン酸のような芳香族ジカルボン酸、エチレンジアミン、
1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、
1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタ
ン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカ
ン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミ
ノドデカン、1,13−ジアミノトリデカン、1,14
−ジアミノテトラデカン、1,15−ジアミノペンタデ
カン、1,16−ジアミノヘキサデカン、1,17−ジ
アミノヘプタデカン、1,18−ジアミノオクタデカ
ン、1,19−ジアミノノナデカン、1,20−ジアミ
ノエイコサン、2−メチル−1,5−ジアミノペンタン
などの脂肪族ジアミン、シクロヘキサンジアミン、ビス
−(4−アミノヘキシル)メタンのような脂環式ジアミ
ン、キシリレンジアミンのような芳香族ジアミンなどが
挙げられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤井 秀樹 愛知県名古屋市港区大江町9番地の1 東 レ株式会社名古屋事業場内 Fターム(参考) 4B064 AE01 CA21 CB30 DA16 4J001 DA01 DB04 EB37 EC04 EC08 GA11 GA15 JB06 JB50 JC01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ペンタメチレンジアミンとヘキサメチレン
    ジアミンを主要成分として含有する脂肪族ジアミンと、
    テレフタル酸誘導体を主要成分として含有するジカルボ
    ン酸誘導体を重縮合して得られるポリアミド樹脂であっ
    て、前記ポリアミド樹脂を、示差走査熱量計を用いて、
    溶融状態から20℃/minの降温速度で30℃まで降
    温した後、20℃/minの昇温速度で昇温した場合の
    融点が290℃以上330℃以下であることを特徴とす
    るポリアミド樹脂。
  2. 【請求項2】示差走査熱量計を用いて、溶融状態から2
    0℃/minの降温速度で30℃まで降温した場合に現
    れる降温結晶化温度が250℃以上であることを特徴と
    する請求項1記載のポリアミド樹脂。
  3. 【請求項3】前記降温結晶化温度の±40℃の範囲にお
    ける降温結晶化熱量の絶対値が40J/g以上であるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載のポリアミド樹
    脂。
  4. 【請求項4】ペンタメチレンジアミンとヘキサメチレン
    ジアミンを主要成分として含有する脂肪族ジアミンと、
    テレフタル酸を主要成分として含有するジカルボン酸を
    加熱重縮合して得られることを特徴とする請求項1〜3
    いずれか記載のポリアミド樹脂。
  5. 【請求項5】ペンタメチレンジアミンとヘキサメチレン
    ジアミンを主要成分として含有する脂肪族ジアミンとテ
    レフタル酸を主要成分として含有するジカルボン酸の
    塩、および水の混合物を、加熱重縮合して得られること
    を特徴とする請求項4記載のポリアミド樹脂。
  6. 【請求項6】ペンタメチレンジアミンが、リジン脱炭酸
    酵素を有する微生物、リジン炭酸酵素活性の向上した組
    換え微生物またはその抽出物を用いて、リジンから産出
    されたものであることを特徴とする請求項1〜5記載の
    ポリアミド樹脂。
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